JP2002022352A - 断熱箱体 - Google Patents
断熱箱体Info
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- JP2002022352A JP2002022352A JP2000200675A JP2000200675A JP2002022352A JP 2002022352 A JP2002022352 A JP 2002022352A JP 2000200675 A JP2000200675 A JP 2000200675A JP 2000200675 A JP2000200675 A JP 2000200675A JP 2002022352 A JP2002022352 A JP 2002022352A
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- JP
- Japan
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- polyethylene terephthalate
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- heat insulating
- terephthalate resin
- inner box
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷蔵庫等の断熱箱体の内箱材に関し、HCF
C141b等のケミカルアタック性が高い断熱材の発泡
剤を使用するとABS樹脂やHIPS樹脂では割れや白
化が生じ、また焼却処理時に有害物資の発生の懸念もあ
った。PET樹脂を使って、上記の問題を解決し安価で
高品質な断熱箱体を提供する。 【解決手段】 再資源化法第二種指定製品である飲料
用、酒類用、しょうゆ用のPETボトルのリサイクル材
を内箱材とすることにより課題を解決することができ
る。
C141b等のケミカルアタック性が高い断熱材の発泡
剤を使用するとABS樹脂やHIPS樹脂では割れや白
化が生じ、また焼却処理時に有害物資の発生の懸念もあ
った。PET樹脂を使って、上記の問題を解決し安価で
高品質な断熱箱体を提供する。 【解決手段】 再資源化法第二種指定製品である飲料
用、酒類用、しょうゆ用のPETボトルのリサイクル材
を内箱材とすることにより課題を解決することができ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷蔵庫等の断熱箱体
の内箱材料に関するものである。
の内箱材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン破壊、地球温暖化、廃棄物
処理といった環境問題がクローズアップされている。
処理といった環境問題がクローズアップされている。
【0003】廃棄物の中でも廃プラスチックの処理が大
きな問題であり、資源の有効利用と合わせて、平成7年
には容器包装リサイクル法が公布され、平成9年から飲
料、酒類またはしょうゆを充填するPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)ボトルは特定容器として自治体によ
る分別収集が始まっており、その中で、収集されたPE
Tボトルの再商品化はシート等を中心になされているも
のの、収集量が年々増え、さらなる用途開発が急務にな
っている。
きな問題であり、資源の有効利用と合わせて、平成7年
には容器包装リサイクル法が公布され、平成9年から飲
料、酒類またはしょうゆを充填するPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)ボトルは特定容器として自治体によ
る分別収集が始まっており、その中で、収集されたPE
Tボトルの再商品化はシート等を中心になされているも
のの、収集量が年々増え、さらなる用途開発が急務にな
っている。
【0004】一方、冷蔵庫業界では、オゾン破壊の観点
から断熱材の発泡剤および冷媒として使用されてきた特
定フロンは平成8年に全廃され、変わって地球温暖化係
数も特定フロンよりも小さいHCFC、HFCあるいは
HCガスが現在使用されている。断熱材の発泡剤として
HCFC141b(1,1,1−トリヒドロ−2,2−
ジクロロ−2−フルオロエタン)を使用するとHCFC
141bが樹脂への溶解力が大きいために内箱材で最も
一般的に用いられているABS樹脂が膨潤し、外観不良
や応力腐食割れが生じるという問題があった。この解決
方法として内箱材にポリエチレンテレフタレート樹脂を
用いる方法が特開平8−142177号公報に示されて
いる。しかしながら、この方法は材料コストが高くなり
実用化には至っていない。
から断熱材の発泡剤および冷媒として使用されてきた特
定フロンは平成8年に全廃され、変わって地球温暖化係
数も特定フロンよりも小さいHCFC、HFCあるいは
HCガスが現在使用されている。断熱材の発泡剤として
HCFC141b(1,1,1−トリヒドロ−2,2−
ジクロロ−2−フルオロエタン)を使用するとHCFC
141bが樹脂への溶解力が大きいために内箱材で最も
一般的に用いられているABS樹脂が膨潤し、外観不良
や応力腐食割れが生じるという問題があった。この解決
方法として内箱材にポリエチレンテレフタレート樹脂を
用いる方法が特開平8−142177号公報に示されて
いる。しかしながら、この方法は材料コストが高くなり
実用化には至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、断熱箱体の内箱
材料としては一般的にABS樹脂あるいはHIPS樹脂
が用いられているが、これらの樹脂は、燃焼時の有害物
質の発生が懸念され、有害物質を含まないポリエチレン
