JP2002022915A - 可変特性素子、可変焦点ミラー、アクチュエータおよびアクチュエータシステム - Google Patents

可変特性素子、可変焦点ミラー、アクチュエータおよびアクチュエータシステム

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JP2002022915A
JP2002022915A JP2000200785A JP2000200785A JP2002022915A JP 2002022915 A JP2002022915 A JP 2002022915A JP 2000200785 A JP2000200785 A JP 2000200785A JP 2000200785 A JP2000200785 A JP 2000200785A JP 2002022915 A JP2002022915 A JP 2002022915A
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actuator
stator
carrier
movers
back side
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JP2000200785A
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English (en)
Inventor
Satoshi Konishi
聡 小西
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミラーの中心軸以外の任意の軸に沿って焦点
を可変できるとともに、複数の焦点を形成することもで
きる可変焦点ミラーのような可変特性素子、それに好適
なアクチュエータおよびアクチュエータシステムを提供
する。 【解決手段】 ミラーの反射面の裏面側に多数のリニア
アクチュエータ7を分散配置して裏面側に連結し、これ
らリニアアクチュエータ7の駆動を制御して反射面を能
動曲面5aとして任意の形状に制御してミラーの焦点位
置および焦点の数を可変するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波や音波などの
電磁波の送信特性や受信特性などを可変できる可変特性
素子、この可変特性素子としての可変焦点ミラー、特性
を可変するのに好適なアクチュエータおよびそれらを用
いたアクチュエータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の可変特性素子として、例
えばSi半導体微細加工技術を用いた光学素子である可
変焦点ミラーがある。この可変焦点ミラーとしては、例
えば、図21に示されるように、単結晶Si基板に異方
性エッチングによって得られる非常に薄い円形ダイヤフ
ラム20と対向電極21との間に静電気力を印加し、こ
のときにできる凹面をミラーとして用いるものがある。
この可変焦点ミラーでは、印加する静電気力によって円
形ダイヤフラム20の曲率を変化させて焦点22を可変
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来例の可
変焦点ミラーは、円形のダイヤフラム20の面全体を変
形させるものであって、このため、焦点22は、ミラー
の中心軸(光軸)23に沿って可変できるだけであっ
て、ミラーの中心軸23とは異なる任意の軸に沿って焦
点を可変するといったことはできず、かかる場合には、
可変焦点ミラーを移動させて位置合わせを行う必要があ
り、そのための機構を別途設ける必要がある。
【0004】また、ダイヤフラム22を部分的に変形さ
せて複数の焦点を同時に形成するといったこともできな
かった。
【0005】このように従来の可変特性素子では、その
特性を可変するのに制約があって、容易に特性を可変で
きない場合があるという難点がある。
【0006】本発明は、上述のような点に鑑みて為され
たものであって、容易に特性を可変できる可変特性素
子、ミラーの中心軸以外の任意の軸に沿って焦点を可変
できるとともに、複数の焦点を形成することもできる可
変焦点ミラーおよび特性の可変に好適なアクチュエータ
並びにそれらを備えるアクチュエータシステムを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0008】すなわち、本発明の可変特性素子は、駆動
対象面の裏面側に、複数のアクチュエータが分散配置さ
れて前記裏面側にそれぞれ連結され、前記アクチュエー
タの変位によって前記駆動対象面を能動曲面としてその
形状を変形させるものである。
【0009】本発明によると、複数のアクチュエータに
よって駆動対象面を能動曲面としてその形状を変形させ
ることによって、所望の曲面を近似的に形成できること
になり、例えば、能動曲面を送信面あるいは受信面とし
て電磁波の送信特性や受信特性などを容易に可変できる
ことになる。
【0010】本発明の一実施態様においては、駆動対象
面を複数の領域に仮想的に分割した仮想分割領域に対応
させて複数のアクチュエータが、前記駆動対象面の裏面
側に分散配置されるとともに、前記裏面側に連結され、
前記駆動対象面に垂直な方向の前記アクチュエータの変
位によって前記駆動対象面を能動曲面としてその形状を
変形させるものである。
【0011】本発明によると、駆動対象面を仮想的に分
割した複数の領域に対応させてアクチュエータを分散配
