JP2002034584A - α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法 - Google Patents
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を高濃度に
蓄積し、かつ工業的に満足できる生産速度を長期間維持
できる特定の微生物菌株を用いる、α−ヒドロキシ酸ア
ンモニウム塩の製造方法を提供すること。 【解決手段】 α−ヒドロキシニトリルを、α−ヒドロ
キシ酸アンモニウム塩に変換するに際し、α−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体触
媒の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり少な
くとも100μmol/minを14日間以上維持する
ことができ、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を20〜
60重量%蓄積することができる微生物菌株に由来する
微生物触媒を用いる。かかる微生物菌株として、アース
ロバクターspNSSC104株から変異処理して得ら
れるNSSC204株を挙げることができる。
蓄積し、かつ工業的に満足できる生産速度を長期間維持
できる特定の微生物菌株を用いる、α−ヒドロキシ酸ア
ンモニウム塩の製造方法を提供すること。 【解決手段】 α−ヒドロキシニトリルを、α−ヒドロ
キシ酸アンモニウム塩に変換するに際し、α−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体触
媒の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり少な
くとも100μmol/minを14日間以上維持する
ことができ、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を20〜
60重量%蓄積することができる微生物菌株に由来する
微生物触媒を用いる。かかる微生物菌株として、アース
ロバクターspNSSC104株から変異処理して得ら
れるNSSC204株を挙げることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の微生物菌株に
由来する微生物触媒を用いてα−ヒドロキシニトリルを
加水分解し、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を製造す
る方法や、該方法に用いられる微生物菌株に関する。α
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩は通常の方法により遊離
のα−ヒドロキシ酸に導くことができる。α−ヒドロキ
シ酸又はα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩のうち乳酸や
乳酸アンモニウムは食品工業、醸造工業、製薬工業等に
用いられ、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸や2−
ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩は家畜
の飼料添加物として、またα−ヒドロキシイソ酪酸は有
機合成原料として有用である。
由来する微生物触媒を用いてα−ヒドロキシニトリルを
加水分解し、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を製造す
る方法や、該方法に用いられる微生物菌株に関する。α
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩は通常の方法により遊離
のα−ヒドロキシ酸に導くことができる。α−ヒドロキ
シ酸又はα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩のうち乳酸や
乳酸アンモニウムは食品工業、醸造工業、製薬工業等に
用いられ、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸や2−
ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩は家畜
の飼料添加物として、またα−ヒドロキシイソ酪酸は有
機合成原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】α−ヒドロキシニトリルから微生物によ
ってα−ヒドロキシ酸を製造する方法としては、例えば
バチルス属、バクテリジウム属、ミクロコッカス属及び
ブレビバクテリウム属の微生物による乳酸、グリコール
酸等の製造方法(特公昭58−15120号公報)、コ
リネバクテリウム属に属する微生物による乳酸、グリコ
ール酸及び2−ヒドロキシイソ酪酸の製造法(特開昭6
1−56086号公報)、シュードモナス属、アースロ
バクター属、アスペルギルス属、ペニシリウム属、コク
リオボラス属、及びフザリウム属の微生物による乳酸、
2−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシ−2−ヒドロ
キシフェニルプロピオン酸及びマンデル酸の製造方法
(特開昭63−222696号公報)、アースロバクタ
ー属、アスペルギルス属、バチルス属、バクテリジウム
属、ブレビバクテリウム属、コクリオバラス属、コリネ
バクテリウム属、ミクロコッカス属、ノカルディア属、
ペニシリウム属、シュードモナス属及びフザリウム属の
微生物による、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−4
−ブチロラクトンの製造法(特開昭64−10996号
公報)、ロドコッカス属、シュードモナス属、アースロ
バクター属及びブレビバクテリウム属の微生物による2
ーヒドロキシイソ酪酸の製造法(特開平4−40897
号公報)、カセオバクター属、シュードモナス属、アル
カリゲネス属、コリネバクテリウム属、ブレビバクテリ
ウム属、ノカルディア属、ロドコッカス属及びアースロ
バクター属の微生物による2−ヒドロキシ−4−メチル
チオ酪酸の製造法(特開平4−40898号公報)、パ
ントエア属、ミクロコッカス属、バクテリジウム属、バ
チラス属等の微生物によるα−ヒドロキシ−4−メチル
チオ酪酸の製造法(特開平8−173175号公報)、
アルカリゲネス・フェカリスATCC8750、ロドコ
ッカス・エスピーHT29−7、ゴルドナ・テラエMA
−1によるα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造
法(WO96−09403号公報)等が知られている。
これら先行文献に開示されたα−ヒドロキシ酸の製造に
おいては、α−ヒドロキシニトリルを微生物触媒で加水
分解し、先ずα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を得て、
これを通常の方法、例えば酸による中和、イオン交換樹
脂カラム、電気透析、熱分解等の方法により、遊離のα
−ヒドロキシ酸を製造している。
ってα−ヒドロキシ酸を製造する方法としては、例えば
バチルス属、バクテリジウム属、ミクロコッカス属及び
ブレビバクテリウム属の微生物による乳酸、グリコール
酸等の製造方法(特公昭58−15120号公報)、コ
リネバクテリウム属に属する微生物による乳酸、グリコ
ール酸及び2−ヒドロキシイソ酪酸の製造法(特開昭6
1−56086号公報)、シュードモナス属、アースロ
バクター属、アスペルギルス属、ペニシリウム属、コク
リオボラス属、及びフザリウム属の微生物による乳酸、
2−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシ−2−ヒドロ
キシフェニルプロピオン酸及びマンデル酸の製造方法
(特開昭63−222696号公報)、アースロバクタ
ー属、アスペルギルス属、バチルス属、バクテリジウム
属、ブレビバクテリウム属、コクリオバラス属、コリネ
バクテリウム属、ミクロコッカス属、ノカルディア属、
ペニシリウム属、シュードモナス属及びフザリウム属の
微生物による、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−4
−ブチロラクトンの製造法(特開昭64−10996号
公報)、ロドコッカス属、シュードモナス属、アースロ
バクター属及びブレビバクテリウム属の微生物による2
ーヒドロキシイソ酪酸の製造法(特開平4−40897
号公報)、カセオバクター属、シュードモナス属、アル
カリゲネス属、コリネバクテリウム属、ブレビバクテリ
ウム属、ノカルディア属、ロドコッカス属及びアースロ
バクター属の微生物による2−ヒドロキシ−4−メチル
チオ酪酸の製造法(特開平4−40898号公報)、パ
ントエア属、ミクロコッカス属、バクテリジウム属、バ
チラス属等の微生物によるα−ヒドロキシ−4−メチル
チオ酪酸の製造法(特開平8−173175号公報)、
アルカリゲネス・フェカリスATCC8750、ロドコ
ッカス・エスピーHT29−7、ゴルドナ・テラエMA
−1によるα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造
法(WO96−09403号公報)等が知られている。
これら先行文献に開示されたα−ヒドロキシ酸の製造に
おいては、α−ヒドロキシニトリルを微生物触媒で加水
分解し、先ずα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を得て、
これを通常の方法、例えば酸による中和、イオン交換樹
脂カラム、電気透析、熱分解等の方法により、遊離のα
−ヒドロキシ酸を製造している。
【0003】これらα−ヒドロキシ酸の製造方法は、い
ずれも目的とする物質を高濃度で生成蓄積させることに
おいて満足しうるものではなく、また、目的物質の微生
物触媒あたりの生産速度も工業的見地から十分とは言え
ない。例えば、前記特開昭61−56086号公報には
コリネバクテリウム属に属する微生物による乳酸蓄積濃
度が9.8重量%、生産速度が257mmol/min
/g−乾燥細胞重量(30℃/4時間)であることが、
特開昭63−222696号公報にはシュードモナス属
に属する微生物による乳酸蓄積濃度が10重量%、アー
スロバクター属に属する微生物による乳酸蓄積濃度が
0.15重量%、シュードモナス属に属する微生物によ
る2−ヒドロキシイソ酪酸蓄積濃度が0.8重量%であ
ることが、特開平4−40898号公報にはカセオバク
ターsp.BC23株による2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオ酪酸蓄積濃度が188mM(2.8重量%)、生
産速度が4.7mmol/h/45OD−630nm
(25℃)であることが、特開平8−173175号公
報にはバクテリディウム・エスピーR341(FERM
−P2719)による2−ヒドロキシ−4−メチルチオ
酪酸蓄積濃度が0.79重量%であることが、WO96
−09403号公報にはアルカリゲネス・フェカリスA
