JP2002019849A - 梱包方法及び梱包構造、光学装置 - Google Patents

梱包方法及び梱包構造、光学装置

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JP2002019849A
JP2002019849A JP2000208958A JP2000208958A JP2002019849A JP 2002019849 A JP2002019849 A JP 2002019849A JP 2000208958 A JP2000208958 A JP 2000208958A JP 2000208958 A JP2000208958 A JP 2000208958A JP 2002019849 A JP2002019849 A JP 2002019849A
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packing
space
packing material
sheet material
optical device
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JP2000208958A
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Keiji Matsuura
恵二 松浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損傷や外部からの不純物の浸入を防ぐことが
できる光学装置の梱包方法及び梱包構造、並びに光学装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 梱包構造は、光学ユニットILの一部に
カバー部1を設け、光学ユニットIL内に形成されてい
る空間部SP1及びカバー部1と光学ユニットILとの
間の空間部SP2を所定のガスで満たし、このカバー部
1が設置された光学ユニットILを覆うシート材4を備
えており、このシート材4の一部には、膨らみしろ4a
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学装置の梱包方
法及び梱包構造、並びにこの方法または構造によって梱
包される光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や薄膜磁気ヘッドあるいは液
晶表示素子等をフォトリソグラフィ工程で製造する場合
に種々の露光装置が使用されているが、フォトマスクあ
るいはレチクル(以下、「マスク」と称する)に形成さ
れたパターンの像を、表面にフォトレジスト等の感光剤
を塗布された基板上に投影光学系を介して投影する露光
装置が一般的に使用されている。そして、近年、基板上
のショット領域に投影されるパターンの形状の微細化に
伴い、使用される露光用照明光(以下、「露光光」と称
する)は短波長化される傾向にある。すなわち、これま
で主流だった水銀ランプに代わって、KrFエキシマレ
ーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(19
3nm)を用いた露光装置が実用化されつつある。ま
た、さらなるパターンの形状の微細化を目指してF2 レ
ーザー(157nm)を用いた露光装置の開発も進めら
れている。
【0003】このような、短い波長を有する真空紫外線
光を露光光として用いる場合、露光光の通過する空間で
ある光路空間内に酸素分子、水分子、二酸化炭素分子な
どといったかかる波長域の光に対し強い吸収特性を備え
る物質(吸光物質)や有機物質、あるいは塵(パーティ
クル)などの不純物が存在していると、露光光は減光さ
れ十分な強度で基板上に到達できず、精度良い露光処理
を行うことができない。したがって、露光装置では、露
光光の通過する光路空間を構成する、例えば鏡筒に支持
された投影光学系を有する投影系ユニットやマスクブラ
インドといった各光学装置に存在する不純物を低減する
必要がある。
【0004】ところで、露光装置を使用するメーカーに
おいて、上述したような光学装置(投影系ユニットやマ
スクブラインド)に何らかのトラブルが発生した場合、
露光装置メーカーから新たな光学装置を輸送する場合が
ある。このような場合、従来において光学装置を輸送す
る際には、光学装置を紙製やポリエチレン製のシートで
梱包し、輸送していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような梱包構造では、光学装置と外部雰囲気との隔離
が十分ではないため、光学装置は輸送中において不純物
により汚染されてしまう。そして、この光学装置を露光
装置に設けた場合、上述したように露光処理において光
学装置に付着した不純物の影響が大きくなり、精度良い
露光処理を行うことができなくなる。この場合、輸送中
において、光学装置に対して清浄ガス(光学的に不活性
なガス等)を供給する供給装置を設置することが考えら
れる。しかしながら、光学装置とともに供給装置を設置
することにより、輸送用のスペースを広く確保しなけれ
ばならない。また、従来の梱包構造においては光学装置
に対する保護が十分でないため、輸送中において光学装
置自体が損傷してしまう危険性がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、輸送中における損傷や外部からの不純物の浸
入を防ぎ、光学装置の汚染を防ぎながら安全に輸送する
ことができる光学装置の梱包方法及び梱包構造、並びに
この梱包方法または梱包構造によって梱包される光学装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、実施の形態に示す図1〜図14に対応付け
した以下の構成を採用している。請求項1に記載の梱包
方法は、空間部(SP1)を有する光学装置(IL)の
梱包方法において、光学装置(IL)の少なくとも一部
にこの光学装置(IL)を保護するためのカバー部
(1)を設置し、空間部(SP1)及びカバー部(1)
と光学装置(IL)との間の空間部(SP2)を所定の
ガスで満たした後、この光学装置(IL)を第1の梱包
材(4)によって梱包することを特徴とする。
【0008】本発明によれば、空間部(SP1)を有す
る光学装置(IL)の少なくとも一部にカバー部(1)
を設置し、そして、この光学装置(IL)を第1の梱包
材(4)によって梱包するに際し、光学装置(IL)内
の空間部(SP1)及びカバー部(1)と光学装置(I
L)との間に形成される空間部(SP2)を所定のガス
(不活性ガス)で満たした後に、この光学装置(IL)
を第1の梱包材(4)によって梱包することにより、光
学装置(IL)に対する不純物の付着を防止することが
できる。したがって、光学装置(IL)の汚染を防止し
ながら安全に輸送することができる。
【0009】請求項5に記載の梱包方法は、駆動機構
(D)によって駆動される光学部材を備える光学装置
(BL)の梱包方法において、光学装置(BL)を第1
の梱包材(4)で梱包し、第1の梱包材(4)を第2の
梱包材(16)で梱包し、第1の梱包材(4)によって
形成される空間を所定のガスで満たすとともに、第1の
梱包材(4)と第2の梱包材(16)との間の空間を所
定のガスで満たすことを特徴とする。
【0010】本発明によれば、駆動機構(D)を備えた
光学装置(BL)を第1の梱包材(4)及び第2の梱包
材(16)によって2重に梱包することにより、いずれ
か一方の梱包材(4、16)が破損しても、光学装置
(BL)は汚染を防止されたまま安全に輸送される。そ
して、第1の梱包材(4)によって形成される空間と、
第1の梱包材(4)と第2の梱包材(16)との間の空
間とをそれぞれ所定のガスで満たすことにより、汚染を
確実に防止することができる。
【0011】請求項8に記載の梱包構造は、空間部(S
P1)を有する光学装置(IL)の梱包構造において、
光学装置(IL)の少なくとも一部にカバー部(1)を
設け、空間部(SP1)及びカバー部(1)と光学装置
(IL)との間の空間部(SP2)を所定のガスで満た
し、カバー部(1)が設置された光学装置(IL)を覆
う第1の梱包材(4)を備えることを特徴とする。
【0012】本発明によれば、光学装置(IL)の少な
くとも一部にカバー部(1)を設置することにより、光
学装置(IL)を保護して損傷を防止することができ
