JP2002033130A - 高分子固体電解質および二次電池 - Google Patents

高分子固体電解質および二次電池

Info

Publication number
JP2002033130A
JP2002033130A JP2000215037A JP2000215037A JP2002033130A JP 2002033130 A JP2002033130 A JP 2002033130A JP 2000215037 A JP2000215037 A JP 2000215037A JP 2000215037 A JP2000215037 A JP 2000215037A JP 2002033130 A JP2002033130 A JP 2002033130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
compound
group
lewis acid
solid electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000215037A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ishitoku
石徳  武
Hiroaki Tan
弘明 丹
Hitoshi Onishi
仁志 大西
Yoshinobu Nogi
栄信 野木
Shinobu Aoki
忍 青木
Masahiro Toriida
昌弘 鳥井田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2000215037A priority Critical patent/JP2002033130A/ja
Publication of JP2002033130A publication Critical patent/JP2002033130A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Primary Cells (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高イオン伝導性、優れた電気化学的安定
性、さらに充電状態における優れた安定性を備えた高分
子固体電解質を提供すること。また、そのような高分子
固体電解質を用いた二次電池を提供すること。 【解決手段】 高分子化合物中にルイス酸またはルイス
酸を生成する化合物および周期律表第Ia族の金属塩が
含有されてなる。および、その高分子固体電解質を用い
た二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一次電池、二次電
池、コンデンサーなどに用いられる高分子固体電解質、
およびそれを用いた二次電池に関する。より詳細には、
保存安定性に優れたアクリレートまたはメタクリレート
系高分子固体電解質、およびそれを用いた二次電池に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、一次電池、二次電池、コンデンサ
ーなどの電気化学素子には液体の電解質が用いられてき
た。しかしながら液体の電解質を使用すると、製品容器
からの漏液が懸念されることから、電気化学素子を利用
する上で、長期間の信頼性を高めるための改良が求めら
れていた。
【0003】その一つの改良方法として、液体の電解質
に代わって固体電解質を用いる方法が検討されている。
固体電解質を用いれば、漏液の心配はなくなることか
ら、信頼性の高い素子を提供できるとともに、素子自体
の小型・軽量化が同時に図れるメリットもある。
【0004】近年、固体電解質の中でも高分子固体電解
質が注目され、研究されている。高分子固体電解質は、
可撓性を有するために、電極−電解質間のイオン電子交
換反応過程で生じる体積変化にも柔軟に対応できると推
測されることから、実用化への期待が高まっている。
【0005】そのような高分子固体電解質の一例とし
て、ポリエーテル構造を有するポリエチレンオキサイド
とリチウム塩などのアルカリ金属塩との複合体が知られ
ている。また特開平5−25353号公報には、ポリオ
キシアルキレンのジエステル化合物、ポリメトキシオキ
シアルキレンのエステル化合物、および二重結合を持っ
たオキシ化合物との共重合体からなる架橋樹脂と無機塩
とを主たる構成成分にする高分子固体電解質が記載され
ている。さらに特開平6−223842号公報には、カ
ーボネート基を官能基として有する有機高分子物質と金
属塩とからなる高分子固体電解質が記載されている。
【0006】一方、特開平1−241764号公報に
は、ポリカーボネートポリオールのメタクリル酸エステ
ルを重合させることによって得られるポリカーボネート
メタクリレート樹脂は、高分子電解質材料として優れた
特性を有することが記載されている。
【0007】一般に固体電解質は、液体電解質に比べて
イオン伝導度が低いことから、充放電特性に優れた電池
の製造は難しく、そのために固体電解質中にカーボネー
ト化合物等を可塑剤として共存させることが行われてい
る。しかしながら、前述したエーテル構造、カーボネー
ト構造を有し、可塑剤を含む固体高分子電解質は、その
種類によっては充電状態で保存すると、特に金属塩とし
てLiPF6を用いた場合には液状化することがある。
従って、固体電解質を用いて充放電特性に優れ、高温環
境下で安定的に作動する一次電池、二次電池を実現する
ためには、イオン伝導度が高く、しかも電気化学的安定
性にも優れ、そして可塑剤およびアルカリ金属塩の保持
量が多く、充電状態での安定性に優れ、かつ低コストの
高分子固体電解質の出現が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高イオン伝
導性、優れた電気化学的安定性、さらに充電状態におけ
る優れた安定性を備えた高分子固体電解質の提供を目的
とする。また本発明は、そのような高分子固体電解質を
用いた二次電池の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子化合物
中にルイス酸またはルイス酸を生成する化合物および周
期律表第Ia族の金属塩が含有されてなる高分子固体電
解質を提供する。