テレフタレート樹脂等への代替化が望まれている。
材料としては一般的にABS樹脂あるいはHIPS樹脂
が用いられているが、これらの樹脂は、燃焼時の有害物
質の発生が懸念され、有害物質を含まないポリエチレン
テレフタレート樹脂等への代替化が望まれている。
【0006】また、ポリエチレンテレフタレート樹脂は
耐薬品性に優れていることなどから、断熱箱体の内箱材
として適していることも公知であった。しかしながら、
材料コストが高いという問題があった。
耐薬品性に優れていることなどから、断熱箱体の内箱材
として適していることも公知であった。しかしながら、
材料コストが高いという問題があった。
【0007】本発明は従来の課題を解決するもので、耐
薬品性に優れ、有害物質を含まず、安価な断熱箱体の内
箱を提供することを目的とする。
薬品性に優れ、有害物質を含まず、安価な断熱箱体の内
箱を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、断熱箱体の内箱材料を使用済みPETボト
ルから再生したポリエチレンテレフタレート樹脂のリサ
イクル材を含んだポリエチレンテレフタレート樹脂とし
たものである。
に本発明は、断熱箱体の内箱材料を使用済みPETボト
ルから再生したポリエチレンテレフタレート樹脂のリサ
イクル材を含んだポリエチレンテレフタレート樹脂とし
たものである。
【0009】これにより、耐薬品性に優れ、有害物質を
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0010】また、内箱の庫内側の材料をポリエチレン
テレフタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接する
側の材料を使用済みPETボトルから再生したポリエチ
レンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリエ
チレンテレフタレート樹脂としたものである。
テレフタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接する
側の材料を使用済みPETボトルから再生したポリエチ
レンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリエ
チレンテレフタレート樹脂としたものである。
【0011】これにより、耐薬品性に優れ、有害物質を
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、さらに、庫内側の材料をバージン材としたこと
で清潔感があり、安価な断熱箱体の内箱を作ることがで
きる。
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、さらに、庫内側の材料をバージン材としたこと
で清潔感があり、安価な断熱箱体の内箱を作ることがで
きる。
【0012】また、内箱材料を、PETボトルから再生
したポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を
含んだポリエチレンテレフタレート樹脂を物理的発泡剤
で発泡させた発泡体としたものである。
したポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を
含んだポリエチレンテレフタレート樹脂を物理的発泡剤
で発泡させた発泡体としたものである。
【0013】これにより、耐薬品性に優れ、有害物質を
含まず、使用材料にリサイクル材を使用すること、さら
に、発泡体としたことで省資源化も図れ、極めて環境に
優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
含まず、使用材料にリサイクル材を使用すること、さら
に、発泡体としたことで省資源化も図れ、極めて環境に
優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、内箱と、外箱と、発泡断熱材からなり、前記内箱材
料をポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を
含んだポリエチレンテレフタレート樹脂とした断熱箱体
である。
は、内箱と、外箱と、発泡断熱材からなり、前記内箱材
料をポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を
含んだポリエチレンテレフタレート樹脂とした断熱箱体
である。
【0015】そして、耐薬品性に優れ、有害物質を含ま
ず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境に優
れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
ず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境に優
れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0016】請求項2に記載の発明は、内箱の庫内側の
材料をポリエチレンテレフタレート樹脂のバージン材、
発泡断熱材と接する側の材料をポリエチレンテレフタレ
ート樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレンテレフタ
レート樹脂とした断熱箱体である。
材料をポリエチレンテレフタレート樹脂のバージン材、
発泡断熱材と接する側の材料をポリエチレンテレフタレ
ート樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレンテレフタ
レート樹脂とした断熱箱体である。
【0017】そして、耐薬品性に優れ、有害物質を含ま
