JP2002033171A - 接続端子及びこれを有する電子部品コネクタ - Google Patents

接続端子及びこれを有する電子部品コネクタ

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JP2002033171A
JP2002033171A JP2001007965A JP2001007965A JP2002033171A JP 2002033171 A JP2002033171 A JP 2002033171A JP 2001007965 A JP2001007965 A JP 2001007965A JP 2001007965 A JP2001007965 A JP 2001007965A JP 2002033171 A JP2002033171 A JP 2002033171A
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JP2001007965A
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Takeshi Asami
健 朝見
Nobuaki Fujii
伸明 藤井
Tomoya Kamiyama
知也 神山
Makoto Sasaki
誠 佐々木
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、回路長を短くでき、簡単な構成で
弾性力を維持できる小型の接続端子及びこれを有する電
子部品コネクタを提供すること。 【解決手段】 第1の電子部品と第2の電子部品の相互
間の電気的接続を行うための接続端子であって、前記第
1の電子部品の電極部と接触する第1の接触部121
と、前記第2の電子部品の電極部と接触する第2の接触
部121と、これら第1の接触部と第2の接触部とを接
続する接続部122と、を有し、前記接続部が、変形可
能な略C字状に形成されていることで接続端子120を
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異なる電子部品の
電極の相互間を電気的に接続するために用いられる接続
端子及びこれを用いた電子部品コネクタに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばIC(集積回路)を回
路基板上に実装する場合であっても、実装後、実装した
ICを交換する必要があった。このように実装後でも容
易にICの交換をできるようにするため、図9に示すよ
うな電子部品コネクタが用いられている。この電子部品
コネクタであるコネクタ10は、図9に示すように、弾
性を有する絶縁材料からなる支持体11の中に、導電材
料からなるピン12が傾斜した状態で埋設されている。
このピン12の両端部には接触部が、それぞれ支持体1
1の上面及び下面から露出しており、この露出している
接触部は、支持体11の上面又は下面と略平行になるよ
うに屈曲して構成されている。このようなコネクタ10
を用いて電子部品20を回路基板30に取り付ける場合
は、図9に示すように、回路基板30上の各電極31に
コネクタ10のピン12の下端部の接触部を接触させた
状態で、コネクタ10を回路基板30上に配置する。
【0003】そして、電子部品20は、その下面に形成
された各電極21が、コネクタ10のピン12の上端部
の接触部に接触するようにコネクタ10上に配置する。
次に、図示しない所定の固定具により電子部品20を図
9の上から下方向に押し、コネクタ10の支持体11を
圧縮し、電子部品20をコネクタ10に対して固定する
ことになる。このとき、コネクタ10の支持体11内の
ピン12は、さらに傾斜した状態となる。この支持体1
1は、弾性体により形成されているため、その弾性によ
り元の厚さに戻ろうとする。また、支持体11内のピン
12も弾性力を有するように形成されているため、この
ピン12も元の傾斜状態に戻ろうとする。その結果、ピ
ン12の上下の両端部の接触部は、それぞれ電子部品2
0の電極21と回路基板30の電極31を押圧し、電子
部品20の電極21と回路基板30の電極31がピン1
2を介して確実に電気的に接続し、実装されることにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにコネクタ1
0は、支持体11の弾性力だけでなく、支持体11内の
ピン12の弾性力も要求される。したがって、ピン12
の弾性力が不充分であると電子部品20の電極21と回
路基板30の電極31との電気的接続が不充分になるお
それがあった。このため、電子部品20の電極21や回
路基板30の電極31とピン12との電気的な接触性能
を維持するために必要な接触圧力を確保するため、どう
してもピン12の全長が長くなったり、その構造が大き
くなっていた。このようにピン12の全長が長くなった
り、ピン12の構造が大きくなったりすると、電子部品
20の電極21と回路基板30の電極31との間の電気
的回路が長くなってしまう。
【0005】一方、電気的回路長が短いほど電気的特性
が優位となる高周波デバイス等では、電子部品の電極と
回路基板の電極との回路長を短くすることが求められる
ため、この要求に応じて上述のコネクタ10のピン12
の回路長である全長を短くすると、ピン12の弾性力か
不足し、電子部品20の電極21と回路基板30の電極
31との電気的接続が不充分になるという問題があっ
た。また、このピン12の回路長を短くして、且つ、ピ
ン12の弾性力を補うには、ピン12を複雑な形状にす
る必要があり、信頼性や生産性の面で問題があった。
【0006】そこで、本発明は、以上の点に鑑み、回路
長を短くでき、簡単な構成で弾性力を維持できる小型の
接続端子及びこれを有する電子部品コネクタを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、第1の電子部品と第2の電子部品の相互
間の電気的接続を行うための接続端子であって、前記第
1の電子部品の電極部と接触する第1の接触部と、前記
第2の電子部品の電極部と接触する第2の接触部と、こ
れら第1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部
と、を有し、前記接続部が、変形可能な略C字状に形成
されている接続端子により、達成される。
【0008】前記構成によれば、前記接続端子は、前記
第1及び第2の電子部品の電極部と接触するための前記
第1及び第2の接触部を接続するための接続部を有し、
この接続部の全体の形状が略C字状に形成されている。
