JP2002022135A - 廃油の燃焼方法およびその装置 - Google Patents
廃油の燃焼方法およびその装置Info
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- JP2002022135A JP2002022135A JP2000208115A JP2000208115A JP2002022135A JP 2002022135 A JP2002022135 A JP 2002022135A JP 2000208115 A JP2000208115 A JP 2000208115A JP 2000208115 A JP2000208115 A JP 2000208115A JP 2002022135 A JP2002022135 A JP 2002022135A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃油に灯油や重油等の新たな燃料を加えるこ
と無く、完全燃焼させ、クリ−ンな燃焼ガスを得ると共
に、燃焼ガスを乾燥機や熱交換器等の熱源として利用で
きる廃油の燃焼方法を提供する。 【解決手段】 微粒子化された廃油と空気との混合ガス
にマイクロ波を照射し、該マイクロ波の照射によって熱
プラズマを生成し、廃油を燃焼させることを特徴とする
廃油の燃焼方法、並びに、マイクロ波の発振器と、該発
振器からのマイクロ波をキャビティ−へ導く導波管と、
キャビティ−内に貫通するように設けられた放電管と、
廃油を微粒子化し放電管内へ噴出させるミストノズル
と、空気または水蒸気を含んだ空気をミストノズル部へ
送る供給管路と、を備え、微粒子化された廃油と空気も
しくは水蒸気を含んだ空気との混合ガスにマイクロ波を
照射して熱プラズマを生成し、廃油を燃焼させることを
特徴とする廃油の燃焼装置。
と無く、完全燃焼させ、クリ−ンな燃焼ガスを得ると共
に、燃焼ガスを乾燥機や熱交換器等の熱源として利用で
きる廃油の燃焼方法を提供する。 【解決手段】 微粒子化された廃油と空気との混合ガス
にマイクロ波を照射し、該マイクロ波の照射によって熱
プラズマを生成し、廃油を燃焼させることを特徴とする
廃油の燃焼方法、並びに、マイクロ波の発振器と、該発
振器からのマイクロ波をキャビティ−へ導く導波管と、
キャビティ−内に貫通するように設けられた放電管と、
廃油を微粒子化し放電管内へ噴出させるミストノズル
と、空気または水蒸気を含んだ空気をミストノズル部へ
送る供給管路と、を備え、微粒子化された廃油と空気も
しくは水蒸気を含んだ空気との混合ガスにマイクロ波を
照射して熱プラズマを生成し、廃油を燃焼させることを
特徴とする廃油の燃焼装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃油の燃焼方法お
よび廃油の燃焼装置に関し、さらに詳しくは、動植物油
の廃油にマイクロ波を照射することによって完全燃焼さ
せる廃油の燃焼方法および装置に関するものである。
よび廃油の燃焼装置に関し、さらに詳しくは、動植物油
の廃油にマイクロ波を照射することによって完全燃焼さ
せる廃油の燃焼方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動植物油の廃油は、食品工場や外食産業
等で多量に発生し、その処理が社会的に問題となってい
る。廃食用油は、石鹸や塗料の原料として一部で再利用
されているが、コスト面から需要が低迷し、余剰の廃食
用油は有償で廃棄物業者に引取ってもらっており、廃棄
側の負担も増大している。また、有効利用されない廃食
用油等の廃油(以下、廃油という)は焼却処理される
が、廃油は多種類の脂肪酸の混合物であるため熱分解温
度範囲が広く、通常の焼却炉では完全燃焼しにくく黒煙
や臭気を発生させる。このために通常の燃焼装置では、
図4に示すように、廃油1に燃料2の灯油や重油等を混
合器3で混合し、この混合油をバ−ナ5に供給して炉4
内で燃焼させることが行われている。そして、燃焼ガス
