JP2002008526A - 誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル用基板の製造法 - Google Patents

誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント及びこれを用いたプラズマディスプレイパネル用基板の製造法

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JP2002008526A
JP2002008526A JP2000190092A JP2000190092A JP2002008526A JP 2002008526 A JP2002008526 A JP 2002008526A JP 2000190092 A JP2000190092 A JP 2000190092A JP 2000190092 A JP2000190092 A JP 2000190092A JP 2002008526 A JP2002008526 A JP 2002008526A
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dielectric layer
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JP2000190092A
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Takeshi Nojiri
剛 野尻
Shoichi Sasaki
晶市 佐々木
Seiji Tai
誠司 田井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない工程数で高品位なプラズマディスプレ
イパネル用基板を容易に歩留まりよく製造できる誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント及びこれを用い
たプラズマディスプレイパネル用基板の製造法を提供す
る。 【解決手段】 支持体フィルム上に(A)エチレン性不
飽和基を有する高分子結合剤及び無機材料を含有してな
る樹脂組成物層を有し、前記(A)層の上に、(B)バ
インダーポリマー及び無機材料を含有してなる樹脂組成
物層を有してなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エ
レメントを、(B)層が基板に接するようにして積層し
た後、支持体フィルムを除去し、凹部を有する基体を
(A)層に接するようにして圧着させた後、凹部を有す
る基体を除去し、凹部を有する基体の凹部に対応するパ
ターンを形成した後、この(A)層及び(B)層からな
る誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンを焼成
してプラズマディスプレイパネル用基板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体層及び障壁
形成用樹脂組成物エレメント及びこれを用いたプラズマ
ディスプレイパネル(以下、PDPと略す)用基板の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】PDPは透明電極が形成された前面板
と、データ電極や誘電層が形成された背面板の二枚の絶
縁板(以下ガラス板と略す)の内側に障壁、蛍光体層が
形成された構造よりなる。この障壁は直交する透明電極
群とデータ電極群との間に一定空間を保持したセル構造
を形成し、さらにNe、Xe等の稀ガスが封入され、透
明電極とデータ電極の交差部が印加電圧により放電、蛍
光体が発光する画素が形成され画像を表示する。
【0003】上記の障壁は、その高さ、幅、パターンギ
ャップによってセル間での誤放電を防止し一定の放電区
間を得るための機能を有している。
【0004】従来、上記障壁の形成方法として、厚膜印
刷法が実施されている。この方法は、電極が形成された
絶縁板上にスクリーン印刷機を使用して、所定の印刷パ
ターンマスクを介してぺースト状の障壁材料を印刷、そ
の後乾燥を実施することからなる。ここで、一般には障
壁の高さは良好な放電及び発光を得るためには100μ
m〜200μm程度が要求されるためこの印刷、乾燥の
工程を5〜10回繰り返すことにより所定の障壁高さを
得ている。
【0005】しかし近年、ディスプレイは大型化、画素
の微細化の傾向(例えば40インチ以上の画面サイズで
障壁の幅が100μm以下、高さが100μm以上の傾
向)があり、上記のスクリーン印刷法では、スクリーン
の伸び等により印刷パターンの精度が悪く、スクリーン
の寿命が短い、上記の重ね塗り時に印刷パターンの位置
合わせが困難、さらに熟練した印刷作業者が必要等の間
題があり、その他種々の障壁形成方法が検討されてい
る。
【0006】特にその中で、IC回路基板等の形成に広
く利用されている感光性材料を使用したフォトリソグラ
フ法が大型化、微細化したパネルの障壁を高い精度で形
成できることから精力的に検討されている。
【0007】例えば、特開平5−234514号公報で
は、感光性樹脂フィルムを基板上に積層し、所定のパタ
ーンマスクを介して露光し、その後非露光部を現像によ
り除去することで樹脂パターンを形成し、この樹脂パタ
ーンと樹脂パターンの間に障壁材料を埋込み、乾燥後に
前記樹脂パターンをアルカリ剥離液により剥離除去する
ことで障壁を形成する方法が提案されており、特にこの
方法をアディティブ法と記載している。
【0008】しかし、上記のアディティブ法では、工程
数が多いこと、現像時に基板にダメージを与えること等
の問題があり、また、樹脂パターンと樹脂パターンの間
に障壁材料を埋込み、乾燥後に前記樹脂パターンをアル
カリ剥離液により剥離除去する工程において、特に、ア
ルカリ剥離液により樹脂パターンが膨潤して剥離する時
に膨潤の応力により樹脂パターンと樹脂パターンの間に
埋込まれている障壁が変形したり樹脂パターンと一緒に
剥がれたり部分的に欠損が生じて満足な形状の障壁が得
られない、既存の印刷法等で使用されるぺースト状の障
壁材料の成分は、ガラス、無機フイラー、樹脂バインダ
ー、有機溶剤からなり、特に形状を保持させるための樹
脂バインダーにエチルセルロース、ニトロセルロース等
が使用されているため、耐アルカリ性に乏しく、樹脂パ
ターンを剥離除去するためのアルカリ剥離液中で形状が
くずれ易くて満足な形状の障壁が得られない等の間題が
ある。また、電極が形成された基板上に誘電体ぺースト
を全面塗布し焼成して誘電体層を形成した後、フォトプ
ロセスで障壁形成を行うと、誘電体ぺースト焼成時に基
板の収縮が起こり、フォトプロセスにおけるフォトマス
クの位置合わせが困難となるだけでなく、基板の収縮は
常に誤差をもって起こるために、常に同じ位置に障壁を
形成する必要がある量産時の安定した障壁形成に不向き
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
い工程数で高品位なプラズマディスプレイパネル用基板
を容易に歩留まりよく製造できる誘電体層及び障壁形成
用樹脂組成物エレメントを提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、少ない工程数で高品
位なプラズマディスプレイパネル用基板を容易に歩留ま
りよく製造できるプラズマディスプレイパネル用基板の
製造法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体フィル
ム上に、(A)エチレン性不飽和基を有する高分子結合
剤及び無機材料を含有してなる樹脂組成物層を有し、前
記(A)層の上に、(B)バインダーポリマー及び無機
材料を含有してなる樹脂組成物層を有してなる誘電体層
及び障壁形成用樹脂組成物エレメントに関する。
【0012】また、本発明は、基板上に、前記誘電体層
及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、前記(B)層
が前記基板に接するようにして積層した後、支持体フィ
ルムを除去し、凹部を有する基体を(A)層に接するよ
うにして圧着させた後、凹部を有する基体を除去し、凹
部を有する基体の凹部に対応するパターンを形成した
後、この(A)層及び(B)層からなる誘電体層及び障
壁形成用樹脂組成物のパターンを焼成することを特徴と
するプラズマディスプレイパネル用基板の製造法に関す
る。
【0013】また、本発明は、基板上に、前記誘電体層
及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、前記(B)層
が前記基板に接するようにして積層した後、支持体フィ
ルムを除去し、凹部を有する基体を(A)層に接するよ
うにして圧着させた後、凹部を有する基体を除去して、
凹部を有する基体の凹部に対応するパターンを形成し、
次いで、このパターンの凹部内表面に多色のパターンを
形成した後、(A)層及び(B)層からなる誘電体層及
び障壁形成用樹脂組成物のパターンと多色のパターンを
焼成することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