る。そして、光学装置(IL)内の空間部(SP1)及
びカバー部(1)と光学装置(IL)との間に形成され
る空間部(SP2)を所定のガスで満たし、この光学装
置(IL)を覆う第1の梱包材(4)を備えることによ
り、光学装置(IL)に対する不純物の付着を防止する
ことができる。したがって、光学装置(IL)の汚染は
防止される。
【0013】請求項11に記載の梱包構造は、複数の光
学部材で構成される光学装置(IL、BL)の梱包構造
において、複数の光学部材のうち、少なくとも一つの光
学部材を梱包する第1の梱包材(4)と、第1の梱包材
(4)を梱包する第2の梱包材(16)とを備え、第1
の梱包材(4)によって形成される空間を所定のガスで
満たすとともに、第1の梱包材(4)と第2の梱包材
(16)との間の空間を所定のガスで満たすことを特徴
とする。
【0014】本発明によれば、光学部材を第1の梱包材
(4)及び第2の梱包材(16)によって2重に梱包す
ることにより、いずれか一方の梱包材(4、16)が破
損しても、光学部材の汚染を防止することができる。そ
して、第1の梱包材(4)によって形成される空間と、
第1の梱包材(4)と第2の梱包材(16)との間の空
間とをそれぞれ所定のガスで満たすことにより、汚染を
確実に防止することができる。
【0015】請求項14に記載の光学装置は、請求項1
〜7のいずれかに記載された梱包方法または請求項8〜
13のいずれかに記載された梱包構造によって梱包され
ていることを特徴とする。
【0016】本発明によれば、光学装置は不純物を付着
されることなく汚染を防止された状態で梱包される。し
たがって、この光学装置が、例えば露光装置に組み込ま
れた際、精度良い露光処理が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】《第1実施形態》以下、本発明の
第1実施形態に係る梱包方法及び梱包構造を図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の梱包方法及び梱包構
造によって梱包される光学装置を備える露光装置の概略
構成図である。また、図2は本実施形態の梱包対象であ
る照明系ユニットの一部を説明するための断面図であ
り、図3は図2のA−A線矢視断面図である。さらに、
図4は本発明の梱包構造を説明するための図であり、図
5は本発明の梱包方法を説明するための図である。
【0018】ここで、本実施形態における梱包方法及び
梱包構造においては、図1に示すような露光装置EXの
うち、照明系用筐体(ケーシング)K1に収納された照
明光学系IUを構成する一部の照明光学部材群(光学ユ
ニット)ILを梱包するものとする。
【0019】図1に示すように、露光装置EXは、光源
101からの光束をマスクMに照明する複数の照明光学
部材群ILを備えた照明光学系IUと、この照明光学系
IU内に配され露光光ELを通過させる開口の面積を調
整してこの露光光ELによるマスクMの照明範囲を規定
するブラインド部(マスクブラインド)Bと、鏡筒K2
内に収納され、露光光ELで照明されたマスクMのパタ
ーンの像を感光基板P上に投影する投影光学系PLを備
えた投影系ユニットPUとを備えている。
【0020】光源101は、例えば、発振波長193n
mのArFレーザーエキシマレーザー、発振波長157
nmのフッ素レーザー(F2 レーザー)、発振波長14
6nmのクリプトンダイマーレーザー(Kr2 レーザ
ー)、発振波長126nmのアルゴンダイマーレーザー
(Ar2 レーザー)などによって構成される。
【0021】光源101から出射された露光光ELは、
窓部102aを通過して照明系ユニットIUのミラー1
03a、ミラー103bを反射して照明光学系を構成す
る一部の各光学ユニットILに入射する。これら光学ユ
ニットILは、リレーレンズ、露光光ELを均一化する
ためのオプティカルインテグレータ、露光光ELをオプ
ティカルインテグレータに入射させるインプットレン
ズ、オプティカルインテグレータから射出した露光光E
LをマスクM上に集光するためのリレーレンズ、コンデ
ンサレンズ等の複数のレンズ(光学素子)を有してい
る。これらレンズはケーシングK1内に配置され、それ
ぞれのレンズの間には空間部が形成されている。
【0022】ブラインド部Bは、例えば、平面L字状に
屈曲し露光光ELの光軸AXと直交する面内で組み合わ
せられることによって矩形状の開口を形成する一対のブ
レードと、これらブレードを光軸AXと直交する面内で
変位させる駆動機構Dとを備えている。このとき、ブラ
インド部Bの開口の大きさはブレードの変位に伴って変
化し、入射される露光光ELのうち、通過させた露光光
ELのみをマスクM側に送る。ブラインド部Bの開口に
より規定された露光光ELは、マスクMの特定領域をほ
ぼ均一な照度で照明する。
【0023】光学ユニットILから射出された露光光E
Lは、ミラー103cで反射し、窓部102bを通過
し、2次元移動可能なマスクステージMST上のマスク
Mに入射する。さらに、マスクMを透過した露光光EL
は、窓部102cを介して投影系ユニット(光学装置)
PU内の投影光学系PLに入射され、この投影光学系P
Lを構成する複数のレンズ(光学部材)を透過して感光
基板Pに入射し、マスクMのパターンの像を感光基板P
表面に形成する。
【0024】感光基板Pは、3次元方向(XYZ方向)
に移動可能な基板ステージPST上に設置され、この基
板ステージPSTのXY平面内での位置は、レーザ干渉
計105で計測されている。一方、基板ステージPST
のZ方向の位置は、投光系106aと受光系106bと
を備えた焦点検出系106で計測される。これらレーザ
干渉計105及び焦点検出系106の計測結果は制御装
置CONTに出力され、基板ステージPSTは、制御装
置CONTの指示に基づいて駆動機構PSTDを介して
移動される。なお、本実施形態における露光装置EX
は、マスクMと感光基板Pとを静止した状態でマスクM
のパターンを露光し、感光基板Pを順次ステップ移動さ
せるステップ・アンド・リピート型の露光装置である。
【0025】図2、図3、図4に示すように、本実施形
態において梱包される対象である照明光学系IUを構成
する光学ユニットの一つは、前述した照明光学系IUに
おける複数のレンズエレメントの一部を構成するレンズ
(光学部材)L1〜L3と、これらレンズL1〜L3の
間にこれらの周囲を囲んで配された各レンズの間隔を規
制する間隔環2A、2B、2Cと、これらを収納して保
持するレンズ鏡筒Hとを備えている。各間隔環2A〜2
Cは各レンズL1〜L3の周縁部を保持するように円環
状に設けられており、各レンズL1〜L3のそれぞれの
間には密閉された空間部SP1が形成されている。な
お、本実施形態では、梱包対象として、照明光学系IU
を構成する複数のレンズ群L1〜L3を例に挙げて説明
する。
【0026】図2に示すように、レンズ鏡筒Hには、露
光装置本体EXの外に置かれたガス供給装置から露光光
が透過するガスを空間部SP1に流入させる導入孔15
aと、空間部SP1内部のガスを外部に排出する排出孔
15bとがレンズ鏡筒Hの半径方向に貫通されてそれぞ
れ形成されている。導入孔15aの外側開口部には流入
用継手17が設けられ、排出孔15bの外側開口部には
排出用継手18が設けられている。
【0027】間隔環2A、2Bには、導入孔15aの内
側開口部である導入口15c及び排出孔15bの内側開
口部である排出口15dと対向する面に周方向に沿って
形成された流通溝3aと、この流通溝3aに周方向に互
いに等間隔に離間して配置された複数(本実施形態では
6つ)の貫通孔3bとがそれぞれ形成されている。ま
た、これらの貫通孔3bは導入口15cからずれた位置
に配されている。
【0028】レンズ鏡筒Hの内周面には、間隔環2Aの
流通溝3aから間隔環2Bの流通溝3aまで軸線方向に
延在してして、これらを接続する連絡溝15eが形成さ
れている。間隔環2Aには、レンズL1とレンズL2と
の間の空間部SP1と連絡溝15eとを連通するための
開口部15fが形成されている。
【0029】次に、輸送される際の光学ユニットILの
梱包構造について図4を参照しながら説明する。図4に
示すように、輸送される際の光学ユニットILには、少
なくともその一部にカバー部1が設けられる。具体的に
は、カバー部1は、レンズ鏡筒Hからレンズが露出して
いる部分に設置される。このカバー部1は鏡筒Kから露