TCC8750株による2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸蓄積濃度が940mmol/L(14.1重量
%)、生産速度が8.7mmol/min/g−乾燥細
胞重量(25℃/180時間)、ゴルドナ・テラエMA
−1株による2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸蓄積
濃度が1.5mol/L(22.5重量%)、生産速度
が250mmol/min/g−乾燥細胞重量(35℃
初速度)であることがそれぞれ記載されている。
ずれも目的とする物質を高濃度で生成蓄積させることに
おいて満足しうるものではなく、また、目的物質の微生
物触媒あたりの生産速度も工業的見地から十分とは言え
ない。例えば、前記特開昭61−56086号公報には
コリネバクテリウム属に属する微生物による乳酸蓄積濃
度が9.8重量%、生産速度が257mmol/min
/g−乾燥細胞重量(30℃/4時間)であることが、
特開昭63−222696号公報にはシュードモナス属
に属する微生物による乳酸蓄積濃度が10重量%、アー
スロバクター属に属する微生物による乳酸蓄積濃度が
0.15重量%、シュードモナス属に属する微生物によ
る2−ヒドロキシイソ酪酸蓄積濃度が0.8重量%であ
ることが、特開平4−40898号公報にはカセオバク
ターsp.BC23株による2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオ酪酸蓄積濃度が188mM(2.8重量%)、生
産速度が4.7mmol/h/45OD−630nm
(25℃)であることが、特開平8−173175号公
報にはバクテリディウム・エスピーR341(FERM
−P2719)による2−ヒドロキシ−4−メチルチオ
酪酸蓄積濃度が0.79重量%であることが、WO96
−09403号公報にはアルカリゲネス・フェカリスA
TCC8750株による2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸蓄積濃度が940mmol/L(14.1重量
%)、生産速度が8.7mmol/min/g−乾燥細
胞重量(25℃/180時間)、ゴルドナ・テラエMA
−1株による2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸蓄積
濃度が1.5mol/L(22.5重量%)、生産速度
が250mmol/min/g−乾燥細胞重量(35℃
初速度)であることがそれぞれ記載されている。
【0004】このように生成物の蓄積濃度が低い理由と
して、α−ヒドロキシニトリルが水溶液中で対応するア
ルデヒドもしくはケトンと青酸に部分的に解離し(ケミ
カルレビューズ(Chemical Reviews)第42巻、189
ページ、1948年)、青酸によって酵素活性が阻害さ
れることが挙げられる(アグリカルチュラル バイオロ
ジカル ケミストリー(Agricultural Biological Chem
istry)第46巻、1165ページ、1982年)。ま
た解離したアルデヒドの作用で酵素が短時間で失活する
可能性も指摘されており、これを解決するための方法と
して、酸性亜硫酸イオン又は亜ジチオン酸イオンを添加
する方法(特開平5−192189号公報)、亜リン酸
イオン又は次亜リン酸イオンを添加する方法(特開平7
−213296号公報)が提案されている。しかしなが
らこれらの添加物を使用してもα−ヒドロキシ酸の生成
蓄積濃度は高いものではない。アルカリゲネス・エスピ
ーBC35−2株によるマンデル酸の蓄積濃度16.6
重量%(特開平5−192189号公報)、ゴルドナ・
テラエMA−1株によるマンデル酸の蓄積濃度12重量
%(特開平7−213296号公報)がそれぞれの特許
で最も高い生成物蓄積濃度として、実施例に示されてい
る。
して、α−ヒドロキシニトリルが水溶液中で対応するア
ルデヒドもしくはケトンと青酸に部分的に解離し(ケミ
カルレビューズ(Chemical Reviews)第42巻、189
ページ、1948年)、青酸によって酵素活性が阻害さ
れることが挙げられる(アグリカルチュラル バイオロ
ジカル ケミストリー(Agricultural Biological Chem
istry)第46巻、1165ページ、1982年)。ま
た解離したアルデヒドの作用で酵素が短時間で失活する
可能性も指摘されており、これを解決するための方法と
して、酸性亜硫酸イオン又は亜ジチオン酸イオンを添加
する方法(特開平5−192189号公報)、亜リン酸
イオン又は次亜リン酸イオンを添加する方法(特開平7
−213296号公報)が提案されている。しかしなが
らこれらの添加物を使用してもα−ヒドロキシ酸の生成
蓄積濃度は高いものではない。アルカリゲネス・エスピ
ーBC35−2株によるマンデル酸の蓄積濃度16.6
重量%(特開平5−192189号公報)、ゴルドナ・
テラエMA−1株によるマンデル酸の蓄積濃度12重量
%(特開平7−213296号公報)がそれぞれの特許
で最も高い生成物蓄積濃度として、実施例に示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般的に生成物の蓄積
濃度が低い場合、あるいは生成物の微生物触媒あたりの
生産速度が低い場合や生成速度がある程度速くても長期
間維持できない場合、これを製造するための設備が複雑
かつ大規模になることは当業者によく知られている。こ
のため上述のような公知の方法によって工業的にα−ヒ
ドロキシ酸を製造することは製造効率の点で問題があっ
た。本発明の課題は、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩
を高濃度に蓄積し、かつ工業的に満足できる生産速度を
長期間維持できる特定の微生物菌株を用いる、α−ヒド
ロキシ酸アンモニウム塩の製造方法を提供することにあ
る。
濃度が低い場合、あるいは生成物の微生物触媒あたりの
生産速度が低い場合や生成速度がある程度速くても長期
間維持できない場合、これを製造するための設備が複雑
かつ大規模になることは当業者によく知られている。こ
のため上述のような公知の方法によって工業的にα−ヒ
ドロキシ酸を製造することは製造効率の点で問題があっ
た。本発明の課題は、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩
を高濃度に蓄積し、かつ工業的に満足できる生産速度を
長期間維持できる特定の微生物菌株を用いる、α−ヒド
ロキシ酸アンモニウム塩の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはα−ヒドロ
キシニトリルから、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を
生成する微生物について、高濃度のα−ヒドロキシニト
リル又はα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩によって活性
の抑制を受けにくく、長期間活性が持続する耐久性を有
し、なおかつ高濃度のα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩
を高速度で蓄積する能力を有する工業的に有利な微生物
の探索を鋭意行った結果、α−ヒドロキシ酸アンモニウ
ム塩の生産能力が今まで知られた微生物で最も高いアー
スロバクター・エスピーNSSC104(FERM B
P−5829)の変異処理により新たに分離されたアー
スロバクター・エスピー(Arthrobacter sp.)NSSC
204(FERM P−17924)が目的とする活性
を有することを見い出し、本発明を完成させた。
キシニトリルから、α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を
生成する微生物について、高濃度のα−ヒドロキシニト
リル又はα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩によって活性
の抑制を受けにくく、長期間活性が持続する耐久性を有
し、なおかつ高濃度のα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩
を高速度で蓄積する能力を有する工業的に有利な微生物
の探索を鋭意行った結果、α−ヒドロキシ酸アンモニウ
ム塩の生産能力が今まで知られた微生物で最も高いアー
スロバクター・エスピーNSSC104(FERM B
P−5829)の変異処理により新たに分離されたアー
スロバクター・エスピー(Arthrobacter sp.)NSSC
204(FERM P−17924)が目的とする活性
を有することを見い出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、一般式〔I〕:RCH
(OH)CN(式中、Rは水素原子、置換基を有しても
よいC1〜C6のアルキル基、置換基を有してもよいC2
〜C6のアルケニル基、置換基を有してもよいC1〜C6
のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリール基、
置換基を有してもよいアリールオキシ基又は置換基を有
してもよい複素環基を示す。)で表されるα−ヒドロキ
シニトリルを、一般式〔II〕:RCH(OH)COO-
NH4 +(式中、Rは前記と同一の意味を示す。)で表さ
れるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩に変換するに際
し、一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニ
ウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体触媒の追加を行
うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり少なくとも100
μmol/minを14日間以上維持することができる
微生物菌株に由来する微生物触媒を用いることを特徴と
する一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニ
ウム塩の製造法(請求項1)、微生物菌株に由来する微
生物触媒が、反応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒ
ドロキシ酸アンモニウム塩を20〜60重量%蓄積する
ことができる微生物菌株に由来する微生物触媒であるこ
とを特徴とする請求項1記載の一般式〔II〕で表される
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項
2)、微生物菌株に由来する微生物触媒が、アースロバ
クター属に属する微生物菌株に由来する微生物触媒であ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の一般式〔II〕
で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法
(請求項3)、アースロバクター属に属する微生物菌株
が、アースロバクター・エスピー(Arthrobacter sp.)
