JP2002026980A - 通信システムおよび通信方法 - Google Patents

通信システムおよび通信方法

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JP2002026980A
JP2002026980A JP2000205722A JP2000205722A JP2002026980A JP 2002026980 A JP2002026980 A JP 2002026980A JP 2000205722 A JP2000205722 A JP 2000205722A JP 2000205722 A JP2000205722 A JP 2000205722A JP 2002026980 A JP2002026980 A JP 2002026980A
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Yasushi Unoki
靖 卯野木
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Toshiba Corp
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  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長いデータであっても伝送効率の低下を招くこ
となく、しかも、ヘッダ構成を変更することなく、効率
的にパケット伝送できるようにする。 【解決手段】少なくとも固定長のパケット長情報部と、
固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッダを持つパ
ケットにより前記パケット長情報部で表現されるパケッ
ト長分のデータを伝送する通信システムにおいて、伝送
品質が保証される場合に拡張モードに切り替える手段11
7と、このモード切り替えにより、パケット長情報部と
冗長情報部を拡張パケット長情報部として用いたヘッダ
を生成して前記ヘッダとして用いると共に、この拡張パ
ケット長情報部の長さで表現できる値分のパケット長の
データを格納したパケットを生成する多重化手段1116
と、この多重化手段により生成されたパケットを送信す
る手段とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像、音声、デー
タなどを多重化して送受信するマルチメディア情報の通
信に最適な通信システムおよび通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】音声や映像、データ等を伝送する、いわ
ゆるマルチメディア情報通信システムでは、システム規
格としてITU−T(国際電気通信連合の電気通信標準
化部門)勧告“H.324”を、そして、通信制御プロトコ
ルとしてITU−T勧告“H.245”を用いている。ここ
で、“H.324”本体は有線電話回線の使用を前提として
いるものであるが、無線伝送路での使用を考慮する場合
には、“H.324AnnexC”を用いることが適当とされてい
る。そして、この“H.324AnnexC”においては、音声や
映像、データなどの各情報を多重化するための方式とし
て、“H.223”を用いることとなっている。“H.223”に
よる多重化パケットは、ヘッダ部分と情報フィールド部
分から構成されており、音声や映像、データなどは情報
フィールドにマッピングされる。そして、“H.324Annex
C”では、“H.223”のうちの“レベル1”から“レベル
3”を選択して使用することが可能となっている。
【0003】これらのうち、基本的な“H.223(レベル
0に相当)”では、多重化パケットのヘッダやペイロー
ドに対する誤りからの保護機能を一切持っていないた
め、誤りがある伝送路には向かない。
【0004】これに対して“H.223AnnexA(“レベル
1”に相当)”では、多重化パケットの前後に固有のビ
ットパターンを付加することで、誤りのある伝送路上で
パケットの区別を容易にする機能を提供している。
【0005】また、“H.223AnnexB(“レベル2”に相
当)”では、多重化パケットのヘッダに冗長情報を設
け、その冗長情報には、ヘッダ中の主情報(多重化テー
ブルの選択情報とパケット長)を保護するための誤り訂
正符号を用いる。これにより、ヘッダの主情報に誤りが
発生しても、誤り訂正機能により修復が可能となり、正
しい復号ができる。
【0006】また、“H.223AnnexC(“レベル3”に相
当)”では、多重化パケット全体を保護するための誤り
訂正符号を付加する。これにより、情報フィールドで伝
送される情報も、誤りから保護されることになる。
【0007】図7は、“H.223AnnexB”手順にしたがっ
て、MUX−PDUを生成する際に付加されるヘッダの
内容を示す図である。図中、先頭からの4[bit]は
“MC(Multiplex Code)フィールド”であって、選択
された多重化テーブルエントリ番号を示す。それに続く
8[bit]は、“MPL(Multiplex Payload Length)
フィールド”、すなわち、オクテット単位(Byte単位)
のパケット長情報であって、データの格納容量をオクテ
ット単位で表現した部分である。この2種類の情報を合
わせて主情報として扱う。
【0008】“MPLフィールド”は8[bit]長であ
るが、“H.223AnnexB”においてはMPL=0(十進表
記)(MPLの内容が二進表記で“0000000
0”)とMPL=255(十進表記)(MPLの内容が
二進表記で“11111111”)は使用しない。その
ため、パケット長の最大値は“(2^8)−(1)−
(1)”オクテット、すなわち、256−2=254で
“254”オクテットとなる。(ただし、^はべき乗を
示す。) 続く12[bit]は、P(Parity)フィールドであり、
冗長情報(Sub)である。多重方式として“H.223Annex
B”を用いる場合、主情報に対して拡張ゴーレイ符号を
計算した結果が、誤り訂正用情報として冗長情報フィー
ルドに格納されている。
【0009】今、同じ情報を、異なる特徴を持つ伝送路
上で伝送する場合を考える。たとえば、誤り率が非常に
小さい物理回線を利用しての伝送であったり、また、プ
ロトコルレイヤのより下位のもので誤り訂正処理を施す
ため、事実上、エラーフリーであるとみなせる伝送路を
利用しての伝送などである。
【0010】これらの場合、冗長情報としての誤り訂正
符号を付加することは意味がなく、この付加した誤り情
報(Sub)は単に伝送効率を低下させるだけである。
【0011】もちろん、事実上無用なこの冗長情報を、
削除して伝送するということも考えられるが、その場
合、ヘッダ情報の構成が変わってしまうことになる。そ
して、ヘッダ情報の構成が大きく変更されると、処理自
体にも大きな変更が必要となり、処理の増大にともなう
実装の複雑さが増すこととなる。そのため、このような
冗長情報の削除という対応は、適切な対応とは言いがた
い。
【0012】また、図7に示すように、ヘッダにはパケ
ット長を示すためのパケット長情報があるが、当該ヘッ
ダにおけるパケット長情報フィールドが短い場合、表現
できるパケット長の大きさが制限される。そのため、パ
ケット長情報(MPL)フィールドが短い構造の場合、
最大パケット長はこのパケット長情報フィールドの範囲
内で表現できる長さに制限され、これを超える長さのパ
ケットは1パケットで伝送することはできないことにな
る。従って、大きなデータを伝送するには複数パケット
に分割しなければならないこととなる。
【0013】そして、各パケットにはそれぞれヘッダ情
報が必ず含まれることから、パケット長が短いと、各パ
ケットに付加されるべきヘッダ情報の割合が相対的に増
大することとなって、それが伝送効率低下の一因とな
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、“H.
223AnnexB”におけるMUX−PDUの生成の際に付加
されるヘッダは24[bit]固定であり、その内容は先
頭からの4[bit]は“MCフィールド”で、選択され
た多重化テーブルエントリ番号が挿入されており、それ
に続く8[bit]は、“MPLフィールド”で、オクテ
ット単位のパケット長情報が挿入され、続く12[bi
t]は、Pフィールドで、冗長情報が挿入されるという
構成である。
【0015】そして、従来は、一旦このようなヘッダ情
報の内容が決定されると、伝送路の状態が良い場合であ
っても12[bit]分の冗長情報を付加する。この12
[bit]分の冗長情報は誤り訂正のための情報であるか
ら、伝送品質の良い場合には全くの無駄である。そのた
め、パケット毎に12[bit]分とは云うものの、この
冗長情報の伝送は不必要な情報の伝送と云うことにな
る。
【0016】また、パケットに付加されるヘッダにはパ
ケット長を示すためのパケット長情報があるが、当該ヘ
ッダにおけるパケット長情報フィールドが短い場合、表
現できるパケット長の大きさが制限される。そのため、
パケット長情報フィールドが短い構造の場合、最大パケ
ット長はこのパケット長情報フィールドの範囲内で表現
できる長さに制限され、これを超える長さのパケットは
1パケットで伝送することはできない。
【0017】従って、大きなデータを伝送するには複数
パケットに分割しなければならないこととなるばかり
か、各パケットにはそれぞれヘッダ情報が必ず含まれる
ことから、パケット長が短いと、各パケットに付加され
るべきヘッダ情報の割合が相対的に増大することとなっ
て、それが伝送効率低下の一因となる。
【0018】従って、長いデータであっても伝送効率の
低下を招くことなく、しかも、ヘッダ構成を変更するこ
となく、効率的にパケット伝送できるようにした伝送技
術の開発が嘱望される。
【0019】そこで、この発明の目的とするところは、
長いデータであっても伝送効率の低下を招くことなく、
しかも、ヘッダ構成を変更することなく、効率的にパケ
ット伝送できるようにした通信システムおよび通信方法
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明に係わる通信システムは、少なくとも固定
長のパケット長情報部と、固定長の冗長情報部からなる
所定形式のヘッダを持つパケットにより前記パケット長
情報部で表現されるパケット長分のデータを伝送する通
信システムにおいて、伝送品質が保証される場合にはモ
ードを切り替える手段と、このモード切り替えにより、
パケット長情報部と冗長情報部を拡張パケット長情報部
として用いたヘッダを生成して前記ヘッダとして用いる
と共に、この拡張パケット長情報部の長さで表現できる
値分のパケット長のデータを格納したパケットを生成す
る多重化手段と、この多重化手段により生成されたパケ
ットを送信する手段と、を具備する構成とすることを特
徴とする。
【0021】この通信システムは、固定長のパケット長
情報部と、固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッ
ダを持つパケットにより前記パケット長情報部で表現さ
れるパケット長分のデータを伝送するが、伝送品質が保
証される場合にはパケット長情報部と冗長情報部を拡張
パケット長情報部として用い、この拡張パケット長情報
部の長さで表現できる値分のパケット長のデータをパケ
ット伝送する。
【0022】ヘッダにはパケット長を示すためのパケッ
ト長情報があるが、当該ヘッダにおけるパケット長情報
フィールドが短い場合、表現できるパケット長の大きさ
が制限される。そのため、パケット長情報フィールドが
短い構造の場合、最大パケット長はこのパケット長情報
フィールドの範囲内で表現できる長さに制限され、これ
を超える長さのパケットは1パケットで伝送することは
できないことになる。従って、大きなデータを伝送する
には複数パケットに分割しなければならないこととなる
ばかりか、各パケットにはそれぞれヘッダ情報が必ず含
まれることから、パケット長が短いと、各パケットに付
加されるべきヘッダ情報の割合が相対的に増大すること
となって、それが伝送効率低下の一因となる。
【0023】本発明では、伝送品質が確保されるとき
は、事実上、無駄となる冗長情報を付加しないように
し、この冗長情報に割り当てていた領域もパケット長情
報部の領域として使用して表現可能なパケット長の大き
さを拡大する。
【0024】これにより、信頼性の高い伝送が可能な場
合には、大きなパケット長のパケットを用いてデータを
伝送できるようにして、パケットの伝送効率を向上させ
ることができるようになる。
【0025】また、特に、映像データを伝送する場合な
ど、大容量のデータを伝送する場合においては伝送路使