は排気ダクト6から排気されるが、この場合でも完全燃
焼は難しいため、煤や臭気の発生を解消することができ
なかった。
等で多量に発生し、その処理が社会的に問題となってい
る。廃食用油は、石鹸や塗料の原料として一部で再利用
されているが、コスト面から需要が低迷し、余剰の廃食
用油は有償で廃棄物業者に引取ってもらっており、廃棄
側の負担も増大している。また、有効利用されない廃食
用油等の廃油(以下、廃油という)は焼却処理される
が、廃油は多種類の脂肪酸の混合物であるため熱分解温
度範囲が広く、通常の焼却炉では完全燃焼しにくく黒煙
や臭気を発生させる。このために通常の燃焼装置では、
図4に示すように、廃油1に燃料2の灯油や重油等を混
合器3で混合し、この混合油をバ−ナ5に供給して炉4
内で燃焼させることが行われている。そして、燃焼ガス
は排気ダクト6から排気されるが、この場合でも完全燃
焼は難しいため、煤や臭気の発生を解消することができ
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、廃油に灯油や重油等の新たな燃料を加える
こと無く、マイクロ波を照射することによって完全燃焼
させ、クリ−ンな燃焼ガスを得ると共に、燃焼ガスを乾
燥機や熱交換器等の熱源として利用できる廃油の燃焼方
法及び装置を開発すべく、鋭意検討した。その結果、本
発明者らは、微粒子化した廃油を含む混合ガスにマイク
ロ波を照射して熱プラズマを生成し、廃油を燃焼させる
ことによって、上記問題点が解決されることを見い出し
た。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
題点に鑑み、廃油に灯油や重油等の新たな燃料を加える
こと無く、マイクロ波を照射することによって完全燃焼
させ、クリ−ンな燃焼ガスを得ると共に、燃焼ガスを乾
燥機や熱交換器等の熱源として利用できる廃油の燃焼方
法及び装置を開発すべく、鋭意検討した。その結果、本
発明者らは、微粒子化した廃油を含む混合ガスにマイク
ロ波を照射して熱プラズマを生成し、廃油を燃焼させる
ことによって、上記問題点が解決されることを見い出し
た。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、微
粒子化された廃油と空気との混合ガスにマイクロ波を照
射し、該マイクロ波の照射によって熱プラズマを生成
し、廃油を燃焼させる廃油の燃焼方法、あるいは、微粒
子化された廃油と水蒸気を含んだ空気との混合ガスにマ
イクロ波を照射し、該マイクロ波の照射によって熱プラ
ズマを生成し、廃油を燃焼させる廃油の燃焼方法を提供
するものである。このような方法を実施できる装置とし
て、本発明は、マイクロ波の発振器と、該発振器からの
マイクロ波をキャビティ−へ導く導波管と、キャビティ
−内に貫通するように設けられた放電管と、廃油を微粒
子化し放電管内へ噴出させるミストノズルと、空気また
は水蒸気を含んだ空気をミストノズル部へ送る供給管路
と、を備え、微粒子化された廃油と空気もしくは水蒸気
を含んだ空気との混合ガスにマイクロ波を照射して熱プ
ラズマを生成し、廃油を燃焼させる廃油の燃焼装置をも
提供するものである。ここで、前記ミストノズルの前段
には、廃油を予熱する加熱手段を設けることができる。
粒子化された廃油と空気との混合ガスにマイクロ波を照
射し、該マイクロ波の照射によって熱プラズマを生成
し、廃油を燃焼させる廃油の燃焼方法、あるいは、微粒
子化された廃油と水蒸気を含んだ空気との混合ガスにマ
イクロ波を照射し、該マイクロ波の照射によって熱プラ
ズマを生成し、廃油を燃焼させる廃油の燃焼方法を提供
するものである。このような方法を実施できる装置とし
て、本発明は、マイクロ波の発振器と、該発振器からの
マイクロ波をキャビティ−へ導く導波管と、キャビティ
−内に貫通するように設けられた放電管と、廃油を微粒
子化し放電管内へ噴出させるミストノズルと、空気また
は水蒸気を含んだ空気をミストノズル部へ送る供給管路
と、を備え、微粒子化された廃油と空気もしくは水蒸気