用基板の製造法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の誘電体層及び障壁形成用
樹脂組成物エレメントは、支持体フィルム上に、(A)
エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤及び無機材料
を含有してなる樹脂組成物層を有し、前記(A)層の上
に、(B)バインダーポリマー及び無機材料を含有して
なる樹脂組成物層を有してなる。
【0015】本発明の(A)層におけるエチレン性不飽
和基を有する高分子結合剤としては、例えば、カルボキ
シル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシ
ラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体
に、少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、オキシラ
ン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基等の
1個の官能基を有する化合物を付加反応させて得られる
側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重
合体などが挙げられる。
【0016】前記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、
オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重
合体の製造に用いられる必須のビニル単量体としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、イソシアン酸エチルメタ
クリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、無水マレイン酸等のカルボキシル基、水酸
基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有
するビニル単量体等が挙げられる。これらは単独で又は
2種以上を組み合わせて使用される。
【0017】また、このビニル共重合体の製造には必要
に応じ、その他のビニル単量体を共重合させることがで
きる。その他のビニル単量体としては、例えば、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタク
リル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メ
タクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、
メタクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチ
ル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert
−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸
ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタ
クリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、
メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル
酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、ア
クリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸
テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸
ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸
オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸
エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコ
シル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチ
ル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シク
ロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸
ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシ
ジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレ
ングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコ
ール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、
アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリ
ル酸メトキシトリエチレングリコール、アクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジ
エチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸
2−クロロエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、ア
クリル酸2−フルオロエチル、メタクリル酸2−フルオ
ロエチル、アクリル酸2−シアノエチル、メタクリル酸
2−シアノエチル、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピ
ロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用さ
れる。
【0018】ビニル共重合体に付加反応させる少なくと
も1個のエチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシ
アネート基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、酸無
水物等の1個の官能基を有する化合物としては、例え
ば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリルグ
リシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸
グリシジル、イソクロトン酸グリシジル、イソシアン酸
エチルメタクリレート、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ケ
イ皮酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、無水マレ
イン酸等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0019】本発明におけるエチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤の重量平均分子量(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算
した値)は、1,000〜300,000とすることが
好ましく、5,000〜150,000とすることがよ
り好ましい。この重量平均分子量が、1,000未満で
も300,000を超えても障壁の形成性が低下する傾
向がある。
【0020】本発明におけるエチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤のエチレン性不飽和基濃度は、3.0×
10-4〜6.0×10-3モル/gとすることが好まし
く、6.0×10-4〜5.5×10-3モル/gとするこ
とがより好ましく、9×10-4〜5.0×10-3モル/
gとすることが特に好ましい。このエチレン性不飽和基
濃度が3.0×10-4モル/g未満では、(A)層から
なる障壁部の強度が低下する傾向があり、6.0×10
-3モル/gを超えると、エチレン性不飽和基を有する高
分子結合剤を製造する際にゲル化を起こす傾向がある。
【0021】本発明におけるエチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤のガラス転移温度は、30℃以下とする
ことが好ましく、25℃以下とすることがより好まし
く、20℃以下とすることが特に好ましく、15〜−1
00℃とすることが極めて好ましい。エチレン性不飽和
基を有する高分子結合剤のガラス転移温度が30℃を超
えると、後述する凹部を有する基体を(A)層に接する
ように圧着させた後、凹部を有する基体を除去して、凹
部を有する基体の凹部に対応するパターンを形成する工
程において、凹部に(A)層が充分に充填されず、パタ
ーン形成性が低下する傾向がある。
【0022】本発明の(A)層を構成する樹脂組成物に
