JP2002026809A - 送信パワー制御装置および送信パワー制御装置を用いた携帯無線端末 - Google Patents

送信パワー制御装置および送信パワー制御装置を用いた携帯無線端末

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JP2002026809A
JP2002026809A JP2000206367A JP2000206367A JP2002026809A JP 2002026809 A JP2002026809 A JP 2002026809A JP 2000206367 A JP2000206367 A JP 2000206367A JP 2000206367 A JP2000206367 A JP 2000206367A JP 2002026809 A JP2002026809 A JP 2002026809A
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gain
control
amplifier
transmission signal
frequency amplifier
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JP2000206367A
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Kiyoo Hanabusa
清夫 花房
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンダーパワーまたはオーバーパワーを生じ
させることなく送信パワーの制御が可能な送信パワー制
御装置およびそれを用いた携帯無線端末を提供する。 【解決手段】 デジタル無線通信の携帯無線端末におい
て、送信信号をIF段で増幅するIFGCA8およびR
F段で増幅するRFGCA11のそれぞれの利得変化の
タイミングを、制御回路6bによって発生する制御信号
によって制御する。すなわち、IFGCA8およびRF
GCA11のうち利得変化速度が遅い方のGCAの利得
変化を基準に、他方のGCAの利得変化のタイミングを
制御するように制御信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、送信パワー制御
装置および送信パワー制御装置を用いた携帯無線端末に
関し、より特定的には、デジタル無線通信において送信
信号の送信パワーを制御する送信パワー制御装置および
そのような送信パワー制御装置を含む携帯無線端末に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年開発が進んでいるデジタル無線通信
システム、たとえばW−CDMA(Wideband-Code Divi
sion Multiple Access)方式の移動体通信システムにお
いては、携帯端末からの電波の基地局における受信レベ
ルに応じて、送信パワーを増減するように基地局から端
末側に指示を与える。
【0003】端末側では、この基地局からの指示に応じ
て送信信号の送信パワーを制御する。送信パワーの制御
態様は種々の規格によって定められており、たとえばI
MT(International Mobile Telecommunications)−
2000では、送信パワーの制御は、ダイナミックレン
ジ80dBにわたって1dBステップで行なうことが規
定されている。
【0004】このような送信パワーの制御を行なうため
には、一般に携帯端末の送信回路内において中間周波数
(IF)段および無線周波数(RF)段の2箇所で送信
信号の利得制御を行なう必要がある。しかしながら、I
F段およびRF段のそれぞれにおける利得制御方法の詳
細についていは規格では何ら規定されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、IF段の利得
制御増幅器(GCA)とRF段の利得制御増幅器とで
は、利得制御時における利得変化速度が互いに異なるた
め、それぞれの利得制御増幅器を別々のタイミングで制
御すると、送信出力が過渡的にオーバーパワーまたはア
