JP2002018207A - 集泥集水ブロック及びそれを備えた集泥集水装置 - Google Patents

集泥集水ブロック及びそれを備えた集泥集水装置

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JP2002018207A
JP2002018207A JP2000202984A JP2000202984A JP2002018207A JP 2002018207 A JP2002018207 A JP 2002018207A JP 2000202984 A JP2000202984 A JP 2000202984A JP 2000202984 A JP2000202984 A JP 2000202984A JP 2002018207 A JP2002018207 A JP 2002018207A
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Masanori Enai
昌紀 江内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 沈殿槽や側溝等の既存の設備への敷設が容易
であり、規格化が可能で、施工作業性にも優れる集泥集
水ブロックを提供、及び、既存の設備への敷設が容易で
あり、容易に沈澱物や雨水等の収集除去を行うことが可
能で、メンテナンス性に優れ、流動性の大きなゲル状の
沈澱物でも容易に除去することが可能な集泥集水装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 上面が平面状又は凹面状に形成されたブ
ロック体と、前記ブロック体の側面のうち少なくとも1
面に開口し前記ブロック体の中心部付近まで形成された
連通管と、上部側が前記ブロック体の上面に開口部を有
し下部側が前記連通管に連通し前記ブロック体の前記側
面における前記連通管の開口部側に曲げられて形成され
た流入路と、を備えている構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沈澱槽、用水路、
排水路、養殖用水槽、沈澱池等に沈降堆積するスラッ
ジ、SS等の沈澱物の収集、川や池からの水の収集、低
地やくぼ地における排水、ビルの地下や地下街等の排
水、プールや貯水槽もしくは反応装置の水や溶液の循環
のための吸水を効率よく収集する集泥集水ブロック、及
び収集されたスラッジ等の沈澱物や水もしくは溶液を効
率よく収集するための集泥集水装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来から、沈澱槽、用水路、排水路、養殖
用水槽、沈澱池等の沈澱施設では、底部に沈積するスラ
ッジ等の沈澱物を除去するための沈澱物排出装置とし
て、バケットコンベヤ、水中ポンプ、汚泥掻き寄せ機等
が使用されてきた。また、近年、大雨時に家屋やビルの
地下等に浸水することによる災害が多発している。従来
より道路等に降った雨水は、側溝を通してピットに集水
され、排水ポンプにて排水される。一方、ビルの地下あ
るいは地下街等に溢れる雨水は、集水ピット槽に側溝等
の流水道を通じて集水し排水される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、以下のような課題を有していた。 (1)バケットコンベヤや汚泥掻き寄せ機は、沈澱施設
の施工時に設備を作る必要があり、既存の沈澱施設に取
り付けることが容易ではない。また、汚泥掻き寄せ機は
一般に設備が大型で、ランニングコストがかかるという
問題点を有していた。 (2)沈澱設備の底面全体に渡り沈澱物をきれいに除去
することが難しいという問題点を有していた。 (3)沈澱設備の槽底部に機械設備を設置するため、定
期的に引き上げたりして点検する必要があり、メンテナ
ンス性に欠けるという問題点を有していた。 (4)下水処理場の最終沈澱池の後流の沈澱槽など、水
中生物やプランクトンの死骸等の嵩密度が大きいため流
動性の極めて大きいゲル状沈澱物の沈積した沈澱設備に
おいては、バケットコンベヤや汚泥掻き寄せ機を使用し
て取り除くことは困難であり、また、水中ポンプでは目
詰まりが発生して作業性に欠けるため、結局、沈澱設備
の水を抜き人手により除去作業を行う必要があるという
問題点を有していた。 (5)従来の排水の設備では、集水ピットが複数になれ
ば排水ポンプも複数必要であり、生産性に欠けるという
問題点を有していた。 (6)従来の排水の設備では、一度集水ピットに集水し
てから排水ポンプで排出させるため、ある一定量を越え
た大雨が降ると、速やかな対応ができず地上に雨水が溢
れ出し、災害を引き起こすという問題点を有していた。
【0004】本発明の集泥集水ブロックは上記従来の課
題を解決するもので、沈殿槽や側溝等の既存の設備への
敷設が容易であり、規格化が可能で、施工作業性にも優
れる集泥集水ブロックを提供することを目的とする。ま
た、本発明の集泥集水装置は上記従来の課題を解決する
もので、既存の設備への敷設が容易であり、容易に沈澱
物や雨水等の収集除去を行うことが可能で、メンテナン
ス性に優れ、流動性の大きなゲル状の沈澱物でも容易に
除去することが可能な集泥集水装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の集泥集水ブロック及びそれを備えた集泥集水
装置は、以下の構成を有している。
【0006】本発明の請求項1に記載の集泥集水ブロッ
クは、上面が平面状又は凹面状に形成されたブロック体
と、前記ブロック体の側面のうち少なくとも1面に開口
し前記ブロック体の中心部付近まで形成された連通管
と、上部側が前記ブロック体の上面に開口部を有し下部
側が前記連通管に連通し前記ブロック体の前記側面にお
ける前記連通管の開口部側に曲げられて形成された流入
路と、を備えている構成を有している。
【0007】この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)沈澱槽や沈澱池、用水路等の沈澱施設の底部に、
各集泥集水ブロックの連通管が接続するように複数の請
求項1に記載の集泥集水ブロックを敷設する。このと
き、敷設した各々の集泥集水ブロックの連通管は、外部
に泥水を排出するパイプやホースなどの集泥集水管の一
端に連通するように敷設する。更に集泥集水管の他端を
集泥集水ポンプに接続する。このように施工された沈澱
施設では、沈澱物は集泥集水ブロックの上面に沈積す
る。集泥集水ブロックの上面が流入路の開口部に向かっ
て凹面に形成されている場合は、沈澱物は流入路の開口
部周辺に多く沈積する。集泥集水ポンプを起動させる
と、沈澱施設の底部の集泥集水ブロックの上面に沈積す
る沈澱物は、各集泥集水ブロックの流入路の開口部から
吸入され、流入路、連通管、集泥集水管を通して沈澱設
備の外部に排出される。 (2)集泥集水ブロックを用いた集泥集水装置は、分散
吸水できるため、上向き吸水としても大きな渦流が発生
しにくく、渦流によるエアの吸入がないため、高い吸入
力を維持することが可能である。 (3)集泥集水ブロック上面を凹球面状とすることによ
り、沈澱設備内に生じる流れにより集泥集水ブロック上
面上方にできる局部的小渦流によって、エクマン層流、
スチュワートソン層流により沈澱物が流入路の開口部に
集められ易くなり、沈澱物の吸入除去が容易となる。 (4)沈澱設備の形状に適合させて集泥集水ブロックを
敷設することが可能であり、既存の沈澱設備の変更を行
うことなく、底面に敷設するだけで容易に施工すること
が可能である。 (5)ブロック化されているために、集泥集水装置への
敷設作業における作業性が向上し、工期が短縮される。 (6)規格化が可能であり、量産化に適する。 (7)大型設備から小型設備まで適用することが可能で
ある。 (8)流入路を沈殿設備の上流側から下流側に曲げて形
成することにより、泥水が流入路から連通管に流入した
際に、上流側から連通管を流れてくる泥水の流れの妨げ
にならず、高い吸入力を維持することができる。
【0008】ここで、ブロック体の中心部に連通管の径
よりも大きい拡幅の流水部(下側開口部)を設けるが、
連通管の径が大きいときは、連通管のみでもよい。隣接
する集泥集水ブロック同士の連通管は、パッキン、シー
リング、管状の連接金具等で接続されるが、これらを用
いなく連通管同志の端面にジョイント部を設けてもよ
い。また、連通管のみを有するブロック状体を隣接する
集泥集水ブロックの間に配設するようにしてもよい。ま
た、隣接する集泥集水ブロックの側面同士を互いに係合
可能である凹凸面又は曲面に形成してもよい。これによ
り、隣接する集泥集水ブロックどうしがインタロッキン