は、焼成前の障壁強度及び形状維持性の向上を目的に、
活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光重合開始
剤を配合することができる。また、同様の目的で加熱に
より遊離ラジカルを生成する熱重合開始剤を配合するこ
とができる。
【0023】活性光の照射により遊離ラジカルを生成す
る光重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン(ベン
ゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジア
ミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テ
トラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−
メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−
ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノ
フェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−
(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプ
ロパノン−1、2,4−ジエチルチオキサントン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、ベンジル誘導体(ベンジルジメチルケタール
等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体
(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイ
ミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,
5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、
2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミ
ダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキ
シフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニ
ルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等)、
アクリジン誘導体(9−フェニルアクリジン、1,7−
ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等)などが挙
げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせ
て使用される。
【0024】加熱により遊離ラジカルを生成する熱重合
開始剤としては、例えば、過酸化アセチル、過酸化クミ
ル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過
酸化ベンゾイル、過酸化2−クロロベンゾイル、過酸化
3−クロロベンゾイル、過酸化4−クロロベンゾイル、
過酸化2,4−ジクロロベンゾイル、過酸化4−ブロモ
メチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウ
ム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロ
ペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1
−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert
−ブチル、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ
酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息
香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチ
ル、過4−メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3
−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化
物、2,2′−アゾビスプロパン、2,2′−ジクロロ
−2,2′−アゾビスプロパン、1,1′−アゾ(メチ
ルエチル)ジアセテート、2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩、2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)硝酸塩、2,2′−アゾビスイソブタ
ン、2,2′−アゾビスイソブチルアミド、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2
−メチルプロピオン酸メチル、2,2′−ジクロロ−
2,2′−アゾビスブタン、2,2′−アゾビス−2−
メチルブチロニトリル、2,2′−アゾビスイソ酪酸ジ
メチル、1,1′−アゾビス(1−メチルブチロニトリ
ル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフ
ェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4′
−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシ
メチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2
−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニ
トリル、2,2′−アゾビス−2−メチルバレロニトリ
ル、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、
2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、1,1′−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,
2′−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,
1′−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1′
−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,
1′−アゾビス−1−シクロヘプタンニトリル、1,
1′−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1′−アゾ
ビスクメン−4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢
酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルア
ゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフ
ェニルメタン、1,1′−アゾビス−1,2−ジフェニ
ルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4′−アゾビ
ス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレ
ングリコール−2,2′−アゾビスイソブチレート)等
のアゾ化合物類、1,4−ビス(ペンタメチレン)−2
−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4
−ジフェニル−2−テトラゼン、ベンゼンスルホニルア
ジドなどが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0025】本発明の(A)層を構成する樹脂組成物に
は、エレメントとした場合の可とう性を発現させること
等を目的に、必要に応じて可塑剤を使用することができ
る。可塑剤としては、公知のものを使用でき、例えば、
ポリエチレングリコールジアセテート、ポリプロピレン
グリコールジアセテート等が挙げられる。
【0026】本発明の(A)層に含有される無機材料と
しては、例えば、公知の低融点ガラス等のガラス粉末、
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸
化カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化
銅、酸化ジルコニウム等が挙げられ、これらは単独で又
は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0027】上記ガラス粉末のガラス組成としては、酸
化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化バリウ