NSSC204又は当該菌株より誘導された微生物菌株
であることを特徴とする請求項3記載の一般式〔II〕で
表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請
求項4)、微生物菌株に由来する微生物触媒が、微生物
菌体、該微生物の菌体処理物、該微生物の抽出物又は該
微生物から単離された酵素であることを特徴とする請求
項1〜4のいずれか記載の一般式〔II〕で表されるα−
ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項5)、置
換基を有してもよいC 1〜C6のアルキル基が、C1〜C6
のアルキルチオアルキル基又はC1〜C6のヒドロキシア
ルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か記載の一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アン
モニウム塩の製造法(請求項6)、置換基を有してもよ
いアリール基が、フェニル基であることを特徴とする請
求項1〜5のいずれか記載の一般式〔II〕で表されるα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項7)α
−ヒドロキシニトリルが、ラクトニトリル、アセトンシ
アンヒドリン、マンデロニトリル又は2−ヒドロキシ−
4−メチルチオブチロニトリルであることを特徴とする
請求項1〜7のいずれか記載の一般式〔II〕で表される
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項8)
に関する。
(OH)CN(式中、Rは水素原子、置換基を有しても
よいC1〜C6のアルキル基、置換基を有してもよいC2
〜C6のアルケニル基、置換基を有してもよいC1〜C6
のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリール基、
置換基を有してもよいアリールオキシ基又は置換基を有
してもよい複素環基を示す。)で表されるα−ヒドロキ
シニトリルを、一般式〔II〕:RCH(OH)COO-
NH4 +(式中、Rは前記と同一の意味を示す。)で表さ
れるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩に変換するに際
し、一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニ
ウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体触媒の追加を行
うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり少なくとも100
μmol/minを14日間以上維持することができる
微生物菌株に由来する微生物触媒を用いることを特徴と
する一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニ
ウム塩の製造法(請求項1)、微生物菌株に由来する微
生物触媒が、反応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒ
ドロキシ酸アンモニウム塩を20〜60重量%蓄積する
ことができる微生物菌株に由来する微生物触媒であるこ
とを特徴とする請求項1記載の一般式〔II〕で表される
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項
2)、微生物菌株に由来する微生物触媒が、アースロバ
クター属に属する微生物菌株に由来する微生物触媒であ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の一般式〔II〕
で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法
(請求項3)、アースロバクター属に属する微生物菌株
が、アースロバクター・エスピー(Arthrobacter sp.)
NSSC204又は当該菌株より誘導された微生物菌株
であることを特徴とする請求項3記載の一般式〔II〕で
表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請
求項4)、微生物菌株に由来する微生物触媒が、微生物
菌体、該微生物の菌体処理物、該微生物の抽出物又は該
微生物から単離された酵素であることを特徴とする請求
項1〜4のいずれか記載の一般式〔II〕で表されるα−
ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項5)、置
換基を有してもよいC 1〜C6のアルキル基が、C1〜C6
のアルキルチオアルキル基又はC1〜C6のヒドロキシア
ルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か記載の一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アン
モニウム塩の製造法(請求項6)、置換基を有してもよ
いアリール基が、フェニル基であることを特徴とする請
求項1〜5のいずれか記載の一般式〔II〕で表されるα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項7)α
−ヒドロキシニトリルが、ラクトニトリル、アセトンシ
アンヒドリン、マンデロニトリル又は2−ヒドロキシ−
4−メチルチオブチロニトリルであることを特徴とする
請求項1〜7のいずれか記載の一般式〔II〕で表される
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法(請求項8)
に関する。
【0008】また本発明は、一般式〔I〕:RCH(O
H)CN(式中、Rは水素原子、置換基を有してもよい
C1〜C6のアルキル基、置換基を有してもよいC2〜C6
のアルケニル基、置換基を有してもよいC1〜C6のアル
コキシル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基
を有してもよいアリールオキシ基又は置換基を有しても
よい複素環基を示す。)で表されるα−ヒドロキシニト
リルを、一般式〔II〕:RCH(OH)COO-NH4 +
(式中、Rは前記と同一の意味を示す。)で表されるα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩に変換するに際し、一般
式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の
平均生産速度として、新鮮菌体触媒の追加を行うことな
く、菌体触媒乾燥重量当たり少なくとも100μmol
/minを14日間以上維持することができることを特
徴とする微生物菌株(請求項9)、微生物菌株が、反応
系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモ
ニウム塩を20〜60重量%蓄積することができる微生
物菌株であることを特徴とする請求項9記載の微生物菌
株(請求項10)、微生物菌株が、アースロバクター属
に属する微生物菌株であることを特徴とする請求項9又
は10記載の微生物菌株(請求項11)、アースロバク
ター属に属する微生物菌株が、アースロバクター・エス
ピー(Arthrobacter sp.)NSSC204(FERM
P−17924)であることを特徴とする請求項11記
載の微生物菌株(請求項12)、アースロバクター属に
属する微生物菌株が、アースロバクター・エスピー(Ar
throbacter sp.)NSSC204から誘導された微生物
菌株であることを特徴とする請求項11記載の微生物菌
株(請求項13)に関する。
H)CN(式中、Rは水素原子、置換基を有してもよい
C1〜C6のアルキル基、置換基を有してもよいC2〜C6
のアルケニル基、置換基を有してもよいC1〜C6のアル
コキシル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基
を有してもよいアリールオキシ基又は置換基を有しても
よい複素環基を示す。)で表されるα−ヒドロキシニト
リルを、一般式〔II〕:RCH(OH)COO-NH4 +
(式中、Rは前記と同一の意味を示す。)で表されるα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩に変換するに際し、一般
式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の
平均生産速度として、新鮮菌体触媒の追加を行うことな
く、菌体触媒乾燥重量当たり少なくとも100μmol
/minを14日間以上維持することができることを特
徴とする微生物菌株(請求項9)、微生物菌株が、反応
系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモ
ニウム塩を20〜60重量%蓄積することができる微生
物菌株であることを特徴とする請求項9記載の微生物菌
株(請求項10)、微生物菌株が、アースロバクター属
に属する微生物菌株であることを特徴とする請求項9又
は10記載の微生物菌株(請求項11)、アースロバク
ター属に属する微生物菌株が、アースロバクター・エス
ピー(Arthrobacter sp.)NSSC204(FERM
P−17924)であることを特徴とする請求項11記
載の微生物菌株(請求項12)、アースロバクター属に
属する微生物菌株が、アースロバクター・エスピー(Ar
throbacter sp.)NSSC204から誘導された微生物
菌株であることを特徴とする請求項11記載の微生物菌
株(請求項13)に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一般式〔II〕:RCH
(OH)COO-NH4 +(式中、Rは水素原子、置換基
を有してもよいC1〜C6のアルキル基、置換基を有して
もよいC2〜C6のアルケニル基、置換基を有してもよい
C1〜C6のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリ
ール基、置換基を有してもよいアリールオキシ基又は置
換基を有してもよい複素環基を示す。)で表されるα−
ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法としては、一般式
〔I〕:RCH(OH)CN(式中、Rは前記と同一の
意味を示す。)で表されるα−ヒドロキシニトリルを、
一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム
塩に変換するに際し、一般式〔II〕で表されるα−ヒド
ロキシ酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌
体触媒の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり
100μmol/minを14日間以上維持することが
できる微生物菌株に由来する微生物触媒を用いる一般式
〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製
造法であれば、特に制限されるものではないが、上記微
生物触媒として、上記平均生産速度200μmol/m
in以上の微生物触媒が好ましく、300μmol/m
in以上の微生物触媒がより好ましい。
(OH)COO-NH4 +(式中、Rは水素原子、置換基
を有してもよいC1〜C6のアルキル基、置換基を有して
もよいC2〜C6のアルケニル基、置換基を有してもよい
C1〜C6のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリ
ール基、置換基を有してもよいアリールオキシ基又は置
換基を有してもよい複素環基を示す。)で表されるα−
ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法としては、一般式
〔I〕:RCH(OH)CN(式中、Rは前記と同一の
意味を示す。)で表されるα−ヒドロキシニトリルを、
一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム
塩に変換するに際し、一般式〔II〕で表されるα−ヒド
ロキシ酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌
体触媒の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり
100μmol/minを14日間以上維持することが
できる微生物菌株に由来する微生物触媒を用いる一般式
〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製
造法であれば、特に制限されるものではないが、上記微
生物触媒として、上記平均生産速度200μmol/m
in以上の微生物触媒が好ましく、300μmol/m
in以上の微生物触媒がより好ましい。
【0010】また、上記微生物菌株に由来する微生物触
媒としては、反応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒ
ドロキシ酸アンモニウム塩を20〜60重量%蓄積する
ことができる微生物菌株に由来する微生物触媒が好まし
い。そして、反応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒ
ドロキシ酸アンモニウム塩を20〜60重量%蓄積する
ことができ、かつ、一般式〔II〕で表されるα−ヒドロ
キシ酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体
触媒の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり1
00μmol/minを14日間以上維持することがで
きる微生物菌株としては、アースロバクター属に属する
微生物菌株を例示することができ、具体的にはアースロ
バクター・エスピー(Arthrobacter sp.)NSSC20
4又は当該菌株より誘導された微生物菌株を挙げること
ができる。
媒としては、反応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒ
ドロキシ酸アンモニウム塩を20〜60重量%蓄積する
ことができる微生物菌株に由来する微生物触媒が好まし
い。そして、反応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒ
ドロキシ酸アンモニウム塩を20〜60重量%蓄積する
ことができ、かつ、一般式〔II〕で表されるα−ヒドロ
キシ酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体
触媒の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり1
00μmol/minを14日間以上維持することがで
きる微生物菌株としては、アースロバクター属に属する
微生物菌株を例示することができ、具体的にはアースロ
バクター・エスピー(Arthrobacter sp.)NSSC20
4又は当該菌株より誘導された微生物菌株を挙げること
ができる。
【0011】上記アースロバクター・エスピー(Arthro
bacter sp.)NSSC204は、α−ヒドロキシ酸アン
モニウム塩の生産能力が今まで知られた微生物で最も高
いアースロバクターsp.NSSC104(FERM
BP−5829)の変異処理により新たに分離されたも
のである。親株であるアースロバクターsp.NSSC
104は本発明者等によって見出されたものであり、そ
の菌学的性質は、国際公開WO97−32030号公報
に詳細に記載されている。
bacter sp.)NSSC204は、α−ヒドロキシ酸アン
モニウム塩の生産能力が今まで知られた微生物で最も高
いアースロバクターsp.NSSC104(FERM
BP−5829)の変異処理により新たに分離されたも
のである。親株であるアースロバクターsp.NSSC
104は本発明者等によって見出されたものであり、そ
の菌学的性質は、国際公開WO97−32030号公報
に詳細に記載されている。
【0012】アースロバクターsp.NSSC204の
菌学的性質は以下の通りである。 形態 多形桿菌 グラム染色性 陽性 rod−coccusサイクル 有 芽胞 無 運動性 無 細胞壁のジアミノ酸 リジン 酸素に対する態度 好気的 カタラーゼ + DNAの分解 + ゼラチンの液化 + デンプンの分解 + カゼインの分解 + 栄養要求性 無 グリコリル試験 − キノン系 MK−9(H2 )
菌学的性質は以下の通りである。 形態 多形桿菌 グラム染色性 陽性 rod−coccusサイクル 有 芽胞 無 運動性 無 細胞壁のジアミノ酸 リジン 酸素に対する態度 好気的 カタラーゼ + DNAの分解 + ゼラチンの液化 + デンプンの分解 + カゼインの分解 + 栄養要求性 無 グリコリル試験 − キノン系 MK−9(H2 )
【0013】以上の菌学的性質を、Bergey's Manual of
Systematic Bacteriology(1986)に基づいて検索した
結果、NSSC204株はアースロバクター(Arthroba
cter)属に属する新菌株と同定された。この菌株は平成
12年6月22日に寄託番号(FERM P−1792
4)として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託さ
れている。また、このNSSC204株はα−ヒドロキ
シニトリル〔I〕及び/又はα−ヒドロキシ酸アンモニ
ウム塩〔II〕の50重量%〜60重量%でも濃度耐性を
示す。
Systematic Bacteriology(1986)に基づいて検索した
結果、NSSC204株はアースロバクター(Arthroba
cter)属に属する新菌株と同定された。この菌株は平成
12年6月22日に寄託番号(FERM P−1792
4)として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託さ
れている。また、このNSSC204株はα−ヒドロキ
シニトリル〔I〕及び/又はα−ヒドロキシ酸アンモニ
ウム塩〔II〕の50重量%〜60重量%でも濃度耐性を
示す。
【0014】本発明に係る微生物菌株としては、一般式
〔I〕で表されるα−ヒドロキシニトリルを、一般式
〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩に変
換するに際し、一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ
酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体触媒
の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり少なく
とも100μmol/minを14日間以上維持するこ
とができる微生物菌株であれば、特に制限されるもので
はないが、上記微生物菌株として、上記平均生産速度2
00μmol/min以上、特に300μmol/mi
n以上の活性を有する微生物菌株が好ましく、反応系中
に一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウ
ム塩を20〜60重量%蓄積することができる微生物菌
株がより好ましい。
〔I〕で表されるα−ヒドロキシニトリルを、一般式
〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩に変
換するに際し、一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ
酸アンモニウム塩の平均生産速度として、新鮮菌体触媒
の追加を行うことなく、菌体触媒乾燥重量当たり少なく
とも100μmol/minを14日間以上維持するこ
とができる微生物菌株であれば、特に制限されるもので
はないが、上記微生物菌株として、上記平均生産速度2
00μmol/min以上、特に300μmol/mi
n以上の活性を有する微生物菌株が好ましく、反応系中
