JP2002021074A - ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法 - Google Patents

ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法

Info

Publication number
JP2002021074A
JP2002021074A JP2000211773A JP2000211773A JP2002021074A JP 2002021074 A JP2002021074 A JP 2002021074A JP 2000211773 A JP2000211773 A JP 2000211773A JP 2000211773 A JP2000211773 A JP 2000211773A JP 2002021074 A JP2002021074 A JP 2002021074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
cylinder
output rotary
chuck
driving machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000211773A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiyouji Nishisaka
昇時 西坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KINKI ISHIKO KK
Original Assignee
KINKI ISHIKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KINKI ISHIKO KK filed Critical KINKI ISHIKO KK
Priority to JP2000211773A priority Critical patent/JP2002021074A/ja
Publication of JP2002021074A publication Critical patent/JP2002021074A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーシングの継ぎ足し作業が容易且つ安全
に行えるケーシング打込機を提供する。 【解決手段】 リーダに沿って昇降可能なケーシング回
転駆動装置4によりケーシング8を回転させつつ昇降基
枠2を下動させてケーシング8を地中に打ち込むケーシ
ング打込機である。ケーシング回転駆動装置4は、テー
パガイド9を有する出力回転筒10と、定位置に回転自
在に支持された支持筒11と、支持筒11の回転を阻止
するロック手段Rと、出力回転筒10内に一体回転可能
で軸方向摺動可能に嵌挿され、一端側が支持筒11に螺
嵌され且つ他端部に楔部材12を設けたチャック筒13
とからなる。チャック筒13は、支持筒11をロックし
て出力回転筒10を正逆回転させることにより支持筒1
1に対し伸縮移動し、それにより楔部材12が出力回転
筒10のテーパガイド9に対し進退してケーシング8を
掴持又は解放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤中にケーシン
グ(鋼管杭)を打ち込むのに使用されるケーシング打込
機、及びこの打込機による掘削排土方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のケーシング打込機として、全ケー
シング工法に使用されるケーシング回転圧入引抜き装置
がある。これは、地上に設置されるベースフレーム上
に、回転駆動軸、油圧モーター、圧入引抜き手段、チャ
ック装置等を装備してなるもので、回転駆動軸内にケー
シングを挿入してチャック装置により把持しながら、油
圧モーターの回転により回転駆動軸を回転させて、ケー
シングを回転しつつ地盤中に押し込むようにしたもので
ある。
【0003】また従来ではチャック装置としてはチャッ
ク用油圧シリンダが用いられ、該油圧シリンダの作動に
よってケーシングを把持し、この状態でチャック用油圧
シリンダはケーシングと共に回転するようになってい
た。チャック用油圧シリンダを作動させるためには当然
のことながら油圧ホースをチャック用油圧シリンダに連
結し、油圧ホースより送られる圧油によってチャック用
油圧シリンダを作動させることになる。これがためにチ