【0010】前記のルイス酸またはルイス酸を生成する
化合物の構造が一般式(1)で表される化合物である高
分子固体電解質は本発明の好ましい態様である。 X(OR1)(OR2)(OR3) (1) (式中、XはBまたはPであり、R1、R2およびR3
互いに同じであっても異なっていてもよく、炭素数1〜
12の、酸素、窒素、硫黄、珪素原子を含んでいてもよ
い炭化水素基である。)
【0011】前記のルイス酸またはルイス酸を生成する
化合物が、BF3、BCl3、BBr 3、BI3またはLi
BF4である高分子固体電解質も本発明の好ましい態様
である。
【0012】前記の高分子化合物が、それを構成するモ
ノマーとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール、ポリカーボネートポリオール、およびポリ
エステルカーボネートポリオールからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のポリオール化合物の持つ水酸基の一
部または全部がアクリル酸またはメタクリル酸との反応
により得られうるエステル化合物を含むものである記載
の高分子固体電解質も本発明の好ましい態様である。
【0013】前記周期律表第Ia族の金属塩がリチウム
塩である前記の高分子固体電解質も本発明の好ましい態
様である。
【0014】前記の高分子化合物が、非水溶媒を保持し
たゲル状物である前記の高分子固体電解質もまた本発明
の好ましい態様である。
【0015】また本発明は、前記した高分子固体電解質
を含有する二次電池を提供する。
【0016】さらに本発明は、前記した高分子固体電解
質と、負極活物質として金属リチウム、リチウム含有合
金、リチウムイオンのドープおよび脱ドープが可能な炭
素材料、リチウムイオンのドープおよび脱ドープが可能
な酸化スズ、リチウムイオンのドープおよび脱ドープが
可能なシリコン、およびリチウムイオンのドープおよび
脱ドープが可能な酸化チタンからなる群から選ばれる少
なくとも1種を含む負極、正極活物質としてリチウムと
遷移金属との複合酸化物およびリチウムイオンのドープ
および脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれ
る正極とからなる二次電池を提供する。
【0017】
【発明実施の具体的形態】次に本発明に係る高分子固体
電解質およびそれを用いた二次電池の各構成について説
明する。なお、本明細書では、アクリレートおよびメタ
クリレートを併せて(メタ)アクリレートと記す。
【0018】本発明の高分子固体電解質は、高分子化合
物中にルイス酸またはルイス酸を生成する化合物および
周期律表第Ia族の金属塩を含有する高分子固体電解質
である。
【0019】ルイス酸またはルイス酸を生成する化合物
本発明で高分子化合物に含有されるルイス酸またはルイ
ス酸を生成する化合物の例としては下記式(1)で表わ
される化合物を挙げることができる。 X(OR1)(OR2)(OR3) (1) (式中、XはBまたはPであり、R1、R2およびR3
互いに同じであっても異なっていてもよく、炭素数1〜
12の酸素、窒素、硫黄、珪素原子を含んでいてもよい
炭化水素基である。)
【0020】一般式(1)においてR1、R2およびR3
としては、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、1-メチルブチ
ル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-メチル
-2-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、ビニ
ル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、メタクリル
基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブテニル基、
2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-メチル-2-プロペニル
基、1-メチレンプロピル基、1-メチル-2-プロペニル
基、1,2-ジメチルビニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル
基、3-ブチニル基、フェニル基、トルイル基、メトキシ
フェニル基、ビフェニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル
基、3-ブテニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-メチ
レンプロピル基、1-メチル-2-プロペニル基、1,2-ジメ
チルビニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニ
ル基、その他、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基等の炭素数1〜12の直鎖または分岐アルキル
基、フェニル基、トルイル基、メトキシフェニル基、ナ
フチル基、ピリジル基などのヘテロ元素を含む芳香族炭
化水素基などを挙げることができる。
【0021】前記一般式(1)で表わされる具体的な化
合物としては、B(OCH33、B(OC253、B
(OC373、B(OC493、P(OCH33、P
(OC253、P(OC373、P(OC493
B[OSi(CH333、B[OSi(C
2533、B[OSi(C3733、B[OSi
(C4933を挙げることができる。
【0022】また、本発明で高分子化合物に含有される
ルイス酸またはルイス酸を生成する化合物の他の例とし
て、BF3、BCl3、BBr3、BI3、LiBF4など
を挙げることができる。この中で特に好ましいのは、L
iBF4である。
【0023】高分子固体電解質中における前記ルイス酸
またはルイス酸を生成する化合物は、高分子固体電解質
全体(高分子化合物、ルイス酸またはルイス酸を生成す
る化合物、金属塩およびゲルの場合は溶媒も含む合計
量)に対して0.001重量%以上、好ましくは0.0
1〜99重量%、さらに好ましくは0.01〜50重量
%の量で含まれることが望ましい。
【0024】このような前記ルイス酸またはルイス酸を
