JP2002020800A - 錠剤型洗浄剤組成物 - Google Patents

錠剤型洗浄剤組成物

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JP2002020800A
JP2002020800A JP2000204689A JP2000204689A JP2002020800A JP 2002020800 A JP2002020800 A JP 2002020800A JP 2000204689 A JP2000204689 A JP 2000204689A JP 2000204689 A JP2000204689 A JP 2000204689A JP 2002020800 A JP2002020800 A JP 2002020800A
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alkyl
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JP2000204689A
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Masataka Maki
昌孝 牧
Masakazu Furukawa
昌和 古川
Muneo Aoyanagi
宗郎 青柳
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高い錠剤強度と水中での迅速な溶解性を併せ
持ち、且つ高い漂白洗浄効果を有する錠剤型の洗浄剤組
成物を提供する。 【解決手段】 (a)ニトリル基が結合する炭素原子に
4級アンモニウム基が結合した一般式(1)又は(2)
に示すアルカンニトリル化合物、(b)無機過酸化物及
び(c)界面活性剤を含有する錠剤型洗浄剤組成物。 〔式中、Rはエステル基、アミド基又はエーテル基で
分断されていても良い炭素数1〜12のアルキレ基であ
り、Rはエステル基、アミド基又はエーテル基で分断
されていても良く、ヒドロキシ基で置換されていても良
い炭素数1〜8のアルキレン基である。R、R、R
、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3の
アルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Xは陰
イオンである。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は錠剤型洗浄剤組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在の
衣類用洗剤の形態は、主に粉末状、粒状である。しか
し、これらの洗剤は使用時に計量を行う必要があり、し
かも、粉が飛び散る場合が有り、使用者に不快感を催さ
せることが有った。
【0003】最近、これらの問題を解決するために錠剤
型洗剤の開発が試みられている。ところが、錠剤型洗剤
は簡便で使用しやすい反面、製造工程・輸送工程で形状
を保持するための高い錠剤強度と水中での迅速な溶解性
という一見相反する要素を満足させなければならないと
いう非常に困難な技術的課題が有る。溶解性の問題は界
面活性剤の粘稠性が要因の一つとして考えられ、特に一
般的な陰イオン界面活性剤を配合する場合、打錠圧によ
り強固な塊状物となってしまうため溶解性は著しく低下
する。この問題に対し特開昭63−135498号公報
には、非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤を特定
比率で配合することが提案されており、また特表平10
−504349号公報には、特定の界面活性剤を配合す
ることが提案されているが、日本のような冷水条件で優
れた溶解性を維持するためには不十分であった。また本
発明者らも、溶解性を向上させる方法として、特開平4
−306299号公報、特開平5−65500号公報、
特開平6−207199号公報等に非イオン界面活性剤
を主とする錠剤型洗浄剤を提案しているが、長期保存後
の強度面に問題が残るものであった。
【0004】一方、洗浄剤には漂白効果を付与するため
に、漂白剤を配合することが行われており、また、漂白
剤の効果を高める目的で漂白活性化剤を併用することも
行われている。しかしながら、漂白活性化剤として通常
用いられるテトラアセチルエチレンジアミンやアルカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸塩等を錠剤洗剤に応用し
た場合、期待される漂白洗浄効果が得られないという問
題がある。錠剤型洗浄剤に漂白活性化剤を配合する技術
としては、特開昭60−252699号公報に、窒素含
有化合物を配合すること方法が記載されている。
【0005】従って本発明の課題は、高い錠剤強度と水
中での迅速な溶解性を併せ持ち、且つ高い漂白洗浄効果
を有する錠剤型の洗浄剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、(a)ニトリル
基が結合する炭素原子に4級アンモニウム基が結合した
アルカンニトリル化合物〔以下、(a)成分という〕、
(b)無機過酸化物〔以下、(b)成分という〕及び
(c)界面活性剤〔以下、(c)成分という〕を含有す
る錠剤型洗浄剤組成物を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】(a)成分 本発明の(a)成分は錠剤型洗浄剤に水中での迅速な溶
解性と高い錠剤強度を与え、且つ高い漂白洗浄効果を付
与するものであり、下記一般式(1)又は(2)の化合
物が特に好ましい。
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、R1はエステル基、アミド基又は