グブロックのように係合されるため、敷設作業が容易化
され、隣接する集泥集水ブロックどうしの連通管スリー
ブを容易に接続させることができる。また、集泥集水ブ
ロックは、左右側面及び前後側面を備えたものであれば
よく、平面が正方形、長方形等であってもよい。また、
集泥集水ポンプとしては、沈殿施設の外部に配置する吸
泥水ポンプや水中に配置する水中ポンプ等が用いられ
る。水中ポンプを用いた場合、取り扱い、設置場所又は
外部配管等が簡単で、場所を取らない。また、集泥集水
ブロックの形状は、ブロックの形成型枠内に流入路や連
通管用の土管や金属製や合成樹脂製等の型枠を配設した
後、コンクリートを流し込んで作製される。また、流入
路としては、ブロック体の上面から連通管まで斜め状に
穿設されたもの、ブロック体の上面から連通管まで連通
する開口部を設け該開口部の下部に誘導板を配設したも
の、ブロック体の上面から連通管まで連通する開口部を
設け該開口部に吸入誘導管を挿設したもの等が用いられ
る。該吸入誘導管の形状としては、管状体が曲げられた
形状等が用いられる。
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は請求項1
に記載の集泥集水ブロックであって、前記ブロック体の
上面の前記流入路の上方に前記上面に支持された整流キ
ャップを備えている構成を有する。
【0010】これにより、請求項1の作用に加え、以下
のような作用が得られる。 (1)流入路の開口部より吸泥水(吸水)した際に、集
泥集水ブロック上面の流入路の開口部周辺に、集泥集水
ブロック上面に沿った水流が形成され、集泥集水ブロッ
ク上面に沈積した沈殿物を容易に吸収することができ
る。 (2)流入路の開口部を中心とした渦流の発生を整流キ
ャップが、低水位まで妨げるので、渦流によるエアの吸
入がなく、高い吸入力を維持することが可能である。 (3)川、湖、池等の底に敷設した場合、一度に大量の
水を低水位まで集水することができる。 ここで、整流キャップの上面は傘体状、球冠体状、平板
状等のものが用いられるが、傘体状又は球冠体状とする
ことが好ましい。整流キャップの上部に沈殿した沈殿物
が整流キャップ周囲から流入路に吸入されやすいからで
ある。また、集泥集水ブロックの上面上の整流キャップ
の高さは、ねじ等により自由に変えられるようにするこ
とが好ましい。整流キャップの高さを変えることによ
り、流入路に吸引される泥水の抵抗を調節することがで
きるからである。これにより、例えば、泥水を吸泥する
集泥集水ポンプを接続する箇所からの距離が離れるほど
整流キャップの高さが高くなるように調整することで、
各集泥集水ブロックの流入路からの吸泥水力が一様な状
態に近づけることが可能となる。
【0011】本発明の請求項3に記載の集泥集水ブロッ
クは、上面が平面状又は凹面状に形成されたブロック体
と、前記ブロック体の側面のうち少なくとも1面に開口
し前記ブロック体の中心部付近まで形成された連通管
と、上部側が前記ブロック体の上面に開口し下部側が前
記連通管に連通した流入路と、前記ブロック体の上面に
立設された摺動脚部と、所定部が前記摺動脚部に上下方
向に移動自在に支持されて前記流入路の上方に配設され
た整流キャップと、を備えている構成を有している。
【0012】この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)凹面状の上面に泥水(水)がない場合は、整流キ
ャップが下降し、流入路の開口部は整流キャップの下面
で塞ぐことができる。一方、凹面状の上面に泥水(水)
が溜まっている場合は、整流キャップが浮上し、流入路
の開口部を自動的に(水位に合わせて)開放された状態
にすることができる。よって、複数の集泥集水ブロック
を高さの異なる場所に設置した場合、周辺に泥水(水)
が存在する流入路のみが開放されているので、エアが連
通管内に吸入されることがなく、高い吸入力を維持する
ことが可能である。ここで、整流キャップとしては、泥
水(水)より、比重の小さいものが用いられる。泥水
(水)より、比重の大きい整流キャップを用いる場合
は、整流キャップの泥水(水)中での浮上を補助する弾
性体等が必要である。
【0013】本発明の請求項4に記載の発明は請求項3
に記載の集泥集水ブロックであって、前記摺動脚部に環
装され上部側が前記整流キャップの下面に当接又は係合
し下部が前記ブロック体の前記上面に当接又は係合した
浮力補助弾性体を備えている構成を有している。
【0014】この構成により、請求項3の作用に加え、
以下のような作用が得られる。 (1)整流キャップの浮力のみでは浮上することができ
ない場合も、浮力補助弾性体により、整流キャップを上
方へ付勢することにより、浮上させることができる。 (2)整流キャップの上昇動作の確実性が向上する。 (3)浮力補助弾性体を備えているので、整流キャップ
の浮力が浮上するには充分でなくてもよく、整流キャッ
プを小型化することができる。
【0015】本発明の請求項5に記載の集泥集水ブロッ
クは、a.側面の内少なくとも一面に開口し中心部付近
まで形成された連通管と、上部側が上面に開口し下部側
が前記連通管に連通した下側開口部と、を有する基礎ブ
ロックと、b.上面から下面に貫設され前記下側開口部
に連通される上側開口部を備え、上面が平面状又は凹面
状に形成され、前記基礎ブロック上に配設される収集鑑
板と、を備えている構成を有している。
【0016】この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)集泥集水ブロックを、基礎ブロックと収集鑑板と
に分割することができるので、搬送性に優れるとともに
収納性に優れる。ここで、基礎ブロックの下面には凸部
を形成し収集鑑板の下面には凹部を形成し、基礎ブロッ
ク上に収集鑑板を配設する際に該凸部と該凹部が嵌合す
るようにしてもよい。これにより、集泥集水ブロックが
水撃等の力を受けても基礎ブロックから収集鑑板が外れ
にくくなる。
【0017】本発明の請求項6に記載の発明は請求項5
に記載の集泥集水ブロックであって、前記基礎ブロック
が、前記基礎ブロックが、前記連通管の長さ方向と平行
な両側部の基本充填ブロックと、中央ブロックに分割さ
れ、更に前記中央ブロックが前記連通管と直交する方向
で3分割され、流入路を備えた基本基礎ブロックと、前
記基本基礎ブロックの両端面に連設され前記連通管が連
通される2つの基本連通管ブロックと、を備えている構
成を有している。
【0018】この構成により、請求項5の作用に加え、
以下のような作用が得られる。 (1)複数の大きさの種類の基本連通管ブロックと基本
充填ブロックとを用意しておくことにより、基礎ブロッ
クの大きさを収集鑑板の大きさに合わせて変えることが
できので、多種の大きさや曲率の収集鑑板を用いること
ができる。
【0019】本発明の請求項7に記載の発明は請求項5
又は6に記載の集泥集水ブロックであって、外径が前記
収集鑑板の前記上側開口部の内径と略同一で前記上側開
口部に挿設される吸入誘導管を備えている構成を有して
いる。
【0020】この構成により、請求項5又は6の作用に
加え、以下のような作用が得られる。 (1)各々内径の異なる吸入誘導管を複数用意すること
によって、集泥集水ブロックの配設場所に応じて吸入誘
導管の内径を変え流入量を調節することができるので、
規格化が容易になり汎用性に優れる。 (2)吸入誘導管を流れる流体は流速を上げながら連通
管の下流側方向に流れ込むので、連通管上流側から流れ
てくる流体の抵抗になりにくく、連通感の下流側を流れ
る流体を押し出すので、集泥集水ポンプの吸入効率を向
上させることができる。
【0021】本発明の請求項8に記載の発明は請求項5
乃至7の内何れか一項に記載の集泥集水ブロックであっ
て、前記収集鑑板が、互いに同一形状の複数の収集鑑板
片からなる構成を有している。
【0022】この構成により、請求項5乃至7の内何れ
か一項の作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)同一形状の収集鑑版片を製作し、それを組み合わ
せることによって、収集鑑版を得ることができるので、
製作容易性に優れる。例えば、収集鑑版片を樹脂で製作
する場合は、収集鑑板より小型の収集鑑板片の金型を1
種類用意すればよい。
【0023】本発明の請求項9に記載の発明は請求項5
乃至8の内何れか一項に記載の集泥集水ブロックであっ
て、前記基本基礎ブロックの上面の前記上側開口部の上
方に前記上面に支持される整流キャップを備えている構
成を有している。
【0024】この構成により、請求項5乃至8の内何れ