生成する化合物には、高分子固体電解質の安定性を向
上、特に充電状態における高分子固体電解質の液状化を
防止する効果がある。この効果は、後記において詳述す
る本発明の周期律表第Ia族の金属塩が、その好ましい
例であるLiPF6を使用する場合において特に顕著で
ある。
【0025】高分子化合物 本発明で使用することのできる高分子化合物としては、
これを構成するモノマーが、ポリエーテルポリオール、
ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオー
ル、およびポリエステルカーボネートポリオールからな
る群から選ばれる少なくとも1種のポリオール化合物の
持つ水酸基の一部または全部をアクリル酸またはメタク
リル酸と反応させて得られるエステル化合物であるよう
な高分子化合物が好ましい。
【0026】(メタ)アクリレートの例としては、ポリ
エーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポ
リエステルポリオール、またはポリエステルカーボネー
トポリオールの水酸基の一部またはすべてを(メタ)ア
クリル酸エステルに変換したポリエーテル(メタ)アク
リレート、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、ポ
リエステル(メタ)アクリレート、またはポリエステル
カーボネート(メタ)アクリレート等があげられる。こ
こでポリオールは、水酸基数が2以上のアルコールを意
味し、そのポリエーテルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール、またはポリエステルポリオールの重量平均
分子量としては、200〜100,000、好ましくは
250〜20,000、より好ましくは300〜10,
000が望ましい。なお、重量平均分子量が500〜1
00,000、または1,000〜20,000のポリ
オールも十分に本発明の目的を達成することができる。
【0027】前記したポリエーテルポリオールは、アル
キレンオキシドを重合して、あるいは多価アルコールに
アルキレンオキシドを付加させることによって得ること
ができる。アルキレンオキシドとしては、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロ
フラン等を挙げることができ、それらを単独で用いて
も、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。多
価アルコールとしては、前述したと同様のグリコール類
やポリオール類を使用することができる。ポリエーテル
ポリオールの具体例として、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールを
挙げることができる。
【0028】前記したポリカーボネートポリオール化合
物は、2価以上の多価アルコールおよび炭酸ジエステル
またはホスゲンとの重縮合によって合成することができ
る。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,8−オクタンジオール、1,3−ビス(2
−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−
ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−
ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオール類、
またトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジ
ペンタエリスリトール、グリセリン、ソルビトール等の
ポリオール類、さらにこれらのポリオール類の水酸基に
対して1〜5当量のエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、あるいはその他のアルキレンオキシドを付加させ
た水酸基を有するアルコール類等が挙げられる。多価ア
ルコールは、これらを単独で用いても、あるいは2種以
上を混合して用いてもよい。
【0029】炭酸ジエステルとしては、炭酸ジメチル、
炭酸ジエチル、炭酸ジイソプロピル、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート等を挙げることができ、
これらはそれ単独で用いても、あるいは2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0030】前記のポリエステルポリオールは、ヒドロ
キシカルボン酸またはラクトンの重縮合によって、ある
いは多価アルコールと多価カルボン酸との重縮合によっ
て合成することができる。ここで、ヒドロキシカルボン
酸またはラクトンとしては、ヒドロキシ酢酸、乳酸、β
−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロ
ラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、
γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラ
クトン、γ−デカノラクトン、δ−バレロラクトン、β
−メチル−δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトン、
δ−オクタラクトン、δ−デカノラクトン、δ−ノナラ
クトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。なお、末
端官能基を水酸基にするために、通常、2〜6価のポリ
ヒドロキシ化合物を重合開始剤として添加し、重縮合が
行われる。
【0031】多価アルコールと多価カルボン酸との重縮
合によってポリエステルポリオールを合成する場合、多
価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8
−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエト
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール等のグリコール類、あ
るいは、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパ
ン、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ソルビトー
ル等のポリオール類を挙げることができる。
【0032】多価カルボン酸としては、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン
酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘ
キサン−1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,
4−ジカルボン酸、cis−テトラヒドロフタル酸、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることが
できる。また、ジカルボン酸の代わりに対応する酸無水
物あるいはジカルボン酸ジアルキルエステルを用いても
よい。
【0033】前記のポリエステルカーボネートポリオー
ルは、前述したポリエステルポリオールと炭酸ジエステ
ルまたはホスゲンとから合成することができる。炭酸ジ
エステルを用いる場合には、炭酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジフェニル、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート等を例示すること
ができ、これらは単独で用いても、あるいは2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0034】高分子化合物の製造 本発明の高分子化合物としては、前記したような(メ
タ)アクリレートの1種もしくは2種以上を構成モノマ
ーとするものが好ましい。このような(メタ)アクリレ
ートの1種もしくは2種以上から高分子化合物を製造す
る場合、得られるポリマーは、重量平均分子量が10,
000以上であることが好ましい。特に、ゲル電解質に
する場合には、電解液中の溶媒に対する溶解性が低い高
分子量架橋ポリマーにすることが重要である。その製造
は、通常のポリ(メタ)アクリレートとほぼ同様の方法
と条件の下で行うことができる。
【0035】重合方法は、(メタ)アクリレートを、必
要ならば共重合可能な他のモノマーの共存下に、紫外線
あるいは放射線を照射し、または加熱することにより行
われる。
【0036】前記の共重合可能な他のモノマーとして
は、ビニルモノマーやビニリデンモノマーが挙げられ、
より具体的には、ビニルエステル、ビニルエーテル、
(メタ)アクリル酸エステル、アリルエーテル、アリル
エステルが好ましい。具体例として、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メ
タ)アクリル酸エトキシエトキシエチル、ポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、アリルアルコール、
酢酸ビニル、スチレン、α―メチルスチレン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、アクリロニトリル、シアノ酢酸ビニル、アリルアミ
ン、イソプロピルアクリルアミドビニレンカーボネー
ト、無水マレイン酸が挙げられる。
【0037】紫外線照射法により重合する場合には、光
増感剤を用いることができ、そのような光増感剤として
は、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2、2―ジメト
キシー2―フェニルアセトフェノンなどを例示できる。
また、加熱法により重合する場合には、熱重合開始剤を
用いることができ、重合様式の違いにより過酸化ベンゾ
イル、パーオキシジカーボネートなどの過酸化物、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、
アルカリ金属などの求核試薬、および求電子試薬を単独
使用し、もしくは併用することができる。
【0038】溶媒を用いる場合、その例として、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレ
ングリコールなどのアルコール類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンな
どの飽和炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン(THF)などのエーテル類、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネートな
どのカーボネート類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε
−カプロラクトンなどのエステル類を挙げることができ
る。溶媒使用量は、重量比で(高分子化合物)/(非水
溶媒)=0.02〜10、好ましくは0.04〜1であ
る。
【0039】重合させた後、生成ポリマーは、粉末状、
フィルム状、ゲル状等の形状で得られ、固体電解質とし
て利用することができる。溶媒の存在下で反応を進める
と、通常、ゲルを形成するが、そのゲル状物をそのまま
高分子電解質の材料として用いることも可能であるし、
また必要に応じて、乾燥し、溶媒を除去したフィルム状
ないし粉末状のポリマーとして用いることも可能であ
る。
【0040】高分子固体電解質 本発明に係わる高分子固体電解質は、前記した高分子化
合物中に、ルイス酸またはルイス酸を生成する化合物お
よび周期律表第Ia族の金属塩を含有するものである。
好ましい態様として、(メタ)アクリレートの1種もし
くは2種以上を、必要に応じて共重合可能な他のモノマ
ーの共存下で、紫外線や放射線を照射し、または加熱す
ることによって製造される高分子化合物中に、ルイス酸
またはルイス酸を生成する化合物および周期律表第Ia
族の金属塩が配合されている高分子固体電解質を挙げる
ことができる。
【0041】周期律表第Ia族の金属塩としては、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム等の化合物であって、固体