出しているレンズを保護するためのものであって、例え
ばアルミニウムやステンレス鋼などの各種金属によって
構成されており、ボルトなどの固定部材1aによってレ
ンズ鏡筒Hの両端部に固定される。その際、カバー部1
とレンズ鏡筒Hの端部との間には空間部SP2が形成さ
れる。
【0030】このカバー部1を備えた光学ユニットIL
にはシート材(第1の梱包材)4が覆われる。このシー
ト材4は、例えば四フッ化エチレン(いわゆるテフロ
ン:登録商標)、テトラフルオロエチレン−テルフルオ
ロ(アルキルビニールエーテル)、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロペン共重合体等の各種フッ素
ポリマー製、あるいは片面シリカコートペット樹脂(P
ET12)−ポリエチレン(PEF60)からなる二層
構造、またはナイロン(ONY重合)−片面シリカコー
トペット樹脂(PET12)−ポリエチレン(PEF6
0)からなる三層構造のいわゆるハイバリアシート、等
の材料によって形成されている。このシート材4は、シ
ート材4自体からのアウトガス(レンズ等の表面に付着
して、光の透過率を低下させる有機物質)の発生が少な
く、また、外部環境からのレンズ等の表面に付着して光
の透過率を低下させる有機物質等の不純物の浸入を防ぐ
機能を有している。なお、カバー部1によって、レンズ
鏡筒Hから露出しているレンズの表面がシート材4に触
れるのを防止している。
【0031】このとき、光学ユニットIL内の空間部S
P1、及び光学ユニットILとカバー部1との間に形成
されている空間部SP2には、所定のガスが満たされて
いる。さらに、シート材4によって形成されている空
間、すなわち、シート4の内面とレンズ鏡筒Hの外面と
の間の空間内にも所定のガスが満たされている。
【0032】この所定のガスは、不純物を低減された光
学的に不活性なガスである。具体的には、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、ネオン、クリプトン等のガス、またはそ
れらの混合ガスであって、真空紫外域の光に対する吸収
性の少ない特性を有するガス(以下、「不活性ガス」と
称する)である。つまり、この光学ユニットILを露光
装置EXに用いた際、真空紫外域の波長の光を露光光E
Lとする場合には、その光路空間から酸素、水蒸気、炭
化水素系のガス等の、かかる波長帯域の光に対し強い吸
収特性を有するガス(以下、「吸光物質」という)の濃
度を低減する必要がある。このため、光学ユニットIL
を輸送するに際し、空間部SP1、SP2に存在する吸
光物質の濃度を不活性ガスを満たすことによって低減す
る。
【0033】シート材4は光学ユニットILに対して密
着するように、且つ、その一部にたるみ(しわ)を形成
しながら光学ユニットILを梱包している。なお、以下
の説明において、光学ユニットILを梱包しているシー
ト材4に形成されているたるみあるいはしわを、膨らみ
しろ4aと称する。
【0034】以上説明したような構成を備える光学ユニ
ットILをシート材4によって梱包する方法について説
明する。まず、レンズ鏡筒H内にレンズL1〜L3を支
持させて光学ユニットILを組み立てる。次いで、この
光学ユニットILを露光装置メーカーから輸送するに際
し、レンズ鏡筒Hのレンズのうち外部に露出しているレ
ンズ表面をカバー部1で覆うために、レンズ鏡筒Hの端
部に対してボルト1aで固定する。
【0035】そして、図2、図3に示すように、光学ユ
ニットILのうち、流入用継手17に、所定のガスを供
給可能なガス供給装置20を接続し、このガス供給装置
20を駆動することにより、光学ユニットIL内に形成
された空間部SP1に対して所定のガスを供給する。こ
の場合、ガス供給装置20によって供給される所定のガ
スは、前述したような、不純物を低減された光学的に不
活性なガスである。
【0036】空間部SP1に不活性ガスを供給する際に
は、図2、図3に示すように、流入用継手17にガス供
給装置20を接続し、流入用継手17から導入孔15a
を通して空間部SP1に不活性ガスを導入する。不活性
ガスは、導入孔15aの導入口15cに対向した間隔環
2Aの流通溝3aに当たってこの流通溝3aを流路とし
て円周方向に流れていく。
【0037】流通溝3a内を流れる不活性ガスは、複数
の貫通孔3bからレンズL1とレンズL2との間の空間
部SP1に流れ込んでいく。レンズL1とレンズL2と
の間の空間部SP1を流通した不活性ガスは、間隔環2
Aの開口部15f及び連絡溝15eを介して間隔環2B
の流通溝3aに導入され、間隔環2Aの流通溝3aを流
通した不活性ガスも連絡溝15eを介して間隔環2Bの
流通溝3aに導入され、間隔環2Bの流通溝3aに沿っ
て円周方向に流れていく。さらに、不活性ガスは、間隔
環2Bに設けられた複数の貫通孔3bからレンズL2と
レンズL3との間の空間部SP1に流れ込んでいく。レ
ンズL2とレンズL3との間を流通した不活性ガスは、
再び貫通孔3b又は間隔環2Bに設けられた不図示の排
出用開口部、流通溝3a及び排出孔15bを介して排出
用継手18から外部(回収装置等)に排出される。こう
して、空間部SP1は不活性ガスで満たされる。
【0038】なお、この場合、排出用継手18に真空ポ
ンプを備えたガス排気装置を接続し、空間部SP1内部
のガスを引きながらガス供給装置20によって不活性ガ
スを供給する構成とすることも可能である。
【0039】同様に、空間部SP2と外部とを連通する
カバー部1に形成されている導入孔(不図示)にガス供
給装置20を接続し、空間部SP2に対して不活性ガス
を供給するとともに、カバー部1の他の位置に設けられ
た排出孔(不図示)から空間部SP2内部のガスを排気
することにより、空間部SP2を不活性ガスによって満
たす。
【0040】なお、ガス供給装置20によって供給され
る不活性ガスは、不純物(パーティクルや、有機物質、
吸光物質等)を所定濃度以上含まないように管理されて
いる。この所定濃度とは、露光光ELを照明した際、感
光基板Pに形成されるパターンの像が所定精度を得られ
るのに十分な濃度であって、不純物が所定濃度以下であ
れば所望の精度を有するパターンが得られる。そして、
この不活性ガスは、予め不純物の濃度を低減された状態
でボンベ等に収容され、空間部SP1、SP2内に供給
される。あるいは、不純物の濃度を低減させるために、
ガス供給装置20と流入用継手17とを接続する管路
や、導入口15c、または貫通孔2bに、HEPAフィ
ルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)ある
いはULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Fi
lter)等のパーティクルを除去するフィルタと、前述し
た吸光物質を除去するケミカルフィルタとを設け、この
フィルタを通過させることによって、空間部SP1、S
P2に供給される不活性ガス内の不純物が所定の濃度以
下になるように管理することも可能である。
【0041】光学ユニットILの空間部SP1及び空間
部SP2を不活性ガスで満たしたら、クリーンルーム内
において、袋状に形成されているシート材4の内部に光
学ユニットILを収容する。このとき、レンズ鏡筒Hの
導入孔15a及び排出孔15bにステンレス製等の栓を
設けることによって、空間部SP1、SP2に外部のガ
スが流入するのを防止することができる。なお、図4で
は、流入用継手17、排出用継手18を取り外している
が、各継手17,18を取り付けたままシート材4の内
部に収容してもよい。また、レンズ鏡筒Hの外周面は、
超音波洗浄などを行って、加工油などが付着していない
状態にしてある。
【0042】そして、図5に示すように、袋状に形成さ
れているシート材4に収容した光学ユニットILを梱包
装置Sにセットする。梱包装置Sは、シート材4によっ
て形成された空間内に所定のガスを給気するガス給気装
置5と、このシート材4によって形成された空間内のガ
スを排気するガス排気装置6と、シート材4の開口部4
bを熱融着によってシール可能なヒートシール装置7と
を備えている。
【0043】ガス給気装置5は、シート材4によって形
成された空間内に挿入される給気ノズル8と、所定のガ
スを収容するボンベ9と、給気ノズル8とボンベ9と接
続する管路10とを備えており、ボンベ9に設けられた