ず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境に優
れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
ず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境に優
れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0018】また、庫内側の材料をバージン材としたこ
とで清潔感のある断熱箱体の内箱を作ることができる。
とで清潔感のある断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明に、さらに、内箱材料をポリエチレンテ
レフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレン
テレフタレート樹脂を物理的発泡剤で発泡させたもので
ある。
2に記載の発明に、さらに、内箱材料をポリエチレンテ
レフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレン
テレフタレート樹脂を物理的発泡剤で発泡させたもので
ある。
【0020】そして、耐薬品性に優れ、有害物質を含ま
ず、使用材料をリサイクル材を使用することで環境に優
れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
ず、使用材料をリサイクル材を使用することで環境に優
れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0021】また、さらに、発泡材料としたことで省資
源化も図れ極めて環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を
作ることができる。
源化も図れ極めて環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を
作ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明による断熱箱体の実施例につい
て説明する。
て説明する。
【0023】(実施例1)冷蔵庫等の断熱箱体は、鋼板
を折り曲げ加工した外箱と、使用済みPETボトルから
再生したポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル
材を含んだポリエチレンテレフタレート樹脂をシート状
に押し出し成形した後圧空成形した内箱で構成される空
間に発泡断熱材を充填発泡している。
を折り曲げ加工した外箱と、使用済みPETボトルから
再生したポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル
材を含んだポリエチレンテレフタレート樹脂をシート状
に押し出し成形した後圧空成形した内箱で構成される空
間に発泡断熱材を充填発泡している。
【0024】以上のような構成において、断熱箱体を構
成する内箱が使用済みPETボトルからどのように製造
されるかを説明する。
成する内箱が使用済みPETボトルからどのように製造
されるかを説明する。
【0025】まず、収集されたPETボトルから、有色
ボトルと混入されていた塩ビボトルを選別除去する。
ボトルと混入されていた塩ビボトルを選別除去する。
【0026】次に、無色透明の飲料、酒類またはしょう
ゆが充填されていたPETボトルを洗浄し、破砕機にか
け、フレークにする。フレークを液比重選別により、ボ
トルのキャップやラベルとして用いていたPE(ポリエ
チレン)やPP(ポリプロピレン)を選別除去する。
ゆが充填されていたPETボトルを洗浄し、破砕機にか
け、フレークにする。フレークを液比重選別により、ボ
トルのキャップやラベルとして用いていたPE(ポリエ
チレン)やPP(ポリプロピレン)を選別除去する。
【0027】さらに洗浄および脱水乾燥し、風力比重選
別により、ラベル、微粉を選別除去し、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂のフレークは完成する。
別により、ラベル、微粉を選別除去し、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂のフレークは完成する。
【0028】フレークをそのまま押し出し成形機により
ポリエチレンテレフタレート樹脂シートにすることも可
能であるが、フレークは非結晶であるため軟化しやすく
押出し成形機のホッパーでフレークどうしが融着する場
合や、ポリエチレンテレフタレート樹脂シートを圧空成
形した成形品に不純物によるぶつが発生する場合は、6
00メッシュ等の細かなメッシュを備え持つ結晶化ペレ
タイザーで結晶化ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレ
ットを造ることもできる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂シートにすることも可
能であるが、フレークは非結晶であるため軟化しやすく
押出し成形機のホッパーでフレークどうしが融着する場
合や、ポリエチレンテレフタレート樹脂シートを圧空成
形した成形品に不純物によるぶつが発生する場合は、6
00メッシュ等の細かなメッシュを備え持つ結晶化ペレ
タイザーで結晶化ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレ
ットを造ることもできる。
【0029】得られたフレークおよび結晶化ペレットの
極限粘度(IV値)を測定した結果を(表1)に示し
た。
極限粘度(IV値)を測定した結果を(表1)に示し
た。
【0030】
【表1】