電解質中の金属塩濃度は0.1〜10mol/l、好ま
しくは0.5〜2mol/lの濃度で固体電解質中に含
まれていることが望ましい。
【0042】金属塩の具体例としては、LiPF6、Li
ClO4、LiAsF6、Li2SiF6、Li[(C253
PF3]などのリチウム塩が挙げられる。また、次の一
般式で示されるリチウム塩も使用することができる。L
iOSO24、LiN(SO25)(SO26)、LiC(SO
27)(SO28)(SO29)、LiN(SO2OR10)(SO
2OR11)(ここで、R4〜R11は、互いに同一であって
も異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロア
ルキル基である)。これらのリチウム塩は単独で使用し
てもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0043】これらのうち、LiPF6、Li[(C
253PF3]、LiOSO24、LiN(SO25)(S
26)、LiC(SO27)(SO28)(SO29)、Li
N(SO2OR10)(SO2OR11)が好ましく、さらに好ま
しくは、LiPF6である。
【0044】本発明において、ルイス酸またはルイス酸
を生成する化合物としてLiBF4を使用する場合、周
期律表第Ia族の金属塩であるリチウム塩とルイス酸ま
たはルイス酸を生成する化合物であるLiBF4の重量
比が、リチウム塩:LiBF4=99.9:0.1から
0.1:99.9であることが好ましく、リチウム塩:
LiBF4=94:6から0.1:99.9であること
がより好ましい。
【0045】本発明における高分子固体電解質は、上記
特定の(メタ)アクリレートの重合物、ルイス酸または
ルイス酸を生成する化合物および周期律表第Ia族の金
属塩とを必須構成成分として含むが、必要に応じて他の
添加剤等を加えてもよい。
【0046】固体電解質の製造は、(メタ)アクリレー
トの1種もしくは2種以上から製造したポリマーとルイ
ス酸またはルイス酸を生成する化合物および周期律表第
Ia族の金属塩とを均一混合する方法、あるいは、重合
時にモノマーとルイス酸またはルイス酸を生成する化合
物および周期律表第Ia族の金属塩とを均一に混合して
から重合を進める方法等によって行うことができる。特
に後者による方法を採用すると、ポリマー中に金属塩が
均一分散した固体電解質が容易に得られるので好まし
い。
【0047】例えば、(メタ)アクリレート1種もしく
は2種以上と、ルイス酸またはルイス酸を生成する化合
物、周期律表第Ia族の金属塩、さらに必要に応じて溶
媒を加え、その均一混合液を平坦な基板上に塗布し、そ
の後、光照射、放射線照射、あるいは加熱することによ
り重合およびゲル化を進めることができる。このように
して、厚さが0.1〜1000μmの固体電解質薄膜を
得ることができる。なお、加熱する場合には、電解質塩
が分解しない温度範囲、例えば、0〜100℃、好まし
くは20〜90℃で行われることが望ましい。
【0048】また、本発明に係る高分子固体電解質中に
は、前記した高分子化合物および周期律表第Ia族の金
属塩の他に、炭酸エステル等の非水溶媒を含有していて
もよい。非水溶媒の量は、重量比で(高分子化合物)/
(非水溶媒)=0.02〜10が好ましく、さらに好ま
しくは0.04〜1である。高分子化合物中に非水溶媒
を含有させるには、高分子固体電解質を製造する際に非
水溶媒を共存させた状態で重合を行ってもよいし、また
重合後に非水溶媒を含浸させる方法等をとってもよい。
【0049】非水溶媒としては、炭酸エステルあるいは
ラクトンが好適に使用できる。炭酸エステルの例として
は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、
ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチ
ルカーボネートなどの鎖状ないし環状カーボネートが、
またラクトンの例としては、γ−ブチロラクトン、δ−
バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられ
る。
【0050】本発明に係る高分子固体電解質は、非水溶
媒を含有する状態において保液性に優れ、イオン伝導性
が高く、また高温での保存安定性に優れている。このよ
うな高分子固体電解質は、例えば一次電池、二次電池、
キャパシタ、エレクトロクロミック表示素子などの電気
化学素子、医療用アクチュエータなどに用いることがで
きる。とくに、この高分子固体電解質は、リチウムイオ
ン二次電池の有機電解液の代替としての用途に適してい
る。さらに、粉末状電極材を集電体上に分散し固定する
ために用いる結着材としても利用することができる。
【0051】二次電池 本発明に係わる二次電池は、負極活物質を含む負極と、
正極活物質を含む正極と、その間に配置される前述した
高分子固体電解質とから構成されている。
【0052】負極活物質としては、金属リチウム、リチ
ウム含有合金、またはリチウムイオンのドープおよび脱
ドープが可能な材料等を用いることができる。そのよう
なリチウムイオンをドープおよび脱ドープすることが可
能な材料としては、炭素材料、酸化スズ、シリコン、酸
化チタン、あるいは遷移金属窒素化物等の中から適宜選
択することができる。これらの中でもリチウムイオンを
ドープおよび脱ドープすることが可能な炭素材料が好ま
しく、それはグラファイトであっても非晶質炭素であっ
てもよい。具体的には、活性炭、炭素繊維、カーボンブ
ラック、メソカーボンマイクロビーズ、天然黒鉛を例示
することができる。
【0053】正極活物質としては、MoS2、TiS2
MnO2、V25などの遷移金属酸化物または遷移金属
硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn24、L
iNiO2、LiNiXCo(1-X)2などのリチウムと遷
移金属とからなる複合酸化物、ポリアニリン、ポリチオ
フェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリアセン、
ジメルカプトチアジアゾール/ポリアニリン複合体など