駆動部(ポンプ)9aを駆動することにより、ボンベ9
内の所定のガスは管路10を介して給気ノズル8よりシ
ート材4の空間内に供給されるようになっている。
【0044】ここで、ボンベ9内に収容されシート材4
によって形成された空間に給気される所定のガスは、不
純物が低減された光学的に不活性なガスであって、窒
素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン等のガ
ス、またはそれらの混合ガスである。このとき、ガス供
給装置20によって光学ユニットILの空間部SP1、
SP2に満たされたガスと、ガス給気装置5によってシ
ート材4の空間内に給気されるガスとは、同一の組成が
好ましい。
【0045】管路10の途中には、ボンベ9から供給さ
れるガスに含まれている不純物の濃度を所定値以下にす
るためのフィルタ部11が設けられている。このフィル
タ部11は、ボンベ9からシート材4内部へ供給される
所定のガス中の不純物(パーティクルや、有機物質、吸
光物質等)を所定濃度以上含まないように管理するため
のものである。この所定濃度とは、前述したように、露
光光ELを照明した際、感光基板Pに形成されるパター
ンの像が所定精度を得られるのに十分な濃度であって、
不純物が所定濃度以下であれば所望の精度を有するパタ
ーンが得られる。フィルタ部11は、HEPAフィルタ
(High Efficiency Particulate Air Filter)あるいは
ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filte
r)等のパーティクルを除去するフィルタと、前述した
酸素等の吸光物質を除去するケミカルフィルタとを備え
ており、これらのフィルタを通過させることによって、
シート材4によって形成される空間に供給される不活性
ガス内の不純物が所定の濃度以下になるように管理され
ている。あるいは、予め不純物の濃度を低減した状態の
不活性ガスをボンベ9に収容し、シート材4内部に給気
することも可能である。
【0046】ガス排気装置6は、シート材4によって形
成された空間内に挿入される排気ノズル12と、この排
気ノズル12に接続する管路13と、管路13の途中に
設けられたポンプ14とを備えており、このポンプ14
を駆動することにより、シート材4によって形成された
空間内のガスは排気ノズル12及び管路13を介して外
部に排気されるようになっている。
【0047】なお、梱包装置Sのうち、シート材4内に
挿入される給気ノズル8及び排気ノズル12や管路1
0、13は、テフロン製やステンレス鋼製となっている
ことが好ましい。これらは、不純物ガス等のアウトガス
の発生が少ない材質である。
【0048】ヒートシール装置7は、図5(b)に示す
ように、ヒータ部7aと、このヒータ部7aと対向する
位置にあるゴムなどの弾性部材からなる押圧部7bとを
備えている。これらヒータ部7a及び押圧部7bの間に
シート材4を配置し、加熱しながら挟みつけることによ
り、シート材4の開口部4bは熱融着されるようになっ
ている。
【0049】そして、このような梱包装置Sのヒートシ
ール装置7に対してシート材4の開口部4bを挟み込む
ように配置し、この開口部4bから給気ノズル8及び排
気ノズル12をシート材4の空間内に挿入する。このと
き、ヒータ部7aは加熱されていない。そして、ヒート
シール装置7の押圧部7bをヒータ部7aに対して押圧
する。このとき、給気ノズル8及び排気ノズル12の断
面形状は、図5(b)に示すように長円形状(長方形
状)であるので、ヒートシール装置7のヒータ部7a及
び押圧部7bによってシート材4を介して給気ノズル8
及び排気ノズル12を挟みつけたとき、弾性部材からな
る押圧部7bが弾性変形し、給気ノズル8及び排気ノズ
ル12が存在する部分以外のヒータ部7aと押圧部7b
とが密着する。したがって、不活性ガスの給気及びシー
ト材4内部のガスの排気を行っている際、シート材4内
部への外部ガス(雰囲気ガス)の流入が防止されてい
る。
【0050】そして、シート材4によって形成された空
間にガス給気装置5によって不活性ガスを給気するとと
もに、ガス排気装置6によって空間内のガスを排気する
ことにより、シート材4によって形成された空間内は不
活性ガスで満たされる。このとき、はじめにガス排気装
置6によって所定時間だけシート材4の空間内のガスを
排気した後、ガス給気装置5によって空間内に不活性ガ
スを所定時間だけ給気し、この動作を交互に繰り返すこ
とによって、シート材4の空間に対して不活性ガスを効
果的に満たすことができる。このとき、ガス排気装置6
でシート材4の空間内のガスを排気(真空引き)してい
るので、シート材4は投影系ユニットPUに対して密着
する。
【0051】このとき、シート材4の大きさは、ガス排
気装置6の排気動作によって光学ユニットILに対して
密着した際、その一部に膨らみしろ(たるみ、しわ)4
aが形成されるように予め設定されている。つまり、シ
ート材4は、このシート材4によって形成可能な最大空
間より小さい空間で光学ユニットILを梱包している。
【0052】そして、シート材4の空間内を不活性ガス
で満たしたら、給気ノズル8及び排気ノズル12をシー
ト材4から引き抜く。これと同時に、ヒートシール装置
7によってシート材4の開口部4bを塞ぎ、ヒータ部7
aを加熱することによって熱融着する。
【0053】こうして、光学ユニット(光学装置)IL
のシート材4による梱包が終了したら、さらにその周囲
をタップシート(断湿用ビニールシート)、エアパッキ
ン、保温材、段ボール材、木箱などによって梱包し、所
定の輸送手段によって目的地に輸送する。
【0054】以上説明したように、光学ユニットILに
カバー部1を設けるとともに、光学ユニットIL内に形
成されている空間部SP1及びカバー部1と光学ユニッ
トILとの間に形成された空間部SP2を不純物が低減
された不活性ガスで満たし、テフロン製のシート材4で
梱包することにより、光学ユニットILの汚染を防ぎつ
つこの光学ユニットILを安全に輸送することができ
る。
【0055】このとき、シート材4によって形成された
空間も不活性ガスで満たすことにより、より確実に光学
ユニットILの汚染を防ぐことができる。このとき、ガ
ス供給装置20によって空間部SP1及び空間部SP2
に供給する不活性ガスと、梱包装置Sによってシート材
4の空間に供給する不活性ガスとの組成を同一にするこ
とにより、この光学ユニットILを露光装置EXに組み
込んだ際、ガスの組成が異なることに起因するゆらぎが
無くなるので、精度良い露光処理を行える。
【0056】シート材4によって形成可能な最大空間よ
り小さい空間により光学ユニットILを梱包し、膨らみ
しろ4aを設けることによって、外部雰囲気の圧力が変
化しても、シート材4の破損を防止することができる。
すなわち、例えば、このシート材4に梱包された光学ユ
ニットILを輸送する輸送手段が航空機である場合、気
圧低下によりシート材4の空間内のガスが膨張しても、
膨らみしろ4aによってこの膨張分を吸収することがで
きるので、シート材4の破裂を防止することができる。
したがって、光学ユニットILを安全に保管・輸送する
ことができる。
【0057】なお、この膨らみしろ4aは、外部の気圧
低下(例えば、航空機によって輸送した場合の気圧低
下)によりシート材4の空間内のガスが膨張した際、シ
ート材4が破裂しない程度に予め設定されたものであ
り、実験等によって求めることができる。
【0058】なお、本実施形態においては、光学ユニッ
トIL内の空間部SP1、SP2をガス供給装置20に
よって不活性ガスで満たしてからこの光学ユニットIL
をシート材4に収容し、シート材4によって形成された
空間を梱包装置Sにより不活性ガスで満たす構成である
が、ガス供給装置20による空間部SP1、SP2のガ
ス置換を行わずに、光学ユニットILをシート材4に収
容し、梱包装置Sによって、空間部SP1、SP2を含
むシート材4によって形成された空間全体のガス置換を
行う構成とすることも可能である。この場合、図6に示
すように、梱包装置Sのガス給気装置5の給気ノズル8
を光学ユニットILの導入孔15aに接続あるいは導入
孔15a近傍に配置し、ガス排気装置6の排気ノズル1
2を光学ユニットILの排出孔15bから離れた位置に
配置し、ガス給気装置5及びガス排気装置6を駆動する
ことによって、空間部SP1、SP2を含むシート材4