を含んだ空気との混合ガスにマイクロ波を照射して熱プ
ラズマを生成し、廃油を燃焼させる廃油の燃焼装置をも
提供するものである。ここで、前記ミストノズルの前段
には、廃油を予熱する加熱手段を設けることができる。
【0005】また、本発明は、微粒子化された廃油とキ
ャリアガスとの混合ガスにマイクロ波を照射し、マイク
ロ波の照射によって熱プラズマを生成し、生成された熱
プラズマに空気を供給混合する廃油の燃焼方法、あるい
は、微粒子化された廃油とキャリアガスの混合ガスにマ
イクロ波を照射し、マイクロ波の照射によって熱プラズ
マを生成し、生成された熱プラズマに空気および水蒸気
を供給する廃油の燃焼方法を提供するものである。この
ような方法を実施できる装置として、本発明は、マイク
ロ波の発振器と、同発振器からのマイクロ波をキャビテ
ィ−へ導く導波管と、キャビティ−内に貫通するように
設けられた放電管と、廃油を微粒子化し放電管内へ噴出
させるミストノズルと、キャリアガスをミストノズル部
へ送る供給管路と、放電管の出口側へ空気又は水蒸気を
含んだ空気の供給混合手段と、を備え、微粒子化された
廃油とキャリアガスとの混合ガスにマイクロ波を照射し
て熱プラズマを生成し、該熱プラズマに空気又は水蒸気
を含んだ空気を供給混合させることを特徴とする廃油の
燃焼装置をも提供するものである。ここで、前記ミスト
ノズルの前段には、廃油を予熱する加熱手段を設けるこ
とができる。
ャリアガスとの混合ガスにマイクロ波を照射し、マイク
ロ波の照射によって熱プラズマを生成し、生成された熱
プラズマに空気を供給混合する廃油の燃焼方法、あるい
は、微粒子化された廃油とキャリアガスの混合ガスにマ
イクロ波を照射し、マイクロ波の照射によって熱プラズ
マを生成し、生成された熱プラズマに空気および水蒸気
を供給する廃油の燃焼方法を提供するものである。この
ような方法を実施できる装置として、本発明は、マイク
ロ波の発振器と、同発振器からのマイクロ波をキャビテ
ィ−へ導く導波管と、キャビティ−内に貫通するように
設けられた放電管と、廃油を微粒子化し放電管内へ噴出
させるミストノズルと、キャリアガスをミストノズル部
へ送る供給管路と、放電管の出口側へ空気又は水蒸気を
含んだ空気の供給混合手段と、を備え、微粒子化された
廃油とキャリアガスとの混合ガスにマイクロ波を照射し
て熱プラズマを生成し、該熱プラズマに空気又は水蒸気
を含んだ空気を供給混合させることを特徴とする廃油の
燃焼装置をも提供するものである。ここで、前記ミスト
ノズルの前段には、廃油を予熱する加熱手段を設けるこ
とができる。
【0006】本発明によれば、微粒子化された廃油と空
気の混合ガスにマイクロ波を照射させることにより、熱
プラズマを生成し完全燃焼させることができる。水蒸気
の添加による完全燃焼については水蒸気のプラズマ中で
の原子状酸素の生成によるCO等の酸化が促進される。
また、微粒子化された廃油とキャリアガスの混合ガスに
マイクロ波を照射させて熱プラズマを生成し、空気また
は水蒸気あるいは両者を熱プラズマに供給することによ
って、燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
気の混合ガスにマイクロ波を照射させることにより、熱
プラズマを生成し完全燃焼させることができる。水蒸気
の添加による完全燃焼については水蒸気のプラズマ中で
の原子状酸素の生成によるCO等の酸化が促進される。
また、微粒子化された廃油とキャリアガスの混合ガスに
マイクロ波を照射させて熱プラズマを生成し、空気また
は水蒸気あるいは両者を熱プラズマに供給することによ
って、燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明を添付図面を参照しなが
ら、実施の形態に基づいて詳細に説明する。実施の形態(その1) 図1は、本発明に係る廃油の燃焼装置の説明図である。
本実施の形態では、微粒子化された廃油と空気の混合ガ
スに、マイクロ波を照射することによって熱プラズマを