【0031】IV値はばらつきが非常に少なく、いずれ
の場合も、内箱成形品の耐衝撃性として問題なく、結晶
化ペレットにおいてもペレタイジングによる熱履歴を受
けてもIV値の低下はわずか0.05dl/gであっ
た。
の場合も、内箱成形品の耐衝撃性として問題なく、結晶
化ペレットにおいてもペレタイジングによる熱履歴を受
けてもIV値の低下はわずか0.05dl/gであっ
た。
【0032】次に、上記工程により得られたフレークか
らポリエチレンテレフタレート樹脂シートを作る工程を
説明する。ここで、内箱成形品は所望の色に調色する必
要があるので、マスターバッチ法を用いる場合は、酸化
チタン等の顔料を添加した高倍率のポリエチレンテレフ
タレート樹脂が必要である。
らポリエチレンテレフタレート樹脂シートを作る工程を
説明する。ここで、内箱成形品は所望の色に調色する必
要があるので、マスターバッチ法を用いる場合は、酸化
チタン等の顔料を添加した高倍率のポリエチレンテレフ
タレート樹脂が必要である。
【0033】ここで用いるポリエチレンテレフタレート
樹脂もリサイクル材を使用する事でリサイクル材使用率
が100%(樹脂成分として)の内箱が得ることができ
る。フレークとマスターバッチをホッパーに入れベント
付き同方向回転2軸押出し機に供給する。
樹脂もリサイクル材を使用する事でリサイクル材使用率
が100%(樹脂成分として)の内箱が得ることができ
る。フレークとマスターバッチをホッパーに入れベント
付き同方向回転2軸押出し機に供給する。
【0034】ベント付き同方向回転2軸押出し機は脱気
効率が高いため供給する樹脂の予備乾燥を省略すること
ができる。樹脂の溶融温度は250〜280℃になるよ
うに押出し機のシリンダー、ダイ温度を設定し溶融樹脂
をシート状に押出し、冷却引き取り機の冷却ロール上で
樹脂を冷却固化する。実験では樹脂の押出しスピードに
もよるが、厚み1.5mmの調色していない透明シート
は冷却ロールを20℃程度に設定した時、厚み方向の中
心部まで樹脂の結晶化は見られなかった。
効率が高いため供給する樹脂の予備乾燥を省略すること
ができる。樹脂の溶融温度は250〜280℃になるよ
うに押出し機のシリンダー、ダイ温度を設定し溶融樹脂
をシート状に押出し、冷却引き取り機の冷却ロール上で
樹脂を冷却固化する。実験では樹脂の押出しスピードに
もよるが、厚み1.5mmの調色していない透明シート
は冷却ロールを20℃程度に設定した時、厚み方向の中
心部まで樹脂の結晶化は見られなかった。
【0035】また、溶融したポリエチレンテレフタレー
ト樹脂は低粘度であるため、冷却ロールは垂直ロールよ
り水平ロールの方が樹脂のたれ落ちがなく良好であっ
た。
ト樹脂は低粘度であるため、冷却ロールは垂直ロールよ
り水平ロールの方が樹脂のたれ落ちがなく良好であっ
た。
【0036】次に、上記工程により得られた樹脂シート
から内箱を成形する工程を説明する。樹脂シートを圧空
成形機に供給し、圧空成形工程で樹脂シートが90〜1
30℃になるように樹脂シートの加熱を行う。加熱温度
は高すぎると樹脂の結晶化が生じ、金型再現性が悪くな
る。
から内箱を成形する工程を説明する。樹脂シートを圧空
成形機に供給し、圧空成形工程で樹脂シートが90〜1
30℃になるように樹脂シートの加熱を行う。加熱温度
は高すぎると樹脂の結晶化が生じ、金型再現性が悪くな
る。
【0037】金型温度は40〜60℃に設定する。金型
温度は高すぎると成形品の金型からの離型が悪くなる。
圧空エアーは、シート板厚0.8〜1.5mmの範囲で
は0.2〜0.3MPaの圧力で金型再現性は良好であ
った。
温度は高すぎると成形品の金型からの離型が悪くなる。
圧空エアーは、シート板厚0.8〜1.5mmの範囲で
は0.2〜0.3MPaの圧力で金型再現性は良好であ
った。
【0038】以上により得られた内箱成形品は、従来の
ABS等の成形品と同様な方法でプレス成形にて内箱成
形品の外周トリミング、及び、発泡断熱材を完全充填す
るための空気抜き孔を形成した後、鋼板を折り曲げ加工
した外箱と嵌め合わせ、発泡断熱材を外箱に形成した発
泡断熱材の注入口から注入し断熱箱体が完成する。
ABS等の成形品と同様な方法でプレス成形にて内箱成
形品の外周トリミング、及び、発泡断熱材を完全充填す
るための空気抜き孔を形成した後、鋼板を折り曲げ加工
した外箱と嵌め合わせ、発泡断熱材を外箱に形成した発
泡断熱材の注入口から注入し断熱箱体が完成する。
【0039】これにより得られた断熱箱体の内箱は、耐
薬品性に優れ、内箱として必要な機械的強度を満足して
おり、光沢があり実用的な断熱箱体を提供することがで
きた。
薬品性に優れ、内箱として必要な機械的強度を満足して
おり、光沢があり実用的な断熱箱体を提供することがで
きた。
【0040】これにより、有害物質を含まず、使用材料
にポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を使
用することで環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作る
ことができる。
にポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を使
用することで環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作る
ことができる。
【0041】(実施例2)冷蔵庫等の断熱箱体は、鋼板
を折り曲げ加工した外箱と、庫内側の材料がポリエチレ
ンテレフタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接す
る側の材料を使用済みPETボトルから再生したポリエ
チレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリ
エチレンテレフタレート樹脂をシート状に2層押し出し
成形した後圧空成形した内箱で構成される空間に発泡断
熱材を充填発泡している。
を折り曲げ加工した外箱と、庫内側の材料がポリエチレ
ンテレフタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接す
る側の材料を使用済みPETボトルから再生したポリエ
チレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリ
エチレンテレフタレート樹脂をシート状に2層押し出し
成形した後圧空成形した内箱で構成される空間に発泡断
熱材を充填発泡している。
【0042】以上の構成において、本実施例の断熱箱体
の基本構造と製造方法は実施例1と同じくしており、基
本構造と製造方法が同一部分については実施例1の説明
をもってこれを省略し、異なる製造方法であるシート押
出し成形についてのみ説明する。
の基本構造と製造方法は実施例1と同じくしており、基
本構造と製造方法が同一部分については実施例1の説明
をもってこれを省略し、異なる製造方法であるシート押
出し成形についてのみ説明する。
【0043】発泡断熱材と接する側についてはPETボ
トルのリサイクル材を用いた層であり実施例1と全く同
一で、この層を主押出し機にて成形する。
トルのリサイクル材を用いた層であり実施例1と全く同
一で、この層を主押出し機にて成形する。
【0044】庫内側はポリエチレンテレフタレート樹脂
のバージン材を用いた層であり、この層を副押出し機に
て成形する。バージン材を用いた層は清潔感を付与する
ためのものであるため、2層シートの全厚みに対して数
パーセント以上の厚みであればよく、特に厚みは限定さ
れない。
のバージン材を用いた層であり、この層を副押出し機に
て成形する。バージン材を用いた層は清潔感を付与する
ためのものであるため、2層シートの全厚みに対して数
パーセント以上の厚みであればよく、特に厚みは限定さ
れない。
【0045】副押出し機で使用するバージン材料はPE
Tボトルのリサイクル材と同等のIV値0.63dl/
g以上で断熱箱体の内箱の耐衝撃性として問題はない
が、さらに耐衝撃性や耐熱性を必要とする場合は0.8
dl/g程度のポリエチレンテレフタレート樹脂を内箱
成形品の肉厚分布を見ながら必要な厚みに設定すること
も可能である。
Tボトルのリサイクル材と同等のIV値0.63dl/
g以上で断熱箱体の内箱の耐衝撃性として問題はない
が、さらに耐衝撃性や耐熱性を必要とする場合は0.8
dl/g程度のポリエチレンテレフタレート樹脂を内箱
成形品の肉厚分布を見ながら必要な厚みに設定すること
も可能である。
【0046】また、内箱の調色についてもリサイル材を
使用した層の厚みと色相と、バージン材を使用した層の
厚みと色相によって、バージン材は着色せず無色透明の
ままにすることも可能である。ただし、リサイクル材を
用いた層に有色の不純物が含まれていた場合には不純物
を覆い隠すためバージン材を用いた層を調色する必要が
ある。
使用した層の厚みと色相と、バージン材を使用した層の
厚みと色相によって、バージン材は着色せず無色透明の
ままにすることも可能である。ただし、リサイクル材を
用いた層に有色の不純物が含まれていた場合には不純物
を覆い隠すためバージン材を用いた層を調色する必要が
ある。
【0047】製造法は一般的な2種2層共押出しであ
り、副押出し機も主押出し機と同様な同方向回転2軸押
出し機を用い、副押出し機から押出されるシートは無色
透明の場合を例示すると、主押出し機のホッパーにはフ
レークと調色するために必要なマスターバッチを供給
し、また、副押出し機のホッパーには非結晶ペレットを
供給し、主押し機と副押出し機から押出される樹脂を2
層用フィードブロックで接着させ、Tダイにて所望の厚
みと幅に形成する。
り、副押出し機も主押出し機と同様な同方向回転2軸押
出し機を用い、副押出し機から押出されるシートは無色
透明の場合を例示すると、主押出し機のホッパーにはフ
レークと調色するために必要なマスターバッチを供給
し、また、副押出し機のホッパーには非結晶ペレットを
供給し、主押し機と副押出し機から押出される樹脂を2
層用フィードブロックで接着させ、Tダイにて所望の厚
みと幅に形成する。
【0048】ここで、押出し機の先端には不純物を除去
するためのスクリーンを設けるとよい。冷却引き取り機
以降の工程は実施例1と同一である。
するためのスクリーンを設けるとよい。冷却引き取り機
以降の工程は実施例1と同一である。
【0049】以上により得られた2層シートを庫内側が
バージン材を用いた層となるように圧空成形、プレス成
形すれば2層内箱は完成し、鋼板を折り曲げ加工した外
箱と嵌め合わせ、発泡断熱材を外箱に形成した発泡断熱
材の注入口から注入し断熱箱体が完成する。
バージン材を用いた層となるように圧空成形、プレス成
形すれば2層内箱は完成し、鋼板を折り曲げ加工した外
箱と嵌め合わせ、発泡断熱材を外箱に形成した発泡断熱
材の注入口から注入し断熱箱体が完成する。
【0050】これにより得られた断熱箱体の内箱は、耐
薬品性に優れ、内箱として必要な機械的強度を満足して
おり、光沢があり実用的な断熱箱体を提供することがで
きた。
薬品性に優れ、内箱として必要な機械的強度を満足して
おり、光沢があり実用的な断熱箱体を提供することがで
きた。
【0051】これにより、有害物質を含まず、使用材料
にポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を使
用することで環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作る
ことができる。
にポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を使