か一項の作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)流入路の開口部より吸泥水(吸水)した際に、集
泥集水ブロック上面の流入路の開口部周辺に、集泥集水
ブロック上面に沿った水流が形成され、集泥集水ブロッ
ク上面に沈積した沈殿物を容易に吸収することができ
る。 (2)流入路の開口部を中心とした渦流の発生を整流キ
ャップが、低水位まで妨げるので、渦流によるエアの吸
入がなく、高い吸入力を維持することが可能である。 (3)整流キャップを取り外すことができ、搬送性に優
れるとともに収納性に優れる。 (4)形状や大きさの異なる整流キャップを複数用意す
ることにより、集泥集水ブロックの配設場所に応じた整
流キャップを使用することができ、規格化が容易になり
汎用性に優れる。
【0025】本発明の請求項10に記載の発明は請求項
1乃至9の内何れか一項に記載の集泥集水ブロックであ
って、外径が前記連通管の内径と略同一で前記連通管に
挿設される連通管スリーブを備えている構成を有してい
る。
【0026】この構成により、請求項1乃至9の内何れ
か一項の作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)各々内径の異なる連通管スリーブを複数用意する
ことによって、集泥集水ブロックの配設場所に応じた連
通管スリーブを連通管に挿設することができるので、規
格化が容易になり汎用性に優れる。 ここで、連通管スリーブを連通管に挿設した場合は、流
入してきた泥水や水は、連通管スリーブを流れる。
【0027】本発明の請求項11に記載の集泥集水装置
は、a.上面に開口し下流側に曲げられて形成された複
数の流入路と、各々の前記流入路の下部側を互いに連通
させる連通管と、を備え、上面が平面状又は各々の前記
流入路の開口部に向かって凹面状に形成された集泥集水
器と、b.一端側が前記連通管の所定部に接続された集
泥集水管と、c.前記集泥集水管の所定部に配設された
集泥集水ポンプと、を備えている構成を有している。
【0028】この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)集泥集水器は、上面が流入路の開口部に向かって
凹面に形成されている場合は、沈澱物は流入路の開口部
周辺に多く沈積する。集泥集水ポンプを起動させると、
沈澱施設の底部の集泥集水器の上面に沈積する沈澱物
は、各流入路から吸入され、連通管、集泥集水管を通し
て排出される。 (2)多点に分散して吸泥水(吸水)を行うため、沈澱
物の掻き寄せ装置等の機械設備が不要となる。 (3)多点に分散して吸泥水(吸水)を行うため、装置
全体に渡る泥水や水の除去が容易にできる。 (4)沈殿槽に配設した場合は、定期的に沈澱物を吸泥
水排出することにより、上質な水質が保証される。 (5)沈殿槽に配設した場合は、沈澱物の除去作業時
に、一旦水を除くことが不要となり、メンテナンス時の
作業工数を削減できる。 (6)分散吸水であるため、上向き吸水としても大きな
渦流が発生しにくく、渦流によるエアの吸入がないた
め、高い吸入力を維持することが可能である。 (7)沈殿槽に配設した場合は、集泥集水ブロック上面
を凹球面状とすることにより、沈澱設備内に生じる流れ
により集泥集水ブロック上面上方にできる局部的小渦流
によって、エクマン層流、スチュワートソン層流により
沈澱物が中央開口部に集められ易くなり、沈澱物の吸入
除去が容易となる。 (8)ほとんどメンテナンスフリーでランニングコスト
が低い。 ここで、集泥集水ブロックのポンプから遠端側の連通管
の内径を大、近端側の連通管の内径を小とすることによ
り、ポンプの遠端側の吸水量を大きくしてもよい。これ
により、ポンプの遠端側の水流を沈殿物の搬送流として
用いることができ、装置の詰まりを防止することができ
る。
【0029】本発明の請求項12に記載の集泥集水装置
は、a.上面に開口した複数の流入路と、各々の前記流
入路の下部側を互いに連通させる連通管と、前記上面に
立設された摺動脚部と、所定部が前記摺動脚部に上下方
向に移動自在に支持されて前記流入路の上方に配設され
た整流キャップと、を備え、上面が平面状又は各々の前
記流入路の開口部に向かって凹面状に形成された集泥集
水器と、b.一端側が前記連通管に接続された集泥集水
管と、c.前記集泥集水管の所定部に配設された集泥集
水ポンプと、を備えている構成を有している。
【0030】この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)凹面状の上面に泥水(水)がない場合は、整流キ
ャップが下降した状態であり、流入路の開口部は整流キ
ャップの下面により塞がれた状態である。一方、凹面状
の上面に泥水(水)が溜まっている場合は、整流キャッ
プが浮上した状態であり、流入路の開口部を開放された
状態である。よって、複数の集泥集水ブロックを高さの
異なる場所に設置した場合、周辺に泥水(水)が存在す
る流入路のみが開放されているので、エアが連通管内に
混入することがなく、集泥集水ポンプの能力が落ちるこ
とを防止できる。 (2)既存の側溝の底部に配設した場合は、通常時は側
溝内の水が一定量になれば、整流キャップが自ずから上
昇し開口部が開くことにより自然排水させ、大雨等の緊
急時には、ポンプを駆動させ強制的に排水させることが
できる。これにより、洪水や床下浸水等の災害を防止す
ることができる。
【0031】本発明の請求項13に記載の発明は請求項
11又は12に記載の集泥集水装置であって、前記集泥
集水器が、請求項1乃至10に記載の集泥集水ブロック
を組み合わせ、かつ前記集泥集水ブロックの各連通管が
連通して配設されている構成を有している。
【0032】この構成により、請求項11又は12の作
用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)沈澱設備の形状に適合させて集泥集水ブロックを
敷設することが可能であり、既存の沈澱設備の変更を行
うことなく、底面に敷設するだけで容易に施工すること
が可能である。 (2)集泥集水器がブロック化されているために、敷設
作業における作業性が向上し、工期が短縮される。 (3)大型設備から小型設備まで適用することが可能で
ある。
【0033】本発明の請求項14に記載の発明は請求項
13に記載の集泥集水装置であって、内部に隣接する請
求項1乃至10に記載の集泥集水ブロックの連通管を接
続する接続用連通管が形成され隣接する請求項1乃至1
0に記載の集泥集水ブロックの間隙に充填される連通管
ブロックを備えている構成を有している。
【0034】この構成により、請求項13の作用に加
え、以下のような作用が得られる。 (1)連通管ブロックを隣接する集泥集水ブロックの間
隙に配設することにより、集泥集水ブロックの連通管ど
うしを接続用連通管で連通させることができる。
【0035】本発明の請求項15に記載の発明は請求項
13又は14に記載の集泥集水装置であって、隣接する
請求項1乃至10に記載の集泥集水ブロックの間隙に充
填される充填ブロックを備えている構成を有している。
【0036】この構成により、請求項13又は14の効
果に加え、以下のような作用が得られる。 (1)複数の大きさの充填ブロックを用意することによ
り、隣接する充填ブロックどうしの間隔を調節すること
ができる。
【0037】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1における集泥集水ブロックについて、以下図面を
参照しながら説明する。
【0038】図1は本発明の実施の形態1における集泥
集水ブロックの要部斜視図であり、図2はその要部側面
断面図であり、図3はその要部分解斜視図である。図1
乃至図3において、1は本発明の実施の形態1における
集泥集水ブロック、2は上面が凹面状に形成されたブロ
ック体、3はブロック体2の凹面状の上面の最深部に開
口部を有し後述の所定の連通管側に曲げられて形成され
た流入路、4はブロック体2の基礎となる基礎ブロッ
ク、4aは基礎ブロック4の上面から下方に底部付近ま
で穿設された下側(中央)開口部(流水部)、4bは基
礎ブロック4の側面から下側(中央)開口部4aに連通
された連通管、4cは基礎ブロック4の側面の連通管4
の開口縁部に形成された凹部である。ここで、連通管4
bは、基礎ブロック4の4つの側面の内2つの側面から
下側(中央)開口部4aに連通されているが、集泥集水
ブロック1の配設場所に応じて、1つ又は3つ若しくは
4つの側面から連通させる等、側面の所定部から所定数
の連通管4が連通される。
【0039】5は基礎ブロック4の連通管4に挿設され
る連通管スリーブ、5aは連通管スリーブ5の一端部に