生成し、完全燃焼させるように構成したものである。図
1において、マイクロ波の発振器11から発振されたマ
イクロ波が、導波管12からプラズマを生成するための
マイクロ波キャビティ−14へ送られる。キャビティ−
14内には、内部を貫通するように放電管13が設けら
れており、その放電管13内部を微粒子化された廃油と
空気の混合ガスが通過できるようになっている。
ら、実施の形態に基づいて詳細に説明する。実施の形態(その1) 図1は、本発明に係る廃油の燃焼装置の説明図である。
本実施の形態では、微粒子化された廃油と空気の混合ガ
スに、マイクロ波を照射することによって熱プラズマを
生成し、完全燃焼させるように構成したものである。図
1において、マイクロ波の発振器11から発振されたマ
イクロ波が、導波管12からプラズマを生成するための
マイクロ波キャビティ−14へ送られる。キャビティ−
14内には、内部を貫通するように放電管13が設けら
れており、その放電管13内部を微粒子化された廃油と
空気の混合ガスが通過できるようになっている。
【0008】図1中、16は予熱された廃油を微粒子化
し放電管13内へ噴霧するミストノズル、18はヒ−タ
等の加熱手段を具えた予熱器で、廃油タンク1に貯油さ
れた廃油がポンプ17によって予熱器18へ送られる。
19は廃油に混合される空気が送り込まれるガス箱で、
ガス箱19はキャビティ−14の側壁側(図の左側)に
固着され、内部にミストノズル16が図1の水平方向に
設けられている。ガス箱19に送り込まれる空気は、ブ
ロワ20から開閉バルブ22を介して供給管21から送
られ、また、水蒸気Sは開閉バルブ24を介して供給管
23から送られる。25は放電管13で生成された熱プ
ラズマが燃焼する燃焼室であり、完全燃焼した燃焼ガス
26は、後続の熱交換器27の熱源として利用される。
なお、上記ガス箱19へ空気を送る場合には開閉弁22
が「開」で、開閉弁24を「閉」とし、水蒸気を含む空
気を送る場合には、開閉弁24「開」として作動できる
ようになっている。
し放電管13内へ噴霧するミストノズル、18はヒ−タ
等の加熱手段を具えた予熱器で、廃油タンク1に貯油さ
れた廃油がポンプ17によって予熱器18へ送られる。
19は廃油に混合される空気が送り込まれるガス箱で、
ガス箱19はキャビティ−14の側壁側(図の左側)に
固着され、内部にミストノズル16が図1の水平方向に
設けられている。ガス箱19に送り込まれる空気は、ブ
ロワ20から開閉バルブ22を介して供給管21から送
られ、また、水蒸気Sは開閉バルブ24を介して供給管
23から送られる。25は放電管13で生成された熱プ
ラズマが燃焼する燃焼室であり、完全燃焼した燃焼ガス
26は、後続の熱交換器27の熱源として利用される。
なお、上記ガス箱19へ空気を送る場合には開閉弁22
が「開」で、開閉弁24を「閉」とし、水蒸気を含む空
気を送る場合には、開閉弁24「開」として作動できる
ようになっている。
【0009】上記のように構成された廃油の燃焼方法及
び装置によれば、タンク1に貯油された廃油が、ポンプ
17によって予熱器18へ送られると、予熱器18のヒ
−タ等によって約150〜250℃に予熱された後、ミ
ストノズル16で微粒子化され放電管13内へ噴霧され
る。また、ガス箱19へ送られる空気は、開閉弁22を
「開」、開閉弁24を「閉」としてブロワ20を作動
し、供給管21から空気が送り込まれミストノズル16
周囲先端から噴出し霧状の廃油へ混合され、混合ガスと
なって放電管13内へ噴出される。なお、上記ガス箱1
9へ送られる空気に水蒸気を混入して使用する場合に
は、開閉弁24を「開」とし、供給管23から水蒸気が
送り込まれミストノズル16先端周囲から噴出し霧状の
廃油へ混合され、混合ガスとなって放電管13内へ噴出
される。一方、発振器11からのマイクロ波が導波管1
2を通りキャビティ−14から放電管13内の混合ガス
へ照射される。このマイクロ波の照射によって放電管1
3内では高温の熱プラズマが生成され、このプラズマ状
態では高いガス温度に加えて電子エネルギ−も高いた