に一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウ
ム塩を20〜60重量%蓄積することができる微生物菌
株がより好ましい。
【0015】本発明の微生物菌株の創製方法としては特
に制限されるものではなく、土壌等からのスクリーニン
グ手段、放射線・紫外線や変異薬剤による突然変異手
段、遺伝子組換え手段、細胞融合手段などを用いる方法
を挙げることができるが、操作の簡便性からして突然変
異手段が好ましい。かかる突然変異手段としては、例え
ば、α−ヒドロキシニトリルをα−ヒドロキシ酸アンモ
ニウム塩に変換する能力を有する公知の微生物菌株に、
放射線・紫外線や変異薬剤を用いた常法による変異処理
を施した後、α−ヒドロキシニトリルからα−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩の生産量(蓄積濃度や生産速度)に
優れた菌株や、α−ヒドロキシニトリルやα−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩の高濃度溶液中で耐性を示す菌株を
スクリーニングすることにより得ることができる。ま
た、一次スクリーニングで選抜された菌株をより厳しい
条件で二次スクリーニングすることにより、あるいは、
一次スクリーニングで選抜された菌株に再度突然変異処
理を施した後、より厳しい条件で二次スクリーニングす
ることにより、所望の菌株を得ることができる。
に制限されるものではなく、土壌等からのスクリーニン
グ手段、放射線・紫外線や変異薬剤による突然変異手
段、遺伝子組換え手段、細胞融合手段などを用いる方法
を挙げることができるが、操作の簡便性からして突然変
異手段が好ましい。かかる突然変異手段としては、例え
ば、α−ヒドロキシニトリルをα−ヒドロキシ酸アンモ
ニウム塩に変換する能力を有する公知の微生物菌株に、
放射線・紫外線や変異薬剤を用いた常法による変異処理
を施した後、α−ヒドロキシニトリルからα−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩の生産量(蓄積濃度や生産速度)に
優れた菌株や、α−ヒドロキシニトリルやα−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩の高濃度溶液中で耐性を示す菌株を
スクリーニングすることにより得ることができる。ま
た、一次スクリーニングで選抜された菌株をより厳しい
条件で二次スクリーニングすることにより、あるいは、
一次スクリーニングで選抜された菌株に再度突然変異処
理を施した後、より厳しい条件で二次スクリーニングす
ることにより、所望の菌株を得ることができる。
【0016】本発明にかかる微生物の培養は、酵素誘導
物質、微生物が資化しうる炭素源、窒素源、無機イオ
ン、さらに必要ならば有機栄養源を含む通常の培地で行
われる。酵素誘導物質としては、イソブチロニトリル等
のニトリル化合物、ε−カプロラクタムなどの環状アミ
ド化合物等が使用される。炭素源としてはグルコース等
の炭水化物、エタノール等のアルコール類、有機酸その
他が適宜用いられる。窒素源としては、アミノ酸、硝酸
塩、アンモニウム塩その他が用いられる。無機イオンと
しては、リン酸イオン、カリウムイオン、マグネシウム
イオン、硫酸イオン、鉄イオン、その他が必要に応じて
使用される。有機栄養源としては、ビタミン、アミノ酸
など及びこれらを含有するコーンスチープリカー、酵母
エキス、ポリペプトン、肉エキス、その他が適宜用いら
れる。培養は好気的条件下に、pH6〜9、温度25〜
37℃の適当な範囲に制御しつつ行えばよい。
物質、微生物が資化しうる炭素源、窒素源、無機イオ
ン、さらに必要ならば有機栄養源を含む通常の培地で行
われる。酵素誘導物質としては、イソブチロニトリル等
のニトリル化合物、ε−カプロラクタムなどの環状アミ
ド化合物等が使用される。炭素源としてはグルコース等
の炭水化物、エタノール等のアルコール類、有機酸その
他が適宜用いられる。窒素源としては、アミノ酸、硝酸
塩、アンモニウム塩その他が用いられる。無機イオンと
しては、リン酸イオン、カリウムイオン、マグネシウム
イオン、硫酸イオン、鉄イオン、その他が必要に応じて
使用される。有機栄養源としては、ビタミン、アミノ酸
など及びこれらを含有するコーンスチープリカー、酵母
エキス、ポリペプトン、肉エキス、その他が適宜用いら
れる。培養は好気的条件下に、pH6〜9、温度25〜
37℃の適当な範囲に制御しつつ行えばよい。
【0017】本発明の微生物によるα−ヒドロキシニト
リルからα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩への加水分解
反応に用いられる微生物菌株に由来する微生物触媒とし
ては、微生物菌体、該微生物の菌体処理物、該微生物の
抽出物又は該微生物から単離された酵素等を挙げること
ができるが、かかる微生物触媒は上記のように培養した
菌体を採取し、必要に応じて固定化菌体、粗酵素、固定
化酵素等の菌体処理物として調製することができる。菌
体又は酵素を固定化する場合は担体結合法、包括法等の
通常行われる固定化技術を適用できる。粗酵素を調製す
る場合は、菌体を超音波、高圧ホモジナイザー等によっ
て破砕した後に、硫安塩析、クロマトグラフィー等の通
常行われる酵素精製技術が適用できる。
リルからα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩への加水分解
反応に用いられる微生物菌株に由来する微生物触媒とし
ては、微生物菌体、該微生物の菌体処理物、該微生物の
抽出物又は該微生物から単離された酵素等を挙げること
ができるが、かかる微生物触媒は上記のように培養した
菌体を採取し、必要に応じて固定化菌体、粗酵素、固定
化酵素等の菌体処理物として調製することができる。菌
体又は酵素を固定化する場合は担体結合法、包括法等の
通常行われる固定化技術を適用できる。粗酵素を調製す
る場合は、菌体を超音波、高圧ホモジナイザー等によっ
て破砕した後に、硫安塩析、クロマトグラフィー等の通
常行われる酵素精製技術が適用できる。
【0018】α−ヒドロキシニトリルからα−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩への加水分解は、微生物触媒を水性
溶媒中でα−ヒドロキシニトリルと接触させることによ
って行われるが、微生物菌体は乾燥重量に換算して0.
01〜10重量%の濃度で通常使用され、反応終了後は
濾過、遠心分離又は限外濾過膜濃縮法によって回収され
て繰り返し加水分解反応に使用できる。上記水性溶媒と
しては、水、緩衝剤等の塩類又は有機溶媒を含む水溶液
が挙げられるが、これらは二相に分離していてもよい。
シ酸アンモニウム塩への加水分解は、微生物触媒を水性
溶媒中でα−ヒドロキシニトリルと接触させることによ
って行われるが、微生物菌体は乾燥重量に換算して0.
01〜10重量%の濃度で通常使用され、反応終了後は
濾過、遠心分離又は限外濾過膜濃縮法によって回収され
て繰り返し加水分解反応に使用できる。上記水性溶媒と
しては、水、緩衝剤等の塩類又は有機溶媒を含む水溶液
が挙げられるが、これらは二相に分離していてもよい。
【0019】本発明で用いられる一般式〔I〕(Rは水
素原子、置換基を有してもよいC1〜C66のアルキル
基、置換基を有してもよいC2〜C6のアルケニル基、置
換基を有してもよいC1〜C6のアルコキシル基、置換基
を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアリ
ールオキシ基又は置換基を有してもよい複素環基を示
す。)で表されるα−ヒドロキシニトリルにおける、置
換基を有してもよいC1〜C6のアルキル基としては、C
1〜C6のアルキルチオアルキル基又はC1〜C6のヒドロ
キシアルキル基を、置換基を有してもよいアリール基と
してはフェニル基を好適に例示することができ、一般式
〔I〕で表されるα−ヒドロキシニトリルの具体例とし
ては、ラクトニトリル、アセトンシアンヒドリン、マン
デロニトリル、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロ
ニトリル等を挙げることができる。これらのα−ヒドロ
キシニトリル〔I〕は通常0.1〜50重量%の濃度で
反応に使用され、必要ならば反応の間、逐次添加されて
もよい。反応のpHは適当な緩衝剤もしくは酸とアルカ
リによって5〜10の間に保てばよい。反応の温度は4
〜50℃、好ましくは20〜40℃に保てばよい。反応
温度は必要に応じて変化させても良く、徐々に昇温ない
し降温させる反応方式も採用することができる。
素原子、置換基を有してもよいC1〜C66のアルキル
基、置換基を有してもよいC2〜C6のアルケニル基、置
換基を有してもよいC1〜C6のアルコキシル基、置換基
を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアリ
ールオキシ基又は置換基を有してもよい複素環基を示
す。)で表されるα−ヒドロキシニトリルにおける、置
換基を有してもよいC1〜C6のアルキル基としては、C
1〜C6のアルキルチオアルキル基又はC1〜C6のヒドロ
キシアルキル基を、置換基を有してもよいアリール基と
してはフェニル基を好適に例示することができ、一般式
〔I〕で表されるα−ヒドロキシニトリルの具体例とし
ては、ラクトニトリル、アセトンシアンヒドリン、マン
デロニトリル、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロ
ニトリル等を挙げることができる。これらのα−ヒドロ
キシニトリル〔I〕は通常0.1〜50重量%の濃度で
反応に使用され、必要ならば反応の間、逐次添加されて
もよい。反応のpHは適当な緩衝剤もしくは酸とアルカ
リによって5〜10の間に保てばよい。反応の温度は4
〜50℃、好ましくは20〜40℃に保てばよい。反応
温度は必要に応じて変化させても良く、徐々に昇温ない
し降温させる反応方式も採用することができる。
【0020】α−ヒドロキシニトリルからα−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩への加水分解の反応所要時間は特に