用することで環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作る
ことができる。
【0052】また、庫内側の材料をバージン材としたこ
とで清潔感のある断熱箱体の内箱を作ることができる。
とで清潔感のある断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0053】(実施例3)冷蔵庫等の断熱箱体は、実施
例1、または、実施例2のポリエチレンテレフタレート
樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレンテレフタレー
ト樹脂を物理的発泡剤で発泡させて形成した内箱を用い
た断熱箱体である。
例1、または、実施例2のポリエチレンテレフタレート
樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレンテレフタレー
ト樹脂を物理的発泡剤で発泡させて形成した内箱を用い
た断熱箱体である。
【0054】発泡シートの製造方法を例示すると、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポ
リエチレンテレフタレート樹脂を押出す押出し機のシリ
ンダーに物理的発泡剤の供給口を設けておき、供給口へ
は液化CO2 ボンベから計量ポンプを介してCO2 を供
給すればよい。
エチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポ
リエチレンテレフタレート樹脂を押出す押出し機のシリ
ンダーに物理的発泡剤の供給口を設けておき、供給口へ
は液化CO2 ボンベから計量ポンプを介してCO2 を供
給すればよい。
【0055】ここで供給するCO2 を温度と圧力を制御
することで超臨界状態にすれば押出される発泡シートの
気泡を超微細化することができ、発泡シートの未発泡シ
ートからの機械的物性低下を最小限にすることができ
る。また、次いで圧空成形される成形品の断熱性を向上
することができる。
することで超臨界状態にすれば押出される発泡シートの
気泡を超微細化することができ、発泡シートの未発泡シ
ートからの機械的物性低下を最小限にすることができ
る。また、次いで圧空成形される成形品の断熱性を向上
することができる。
【0056】以上により得られた発泡シートを圧空成
形、プレス成形すれば発泡シートを用いた内箱は完成
し、鋼板を折り曲げ加工した外箱と嵌め合わせ、発泡断
熱材を外箱に形成した発泡断熱材の注入口から注入し断
熱箱体が完成する。
形、プレス成形すれば発泡シートを用いた内箱は完成
し、鋼板を折り曲げ加工した外箱と嵌め合わせ、発泡断
熱材を外箱に形成した発泡断熱材の注入口から注入し断
熱箱体が完成する。
【0057】これにより得られた断熱箱体の内箱は、耐
薬品性に優れ、内箱として必要な機械的強度を満足して
おり、実用的な断熱箱体を提供することができた。
薬品性に優れ、内箱として必要な機械的強度を満足して
おり、実用的な断熱箱体を提供することができた。
【0058】これにより、有害物質を含まず、使用材料
にポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を使
用することで環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作る
ことができる。
にポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を使
用することで環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作る
ことができる。
【0059】また、発泡材料としたことで省資源化も図
れ極めて環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ること
ができる。
れ極めて環境に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ること
ができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、断熱箱体
の内箱材料を使用済みPETボトルから再生したポリエ
チレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリ
エチレンテレフタレート樹脂としたものである。
の内箱材料を使用済みPETボトルから再生したポリエ
チレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリ
エチレンテレフタレート樹脂としたものである。
【0061】これにより、耐薬品性に優れ、有害物質を
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0062】また、内箱の庫内側の材料をポリエチレン
テレフタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接する
側の材料を使用済みPETボトルから再生したポリエチ
レンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリエ
チレンテレフタレート樹脂としたものである。
テレフタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接する
側の材料を使用済みPETボトルから再生したポリエチ
レンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含んだポリエ
チレンテレフタレート樹脂としたものである。
【0063】これにより、耐薬品性に優れ、有害物質を