め、廃油が容易に気化(ガス化)し燃焼室25で完全燃
焼させることができる。そして、クリ−ンな燃焼ガス2
6は後続の乾燥機、ボイラ等の熱交換器27へ送られ熱
源として有効利用される。
び装置によれば、タンク1に貯油された廃油が、ポンプ
17によって予熱器18へ送られると、予熱器18のヒ
−タ等によって約150〜250℃に予熱された後、ミ
ストノズル16で微粒子化され放電管13内へ噴霧され
る。また、ガス箱19へ送られる空気は、開閉弁22を
「開」、開閉弁24を「閉」としてブロワ20を作動
し、供給管21から空気が送り込まれミストノズル16
周囲先端から噴出し霧状の廃油へ混合され、混合ガスと
なって放電管13内へ噴出される。なお、上記ガス箱1
9へ送られる空気に水蒸気を混入して使用する場合に
は、開閉弁24を「開」とし、供給管23から水蒸気が
送り込まれミストノズル16先端周囲から噴出し霧状の
廃油へ混合され、混合ガスとなって放電管13内へ噴出
される。一方、発振器11からのマイクロ波が導波管1
2を通りキャビティ−14から放電管13内の混合ガス
へ照射される。このマイクロ波の照射によって放電管1
3内では高温の熱プラズマが生成され、このプラズマ状
態では高いガス温度に加えて電子エネルギ−も高いた
め、廃油が容易に気化(ガス化)し燃焼室25で完全燃
焼させることができる。そして、クリ−ンな燃焼ガス2
6は後続の乾燥機、ボイラ等の熱交換器27へ送られ熱
源として有効利用される。
【0010】以上のように本実施の形態によれば、微粒
子化された廃油と空気の混合ガスにマイクロ波を照射さ
せることにより、熱プラズマを生成し完全燃焼させるこ
とができる。水蒸気の添加による完全燃焼については水
蒸気のプラズマ中での原子状酸素の生成によるCO等の
酸化が促進される。すなわち、廃油に水分が混入した状
態でも十分な完全燃焼が実現できる。また、完全燃焼に
よって得られるクリ−ンな燃焼ガスを熱交換器の熱源と
して有効利用することができる。さらに、灯油や重油等
の燃料が不要なため、廃油処理が低コスト化できる。
子化された廃油と空気の混合ガスにマイクロ波を照射さ
せることにより、熱プラズマを生成し完全燃焼させるこ
とができる。水蒸気の添加による完全燃焼については水
蒸気のプラズマ中での原子状酸素の生成によるCO等の
酸化が促進される。すなわち、廃油に水分が混入した状
態でも十分な完全燃焼が実現できる。また、完全燃焼に
よって得られるクリ−ンな燃焼ガスを熱交換器の熱源と
して有効利用することができる。さらに、灯油や重油等
の燃料が不要なため、廃油処理が低コスト化できる。
【0011】実施の形態(その2) 本実施の形態について、図2および図3により説明す
る。図2は、本発明の実施の形態(その2)に係る廃油
の燃焼装置の説明図であり、図3は、本実施の形態の他
の例を示す廃油の燃焼装置の説明図である。本実施の形
態では、微粒子化された廃油とキャリアガスの混合ガス
に、マイクロ波を照射することによって熱プラズマを生
成し、その熱プラズマ中に空気又は水蒸気を含んだ空気
を供給し廃油を完全燃焼できるように構成したもので、
その他の構成は実施の形態(その1)と同様である。図
2において、熱プラズマ中に送り込まれる空気は、ブロ
ワ30から開閉バルブ32を介して供給管31へ送ら
れ、供給管31が連結された燃焼室25内の放電管13
出口側へ供給されるようになっている。
る。図2は、本発明の実施の形態(その2)に係る廃油
の燃焼装置の説明図であり、図3は、本実施の形態の他
の例を示す廃油の燃焼装置の説明図である。本実施の形
態では、微粒子化された廃油とキャリアガスの混合ガス
に、マイクロ波を照射することによって熱プラズマを生
成し、その熱プラズマ中に空気又は水蒸気を含んだ空気
を供給し廃油を完全燃焼できるように構成したもので、
その他の構成は実施の形態(その1)と同様である。図
2において、熱プラズマ中に送り込まれる空気は、ブロ
ワ30から開閉バルブ32を介して供給管31へ送ら
れ、供給管31が連結された燃焼室25内の放電管13