制限されないが、通常6時間ないし120時間で反応液
中に用いたα−ヒドロキシニトリル〔I〕に対応するα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩〔II〕、例えば乳酸アン
モニウム、2−ヒドロキシイソ酪酸アンモニウム、マン
デル酸アンモニウム、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ
酪酸アンモニウムなどが高濃度、例えば20重量%以上
の高濃度で蓄積される。反応に用いた菌体は、実質的な
活性低下なしに、繰り返し加水分解反応に使用すること
ができる。生成物は、濃縮、抽出などの定法によって分
離精製することができ、必要ならば酸性条件下での有機
溶媒抽出、熱分解等によってアンモニアと分離すること
ができる。
シ酸アンモニウム塩への加水分解の反応所要時間は特に
制限されないが、通常6時間ないし120時間で反応液
中に用いたα−ヒドロキシニトリル〔I〕に対応するα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩〔II〕、例えば乳酸アン
モニウム、2−ヒドロキシイソ酪酸アンモニウム、マン
デル酸アンモニウム、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ
酪酸アンモニウムなどが高濃度、例えば20重量%以上
の高濃度で蓄積される。反応に用いた菌体は、実質的な
活性低下なしに、繰り返し加水分解反応に使用すること
ができる。生成物は、濃縮、抽出などの定法によって分
離精製することができ、必要ならば酸性条件下での有機
溶媒抽出、熱分解等によってアンモニアと分離すること
ができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限さ
れるものではない。 実施例1 0.3%肉汁、0.5%ペプトン及び0.5%食塩を含
む培地2mlを試験管に、下記の組成の培地20mlを
100ml容量のバッフル付き三角フラスコに入れ、各
々121℃で15分間滅菌した。アースロバクターs
p.NSSC204株を2mlの試験管に一白金耳植菌
し、30℃で一晩振盪培養した後、0.2mlをバッフ
ル付き三角フラスコに植え継ぎ、さらに5日間30℃で
振盪培養した。この培養液を遠心分離して得られた菌体
を生理食塩水で洗浄し、乾燥重量に換算して4重量%の
菌体を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.5)に懸濁し
た。次に2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルを終濃度237mMになるように添加し、30℃で緩
やかに振盪しながら加水分解反応を行った。添加後1時
間毎に同量の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリルを7回繰り返し追加し、さらに1.5時間毎に8
回追加して総計19時間の反応を行った。
に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限さ
れるものではない。 実施例1 0.3%肉汁、0.5%ペプトン及び0.5%食塩を含
む培地2mlを試験管に、下記の組成の培地20mlを
100ml容量のバッフル付き三角フラスコに入れ、各
々121℃で15分間滅菌した。アースロバクターs
p.NSSC204株を2mlの試験管に一白金耳植菌
し、30℃で一晩振盪培養した後、0.2mlをバッフ
ル付き三角フラスコに植え継ぎ、さらに5日間30℃で
振盪培養した。この培養液を遠心分離して得られた菌体
を生理食塩水で洗浄し、乾燥重量に換算して4重量%の
菌体を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.5)に懸濁し
た。次に2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルを終濃度237mMになるように添加し、30℃で緩
やかに振盪しながら加水分解反応を行った。添加後1時
間毎に同量の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリルを7回繰り返し追加し、さらに1.5時間毎に8
回追加して総計19時間の反応を行った。
【0022】 コーンスチープリカー 1.0% (別滅菌) スクロース 1.0% (別滅菌) リン酸一カリウム 0.1% リン酸二カリウム 0.1% 食塩 0.02% 硫酸マグネシウム7水塩 0.02% 硫酸第一鉄 0.001%(別滅菌) ε−カプロラクタム 0.5% pH 7.2(2N苛性ソーダで調整)
【0023】反応終了後、反応液を遠心分離して菌体を
除去し、遠心上清に含まれる2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオ酪酸の濃度を高速液体クロマトグラフィー(カラ
ム:TSKgel ODS−80TM、キャリア:アセ
トニトリル/水/トリフルオロ酢酸=80/20/0.
1)を用いて定量した結果、58.9重量%の2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩の蓄積を確
認した(収率98%)。全く同様な条件でアースロバク
ターsp.NSSC104株を用いて反応を実施したと
きは、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
の1回の添加量は最初の終濃度として200mMであ
り、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム
塩の蓄積濃度は48.8重量%で、収率96%であっ
た。
除去し、遠心上清に含まれる2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオ酪酸の濃度を高速液体クロマトグラフィー(カラ
ム:TSKgel ODS−80TM、キャリア:アセ
トニトリル/水/トリフルオロ酢酸=80/20/0.
1)を用いて定量した結果、58.9重量%の2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩の蓄積を確
認した(収率98%)。全く同様な条件でアースロバク
ターsp.NSSC104株を用いて反応を実施したと
きは、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
の1回の添加量は最初の終濃度として200mMであ
り、2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム
塩の蓄積濃度は48.8重量%で、収率96%であっ
た。
【0024】実施例2 流加培養法で得た菌体を用いて、昇温コントロールによ
り2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩
を一定速度で生産する反応を実施した。前培養培地とし
て、0.5重量%酵母エキス、0.5重量%グルコー
ス、0.5重量%ε-カプロラクタム、0.1重量%K2
HPO4、0.1重量%KH2PO4、0.02重量%硫
酸マグネシウム・7水和物、0.1重量%塩化ナトリウ
ム、0.001重量%硫酸第一鉄・7水和物を含み、1
N水酸化ナトリウムでpH7.2に調整した液体培地2
00mlを3リットル容の三角フラスコに入れ、120
℃で20分間滅菌した(硫酸第一鉄のみは別にろ過滅菌
して加えた)ものを用い、この前培養培地にアースロバ
クターsp.NSSC204株を接種して、33℃で3
日間振盪培養して前培養を行った。
り2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩
を一定速度で生産する反応を実施した。前培養培地とし
て、0.5重量%酵母エキス、0.5重量%グルコー
ス、0.5重量%ε-カプロラクタム、0.1重量%K2
HPO4、0.1重量%KH2PO4、0.02重量%硫
酸マグネシウム・7水和物、0.1重量%塩化ナトリウ
ム、0.001重量%硫酸第一鉄・7水和物を含み、1
N水酸化ナトリウムでpH7.2に調整した液体培地2
00mlを3リットル容の三角フラスコに入れ、120
℃で20分間滅菌した(硫酸第一鉄のみは別にろ過滅菌
して加えた)ものを用い、この前培養培地にアースロバ
クターsp.NSSC204株を接種して、33℃で3
日間振盪培養して前培養を行った。
【0025】次に、コーンスチープリカー20重量%を
含み、10N水酸化ナトリウムでpH7.0に調整した
水溶液を調製し、生じた不溶物を遠心分離により除いた
上清液をコーンスチープリカー抽出液とした。20.5
重量%コーンスチープリカー抽出液、0.5重量%グル
コース、1重量%ε-カプロラクタムからなる液体培地
2.9リットルを10リットル容ジャーファメンター中
に用意した。滅菌は、コーンスチープリカー抽出液はろ
過滅菌、その他の培地成分は120℃、20分間の加熱
滅菌によった。この増殖培地に、前記の前培養で得た培
養液を接種して、33℃で通気攪拌培養した。培養開始
後6時間から12時間の間に、上記と同様の滅菌法で調
製した95.5重量%コーンスチープリカー抽出液、
2.2重量%グルコースからなる液体培地2.5リット
ルを流加した。流加終了後約1時間で、溶存酸素濃度が
回復して対数増殖期が終了した。対数増殖期終了後直ち
に、予め110℃、20分間滅菌した50重量%グルコ
ース溶液560mlを約10時間かけて流加した。グル
コースの流加終了後、33℃の通気攪拌条件下、熟成培
養を更に3日間続けた。この培養液から遠心分離により
集菌し、さらに生理食塩水で洗浄して、湿菌体660g
(乾燥重量として132g)を得た。
含み、10N水酸化ナトリウムでpH7.0に調整した
水溶液を調製し、生じた不溶物を遠心分離により除いた
上清液をコーンスチープリカー抽出液とした。20.5
重量%コーンスチープリカー抽出液、0.5重量%グル
コース、1重量%ε-カプロラクタムからなる液体培地
2.9リットルを10リットル容ジャーファメンター中