の導電性高分子化合物、ジスルフィド化合物等が挙げら
れる。これらの中でも、特にリチウムと遷移金属とから
なる複合酸化物が好ましい。負極がリチウム金属または
リチウム合金である場合は、正極として炭素材料を用い
ることもできる。また、正極として、リチウムと遷移金
属の複合酸化物と炭素材料との混合物を用いることもで
きる。
【0054】このような高分子固体電解質を二次電池に
使用する場合、高分子固体電解質をあらかじめフィルム
状に成形し、正極と負極との間に挟み込むことによって
電池を製造することができる。フィルム状に代えてあら
かじめゲル状に形成した高分子固体電解質を配置するこ
ともできる。また、正極、セパレーター、負極の3層構
造体を形成した後、電解液をそこへ含浸させる工程を有
する電池製造プロセスでは、電解液の代わりに、高分子
化合物、周期律表第Ia族の金属塩、および非水溶媒と
からなる溶液を添加含浸し、その後ゲル化させる方法を
とることも可能である。いずれの場合にも、前述した本
発明に係わる高分子固体電解質を使用すれば、従来の電
池製造プロセスの改造を最小限に抑えて、二次電池を製
造することができる。電池の形状としては、フィルム
型、コイン型、円筒型、あるいは角型など任意の形状を
とることができる。
【0055】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はそれら実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
【0056】(合成例1)攪拌機、温度計およびリービ
ッヒ冷却管を装備したガラス反応容器にアジピン酸29
2g(2.0モル)、ジエチレングリコール318g
(3.0モル)、およびチタンテトラブトキシド12m
gを仕込み、160℃から230℃まで徐々に昇温し、
生成する水を反応系外に除去しながら24時間反応を続
けた。その結果、目的とするポリエステルジオールを無
色オイル状物として収量538gで得た。
【0057】(合成例2)攪拌機、温度計およびディー
ンスタークを装備したガラス反応容器に、合成例3で得
たポリエステルジオール(OH価208mgKOH/
g)53.8g、アクリル酸14.4g、p−トルエン
スルホン酸一水和物1.08g、4−メトキシフェノー
ル0.11gおよびトルエン100mlを仕込んだ。6
時間加熱還流させながら、生成する水を反応系外に除去
した。温度を50℃まで下げた後、無水酢酸4.08g
を添加してさらにこの温度で2時間攪拌を続けた。次い
で50℃で協和化学工業(株)の固体塩基製品である
Kyowaad2000を20g添加し、この温度で2
時間攪拌を続けた。その後、室温まで冷却した後不溶物
をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮することによって、目的
とするポリエステルアクリレートを無色オイル状物とし
て、収量61.5gで得た。
【0058】(実施例1)合成例2に記載したモノマー
を用いて高分子電解質を調製し、これを含有するボタン
型電池を作製し、その電池特性を評価した。
【0059】<ゲル型高分子電解質の作製>エチレンカ
ーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)
とを、EC:DEC=58:42(重量比)の割合で混
合して非水溶媒とし、金属塩であるLiPF6を濃度が
0.5mol/lとなるように溶解した後、ルイス酸ま
たはルイス酸を生成する化合物としてLiBF4を、L
iPF6:LiBF4=62:38(重量比)の割合で溶
解して非水電解液を調製した。
【0060】合成例2で合成したポリエステルジオール
のジアクリレートと非水電解液とを1:8(重量比)の
割合で混合した後、重合開始剤であるAIBNをモノマ
ー溶液に対して1000ppmの濃度になるように加
え、モノマー電解液を調製した。
【0061】<負極の作製>大阪ガス(株)製のメソカ
ーボンマイクロビーズ(商品名;MCMB6−28、d
002=0.337nm、密度2.17g/cm3)の
炭素粉末90重量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニ
リデン(PVDF)10重量部とを混合し、溶剤のN−
メチルピロリドンに分散させ、ペースト状の負極合剤ス
ラリーを調製した。次に、この負極合剤スラリーを厚さ
20μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥させ
て帯状の炭素負極を得た。乾燥後の負極合剤の厚さは2
5μmであった。さらに、この帯状電極を直径15mm
の円盤状に打ち抜いた後、圧縮成形して負極電極とし
た。
【0062】<正極の作製>本庄ケミカル(株)製のL
iCoO2(製品名:HLC−21、平均粒径8μm)
微粒子91重量部と、導電材としてのグラファイト6重
量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVD
F)3重量部とを混合して正極合剤を調製し、N−メチ
ルピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを得た。こ
のスラリーを厚さ20μmの帯状アルミニウム箔製正極
集電体に塗布し、乾燥させ、圧縮成形によって帯状正極
を得た。乾燥後の正極合剤の厚さは40μmであった。
その後、この帯状電極を直径15mmの円盤状に打ち抜
くことによって正極電極とした。
【0063】<電池の作製>このようにして得られたモ
ノマー電解液、円盤状負極、および円盤状正極を電解
質、負極および正極、そして、直径16mmΦの微他孔
性ポリプロピレンフィルムをセパレータとして用意し
た。セパレータにモノマー電解液を含浸させ、ステンレ
ス製の2032サイズの電池缶内に負極、モノマー電解
液を含浸させたセパレータ、正極の順序で各々を積層し
た。その後、電池缶内にステンレス製の板(厚さ2.4
mm、直径15.4mm)を収納し、さらにポリプロピ
レン製のガスケットを介して、電池缶(蓋)をかしめ、
50℃のオーブンに10時間静置した。その結果、直径
20mm、高さ3.2mmのボタン型ゲル型高分子電解
質二次電池を得た。
【0064】<充電保存時の安定性評価>このようにし
