JP2002025430A - プラズマディスプレイパネル用基板の製造法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用基板の製造法

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JP2002025430A
JP2002025430A JP2000202867A JP2000202867A JP2002025430A JP 2002025430 A JP2002025430 A JP 2002025430A JP 2000202867 A JP2000202867 A JP 2000202867A JP 2000202867 A JP2000202867 A JP 2000202867A JP 2002025430 A JP2002025430 A JP 2002025430A
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Japan
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layer
substrate
concave portion
resin composition
barrier
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Pending
Application number
JP2000202867A
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English (en)
Inventor
Shoichi Sasaki
晶市 佐々木
Takeshi Nojiri
剛 野尻
Seiji Tai
誠司 田井
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 少ない工程数で高品位なプラズマディスプレ
イパネル用基板を容易に歩留まりよく製造できるプラズ
マディスプレイパネル用基板の製造法を提供する。 【解決手段】 支持体フィルム、(A)バインダーポリ
マー及び無機材料を含有してなる樹脂組成物層及び
(B)エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤及び無
機材料を含有してなる樹脂組成物層を有してなる誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、凹部を有す
る基体上に、凹部を有する基体、(B)層及び(A)層
からなる積層体を得、基板上に、この積層体を、(A)
層が基板に接するようにして積層した後、基体を除去す
ることにより、基体の凹部に対応するパターンを形成
し、次いで、この(A)層及び(B)層からなる誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンを焼成すること
により、プラズマディスプレイパネル用基板を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下、PDPと略す)用基板の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】PDPは透明電極が形成された前面板
と、データ電極や誘電層が形成された背面板の二枚の絶
縁板(以下ガラス板と略す)の内側に障壁、蛍光体層が
形成された構造よりなる。この障壁は直交する透明電極
群とデータ電極群との間に一定空間を保持したセル構造
を形成し、さらにNe、Xe等の稀ガスが封入され、透
明電極とデータ電極の交差部が印加電圧により放電し、
蛍光体が発光する画素が形成され画像を表示する。
【0003】上記の障壁は、その高さ、幅、パターンギ
ャップによってセル間での誤放電を防止し一定の放電区
間を得るための機能を有している。
【0004】従来、上記障壁の形成方法として、厚膜印
刷法が実施されている。この方法は、電極が形成された
絶縁板上にスクリーン印刷機を使用して、所定の印刷パ
ターンマスクを介してぺースト状の障壁材料を印刷、そ
の後乾燥を実施することからなる。ここで、一般には障
壁の高さは良好な放電及び発光を得るためには100μ
m〜200μm程度が要求されるため、この印刷、乾燥
の工程を5〜10回繰り返すことにより所定の障壁高さ
を得ている。
【0005】しかし近年、ディスプレイは大型化、画素
の微細化の傾向(例えば40インチ以上の画面サイズで
障壁の幅が100μm以下、高さが100μm以上の傾
向)があり、上記のスクリーン印刷法では、スクリーン
の伸び等により印刷パターンの精度が悪く、スクリーン
の寿命が短い、上記の重ね塗り時に印刷パターンの位置
合わせが困難、さらに熟練した印刷作業者が必要等の間
題があり、その他種々の障壁形成方法が検討されてい
る。
【0006】特にその中で、IC回路基板等の形成に広
く利用されている感光性材料を使用したフォトリソグラ
フ法が、大型化、微細化したパネルの障壁を高い精度で
形成できることから精力的に検討されている。
【0007】例えば、特開平5−234514号公報で
は、感光性樹脂フィルムを基板上に積層し、所定のパタ
ーンマスクを介して露光し、その後非露光部を現像によ
り除去することで樹脂パターンを形成し、この樹脂パタ
ーンと樹脂パターンの間に障壁材料を埋込み、乾燥後に
前記樹脂パターンをアルカリ剥離液により剥離除去する
ことで障壁を形成する方法が提案されており、特にこの
方法をアディティブ法と記載している。
【0008】しかし、上記のアディティブ法では、工程
数が多いこと、現像時に基板にダメージを与えること等
の問題があり、また、樹脂パターンと樹脂パターンの間
に障壁材料を埋込み、乾燥後に前記樹脂パターンをアル
カリ剥離液により剥離除去する工程において、特に、ア
ルカリ剥離液により樹脂パターンが膨潤して剥離する時
に膨潤の応力により樹脂パターンと樹脂パターンの間に
埋込まれている障壁が変形したり樹脂パターンと一緒に
剥がれたり部分的に欠損が生じて満足な形状の障壁が得
られない、既存の印刷法等で使用されるぺースト状の障
壁材料の成分は、ガラス、無機フィラー、樹脂バインダ
ー、有機溶剤からなり、特に形状を保持させるための樹
脂バインダーにエチルセルロース、ニトロセルロース等
が使用されているため、耐アルカリ性に乏しく、樹脂パ
ターンを剥離除去するためのアルカリ剥離液中で形状が
くずれ易くて満足な形状の障壁が得られない等の間題が
ある。また、電極が形成された基板上に誘電体ぺースト
を全面塗布し焼成して誘電体層を形成した後、フォトプ
ロセスで障壁形成を行うと、誘電体ぺースト焼成時に基
板の収縮が起こり、フォトプロセスにおけるフォトマス
クの位置合わせが困難となるだけでなく、基板の収縮は
常に誤差をもって起こるために、常に同じ位置に障壁を
形成する必要がある量産時の安定した障壁形成に不向き
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
い工程数で高品位なプラズマディスプレイパネル用基板
を容易に歩留まりよく製造できるプラズマディスプレイ
パネル用基板の製造法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体フィル
ム上に(A)バインダーポリマー及び無機材料を含有し
てなる樹脂組成物層を有し、前記(A)層の上に、
(B)エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤及び無
機材料を含有してなる樹脂組成物層を有してなる誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、凹部を有す
る基体上に、前記(B)層が前記凹部を有する基体の凹
部に接するようにして圧着させる際に、あらかじめ、
(B)層の表面又は基体の凹部を有する表面に離型剤か
らなる層を形成した後に圧着を行い、次いで、支持体フ
ィルムを除去することにより、凹部を有する基体、
(B)層及び(A)層からなる積層体を得、次いで、基
板上に、この積層体を、(A)層が基板に接するように
して積層した後、凹部を有する基体を除去することによ
り、凹部を有する基体の凹部に対応するパターンを形成
し、次いで、この(A)層及び(B)層からなる誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンを焼成すること
を特徴とするプラズマディスプレイパネル用基板の製造
法に関する。
【0011】また、本発明は、支持体フィルム上に
(A)バインダーポリマー及び無機材料を含有してなる
樹脂組成物層を有し、前記(A)層の上に、(B)エチ
レン性不飽和基を有する高分子結合剤及び無機材料を含
有してなる樹脂組成物層を有してなる誘電体層及び障壁
形成用樹脂組成物エレメントを、凹部を有する基体上
に、前記(B)層が前記凹部を有する基体の凹部に接す
るようにして圧着させる際に、あらかじめ、(B)層の
表面又は基体の凹部を有する表面に離型剤からなる層を
形成した後に圧着を行い、次いで、支持体フィルムを除
去することにより、凹部を有する基体、(B)層及び
(A)層からなる積層体を得、次いで、基板上に、この
積層体を、(A)層が基板に接するようにして積層した
後、凹部を有する基体を除去することにより、凹部を有
する基体の凹部に対応するパターンを形成し、次いで、
このパターンの凹部内表面に多色のパターンを形成した
後、この(A)層及び(B)層からなる誘電体層及び障
壁形成用樹脂組成物のパターンと多色のパターンを焼成
することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用基
