JP2002021490A - トンネル用型枠材のコンクリート注入装置、コンクリート注入装置用の回動軸部材および回動軸部材の製造方法 - Google Patents

トンネル用型枠材のコンクリート注入装置、コンクリート注入装置用の回動軸部材および回動軸部材の製造方法

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JP2002021490A
JP2002021490A JP2000206574A JP2000206574A JP2002021490A JP 2002021490 A JP2002021490 A JP 2002021490A JP 2000206574 A JP2000206574 A JP 2000206574A JP 2000206574 A JP2000206574 A JP 2000206574A JP 2002021490 A JP2002021490 A JP 2002021490A
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rotating shaft
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Mitsuo Kanazawa
光雄 金澤
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Kanazawa Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蓋部材の回動中心となる回動軸部材を、コンク
リート注入口の所定内周縁部に対して常時小さな隙間の
みが形成されるように、精度よく容易に形成できるよう
にする。回動軸部材を保持する部分の摩耗や変形を防止
する。回動軸部材と蓋部材との外周面同士を容易に面一
にできるようにする。 【解決手段】トンネル周方向の形状が円弧状とされた型
枠材2Aの板面に形成されたコンクリート注入口12
が、回動軸部材14を中心として揺動される蓋部材13
によって開閉される。回動軸部材14のうち本体部22
の外周面形状が、軸線方向に凸となった円弧状とされ
て、全体的に樽型形状とされる。本体部22の外周面
に、切欠部23が形成される。切欠部23に蓋部材13
を嵌合させると、本体部22と蓋部材13の外周面同士
が面一とされる。回動軸部材34(34B)を、軸部材
35(45)と、その外周に回動自在に嵌合された筒状
の本体部材36(46)との2部材で構成するのが、摩
耗等防止の上で好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトンネル用型枠材の
コンクリート注入装置、コンクリート注入装置用回動軸
部材および回動軸部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネル用型枠材にあっては、その複数
をトンネル断面(内面)に沿って組み合わせることによ
り、トンネル断面との間に所定の隙間を形成するように
配設される。そして、この隙間にコンクリートを注入す
ることにより、トンネル内面がコンクリート張りされ
る。このようなトンネル用型枠材にあっては、トンネル
の内面形状に沿う形状とされるために、トンネル周方向
となる特定方向に沿ってほぼ円弧状に形成されている。
【0003】トンネル用型枠材のうち所定のトンネル用
型枠材には、コンクリート注入装置が設けられている。
このコンクリート注入装置は、所定のトンネル用型枠材
の板面に形成されたコンクリート注入口と、このコンク
リート注入口を開閉する蓋部材とを有する。コンクリー
ト注入の際には、蓋部材が開かれて、コンクリート注入
口からコンクリートの注入が行われ、コンクリート注入
後は蓋部材が閉じられ、コンクリートが乾燥するまでの
間は蓋部材は閉じられた状態が維持される。
【0004】上記蓋部材は、回動軸部材を介してトンネ
ル用型枠材に回動自在に保持されており、この蓋部材と
回動軸部材とは一体化されている。つまり、蓋部材の開
閉に応じて回動軸部材がトンネル用型枠材に対して回動
されることになる。
【0005】このような回動軸部材は、蓋部材を閉じた
ときに、トンネル用型枠材(コンクリート注入口の所定
の内周縁部)と回動軸部材とがほぼ隙間なくかつほぼ面
一となるようにすることが、注入されたコンクリートが
漏れでないようにする上で、また形成されるコンクリー
ト面に段差を有しないようにする上で重要となる。この
ため、回動軸部材は、左右一対の回動軸部と、左右一対
の回動軸部の間に形成された本体部分とを有するが、こ
の本体部分外周面形状を、トンネル用型枠材の円弧状湾
曲面に対応した湾曲形状とする必要がある。特に、本体
部分の外周面のうち、少なくとも蓋部材の開閉に応じて
コンクリート注入口の所定内周縁部に臨む所定回動角度
範囲については、上記湾曲形状を満足させる必要があ
る。
【0006】従来、回動軸部材を形成するには、1本の
長い金属製の棒部材のうち、前記所定回動角度範囲の部
分に相当する部分に、溶接盛りを行い(溶接材による肉
盛り)、この後、グラインダ等によって、溶接盛りされ
た部分を前述の所定湾曲形状となるように削ることによ
って行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接盛
りとグラインダによる削り加工とによって回動軸部材を
製造することは、かなりの手間を要するのは勿論のこ
と、精度よく製造することが難しく、蓋部材を閉じたと
きに、回動軸部材とトンネル用型枠材との間の隙間が回