て得られたゲル型高分子電解質を用いた二次電池につい
て、その充電保存時の安定性を評価した。まず4.2
V、1mA定電流定電圧充電方法にて充電を行い、充電
電流が50μA以下になった時点で終了とした。次に、
充電した電池を25℃にて5日間保存した後、電池を分
解し、高分子電解質がゲル状態を保持しているかどうか
を目視にて確認した。結果を表1に示した。
【0065】(実施例2)実施例1において金属塩にL
iPF6使用し、モノマー電解液99重量部に対してB
(OCH33を1重量部加えた以外は実施例1と同様に
して、ゲル型高分子電解質の作製および電池の作製を行
い、実施例1と同様にして充電保存時の安定性を評価し
た。結果を表1に示した。
【0066】(比較例1)実施例1においてLiP
6:LiBF4=100:0(重量比)の割合でその非
水溶媒に溶解し、電解質濃度が1.0(mol/l)と
した以外は実施例1と同様にして、ゲル型高分子電解質
の作製および電池の作製を行い、実施例1と同様にして
充電保存時の安定性を評価した。結果を表1に示した。
【表1】 ○;目視にて液体が観察されなかったことを表わす。 ×;目視にて液体が観察されたことを表わす。
【0067】
【発明の効果】本発明に係わる高分子固体電解質は、高
いイオン伝導度を有し、同時に電気化学的安定性に優れ
ており、さらに可塑剤やアルカリ金属塩の保持性能が向
上している。そのフィルム状物は可撓性があり、ゲル状
物は優れた保液性と高温での安定性を有している。
【0068】従って、この高分子固体電解質は、一次電
池、二次電池、キャパシタ、エレクトロクロミック表示
素子などの電気化学素子、医療用アクチュエータなどに
好適に用いることができる。
【0069】特にこの高分子固体電解質を含む二次電池
は、充放電特性等の電池性能に優れている上に、保液性
がよいので電池からの漏液の懸念がほとんどなくなり、
高温での保存安定性および充電保存時の安定性に優れ、
電池の信頼性が向上している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/524 C08K 5/524 5/55 5/55 C08L 55/00 C08L 55/00 101/00 101/00 H01B 1/06 H01B 1/06 A H01G 9/025 H01M 6/18 E 9/038 H01G 9/00 301G 9/035 301D 9/028 9/02 311 H01M 6/18 331G (72)発明者 大西 仁志 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 野木 栄信 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 青木 忍 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 鳥井田 昌弘 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BQ001 DE186 DE196 DG006 DH006 DJ006 EW067 EY017 GQ00 GQ02 HA08 5G301 CA30 CD01 5H024 AA02 AA12 FF23 HH00 5H029 AJ04 AJ12 AK02 AK03 AK05 AL01 AL02 AL06 AL07 AL08 AL12 AM00 AM02 AM03 AM07 AM16 DJ09 HJ00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子化合物中にルイス酸またはルイス酸
    を生成する化合物および周期律表第Ia族の金属塩が含
    有されてなることを特徴とする高分子固体電解質。
  2. 【請求項2】前記のルイス酸またはルイス酸を生成する
    化合物の構造が一般式(1)で表される構造であること
    を特徴とする請求項1記載の高分子固体電解質。 X(OR1)(OR2)(OR3) (1) (式中、XはBまたはPであり、R1、R2およびR3
    互いに同じであっても異なっていてもよく、炭素数1〜
    12の、酸素、窒素、硫黄、珪素原子を含んでいてもよ
    い炭化水素基である。)
  3. 【請求項3】前記のルイス酸またはルイス酸を生成する
    化合物が、BF3、BCl3、BBr 3、BI3またはLi
    BF4であることを特徴とする請求項1に記載の高分子
    固体電解質。
  4. 【請求項4】前記の高分子化合物が、それを構成するモ
    ノマーとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
    ポリオール、ポリカーボネートポリオール、およびポリ
    エステルカーボネートポリオールからなる群から選ばれ
    る少なくとも1種のポリオール化合物の持つ水酸基の一
    部または全部がアクリル酸またはメタクリル酸との反応
    により得られうるエステル化合物を含むものであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高分子固
    体電解質。
  5. 【請求項5】前記のポリオール化合物が、その重量平均
    分子量が200〜100,000であることを特徴とす
    る請求項4に記載の高分子固体電解質。
  6. 【請求項6】前記周期律表第Ia族の金属塩がリチウム
    塩であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の高分子固体電解質。
  7. 【請求項7】前記ルイス酸またはルイス酸を生成する化
    合物がLiBF4であることを特徴とする請求項6記載
    の高分子固体電解質。
  8. 【請求項8】前記周期律表第Ia族の金属塩であるリチ
    ウム塩と、ルイス酸またはルイス酸を生成する化合物で
    あるLiBF4の重量比が、リチウム塩:LiBF4=9
    9.9:0.1から0.1:99.9であることを特徴
    とする請求項7記載の高分子固体電解質。
  9. 【請求項9】前記リチウム塩とLiBF4の重量比が、
    リチウム塩:LiBF4=94:6から0.1:99.
