JP2002021930A - 防振部材及びその製法 - Google Patents
防振部材及びその製法Info
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
あり、更に詳しくは、ハードディスク等の電子機器に用
いられる新規な防振部材にかかるものである。 【解決手段】 筒形に成形されたスチレンーエチレン・
ブチレンースチレン・ブロックコポリマーからなるエラ
ストマー部材と、筒形内に挿入されたケースへの取付用
軸部材と、からなることを特徴とする電子機器用防振部
材。1‥筒形のエラストマー部材、2‥軸部材、2a‥
軸部材の頭部、2c‥軸部材の雄ねじ、2d、2e‥フ
ランジ。
Description
法に関するものであり、更に詳しくは、ハードディスク
等の電子機器に用いられる新規な防振部材にかかるもの
である。
れるハードディスクドライブ等の電子機器が広く用いら
れており、ディスク・スタック・アッセンブリーはケー
スとカバーとからなり、ケース内にDCモーターがセッ
トされ、これによってディスクが回転されるようになっ
ており、更にディスクを挟んでロータリー・ポジショナ
・アッセンブリーがセットされている。このロータリー
・ポジショナー・アッセンブリーはディスクを挟むヘッ
ドスタック・アッセンブリーとリード・ライトアンプと
よりなり、このロータリー・ポジショナー・アッセンブ
リーは電子機器の心臓部であるところから一対のプレー
ト間に正確な間隔(隙間)を持ち、かつ外部からの振動
等に影響のないように防振機能を備えた部材にて支持さ
れてケース内にセットされている。
これを貫通する軸部材とからなっており、高度の防振機
能と共に、ケースに対して確実に固定する機能とを備え
たものである。従って、従来のかかる防振部材の製法は
筒形の部材を加硫ゴムにて製造し、次いで軸部材をこの
筒内に挿入(圧入)してなるものであった。
材の大きさはゴム部材で言えば、例えば高さが2mmで
筒形の外径(直径)が2mm、内径が1mm程度のもの
から、高さが10mmで筒形の外径が15mm程度のも
のがあり、特に小型の防振部材にあっては、軸部材を筒
形の内径内に挿入する作業だけでも極めて手間のかかる
工程であり、コストの高い部材となっていた。
に好適な材料を選択する必要があり、電子機器内への影
響があってはならないことから、更には防振機能を長い
間保たなくてはならないことから、その材料の選択・開
発にも配慮しなくてはならなかった。しかも、場合によ
ってはヘッドスタック・アッセンブリーのストッパーと
もなるものであり、この点でも永久歪み等の極めて少な
い材料を選択する必要があったものである。
ものであり、電子機器等に用いられる新規な防振部材及
びその製法を提供するものである。
用防振部材にかかり、筒形に成形されたスチレンーエチ
レン・ブチレンースチレン・ブロックコポリマーからな
るエラストマー部材と、筒形内に挿入されたケースへの
取付用軸部材と、からなることを特徴とするものであ
る。
にかかり、防振部材の外形を区画するキャビティを一定
の間隔を持って多数形成する第1工程、当該キャビティ
内に軸部材をセットする第2工程、前記キャビティ内に
堰口よりエラストマー性状をなす熱可塑性樹脂を注入
(好ましくは射出成形)する第3工程、当該熱可塑性樹
脂を硬化する第4工程、プレスカッターにて不要部位を
切断する第5工程、からなることを特徴とするもので、
好ましくは、熱可塑性樹脂がスチレンーエチレン・ブチ
レンースチレン・ブロックコポリマー樹脂である。
の中心をなす筒形のエラストマーがスチレンーエチレン
・ブチレンースチレン・ブロックコポリマーからなって
おり、これに軸部材が挿入されたものであって、これを
電子機器のケース内にセットしても長期にわたってその
性能は維持され、しかも他の部位に悪影響をもたらすこ
とがない。これはエラストマーとしてハロゲン系ガス及
び酸性ガスの発生のない、スチレンーエチレン・ブチレ
ンースチレン・ブロックコポリマーを採用したからであ
る。
ー内に軸部材を一つ一つ挿入する必要がなく、予めキャ
ビティ内の所定位置に軸部材をセットし、この状態で熱
可塑性樹脂(好ましくはスチレンーエチレン・ブチレン
ースチレン・ブロックコポリマー)を注型(主として射
出成形)し、その後プレスカッターにて不要部分をカッ
トするだけで製品が得られるものであり、製造コストが
著しく低減できたものである。勿論、上記したように得
られた防振部材は電子機器のケース内に用いることが目
的であって、従来にない特徴を備えているものである。
大の特徴は筒形のエラストマーをスチレンーエチレン・
ブチレンースチレン・ブロックコポリマー、即ち、水添
SBSブロックコポリマー(SEBS)を採用した点に
あり、先ずこのSEBSが熱可塑性エラストマーである
ために射出成形法にて容易に防振部材が得られることと
なる。即ち、キャビティ内へエラストマーを射出するだ
けで軸部材と複合化された防振部材が得られることとな
り、その成形にはEPDMゴムやブチルゴムのような加
硫時間を必要とせず、かつ材料はリサイクルが可能であ
り、極めてコストダウンに寄与することとなる。
可能であり、更に、圧縮永久歪特性もすぐれたものであ
り、かつ水分、空気の透過も極めて小さく、電子機器用
の防振部材の素材としては極めて好適なものである。そ
して、このSEBSはハロゲン系ガスや各種酸性ガス等
の発生もなく、電子機器類等を構成する他の素材に対す
る影響が全くないという大きな特徴もある。
化学製のラバロンやアロン化成製のエラストマーARが
あり、例えば、前者の例としてはラバロンMJ4300
(商標名)がある。
本の軸をもって構成されるのが一般的ではあるが、これ
に限定されるものではなく、大きめの防振部材にあって
は、軸部材が複数に分断されるケースもあり、例えば外
カラーとこれに嵌合する芯部材とからなるものもある。
図1は本発明の第1における電子機器用防振部材の半裁
側面図である。図中、符号1はSEBSからなる筒形の
エラストマー部材(硬度85〜95)であり、この内径
内にボルト状の軸部材2が挿入された構造である。かか
る筒形部材1は高さ2mm、外径(直径)が4mm、内
径が1mmである。軸部材2は頭部2aにドライバーに
て回動可能とするようにマイナス溝2bが刻設されてお
