JP2002034577A - 有用タンパク質の製造方法、イヌ疾病の治療剤およびイヌ疾病の治療方法 - Google Patents

有用タンパク質の製造方法、イヌ疾病の治療剤およびイヌ疾病の治療方法

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JP2002034577A
JP2002034577A JP2000229148A JP2000229148A JP2002034577A JP 2002034577 A JP2002034577 A JP 2002034577A JP 2000229148 A JP2000229148 A JP 2000229148A JP 2000229148 A JP2000229148 A JP 2000229148A JP 2002034577 A JP2002034577 A JP 2002034577A
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Hisayo Okamoto
尚代 岡本
Masanari Yamada
勝成 山田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 有用タンパク質の特定成分を増加させる製造
法の提供。 【解決手段】 例えばイヌインターフェロン−γのよう
な有用タンパク質の遺伝子をコードした組換えバキュロ
ウイルスを例えばカイコ幼虫のような昆虫に感染させる
ことによって当該有用タンパク質を得る方法において、
当該昆虫から体液を採取した後、pH4から10で2日
以上維持することを特徴とする有用タンパク質の製造方
法。上記の方法により得られる有用タンパク質を含んで
なるイヌ疾病の治療剤。上記のイヌ疾病の治療剤をイヌ
に注射投与することを特徴とするイヌ疾病の治療方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組換えバキュロウ
イルスを用いた遺伝子組換え操作技術によって有用タン
パク質を生産する手法において、昆虫体液を採取した
後、pH4から10で2日以上維持することで、目的と
するタンパク質の特定成分を増加させる手法に関するも
のであり、これによって、高純度有用タンパク質の量産
化を可能とし、安価な医薬品(抗腫瘍・抗ウイルス・皮
膚病等)を製造する有用タンパク質の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】遺伝子組換え技術を用いた有用タンパク
質の生産方法には多くの技術が報告されているが、近
年、遺伝子組換えしたカイコ核多角体病ウイルスを用い
た有用タンパク質の生産方法についても、ブタ成長ホル
モン(特開平3-224491)、成人T細胞白血病ウイルス外
皮タンパク質(特開平2-57191)、インフルエンザウイ
ルスHAタンパク質(特開平3-108480)、ネコインター
フェロン(特開平3-139276)等が開示されている。
【0003】しかし、その宿主としてカイコ生体を用い
て有用タンパク質を生産させた場合、カイコ生体中には
さまざまなプロテアーゼが存在し、それらがカイコ体内
で生産された有用タンパク質の一部を分解するために、
そのポリペプチド鎖が様々な長さに切断された変異体が
生成してしまう。そのため、得られたカイコ体液または
その抽出液は目的とする有用タンパク質および変異体か
らなる多成分混合物となる。このような多成分からなる
有用タンパク質を医薬品とした場合、各成分をそれぞれ
単独に精製分離し、各成分ごとに毒性試験、薬効試験等
詳細な解析を行うことが必要であり、また製剤化の際、
それぞれの成分を常に一定量に管理することが必要とな
る。従って、有用タンパク質を遺伝子組換え医薬品とす
る場合、目的の成分を高純度で精製分画する必要があ
る。しかし、これらの多成分混合物から目的とする有用
タンパク質成分を分離精製することは非常な困難を伴
い、大量生産が困難であった。
【0004】このようなカイコ生体内におけるプロテア
ーゼによる有用タンパク質の分解を抑制する方法として
は、例えば蛹の状態のカイコに遺伝子組み換えウイルス
を接種する方法(特開平9−215499)などが知ら
れている。これは、蛹化したカイコへのウイルスの接種
では、体内のプロテアーゼの活性や代謝そのものが低下
しているためにタンパク質の分解や不純物の生成が起こ
りにくく、目的タンパク質の回収率が高くなると述べら
れているが、目的とするタンパク質およびその分解物に
ついては区別されておらず、目的タンパク質成分のみを
選択的に増加させることができるかどうかについては言
及されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、カイコ体液ま
たはその抽出液中に含まれる様々な大きさの有用タンパ
ク質変異体混合物から目的とする成分を選択的に増加さ
せることができれば、従来組換えカイコ核多角体病ウイ
ルスを用いて高純度での量産が困難であった有用タンパ
ク質でも量産が容易となると期待できる。すなわち、本
発明は、組換えバキュウロウイルスを用いた有用タンパ
ク質の製造において、有用タンパク質変異体混合物のう
ち、目的とする成分を選択的に増加させる方法を提供す
ることによって、高純度有用タンパク質の量産化を可能
とし、以って安価な医薬品(抗腫瘍・抗ウイルス・皮膚
病等)の製造を可能とすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、こうした状
況に鑑み、鋭意工夫を重ねた結果、組換えバキュウロウ
イルスが感染した昆虫の体液を採取した後、pH4から
10で2日以上維持することによって、当該体液に含ま
れるプロテアーゼの活性がコントロールされて目的とす
る有用タンパク質が選択的に増加すること、それにより
後工程である精製が容易となることを見出し本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、有用タンパク質をコー
ドする遺伝子により組み換えられた組換えバキュウロウ
イルスを昆虫に感染させて有用タンパク質を生産する際
に、当該昆虫の体液を採取した後、pH4から10で2
日以上維持することで、目的の有用タンパク質を選択的
に増加させることを特徴とする有用タンパク質の製造方
法を提供するものである。
【0008】すなわち本発明は、「有用タンパク質の遺
伝子をコードした組換えバキュロウイルスを昆虫に感染
させることによって当該有用タンパク質を得る方法にお
いて、当該昆虫から体液を採取した後、pH4から10
で2日以上維持することを特徴とする有用タンパク質の
製造方法。」「上記の方法により得られる有用タンパク
質を含んでなるイヌ疾病の治療剤。」および、「上記の
イヌ疾病の治療剤をイヌに注射投与することを特徴とす
るイヌ疾病の治療方法。」である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関し詳細に説明す
る。
【0010】本発明の有用タンパク質としては特に限定
はされないが、例えば、ヒトインターフェロン(α、
β、γの各タイプ)、ネコインターフェロン、イヌイン
ターフェロン(α、β、γの各タイプ)などのインター
フェロン類などが挙げられる。インターフェロンは、抗
ウイルス作用を示すところのタンパク質を主成分とする
生理活性物質でIFNと略記される。また、その他に、
イヌインターロイキン−12などのほ乳動物由来のイン
ターロイキンなどが挙げられる。本発明では、特にイヌ
IFN-γが好ましく用いられる。
【0011】イヌインターフェロン-γは参考文献2に
示されているアミノ酸配列からなるポリペプチドである
が、その他にイヌIFN-γの活性を有するものであれ
ば良く、糖鎖、酸化、アミノ酸配列などの構造に限定さ
れない。つまり、そのアミノ酸配列の一部が置換された