ンダーパワーとなり、所望の送信パワーが得られず、ま
た他の信号に影響を及ぼすという問題が生じる。
【0006】それゆえに、この発明の目的は、回路構成
の複雑化を招来することなく、オーバーパワーやアンダ
ーパワーのない所望の送信パワーを得ることができる送
信パワー制御装置およびそのような送信パワー制御装置
を用いた携帯無線端末を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による送信信号
の送信パワーを制御する送信パワー制御装置は、第1の
利得制御増幅器と、周波数変換器と、第2の利得制御増
幅器と、制御回路とを備える。第1の利得制御増幅器
は、第1の周波数帯域の送信信号を、第1の制御信号に
よって制御される可変利得で増幅する。周波数変換器
は、増幅された第1の周波数帯域の送信信号を第2の周
波数帯域へ周波数変換する。第2の利得制御増幅器は、
周波数変換して得られた第2の周波数帯域の送信信号
を、第2の制御信号によって制御される可変利得で増幅
する。第1および第2の利得制御増幅器は互いに異なる
利得変化速度を有する。制御回路は、第1および第2の
利得制御増幅器の可変利得制御によって送信信号の所望
の利得制御を実現するように第1および第2の制御信号
を発生する。制御回路はさらに、第1および第2の利得
制御増幅器のうち、利得変化速度が遅い方の利得制御増
幅器の利得変化を基準に、他方の利得制御増幅器の利得
変化のタイミングを制御するように、第1および第2の
制御信号を発生する。
【0008】この発明の他の局面に従うと、送信信号の
送信パワーを制御する送信パワー制御装置は、中間周波
増幅器と、周波数変換器と、無線周波増幅器と、制御回
路とを備える。中間周波増幅器は、中間周波数帯域の送
信信号を、第1の制御信号によって制御される可変利得
で増幅する。周波数変換器は、増幅された中間周波数帯
域の送信信号を無線周波数帯域へ周波数変換する。無線
周波増幅器は、周波数変換して得られた無線周波数帯域
の送信信号を、第2の制御信号によって制御される可変
利得で増幅する。中間周波増幅器および無線周波増幅器
は互いに異なる利得変化速度を有する。制御回路は、中
間周波増幅器および無線周波増幅器の可変利得制御によ
って送信信号の所望の利得制御を実現するように第1お
よび第2の制御信号を発生する。制御回路はさらに、中
間周波増幅器および無線周波増幅器のうち、利得変化速
度が遅い方の増幅器の利得変化を基準に、他方の増幅器
の利得変化のタイミングを制御するように、第1および
第2の制御信号を発生する。
【0009】好ましくは、中間周波増幅器は、無線周波
増幅器よりも細かいステップ数で利得の変化が可能であ
る。
【0010】より好ましくは、中間周波増幅器の利得変
化速度は無線周波増幅器の利得変化速度よりも速く、制
御回路は、無線周波増幅器の利得変化の開始および終了
のタイミングに中間周波増幅器の利得変化の開始および
終了のタイミングが一致するように、第1および第2の
制御信号を発生する。
【0011】より好ましくは、無線周波増幅器の利得変
化速度は中間周波増幅器の利得変化速度よりも速く、制
御回路は、中間周波増幅器の利得変化の終了のタイミン
グに無線周波増幅器の利得変化の終了のタイミングが一
致するように、第1および第2の制御信号を発生する。
【0012】この発明のさらに他の局面に従うと、デジ
タル無線通信の携帯無線端末は、送信信号を発生する送
信信号発生手段と、基地局からの指示に応じて送信信号
の送信パワーを制御する送信パワー制御手段と、送信パ
ワー制御手段の送信出力を無線処理して送出する無線処
理手段とを備える。送信パワー制御手段は、第1の利得
制御増幅器と、周波数変換器と、第2の利得制御増幅器
と、制御回路とを含む。第1の利得制御増幅器は、第1
の周波数帯域の送信信号を、第1の制御信号によって制
御される可変利得で増幅する。周波数変換器は、増幅さ
れた第1の周波数帯域の送信信号を第2の周波数帯域へ
周波数変換する。第2の利得制御増幅器は、周波数変換
して得られた第2の周波数帯域の送信信号を、第2の制
御信号によって制御される可変利得で増幅する。第1お