動軸部材の軸線方向(トンネル周方向)においてばらつ
きを生じさせてしまうことにもなっていた。
【0008】一方、蓋部材の開閉、特に閉じるときに
は、かなり大きな力を要することになる。このため、回
動軸部材を保持する部分が、使用回数の増大と共に磨り
減ったり変形を生じることになり、耐久性の点で問題と
なっていた。
【0009】さらに、回動軸部材には、蓋部材が固定さ
れて、この回動軸部材と蓋部材とはその外周面同士が面
一とすることが要求される。この面一とするため、従来
は、回動軸部材の円弧状の外周面に蓋部材の端面をつき
当てた状態において、蓋部材の外周面と回動軸部材の外
周面との間に形成される隙間を溶接盛りによって埋めた
後、この溶接盛りの部分をグラインダで削って、上述の
面一状態を得るようにしていた。しかしながら、このよ
うにして面一を得ることは、非常に面倒である。
【0010】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、その第1の目的は、回動軸部材を容易かつ
精度よく製造できるようにしたトンネル用型枠材のコン
クリート注入装置、コンクリート注入装置用の回動軸部
材および回動軸部材の製造方法を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、回動軸部材を保持
する部分の摩耗や変形を防止あるいは低減して、耐久性
を向上させたトンネル用型枠材のコンクリート注入装
置、コンクリート注入装置用の回動軸部材および回動軸
部材の製造方法を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、回動軸部材と蓋部
材とを簡単に面一状態で固定することができるようにし
たトンネル用型枠材のコンクリート注入装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明におけるトンネル用型枠材のコンクリー
ト注入装置にあっては、その第1の解決手法として次の
ようにしてある、すなわち、特許請求の範囲における請
求項1に記載のように、トンネル周方向となる特定方向
において外周面が凸となるように略円弧状とされ、板面
にコンクリート注入口が開口された型枠材と、外周面が
前記型枠材の外周面形状に対応して前記特定方向におい
て凸となるように略円弧状とされると共に、前記特定方
向に伸びる回動軸部材を介して前記型枠材に回動自在に
保持され、回動に応じて前記コンクリート注入口を開閉
する蓋部材と、を備え、前記回動軸部材が、前記特定方
向の各端部において形成されると共に前記型枠材に回動
自在に保持された左右一対の回動軸部と、該左右一対の
回動軸部の間に位置する本体部とを有しており、前記蓋
部材と前記本体部とが一体化されて、該蓋部材の開閉に
応じて該回動軸部材が所定角度範囲だけ回動されるよう
にされ、前記蓋部材を開閉させたときに前記回動軸部材
の外周面のうち少なくとも前記所定の内周縁部に臨む部
分が、該所定の内周縁部に対してほぼ隙間なくかつほぼ
面一に連なるように、断面ほぼ円弧状でかつ軸線方向に
沿って径方向外方側に向けて凸となるようなほぼ円弧状
に形成されており、前記回動軸部材は、1つの金属材を
切削加工することによって前記左右一対の回動軸部と本
体部とを一体に有するように形成されている、ようにし
てある、上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特
許請求の範囲における請求項2、請求項3、請求項8に
記載のとおりである。
【0014】前記第1の目的を達成するため、本発明に
おけるトンネル用型枠材のコンクリート注入装置にあっ
ては、その第2の解決手法として次のようにしてある、
すなわち、特許請求の範囲における請求項7に記載のよ
うに、トンネル周方向となる特定方向において外周面が
凸となるように略円弧状とされ、板面にコンクリート注
入口が開口された型枠材と、外周面が前記型枠材の外周
面形状に対応して前記特定方向において凸となるように
略円弧状とされると共に、前記特定方向に伸びる回動軸
部材を介して前記型枠材に回動自在に保持され、回動に
応じて前記コンクリート注入口を開閉する蓋部材と、を
備え、前記回動軸部材が、前記特定方向の各端部におい
て前記型枠材に回動自在に保持された軸部材と、該軸部
材とは別体に形成されて該軸部材の外周に嵌合、一体化
された筒状の本体部材と、から構成されており、前記本
体部材の外周面形状が、全体的にほぼ樽型形状とされる
と共に、その周方向一部に軸線方向に伸びる蓋部材取付
用の切欠部が形成されており、前記切欠部の底面が、軸
線方向に沿って凸となるようにほぼ円弧状に形成されて
いる、ようにしてある。
【0015】前記第2の目的を達成するため、本発明に
おけるトンネル用型枠材のコンクリート注入装置にあっ
ては、その第1の解決手法として次のようにしてある、
すなわち、特許請求の範囲における請求項4に記載のよ
うに、トンネル周方向となる特定方向において外周面が
凸となるように略円弧状とされ、板面にコンクリート注
入口が開口された型枠材と、外周面が前記型枠材の外周
面形状に対応して前記特定方向において凸となるように
略円弧状とされると共に、前記特定方向に伸びる回動軸
部材を介して前記型枠材に回動自在に保持され、回動に
応じて前記コンクリート注入口を開閉する蓋部材と、を
備え、前記回動軸部材が、前記特定方向の各端部におい
て前記型枠材に保持された軸部材と、該軸部材とは別体
に形成されると共に該軸部材の外周に回動自在に保持さ
れた筒状の本体部材と、から構成されており、前記本体
部材に対して前記蓋部材が固定されている、ようにして