したがって、この略C字状の接続部が変形することで、
接続端子は、十分な弾性力を保持することになる。ま
た、単に略C字状にするだけでなので弾性力を得るため
に複雑な形状は必要としない。さらに、全体の形状が略
C字状なので接続端子の全長を小型化できる。
【0009】好ましくは、請求項2の発明によれば、請
求項1の構成において、前記第1及び第2の接触部は、
前記第1及び第2の電子部品の電極部に対してそれぞれ
略垂直方向から当接する構成となっている接続端子であ
る。
【0010】前記構成によれば、前記第1及び第2の接
触部は、前記第1及び第2の電子部品の電極部に対して
それぞれ略垂直方向から当接するので、前記第1及び第
2の電子部品の電極部からの接触圧力を、そのまま前記
接続部に伝えることができる。
【0011】好ましくは、請求項3の発明によれば、請
求項2の構成において、前記接続端子が、ばね限界値及
び引張強さ等の機械的性能を改善するように熱処理を施
した導電性材料で形成された接続端子である。
【0012】前記構成によれば、前記接続端子が、ばね
限界値及び引張強さ等の機械的性能を改善するように熱
処理を施した導電性材料で形成されるので、接続端子の
弾性力はさらに強くなり、前記第1及び第2の電子部品
の電極部と接続端子との接触圧力がより高くなる。
【0013】前記目的は、請求項4の発明によれば、第
1の電子部品と第2の電子部品の相互間の電気的接続を
行うための接続端子と、この接続端子を収容する支持体
とを、有する電子部品コネクタであって、前記第1の電
子部品の電極部と接触する第1の接触部と、前記第2の
電子部品の電極部と接触する第2の接触部と、これら第
1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部と、を有
し、前記接続部が、変形可能な略C字状に形成されてい
る接続端子を有する電子部品コネクタにより、達成され
る。
【0014】前記構成によれば、第1の電子部品と第2
の電子部品の相互間の電気的接続を行うための接続端子
と、この接続端子を収容する支持体とを、有する電子部
品コネクタであって、前記第1の電子部品の電極部と接
触する第1の接触部と、前記第2の電子部品の電極部と
接触する第2の接触部と、これら第1の接触部と第2の
接触部とを接続する接続部と、を有し、前記接続部が、
変形可能な略C字状に形成されている接続端子を有する
電子部品コネクタである。したがって、この略C字状の
接続部が変形することで、接続端子は、十分な弾性力を
保持することになる。また、単に略C字状にするだけで
なので弾性力を得るために複雑な形状は必要としない。
さらに、全体の形状が略C字状なので接続端子の全長を
小型化できる。
【0015】好ましくは、請求項5の発明によれば、請
求項4の構成において、前記第1及び第2の接触部は、
前記第1及び第2の電子部品の電極部に対してそれぞれ
略垂直方向から当接する構成となっている接続端子を有
する電子部品コネクタである。
【0016】前記構成によれば、前記第1及び第2の接
触部は、前記第1及び第2の電子部品の電極部に対して
それぞれ略垂直方向から当接する構成となっているの
で、前記第1及び第2の電子部品の電極部からの接触圧
力を、そのまま前記接続部に伝えることができる。
【0017】好ましくは、請求項6の発明によれば、請
求項5の構成において、前記第1及び第2の接触部は、
導電性を有する材料に熱処理を施し、ばね限界値及び引
張強さ等の機械的性能を改善した接続端子を有する電子
部品コネクタである。
【0018】前記構成によれば、前記接続端子が、ばね
限界値及び引張強さ等の機械的性能を改善するように熱
処理を施した導電性材料で形成されるので、接続端子の
弾性力はさらに強くなり、前記第1及び第2の電子部品
の電極部と接続端子との接触圧力がより高くなる。
【0019】好ましくは、請求項7の発明によれば、請
求項5の構成において、前記第1及び第2の接触部のう
ち、一方の接触部に対して前記第1又第2の電子部品の
電極部から接触圧力が加わると、その接触圧力が前記略
C字状の接続部に伝わり、この略C字状の接続部部が前
記支持体に設けられたストッパ部に当接し、変形する構
成となっている接続端子を有する電子部品コネクタであ
る。
【0020】前記構成によれば、前記第1及び第2の接
触部のうち、一方の接触部に対して前記第1又第2の電
子部品の電極部から接触圧力が加わると、その接触圧力
が前記略C字状の接続部に伝わり、この略C字状の接続
部が前記支持体に設けられたストッパ部に当接し、変形
する構成となっている。したがって、前記一方の接触部
に対して加えられた接触圧力は、他方の接触部に逃げる
ことなく、前記ストッパ部で前記略C字状の接続部に対
する変形圧力となる。このため、前記電極部と前記接触
部との間に電気的接触性能を満たすための充分な圧縮力
が生じ、酸化皮膜等が形成されるのを未然に防止でき、
これによって、電気的な接触不良の発生も未然に防ぐこ
とができる。
【0021】好ましくは、請求項8の発明によれば、請
求項7の構成において、前記略C字状の接続部の変形に
よって、前記第1及び/又は第2の接触部の前記第1及
び/又は第2の電子部品の電極部に接触する相対的位置
が変化する接続端子を有する電子部品コネクタである。
【0022】前記構成によれば、前記略C字状の接続部
の変形によって、前記第1及び/又は第2の接触部の前
記第1及び/又は第2の電子部品の電極部に接触する相
対的位置が変化する。したがって、前記接続部と前記電
極部との接点が長時間変化せずに、電流等が流れるとい
うことがないので、接点の劣化の進行を防ぎ、電気的な
接触不良を未然に防ぐことができる。
【0023】前記目的は、請求項9の発明によれば、第
1の電子部品と第2の電子部品の相互間の電気的接続を
行うための接続端子であって、前記第1の電子部品の電
極部と接触する第1の接触部と、前記第2の電子部品の
電極部と接触する第2の接触部と、これら第1の接触部
と第2の接触部とを接続する接続部と、を有し、前記第
1の接触部の端部と前記第2の接触部の端部との間のイ
ンダクタンスが0.1GHz乃至1.8GHz時に1n
H以下と成るように、両接触部の端部間の距離を近接さ
せて配置し、前記接続部の展開長が2mm以上と成って
いることを特徴とする接続端子により、達成される。
【0024】請求項9の構成によれば、前記第1の接触
部の端部と前記第2の接触部の端部との間のインダクタ
ンスが0.1GHz乃至1.8GHz時に1nH以下と
成るように構成されているので、インダクタンスが低く
電気特性が優位な高周波デバイス等の電子部品に適用し