用効率を向上させることができることと、大容量のパケ
ットで伝送できることで、高品位な画像データをリアル
タイムで伝送できるようになる等の効果が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】この発明は、伝送路や使用プロト
コルに応じて冗長情報の意味を切り替えることで、より
高い伝送効率を確保できるようにしたマルチメディア情
報通信技術と提供するものであり、以下、本発明の実施
例について、図面を参照して説明する。
【0027】(第1の実施例)図1は、本発明にかかわ
るマルチメディア情報通信システムの一実施形態を示す
概略構成図である。図に示すように、マルチメディア情
報通信が可能な通信装置1および通信装置2があり、こ
れらはネットワークシステムNWを介して互いに通信可
能に接続されている。これらの通信装置1,2はそれぞ
れ各種制御の中枢となるシステム制御装置CNTと、送
受信するデータの多重化/分離化処理するための多重分
離装置MUX/DMUXとを備えている。そして、これ
らの通信装置1,2は自己の多重分離装置MUX/DM
UXを介してネットワークシステムNWに接続すること
により、互いに通信することができる仕組みである。
【0028】もう少し細かく云えば、図2に示すよう
に、通信装置1,2はそれぞれネットワークNWとの送
受信インタフェースをとるためのネットワークインタフ
ェースNWI/Fを有しており、当該ネットワークイン
タフェースNWを介してネットワークNWと接続されて
データの授受がなされる。また、これらの通信装置1,
2の持つ多重分離装置MUX/DMUXはそれぞれ、送
信するデータを多重化処理して自己内蔵のネットワーク
インタフェースNWI/Fに渡す多重化装置11と、自
己内蔵のネットワークインタフェースNWI/Fを介し
て受信された多重化データを分離するための分離装置1
2に分かれている。
【0029】<多重化装置11の構成例>図3は、上記
多重化装置11の構成を示すブロック図である。ここ
で、通信装置1,2は同一構成であり、多重化装置11
も同一構成であるものとする。
【0030】また、本発明の通信装置1,2では多重化
方式として標準規格である“H.223AnnexB”の他に、本
発明により実現可能にした“H.223AnnexB”の機能拡張
版(以下、この機能拡張版を“H.223AnnexB′”と呼
ぶ)を使用できる。そして、機能拡張版である“H.223A
nnexB′”ではパケットのデータ容量が標準の“H.223An
nexB”での“254”[byte]の範囲ばかりではなく、
ヘッダにおけるMPL(パケット長情報フィールド)と
ヘッダにおけるSub(冗長情報フィールド)を用い
て、これらフィールドの利用により表現可能なデータ容
量分のデータを、パケット伝送できるようにしている。
【0031】多重化装置11は、符号器111,11
2、パケット化回路113,114,115、多重化回
路116、ヘッダ選択情報生成部117とより構成され
る。
【0032】これらのうち、符号器111は、与えられ
た映像データを符号化して出力するものであり、符号化
器112は、与えられた音声データを符号化して出力す
るものである。また、パケット化回路113は、符号器
111から出力される符号化処理済みの映像データスト
リームをパケット化して映像データAL−PDUパケッ
トとして出力するものであり、パケット化回路113
は、符号化器112から出力される符号化済み音声デー
タのストリームをパケット化して音声データAL−PD
Uパケットとして出力するものである。
【0033】また、パケット化回路115は与えられる
制御データをパケット化して制御データAL−PDUパ
ケットとして出力するものである。
【0034】パケット化回路113、114、115に
おけるパケット化は、入力ストリームを所定長のデータ
ブロック毎に区切り、必要に応じてCRCフィールドを
付加した上で、このデータブロックにヘッダを付加する
形式でなされる。
【0035】多重化回路116はパケット化回路11
3,114,115からの各データのAL−PDUパケ
ットを多重化して出力するものであって、当該多重化回
路116は多重方式として、“H.223AnnexB”及び、
“H.223AnnexB′(H.223AnnexBを基本として、一部機能
を追加したもの)”を備え、与えられるヘッダ選択情報
対応を用いてそれに対応する多重方式を用い、映像AL
−PDUと音声AL−PDUと制御データAL−PDU
を多重化する機能を有する。
【0036】また、ヘッダ選択情報生成部117は、ネ
ットワークの特性や使用するプロトコルの種類から、誤
り訂正の必要性を判別し、その必要性に応じて適切なヘ
ッダ選択情報を選択し、その選択したヘッダ選択情報を
多重化回路116へ入力するという機能を有する。具体
的には、通信相手装置が“H.223AnnexB′”をサポート
していない場合や、誤りの多い伝送を強いられる場合で
は“H.223AnnexB”で規定されるヘッダ形式(標準版の
ヘッダ形式)でのヘッダを選択すべくそのためのヘッダ
選択情報“A”を生成し、通信相手装置が“H.223Annex
B′”をサポートしており、かつ、誤りの心配の少ない
伝送を利用できる場合には本発明の拡張フォーマットで
ある“H.223AnnexB′”で許容されるヘッダ形式でのヘ
ッダを選択すべくそのためのヘッダ選択情報“B”を生
成して多重化回路116に与える機能を有する。
【0037】<分離装置12の構成例>図4は、上記分
離装置12の構成を示すブロック図である。ここで、通
信装置1,2は同一構成であり、分離装置12も同一構
成であるものとする。上記分離装置12の構成を示すブ
ロック図である。ここで、分離装置12は分離回路12
1、デパケット化回路122,123,124、映像復
号化器125、音声復号化器126、ヘッダ選択情報生
成部127とより構成される。
【0038】これらのうち、分離回路121は、多重化
されて伝送されてきたMUX−PDUを分離して、映像
データAL−PDUパケット、音声データAL−PDU
パケットおよび制御データAL−PDUパケットに分離
するものであって、ヘッダ選択情報生成部127から与
えられるヘッダ選択情報に従って映像AL−PDUパケ
ット、音声AL−PDUパケット、制御情報AL−PD
Uパケットに分離するものである。
【0039】具体的には、分離装置12は、多重化回路
116と同様の2種の多重化方式、すなわち、“H.223A
nnexB”と“H.223AnnexB′”をサポートしており、ネッ
トワークを介して受信したMUX−PDUパケットを、
与えられるヘッダ選択情報対応の多重化方式にしたがっ
て、ヘッダ、映像AL−PDUパケット、音声AL−P
DUパケット、制御データAL−PDUパケットに分離
するものである。ただし、受信したMUX−PDUパケ
ットは、まず、ヘッダ情報のみを分離してヘッダ選択情
報生成部127に与える機能を有する。
【0040】デパケット化回路122は、映像データA
L−PDUパケットを元の符号化映像データに戻す処理
をするものであり、デパケット化回路123は、音声デ
ータAL−PDUパケットをもとの符号化音声データに
戻す処理をするものであり、デパケット化回路124
は、制御データAL−PDUパケットを元の制御データ
に戻す処理をするものである。
【0041】また、映像復号化器125は、デパケット
化回路122から出力される符号化映像データを元の映
像データに戻す処理をするものであり、音声復号化器1
26は、符号化音声データを元の音声データに戻す処理
をするものである。
【0042】ヘッダ選択情報生成部127は、分離回路
121で分離されたヘッダから、その内容を解析してヘ
ッダ切り替え情報の有無を識別し、ヘッダ切り替え情報
が存在する場合には、拡張フォーマットを用いるための
ヘッダ選択情報“B”を分離回路121に与え、ヘッダ
切り替え情報が存在しない場合には、従来と同じ標準版
のヘッダ選択用のヘッダ選択情報“A”を分離回路12
1に与える機能を有する。
【0043】なお、ヘッダ切り替え情報とは、標準フォ
ーマット利用(“AnnexB”利用)から拡張フォーマット
利用(“AnnexB′”利用)へ、あるいは拡張フォーマッ
ト利用から標準フォーマット利用へ切り替えるための情
報で、ヘッダ中におけるMPLフィールドに格納するコ
ードである。
【0044】次に、上記構成の本装置の作用を説明す
る。
【0045】送信しようとする場合、通信装置1(また
は、2)は図3に示す如き構成の多重化装置11におい
て、次のような動作により映像データ、音声データ,制
御データを多重化パケットにする。
【0046】すなわち、送信しようとする映像データは
符号器111に入力され、また、送信しようとする音声
データは符号器112に入力されて、それぞれ符号化さ
れる。そして、これら符号器111,112から出力さ
れた符号化映像データ、符号化音声データの各ストリー
ムはそれぞれの要素対応のパケット化回路113、11
4に入力されてパケット化される。また、制御データは
パケット化回路115に入力され、パケット化される。
【0047】パケット化回路113〜115におけるパ
ケット化は、入力ストリームを所定長のデータブロック
毎に区切り、必要に応じてCRCフィールドを付加した
上で、このデータブロックにヘッダを付加することによ
りなされる。
【0048】各パケット化回路113〜115は、各デ
ータのAL−PDUパケットを出力し、これらは多重分
離装置MUX/DMUXにおける多重化回路116に入
力される。
【0049】また、多重化回路116は、多重化の処理
モードが“AnnexB”なのか、“AnnexB′”なのかをヘッ
ダ選択情報生成部117からのヘッダ選択情報によって
判断する。
【0050】多重化回路116は、パケット化回路11
3,114,115を介して入力される音声データ、映
像データ、および制御データの有無を判断し、多重化す
るパケットに何を多重化するかを決定する。そして、多
重化すべきものを決定したならば、その内容に応じて、
どの多重化テーブルを用いるかを判断する。
【0051】多重化テーブルが決定されると、ヘッダ情
報のうちのMCとMPLの各フィールドを決定するそし
て、多重化の処理モードが“AnnexB”であれば、主情報
から誤り訂正符号を算出し(誤り訂正符号の符号を冗長
情報Subのフィールドに代入)、そして、ヘッダ生成
を行う。
【0052】すなわち、ヘッダ選択情報生成部117か
らのヘッダ選択情報が“A”であれば、冗長情報として
誤り訂正符号を用いることになるので、多重化回路11
6は、“H.223AnnexB”手順に従い各AL−PDUパケ
ットを多重化し、ヘッダを生成してMUX−PDUパケ
ットを生成する。
【0053】一方、ヘッダ選択情報生成部117からの
ヘッダ選択情報が“B”であれば、冗長情報として拡張
MPLを用いることができるので、多重化回路116
は、パケット長の長いMUX−PDUパケットを生成す
る。
【0054】上述したように、標準版としての“H.223A
nnexB”におけるMUX−PDUの生成の際に付加され
るヘッダは24[bit]固定であり、その内容は先頭か
らの4[bit]は“MC(Multiplex Code)フィール
ド”であり、ここには選択された多重化テーブルエント
リ番号が格納され、また、それに続く8[bit]は、
“MPL(Multiplex Payload Length)フィールド”
で、ここにはオクテット単位のパケット長情報が格納さ
れる。更に、MPLに続く12[bit]は、P(Parit
y;パリティ)フィールドであり、冗長情報が挿入され
る構成である。多重方式として“H.223AnnexB”を用い
る場合、主情報に対して拡張ゴーレイ符号を計算した結
果が、誤り訂正用情報として冗長情報フィールドに格納
される。
【0055】一方、本発明システムで用いる“H.223Ann
exB”の機能拡張版としての“H.223AnnexB”図8の如き
である。
【0056】すなわち、 図8に示すように、本発明シ
ステムで採用している機能拡張版の“H.223AnnexB′”
手順にしたがったMUX−PDU生成の際の付加される
ヘッダの内容は、先頭からの4[bit]で表現される
“MCフィールド”、続く8[bit]で表現される“M
PLフィールド”については、“H.223AnnexB”手順と
同じ意味を持つ。
【0057】MPLに続く12[bit]は“H.223Annex
B”手順と異なり、本発明で採用している拡張MPLフ
ィールド、すなわち、拡張パケット長情報を示す。拡張
MPLフィールドはMPLフィールドと組み合わせるこ
とが可能であり、これにより、機能拡張版ではパケット
長を最大20[bit]で表現できるようになる。
【0058】具体的に説明する。上述したように、“H.