ム、酸化ビスマス、酸化カルシウム、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化リチウム、酸化ナトリウ
ム、酸化カリウム等を組み合わせたものが挙げられる。
【0028】これらガラス粉末の軟化点は、350〜6
50℃、粒度は、0.1〜30μmであることが、作業
性、障壁の強度等の点から好ましい。形成される障壁の
強度、焼成時の形状保持性の点から、無機材料中にガラ
ス粉末を30〜75重量%含有させることが好ましい。
【0029】本発明の(A)層を構成する樹脂組成物に
は、後述する凹部を有する基体を除去する際の基体の離
型性を向上させる観点から、離型剤を添加することが好
ましい。
【0030】離型剤としては、例えば、ステアリン酸、
シスチリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、シリ
コン系、フッ素系、リン酸エステル等の界面活性剤など
が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0031】本発明の(A)層における樹脂組成物に含
まれるエチレン性不飽和基を有する高分子結合剤の配合
量は、(A)層に含有される無機材料の総量100重量
部に対して、1〜200重量部とすることが好ましく、
2〜150重量部とすることがより好ましく、3〜13
0重量部とすることがより好ましく、4〜100重量部
とすることがより好ましく、5〜90重量部とすること
が特に好ましく、5〜80重量部とすることが極めて好
ましい。この配合量が1重量部未満では、焼成前の障壁
の強度が低下する傾向があり、200重量部を超える
と、焼成後の障壁の体積収縮が大きくなる傾向があり、
基板上に形成した障壁が剥離する傾向がある。
【0032】活性光の照射により遊離ラジカルを生成す
る光重合開始剤の配合量は、エチレン性不飽和基を有す
る高分子結合剤の総量100重量部に対して、0.01
〜30重量部とすることが好ましく、0.1〜20重量
部とすることがより好ましい。この配合量が、0.01
重量部未満では、(A)層の光硬化が不充分となる傾向
があり、30重量部を超えると、(A)層の露光表面で
の活性光吸収が増大して、内部の光硬化が不充分となる
傾向がある。
【0033】加熱により遊離ラジカルを生成する熱重合
開始剤を使用する場合の配合量は、エチレン性不飽和基
を有する高分子結合剤の総量100重量部に対して、0
〜20重量部とすることが好ましく、0.1〜10重量
部とすることがより好ましい。この配合量が、0.1重
量部未満では、(A)層の熱硬化が不充分となる傾向が
あり、20重量部を超えると、エレメントにした場合の
保存安定性が低下する傾向がある。
【0034】本発明の(A)層における可塑剤の配合量
は、(A)層を構成する無機材料の総量100重量部に
対して、0〜20重量部とすることが好ましく、0〜1
0重量部とすることがより好ましい。この配合量が20
重量部を超えると、エレメントとした場合に、(A)層
が端部からしみ出し、保存安定性が低下する傾向があ
る。
【0035】本発明の(A)層における離型剤の配合量
は、(A)層を構成する無機材料の総量100重量部に
対して、0.05〜20重量部とすることが好ましく、
0.1〜10重量部とすることがより好ましく、0.2
〜5重量部とすることが特に好ましい。
【0036】本発明における(A)層は、(A)層を構
成する前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤に、溶解又
は混合させることにより、均一に分散した溶液とし、支
持体フィルム上に、塗布、乾燥することにより得られ
る。
【0037】本発明における支持体フィルムとしては、
化学的及び熱的に安定であり、また、可とう性の物質で
構成された、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙
げられ、その中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが
より好ましい。
【0038】支持体フィルムの厚さは、5〜100μm
とすることが好ましく、10〜80μmとすることがよ
り好ましい。
【0039】(A)層を構成する前記各成分を溶解又は
分散可能な溶剤としては、例えば、トルエン、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、N−メ
チルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラメチル
スルホン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、クロロホル
ム、塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコー
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。
【0040】前記塗布方法としては、公知の方法を用い
ることができ、例えば、ナイフコート法、ロールコート
法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート
法、カーテンコート法等が挙げられる。
【0041】乾燥温度は、60〜130℃とすることが
好ましく、乾燥時間は、3分〜1時間とすることが好ま
しい。
【0042】本発明における(A)層の厚さは、PDP
とした場合の発光効率を考慮して、20〜200μmと
することが好ましく、30〜150μmとすることがよ
り好ましい。
【0043】本発明における(B)層に含まれるバイン
ダーポリマーとしては、特に制限はなく、例えば、ビニ
ル共重合体が挙げられ、前述した(a)エチレン性不飽
和基を有する高分子結合剤を製造する際に使用したビニ
ル共重合体(少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、
オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシ
ル基、アミノ基、酸無水物等の1個の官能基を有する化
合物を付加反応させる前のビニル共重合体)を使用する
ことができる。
【0044】バインダーポリマーの重量平均分子量(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準
ポリスチレン換算した値)は、1,000〜300,0
00とすることが好ましく、5,000〜150,00
0とすることがより好ましい。この重量平均分子量が、
1,000未満であるとエレメントとした場合に(B)
層が端部からしみ出し、保存安定性が低下する傾向が
り、300,000を超えると後述する誘電体層及び障
壁形成用樹脂組成物エレメントを、(B)層が前記基板
に接するようにして積層する工程において、(B)層と
基板との密着性が低下する傾向がある。
【0045】本発明の(B)層におけるバインダーポリ
マーのガラス転移温度は、30℃以下とすることが好ま
しく、25℃以下とすることがより好ましく、20℃以
下とすることが特に好ましく、15〜−100℃とする
ことが極めて好ましい。ガラス転移温度が30℃を超え
ると、後述する誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレ
メントを、(B)層が前記基板に接するようにして積層
する工程において、(B)層と基板との密着性が低下す
る傾向がある。
【0046】本発明の(B)層を構成する樹脂組成物
は、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメントとし
た場合の可とう性を発現させること等を目的に、必要に
応じて可塑剤を使用することができる。可塑剤として
は、公知のものを使用でき、例えば、ポリエチレングリ
コールジアセテート、ポリプロピレングリコールジアセ
テート等が挙げられる。
【0047】本発明の(B)層における無機材料として
は、例えば、公知の低融点ガラス等のガラス粉末、酸化
チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カ
ルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化銅、酸
化ジルコニウム、酸化イットリウム等が挙げられ、これ
らは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0048】上記ガラス粉末のガラス組成としては、酸
化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化バリウ
ム、酸化ビスマス、酸化カルシウム、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化リチウム、酸化ナトリウ
ム、酸化カリウム、酸化チタン、酸化イットリウム等を
組み合わせたものが挙げられる。
【0049】これらガラス粉末の軟化点は、350〜6
50℃、粒度は、0.1〜30μmであることが、作業
性等の点から好ましい。形成される誘電体層の強度、焼
成時の形状保持性の点から、無機材料中にガラス粉末を
