JP2002020290A - l−トレオ・メチルフェニデートを用いたうつ病を処置する方法 - Google Patents

l−トレオ・メチルフェニデートを用いたうつ病を処置する方法

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JP2002020290A
JP2002020290A JP2000192808A JP2000192808A JP2002020290A JP 2002020290 A JP2002020290 A JP 2002020290A JP 2000192808 A JP2000192808 A JP 2000192808A JP 2000192808 A JP2000192808 A JP 2000192808A JP 2002020290 A JP2002020290 A JP 2002020290A
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methylphenidate
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カマール・ケー・ミダー
Martin Teicher
マーティン・テイチャー
Vijai Kumar
ビジェイ・クマー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】重症又は自殺願望のうつ病患者に敏速な免荷を
引き起こしてうつ病の処置をする。 【解決手段】この処置方法は、l−トレオ・メチルフェ
ニデート又はそれの薬学上許容できる塩の治療有効量を
前記患者に経口的又は非経口的に投与するステップを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般にl−トレ
オ・メチルフェニデートとして知られ、以下にl−MP
Hとして参照する、2S、2’S−メチル−2−フェニ
ル−2−(2’−ピペリジル)酢酸の患者への経口又は
非経口投与によるうつ病の処置方法に関し、中枢神経系
にl−MPHを導出するようなl−MPHを含む薬事組
成物に関する。特に処置方法は、治療効果を論証するた
めに、2〜6週間の投与を必要とする選択的セロトニン
再取り込み阻害薬又は他分類の抗うつ薬のような抗うつ
薬の抗うつ作用の発現を待つうつ病患者に免荷を形成す
るようになっている。
【0002】
【従来の技術】経口投与されるラセミ体のdl−トレオ
・メチルフェニデート(dl−MPH)は、子供及び大
人での注意−不足機能亢進障害(ADHD)の処置、ま
た癌又はAIDSを患った患者のうつ病、衝動買い障
害、睡眠発作病及び睡眠過剰症の処置にも広く使用され
ている。子供のADHDの処置におけるdl−MPHの
治療効果がd−MPHに起因していることは、知られて
いる。(Srinivas氏等のClin.Pharm
acol.Therap.52巻、561〜568頁、
1992年)。
【0003】しかしながら最近まで、血漿及び脳内のl
−MPHの濃度がdl−MPHの経口投与後のl−MP
Hの広い対照選択的な第1パス物質代謝の故に非常に低
いので、ほとんど何もl−MPHの潜在薬理学的及び/
または治療法の役割について知られていなかった。(S
rinivas氏等のPharm.Res.10巻、1
4〜21頁、1993年)。しかしながらdl−MPH
の静脈投与後に、それらの分配パターンが異なるが、ト
レオ・メチルフェニデートの両方の鏡像異性体が脳に吸
収される。(Ding氏等の精神薬理学131巻、71
〜78頁、1997年)。
【0004】年配又は末期病気のうつ病患者の深刻な抑
うつ性障害の処置でのデキストロアンフェタミン又はd
l−MPHのような経口刺激薬の使用は、長年にわたっ
て多くの研究の課題であった。Satel氏及びNel
son氏は、課題の85の文献を解析した後に、(J.