形成された外フランジ部であり、連通管スリーブが連通
管4に挿設される際に凹部4cに嵌合する。連通管スリ
ーブ5は、外径が連通管4の内径と同一で、内径が異な
るものが複数用意される場合もある。これにより、内径
の異なる連通管スリーブ5を集泥集水ブロック1に応じ
て嵌め変え、配設場所に応じた流量に変更することがで
きる。例えば、プールや池等において水を集水する場合
は、集泥集水ポンプの近端側の流量が増加するので、集
泥集水ポンプの近端側の内径を大、遠端側の内径を小と
し、沈殿槽等において泥を集泥する場合は、集泥集水ポ
ンプの遠端側から多量の水と泥を吸引させ、これを搬送
流として用いて各々の集泥集水ブロック1から泥を少し
ずつ吸引させるために集泥集水ポンプの近端側の内径を
小,遠端側の内径を大とする場合もある。
【0040】6は基礎ブロック4上に配設され上面が縁
部から中央部に向かって低くなるように傾斜させて形成
された収集鑑板、6aは収集鑑板6の中央部に開口され
下側(中央)開口部4aに連通する上側(中央)開口
部、6bは収集鑑板6の上面の上側(中央)開口部6a
の縁部に形成された凹部、6cは収集鑑板6の下面の上
側(中央)開口部6aの縁部に突設され基礎ブロック4
の下側(中央)開口部4aに挿設された中央挿設部、6
d,6e,6f,6gは収集鑑板6が4分割されたもの
である収集鑑板片である。収集鑑板6は収集鑑板片6
d,6e,6f,6gの中央挿設部6cを下側(中央)
開口部4aに挿設させることにより、基礎ブロック4上
に配設される。7は下部側が収集鑑板6の上側(中央)
開口部6aに挿設された吸入口外筒、7aは吸入口外筒
7の中央部に穿設された中央開口部、7bは吸入口外筒
7の上端部に形成され収集鑑板6の凹部6bに嵌合され
た外フランジ部、7cは吸入口外筒7の下端部に内方向
に形成された内フランジ部である。吸入口外筒7は外フ
ランジ部7bを凹部6bに嵌合させることにより、収集
鑑板6に配設させる。尚、吸入口外筒7は収集鑑板6と
一体に形成してもよいが、形状が複雑になる場合は、金
型による製作が困難になる。
【0041】8は吸入口外筒7の中央開口部7aに挿設
され内部に流入路3の下部側が形成された吸入誘導管、
8aは吸入誘導管8の上面の中央に開口された中央開口
部、8bは吸入誘導管8の上面の中央開口部8aの縁部
に形成された凹部、8cは吸入誘導管8の上端部に形成
された外フランジ部、8dは吸入誘導管8の下部に略7
5〜90°に湾曲して形成され流水を誘導する誘導部で
ある。吸入誘導管8は、外フランジ部8cを内フランジ
部7cに係止させ吸入口外筒7に挿設される。この際、
流入路3が下流側の連通管スリーブ5側に誘導部8dの
開口を向けた状態で配設する。これにより、流入路3を
流れる流体は流速を上げながら連通管スリーブ5の下流
側方向に流れ込むので、連通管スリーブ5の上流側から
流れてくる流体の抵抗になりにくく、連通感スリーブ5
の下流側を流れる流体を押し出すので、集泥集水ポンプ
の吸入効率を向上させることができる。尚、吸入口外筒
7と吸入誘導管8は一体に形成してもよいが、形状が複
雑になり、金型による製作が困難になる。
【0042】9は吸入口誘導管8の中央開口部8aに挿
設され内部に流入経路3の上部側が形成された流量調節
管、9aは流量調節管9の上部側に形成された外フラン
ジ部である。流量調節管9は、外フランジ部9aを凹部
8bに係止させるようにして吸入誘導管8に挿設され
る。流量調節管9は、外径が吸入誘導管8の内径と同一
で、内径が互いに異なるものが複数用意される場合もあ
る。これにより、内径の異なる流量調節管9を嵌め変え
ることにより、流量を調節し、配設場所や吸入する流体
に応じた内径に変更することができる。10は吸入誘導
管8上に流量調節管9の胴部に環装されて配設されたラ
イナーである。複数の異なる高さのライナー10を用意
することにより、後述の整流キャップの高さを調節する
ことができる。11は流入路3の上方に配設され中央部
を隆起させた円盤状に形成された整流キャップ、11a
はライナー10上に流入調節管9の胴部に環装されて配
設された下筒部、11bは下筒部11aの上面に複数立
設され整流キャップ11を支持する支持脚部である。
【0043】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2における集泥集水ブロックについて、以下図面を参
照しながら説明する。図4は本発明の実施の形態2にお
ける集泥集水ブロックの分解斜視図である。図4におい
て、4aは下側(中央)開口部、4bは連通管、4cは
凹部、5は連通管スリーブ、5aは外フランジ部、6
d,6e,6f,6gは収集鑑板片、7は吸入口外筒、
7aは中央開口部、7bは外フランジ部、8は吸入誘導
管、8aは中央開口部、8bは凹部、8cは外フランジ
部、9は流量調節管、9aは外フランジ部、10はライ
ナー、11は整流キャップ、11aは下筒部、11bは
支持脚部であり、これらは実施の形態1と同様のものな
ので同一の符号を付してその説明を省略する。1’は本
発明の実施の形態2における集泥集水ブロック、4’は
後述の基本基礎ブロック及び基本連通管ブロック並びに
基本充填ブロックを組み合わせてなる基本ブロック、
4’aは連通管4bの下側(中央)開口部4a側と下側
(中央)開口部4aが形成された基本基礎ブロック、
4’bは連通管4bの外側部分が形成され連通管4bの
長さ方向に基本基礎ブロック4’aに当接して配設され
る基本連通管ブロック、4’cは基本ブロック4’の周
部が収集鑑板6の周部と一致する大きさになるように側
面を基本基礎ブロック4’a及び基本連通管ブロック
4’bの側面に当接させて配設される基本充填ブロック
である。本実施の形態2の集泥集水ブロックが、実施の
形態1の集泥集水ブロックと異なる点は、基礎ブロック
4’が基本基礎ブロック4’aと基本連通管ブロック
4’bと基本充填ブロック4’cとに分割されている点
である。
【0044】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態1の集泥集水ブロックを備えた本発明の実施の形態3
の集泥集水装置について、以下図面を参照しながら説明
する。
【0045】図5は本発明の実施の形態1の集泥集水ブ
ロックを用いた本発明の実施の形態3の集泥集水装置が
沈殿槽に敷設された状態を示す図であり、図6は本発明
の実施の形態3における集泥集水器の要部平面透視図で
ある。図5及び図6において、1は本発明の実施の形態
1における集泥集水ブロック、5は連通管スリーブ、1
1は整流キャップであり、これらは実施の形態1と同様
のものであるので同一の符号を付してその説明を省略す
る。12は本発明の実施の形態3における集泥集水装
置、13は連通管4bが基礎ブロック4の4つの側面の
内1つの側面からのみ下側(中央)開口部4aに連通し
た集泥集水ブロック、14は連通管4bが基礎ブロック
4の4つの側面の内隣接する2つの側面から下側(中
央)開口部4aに連通した集泥集水ブロック、15は連
通管4bが基礎ブロック4の4つの側面のうち隣接する
3つの側面から下側(中央)開口部4aに連通した集泥
集水ブロックであり、沈殿物収集ブロック13,14,
15が集泥集水ブロック1と異なる点は連通管4b及び
連通管スリーブ5の配設位置及び/又は数のみである。
16は上面の中央部に穿設された中央開口部16aと3
つの側面から連通された連通管16bとを有する集泥集
水管接続用ブロック、17は沈殿槽、18は沈殿槽17
の底部に配設され集泥集水ブロック1,13,14,1
5及び集泥集水管接続用ブロック16の集合体からなる
集泥集水器、19は下端部が集泥集水管接続用ブロック
16の中央開口部16aに接続され上端が沈殿槽17の
外部に延設された集泥集水管、20は集泥集水管19の
上端に接続され沈殿物を吸入排出する集泥集水ポンプで
ある。
【0046】次に、本発明の実施の形態3における集泥
集水装置の沈殿槽への施工方法及び排水動作について説
明する。 (施工方法)まず、集泥集水ブロック1,13,14,
15を使用するべき内径の連通管スリーブ5等を選択し
て組み立てる。次いで、組み立てられた集泥集水ブロッ
ク1,13,14,15を各々の連通管スリーブ5が連
通するようにして沈殿槽17の内底に敷設する(図5,
図6参照)。この際、集泥集水管19を接続する部分に
は、集泥集水管接続用ブロック16を敷設する。次い
で、中央開口部16aに集泥集水管19の下端側を接続
する。尚、実施の形態2における集泥集水ブロック1’
を用いる場合は、まず、基本基礎ブロック4’aと基本
連通管ブロック4’bと基本充填ブロック4’cとを敷