もの、また、その一部が欠如したもの、あるいは、いく
つかのアミノ酸残基が付加されたものでも、イヌ由来細
胞、例えば、イヌMDCK細胞(ATCC CCL−3
4)に対して、文献11に示されているようなインター
フェロン−γの本来の生理活性を有するポリペプチドで
あれば本発明に含まれる。具体的には、例えば、配列番
号1に示す成熟タンパク質部分のような糖鎖結合部位を
欠如させたイヌインターフェロン-γを挙げることがで
きる。また、配列番号2から9に示す成熟タンパク質部
分のようなC末端が欠如したイヌインターフェロン-γ
を挙げることができる。
【0012】遺伝子組換えバキュロウイルスのうち、例
えばカイコ核多角体病ウイルスは次のようにして作製す
ることができる。すなわち、有用タンパク質をコードす
るDNAの上流に核多角体病ウイルス由来のプロモータ
ー領域を含むDNA断片、下流に終止シグナル以下のD
NA断片を有する組換えプラスミドと、核多角体病ウイ
ルスのDNAを、例えばBM−N細胞のようなカイコ培
養細胞に同時に感染させることによって、細胞内で外来
の有用タンパク質をコードするDNAとウイルスDNA
の組換えが起こり、遺伝子組換えウイルスが作製され
る。このようにして作製された組換えウイルスは、核多
角体病ウイルスの多角体タンパク質の遺伝子領域に外来
のDNAが置換または挿入されており多角体を形成する
ことができないため、非組換えウイルスと容易に区別す
ることが可能である。
【0013】このような遺伝子組換え核多角体病ウイル
スとして、例えば、イヌIFN-γのタンパク質をコー
ドするDNAが組換えられたrBNVγを挙げることが
できる。
【0014】イヌIFN-γのタンパク質をコードする
DNAが組換えられたrBNVγは、例えば次のように
作製することができる。まず、イヌIFN-γの蛋白を
コードするDNA(文献2)を、例えば次のようにして
製造する。すなわち、イヌの細胞からポリ(A)RNA
を抽出した後、cDNAに転換し、イヌIFN-γをコ
−ドする遺伝子配列を元にしたプライマ−を用いてポリ
メラーゼ連鎖反応(以下PCRと略す)を行うことによ
ってイヌIFN-γをコ−ドする遺伝子を得ることがで
きる。
【0015】イヌの細胞、例えばマイト−ジェンなどで
刺激されたイヌリンパ球などよりRNAを得る方法とし
ては、通常の方法、例えば、ポリソ−ムの分離、ショ糖
密度勾配遠心や電気泳動を利用した方法などがあげられ
る。上記イヌ細胞よりRNAを抽出する方法としては、
グアニジン・チオシアネ−ト処理後CsCl密度勾配遠
心を行うグアニジン・チオシアネ−ト−塩化セシウム法
(文献3)バナジウム複合体を用いてリボヌクレア−ゼ
インヒビタ−存在下に界面活性剤で処理したのちフェノ
−ル抽出を行う方法(文献4),グアニジン・チオシア
ネ−ト−ホット・フェノ−ル法、グアニジン・チオシア
ネ−ト−グアニジン塩酸法、グアニジン・チオシアネ−
ト−フェノ−ル・クロロホルム法、グアニジン・チオシ
アネ−トで処理したのち塩化リチウムで処理してRNA
を沈殿させる方法などの中から適当な方法を選んで行う
ことができる。
【0016】イヌリンパ球などより通常の方法、例え
ば、塩化リチウム/尿素法、グアニジン・イソチオシア
ネ−ト法、オリゴdTセルロ−スカラム法等によりmR
NAを単離し、得られたmRNAから通常の方法、例え
ば、Gublerらの方法(文献5)、H.Okaya
maらの方法(文献6)等によりcDNAを合成する。
得られたmRNAからcDNAを合成するには、基本的
にはトリ骨芽球ウイルス(AMV)などの逆転写酵素な
どを用いるほか1部プライマ−を用いてDNAポリメラ
−ゼなどを用いる方法を組み合わせてよいが、市販の合
成あるいはクロ−ニング用キットを用いるのが便利であ
る。このcDNAを鋳型としてイヌIFN-γの塩基配
列を基にしたプライマ−を用いてPCRを行うことによ
ってイヌIFN-γのタンパク質をコ−ドするDNAを
得ることができる。
【0017】このイヌIFN-γのタンパク質をコ−ド
するDNAをカイコのクローニングベクター(文献1)
に連結して作製した組み換え体プラスミドとカイコ核多
角体病ウイルスDNAとを、カイコ樹立細胞にコトラン
スフェクションして作製することができる。従って、組
み換え体ウイルスは、in vivo的な方法で作製す
ることができる。
【0018】すなわち、イヌIFN-γのタンパク質を
コードするDNA部分を、例えばpBM030(文献
1)などのカイコのクローニングベクターの発現調節部
分の下流に連結するという一般的な遺伝子操作に従って
組換え体プラスミドを作製することができる。この組換
え体プラスミドとカイコ核多角体病ウイルスDNA(文
献1)とを、文献のような方法でカイコ樹立細胞、例え
ばBM−N株(文献1)にコトランスフェクションした
後、培養を続け、培養液中に出現した非組換え体(野性
型)と組換え体のウイルスの中から限界希釈法、もしく
はプラーク法などの一般的な方法によって組換え体ウイ
ルスをクローニングすることができる。組換え体ウイル
スは多角体の形成能がないことから、野性型ウイルスと
容易に区別できる。有用タンパク質の生産は、前記の組
換えカイコ核多角体ウイルスを昆虫細胞中、または昆虫
生体中で増殖させることにより行なう。
【0019】昆虫細胞としてカイコ樹立細胞を用いる場
合は、前記組換えウイルスを含む培養液により、BM−
N細胞を感染させ、平面培養または浮遊培養により培養
する。BM−N細胞を培養する培地としては、例えば牛
血清を添加したTC−10培地(文献9)やTC−10
0培地(日本農産工業(株)製)を使用することができ
る。培養温度は25〜28℃が適当である。培養後、培
養液を遠心分離しその上清から有用タンパク質を回収す
る。
【0020】昆虫生体を用いる場合は、前記の組換え体
ウイルスを含む培養液を昆虫に注射して、人工飼料を与
えて飼育する。飼育後、体液を採取しその上清から有用
タンパク質を回収する。
【0021】昆虫細胞や昆虫生体を用いて有用タンパク
質を生産する場合、有用タンパク質が生産された溶液に
塩化ベンザルコニウム、EDTA(エチレンジアミン四
酢酸)あるいは界面活性剤などを添加して、組換えウイ
ルスを不活化することができる。この目的で塩化ベンザ
ルコニウム、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)ある
いは界面活性剤などを添加する場合は、ウイルスを不活
化するのに十分な量のこれら添加剤を添加することによ
り2〜24時間でウイルスが不活化される。その後、限
外濾過などにより不活化されたウイルスを取り除く。
【0022】本発明では、上記のような方法で得られる
有用タンパク質を含有する昆虫の体液をpH4から10
で2日以上維持することが必要である。この処理を行う
ことで、目的とする有用タンパク質成分を増加させるこ
とができる。これは、この範囲のpHにおいて、有用タ
ンパク質の特定の部位が切断されやすくなるためと考え
られる。また、この操作は、pH7から9の範囲で行う
ことがより好ましい。
【0023】pHをこれらの範囲に維持する方法として
は、昆虫体液を目的とするpHに調整したバッファーに
浸績する方法などがある。
【0024】この方法では有用タンパク質成分としては
アミノ酸配列のC末端が疎水性アミノ酸である有用タン
パク質の製造に適しており、さらに好ましくは、有用タ
ンパク質が配列番号6記載のイヌインターフェロン−γ
の製造に適している。
【0025】本発明では、pH4から10で2日以上維
持する際に、金属キレート剤を含有させる方法が好まし
く採用される。
【0026】昆虫体液またはその抽出液を金属キレート
剤で処理する方法としては、昆虫体液またはその抽出液
に金属キレート剤を添加する方法、もしくは、金属キレ
ート剤を含む水溶液に昆虫体液を添加する方法、もしく
は、切開した昆虫を直接金属キレート剤を含む水溶液に
