JP2002028858A - 工具台駆動用リニアモータのサーボ制御装置 - Google Patents

工具台駆動用リニアモータのサーボ制御装置

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JP2002028858A
JP2002028858A JP2000214442A JP2000214442A JP2002028858A JP 2002028858 A JP2002028858 A JP 2002028858A JP 2000214442 A JP2000214442 A JP 2000214442A JP 2000214442 A JP2000214442 A JP 2000214442A JP 2002028858 A JP2002028858 A JP 2002028858A
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disturbance
current
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servo control
speed
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Yuji Oba
裕司 大場
Norihisa Sugiura
功久 杉浦
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転工具を備えた工具台を工作物に向って進
退動作させるリニアモータを制御するサーボ制御装置に
おいて、回転工具のアンバランスによる外乱が工具台に
及ぼす影響を排除して高精度な加工を実現する。 【解決手段】 回転工具の回転アンバランスがサーボ系
に及ぼす外乱を速度フィードバックループから出力され
る電流指令値と前記工具台の位置を測定する位置検出器
から出力される位置フィードバック値に基づいて予測
し、予測された外乱を電流フィードバックループに入力
される電流指令値を補正するフィードフォワードループ
により補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転工具を備え
た工具台をリニアモータによって工作物に向って進退動
作させる工作機械において、このリニアモータを制御す
るサーボ制御装置に関し、特にカムシャフトのカム部や
クランクシャフトのピン部を研削する研削盤の砥石台を
駆動するリニアモータを制御するのに好適なサーボ制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】研削盤の砥石台を移動させる手段とし
て、従来の回転モータとボールねじおよびナットを用い
る方式に代えてリニアモータ駆動が採用されている。一
方、砥石軸においては、砥石自身のアンバランスを極力
解消するように、また、砥石を砥石軸に装着するときに
アンバランスが生じないように種々の方策が採用されて
いるが、砥石の回転アンバランスを完全に解消すること
は不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】砥石軸の回転に際し
て、このような砥石軸のアンバランスは砥石台の送り機
構に対して外乱となる。砥石台の送り機構がボールねじ
およびナットを用いたものである場合は、その逆伝達性
により砥石台が受ける外乱の影響は少ないが、リニアモ
ータを用いた砥石台の送り機構においては、この外乱の
影響を直接受けることになる。そして、この外乱は砥石
台の速度変動を引き起こし、加工精度を低下させる原因
となる。特に、砥石台の進退動作と工作物の回転の同期
制御によりカムシャフトのカム部やクランクシャフトの
ピン部等を加工する研削盤においては、砥石台の速度変
動が加工精度に及ぼす影響は顕著である。
【0004】本発明は、上述した課題を解決して、砥石
軸のアンバランスの影響による砥石台の速度変動を補正
して、高精度な加工を実現しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための請求項1に記載の手段は、回転工具の回転アンバ
ランスがサーボ系に及ぼす外乱を外乱予測手段にて予測
し、この外乱予測手段により予測された外乱を補正手段
により補正するようにしたものである。
【0006】また、請求項2に記載の手段は、請求項1
に記載の手段における補正手段の好適な形態として、補
正手段を電流フィードバックループに入力される電流指
令値を補正するフィードフォワードループとしたもので
ある。
【0007】また、請求項3に記載の手段は、請求項2
に記載の手段における外乱予測手段の好適な形態とし
て、外乱予測手段が速度フィードバックループから出力
される電流指令値と工具台の位置を測定する位置検出器