ある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許
請求の範囲における請求項5、請求項6、請求項8に記
載のとおりである。
【0016】上記各装置のいずれかに用いられる回動軸
部材が特許請求の範囲13から請求項16に記載のもの
として提供され、またその回動軸部材の製造方法が特許
請求の範囲の請求項9〜請求項12のものとして提供さ
れる。
【0017】前記第2の目的を達成するため、本発明に
おけるトンネル用型枠材のコンクリート注入装置にあっ
ては、その第2の解決手法として次のようにしてある、
すなわち、特許請求の範囲における請求項17に記載の
ように、トンネル周方向となる特定方向において外周面
が直線状とされ、板面にコンクリート注入口が開口され
た型枠材と、外周面が前記型枠材の外周面形状に対応し
て前記特定方向において直線状とされると共に、前記特
定方向に伸びる回動軸部材を介して前記型枠材に回動自
在に保持され、回動に応じて前記コンクリート注入口を
開閉する蓋部材と、を備え、前記回動軸部材が、前記特
定方向の各端部において前記型枠材に保持された軸部材
と、該軸部材とは別体に形成されると共に該軸部材の外
周に回動自在に保持された円筒状の本体部材と、から構
成されており、前記本体部材に対して前記蓋部材が固定
されている、ようにしてある。上記解決手法を前提とし
た好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項18
に記載のとおりである。
【0018】前記第3の目的を達成するため、本発明に
あっては次のような解決手法を採択してある。すなわ
ち、特許請求の範囲における請求項19に記載のよう
に、板面にコンクリート注入口が開口された型枠材と、
前記型枠材に保持された回動軸部材と、前記回動軸部材
に固定され、該回動軸部材を中心とした回動に応じて前
記コンクリート注入口を開閉する蓋部材と、を備え、前
記回動軸部材には、その周方向一部において切欠部が形
成され、前記蓋部材が、前記切欠部に嵌合された状態で
前記回動軸部材に固定されており、前記蓋部材を前記切
欠部に嵌合させたとき、該蓋部材の外周面と該回動軸部
材の外周面とが面一となるようにされている、ようにし
てある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特
許請求の範囲における請求項20以下に記載のとおりで
ある。
【0019】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、回
動軸部材が1本の金属材を切削加工することにより構成
されるので、容易かつ精度よく製造することができる。
【0020】請求項2に記載された発明によれば、切欠
部を利用して、蓋部材と回動軸部材との一体化を容易に
行うことができる。
【0021】請求項3に記載された発明によれば、金属
材を回転させつつ切削加工することによって左右一対の
回動軸部と本体部とを形成し、この本体部を切削加工す
ることにより切欠部を形成することができる。
【0022】請求項4に記載された発明によれば、蓋部
材の開閉に応じて、本体部材が長い軸部材に回動される
ので、トンネル用型枠材の軸部材に対する保持部分の摩
耗や変形が防止あるいは低減されて、その耐久性を向上
させることができる。
【0023】請求項5に記載された発明によれば、蓋部
材の開閉時に作用する大きな力を、軸部材とトンネル用
型枠材との間での回動と、軸部材と本体部材との間の回
動との2カ所の回動で吸収して、請求項4に対応した効
果をより一層発揮させることができる。
【0024】請求項6に記載された発明によれば、請求
項3に対応した効果をも合わせて得ることができる。
【0025】請求項7に記載された発明によれば、請求
項3に対応した効果と同様の効果を得ることができ、ま
た蓋部材を切欠部の端部に着座させるだけでその位置決
めを容易に行うことができる。これに加えて、回動軸部
材を本体部材と軸部材との分割構成とすることにより、
回動軸部材を全体的により容易に製造することができ
る。
【0026】請求項8に記載された発明によれば、蓋部
材を切欠部の端部に着座させるだけでその位置決めを容
易に行うことができる。
【0027】請求項9に記載された発明によれば、請求
項3、請求項8の装置に用いて好適な回動軸部材の製造
方法が提供される。
【0028】請求項10に記載された発明によれば、請
求項6、請求項8あるいは請求項7の装置に用いて好適
な回動軸部材の製造方法が提供される。
【0029】請求項11に記載された発明によれば、請
求項6、請求項8の装置に用いて好適な回動軸部材の製
造方法が提供される。
【0030】請求項12に記載された発明によれば、請
求項7の装置に用いて好適な回動軸部材の製造方法が提
供される。
【0031】請求項13に記載された発明によれば、請
求項3、請求項8の装置に用いて好適な回動軸部材が提
供される。
【0032】請求項14に記載された発明によれば、請
求項6、請求項8あるいは請求項7の装置に用いて好適
な回動軸部材が提供される。
【0033】請求項15に記載された発明によれば、請
求項6、請求項8の装置に用いて好適な回動軸部材が提
供される。
【0034】請求項16に記載された発明によれば、請
求項7の装置に用いて好適な回動軸部材が提供される。
【0035】請求項17に記載された発明によれば、ト
ンネル上壁部が略水平方向に直線状とされる場合に使用
される型枠材において、請求項4に対応した効果と同様
の効果を得ることができる。