に用意した。滅菌は、コーンスチープリカー抽出液はろ
過滅菌、その他の培地成分は120℃、20分間の加熱
滅菌によった。この増殖培地に、前記の前培養で得た培
養液を接種して、33℃で通気攪拌培養した。培養開始
後6時間から12時間の間に、上記と同様の滅菌法で調
製した95.5重量%コーンスチープリカー抽出液、
2.2重量%グルコースからなる液体培地2.5リット
ルを流加した。流加終了後約1時間で、溶存酸素濃度が
回復して対数増殖期が終了した。対数増殖期終了後直ち
に、予め110℃、20分間滅菌した50重量%グルコ
ース溶液560mlを約10時間かけて流加した。グル
コースの流加終了後、33℃の通気攪拌条件下、熟成培
養を更に3日間続けた。この培養液から遠心分離により
集菌し、さらに生理食塩水で洗浄して、湿菌体660g
(乾燥重量として132g)を得た。
【0026】限外ろ過(UF)膜分離機、自動希釈装置
・オートインジェクター付きのオンライン高速液体クロ
マトグラフィー装置、pHコントローラーを備えた30
0ml容攪拌型反応槽に、上記培養法で得た菌体触媒ア
ルスロバクターsp.NSSC204の湿菌体86.0
g(乾燥重量として17.2g)を添加し、水で18
9.2mlで希釈した。この反応槽に反応温度21℃
で、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを
0.409g/minの速度で連続的に添加し、合計で
51.8g加え終わった時点で、水の1.701g/m
inによる連続添加を開始し、2−ヒドロキシ−4−メ
チルチオブチロニトリルの0.409g/minによる
連続添加を継続しながら、膜分離機で菌体触媒を分離回
収して反応槽に戻すと同時に、透過ろ液を2.111g
/minで排出した。また、反応を通してpHを7.0
に保つように、28%アンモニア水を添加した。
・オートインジェクター付きのオンライン高速液体クロ
マトグラフィー装置、pHコントローラーを備えた30
0ml容攪拌型反応槽に、上記培養法で得た菌体触媒ア
ルスロバクターsp.NSSC204の湿菌体86.0
g(乾燥重量として17.2g)を添加し、水で18
9.2mlで希釈した。この反応槽に反応温度21℃
で、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルを
0.409g/minの速度で連続的に添加し、合計で
51.8g加え終わった時点で、水の1.701g/m
inによる連続添加を開始し、2−ヒドロキシ−4−メ
チルチオブチロニトリルの0.409g/minによる
連続添加を継続しながら、膜分離機で菌体触媒を分離回
収して反応槽に戻すと同時に、透過ろ液を2.111g
/minで排出した。また、反応を通してpHを7.0
に保つように、28%アンモニア水を添加した。
【0027】この連続反応の間、オンライン高速液体ク
ロマトグラフィーにより2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリルの反応液中濃度を検知し、約0.2重
量%になるように、反応温度を徐々に上昇させた。かく
して、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモ
ニウム塩を22.9重量%(平均値)含有する膜透過ろ
液が、上記一定速度で排出された。この反応を27日間
継続したところ、反応温度は35℃まで上昇した。膜透
過ろ液は全量で85.1kgであった。更に、この27
日間の連続反応終了後、反応槽及び反応配管系に存在す
る滞留液を膜濃縮洗浄し、534.5gの洗浄膜透過ろ
液を別に得た。ここに得られた膜透過ろ液及び洗浄膜透
過ろ液を、高速液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、生成物である2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタ
ン酸が20.0重量%及び9.35重量%存在し、用い
た基質2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
の純度が95.0%であったことから、生成物のモル収
率を計算すると、95.0%となった。以上の反応結果
から2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモニ
ウム塩の菌体触媒あたりの平均生産速度を計算すると1
74.5μmol/min/g−乾燥菌体重量(21→
35℃/27日間)となる。
ロマトグラフィーにより2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリルの反応液中濃度を検知し、約0.2重
量%になるように、反応温度を徐々に上昇させた。かく
して、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモ
ニウム塩を22.9重量%(平均値)含有する膜透過ろ
液が、上記一定速度で排出された。この反応を27日間
継続したところ、反応温度は35℃まで上昇した。膜透
過ろ液は全量で85.1kgであった。更に、この27
日間の連続反応終了後、反応槽及び反応配管系に存在す
る滞留液を膜濃縮洗浄し、534.5gの洗浄膜透過ろ
液を別に得た。ここに得られた膜透過ろ液及び洗浄膜透
過ろ液を、高速液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、生成物である2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタ
ン酸が20.0重量%及び9.35重量%存在し、用い
た基質2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
の純度が95.0%であったことから、生成物のモル収
率を計算すると、95.0%となった。以上の反応結果
から2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモニ
ウム塩の菌体触媒あたりの平均生産速度を計算すると1
74.5μmol/min/g−乾燥菌体重量(21→
35℃/27日間)となる。
【0028】比較例1 実施例2と全く同条件で培養して得た菌体アースロバク
ターsp.NSSC104株を菌体触媒として用い、実
施例2と全く同条件で反応を行ったところ、下記の結果
が得られた。 使用菌体触媒量:86.0g(乾燥重量として17.2
g)/実施例2と同様反応温度:21℃→35℃(27
日間)/実施例2と同様 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル添加速
度:0.227g/min 水添加速度:0.945g/min ろ液排出速度:1.173g/min 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモニウム
塩平均蓄積濃度:22.8重量% ろ液排出量:47.3kg/27日間 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモニウム
塩の菌体触媒あたりの平均生産速度:96.6μmol
/min/g−乾燥菌体重量
ターsp.NSSC104株を菌体触媒として用い、実
施例2と全く同条件で反応を行ったところ、下記の結果
が得られた。 使用菌体触媒量:86.0g(乾燥重量として17.2
g)/実施例2と同様反応温度:21℃→35℃(27
日間)/実施例2と同様 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル添加速
度:0.227g/min 水添加速度:0.945g/min ろ液排出速度:1.173g/min 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモニウム
塩平均蓄積濃度:22.8重量% ろ液排出量:47.3kg/27日間 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸アンモニウム
塩の菌体触媒あたりの平均生産速度:96.6μmol
/min/g−乾燥菌体重量
【0029】実施例3 流加培養法で得た菌体を用いて、定温で2−ヒドロキシ
−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩を連続的に生産す
る反応を実施した。限外ろ過(UF)膜分離機、自動希
釈装置・オートインジェクター付きのオンライン高速液
体クロマトグラフィー装置、pHコントローラーを備え
た300ml容攪拌型反応槽に、上記培養法で得た菌体
触媒アルスロバクターsp.NSSC204の湿菌体8
6.0g(乾燥重量として17.2g)を添加し、水で
189.2mlで希釈した。この反応槽に反応温度35
℃で、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
を0.974g/minの速度で連続的に添加し、合計
で51.8g加え終わった時点で、水の連続添加を4.
052g/minで開始し、2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオブチロニトリルの0.974g/minによる連
続添加を継続しながら、膜分離機で菌体触媒を分離回収
して反応槽に戻すと同時に、透過ろ液を5.028g/
minで排出した。反応を通して、pHを7.0に保つ
ように、28%アンモニア水を添加した。
−4−メチルチオ酪酸アンモニウム塩を連続的に生産す
る反応を実施した。限外ろ過(UF)膜分離機、自動希
釈装置・オートインジェクター付きのオンライン高速液
体クロマトグラフィー装置、pHコントローラーを備え
た300ml容攪拌型反応槽に、上記培養法で得た菌体
触媒アルスロバクターsp.NSSC204の湿菌体8
6.0g(乾燥重量として17.2g)を添加し、水で
189.2mlで希釈した。この反応槽に反応温度35
℃で、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
を0.974g/minの速度で連続的に添加し、合計
で51.8g加え終わった時点で、水の連続添加を4.