エーテル基で分断されていても良い炭素数1〜12、好
ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3のアルキル基で
あり、R6はエステル基、アミド基又はエーテル基で分
断されていても良く、ヒドロキシ基で置換されていても
良い炭素数1〜8、好ましくは2〜6のアルキレン基で
ある。R2、R3、R4、R5、R7、R8はそれぞれ独立に
炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、
好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基
である。X-は陰イオンであり、好ましくはハロゲンイ
オン、硫酸イオン、脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアル
キル硫酸イオン又は炭素数1〜3のアルキル基を1もし
くは2つ有するアルキルアリールスルホン酸イオン、よ
り好ましくは、一般式(1)で示される化合物の場合
は、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、
トルエンスルホン酸イオン又はキシレンスルホン酸イオ
ンであり、一般式(2)で示される化合物の場合は、塩
素イオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イ
オン、トルエンスルホン酸イオン又はキシレンスルホン
酸イオンである。〕。
【0010】本発明の錠剤型洗浄剤組成物中は、(a)
成分を好ましくは0.05〜20重量%、より好ましく
は0.1〜15重量%、特に好ましくは0.1〜10重
量%含有することが、水中崩壊性、錠剤強度及び漂白効
果の点から望ましい。また、(a)成分は、錠剤化に際
し、粒状ないし粉状のものを用いることが好ましい。
【0011】本発明の(b)成分である無機過酸化物と
しては、過炭酸塩あるいは過ホウ酸塩が好ましく、これ
らのナトリウム塩がより好ましい。またゼオライトを含
有する洗浄剤に使用する場合には、有効酸素濃度の失活
を抑制するために、無機または有機が化合物で被覆した
過炭酸ナトリウムを使用することが好ましく、被覆剤と
しては珪酸ナトリウムなどの珪酸塩、硫酸マグネシウム
などのマグネシウム塩、メタホウ酸もしくはそのナトリ
ウム塩などのホウ酸化合物、パラフィンやワックスなど
の水不溶性有機化合物の1種以上が挙げられる。被覆し
た過炭酸ナトリウムは、公知の方法で製造することがで
き、例えば特開昭59−196399号公報、USP4
526698(いずれも過炭酸ナトリウムをホウ酸塩で
被覆)の他に特開平6−40709号公報、特開平7−
118003号公報に掲載されている方法を挙げること
ができる。(b)成分は錠剤化に際し、粒状ないし粉状
のものを用いる。特に、平均粒径は200〜600μm
が好ましく、溶解性及び安定性の上で、125μm以下
及び1000μm以上のものは10重量%以下であるこ
とが好ましい。本発明の錠剤型洗浄剤組成物中は、
(b)成分を好ましくは0.5〜95重量%、さらに好
ましくは1〜90重量%、特に好ましくは1〜85重量
%含有することが、漂白洗浄効果の点から望ましい。
【0012】本発明の錠剤型洗浄剤組成物には洗浄効果
を向上させ、強度を高める目的で(c)成分として界面
活性剤を配合する。好ましい界面活性剤は、非イオン界
面活性剤又は陰イオン界面活性剤である。
【0013】非イオン界面活性剤としては、ポリエチレ
ングリコール又はポリプロピレングリコール或いはこれ
らのコポリマー、ポリオキシエチレンアルキル又はアル
ケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアル
キレンオキシド付加物、蔗糖脂肪酸エステル、アルキル
グリコシドを挙げることができ、特に炭素数10〜2
0、好ましくは10〜18のアルキル基若しくはアルケ
ニル基と、平均縮合度4〜20、好ましくは4〜15の
ポリオキシエチレン鎖及び/又はポリオキシプロピレン
鎖を分子内に有するポリオキシアルキレンアルキル又は
アルケニルエーテルが好ましい。
【0014】陰イオン界面活性剤としてはオレフィンス
ルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキ
ル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂
肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を挙げることが
でき、特にアルキル基の炭素数が10〜20、好ましく
は10〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキ
ル基の炭素数が8〜18、好ましくは10〜14のアル
キル硫酸エステル塩、アルキル基の炭素数が8〜18、
好ましくは10〜14のポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸エステル塩、炭素数8〜18、好ましくは1
0〜18のアルキル基あるいはヤシ油もしくは牛脂由来
のアルキル基組成を有する脂肪酸石鹸から選ばれる1種
以上の陰イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
【0015】陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤
は併用することが好ましく、陰イオン界面活性剤/非イ
オン界面活性剤の比率は重量比率で、好ましくは1/5
〜100/1、より好ましくは1/1〜50/1であ
る。
【0016】(c)成分の好ましい配合量は、漂白洗浄
力、泡立ち性の点で、組成物中に好ましくは0.1〜6
0重量%、より好ましくは0.1〜50重量%、特に好