から出力される位置フィードバック値に基づいて外乱を
予測するようにしたものである。
【0008】さらに、請求項4に記載の手段は、外乱学
習手段により過去一定期間の制御周期における外乱の平
均値から外乱の振幅と位相を求めるようにしたものであ
る。
【0009】ここで、砥石のアンバランスにより生じる
工具台の速度変動は、速度フィードバックループにより
低減することは可能であるが、本願発明においては、外
乱によって生じる速度変動を補正するのではなく、外乱
による影響そのものを補正しようとするものである。す
なわち、位置指令や速度指令を補正する場合、外乱予測
値がよほど正確でないと工具台の位置決め精度および速
度指令に対する精度そのものに悪影響を及ぼす。そこ
で、外乱予測値が正確でなくとも位置精度や速度精度に
悪影響を及ぼさないよう、最も内側の電流ループを補正
するようにしたものである。
【0010】さらに、外乱トルクオブザーバにより予測
される外乱を直接的に補正することも可能であるが、本
願発明においては、外乱トルクオブザーバにより予測さ
れた外乱から外乱成分の位相と振幅を抽出し、この成分
を電流指令に補正することで速度変動を低減するもので
ある。すなわち、外乱トルクオブザーバで推定した外乱
予測値は高調波ノイズを多く含んでいるため、これをそ
のまま補正に使うと効果が小さいか、あるいはかえって
振動が大きくなることがある。そこで、推定した外乱予
測値から外乱成分を正確に取り出して補正する。外乱は
砥石の回転によって生じるため、その周波数は既知でそ
の形状は正弦波である。高調波を多く含む外乱の推定波
形から、砥石回転周波数の位相と振幅を取り出し、さら
に複数回の測定値を平均化することで外乱の位相と振幅
をより正確に推定する。得られた外乱予測値を電流指令
に加算して補正することにより、回転工具の回転アンバ
ランスによる速度変動を低減する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施の形
態に基づいて説明する。図1は、本発明に係る研削盤の
側面図であり、ベッド1にはスライド部材2が取付けら
れている。ベッド1上には砥石台3がスライド部材2に
対して進退(図1左右方向)運動可能に載置されてお
り、砥石台3の前方(図1右方向)には砥石軸ヘッド4
が設けられている。砥石台ヘッド4には図略の砥石駆動
モータが収納されており、この砥石軸駆動モータにより
砥石5が回転駆動される。そして、この砥石5により、
図略の主軸台や心押台等の工作物支持手段により支持さ
れ回転駆動されるカム等の工作物Wが研削加工される。
【0012】ここで、砥石台3を進退駆動するための駆
動手段として、ベッド1に取付けられた永久磁石6aと
砥石台3に取付けられた電磁コイル6bとからなるリニ
アモータ6が設けられており、さらに、砥石台3の位置
を検出する手段として、ベッド1側に取付けられたマグ
ネットスケール7aと砥石台3側に取付けられた測定ヘ
ッド7bとからなるリニアスケール7が設けられてい
る。
【0013】図2は、上記研削盤の制御装置の構成を示
したブロックダイアグラムである。制御装置10は、演
算装置であるCPU11と記憶装置であるROM12お
よびRAM13を備えている。これらCPU11、RO
M12、RAM13はバス14を介して接続され、この
バス14にはさらにインターフェイス15を介してヒュ
ーマンマシンインターフェイスとしての操作盤16が接
続されている。また、バス14に接続されたインターフ
ェイス17には、砥石台3を駆動させるリニアモータ6
を駆動制御するディジタルサーボユニット20、工作物
Wの加工個所を割出すために工作物が載置されたテーブ
ルを左右方向(図1紙面に垂直方向)に駆動するための
Z軸駆動モータ21を駆動制御するディジタルサーボユ
ニット22、工作物Wの回転を回転させるためのC軸駆
動モータ23を駆動制御するディジタルサーボユニット
24がそれぞれ接続されている。そして、リニアモータ
6により駆動される砥石台3の位置はリニアスケール7
により検出され、その検出信号がディジタルサーボユニ
ット20にフィードバックされる。同様に、Z軸駆動モ
ータ21の回転位置はエンコーダ25により検出されて
ディジタルサーボユニット22にフィードバックされ、
C軸駆動モータ23の回転位置はエンコーダ26により
検出されてディジタルサーボユニット24にフィードバ
ックされる。
【0014】図3は、デイジタルサーボユニット20の
詳細を示すブロックダイヤグラムであり、ディジタルサ
ーボユニット20はその演算装置(図略)により、位
置、速度および電流値の演算を行う。電流値の出力はイ
ンバータ31に入力され、そのインバータ31の出力信
号に応じてリニアモータ6を駆動する。インバータ31