ても良好な性能を維持できる。また、両接触部の端部間
の距離を近接させて配置しても、前記接続部の展開長が
2mm以上と成っているので、十分な弾性力を保持でき
る。すなわち、両接触部の端部において要求される最大
荷重が20gf以上とすることができ、前記端部の例え
ば部品等に対する電気的な接触を安定的に維持し得る弾
性力を十分に確保できる。
【0025】好ましくは、請求項10の発明によれば、
請求項9の構成において、前記第1の接触部及び前記第
2の接触部のそれぞれの端部間の距離が1mm以下と成
っていることを特徴とする接続端子である。請求項10
の構成によれば、前記第1の接触部及び前記第2の接触
部のそれぞれの端部間の距離が1mm以下と成っている
ので、0.1GHz乃至1.8GHz時の両端部間のイ
ンダクタンスを1nH以下とすることができ、電気特性
が優位な高周波デバイス等に適用しても良好な特性を示
す接続端子となる。
【0026】好ましくは、請求項11の発明によれば、
請求項10の構成において、前記第1の接触部及び前記
第2の接触部の近傍には、接続端子用支持体に連結する
ための第1の連結部及び第2の連結部がそれぞれ形成さ
れていることを特徴とする接続端子である。
【0027】請求項11の構成によれば、前記第1の接
触部及び前記第2の接触部の近傍には、接続端子用支持
体に連結するための第1の連結部及び第2の連結部がそ
れぞれ形成されている。そして、接続端子用支持体に接
続端子が連結されている状態で、例えばメッキ等を施し
た後、接続端子の前記第1および第2の連結部が接続端
子用支持体から分離される。したがって、前記第1及び
第2の接触部の端部に施されているメッキ等に支障をき
たすことなく、接続端子を接続端子用支持体から分離す
ることができる。すなわち、従来は接続端子の接触部の
端部が、接続端子用支持体と連結されていたので、接続
端子を接続端子用支持体と分離すると、接続端子の端部
にメッキが施されていない部分が露出し、この露出部分
に更にメッキを施していた。したがって、請求項11の
発明によれば、前記露出部分は前記連結部であり、前記
接触部ではないので、更にメッキ等を施す必要がなく、
メッキ等の工程を簡略化でき、コストダウンが可能にな
る。
【0028】請求項12の発明によれば、請求項11の
構成において、前記第1の接触部及び前記第2の接触部
の各端部に電解メッキが施されることを特徴とする接続
端子である。請求項12の構成によれば、前記第1の接
触部及び前記第2の接触部の各端部に電解メッキが施さ
れるので、メッキを均一に厚く形成することができる。
すなわち、従来は接続端子の接触部の端部が、接続端子
用支持体と連結されていたので、接続端子を接続端子用
支持体と分離すると、接続端子の端部にメッキが施され
ていない部分が露出し、この露出部分に更にメッキを施
していた。そして、このメッキは露出部分のみのメッキ
であるため、無電解メッキを施していた。そのためメッ
キを均一に且つ厚く形成することは困難であった。これ
に対して、請求項12の構成によれば、上述のとおり、
メッキを均一に厚く形成することが可能となる。
【0029】好ましくは、請求項13の発明によれば、
請求項12の構成において、前記電解メッキが軟質Ni
メッキで行われることを特徴とする接続端子である。請
求項13の構成によれば、前記電解メッキが軟質Niメ
ッキで行われているので、例えば接続端子製造時に生じ
た場合の微細クラックを前記軟質Niメッキによって塞
ぐことにより接続端子の破断原因となる微細クラックが
減じ接続端子使用時に接続端子が破断しにくくなると共
に、ヤング率の高いNiを接続端子の表面に配置するこ
とで、接続端子をより強靭にすることができる。
【0030】好ましくは、請求項14の発明によれば、
請求項13の構成において、前記接続部の電送経路断面
積が前記第1の接触部及び前記第2の接触部から離間す
るにつれて大きくなるように構成されていることを特徴
とする接続端子である。請求項14の構成によれば、前
記接続部の電送経路断面積が前記第1の接触部及び前記
第2の接触部から離間するにつれて大きくなるように構
成されているので、接続部全体に応力が分散し、接続端
子の耐久性が向上する。
【0031】前記目的は、請求項15の発明によれば、
第1の電子部品と第2の電子部品の相互間の電気的接続
を行うための接続端子と、この接続端子を収容する支持
体とを、有する電子部品コネクタであって、前記第1の
電子部品の電極部と接触する第1の接触部と、前記第2
の電子部品の電極部と接触する第2の接触部と、これら
第1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部と、を
有し、前記第1の接触部と前記第2の接触部との間のイ
ンダクタンスが0.1GHz乃至1.8GHz時に1n
H以下と成るように、両接触部の端部間の距離を近接さ
せて配置し、前記接続部の展開長が2mm以上と成って
いることを特徴とする接続端子を有する電子部品コネク
タにより、達成される。
【0032】請求項15の構成によれば、前記第1の接
触部の端部と前記第2の接触部の端部との間のインダク
タンスが0.1GHz乃至1.8GHz時に1nH以下
と成るように構成されているので、インダクタンスが低
く電気特性が優位な高周波デバイス等の電子部品に適用
しても良好な性能を維持できる。また、両接触部の端部
間の距離を近接させて配置しても、前記接続部の展開長
が2mm以上と成っているので、十分な弾性力を保持で
きる。すなわち、両接触部の端部において要求される最
大荷重が20gf以上とすることができ、前記端部の例
えば部品等に対する電気的な接触を安定的に維持し得る
弾性力を十分に確保できる接続端子を有する電子部品コ
ネクタとなる。
【0033】好ましくは、請求項16の発明によれば、
請求項15の構成において、前記第1の接触部及び前記
第2の接触部のそれぞれの端部間の距離が0.8mm以
下と成っていることを特徴とする接続端子を有する電子
部品コネクタである。請求項16の構成によれば、前記
第1の接触部及び前記第2の接触部のそれぞれの端部間
の距離が0.8mm以下と成っているので、0.1GH
z乃至1.8GHz時の両端部間のインダクタンスをよ
り確実に1nH以下とすることができ、電気特性が優位
な高周波デバイス等に適用しても良好な特性を示す接続
端子を有する電子部品コネクタとなる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0035】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る電子部品コネクタであるコネクタ