30〜75重量%含有させることが好ましい。
【0050】本発明の(B)層におけるバインダーポリ
マーの配合量は、(B)層に含有される無機材料の総量
100重量部に対して、1〜200重量部とすることが
好ましく、2〜150重量部とすることがより好まし
く、3〜130重量部とすることがより好ましく、4〜
100重量部とすることがより好ましく、5〜90重量
部とすることが特に好ましく、5〜80重量部とするこ
とが極めて好ましい。この配合量が1重量部未満では、
後述する誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント
を、(B)層が前記基板に接するようにして積層する工
程において、(B)層と基板との密着性が低下する傾向
があり、200重量部を超えると、焼成後の誘電体層の
体積収縮が大きくなる傾向があり、基板上に形成した誘
電体層が剥離する傾向がある。
【0051】本発明の(B)層における可塑剤の配合量
は、(B)層における無機材料の総量100重量部に対
して、0〜20重量部とすることが好ましく、0〜10
重量部とすることがより好ましい。この配合量が20重
量部を超えると、エレメントとした場合に、(B)層が
端部からしみ出し、保存安定性が低下する傾向がある。
【0052】本発明における(B)層は、(B)層を構
成する前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤に、溶解又
は混合させることにより、均一に分散した溶液とし、
(A)層上に、塗布、乾燥することにより得られる。
【0053】(B)層を構成する前記各成分を溶解又は
分散可能な溶剤としては、例えば、(A)層を構成する
前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤等が挙げられ、こ
れらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
【0054】前記塗布方法及び乾燥条件は、前述の
(A)層を形成した場合と同様の塗布方法及び乾燥条件
を用いることができる。
【0055】本発明における(B)層の厚さは、PDP
とした場合の放電特性を考慮して、3〜120μmとす
ることが好ましく、5〜100μmとすることがより好
ましい。
【0056】本発明の誘電体層及び障壁形成用樹脂組成
物エレメントは、(B)層の上に、さらにカバーフィル
ムが積層されていてもよい。
【0057】カバーフィルムとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート等からなる厚さ5〜100μm程度のフィル
ムが挙げられる。
【0058】このようにして得られる誘電体層及び障壁
形成用樹脂組成物エレメントは、ロール状に巻いて保管
し、あるいは使用できる。
【0059】また、本発明の誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物エレメントは、(A)層と(B)層を別々に支
持体フィルム上に形成し、(A)層と(B)層が接する
ように貼り合わせて得ることもできる。
【0060】以下、本発明のPDP用基板製造法の一例
を説明する。
【0061】本発明で使用される基板は、特に制限はな
く、例えば、セラミック板、プラスチック板、ガラス板
等が挙げられる。この基板上には、絶縁層、電極、保護
層等が設けられていてもよい。
【0062】本発明において、基板上に、前記誘電体層
及び障壁形成用樹脂組成物エレメントを、(B)層が前
記基板に接するようにして積層する方法としては、
(B)層にカバーフィルム又は支持体フィルムが接して
存在しているときは、そのカバーフィルム又は支持体フ
ィルムを除去後、基板上に(B)層が接するように、圧
着ロールで圧着させること等により行うことができる。
【0063】圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱
手段を備えたものであってもよく、加熱圧着する場合の
加熱温度は、10〜200℃とすることが好ましく、2
0〜180℃とすることがより好ましく、30〜160
℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃
未満では、(B)層と基板との密着性が低下する傾向が
あり、200℃を超えると、(A)層及び(B)層に含
まれる有機材料が熱分解する傾向がある。
【0064】また、加熱圧着時の圧着圧力は、線圧で5
0〜1×105N/mとすることが好ましく、2.5×
102〜5×104N/mとすることがより好ましく、5
×102〜4×104N/mとすることが特に好ましい。
この圧着圧力が、50N/m未満では、(B)層と基板
との密着性が低下する傾向があり、1×105N/mを
超えると、基板が破壊される傾向がある。
【0065】誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメ
ントを前記のように加熱すれば、基板を予熱処理するこ
とは必要ではないが、(B)層と基板との密着性をさら
に向上させる点から、基板を予熱処理することが好まし
い。
【0066】この時の予熱温度は、30〜180℃とす
ることが好ましく、また、予熱時間は、0.5〜20分
間とすることが好ましい。
【0067】本発明において、凹部を有する基体を
(A)層に接するようにして圧着する方法としては、
(A)層に支持体フィルムが接して存在しているとき
は、その支持体フィルムを除去後、凹部を有する基体の
凹部が設けられた面に(A)層が接するように、圧着ロ
ールで圧着させること等が挙げられる。
【0068】本発明で使用される凹部を有する基体は、
金属、セラミック、ガラス、プラスチック等の材料から
構成されるシート、ロール等の表面に凹部を設けたもの
を使用することができ、また、これらの基体は、単一組
成の材料からなる一体化されたものであってもよく、組
成の異なる同系統の材料からなる複数の部分を組み合わ
せてなるものでもよく、異なる系統の材料からなる複数
の部分を組み合わせてなるものでもよい。凹部に埋め込
まれた(A)層から、凹部を有する基体を除去する際の
作業性の点から、表面に凹部が設けられた可とう性のあ
るプラスチック等から構成されるシートが好ましい。
【0069】圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱
手段を備えたものであってもよく、加熱圧着する場合の
加熱温度は、10〜200℃とすることが好ましく、2
0〜180℃とすることがより好ましく、30〜160
℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃
未満では、(A)層の凹部への充填性が低下する傾向が
あり、200℃を超えると、(A)層及び(B)層を構
成する有機材料が熱分解する傾向がある。
【0070】また、加熱圧着時の圧着圧力は、線圧で5
0〜1×105N/mとすることが好ましく、2.5×
102〜5×104N/mとすることがより好ましく、5
×102〜4×104N/mとすることが特に好ましい。
この圧着圧力が、50N/m未満では、(A)層の凹部
への充填性が低下する傾向があり、1×105N/mを
超えると、基板が破壊される傾向がある。
【0071】また、(A)層の凹部への充填性をさらに
向上させる点から、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物
を積層した基板及び凹部を有する基体を予熱処理するこ
とが好ましい。
【0072】この時の予熱温度は、30〜180℃とす
ることが好ましく、また、予熱時間は、0.5〜20分
間とすることが好ましい。
【0073】さらに、同様の目的で、5×104Pa以
下の減圧下で、上記した圧着及び加熱圧着の操作を行う
こともできる。
【0074】また、圧着が完了した後、30〜200℃
の範囲で、1〜120分間加熱することもできる。
【0075】また、本発明において、凹部を有する基体
を(A)層に接するようにして圧着する場合、後述する
凹部を有する基体を除去する際の基体の離型性を向上さ
せる観点から、凹部を有する基体に接する(A)層の表
面又は凹部を有する基体表面に離型剤を塗布した後、凹
部を有する基体を(A)層に接するようにして圧着する
ことが好ましい。
【0076】この場合、離型剤としては、前述の(A)
層を構成する樹脂組成物に添加する場合と同様の離型剤
を全て使用することができ、離型剤を塗布する方法とし
ては、例えば、スプレー、浸漬、刷毛等が挙げられる。
【0077】このようにして、(A)層を凹部に均一に
充填することができる。
【0078】本発明において、(A)層を凹部に充填し
た後、前記凹部を有する基体を除去して、凹部に対応す
るパターンを形成する方法としては、前記凹部を有する
基体を物理的に剥離する方法等が挙げられる。また、作
業性向上を目的に、静電気、吸引力などの力を利用し
て、前記凹部を有する基体を物理的に剥離する方法等も
挙げられる。
【0079】また、本発明において、焼成前の凹部に対
応するパターンの障壁強度及び形状維持性を向上させる
観点から、高圧水銀ランプ等による活性光線照射や加熱
を行うこともできる。
【0080】この時の活性光線の照射量は、通常、0.