のPWM電圧制御によりリニアモータ6の負荷電流が制
御され、その結果リニアモータ6の推力が制御される。
【0015】リニアモータ6のu相及びv相の負荷電流
はカレントトランスフォーマ32a、32bにより検出
され、そして、A/D変換器に入力されて所定の周期で
サンプリングされデジタル値に変換される。そのサンプ
リングされた値は、負荷電流のフィードバック値として
演算装置に入力される。また、リニアモータ6にはリニ
アスケール7が接続され、その現在位置Xa(i)が検出さ
れる。
【0016】検出された現在位置Xa(i)は現在位置フィ
ードバック値として読み込まれ、演算装置により、上位
CPU11から出力された目標位置X(i)と比較され位
置偏差が算出される。そして、演算装置により、その位
置偏差に基づいて速度目標値V(i)が算出される。
【0017】また、演算装置に入力された現在位置フィ
ードバック値Xa(i)は微分され、速度フィードバック値
Va(i)が算出される。演算装置により、位置偏差に応じ
て決定される速度目標値V(i)と速度フィードバック値
Va(i)とが比較され速度偏差が算出され、その速度偏差
に基づいて電流目標値Iq(n)が算出される。
【0018】ここで、電流目標値Iq(n)に対して、後述
する外乱トルクオブザーバ33により推定予測された外
乱力の分だけ、次の電流制御周期において指令される目
標推力関連値が加算補正される。目標推力関連値として
は、具体的には目標電流に対する外乱補正値FL
(n)’’である。
【0019】そして、演算装置により、電流目標値Iq
(n)と電流フィードバック値と比較され、電流偏差が算
出される。その時の瞬時電流偏差と瞬時電流偏差の累積
値に基づいて、すなわち、比例積分演算により、その電
流制御時刻における瞬時電圧指令値が演算される。その
瞬時電圧指令値は高周波数の三角波と比較され、インバ
ータの各相のトランジスタのオンオフを制御する電圧制
御PWM信号が生成される。
【0020】その電圧制御PWM信号は、インバータ3
1に出力され、そのインバータ31の各相のトランジス
タがそれぞれ駆動される。このインバータ31のスイッ
チングにより、各相の負荷電流は電流目標値に制御され
ることになる。
【0021】本実施例のデジタルサーボ制御装置は、上
述したように、位置、速度および電流の3つのフィード
バックループにより構成されている。より下位のフィー
ドバックループ程、より高い応答性が要求され、例え
ば、最下位の電流フィードバックループは100μs、
速度フィードバックループはその数倍、位置フィードバ
ックループはさらにその数倍の時間間隔で同期をとって
データのサンプリングが実行され、それぞれのフィード
バックループの処理が実行される。
【0022】次に、本実施例装置の動作について説明す
る。図4、図5および図6はディジタルサーボユニット
20の演算装置によって実行されるプログラムを示した
フローチャートである。このプログラムが実行される前
の状態では、リニアモータ6は停止状態にある。
【0023】演算装置は図4のプログラムを実行して、
リニアモータ6の位置、速度、電流制御を行う。図4お
よび図5のプログラムは、演算装置によって所定の最小
周期毎に繰り返し実行される。以下、図に従って詳細を
説明する。
【0024】ステップ100では、現実行サイクルが位
置偏差演算タイミングか否かが判定され、位置偏差演算
タンミングであればステップ102に移行し、上位CP
U11からその時刻で指令された目標位置X(i)(補間
目標位置)が入力され記憶される。
【0025】次に、ステップ104において現在位置X
a(i)が読み込まれる。続いて、ステップ106におい
て、現時刻(i)の目標位置X(i)と現在位置Xa(i)との位
置偏差ΔX(i)が演算される。次に、ステップ108に
おいて目標速度V(i)が位置偏差ΔX(i) に比例した値
として、次式により演算される。 (式1)V(i)=Kpp・ΔX(i) ここで、Kppは位置比例ゲインである。以上の位置のフ
ィードバック制御は、図7の信号S1で示したタイミン
グで実行される。
【0026】次に、ステップ110において、現実行サ
イクルが速度偏差演算タイミングか否かが判定される。
速度偏差演算タンミングであればステップ112に移行
し、現在位置Xa(n)が読み込まれる。次にステップ11
4に移行して、現時刻(n)における現在速度Va(n)が演
算される。現在速度Va(n)は、前回の速度偏差演算タイ
ミング時に読み込まれた現在位置Xa(n-1)と、今回入力
された現在位置Xa(n)と、速度制御周期Dに基づいて次
式によって演算される。 (式2)Va(n)=(Xa(n)- Xa(n-1))/D
【0027】次に、ステップ116において、ステップ
108で演算された目標速度V(i)と現在速度Va(n)と