100を示す概略斜視図である。図1において、コネク
タ100は、全体が直方体に形成されている支持体11
0を有している。この支持体110は、例えば、PES
(ポリエーテルサルホン)のように熱可塑性樹脂等の熱
対応部材によって形成されている。このように熱対応部
材によって形成することで、熱によるガスやオイルの発
生を少なくすることができ、ガスやオイルが後述する電
子部品の電極部や回路基板の電極部に付着し、これら電
極部を腐食させるのを防止することができる。また、こ
れらガスやオイルが前記電極部表面に皮膜を形成するの
を有効に阻止することができ、導通不良が生じるのを防
止することもできる。したがって、従来のように支持体
をシリコン系樹脂(ゴム)で形成したものと比べ格段に
高性能なコネクタ100を形成することができる。
【0036】このような支持体110の中には、図1に
示すように、接続端子であるピン120が相互に一定の
間隔を空けてマトリクス状に配列して、埋設されてい
る。このピン120は、例えばベリリウム銅の調質材に
より形成されており、ばね限界値及び引張強さ等の機械
的性能を改善するように熱処理を施してある。具体的に
は、C−1720 1/2Hに320°C 2〜3時間
の時効硬化処理を行い、ばね限界値、引張強さの改善を
行った。このように熱処理を施すことで、熱処理を施す
前と比べ、例えば、引張強さで2倍、ばね限界値で4倍
程度、ばね限界値及び引張強さ等の機械的性能が改善さ
れた。
【0037】このピン120の図2における縦方向の長
さは、例えば1.5mm程度に形成されている。これ
は、従来のピンの長さである4.3mmと比べ極めて小
さい寸法のピン120となっている。しかし、このよう
に小さなピン120でも、ばね限界値及び引張強さ等の
機械的性能を改善するように熱処理を施してあり、又、
後述する略C字状の構造を有しているので、従来と同様
の弾性力を保持できるようになっている。ところで、こ
のピン120は、図2に示すように、全体がX方向がY
方向より厚い板状の部材により形成されている。そし
て、その中央部には、接続部である湾曲部122が形成
されている。この湾曲部122は、図示するように全体
が略C字状を成しており、その両端部に接触部121が
上下方向に1つづつ設けられている。この2つの接触部
121は、図において垂直なZ方向に向かって湾曲せ
ず、ストレートに形成されている。これら接触部の表面
には、後述する電子部品等の電極部と直接、接触する接
触面121aがそれぞれ形成されている。この接触面1
21aは、図2に示すようにその表面の面積が接触部1
21より小さくなるように、その角が円弧状にカットさ
れている。このように接触面121aの面積を小さくす
ることで、微小な電子部品の電極とも接触できるように
なっている。
【0038】したがって、図2に示すような接触面12
1aの形状だけでなく、電子部品の大きさによって面積
はさらに小さくなり、接触面121aが点に近いような
尖がった形状に形成することもできる。また、ピン12
0は、以上のような構成をしているため、接触面121
aに対して、図2のZ方向に圧力が加わると、湾曲部1
22がZ方向に変形するようになっている。このため、
ピン120の弾性力は構造上からも高まることになる。
以上のように構成されているピン120が支持体110
内に埋設されることになるが、この支持体110は、具
体的には、図3に示すような支持体片111が、図4に
示すように厚み方向に複数個重ね合わすことで図1に示
すような一つの支持体110が形成されることになる。
この支持体片111は、図3に示すように横長で板状に
形成されており、その一面には、図2に示すピン120
を例えば6個収容するための収容凹部111aが形成さ
れている。
【0039】また、この収容凹部111aと連通して、
ピン120の2つの接触部121が係合できる切欠凹部
111bが図3の上部支持体112に6個、下部支持体
113に6個、合計12個形成されている。このように
形成された切欠凹部111bに対して図4に示すよう
に、ピン120が埋設されるが、この埋設されたピン1
20の湾曲部122の近傍に相当する上部支持体112
と下部支持体113の部分には、ストッパ部111cが
もうけられている。このストッパ部111cは、上部支
持体112及び下部支持体113の角部を切り取った形
状となっており、この切り取られた部分の表面がピン1
20の湾曲部122に臨むように形成されている。ま
た、このストッパ111cは、埋設されるピン120の
数に応じて上下6箇所ずつ形成されている。このストッ
パ部111cは、後述するようにピン120に対する圧
力が、一方の接触部121から他方の接触部121に逃
げないようにするためのものである。 また、収容凹部
111a及び切欠凹部111bは、その中にピン120
を収容した際に、ピン120が移動または変形できるよ
うに、一定のクリアランスが設けられている。
【0040】図5は、支持体片111がピン120を収
容した状態を示す部分拡大図である。図5に示すよう
に、ピン120は、支持体片111の収容凹部111a
と切欠凹部111b内に収容されているが、このとき、
ピン120の上下の接触部121は、上部支持体112
と下部支持体113に設けられた切欠凹部111bより
その先端が外部に露出するように配置される。この露出
は例えば0.1mm〜0.5mm程度である。したがっ
て、接触部121に形成された接触面121aは、必ず
外部に露出するようになっている。また、上部支持体1
12及び下部支持体113に設けられたストッパ部11
1cとピン120の湾曲部122との間には、微小のク
リアランスが存在するようになっている。
【0041】本実施の形態にかかるコネクタ100は、
以上のように構成されているが、以下、動作等について
説明する。先ず、 図1に示すようなコネクタ100を第
1の電子部品である、例えば回路基板上に配置する。こ
のとき、回路基板上の電極部にコネクタ100の下部支
持対113から露出している接触部121の接触面12
1aが当接するように配置される。この場合において、
接触部121の接触面121aの大きさは、使用する回
路基板の電極部の大きさにあわせて形成されている。次
に、このコネクタ100の上部支持体112の面に対し
て、回路基板上に実装する第2の電子部分である電子部
品を載置する。具体的には、この電子部品の電極をコネ
クタ100の上部支持体112から露出している接触部
112の接触面112aに対して当接するように配置す
る。この状態で、図示しない固定具で、電子部品と回路
基板を挟み込むように圧縮すると、図6に示すようにな