板の製造法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる誘電体層及び
障壁形成用樹脂組成物エレメントは、支持体フィルム上
に、(A)バインダーポリマー及び無機材料を含有して
なる樹脂組成物層を有し、前記(A)層の上に、(B)
エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤及び無機材料
を含有してなる樹脂組成物層を有してなる。
【0013】本発明において、(A)層における樹脂組
成物に含有されるバインダーポリマーとしては、特に制
限はなく、例えば、ビニル共重合体が挙げられ、後述す
る(a)エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤を製
造する際に使用したビニル共重合体(少なくとも1個の
エチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシアネート
基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、酸無水物等の
1個の官能基を有する化合物を付加反応させる前のビニ
ル共重合体)を使用することができる。
【0014】バインダーポリマーの重量平均分子量(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準
ポリスチレン換算した値)は、1,000〜300,0
00とすることが好ましく、5,000〜150,00
0とすることがより好ましい。この重量平均分子量が、
1,000未満であるとエレメントとした場合に(A)
層が端部からしみ出し、保存安定性が低下する傾向があ
り、300,000を超えると、後述する凹部を有する
基体、(B)層及び(A)層からなる積層体を、基板上
に、(A)層が基板に接するようにして積層する工程に
おいて、(A)層と基板との密着性が低下する傾向があ
る。
【0015】本発明において、(A)層におけるバイン
ダーポリマーのガラス転移温度は、30℃以下とするこ
とが好ましく、25℃以下とすることがより好ましく、
20℃以下とすることが特に好ましく、15〜−100
℃とすることが極めて好ましい。ガラス転移温度が30
℃を超えると、後述する凹部を有する基体、(B)層及
び(A)層からなる積層体を、基板上に、(A)層が基
板に接するようにして積層する工程において、(A)層
と基板との密着性が低下する傾向がある。
【0016】本発明において、(A)層を構成する樹脂
組成物には、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメ
ントとした場合の可とう性を発現させること等を目的
に、必要に応じて可塑剤を使用することができる。可塑
剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ポリエチ
レングリコールジアセテート、ポリプロピレングリコー
ルジアセテート等が挙げられる。
【0017】本発明において、(A)層における無機材
料としては、例えば、公知の低融点ガラス等のガラス粉
末、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、
酸化銅、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム等が挙げ
られ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使
用することができる。
【0018】上記ガラス粉末のガラス組成としては、酸
化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化バリウ
ム、酸化ビスマス、酸化カルシウム、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化リチウム、酸化ナトリウ
ム、酸化カリウム、酸化チタン、酸化イットリウム等を
組み合わせたものが挙げられる。
【0019】これらガラス粉末の軟化点は、350〜6
50℃、粒度は、0.1〜30μmであることが、作業
性等の点から好ましい。形成される誘電体層の硬度の点
から、無機材料中にガラス粉末を30〜75重量%含有
させることが好ましい。
【0020】本発明において、(A)層におけるバイン
ダーポリマーの配合量は、(A)層に含有される無機材
料の総量100重量部に対して、1〜200重量部とす
ることが好ましく、2〜150重量部とすることがより
好ましく、3〜130重量部とすることがより好まし
く、4〜100重量部とすることがより好ましく、5〜
90重量部とすることが特に好ましく、5〜80重量部
とすることが極めて好ましい。この配合量が1重量部未
満では、後述する凹部を有する基体、(B)層及び
(A)層からなる積層体を、基板上に、(A)層が基板
に接するようにして積層する工程において、(A)層と
基板との密着性が低下する傾向があり、200重量部を
超えると、焼成後の誘電体層の体積収縮が大きくなる傾
向があり、基板上に形成した誘電体層が剥離する傾向が
ある。
【0021】本発明において、(A)層における可塑剤
の配合量は、(A)層に含有される無機材料の総量10
0重量部に対して、0〜20重量部とすることが好まし
く、0〜10重量部とすることがより好ましい。この配
合量が20重量部を超えると、エレメントとした場合
に、(A)層が端部からしみ出し、保存安定性が低下す
る傾向がある。
【0022】本発明において、(A)層は、(A)層を
構成する前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤に、溶解
又は混合させることにより、均一に分散した溶液とし、
支持体フィルム上に、塗布、乾燥することにより得られ
る。
【0023】本発明における支持体フィルムとしては、
化学的及び熱的に安定であり、また、可とう性の物質で
構成された、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙
げられ、その中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが
より好ましい。
【0024】支持体フィルムの厚さは、5〜100μm
とすることが好ましく、10〜80μmとすることがよ
り好ましい。
【0025】(A)層を構成する前記各成分を溶解又は
分散可能な溶剤としては、例えば、トルエン、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、N−メ
チルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラメチル
スルホン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、クロロホル
ム、塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコー
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。
【0026】前記塗布方法としては、公知の方法を用い
ることができ、例えば、ナイフコート法、ロールコート
法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート
法、カーテンコート法等が挙げられる。
【0027】乾燥温度は、60〜130℃とすることが
好ましく、乾燥時間は、3分〜1時間とすることが好ま
しい。
【0028】本発明における(A)層の厚さは、PDP
とした場合の放電特性を考慮して、3〜120μmとす
ることが好ましく、5〜100μmとすることがより好
ましい。
【0029】本発明において、(B)層におけるエチレ
ン性不飽和基を有する高分子結合剤としては、例えば、
カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート
基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル
共重合体に、少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、
オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシ
ル基等の1個の官能基を有する化合物を付加反応させて
得られる側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重
合性共重合体などが挙げられる。
【0030】前記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、
オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重
合体の製造に用いられる必須のビニル単量体としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、イソシアン酸エチルメタ
クリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、無水マレイン酸等のカルボキシル基、水酸
基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有
するビニル単量体等が挙げられる。これらは単独で又は
2種以上を組み合わせて使用される。
【0031】また、このビニル共重合体の製造には必要
に応じその他のビニル単量体を共重合させることができ