ましくは0.5〜40重量%である。また、水中崩壊性
の点から(a)成分と(c)成分の重量比は、(a)/
(c)=1/2〜1/60、好ましくは1/3〜1/3
0の範囲が良好である。
【0017】本発明の錠剤型洗浄剤組成物は更に(d)
成分として、金属イオン封鎖剤、アルカリ剤の一種以上
を配合することが漂白洗浄効果の点から好ましい。金属
イオン封鎖剤としては、A型もしくはP型ゼオライト等
の結晶性アルミノ珪酸塩、アルカリ剤としての作用効果
にも優れるα−Na2Si25、β−Na2Si25もし
くはδ−Na2Si25等の結晶性層状珪酸塩、オルソ
リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、へ
キサメタリン酸もしくはフィチン酸などのリン酸または
それらの塩(以下、酸及び塩の双方を意味する場合
(塩)と示す。)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エ
タン−1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキ
シ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,
1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキ
シ−1,2−ジホスホン酸もしくはメタンヒドロキシホ
スホン酸等のホスホン酸(塩)、2−ホスホノブタン−
1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,
4−トリカルボン酸もしくはα−メチルホスホノコハク
酸等のホスホノカルボン酸(塩)、アスパラギン酸もし
くはグルタミン酸等のアミノ酸(塩)、ニトリロ三酢酸
塩、エチレンジアミン四酢酸(塩)、ジエチレンジアミ
ン五酢酸塩等のアミノポリ酢酸(塩)、またはコハク
酸、フマル酸、クエン酸、ジグリコール酸、オキシジコ
ハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸(CMOS)
等のポリ酢酸(塩)が挙げられる。その他後述する泥な
どの極性粒子の分散効果に優れるアクリル酸(塩)系の
高分子重合体も金属イオン封鎖剤として作用することが
一般的に知られている。有機化合物系の金属イオン封鎖
剤は、酸又は塩のいずれの形態で配合してもよく、塩と
して配合する場合は、ナトリウムまたはカリウム塩とす
ることが一般的であるが、吸湿による影響を十分考慮す
る必要がある。
【0018】アルカリ剤としては、金属イオン封鎖剤で
挙げた結晶性層状珪酸塩やリン化合物もアルカリ剤とし
てできるほか、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸
ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭
酸塩、1号〜3号珪酸ナトリウムもしくはカリウム等の
非晶質珪酸塩、モノエタノールアミン等のアルカノール
アミンなどが挙げられ、特に炭酸ナトリウムまたは炭酸
カリウムが好ましく、非晶質珪酸塩は、錠剤を強固なも
のにし溶解性を低下させる傾向があるため、好ましくは
5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
【0019】本発明ではこのような金属イオン封鎖剤ま
たはアルカリ剤の一種以上を錠剤型洗浄剤組成物中に、
好ましくは0.5〜60重量%、より好ましくは1〜5
0重量%配合する。
【0020】本発明の錠剤型洗浄剤としては、泥等の極
性汚れを水中に分散させ被洗浄表面への再付着を抑制す
るために、分散剤を配合することが好ましい。分散剤と
しては高分子重合体が挙げられる。カルボン酸系重合体
としては、アクリル酸、メタクリル酸やマレイン酸の単
一重合体またはそれらと共重合可能なモノマーとの共重
合体が挙げられ、特にポリアクリル酸(塩)、マレイン
酸とアクリル酸の共重合体がよく知られている。その他
ポリグリシジル酸塩や、ポリアスパラギン酸(塩)、カ
ルボキシメチルセルロースなども使用することができ
る。これらカルボン酸系重合体は、金属イオン封鎖剤と
しても優れた作用効果を示す。カルボン酸系重合体の重
量平均分子量は、好ましくは4000〜200000
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い、ポ
リエチレングリコールを標準として測定)であり、特に
重量平均分子量が6000〜15000のポリアクリル
酸(塩)、重量平均分子量が10000〜150000
のマレイン酸/アクリル酸、モル比が5/5〜1/9、
好ましくは4/6〜2/8のマレイン酸−アクリル酸共
重合体である。カーボン系微粒子などの非極性粒子に対
する分散能と再汚染防止能を有する化合物として、重量
平均分子量が2000〜20000のポリエチレングリ
コール、ポリビニルアルコール等の非解離高分子化合物
(JIS K 1557 6.4に準じて測定した水酸基
価から算出)が挙げられる。分散剤は錠剤型洗浄剤組成
物中に、好ましくは0.5〜15重量%、より好ましく
は1〜10重量%配合する。
【0021】本発明では、プロテアーゼ、セルラーゼ、
リパーゼから選ばれる1種以上の酵素を配合することが
漂白洗浄効果の点から好ましく、特に好アルカリ性微生
物バチルス・エスピー KSM−635(FERM B
P−1485)又はその変異株から生産されるアルカリ
セルラーゼ及び/又はアルカリプロテアーゼを配合する
ことが好ましい。アルカリプロテアーゼとしてはアルカ
ラーゼ、サビナーゼ(ノボ・ノルディック社製)、マク
サカル(ギスト・ブロケイデス社製)、KAP4.3G
(花王(株)製)、KAP11.1G(花王(株)製)
等が挙げられるが、特にKAP4.3G、KAP11.