出口側へ供給されるようになっている。
【0012】そして、微粒子化された廃油を搬送するキ
ャリアガスGは、開閉弁36を介して供給管35からミ
ストノズル16先端周囲へ噴出され、微粒子化し噴霧さ
れた廃油に混合され、該混合ガスが放電管13内へ噴出
される。キャリアガスGとしては、例えばアルゴン、N
2ガス、空気等が使用される。さらに、図3は、熱プラ
ズマ中に空気と水蒸気を同時に送り込む場合の例を示し
た図で、空気が開閉バルブ32を介して供給管31へ送
られ、水蒸気Sが開閉バルブ34を介して供給管33へ
送られ、供給管31、33が連結された燃焼室25内の
放電管13出口側へ同時に供給されるようになってい
る。上記以外の構成は、図1の実施の形態(その1)と
同様である。
ャリアガスGは、開閉弁36を介して供給管35からミ
ストノズル16先端周囲へ噴出され、微粒子化し噴霧さ
れた廃油に混合され、該混合ガスが放電管13内へ噴出
される。キャリアガスGとしては、例えばアルゴン、N
2ガス、空気等が使用される。さらに、図3は、熱プラ
ズマ中に空気と水蒸気を同時に送り込む場合の例を示し
た図で、空気が開閉バルブ32を介して供給管31へ送
られ、水蒸気Sが開閉バルブ34を介して供給管33へ
送られ、供給管31、33が連結された燃焼室25内の
放電管13出口側へ同時に供給されるようになってい
る。上記以外の構成は、図1の実施の形態(その1)と
同様である。
【0013】上記のように構成された廃油の燃焼方法及
び装置によれば、予熱された廃油が、ミストノズル16
で微粒子化されて放電管13内へ噴霧され、一方のキャ
リアガスGは、開閉弁36を介して供給管35から送り
込まれミストノズル16先端周囲から噴出し微粒子化さ
れた霧状の廃油へ混合され、混合ガスとなって放電管1
3内へ噴出される。そして、マイクロ波が放電管13内
の混合ガスへ照射されると、このマイクロ波の照射によ
って放電管13内では高温の熱プラズマが生成される。
生成された熱プラズマに対して、空気がブロワ30から
開閉弁32を介して供給管31へ送られ、燃焼室25内
の放電管13出口側へ供給されると廃油が着火、完全燃
焼する。そして、クリ−ンな燃焼ガス26は後続の乾燥
機、ボイラ等の熱交換器27へ送られ熱源として有効利
用される。
び装置によれば、予熱された廃油が、ミストノズル16
で微粒子化されて放電管13内へ噴霧され、一方のキャ
リアガスGは、開閉弁36を介して供給管35から送り
込まれミストノズル16先端周囲から噴出し微粒子化さ
れた霧状の廃油へ混合され、混合ガスとなって放電管1
3内へ噴出される。そして、マイクロ波が放電管13内
の混合ガスへ照射されると、このマイクロ波の照射によ
って放電管13内では高温の熱プラズマが生成される。
生成された熱プラズマに対して、空気がブロワ30から
開閉弁32を介して供給管31へ送られ、燃焼室25内
の放電管13出口側へ供給されると廃油が着火、完全燃
焼する。そして、クリ−ンな燃焼ガス26は後続の乾燥
機、ボイラ等の熱交換器27へ送られ熱源として有効利
用される。
【0014】さらに、図3で示すように、熱プラズマに
対して空気と水蒸気Sを同時に噴霧するようにしても同
様の作用効果が得られる。水蒸気の添加による完全燃焼
については水蒸気のプラズマ中での原子状酸素の生成に
よるCO等の酸化が促進される。これらの空気または水
蒸気あるいは両者の選択についは、廃油の種類、性状等
によって適宜選択され使用される。このような本実施の
形態によれば、微粒子化された廃油とキャリアガスの混
合ガスにマイクロ波を照射させて熱プラズマを生成し、
空気または水蒸気あるいは両者を熱プラズマに供給する
ことによって、燃焼ガスを完全燃焼させることができ
る。その他、上記実施の形態(その1)と同様の作用・
効果を得ることができる。
対して空気と水蒸気Sを同時に噴霧するようにしても同
様の作用効果が得られる。水蒸気の添加による完全燃焼
については水蒸気のプラズマ中での原子状酸素の生成に
よるCO等の酸化が促進される。これらの空気または水