る。
【0042】すなわち、図において、矢印aの方向であ
る、 上下方向より圧力が加わると、上部支持体112と
下部支持体113から露出している接触部121の接触
面121aが、切欠凹部111aの内側へ入り込むよう
に移動する。このとき、この移動は、ピン120の湾曲
部122が図6で示すように弾性変形することで行われ
る。また、このときのピン120の弾性力は、湾曲部1
22が略C字状に形成されているため、その復元しよう
とする力で担保される。すなわち、ピン120が上述の
ように、その全長が1.5mmで、接触部121の露出
量が片側で0.1mmで,ピン120の最大変形量を
0.2mmとするときの接触力を測定した結果、接触力
は、0.24ニュートン(N)であった。これに対し
て、従来のピンは、全長が4.3mm、ピンの接触部の
露出量が片側で0.1mm、ピンの最大変形量を0.2
mmとした場合の接触量は0.2ニュートン(N)とな
った。
【0043】これは、ピンの全長が4.3mmである従
来のピンと本実施の形態のピン120とが同等の弾性力
を有することを示している。さらに、このように従来の
全長が4.3mmあるピンと同等の弾性力は、ピン12
0の湾曲部122が略C字状を成していることと、ピン
120が、ばね限界値及び引張強さ等の機械的性能を改
善するように熱処理を施してあることによるものであ
る。したがって、従来のピンと同等の弾性力が、ピン1
20にあるため、ピン120の接触部121の接触面1
21aと回路基板の電極部または電子部品の電極部との
接触圧力は、充分確保され、電子部品と回路基板はコン
タクト100を介して確実に実装されることになる。ま
た、ピン120は、従来品の4.3mmと比べ1.5m
mと短いため、コネクタ100の厚み方向の小型化がで
きるだけでなく、回路長を短くして電気的特性を優位に
する必要がある、高周波デバイス等の電子部品の実装に
おいては、特にその優位性が発揮されることになる。
【0044】また、ピン120の弾性力を生じる部分で
ある湾曲部122は、極めて簡単な略C字状で形成され
ているため、弾性力を保持するために複雑な形状を必要
としない。このため、このようなピン120を有するコ
ネクタ100の信頼性が向上し、生産コストも低くでき
ることになる。
【0045】また、本実施の形態に係るコネクタ100
を用いて回路基板に電子部品を実装する場合、ピン12
0の接触部121の接触面121aは、図7に示すよう
に、その接点の位置が相対的に移動することになる。こ
れは、ピン120の湾曲部122の変形と、上部支持体
112及び下部支持体113に設けられた収容凹部11
1aの上述のクリアランスである、隙間が設けられてい
るからである。具体的には、図7の破線部分が実線部分
に倒れて移動し、この移動によって接点をワイパー動作
することになる。したがって、従来のような電気的な接
触不良を生じなくすることができる。すなわち、従来
は、コネクタの接触部の接触面がある程度の接触圧力で
電子部品の電極と接している状態で、接触部に長時間電
流を流すと、接点の劣化が進行し、電気的な接触不良が
生じていた。しかし、本実施の形態のコネクタ100で
は、ピン120の接触部121の倒れが、図7に示すよ
うに生じるため、若干量の接点の移動が生じ、接点の劣
化を防ぐことができることになる。
【0046】なお、本実施の形態では、コネクタ100
を用い回路基板に電子部品を実装する場合について説明
したが、本実施の形態に係るコネクタ100は、以下の
場合にも使用できる。すなわち、図8(A)に示すよう
に、コネクタ100の上部支持体112側からのみ電子
部品の電極を接触させ、コネクタ100に取り付ける場
合は、電子部品の電極により、上部支持体112側のピ
ン120の接触部121が、図において下方(破線部
分)に移動することになる。このとき、この押し付け力
は、ピン120の湾曲部122に作用し、湾曲部122
は、この力を下部支持体113の収容凹部111a内で
可動状態となっている下部支持体113側の接触部12
1の動きに変えようとする。これでは、ピン120の湾
曲部122に充分な弾性変形が生ぜず、ピン120の接
触面121aと電子部品の電極部との接触圧力が不十分
となるおそれがある。
【0047】そこで、本実施の形態に係るコネクタ10
0では、下部支持体113に設けられた上述のストッパ
部111cによって、前記押し付け力を、ピン120の
湾曲部122の弾性変形に変えるものである。したがっ
て、ピン120の接触面121aと電子部品の電極部と
の間の接触圧力が確保されることになる。このように、
本実施の形態に係るコネクタ100は、両側から電子部
品の電極部を介した圧力を加えなくても、一方から加え
さえすれば、電子部品の電極部とピン120の接触面1
21aとの間に一定の接触力が発生し、安定した電気的
な接触性能が得られる。したがって、従来のコネクタの
ように、コネクタの一方側からのみ電子部品の電極部を
介して圧縮力を加えると、この力がコネクタの反対側か
ら逃げてしまうことはない。このため、電子部品の電極
部とピン120の接触面121aとの背接点に、電気的
な接触性能を満たすための十分な圧縮力が得られず酸化
皮膜等が形成されることを防ぐことができる。そして、
これにより、電気的な接触不良が生じるのを有効に防止
することができる。
【0048】上述の例では、コネクタ100の上部支持
体112側からのみ電子部品の電極を接触させ、コネク
タ100に取り付ける場合について説明したが、これに
限らず、図8(B)に示すように、コネクタ100の下
部支持体113側からのみ電子部品の電極を接触させた
場合も、上部支持体112に設けられたストッパ部11
1cによって同様の作用、効果を得ることができる。
【0049】(第2の実施の形態)図9は、本発明の第
2の実施の形態に係る電子部品コネクタであるコネクタ
に適用される接続端子であるピン220を示す概略斜視
図である。図9に示すピン220及びこれが適用される
コネクタの構成は、上述の第1の実施の形態に係るピン
120及びこれが適用されるコネクタ100と多くの部
分で構成等が共通するため、共通の構成は、同一符号と
し、その説明を省略し、以下、相違点を中心に詳述す
る。
【0050】本実施の形態に係るピン220の形状は、
第1の実施の形態に係るピン120の形状と大きく異な
る。すなわち、図9に示すように接続部である湾曲部2
22が第1の実施の形態の略C字形と異なり、U字形を
形成している。また、第1の接触部及び第2の接触部で
ある2つの接触部221、221と、それに連接されて
いる端部である2つの接触面221a,221aが、図