052g/minで開始し、2−ヒドロキシ−4−メチ
ルチオブチロニトリルの0.974g/minによる連
続添加を継続しながら、膜分離機で菌体触媒を分離回収
して反応槽に戻すと同時に、透過ろ液を5.028g/
minで排出した。反応を通して、pHを7.0に保つ
ように、28%アンモニア水を添加した。
【0030】この連続反応の間、オンライン高速液体ク
ロマトグラフィーにより2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリルの反応液中濃度を検知し、約0.2重
量%になるように、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブ
チロニトリルおよび水の添加速度を徐々に低下させ、こ
れに伴い膜透過ろ液の排出速度も低下させた。この条件
で18時間の反応を継続し、反応終了時には、2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオブチロニトリルの添加速度は
0.902g/min、膜透過ろ液の排出速度は4.6
58g/minとなった。2−ヒドロキシ−4−メチル
チオブチロニトリルの連続反応開始後の添加量合計は
1.01kgであり、膜透過ろ液は全量で5.23kg
であった。ここに得られた膜透過ろ液を、高速液体クロ
マトグラフィーで分析したところ、生成物である2−ヒ
ドロキシ−4−メチルチオブタン酸が20.7重量%存
在し、用いた基質2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルの純度が95.0%であったことから、生成
物のモル収率を計算すると、98.5%となった。以上
の反応結果から2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン
酸アンモニウム塩の菌体触媒あたりの平均生産速度を計
算すると388.5μmol/min/g−乾燥菌体重
量(35℃/18時間)となる。
ロマトグラフィーにより2−ヒドロキシ−4−メチルチ
オブチロニトリルの反応液中濃度を検知し、約0.2重
量%になるように、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブ
チロニトリルおよび水の添加速度を徐々に低下させ、こ
れに伴い膜透過ろ液の排出速度も低下させた。この条件
で18時間の反応を継続し、反応終了時には、2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオブチロニトリルの添加速度は
0.902g/min、膜透過ろ液の排出速度は4.6
58g/minとなった。2−ヒドロキシ−4−メチル
チオブチロニトリルの連続反応開始後の添加量合計は
1.01kgであり、膜透過ろ液は全量で5.23kg
であった。ここに得られた膜透過ろ液を、高速液体クロ
マトグラフィーで分析したところ、生成物である2−ヒ
ドロキシ−4−メチルチオブタン酸が20.7重量%存
在し、用いた基質2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチ
ロニトリルの純度が95.0%であったことから、生成
物のモル収率を計算すると、98.5%となった。以上
の反応結果から2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン
酸アンモニウム塩の菌体触媒あたりの平均生産速度を計
算すると388.5μmol/min/g−乾燥菌体重
量(35℃/18時間)となる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、α−ヒドロキシニトリ
ル〔I〕及び/又はα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩
〔II〕に対する濃度耐性並びに活性が長時間持続する耐
久性を有する微生物を用いることにより、α−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩〔II〕が高濃度に蓄積され、なおか
つ微生物菌体触媒が繰り返し使用できるので、効率的に
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩〔II〕を製造すること
が可能である。
ル〔I〕及び/又はα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩
〔II〕に対する濃度耐性並びに活性が長時間持続する耐
久性を有する微生物を用いることにより、α−ヒドロキ
シ酸アンモニウム塩〔II〕が高濃度に蓄積され、なおか
つ微生物菌体触媒が繰り返し使用できるので、効率的に
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩〔II〕を製造すること
が可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:06) C12R 1:06) Fターム(参考) 4B064 AD30 CA02 CB11 CD05 DA01 DA10 4B065 AA13X BD27 CA10 CA41 CA42 CA43 CA44
Claims (13)
- 【請求項1】 一般式〔I〕:RCH(OH)CN(式
中、Rは水素原子、置換基を有してもよいC1〜C6のア
ルキル基、置換基を有してもよいC2〜C6のアルケニル
基、置換基を有してもよいC1〜C6のアルコキシル基、
置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよ
いアリールオキシ基又は置換基を有してもよい複素環基
を示す。)で表されるα−ヒドロキシニトリルを、一般
式〔II〕:RCH(OH)COO-NH4 +(式中、Rは
前記と同一の意味を示す。)で表されるα−ヒドロキシ
酸アンモニウム塩に変換するに際し、一般式〔II〕で表
されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の平均生産速度
として、新鮮菌体触媒の追加を行うことなく、菌体触媒
乾燥重量当たり少なくとも100μmol/minを1
4日間以上維持することができる微生物菌株に由来する
微生物触媒を用いることを特徴とする一般式〔II〕で表
されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法。 - 【請求項2】 微生物菌株に由来する微生物触媒が、反
応系中に一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アン
モニウム塩を20〜60重量%蓄積することができる微
生物菌株に由来する微生物触媒であることを特徴とする
請求項1記載の一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ
酸アンモニウム塩の製造法。 - 【請求項3】 微生物菌株に由来する微生物触媒が、ア
ースロバクター属に属する微生物菌株に由来する微生物
触媒であることを特徴とする請求項1又は2記載の一般
式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の
製造法。 - 【請求項4】 アースロバクター属に属する微生物菌株
が、アースロバクター・エスピー(Arthrobacter sp.)
NSSC204又は当該菌株より誘導された微生物菌株
であることを特徴とする請求項3記載の一般式〔II〕で
表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法。 - 【請求項5】 微生物菌株に由来する微生物触媒が、微
生物菌体、該微生物の菌体処理物、該微生物の抽出物又
は該微生物から単離された酵素であることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか記載の一般式〔II〕で表される
α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法。 - 【請求項6】 置換基を有してもよいC1〜C6のアルキ
ル基が、C1〜C6のアルキルチオアルキル基又はC1〜
C6のヒドロキシアルキル基であることを特徴とする請
求項1〜5のいずれか記載の一般式〔II〕で表されるα
−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法。 - 【請求項7】 置換基を有してもよいアリール基が、フ
ェニル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か記載の一般式〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アン
モニウム塩の製造法。 - 【請求項8】 α−ヒドロキシニトリルが、ラクトニト
リル、アセトンシアンヒドリン、マンデロニトリル又は
2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルである
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の一般式
〔II〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製
造法。 - 【請求項9】 一般式〔I〕:RCH(OH)CN(式
中、Rは水素原子、置換基を有してもよいC1〜C6のア
ルキル基、置換基を有してもよいC2〜C6のアルケニル
基、置換基を有してもよいC1〜C6のアルコキシル基、
置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよ
いアリールオキシ基又は置換基を有してもよい複素環基
を示す。)で表されるα−ヒドロキシニトリルを、一般
式〔II〕:RCH(OH)COO-NH4 +(式中、Rは
前記と同一の意味を示す。)で表されるα−ヒドロキシ
酸アンモニウム塩に変換するに際し、一般式〔II〕で表
されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の平均生産速度
として、新鮮菌体触媒の追加を行うことなく、菌体触媒
乾燥重量当たり少なくとも100μmol/minを1
4日間以上維持することができることを特徴とする微生
物菌株。 - 【請求項10】 微生物菌株が、反応系中に一般式〔I
I〕で表されるα−ヒドロキシ酸アンモニウム塩を20
〜60重量%蓄積することができる微生物菌株であるこ
とを特徴とする請求項9記載の微生物菌株。 - 【請求項11】 微生物菌株が、アースロバクター属に
属する微生物菌株であることを特徴とする請求項9又は
10記載の微生物菌株。 - 【請求項12】 アースロバクター属に属する微生物菌
株が、アースロバクター・エスピー(Arthrobacter s
p.)NSSC204(FERM P−17924)であ
ることを特徴とする請求項11記載の微生物菌株。 - 【請求項13】 アースロバクター属に属する微生物菌
株が、アースロバクター・エスピー(Arthrobacter s
p.)NSSC204から誘導された微生物菌株であるこ
とを特徴とする請求項11記載の微生物菌株。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000220067A JP2002034584A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000220067A JP2002034584A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002034584A true JP2002034584A (ja) | 2002-02-05 |
Family
ID=18714740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000220067A Pending JP2002034584A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | α−ヒドロキシ酸アンモニウム塩の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002034584A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062437A1 (fr) * | 2002-01-18 | 2003-07-31 | Nippon Soda Co.,Ltd. | Procede de production de sel d'ammonium d'$g(a)-hydroxyacide |
WO2005095626A1 (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-13 | Nippon Soda Co., Ltd. | 固定化生体触媒およびそれを用いた有機酸塩の製造方法 |
JP2008104445A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-05-08 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 含硫ヒドロキシカルボン酸の製造法 |
-
2000
- 2000-07-21 JP JP2000220067A patent/JP2002034584A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062437A1 (fr) * | 2002-01-18 | 2003-07-31 | Nippon Soda Co.,Ltd. | Procede de production de sel d'ammonium d'$g(a)-hydroxyacide |
WO2005095626A1 (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-13 | Nippon Soda Co., Ltd. | 固定化生体触媒およびそれを用いた有機酸塩の製造方法 |
JP2008104445A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-05-08 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 含硫ヒドロキシカルボン酸の製造法 |
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