ャック用油圧シリンダによってケーシングを把持したと
きには回転に支障をきたさないようにチャック用油圧シ
リンダとこれに繋がれている油圧ホースを取り外す必要
があった。この油圧ホースの上記油圧シリンダへの着脱
作業は非常に面倒で、これがケーシング打ち込み作業に
かなり負担となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなケーシン
グ打込機では、ケーシング回転圧入引抜き装置が地上に
設置された固定式ものであるため、ケーシングの継ぎ足
し作業をケーシング回転圧入引抜き装置の上方で行う必
要があるが、このような回転圧入引抜き装置上方での継
ぎ足し作業が高所作業となって、作業がやり難く、危険
を伴う、と云う問題があった。また、ケーシング回転圧
入引抜き装置の構造が大型化すると共に複雑化して、製
作コストが非常に高くつく、と云う問題もあった。
【0005】本発明は、上記の問題に鑑み、ケーシング
の継ぎ足し作業を高所作業によらず、容易且つ安全に行
うことができる上に、構造が簡単にして、小型化が可能
で、安価に製作できる回転駆動装置を備えたケーシング
打込機を提供することを目的とする。また上述のように
従来のチャック装置であるチャック用油圧シリンダを用
いることによる難点を解消して、迅速容易にケーシング
に対するチャック装置の把持操作を行うことができる装
置を提案することを目的とするものである。更に本発明
の目的は、このケーシング打込機による掘削排土方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
リーダ1に沿って昇降駆動可能な昇降基枠2にケーシン
グ回転駆動装置4を装備し、このケーシング回転駆動装
置4によりケーシング8を回転させつつ昇降基枠2を下
動させて、ケーシング8を地盤中に打ち込むようにした
ケーシング打込機であって、前記ケーシング回転駆動装
置4は、モーター7によって回転駆動され、ケーシング
8が挿通される内周面所要部にテーパガイド9を有する
出力回転筒10と、この出力回転筒10と同軸上の定位
置で回転自在に支持された支持筒11と、この支持筒1
1の回転を阻止するロック手段Rと、前記出力回転筒1
0内にこれと一体回転可能で軸方向摺動可能に嵌挿され
ていて、一端側が支持筒11に螺嵌され且つ他端部に楔
部材12を設けたチャック筒13と、からなり、前記チ
ャック筒13は、支持筒11をロックした状態で出力回
転筒10を正逆回転させることによって支持筒11に対
し伸縮移動し、それにより楔部材12が出力回転筒10
のテーパガイド9に対し進退してケーシング8を掴持又
は解放するようになっていることを特徴とする。
【0007】請求項2は、請求項1に記載のケーシング
打込機において、チャック筒13が支持筒11に対し伸
張移動する際に出力回転筒にかかる反力を保持する反力
保持筒19を設け、この反力保持筒19の一端部を出力
回転筒10に連結し、他端部を昇降基枠2に対し回転自
在に連結することを特徴とする。
【0008】請求項3に係る発明の掘削排土方法は、請
求項1又は2に記載のケーシング打込機の昇降基枠2が
昇降駆動可能に装備されるリーダ1に、昇降枠5を同じ
く昇降駆動可能に装備して、この昇降枠5に掘削排土装
置6を装備し、前記ケーシング回転駆動装置4の回転力
と前記昇降基枠2の推進力とによって地盤中に打ち込ま
れるケーシング8内の土壌を掘削排土装置の昇降駆動に
よって掘削排土するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るケーシング打
込機の主要部であるケーシング回転駆動装置の縦断面
図、図2は図1に示すケーシング回転駆動装置の平面
図、図3は図1のX−X線断面図である。また図4〜図
6は、本発明に係るケーシング打込機の使用形態を示す
説明図である。これらの図において、1はクローラクレ
ーンKによって垂直姿勢に保持されるリーダ、2はリー
ダ1に沿って昇降自在に支持された昇降基枠で、例えば
チェーンドライブ式の昇降駆動装置3によって昇降駆動
され、この昇降基枠2にケーシング回転駆動装置4が装
備されている。5は昇降基枠2の上位側でこの基枠2と
同様にリーダ1に沿って昇降自在に支持された昇降枠
で、上記昇降駆動装置3と同様な昇降駆動装置により昇
降駆動され、この昇降枠5には、掘削排土装置としての
アースオーガー6が装備されている。
【0010】上記ケーシング回転駆動装置4について、
図1〜図3を参照して説明すると、このケーシング回転
駆動装置4は、図1から分かるように、例えば油圧式の