2〜10×104J/m2であり、照射の際に加熱を伴う
こともできる。
【0081】また、加熱時の温度は、60〜200℃と
することが好ましく、100〜180℃とすることがよ
り好ましい。また、加熱時間は、15〜90分間とする
ことが好ましい。
【0082】これら活性光線の照射や加熱は、凹部を有
する基体の凹部に(A)層が均一に充填された状態で行
ってもよく、凹部を有する基体を除去した後に行っても
よい。
【0083】このようにして、凹部を有する基体の凹部
に対応するパターンを形成することができる。
【0084】この(A)層及び(B)層からなる誘電体
層及び障壁形成用樹脂組成物から有機成分を除去し、強
度、ガス不透過性等を向上する目的で、(A)層及び
(B)層からなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物を
焼成することができる。この焼成の温度と時間は、通
常、350〜650℃、1〜20時間である。
【0085】上記のようにして、誘電体層及び障壁を備
えたPDP用基板を得ることができるが、さらに、障壁
側面及び誘電体層上に多色のパターンを形成することが
できる。
【0086】多色のパターンを形成する際に使用される
蛍光体及び有機材料を含むものが使用され、例えば、
赤、緑及び青に発光する蛍光体を、それぞれ一色づつ含
有する蛍光体を含有する感光性樹脂組成物が挙げられ
る。
【0087】多色のパターンを形成する際に使用される
蛍光体を含有する感光性樹脂組成物としては、蛍光体を
必須成分とする感光性樹脂組成物であれば特に制限はな
く、例えば、バインダーポリマー、エチレン性不飽和基
を有する光重合性不飽和化合物、活性光線の照射により
遊離ラジカルを生成する光開始剤及び蛍光体を含むもの
が好ましく、このような成分としては、例えば、特開平
9−265906号公報、特開平9−288973号公
報、特開平10−92312公報、特開平10−923
13号公報、特開平10−228103号公報に記載さ
れているものが挙げられる。また、これらの配合量及び
別途添加剤等も前記公報に準じて使用することができ
る。
【0088】障壁側面及び誘電体層上に多色のパターン
を形成する方法としては、例えば、赤、緑及び青に発光
する蛍光体を、それぞれ一色づつ含有する蛍光体を含有
する各々の感光性樹脂組成物を用いて、前記した蛍光体
を含有する感光性樹脂組成物の層を、障壁及び誘電体層
によって形成される凹部内表面に追従させ、これを各色
毎に繰り返して、赤、緑及び青に発光する蛍光体及び有
機材料を含む多色のパターンを形成する方法等が挙げら
れる。
【0089】蛍光体を含有する各々の感光性樹脂組成物
の層を、障壁及び誘電体層によって形成される凹部内表
面に追従するように積層する方法としては、例えば、障
壁及び誘電体層が形成された基板上に、直接塗布し、乾
燥して積層する方法、蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物を公知の方法にて感光性エレメントとして積層する方
法等が挙げられる。
【0090】障壁及び誘電体層によって形成される凹部
内表面に蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を、均
一に追従するように積層した後、フォトマスクを介して
活性光線を像的に照射し、公知の現像液を用いて、スプ
レー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公
知方法により現像を行い、不要部を除去する。
【0091】上記した積層から現像までの各工程を1色
毎に繰り返して、赤、緑及び青に発色する蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の層からなる多色のパターンを形
成することができる。
【0092】このような多色のパターンの有機成分を除
去する目的で、障壁及び誘電体層上に形成された多色の
パターンを焼成することができる。この焼成の温度と時
間は、通常、350〜650℃、1〜20時間である。
【0093】また、PDP用基板の製造工程を簡略化で
きるという点で、基板上に、誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物エレメントを、前記(B)層が前記基板に接す
るようにして積層した後、支持体フィルムを除去し、凹
部を有する基体を(A)層に接するようにして圧着させ
た後、凹部を有する基体を除去して、凹部を有する基体
の凹部に対応するパターンを形成し、次いで、このパタ
ーンの凹部内表面に多色のパターンを形成した後、
(A)層及び(B)層からなる誘電体層及び障壁形成用
樹脂組成物と多色のパターンを同時に焼成することもで
きる。
【0094】この場合、(A)層及び(B)層からなる
誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンの形成方
法、多色のパターンの形成方法、焼成の方法としては、
上記した方法を使用することができる。
【0095】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0096】製造例1 〔エチレン性不飽和基を有する高分子結合剤溶液(a−
1)の作製〕撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及
び温度計を備えたフラスコに、表1に示す(1)を仕込
み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を8
0℃±2℃に保ちながら、表1に示す(2)を4時間か
けて均一に滴下した。(2)の滴下後、80℃±2℃で
6時間撹拌を続けた後、表1に示す(3)を添加した。
(3)を添加後、反応系を100℃に昇温し、0.5時
間かけて表1に示す(4)を滴下した。(4)の滴下
後、100℃で20時間撹拌を続けた後、室温に冷却し
て、重量平均分子量が25,000、ガラス転移温度が
約10℃のエチレン性不飽和基を有する高分子結合剤溶
液(固形分40.1重量%、エチレン性不飽和基濃度
1.75×10-3モル/g)(a−1)を得た。
【0097】
【表1】 製造例2 〔バインダーポリマー溶液(b−2)の作製〕撹拌機、
還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラ
スコに、表2に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下
で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちなが
ら、表2に示す(2)を4時間かけて均一に滴下した。
【0098】(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹
拌を続け、重量平均分子量が30,000、ガラス転移
温度約0℃のバインダーポリマーの溶液(固形分40.