よび第2の利得制御増幅器は互いに異なる利得変化速度
を有する。制御回路は、第1および第2の利得制御増幅
器の可変利得制御によって送信信号の所望の利得制御を
実現するように第1および第2の制御信号を発生する。
制御回路はさらに、第1および第2の利得制御増幅器の
うち、利得変化速度が遅い方の利得制御増幅器の利得変
化を基準に、他方の利得制御増幅器の利得変化のタイミ
ングを制御するように、第1および第2の制御信号を発
生する。
【0013】この発明のさらに他の局面に従うと、デジ
タル無線通信の携帯無線端末は、送信信号を発生する送
信信号発生手段と、基地局からの指示に応じて送信信号
の送信パワーを制御する送信パワー制御手段と、送信パ
ワー制御手段の送信出力を無線処理して送出する無線処
理手段とを備える。送信パワー制御手段は、中間周波増
幅器と、周波数変換器と、無線周波増幅器と、制御回路
とを含む。中間周波増幅器は、中間周波数帯域の送信信
号を、第1の制御信号によって制御される可変利得で増
幅する。周波数変換器は、増幅された中間周波数帯域の
送信信号を無線周波数帯域へ周波数変換する。無線周波
増幅器は、周波数変換して得られた無線周波数帯域の送
信信号を、第2の制御信号によって制御される可変利得
で増幅する。中間周波増幅器および無線周波増幅器は互
いに異なる利得変化速度を有する。制御回路は、中間周
波増幅器および無線周波増幅器の可変利得制御によって
送信信号の所望の利得制御を実現するように第1および
第2の制御信号を発生する。制御回路はさらに、中間周
波増幅器および無線周波増幅器のうち、利得変化速度が
遅い方の増幅器の利得変化を基準に、他方の増幅器の利
得変化のタイミングを制御するように、第1および第2
の制御信号を発生する。
【0014】好ましくは、中間周波増幅器は、無線周波
増幅器よりも細かいステップ数で利得の変化が可能であ
る。
【0015】より好ましくは、中間周波増幅器の利得変
化速度は無線周波増幅器の利得変化速度よりも速く、制
御回路は、無線周波増幅器の利得変化の開始および終了
のタイミングに中間周波増幅器の利得変化の開始および
終了のタイミングが一致するように、第1および第2の
制御信号を発生する。
【0016】より好ましくは、無線周波増幅器の利得変
化速度は中間周波増幅器の利得変化速度よりも速く、制
御回路は、中間周波増幅器の利得変化の終了のタイミン
グに無線周波増幅器の利得変化の終了のタイミングが一
致するように、第1および第2の制御信号を発生する。
【0017】したがって、この発明によれば、送信信号
をそれぞれ異なる周波数帯域で増幅する2段の利得制御
増幅器を互いに関連付けたタイミングで制御しているの
で、過渡的なオーバーパワーやアンダーパワーが生じる
ことのない送信パワー制御が可能となる。
【0018】また、この発明によれば、無線周波増幅器
で大まかな利得制御を行ない、中間周波増幅器で細かい
利得制御を行なうように構成しているので、簡単な構成
でコスト的に有利な送信パワー制御が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0020】図1は、この発明による送信パワー制御が
適用される、デジタル無線通信の携帯無線端末の全体構
成を示す概略ブロック図である。
【0021】図1に示す携帯無線端末は、大きくは、ア
ンテナ1と、デュプレクサ2と、受信RF部3と、受信
ベースバンド部4と、マイク5と、送信ベースバンド部
6と、直交変調器7と、IF段の利得制御増幅器(以
下、IFGCA)8と、局所発振器9と、周波数混合器
10と、RF段の利得制御増幅器(以下、RFGCA)
11と、パワーアンプ12とを備えている。
【0022】特に、送信ベースバンド部6は、送信デー
タ発生回路6aと、制御回路6bと、メモリ6cと、デ
ジタル・アナログ変換器6d,6e,6f,6gとを含
んでいる。
【0023】アンテナ1で受信した、図示しない基地局
からの電波信号は、デュプレクサ2を介して受信RF部
3に与えられ、無線周波数帯域での信号処理が施された
後、受信ベースバンド部4に与えられる。受信ベースバ
ンド部4においては、受信信号の復調動作が行なわれ、