の偏差、すなわち、速度偏差ΔV(n)が演算される。ま
た、速度偏差ΔV(n)の累積値(積分)Sが次式により
演算される。 (式3)S=S+ΔV(n)
【0028】次に、ステップ118においてステップ1
16で演算された速度偏差ΔV(n)および速度偏差の積
分Sと、速度比例ゲインKvpおよび積分時間Tvi を用
いて、目標電流のq軸成分Iq(n)(有効電流でリニアモ
ータの推力に比例する)が次式により演算される。な
お、目標電流のd軸成分(無効電流)は0である。 (式4)Iq(n)=Kvp(ΔV(i)+S/Tvi)
【0029】次に、ステップ120において、外乱トル
クオブザーバ33により第n制御周期における外乱力F
L(n)'が演算される。外乱トルクオブザーバ33による
予測演算は、図5に示すプログラムに従って実行され
る。予測演算を行うに先立ち、リニアモータ6およびお
よびリニアモータに作用する負荷は図8のようにモデル
化できる。すなわち、外乱推力FL、目標電流Iq,リニ
アモータ6の慣性Mm、負荷の慣性ML、速度Vおよび
位置Xの間には次の関係が成り立つ。 (式5)Kfn・Iq−FL=MS2X ここで、M=Mm+MLであり、Kfnはモータの推力定数
である。
【0030】ステップ120の外乱予測フローチャート
を図5に示す。ステップ200において、現在時刻、第
n制御周期における加速度の実測値が次式で演算され
る。 (式6)A(n)=(Va(n)−Va(n-1))/D ここで、A(n)は加速度の実測値、Va(n)、Va(n-1)
は、それぞれ、第n制御周期における速度の実測値、第
n-1制御周期における速度の実測値であり、Dは速度制
御周期である。
【0031】次に、ステップ202において、求めた加
速度に慣性Mを乗じてモータ推力Fa(n)を求める。 (式7)Fa(n)=M・A(n) 次に、ステップ204において、第n−1制御周期にお
ける目標電流Iq*(n-1)と、モータの推力定数からモー
タ推力Fb(n)を求める。 (式8)Fb(n)=Kfn・Iq(n-1) ここで、Kfnは推力定数である。そして、ステップ20
6において、Fb(n)とFa(n)の差をとって外乱の推定値
FL(n)'を求める。 (式9)FL(n)'=Fb(n)−Fa(n)
【0032】次に、図4のフローチャートに戻って、ス
テップ122において、外乱FL(n)’’の学習を行
う。図6にステップ122の外乱学習のフローチャート
を示す。まず、ステップ300において、外乱の推定が
完了しているかを判定し、完了していなければ、ステッ
プ302へ移行し現実行サイクルが外乱力推定タイミン
グか否かが判定される。推定タイミングであればステッ
プ304へ移行し過去一定時間内の外乱予測値FL(n)'
のデータの平均をとってFL(n)'の振幅Aと位相Bを計
算する。次にステップ306において、外乱予測値の振
幅が予め設定した基準値以上であればステップ308へ
移行し、今回の外乱予測値を前回までの外乱予測値に加
算修正して、外乱予測値FL(n)''を次式のように求め
る。 (式10)FL(n)''=A'sin(2πf0・T(n)+B') ただし、f0は砥石回転数で決まる外乱の周波数、T(n)
は現在時刻、A'、B'はそれぞれ、外乱予測値の振幅と
位相である。
【0033】このように学習効果によって、たとえ図5
で推定した外乱予測値FL(n)'が誤差を含んだとして
も、誤差を含まない外乱予測値FL(n)''を正確に予測
推定できる。ステップ300の判断がYESとなった場
合、およびステップ302、306の判断がNOとなっ
た場合は外乱学習の必要がないのでリターンされて図4
のフローチャートに戻る。
【0034】次に、ステップ124において、第n制御
周期における速度フィードバックループの出力する目標
電流Iq(n)が外乱の予測値FL(n)''に相当する電流分
FL(n)''/Kfnだけ加算補正され、補正目標電流Iq
(n)*が演算される。 (式11)Iq(n)*=Iq(n)+FL(n)''/Kfn このように、演算装置は速度制御周期で繰り返し速度制
御を実行する。この速度フィードバック制御は、図7の
信号S2で示したタイミングで実行される。
【0035】次に、ステップ126において、現実行サ
イクルが電流偏差演算タイミングか否かが判定される。
電流偏差演算タイミングであれば、ステップ128に移
行する。ステップ128以下は電流フィードバック制御
であり、この制御は、図7の信号S3に示したタイミン
グで実行される。ステップ122では電流検出時のリニ
アスケール7の位置Xa(n)と電流制御期間の先頭から測
定した負荷電流の制御時刻Δtと現在速度Va(n)および
電気角一回転(2π)に相当する定数X0を用いて、それぞ
れの時刻に対応した電流検出時電気角θ1と制御時電気