Clin.Psychiat.50巻、241〜249
頁、1989年)報告された多くの研究が方法論的に単
純で及び/または管理されていなかった事実に批判的で
あった。彼らは、刺激薬が一次うつ病の処置での偽薬よ
り有効でないが、無反応性患者及び医学的に病気の患者
の処置に刺激薬が有用であるかもしれないとの結論を下
した。
【0005】同様に、Chiarello氏及びCol
e氏(Arch.Gen.Psychiat.44巻、
276〜285頁、1997年)は、81の文献を解析
して、多くの古い研究が選択された臨床例で精神刺激薬
の使用を支持する幾つかの証拠をあげたが不十分である
との結論を下した。Emptage氏及びSmith氏
(薬理治療学の定期刊行物30巻、151〜157頁、
1996年)は、1986〜1995年間に出版された
43の研究を解析して、経口のMPHが抗うつ活性の急
速な発現を引き起こすために、うつ病、医学的に病気又
は年配の患者のための安全で有効な処置であるように見
えるとの結論を下した。
【0006】最近、Wallace氏及びその協力者
(Am.J.Psychiat.152巻、929〜9
31頁、1995年)は、年配の医学的に病気のうつ病
患者に経口dl−MPHの効力を論証するために、彼ら
が第1偽薬−制御された2倍の目隠し試験と呼ぶものを
行なった。経口dl−MPHの利益は、研究での小数の
患者(n=16)にもかかわらず統計学的に臨床上重大
であった。抑うつ性の症状は、7人が著しく減少し(ハ
ミルトンうつ病尺度が55%以上に減少)、更なる3人
が適度に減少し(ハミルトンうつ病尺度が30〜55%
に減少)、3人が最小に減少し(ハミルトンうつ病尺度
が30%以下に減少)、3人の患者が研究から脱落され
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ここ
にl−MPHの塩基、塩酸塩又は他の薬学上許容できる
塩として参照するl−MPHの治療有効量を経口又は非
経口ルートを経て患者に投与することによって、強烈な
不快から速効の免荷を形成するためにうつ病患者を処置
する方法を提供することである。
【0008】本発明の更なる目的は、患者が従来の抗う
つ薬物の作用の発現を待つ間免荷を形成するために、速
効放出形態又は持続放出形態いずれかでl−MPHの繰
り返しの服用で、うつ病哺乳類特にうつ病ヒトの患者を
処置する方法を提供することである。
【0009】本発明の更なる目的は、患者にl−MPH
を経口的又は非経口的に投与し、l−MPHに対する患
者の反応を観察し、最適に有効になるのに2〜6週間か
かる従来の抗うつ薬による処置に応答するこのような患
者がどれぐらいいるかを予測するためにその情報を用い
ることによって、患者が抗うつ薬療法の形態でどれぐら
い応答するかを確認するテストを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、l−
MPH及び/またはその塩は、第1パス物質代謝を回避
したルートで投与した時に、貴重な迅速に作用する抗−
抑制及び/または抗−不快薬である。本発明によれば、
l−MPHの臨床上効果的な服用量を経口又は非経口形
態で患者に投与することによってうつ病を患っている患
者を処置するために使用され得る。l−MPHは、その
遊離塩基の形態或は、塩酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩又
は他の薬学上許容できる酸追加塩のような薬学上許容で
きる塩の形態いずれかでもよい。
【0011】第1パス物質代謝を回避した経口投与のル
ートは、好ましくは舌下投与或いは頬側の粘膜を経由し
てである。
【0012】本発明によって使用されたl−MPHは、
少なくとも95%の鏡像異性体的純度を持ち、それ故5
%以下のd−MPHを含み、後者のエナンチオマーが潜
在的に誤用され得る。好ましくはl−MPHは、鏡像異
性体的に純粋である。
【0013】l−MPHは、例えば、末期ガン患者、A
IDSうつ病患者或いは自殺願望の重症うつ病患者の深
刻なうつ病の免荷に急速な抗うつ薬作用を形成するため
に使用されてもよい。また、l−MPHは、セロトニン
再取り込み阻害薬(SSRI)に対して応答者である重