設してから収集鑑板6を配設する場合もある。複数の大
きさの種類の基本連通管ブロック4’b及び基本充填ブ
ロック4’cを用意しておくことにより、基礎ブロック
4の大きさを収集鑑板6の大きさに合わせて変えること
ができるので、多種の大きさ、曲率の収集鑑板6を沈殿
槽17内の流体の特性に合わせて用いることができる。 (排水動作)沈殿槽17の底部には沈殿物が沈積する
が、沈殿槽17の底部には集泥集水器18が構築されて
いるため、沈殿物は集泥集水器18の上面に沈積する。
このように、集泥集水器18の上面に沈積物が沈積した
状態において、集泥集水ポンプ20を起動する。集泥集
水器18を構成する集泥集水ブロック1,13,14,
15の上面はそれぞれ流入路3の開口部に向かって下方
に湾曲しており、集泥集水器18の上面に沈積した沈殿
物は、重力により、流入路3の開口部に向かって自然に
移動するため、集泥集水ポンプ20による吸引排出が容
易となる。沈殿槽17内の水は集泥集水ポンプ20の吸
引力により、集泥集水器18の連通管スリーブ5を通
り、集泥集水管19に集められ、集泥集水ポンプ20に
より沈殿槽17の外に排出される。また、集泥集水器1
8の上面に堆積した沈殿物も水とともに流入路3の開口
部から吸引され、沈殿槽17の外に排出される。このと
き、集泥集水ブロック1上の水流は、整流キャップ11
の側部から整流キャップ11の下部に回り込んで流れる
ため、集泥集水ブロック1の上面の凹状の面に沿った水
流が形成される。この水流は、集泥集水ブロック1の上
面に沈積した沈殿物の表面を沈殿物を巻き込みながら流
れる。また、整流キャップ11により、流入路3の開口
部の上方は開いた空間ではなく水の流れる領域が制限さ
れた空間となるため、集泥集水ブロック1の上面に沿っ
て流入路3の開口部に向かう水流が速められる。この水
流により、集泥集水ブロック1の上面に沈積した沈殿物
は、効率的に流入路3の開口部に吸引される。このよう
にして、沈殿槽17の底部に沈殿した沈積物は排出され
る。
【0047】以上のように構成された本発明の実施の形
態1の集泥集水ブロック及びそれを備えた本発明の実施
の形態3の集泥集水装置によれば、以下のような作用が
得られる。 (1)沈澱物は集泥集水ブロック1,13,14,15
の上面に沈積する。集泥集水ブロック1,13,14,
15は、上面が流入路3の開口部に向かって凹面に形成
されているため、沈澱物は流入路3の開口部周辺に多く
沈積する。集泥集水ポンプ20を起動させると、沈澱槽
17の底部の集泥集水ブロック1,13,14,15の
上面に沈積する沈澱物は、各集泥集水ブロック1,1
3,14,15の流入路3の開口部から吸入され、流入
路3、連通管スリーブ5、集泥集水管19を通して沈澱
槽17の外部に排出される。 (2)分散吸水であるため、上向き吸水としても大きな
渦流が発生しにくく、渦流によるエアの吸入がないた
め、高い吸入量を維持することが可能である。また、分
散吸水であるため吸水圧力を低くでき吸水口での事故を
防止できる。 (3)集泥集水ブロック1,13,14,15上面を凹
球面状とすることにより、沈澱槽17内に生じる流れに
より集泥集水ブロック1,13,14,15上面上方に
できる局部的小渦流によって、エクマン層流、スチュワ
ートソン層流により沈澱物が流入路3の開口部に集めら
れ易くなり、沈澱物の吸入除去が容易となる。 (4)沈殿槽17の形状に適合させて集泥集水ブロック
1,13,14,15を敷設することが可能であり、既
存の沈殿槽17の変更を行うことなく、底面に敷設する
だけで容易に施工することが可能である。 (5)ブロック化されているために、敷設作業における
作業性が向上し、工期が短縮される。 (6)規格化が可能であり、量産化に適する。 (7)大型設備から小型設備まで適用することが可能で
ある。 (8)流入路3を沈殿槽17の上流側から下流側に曲げ
て形成することにより、泥水が流入路3から連通管スリ
ーブ5に流入した際に、上流側から連通管スリーブ5を
流れてくる泥水の流れの妨げにならず、高い吸入力を維
持することができる。 (9)流入路3の開口部より吸泥水(吸水)した際に、
集泥集水ブロック1,13,14,15上面の流入路3
の開口部周辺に、集泥集水ブロック1,13,14,1
5上面に沿った水流が形成され、集泥集水ブロック1,
13,14,15上面に沈積した沈殿物を容易に吸収す
ることができる。 (10)整流キャップ11により、流入路3の開口部の
上方は開いた空間ではなく水の流れる領域が制限された
空間となるため、集泥集水ブロック1の上面に沿って流
入路3の開口部に向かう水流が速められる。この水流に
より、集泥集水ブロック1の上面に沈積した沈殿物は、
効率的に流入路3の開口部に吸引される。 (11)流入路3の開口部を中心とした渦流の発生を整
流キャップ11が、低水位まで妨げるので、渦流による
エアの吸入がなく、高い吸入力を維持することが可能で
ある。 (11)川、湖、池等の底に敷設した場合、一度に大量
の水を低水位まで集水することができる。 (12)集泥集水ブロック1,13,14,15を、基
礎ブロック4と収集鑑板6とに分割することができるの
で、搬送性に優れるとともに収納性に優れる。 (13)各々内径の異なる吸入誘導管8を複数用意する
ことによって、集泥集水ブロック1,13,14,15
の配設場所に応じて吸入誘導管8の内径を変えて配設
し、集泥集水ブロック1,13,14,15内への流入
量を調節することができ、汎用性に優れる。 (14)同一形状の収集鑑版片6d,6e,6f,6g
を製作し、それを組み合わせることによって、収集鑑版
6を得ることができるので、製作容易性に優れる。例え
ば、収集鑑版片6d,6e,6f,6gを樹脂で製作す
る場合は、収集鑑板6より小型の収集鑑板片の金型を1
種類用意すればよい。 (15)各々内径の異なる連通管スリーブ5を複数用意
することによって、集泥集水ブロック1,13,14,
15の配設場所に応じた連通管スリーブ5を連通管4b
に挿設し、流量を変えることができるので、汎用性に優
れる。尚、本実施の形態2においては、集泥集水装置を
沈殿槽に配設したが、川,湖,池,側溝等に配設しても
同様に実施可能である。
【0048】(実施の形態4)次に、本発明の実施の形
態1の集泥集水ブロックを備えた本発明の実施の形態4
の集泥集水装置について、以下図面を参照しながら説明
する。
【0049】図7は本発明の実施の形態1の集泥集水ブ
ロックを用いた本発明の実施の形態4の集泥集水装置が
沈殿槽に敷設された状態を示す図であり、図8は本発明
の実施の形態4における集泥集水器の要部平面透視図で
ある。図7及び図8において、1,13,14,15は
集泥集水ブロック、16は集泥集水管接続用ブロック、
19は集泥集水管、20は集泥集水ポンプであり、これ
らは実施の形態2と同様に同一の符号を付してその説明
を省略する。17’は沈殿槽、21は本発明の実施の形
態4における集泥集水装置、22は隣接する集泥集水ブ
ロック1,13,14,15の間隙に充填された充填ブ
ロック、22は内部に形成された接続用連通管22aが
隣接する集泥集水ブロック1,13,14,15の連通
管スリーブ5どうしを連結させるようにして隣接する集
泥集水ブロック1,13,14,15の間隙に配設され
た連通管ブロック、23aは沈殿槽17’内に敷設され
た集泥集水ブロック1,13,14,15,連通管ブロ
ック22により形成された空間を充填する充填ブロッ
ク、24は沈殿槽17’の底部に配設され集泥集水ブロ
ック1,13,14,15,集泥集水管接続用ブロック
16,連通管ブロック22,充填ブロック23の集合体
からなる集泥集水器である。尚、連通管ブロック22や
充填ブロック23の上面は上方に湾曲した状態に形成す
ることが好ましい。これにより、沈殿槽17’内の流体
が連通管ブロック22や充填ブロック23の上面に堆積
することがなく、スムーズに流入路3に向かって移動さ
せることができる。本実施の形態4における集泥集水装
置21が実施の形態3における集泥集水装置と異なる点
は、連通管ブロック22及び充填ブロック23を備えて
いる点である。以上のように構成された本発明の実施の
形態4の集泥集水装置によれば、実施の形態1乃至3で
得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)連通管ブロック22を隣接する集泥集水ブロック
1の間隙に配設することにより、集泥集水ブロック1の
連通管スリーブ5どうしを接続用連通管32で連通させ
ることができる。 (2)複数の大きさの充填ブロック23a,23bを用
意することにより、隣接する集泥集水ブロック1,1
3,14,15どうしの間隔を調節することができる。 (3)集泥集水ブロックが分割されているので、搬送時