モーター7によって回転駆動され、ケーシング(鋼管
杭)8が挿通される内周面所要部にテーパガイド9を形
成した出力回転筒10と、この出力回転筒10と同軸上
の定位置で回転自在に支持された支持筒11と、この支
持筒11の回転を阻止するロック手段Rと、前記出力回
転筒10内にこの回転筒10と一体回転可能で軸方向摺
動可能に嵌挿されていて、上端側(一端側)が支持筒1
1に螺嵌され且つ下端部(他端部)に楔部材12を設け
たチャック筒13と、からなるもので、前記チャック筒
13は、支持筒11をロックした状態で出力回転筒10
を正逆回転させることによって支持筒11に対し伸縮移
動し、それにより楔部材12が出力回転筒10のテーパ
ガイド9に対し進退してケーシング8を掴持又は解放す
るようになっている。
【0011】油圧モーター7は、昇降基枠2に取り付け
てある回転駆動装置本体14に設置され、このモーター
7の出力ギア15は、出力回転筒10の上端部に同軸一
端に形成された減速用の大径リングギア16と噛合して
いる。出力回転筒10の大径リングギア16は、回転駆
動装置本体14側に固定された固定リング17にベアリ
ング18を介して保持されている。尚、モーター7は、
図2に示すように2箇所に設置されていて、両モーター
7,7の出力ギア15,15が大径リングギア16に噛
合される。図1に示すモーター7の位置は、図2に示す
実際の位置とは異なる。また、出力回転筒10は、上部
円筒10aと下部円筒10bと両円筒部10a,10b
間に介挿した連結リング10cとを互いにボルト結合し
たもので、上部円筒10aの上端側に大径リングギア1
6が形成されている。
【0012】チャック筒13の外周側には、チャック筒
13が支持筒11に対し伸張移動する際に出力回転筒1
0にかかる反力を保持するための反力保持筒19が設け
同心状に配設され、この反力保持筒19の下端部(一端
部)が出力回転筒10の上部筒10a側にボルト結合さ
れ、反力保持筒19の上端部(他端部)は、回転駆動装
置本体14の上部支持円筒20に回転自在に取り付けら
れると共に、ベアリング21を介して支持筒11に対し
回転自在に保持されている。
【0013】支持筒11は、上記のようにベアリング2
1を介して反力保持筒19の上端部に回転自在に支持さ
れると共に、この反力保持筒19の上端部を介して回転
駆動装置本体14の上部支持円筒20に対し回転自在に
支持されている。この支持筒11の下半部外周面に雄ね
じ部22が形成され、この支持筒11の上半部外周面に
はその下段側に、チャック筒右回転用ロック歯23が周
方向一定ピッチで形成され、また上半部外周面の上段側
にはチャック筒左回転用ロック歯24が同じく周方向一
定ピッチで形成され、そして上段側のチャック筒右回転
用ロック歯23に対して係脱するようにクランク形のロ
ック爪25を駆動するロックシリンダ26、及び下段側
のチャック筒左回転用ロック歯24に対して係脱するよ
うにクランク形のロック爪27を駆動するロックシリン
ダ28が、回転駆動装置本体14の上部支持円筒20に
ブラケット29,30を介して設置されている。尚、図
2の左側半分には支持筒11上半部外周面の下段側に形
成されたチャック筒右回転用ロック歯23を示し、右側
半分には上段側にに形成されたチャック筒左回転用ロッ
ク歯24を示す。
【0014】上記チャック筒右回転用ロック歯23及び
チャック筒左回転用ロック歯24と、ロック爪25,2
7と、ロックシリンダ26,28とによって、支持筒1
1の右回転及び左回転を阻止するロック手段Rが構成さ
れる。即ち、このロック手段Rにあっては、図2の実線
図示のように両ロックシリンダ26,28が収縮して両
ロック爪25,27がチャック筒右回転用ロック歯23
及びチャック筒左回転用ロック歯24から離脱している
時、支持筒11は回転自在となり、そしてロックシリン
ダ28が収縮したまま、ロックシリンダ26が伸張作動
してロック爪25がチャック筒右回転用ロック歯23に
係合すると、支持筒11は右回転のみ可能で、左回転が
阻止される。また、ロックシリンダ26が収縮したま
ま、ロックシリンダ28が伸張作動してロック爪27が
チャック筒左回転用ロック歯24に係合すると、支持筒
11は左回転のみ可能で、右回転が阻止される。
【0015】チャック筒13は、これの下端部に連設し
た楔部材12が出力回転筒10のテーパガイド9へ進入
するように移動することによりケーシング8に対し楔効
果を発揮してケーシング8を掴持固定し、またテーパガ
イド9から退避するように移動することによってケーシ