【0036】請求項18に記載された発明によれば、回
動軸部材の切欠部に蓋部材を嵌合させるだけで、その外
周面同士を容易に面一とすることができる。
【0037】請求項19に記載された発明によれば、回
動軸部材の切欠部に蓋部材を嵌合させるだけで、その外
周面同士を容易に面一とすることができる。
【0038】請求項20に記載された発明によれば、切
欠部のより具体的は設定手法が提供される。
【0039】請求項21に記載された発明によれば、回
動軸部材を、型枠材に保持される軸部材と切欠部が形成
される本体部材とに別個に形成することにより、回動軸
部材の形成がより容易となる。また、本体部材が長い軸
部材に回動されるので、トンネル用型枠材の軸部材に対
する保持部分の摩耗や変形が防止あるいは低減されて、
その耐久性を向上させる上で好ましいものとなる。
【0040】請求項22に記載された発明によれば、回
動軸部材を全体として1本の軸部材により構成して、部
品点数削減の上で好ましいものとなる。
【0041】
【発明の実施の形態】図1において、1はコンクリート
注入される前のトンネルであり、その断面(内面)に沿
って、複数のトンネル用型枠材2が配設される。この複
数のトンネル用型枠材2は、その組み合わせによって得
られる外周面形状が、ほぼ円弧状とされたトンネル断面
形状にほぼ沿うようにされて、トンネル断面とは所定の
隙間Sを形成するように配設される。特定のトンネル用
型枠材2A(通常は左右中央に位置するトンネル用型枠
材とされる)には、コンクリート注入装置3が装備され
る。このコンクリート注入装置3は、後述するように開
閉自在とされて、コンクリート注入装置3を通して内方
側から隙間Sへコンクリートが注入(充填)され、注入
されたコンクリートが乾燥されるまで、コンクリート注
入装置3は閉じられる。隙間Sに注入されたコンクリー
トが乾燥すると、トンネル用型枠材2が除去されて、コ
ンクリート張りされたトンネル内面が完成される。
【0042】コンクリート注入装置3を有する特定のト
ンネル用型枠材2Aについて、図2以下を参照しつつ説
明する。まず、トンネル用型枠材2Aの本体11そのも
のは、ほぼ板状とされて(補強リブを内面側に有するが
図示略)、その外周面形状(トンネル断面に対向して隙
間Sを画成する面)が、トンネル周方向形状に沿うよう
にほぼ円弧状とされている。そして、本体11の板面に
は、コンクリート注入口12が形成されている。この注
入口12は、ほぼ四角形とされていて、トンネル周方向
に沿う2辺(内周縁部)と、トンネル長手方向に沿う2
辺(内周縁部)とを有する。
【0043】注入口12は、蓋部材13により開閉され
る。蓋部材13は、回動軸部材14を介して本体11に
対して回動自在とされている。蓋部材13と回動軸部材
14とは後述するように一体化されている。この蓋部材
13は、図3、図5に示すように、第1蓋部13aと、
第2蓋部13bとを有する。第1蓋部13aが注入口1
2を開閉するもので、図3に示すように注入口12を閉
じたときに、本体11の外周面(注入口12の周縁部)
とほぼ面一とされ、かつ注入口12をほぼ隙間なく閉じ
る。つまり第1蓋部13aの外周面形状は、本体11の
外周面形状に対応して、トンネル周方向に沿って上方に
凸となるようにほぼは円弧状に形成されている。
【0044】第2蓋部13bは、回動軸部材14を中心
とする円弧状とされて、第1蓋部13aの先端部(回動
軸部材14とは反対側の端部)から下方に伸びている。
蓋部材13は、この他、回動軸部材14と第2蓋部13
bの下端部とを連結するように伸びる補強用連結部13
cと、左右一対の側板部13dとを有して、各部13
a、13b、13cの各側端部はそれぞれ、側板部13
dに一体化されている。このように、蓋部材13は、全
体的に、ボックス状とされて、剛性の大きいものとされ
ている。
【0045】蓋部材13を本体11に回動自在に取付け
るために、保持部材15が設けられる。保持部材15
は、図6に示すように、左右一対の側板部15aと、左
右一対の側板部15aを連結する正面板部15bと、正
面板部15aとは反対側位置において左右一対の側板部
15a同士を連結する連結筒部15cとを有する。正面
板部15bは、回動軸部材14を中心とする円弧状に形
成されて、ここにはコンクリート注入筒16が固定され
ている。このような保持部材15は、その側板部15a
部分において、本体11の内面側に対して溶接により固
定されちる。すなわち、左右一対の側板部15aがトン
ネル長手方向に伸びるようにされた状態で、この左右一
対の側板部15a間に注入口12が位置するようにさ
れ、これにより正面板部15bに設けた注入筒16の延
長方向に注入口12が位置するようにされている。
【0046】前記回動軸部材14は、同一軸線上に位置
する左右一対の回動軸部21と、各回動軸部21の間に
位置された本体部22とを有する。この回動軸部材14
は、その左右一対の回動軸部21が、保持部材15の側
板部15aに形成された凹状状の軸受部15dに嵌合さ
れ、側板部15aに溶接、固定された抜け止め具17に
よって軸受部15dが施蓋される(軸受部15dに嵌合
された回動軸部21の抜け止め)。このように、回動軸
部材14は、保持部材15を介して、本体11に回動自
在に保持される。
【0047】図3に示すように、蓋部材13の第1蓋部
13aによって注入口12を閉じているとき、第2蓋部
13bがコンクリート注入筒16を閉じている。蓋部材
13が回動軸部材14を中心にして図3の状態から下方
つまり時計方向に回動されて、図3一点鎖線で示すよう
に第1蓋部13aが注入筒16よりも下方に位置された