1重量%)(b−1)を得た。
【0099】
【表2】 製造例3 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物用フィルム性付与
ポリマー溶液(c−1)の作製〕撹拌機、還流冷却機、
不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表3
に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇
温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表3に示
す(2)を4時間かけて均一に滴下した。
【0100】滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続
け、重量平均分子量が80,000、酸価が130mg
KOH/gの蛍光体を含有する感光性樹脂組成物用フィ
ルム性付与ポリマー溶液(固形分40重量%)(c−
1)を得た。
【0101】
【表3】 製造例4 〔(A)層用溶液(A−1)の製造〕表4に示す材料
を、ボールミルを用いて3時間混合し、(A)層用溶液
(A−1)を作製した。
【0102】
【表4】 製造例5 〔(B)層用溶液(B−1)の製造〕表5に示す材料
を、ボールミルを用いて3時間混合し、(B)層用溶液
(B−1)を作製した。
【0103】
【表5】 製造例6 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光
性エレメント(P−1)の作製〕表6に示す材料を、ラ
イカイ機を用いて15分間混合し、赤色の蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【0104】
【表6】 得られた溶液を、20μmの厚さのポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に均一に塗布し、80〜110℃の
熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して溶剤を除去し、赤
色の蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を形成し
た。得られた赤色の蛍光体を含有する感光性樹脂組成物
の層の乾燥後の厚さは、50μmであった。
【0105】次いで、この赤色の蛍光体を含有する感光
性樹脂組成物の層の上に、厚さが25μmのポリエチレ
ンフィルムをカバーフィルムとして張り合わせ、赤色の
蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光性
エレメント(P−1)を得た。
【0106】製造例7 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光
性エレメント(P−2)の作製〕表7に示す材料を、ラ
イカイ機を用いて15分間混合し、緑色の蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【0107】
【表7】 以下、製造例6と同様にして、緑色の蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を形成し、緑色の蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメント(P
−2)を得た。得られた緑色の蛍光体を含有する感光性
樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、50μmであった。
【0108】製造例8 〔蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光
性エレメント(P−3)の作製〕表8に示す材料を、ラ
イカイ機を用いて15分間混合し、青色の蛍光体を含有
する感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【0109】
【表8】 以下、製造例6と同様にして、青色の蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を形成し、青色の蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメント(P
−3)を得た。得られた青色の蛍光体を含有する感光性
樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、50μmであった。
【0110】製造例9 〔埋め込み層(熱可塑性樹脂層)を有するフィルム(U
−1)の作製〕表9に示す材料からなる樹脂溶液を、2
0μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に均一に塗布し、80〜110℃の熱風対流式乾燥機で
10分間乾燥して溶剤を除去し、厚さが25μmのポリ
エチレンフィルムをカバーフィルムとして張り合わせ
て、埋め込み層(熱可塑性樹脂層)を有するフィルムを
作製した。得られた埋め込み層(熱可塑性樹脂層)の厚
さは、60μmであった。
【0111】
【表9】 実施例1 〔誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント(i)
の製造〕製造例4で得られた(A)層用溶液(A−1)
を50μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に均一に塗布し、110℃の熱風対流式乾燥機で1
0分間乾燥して溶剤を除去し、(A)層を形成した。得
られた(A)層の厚さは48μmであった。
【0112】次いで、得られた(A)層の上に、製造例
5得られた(B)層用溶液(B−1)を均一に塗布し、
110℃の熱風対流式乾燥機で5分間乾燥して溶剤を除
去し、(A)層上に(B)層を形成した。得られた
(B)層の厚さは30μmであった。
【0113】次いで、(B)層の上に、さらに、25μ
mの厚さのポリエチレンフィルムを、カバーフィルムと
して張り合わせて、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物
エレメント(i)を作製した。
【0114】実施例2 電極が形成されたガラス基板上に、実施例1で得られた
誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エレメント(i)の
ポリエチレンフィルムを剥がしながら、(B)層が接す
るようにラミネータ(日立化成工業(株)製、商品名H
LM−1500型)を用いて、ラミネート温度が100
℃、ラミネート速度が0.5m/分、圧着圧力(シリン
ダ圧力)が4×105Pa(厚さが3mm、縦10cm
×横10cmの基板を用いたため、この時の線圧は9.
8×103N/m)で、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを介して積層した。
【0115】次に、積層した誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物エレメント(i)のポリエチレンテレフタレー
トフィルムを剥がし、(A)層上に、断面形状が矩形
で、材質がポリカーボネート製の凹部を有する基体(基
体の厚さ300μm、縦100mm×横100mm、凹
部開口幅70μm、凸部の幅150μm、凹部の高さ1
50μm、凹凸の配置がストライプ状)を、凹部が
(A)層に接するように、ラミネータ(日立化成工業
(株)製、商品名HLM−1500型)を用いて、ラミ
ネート温度が100℃、ラミネート速度が0.5m/
分、圧着圧力(シリンダ圧力)が4×105Pa(厚さ
が3mm、縦10cm×横10cmの基板を用いたた
め、この時の線圧は9.8×103N/m)で圧着し
た。
【0116】次いで、東芝電材(株)製東芝紫外線照射
装置を使用して、凹部を有する基体を介して、3×10
4J/m2の紫外線照射を行った。
【0117】次いで、(A)層上の凹部を有する基体を
剥がして除去して、凹部を有する基体の凹部に対応した
誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンのサンプ
ルを得た。
【0118】得られたサンプルの断面を、実体顕微鏡及
びSEMにより観察し、焼成前の誘電体層及び障壁形成
用樹脂組成物のパターンを評価し、結果を表10に示し
た。評価基準は次の通りである。
【0119】○:誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物の
パターンが凹部を有する基体の凹部形状に対応して、良
好に形成されている。
【0120】×:誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物の
パターンが変形しており、凹部を有する基体の凹部形状
に対応していない。
【0121】次に、得られた誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物のパターンを焼成炉中で、昇温速度5℃/mi
n、最大温度450℃、450℃での保持時間30mi
nで焼成し、誘電体層及び障壁が形成されたサンプルを
得た。
【0122】得られたサンプルの断面を、実体顕微鏡及
びSEMにより観察し、焼成後の誘電体層及び障壁のパ
ターンを評価し、結果を表10に示した。
【0123】実施例3 実施例2で得られた凹部を有する基体の凹部に対応した
誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物のパターンに、製造
例6で得られた蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の層