る。その他のビニル単量体としては、例えば、アクリル
酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリ
ル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メタ
クリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メ
タクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチ
ル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert
−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸
ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタ
クリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、
メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル
酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、ア
クリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸
テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸
ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸
オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸
エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコ
シル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチ
ル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シク
ロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸
ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシ
ジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレ
ングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコ
ール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、
アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリ
ル酸メトキシトリエチレングリコール、アクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジ
エチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸
2−クロロエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、ア
クリル酸2−フルオロエチル、メタクリル酸2−フルオ
ロエチル、アクリル酸2−シアノエチル、メタクリル酸
2−シアノエチル、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピ
ロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用さ
れる。
【0032】ビニル共重合体に付加反応させる少なくと
も1個のエチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシ
アネート基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、酸無
水物等の1個の官能基を有する化合物としては、例え
ば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリルグ
リシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸
グリシジル、イソクロトン酸グリシジル、イソシアン酸
エチルメタクリレート、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ケ
イ皮酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、無水マレ
イン酸等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0033】本発明におけるエチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤の重量平均分子量(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算
した値)は、1,000〜300,000とすることが
好ましく、5,000〜150,000とすることがよ
り好ましい。この重量平均分子量が、1,000未満で
も300,000を超えても障壁の形成性が低下する傾
向がある。
【0034】エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤
のエチレン性不飽和基濃度は、3.0×10-4〜6.0
×10-3モル/gとすることが好ましく、6.0×10
-4〜5.5×10-3モル/gとすることがより好まし
く、9×10-4〜5.0×10 -3モル/gとすることが
特に好ましい。このエチレン性不飽和基濃度が3.0×
10-4モル/g未満では、(B)層からなる障壁部の強
度が低下する傾向があり、6.0×10-3モル/gを超
えると、(a)エチレン性不飽和基を有する高分子結合
剤を製造する際にゲル化を起こす傾向がある。
【0035】本発明におけるエチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤のガラス転移温度は、30℃以下とする
ことが好ましく、25℃以下とすることがより好まし
く、20℃以下とすることが特に好ましく、15〜−1
00℃とすることが極めて好ましい。エチレン性不飽和
基を有する高分子結合剤のガラス転移温度が30℃を超
えると、後述する凹部を有する基体上に、前記の誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、(B)層が
前記凹部を有する基体の凹部に接するようにして積層す
る工程において、凹部に(B)層が充分に充填されず、
パターン形成性が低下する傾向がある。
【0036】本発明において、(B)層を構成する樹脂
組成物には、焼成前の障壁強度及び形状維持性の向上を
目的に、活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光
重合開始剤を配合することができる。また、同様の目的
で加熱により遊離ラジカルを生成する熱重合開始剤を配
合することができる。
【0037】活性光の照射により遊離ラジカルを生成す
る光重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン(ベン
ゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジア
ミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テ
トラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−
メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−
ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノ
フェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−
(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプ
ロパノン−1、2,4−ジエチルチオキサントン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、ベンジル誘導体(ベンジルジメチルケタール
等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体
(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイ
ミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,
5−ビス(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量
体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニル
イミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メ
トキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二
量体、2,4−ビス(p−メトキシフェニル)−5−フ
ェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシ
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
等)、アクリジン誘導体(9−フェニルアクリジン、
1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等)
などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。
【0038】加熱により遊離ラジカルを生成する熱重合
開始剤としては、例えば、過酸化アセチル、過酸化クミ
ル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過
酸化ベンゾイル、過酸化2−クロロベンゾイル、過酸化
3−クロロベンゾイル、過酸化4−クロロベンゾイル、
過酸化2,4−ジクロロベンゾイル、過酸化4−ブロモ
メチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウ
ム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロ
ペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1
−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert
−ブチル、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ
酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息
香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチ
ル、過4−メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3
−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化
物、2,2′−アゾビスプロパン、2,2′−ジクロロ
−2,2′−アゾビスプロパン、1,1′−アゾ(メチ
ルエチル)ジアセテート、2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩、2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)硝酸塩、2,2′−アゾビスイソブタ
ン、2,2′−アゾビスイソブチルアミド、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2
−メチルプロピオン酸メチル、2,2′−ジクロロ−
2,2′−アゾビスブタン、2,2′−アゾビス−2−
メチルブチロニトリル、2,2′−アゾビスイソ酪酸ジ
メチル、1,1′−アゾビス(1−メチルブチロニトリ
ル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフ
ェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4′
−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシ
メチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2
−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニ
トリル、2,2′−アゾビス−2−メチルバレロニトリ
ル、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、
2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、1,1′−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,
2′−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,
1′−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1′
−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,
1′−アゾビス−1−シクロヘプタンニトリル、1,
1′−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1′−アゾ
ビスクメン−4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢
酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルア
ゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフ
ェニルメタン、1,1′−アゾビス−1,2−ジフェニ
ルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4′−アゾビ
ス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレ
ングリコール−2,2′−アゾビスイソブチレート)等
のアゾ化合物類、1,4−ビス(ペンタメチレン)−2
−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4
−ジフェニル−2−テトラゼン、ベンゼンスルホニルア
ジドなどが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0039】本発明において、(B)層を構成する樹脂
組成物には、エレメントとした場合の可とう性を発現さ
せること等を目的に、必要に応じて可塑剤を配合するこ
とができる。可塑剤としては、公知のものを使用でき、
例えば、ポリエチレングリコールジアセテート、ポリプ
ロピレングリコールジアセテート等が挙げられる。
【0040】本発明において、(B)層における無機材
料としては、例えば、公知の低融点ガラス等のガラス粉
末、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、
酸化銅、酸化ジルコニウム等が挙げられ、これらは単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0041】上記ガラス粉末のガラス組成としては、酸
化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化バリウ
ム、酸化ビスマス、酸化カルシウム、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化リチウム、酸化ナトリウ
ム、酸化カリウム等を組み合わせたものが挙げられる。
【0042】これらガラス粉末の軟化点は、350〜6
50℃、粒度は、0.1〜30μmであることが、作業
性、障壁の強度等の点から好ましい。
【0043】形成される障壁の強度、焼成時の形状保持
性の点から、無機材料中にガラス粉末を30〜75重量
%含有させることが好ましい。
【0044】本発明において、(B)層を構成する樹脂
組成物には、後述する凹部を有する基体を除去する際の
基体の離型性を向上させる観点から、必要に応じて離型
剤を添加してもよい。
【0045】離型剤としては、例えば、ステアリン酸、
シスチリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、シリ
コン系、フッ素系、リン酸エステル等の界面活性剤など
が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0046】本発明において、(B)層におけるエチレ
ン性不飽和基を有する高分子結合剤の配合量は、(B)
層に含有される無機材料の総量100重量部に対して、
1〜200重量部とすることが好ましく、2〜150重
量部とすることがより好ましく、3〜130重量部とす
ることがより好ましく、4〜100重量部とすることが
より好ましく、5〜90重量部とすることが特に好まし
く、5〜80重量部とすることが極めて好ましい。この
配合量が1重量部未満では、焼成前の障壁の強度が低下
する傾向があり、200重量部を超えると、焼成後の障
壁の体積収縮が大きくなる傾向があり、基板上に形成し
た障壁が剥離する傾向がある。
【0047】活性光の照射により遊離ラジカルを生成す
る光重合開始剤の配合量は、エチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤の総量100重量部に対して、0.01
〜30重量部とすることが好ましく、0.1〜20重量
部とすることがより好ましい。この配合量が、0.01
重量部未満では、(B)層の光硬化が不充分となる傾向
があり、30重量部を超えると、(B)層の露光表面で
の活性光吸収が増大して、内部の光硬化が不充分となる
傾向がある。
【0048】加熱により遊離ラジカルを生成する熱重合
開始剤を使用する場合の配合量は、エチレン性不飽和基
を有する高分子結合剤の総量100重量部に対して、0
〜20重量部とすることが好ましく、0.1〜10重量
部とすることがより好ましい。この配合量が、0.1重
量部未満では、(B)の熱硬化が不充分となる傾向があ
り、20重量部を超えると、エレメントにした場合の保
存安定性が低下する傾向がある。
【0049】本発明において、(B)層に含有される可
塑剤の配合量は、(B)層に含有される無機材料の総量