開状態とされると、注入筒16が注入口12に臨み、コ
ンクリート注入可能状態となる。なお、蓋部材13の連
結部13c背面には連結具18が固定され、この連結具
18に対して、特に蓋部材13を閉状態に維持するため
の締結装置(例えばターンバックルジャッキ)が連結さ
れる。
【0048】次に、回動軸部材14の詳細について、図
8、図9を参照しつつ説明する。まず、回動軸部材14
は、前述したように、左右一対の回動軸部21と、この
左右一対の軸部21a間に構成された本体部22とを有
するが、両者21と22とは一体形成されている。回動
軸部21は、断面円形の小径とされている。本体部22
は、後述する切欠部23が形成されない状態において、
その外周面形状が全体的に樽型形状とされている。つま
り、軸線方向任意の断面形状が円形とされており、かつ
軸線方向中間部分の直径がもっとも大きく、軸線方向端
部に向かうにつれて徐々に直径が小さくなるようにされ
ている。換言すれば、軸線方向の断面形状は、径方向外
方側に向けて凸となるようにほぼ円弧状に形成されてい
る。
【0049】上記切欠部23は、本体部22の軸線方向
全長に渡って伸びている。そして、その底面23aの形
状は、蓋部材13のトンネル周方向断面形状に対応し
て、軸線方向に沿って凸となるようにほぼ円弧状とされ
ている。このような切欠部23が形成された後の本体部
22の外周面形状は、任意の断面形状が、円形形状から
切欠部23の断面形状を除いた形状とされる。切欠部2
3には、蓋部材13の回動軸部材14側の端部が隙間な
く嵌合される。このとき、蓋部材13の底面が切欠部2
3の底面23aに着座され、この状態で、溶接等により
本体部22と蓋部材13とが一体化される。この一体化
の状態で、蓋部材13の外周面は、本体部22の外周面
と面一とされる。すなわち、切欠部23は、本体部材2
2の直径方向に伸びる縦面23bを有するが(底面23
aは縦面23bと直交)、この縦面23bの長さ(径方
向長さ)が、蓋部材13の厚さと同一とされている。
【0050】前述した本体部22の直近には、図8に示
すように、注入口12の所定の内周縁部12a(回動軸
部材14が位置する側の内周縁部)が位置されるが、こ
の所定内周縁部12aと本体部22との隙間は極力小さ
くなるように設定されている(ほぼ接触状態)。そし
て、内周縁部12aと蓋部材13の端部とは接近されて
いて、この間に本体部22の外周面がわずかに位置する
ようにされている。
【0051】本体部22の外周面の前述した形状設定に
よって、蓋部材13を開閉させたとき、本体部22の外
周面と所定内周縁部12aとは常時極めて小さな隙間設
定とされ、この間から注入されるコンクリートが進入す
ることが規制される。なお、所定内周縁部12aと本体
部22との極力小さな隙間設定は、蓋部材13の開閉に
伴う少なくとも所定回動範囲(本体部22の外周面のう
ち、開閉に伴って所定内周縁部12aを通過する部分の
み)だけ満足させればよいものである。
【0052】前述したような回動軸部材14を製造する
には、例えば次のように行えばよい。まず、少なくとも
本体部22の最大直径以上の直径を有する金属材(例え
ば鉄材)からなる丸棒Mを用意する(図9破線参照)。
次いで、この丸棒を旋盤による切削加工、つまり丸棒M
を回転させつつバイトで外面切削することにより、左右
一対の回動軸部14aを削り出すと共に、合わせて本体
部22を削り出す(切欠部23の形成前の状態)。この
後、型削り盤により、切欠部23を切削加工すればよ
い。
【0053】回動軸部材の別の構造およびその製造方法
について、図10を参照しつつ説明する。回動軸部材1
4に相当する図10の回動軸部材34は、軸部材35
と、軸部材35とは別体の本体部材36との2部材から
なる。軸部材35は小径の金属丸棒から構成されて、本
体部材36よりも所定分長くされている。本体部材36
は、筒状の金属部材によって形成されていて、本体部材
36の中心孔36a内に軸部材35が嵌合される。この
嵌合状態で、軸部材35の各端部が本体部材36から突
出されて、この突出部分が、前記実施形態における回動
軸部21に対応する。勿論、本体部材36が、前記実施
形態における本体部22に対応し、その外周面形状は、
本体部22の外周面形状と同じように設定されている。
そして、本体部材36には、図9の切欠部23と同様の
切欠部37が形成される(底面23aに対応する底面が
符号37aで示される)。
【0054】軸部材35と本体部材36とを互いに一体
回転するように一体化することによって、前記実施形態
の回動軸部材14と同様に機能される。すなわち、軸部
材34の各突出端部によって構成される左右一対の回動
軸部21が、トンネル用型枠材の本体11に回動自在に
保持される。
【0055】軸部材35と本体部材36とを回動自在に
嵌合させることもできる。この場合、蓋部材13の開閉
に応じて、本体部材36が、長い軸部材35に対して回
動されることになる。つまり、軸部材35と本体部材3
6との相対回転によって、回動軸部材34の型枠材本体
11に対する保持部分に無理な力が作用することを防止
あるいは低減して、型枠材本体11における回動軸部材
34の保持部分の摩耗や変形を防止あるいは低減する上
で好ましいものとなる。この場合、軸部材35の突出端
部によって構成される左右一対の回動軸部21は、型枠
材本体11に対して、固定状態とすることもできるが、
回動自在としておくのが、この部分の摩耗や変形をより
一層防止あるいは低減する上で好ましいものとなる。
【0056】図10に示すような回動軸部材34を形成
するには、例えば次のようにして行うことができる。ま