浸漬する方法が可能であるが、いずれの方法によっても
同様な効果が得られる。
【0027】組換えバキュウロウイルスが感染した昆虫
体液またはその抽出液に添加される金属キレート剤とし
ては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレン
ジアミン三酢酸、エチレンジアミン二酢酸、トランス
1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレント
リアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸または
それらの塩、0−フェナントロリン、ジピリジン等のジ
アミン類が挙げられるが、医薬品等の製造においては安
全性の観点からEDTAが好適に用いられる。使用され
る金属キレート剤の濃度は、昆虫生体中のメタルプロテ
アーゼの活性を阻害できる濃度であればよく、好ましく
は1mMから30mMであり、さらに好ましくは2.5
mMから25mMである。
【0028】昆虫生体内においては、様々なプロテアー
ゼの作用によって有用タンパク質が分解されるため、得
られた体液または抽出液には、バキュロウイルスに組み
込んだ遺伝子から得られる完全長のアミノ酸配列を持つ
有用タンパク質よりも短い配列を持つ複数の変異体が得
られると考えられる。このような有用タンパク質を分解
するプロテアーゼとしては、種々のものが考えられる
が、その中には代表的な消化酵素であるトリプシン様の
活性を持つものもあると考えられる。トリプシンはタン
パク質のアルギニン及びリシンなどの塩基性アミノ酸残
基のカルボキシル基側を切断する酵素である。これらの
プロテアーゼの活性はpHによってコントロールするこ
とができるため、例えば、トリプシンの酵素活性を高め
るようなpHに維持することによって有用タンパク質の
C末端がアルギニンまたはリシン残基になるようなアミ
ノ酸配列の変異体を特異的に増加させることができる。
【0029】このため、筆者らがさまざまなpHにおけ
る有用タンパク質の特定のアミノ酸配列の含有量につい
て検討した結果、組換えバキュウロウイルスが感染した
昆虫体液またはその抽出液をpH4から10で維持する
ことが好ましく、さらには金属キレート剤存在下ではp
H5から7で維持することが好ましく、金属キレート剤
非存在下ではpH7から9で維持することが好ましいこ
とを見いだした。
【0030】この方法により製造される有用タンパク質
としては、金属キレート剤存在下ではpH5から7で維
持する場合はアミノ酸配列のC末端が塩基性アミノ酸で
あることが好ましく、より好ましくは配列番号5のタン
パク質の製造である。金属キレート剤非存在下ではpH
7から9で維持する場合は疎水性アミノ酸であることが
好ましく、より好ましくは配列番号6のタンパク質の製
造である。
【0031】また、昆虫体液またはその抽出液の維持
は、昆虫体液中に含まれる酵素の活性が保持される温度
が好適である。好ましい温度としては0℃から40℃で
あり、さらには15℃から30℃において維持すること
が望ましい。
【0032】こうして処理された有用タンパク質を含む
昆虫の体液を採取した後、さらに単離・精製するための
方法に特に限定はなく、通常のタンパク質の精製方法を
用いることができる。例えば、目的とする有用タンパク
質が本来有する活性を指標としながら、シリカゲル担
体、イオン交換性担体、ゲル濾過担体、キレート性担
体、色素担持担体等を用いたクロマトグラフィーや、限
外濾過、ゲル濾過、透析、塩析等による脱塩、濃縮を組
み合わせることによって精製し単離することができる。
【0033】特に、イヌIFN−γの生産においては、
キレート担体および陰イオン交換担体および色素担持担
体を用いてカラム精製することがイヌIFN−γの純度
を向上させるために有効である。また、カラム担体を用
いた精製を行う際に、IFN-γの活性を有するタンパ
ク質を含む溶液中に界面活性剤を0.001〜1重量%
添加する方法が好ましく採用でき、これにより精製挙動
に変化なく高純度に製造することができる。界面活性剤
を添加することにより、カラム担体やカラム容器への目
的タンパク質の吸着によるロスを防止でき、高い収率で
の製造が可能になる。
【0034】本発明の製造法により得られるイヌIFN
−γはイヌ疾病の治療剤として有効である。
【0035】本発明に係るイヌ疾病の治療剤は、皮膚病
をはじめ腫瘍、アレルギー疾患、感染症、自己免疫疾
患、関節炎など免疫能が低下した疾病などさまざまなイ
ヌの疾病に対して、従来のこれらイヌの疾病に対する治
療薬や治療方法に比べ、驚くべき顕著な治療効果および
予防効果を示す。
【0036】本発明における、イヌの皮膚病としては、
アレルギー性皮膚炎、免疫介在性皮膚炎、腫瘍性皮膚
炎、寄生虫性皮膚炎、細菌性皮膚炎、真菌性皮膚炎、内
分泌疾患、角化異常などが挙げられる。アレルギー性皮
膚炎としては、例えばアトピー性皮膚炎、接触性皮膚
炎、ノミによる皮膚炎、ダニによる皮膚炎などが挙げら
れ、免疫介在性皮膚炎としては、例えば狼瘡、天疱瘡、
アカントーシス、表皮壊死、皮膚血管炎、ブドウ膜炎、
悪性脱毛、強皮症、好酸球性皮膚炎などが挙げられ、寄
生虫性皮膚炎としては、ノミによる皮膚炎、ダニによる
皮膚炎、ウジによる皮膚炎、フィラリアによる皮膚炎な
どが挙げられ、細菌性皮膚炎としては、例えば膿皮症な
どが挙げられ、真菌性皮膚炎としては、例えば表皮性皮
膚炎、全身性皮膚炎などが挙げられ、内分泌疾患として
は、例えば甲状腺皮膚炎、成長ホルモン反応性皮膚炎、
エストロゲン性皮膚炎などが挙げられ、角化異常として
は、例えば本態性脂漏性皮膚炎、脂肪酸欠乏性皮膚炎、
亜鉛欠乏性皮膚炎、ビタミンA欠乏性皮膚炎などが挙げ
られる。イヌの腫瘍としては、乳腺腫瘍、好酸球性肉芽
腫、類表皮腫、皮膚腫瘍、脂肪腫、耳血腫、肺水腫、皮
膚有茎軟腫または肛門腫瘍などが挙げられ、イヌの感染
症としては、イヌパルボウイルス感染症、ジステンバー
感染症などが挙げられ、そしてアレルギー性疾病として
は、イヌの花粉症などが挙げられる。
【0037】また、本発明において用いられるイヌ疾病
の治療剤は、イヌIFN-γの活性を有するタンパク質
に加えて任意に他の成分を含むことができる。本剤に添
加される成分は、主として、本剤が投与される方式に依
存して決定される。本剤が固体として用いられる場合
は、例えばラクトース等の充填剤、カルボキシメチルセ
ルロース、ゼラチン等の結合剤、着色剤、コーティング
剤等を用いることができ、このような固体の剤は経口投
与に好適であろう。また、担体または賦形剤として例え
ば、白色ワセリン、セルロース誘導体、界面活性剤、ポ
リエチレングリコール、シリコーン、オリーブ油等を加
えてクリーム、乳液、ローション等の形態として外用剤
として患部に塗布して用いることもできる。また、本剤
が液体として投与される場合は、通常行われている生理
学的に許容される溶媒、および、乳化剤、安定剤を含む
ことができる。溶媒としては、水、PBS、等張性生理
食塩水等があげられ、乳化剤としては、ポリオキシエチ
レン系界面活性剤、脂肪酸系界面活性剤、シリコーン等
が例示でき、安定剤としては、イヌ血清アルブミン、ゼ
ラチン等のタンパク質、または、ポリエチレングリコー
ル、エチレングリコール等のポリオール、または、ソル
ビトール、トレハロースなどの糖類等があげられる。
【0038】本発明の治療剤の投与方法に特に限定はな
いが、注射投与することによってより治療効果が期待で
きる。注射投与方法としては、静脈内投与、筋肉内投
与、皮下投与、腹腔内投与、胸腔内投与いずれの方法で
もよいが、皮下投与が簡便で患犬の負担も軽く好適であ
る。
【0039】また、投与量は、個体の大きさ、投与方
法、症状などに依存して決定されるであろうが、一般に
は、イヌ疾病の症状を改善させるに十分な量を投与すれ
ば良い。例えば、1用量、1日当たり0.002から1.