100重量部に対して、0〜20重量部とすることが好
ましく、0〜10重量部とすることがより好ましい。こ
の配合量が20重量部を超えると、エレメントとした場
合に、(B)層が端部からしみ出し、保存安定性が低下
する傾向がある。
【0050】本発明において、(B)層における離型剤
の配合量は、(B)層に含有される無機材料の総量10
0重量部に対して、0〜20重量部とすることが好まし
く、0.05〜20重量部とすることがより好ましく、
0.1〜10重量部とすることが更に好ましく、0.2
〜5重量部とすることが特に好ましい。
【0051】本発明において、(B)層は、(B)層を
構成する前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤に、溶解
又は混合させることにより、均一に分散した溶液とし、
(A)層上に、塗布、乾燥することにより得られる。
【0052】(B)層を構成する前記各成分を溶解又は
分散可能な溶剤としては、例えば、(A)層を構成する
前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤等が挙げられ、こ
れらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
【0053】前記塗布方法及び乾燥条件は、前述の
(A)層を形成した場合と同様の塗布方法及び乾燥条件
を用いることができる。
【0054】本発明における(B)層の厚さは、PDP
とした場合の発光効率を考慮して、20〜200μmと
することが好ましく、30〜150μmとすることがよ
り好ましい。
【0055】本発明に用いられる誘電体層及び障壁形成
用樹脂組成物エレメントは、(B)層の上に、さらにカ
バーフィルムが積層されたものであってもよい。
【0056】カバーフィルムとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート等からなる厚さ5〜100μm程度のフィル
ムが挙げられる。
【0057】このようにして得られる誘電体層及び障壁
形成用樹脂組成物エレメントは、ロール状に巻いて保管
し、あるいは使用できる。
【0058】また、本発明に用いられる誘電体層及び障
壁形成用樹脂組成物エレメントは、(A)層と(B)層
を別々に支持体フィルム上に形成し、(A)層と(B)
層が接するように貼り合わせて得ることもできる。
【0059】以下、本発明のPDP用基板製造法の一例
を説明する。
【0060】本発明で使用される凹部を有する基体は、
金属、セラミック、ガラス、ポリカーボネート等のプラ
スチック等の材料から構成されるシート、ロール等の表
面に凹部を設けたものを使用することができ、また、こ
れらの基体は、単一組成の材料からなる一体化されたも
のであってもよく、組成の異なる同系統の材料からなる
複数の部分を組み合わせてなるものでもよく、異なる系
統の材料からなる複数の部分を組み合わせてなるもので
もよい。凹部に埋め込まれた(B)層から、凹部を有す
る基体を除去する際の作業性の点から、表面に凹部が設
けられた可とう性のあるプラスチック等から構成される
シートが好ましい。
【0061】本発明においては、まず、凹部を有する基
体上に、前記誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメ
ントを、(B)層が前記凹部を有する基体の凹部に接す
るようにして圧着するが、この圧着の前に、あらかじ
め、(B)層の表面又は基体の凹部を有する表面に離型
剤からなる層を形成しておく。この離型剤からなる層を
形成することにより、凹部を有する基体を除去する際の
基体の離型性が向上する。
【0062】本発明において、離型剤からなる層を形成
する離型剤としては、例えば、ステアリン酸、シスチリ
ン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、シリコン系、
フッ素系、リン酸エステル等の界面活性剤などが挙げら
れ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用
することができる。
【0063】離型剤からなる層を形成する方法として
は、(B)層表面又は基体の凹部を有する表面に離型剤
からなる層が形成されれば特に限定されず、例えば、ス
プレー、浸漬、刷毛による塗布などにより行うことがで
きる。
【0064】離型剤からなる層の厚みは、特に制限はな
いが、通常、0.01〜10μmが好ましく、0.05
〜5μmがより好ましい。
【0065】このようにして(B)層の表面又は凹部を
有する基体の表面に離型剤からなる層を形成した後、誘
電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、凹部を
有する基体上に、(B)層が凹部を有する基体の凹部に
接するようにして圧着する。このようにして圧着する方
法としては、(B)層にカバーフィルム又は支持体フィ
ルムが接して存在しているときは、そのカバーフィルム
又は支持体フィルムを除去後、凹部を有する基体上に
(B)層が接するように、圧着ロールで圧着させること
等により行うことができる。
【0066】圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱
手段を備えたものであってもよく、加熱圧着する場合の
加熱温度は、10〜200℃とすることが好ましく、2
0〜180℃とすることがより好ましく、30〜160
℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃
未満では、(B)層の凹部への充填性が低下する傾向が
あり、200℃を超えると、(A)層及び(B)層に含
有される有機材料が熱分解する傾向がある。
【0067】また、加熱圧着時の圧着圧力は、線圧で5
0〜1×105N/mとすることが好ましく、2.5×
102〜5×104N/mとすることがより好ましく、5
×102〜4×104N/mとすることが特に好ましい。
この圧着圧力が、50N/m未満では、(B)層の凹部
への充填性が低下する傾向があり、1×105N/mを
超えると、凹部を有する基体が破壊又は変形する傾向が
ある。
【0068】誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメ
ントを前記のように加熱すれば、凹部を有する基体を予
熱処理することは必要ではないが、(B)層の凹部への
充填性をさらに向上させる点から、凹部を有する基体を
予熱処理することが好ましい。
【0069】この時の予熱温度は、30〜180℃とす
ることが好ましく、また、予熱時間は、0.5〜20分
間とすることが好ましい。
【0070】さらに、同様の目的で、5×104Pa以
下の減圧下で、上記した圧着及び加熱圧着の操作を行う
こともできる。
【0071】また、圧着が完了した後、30〜200℃
の範囲で、1〜120分間加熱することもできる。
【0072】このようにして、(B)層を凹部に均一に
充填することができる。
【0073】このようにして得られる凹部を有する基
体、(B)層及び(A)層からなる積層体を、基板上
に、前記(A)層が基板に接するようにして積層する方
法としては、(A)層に支持体フィルムが接して存在し
ているときは、その支持体フィルムを除去後、基板上に
(A)層が接するように、圧着ロールで圧着させること
等が挙げられる。
【0074】本発明で使用される基板は、特に制限はな
く、例えば、セラミック板、プラスチック板、ガラス
板、金属板等が挙げられる。この基板上には、絶縁層、
電極、保護層等が設けられていてもよい。
【0075】圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱
手段を備えたものであってもよく、加熱圧着する場合の
加熱温度は、10〜200℃とすることが好ましく、2
0〜180℃とすることがより好ましく、30〜160
℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃
未満では、(A)層と基板との密着性が低下する傾向が
あり、200℃を超えると、(A)層及び(B)層に含
有される有機材料が熱分解する傾向がある。
【0076】また、加熱圧着時の圧着圧力は、線圧で5
0〜1×105N/mとすることが好ましく、2.5×
102〜5×104N/mとすることがより好ましく、5
×102〜4×104N/mとすることが特に好ましい。
この圧着圧力が、50N/m未満では、(A)層と基板
との密着性が低下する傾向があり、1×105N/mを
超えると、基板が破壊される傾向がある。
【0077】誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメ
ントを前記のように加熱すれば、基板を予熱処理するこ
とは必要ではないが、(A)層と基板との密着性をさら
に向上させる点から、基板を予熱処理することが好まし
い。
【0078】この時の予熱温度は、30〜180℃とす
ることが好ましく、また、予熱時間は、0.5〜20分
間とすることが好ましい。
【0079】本発明において、前記凹部を有する基体を
除去して、凹部に対応するパターンを形成する方法とし
ては、前記凹部を有する基体を物理的に剥離する方法等
が挙げられる。また、作業性向上を目的に、静電気、吸
引力などの力を利用して、前記凹部を有する基体を物理
的に剥離する方法等も挙げられる。
【0080】また、本発明において、焼成前の凹部に対
応するパターンの障壁強度及び形状維持性を向上させる
観点から、高圧水銀ランプ等による活性光線照射や加熱
を行うこともできる。
【0081】この時の活性光線の照射量は、通常、0.