ング8を解放するもので、反力保持筒19の内側に配置
されている。このチャック筒13の上端部内周面に雌ね
じ部31が形成してあって、この雌ねじ部31が支持筒
11の雄ねじ部22に螺嵌され、またチャック筒13の
下端部には、周方向に一定間隔おきに配置された楔部材
12が夫々リンク部材32を介してケーシング8の内外
方向に屈曲自在に枢支連結され、各楔部材12は、出力
回転筒10のテーパガイド9のテーパ面に沿って一様深
さに形成した楔部材嵌合溝33にスライド自在に嵌合さ
れている。ここでは、楔部材12は、図3に示すよう
に、周方向に60°のピッチで6個配設され、従って楔
部材嵌合溝33はテーパガイド9のテーパ面に周方向6
0°のピッチで楔部材12がスライドできる溝幅に形成
されている。
【0016】このチャック筒13は、当該チャック筒1
3の下端部に枢支連結した複数の楔部材12をテーパガ
イド9に形成した楔部材嵌合溝33にスライド自在に嵌
合させることによって、出力回転筒10内にこれと一体
回転可能で且つ軸方向摺動可能に嵌挿されているが、こ
のようにチャック筒13を出力回転筒10内に一体回転
可能にして軸方向摺動可能に嵌挿させるには、チャック
筒13の外周面所要部に軸方向に延びる凸条部を周方向
に所要ピッチで複数条設すると共に、この凸条部がスラ
イド可能に嵌合する凹溝部をテーパガイド9以外の出力
回転筒10の内周面部に設けるようにしてもよい。
【0017】図1及び図2において、34はリーダ1に
沿って配設された一対のガイドレールで、昇降基枠2に
設けた一対の係合保持部35をガイドレール34に摺動
可能に係合させて、昇降基枠2をリーダ1に沿って昇降
案内するようになっている。このガイドレール34は、
昇降枠5も同様にして昇降案内するものである。
【0018】上記のように構成されるケーシング回転駆
動装置4の使用において、いま、モーター7を起動し、
出力ギア15を図1に関して左回転させると、この出力
ギア15と噛合している減速用の大径リングギア16に
よって出力回転筒10が右回りに減速回転し、この出力
回転筒10の回転に伴ってチャック筒13も右回転す
る。
【0019】この際、支持筒11を回転フリーの状態に
しておくと、この支持筒11はチャック筒13と一体に
右回転するが、ロック手段Rのロックシリンダ26を伸
張作動させ、ロック爪25をチャック筒右回転用ロック
歯23に係合させて、支持筒11の左回転を阻止した状
態で、出力回転筒10をそのまま右回転させると、図1
の左側半分に示すように支持筒11に対し収縮した状態
にあったチャック筒13は、右回転しながら下降して、
図1の右側半分に示すように支持筒11に対して伸張す
る。こうしてチャック筒13が支持筒11に対し伸張移
動すると、チャック筒13の下端部に連設された複数の
楔部材12が、夫々テーパガイド9の楔部材嵌合溝33
に沿って下方へ摺動し、ケーシング8に対し楔効果を発
揮してケーシング8を掴持固定する。ケーシング8の掴
持後は、モーター7を停止し、ロック手段Rによる支持
筒11のロックを解除する。
【0020】上記のように楔部材12によってケーシン
グ8を掴持固定した状態でモーター7によって出力回転
筒10を同じ右方向に回転させると共に、昇降駆動装置
3を駆動して昇降基枠2を下動させると、ケーシング8
は、ケーシング回転駆動装置4の回転力と、昇降駆動装
置3による昇降基枠2の下向き推進力とによって、地盤
中に圧入されて打ち込まれてゆくことになる。
【0021】また、チャック筒13が図1の右側半分に
示すように支持筒11に対し伸張して、ケーシング8を
掴持固定した状態から、今度は、ロック手段Rのロック
シリンダ28を伸張作動させ、ロック爪27をチャック
筒左回転用ロック歯24に係合させて、支持筒11の右
回転を阻止した状態で、モーター7を逆方向に起動して
出力回転筒10を左回転させると、図1の右側半分に示
すように支持筒11に対し伸張した状態にあったチャッ
ク筒13は、左回転しながら上昇して、図1の左側半分
に示すように支持筒11に対して収縮移動する。こうし
てチャック筒13が支持筒11に対し収縮移動すると、
楔部材12がテーパガイド9の楔部材嵌合溝33に沿っ
て上方へ摺動しながら、ケーシング8に対する楔効果を
解除してケーシング8を解放する。ケーシング8の解放
後は、モーター7の起動を停止し、ロック手段Rによる
支持筒11のロックを解除する。
【0022】上述のように本発明の実施形態によれば、
チャック筒13を回転させてケーシング8をチャック部