0MU/kgのイヌIFN-γの活性を有するタンパク質の
投与で十分な効果が得られるが、好ましくは0.005
から0.5MU/kg の用量が効果および経済的な面から好
ましい。ここにおいて、kg は患畜犬の体重の単位であ
り、Uは、上記イヌIFN-γの活性を有するタンパク質
の抗ウイルス活性から決定されるユニット数を表し、ウ
イルスとしてvesicular stomatitis virus (VS
V)、感受性細胞としてイヌMDCK(ATCC CC
L−34)細胞を用いて文献9のCPE法に従って測定
した時、VSVによるイヌMDCK細胞の細胞変性率を
50%防ぐことができるイヌIFN-γの量が1ユニッ
トである。
【0040】また、本発明の治療剤の投与頻度もまた、
個体の大きさ、投与方法、症状などに依存して決定され
るであろうが、通常、週当たり1から2回の投与で、治
療開始から2週目には顕著な症状の改善が認められるで
あろう。また、治療経過を観察しながら投与頻度を増減
することも、投与回数を増減することも可能であるが、
飼い主の負担と治療効果の観点から、1日から7日の間
隔で2から10回投与することが好ましい。
【0041】また、本治療方法においては、イヌ疾病を
治療するための従来技術による治療剤を組み合わせて補
助的に用いることができる。この場合は、本発明の治療
剤は、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン類)、消炎
剤(塩酸ジブカイン等)、殺虫・殺菌剤(マラチオン、
塩化ベンザルコニウム等)、ステロイド剤(デキサメタ
ゾン等)などから選ばれる他の薬剤と共に投与される。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明の範囲がこれに限定されるもので
はない。
【0043】参考例1 <イヌIFN-γをコードするDNAを導入した組換え
カイコ核多核体病ウイルスの作成> (1)イヌcDNAの調製 イヌ末梢血よりリンパ球を分離し、フィトヘムアグルチ
ニン(PHA)を50μg/mlの終濃度で48時間刺
激した。刺激後、ISOGEN(ニッポンジ−ン社)を
用いて総RNAを調製した。得られたRNAを1mM
EDTAを含む10mM トリス塩酸緩衝液(pH7.
5)(以下TEと略する。)に溶解し、70℃で5分間
処理した後、1M LiClを含むTEを同量加えた。
0.5MLiClを含むTEで平衡化したオリゴdTセ
ルロ−スカラムにRNA溶液をアプライし、同緩衝液に
て洗浄した。さらに0.3M LiClを含むTEにて
洗浄後、0.01% SDSを含む2mM EDTA
(pH7.0)で吸着したポリ(A)RNAを溶出し
た。こうして得られたポリ(A)RNAを用いて一本鎖
cDNAを合成した。すなわち、滅菌した0.5mlの
ミクロ遠心チュ−ブに5μgのポリ(A)RNAと0.
5μgのオリゴdTプライマ−(12−18mer)を
入れ、ジエチルピロカルボネ−ト処理滅菌水を加えて1
2μlにし、70℃で10分間インキュベ−トしたのち
氷中に1分間つけた。これに200mMトリス塩酸(p
H8.4),500mM KCl溶液を2μl,25m
M MgCl2 を2μl,10mM dNTPを1μl
および0.1M DTTを2μlそれぞれ加え、42℃
で5分間インキュベ−トしたのち、200ユニットのG
ibcoBRL社製SuperScript II R
Tを1μl加え、42℃でさらに50分間インキュベ−
トしてcDNA合成反応を行った。さらに70℃で15
分間インキュベ−トして反応を停止し、氷上に5分間置
いた。この反応液に1μlのE.coli RNase
H(2units/ml)を加え、37℃で20分間イ
ンキュベ−トした。 (2)イヌIFN-γの活性を有するタンパク質をコー
ドする遺伝子の調製 イヌIFN-γの塩基配列(文献2)をもとに、 5´GCAGATCTATGAATTATACAAGC
TATATCTTAGCT3´(配列番号:10) と 5´GCGAATTCTTATTTCGATGCTCT
GCGGCCTCGAAA3´(配列番号:11) の2種類のプライマ−を日本バイオサービス(株)に依
頼し合成した。前項で得られたcDNAを0.5mlの
ミクロ遠心チュ−ブに2μlづつ取り、各プライマ−を
20pmol,20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.
0)、1.5mMMgCl2 、25mM KCl,1
00μg/ml ゼラチン、50μM各dNTP、4単
位 ExTaqDNAポリメラ−ゼ(宝酒造(株)製)
となるように各試薬を加え、全量100μlとする。D
NAの変性条件を94℃,1分、プライマ−のアニ−リ
ング条件を55℃、2分、プライマ−の伸長条件を72
℃、3分の各条件でPerkin−Elmer Cet
us社のDNAサ−マルサイクラ−を用い、30サイク
ル反応させた。これを1%アガロ−スゲルにて電気泳動
し、517bpのDNA断片(配列番号:12)を常法
(文献7)に従って調製した。このDNA断片をInv
itrogen社のT−Vectorに宝酒造(株)に
常法に従い連結した。これを用いて常法に従い大腸菌を
形質転換し、得られた形質転換体よりプラスミドDNA
を常法に従い調製した。次に蛍光DNAシーケンサー
(パーキンエルマー社製DNAシーケンサー373S)
を用い、その添付プロトコールに従って、パーキンエル
マー社のダイターミネーターサイクルシーケンシングキ
ットを用いて、得られたDNA断片がイヌIFN-γを
コードするDNAの塩基配列であることを確認した。 (3)カイコ発現用プラスミドの作製 次にこのDNA断片を鋳型として3種類のプライマーの
組合せ(配列番号:13〜18)で上記と同様の条件で
PCRを行い、3種類のPCR増幅断片(配列番号:1
9〜21)を得た。これらを常法に従い回収し、配列番
号:19に示す断片を制限酵素BamHIおよびEco
RV で、配列番号:20に示す断片を制限酵素Hin
cIIおよびSnabI で、配列番号:22に示す断
片を制限酵素EcoRVおよびEcoRIで、それぞれ
切断後、制限酵素処理した配列番号:19に示す断片と
制限酵素処理した配列番号:21に示す断片を混和して
pUC19のEcoRI、BamHI部位へ常法に従い
挿入し、組換えベクターを得た。さらにこのベクターを
制限酵素EcoR Vで切断後、配列番号:20に示す
断片を常法に従い挿入し組換えベクターを得、挿入され
たDNAの塩基配列(配列番号:22)を上記と同様に
して確認した。その後、制限酵素BamHIおよびEc
oRI で挿入されたDNAを回収し、これを制限酵素
BglIIおよびEcoRIで切断したpBM030
(文献1)に常法に従い挿入して、カイコ発現用組換え
ベクターpBMγS2(-)を作製した。 (4)イヌIFN-γをコードするDNAで組換えられ
た組換えカイコ核多角体病ウイルスの作製 参考文献1の方法で組換えウイルスを作製した。すなわ
ち、50mM HEPESバッファー(pH7.1)、
0.28M NaCl、0.7mM Na2HPO4、0.
7mM NaH2PO4からなる2.5mlの溶液に、2.