を有する感光性エレメント(P−1)の蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層が接するように、この感光性エ
レメント(P−1)のポリエチレンフィルムを剥がしな
がら、ラミネータ(日立化成工業(株)製、商品名HL
M−3000型)を用いて、加熱温度が60℃、圧着圧
力が2.5×103N/m(線圧)、基板の送り速度が
0.5m/分で積層した。
【0124】次いで、蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物の層を有する感光性エレメント(P−1)のポリエチ
レンテレフタレートフィルムを剥離し、蛍光体を含有す
る感光性樹脂組成物の層の上に、製造例9で得られた埋
め込み層(熱可塑性樹脂層)を有するフィルム(U−
1)のポリエチレンフィルムを剥離し、埋め込み層(熱
可塑性樹脂層)が蛍光体を含有する感光性樹脂組成物の
層に接するように、ラミネータ(日立化成工業(株)
製、商品名HLM−3000型)を用いて、加熱温度が
110℃、圧着圧力が5×103N/m(線圧)、基板
の送り速度が0.5m/分で積層し、蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を誘電体層及び障壁形成用樹脂組
成物のパターンの凹部内表面に追従するように形成し
た。
【0125】次いで、埋め込み層(熱可塑性樹脂層)を
有するフィルム(U−1)を剥離し、蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層上に、凹部のストライプ状パター
ンの3本に1本の間隔で作成された、開口幅と同程度の
活性光線透過幅を有するフォトマスクを密着させて、
(株)オーク製作所製、HMW−201GX型露光機を
使用し、200mJ/cm2で活性光線を像的に照射し
た。
【0126】次いで、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を
用いて、30℃で40秒間スプレー現像した。
【0127】現像後、80℃で10分間乾燥し、東芝電
材(株)製東芝紫外線照射装置を使用して、3J/cm
2の紫外線照射を行い、さらに、150℃で30分間加
熱した。
【0128】上記した蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物層のパターンの形成を、製造例7で得られた蛍光体を
含有する感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメン
ト(P−2)及び製造例8で得られた蛍光体を含有する
感光性樹脂組成物の層を有する感光性エレメント(P−
3)についてもそれぞれ同様にして行ない、誘電体層及
び障壁形成用樹脂組成物のパターンが形成された基板
に、赤、緑及び青色の蛍光体を含有する感光性樹脂組成
物の層のストライプが繰り返し、誘電体層及び障壁形成
用樹脂組成物のパターンの凹部内表面に形成された多色
のパターンを形成した。
【0129】次に、得られた誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物のパターンを焼成炉中で、昇温速度5℃/mi
n、最大温度450℃、450℃での保持時間30mi
nで焼成し、誘電体層上及び障壁側面に多色のパターン
が形成されたPDP用基板を得た。
【0130】比較例1 実施例1において、製造例4で得られた(A)層用溶液
(A−1)を、製造例5得られた(B)層用溶液(B−
1)に代えた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物
エレメントを得た。この樹脂組成物エレメントを、実施
例2において、実施例1で得られた誘電体層及び障壁形
成用樹脂組成物エレメント(i)に代えて使用した以外
は、実施例2と同様にして、誘電体層及び障壁形成用樹
脂組成物のパターン及び焼成後の誘電体層及び障壁のパ
ターンを得た。
【0131】得られた誘電体層及び障壁形成用樹脂組成
物のパターン及び焼成後の誘電体層及び障壁のパターン
の断面を、実体顕微鏡及びSEMにより観察し、焼成後
の誘電体層及び障壁のパターンを評価し、結果を表8に
示した。
【0132】
【表10】 表10から、実施例2は、誘電体層及び障壁形成用樹脂
組成物のパターンの形成性が良好であり、また、焼成後
の誘電体層及び障壁のパターンを良好な形状で形成でき
ることが分かる。
【0133】これと比較して、(A)層にチレン性不飽
和基を有する高分子結合剤を含む樹脂組成物を使用しな
かった比較例1は、誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物
のパターンの形成性が不良であり、焼成後も誘電体層及
び障壁のパターンを良好に形成できないことが分かる。
【0134】
【発明の効果】本発明の誘電体層及び障壁形成用樹脂組
成物エレメントは、少ない工程数で高品位なプラズマデ
ィスプレイパネル用基板を容易に歩留まりよく製造でき
るものである。
【0135】本発明のプラズマディスプレイパネル用基
板の製造法は、少ない工程数で高品位なプラズマディス
プレイパネル用基板を容易に歩留まりよく製造できるも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 H01J 11/02 B 5C058 H04N 5/66 101 H04N 5/66 101A (72)発明者 田井 誠司 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F006 AA35 AB24 AB74 CA08 4F100 AA00B AA00C AA19 AA21 AB00B AB00C AC00B AC00C AD00B AD00C AG00 AK01C AK03B AK25 AK42 AL01 AL06 AT00A BA03 BA07 BA10A CA18 DE01 GB41 JG05 4J002 BG011 BG071 BG131 BH021 CD191 DE076 DE086 DE096 DE106 DE116 DE136 DE146 DL006 FD016 GQ00 5C027 AA05 AA09 5C040 GD07 GD09 GF18 GF19 JA09 JA19 JA20 KA08 KA09 KA14 KB04 KB19 KB24 MA23 MA26 5C058 AA11 AB06 BA35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体フィルム上に(A)エチレン性不
    飽和基を有する高分子結合剤及び無機材料を含有してな
    る樹脂組成物層を有し、前記(A)層の上に、(B)バ
    インダーポリマー及び無機材料を含有してなる樹脂組成
    物層を有してなる誘電体層及び障壁形成用樹脂組成物エ
    レメント。
  2. 【請求項2】 基板上に、請求項1記載の誘電体層及び
    障壁形成用樹脂組成物エレメントを、前記(B)層が前
    記基板に接するようにして積層した後、支持体フィルム
    を除去し、凹部を有する基体を(A)層に接するように
    して圧着させた後、凹部を有する基体を除去し、凹部を
    有する基体の凹部に対応するパターンを形成した後、こ
    の(A)層及び(B)層からなる誘電体層及び障壁形成
    用樹脂組成物のパターンを焼成することを特徴とするプ
    ラズマディスプレイパネル用基板の製造法。
  3. 【請求項3】 基板上に、請求項1記載の誘電体層及び
    障壁形成用樹脂組成物エレメントを、前記(B)層が前
    記基板に接するようにして積層した後、支持体フィルム
    を除去し、凹部を有する基体を(A)層に接するように
    して圧着させた後、凹部を有する基体を除去して、凹部
    を有する基体の凹部に対応するパターンを形成し、次い
    で、このパターンの凹部内表面に多色のパターンを形成
    した後、(A)層及び(B)層からなる誘電体層及び障
    壁形成用樹脂組成物のパターンと多色のパターンを焼成
    することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用基
    板の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003056600A1 (en) * 2001-12-27 2003-07-10 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Composition for dielectric material for use in plasma display panel, laminate for dielectric material, method for forming dielectric material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003056600A1 (en) * 2001-12-27 2003-07-10 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Composition for dielectric material for use in plasma display panel, laminate for dielectric material, method for forming dielectric material

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