223AnnexB”のフォーマットでは、先頭4ビットが多重
化テーブルエントリ番号を表わしている。この多重化テ
ーブルと云うのはパケット中に含まれるコンテンツ、例
えば、音声データ、映像データが各々何バイトであるか
示すためのテーブルであって、計4[bit]構成である
から、16種のテーブルのうちの一つを示すことができ
る。すなわち、4[bit]により表現できる数は“0”
から“15”番までの16種であるから、上記先頭の4
ビットに16種のテーブルのうちのどれを使用したかを
数値で示すことができるようになっているわけである。
【0059】そして、次の8[bit]で表現される“M
PLフィールド”の内容により、標準版か拡張版かが変
わる。
【0060】すなわち、本発明システムでは、マルチメ
ディア情報通信にパケットサイズ最大254[byte]構
成の標準フォーマットとそれ以上のパケットサイズを利
用できる拡張フォーマットの2種が使用できる。そし
て、拡張フォーマット利用の場合、ヘッダの内容のう
ち、Pフィールド(12[bit])は拡張MPLフィー
ルド、すなわち、拡張パケット長情報として使用する。
本発明では、この拡張MPLフィールドはMPLフィー
ルドと組み合わせることを可能としており、これによ
り、機能拡張版ではパケット長を最大20[bit]で表
現でき、その範囲のパケットサイズのパケットを1パケ
ットで伝送可能としている。
【0061】すなわち、“AnnexB′”でなければフォー
マットは本来の“AnnexB”の規格に従うことになり、
“AnnexB”の場合は、MCとMPLの各フィールドの合
計12[bit]に対して、誤り訂正符号12[bit]を付
加した合計24[bit]分をヘッダとする必要があるの
でそのようにする処理を実施してヘッダ生成を行う。
【0062】また、“AnnexB′”であれば、“AnnexB”
の拡張版である本発明方式を適用して、パケット長情報
として拡張MPLフィールド(12[bit])も使用す
ることになるため、MCとMPLと拡張MPLの合計2
4[bit]をヘッダとする。
【0063】このようにしてヘッダを生成する。ヘッダ
生成後、ペイロードを付加してMUX−PDUパケット
とする。拡張フォーマット利用の場合には、多重化回路
116はヘッダにおけるMPLフィールドに拡張フォー
マット利用のコードを埋め込む。具体的には、MPL値
(MPLフィールドの値)として“255”あるいは
“0”を埋め込む。
【0064】多重化回路116はこのようなヘッダを付
加したMUX−PDUパケットの生成の後、ネットワー
クインタフェースNWI/Fに出力する。ネットワーク
インタフェースNWI/Fは、多重化されたMUX−P
DUパケットを、選択されているネットワークNWに送
出する。
【0065】このように本発明システムにおいては、
“H.223AnnexB”による標準の場合と、その拡張フォー
マットである“H.223AnnexB′”が利用でき、前者はヘ
ッダを含めて254[byte]構成のパケットによるマル
チメディア情報通信が可能であり、後者は拡張フォーマ
ットによりそれ以上の容量のパケットによるマルチメデ
ィア情報通信が可能であって、いずれを使用するかは、
ヘッダ選択情報生成部117の出力するヘッダ選択情報
の内容による。
【0066】すなわち、多重化回路116では、ヘッダ
選択情報が、“A”であれば、冗長情報として誤り訂正
符号を用いるため、“H.223AnnexB”手順に従い各AL
−PDUパケットを多重化し(前述の選択された多重化
エントリ番号の該当多重化テーブルにおける設定内容に
従って、映像データ、音声データ、制御データのパケッ
ト内配分をした多重化パケットにし)、ヘッダを生成し
てこれを付加してMUX−PDUパケットを生成する。
【0067】一方、多重化回路116において、ヘッダ
選択情報が“B”であれば、冗長情報として拡張MPL
を用いるようにして、パケット長の長いMUX−PDU
パケットを生成する。そして、前述の選択された多重化
エントリ番号の該当多重化テーブルにおける設定内容に
従って、映像データ、音声データ、制御データのパケッ
ト内配分をした多重化パケットにし、ヘッダを生成して
これを付加してMUX−PDUパケットを生成する。そ
して、通信装置1または2はこれを自己内蔵のネットワ
ークインタフェースNWI/Fを介してネットワークN
Wに送信するわけである。
【0068】一方、通信装置2または1においては、ネ
ットワークNWを介して送られてきたMUX−PDUパ
ケットを自己内蔵のネットワークインタフェースNWI
/Fを介して受信する。そして、受信されたパケットを
多重分離装置MUX/DMUXに取り込み、多重分離装
置MUX/DMUXにおける分離装置12により分離化
する。
【0069】すなわち、分離装置12の構成要素である
分離回路121はネットワークインタフェースNWI/
Fより受け取ったMUX−PDUパケットの先頭24
[bit]を読み込んだ後(つまり、ヘッダ部分を読み込
んだ後)、ヘッダの誤り訂正を実行するか否かを判断す
る。
【0070】そして、“AnnexB”として動作している場
合、誤り訂正処理を実行することで、3[bit]までの
誤りが自動的に訂正されることになる。
【0071】具体的に説明すると、分離装置12では、
ヘッダの先頭4[bit]はMC値として、続く8[bit]
はMPL値として処理される。“AnnexB”として動作し
ている場合、続く12[bit]は誤り訂正に利用する
が、“AnnexB′”として動作している場合には、続く1
2[bit]は拡張MPLとして利用する。
【0072】また、MPL値が“255”である場合、
当該分離装置12が“AnnexB′”を処理可能な構成であ
る場合には後述の通り動作モードの切り替えを表す。従
って、“AnnexB′”であれば“AnnexB”へと動作モード
を切り替える。
【0073】その後、当該分離装置12はMC値とMP
L値、および拡張MPL値に従いパケットを分離する。
そして、分離したパケットは映像データパケットについ
てはデパケット化回路122に、そして、音声データに
ついてはデパケット化回路123に、そして、制御デー
タについてはデパケット化回路124に入力される。そ
して、映像データについては映像復号器125により復
号されて受信映像データとなり、音声データについては
音声復号器126により復号されて受信音声データとな
り、また、制御データについてはそのまま受信制御デー
タとして下段側の入力となる。
【0074】以上が、本発明装置の動作の概要である
が、上述したように、本発明の通信装置1,2では標準
版である“H.223AnnexB”の他に、機能拡張版である
“H.223AnnexB′”が多重化方式として使用できるよう
にしてあることから、いずれを使用するか、いずれを使
用できるのかをチェックする機能が必要である。この点
について説明する。
【0075】<H.223AnnexB′のサポート確認機能>通
信装置1,2が備える多重化装置11の多重化回路11
6が、多重方式“H.223AnnexB′”を実現する機能を持
つか否かを確認する手段について説明する。
【0076】図5においては、下記の手順に従ってマル
チメディア情報通信開始前のネゴシエーションを実行す
る。下記のネゴシエーションは“ITU-T H.245”に規定
されているメッセージを用いて実行される。
【0077】[能力情報交換]まず、能力情報を交換す
る(図5のST1)。送信装置(通信装置1または2)
と受信装置(通信装置2または1)が、各々でどのよう
な機能を持つかを情報交換する。例えば、映像符号化方
式としてMPEG−4方式を持ち、多重化方式として
“H.223”を持つ場合には、これらを持つことを情報交
換して知らせるわけである。
【0078】[マスタ・スレーブ決定]次に、マスタ・
スレーブ決定をする(図5のST2)。後述の論理チャ
ネル開設時に、送信装置と受信装置との間で、開設処理
が衝突したときにどちらを優先するかを決定するわけで
ある。
【0079】[多重化テーブル交換]次に、多重化テー
ブルを交換する(図5のST3)。具体的には多重化方
式として“H.223”(もしくは“H.223Annex”)を用い
る場合に使用する多重化テーブルの内容を交換する。使
用する多重化テーブルを送信装置側から受信装置側へと
送信するわけである。
【0080】[論理チャネル開設]そして、次に論理チ
ャネルを開設する(図5のST4)。すなわち、伝送す
べき映像や音声の各情報について、論理チャネルを開設
するわけである。
【0081】[マルチメディア情報通信]以上の手順を
踏まえた上で、送信装置と受信装置との間で、マルチメ
ディア情報通信を開始する(図5のST5)。
【0082】なお、上記の手順は一例であり、一部項目
の順番を入れ替えて実行することは何ら差し支えない。
【0083】さて、上記手順においては、多重化回路1
16が多重化方式“H.223AnnexB′”を持つか否かを通
知する手段がない。本発明ではそのために、“H.223Ann
exB′”を持つ場合には、上記手順に処理を追加し、通
知するようにする。
【0084】図6は、通知の一実施例である。図5の手
順と比較し、「端末種別通知メッセージ」を追加してい
る。
【0085】すなわち、図6に示すように、ST21に
おいて[能力情報交換](図5のST1と同じ)を行
い、次に[端末種別通知メッセージ]を送る処理を実施
する(図6のST22)。
【0086】そして、その次に、[多重化テーブル交
換]をする(図6のST23)。この多重化テーブルを
交換処理も図5のST3と内容は同じであり、多重化方
式として“H.223”(もしくは“H.223Annex”)を用い
る場合に、使用する多重化テーブルの内容を交換する。
使用する多重化テーブルを送信装置側から受信装置側へ
と送信するわけである。
【0087】そして、その次に[マスタ・スレーブ決
定]をする(図6のST24)。このマスタ・スレーブ
決定も図5のST2と同様であり、後述の論理チャネル
開設時に、送信装置と受信装置との間で、開設処理が衝
突したときにどちらを優先するかを決定するわけであ
る。
【0088】次に、[論理チャネル開設]をする(図6
のST25)。これも図5のST4と同様であり、伝送
すべき映像や音声の各情報について、論理チャネルを開
設するわけである。
【0089】そして、次に以上の手順を踏まえた上で、
図5のST5と同様、送信装置と受信装置との間で、
[マルチメディア情報通信]を開始する(図6のST2
6)。
【0090】このように、本発明では、2種の多重化方
式を用意してあるので標準的には図5の如き手順となる
ところを、図6の手順を使用して端末種別通知を実施
し、確認した後にマルチメディア通信を実行する。
【0091】すなわち、本発明装置は標準仕様の通信装