や設置時に重量が軽く作業性に優れる。
【0050】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
おける集泥集水ブロックについて、以下図面を参照しな
がら説明する。
【0051】図9は本発明の実施の形態5における集泥
集水装置の要部側面断面図である。図9において、2は
ブロック体、3は流入路、4は基礎ブロック、4aは下
側(中央)開口部、4bは連通管、5は連通管スリー
ブ、6は収集鑑板、6aは上側(中央)開口部、6bは
凹部、6cは中央挿設部、6d,6e,6f,6gは収
集鑑板片、7は吸入口外筒、7aは中央開口部、7bは
外フランジ部、7cは内フランジ部、8は吸入誘導管、
8aは中央開口部、8bは凹部、8cは外フランジ部、
9は流量調節管、9aは外フランジ部であり、これらは
実施の形態1と同様のものであるので同一の符号を付し
てその説明を省略する。26は本発明の実施の形態2に
おける集泥集水ブロック、27は収集鑑板6の上面の中
央開口部6a側に下部側を螺合させて複数立設された摺
動脚部、28は縁部が摺動脚部27に上下動自在に配設
され中央部を隆起させた円盤状に形成された整流キャッ
プ、29は摺動脚部27に環装され上端部が整流キャッ
プ28の縁部の下面に配設され下端部が収集鑑板6に配
設されたつるまきバネ等の浮力補助弾性体である。尚、
設置場所によっては、浮力補助弾性体29を用いなくて
もよい。
【0052】(実施の形態6)次に、本発明の実施の形
態5の集泥集水ブロックを備えた本発明の実施の形態6
の集泥集水装置について、以下図面を参照しながら説明
する。
【0053】図10及び図11は本発明の実施の形態5
の集泥集水ブロックを用いた本発明の実施の形態6の集
泥集水装置が敷設された状態を示す図である。図10及
び図11において、26は実施の形態5における集泥集
水ブロック、3は流入路、5は連通管スリーブ、28は
整流キャップであり、これらは図9と同様のものである
ので同一の符号を付してその説明を省略する。31は道
路上や側溝,池,川等に配設された集泥集水器、32は
各々の集泥集水ブロック26の連通管スリーブ5どうし
を接続する接続用連通管、33は一端側が最も下流側の
集泥集水ブロック26の連通管スリーブ5に接続された
流出管、34は流出管33の所定部に配設された集泥集
水ポンプ、35は流出管33の集泥集水ポンプ34の下
流側と上流側を接続するバイパス管、36はバイパス管
35の所定部に配設されたバルブ、37は道路や側溝,
池,川等の底面、38は各々の集泥集水ブロック26の
間に充填されたコンクリートやアスファルト等の充填物
である。
【0054】以上のように構成された本発明の実施の形
態5の集泥集水ブロックを用いた本発明の実施の形態6
における集泥集水装置の施工方法及び排水動作につい
て、以下図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形
態6においては、集泥集水装置を道路等の排水設備とし
て使用する場合について説明する。
【0055】(施工方法)まず、底面37に集泥集水ブ
ロック26を所定位置に配置する。次いで、各々の集泥
集水ブロック26の連通管スリーブ5どうしを接続用連
通管32で接続する。次いで、流出管33の一端側を最
も下流側の集泥集水ブロック26に接続し、他端側をた
め池や海,水処理場等の排水の受け入れ先へつなげる。
次いで、集泥集水ブロック26の間に接続用連通管32
を埋設するようにしてコンクリートやアスファルトを充
填する。次いで、バイパス管35や集泥集水ポンプ3
4,バルブ36等を配設する。
【0056】(排水動作)水かさがAまで達している場
合は、整流キャップ28が水(浮力)及び浮力補助弾性
体29の効力により浮上した状態となり、各々の集泥集
水ブロック26の流入路3の開口部は、開いた状態とな
る(図10)。この状態で、集泥集水ポンプ34を駆動
すると、各々の集泥集水ブロック26の流入路3から、
水が吸い込まれ、連通管スリーブ5,接続用連通管32
を介して流出管33から排出される。水かさが徐々に減
少していくと、各々の集泥集水ブロック26の周囲の水
が順次なくなっていき、浮力が働かなくなった整流キャ
ップ28は下降し、流入路3の開口部を塞ぐ(図1
1)。これにより、連通管スリーブ5内に気体を吸い込
んでしまい、集泥集水ポンプ34の能力が低下すること
を防止することができる。尚、本発明の実施の形態2に
おいては、整流キャップ28が浮上することを補助する
ものとして浮力補助弾性体29を配設したが、整流キャ
ップ28のみで浮上することができる場合は浮力補助弾
性体29を配設する必要はない。尚、浅い箇所に設置さ
れる集泥集水ブロックは、整流キャップと、吸入誘導管
若しくは収集鑑板の当接面は平面加工を行うかゴム板等
が配置され気密化される。尚、本発明の実施の形態6に
おける排水動作は、水が道路等に溜まっている状態から
説明したが、水が徐々に溜まっていく場合は、各々の集
泥集水ブロック26の整流キャップ28に浮力が働くと
逐次整流キャップ28が上昇し、所定の集泥集水ブロッ
ク26から排水される。また、本実施の形態6において
は、集泥集水装置を道路や川,池に配設したが、水槽、
反応槽、プール等に配設しても同様に実施可能である。
【0057】以上のように構成された本発明の実施の形
態5の集泥集水ブロック及びそれを備えた本発明の実施
の形態6の集泥集水装置によれば、実施の形態1で得ら
れる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)道路上や側溝の底面,川や池の底面のように高さ
が水平でない場所に設置しても、周辺に泥水(水)が存
在する流入路3のみが開放されているので、エアが連通
管スリーブ5内に混入することがなく、集泥集水ポンプ
34の能力が落ちることを防止できる。 (2)道路上や側溝の底面や地下街に設置することによ
り、滞留した水を強制的に排水することができるので、
大雨による洪水等の災害を防止することができる。 (3)川や池、湖等の底面に設置することにより、一気
に集水することができるので、集水時間の短縮化を図る
ことができ作業性に優れる。 (4)整流キャップ28の浮力のみでは浮上することが
できない場合も、浮力補助弾性体29により、整流キャ
ップ28を上方へ付勢することにより、浮上させること
ができる。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明の集泥集水ブロック
によれば、以下のような有利な効果が得られる。請求項
1に記載の発明によれば、以下の効果を有する。 (1)沈澱槽や沈澱池、用水路等の沈澱施設の底部に、
各集泥集水ブロックの連通管が接続するように複数の請
求項1に記載の集泥集水ブロックを敷設する。このと
き、敷設した各々の集泥集水ブロックの連通管は、外部
に泥水を排出するパイプやホースなどの集泥集水管の一
端に連通するように敷設する。更に集泥集水管の他端を
集泥集水ポンプに接続する。このように施工された沈澱
施設では、沈澱物は集泥集水ブロックの上面に沈積す
る。集泥集水ブロックの上面が流入路の開口部に向かっ
て凹面に形成されている場合は、沈澱物は流入路の開口
部周辺に多く沈積する。集泥集水ポンプを起動させる
と、沈澱施設の底部の集泥集水ブロックの上面に沈積す
る沈澱物は、各集泥集水ブロックの流入路の開口部から
吸入され、流入路、連通管、集泥集水管を通して沈澱設
備の外部に排出される。 (2)集泥集水ブロックを用いた集泥集水装置は、分散
吸水できるため、上向き吸水としても大きな渦流が発生
しにくく、渦流によるエアの吸入がないため、高い吸入
力を維持することが可能である。 (3)集泥集水ブロック上面を凹球面状とすることによ
り、沈澱設備内に生じる流れにより集泥集水ブロック上
面上方にできる局部的小渦流によって、エクマン層流、
スチュワートソン層流により沈澱物が流入路の開口部に
集められ易くなり、沈澱物の吸入除去が容易となる。 (4)沈澱設備の形状に適合させて集泥集水ブロックを
敷設することが可能であり、既存の沈澱設備の変更を行
うことなく、底面に敷設するだけで容易に施工すること
が可能である。 (5)ブロック化されているために、集泥集水装置への
敷設作業における作業性が向上し、工期が短縮される。 (6)規格化が可能であり、量産化に適する。 (7)大型設備から小型設備まで適用することが可能で
ある。 (8)流入路を沈殿設備の上流側から下流側に曲げて形
成することにより、泥水が流入路から連通管に流入した
際に、上流側から連通管を流れてくる泥水の流れの妨げ