2〜10×104J/m2であり、照射の際に加熱を伴う
こともできる。
【0082】また、加熱時の温度は、60〜200℃と
することが好ましく、100〜180℃とすることがよ
り好ましい。また、加熱時間は、15〜90分間とする
ことが好ましい。
【0083】これら活性光線の照射や加熱は、凹部を有
する基体の凹部に(B)層が均一に充填された状態で行
ってもよく、凹部を有する基体を除去した後に行っても
よい。
【0084】このようにして、凹部を有する基体の凹部
に対応するパターンを形成することができる。
【0085】次いで、この(A)層及び(B)層からな
る誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンから有
機成分を除去し、強度、ガス不透過性等を向上する目的
で、(A)層及び(B)層からなる誘電体層及び障壁形
成用樹脂組成物のパターンを焼成する。この焼成の温度
と時間は、通常、350〜650℃、0.5〜20時間
である。
【0086】上記のようにして、誘電体層及び障壁を備
えたPDP用基板を得ることができるが、さらに、障壁
側面及び誘電体層上に多色のパターンを形成することが
できる。
【0087】多色のパターンを形成する際に使用される
材料としては、蛍光体及び有機材料を含むものが使用さ
れ、例えば、赤、緑及び青に発光する蛍光体を、それぞ
れ一色づつ含有する蛍光体を含有する感光性樹脂組成物
が挙げられる。
【0088】多色のパターンを形成する際に使用される
蛍光体を含有する感光性樹脂組成物としては、蛍光体を
必須成分とする感光性樹脂組成物であれば特に制限はな
く、例えば、バインダーポリマー、エチレン性不飽和基
を有する光重合性不飽和化合物、活性光線の照射により
遊離ラジカルを生成する光重合開始剤及び蛍光体を含む
ものが好ましく、このような成分としては、例えば、特
開平9−265906号公報、特開平9−288973
号公報、特開平10−92312号公報、特開平10−
92313号公報、特開平10−228103号公報に
記載されているものが挙げられる。また、これらの配合
量及び別途添加剤等も前記公報に準じて使用することが
できる。
【0089】障壁側面及び誘電体層上に多色のパターン
を形成する方法としては、例えば、赤、緑及び青に発光
する蛍光体を、それぞれ一色づつ含有する蛍光体を含有
する各々の感光性樹脂組成物を用いて、前記した蛍光体
を含有する感光性樹脂組成物の層を、障壁及び誘電体層
によって形成される凹部内表面に追従させ、これを各色
毎に繰り返して、赤、緑及び青に発光する蛍光体及び有
機材料を含む多色のパターンを形成する方法等が挙げら
れる。
【0090】蛍光体を含有する各々の感光性樹脂組成物
の層を、障壁及び誘電体層によって形成される凹部内表
面に追従するように積層する方法としては、例えば、障
壁及び誘電体層が形成された基板上に、直接塗布し、乾
燥して積層する方法、蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物を公知の方法にて感光性エレメントとして積層する方
法等が挙げられる。
【0091】障壁及び誘電体層によって形成される凹部
内表面に蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を、均
一に追従するように積層した後、フォトマスクを介して
活性光線を像的に照射し、公知の現像液を用いて、スプ
レー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公
知方法により現像を行い、不要部を除去する。
【0092】上記した積層から現像までの各工程を1色
毎に繰り返して、赤、緑及び青に発色する蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の層からなる多色のパターンを形
成することができる。
【0093】このような多色のパターンの有機成分を除
去する目的で、障壁及び誘電体層上に形成された多色の
パターンを焼成することができる。この焼成の温度と時
間は、通常、350〜650℃、0.5〜20時間であ
る。
【0094】また、PDP用基板の製造工程を簡略化で
きるという点で、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エ
レメントを、凹部を有する基体上に、前記(B)層が前
記凹部を有する基体の凹部に接するようにして圧着させ
る際に、あらかじめ、(B)層の表面又は基体の凹部を
有する表面に離型剤からなる層を形成した後に圧着を行
い、次いで、支持体フィルムを除去することにより、凹
部を有する基体、(B)層及び(A)層からなる積層体
を得、次いで、基板上に、この積層体を、(A)層が基
板に接するようにして積層した後、凹部を有する基体を
除去することにより、凹部を有する基体の凹部に対応す
るパターンを形成し、次いで、このパターンの凹部内表
面に多色のパターンを形成した後、(A)層及び(B)
層からなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパター
ンと多色のパターンを同時に焼成することもできる。
【0095】この場合、(A)層及び(B)層からなる
誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンの形成方
法、多色のパターンの形成方法、焼成の方法としては、
上記した方法を使用することができる。
【0096】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0097】製造例1 〔エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤溶液(a−
1)の作製〕撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及
び温度計を備えたフラスコに、表1に示す(1)を仕込
み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を8
0℃±2℃に保ちながら、表1に示す(2)を4時間か
けて均一に滴下した。(2)の滴下後、80℃±2℃で
6時間撹拌を続けた後、表1に示す(3)を添加した。
(3)を添加後、反応系を100℃に昇温し、0.5時
間かけて表1に示す(4)を滴下した。(4)の滴下
後、100℃で20時間撹拌を続けた後、室温に冷却し
て、重量平均分子量が25,000、ガラス転移温度が
約10℃のエチレン性不飽和基を有する高分子結合剤溶
液(固形分40.1重量%、エチレン性不飽和基濃度
1.75×10-3モル/g)(a−1)を得た。
【0098】
【表1】 製造例2 〔バインダーポリマー溶液(b−2)の作製〕撹拌機、
還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラ
スコに、表2に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下
で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちなが
ら、表2に示す(2)を4時間かけて均一に滴下した。
【0099】(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹
拌を続け、重量平均分子量が30,000、ガラス転移
温度約0℃のバインダーポリマーの溶液(固形分40.