置と通信出来るようにする必要があることから、ネゴシ
エーションは“ITU-T H.245”に規定されているメッセ
ージを用いて実行される。そのため、上述の「端末種別
通知メッセージ」(図6のST22)も“H.245”で規
定されているメッセージ形式を用いる必要がある。
【0092】端末種別通知メッセージとしてここでは、
“VendorIdentification”を使用することを考える。本
メッセージは、“H.245”内で規定されているものであ
り、このメッセージを利用することにより、装置の製造
者や装置識別子などを示す情報を相手側に伝達可能であ
る。あるいは、“NonStandardMessage”を用いることも
可能である。従って、これを利用して“AnnexB′”が使
用できるか否かを情報交換できる。
【0093】すなわち、“AnnexB′”はメーカ側の特別
機能として考えることができるから、装置の製造者や装
置内識別子等を示す情報を通信のための接続初期時に相
互にとり交わすことで、“AnnexB′”のサポートの有無
を把握できることになる。
【0094】図6のST26において、[マルチメディ
ア情報通信]が開始されるが、このマルチメディア情報
通信は[端末種別通知メッセージ](図6のST22)
の交換によって確認された相手通信装置の種別対応に送
信するデータをパケット化して伝送することとなる。
【0095】パケットにはヘッダ部とデータ部とがあ
り、受信側では受信したパケットのデータ部の構成がヘ
ッダ部の内容でわかるようにしてあるので、ヘッダ情報
に従って分離装置ではデータ分離することになる。
【0096】ここで、ヘッダ部は上述したように、図
7、図8の構成をとることができる。
【0097】図7は、“H.223AnnexB”手順にしたがっ
て、MUX−PDUを生成する際に付加されるヘッダの
内容を示す図である。図中、先頭からの4[bit]は
“MC(Multiplex Code)フィールド”であって、選択
された多重化テーブルエントリ番号を示す。それに続く
8[bit]は、“MPL(Multiplex Payload Length)
フィールド”、すなわち、オクテット単位のパケット長
情報であって、データの格納容量をオクテット単位で表
現した部分である。この2種類の情報を合わせて主情報
として扱う。
【0098】“MPLフィールド”は8[bit]長であ
るが、“H.223AnnexB”においてはMPL=0(十進表
記)(MPLの内容が二進表記で“0000000
0”)とMPL=255(十進表記)(MPLの内容が
二進表記で“11111111”)の使用は許されてい
ない。そのため、パケット長の最大値は“(2^8)−
(1)−(1)”オクテット、すなわち、256−2=
254で“254”オクテットとなる。(ただし、^は
べき乗を示す。) 続く12[bit]は、P(Parity)フィールドであり、
冗長情報である。多重方式として“H.223AnnexB”を用
いる場合、主情報に対して拡張ゴーレイ符号を計算した
結果が、誤り訂正用情報として冗長情報フィールドに格
納されている。
【0099】また、図8は、本発明システムで採用して
いる機能拡張版の“H.223AnnexB′”手順にしたがっ
て、MUX−PDUを生成する際に付加されるヘッダの
内容を示す図である。図中、先頭からの4[bit]で表
現される“MCフィールド”、続く8[bit]で表現さ
れる“MPLフィールド”については、“H.223Annex
B”手順と同じ意味を持つ。
【0100】続く12[bit]は“H.223AnnexB”手順と
異なり、本発明で採用している拡張MPLフィールド、
すなわち、拡張パケット長情報を示す。拡張MPLフィ
ールドはMPLフィールドと組み合わせることが可能で
あり、これにより、機能拡張版ではパケット長を最大2
0[bit]で表現できるようになる。
【0101】具体的に説明する。上述したように、“H.
223AnnexB”のフォーマットでは、先頭4ビットが多重
化テーブルエントリ番号を表わしている。この多重化テ
ーブルと云うのはパケット中に含まれる音声データ、映
像データが各々何バイトであるか示すためのテーブルで
あって、計4[bit]構成であるから、16種のテーブ
ルのうちの一つを示すことができる。すなわち、4[bi
t]により表現できる数は“0”から“15”番までの
16種であるから、上記先頭の4ビットに16種のテー
ブルのうちのどれを使用したかを数値で示すことができ
るようになっているわけである。
【0102】例えば、多重化テーブルエントリ番号
“7”番の多重化テーブルには、音声データが10[by
te]、映像データが30[byte]、多重化テーブルエン
トリ番号“9”番の多重化テーブルには、音声データが
18[byte]、映像データが22[byte]というように
テーブル化してあったとし、前記先頭の4ビットが“0
111”なるビット列であったすれば、これは“7”で
あるから、“7”番の多重化テーブルが使用されている
と云うことになる。そして、これは音声データが10
[byte]、映像データが30[byte]であるから、当該
パケットには、音声データが10[byte]分、そして映
像データが30[byte]分が多重化されていることがわ
かる。従って、受信側ではこれより、パケットのデータ
部分における先頭の10[byte]を分離して音声データ
として確保し、残り30[byte]を映像データとして確
保する。
【0103】本発明では、拡張版を使用する場合の指定
コード(拡張フォーマット利用のコード)に、標準版で
は使用されていない“0”と“255”のうちのいずれ
かを使用する。すなわち、標準方式としての“AnnexB”
では、“0”または“255”は使用しないから、この
ような値がヘッダのMPLフィールド(パケット長情報
フィールド)に埋め込まれていれば、標準的にはそのパ
ケットは無視するように扱うので、“AnnexB”しかサポ
ートしていないシステムではこの値を埋め込むことによ
る混乱はない。
【0104】本発明では、拡張フォーマットを使用する
場合に、ヘッダにおけるMPLフィールドに、当該パケ
ットは拡張フォーマットを使用することを知らせるべ
く、“0”か“255”を埋め込むようにする。
【0105】上述の例に従って、例えば、“255”が
拡張版であることを指定するコードであったとすると、
この“255”を、ヘッダのMPLフィールドに埋め込
むことで、拡張フォーマットを使用していることを受信
装置側のヘッダ選択情報生成部128に知らせることが
できる仕組みが出来上がる。そして、拡張フォーマット
の場合、冗長情報用のフィールドである12[bit]分
のPフィールドは、拡張MPLフィールド、すなわち、
拡張パケット長情報のエリアとして使用するものとし、
かつ、拡張MPLフィールドはMPLフィールドと組み
合わせることが可能であるような処理系にしておくこと
で、機能拡張版ではパケット長を最大20[bit]で表
現できるようになる。従って、拡張フォーマットを使用
している場合には、最大2^20=1048576[by
te]までのパケット長が利用可能になる。
【0106】なお、ヘッダにおけるMPLフィールド
に、“0”か“255”を埋め込むことで、当該パケッ
トは拡張フォーマットを使用することを知らせるかたち
にする運用法の他、当該MPLに“0”か“255”を
埋め込むことで、このコードが埋め込まれる毎に、標準
フォーマット利用から拡張フォーマット利用へ、拡張フ
ォーマット利用から標準フォーマット利用へと交互にモ
ードが切り替わる方式の運用法が考えられ、また、ヘッ
ダのMPLフィールドに、“0”か“255”を埋め込
んだモード切り替えの指示のためだけのパケットを伝送
してモード切り替えを指示し、その後に拡張フォーマッ
ト利用/標準フォーマット利用の形態のパケット伝送を
行う形態や、MPLフィールドに、“0”か“255”
を埋め込むと、その後ろのPフィールドに格納されてい
るデータは拡張パケット長情報として扱うようにする形
態など種々の運用上のバリエーションが考えられる。実
施に当たっては、これらのバリエーションのうち、目的
に合う最適なものを利用すればよい。
【0107】<ヘッダ選択情報の選択基準>図9に、ヘ
ッダ選択情報を“A”と“B”のいずれにするか、その
選択のための基準例を示す。誤りが発生する伝送路、た
とえば、使用回線がW−CDMAで用いられる無線回線
であれば、誤り率が比較的高いのでヘッダ冗長情報とし
て誤り訂正符号を選択する。一方、伝送プロトコルとし
て、プロトコルでエラー耐性を持っているもの、たとえ
ば、TCP/IPのようなものを用いるのであれば、伝
送しようとするパケットに誤り訂正符号を付加する必要
がないので、ヘッダ冗長情報を拡張MPLとして選択
し、パケット長を選択する。
【0108】エラー耐性の無い伝送路を使用する通信の
場合には、ヘッダ選択情報を“A”、エラー耐性のある
伝送路を使用する通信の場合にはヘッダ選択情報を
“B”とするようにヘッダ選択情報生成部117,12
8を構成しておけば良い。
【0109】従って、ヘッダ選択情報生成部117は、
この基準にしたがってネットワークの特性や使用するプ
ロトコルの種類から誤り訂正の必要性を判別し、その必
要性に応じて適切なヘッダ選択情報を選択し、その選択
したヘッダ選択情報を多重化回路116へ入力する構成
とする。
【0110】すなわち、“AnnexB”のみのサポートの通
信相手やエラー耐性の無い伝送路を使用する通信の場合
には、ヘッダ選択情報を“A”に、“AnnexB′”もサポ
ートしている通信相手であって、かつ、エラー耐性のあ
る伝送路を使用する通信の場合にはヘッダ選択情報を
“B”にする。
【0111】そして、これを受ける多重化回路116は
このヘッダ選択情報対応に、次のような多重化処理をす
る。
【0112】<多重化処理の具体例>図10に、多重化
回路116における多重化処理の具体例を示す。なお、
ここではエラー耐性のある伝送路を使用する通信である
として説明する。従って、エラー耐性判断はしないが、
必要に応じてエラー耐性判断処理を付加するようにすれ
ばよい。
【0113】多重化回路116は、パケット化回路11
3,114,115を介して多重化回路116に入力さ
れる音声データ、映像データ、および制御データの有無
を判断し、パケットに何を多重化するかを決定する(図
10のステップS1〜S3,S6〜S8)。そして、多
重化すべきものを決定した後に、その内容に応じて、ど
の多重化テーブルを用いるかを判断する(図10のステ
ップS4)。
【0114】多重化テーブルが決定されると、ヘッダ情
報のうちのMCとMPLの各フィールドを決定する(図
10のステップS4)。
【0115】そして、処理モードが“AnnexB′”か否か
を調べ(図10のステップS5)、その結果、“Annex