ず、本体部材36の最大直径以上の直径を有する円筒状
の金属材を用意する(図10破線の符号M2参照)。こ
の円筒状金属材を、例えば旋盤によって、その軸線を中
心として回転させつつ、バイトによってその外周面を樽
型形状に切削加工する。この後、外周面が樽型形状とさ
れた本体部材36の外周面に、切欠部37を例えば型削
り盤によって切削加工すればよい。軸部材34と本体部
材36との嵌合は、本体部材36の外周面形成および切
欠部37の形成後に行うようにしてもよく、本体部材3
6の外周面を樽型形状に切削加工する前に行うようにし
てもよく、本体部材36の外周面を達型形状に切削加工
した後でかつ切欠部37を切削加工する前に行うように
してもよい。特に、軸部材35と本体部材36とを互い
に一体回転するように互いに一体化する場合は、本体部
材36の外周面の切削加工前に軸部材35と本体部材3
6との嵌合を行っておくのが、本体部材36の切削のた
めの回転力付与を軸部材34を利用して行わせることが
可能となって、好ましいものとなる。したがって、特許
請求の範囲における請求項10での各ステップは、特に
明記しない限り、その順序は特に問わないものである。
【0057】図11〜図13は、型枠材および回動軸部
材の別の実施形態を示すものである。本実施形態では、
型枠材2B(の本体で、型枠材2Aに対応)が、トンネ
ル周方向において直線状に伸びるようにされていて、ト
ンネルの上壁部が水平方向に直線状に伸びる場合に用い
られるものとなっている。この型枠材2Bの板面には、
コンクリート注入口12B(12対応)が形成されてい
る。注入口12Bを開閉する蓋部材13B(13対応)
は、トンネル周方向において直線状に伸びている。
【0058】回動軸部材34Bは、図10の回動軸部材
34に対応しており、円柱状の軸部材45と、軸部材4
5の外周に回動自在に嵌合された円筒状の本体部材46
とを有する。本体部材46の外周面には、その周方向一
部に切欠部47(切欠部37対応)が形成されている。
この切欠部47は、本体部材46の直径方向に伸びる縦
面47bを有して、この縦面47bの長さは、蓋部材1
3B(13対応)の厚さと同一とされている。また、切
欠部47の底面47aは、縦面47bと直交していて、
軸線方向に直線状に伸びている。これにより、蓋部材1
3Bを、切欠部47の底面47aに着座するように嵌合
させることにより、本体部材46の外周面と蓋部材13
Bの外周面とが自動的に面一とされ、この状態で蓋部材
13Bと本体部材46とが例えば溶接によって固定され
る。なお、軸部材45の両端部は、型枠材2Bに対して
回動自在としてあるいは回動しないように保持される。
【0059】図11〜図13の変形として、軸部材45
と本体部材46とを固定することもできる。また、回動
軸部材を全体として1本の円柱状の軸部材によって形成
して、その外周面に切欠部47を形成するようにするこ
ともできる。上記いずれの場合も、軸部材の両端部が型
枠材2Bに回動自在に保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネルに対して型枠材を配置した場合の一例
を示す簡略断面図。
【図2】コンクリート注入口を有する型枠材を示す斜視
図。
【図3】コンクリート注入装置部分の詳細を示す側面断
面図。
【図4】図3のX4−X4線相当断面図。
【図5】蓋部材と回動軸部材との全体斜視図。
【図6】コンクリート注入筒が設けられた保持部材の斜
視図。
【図7】保持部材を利用した回動軸部材の保持部分の詳
細を示す側面断面図。
【図8】回動軸部材に対する蓋部材と注入口の所定内周
縁部との関係を示す側面断面図。
【図9】回動軸部材の軸線に沿う断面図。
【図10】回動軸部材を軸部材と本体部材との2分割構
成とした例を示す側面断面図で、図9に対応したもの。
【図11】型枠材の別の例を示すもので、図2に対応し
た斜視図。
【図12】図11の型枠材に保持される回動軸部材の一
例を示すもので、図10に対応した側面断面図。
【図13】図12の回動軸部材と蓋部材との関係を示す
もので、図8に対応した断面図。
【符号の説明】
1:トンネル 2:型枠材 3:コンクリート注入装置 11:型枠材の本体 12:コンクリート注入口 12a:所定内周縁部 13:蓋部材 13a:第1蓋部(コンクリート注入口用) 13b:第2蓋部(コンクリート注入筒用) 13B:蓋部材(13対応) 14:回動軸部材 15:保持部材 16:コンクリート注入筒 21:回動軸部 22:本体部 23:切欠部 23a:切欠部の底面 23b:切欠部の縦面 34:回動軸部材(14対応) 34B:回動軸部材(34対応) 35:軸部材(21対応) 36:本体部材(22対応) 37:切欠部(23対応) 37a:底面(23a対応) 2B:型枠材(直線状) 45:軸部材 46:本体部材(円筒状) 47:切欠部 47a:底面 47b:縦面 M:金属材(回動軸部材14形成用) M2:筒状金属材(回動軸部材34形成用)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル周方向となる特定方向において外
    周面が凸となるように略円弧状とされ、板面にコンクリ
    ート注入口が開口された型枠材と、 外周面が前記型枠材の外周面形状に対応して前記特定方
    向において凸となるように略円弧状とされると共に、前
    記特定方向に伸びる回動軸部材を介して前記型枠材に回
    動自在に保持され、回動に応じて前記コンクリート注入
    口を開閉する蓋部材と、を備え、 前記回動軸部材が、前記特定方向の各端部において形成