にならず、高い吸入力を維持することができる。
【0059】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)流入路の開口部より吸泥水(吸水)した際に、集
泥集水ブロック上面の流入路の開口部周辺に、集泥集水
ブロック上面に沿った水流が形成され、集泥集水ブロッ
ク上面に沈積した沈殿物を容易に吸収することができ
る。 (2)流入路の開口部を中心とした渦流の発生を整流キ
ャップが、低水位まで妨げるので、渦流によるエアの吸
入がなく、高い吸入力を維持することが可能である。 (3)川、湖、池等の底に敷設した場合、一度に大量の
水を低水位まで集水することができる。
【0060】請求項3に記載の発明によれば、以下の効
果を有する。 (1)凹面状の上面に泥水(水)がない場合は、整流キ
ャップが下降し、流入路の開口部は整流キャップの下面
で塞ぐことができる。一方、凹面状の上面に泥水(水)
が溜まっている場合は、整流キャップが浮上し、流入路
の開口部を自動的に(水位に合わせて)開放された状態
にすることができる。よって、複数の集泥集水ブロック
を高さの異なる場所に設置した場合、周辺に泥水(水)
が存在する流入路のみが開放されているので、エアが連
通管内に吸入されることがなく、高い吸入力を維持する
ことが可能である。
【0061】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)整流キャップの浮力のみでは浮上することができ
ない場合も、浮力補助弾性体により、整流キャップを上
方へ付勢することにより、浮上させることができる。 (2)整流キャップの上昇動作の確実性が向上する。 (3)浮力補助弾性体を備えているので、整流キャップ
の浮力が浮上するには充分でなくてもよく、整流キャッ
プを小型化することができる。
【0062】請求項5に記載の発明によれば、以下の効
果を有する。 (1)集泥集水ブロックを、基礎ブロックと収集鑑板と
に分割することができるので、搬送性に優れるとともに
収納性に優れる。
【0063】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)複数の大きさの種類の基本連通管ブロックと基本
充填ブロックとを用意しておくことにより、基礎ブロッ
クの大きさを収集鑑板の大きさに合わせて変えることが
できので、多種の大きさや曲率の収集鑑板を用いること
ができる。
【0064】請求項7に記載の発明によれば、請求項5
又は6の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)各々内径の異なる吸入誘導管を複数用意すること
によって、集泥集水ブロックの配設場所に応じて吸入誘
導管の内径を変え流入量を調節することができるので、
規格化が容易になり汎用性に優れる。 (2)吸入誘導管を流れる流体は流速を上げながら連通
管の下流側方向に流れ込むので、連通管上流側から流れ
てくる流体の抵抗になりにくく、連通感の下流側を流れ
る流体を押し出すので、集泥集水ポンプの吸入効率を向
上させることができる。
【0065】請求項8に記載の発明によれば、請求項5
乃至7の内何れか一項の効果に加え、以下の効果を有す
る。 (1)同一形状の収集鑑版片を製作し、それを組み合わ
せることによって、収集鑑版を得ることができるので、
製作容易性に優れる。例えば、収集鑑版片を樹脂で製作
する場合は、収集鑑板より小型の収集鑑板片の金型を1
種類用意すればよい。
【0066】請求項9に記載の発明によれば、請求項5
乃至8の内何れか一項の効果に加え、以下の効果を有す
る。 (1)流入路の開口部より吸泥水(吸水)した際に、集
泥集水ブロック上面の流入路の開口部周辺に、集泥集水
ブロック上面に沿った水流が形成され、集泥集水ブロッ
ク上面に沈積した沈殿物を容易に吸収することができ
る。 (2)流入路の開口部を中心とした渦流の発生を整流キ
ャップが、低水位まで妨げるので、渦流によるエアの吸
入がなく、高い吸入力を維持することが可能である。 (3)整流キャップを取り外すことができ、搬送性に優
れるとともに収納性に優れる。 (4)形状や大きさの異なる整流キャップを複数用意す
ることにより、集泥集水ブロックの配設場所に応じた整
流キャップを使用することができ、規格化が容易になり
汎用性に優れる。
【0067】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1乃至9の内何れか一項の効果に加え、以下の効果を有
する。 (1)各々内径の異なる連通管スリーブを複数用意する
ことによって、集泥集水ブロックの配設場所に応じた連
通管スリーブを連通管に挿設することができるので、規
格化が容易になり汎用性に優れる。
【0068】請求項11に記載の発明によれば、以下の
効果を有する。 (1)集泥集水器は、上面が流入路の開口部に向かって
凹面に形成されている場合は、沈澱物は流入路の開口部
周辺に多く沈積する。集泥集水ポンプを起動させると、
沈澱施設の底部の集泥集水器の上面に沈積する沈澱物
は、各流入路から吸入され、連通管、集泥集水管を通し
て排出される。 (2)多点に分散して吸泥水(吸水)を行うため、沈澱
物の掻き寄せ装置等の機械設備が不要となる。 (3)多点に分散して吸泥水(吸水)を行うため、装置
全体に渡る泥水や水の除去が容易にできる。 (4)沈殿槽に配設した場合は、定期的に沈澱物を吸泥
水排出することにより、上質な水質が保証される。 (5)沈殿槽に配設した場合は、沈澱物の除去作業時
に、一旦水を除くことが不要となり、メンテナンス時の
作業工数を削減できる。 (6)分散吸水であるため、上向き吸水としても大きな
渦流が発生しにくく、渦流によるエアの吸入がないた
め、高い吸入力を維持することが可能である。 (7)沈殿槽に配設した場合は、集泥集水ブロック上面
を凹球面状とすることにより、沈澱設備内に生じる流れ
により集泥集水ブロック上面上方にできる局部的小渦流
によって、エクマン層流、スチュワートソン層流により
沈澱物が中央開口部に集められ易くなり、沈澱物の吸入
除去が容易となる。 (8)ほとんどメンテナンスフリーでランニングコスト
が低い。
【0069】請求項12に記載の発明によれば、以下の
効果を有する。 (1)凹面状の上面に泥水(水)がない場合は、整流キ
ャップが下降した状態であり、流入路の開口部は整流キ
ャップの下面により塞がれた状態である。一方、凹面状
の上面に泥水(水)が溜まっている場合は、整流キャッ
プが浮上した状態であり、流入路の開口部を開放された
状態である。よって、複数の集泥集水ブロックを高さの
異なる場所に設置した場合、周辺に泥水(水)が存在す
る流入路のみが開放されているので、エアが連通管内に
混入することがなく、集泥集水ポンプの能力が落ちるこ
とを防止できる。 (2)既存の側溝の底部に配設した場合は、通常時は側
溝内の水が一定量になれば、整流キャップが自ずから上
昇し開口部が開くことにより自然排水させ、大雨等の緊
急時には、ポンプを駆動させ強制的に排水させることが
できる。これにより、洪水や床下浸水等の災害を防止す
ることができる。
【0070】請求項13に記載の発明によれば、請求項
10又は11の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)沈澱設備の形状に適合させて集泥集水ブロックを
敷設することが可能であり、既存の沈澱設備の変更を行
うことなく、底面に敷設するだけで容易に施工すること
が可能である。 (2)集泥集水器がブロック化されているために、敷設
作業における作業性が向上し、工期が短縮される。 (3)大型設備から小型設備まで適用することが可能で
ある。
【0071】請求項14に記載の発明によれば、請求項
12の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)連通管ブロックを隣接する集泥集水ブロックの間
隙に配設することにより、集泥集水ブロックの連通管ど
うしを接続用連通管で連通させることができる。
【0072】請求項15に記載の発明によれば、請求項
12又は13の効果に加え、以下の効果を有する。 (1)複数の大きさの充填ブロックを用意することによ
り、隣接する充填ブロックどうしの間隔を調節すること
ができる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における集泥集水ブロッ
クの要部斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における集泥集水ブロッ
クの要部側面断面図
【図3】本発明の実施の形態1における集泥集水ブロッ
クの要部分解斜視図