症のうつ病患者を同定する診断ツールとして有用であり
得る。これらSSRIの例は、塩酸フルオキセチン、塩
酸ベンラファキシン(venlafaxine)、塩酸パロキセチ
ン(paroxetine)、塩酸ネファゾドン(nefazodone)お
よび塩酸セルトラリン(sertraline)を含む。
【0014】特に薬物は、彼らの強烈な不快からの速効
の免荷を形成するために、重症のうつ病で入院している
患者及びうつ病で自殺願望の患者の処置に有用である。
薬物は、速効放出或いは持続放出として、有効になるの
に代表的に3〜6週間かかる従来の抗うつ薬の発現を患
者が待つ間に、免荷を形成するために、繰り返し与えら
れてもよい。これらの従来の抗うつ薬は、安全でうつ病
の処置に有効なものとして認められた他の薬事組成物と
同様に上記議論したセロトニン再取り込み阻害薬(SS
RI)を含むことができる。
【0015】このような他の薬事組成物は、選択的セロ
トニン再取り込み阻害薬、三環系化合物、四環系化合物
又はモノアミンオキシダーゼ阻害薬と無関係な化学構造
を有する抗うつ薬化合物である非定型抗うつ薬を含む。
このような化合物の例は、ネファゾドン及びブプロピオ
ンである。また、このような他の薬剤組成物も、アミト
リプチン、イミプラミン、ドキセピン、マプロチリン、
プロトリプチン、ノルトリプチン、デス(メチル)イミ
プラミン、クロミプラミン又はトリミプラミンのような
三環系抗うつ薬又は他の従来の三環系抗うつ薬を含む。
【0016】l−MPHは、希望の感情及び生きようと
る再開された意志を重症のうつ病患者に復旧させるに十
分な高揚した(或は胸腺を正常にもつ)気分を回復する
ために、彼らを助けるために使用されてもよい。
【0017】本発明の他の特徴は、患者が抗うつ薬療法
のある形態にどれくらい応答するかを決める方法にl−
MPHを含める診断テストである。l−MPHの非経口
投与に劇的に応答した患者は、減少されたセロトニン伝
達及び強く偏倚されたセロトニンシステムを有する患者
である。l−MPHへの陽性反応は、セロトニン伝達を
高める選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
のような薬物による処置を示す。SSRIが多くの患者
に有効であるが、うつ病患者の30数%が応答せず、半
分以下が完全に応答した。従って、l−MPHへの陽性
反応は、患者がSSRI応答者であり、数週間中にSS
RIに固執する価値がありこの分類でうつ病の処置に有
効な薬物となる価値がある指示である。
【0018】l−MPHは、投与の1つ又は多くの経口
又は非経口ルートによって投与されてもよい。投与のル
ートは、液体又は座剤の形態の直腸投与、又は例えば経
皮パッチの使用或いは皮下、静脈内、筋肉内及び腹膜内
の注入による種々の経皮投与手段又は鼻の粘膜、頬側の
粘膜又は舌下の粘膜を通しての吸収を含む多くの代替の
投与ルートを含む。
【0019】うつ病を患っている患者に投与されたl−
MPHの毎日の服用量は5〜500mgであり、好まし
くは25〜250mg/日、最も好ましくは25〜12
5mg/日である。
【0020】l−MPHは、予備キラル高性能液体クロ
マトグラフィ(HPLC)によってdl−MPHのラセ
ミ混合物から分離することができる。この手順におい
て、無極性オクタデカシランHPLCカラム(25.4
mmx250mm)は、キラル選別器即ちα−10−樟
脳スルホン酸及び競合塩基(即ちトリエチルアミン)を
含む可動相(ジクロロメタン/アセトニトリル)と合同
して使用される。Lim氏等の1985年を参照せよ。
【0021】服用形態の例 経皮パッチ 皮膚への薬用物質の印加又は塗布は、多くの薬物の体循
環への送達の有効なルートである。皮膚は、しばしば最
大の身体組織として参照され、平均の大人の皮膚が約2
の表面積を持っている。そのアクセス性及び機会に
おいて、局所的、領域的、全身的効果のいずれにせよ、
薬物投与のルートとしてその増加した使用に帰着した長
時間の間完全な塗布製剤を維持する余裕がある。この薬
物は、治療システム濃度を生成する4つの一般的な効
果、即ち皮膚表面上の効果、角質層内の効果、表皮への
浸透を必要とする最深在性効果および薬物の表皮および
真皮を通して脈管構造への十分な送達となる真皮又は全