1Gが優れている。これら酵素を使用することでさらに
漂白洗浄効果を向上させる目的で好ましい。また、アル
カリセルラーゼはカルボキシメチルセルロースを基質と
した時の至適pHが7以上であるか、或いはpH8以上
での相対活性が至適条件に対し50%以上のものが好ま
しい。市販されている酵素造粒物として具体的にはKA
C500(花王(株)製)が挙げられる。
【0022】本発明ではその他成分としてシリコーンオ
イルとシリカをポリエチレングリコールやセルロース系
化合物に担持した消泡剤、洗剤生地の増量剤としてのぼ
う硝(硫酸ナトリウム)、その他蛍光染料、香料等を配
合することができる。なお非イオン界面活性剤などの3
0℃以下で流動性のある液状の化合物を比較的多く、具
体的には10重量%以上、特に10〜25重量%使用す
る場合、錠剤の強度を維持し且つ染み出しを抑制するた
めに、JIS K 6220による吸油能が100ml/
100g(無水換算)以上の吸油担体を配合することが
好ましく、特にシリカ系化合物が好適に使用される。シ
リカ系化合物としてはトクシール(徳山曹達(株)
製)、ニップシール(日本シリカ(株)製)又はチキソ
レックス(コフランケミカル社製)として市販されてい
る。本発明では特に非晶質のアルミノ珪酸塩を吸油性担
体として使用することが吸油能だけでなくイオン交換能
も有している点で好ましい。具体的な非晶質アルミノ珪
酸塩としては、特開平6−179899号公報記載のも
のが挙げられる。
【0023】本発明では上記成分以外に水中崩壊性をさ
らに高めるために、さらに崩壊剤を用いてもよい。例え
ば、デンプン、セルロースまたはこれらの誘導体、スメ
クタイト族のモンモリロナイト、バイデライト、サポナ
イト、ヘクトライト、ソーコナイト、モンモリロナイト
を主成分とするベントナイト、雲母族のムスコバイト、
イライト、セリサイト、グローコナイト、バーミュキュ
ライト族のバーミュクライト、複鎖構造型のアタパルジ
ャイト、セピオライトをバインダーとして使用すること
が可能である。
【0024】本発明の錠剤型洗浄剤組成物は、(a)成
分、(b)成分、(c)成分、(d)成分及び任意成分
を混合し、そのまま打錠して錠剤化してもよく、(c)
成分の界面活性剤、(d)成分の金属イオン封鎖剤、ア
ルカリ剤、水及び必要ならば任意成分を含有するスラリ
ー溶液を噴霧乾燥等により乾燥し粒状ないし粉状にした
ものを粒状ないし粉状の(a)成分、粒状ないし粉状の
(b)成分及び任意成分と共に打錠して錠剤化してもよ
い。また(c)成分の界面活性剤及び(d)成分の金属
イオン封鎖剤もしくはアルカリ剤及び同様に一部の任意
成分を含有するスラリー溶液の乾燥物を更に縦形ミキサ
ーなどの造粒装置ないし押出造粒機を用いて高嵩密度の
粒状物を形成し、これに(a)成分、(b)成分及び任
意成分を加えて打錠して錠剤化してもよい。なおスラリ
ーの形成については成分を水に溶解ないし分散させたも
のを使用する方法の他、酸型の陰イオン界面活性剤を用
いてドライ中和法によりスラリー化したものを低密度の
乾燥固体を経ることなく高嵩密度化したものを使用して
もよい。なおスラリー溶液などを経て得られる(c)成
分の界面活性剤及び(d)成分の金属イオン封鎖剤もし
くはアルカリ剤の均一混合乾燥物を用いる場合、十分な
溶解性を得るために、その平均粒径は好ましくは200
〜600μm、より好ましくは300〜500μmであ
る。錠剤化の際の水分量の取り込みには注意を要する。
多すぎる水分量は溶解性を低下させるだけでなく、無機
過酸化物の活性酸素を低減させるからである。
【0025】本発明の錠剤型洗浄剤組成物の大きさや形
状は限定されないが、使い勝手から通常容積は0.15
〜72cm3の範囲から選定されることが好ましい。
【0026】錠剤強度及び水中崩壊性の点から、本発明
の錠剤型洗浄剤組成物の硬度は、好ましくは10〜70