によって形成された空間全体のガス置換を安定して行う
ことができる。つまり、排気ノズル12を排出孔15b
から離れた位置に配置することにより、光学ユニットI
Lのガス置換された空間部SP1のガスは直接には排気
されない構成なので、シート材4によって形成された空
間のガスを均一に引くことができる。
【0059】また、本実施形態においては、シート材4
の空間に対するガス給気装置5による不活性ガスの給気
と、ガス排気装置6によるシート材4の空間内のガスの
排気とを所定時間毎に交互に行う構成であるが、ガス給
気装置5による不活性ガスの給気を所定時間行った後
に、ガス排気装置6によってシート材4内部のガスの排
気を行う構成とすることも可能である。逆に、ガス排気
装置6によってシート材4内部のガスの排気を行った後
に、ガス給気装置5による不活性ガスの給気を行う構成
とすることも可能である。また、ガス給気装置5による
不活性ガスの給気とガス排気装置6によるシート材4内
部のガスの排気とを同時に行う構成とすることも可能で
ある。さらには、ガス排気装置6を設けずに、ガス給気
装置5によるシート材4内部に対する不活性ガスの給気
のみを行う構成とすることも可能である。この場合、シ
ート材4の開口部4bの一部を呼吸口とし、シート材4
内部のガスが自然に外部に流出するようにするとよい。
【0060】また、本実施形態においては、ガス排気装
置6によりシート材4の空間内のガスを排気(真空引
き)することによってシート材4と光学ユニットILと
を密着させる構成としているが、シート材4によって形
成される空間内の不純物濃度が所定値以下であれば、シ
ート材4と光学ユニットILとが密着していなくてもよ
い。なお、この場合においても、シート材4に膨らみし
ろ(たるみ、しわ)4aを設けておくことにより、気圧
変化によってシート材4の空間内のガスが膨張した際に
も、シート材4の破裂を防止することができる。
【0061】梱包装置Sによってガス置換を行う所定時
間は、シート材4内部のガスの不純物濃度(吸光物質濃
度)が所定値以下になるまでに予め設定された時間であ
って、実験やシミュレーションによって求めることがで
きる。一方、ガス置換を行う際に、シート材4によって
形成された空間の不純物濃度を、不純物濃度を検出可能
なセンサによって検出しつつ、ガス置換を行うことも可
能である。例えば、図7に示すように、不純物濃度(吸
光物質濃度)を検出可能なセンサ40を梱包装置Sの給
気ノズル8及び排気ノズル12に対して同期移動可能に
設けておき、シート材4内に給気ノズル8と排気ノズル
12とを挿入する際、センサ40を同時に挿入し、シー
ト材4によって形成された空間内の不純物濃度を検出す
る構成とすることができる。そして、センサ40の検出
結果が所定値以下になったら、ガス置換動作を終了し、
このセンサ40をノズル8、12と同時にシート材4か
ら抜き出すような構成とすることができる。あるいは、
ガス排気装置6の排気ノズル12または管路13の途中
に前記センサを設け、排気されるガス中の不純物濃度を
検出する構成とすることも可能である。
【0062】本実施形態においては、光学ユニットIL
とカバー部1とはボルト1aによって固定される構成で
あるが、光学ユニットILとシート材4とを密着させる
ことにより、この密着するシート材4の力によってカバ
ー部1をレンズ鏡筒Hに対して固定させることもでき
る。
【0063】《第2実施形態》次に、本発明の梱包方法
及び梱包構造の第2実施形態について図8を参照しなが
ら説明する。ここで、前述した第1実施形態と同一もし
くは同等の構成部分については、同一の符号を用いると
ともに、その説明を簡略もしくは省略するものとする。
【0064】図8は、第1実施形態で説明した、光学ユ
ニットILの少なくとも一部にカバー部1を設け、空間
部SP1及び空間部SP2を不活性ガスで満たし、この
光学ユニットILをシート材(第1の梱包材)4で梱包
したものを、さらに第2シート材(第2の梱包材)16
によって梱包したものである。
【0065】第2シート材16は、シート材4と同じ材
質によって形成されている。すなわち、この第2シート
材16も、前述したようなテフロン製シートである。
【0066】そして、シート材4と第2シート材16と
の間に形成される空間には所定のガスが満たされてい
る。このとき、第2シート材16は、この第2シート材
16によって形成可能な最大空間より小さい空間で投影
系ユニットPUを収容したシート材4を梱包している。
すなわち、第2シート材16も、内部のガスが膨張した
際に、この膨張分を吸収するための膨らみしろ(たる
み、しわ)16aが設けられている。
【0067】そして、光学ユニットILを収容したシー
ト材4を第2シート材16によって梱包するに際し、袋
状の第2シート材16に光学ユニットILを収容したシ
ート材4を収容し、梱包装置Sにセットする。そして、
ガス供給装置5によって所定のガスを第2シート材16
によって形成された空間(シート材4と第2シート材1
6との間の空間)に給気するとともに、この空間のガス
をガス排気装置6によって排気する。この場合、第1実
施形態と同様、排気動作と給気動作とは交互に行われ
る。ガス排気装置6による排気動作(真空引き動作)に
よって、第2シート16材もシート材4に密着する。そ
して、所定時間だけガス置換動作を行ったら、梱包装置
Sの給気ノズル8及び排気ノズル12を第2シート材1
6によって形成された空間から抜き出すとともに、ヒー
トシール装置7によって第2シート材16の開口部を熱
融着する。
【0068】ここで、シート材4と第2シート材16と
の間の空間に供給する所定のガスは、シート材4に満た
された所定のガス(不活性ガス)と同じ組成のガスでも
よいし、異なる組成のガスでもよい。例えば、シート材
4によって形成された空間内のガスは、光学ユニットI
Lの空間部SP1、SP2に満たされたガス(不活性ガ
ス)と同じ組成を有するガスとし、シート材4と第2シ
ート材16との間の空間を満たすガスは、乾燥空気とし
てもよい。この場合、乾燥空気は、有機物質や水分など
のレンズの曇りや汚れの原因となる物質が除去された空
気である。
【0069】以上説明したように、第2シート材16を
設けたことにより、シート材4または第2シート材16
のいずれかが破損した際にも、光学ユニットILの外部
への露出を防ぐことができる。したがって、この光学ユ
ニットILを安全に保管・輸送することができる。
【0070】シート材4をクリーンルーム内において第
2シート材16で梱包し、シート材4と第2シート材1
6との間の空間を不純物の低減されたガスで満たした構
成となっているので、シート材4の表面をクリーンな状
態に保つことができる。そして、開梱時には、第2シー
ト材16を開梱した後に、シート材4で覆われた投影系
ユニットPUを露光装置EXが設置されているクリーン
ルーム内に搬入し、このクリーンルーム内でシート材4
を開梱することにより、汚染物質のクリーンルーム内へ
の持ち込みを防止することができる。したがって、クリ
ーンルーム内の環境を汚染することなく、輸送及び投影
系ユニット(光学装置)PUの設置作業を、品質を確保
しつつ行うことができる。
【0071】なお、第2シート材16をシート材4より
大きいものを用い、図8に示すようにそれぞれのシート
材が密着した際、膨らみしろ4a及び16aが重ならな
いように設定することにより、これらシート材の開梱を
容易に行うことができる。すなわち、これらシート材の
開梱を行うに際し、第2シート材16の膨らみしろ16
aのうち、シート材4の膨らみしろ4aに対して重なっ
ていない部分16bから切るようにして第2シート材1
6の開梱を行い、次いでシート材4の開梱を行うことに
より、2枚のシート材を同時に切るといった過剰な力を
必要としないので、開梱作業を効率良く行うことができ
る。
【0072】なお、本実施形態における、シート材4と
第2シート材16との間の空間に対するガス置換動作
も、ガスの給気と排気とを交互に行う構成とする他に、
所定時間だけ給気動作を行った後に排気動作を行う構成
とすることも可能である。あるいは、給気動作と排気動
作とを同時に行う構成とすることも可能である。さら
に、第1実施形態で示したように、例えば排気ノズル1
2や管路13に不純物濃度を検出可能なセンサを設け、
このセンサの検出結果が所定値以下になった時点でガス
置換動作を終了させる構成とすることができる。
【0073】《第3実施形態》次に、本発明の梱包方法