置して駆動対象面を変形させるので、アクチュエータの
小型化を図って集積度を上げて仮想分割領域の細分化を
高めることで、より滑らかな曲面を形成できることにな
る。
【0012】本発明の可変焦点ミラーは、反射面の裏面
側に、複数のアクチュエータが分散配置されて前記裏面
側にそれぞれ連結され、前記アクチュエータの変位によ
って前記反射面を能動曲面としてその形状を変形させて
焦点位置を可変するものである。
【0013】本発明によると、複数のアクチュエータに
よって駆動対象面を能動曲面としてその形状を変形させ
ることによって、所望の曲面を近似的に形成して焦点位
置を容易に可変できるとともに、複数の焦点位置を同時
に形成することもできる。
【0014】本発明の一実施態様においては、反射面を
複数の領域に仮想的に分割した仮想分割領域に対応させ
て複数のアクチュエータが、前記反射面の裏面側に分散
配置されるとともに、前記裏面側に連結され、前記反射
面に垂直な方向の前記アクチュエータの変位によって前
記反射面を能動曲面としてその形状を変形させて焦点位
置を可変するものである。
【0015】本発明によると、駆動対象面を仮想的に分
割した複数の領域に対応させてアクチュエータを分散配
置して駆動対象面を変形させるので、多数の領域に仮想
的に分割してアクチュエータを多数分散配置することに
よって、滑らかな曲面の反射面を形成できることにな
る。
【0016】本発明のアクチュエータは、一方向に沿っ
て移動可能な複数の移動子と、前記各移動子を固定位置
に保持する固定子と、前記固定子による保持が解除され
ている状態で、前記各移動子を保持して前記一方向に沿
って搬送する搬送子と、伸縮動作によって前記搬送子を
前記一方向に沿って変位させる圧電素子とを備えてい
る。
【0017】本発明によると、圧電素子の伸長動作ある
いは縮小動作を利用して移動子を一方向に沿って正逆方
向に移動させることができるので、この移動子に駆動対
象を連結して移動を繰り返すことによって、高い精度で
かつ十分な移動距離を確保して駆動対象を駆動でき、ま
た、半導体製造技術を用いて小型のアクチュエータを実
現できる。
【0018】本発明の一実施態様においては、一方向に
沿って移動可能な複数の移動子と、前記移動子を吸着す
るための電極を有する固定子と、前記移動子を吸着する
ための電極を有するとともに、前記一方向に沿って変位
可能な搬送子と、伸縮動作によって前記搬送子を変位さ
せる圧電素子とを備え、前記固定子は、前記移動子を静
電引力によって固定位置に吸着保持し、前記搬送子は、
前記固定子による吸着保持が解除されている状態で、前
記移動子を吸着して前記一方向に沿って搬送するもので
ある。
【0019】本発明によると、圧電素子の伸縮動作に合
わせて搬送子および固定子による移動子の吸着およびそ
の解除を行うことによって、移動子を一方向に沿って正
逆方向に移動させることができるので、この移動子に駆
動対象を連結して移動を繰り返すことによって、高い精
度でかつ十分な移動距離を確保して駆動対象を駆動で
き、また、半導体製造技術を用いて小型のアクチュエー
タを実現できる。
【0020】本発明の他の実施態様においては、一方向
に沿って移動可能な複数の移動子をアレイ状に並設する
とともに、前記移動子を吸着するための電極を有する単
一の固定子および前記移動子を吸着するための電極を有
する単一の搬送子を、前記移動子に対向するように配設
し、前記搬送子には、伸縮動作によって該搬送子を前記
一方向に沿って変位させる単一の圧電素子を併設し、前
記固定子は、前記複数の移動子を個別に静電引力によっ
て固定位置に吸着保持可能であり、前記搬送子は、前記
固定子による吸着保持が解除されている状態で、前記複
数の移動子を個別に吸着して前記一方向に沿って搬送可
能である。
【0021】本発明によると、アレイ状に並設された複
数の移動子を、単一の固定子、搬送子および圧電素子に
よって移動させるので、各移動子に対応させて固定子、
搬送子および圧電素子を設けるのに比べて構成が簡素化
される。
【0022】本発明のアクチュエータシステムは、駆動
対象面を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエー
タの駆動を制御する制御手段とを備え、前記アクチュエ
ータは、前記駆動対象面の裏面側に分散配置されて該裏
面側に連結されるとともに、一方向に沿って移動可能な
複数の移動子と、前記各移動子を固定位置に保持する固
定子と、前記固定子による保持が解除されている状態
で、前記各移動子を保持して前記一方向に沿って搬送す
る搬送子と、伸縮動作によって前記搬送子を前記一方向
に沿って変位させる圧電素子とを有し、前記制御手段
は、前記各移動子の移動を制御して前記駆動対象面を能
動曲面としてその形状を変形させるものである。
【0023】本発明によると、駆動対象面の裏面側に連
結されている複数の移動子の移動を、制御手段によって
制御して駆動対象面を能動曲面としてその形状を変形さ
せることよって、所望の曲面を近似的に形成できること
になり、例えば、能動曲面を送信面あるいは受信面とす
ることにより、電磁波の送信特性や受信特性などを容易
に可変できることになる。
【0024】本発明の他の実施態様においては、駆動対
象面を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータ
の駆動を制御する複数の制御手段とを備え、前記アクチ
ュエータは、前記駆動対象面の裏面側に分散配置されて