kgf/cm2であり、特に好ましくは15〜50kg
f/cm2である。錠剤としての形態安定性、特に輸送
時の形態保持力の点から10kgf/cm2以上であ
り、溶解性の点から70kgf/cm2以下である。錠
剤硬度の測定は例えば、デジタル硬度計(Fujiwa
ra製、型番024001)において測定指針の外径が
5mmを用いて容易に測定することができる。
【0027】本発明では錠剤型洗浄剤組成物に5kgf
/cm2の荷重を負荷させた際の1秒後の応力の初期の
応力に対する比率(緩和パラメーター)が好ましくは8
5.0〜99.3%であり、より好ましくは92〜98
%である。この値が85%以上であると、錠剤の粘性が
低減され、上記の硬度が高くても満足する溶解性が得ら
れる。一方、この値が99.3%以下であれば錠剤の脆
性が低くなり、上記の硬度が低くても満足する形態安定
性が得られる。本発明において緩和パラメーターは、後
述の実施例において示した方法によって測定されたもの
をいう。
【0028】上述の錠剤硬度並びに緩和パラメーター
は、打錠圧を変える以外に非イオン界面活性剤、多孔性
シリカ化合物の配合比率を調節したり、また水分量を変
えたり、陰イオン界面活性剤を適宜配合することで調整
することができる。また、水溶性無機塩を配合する場合
は、カリウム塩とナトリウム塩の配合比を変えることで
も調整することができる。
【0029】
【実施例】・合成例1(化合物A−1の合成) クロロアセトニトリルとテトラメチルエチレンジアミン
を用いて通常の4級化反応を行い、下記の化合物A−1
を合成した。溶媒としてはアセトンを使用し、反応温度
は60℃である。反応後析出した結晶を、窒素をブロー
しながらろ過し、得られた結晶をアセトンで数回洗浄し
て乾燥させた。
【0030】
【化3】
【0031】・合成例2(化合物A−2の合成) テトラメチルエチレンジアミンに変えてトリメチルアミ
ンを用いた以外は合成例1と同様の方法で下記の化合物
A−2を合成した。
【0032】
【化4】
【0033】・製造例1(被覆された過炭酸ナトリウム
B−1の調製) 特開昭59−196399号公報の実施例1に基づいて
メタホウ酸ナトリウム・4水和物を過炭酸ナトリウム1
00重量部に対して3重量部及び1号珪酸ナトリウム1
重量部にて被覆し、被覆過炭酸ナトリウム(B−1)を
製造した。B−1の平均粒径は450μm(粒子125
μm以下の粒子及び粒径1000μm以上の粒子を除去
したもの)である。
【0034】実施例 上述の合成例、製造例で得られた成分及び下記成分を表
1の組成で用いて、下記の方法で錠剤型洗浄剤組成物を
調製した。それらの錠剤強度、水中崩壊性及び漂白洗浄
効果を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。 ・C−1;直鎖アルキル(炭素数12〜14)ベンゼン
スルホン酸ナトリウム ・C−2;アルキル硫酸ナトリウム〔エマール10パウ
ダー(花王(株)製)〕 ・C−3;ミリスチン酸 ・C−4;ポリオキシエチレンラウリルエーテル〔カル
コール2098(C12アルコール、花王(株)製)にE
Oを10モル付加したもの〕 ・D−1;4A型ゼオライト(平均1次粒径;0.3μ
m) ・D−2;炭酸ナトリウム(デンス灰) ・D−3;アクリル酸−マレイン酸コポリマー〔ソカラ
ンCP−5(BASF社製)〕 ・E−1;アルカリセルラーゼ〔KAC500(花王
(株)製)〕 ・E−2;アルカリプロテアーゼ〔KAP11.1G
(花王(株)製)〕 ・F−1;蛍光増白剤〔ホーチンCBUS−3B(ヒク
ソン&ウェルチ社製)〕 ・G−1;香料。
【0035】<錠剤型洗浄剤組成物の調製>C−1〜C
−3、D−1の一部、D−2、D−3及び無水硫酸ナト
リウムから水分50重量%のスラリーを調製し、噴霧乾
燥により噴霧乾燥粒子を得、C−4、D−1の一部を加
えて造粒した。次に粉状のA−1又はA−2、粒状のB