身性効果の内1つ以上を引き起こすために皮膚に塗布さ
れる。
【0022】一般に薬物は、プロピレングリコール又は
イソプロピルミリステートのような賦形剤に懸濁又は分
散させられる。使用された他の添加物は、p−アミノ安
息香酸又は過酸化ベンジルである。その賦形剤からの薬
物放出は、濃度、賦形剤での溶解度および賦形剤および
受容部位間の分配係数の関数である。薬物の経皮吸収
は、閉塞技術の使用或いは浸透相乗剤の使用によって向
上される。ポリオール例えばグリセリンのような浸透相
乗剤は皮膚の透過性上の直接効果を持っている。それら
は、浸透剤の熱力学活性を増大させることによって、し
たがって拡散している薬物の傾向及び濃度勾配を増大及
び効果的に逃がすことによって作用する。
【0023】一般にパッチのための処方は、2又は3層
からなる。これらの層は、外面から皮膚と接触するフィ
ルムまでの順に、半透明ポリエチレンフィルムの柔らか
い曲げやすい裏装、アクリル酸接着剤マトリックス又は
酢酸ビニルエチレンからなるフィルムを含む薬物及びポ
リエステルフィルムからなる保護ライナーである。
【0024】l−MPHのために、種々のアルコール、
ジメチルスルホキシド又はデシルメチルスルホキシドの
ような溶媒が用いられてもよく、ラウリル硫酸ナトリウ
ムのような陰イオン界面活性剤或いは種々の陽イオン、
両性又は非イオン界面活性剤が最適であり得る。
【0025】舌下錠剤 舌下錠剤は、非常に迅速に溶解するようになっている。
このような処方の例は、酒石酸エルゴタミン、二硝酸イ
ソソルビド及び塩酸イソプロテレノールを含む。これら
錠剤の処方は、薬物に加えて、限定量の可溶性賦形剤、
通常乳糖及び粉末状ショ糖、場合により時折ブドウ糖及
びマンニトールを含む。舌下錠剤を作るプロセスは、約
60%のアルコール及び40%の水を含むアルコール水
溶媒システムによって混合粉末部品を湿潤させることを
伴う。
【0026】l−MPHに加えて、舌下錠剤のための原
型処方は、ポビドン又はHPMCのような結合剤、乳
糖、マンニトール、デンプン又は繊維素のような希釈
薬、予めゼラチン化又は変性されたデンプンのような崩
解剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又は水
素添加された植物油のような滑剤、サッカリン又はショ
糖のような甘味料、好適な調味料及び着色剤を含んでも
よい。
【0027】経鼻放出 多年の間、経鼻送達は、主に鼻の粘膜上の局所作用のた
めに使用されていた。デスモプレシン及びバソプレシン
の全身性送達の使用にもかかわらず、貧弱に吸収された
経口薬物の代替ルートとしての使用が最近まで無視され
たようである。かなり迅速な薬物吸収の力によって、プ
レ全身性消失率の可能な迂回、投与のかなりの容易性及
び鼻のルートによる薬物の送達は、活性薬物を全身に投
与する魅力的な代替を提供する。
【0028】経鼻溶液のための原型処方は、プロピレン
グリコールのような好適な水溶性又は非水溶性溶媒に溶
解されたl−MPH、アスコルビン酸のような酸化防止
剤及び芳香剤として芳香油を含む。処方は、好適な噴射
剤も含んでもよい。
【0029】座剤 座剤の使用は、古代エジプト人、ギリシア人及びローマ
人の執筆に遡る。しかしながら、ほんの最近、体外成果
で体内研究に関連させる努力が実行されている。大人用
の直腸座剤は、通常一端又は両端側が先細になり、各々
2gの重さである。戻りは約150mmの長さであっ
て、約7.2のpHを有する低緩衝力の小量の流体を含
む。カカオ脂のような座剤基剤は、水溶性組織液と混合
しないが、身体温度で溶解する。
【0030】座剤用の原型放出において、薬物(l−M
PH)は代表的にカカオ脂、ポリエチレングリコール又
はグリセリン化ゼラチンのような基剤に溶解される。座
剤混合物は、プラスチック又は箔から形成された個々の
型に注がれて冷却され、過剰分が除去され、各ユニット
が密封されて、所望の包装体に切り分けられる。低融点
成分を有する座剤は涼しい場所に最良に貯蔵される。コ
コア油座剤は冷凍されるべきである。
【0031】注入できる処方 静脈内又は皮下注入用に、好適なl−MPH酸性塩は、
密封されたアンプル又は小びん内の無菌粉末又は結晶と
して供給される。処方は、注射用に通常生理食塩水、ブ