1重量%)(b−1)を得た。
【0100】
【表2】 製造例3 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物用フィルム性付与
ポリマー溶液(c−1)の作製〕撹拌機、還流冷却機、
不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表3
に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇
温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表7に示
す(2)を4時間かけて均一に滴下した。
【0101】滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続
け、重量平均分子量が80,000、酸価が130mg
KOH/gの蛍光体を含有する感光性樹脂組成物用フィ
ルム性付与ポリマー溶液(固形分40重量%)(c−
1)を得た。
【0102】
【表3】 製造例4 〔(A)層用溶液(A−1)の製造〕表4に示す材料
を、ボールミルを用いて3時間混合し、(A)層用溶液
(A−1)を作製した。
【0103】
【表4】 製造例5 〔(B)層用溶液(B−1)の製造〕表5に示す材料
を、ボールミルを用いて3時間混合し、(B)層用溶液
(B−1)を作製した。
【0104】
【表5】 製造例6 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光
性エレメント(P−1)の作製〕表6に示す材料を、ラ
イカイ機を用いて15分間混合し、赤色の蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【0105】
【表6】 得られた溶液を、20μmの厚さのポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に均一に塗布し、80〜110℃の
熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して溶剤を除去し、赤
色の蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を形成し
た。得られた赤色の蛍光体を含有する感光性樹脂組成物
の層の乾燥後の厚さは、50μmであった。
【0106】次いで、この赤色の蛍光体を含有する感光
性樹脂組成物の層の上に、厚さが25μmのポリエチレ
ンフィルムをカバーフィルムとして張り合わせ、赤色の
蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光性
エレメント(P−1)を得た。
【0107】製造例7 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光
性エレメント(P−2)の作製〕表7に示す材料を、ラ
イカイ機を用いて15分間混合し、緑色の蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【0108】
【表7】 以下、製造例6と同様にして、緑色の蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を形成し、緑色の蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメント(P
−2)を得た。得られた緑色の蛍光体を含有する感光性
樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、50μmであった。
【0109】製造例8 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光
性エレメント(P−3)の作製〕表8に示す材料を、ラ
イカイ機を用いて15分間混合し、青色の蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【0110】
【表8】 以下、製造例6と同様にして、青色の蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を形成し、青色の蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメント(P
−3)を得た。得られた青色の蛍光体を含有する感光性
樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、50μmであった。
【0111】製造例9 〔埋め込み層(熱可塑性樹脂層)を有するフィルム(U
−1)の作製〕表9に示す材料からなる樹脂溶液を、2
0μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に均一に塗布し、80〜110℃の熱風対流式乾燥機で
10分間乾燥して溶剤を除去し、厚さが25μmのポリ
エチレンフィルムをカバーフィルムとして張り合わせ
て、埋め込み層(熱可塑性樹脂層)を有するフィルムを
作製した。得られた埋め込み層(熱可塑性樹脂層)の厚
さは、60μmであった。
【0112】
【表9】 製造例10 〔誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント(i)
の製造〕製造例4で得られた(A)層用溶液(A−1)
を50μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に均一に塗布し、110℃の熱風対流式乾燥機で1
0分間乾燥して溶剤を除去し、(A)層を形成した。得
られた(A)層の厚さは30μmであった。
【0113】次いで、得られた(A)層の上に、製造例
5で得られた(B)層用溶液(B−1)を均一に塗布
し、110℃の熱風対流式乾燥機で5分間乾燥して溶剤
を除去し、(A)層上に(B)層を形成した。得られた
(B)層の厚さは48μmであった。
【0114】次いで、(B)層の上に、さらに、25μ
mの厚さのポリエチレンフィルムを、カバーフィルムと
して張り合わせて、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物
エレメント(i)を作製した。
【0115】実施例1 製造例10で得られた誘電体層及び障壁形成用樹脂組成
物エレメント(i)のポリエチレンフィルムを剥がし、
(B)層表面上に、厚み1μmのステアリン酸の層をス
プレー法により形成し、次いで、断面形状が矩形で、材
質がポリカーボネート製の凹部を有する基体(基体の厚
さ300μm、縦100mm×横100mm、凹部開口
幅70μm、凸部の幅150μm、凹部の高さ150μ
m、凹凸の配置がストライプ状)の凹部上に、(B)層
が凹部に接するように、ラミネータ(日立化成工業
(株)製、商品名HLM−1500型)を用いて、ラミ
ネート温度が100℃、ラミネート速度が0.5m/
分、圧着圧力(シリンダ圧力)が4×105Pa(厚さ
が3mm、縦100mm×横100mmの基板を用いた
ため、この時の線圧は9.8×103N/m)で、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを介して積層した。
【0116】次に、この凹部を有する基体、(B)層及
び(A)層からなる積層体の(A)層上に存在している
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、電極が
形成されたガラス基板上に(A)層が接するように、ラ
ミネータ(日立化成工業(株)製、商品名HLM−15
00型)を用いて、ラミネート温度が100℃、ラミネ
ート速度が0.5m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)が
4×105Pa(厚さが3mm、縦100mm×横10
0mmの基板を用いたため、この時の線圧は9.8×1
3N/m)で圧着した。
【0117】次いで、東芝電材(株)製東芝紫外線照射
装置を使用して、凹部を有する基体を介して、3×10
4J/m2の紫外線照射を行った。
【0118】次いで、凹部を有する基体を剥がして除去
して、凹部を有する基体の凹部に対応した誘電体層及び
障壁形成用樹脂組成物のパターンのサンプルを得た。
【0119】得られたサンプルの断面を、実体顕微鏡及
びSEMにより観察し、焼成前の誘電体層及び障壁形成
用樹脂組成物のパターンを評価し、結果を表10に示し
た。評価基準は次の通りである。
【0120】○:誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物の
パターンが凹部を有する基体の凹部形状に対応して、良
好に形成されている。
【0121】×:誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物の
パターンが変形しており、凹部を有する基体の凹部形状
に対応していない。
【0122】次に、得られた基板上の誘電体層及び障壁
形成用樹脂組成物のパターンを焼成炉中で、昇温速度5
℃/min、最大温度450℃、450℃での保持時間
30minで焼成し、誘電体層及び障壁が形成されたサ
ンプルを得た。
【0123】得られたサンプルの断面を、実体顕微鏡及
びSEMにより観察し、焼成後の誘電体層及び障壁のパ
ターンを評価し、結果を表10に示した。
【0124】実施例2 実施例1で得られた凹部を有する基体の凹部に対応した
誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンに、製造