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、さらに、庫内側をバージン材としたことで清潔
感があり、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
含まず、使用材料にリサイクル材を使用することで環境
に優れ、さらに、庫内側をバージン材としたことで清潔
感があり、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
【0064】また、内箱を、PETボトルから再生した
ポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含ん
だポリエチレンテレフタレート樹脂を物理的発泡剤で発
泡させた発泡体としたものである。
ポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材を含ん
だポリエチレンテレフタレート樹脂を物理的発泡剤で発
泡させた発泡体としたものである。
【0065】これにより、耐薬品性に優れ、有害物質を
含まず、使用材料にリサイクル材を使用すること、さら
に、発泡体としたことで省資源化も図れ、極めて環境に
優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
含まず、使用材料にリサイクル材を使用すること、さら
に、発泡体としたことで省資源化も図れ、極めて環境に
優れ、安価な断熱箱体の内箱を作ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 晃司 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3L102 JA01 LB08 LB39
Claims (3)
- 【請求項1】 内箱と、外箱と、発泡断熱材からなり、
前記内箱材料をポリエチレンテレフタレート樹脂のリサ
イクル材を含んだポリエチレンテレフタレート樹脂とし
た断熱箱体。 - 【請求項2】 内箱の庫内側の材料をポリエチレンテレ
フタレート樹脂のバージン材、発泡断熱材と接する側の
材料をポリエチレンテレフタレート樹脂のリサイクル材
を含んだポリエチレンテレフタレート樹脂とした請求項
1の断熱箱体。 - 【請求項3】 内箱材料がポリエチレンテレフタレート
樹脂のリサイクル材を含んだポリエチレンテレフタレー
ト樹脂であり、さらに、ポリエチレンテレフタレート樹
脂のリサイクル材を含んだポリエチレンテレフタレート
樹脂は物理的発泡剤により発泡された発泡体である請求
項1または請求項2の断熱箱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000200675A JP2002022352A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 断熱箱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000200675A JP2002022352A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 断熱箱体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002022352A true JP2002022352A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18698509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000200675A Pending JP2002022352A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 断熱箱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002022352A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008261595A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Tlv Co Ltd | 冷却ロール |
CN104744899A (zh) * | 2015-03-26 | 2015-07-01 | 浙江世博新材料股份有限公司 | 一种利用废旧pet材料制备的pet增韧材料 |
WO2024157508A1 (ja) * | 2023-01-24 | 2024-08-02 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 冷蔵庫 |
-
2000
- 2000-07-03 JP JP2000200675A patent/JP2002022352A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008261595A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Tlv Co Ltd | 冷却ロール |
CN104744899A (zh) * | 2015-03-26 | 2015-07-01 | 浙江世博新材料股份有限公司 | 一种利用废旧pet材料制备的pet增韧材料 |
WO2024157508A1 (ja) * | 2023-01-24 | 2024-08-02 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 冷蔵庫 |
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