5mlのDNA混合液(0.25M CaCl2、カイコ
核多角体病ウイルスBmNPV T3株(文献1)のD
NA10μg、組換え体プラスミドpBMγのDNA6
5μgを含む)を滴下し、生じた懸濁液0.5mlを5
mlの10%FBSを添加したTC−10培地(文献1
0)中、25cm2のフラスコで平面培養した約3×1
05個のBM−N細胞の培養基に加え、カイコ細胞にD
NAを導入した。20時間後、新鮮な培地と交換し、さ
らに7日間培養後、培養液を回収した。その培養液を遠
心して清澄化した上清を希釈して平面に培養したBM−
N細胞の培養基に添加して8日間培養後、顕微鏡観察に
よりウイルス感染が見られ、かつ多角体が形成していな
い培養基を選択した(限界希釈法)。
【0044】限界希釈法を7回繰り返し、組換え体ウイ
ルスをクローニングした。ここで作製したイヌIFNγ
をコードするDNAを含む組換えウイルスをrBNVγ
とした。 (5)rBNVγウイルス液の調製 75cm2のフラスコ底面で、15mlの10%FBS
を含むTC−10培地中で平面培養した約3×106個
のBM−N細胞に、前記(4)でクローニングした組換
え体ウイルスを含むBM−N細胞の培養液50μlをB
M−N細胞に添加して、27℃で5日間培養後、培養液
を3,000rpmで5分間遠心分離して、遠心上清を
組換え体ウイルス液として得た。ウイルス液を10〜7
倍希釈し、その1mlをBM−N細胞の培養基に添加し
て27℃で7日間培養を続けると、顕微鏡観察によって
培養基のBM−N細胞にウイルス感染が認められた。 参考例2 <HPLCによる成分分析>HPLC装置システムはL
C−10ADシリーズ(島津製作所製)を用い、カラム
はコスモシール5C18−AR−300(ナカライテス
イク社製)を用いた。また、溶離液はA液として0.05%ト
リフルオロ酢酸水溶液、B液として0.05%トリフルオロ酢
酸を含むアセトニトリルを用いた。流速は1ml/minと
し、ピーク検出波長は210nmで行った。溶出はリニ
アグラジェント(B液濃度0分:40%、30分:46%)に
より分析を行った。
【0045】試料のカイコ抽出液上清1mlは、前処理
としてウルトラフリーCL(ミリポア社製)を用いて限
外濾過を行い、50μlを分析に用いた。
【0046】その結果、ウェスタンブロッティングによ
りウサギ抗イヌIFN-γポリクローナル抗体に反応性を示
すことが確認されたピークは5本であり、これらは27
分から30分に溶出された。それぞれの成分を分取して
構造解析を行った。分子量はTOF−MASによって測
定し、C末端アミノ酸配列は臭化シアン分解後、ペプチ
ドマッピングを行い、得られたC末端ペプチドをエドマ
ン分解法によって決定した。その結果、これらのピーク
を示すイヌIFN−γの配列は、それぞれ溶出順に配列
番号5のメチオニンが酸化されたもの、配列番号4、配
列番号6のメチオニンが酸化されたもの、配列番号5、
配列番号6であった。
【0047】実施例1及び比較例1 ・pH6に維持する温度と目的とする有用タンパク質の
増加の関係 5令2日目のカイコ幼虫に、参考例1の(5)で得た組
換え体ウイルスのウイルス液を2μl/頭注射し、25
℃で4日間、市販の人工飼料(カネボウシルクエレガン
ス社製)を与えて飼育した。100頭のカイコ幼虫の腹
部を切り、EDTA2.5mMを含む1000mlの20m
M酢酸バッファー(pH6.0)に浸漬し、4℃で20時間保
持した。
【0048】得られたカイコ体液抽出液を8000rp
mで10分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上
清を3等分し、各々5℃、15℃、25℃のインキュベ
ーター中で5日間熟成した。その後、参考例2に示した
方法に従ってHPLCにて各成分の比率を分析した。
【0049】その結果、イヌIFN-γの活性を示す5つの
成分の総ピーク面積に対する配列番号5のピークの面積
比は、各々0.46,0.52,0.71であった。な
お、熟成前のピーク面積比は0.18であった。目的と
する有用タンパク質がpH6に維持することで増加した
ことがわかる。
【0050】実施例2及び比較例2 ・熟成前後での有用タンパク質の含有量の比較 5令2日目のカイコ幼虫に、参考例1の(5)で得た組
換え体ウイルスのウイルス液を2μl/頭注射し、25
℃で4日間、市販の人工飼料(カネボウシルクエレガン
ス社製)を与えて飼育した。100頭のカイコ幼虫の腹
部を切り、20頭ずつをpHを変化させたEDTA2.5mM
を含む200mlの20mM酢酸バッファーに浸漬し、
4℃で20時間保持した。このときのバッファーのpH
は、各々pH5.5、6.0、7.0、8.0、9.0であった。
【0051】得られたカイコ体液抽出液を8000rp
mで10分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上
清を5℃のインキュベーター中で5日間熟成した。その
後、参考例2に示した方法に従ってHPLCにて各成分
の比率を分析した。
【0052】その結果、イヌIFN-γの活性を示す5つの
成分の総ピーク面積に対する配列番号5のピークの面積
比は、各々0.46,0.44,0.42,0.41,
0.41であった。なお、熟成前のピーク面積比はそれ
ぞれすべて0.18から0.22の間であった。
【0053】実施例3 ・有用タンパク質生産におけるEDTA添加量依存性 5令2日目のカイコ幼虫に、参考例1の(5)で得た組
換え体ウイルスのウイルス液を2μl/頭注射し、25
℃で4日間、市販の人工飼料(カネボウシルクエレガン
ス社製)を与えて飼育した。200頭のカイコ幼虫の腹
部を切り、EDTAを2.5mM、5mM、25mM含む、またはE
DTAを含まない500mlの20mM酢酸バッファー
(pH6.0)に50頭ずつ浸漬し、4℃で20時間保持し
た。
【0054】得られたカイコ体液抽出液を8000rp
mで10分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上
清を5℃のインキュベーター中で5日間熟成した。その
後、参考例2に示した方法に従ってHPLCにて各成分
の比率を分析した。
【0055】その結果、イヌIFN-γの活性を示す5つの
成分の総ピーク面積に対する配列番号5のピークの面積
比は、EDTA添加量が2.5mM,5mM,25mM
であるものは各々0.41,0.41,0.40であっ
た。
【0056】実施例4及び比較例3 ・EDTA無添加 5令2日目のカイコ幼虫に、参考例1の(5)で得た組
換え体ウイルスのウイルス液を2μl/頭注射し、25
℃で4日間、市販の人工飼料(カネボウシルクエレガン
ス社製)を与えて飼育した。50頭のカイコ幼虫の腹部
を切り、EDTAを含まない500mlの20mMリン
酸バッファー(pH8.0)に浸漬し、4℃で20時間保持し
た。
【0057】得られたカイコ体液抽出液を8000rp
mで10分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上
清を2等分し、5℃および15℃のインキュベーター中
で5日間熟成した。その後、参考例2に示した方法に従
ってHPLCにて各成分の比率を分析した。
【0058】その結果、イヌIFN-γの活性を示す5つの
成分の総ピーク面積に対する配列番号6のピークの面積
比は、各々0.53,0.68であった。なお、熟成前
の配列番号6のピーク面積比は0.2から0.3であっ
た。
【0059】実施例5及び比較例4 ・日数 5令2日目のカイコ幼虫に、参考例1の(5)で得た組
換え体ウイルスのウイルス液を2μl/頭注射し、25
℃で4日間、市販の人工飼料(カネボウシルクエレガン
ス社製)を与えて飼育した。50頭のカイコ幼虫の腹部
を切り、EDTA2.5mMを含む500mlの20mM酢
酸バッファー(pH3.0)に浸漬し、4℃で20時間保持し
た。
【0060】得られたカイコ体液抽出液を8000rp
mで10分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上
清を4等分し、それぞれ25℃のインキュベーター中で
1、2、3、5日間熟成した。その後、参考例2に示し
た方法に従ってHPLCにて各成分の比率を分析した。
【0061】その結果、イヌIFN-γの活性を示す5つの
成分の総ピーク面積に対する配列番号5のピークのの面
積比は各々0.24,0.48,0.62,0.71で
あった。
【0062】実施例6 カイコ生体中で生産したイヌIFN-γの活性を有する
タンパク質の精製 (1)初段にCuキレート担体を用いたイヌIFN-γ
の活性を有するタンパク質の精製 実施例1の25℃5日維持で得られたカイコ体液抽出液
((1)とする)および実施例4の15℃5日維持で得ら
れたカイコ体液抽出液((2)とする)を用いて、Cuキ
レート担体による精製を行った。担体は、Chelating Se
pharose Fast Flow(Amersham-Pharmacia社製)に1%
硫酸銅水溶液を用いて銅イオンを結合させ、調製した。
精製はまず、カイコ体液抽出液(2)を用いて検討を行っ
た。抽出液はpH値を5.5に調製し、Cuキレート担
体にアプライした。担体の容量は抽出液と等量とし、ア
プライ後の洗浄は20mM酢酸緩衝液(pH:5.5)
にてUV吸収がなくなるまで十分に行った。カラムに吸
着したタンパク質の溶出は塩化アンモニウムの塩濃度を
1Mまで段階的に上げて行い、またそれでも溶出されな
いタンパク質は0.1MのEDTAおよび0.1NのN
aOHを用いて溶出した。各フラクションのイヌIFN
-γの活性を有するタンパク質および夾雑タンパクの検
出はウエスタンブロッティング、銀染色およびHPLC
にて行った。その結果、低分子のイヌIFN-γの活性
を有するタンパク質は非吸着画分に銀染色にてイヌIF
N-γのバンドがクリアに検出でき、夾雑タンパク質は
ほとんど除去されていた。なお、その他の画分には低分
子のイヌIFN-γは全く検出されなかった。また、高
分子のイヌIFN-γは非吸着画分には検出されず、
0.1〜0.6M塩化アンモニウム溶出画分において検
出された。なお、この画分にも夾雑タンパク質はほとん