該裏面側に連結されるとともに、一方向に沿って移動可
能な複数の移動子と、前記各移動子を固定位置に保持す
る固定子と、前記固定子による保持が解除されている状
態で、前記各移動子を保持して前記一方向に沿って搬送
する搬送子と、伸縮動作によって前記搬送子を前記一方
向に沿って変位させる圧電素子とを有し、前記各制御手
段は、他の制御手段と情報通信を行うとともに、対応す
る移動子の移動を制御して前記駆動対象面を能動曲面と
してその形状を変形させるものである。
【0025】本発明によると、複数の各制御手段が他の
制御手段と情報通信を行って対応する各移動子の移動を
制御する、いわゆる自律分散型制御を行うので、単一の
制御手段で全ての移動子を制御する中央集中型制御に比
べて、外部と素子との間の配線数および通信量の低減を
図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の一つの実施の形態に係る
アクチュエータシステムを備える光学装置1の概略構成
図である。
【0028】この光学装置1は、光源2と、ビームエク
スパンダ14と、ビームスプリッタ3と、本発明に係る
アクチュエータシステム4とを備えており、このアクチ
ュエータシステム4は、後述のように可変特性素子とし
ての可変焦点ミラー5を駆動してその反射面を能動曲面
5aとして形状を任意に変形させることによって、焦点
6の位置を三次元的に変化させることができるととも
に、複数の焦点を形成できるものである。
【0029】図2は、この可変焦点ミラー5の反射面で
ある能動曲面5aの形状制御の原理を示す説明図であ
る。
【0030】可変焦点ミラー5は、例えば、シリコンゴ
ムなどの柔軟性有機膜に、アルミニウムなどの金属膜を
蒸着等によって形成して反射面である能動曲面5aとす
るものであって、この能動曲面5aを、複数の領域、例
えば矩形領域に仮想的に分割し、この矩形領域の各頂点
位置であって、能動曲面5aの裏面側に、後述するリニ
アアクチュエータ7を二次元方向にアレイ状に配設した
ものである。
【0031】各リニアアクチュエータ7は、その一端が
能動曲面5aの裏面側の柔軟性有機膜の頂点位置に接着
剤などを用いて接合されており、この頂点位置を制御点
15として、図2の部分拡大図の矢符Aで示されるよう
に、変形前の能動曲面5aに対して垂直方向にリニアア
クチュエータ7が変位することによって能動曲面5aの
形状を変形させるものであり、例えば、各リニアアクチ
ュエータ7が、図3に示されるように下方へ所要量変位
することによって、能動曲面5aである反射面を凹状に
変形することができる。リニアアクチュエータ7は、例
えば、マイクロマシン技術を用いて精密小型に製作され
るものである。
【0032】なお、能動曲面5aを、より滑らかに変形
させるために、上述の柔軟性有機膜の剛性を制御しても
よい。すなわち、柔軟性有機膜の裏面に、例えば、切り
込みパターンを形成するなどして制御点15と制御点1
5との間を柔軟性有機膜が直線的に張る(あるいは垂れ
る)のではなく、自然と曲面になる(フィッティング)
ようにしてもよい。
【0033】能動曲面5aの仮想的な分割方法は、種々
の形態が考えられるが、例えば、図4(a),(b)に
示される正方形のマトリックスパターンや同図(c)に
示されるハニカムパターンあるいは同心円状のパターン
などがある。
【0034】また、図5(a)に示されるように、菱形
の分割パターンの各頂点位置を制御点15とすることも
でき、この構成は、同図(b)に示されるように、ハニ
カムパターンの各頂点位置および各ハニカムの中央位置
を制御点15とする構成として把握することもできる。
【0035】このように能動曲面5aの仮想的な分割の
形態およびリニアアクチュエータ7に連結する制御点1
5の位置も種々の形態をとることができるが、より細か
な仮想分割領域として多数の制御点15を設けることに
よって、能動曲面5aを所望の曲面により近似した滑ら
かな曲面に変形させることができる。
【0036】次に、この実施の形態のリニアアクチュエ
ータの構成について、図6に基づいて説明する。
【0037】このリニアアクチュエータ7は、アレイ状
に並設された複数の移動子8と、これら移動子8の下方
に対向配置されて移動子8を搬送する搬送子9と、これ
ら移動子8の下方に対向配置された固定子10と、矢符
A方向に沿う伸縮動作によって搬送子9を変位させるP
ZTなどの積層型圧電素子11とを備えており、半導体
製造技術を用いて小型で精密に製作される。
【0038】なお、以下の図面においては、移動子8を
S、搬送子をCS1、固定子をCS2および積層型圧電
素子をPZTとしてそれぞれ示している。
【0039】各移動子8の固定子10側の端8cは、能
動曲面5aの制御点15にそれぞれ接続されて能動曲面
5aに垂直な矢符A方向に沿ってそれぞれ移動するもの
である。上述の図2においては、能動曲面5aの制御点
15にリニアアクチュエータ7が連結されるとして原理
を説明したけれども、この実施の形態では、具体的に
は、リニアアクチュエータ7の複数の各移動子8が、各
制御点15に接続されるものである。
【0040】複数の各移動子8は、図7に示されるよう
に、下面に絶縁層8aが形成されるとともに、その上に
導電層8bが形成されており、能動曲面5aに垂直な矢
符A方向に移動可能に図示しない支持ばねによって、例
えば左右の両面それぞれ2箇所で支持されている。この
移動子8の一端8cが、能動曲面5aの裏面側に連結さ