B′”であればステップS12の処理に移り、“Annex
B′”でなければ主情報から誤り訂正符号を算出し(誤
り訂正符号の符号をSubに代入)(図10のステップ
S10)、そして、ヘッダ生成を行い(図10のステッ
プS11)、ステップS12の処理に移る。
【0116】すなわち、ステップS9において“Annex
B′”でなければフォーマットは本来の“AnnexB”の規
格に従うことになり、“AnnexB”の場合は、MCとMP
Lの各フィールドの合計12[bit]に対して、誤り訂
正符号12[bit]を付加した合計24[bit]分をヘッ
ダとする必要があるのでそのようにする処理をステップ
S10からS11において実施してヘッダ生成を行う。
【0117】また、ステップS9において“Anneex
B′”であると判断した場合には、“AnnexB”の拡張版
である本発明方式を適用可能であるから、パケット長と
して拡張MPLフィールド(12[bit])も使用する
ことになるため、MCとMPLと拡張MPLの合計24
[bit]をヘッダとする。
【0118】このようにしてヘッダを生成する(図10
のステップS11)。ヘッダ生成後、ペイロードを付加
してMUX−PDUパケットとする(図10のステップ
S12)。
【0119】多重化回路116はMUX−PDUパケッ
トの生成の後、ネットワークインタフェースNWI/F
に出力する。ネットワークインタフェースNWI/F
は、多重化されたMUX−PDUパケットをネットワー
クインタフェースNWI/Fに出力し、ネットワークイ
ンタフェースNWI/FはこのMUX−PDUを、選択
されているネットワークNWに送出する。
【0120】<分離装置12の具体的動作例>受信装置
としての具体的動作を説明しておく。受信側の通信装置
2(または1)では、ネットワークインタフェースNW
I/FがネットワークNWからMUX−PDUパケット
を受信する。そして受信したMUX−PDUパケットを
分離装置12に送るが、当該分離装置12では、図11
のフローチャートに示す手順に従って、分離処理を行
う。
【0121】ここで、分離装置12は、多重化回路11
6と同様の2種の多重方式、すなわち、標準方式である
“H.223AnnexB”と拡張方式である“H.223AnnexB′”を
備えており、ネットワークを介して受信したMUX−P
DUパケットを、これらのうちのいずれか一方の多重方
式にしたがって、ヘッダ、映像AL−PDUパケット、
音声AL−PDUパケット、制御データAL−PDUパ
ケットに分離するものである。ただし、受信したMUX
−PDUパケットは、まず、ヘッダ情報のみを分離する
(図11のステップS21)。
【0122】前記多重化回路116において選択された
多重化方式が、“H.223AnnexB”であっても、“H.223An
nexB′”であっても、いずれにせよヘッダ領域は3オク
テット固定である。したがって、多重化方式の差異によ
らずMUX−PDUの先頭3オクテットが必ずヘッダと
なるため、分離装置12では、ヘッダの分離を容易に実
施できる。
【0123】このようにして分離されたヘッダは、ヘッ
ダ選択情報生成部127に入力される。ヘッダ選択情報
生成部127は、ヘッダの内容を解析してヘッダ切り替
え情報の有無を識別する(図11のステップS22,〜
S26)。すなわち、ヘッダの先頭4[bit]に“25
5”(もしくは“0”)が埋め込まれているか否かを判
断する。そして、ヘッダ切り替え情報(“255”(も
しくは“0”))が存在する場合には、新たなヘッダ選
択情報“B”を分離回路121に入力する。ヘッダ切り
替え情報(“255”(もしくは“0”))が存在しな
い場合には、従来と同じヘッダ選択情報“A”を分離回
路121に入力する。
【0124】分離回路121は、ヘッダ選択情報生成部
127から与えられたヘッダ選択情報にしたがい、映像
AL−PDUパケット、音声AL−PDUパケット、制
御情報AL−PDUパケットに分離する。分離された映
像AL−PDUパケットと音声AL−PDUパケット
は、それぞれデパケット回路122、123、に入力さ
れ、ヘッダを除去されたのち、映像データと音声データ
の各復号器124、125へ入力される。各復号器にお
ける処理の結果、映像データと音声データを得ることが
可能となる。
【0125】<分離回路121の具体的動作例>図11
に分離回路121の具体的動作例をフローチャートで示
す。受信したパケットの先頭24[bit]を読み込んだ
後、後述の処理モードに従い、ヘッダの誤り訂正を実行
するか否かを判断する。“AnnexB”として動作している
場合、誤り訂正処理を実行することで、3[bit]まで
の誤りは自動的に訂正される。
【0126】先頭4[bit]はMC値(多重化テーブル
エントリ番号)として、続く8[bit]はMPL値(パ
ケット長情報)として処理される。“AnnexB”として動
作している場合、続く12[bit]は誤り訂正符号とし
て用いるが、“AnnexB′”として動作している場合に
は、続く12[bit]は拡張MPLとして用いる。
【0127】すなわち、MPL値が“255”である場
合、拡張フォーマット使用の指示コードであるから、自
己(分離回路121)が“AnnexB′”を処理可能である
ならば、このコードは、動作モードの切り替えを表すこ
とになる。従って、現在の状態が“AnnexB”であれば
“AnnexB′”へと動作モードを切り替える。
【0128】その後、MC値による多重化テーブルの選
択、そして、MPL値および拡張MPL値に従いパケッ
ト長を知って当該パケット長の範囲のデータを使用多重
化テーブルの示す配分に従って映像データ、音声デー
タ、制御データに分離する。分離した各データは後段へ
と出力する。
【0129】<通信中でのパケット長変更>ここで、本
発明システムにおいては、通信中にヘッダ情報を切り替
えてパケット長を変更できる。図12の如きである。こ
のようにする場合のシステム動作を説明する。切り替え
る前には、多重化方式として、“ H.223AnnexB”を切り
替えた後には“H.223AnnexB′”を用いるものとする。
この場合、通信中に、伝送路の誤り率が許容値以下とな
ったり、あるいは、プロトコルの切り替えによりエラー
フリーとなる等の状況となり、誤り訂正が必要なくなっ
たようなときに、本発明システムでは通信装置1(また
は2)ではそのヘッダ選択情報生成部117が、ヘッダ
選択情報を“A”から“B”に選択切り替えするように
構成しておく。
【0130】これにより、通信中に、伝送路の誤り率が
許容値以下となったり、あるいは、プロトコルの切り替
えによりエラーフリーとなる等の状況となり、誤り訂正
が必要なくなったようなときに、ヘッダ選択情報生成部
117は、ヘッダ選択情報を“A”から“B”に選択切
り替えする。このヘッダ選択情報“B”は、多重化回路
11に入力され、これにより、当該多重化回路11は上
記に従い、ヘッダ切り替え情報を含むヘッダを生成す
る。このとき、ヘッダ選択情報“B”であることから、
生成するMUX−PDUパケットの最大長は20[bi
t]で表現可能な値となる。したがって、伝送路や入力
情報から、伝送効率を最大限にできるパケット長を選択
できるようになる。
【0131】状況が変化して、誤り率が高くなった場合
は、ヘッダ選択情報生成部117は、ヘッダ情報を
“B”から“A”に変化させる。これにより、多重化回
路11は標準の“AnnexB”のパケット長での処理に変わ
り、生成するMUX−PDUパケットの最大長は254
[byte]に抑えられる。
【0132】以上の手順により選択したパケット長に基
づいて、各AL−PDUパケットを多重化し、MUX−
PDUパケットを生成して、ネットワークインタフェー
ス13に入力する。ネットワークインタフェース13
は、通信装置2に対してMUX−PDUパケットを送信
する結果、伝送路などの状況対応に、パケット長を変化
させて通信出来るようになり、伝送路状況などに応じて
効率の良い伝送が可能になる。
【0133】図12に示す動作モードの状態遷移を説明
しておく。上述の通り、パケットに付加されたヘッダに
おける8[bit]構成のMPL値が二進表記で“111
11111”(十進表記で“255”)であることをき
っかけに、動作モードを切り替える。例えば、現在のモ
ードが“AnnexB”であればこれを“AnnexB′”に切り替
え、また、現在のモードが“AnnexB′”であればこれを
“AnnexB”に切り替える。ヘッダにおける8[bit]構
成のMPL値が二進表記で“00000001”から
“11111110”(十進表記で“1”から“25
4”)の範囲に変われば、これをきっかけに、動作モー
ドは“AnnexB′”から“AnnexB”に切り替える。この切
り替えはMPL値を分離回路121からヘッダ選択情報
生成部128に渡すことで、当該ヘッダ選択情報生成部
128が行う。具体的には、ヘッダ選択情報生成部12
8はこのMPL値を受けて、その値が“255”ならば
“B”なるヘッダ選択情報を発生し、“1”から“25
4”の範囲内ならば、“A”なるヘッダ選択情報を発生
して分離回路121に与える。
【0134】分離回路121では、このヘッダ選択情報
対応に“AnnexB”対応の分離処理であるのか、“Annex
B′”対応の分離処理であるのかを切り替え、入力され
たヘッダ選択情報にて指定される多重化テーブルと、パ
ケット長情報に基づいてMUX−PDUパケットをデー
タ分離する。
【0135】<共用可能な多重化テーブル構造例>ここ
で、“AnnexB”と“AnnexB′”とに適用可能な多重化テ
ーブルの構造について、説明しておく。図13に、その
ような多重化テーブルの一例を示す。本例では、多重化
テーブルエントリ番号“1”番(MC=1)のテーブル
ではパケット内のペイロードを音声については10[by
te]割り当て、映像はそのパケットの終端まで(残りの
容量すべてを当てて)多重化するものを示し、多重化テ
ーブルエントリ番号“2”番(MC=2)のテーブルで
は、パケット内のペイロードを音声については30[by
te]割り当て、制御データについては5[byte]割り当
て、そして映像データについてはそのパケットの終端ま
で(残りの容量すべてを当てて)割り当てて多重化する
内容としてあるものを例に挙げている。
【0136】図中(Sub)とあるのは、図7と図8に
ある冗長情報であり、“AnnexB”と“AnnexB′”とで意
味が異なる。
【0137】また、これらMC=1とMC=2の各テー
ブルはいずれも、音声および制御データに関しては固定
長、そして、映像データについてはパケット長に依存し
た可変長領域をとる。従って、“AnnexB”と“Annex
B′”とで、パケット長の上限が異なっていたとして
も、同一のテーブル構造で多重化/分離が可能である。