ど検出されなかった。さらに0.1MのEDTAおよび
0.1NのNaOHを用いて溶出した画分に夾雑タンパ
ク質が検出され、ここにはイヌIFN-γの活性を有す
るタンパク質は全く検出されなかった。
【0063】次にカイコ体液抽出液(1)を用いて検討を
行った。本体液抽出液中にはEDTAが含有しており、
そのままCuキレート担体にアプライするとCuイオン
が破荷してしまい精製不能となるため、まず限外ろ過に
より、EDTAを除いた。限外ろ過はAmicon社の
HOLLOW FIBER CARTRIDGE(TYPE:
HOP10-20)を用い、20mMの酢酸ナトリウム緩衝液
(pH:5.5)に置換した。以降はカイコ体液抽出液
(1)と同様の操作を行って、同様の結果が得られた。
このように、初段にCuキレート担体を用いた精製法に
よって、カイコ由来夾雑タンパクの大部分を除去し、低
分子のイヌIFN-γと高分子のイヌIFN-γも分画で
きた。 (2)Qセファロース担体を用いたイヌIFN-γの活
性を有するタンパク質の精製 上記(1)の2種類の初段Cuキレート精製液を用いて
2段目Qセファロース担体による低分子イヌIFN-γ
の分画を検討した。精製はpH:9で行った。初段Cu
キレート精製液をそれぞれ限外ろ過にて20mMのグリ
シンNaOH緩衝液(pH:9)に置換し、担体にアプ
ライした。限外ろ過はADVANTEC社のFILTE
R HOLDER(MODEL: UHP-43KおよびUHP-76K)(装
置)およびAmicon社のYM10(膜)をそれぞれ
用いた。窒素ボンベの圧力は1.2〜1.5kg/cm2で行った。
なお、各操作は装置を氷冷しながら行った。溶出はNa
Clの濃度を1Mまで5mM刻みで行った。その結果、
カイコ体液抽出液(1)由来の初段Cuキレート精製液お
よびカイコ体液抽出液(2)由来の初段Cuキレート精製
液どちらの精製液を用いた場合も、20〜25mM(画
分(1)),30〜35mM(画分(2))および40〜50
mM(画分(3))の各NaCl濃度の溶出画分でイヌI
FN-γが溶出された(ウエスタンブロッティング)。
なおその他の溶出画分およびアルカリ洗浄画分ではイヌ
IFNγは検出されなかった。 (3)ブルー担体を用いたイヌIFN-γの活性を有す
るタンパク質の精製 さらに、(2)で得られた各溶出画分(カイコ体液抽出
液(1)由来のQセファロース担体による溶出画分(1)およ
びカイコ体液抽出液(2)由来のQセファロース担体によ
る溶出画分(3))をそれぞれ別々にブルー担体に供し、
イヌIFN-γの活性を有するタンパク質の単一化を検
討した。担体へのアプライはpH:5.5で行った。各
溶出画分をそれぞれ限外ろ過にて20mMの酢酸ナトリ
ウム緩衝液(pH:5.5)に置換し、担体にアプライ
した。限外ろ過はADVANTEC社のFILTER
HOLDER(MODEL: UHP-43KおよびUHP-76K)(装
置)およびAmicon社のYM10(膜)をそれぞれ
用いた。窒素ボンベの圧力は1.2〜1.5kg/cm2で行った。
なお、各操作は装置を氷冷しながら行った。溶出は20
mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH:7.1)中での
NaClの濃度を0〜1Mまで段階的に上げて行った。
その結果、カイコ体液抽出液(2)由来のQセファロース
担体による溶出画分(3)では、NaClの濃度が0M
で、カイコ体液抽出液(1)由来のQセファロース担体に
よる溶出画分(1)では、NaClの濃度が50mM〜1
50mMでそれぞれ配列番号6のイヌIFN-γホモ2
量体、配列番号5のイヌIFN-γのホモ2量体がHP
LC解析でそれぞれ96%の純度で精製できた。
【0064】実施例7 ・イヌIFN-γの活性を有するタンパク質製剤の調製 実施例6で得られた配列番号6のイヌIFN-γのホモ
2量体および配列番号5のイヌIFN-γのホモ2量体
それぞれの精製溶液に、注射用生理食塩水、アラビアゴ
ム(三栄薬品貿易(株))、ポリエチレングリコール、
グリシンを加えて、アラビアゴム終濃度1%、ポリエチ
レングリコール終濃度0.5%、グリシン10mMに調
製した。さらに、ポジダイン(ポール(株))で処理し
てパイロジェンを除去した後、250℃で2時間乾熱滅
菌したガラスバイアルに1mlずつ分注した。その後、
無菌的に凍結乾燥することによって、1バイアル中に
0.1MUから2.5MUのイヌIFN-γを含むイヌI
FN-γ製剤を得た。このイヌIFN-γ製剤は、室温暗
条件下で安定であり、また、蒸留水または生理的食塩水
によって良好に溶解した。
【0065】実施例8 ・イヌIFN-γの活性を有するタンパク質によるイヌ
皮膚病の治療 実施例7で得られたイヌIFN-γの活性を有するタン
パク質の製剤を用いて、イヌ皮膚病に対する治療効果を
試験した。イヌIFN-γの活性を有するタンパク質の
製剤を1mlの注射用生理的食塩水で溶解後、皮下注射
により投与し、皮膚疾患および副作用について臨床症状
を観察することによって治療効果を判定した。その結
果、脂漏性皮膚炎、膿皮症、アカントーシス、真菌性皮
膚炎、アトピー性皮膚炎、天疱瘡、ウジ寄生性皮膚炎、
エストロゲン反応性皮膚炎に対して驚くべき治療効果が
認められた。なお、すべての症例において臨床上問題と
なる副作用は認められなかった。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】組換えバキュロウイルスを用いた有用タ
ンパク質の製造において、当該ウイルスを感染させた昆
虫の体液を採取した後、pH4から10で2日以上維持
することで、目的の有用タンパク質の特定成分を増加さ
せることができ、その後の精製が容易になる。これによ
って高純度有用タンパク質の量産化を可能とし、安価な
医薬品(抗腫瘍・抗ウイルス・皮膚病等)の製造が可能
となる。
【0069】参考文献 1.T.Horiuchiら:Agic.Biol.C
hem.,51,1573−1580,(1987). 2.Devosら:J.Interferon Res
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86).P250−256、東京化学同人. 10.G. R. Gardinerら:J.Inverte
brate Phathol.25,363−370
(1975) 11.Ijzermansら:Immunobiolo
gy,179,456−473(1989)
【0070】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> 東レ株式会社 <120> 有用タンパク質の製造方法 <130> 51E15310 <160> 22 <210> 1 <211> 501 <212> DNA PRT <213> dog <220> <221> CDS <222> (1)...(498) <220> <221> mat#peptide <222> (73)...(498) <400> 1 atg aat tat aca agc tat atc tta gct ttt cag ctt tgc gtg att ttg 48 Met Asn Tyr Thr Ser Tyr Ile Leu Ala Phe Gln Leu Cys Val Ile Leu tgt tct tct ggc tgt aac tgt cag gcc atg ttt ttt aaa gaa ata gaa 96 Cys Ser Ser Gly Cys Asn Cys Gln Ala Met Phe Phe Lys Glu Ile Glu aac cta aag gaa tat ttt cag gca agt aat cca gat gta tcg gac ggt 144 Asn Leu Lys Glu Tyr Phe Gln Ala Ser Asn Pro Asp Val Ser Asp Gly ggg tct ctt ttc gta gat att ttg aag aaa tgg aga gag gag agt gac 192 Gly Ser Leu Phe Val Asp Ile Leu Lys Lys trp Arg Glu Glu Ser Asp aaa aca atc att cag agc caa att gtc tct ttc tac ttg aaa ctg ttt 240 Lys Thr Ile Ile Gln Ser Gln Ile Val Ser Phe Tyr Leu Lys Leu Phe gac aac ttt aaa gat aac cag atc att caa agg agc atg gat acc atc 288 Asp Asn Phe Lys Asp Asn Gln Ile Ile Gln Arg Ser Met Asp Thr Ile aag gaa gac atg ctt ggc aag ttc tta cag tca tcc acc agt aag agg 336 Lys Glu Asp Met Leu Gly Lys Phe Leu Gln Ser Ser Thr Ser Lys Arg gag gac ttc ctt aag ctg att caa att cct gtg aac gat ctg cag gtc 384 Glu Asp Phe Leu Lys Leu Ile Gln Ile Pro Val Asn Asp Leu Gln Val cag cgc aag gcg ata aat gaa ctc atc aaa gtg atg aat gat ctc tca 432 Gln Arg Lys Ala Ile Asn Glu Leu Ile Lys Val Met Asn Asp Leu Ser cca aga tcc aac cta agg aag cgg aaa agg agt cag aat ctg ttt cga 480 Pro Arg Ser Asn Leu Arg Lys Arg Lys Arg Ser Gln Asn Leu Phe Arg ggc cgc aga gca tcg aaa taa 501 Gly Arg Arg Ala Ser Lys *** <210> 2 <211> 462 <212> DNA PRT <213> dog <220> <221> CDS <222> (1)...