れており、移動子8の矢符A方向の移動によって能動曲
面5aが、該能動曲面5aに垂直方向に変形するもので
ある。支持ばねは、移動子8の動作を一直線方向に制約
し、初期位置への復帰を可能とするものである。また、
移動子8の支持ばねとして、能動曲面を利用することも
できる。これによって、アクチュエータシステムにおけ
る支持ばねの占有面積を減らすことができるので、ダウ
ンサイジングを図ることが可能となる。
【0041】積層型圧電素子11は、一端が固定される
とともに、他端が、搬送子9に連結されており、能動曲
面5aに垂直な矢符A方向に伸縮動作を行うものであ
る。搬送子9は、移動子8に対向する上面に、該移動子
8を静電引力によって吸着するための吸着用電極9aを
有しており、この吸着用電極9aに移動子8を吸着して
積層型圧電素子11の変位に応じて矢符A方向に移動子
8を搬送するものである。固定子10は、移動子8に対
向する上面に、該移動子8を静電引力によって吸着して
保持する吸着用電極10aを有しており、固定位置に設
けられている。
【0042】このリニアアクチュエータ7は、図8に示
される制御信号によってその駆動が制御されるものであ
る。積層型圧電素子11は、図8(a)に示される制御
信号によって伸縮動作を繰り返すものである。以下、能
動曲面5aに連結される移動子8の移動方向に応じて説
明する。
【0043】(1)移動子8を正方向(図7の左方向)
に移動させる場合には、搬送子(CS1)9には、積層
型圧電素子11の伸長動作に同期して移動子8を吸着す
るための電圧を図8(b)に示されるように印加する一
方、固定子(CS2)10は、移動子8を吸着しないよ
うに図8(c)に示されるように0電位とされ、移動子
8も図8(f)に示されるように0電位とされる。
【0044】これによって、移動子8は、図9(a),
(b)に示されるように積層型圧電素子11の伸長動作
によって正方向へ変位する搬送子9に吸着されて正方向
へ移動する。
【0045】積層型圧電素子11の伸長動作が終了する
と、移動子8が元の位置にもどらないように、搬送子9
には、図8(b)に示されるように電圧の印加を止めて
移動子8の吸着を解除する一方、固定子10には、図8
(c)に示されるように積層型圧電素子の縮小動作に同
期して移動子8を吸着して固定するように電圧を印加す
るものである。これによって、移動子8は、図9
(c),(d)に示されるように、固定子10に吸着保
持され、搬送子9は、積層型圧電素子11の縮小動作に
よって負(逆)方向へ変位する。
【0046】以上の動作を繰り返すことによって、積層
型圧電素子11の伸長動作の度に、移動子8が正方向に
順次移動することになる。
【0047】このようにして積層型圧電素子11によっ
て高い精度で移動子8を変位させることができるととも
に、繰り返し動作によって十分な移動距離を確保でき
る。
【0048】(2)移動子8を負方向(図7の右方向)
に移動させる場合には、搬送子9には、積層型圧電素子
11の縮小動作に同期して移動子8を吸着するための電
圧を図8(d)に示されるように印加する一方、固定子
10は、移動子8を吸着しないように図8(e)に示さ
れるように0電位とされ、移動子8も図8(f)に示さ
れるように0電位とされる。これによって、移動子8
は、積層型圧電素子11の縮小動作によって負方向へ変
位する搬送子9に吸着されて負方向へ移動する。
【0049】積層型圧電素子11の縮小動作が終了する
と、移動子8が元の位置にもどらないように、搬送子9
には、図8(d)に示されるように電圧の印加を止めて
移動子8の吸着を解除する一方、固定子10には、図8
(e)に示されるように積層型圧電素子11の伸長動作
に同期して移動子8を吸着して固定するように電圧を印
加するものである。
【0050】以上の動作を繰り返すことによって、積層
型圧電素子11の縮小動作の度に、移動子8が負方向に
順次移動することになる。
【0051】(1)(2)のように移動子8の電位を0
にしておくことによって、正方向または負方向に移動子
8を移動させることができるのであるが、この実施の形
態では、上述の図6に示されるように、搬送子9、固定
子10および積層型圧電素子11は、一つであるのに対
して、移動子8は、複数備えられており、これら複数の
移動子8の内、固定位置に保持しておきたい移動子8に
対しては、図8(g)あるいは図8(h)に示される電
圧を印加するものである。
【0052】すなわち、搬送子9および固定子10が、
移動子8を正方向に移動させる動作を行っている場合に
は、図8(g)に示されるように搬送子9に印加される
電圧と同じ電圧を印加して搬送子9には、吸着されず、
固定位置の固定子10に吸着保持されるようにすればよ
く、また、搬送子9および固定子10が、移動子8を負
方向に移動させる動作を行っている場合には、図8
(h)に示されるように搬送子9に印加される電圧と同
じ電圧を印加して搬送子9には、吸着されず、固定位置
の固定子10に吸着保持されるようにすればよい。
【0053】このように搬送子9、固定子10および移
動子8に印加する電圧を制御することによって、複数の
移動子8の内所望の移動子8のみを正方向あるいは負方
向に個別に移動させることができ、これによって、能動
曲面5aの所望の制御点15を、対応する移動子8を移
動させることによって該能動曲面5aに垂直方向に変位
させることができ、これによって、能動曲面5aを変形
することができる。
【0054】なお、制御信号は、移動子8の搬送子9お