及び梱包構造の第3実施形態について図9を参照しなが
ら説明する。ここで、前述した第1、第2実施形態と同
一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を用
いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するものと
する。
【0074】ここで、本実施形態における梱包方法及び
梱包構造においては、図1に示すような露光装置EXの
うち、駆動機構Dによって駆動されるブラインド部(光
学部材)BLを梱包するものとする。
【0075】図9に示すように、ブラインド部BLは、
シート材4によって梱包されており、さらにブラインド
部BLを梱包しているシート材4は第2シート材16に
よって梱包されている。これらシート材4及び第2シー
ト材16は同じ材質によって形成されている。このと
き、ブラインド部BLを駆動するための駆動機構Dは、
シート材4によって形成される空間とは異なる空間に配
置されている。この場合、駆動機構Dは、シート材4及
び第2シート材16の外方に配置されている。
【0076】そして、シート材4内部は不活性ガスによ
って満たされており、シート材4と第2シート材16と
の間の空間は所定のガスで満たされている。この場合、
シート材4と第2シート材16との間の空間の所定のガ
スは、シート材4内部に満たされたガス(不活性ガス)
と同じ組成を有するガスでもよいし、異なる組成を有す
るガス(例えば、乾燥空気)でもよい。
【0077】このとき、駆動機構Dとブラインド部BL
とを連結する軸部30を貫通させるために、シート材4
及び第2シート材16には孔31が形成されるが、この
孔31には孔31の形状に応じたゴムなどの弾性部材3
1aが設けられている。この弾性部材31aの弾性力に
よって、弾性部材31aと軸部30とが密着することに
より、孔31からのガスの出入りが規制されている。
【0078】本実施形態においても、ブラインド部BL
を梱包した際、シート材4及び第2シート材16にはそ
れぞれ膨らみしろ4a及び16aが形成される。
【0079】このように、駆動機構Dを、少なくとも、
ブラインド部(光学装置)BLが配置されるシート材4
によって形成される空間とは異なる空間に配置したこと
により、駆動機構Dから出されるアウトガス(この場
合、例えばモータ等に用いられている潤滑油などから発
生するガス)はブラインド部BL側には流れ込まない。
したがって、ブラインド部BLの汚染を防止しつつ安定
して梱包することができる。
【0080】なお、本実施形態においては、ブラインド
部BLをシート材4及び第2シート材16を用いて2重
に梱包する構成であるが、シート材4のみを用いた1重
梱包としてもよい。
【0081】本実施形態においては、駆動機構Dは、シ
ート材4及び第2シート材16の外方に配置されている
構成であるが、図10に示すように、駆動機構Dをシー
ト材4と第2シート材16との間の空間に配置させる構
成としてもよい。
【0082】また、駆動機構Dによって駆動される光学
部材を備える光学装置において、この駆動機構Dを光学
装置(ブラインド部BL)から分離し、この光学装置の
みをシート材4及び第2シート材16によって梱包する
構成としてもよい。
【0083】なお、駆動機構Dからアウトガスが発生し
ないように設けられていれば、駆動機構Dをブラインド
部BLとともにシート材4の内部に収容し、このシート
材4を第2シート材16によって梱包する構成とするこ
とも可能である。
【0084】本実施形態においては、駆動機構Dを備え
たブラインド部BLを梱包対象としているが、例えば、
光学系のうちレンズを移動させるズーム系用駆動機構を
備えた光学装置や、駆動機構を備えたNDフィルタ、あ
るいは図1に示したような駆動機構PSTDによって駆
動される基板ステージPSTなど、露光装置に用いられ
る駆動機構を備えた光学装置であればいずれでもよい。
【0085】上記第2、第3実施形態においては、シー
ト材4の空間内のガス置換を行いながら光学装置(光学
ユニット、ブラインド部)を梱包した後、このシート材
4に第2シート材16をかぶせ、シート材4と第2シー
ト材16との間の空間のガス置換を行いながらこの第2
シート材16によってシート材4を梱包する構成である
が、図11に示すように、予め、2重に形成されたシー
ト材25に光学装置を収容して、このシート材25によ
って形成された空間内のガス置換を行いつつ梱包をする
といった構成とすることも可能である。なお、この場
合、2重のシート材の間の空間のガス置換は予め行われ
ておりこの空間はシールされているものとする。このよ
うな構成とすることにより、梱包装置Sによる熱融着動
作は1回ですむので、梱包装置Sにおける作業性は向上
する。
【0086】また、上記第2、第3実施形態において
は、シート材を2重にして梱包する構成であるが、もち
ろん3重以上の任意の枚数のシート材を用いて梱包する
ことも可能である。
【0087】上記第1〜第3実施形態においては、梱包
する対象は、光学ユニットILやブラインド部BLであ
るが、露光装置EXに用いられる部品(部材、装置)で
あればいずれでもよい。例えば、投影系ユニットPU
や、図12に示すような、露光光の光路を折り返すため
の反射ミラー103を支持部材51に支持させたものを
梱包する構成とすることも可能である。あるいは、各種
レンズ系でもよい。この場合、レンズ系に、このレンズ
系を保護するためのカバーガラスを設けた状態で梱包す
ることによって、安全に梱包・輸送することができる。
【0088】《実施例》次に、本発明の梱包構造の性能
評価の実験結果について説明する。実験手順は、まず、
径30mmのレンズのテストピース(光学装置)を以下
に説明する条件1〜条件3で梱包し、所定時間放置す
る。そして、開梱した後このレンズに、光源として発振
波長193nmのArFレーザーエキシマレーザーから
の光(露光光)を照射し、このレンズを透過した光を分
光光度計で計測する。そして、この放置後の計測値と、
予め計測しておいた放置前の計測値との差を求め、この
差、つまり透過率低下量によって、レンズが汚染された
度合いを評価する。
【0089】実験条件は、以下の3つである。 ・条件1:光学装置をポリエチレン袋によって密封状態
に梱包した場合(従来の梱包構造)。 ・条件2:光学装置をテフロン製シート材によって梱包
し、このシート材によって形成された空間を不活性ガス
で満たした場合(本発明の梱包構造)。 ・条件3:アクリルデジケータで保管した場合(比較
例)。 ここで、アクリルデジケータとは、大気雰囲気で六方が
アクリル板で囲まれたデジケータで、湿度が制御される
ようになっている。
【0090】図13に実験結果を示す。図13に示すグ
ラフにおいて、横軸は放置時間(単位:週間)、縦軸は
透過率低下量(単位:%)である。そして、●が条件
1、■が条件2、▲が条件3の結果を示している。この
図より、従来の梱包構造(条件1)では、放置時間が2
週間の場合には透過率低下量は0.95%であり、8週
間の場合には透過率低下量は1.9%である。一方、本
発明の梱包構造(条件2)では、放置時間が5週間の場
合には透過率低下量は0.1%であり、8週間の場合に
は透過率低下量は0.2%である。なお、アクリルデジ
ケータ保管(条件3)では、放置時間が2週間の場合に
は透過率低下量は1.8%であり、5週間の場合には透
過率低下量は2.9%であり、8週間の場合には透過率
低下量は3.5%である。これより、本発明の梱包構造
によれば、レンズの表面に対する不純物の付着量は抑え
られており、レンズは汚染されずに梱包されていること
が分かる。
【0091】なお、上述した実施形態の露光装置EXと
して、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパ
ターンを露光する走査型の露光装置にも適用することが
できる。
【0092】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置を構
成する光学部品にも広く適当できる。
【0093】本実施形態の露光装置の光源は、g線(4
36nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレー
ザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193n