ドウ糖又は蒸留水のような無菌静脈製剤で再構成されて
もよい。これの代わりに静脈処方は、注射用に通常生理
食塩水、ブドウ糖又は蒸留水のような無菌静脈製剤中の
l−MPHの好適な酸性塩の無菌水溶液として供給され
てもよい。
【0032】筋肉内投与用に、l−MPHの酸性塩は、
上記されるように無菌水溶液として処方されてもよく、
或はこれの代わりにl−MPH塩基が綿種油又はゴマ油
のような好適な油に溶解されてもよい。
【0033】
【実施例】精神薬理学的テスト 平衡され任意化された4相入れ換え研究は、dl−MP
H、d−トレオ・メチルフェニデート(d−MPH)、
l−MPH及び偽薬の静脈投与を各々の受け入れた12
人の健康な男性の志願者で実行された。尺度を評価する
気分状態特性尺度(POMS)は、怒り−敵意、錯乱−
困惑、抑うつ−拒絶、倦怠−無気力、緊張−不安及び精
力−活性を含む薬力薬理学的な要因を評価するために使
用された。その上、合成評点も、(『精力−活性』マイ
ナス『疲労−無気力』)の『エネルギ』及び(『怒り−
敵意』プラス『抑うつ−拒絶』プラス『緊張−不安』)
の『不快』のために生成された。(倦怠を引いた精力)
『エネルギ』用の合成評点を示す図1を参照せよ。
【0034】結果は、『エネルギ』上の薬物の全体効果
を示した。dl−MPHで向上された『エネルギ』が期
待される。ラセミ化合物用の『エネルギ』評点は、l−
MPH及び偽薬用のもの(対t検査)から非常に異なっ
ている。しかしながら驚くべきことに、d−MPHは強
力にエネルギ化せず、偽薬又はl−MPHから非常に異
ならなかった。図1及び表1を参照せよ。
【0035】
【表1】
【0036】この逆説は、d−MPHがテスト期間に亘
って『エネルギ』(精力−活性及び倦怠−無気力)の両
方の成分を高めたので、明白に起こった。
【0037】d−MPH及びdl−MPH用の精力評価
は、l−MPH及び偽薬用のものと非常に異なった。図
2を参照せよ。倦怠−無気力要因は、単純な跳ね返り現
象ではない。d−MPHが最も活性化していた期間中に
倦怠評価に少しの抑制があったが、倦怠−無気力評点が
初期の基底レベルを越えなかった。d−MPH後の倦怠
−無気力のためのPOMS評価は、l−MPH後のもの
と非常に異なった。
【0038】合成の『不快』評価上の薬物状態の非常に
強健な効果があった。dl−MPH及び僅かな範囲のd
−MPH両者は、偽薬又はl−MPHと比較して『不
快』を増大させた。図3を参照せよ。『不快評価』は、
l−MPH用が偽薬用より数値的に低かった。効果は、
分析が偽薬上である程度の『不快』を示した12人の被
験者から9人のみを含んだ時に、より目立っていた。
【0039】図4は、4人の処置に対する『不快』の3
成分(緊張、抑うつ及び怒り)の反応を示している。各
場合において、評価は、同じ順序すなわち、l−MPH
<偽薬<dl−MPH<d−MPHで位置された。従っ
てdl−MPHの全体の薬力薬理学的効果がd−MPH
の『不快』効果及びl−MPHの穏やかな多幸効果間に
相互作用を代表してもよいように見える。l−MPH
は、l−MPHの服用量が滴定されなければならなかっ
たうつ病患者のようなより高い基線『不快』評点によっ
て主題の陶酔薬又は抗うつ薬として出現することは、考
えられる。
【0040】l−MPHが速効の抗−不快効果を及ぼす
時には、d−MPHのドパミンエネルギ効果なしで単独
で投与される時に中毒になりそうもない。従ってdl−
MPHが静脈内又は或は経鼻吸引によって誤用され時に
中毒になるが、l−MPHはいずれの投与ルートでも中
毒にならない。
【0041】図4は『不快』の3成分の反応を示す。
【0042】l−MPHは、第1パス物質代謝を回避し
たルートによって投与される時に、価値がある迅速に作
用する抗うつ薬である。特にl−MPHは、重症のうつ
病の入院患者及びうつ病の自殺願望の患者にとって、彼
らの強烈な不快から速効の免荷を形成する処置に有用で
ある。速効放出或いは持続放出処方としてl−MPH
は、有効になるのに代表的に2〜6週間かかる従来の抗
うつ薬の効果の発現を待つ間、免荷を形成するためにく
り返して与えられてもよい。l−MPHは、重症のうつ
病患者が希望の感情を復旧するに十分な高揚した気分を