よび固定子10に対する受け渡し受け渡しを円滑に行え
るように、図10に示されるように、部分的に重複させ
た信号とするとともに、受け渡し期間中は、積層型圧電
素子11の動作を停止させている。なお、図10(a)
〜(h)は、図8(a)〜(h)にそれぞれ対応してい
る。
【0055】なお、制御信号は、移動子8の搬送子9お
よび固定子9,10に対する受け渡し期間中は、伸縮動
作を停止させて受け渡しを円滑に行えるように、図10
に示されるように、部分的に重複させた信号とするのが
好ましい。なお、図10(a)〜(h)は、図8(a)
〜(h)にそれぞれ対応している。
【0056】この実施の形態では、移動子8を0電位に
し、搬送子9、固定子10に対して、正方向または負方
向に対応する電圧を印加して移動子8を正方向または負
方向に移動させたけれども、本発明の他の実施の形態と
して、例えば図11および図12に示されるように、搬
送子9、固定子10に対して、各図(b),(c)に示
されるように正方向に対応する電圧を印加し、各図
(d),(e)に示されるように移動子8を0電位にす
るか、あるいは、移動子8に電圧を印加することによっ
て、移動子8を正方向または負方向に移動させるように
してもよい。
【0057】以上の動作を行うリニアアクチュエータ7
は、能動曲面5aを、多数の制御点15で形状制御する
ために、図13に示されるように、二次元方向にアレイ
状に複数配設される。
【0058】この実施の形態では、Si半導体微細加工
技術を用いることにより、一つの移動子8が、能動曲面
5aを占有する面積は、例えば、1mm2以下であり、
移動子8の動作範囲は、該移動子8を支持する支持ばね
の設計仕様によって決定されるが、例えば、0.5mm
程度である。また、積層型圧電素子11の精度は、0.
1μm以下である。
【0059】次に、以上のようなリニアアクチュエータ
7による能動曲面5aの形状制御について、図14を参
照して放物面(回転二次曲面)を例にとって説明する。
【0060】同図(a)は、能動曲面の形状制御によっ
て形成される放物面を示し、同図(b)はxz平面にお
ける放物線を示し、同図(c)は能動曲面の制御点15
の位置を示す平面図である。
【0061】この図14においては、xy平面が、変形
のない状態の反射面である能動曲面5aに対応し、z軸
が能動曲面5aに垂直な方向に対応している。
【0062】この例では、放物面の焦点6の位置のx,
y,z座標を(0,0,f)としており、中心の制御点
15のx,y座標、すなわち、焦点6を通る法線がxy
平面と交わる点のx,y座標は、能動曲面5aのほぼ中
心位置(0,0)である。この放物面は、xz平面につ
いては、放物線z=4f・x2で示され、yz平面につ
いては、z=4f・y2で示される。
【0063】中心の制御点15から距離dずつ順次離れ
ている周辺の各制御点15は、中心の制御点15からの
距離Dに応じて、放物線の式Z=4fD2としてZ座標
が決定される。すなわち、同図(b),(c)に示され
るように、「0」が付されている中心の制御点15が決
定されると、それから距離dずつ離れた「2」「3」
「4」等が付された各制御点15の変位量がそれぞれ決
定されることになる。したがって、各制御点15に対応
する移動子8を、決定された変位量だけ正方向に移動さ
せることによって、能動曲面5aを、放物面に近似して
変形できることになる。
【0064】なお、この図14(c)においては、能動
曲面5aを、仮想的にハニカムパターンに分割し、その
頂点位置およびハニカムの中心を制御点15とした場合
の例を示している。
【0065】この例では、焦点6は、能動曲面5aのほ
ぼ中央のz軸上にあったけれども、図15(a)に示さ
れるように、z軸からずれた位置にあってもよく、ま
た、図15(b)に示されるように複数の焦点6を形成
するように能動曲面5aを変形させてもよい。この実施
の形態では、焦点6を、三次元の任意の位置にすること
ができる。
【0066】本発明の能動曲面5aは、放物面に限ら
ず、半球面やその他の種々の曲面に近似して変形できる
のは勿論である。
【0067】図16は、この実施の形態のアクチュエー
タシステム4の概略構成図であり、このアクチュエータ
システム4は、可変焦点ミラー5の反射面である能動曲
面5aの裏面側に二次元方向にアレイ状に配設された多
数のリニアアクチュエータ7と、このリニアアクチュエ
ータ7の上述の積層型圧電素子11、搬送子9、固定子
10および移動子8を制御する制御手段としてのCPU
12とを備えている。
【0068】能動曲面5aの各制御点には、予めアドレ
スが割り付けられており、CPU12は、図示しない入
力手段から焦点位置が入力されると、その焦点位置にな
るように中心の制御点を決定するとともに、各制御点の
変位量を上述のようにして算出してリニアアクチュエー
タ7の対応する移動子8の移動制御をアドレス回路1
6,17を介して行うことにより、能動曲面5aを所望
の曲面に近似して変形させるものである。すなわち、単
一のCPU12によってすべてのリニアアクチュエータ
7を制御する中央集中型制御である。
【0069】なお、本発明の他の実施の形態として、図
17に示されるように制御手段としてのCPU13をリ
ニアアクチュエータ7の各移動子8に対応させて、すな
わち、各制御点に対応させて多数アレイ状に配置し、各
CPU13間で情報通信を行える構成とし、各CPU1
3がリニアアクチュエータ7の対応する移動子8を個別
に制御する自律分散型制御としてもよい。