材(くさび部材2)で把持する駆動源及び把持又は解除
する操作手段としては、回転することなく定位置に設置
されるモーター7及び上述のロック手段Rによるため、
従来のようにチャック用シリンダに圧油を送り込むため
の油圧ホースの着脱作業は何ら必要でなく、それがため
にケーシングの把持又は解除作業を確実に且つ迅速容易
に行うことができる。
【0023】また、この場合、チャック筒13の外周側
に反力保持筒19を設けて、この反力保持筒19の下端
部を出力回転筒10の上部筒10a側にボルト結合する
と共に、反力保持筒19の上端部を、回転駆動装置本体
14の上部支持円筒20に回転自在に取り付けると共
に、ベアリング21を介して支持筒11に対し回転自在
に保持することにより、チャック筒13が支持筒11に
対し伸張移動する際に出力回転筒10にかかる反力を保
持するようにしているから、出力回転筒10を回転駆動
装置本体14に回転自在に支持しているベアリング18
やこの回転駆動装置本体14自体に余分な外力が作用す
ることがなく、それらの破損等を回避することができ
る。
【0024】この反力保持筒19は、図1に示すよう
に、上部保持筒19aと、これの下端部にボルト結合さ
れた下部側保持筒19bと、上部保持筒19aの上端部
にボルト結合された上端部材19cとによって形成し、
上端部材19cを上部支持円筒20に回転自在に取り付
けると共にベアリング21を介して支持筒11に対し回
転自在に保持している。
【0025】次に、上述したケーシング打込機によるケ
ーシング8の打込方法並びにこのケーシング打込機によ
る掘削排土方法について、図4〜図6によって説明す
る。
【0026】先ず、図4のに示すように、ケーシング
8を地上のケーシング打ち込み箇所に立てた状態から、
昇降基枠2を適宜下動し、ケーシング回転駆動装置4の
チャック筒13内にケーシング8の上端部を突入させ
て、このケーシング8の上端部をチャック筒13内に掴
持固定する。この後、昇降枠5を下動させて、同図の
に示すようにアースオーガー6をケーシング回転駆動装
置4内からケーシング8内に突入させる。
【0027】しかして、図5のに示すように、ケーシ
ング回転駆動装置4の出力回転筒10(図1参照)を回
転させつつ昇降基枠2を下動させながら、ケーシング回
転駆動装置4の回転力と昇降駆動装置3による昇降基枠
2の下向き推進力とによって、ケーシング8を地盤中に
打ち込んでゆき、これと同時に昇降枠5を昇降基枠2と
同期的に下動させて、アースオーガー6によりケーシン
グ8内の土壌を掘削しつつ、その掘削土壌を地上に排土
してゆく。
【0028】上記のようにしてケーシング8を地盤中所
定深さまで打ち込んだならば、昇降枠5及び昇降基枠2
の下動を停止すると共に、アースオーガー6及びケーシ
ング回転駆動装置4の作動を停止した後、図5のに示
すように、ケーシング8の継ぎ足しを行う。即ち、ケー
シング8の継ぎ足しにあたっては、昇降枠5及び昇降基
枠2を夫々上動させて、ケーシング回転駆動装置4及び
アースオーガー6を図5ののように適当高さまで引上
げ、しかしてそのケーシング回転駆動装置4の下端と地
盤中に打ち込まれた先行ケーシング8の上端との空間部
に、他のクレーン等によって継ぎ足すべきケーシング8
を挿入すると共に、このケーシング8の下端部を先行ケ
ーシング8の上端部に着脱ピン等による周知の方法で接
続する。この際の継ぎ足し作業は、図5のからも分か
るように地上で行えるから、安全且つ容易となる。
【0029】こうして先行ケーシング8に後行ケーシン
グ8を継ぎ足した後、昇降基枠2を適宜に下動して、ケ
ーシング回転駆動装置4のチャック筒13内に後行ケー
シング8の上端部を突入させ、このケーシング8の上端
部をチャック筒13内に掴持固定する。この後、昇降枠
5を下動させて、アースオーガー6をケーシング回転駆
動装置4内からケーシング8内に突入させる。しかし
て、ケーシング回転駆動装置4の出力回転筒10を回転
させつつ昇降基枠2を下動させながら、ケーシング回転
駆動装置4の回転力と昇降駆動装置3による昇降基枠2
の推進力とによって、ケーシング8を地盤中に打ち込ん
でゆき、これと同時に昇降枠5を昇降基枠2と同期的に
下動させながら、図6に示すように、アースオーガー6
によりケーシング8内の土壌を掘削しつつ、その掘削土
壌を地上に排土してゆく。
【0030】上述の説明から分かるように、このケーシ
ング打込機の使用によれば、ケーシング回転駆動装置4
がリーダ1に沿って昇降駆動可能であるから、ケーシン
グ8を継ぎ足しながら地盤中に打ち込む際には、先行ケ