例6で得られた蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層
を有する感光性エレメント(P−1)の蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層が接するように、この感光性エ
レメント(P−1)のポリエチレンフィルムを剥がしな
がら、ラミネータ(日立化成工業(株)製、商品名HL
M−3000型)を用いて、加熱温度が60℃、圧着圧
力が2.5×103N/m(線圧)、基板の送り速度が
0.5m/分で積層した。
【0125】次いで、蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物の層を有する感光性エレメント(P−1)のポリエチ
レンテレフタレートフィルムを剥離し、蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層の上に、製造例9で得られた埋
め込み層(熱可塑性樹脂層)を有するフィルム(U−
1)のポリエチレンフィルムを剥離し、埋め込み層(熱
可塑性樹脂層)が蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の
層に接するように、ラミネータ(日立化成工業(株)
製、商品名HLM−3000型)を用いて、加熱温度が
110℃、圧着圧力が5×103N/m(線圧)、基板
の送り速度が0.5m/分で積層し、蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を誘電体層及び障壁形成用樹脂組
成物のパターンの凹部内表面に追従するように形成し
た。
【0126】次いで、埋め込み層(熱可塑性樹脂層)を
有するフィルム(U−1)を剥離し、蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層上に、凹部のストライプ状パター
ンの3本に1本の間隔で作成された、開口幅と同程度の
活性光線透過幅を有するフォトマスクを密着させて、
(株)オーク製作所製、HMW−201GX型露光機を
使用し、2×103J/m2で活性光線を像的に照射し
た。
【0127】次いで、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を
用いて、30℃で40秒間スプレー現像した。
【0128】現像後、80℃で10分間乾燥し、東芝電
材(株)製東芝紫外線照射装置を使用して、3×104
J/m2の紫外線照射を行い、さらに、150℃で30
分間加熱した。
【0129】上記した蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物層のパターンの形成を、製造例7で得られた蛍光体を
含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメン
ト(P−2)及び製造例8で得られた蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメント(P−
3)についてもそれぞれ同様にして行ない、誘電体層及
び障壁形成用樹脂組成物のパターンが形成された基板
に、赤、緑及び青色の蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物の層のストライプが繰り返し、誘電体層及び障壁形成
用樹脂組成物のパターンの凹部内表面に形成された多色
のパターンを形成した。
【0130】次に、得られた誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物のパターンを焼成炉中で、昇温速度5℃/mi
n、最大温度450℃、450℃での保持時間30mi
nで焼成し、誘電体層上及び障壁側面に多色のパターン
が形成されたPDP用基板を得た。
【0131】比較例1 製造例10において、製造例5で得られた(B)層用溶
液(B−1)を、製造例4で得られた(A)層用溶液
(A−1)に代えた以外は、製造例10と同様にして樹
脂組成物エレメントを得た。この樹脂組成物エレメント
を、実施例1において、製造例10で得られた誘電体層
及び障壁形成用樹脂組成物エレメント(i)に代えて使
用した以外は、実施例1と同様にして、誘電体層及び障
壁形成用樹脂組成物のパターン及び焼成後の誘電体層及
び障壁のパターンを得た。
【0132】得られた誘電体層及び障壁形成用樹脂組成
物のパターン及び焼成後の誘電体層及び障壁のパターン
の断面を、実体顕微鏡及びSEMにより観察し、焼成後
の誘電体層及び障壁のパターンを評価し、結果を表10
に示した。
【0133】
【表10】 表10から、実施例1は、誘電体層及び障壁形成用樹脂
組成物のパターンの形成性が良好であり、また、焼成後
の誘電体層及び障壁のパターンを良好な形状で形成でき
ることが分かる。
【0134】これと比較して、(B)層にエチレン性不
飽和基を有する高分子結合剤を含む樹脂組成物を使用し
なかった比較例1は、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成
物のパターンの形成性が不良であり、焼成後も誘電体層
及び障壁のパターンを良好に形成できないことが分か
る。
【0135】
【発明の効果】本発明のプラズマディスプレイパネル用
基板の製造法は、少ない工程数で高品位なプラズマディ
スプレイパネル用基板を容易に歩留まりよく製造できる
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田井 誠司 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F100 AA00A AA00B AA19A AA19B AA21A AA21B AA33D AG00A AG00B AG00C AG00H AK01A AK01B AK25A AK25B AL05A AL05B AT00C BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C CA13D DE01A DE01B DE01H EG001 EH461 EH612 EJ192 EJ39B EJ393 EJ422 EJ483 EJ543 EJ911 EJ912 GB41 HB00D JG05B JL02 JL10D 5C027 AA05 AA09 5C028 FF01 FF08 FF14 5C040 GD07 GD09 GF18 GF19 GG09 JA09 JA15 JA19 JA20 JA22 JA28 KA14 KA16 KB06 KB19 LA17 MA26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体フィルム上に(A)バインダーポ
    リマー及び無機材料を含有してなる樹脂組成物層を有
    し、前記(A)層の上に、(B)エチレン性不飽和基を
    有する高分子結合剤及び無機材料を含有してなる樹脂組
    成物層を有してなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物
    エレメントを、凹部を有する基体上に、前記(B)層が
    前記凹部を有する基体の凹部に接するようにして圧着さ
    せる際に、あらかじめ、(B)層の表面又は基体の凹部
    を有する表面に離型剤からなる層を形成した後に圧着を
    行い、次いで、支持体フィルムを除去することにより、
    凹部を有する基体、(B)層及び(A)層からなる積層
    体を得、次いで、基板上に、この積層体を、(A)層が
    基板に接するようにして積層した後、凹部を有する基体
    を除去することにより、凹部を有する基体の凹部に対応
    するパターンを形成し、次いで、この(A)層及び
    (B)層からなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物の
    パターンを焼成することを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネル用基板の製造法。
  2. 【請求項2】 支持体フィルム上に(A)バインダーポ
    リマー及び無機材料を含有してなる樹脂組成物層を有
    し、前記(A)層の上に、(B)エチレン性不飽和基を
    有する高分子結合剤及び無機材料を含有してなる樹脂組
    成物層を有してなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物
    エレメントを、凹部を有する基体上に、前記(B)層が
    前記凹部を有する基体の凹部に接するようにして圧着さ
    せる際に、あらかじめ、(B)層の表面又は基体の凹部
    を有する表面に離型剤からなる層を形成した後に圧着を
    行い、次いで、支持体フィルムを除去することにより、
    凹部を有する基体、(B)層及び(A)層からなる積層
    体を得、次いで、基板上に、この積層体を、(A)層が
    基板に接するようにして積層した後、凹部を有する基体
    を除去することにより、凹部を有する基体の凹部に対応
    するパターンを形成し、次いで、このパターンの凹部内
    表面に多色のパターンを形成した後、この(A)層及び
    (B)層からなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物の
    パターンと多色のパターンを焼成することを特徴とする
    プラズマディスプレイパネル用基板の製造法。
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