【0070】この自律分散制御方式では、例えば、中心
制御点に対応するCPU13に焦点距離のデータを与え
ることにより、中心制御点に対応するCPU13は、隣
接するCPU13に対して、中心制御点からの距離と焦
点距離のデータを与え、隣接する各CPU13は、与え
られた情報から対応する移動子8の変位量を上述のよう
に算出して移動子8を移動させる一方、さらに、隣接す
るCPU13に対して、中心制御点からの距離と焦点距
離のデータを与えるものである。このようにして中心制
御点から順次その周囲のCPU13に、中心制御点から
の距離と焦点距離のデータを与えることにより、各CP
U13は、与えられたデータから移動子8の変位量を算
出して移動子8を移動させるものである。
【0071】この自律分散型制御によれば、各CPU1
3を一つの基板に集積することによって、中央集中型制
御に比べて、外部と素子との間の配線数および通信量の
低減を図ることができる。なお、各CPU13は、最初
に受けたデータのみを有効なデータとして動作するもの
である。
【0072】上述の実施の形態では、単一のCPU12
あるいは各制御点に個別的に対応する多数のCPU13
によって、リニアアクチュエータ7を制御したけれど
も、本発明の他の実施の形態として、複数の制御点毎に
CPUを設け、各CPUが複数の制御点をそれぞれ制御
するようにしてもよい。
【0073】次に、この実施の形態のリニアアクチュエ
ータ7のより詳細な構成を図18に示す。同図(a)
は、上部構造の平面図であり、同図(b)は、その下の
下部構造の平面図であり、同図(c)は側面図であっ
て、上述の図7に対応する図である。
【0074】基板上水平方向に動作する移動子8アレイ
の上部基板を、固定子10、搬送子9等の駆動構造の下
部基板に重ねることによって構成されるものであり、上
部基板の移動子8は、移動子支持台構造30に支持ばね
31で支持されており、下部基板の搬送子9は、搬送子
支持台構造32に支持ばね33で支持されており、積層
型圧電素子11は、積層型圧電素子固定台34に固定さ
れている。移動子支持台構造30、搬送子支持台構造3
2、固定子10および積層型圧電素子11は、電気的に
は絶縁されているが、機械的には連結されている。
【0075】図19は、本発明の他の実施形態のリニア
アクチュエータの構成図であり、同図(a)は平面図で
あり、同図(b),(c)は、側面図である。上述の実
施の形態では、移動子8は、基板に水平方向に移動する
構成であったのに対して、この実施の形態では、移動子
8は、基板に垂直方向に移動するものである。
【0076】移動子8は、移動子支持台構造30に支持
ばね31で支持されており、搬送子9は、搬送子支持台
構造32に支持ばね33で支持されており、積層型圧電
素子11の伸縮動作は、動作伝達板35を介して搬送子
9に伝達される。移動子支持台構造30、搬送子支持台
構造32、固定子10および積層型圧電素子11は、電
気的には絶縁されているが、機械的には連結されてい
る。
【0077】このアクチュエータでは、水平型と異な
り、一枚の基板に移動子構造と駆動構造とを集積化する
ことができる。移動子の動作方向は、基板垂直方向(厚
み方向)である。
【0078】この図19のリニアアクチュエータのアレ
イ構成の一例を、図20に示す。この図20は、素子を
8×8のアレイ状に配置したものであり、このような多
数のアクチュエータを一枚の基板に集積化することが可
能であり、また、二次元配列になっているので、水平型
のようにスタック化する必要がない。
【0079】なお、搬送子9は、共通の積層型圧電素子
11に動作伝達板35を介して連結されており、また、
固定子10も先端が各移動子8に個別的に対応するよう
に枝分かれして構成されているが、根元と共通となって
おり、単一の搬送子9、単一の固定子10および単一の
積層型圧電素子11によって多数の移動子8を移動させ
るものである。
【0080】以上のようにして本発明の可変焦点ミラー
5は、能動曲面5aの形状制御によって、三次元の任意
の位置に焦点を形成することができる。また、複数の焦
点を同時に形成することができる。
【0081】したがって、例えば、三次元物体を異なる
焦点深度で撮像したり、複数の焦点を同時に形成して撮
像するデバイスとして好適に利用できる。
【0082】また、CD、DVD共用の読み出し光学系
の焦点深度調整用デバイスとして用いることもできる。
【0083】さらに、光が物質に及ぼす放射圧を利用し
たレーザーマニュピレーションに適用することもでき
る。レーザーマニュピレーションでは、微粒子を焦点に
引き寄せて焦点の移動によって微粒子を非接触で移動さ
せることができるものであり、複数の焦点を同時に形成
できる本発明の可変焦点ミラーを用いることにより、例
えば、二つの焦点に引き寄せられた二つの細胞を接近さ
せて一つにする細胞融合を行うといったことも可能とな
る。
【0084】媒質中を伝播する光は、媒質の不均一性や
時間的変動によって位相歪を生じるが、かかる位相歪を
補正する分離鏡方式や変形鏡方式を用いた位相変調素子
として本発明の可変焦点ミラーを適用することもでき
る。
【0085】さらに、この位相変調素子の考え方の発展
として、能動曲面(もしくは分離鏡アレイ面)の真上に
平行に配した半透過ミラー面と能動曲面(もしくは分離
鏡アレイ面)とのギャップを各制御点において制御す
る。面に入射した波長λの電磁波は、ギャップをλ/4
(の整数倍)に制御した場合には、反射が起こらなくな