−1、E−1及びE−2の他に、D−1の残部、F−
1、G−1を添加し混合した。混合した配合物10gを
内径30mmのシリンダーにとり、100kg/cm2
圧力を10秒かけて、体積がおよそ7cm3の錠剤型洗
浄剤組成物を得た。
【0036】<溶解性>20℃、30リットルの水道水
を入れた2槽式洗濯機(東芝銀河VH−300S1、衣
料なし)を撹拌強度を「強」とした中に、上記方法で作
成した錠剤型洗浄剤組成物を投入する。3分間撹拌した
後、排水して錠剤型洗浄剤組成物の残留状態の程度を下
記の判定基準に従って判定した。 判定基準 1;残留物なし 2;直径1〜3mmの粒が5〜10個残留する 3;半分位残留する 4;ほとんど原型のまま残留。
【0037】<錠剤硬度>デジタル硬度計(Fujiw
ara製、型番024001)を用いて錠剤硬度(kg
f/cm2)を測定した。このとき使用アダプターの直
径は5mmである。従って、表示された値の5.092
倍を単位面積当たりの硬度(kgf/cm 2)とした。
【0038】<漂白洗浄効果>表1に示す組成物の0.
133重量%水溶液(水道水使用)を用い、ターゴトメ
ータ型洗浄試験機を使用して市販汚染布エンパ116
(10cm×10cm)5枚を洗浄した(水溶液量1
L、水温20℃、100回転/分、10分間洗浄)。そ
の後、水道水ですすぎ、乾燥させ下式によって漂白率を
算出した。
【0039】
【数1】
【0040】反射率はNDR−101DP〔日本電色工
業(株)製〕で460nmフィルターを使用して測定し
た。
【0041】なお、実施例1〜3の緩和パラメータはい
ずれも92〜98%の範囲内であった。緩和パラメータ
の測定法は以下の通りである。
【0042】緩和パラメータ測定条件 測定機器としてレオテック株式会社製FUDOHレオメ
ーター(型番RT−3010−CW)を用い、検出部に
は10kg型アダプターNo.6(内径5mm)を取り
付けたものを採用した。試料台に円筒状の錠剤の平面部
分に垂直に本アダプターが当たるように錠剤を設置し、
試料台の速度を6cm/minで上昇させ(5kgf/
cm2の荷重の負荷に相当)、本アダプターに錠剤が
0.2mm進入する前後の応力を測定した。緩和パラメ
ーターを下記の式に従って算出した。
【0043】
【数2】
【0044】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青柳 宗郎 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB19 AB27 AC08 BA17 DA01 EA16 EA28 EB32 EC02 EC03 FA32 FA43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ニトリル基が結合する炭素原子に
    4級アンモニウム基が結合したアルカンニトリル化合
    物、(b)無機過酸化物及び(c)界面活性剤を含有す
    る錠剤型洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 (a)が下記一般式(1)又は(2)の
    化合物である請求項1記載の錠剤型洗浄剤組成物。 【化1】 〔式中、R1はエステル基、アミド基又はエーテル基で
    分断されていても良い炭素数1〜12のアルキル基であ
    り、R6はエステル基、アミド基又はエーテル基で分断
    されていても良く、ヒドロキシ基で置換されていても良
    い炭素数1〜8のアルキレン基である。R2、R3
    4、R5、R7、R8はそれぞれ独立に炭素数1〜3のア
    ルキル基又はヒドロキシアルキル基である。X-は陰イ
    オンである。〕
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