【0138】多重化パターンは多種あるので、いずれを
用いているかを知らせる必要があり、そのためのエント
リは、マルチプレックス・エントリ・ディスクリプタ(M
ultiplex Entry Descriptor)にて表現する。
【0139】たとえば、Multiplex Entry Description
が“{LCN1,RC4},{{LCN2,RC1},{LCN3,RC2},RC UC
F}”であるとする。“LCNn”はロジカルチャネルナ
ンバ ーであって、どのデータを対象とするかを定めて
いる。“RCn”はリピートカウンタで、何バイトのデ
ータが続くかを示しており、“RC UCF”はアンテ
イルクロージングフラグで、最後まで繰り返すことを示
している。
【0140】すなわち、“{LCN1,RC4},{{LCN2,RC
1},{LCN3,RC2},RC UCF}”なる内容は、第1番目の項目
であるロジカルチャネルナンバー1番(LCN1)は、
音声、映像、制御のデータのうち、このLCN1に割り
当てたデータについて、そのデータ内容を4バイト分取
り込み、ロジカルチャネルナンバー2番 (LCN2)
は、音声、映像、制御のデータのうち、このLCN2に
割り当てたデータについて、そのデータ内容を1バイト
取り込み、ロジカルチャネルナンバー3番(LCN3)
は、音声、映像、制御のデータのうち、このLCN3に
割り当てたデータについて、そのデータ内容を2バイト
取り込み、という形態でこのパターンを繰り返すことを
示している。
【0141】例えば、LCN1を音声データ、LCN2
を映像データ、LCN0を制御データとすると、上記M
C=1は MC=1{LCN1,RC10},{LCN2,RC,U
CF} MC=2は MC=2{LCN1,RC30},{LCN0,RC
5},{LCN2,RC UCF} であり、前者の内容は、第1番目の項目であるロジカル
チャネルナンバー1番(LCN1(音声データ))は、
音声のコンテンツを10バイト取り込み、ロジカルチャ
ネルナンバー2番 (LCN2(映像データ))は、映
像のコンテンツをパケットの最後まで取り込むことを示
している。
【0142】また、後者の内容は、第1番目の項目であ
るロジカルチャネルナンバー1番(LCN1(音声デー
タ))は、音声のコンテンツを30バイト取り込み、ロ
ジカルチャネルナンバー0番 (LCN0(制御デー
タ))は、制御データ5バイト分を取り込み、ロジカル
チャネルナンバー2番(LCN2(映像データ))は、
映像のコンテンツをパケットの最後まで取り込むことを
示している。
【0143】なお、多重化テーブルの構成については、
上記の例では、“AnnexB”と“AnnexB′”とで共用可能
な場合を示したが、各多重化方式に応じて変更しても良
い。
【0144】以上述べたように、この実施形態では、多
重化方式として標準規格である“H.223AnnexB”とその
拡張フォーマットである“H.223AnnexB′”をサポート
すると共に、使用する伝送路や伝送プロトコルによって
動作モードを“AnnexB”利用から“AnnexB′”利用に変
更するようにした。 そして、“H.223AnnexB′”ではパ
ケットのデータ容量が標準の“H.223AnnexB”での“2
54”[byte]他に、ヘッダにおける冗長情報に割り当
てることのできるビット数を利用したそのビット数の表
現範囲で構成可能な数値分のデータ容量のデータをパケ
ット伝送できるようにした。これにより、誤り訂正符号
を使う標準の“H.223AnnexB”の場合よりもMUX−P
DUパケットを何倍も長くすることが可能となり、映像
データを伝送する場合など、大容量のデータを伝送する
場合においては伝送路使用効率を向上させることができ
る。従って、伝送効率が向上する分、高品位な画像デー
タをリアルタイムで伝送できるようになる等の効果が得
られる。
【0145】また、ヘッダ構成は変更しないので、標準
規格を維持しつつも効率的にパケット伝送ができるよう
になる。
【0146】なお、ヘッダ選択情報生成部117は、本
実施例では多重化装置11の内部に設けているがシステ
ム制御装置CNTの内部に設けるようにしても良い。
【0147】また、上述の実施形態において、標準フォ
ーマット利用(“H.223AnnexB”利用)から拡張フォー
マット利用(“H.223AnnexB′”利用)へ、あるいは拡
張フォーマット利用から標準フォーマット利用へ切り替
えるためのヘッダ切り替え情報をMUX−PDUヘッダ
中に含めて伝送したが(MPLフィールドに挿入して伝
送)、MUX−PDUヘッダに含める代わりに、制御デ
ータにとしてこの切り替え情報を伝送するようにしても
よい。このようにする場合での実施例を、次に第2の実
施例として説明する。
【0148】(第2の実施例)第2の実施例における多
重化装置11の構成例を図14に、また、分離装置12
の構成例を図15に示す。
【0149】図14に示す多重化装置11は、符号器1
11,112、パケット化回路113,114,11
5、多重化回路116、ヘッダ選択情報生成部117、
ヘッダ選択情報挿入部119とより構成される。
【0150】これらのうち、符号器111は、与えられ
た映像データを符号化して出力するものであり、符号化
器112は、与えられた音声データを符号化して出力す
るものである。また、パケット化回路113は、符号器
111から出力される符号化処理済みの映像データスト
リームをパケット化して映像データAL−PDUパケッ
トとして出力するものであり、パケット化回路113
は、符号化器112から出力される符号化済み音声デー
タのストリームをパケット化して音声データAL−PD
Uパケットとして出力するものである。
【0151】また、パケット化回路115は与えられる
制御データをパケット化して制御データAL−PDUパ
ケットとして出力するものである。
【0152】パケット化回路113、114、115に
おけるパケット化は、入力ストリームを所定長のデータ
ブロック毎に区切り、CRCフィールドを付加した上
で、このデータブロックにヘッダを付加する形式でなさ
れる。
【0153】多重化回路116はパケット化回路11
3,114,115からの各データのAL−PDUパケ
ットを多重化して出力するものであって、当該多重化回
路116は多重方式として、“H.223AnnexB”及び、
“H.223AnnexB′(H.223AnnexBを基本として、一部機能
を追加したもの)”を備え、与えられるヘッダ選択情報
対応にこれらのうちの一方の多重方式を用いて、映像A
L−PDUと音声AL−PDUと制御データAL−PD
Uを多重化する機能を有する。
【0154】また、ヘッダ選択情報生成部117は、ネ
ットワークの特性や使用するプロトコルの種類から、誤
り訂正の必要性を判別し、その必要性に応じて適切なヘ
ッダ選択情報を選択し、その選択したヘッダ選択情報を
多重化回路116へ入力するという機能を有する。具体
的には、通信相手装置が“H.223AnnexB′”をサポート
していない場合や、誤りの多い伝送を強いられる場合で
は“H.223AnnexB”で規定されるヘッダ形式(標準版の
ヘッダ形式)でのヘッダを選択すべくそのためのヘッダ
選択情報“A”を生成し、通信相手装置が“H.223Annex
B′”をサポートしており、かつ、誤りの心配の少ない
伝送を利用できる場合には本発明の拡張フォーマットで
ある“H.223AnnexB′”で許容されるヘッダ形式でのヘ
ッダを選択すべくそのためのヘッダ選択情報“B”を生
成して多重化回路116に与える機能を有する。
【0155】ヘッダ選択情報挿入部119は、ヘッダ選
択情報生成部117の出力するヘッダ選択情報(“A”
または“B)対応に、標準フォーマット利用(“H.223A
nnexB”利用)から拡張フォーマット利用(“H.223Anne
xB′”利用)へ、あるいは拡張フォーマット利用から標
準フォーマット利用へ切り替えるためのヘッダ切り替え
情報を、入力された他の制御データと区別可能な形式で
制御データに多重し(制御AL−PDUパケットに
し)、パケット化回路115に入力するという機能を有
するものである。
【0156】また、図15に示す分離装置12は、分離
回路121、デパケット化回路122,123,12
4、映像復号化器125、音声復号化器126、ヘッダ
選択情報生成部127、制御データ解析回路129とよ
り構成される。
【0157】これらのうち、分離回路121は、多重化
されて伝送されてきたMUX−PDUを分離して、映像
データAL−PDUパケット、音声データAL−PDU
パケットおよび制御データAL−PDUパケットに分離
するものであって、ヘッダ選択情報生成部127から与
えられるヘッダ選択情報に従って映像AL−PDUパケ
ット、音声AL−PDUパケット、制御情報AL−PD
Uパケットに分離するものである。
【0158】具体的には、分離装置12は、多重化回路
116と同様の2種の多重化方式(“H.223AnnexB”と
“H.223AnnexB′”)をサポートしており、ネットワー
クを介して受信したMUX−PDUパケットを、与えら
れるヘッダ選択情報対応これらのうちの一方の多重化方
式にしたがって、ヘッダ、映像AL−PDUパケット、
音声AL−PDUパケット、制御データAL−PDUパ
ケットに分離するものである。ただし、受信したMUX
−PDUパケットは、まず、ヘッダ情報のみを分離して
ヘッダ選択情報生成部127に与える機能を有する。
【0159】デパケット化回路122は、映像データA
L−PDUパケットを元の符号化映像データに戻す処理
をするものであり、デパケット化回路123は、音声デ
ータAL−PDUパケットをもとの符号化音声データに
戻す処理をするものであり、デパケット化回路124
は、制御データAL−PDUパケットを元の制御データ
に戻す処理をするものである。
【0160】また、映像復号化器125は、デパケット
化回路122から出力される符号化映像データを元の映
像データに戻す処理をするものであり、音声復号化器1
26は、符号化音声データを元の音声データに戻す処理
をするものである。
【0161】制御データ解析回路129は、デパケット
化回路124から与えられる制御データの内容を解析し
て、標準フォーマット利用(“H.223AnnexB”利用)か
ら拡張フォーマット利用(“H.223AnnexB′”利用)
へ、あるいは拡張フォーマット利用から標準フォーマッ
ト利用へ切り替えるためのヘッダ切り替え情報の有無を
識別し、ヘッダ切り替え情報が存在する場合にはその内
容対応の指令をヘッダ選択情報生成部127に与える機
能を有する。
【0162】ヘッダ選択情報生成部127は、制御デー
タ解析回路129からの指令内容対応にヘッダ切り替え
情報(拡張フォーマットを用いる指令ならば、ヘッダ選
択情報“B”、従来と同じ標準版を用いる指令ならばヘ