る。この性質を利用した反射/非反射の2モードを実現
すれば、一つの制御点を一つの画素に対応させたディス
プレイを実現することもできる。
【0086】(その他の実施の形態)能動曲面の駆動
は、本発明に係るアクチュエータに限らず、接触式の従
来の積層型圧電アクチュエータや部分的な加熱制御によ
って形状が変化する選択駆動型形状記憶合金フィルム、
あるいは、非接触式の電磁型アクチュエータや静電型ア
クチュエータを用いてもよい。
【0087】本発明は、光波に限らず、音波等の電磁波
に適用することも可能であり、受動(間接)送信するた
めの反射鏡、能動曲面をホーンとするスピーカあるいは
受信面を能動曲面としたアンテナ、望遠境や集音型マイ
クロホンの集音構造などに用いることもできる。
【0088】さらに、一つの移動子を、ポンプのピスト
ンとして利用することにより、インクジェットプリンタ
ヘッド部の吐出機構に適用することもできる。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明の可変特性素子によ
れば、複数のアクチュエータによって駆動対象面を能動
曲面としてその形状を変形させることによって、所望の
曲面を近似的に形成できることになり、例えば、能動曲
面を送信面あるいは受信面とすることにより、電磁波の
送信特性や受信特性などを容易に可変できることにな
り、電磁波の送信や受信を行う各種の用途に利用するこ
とができる。
【0090】また、本発明の可変焦点ミラーによれば、
複数のアクチュエータによって駆動対象面を能動曲面と
してその形状を変形させることによって、所望の曲面を
近似的に形成して焦点位置を容易に可変できるととも
に、複数の焦点位置を同時に形成することもでき、例え
ば、三次元物体の撮像デバイス、CD、DVD共用の読
み出し光学系の焦点深度調整用デバイス、あるいは、レ
ーザーマニュピレーションなどの用途に利用できる。
【0091】本発明のアクチュエータによれば、圧電素
子の伸長動作あるいは縮小動作を利用して移動子を一方
向に沿って正逆方向に移動させることができるので、こ
の移動子に駆動対象を連結することによって、高い精度
でかつ十分な移動を確保して駆動対象を駆動でき、ま
た、半導体製造技術を用いて小型のアクチュエータを実
現できる。
【0092】本発明のアクチュエータシステムによれ
ば、駆動対象面の裏面側に連結されている複数の移動子
の移動を、制御手段によって制御して駆動対象面を能動
曲面としてその形状を変形させることよって、所望の曲
面を近似的に形成できることになり、例えば、電磁波の
送信特性や受信特性などを容易に可変できることにな
り、電磁波の送信や受信を行う各種の用途に利用するこ
とができる。
【0093】特に、複数の各制御手段が他の制御手段と
情報通信を行って対応する各移動子の移動を制御する、
いわゆる自律分散型制御を行うことにより、中央集中制
御に比べて、外部と素子との間の配線数および通信量の
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る光学装置の概
略構成図である。
【図2】図1の能動曲面の形状制御の原理を示す説明図
である。
【図3】能動曲面が凹状に変形した状態を示す図であ
る。
【図4】能動曲面の仮想分割のパターンを示す図であ
る。
【図5】能動曲面の他の仮想分割のパターンおよび制御
点を示す図である。
【図6】リニアアクチュエータの概略構成図である。
【図7】リニアアクチュエータの側面図である。
【図8】リニアアクチュエータの制御信号の波形図であ
る。
【図9】リニアアクチュエータの動作説明図である。
【図10】リニアアクチュエータの実用的な制御信号の
波形図である。
【図11】本発明の他の実施の形態の図8に対応する波
形図である。
【図12】本発明の他の実施の形態の図10に対応する
波形図である。
【図13】リニアアクチュエータの配置状態を示す図で
ある。
【図14】能動曲面を放物面に形状制御する場合の説明
図である。
【図15】能動曲面の他の形状制御の例を示す図であ
る。
【図16】本発明のアクチュエータシステムの概略構成
図である。
【図17】本発明の他の実施の形態のアクチュエータシ
ステムの概略構成図である。
【図18】本発明のリニアアクチュエータの構成図であ
る。
【図19】本発明の他の実施の形態のリニアアクチュエ
ータの構成図である。
【図20】図19のリニアアクチュエータのアレイ構成
を示す図である。
【図21】従来例を示す図である。
【符号の説明】
4 アクチュエータシスム 5 可変焦点ミラー 5a 能動曲面 7 リニアアクチュエータ 8 移動子 9 搬送子 10 固定子 11 積層型圧電素子 12,13 CPU 15 制御点

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動対象面の裏面側に、複数のアクチュ
    エータが分散配置されて前記裏面側にそれぞれ連結さ
    れ、前記アクチュエータの変位によって前記駆動対象面
    を能動曲面としてその形状を変形させることを特徴とす
    る可変特性素子。
  2. 【請求項2】 駆動対象面を複数の領域に仮想的に分割
    した仮想分割領域に対応させて複数のアクチュエータ
    が、前記駆動対象面の裏面側に分散配置されるととも
    に、前記裏面側に連結され、前記駆動対象面に垂直な方
    向の前記アクチュエータの変位によって前記駆動対象面
    を能動曲面としてその形状を変形させることを特徴とす