(459) <220> <221> mat#peptide <222> (73)...(459) <400> 2 atg aat tat aca agc tat atc tta gct ttt cag ctt tgc gtg att ttg 48 Met Asn Tyr Thr Ser Tyr Ile Leu Ala Phe Gln Leu Cys Val Ile Leu tgt tct tct ggc tgt aac tgt cag gcc atg ttt ttt aaa gaa ata gaa 96 Cys Ser Ser Gly Cys Asn Cys Gln Ala Met Phe Phe Lys Glu Ile Glu aac cta aag gaa tat ttt cag 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432 Gln Arg Lys Ala Ile Asn Glu Leu Ile Lys Val Met Asn Asp Leu Ser cca aga tcc aac cta agg aag cgg taa 453 Pro Arg Ser Asn Leu Arg Lys Arg *** <210> 6 <211> 450 <212> DNA PRT <213> dog <220> <221> CDS <222> (1)...(447) <220> <221> mat#peptide <222> (73)...(447) <400> 6 atg aat tat aca agc tat atc tta gct ttt cag ctt tgc gtg att ttg 48 Met Asn Tyr Thr Ser Tyr Ile Leu Ala Phe Gln Leu Cys Val Ile Leu tgt tct tct ggc tgt aac tgt cag gcc atg ttt ttt aaa gaa ata gaa 96 Cys Ser Ser Gly Cys Asn Cys Gln Ala Met Phe Phe Lys Glu Ile Glu aac cta aag gaa tat ttt cag gca agt aat cca gat gta tcg gac ggt 144 Asn Leu Lys Glu Tyr Phe Gln Ala Ser Asn Pro Asp Val Ser Asp Gly ggg tct ctt ttc gta gat att ttg aag aaa tgg aga gag gag agt gac 192 Gly Ser Leu Phe Val Asp Ile Leu Lys Lys Trp Arg Glu Glu Ser Asp aaa aca atc att caG agc caa att gtc tct ttc tac ttg aaa ctg ttt 240 Lys Thr Ile Ile Gln Ser Gln Ile Val Ser Phe Tyr Leu Lys Leu Phe gAc aac ttt aaa gat aac cag atc att caa agg agc atg gat acc atc 288 Asp Asn Phe Lys Asp Asn Gln Ile Ile Gln Arg Ser Met Asp Thr Ile aag gaa gac atg ctt ggc aag ttc tta cag tca tcc acc agt aag agg 336 Lys Glu Asp Met Leu Gly Lys Phe Leu Gln Ser Ser Thr Ser Lys Arg gag gac ttc ctt aag ctg att caa att cct gtg aac gat ctg cag gtc 384 Glu Asp Phe Leu Lys Leu Ile Gln Ile Pro Val Asn Asp Leu Gln Val cag cgc aag gcg ata aat gaa ctc atc aaa gtg atg aat gat ctc tca 432 Gln Arg Lys Ala Ile Asn Glu Leu Ile Lys Val Met Asn Asp Leu Ser cca aga tcc aac cta taa 450 Pro Arg Ser Asn Leu *** <210> 7 <211> 447 <212> DNA PRT <213> dog <220> <221> CDS <222> (1)...(444) <220> <221> mat#peptide <222> (73)...(444) <400> 7 atg aat tat aca agc tat atc tta gct ttt cag ctt tgc gtg att ttg 48 Met Asn Tyr Thr Ser Tyr Ile Leu Ala Phe Gln Leu Cys Val Ile Leu tgt tct tct ggc tgt aac tgt cag gcc atg ttt ttt aaa gaa ata gaa 96 Cys Ser Ser Gly Cys Asn Cys Gln Ala Met Phe Phe Lys Glu Ile Glu aac cta aag gaa tat ttt cag gca agt aat cca gat gta tcg gac ggt 144 Asn Leu Lys Glu Tyr Phe Gln Ala Ser 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Lys Leu Ile Gln Ile Pro Val Asn Asp Leu Gln Val cag cgc aag gcg aTa aat gaa ctc atc aaa gtg atg aat gat ctc tca 432 Gln Arg Lys Ala Ile Asn Glu Leu Ile Lys Val Met Asn Asp Leu Ser cca aga tcc taa 444 Pro Arg Ser *** <210> 9 <211> 441 <212> DNA PRT <213> dog <220> <221> CDS <222> (1)...(438) <220> <221> mat#peptide <222> (73)...(438) <400> 9 atg aat tat aca agc tat atc tta gct ttt cag ctt tgc gtg att ttg 48 Met Asn Tyr Thr Ser Tyr Ile Leu Ala Phe Gln Leu Cys Val Ile Leu tgt tct tct ggc tgt aac tgt cag gcc atg ttt ttt aaa gaa ata gaa 96 Cys Ser Ser Gly Cys Asn Cys Gln Ala Met Phe Phe Lys Glu Ile Glu aac cta aag gaa tat ttt cag gca agt aat cca gat gta tcg gac ggt 144 Asn Leu Lys Glu Tyr Phe Gln Ala Ser Asn Pro Asp Val Ser Asp Gly ggg tct ctt ttc gta gat att ttg aag aaa tgg aga gag gag agt gac 192 Gly Ser Leu Phe Val Asp Ile Leu Lys Lys Trp Arg Glu Glu Ser Asp aaa aca atc att cag agc caa att gtc tct ttc tac ttg aaa ctg ttt 240 Lys Thr Ile Ile Gln Ser Gln Ile Val Ser Phe Tyr Leu Lys Leu Phe gac aac ttt aaa gat aac cag atc att caa agg agc atg gat acc atc 288 Asp Asn Phe Lys Asp Asn Gln Ile Ile Gln Arg Ser Met Asp Thr Ile aag gaa gac atg ctt ggc aag ttc tta cag tca tcc acc agt aag agg 336 Lys Glu Asp Met Leu Gly Lys Phe Leu Gln Ser Ser Thr Ser Lys Arg gag gac ttc ctt aag ctg att caa att cct gtg aac gat ctg cag gtc 384 Glu Asp Phe Leu Lys Leu Ile Gln Ile Pro Val Asn Asp Leu Gln Val cag cgc aag gcg ata aat gaa ctc atc aaa gtg atg aat gat ctc tca 432 Gln Arg Lys Ala Ile Asn Glu Leu Ile Lys Val Met Asn Asp Leu Ser cca aga taa 441 Pro Arg *** <210> 10 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 10 gcagatctat gaattataca agctatatct tagct 35 <210> 11 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 11 gcgaattctt atttcgatgc tctgcggcct cgaaa 35 <210> 12 <211> 517 <212> DNA <213> dog <400> 12 gcagatctat gaattataca agctatatct tagcttttca gctttgcgtg attttgtgtt 60 cttctggctg taactgtcag gccatgtttt ttaaagaaat agaaaaccta aaggaatatt 120 ttcaggcaag taatccagat gtatcggacg