ッダ選択情報“A”)を分離回路121に与える機能を
有する。
【0163】次に、このような構成の第2の実施例の作
用を説明する。
【0164】図14の多重化装置11において、ヘッダ
選択情報生成部117の出力するヘッダ選択情報
(“A”または“B)”はヘッダ選択情報挿入部119
へ入力される。ヘッダ選択情報挿入部119では、入力
された制御データと区別可能な形式でヘッダ切り替え情
報を制御データに多重し、パケット化回路115に入力
する。
【0165】また、送信しようとする映像データは符号
器111に入力され、また、送信しようとする音声デー
タは符号器112に入力されて、それぞれ符号化され
る。そして、これら符号器111,112から出力され
た符号化映像データ、符号化音声データの各ストリーム
はそれぞれの要素対応のパケット化回路113、114
に入力されてパケット化される。また、ヘッダ選択情報
以外の他の制御データもパケット化回路115によりパ
ケット化される。
【0166】パケット化回路113〜115におけるパ
ケット化は、入力ストリームを所定長のデータブロック
毎に区切り、必要に応じてCRCフィールドを付加した
上で、このデータブロックにヘッダを付加することによ
りなされる。
【0167】各パケット化回路113〜115は、各デ
ータのAL−PDUパケットを出力し、これらは多重分
離装置MUX/DMUXにおける多重化回路116に入
力される。
【0168】また、多重化回路116は、処理モードが
“AnnexB”なのか、“AnnexB′”なのかをヘッダ選択情
報生成部117からのヘッダ選択情報(“A”,
“B”)によって判断する。
【0169】多重化回路116は、パケット化回路11
3,114,115を介して入力される音声データ、映
像データ、および制御データの有無を判断し、多重化す
るパケットに何を多重化するかを決定する。そして、多
重化すべきものを決定したならば、その内容に応じて、
どの多重化テーブルを用いるかを判断する。
【0170】多重化テーブルが決定されると、ヘッダ情
報のうちのMCとMPLの各フィールドを決定するそし
て、処理モードが“AnnexB”なのか、“AnnexB′”なの
かをヘッダ選択情報生成部117からのヘッダ選択情報
によって判断した結果、“AnnexB”であれば主情報から
誤り訂正符号を算出し(誤り訂正符号の符号をSubに
代入)、そして、ヘッダ生成を行う。
【0171】すなわち、多重化路116において、ヘッ
ダ選択情報が、“A”であれば、冗長情報として誤り訂
正符号を用いるため、“H.223AnnexB”手順に従い各A
L−PDUパケットを多重化し、ヘッダを生成してMU
X−PDUパケットを生成する。
【0172】一方、多重化回路116において、ヘッダ
選択情報が“B”であれば、冗長情報として拡張MPL
を用いることができ、パケット長の長いMUX−PDU
パケットを生成する。
【0173】ここで、“H.223AnnexB”におけるMUX
−PDUの生成の際に付加されるヘッダは24[bit]
固定であり、その内容は先頭からの4[bit]は“MC
(Multiplex Code)フィールド”と呼ばれ、選択された
多重化テーブルエントリ番号を示す。それに続く8[bi
t]は、“MPL(Multiplex Payload Length)フィー
ルド”、すなわち、オクテット単位のパケット長情報で
ある。この2種類の情報を合わせて主情報として扱う。
続く12[bit]は、P(Parity)フィールドであり、
冗長情報である。多重方式として“H.223AnnexB”を用
いる場合、主情報に対して拡張ゴーレイ符号を計算した
結果が、誤り訂正用情報として冗長情報フィールドに格
納されている。
【0174】本発明システムでは、パケットサイズ最大
254[byte]構成の標準フォーマットとそれ以上のパ
ケットサイズを利用できる拡張フォーマットの2種が使
用できる。そして、拡張フォーマット利用の場合、ヘッ
ダの内容のうち、Pフィールド(12[bit])は拡張
MPLフィールド、すなわち、拡張パケット長情報とし
て使用する。この拡張MPLフィールドはMPLフィー
ルドと組み合わせることが可能であり、これにより、機
能拡張版ではパケット長を最大20[bit]で表現で
き、その範囲のパケットサイズのパケットを1パケット
で伝送可能である。
【0175】すなわち、“AnnexB′”でなければフォー
マットは本来の“AnnexB”の規格に従うことになり、
“AnnexB”の場合は、MCとMPLの各フィールドの合
計12[bit]に対して、誤り訂正符号12[bit]を付
加した合計24[bit]分をヘッダとする必要があるの
でそのようにする処理を実施してヘッダ生成を行う。
【0176】また、“AnneexB′”であれば、“Annex
B”の拡張版である本発明方式を適用して、パケット長
として拡張MPLフィールド(12[bit])も使用す
ることになるため、MCとMPLと拡張MPLの合計2
4[bit]をヘッダとする。
【0177】このようにしてヘッダを生成する。ヘッダ
生成後、ペイロードを付加してMUX−PDUパケット
とする。
【0178】多重化回路116はこのようなヘッダを付
加したMUX−PDUパケットの生成の後、ネットワー
クインタフェースNWI/Fに出力する。ネットワーク
インタフェースNWI/Fは、多重化されたMUX−P
DUパケットを、選択されているネットワークNWに送
出する。
【0179】一方、ネットワークNWからネットワーク
インタフェースNWI/Fを介して受信したMUX−P
DUパケットを、図15に示す分離装置12が受ける
と、当該分離装置12においては、受信したMUX−P
DUパケットを分離回路121に取り込んでヘッダ、映
像データ、音声データ、制御データの各種別対応に分離
する。そして、これにより分離された各データはそれぞ
れ種別対応のデパケット化回路122〜124に入力さ
れ、ここで元のデータに戻される。そして、これらのう
ち、制御データについては制御データ解析回路129に
も入力される。
【0180】制御データ解析回路129では、この入力
された制御データの内容を解析し、その結果をヘッダ選
択情報生成部127に通知する。
【0181】ヘッダ選択情報生成部127はこれを受け
て、ヘッダ切り替え情報“A”または“B”を出力す
る。すなわち、制御データ解析回路129が制御データ
の内容を解析した結果、拡張フォーマット利用“Annex
B′”へのヘッダ切り替え情報が含まれている場合は、
ヘッダ選択情報生成部127はヘッダ選択情報“B”を
分離回路121に入力する。ヘッダ切り替え情報が存在
しない場合には、従来と同じヘッダ選択情報“A”を分
離回路121に入力する。
【0182】これにより、分離回路121では、ヘッダ
選択情報生成部127から与えられたヘッダ選択情報
(“A”、“B”)に従い、上述した第1の実施の態様
での分離回路121と同様にして映像AL−PDUパケ
ット、音声AL−PDUパケット、制御情報AL−PD
Uパケットに分離する。
【0183】分離された映像AL−PDUパケットと音
声AL−PDUパケットは、それぞれデパケット回路1
22,123、に入力され、ヘッダを除去されたのち、
映像データと音声データの各復号器124、125へ入
力される。各復号器124,125における処理の結
果、映像データと音声データを得ることが可能となる。
【0184】この実施形態においては、制御データを利
用することから、MUX−PDUパケットのヘッダ中に
ヘッダ切り替え情報を含む場合と異なり、切り替え対象
の情報種別を複数利用可能になる。従って、切り替え対
象の数を“AnnexB”と“AnnexB′”の2種ばかりでな
く、さらに種々増やすことができるようになり、これに
よって、きめ細かい多重化方式の選択が可能となって伝
送路利用効率を向上させることができる。
【0185】なお、“H.223AnnexB′”における冗長情
報としてMUX−PDUパケット長を用いているが、使
用できる情報はMUX−PDUパケット長に限定され
ず、目的に応じて変更可能である。
【0186】なお、本願発明は、上記各実施形態に示さ
れる例に限定されるものではなく、実施段階ではその要
旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能であ
る。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれ
ており、開示される複数の構成要件における適宜な組み
合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施
形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除
されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課
題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べ
られている効果の少なくとも1つが得られる場合には、
この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得
る。
【0187】また、本発明における実施形態に記載した
手法は、コンピュータに実行させることのできるプログ
ラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハ
ードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD
−R、CD−RW、DVD、MOなど)、半導体メモリ
などの記録媒体に格納して頒布することもでき、また、
ネットワークを介しての伝送により、頒布することもで
きる。
【0188】以上、本発明は、少なくとも固定長のパケ
ット長情報部と、固定長の冗長情報部からなる所定形式
のヘッダを持つパケットにより前記パケット長情報部で
表現されるパケット長分のデータを伝送する通信システ
ムにおいて、伝送品質が保証される場合にはモードを切
り替えるようにし、このモード切り替えにより、パケッ
ト長情報部と冗長情報部を拡張パケット長情報部として
用いたヘッダを生成して前記ヘッダとして用いると共
に、この拡張パケット長情報部の長さで表現できる値分
のパケット長のデータを格納したパケットを生成してパ
ケットの容量を大きくできるようにしたものであり、伝
送品質が確保されるときは、事実上、無駄となる冗長情
報を付加しないようにし、この冗長情報に割り当ててい
た領域もパケット長情報部の領域として使用して表現可
能なパケット長の大きさを拡大するようにしたものであ
る。
【0189】そして、これにより、信頼性の高い伝送が
可能な場合には、大きなパケット長のパケットを用いて
データを伝送できるようにして、パケットの伝送効率を