    されると共に前記型枠材に回動自在に保持された左右一
    対の回動軸部と、該左右一対の回動軸部の間に位置する
    本体部とを有しており、 前記蓋部材と前記本体部とが一体化されて、該蓋部材の
    開閉に応じて該回動軸部材が所定角度範囲だけ回動され
    るようにされ、 前記蓋部材を開閉させたときに前記回動軸部材の外周面
    のうち少なくとも前記所定の内周縁部に臨む部分が、該
    所定の内周縁部に対してほぼ隙間なくかつほぼ面一に連
    なるように、断面ほぼ円弧状でかつ軸線方向に沿って径
    方向外方側に向けて凸となるようなほぼ円弧状に形成さ
    れており、 前記回動軸部材は、1つの金属材を切削加工することに
    よって前記左右一対の回動軸部と本体部とを一体に有す
    るように形成されている、ことを特徴とするトンネル用
    型枠材のコンクリート注入装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記本体部の外周面に、前記特定方向に伸びる前記蓋部
    材取付用の切欠部が形成されている、ことを特徴とする
    トンネル用型枠材のコンクリート注入装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記本体部は、その外周面が全体的に樽型形状面となる
    ように形成されると共に、その周方向一部において前記
    特定方向に伸びる切欠部が形成されており、 前記切欠部に前記蓋部材の端部が嵌合、固定されて、該
    本体部の外周面と該蓋部材の外周面とがほぼ面一となる
    ようにされている、ことを特徴とすトンネル用型枠材の
    コンクリート注入装置。
  4. 【請求項4】トンネル周方向となる特定方向において外
    周面が凸となるように略円弧状とされ、板面にコンクリ
    ート注入口が開口された型枠材と、 外周面が前記型枠材の外周面形状に対応して前記特定方
    向において凸となるように略円弧状とされると共に、前
    記特定方向に伸びる回動軸部材を介して前記型枠材に回
    動自在に保持され、回動に応じて前記コンクリート注入
    口を開閉する蓋部材と、を備え、 前記回動軸部材が、前記特定方向の各端部において前記
    型枠材に保持された軸部材と、該軸部材とは別体に形成
    されると共に該軸部材の外周に回動自在に保持された筒
    状の本体部材と、から構成されており、 前記本体部材に対して前記蓋部材が固定されている、こ
    とを特徴とするトンネル用型枠材のコンクリート注入装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記軸部材が、前記型枠材に対して回動自在に保持され
    ている、ことを特徴とするトンネル用型枠材のコンクリ
    ート注入装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、 前記本体部材は、その外周面が全体的に樽型形状面とな
    るように形成されると共に、その周方向一部において前
    記特定方向に伸びる切欠部が形成されており、 前記切欠部に前記蓋部材の端部が嵌合、固定されて、該
    本体部の外周面と該蓋部材の外周面とがほぼ面一となる
    ようにされている、ことを特徴とするトンネル用型枠材
    のコンクリート注入装置。
  7. 【請求項7】トンネル周方向となる特定方向において外
    周面が凸となるように略円弧状とされ、板面にコンクリ
    ート注入口が開口された型枠材と、 外周面が前記型枠材の外周面形状に対応して前記特定方
    向において凸となるように略円弧状とされると共に、前
    記特定方向に伸びる回動軸部材を介して前記型枠材に回
    動自在に保持され、回動に応じて前記コンクリート注入
    口を開閉する蓋部材と、を備え、 前記回動軸部材が、前記特定方向の各端部において前記
    型枠材に回動自在に保持された軸部材と、該軸部材とは
    別体に形成されて該軸部材の外周に嵌合、一体化された
    筒状の本体部材と、から構成されており、 前記本体部材の外周面形状が、全体的にほぼ樽型形状と
    されると共に、その周方向一部に軸線方向に伸びる蓋部
    材取付用の切欠部が形成されており、 前記切欠部の底面が、軸線方向に沿って凸となるように
    ほぼ円弧状に形成されている、ことを特徴とするトンネ
    ル用型枠材のコンクリート注入装置。
  8. 【請求項8】請求項2,請求項3または請求項6のいず
    れか1項において、 前記切欠部の底面が、軸線方向に沿って凸となるような
    ほぼ円弧状に形成されている、ことを特徴とするトンネ
    ル用型枠材のコンクリート注入装置。
  9. 【請求項9】1本の金属棒部材を切削加工することによ
    り、左右一対の回動軸部と、該左右一対の回動軸部の間
    に位置されて外周面が全体的に樽型形状面とされた本体
    部とを形成するステップと、 前記本体部の外周面を切削加工することにより、軸線方
    向に伸びると共に底面が軸線方向に沿って凸となるよう
    なほぼ円弧状に形成された切欠部を形成するステップ
    と、を備えていることを特徴とするコンクリート注入装
    置用の回動軸部材の製造方法。
  10. 【請求項10】円筒状の金属部材を切削加工することに
    より、外周面が全体的に樽型形状面とされた本体部材を
    形成するステップと、 前記本体部材の外周面を切削加工することにより、軸線