復調された音声信号が図示しないスピーカを介して音声
出力される。
【0024】一方、マイク5で入力された音声は、送信
データ発生回路6aにより、I,Q位相の送信デジタル
データに変換される。それぞれの位相の送信デジタルデ
ータは、デジタル・アナログ変換器6f,6gを介して
アナログ信号に変換され、直交変調器7で直交変調され
る。直交変調器7から出力される中間周波数帯域の送信
信号は、IFGCA8に与えられる。
【0025】IFGCA8で増幅された送信信号は、周
波数混合器10の一方入力に与えられ、周波数混合器1
0の他方入力には、局所発振器9の発振出力が与えられ
る。この周波数混合器10により、中間周波数帯域の送
信信号は、無線周波数帯域の送信信号に変換され、RF
GCA11に与えられる。
【0026】RFGCA11で増幅された送信信号は、
パワーアンプ12によってさらに増幅された後、デュプ
レクサ2およびアンテナ1を介して、図示しない基地局
に向かって送出される。
【0027】ところで、たとえばIMT−2000の規
格によれば、基地局から携帯無線端末に対し、0.67
m秒ごとに、携帯端末からの送信パワーの増減を指示す
る信号が送られてくる。受信ベースバンド部4は、この
信号を抽出し、送信ベースバンド部6の制御回路6bに
与える。一方、メモリ6cには、IF段およびRF段の
GCA8,11のそれぞれについての、可変利得と制御
信号電圧との対応関係を示すデータが格納されている。
【0028】制御回路6bは、受信ベースバンド部4か
ら、送信パワーの増減、すなわち送信信号の所望の利得
に関する指示を受けると、メモリ6cのデータを参照
し、指示された利得を実現するためのGCA8,11に
対する制御信号電圧データを読出す。
【0029】読出された制御信号電圧データは、デジタ
ル・アナログ変換器6d,6eによってアナログ信号に
変換され、対応するGCA11,8の利得制御入力に与
えられる。これにより、IF段(IFGCA8)および
RF段(RFGCA11)の2箇所で送信信号の利得制
御が行なわれ、全体として送信パワーが決定されること
になる。
【0030】前述のように、規格では、IF段およびR
F段のそれぞれの利得制御方法については何ら規定して
おらず、相互の利得制御タイミングについても何の関係
付けもなされていなかった。
【0031】この発明の実施の形態は、以下に説明する
ように、IFGCA8とRFGCA11との間で、利得
制御のタイミングを相互に関係付けることにより、オー
バーパワーやアンダーパワーの生じない送信パワー制御
を実現するものである。
【0032】まず、一般的に、RF段における利得制御
は、IF段における利得制御に比べて困難さを有してお
り、RFGCA11を、細かいステップで利得制御を行
なうように構成することは、不可能ではないがコスト面
などで不利である。
【0033】そこで、この発明の実施の形態では、RF
GCA11で大まかな利得制御を行なうとともに、それ
を補う細かい利得制御をIFGCA8で行なうように構
成している。
【0034】たとえば、以下に説明する実施の形態で
は、RFGCA11は10dB単位の利得切換が可能で
あるのに対し、IFGCA8は1dB単位の利得切換が
可能であるものとする。
【0035】図2から図4は、この発明の実施の形態に
よる携帯無線端末における送信パワー制御の態様につい
て説明するタイミング図である。以下に、図2から図4
を参照して、この発明の実施の形態による携帯無線端末
における送信パワー制御動作について詳細に説明する。
【0036】(1) IFGCA8の利得変化速度がR
FGCA11よりも速い場合において全体の利得を1d
B上げる動作(図2):前述のようにIF段とRF段と
でGCAの利得変化速度が等しいことはなく、一般的に
は、IF段のGCA(図1のIFGCA8)の利得変化
速度の方が速い場合が多い。なお、各GCAの利得変化
速度(利得変化の傾き)は、GCAの設計により決定さ
れる固有の速度である。また、RFGCA11の利得
は、制御回路6bから与えられる制御信号電圧のステッ
プ状の変化に応じて10dB分の変化(上昇または下
降)を開始するのに対し、IFGCA8の利得は、制御