ーシング8をその上端部が地上から適当長さ突出する程
度に打ち込んだ後、ケーシング回転駆動装置4を、一旦
適当高さまで引上げて、このケーシング回転駆動装置4
と地盤中に打ち込まれた先行ケーシング8との空間部に
継ぎ足すべきケーシング8を挿入し、このケーシング8
の下端部を先行ケーシング8の上端部に接続すればよい
から、斯かるケーシング8の継ぎ足し作業を、地上付近
の低位置で容易且つ安全に行うことができる。
【0031】また、このケーシング打込機によるケーシ
ング8の打ち込みに際して、リーダ1に、昇降基枠2と
共に昇降枠5を同じく昇降駆動可能に装備して、この昇
降枠5にアースオーガー6を装備し、ケーシング回転駆
動装置4の回転力と昇降駆動装置3による昇降基枠2の
推進力によって地盤中に打ち込まれるケーシング8内の
土壌をアースオーガー6によって掘削しながら排土する
ようにしているから、ケーシング8の打ち込み中にケー
シング8内の土壌を掘削排土できて、ケーシング8の打
ち込み作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0032】この実施形態では、地盤中に打ち込まれる
ケーシング8内の土壌を掘削排土する掘削排土装置とし
てアースオーガー6を使用したが、このアースオーガー
6に代えて、バケットやハンマーグラブ等を使用しても
よい。
【0033】
【発明の効果】請求項1に係る発明のケーシング打込機
によれば、ケーシング回転駆動装置がリーダに沿って昇
降駆動可能であるから、ケーシングを継ぎ足しながら地
盤中に打ち込む際には、先行ケーシングをその上端部が
地上から適当長さ突出する程度に打ち込んだ後、ケーシ
ング回転駆動装置を、一旦適当高さまで引上げて、この
ケーシング回転駆動装置と先行ケーシングとの空間部に
継ぎ足すべきケーシングをクレーン等で吊って挿入しつ
つ、このケーシングの下端部を先行ケーシングの上端部
に接続すればよいから、斯かるケーシングの継ぎ足し作
業を、地上付近の低位置で容易且つ安全に行うことがで
きる。
【0034】また、このケーシング打込機のケーシング
回転駆動装置は、ケーシングが挿通される内周面所要部
にテーパガイドを有する出力回転筒と、定位置に回転自
在に支持された支持筒と、支持筒の回転を阻止するロッ
ク手段と、出力回転筒内に一体回転可能で軸方向摺動可
能に嵌挿されていて、一端側が支持筒に螺嵌され且つ他
端部に楔部材を設けたチャック筒とからなるもので、チ
ャック筒は、支持筒をロックした状態で出力回転筒を正
逆回転させることによって支持筒に対し伸縮移動し、そ
れにより楔部材が出力回転筒のテーパガイドに対し進退
してケーシングを掴持又は解放するようになっているか
ら、ケーシング回転駆動手段とケーシングを掴持するチ
ャック手段とが併設された従来の全ケーシング工法に使
用されるケーシング回転圧入引抜き装置に比べると、構
造がきわめて簡素で、部材点数が少なく、装置の小型化
が可能で、製作コストの低廉化を図ることができる。
【0035】また本発明のケーシング打込機によれば、
チャック筒を回転させてケーシングをチャック部材(く
さび部材)で把持する駆動源及び把持又は解除する操作
手段としては、回転することなく定位置に設置されるモ
ーター及び上述のロック手段によるため、従来のように
チャック用シリンダに圧油を送り込むための油圧ホース
の着脱作業は何ら必要でなく、それがためにケーシング
の把持又は解除作業を確実に且つ迅速容易に行うことが
できる。
【0036】請求項2に係る発明のケーシング打込機に
よれば、反力保持筒を設けて、その一端部を出力回転筒
に連結し、他端部を昇降基枠に対し回転自在に連結する
ことにより、チャック筒が支持筒に対し伸張移動する際
に出力回転筒にかかる反力を保持するようにしているか
ら、出力回転筒を昇降基枠側に回転自在に支持している
ベアリングやこれに関連する構造部分等に余分な外力が
作用することがなく、それらの破損等を回避することが
できる。
【0037】請求項3に係る発明の掘削排土方法によれ
ば、ケーシング打込機の昇降基枠が昇降駆動可能に装備
されるリーダに、昇降枠を同じく昇降駆動可能に装備し
て、この昇降枠に掘削排土装置を装備し、昇降基枠及び
ケーシング回転駆動装置により地盤中に打ち込まれるケ
ーシング内の土壌を掘削排土装置によって掘削排土する
から、ケーシングの打ち込み中にケーシング内の土壌を
掘削排土できて、ケーシングの打ち込み作業を容易且つ
迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るケーシング打込機のケーシング