角θ2が演算される。 (式12)θ1=(Xa(n)−X0・m)・2π/X0 (式13)θ2={(Xa(n)+Va(n)・Δt)−X0・l}・2π/X0 ただし、m,lは整数である。この時刻Δtと電気角θ
1,θ2は図7に示すように対応している。
【0036】次にステップ130に移行して、u相、v
相の負荷電流の現在値、すなわち、現在電流Iu,Ivが
A/D変換器から読み込まれる。次に、ステップ132
において、その現在電流Iu,Ivはdq変換されて、d
軸成分Iadとq軸成分Iapとが次式によって演算され
る。 (式14)Iad=(2/3)1/2{Iu・cosθ1+Iv・cos(θ1−2π/3)+Iw ・cos(θ1−4π/3)} (式15) Iad=(2/3)1/2{−Iu・sinθ1−Iv・sin(θ1−2π/3) −Iw・sin(θ1−4π/3)} なお、dq座標系は、良く知られたように、d軸は励磁
磁場と同相にとられ、q軸は励磁磁場と電気角で90°
の位相差にとられた座標系である。d軸成分は無効成分
をq軸成分は有効成分を表す。次に、ステップ134に
おいて、ステップ124で演算された補正目標電流Iq
(n)*、d軸の目標電流Id(n)*=0と、ステップ132で
求められた現在電流のd軸成分Iad、q軸成分Iaqとの
偏差、すなわち、d軸成分偏差、q軸成分偏差が求めら
れる。そして、そのd軸成分偏差、q軸成分偏差に基づ
いて、比例・積分演算により指令電圧のd軸成分Vd(j)
#、q軸成分Vq(j)#が演算される。
【0037】次に、ステップ136において、次式によ
り、指令電圧のd軸成分、q軸成分Vd(j)#,Vq(j)#を
逆変換して、各相電圧指令値Vu(j)#,Vv(j)#,Vw(j)#
が演算される。 (式16)Vu(j)#=(2/3)1/2・{Vd(j)#・cosθ2−Vq(j)#・sinθ2} (式17)Vv(j)#=(2/3)1/2・{Vd(j)#・cos(θ2−2π/3)−Vq(j)#・si n(θ2−2π/3)} なお、Vw(j)#はVw(j)#=−(Vu(j)#+Vv(j)#)によ
って演算される。
【0038】次に、ステップ138,140において、
各相電圧指令値Vu(j)#,Vv(j)#,Vw(j)# と高周波数の
三角波とのレベル関係を利用して、1つの制御周期内に
おける一連のPWM信号が生成される。すなわち、各相
電圧指令値Vu(j)#,Vv(j)#,Vw(j)#と三角波の大小関
係によってインバータの各相のトランジスタのオン/オ
フを決定する。このように、本実施の形態では良く知ら
れた三角波比較法を用いている。
【0039】演算装置の実行サイクルは、最小の制御周
期で実行されており、その整数倍n1で電流フィードバ
ックループが制御され、その整数倍n2で速度フィード
バックループが制御され、その整数倍n3で位置フィー
ドバックループが制御されるように、ステップ100,
110,126で判定の基準となる回数が設定されてい
る。ただし、n1≦n2≦n3である。上記サイクルが
繰り返し実行されることで、図7に示したタイミング
で、位置、速度、電流のフィードバック制御が行われ
る。図7に示したタイミングは上位CPU11によるプ
ログラム実行時からの計時によって検出される。上記の
ようなサーボ制御により、砥石台を進退動作させカムの
研削加工が実行される。
【0040】なお、上述の実施の形態においては、外乱
予測手段として外乱トルクオブザーバを用いたが、外乱
トルクオブザーバに代えて同一次元オブザーバを用いる
こともできる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、回転工
具の回転アンバランスが前記サーボ系に及ぼす外乱が補
正されるので、外乱の影響による工具台の速度変動を抑
制することができ、ひいては高精度な加工を実現するこ
とができる。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、電流指令
値を補正するので、速度指令値や位置指令値を補正する
場合に比べて有利である。すなわち、位置指令や速度指
令を補正する場合、外乱予測値がよほど正確でないと工
具台の位置決め精度および速度指令に対する精度そのも
のに悪影響を及ぼす。しかし、電流ループは最も内側で
あるので、電流指令を補正すれば、外乱予測値が正確で
なくとも位置精度や速度精度指令に悪影響を及ぼすこと
がない。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、外乱トル
クオブザーバにより外乱を予測するようにしたので、回
転工具の回転アンバランスが前記サーボ系に及ぼす外乱
を正確に予測することができるという効果がある。
【0044】請求項4に記載の発明によれば、過去一定