向上させ、また、特に、映像データを伝送する場合な
ど、大容量のデータを伝送する場合においては伝送路使
用効率を向上させることができることと、大容量のパケ
ットで伝送できることで、高品位な画像データをリアル
タイムで伝送できるようになる他、ヘッダ構成を変更す
ることなく、効率的にパケット伝送できるので、標準規
格を確保できる等の効果が得られる通信技術を提供でき
るものである。
【0190】
【発明の効果】以上、詳述したように、この発明によれ
ば、伝送路の誤り情報や使用プロトコルの違いによる伝
送路状態に応じて冗長情報の使用方法を変更可能であ
り、各伝送路状態に応じて常に最適な情報伝送が行われ
ることにより、伝送品質と伝送効率を向上できるマルチ
メディア情報通信システムを提供できる。
【0191】また、この発明によれば、長いデータであ
っても伝送効率の低下を招くことなく、しかも、ヘッダ
構成を変更することなく、効率的にパケット伝送できる
ようにした通信システムおよび通信方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
通信システムの概略的な構成例を示す図である。
【図2】本発明システムの構成例を説明するための要部
ブロック図である。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の実施形態としての多重化装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の実施形態としての分離装置の構成例を示すブロッ
ク図である。。
【図5】マルチメディア情報通信用のシステム制御プロ
トコルとして用いられる“ITU-T H.324”で規定される
手順の概略を示す遷移図である。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明シ
ステムで用いられる手順の概略を示す遷移図である。
【図7】マルチメディア情報通信用のシステム制御プロ
トコルとして用いられる“ITU-T H.324”で規定される
ヘッダのフォーマットを示す図である。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明シ
ステムで用いる拡張フォーマットとしてのヘッダのフォ
ーマット例を示す図である。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明シ
ステムで用いるヘッダ選択情報の選択基準例を説明する
ための図である。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明
システムで用いる多重化回路116における多重化処理
の具体例を示す処理フローである。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明
システムで用いる分離回路121における多重化処理の
具体例を示す処理フローである。
【図12】本発明を説明するための図であって、本発明
システムにおける通信中でのパケット長変更の様子を説
明するための図である。
【図13】本発明を説明するための図であって、本発明
システムで用いる共用可能な多重化テーブル構造例を説
明するための図である。
【図14】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2の実施形態における多重化装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図15】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2の実施形態における分離装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
CNT…システム制御装置、 MUX/DMUX…多重分離装置、 1,2…通信装置 、 NW…ネットワーク、 NWI/F…ネットワークインタフェース、 11…多重化装置、 12…分離装置、 111,112…符号器、 113,114,115…パケット化回路、 116…多重化回路、 117…ヘッダ選択情報生成部、 121…分離回路、 122,123,124…デパケット化回路、 125…映像復号化器、126…音声復号化器、 127…ヘッダ選択情報生成部、 119…ヘッダ選択情報挿入部、 129…制御データ解析回路。
フロントページの続き Fターム(参考) 5K014 AA02 FA13 GA01 5K028 AA11 EE03 EE05 KK01 KK18 MM05 PP12 5K030 GA03 HA08 HB01 HB02 HB12 HB18 JA01 JA05 MA05 5K034 AA01 HH01 HH05 HH09 HH12 HH63 MM14 MM35 TT02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも固定長のパケット長情報部と、
    固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッダを持つパ
    ケットにより前記パケット長情報部で表現されるパケッ
    ト長分のデータを伝送する通信システムにおいて、 伝送品質が保証される場合に拡張モードに切り替える手
    段と、 このモード切り替えにより、パケット長情報部と冗長情
    報部を拡張パケット長情報部として用いたヘッダを生成
    して前記ヘッダとして用いると共に、この拡張パケット
    長情報部の長さで表現できる値分のパケット長のデータ
    を格納したパケットを生成する多重化手段と、 この多重化手段により生成されたパケットを送信する手
    段と、を具備する構成としたことを特徴とする通信シス
    テム。
  2. 【請求項2】少なくとも固定長のパケット長情報部と、
    固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッダを持つパ
    ケットにより前記パケット長情報部で表現されるパケッ
    ト長分のデータを伝送する通信システムにおいて、 伝送品質が保証される場合に拡張モードに切り替える手
    段と、 このモード切り替えにより、パケット長情報部と冗長情
    報部を拡張パケット長情報部として用いたヘッダを生成
    して前記ヘッダとして用いると共に、この拡張パケット
    長情報部の長さで表現できる値分のパケット長のデータ
    を格納したパケットを生成する多重化手段と、 この多重化手段により生成されたパケットを送信する手
    段と、 送信されてきたパケットを受信する手段と、 受信したパケットをヘッダから得たパケット長情報分取
    り込んでデータに復元する分離手段と、を具備する構成
    としたことを特徴とする通信システム。
  3. 【請求項3】少なくとも固定長のパケット長情報部と、
    固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッダを持つパ
    ケットにより前記パケット長情報部で表現されるパケッ
    ト長分のデータを伝送する通信システムにおいて、 送信されてきたパケットを受信する手段と、 モードを切り替える手段と、 このモード切り替えにより、受信パケットにおけるヘッ
    ダ中のパケット長情報部と冗長情報部を拡張パケット長
    情報部として用いると共に、この拡張パケット長情報部
    の長さで表現できる値分のパケット長のデータを受信パ
    ケットから取り込んでデータに復元する分離手段と、を
    具備する構成としたことを特徴とする通信システム。
  4. 【請求項4】前記モード切り替え情報を特定コードと
    し、前記ヘッダにおけるパケット長情報部にて伝送する
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の通
    信システム。
  5. 【請求項5】前記モード切り替え情報を特定コードと
    し、パケットに多重化される制御データとして伝送する
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の通
    信システム。
  6. 【請求項6】複数の多重化方式を選択的に使用して、複
    数の情報源符号化データを多重化してパケット化し、こ
    の多重化パケットを伝送路を介して送信側から受信側へ
    伝送する通信システムにおいて、 送信側は、伝送路の状況に応じてパケットのヘッダ内容
    を選択するヘッダ内容変更手段を備え、 受信側は、前記送信側から送られたパケットのヘッダ内
    容からヘッダ選択情報を識別し、識別されたヘッダ選択
    情報を元に情報を分離する分離手段を備えることを特徴
    する通信システム。
  7. 【請求項7】前記多重化パケットは、主情報と冗長情報
    から構成されるヘッダを持つ事を特徴とする請求項6記
    載の通信システム。
  8. 【請求項8】前記ヘッダ内容変更手段は、伝送路の特性
    および伝送に使用するプロトコルを元に適切なヘッダ内
    容を選択することを特徴とする請求項6記載の通信シス
    テム。
  9. 【請求項9】少なくとも固定長のパケット長情報部と、
    固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッダを持つパ
    ケットにより前記パケット長情報部で表現されるパケッ
    ト長分のデータを伝送する通信システムにおいて、 伝送品質が保証される場合にパケット長情報部と冗長情
    報部を拡張パケット長情報部として用い、この拡張パケ
    ット長情報部の長さで表現できる値分のパケット長のデ
    ータをパケット伝送することを特徴とする通信方法。
  10. 【請求項10】少なくとも固定長のパケット長情報部
    と、固定長の冗長情報部からなる所定形式のヘッダを持
    つパケットにより前記パケット長情報部で表現されるパ
    ケット長分のデータを伝送する通信システムにおいて、 伝送品質が保証される場合に拡張モードに切り替え、こ
    のモード切り替えにより、パケット長情報部と冗長情報
    部を拡張パケット長情報部として用いたヘッダを生成し
    て前記ヘッダとして用いると共に、この拡張パケット長
    情報部の長さで表現できる値分のパケット長のデータを
    格納したパケットを生成して、送信し、 受信したパケットはヘッダから得たパケット長情報分取
    り込んでデータに復元することを特徴とする通信方法。
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