9に示すようように僅かに円弧状と成っている。そし
て、この接触部221の近傍に、接触部221と2股を
形成するように第1及び第2の連結部である2つの連結
部223、223が形成されている。図10は、図9の
ピン220の概略正面図を示したものである。ピン22
0の接触面221a,221a間の距離Lは、例えば1
mm以下に設定されている。したがって、第1の実施の
形態のピン120の接触面121a,121a間の距離
である1.5mmに比べ格段と短くなっている。
【0051】このため、接触面221a,221a間の
インダクタンスは著しく小さくなり、0.1GHz乃至
1.8GHz時におけるインダクタンスは1nH(ナノ
ヘンリー)以下という超低インダククタンスが実現でき
るようになっている。具体的には、このインダクタンス
は、例えばアジレント・テクノロジー社製のRFインピ
ーダンス/マテリアルアナライザ4291Bという測定
器で測定した。このような超低インダクタンスのピン2
20でコネクタを形成すれば、電気特性が優位な高周波
デバイス等の電子部品に適用しても良好な性能を発揮す
るコネクタとなる。このように、接触面221a,22
1a間の距離Lを1mm以下に設定した場合、従来は、
ピン220の弾性力が不足し、ピン220の接触面22
1a,221aと、接触対象である電子部品の電極等と
の電気的接続が不十分になるという問題があった。
【0052】しかし、本実施の形態では、ピン220の
展開長Le、すなわち、図10の上部の接触面221a
から湾曲部222を介して下部の接触面221aまでの
長さを、例えば2mm以上とすることで、上述の電気的
接続の不十分さを補っている。すなわち、電気的接続を
充分にするには、通常、接続面221a,221aにお
ける最大荷重を20gf以上とすればよいとされてい
る。この最大荷重が20gf未満となった場合は、その
値が小さくなればなるほど、電気的接続が不十分になり
易くなる。本実施の形態では、図10における接触面2
21a,221a間の距離Lを1mmとし、上述の展開
長Leを2mm以上とすることで、接触面221a,2
21aにおける最大荷重を20gf以上とすることがで
きた。
【0053】以下、これら接触面221a,221a間
の距離L、展開長Le及び最大荷重等との関係を詳述す
る。図11は、接触面221a,221a間の距離Lを
1mmとし、展開長Leが変化した場合の弾性域での最
大ピン幅と最大荷重とインダクタンスとの関係を示す表
である。図11に示すように、展開長Leを2mm以上
とした場合、最大荷重は20gf以上となり、確実な電
気的接続が可能となることがわかる。さらに、展開長L
eを接触面221a,221a間の距離Lの2倍以上の
長さとすれば、確実な電気的接続が可能となることもわ
かる。図12は、展開長Le、ピン幅(図10における
矢印Aの部分)及び最大荷重と、インダクタンスとの関
係のグラフである。
【0054】図12に示すように展開長Le(mm)を
長くし、ピン幅(mm)を大きくすることで最大荷重
(gf)が上昇するが、インダクタンスには影響を与え
ないことがわかった。すなわち、ピン220の接触面2
21a,221a間のインダクタンスを超低インダクタ
ンスである1nH以下に維持するには、上述のように展
開長をピン2220の接触面221a,221a間の距
離Lの2倍以上とすれば良いこととなる。したがって、
本実施の形態のピン220は、0.1GHz乃至1.8
GHz時のインダクタンスが1nH以下という優れたピ
ンとなる。
【0055】このように、ピン220の展開長Leは接
触面221a,221a間の距離Lの2倍以上であれば
よいため、ピン220の湾曲部222は、図9に示すよ
うな略U字形のみならず、図13に示すような略3字型
の湾曲部322や図14に示すような略W字形の湾曲部
422であってもよい。さらに湾曲部を略S字形に形成
してもよい。ところで、図10に示すように、電送経路
断面積である湾曲部222の幅は、2つの接触部22
1、221から離間するにつれて大きくなるように形成
されている。すなわち、図の矢印Aの部分に比べ、矢印
Bの部分は、若干細くなり、矢印Cの部分は矢印Bの部
分より更に細くなっている。ここで、矢印Aの部分の幅
は、例えば0.05mmとなっている。したがって、ピ
ン220をコネクタに収容し、実際に接触面221a,
221aを電子部品の電極等に接触させたときにピン2
20に生じる応力をピン220全体に分散させることが
でき、ピン220の耐久性を向上させることができる。
【0056】ところで、図9に示す本実施の形態のピン
220は、第1の実施の形態と同様に時効硬化処理され
たベリリウム銅により形成されている。そして、このピ
ン220の表面にNiが例えば2μmの厚みで形成さ
れ、このNiの上にAuが例えば1μmの厚みで形成さ
れる。したがって、ピン220の電子部品の電極等と接
触する接触面221a,221aにおいても、同様の厚
みのNi及びAuが形成されることになる。この接触面
221a,221aにおけるAuが1μm、Niが2μ
mという厚みは、従来のピンにおけるAuが0.05μ
m、Niが1μmに比べ著しく厚く形成されている。し
たがって、本実施の形態のピン220の接触面221
a,221aは、その性能が向上するように表面処理さ
れている。
【0057】このように接触面221a,221aに厚
くNi及びAuを形成する方法を以下、説明する。先
ず、図9に示すピン220は、図15に示すように接続
端子用支持体であるピン群プレート500に連結された
状態で配置されている。この状態を拡大したのが図16
である。図16に示すように、各ピン220は、ピン群
プレート500に対して連結部223によって連結され
ている。このように各ピン220がピン群プレート50
0に連結された状態で、電解メッキにより、上述のNi
を2μmの厚みで形成し、その後、Auを1μmの厚み
で形成する。
【0058】その後、ピン群プレート500に連結され
た状態の各ピン220を、図17に示すように支持体片
111に配置する。このとき、ピン220の接触部22
1、221は、支持体片111から例えば0.1mm乃
至0.5mm程度、突出するように形成される。このよ
うに突出して形成されたピン220の接触部221,2
21は、第1の実施の形態のように、実際に電子部品の
電極等と上下方向より当接すると、ピン220の接触部
221,221は、図17の矢印方向に移動させられ
る。そして、ピン220の接触面221a,221a間
の距離が、最終的には支持体片111の長さ(L)と略
同一と成る。この支持体片の長さ(L)は、例えば0.