蒸気あるいは両者の選択についは、廃油の種類、性状等
によって適宜選択され使用される。このような本実施の
形態によれば、微粒子化された廃油とキャリアガスの混
合ガスにマイクロ波を照射させて熱プラズマを生成し、
空気または水蒸気あるいは両者を熱プラズマに供給する
ことによって、燃焼ガスを完全燃焼させることができ
る。その他、上記実施の形態(その1)と同様の作用・
効果を得ることができる。
【0015】以上、本発明の実施の形態につき述べた
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
形及び変更を加え得るものである。
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
形及び変更を加え得るものである。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、廃油に水分が混入した
状態でも十分な完全燃焼が実現可能であり、完全燃焼に
よって得られるクリ−ンな燃焼ガスを熱交換器の熱源と
して有効利用することができる。また、灯油や重油等の
燃料が不要なため、廃油処理が低コスト化できる。さら
に本発明によれば、微粒子化された廃油とキャリアガス
の混合ガスにマイクロ波を照射させて熱プラズマを生成
し、空気または水蒸気あるいは両者を熱プラズマに供給
することによって、燃焼ガスを完全燃焼させることがで
きる。
状態でも十分な完全燃焼が実現可能であり、完全燃焼に
よって得られるクリ−ンな燃焼ガスを熱交換器の熱源と
して有効利用することができる。また、灯油や重油等の
燃料が不要なため、廃油処理が低コスト化できる。さら
に本発明によれば、微粒子化された廃油とキャリアガス
の混合ガスにマイクロ波を照射させて熱プラズマを生成
し、空気または水蒸気あるいは両者を熱プラズマに供給
することによって、燃焼ガスを完全燃焼させることがで
きる。
【図1】本発明に係る廃油の燃焼装置の一例を示す模式
図である。
図である。
【図2】本発明に係る廃油の燃焼装置の他の一例を示す
模式図である。
模式図である。
【図3】本発明に係る廃油の燃焼装置の他の一例を示す
模式図である。
模式図である。
【図4】従来の廃油の燃焼装置を概略的に示す模式図で
ある。
ある。
1 廃油タンク 2 燃料タンク 3 混合器 4 炉 5 バーナ 6 排気ダクト
Claims (7)
- 【請求項1】 微粒子化された廃油と空気との混合ガス
にマイクロ波を照射し、該マイクロ波の照射によって熱
プラズマを生成し、廃油を燃焼させることを特徴とする
廃油の燃焼方法。 - 【請求項2】 微粒子化された廃油と水蒸気を含んだ空
気との混合ガスにマイクロ波を照射し、該マイクロ波の
照射によって熱プラズマを生成し、廃油を燃焼させるこ
とを特徴とする廃油の燃焼方法。 - 【請求項3】 マイクロ波の発振器と、該発振器からの
マイクロ波をキャビティ−へ導く導波管と、キャビティ
−内に貫通するように設けられた放電管と、廃油を微粒
子化し放電管内へ噴出させるミストノズルと、空気また
は水蒸気を含んだ空気をミストノズル部へ送る供給管路
と、を備え、 微粒子化された廃油と空気もしくは水蒸気を含んだ空気
との混合ガスにマイクロ波を照射して熱プラズマを生成
し、廃油を燃焼させることを特徴とする廃油の燃焼装
置。 - 【請求項4】 微粒子化された廃油とキャリアガスとの
混合ガスにマイクロ波を照射し、マイクロ波の照射によ
って熱プラズマを生成し、生成された熱プラズマに空気
を供給混合することを特徴とする廃油の燃焼方法。 - 【請求項5】 微粒子化された廃油とキャリアガスの混
合ガスにマイクロ波を照射し、マイクロ波の照射によっ
て熱プラズマを生成し、生成された熱プラズマに空気お
よび水蒸気を供給することを特徴とする廃油の燃焼方
法。 - 【請求項6】 マイクロ波の発振器と、同発振器からの
マイクロ波をキャビティ−へ導く導波管と、キャビティ
−内に貫通するように設けられた放電管と、廃油を微粒
子化し放電管内へ噴出させるミストノズルと、キャリア