回路6bから与えられる制御信号電圧波形に従って変化
(上昇または下降)するものとする。
【0037】図2を参照して、(a)はRFGCA11
の利得の時間的変化を示し、(b)はIFGCA8の利
得の時間的変化を示している。
【0038】この図2の例では、送信信号の全体の利得
を1dB上げるために、(a)に示すようにRFGCA
11の利得を10dB上げるとともに、(b)に示すよ
うにIFGCA8の利得を9dB下げている。
【0039】ここで、この発明の実施の形態では、制御
回路6b(図1)は、RFGCA11の利得の上昇開始
および上昇終了のそれぞれのタイミングt1,t2に、I
FGCA8の利得の下降開始および下降終了のそれぞれ
のタイミングが一致するように、それぞれのGCAに対
する制御信号発生のタイミングを制御している。
【0040】より具体的には、双方のGCAが同時に変
化を開始した場合、IFGCA8の方が利得変化速度が
速いので、双方のGCAの利得変化終了タイミングをt
2で合わせるために、IFGCA8は利得変化途中で一
旦利得変化を停止するように、制御信号によって利得変
化が制御される。
【0041】このようなGCAの利得変化のタイミング
制御の結果、(c)に示すように、送信信号の全体の利
得(出力電力)はスムーズに1dBだけ上昇させられ
る。
【0042】これに対し、(b)に示すようなIFGC
A8の利得変化のタイミング制御(変化途中での一旦停
止)を行なわなければ、RFGCA11の利得が上がり
切っていないのにIFGCA8の利得の方が速く下降し
てしまうため、(d)に示すように、全体の利得が一旦
下がってから上昇するという現象(アンダーパワー)が
発生してしまい、送信パワーが不安定化してしまうこと
になる。
【0043】この発明によれば、前述の(c)に示すよ
うに、このようなアンダーパワーの発生を防止すること
ができる。
【0044】(2) IFGCA8の利得変化速度がR
FGCA11よりも速い場合において全体の利得を1d
B下げる動作(図3):図3を参照して、(a)はRF
GCA11の利得の時間的変化を示し、(b)はIFG
CA8の利得の時間的変化を示している。
【0045】この図3の例では、送信信号の全体の利得
を1dB下げるために、(a)に示すようにRFGCA
11の利得を10dB下げるとともに、(b)に示すよ
うにIFGCA8の利得を9dB上げている。
【0046】ここで、この発明の実施の形態では、制御
回路6b(図1)は、RFGCA11の利得の下降開始
および下降終了のそれぞれのタイミングt1,t2に、I
FGCA8の利得の上昇開始および上昇終了のそれぞれ
のタイミングが一致するように、それぞれのGCAに対
する制御信号発生のタイミングを制御している。
【0047】より具体的には、双方のGCAが同時に変
化を開始した場合、IFGCA8の方が利得変化速度が
速いので、双方のGCAの利得変化終了タイミングをt
2で合わせるために、IFGCA8は利得変化途中で一
旦利得変化を停止するように、制御信号によって利得変
化が制御される。
【0048】このようなGCAの利得変化のタイミング
制御の結果、(c)に示すように、送信信号の全体の利
得(出力電力)はスムーズに1dBだけ下降させられ
る。
【0049】これに対し、(b)に示すようなIFGC
A8の利得変化のタイミング制御(変化途中で一旦停
止)を行なわなければ、RFGCA11の利得が下がり
切っていないのにIFGCA8の利得の方が速く上昇し
てしまうため、(d)に示すように、全体の利得が一旦
上がってから下降するという現象(オーバーパワー)が
発生してしまい、送信パワーが不安定化してしまうこと
になる。
【0050】この発明によれば、前述の(c)に示すよ
うに、このようなオーバーパワーの発生を防止すること
ができる。
【0051】(3) RFGCA11の利得変化速度が
IFGCA8よりも速い場合において全体の利得を1d
B上げる動作(図4):前述のように、一般的にはIF
GCA8の方が利得変化速度が速いが、逆の場合も考え
られないことはない。
【0052】図4を参照して、(a)はRFGCA11
の利得の時間的変化を示し、(b)はIFGCA8の利