期間の制御周期における外乱の平均値から外乱の振幅と
位相を求める外乱学習手段を備えているので、外乱予測
値が高調波ノイズを多く含んでいても、高調波を多く含
む外乱の推定波形から、砥石回転周波数の位相と振幅の
みを取り出し、さらに複数回の測定値を平均化すること
で外乱の位相と振幅をより正確に推定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる研削盤の砥石台を
示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる制御装置の構成を
示したブロックダイアグラムである。
【図3】本発明の実施の形態に係わるディジタルサーボ
ユニットの詳細を示すブロックダイヤグラムである。
【図4】図3のディジタルサーボユニットの処理を示す
フローチャートである。
【図5】図4のフローチャートにおける外乱予測の処理
を示すフローチャートである。
【図6】図4のフローチャートにおける外乱学習の処理
を示すフローチャートである。
【図7】図3のディジタルサーボユニットにおける制御
のタイミングを示すタイムチャートである。
【図8】リニアモータおよびリニアモータに作用する負
荷をモデル化したモデル図である。
【符号の説明】
1・・・ベッド 2・・・スライド 3・・・砥石台 4・・・砥石軸 5・・・砥石 6・・・リニアモータ 7・・・リニアスケール 10・・・数値制御装置 20,22,24・・・ディジタルサーボユニット 33・・・外乱トルクオブザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05B 13/02 G05B 13/02 C 5H303 19/404 19/404 K 5H540 G05D 3/12 305 G05D 3/12 305V 5H550 H02P 5/00 H02P 5/00 X 101 101Z Fターム(参考) 3C001 KA01 KB07 TA05 TB02 TB05 3C034 AA01 AA19 BB32 CB02 DD07 3C049 AA03 AA16 AB06 BB06 BC02 CB01 5H004 GA07 GB15 HA07 HA08 HA14 HB07 JB20 JB22 JB24 KA22 KB02 KB03 KB04 KB39 KD62 5H269 AB01 AB07 BB03 CC01 DD01 EE01 GG01 JJ02 NN02 NN05 NN07 NN12 NN17 5H303 AA01 BB01 BB06 BB11 CC06 DD04 FF03 JJ09 KK02 KK03 KK11 KK17 KK19 KK25 MM05 MM08 5H540 AA06 BA01 EE05 EE06 EE20 FA02 FB01 5H550 AA18 BB08 DD10 GG01 GG03 GG05 HA07 HB08 HB16 JJ03 JJ04 JJ24 LL07 LL22 LL34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転工具を備えた工具台を工作物に向っ
    て進退動作させるリニアモータを制御するサーボ制御装
    置であって、位置フィードバックループおよび速度フィ
    ードバックループおよび電流フィードバックループを有
    するサーボ系と、前記回転工具の回転アンバランスが前
    記サーボ系に及ぼす外乱を予測する外乱予測手段と、該
    外乱予測手段により予測された外乱を補正する補正手段
    とを備えたことを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサーボ制御装置におい
    て、前記補正手段は前記電流フィードバックループに入
    力される電流指令値を補正するフィードフォワードルー
    プであることを特徴とするサーボ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のサーボ制御装置におい
    て、前記外乱予測手段は前記速度フィードバックループ
    から出力される電流指令値と前記工具台の位置を測定す
    る位置検出器から出力される位置フィードバック値に基
    づいて外乱を予測する外乱トルクオブザーバを含むこと
    を特徴とするサーボ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のサーボ制御装置におい
    て、外乱予測手段は過去一定期間の制御周期における外
    乱の平均値から外乱の振幅と位相を求める外乱学習手段
    をさらに含むことを特徴とするサーボ制御装置。
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