回転駆動装置の拡大縦断面図で、左側半分はチャック筒
がケーシングを解放した状態を示し、右側半分はチャッ
ク筒がケーシングを掴持した状態を示す。
【図2】 図1に示すケーシング回転駆動装置の平面図
である。
【図3】 図1のX−X線断面図である。
【図4】 ケーシング打込機の使用状態を示す説明図で
ある。
【図5】 同上のケーシング打込機の使用状態を示す説
明図である。
【図6】 同上のケーシング打込機の使用状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 リーダ 2 昇降基枠 3 昇降駆動装置 4 ケーシング回転駆動装置 5 昇降枠 6 アースオーガー(掘削排土装置) 7 モーター 8 ケーシング 9 テーパガイド 10 出力回転筒 11 支持筒 R ロック手段 12 楔部材 13 チャック筒 22 支持筒の雄ねじ部 19 反力保持筒 31 チャック筒の雌ねじ部 33 楔部材嵌合溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーダに沿って昇降駆動可能な昇降基枠
    にケーシング回転駆動装置を装備し、このケーシング回
    転駆動装置によりケーシングを回転させつつ昇降基枠を
    下動させて、ケーシングを地盤中に打ち込むようにした
    ケーシング打込機であって、 前記ケーシング回転駆動装置は、モーターによって回転
    駆動され、ケーシングが挿通される内周面所要部にテー
    パガイドを有する出力回転筒と、この出力回転筒と同軸
    上の定位置で回転自在に支持された支持筒と、この支持
    筒の回転を阻止するロック手段と、前記出力回転筒内に
    これと一体回転可能で軸方向摺動可能に嵌挿されてい
    て、一端側が支持筒に螺嵌され且つ他端部に楔部材を設
    けたチャック筒と、からなり、 前記チャック筒は、支持筒をロックした状態で出力回転
    筒を正逆回転させることによって支持筒に対し伸縮移動
    し、それにより楔部材が出力回転筒のテーパガイドに対
    し進退してケーシングを掴持又は解放するようになって
    いる、 ことを特徴とするケーシング打込機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のケーシング打込機にお
    いて、チャック筒が支持筒に対し伸張移動する際に出力
    回転筒にかかる反力を保持する反力保持筒を設け、この
    反力保持筒の一端部を出力回転筒に連結し、他端部を昇
    降基枠に対し回転自在に連結する、 ことを特徴とするケーシング打込機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のケーシング打込
    機の昇降基枠が昇降駆動可能に装備されるリーダに、昇
    降枠を同じく昇降駆動可能に装備して、この昇降枠に掘
    削排土装置を装備し、前記ケーシング回転駆動装置の回
    転力と前記昇降基枠の推進力とによって地盤中に打ち込
    まれるケーシング内の土壌を掘削排土装置の昇降駆動に
    よって掘削排土するようにした、 ことを特徴とする掘削排土方法。
JP2000211773A 2000-07-12 2000-07-12 ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法 Withdrawn JP2002021074A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000211773A JP2002021074A (ja) 2000-07-12 2000-07-12 ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000211773A JP2002021074A (ja) 2000-07-12 2000-07-12 ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002021074A true JP2002021074A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18707818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000211773A Withdrawn JP2002021074A (ja) 2000-07-12 2000-07-12 ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002021074A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013053475A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Kajima Corp 掘削機及び掘削孔の形成方法