gtgggtctct tttcgtagat attttgaaga 180 aatggagaga ggagagtgac aaaacaatca ttcagagcca aattgtctct ttctacttga 240 aactgtttga caactttaaa gataaccaga tcattcaaag gagcatggat accatcaagg 300 aagacatgct tggcaagttc ttacagtcat ccaccagtaa gagggaggac ttccttaagc 360 tgattcaaat tcctgtgaac gatctgcagg tccagcgcaa ggcgataaat gaactcatca 420 aagtgatgaa tgatctctca ccaagatcca acctaaggaa gcggaaaagg agtcagaatc 480 tgtttcgagg ccgcagagca tcgaaataag aattcgc 517 <210> 13 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 13 ataggatcca tgaattatac aagctatatc 30 <210> 14 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 14 ctggatatct ggattacttg cctgaaaata ttc 33 <210> 15 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 15 ccatacgtat cggacggtgg gtctctt 27 <210> 16 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 16 ggtggtcgac tgtaagaact tgccaagcat gtcttc 36 <210> 17 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 17 ccgatatcca ccagtaagag ggaggacttc cttaag 36 <210> 18 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 18 ctcgaattct tatttcgatg ctctgcggcc tcg 33 <210> 19 <211> 147 <212> DNA <213> dog <400> 19 ataggatcca tgaattatac aagctatatc ttagcttttc agctttgcgt gattttgtgt 60 tcttctggct gtaactgtca ggccatgttt tttaaagaaa tagaaaacct aaaggaatat 120 tttcaggcaa gtaatccaga tatccag 147 <210> 20 <211> 201 <212> DNA <213> dog <400> 20 ccatacgtat cggacggtgg gtctcttttc gtagatattt tgaagaaatg gagagaggag 60 agtgacaaaa caatcattca gagccaaatt gtctctttct acttgaaact gtttgacaac 120 tttaaagata accagatcat tcaaaggagc atggatacca tcaaggaaga catgcttggc 180 aagttcttac agtcgaccac c 201 <210> 21 <211> 195 <212> DNA <213> dog <400> 21 ccgatatcca ccagtaagag ggaggacttc cttaagctga ttcaaattcc tgtgaacgat 60 ctgcaggtcc agcgcaaggc gataaatgaa ctcatcaaag tgatgaatga tctctcacca 120 agatccaacc taaggaagcg gaaaaggagt cagaatctgt ttcgaggccg cagagcatcg 180 aaataagaat tcgag 195 <210> 22 <211> 517 <212> DNA <213> dog <400> 22 gcagatctat gaattataca agctatatct tagcttttca gctttgcgtg attttgtgtt 60 cttctggctg taactgtcag gccatgtttt ttaaagaaat agaaaaccta 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フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 C07K 14/57 37/00 C12P 21/02 F C07K 14/57 C12R 1:91) C12N 5/10 ) C12P 21/02 (C12P 21/02 F //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 ZNAA (C12N 5/10 A61K 37/66 B C12R 1:91) C12N 5/00 B (C12P 21/02 C12R 1:91) C12R 1:91) Fターム(参考) 4B024 AA01 BA25 CA04 DA02 EA02 4B064 AG12 CA10 CA19 CC15 CC24 CD30 CE20 DA04 4B065 AA90X AA90Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA43 4C084 AA02 AA06 BA01 BA22 CA17 CA53 DA24 MA66 NA14 ZA891 ZB071 ZB261 ZB331 ZB351 ZC611 4H045 AA10 AA20 BA10 CA40 DA18 EA20 FA72 FA74

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有用タンパク質の遺伝子をコードした組換
    えバキュロウイルスを昆虫に感染させることによって当
    該有用タンパク質を得る方法において、当該昆虫から体
    液を採取した後、pH4から10で2日以上維持するこ
    とを特徴とする有用タンパク質の製造方法。
  2. 【請求項2】昆虫がカイコであることを特徴とする請求
    項1記載の有用タンパク質の製造方法。
  3. 【請求項3】カイコの形態が幼虫であることを特徴とす
    る請求項2記載の有用タンパク質の製造方法。
  4. 【請求項4】有用タンパク質がインターフェロンである
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の
    有用タンパク質の製造方法。
  5. 【請求項5】インターフェロンがイヌインターフェロン
    -γであることを特徴とする請求項4記載の有用タンパ
    ク質の製造方法。
  6. 【請求項6】pHがpH7から9の範囲であることを特
    徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の有用タン
    パク質の製造方法。
  7. 【請求項7】有用タンパク質のアミノ酸配列のC末端が
    疎水性アミノ酸であることを特徴とする請求項1から6
    のいずれか1項記載の有用タンパク質の製造方法。
  8. 【請求項8】有用タンパク質が配列番号6記載のアミノ
    酸配列であることを特徴とする請求項5記載の有用タン
    パク質の製造方法。
  9. 【請求項9】金属キレート剤を含有することを特徴とす
    る請求項1から5のいずれか1項記載の有用タンパク質
    の製造方法。
  10. 【請求項10】金属キレート剤がエチレンジアミン四酢
    酸であることを特徴とする請求項9記載の有用タンパク
    質の製造方法。
  11. 【請求項11】金属キレート剤が、組換えバキュロウイ
    ルスを感染させた昆虫の体液またはその抽出液に対して
    1から30mMの濃度であることを特徴とする請求項9
    または10記載の有用タンパク質の製造方法。
  12. 【請求項12】pHがpH5から7の範囲であることを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,9,10,11
    のいずれか1項記載の有用タンパク質の製造方法。
  13. 【請求項13】有用タンパク質のアミノ酸配列のC末端
    が塩基性アミノ酸であることを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,9,10,11,12のいずれか1項
    記載の有用タンパク質の製造方法。
  14. 【請求項14】有用タンパク質が配列番号5記載のアミ
    ノ酸配列であることを特徴とする請求項5記載の有用タ
    ンパク質の製造方法。
  15. 【請求項15】組換えバキュロウイルスが、当該有用タ
    ンパク質をコードするDNAにより、遺伝子組換えされ
    た組換えカイコ核多角体病ウイルスであることを特徴と
    する請求項1から14のいずれか1項記載の有用タンパ
    ク質の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項1から15のいずれか1項記載の
    方法により得られる有用タンパク質を含んでなるイヌ疾
    病の治療剤。
  17. 【請求項17】イヌ疾病の治療剤が抗ウイルス治療剤、
    腫瘍治療剤、感染症治療剤、自己免疫疾患または皮膚病
    治療剤から選ばれる少なくとも1つの治療剤であること
    を特徴とする請求項16に記載のイヌ疾病の治療剤。
  18. 【請求項18】請求項16または17に記載のイヌ疾病
    の治療剤をイヌに注射投与することを特徴とするイヌ疾
    病の治療方法。
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