回復し、生きる新しい意志を徐々に教え込むことを助け
る。
【0043】l−MPHの第2用途は、患者が抗うつ薬
療法のある形態にいかに応答し得るかを確かめる診断テ
ストにある。非経口投与されたl−MPHに劇的に応答
した患者は、減少されたセロトニン伝達及び強く偏倚さ
れたセロトニンシステムを持つ患者であってもよい。l
−MPHに対する陽性反応は、塩酸フルオキセチン、塩
酸ベンラファキシン、塩酸パロキセチン、塩酸ネファゾ
ドン及び塩酸セルトラリンのような選択的セロトニン再
取り込み阻害薬(SSRI)のような薬物との処置がセ
ロトニン伝達を高めることを示唆する。SSRIが多く
の患者に有効であるが、患者の30数%が応答せず、半
分以下が完全に応答した。かくしてl−MPHに対する
陽性反応は、患者がSSRI応答者であり、数週間中に
SSRIに固執する価値がありこの分類で有効な薬物と
なる価値がある指示である。
【0044】d−及びl−トレオ・メチルフェニデート
の薬動学 ラセミ薬物の経口投与後のl−MPHの絶対生物学的利
用能は、d=異性体のそれがF=0.25(2)であっ
たのに対して、極端に低い(F−0.05)ことが既に
示された。しかしながら、dl−MPHの静脈投与後
に、2つの異性体の初期血漿濃度は、匹敵(d:l=
1:1)し、90分のポスト服用まで血漿d:l比に重
大な歪もなかった。l−MPHの合計血漿消失率は、静
脈投与後のd−対掌体のそれより(高く)重大に異なっ
た。また、l−MPHの安定状態での半減期、平均滞留
時間及び分布量がd−MPHのものより(低く)重大に
異なった。(表2)しかしながら、腎臓消失率での異性
体間にはどんな重大な差もなかった。
【0045】最近のポジトロンエミッションCT(PE
T)研究は、MPHの両方のエナンチオマーがヒヒに静
脈注入後に脳に取り込まれたことを示した。[11C]
l−MPHの中央摂取が主に非特異的だったのに対し
て、[11C]d−MPHが脳幹神経節及び小脳で濃縮
していた(3)。また、d−MPHは、人間のdl−M
PHの経口投与後に中央ドーパミン輸送体を遮断するこ
とに非常に有効であったことが論証された(8)。我々
の研究からのデータは、l−MPHが不快の高い基線レ
ベルによってうつ病患者に重要な高揚した特性を持って
もよいことを示唆している。
【0046】
【表2】
【0047】参考文献 (1)N.R.Srinivas、J.W.Hubba
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【0048】
【発明の効果】本発明によれば、l−トレオ・メチルフ
ェニデート又はそれの塩の治療有効量をうつ病患者に経
口又は非経口投与することによって、重症のうつ病患者
又は自殺願望のうつ病患者に強烈な不快からの速効の免
荷を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】dl−MPH、d−MPH、l−MPH及び偽
薬の各々を受け入れた健康な患者の心的エネルギレベル
でのこれら物質の静脈投与の効果を各々示す一連の4つ
の棒グラフである。
【図2】dl−MPH、d−MPH、l−MPH及び偽
薬の各々を受け入れた健康な患者の精力レベルでのこれ
ら物質の静脈投与の効果を各々示す一連の4つの棒グラ
フである。
【図3】dl−MPH、d−MPH、l−MPH及び偽
薬の各々を受け入れた健康な患者の不快レベルでのこれ
ら物質の静脈投与の効果を各々示す一連の4つの棒グラ
フである。
【図4】不快レベルの3つの成分すなわち緊張、抑うつ
及び怒りでのdl−MPH、d−MPH、l−MPH及
び偽薬の静脈投与の効果を各々示す一連の12個の棒グ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4196 A61K 31/4196 31/4525 31/4525 31/55 31/55 45/00 45/00 A61P 25/24 A61P 25/24 // A61K 9/02 A61K 9/02 9/08 9/08 9/12 9/12 9/20 9/20 C07D 211/34 C07D 211/34 (72)発明者 ビジェイ・クマー アメリカ合衆国07950ニュージャージー州 モーリス・プレインズ・ホワイトウッド・ ドライブ67 Fターム(参考) 4C054 AA02 CC01 DD05 DD19 EE01 FF01 4C076 AA01 AA12 AA49 AA93 BB01 BB11 BB25 BB29 CC01 DD38 DD41 DD59 DD67 EE16 EE23 EE30 EE32 EE42 EE53 4C084 AA17 ZA122 4C086 AA01 AA02 BC21 BC60 DA27 GA02 GA07 MA01 MA02 MA04 MA52 MA55 MA56 MA59 MA60 MA66 NA10 NA11 ZA12 ZC61 4C206 AA01 AA02 FA01 FA02 FA05 HA08 KA05 KA06 MA01 MA02 MA04 MA72 MA75 MA76 MA79 MA80 MA86 NA10 ZA12 ZC61

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳類にl−トレオ・メチルフェニデート
    又はそれの薬学上許容できる塩の治療有効量を経口又は
    非経口投与するステップを備えた、哺乳類のうつ病を処
    置する方法。
  2. 【請求項2】前記非経口投与は、静脈内、筋肉内、皮
    下、経皮、経鼻、肺内又は直腸投与であり、前記経口投
    与は舌下投与である請求項1に記載のうつ病を処置する
    方法。
  3. 【請求項3】前記哺乳類は人間の患者である請求項1に
    記載のうつ病を処置する方法。
  4. 【請求項4】前記薬学上許容できる塩は、薬学上許容で
    きる酸追加塩である請求項1に記載のうつ病を処置する
    方法。
  5. 【請求項5】(a)患者にl−トレオ・メチルフェニデ
    ート又はそれの薬学上許容できる塩の治療有効量を非経
    口投与し、(b)前記患者に、l−トレオ・メチルフェ
    ニデート又はそれの薬学上許容できる塩の非経口投与と
    合同して従来の抗うつ薬作用薬の治療有効量を経口投与
    するステップを備えた、前記患者のうつ病を処置する方
    法。
  6. 【請求項6】前記従来の抗うつ薬作用薬は、セロトニン
    再取り込み阻害薬、非定型抗うつ薬又は三環系抗うつ薬
    である請求項5に記載のうつ病を処置する方法。
  7. 【請求項7】前記セロトニン再取り込み阻害薬は、フル
    オキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラ
    リン、ベンラファキシン及びそれの薬学上許容できる塩
    からなる群から選択される請求項6に記載のうつ病を処
    置する方法。
  8. 【請求項8】前記非定型抗うつ薬は、ネファゾドン又は
    ブプロピオンである請求項6に記載のうつ病を処置する
    方法。
  9. 【請求項9】前記三環系抗うつ薬は、アミトリプチン、
    イミプラミン、ドキセピン、マプロチリン、プロトリプ
    チン、ノルトリプチン、デシプラミン、クロミプラミン
    又はトリミプラミンである請求項6に記載のうつ病を処
    置する方法。
  10. 【請求項10】(a)l−トレオ・メチルフェニデート
    の治療有効量を前記患者に投与し、(b)セロトニン再
    取り込み阻害薬によるうつ病の処置から利益を得る患者
    の能力によって、ステップ(a)に従ってl−トレオ・
    メチルフェニデートの投与からうつ病に対する陽性反応
    を関連させるステップを備えた、セロトニン再取り込み
    阻害薬の投与から利益を得る、うつ病を患っている患者
    の能力を診断する方法。
  11. 【請求項11】(a)治療有効量のl−トレオ・メチル
    フェニデートと、(b)l−トレオ・メチルフェニデー
    トの非経口投与或は舌下投又は頬側の粘膜を経た投与に
    好適な薬学上許容できる不活性担体又は希釈薬とを備え
    た、非経口投与のみ或いは舌下投与又は頬側の粘膜を経
    た投与の形態の経口投与に好適な従って第1パス物質代
    謝を回避した形態のうつ病の処置のための薬事組成物。
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