    9であることを特徴とする請求項8記載の高分子固体電
    解質。
  10. 【請求項10】前記の高分子化合物が、非水溶媒を保持
    したゲル状物であることを特徴とする請求項1〜9のい
    ずれかに記載の高分子固体電解質。
  11. 【請求項11】前記の高分子化合物と非水溶媒の比が、
    重量比で(高分子化合物)/(非水溶媒)=0.02〜
    10であることを特徴とする請求項10に記載の高分子
    固体電解質。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の高分
    子固体電解質を含有することを特徴とする二次電池。
  13. 【請求項13】請求項1〜11のいずれかに記載の高分
    子固体電解質と、負極活物質として金属リチウム、リチ
    ウム含有合金、リチウムイオンのドープおよび脱ドープ
    が可能な炭素材料、リチウムイオンのドープおよび脱ド
    ープが可能な酸化スズ、リチウムイオンのドープおよび
    脱ドープが可能なシリコン、およびリチウムイオンのド
    ープおよび脱ドープが可能な酸化チタンからなる群から
    選ばれる少なくとも1種を含む負極、正極活物質として
    リチウムと遷移金属との複合酸化物およびリチウムイオ
    ンのドープおよび脱ドープが可能な炭素材料からなる群
    から選ばれる正極とからなることを特徴とする二次電
    池。
JP2000215037A 2000-07-14 2000-07-14 高分子固体電解質および二次電池 Withdrawn JP2002033130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000215037A JP2002033130A (ja) 2000-07-14 2000-07-14 高分子固体電解質および二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000215037A JP2002033130A (ja) 2000-07-14 2000-07-14 高分子固体電解質および二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002033130A true JP2002033130A (ja) 2002-01-31

Family

ID=18710526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000215037A Withdrawn JP2002033130A (ja) 2000-07-14 2000-07-14 高分子固体電解質および二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002033130A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006318674A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Mie Univ 高分子固体電解質
JP2006339011A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Hitachi Ltd リチウムイオン二次電池
EP2156493A1 (en) * 2007-05-08 2010-02-24 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Novel electrolyte utilizing a lewis acid/bronstead acid complex
WO2011010742A1 (ja) * 2009-07-22 2011-01-27 ソニー株式会社 イオン伝導性複合電解質とこれを用いた膜電極接合体、及び膜電極接合体を用いた電気化学装置、並びにイオン伝導性複合電解質膜の製造方法
CN114583258A (zh) * 2022-04-24 2022-06-03 浙江金羽新能源科技有限公司 一种固态聚合物电解质膜及其制备方法和应用

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006318674A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Mie Univ 高分子固体電解質
JP2006339011A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Hitachi Ltd リチウムイオン二次電池
EP2156493A1 (en) * 2007-05-08 2010-02-24 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Novel electrolyte utilizing a lewis acid/bronstead acid complex
EP2156493A4 (en) * 2007-05-08 2010-09-01 Toyota Eng & Mfg North America NEW ELECTROLYTE USING LEWIS ACID / BRONSTED ACIDIC COMPLEX
US7989116B2 (en) 2007-05-08 2011-08-02 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Electrolyte utilizing a lewis acid/bronstead acid complex
WO2011010742A1 (ja) * 2009-07-22 2011-01-27 ソニー株式会社 イオン伝導性複合電解質とこれを用いた膜電極接合体、及び膜電極接合体を用いた電気化学装置、並びにイオン伝導性複合電解質膜の製造方法
CN102473932A (zh) * 2009-07-22 2012-05-23 索尼公司 离子传导复合电解质、利用其的膜电极组件、利用膜电极组件的电化学装置及制造离子传导复合电解质膜的方法
CN114583258A (zh) * 2022-04-24 2022-06-03 浙江金羽新能源科技有限公司 一种固态聚合物电解质膜及其制备方法和应用
CN114583258B (zh) * 2022-04-24 2022-07-29 浙江金羽新能源科技有限公司 一种聚合物电解质膜及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100754378B1 (ko) 실란 화합물을 포함하는 유기전해액 및 리튬 전지
JP4493513B2 (ja) 有機電解液及びそれを採用したリチウム電池
EP0796510B1 (en) A non-aqueous electrolyte system for use in batteries, capacitors or electrochromic devices and a method for the preparation thereof
CN102760860A (zh) 负极、其制造方法以及使用其的锂二次电池和锂空气电池
JP2001093573A (ja) リチウム電池
JP3369583B2 (ja) 非水系電解液電池
CN104681856A (zh) 非水电解质二次电池
KR20120069398A (ko) 양극 활물질, 이의 제조방법 및 이를 채용한 리튬 전지
KR20170090887A (ko) 리튬이차전지용 고분자 전해질 및 이를 포함한 리튬이차전지
KR100402661B1 (ko) 겔전해질및이것을사용한전지
JP2008041366A (ja) 電池
JP2023520277A (ja) 電気化学装置及び電子装置
JP4525997B2 (ja) 高分子固体電解質および二次電池
JP2002033015A (ja) 高分子固体電解質および二次電池
JP4910228B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP4693248B2 (ja) 高分子固体電解質および二次電池
JP2002033130A (ja) 高分子固体電解質および二次電池
JP6284772B2 (ja) 電極保護膜形成剤
KR101373093B1 (ko) 리튬 이차 전지용 전해액 및 이를 포함하는 리튬 이차 전지
JP4592271B2 (ja) 空気電池
JPWO2012111335A1 (ja) 電極保護膜形成剤
KR20030051620A (ko) 피페라진 유도체, 그 제조방법, 고분자 고체 전해질 및2차 전지
JP2002033131A (ja) 高分子固体電解質および二次電池
JP4925499B2 (ja) 高分子固体電解質および二次電池
JP2002033016A (ja) 高分子固体電解質および二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070525

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080404