得の時間的変化を示している。
【0053】この図4の例では、送信信号の全体の利得
を1dB上げるために、(a)に示すようにRFGCA
11の利得を10dB上げるとともに、(b)示すよう
にIFGCA8の利得を9dB下げている。
【0054】ここで、この発明の実施の形態では、制御
回路6b(図1)は、IFGCA8の利得の下降終了の
タイミングt3に、RFGCA11の利得の上昇終了の
タイミングが一致するように、それぞれのGCAに対す
る制御信号発生のタイミングを制御している。
【0055】より具体的には、RFGCA11の方が利
得変化速度が速いので、双方のGCAの利得変化終了の
タイミングをt3で合わせるために、RFGCA11の
利得の上昇開始のタイミングt1をIFGCA8の利得
の下降開始のタイミングt2よりも遅らせるように制御
信号によって利得変化が制御される。
【0056】この結果、(c)に示すように全体の利得
(出力電力)が一旦下がってから上昇するアンダーパワ
ーの現象が発生するが、最終的には差し引き1dBの利
得の上昇を得ることができる。
【0057】これに対し、(a)に示すようなタイミン
グ制御を行なわず双方のGCAが同時に利得変化を開始
した場合には、RFGCA11の方が利得変化速度が速
いので、IFGCA8の利得が下がり切っていないのに
RFGCA11の利得の方が速く上昇してしまい、
(d)に示すように全体の利得(出力電力)が一旦1d
B以上上がってから下降するオーバーパワーの現象が発
生してしまうことになる。
【0058】(c)のアンダーパワーと(d)のオーバ
ーパワーとを対比すると、他の信号への妨害という見地
からはアンダーパワーの方が害が少なく、したがって
(a)に示すような制御により、オーバーパワーの発生
を防止して所望の利得制御を実現することができる。
【0059】(4) RFGCA11の利得変化速度が
IFGCA8よりも速い場合において全体の利得を1d
B下げる動作:この場合には、送信信号の全体の利得を
1dB下げるために、RFGCA11の利得を10dB
下げるとともに、IFGCA8の利得を9dB上げるこ
とが考えられる。
【0060】しかしながら、この場合には、IFGCA
8の利得の上昇終了のタイミングにRFGCA11の利
得の下降終了のタイミングを合わせるタイミング制御を
行なえばオーバーパワー現象が発生するので、このよう
な制御は採用することができない。
【0061】また、上述のタイミング制御を行なわなけ
ればアンダーパワー現象が生じ、オーバーパワー現象ほ
ど他の信号に対する害は生じないが、この発明によるタ
イミング制御を採用するものではない。したがって、こ
の(4)の場合については、図示およびその説明を省略
する。
【0062】以上のように、この発明の実施の形態によ
れば、送信信号をそれぞれIF段およびRF段で増幅す
るGCAの利得を互いに関連付けたタイミングで制御し
ているので、過渡的なオーバーパワーやアンダーパワー
の現象を生じさせることなく、デジタル無線通信におけ
る送信パワーの制御が可能となる。
【0063】また、この発明の実施の形態によれば、R
F段のGCAで大まかな利得制御を行なうとともに、そ
れに伴う細かい利得制御をIF段のGCAで行なうよう
に構成しているので、製造コストの面で有利である。
【0064】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0065】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、デジ
タル無線通信において、送信信号をそれぞれ異なる周波
数帯域で増幅する2段の利得制御増幅器の利得を互いに
関連付けたタイミングで制御しているので、過渡的なオ
ーバーパワーやアンダーパワーの現象を生じさせること
なく、送信パワーの制御が可能となる。
【0066】また、この発明によれば、無線周波増幅器
で大まかな利得制御を行なうとともに、それに伴う細か
い利得制御を中間周波増幅器で行なうように構成してい
るので、製造コストの面で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による送信パワー制御装置が用いら