m)、F2レーザ(157nm)のみならず、X線や電
子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、
電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型の
ランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用
いることができる。さらに、電子線を用いる場合は、マ
スクを用いる構成としてもよいし、マスクを用いずに直
接基板上にパターンを形成する構成としてもよい。
【0094】投影光学系PLの倍率は縮小系のみならず
等倍および拡大系のいずれでもよい。
【0095】投影光学系PLとしては、エキシマレーザ
などの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石な
どの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線
を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし
(レチクルも反射型タイプのものを用いる)、また、電
子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏
向器からなる電子光学系を用いればいい。なお、電子線
が通過する光路は真空状態にすることはいうまでもな
い。
【0096】基板ステージPSTやマスクステージMS
Tにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用
いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス
力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、
ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいい
し、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0097】ステージの駆動機構として平面モ−タを用
いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニット
のいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電
機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に
設ければよい。
【0098】基板ステージの移動により発生する反力
は、特開平8−166475号公報に記載されているよ
うに、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃が
してもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装
置においても適用可能である。
【0099】マスクステージの移動により発生する反力
は、特開平8−330224号公報に記載されているよ
うに、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃が
してもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装
置においても適用可能である。
【0100】以上のように、本願実施形態の露光装置
は、本願特許請求の範囲に挙げられた梱包方法又は梱包
構造によって梱包された光学ユニットを、所定の機械的
精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立て
ることで製造される。これら各種精度を確保するため
に、この組み立ての前後には、各種光学系については光
学的精度を達成するための調整、各種機械系については
機械的精度を達成するための調整、各種電気系について
は電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サ
ブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブ
システム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気
圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステム
から露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム
個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種
サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了した
ら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度
が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリ
ーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ま
しい。
【0101】半導体デバイスは、図14に示すように、
デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この
設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作する
ステップ202、シリコン材料からウエハを製造するス
テップ203、前述した実施形態の露光装置によりレチ
クルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ
204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、
ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検
査ステップ206等を経て製造される。
【0102】
【発明の効果】本発明の梱包方法及び梱包構造、光学装
置は以下のような効果を有するものである。請求項1に
記載の梱包方法及び請求項8に記載の梱包構造によれ
ば、光学装置の少なくとも一部にカバー部を設けたの
で、梱包時に光学部材の表面が第1の梱包材に触れるこ
とを防止できる。そして、光学装置内の空間部と、光学
装置とカバー部との間の空間部とを所定のガス(不活性
ガス)で満たした後に、第1の梱包材で梱包することに
より、光学装置に対する不純物の付着を防止することが
できる。したがって、光学装置の汚染させずに安全に輸
送することができる。
【0103】請求項2に記載の梱包方法によれば、第1
の梱包材によって形成される空間に所定のガスを給気す
るので、光学装置への不純物の付着を更に確実に防止す
ることができる。
【0104】請求項3及び請求項7に記載の梱包方法に
よれば、梱包材は、この梱包材によって形成可能な最大
空間より小さい空間で光学装置を梱包するので、外部の
気圧が低下して梱包材の空間内のガスが膨張してもこの
膨張分を吸収することができる。したがって、この膨張
に際しての梱包材の破裂を防止することができる。
【0105】請求項4に記載の梱包方法及び請求項10
に記載の梱包構造によれば、第1の梱包材または第2の
梱包材のいずれかが破損した際にも、光学装置の外部へ
の露出を防止することができるので、光学装置に対する
不純物の付着を防止することができる。したがって、光
学装置の汚染を防ぐことができる。
【0106】請求項5に記載の梱包方法によれば、駆動
機構を備えた光学装置を第1の梱包材及び第2の梱包材
によって2重に梱包することにより、いずれか一方の梱
包材が破損しても、汚染を防止したまま安全に輸送する
ことができる。そして、第1の梱包材によって形成され
る空間と、第1の梱包材と第2の梱包材との間の空間と
をそれぞれ所定のガスで満たすことにより、汚染を確実
に防止することができる。
【0107】請求項6に記載の梱包方法によれば、駆動
機構は、少なくとも第1の梱包材によって形成される空
間とは異なる空間に配置されるので、駆動機構からの不
純物を含むアウトガスは光学装置に付着しない。したが
って、光学装置の汚染を防止することができる。