    方向に伸びると共に底面が軸線方向に沿って凸となるよ
    うなほぼ円弧状に形成された切欠部を形成するステップ
    と、 前記本体部材の中心孔内に、該本体部材よりも長い金属
    棒からなる軸部材を嵌合させて、該本体部材の軸方向端
    部からそれぞれ該軸部材を突出させた状態とするステッ
    プと、を備えていることを特徴とするコンクリート注入
    装置用の回動軸部材の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項10において、 前記本体部材と前記軸部材とが相対回転自在に嵌合され
    ている、ことを特徴とするコンクリート注入装置用の回
    動軸部材の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項10において、 前記本体部材と前記軸部材とが、互いに一体回転するよ
    うに一体化されている、ことを特徴とするコンクリート
    注入装置用の回動軸部材の製造方法。
  13. 【請求項13】1本の金属棒部材を切削加工することに
    より形成されて、左右一対の回動軸部と、該左右一対の
    回動軸部の間に位置されて外周面が全体的に樽型形状面
    とされた本体部とを有し、 前記本体部の外周面に、軸線方向に伸びると共に底面が
    軸線方向に沿って凸となるようなほぼ円弧状に形成され
    た切欠部が形成されている、ことを特徴とするコンクリ
    ート注入装置用の回動軸部材。
  14. 【請求項14】円筒状の金属部材からなり、外周面が全
    体的に樽型形状面とされた本体部材と、 前記本体部材よりも長い金属棒からなり、該本体部材の
    中心孔内に嵌合されて、該本体部材の軸方向端部からそ
    れぞれ突出された軸部材と、を有し、 前記本体部材の外周面に、軸線方向に伸びると共に底面
    が軸線方向に沿って凸となるようなほぼ円弧状に形成さ
    れた切欠部が形成されている、ことを特徴とするコンク
    リート注入装置用の回動軸部材。
  15. 【請求項15】請求項14において、 前記本体部材と軸部材とが回動自在に嵌合されている、
    ことを特徴とするコンクリート注入装置用の回動軸部
    材。
  16. 【請求項16】請求項14において、 前記本体部材と軸部材とが互いに一体回転するように一
    体化されている、ことを特徴とするコンクリート注入装
    置用の回動軸部材。
  17. 【請求項17】トンネル周方向となる特定方向において
    外周面が直線状とされ、板面にコンクリート注入口が開
    口された型枠材と、 外周面が前記型枠材の外周面形状に対応して前記特定方
    向において直線状とされると共に、前記特定方向に伸び
    る回動軸部材を介して前記型枠材に回動自在に保持さ
    れ、回動に応じて前記コンクリート注入口を開閉する蓋
    部材と、を備え、 前記回動軸部材が、前記特定方向の各端部において前記
    型枠材に保持された軸部材と、該軸部材とは別体に形成
    されると共に該軸部材の外周に回動自在に保持された円
    筒状の本体部材と、から構成されており、 前記本体部材に対して前記蓋部材が固定されている、こ
    とを特徴とするトンネル用型枠材のコンクリート注入装
    置。
  18. 【請求項18】請求項17において、 前記本体部材に、その周方向一部において切欠部が形成
    され、 前記切欠部に前記蓋部材が嵌合、固定されて、前記体部
    材の外周面と該蓋部材の外周面とが面一となるようにさ
    れている、ことを特徴とするトンネル用型枠材のコンク
    リート注入装置。
  19. 【請求項19】板面にコンクリート注入口が開口された
    型枠材と、 前記型枠材に保持された回動軸部材と、 前記回動軸部材に固定され、該回動軸部材を中心とした
    回動に応じて前記コンクリート注入口を開閉する蓋部材
    と、を備え、 前記回動軸部材には、その周方向一部において切欠部が
    形成され、 前記蓋部材が、前記切欠部に嵌合された状態で前記回動
    軸部材に固定されており、 前記蓋部材を前記切欠部に嵌合させたとき、該蓋部材の
    外周面と該回動軸部材の外周面とが面一となるようにさ
    れている、ことを特徴とするトンネル用型枠材のコンク
    リート注入装置。
  20. 【請求項20】請求項19において、 前記切欠部は、前記回動軸部材の直径方向に伸びると共
    に前記蓋部材の厚さと同一長さとされた縦面と、該縦面
    と直交して伸びて前記蓋部材の内面が着座される底面と
    を有する、ことを特徴とするトンネル用型枠材のコンク
    リート注入装置。
  21. 【請求項21】請求項19または請求項20において、 前記回動軸部材は、筒状の本体部材と、該本体部材の中
    心孔内に回動自在に嵌合されて両端が該本体部材から突
    出された軸部材と、を有し、 前記本体部材の外周面に前記切欠部が形成されて、前記
    蓋部材が該本体部材に固定されている、ことを特徴とす
    るトンネル用型枠材のコンクリート注入装置。
  22. 【請求項22】請求項19または請求項20において、 前記回動軸部材は、全体として1本の軸部材から構成さ
    れていて、その両端部において前記型枠材に回動自在に
    保持されている、ことを特徴とするトンネル用型枠材の
    コンクリート注入装置。
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