ガスをミストノズル部へ送る供給管路と、放電管の出口
側へ空気又は水蒸気を含んだ空気の供給混合手段と、を
備え、 微粒子化された廃油とキャリアガスとの混合ガスにマイ
クロ波を照射して熱プラズマを生成し、該熱プラズマに
空気又は水蒸気を含んだ空気を供給混合させることを特
徴とする廃油の燃焼装置。 - 【請求項7】 前記ミストノズルの前段に、廃油を予熱
する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項3又は請
求項6記載の廃油の燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000208115A JP2002022135A (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 廃油の燃焼方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000208115A JP2002022135A (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 廃油の燃焼方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002022135A true JP2002022135A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18704754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000208115A Withdrawn JP2002022135A (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 廃油の燃焼方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002022135A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006207954A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Fujita Seisakusho:Kk | 廃油燃焼装置及びこの廃油燃焼装置を用いた乾燥装置 |
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JP2009222262A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Katsumasa Morishita | 廃油を燃料とする燃焼バーナー装置 |
US20120100497A1 (en) * | 2009-06-23 | 2012-04-26 | Sung Ho Joo | Burner using plasma |
CN105013656A (zh) * | 2015-08-10 | 2015-11-04 | 宜兴福鼎环保工程有限公司 | 一种废液雾化器 |
WO2021054528A1 (ko) * | 2019-09-16 | 2021-03-25 | (주)에코플레임 | 폐기물 연소장치 |
CN114392570A (zh) * | 2022-02-09 | 2022-04-26 | 上海翰逸环保科技有限公司 | 一种切削液油雾化微波等离子体处理装置及其处理工艺 |
-
2000
- 2000-07-10 JP JP2000208115A patent/JP2002022135A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105013656B (zh) * | 2015-08-10 | 2017-03-29 | 宜兴福鼎环保工程有限公司 | 一种废液雾化器 |
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