8mmなので、接触面221a、221aまでの距離も
0.8mmとなる。
【0059】ところで、支持体片111に配置されたピ
ン群プレート500に連結された各ピン220は、各ピ
ン220の連結部223で分離され図17に示すように
なる。ところで、従来のピンは、連結部223を有して
いないため、ピン群プレートと接触部を介して連結され
ていた。したがって、ピンを支持体片に配置した後、各
ピンをピン群プレートから分離させると、その分離され
た切断面がメッキを施していない露出部分となり、この
露出部分が接触面となってしまう。このため、ピン群プ
レートから分離したのち、改めて露出部分である接触面
にAu及びNiを形成する必要があった。
【0060】この場合、ピンを支持体片に組み込んだ後
のメッキとなるため、電解メッキは容易にはできず、無
電解メッキで行うしかなかった。この無電解メッキで
は、Au及びNiを厚く形成することができず、例えば
Auが0.05μm程度、Niが0.2μm程度であっ
た。これでは、Au及びNiの厚みが薄く、電子部品の
電極等と接触面が接触した際、不良の原因となってい
た。本実施の形態では、ピン群プレート500と各ピン
220との分離は、接触部221、221ではなく、連
結部223,223で行うため、各ピン220をピン群
プレート500から分離しても、接触部221、221
の接触面221a221aに上述の露出部分は生じず、
後からメッキを施す必要が無い。
【0061】したがって、従来と異なり、支持体片11
1にピン220を組み込んだ後、無電解メッキを行う工
程が無いので、効率良くコネクタを製造することができ
る。また、ピン220の接触面221a,221aにお
けるAu及びNiの形成は、ピン220がピン群プレー
ト500に連結された状態、すなわち、ピン220が支
持体片111に組み込まれる前に行うことができる。し
たがって、ピン220が連結されているピン群プレート
500ごと電解メッキを施すことで、Auが1μm、N
iが2μmという厚いメッキを行うことができると共
に、メッキ厚を均一にすることができる。このため、ピ
ン220の接触面221a,221aの性能が向上す
る。
【0062】また、本実施の形態で行われる電解メッキ
は、軟質Niメッキで行われるため、ピン220製造時
に生じた場合の微細クラックを軟質Niメッキによって
塞ぐことによりピンの破断原因となる微細クラックが減
じピン220使用時にピン220が破断しにくくなると
共に、ヤング率の高いNiをピン220の表面に形成す
ることで、ピン220に加わる応力に対して、ピン22
0をより強靭にすることができる。
【0063】また、上記各実施の形態の各構成は、その
一部を省略したり、上述していない他の任意の組み合わ
せに変更することができる。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、回
路長を短くでき、簡単な構成で弾性力を維持できる小型
の接続端子及びこれを有する電子部品コネクタを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコネクタを示す概略
斜視図である。
【図2】図1のピンを示す概略斜視図である。
【図3】図1の支持体片をを示す概略斜視図である。
【図4】図3の支持体片が多数、接合された状態を示す
概略斜視図である。
【図5】支持体片とピンとの関係を示す概略部分拡大図
である。
【図6】ピンの弾性変形の状態を示す概略図である。
【図7】ピンの弾性変形による接触部と電子部品の電極
との関係を示す概略図である。
【図8】(A)ピンの一方側の接触部に対してのみ圧力
が加わった状態を示す概略図である。(B)ピンの一方
側の接触部に対してのみ圧力が加わった状態を示す他の
概略図である。
【図9】本発明の第の実施の形態に係るコネクタに適用
されるピンの概略斜視図である。
【図10】図9の概略正面図である。
【図11】接触面間の距離を1mmとした場合の展開
長、最大荷重等との関係を示す図である。
【図12】展開長に対する最大荷重とインダクタンス等
との関係を示す図である。
【図13】図9のピンの変形例を示す図である。
【図14】図9のピンの他の変形例を示す図である。
【図15】図9のピンがピン群プレートに連結された状
態を示す概略図である。
【図16】図15の部分拡大図である。
【図17】図9のピンが支持体片に組み込まれた状態を
示す概略斜視図である。
【図18】図17の概略正面図である。
【図19】従来の電子部品コネクタを示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
100・・・コネクタ、110・・・支持体,111・
・・支持体片、111a・・・収容凹部、111b・・
・切欠凹部、111c・・・ストッパ部、112・・・
上部支持体、113・・・下部支持体、120・・・ピ
ン、121・・・接触部、121a・・・接触面、12
2・・・湾曲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神山 知也 埼玉県久喜市清久町1番10 ソニーマック ス株式会社内 (72)発明者 佐々木 誠 埼玉県久喜市清久町1番10 ソニーマック ス株式会社内 Fターム(参考) 5E023 AA04 AA08 AA16 BB18 CC02 CC22 DD26 EE05 FF07 GG02 GG11 GG13 HH30 5E024 CA15 CB04 5E077 BB12 BB23 BB26 BB31 CC02 CC23 DD14 EE13 FF19 GG08 GG10 JJ20

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電子部品と第2の電子部品の相互
    間の電気的接続を行うための接続端子であって、 前記第1の電子部品の電極部と接触する第1の接触部
    と、 前記第2の電子部品の電極部と接触する第2の接触部
    と、 これら第1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部
    と、を有し、 前記接続部が、変形可能な略C字状に形成されているこ