れる携帯無線端末の概略ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態による送信パワー制御
の1つの態様について説明するタイミング図である。
【図3】 この発明の実施の形態による送信パワー制御
の他の態様について説明するタイミング図である。
【図4】 この発明の実施の形態による送信パワー制御
のさらに他の態様について説明するタイミング図であ
る。
【符号の説明】
1 アンテナ、2 デュプレクサ、3 受信RF部、4
受信ベースバンド部、5 マイク、6 送信ベースバ
ンド部、6a 送信データ発生回路、6b 制御回路、
6c メモリ、6d,6e,6f,6g デジタル・ア
ナログ変換器、7 直交変調器、8 IFGCA、9
局所発振器、10 周波数混合器、11RFGCA、1
2 パワーアンプ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号の送信パワーを制御する送信パ
    ワー制御装置であって、 第1の周波数帯域の送信信号を、第1の制御信号によっ
    て制御される可変利得で増幅する第1の利得制御増幅器
    と、 前記増幅された第1の周波数帯域の送信信号を第2の周
    波数帯域へ周波数変換する周波数変換器と、 前記周波数変換して得られた第2の周波数帯域の送信信
    号を、第2の制御信号によって制御される可変利得で増
    幅する第2の利得制御増幅器とを備え、 前記第1および第2の利得制御増幅器は互いに異なる利
    得変化速度を有し、 前記第1および第2の利得制御増幅器の可変利得制御に
    よって送信信号の所望の利得制御を実現するように前記
    第1および第2の制御信号を発生する制御回路をさらに
    備え、 前記制御回路は、前記第1および第2の利得制御増幅器
    のうち、利得変化速度が遅い方の利得制御増幅器の利得
    変化を基準に、他方の利得制御増幅器の利得変化のタイ
    ミングを制御するように、前記第1および第2の制御信
    号を発生する、送信パワー制御装置。
  2. 【請求項2】 送信信号の送信パワーを制御する送信パ
    ワー制御装置であって、 中間周波数帯域の送信信号を、第1の制御信号によって
    制御される可変利得で増幅する中間周波増幅器と、 前記増幅された中間周波数帯域の送信信号を無線周波数
    帯域へ周波数変換する周波数変換器と、 前記周波数変換して得られた無線周波数帯域の送信信号
    を、第2の制御信号によって制御される可変利得で増幅
    する無線周波増幅器とを備え、 前記中間周波増幅器および前記無線周波増幅器は互いに
    異なる利得変化速度を有し、 前記中間周波増幅器および前記無線周波増幅器の可変利
    得制御によって送信信号の所望の利得制御を実現するよ
    うに前記第1および第2の制御信号を発生する制御回路
    をさらに備え、 前記制御回路は、前記中間周波増幅器および前記無線周
    波増幅器のうち、利得変化速度が遅い方の増幅器の利得
    変化を基準に、他方の増幅器の利得変化のタイミングを
    制御するように、前記第1および第2の制御信号を発生
    する、送信パワー制御装置。
  3. 【請求項3】 前記中間周波増幅器は、前記無線周波増
    幅器よりも細かいステップ数で利得の変化が可能であ
    る、請求項2に記載の送信パワー制御装置。
  4. 【請求項4】 前記中間周波増幅器の利得変化速度は前
    記無線周波増幅器の利得変化速度よりも速く、 前記制御回路は、前記無線周波増幅器の利得変化の開始
    および終了のタイミングに前記中間周波増幅器の利得変
    化の開始および終了のタイミングが一致するように、前
    記第1および第2の制御信号を発生する、請求項2また
    は3に記載の送信パワー制御装置。
  5. 【請求項5】 前記無線周波増幅器の利得変化速度は前
    記中間周波増幅器の利得変化速度よりも速く、 前記制御回路は、前記中間周波増幅器の利得変化の終了
    のタイミングに前記無線周波増幅器の利得変化の終了の