【0108】請求項9及び請求項13に記載の梱包構造
によれば、第1の梱包材と第2の梱包材とを同じ材質に
よって形成したので、光学装置は所定の機能を有する2
重の梱包材によって梱包される。したがって、光学装置
の汚染は確実に防止される。
【0109】請求項11に記載の梱包構造によれば、光
学部材を第1の梱包材及び第2の梱包材によって2重に
梱包することにより、いずれか一方の梱包材が破損して
も、汚染を防止することができる。そして、第1の梱包
材によって形成される空間と、第1の梱包材と第2の梱
包材との間の空間とをそれぞれ所定のガスで満たすこと
により、汚染を確実に防止することができる。
【0110】請求項12に記載の梱包構造によれば、梱
包材を、不純物を含むアウトガスの発生が少ないテフロ
ン製によって構成することにより、光学装置の汚染を防
止しつつ安全に梱包することができる。
【0111】請求項14に記載の光学装置によれば、光
学装置は不純物を付着されることなく汚染を防止された
まま梱包される。したがって、この光学装置が、例えば
露光装置に組み込まれた際、精度良い露光処理が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の梱包方法及び梱包構造によって梱包さ
れる対象である光学装置を備える露光装置の概略構成図
である。
【図2】本発明の梱包構造の第1実施形態によって梱包
される対象である投影系ユニットの一部を説明するため
の断面図である。
【図3】図2のA−A線矢視断面図である。
【図4】本発明の梱包構造の第1実施形態を説明するた
めの図である。
【図5】本発明の梱包方法を説明するための図である。
【図6】梱包材によって形成される空間内のガスを置換
する際のノズルの配置を説明するための図である。
【図7】梱包材によって形成される空間内の不純物濃度
を検出する様子を説明するための図である。
【図8】本発明の梱包構造の第2実施形態を説明するた
めの図である。
【図9】本発明の梱包構造の第3実施形態を説明するた
めの図である。
【図10】本発明の梱包構造の第3実施形態を説明する
ための図である。
【図11】本発明の梱包構造の他の実施形態を説明する
ための図である。
【図12】本発明の梱包構造の他の実施形態を説明する
ための図である。
【図13】本発明の梱包構造と従来の梱包構造との性能
比較実験の実験結果を示す図である。
【図14】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフロ
ーチャート図である。
【符号の説明】
1 カバー部 4 シート材(第1の梱包材) 4a 膨らみしろ 16 第2シート材(第2の梱包材) 16a 膨らみしろ BL ブラインド部(光学装置) D 駆動機構 EX 露光装置 IL 光学ユニット(光学装置) L1〜L3 レンズ(光学部材) PL 投影光学系 PU 投影系ユニット(光学装置) SP1 空間部 SP2 空間部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間部を有する光学装置の梱包方法にお
    いて、 前記光学装置の少なくとも一部に該光学装置を保護する
    ためのカバー部を設置し、前記空間部及び前記カバー部
    と前記光学装置との間の空間部を所定のガスで満たした
    後、該光学装置を第1の梱包材によって梱包することを
    特徴とする梱包方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の梱包方法において、 前記第1の梱包材によって形成される空間に所定のガス
    を給気することを特徴とする梱包方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の梱包方法におい
    て、 前記第1の梱包材は、該第1の梱包材によって形成可能
    な最大空間より小さい空間で前記光学装置を梱包するこ
    とを特徴とする梱包方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の梱
    包方法において、 前記第1の梱包材を第2の梱包材で梱包し、前記第1の
    梱包材と前記第2の梱包材との間に、所定のガスを充填
    することを特徴とする梱包方法。
  5. 【請求項5】 駆動機構によって駆動される光学部材を
    備える光学装置の梱包方法において、 前記光学装置を第1の梱包材で梱包し、前記第1の梱包
    材を第2の梱包材で梱包し、前記第1の梱包材によって
    形成される空間を所定のガスで満たすとともに、前記第
    1の梱包材と前記第2の梱包材との間の空間を所定のガ
    スで満たすことを特徴とする梱包方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の梱包方法において、 前記駆動機構は、少なくとも前記第1の梱包材によって
    形成される空間とは異なる空間に配置されることを特徴
    とする梱包方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか一項に記載の梱
    包方法において、 前記第1の梱包材は、該第1の梱包材によって形成可能
    な最大空間より小さい空間で前記光学装置を梱包し、 前記第2の梱包材は、該第2の梱包材によって形成可能
    な最大空間より小さい空間で前記第1の梱包材を梱包す
    ることを特徴とする梱包方法。
  8. 【請求項8】 空間部を有する光学装置の梱包構造にお
    いて、 前記光学装置の少なくとも一部にカバー部を設け、 前記空間部及び前記カバー部と前記光学装置との間の空
    間部を所定のガスで満たし、 前記カバー部が設置された前記光学装置を覆う第1の梱
    包材を備えることを特徴とする梱包構造。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の梱包構造において、 前記第1の梱包材と同じ材質によって形成され、該第1
    の梱包材を覆うように設けられた第2の梱包材を備える
    ことを特徴とする梱包構造。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載の梱包構造にお
    いて、 前記第1の梱包材によって形成される空間内、または前
    記第1の梱包材及び前記第2の梱包材によって形成され
    る空間内が、所定のガスで満たされていることを特徴と
    する梱包構造。
  11. 【請求項11】 複数の光学部材で構成される光学装置
    の梱包構造において、 前記複数の光学部材のうち、少なくとも一つの光学部材
    を梱包する第1の梱包材と、 前記第1の梱包材を梱包する第2の梱包材とを備え、 前記第1の梱包材によって形成される空間を所定のガス
    で満たすとともに、前記第1の梱包材と前記第2の梱包
    材との間の空間を所定のガスで満たすことを特徴とする
    梱包構造。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれか一項に記載
    の梱包構造において、 前記第1の梱包材を、四フッ化エチレンまたはテトラフ
    ルオロエチレン−テルフルオロ(アルキルビニールエー
    テル)またはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
    プロペン共重合体等の各種フッ素ポリマー製、あるいは
    片面シリカコートペット樹脂−ポリエチレンからなる二
    層構造またはナイロン−片面シリカコートペット樹脂−
    ポリエチレンからなる三層構造のシート材で形成するこ
    とを特徴とする梱包構造。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12に記載の梱包構造
    において、 前記第2の梱包材を、前記第1の梱包材と同じ材質によ
    って形成することを特徴とする梱包構造。
  14. 【請求項14】 請求項1〜7のいずれかに記載された
    梱包方法または請求項8〜13のいずれかに記載された
    梱包構造によって梱包されていることを特徴とする光学
    装置。
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