    とを特徴とする接続端子。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の接触部は、前記第1
    及び第2の電子部品の電極部に対してそれぞれ略垂直方
    向から当接する構成となっていることを特徴とする請求
    項1に記載の接続端子。
  3. 【請求項3】 前記接続端子が、ばね限界値及び引張強
    さ等の機械的性能を改善するように熱処理を施した導電
    性材料で形成されたことを特徴とする請求項2に記載の
    接続端子。
  4. 【請求項4】 第1の電子部品と第2の電子部品の相互
    間の電気的接続を行うための接続端子と、 この接続端子を収容する支持体とを、有する電子部品コ
    ネクタであって、 前記第1の電子部品の電極部と接触する第1の接触部
    と、 前記第2の電子部品の電極部と接触する第2の接触部
    と、 これら第1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部
    と、を有し、 前記接続部が、変形可能な略C字状に形成されているこ
    とを特徴とする接続端子を有する電子部品コネクタ。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の接触部は、前記第1
    及び第2の電子部品の電極部に対してそれぞれ略垂直方
    向から当接する構成となっていることを特徴とする請求
    項4に記載の接続端子を有する電子部品コネクタ。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の接触部は、導電性を
    有する材料に熱処理を施し、ばね限界値及び引張強さ等
    の機械的性能を改善したことを特徴とする請求項5に記
    載の接続端子を有する電子部品コネクタ。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の接触部のうち、一方
    の接触部に対して前記第1又第2の電子部品の電極部か
    ら接触圧力が加わると、その接触圧力が前記略C字状の
    接続部に伝わり、この略C字状の接続部部が前記支持体
    に設けられたストッパ部に当接し、変形する構成となっ
    ていることを特徴とする請求項5に記載の接続端子を有
    する電子部品コネクタ。
  8. 【請求項8】 前記略C字状の接続部の変形によって、
    前記第1及び/又は第2の接触部の前記第1及び/又は
    第2の電子部品の電極部に接触する相対的位置が変化す
    ることを特徴とする請求項7に記載の接続端子を有する
    電子部品コネクタ。
  9. 【請求項9】 第1の電子部品と第2の電子部品の相互
    間の電気的接続を行うための接続端子であって、 前記第1の電子部品の電極部と接触する第1の接触部
    と、 前記第2の電子部品の電極部と接触する第2の接触部
    と、 これら第1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部
    と、を有し、 前記第1の接触部の端部と前記第2の接触部の端部との
    間のインダクタンスが0.1GHz乃至1.8GHz時
    に1nH以下と成るように、両接触部の端部間の距離を
    近接させて配置し、 前記接続部の展開長が2mm以上と成っていることを特
    徴とする接続端子。
  10. 【請求項10】 前記第1の接触部及び前記第2の接触
    部のそれぞれの端部間の距離が1mm以下と成っている
    ことを特徴とする請求項9に記載の接続端子。
  11. 【請求項11】 前記第1の接触部及び前記第2の接触
    部の近傍には、接続端子用支持体に連結するための第1
    の連結部及び第2の連結部がそれぞれ形成されているこ
    とを特徴とする請求項10に記載の接続端子。
  12. 【請求項12】 前記第1の接触部及び前記第2の接触
    部の各端部に電解メッキが施されることを特徴とする請
    求項11に記載の接続端子。
  13. 【請求項13】 前記電解メッキが軟質Niメッキで行
    われることを特徴とする請求項12に記載の接続端子。
  14. 【請求項14】 前記接続部の電送経路断面積が前記第
    1の接触部及び前記第2の接触部から離間するにつれて
    大きくなるように構成されていることを特徴とする請求
    項13に記載の接続端子。
  15. 【請求項15】 第1の電子部品と第2の電子部品の相
    互間の電気的接続を行うための接続端子と、 この接続端子を収容する支持体とを、有する電子部品コ
    ネクタであって、 前記第1の電子部品の電極部と接触する第1の接触部
    と、 前記第2の電子部品の電極部と接触する第2の接触部
    と、 これら第1の接触部と第2の接触部とを接続する接続部
    と、を有し、 前記第1の接触部と前記第2の接触部との間のインダク
    タンスが0.1GHz乃至1.8GHz時に1nH以下
    に成るように、両接触部の端部間の距離を近接させて配
    置し、 前記接続部の展開長が2mm以上と成っていることを特
    徴とする接続端子を有する電子部品コネクタ。
  16. 【請求項16】 前記第1の接触部及び前記第2の接触
    部のそれぞれの端部間の距離が0.8mm以下と成って
    いることを特徴とする請求項15に記載の接続端子を有
    する電子部品コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014451A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Shinko Electric Ind Co Ltd 接続端子付き基板
US10777925B2 (en) 2018-08-21 2020-09-15 Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation Connector and stacked substrate module

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