り、下側はケースにセットされるために雄ねじ2cが刻
設されている。そして、中央部に一対のフランジ2d、
2eが形成され、その間に筒形部材1が嵌り込んでいる
構造である。
振部材の他の例を示す半裁側面図である。図中、符号1
はSEBSからなる筒形のエラストマー部材(硬度85
〜95)であり、この内径内にカラー2Aが嵌め込ま
れ、このカラー2Aに図示しない軸部材2が挿入される
構造である。かかる筒形部材1は高さ5mm、外径(直
径)が10mm、内径が8mmであった。
略図であり、図1に示す防振部材の製造工程を示したも
のである。下モールド11には熱可塑性樹脂が射出され
筒形部1を形成するキャビティ12と、軸部材2のフラ
ンジ2eと雄ねじ2cと嵌り合う段部11a及び溝11
bが形成されており、一方、上モールド21には筒形部
1を形成するキャビティ22と軸部材2の頭部2aとフ
ランジ2dとが嵌り合う段部21a及び溝21bとが形
成されている。そして、下モールド11及び上モールド
21を合わせることによって多数の防振部材を得るため
にこれらのキャビティ、段部、溝が一定の間隔をもって
多数配列されている。図中、31は熱可塑性樹脂の射出
に供される堰口であり、32は連通部である。
部材2をセットし、上モールド21を閉じて樹脂を充填
するキャビティを構成し、ここにSEBSエラストマー
40を射出成形するものである。その後冷却して軸部材
2を内蔵した樹脂プレート50を取り出し、次いで堰口
及び連通部をプレスカット60して最終製品を得るもの
である。
Mゴム材料は、成形時に加硫する必要があるが、本発明
のSEBS材料は加硫する必要は全くなく、しかも軸部
材を筒形内に圧入するという細かい作業は不要となり、
防振部材の成形が簡素化されることとなったものであ
る。尚、ここで用いたSEBSポリマーは三菱化学製ラ
バロンMJ4300である。
いて従来のEPDMゴム製の防振部材と比較した。試験
法はJISーK6301に準じて行った。試験の結果、
耐油性・耐薬品性についてはEPDMゴムよりもすぐれ
ており、圧縮永久歪みもEPDMと同等の結果であっ
た。
性ガスの発生は他の電子部材に悪影響を及ぼすことが分
かっており、これらのガスの発生は極力避けなければな
らない。これらの点から、本発明の防振部材からハロゲ
ン系ガスや酸性ガスの発生の有無を調べた。前者の測定
については日本電子製GCーIR(JIRー351
0)、後者は横河アナリテイカルシステムズ製イオンク
ロマトグラフ(ICー7000)を用いた。
熱し、発生するガスを測定し、後者にあっては試料1g
を2mm角程度に切断し、純水19ccに浸漬させ、超
音波抽出(30分×4回)した水溶液を100ccにメ
スアップし測定した。これらの結果、ハロゲン系ガスや
酸性ガスの発生はいずれも認められなかった。
振部材が容易に製造でき、得られた防振部材も従来の部
材と比べて特別優れたものとなったものであり、その工
業的価値は極めて高い。
面図である。
の半裁側面図である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 筒形に成形されたスチレンーエチレン・
ブチレンースチレン・ブロックコポリマーからなるエラ
ストマー部材と、筒形内に挿入されたケースへの取付用
軸部材と、からなることを特徴とする電子機器用防振部
材。 - 【請求項2】 防振部材の外形を区画するキャビティを
一定の間隔を持って多数形成する第1工程、当該キャビ
ティ内に軸部材をセットする第2工程、前記キャビティ
内に堰口よりエラストマー性状をなす熱可塑性樹脂を注
入する第3工程、当該熱可塑性樹脂を硬化する第4工
程、プレスカッターにて不要部位を切断する第5工程、
からなることを特徴とする電子機器用防振部材の製法。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂がスチレンーエチレン・ブ
チレンースチレン・ブロックコポリマーである請求項2
記載の電子機器用防振部材の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000203517A JP2002021930A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 防振部材及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000203517A JP2002021930A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 防振部材及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002021930A true JP2002021930A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18700912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000203517A Pending JP2002021930A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 防振部材及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002021930A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108527884A (zh) * | 2018-04-28 | 2018-09-14 | 南京金三力高分子科技有限公司 | 一种汽车用减震件过盈配合骨架装配模具及装配方法 |
-
2000
- 2000-07-05 JP JP2000203517A patent/JP2002021930A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108527884A (zh) * | 2018-04-28 | 2018-09-14 | 南京金三力高分子科技有限公司 | 一种汽车用减震件过盈配合骨架装配模具及装配方法 |
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