    タイミングが一致するように、前記第1および第2の制
    御信号を発生する、請求項2または3に記載の送信パワ
    ー制御装置。
  6. 【請求項6】 デジタル無線通信の携帯無線端末であっ
    て、 送信信号を発生する送信信号発生手段と、 基地局からの指示に応じて前記送信信号の送信パワーを
    制御する送信パワー制御手段と、 前記送信パワー制御手段の送信出力を無線処理して送出
    する無線処理手段とを備え、 前記送信パワー制御手段は、 第1の周波数帯域の送信信号を、第1の制御信号によっ
    て制御される可変利得で増幅する第1の利得制御増幅器
    と、 前記増幅された第1の周波数帯域の送信信号を第2の周
    波数帯域へ周波数変換する周波数変換器と、 前記周波数変換して得られた第2の周波数帯域の送信信
    号を、第2の制御信号によって制御される可変利得で増
    幅する第2の利得制御増幅器とを含み、 前記第1および第2の利得制御増幅器は互いに異なる利
    得変化速度を有し、 前記第1および第2の利得制御増幅器の可変利得制御に
    よって送信信号の所望の利得制御を実現するように前記
    第1および第2の制御信号を発生する制御回路をさらに
    含み、 前記制御回路は、前記第1および第2の利得制御増幅器
    のうち、利得変化速度が遅い方の利得制御増幅器の利得
    変化を基準に、他方の利得制御増幅器の利得変化のタイ
    ミングを制御するように、前記第1および第2の制御信
    号を発生する、携帯無線端末。
  7. 【請求項7】 デジタル無線通信の携帯無線端末であっ
    て、 送信信号を発生する送信信号発生手段と、 基地局からの指示に応じて前記送信信号の送信パワーを
    制御する送信パワー制御手段と、 前記送信パワー制御手段の送信出力を無線処理して送出
    する無線処理手段とを備え、 前記送信パワー制御手段は、 中間周波数帯域の送信信号を、第1の制御信号によって
    制御される可変利得で増幅する中間周波増幅器と、 前記増幅された中間周波数帯域の送信信号を無線周波数
    帯域へ周波数変換する周波数変換器と、 前記周波数変換して得られた無線周波数帯域の送信信号
    を、第2の制御信号によって制御される可変利得で増幅
    する無線周波増幅器とを含み、 前記中間周波増幅器および前記無線周波増幅器は互いに
    異なる利得変化速度を有し、 前記中間周波増幅器および前記無線周波増幅器の可変利
    得制御によって送信信号の所望の利得制御を実現するよ
    うに前記第1および第2の制御信号を発生する制御回路
    をさらに含み、 前記制御回路は、前記中間周波増幅器および前記無線周
    波増幅器のうち、利得変化速度が遅い方の増幅器の利得
    変化を基準に、他方の増幅器の利得変化のタイミングを
    制御するように、前記第1および第2の制御信号を発生
    する、携帯無線端末。
  8. 【請求項8】 前記中間周波増幅器は、前記無線周波増
    幅器よりも細かいステップ数で利得の変化が可能であ
    る、請求項7に記載の携帯無線端末。
  9. 【請求項9】 前記中間周波増幅器の利得変化速度は前
    記無線周波増幅器の利得変化速度よりも速く、 前記制御回路は、前記無線周波増幅器の利得変化の開始
    および終了のタイミングに前記中間周波増幅器の利得変
    化の開始および終了のタイミングが一致するように、前
    記第1および第2の制御信号を発生する、請求項7また
    は8に記載の携帯無線端末。
  10. 【請求項10】 前記無線周波増幅器の利得変化速度は
    前記中間周波増幅器の利得変化速度よりも速く、 前記制御回路は、前記中間周波増幅器の利得変化の終了
    のタイミングに前記無線周波増幅器の利得変化の終了の
    タイミングが一致するように、前記第1および第2の制
    御信号を発生する、請求項7または8に記載の携帯無線
    端末。
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