【図4】本発明の実施の形態2における集泥集水ブロッ
クの要部分解斜視図
【図5】本発明の実施の形態3における集泥集水ブロッ
クを用いた集泥集水装置が沈殿槽に敷設された状態を示
す要部斜視図
【図6】本発明の実施の形態3における集泥集水器の要
部透視平面図
【図7】本発明の実施の形態4における集泥集水ブロッ
クを用いた集泥集水装置が沈殿槽に敷設された状態を示
す要部斜視図
【図8】本発明の実施の形態4における集泥集水器の要
部透視平面図
【図9】本発明の実施の形態5における集泥集水器の要
部側面断面図
【図10】本発明の実施の形態6における集泥集水装置
が道路等の高低差のある場所等に施工された状態を示す
【図11】本発明の実施の形態6における集泥集水装置
が道路等の高低差のある場所に施工された状態を示す図
【符号の説明】
1 集泥集水ブロック 2 ブロック体 3 流入路 4 基礎ブロック 4a 下側(中央)開口部 4b 連通管 4c 凹部 4’ 基礎ブロック 4’a 基本基礎ブロック 4’b 基本連通管ブロック 4’c 基本充填ブロック 5 連通管スリーブ 5a 外フランジ部 6 収集鑑板 6a 上側(中央)開口部 6b 凹部 6c 中央挿設部 6d,6e,6f,6g 収集鑑板片 7 吸入口外筒 7a 中央開口部 7b 外フランジ部 7c 内フランジ部 8 吸入誘導管 8a 中央開口部 8b 凹部 8c 外フランジ部 8d 誘導部 9 流量調節管 9a 外フランジ部 10 ライナー 11 整流キャップ 11a 下筒部 11b 支持脚部 12 集泥集水装置 13 集泥集水ブロック 14 集泥集水ブロック 15 集泥集水ブロック 16 集泥集水管接続用ブロック 16a 中央開口部 16b 連通管 17 沈殿槽 17’ 沈殿槽 18 集泥集水器 19 集泥集水管 20 集泥集水ポンプ 21 集泥集水装置 22 連通管ブロック 22a 接続用連通管 23a,23b 充填ブロック 24 集泥集水器 26 集泥集水ブロック 27 摺動脚部 28 整流キャップ 29 浮力補助弾性体 31 集泥集水器 32 接続用連通管 33 流出管 34 集泥集水ポンプ 35 バイパス管 36 バルブ 37 地面 38 コンクリートやアスファルト等の充填物

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が平面状又は凹面状に形成されたブ
    ロック体と、 前記ブロック体の側面のうち少なくとも1面に開口し前
    記ブロック体の中心部付近まで形成された連通管と、 上部側が前記ブロック体の上面に開口部を有し下部側が
    前記連通管に連通し前記ブロック体の前記側面における
    前記連通管の開口部側に曲げられて形成された流入路
    と、を備えていることを特徴とする集泥集水ブロック。
  2. 【請求項2】 前記ブロック体の上面の前記流入路の上
    方に前記上面に支持された整流キャップを備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の集泥集水ブロック。
  3. 【請求項3】 上面が平面状又は凹面状に形成されたブ
    ロック体と、 前記ブロック体の側面のうち少なくとも1面に開口し前
    記ブロック体の中心部付近まで形成された連通管と、 上部側が前記ブロック体の上面に開口し下部側が前記連
    通管に連通した流入路と、 前記ブロック体の上面に立設された摺動脚部と、 所定部が前記摺動脚部に上下方向に移動自在に支持され
    て前記流入路の上方に配設された整流キャップと、を備
    えていることを特徴とする集泥集水ブロック。
  4. 【請求項4】 前記摺動脚部に環装され上部側が前記整
    流キャップの下面に当接又は係合し下部が前記ブロック
    体の前記上面に当接又は係合した浮力補助弾性体を備え
    ていることを特徴とする請求項3に記載の集泥集水ブロ
    ック。
  5. 【請求項5】 a.側面の内少なくとも一面に開口し中
    心部付近まで形成された連通管と、上部側が上面に開口
    し下部側が前記連通管に連通した下側開口部と、を有す
    る基礎ブロックと、 b.上面から下面に貫設され前記下側開口部に連通され
    る上側開口部を備え、上面が平面状又は凹面状に形成さ
    れ、前記基礎ブロック上に配設される収集鑑板と、を備
    えていることを特徴とする集泥集水ブロック。
  6. 【請求項6】 前記基礎ブロックが、前記連通管の長さ
    方向と平行な両側部の基本充填ブロックと、中央ブロッ
    クに分割され、更に前記中央ブロックが前記連通管と直
    交する方向で3分割され、流入路を備えた基本基礎ブロ
    ックと、前記基本基礎ブロックの両端面に連設され前記
    連通管が連通される2つの基本連通管ブロックと、を備
    えていることを特徴とする請求項5に記載の集泥集水ブ
    ロック。
  7. 【請求項7】 外径が前記収集鑑板の前記上側開口部の
    内径と略同一で前記上側開口部に挿設される吸入誘導管
    を備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の
    集泥集水ブロック。
  8. 【請求項8】 前記収集鑑板が、互いに同一形状の複数
    の収集鑑板片からなることを特徴とする請求項5乃至7
    の内何れか一項に記載の集泥集水ブロック。
  9. 【請求項9】 前記収集鑑板の上面の前記上側開口部の
    上方に前記上面に支持される整流キャップを備えている
    ことを特徴とする請求項5乃至8の内何れか一項に記載
    の集泥集水ブロック。
  10. 【請求項10】 外径が前記連通管の内径と略同一で前
    記連通管に挿設される連通管スリーブを備えていること
    を特徴とする請求項1乃至9の内何れか一項に記載の集
    泥集水ブロック。
  11. 【請求項11】 a.上面に開口し下流側に曲げられて
    形成された複数の流入路と、各々の前記流入路の下部側
    を互いに連通させる連通管と、を備え、上面が平面状又
    は各々の前記流入路の開口部に向かって凹面状に形成さ
    れた集泥集水器と、 b.一端側が前記連通管の所定部に接続された集泥集水
    管と、 c.前記集泥集水管の所定部に配設された集泥集水ポン
    プと、を備えていることを特徴とする集泥集水装置。
  12. 【請求項12】 a.上面に開口した複数の流入路と、
    各々の前記流入路の下部側を互いに連通させる連通管
    と、前記上面に立設された摺動脚部と、所定部が前記摺
    動脚部に上下方向に移動自在に支持されて前記流入路の
    上方に配設された整流キャップと、を備え、上面が平面
    状又は各々の前記流入路の開口部に向かって凹面状に形
    成された集泥集水器と、 b.一端側が前記連通管に接続された集泥集水管と、 c.前記集泥集水管の所定部に配設された集泥集水ポン
    プと、を備えていることを特徴とする集泥集水装置。
  13. 【請求項13】 前記集泥集水器が、請求項1乃至10
    に記載の集泥集水ブロックを組み合わせ、かつ前記集泥
    集水ブロックの各連通管が連通して配設されていること
    を特徴とする請求項11又は12に記載の集泥集水装
    置。
  14. 【請求項14】 内部に隣接する請求項1乃至10に記
    載の集泥集水ブロックの連通管を接続する接続用連通管
    が形成され敷設された請求項1乃至10に記載の集泥集
    水ブロックの間隙に充填される連通管ブロックを備えて
    いることを特徴とする請求項13に記載の集泥集水装
    置。
  15. 【請求項15】 隣接する請求項1乃至10に記載の集
    泥集水ブロックの間隙に充填される充填ブロックを備え
    ていることを特徴とする請求項13又は14に記載の集
    泥集水装置。
JP2000202984A 2000-07-04 2000-07-04 集泥集水ブロック及びそれを備えた集泥集水装置 Withdrawn JP2002018207A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100639260B1 (ko) 2005-09-23 2006-10-27 (주)동명기술공단종합건축사사무소 상수도 침전지 바닥의 블록구조
KR20100029309A (ko) * 2008-09-08 2010-03-17 (주)윈앤윈 슬러지 침전/인발장치

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