JP2014074291A (ja) * 2012-10-04 2014-04-24 Giken Seisakusho Co Ltd 場所打ち杭施工装置及び場所打ち杭施工方法
JP2014141839A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Sanwa Kiko Kk 杭打ち機
CN113103181A (zh) * 2021-04-19 2021-07-13 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司贵阳局 一种直流阀厅内部高压套管智能拆卸平台拆卸机构
CN115182680A (zh) * 2022-07-08 2022-10-14 华能碳资产经营有限公司 一种提取利用地热能的装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013053475A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Kajima Corp 掘削機及び掘削孔の形成方法
JP2014074291A (ja) * 2012-10-04 2014-04-24 Giken Seisakusho Co Ltd 場所打ち杭施工装置及び場所打ち杭施工方法
JP2014141839A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Sanwa Kiko Kk 杭打ち機
CN113103181A (zh) * 2021-04-19 2021-07-13 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司贵阳局 一种直流阀厅内部高压套管智能拆卸平台拆卸机构
CN115182680A (zh) * 2022-07-08 2022-10-14 华能碳资产经营有限公司 一种提取利用地热能的装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6540443B2 (en) Apparatus for and a method of boring the ground
JP5871367B2 (ja) 掘削装置
JP2009138518A (ja) 掘削装置及び掘削方法
JP6081100B2 (ja) 既設杭引き抜き装置
JP4465287B2 (ja) 杭打機
JP2002021074A (ja) ケーシング打込機及びこの打込機による掘削排土方法
JP4166126B2 (ja) ドレン材打設機械
JP7245248B2 (ja) 掘削またはボーリング装置用アセンブリおよび作動方法
JP6731507B1 (ja) パイル圧入機及びパイル圧入工法
JP3333822B2 (ja) 掘削装置
JP2010106615A (ja) 低空頭型掘削装置
JP2007291807A (ja) 基礎機械および軸体の着脱方法
JP2008007946A (ja) 掘削装置
JP2007218039A (ja) 既設杭撤去方法及びその装置
JP2009002056A (ja) 既設杭撤去方法及びその装置
JP2007009671A (ja) 既設杭の撤去装置および既設杭の撤去工法
JP2019052440A (ja) ソイルセメント杭の施工方法
JPH0715872Y2 (ja) 回転式チュービング装置におけるケーシングチャック装置
JP3780293B1 (ja) 既設杭の引抜き装置
JPH07127060A (ja) パイル圧入機及びパイル圧入引抜工法
JPH10205261A (ja) 掘削機の昇降装置
JPH02213584A (ja) 横穴掘削装置
JP2005061148A (ja) 中空杭建込み施工用中掘り装置
JP2002070007A (ja) チュービング装置
JPH09189186A (ja) 杭孔掘削装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071002