    る可変特性素子。
  3. 【請求項3】 反射面の裏面側に、複数のアクチュエー
    タが分散配置されて前記裏面側にそれぞれ連結され、前
    記アクチュエータの変位によって前記反射面を能動曲面
    としてその形状を変形させて焦点位置を可変することを
    特徴とする可変焦点ミラー。
  4. 【請求項4】 反射面を複数の領域に仮想的に分割した
    仮想分割領域に対応させて複数のアクチュエータが、前
    記反射面の裏面側に分散配置されるとともに、前記裏面
    側に連結され、前記反射面に垂直な方向の前記アクチュ
    エータの変位によって前記反射面を能動曲面としてその
    形状を変形させて焦点位置を可変することを特徴とする
    可変焦点ミラー。
  5. 【請求項5】 一方向に沿って移動可能な複数の移動子
    と、前記各移動子を固定位置に保持する固定子と、前記
    固定子による保持が解除されている状態で、前記各移動
    子を保持して前記一方向に沿って搬送する搬送子と、伸
    縮動作によって前記搬送子を前記一方向に沿って変位さ
    せる圧電素子とを備えることを特徴とするアクチュエー
    タ。
  6. 【請求項6】 一方向に沿って移動可能な複数の移動子
    と、前記移動子を吸着するための電極を有する固定子
    と、前記移動子を吸着するための電極を有するととも
    に、前記一方向に沿って変位可能な搬送子と、伸縮動作
    によって前記搬送子を変位させる圧電素子とを備え、 前記固定子は、前記移動子を静電引力によって固定位置
    に吸着保持し、前記搬送子は、前記固定子による吸着保
    持が解除されている状態で、前記移動子を吸着して前記
    一方向に沿って搬送することを特徴とするアクチュエー
    タ。
  7. 【請求項7】 一方向に沿って移動可能な複数の移動子
    をアレイ状に並設するとともに、前記移動子を吸着する
    ための電極を有する単一の固定子および前記移動子を吸
    着するための電極を有する単一の搬送子を、前記移動子
    に対向するように配設し、前記搬送子には、伸縮動作に
    よって該搬送子を前記一方向に沿って変位させる単一の
    圧電素子を併設し、 前記固定子は、前記複数の移動子を個別に静電引力によ
    って固定位置に吸着保持可能であり、前記搬送子は、前
    記固定子による吸着保持が解除されている状態で、前記
    複数の移動子を個別に吸着して前記一方向に沿って搬送
    可能であることを特徴とするアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 駆動対象面を駆動するアクチュエータ
    と、前記アクチュエータの駆動を制御する制御手段とを
    備え、 前記アクチュエータは、前記駆動対象面の裏面側に分散
    配置されて該裏面側に連結されるとともに、一方向に沿
    って移動可能な複数の移動子と、前記各移動子を固定位
    置に保持する固定子と、前記固定子による保持が解除さ
    れている状態で、前記各移動子を保持して前記一方向に
    沿って搬送する搬送子と、伸縮動作によって前記搬送子
    を前記一方向に沿って変位させる圧電素子とを有し、 前記制御手段は、前記各移動子の移動を制御して前記駆
    動対象面を能動曲面としてその形状を変形させることを
    特徴とするアクチュエータシステム。
  9. 【請求項9】 駆動対象面を駆動するアクチュエータ
    と、前記アクチュエータの駆動を制御する複数の制御手
    段とを備え、 前記アクチュエータは、前記駆動対象面の裏面側に分散
    配置されて該裏面側に連結されるとともに、一方向に沿
    って移動可能な複数の移動子と、前記各移動子を固定位
    置に保持する固定子と、前記固定子による保持が解除さ
    れている状態で、前記各移動子を保持して前記一方向に
    沿って搬送する搬送子と、伸縮動作によって前記搬送子
    を前記一方向に沿って変位させる圧電素子とを有し、 前記各制御手段は、他の制御手段と情報通信を行うとと
    もに、対応する移動子の移動を制御して前記駆動対象面
    を能動曲面としてその形状を変形させることを特徴とす
    るアクチュエータシステム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004069874A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Olympus Corp 光学装置
JP2006043778A (ja) * 2003-07-22 2006-02-16 Ngk Insulators Ltd アクチュエータ装置
JP2007509375A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 ビ−エイイ− システムズ パブリック リミテッド カンパニ− 変形可能なミラーホルダに関する改良
JP2013219768A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Centre National D'etudes Spatiales Cnes 動作中に再構成可能なアンテナ反射器

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