JP2002017745A - 指向性の構成要素を有する医療器具 - Google Patents

指向性の構成要素を有する医療器具

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ダニー・ベルベ
Jules Gauthier
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】切除の際に生物組織に伝送される電磁エネルギ
の指向性を高めたアンテナ構成を提供する。 【解決手段】電磁エネルギの伝播に適した伝送路16
と、伝送路に結合されたアンテナ64とを含む。さら
に、アンテナと連携し、組織の切除を引き起こすのに充
分な強さの指向性の電磁場を発生させる反射器66を含
んでいる。反射器は、アンテナの第1の側面に横向きに
配置され、電磁場の一部分を、反射器と反対側の第2の
側面に再方向付けるように構成されており、電磁場の大
部分は、アンテナの第2の側面から離れる方向に方向付
けられる。本発明の別の態様は、改良された電極構成に
関し、キャリヤ部材上に互いに隣接して配置され、間隔
を置いて電気的に隔離された1対の細長いワイヤ電極1
08,110を含んでいる。ワイヤ電極は、患者体内に
おける生物組織の電気活動を感知するように構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、電磁エネ
ルギを使用して内部の生物組織を切除するための切除器
具に関する。本発明は、特に、切除の際に生物組織に伝
送されるエネルギの方向を制御するための改良されたア
ンテナ構成に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用の切除器具は、最近用いられるよ
うになった。例えば、高周波およびマイクロ波の両方の
周波数範囲にある電磁エネルギを利用するアブレーショ
ンカテーテルが、生物組織を切除するために、様々なレ
ベルで導入され使用されてきた。一般的な用途の1つと
して、各種心臓不整脈の治療のために心筋組織を切除す
ることが挙げられる。例えば、ワリンスキィによる米国
特許第4,641,649号、ラングバーグらによる米
国特許第5,246,438号、そしてグランディらに
よる米国特許第5,405,346号において、代表的
なマイクロ波アブレーションカテーテルが開示されてお
り、これらをそれぞれ引用として本明細書に組み込むも
のとする。
【0003】既存のマイクロ波アブレーションカテーテ
ルの大部分は、カテーテルの周囲に広がる場を発生させ
るアンテナの使用を考えている。すなわち、アンテナで
発生される電磁エネルギが、カテーテルのアンテナ領域
に対して比較的均一な状態で、カテーテルの側方に向か
う横向きの方向に伝播する。このような設計のカテーテ
ルは、多くの用途に対して効果的であるが、アンテナか
ら発生される電磁エネルギの大部分を所定の方向に集約
させる高指向性の場の提供が求められる場合も多い。
【0004】これまで、より高指向性の場を有したカテ
ーテルおよび/または他の切除器具を提供する努力が幾
らかなされてきた。例えば、キャンベルらによる米国特
許第5,800,494号および1999年10月23
日出願のベルーブによる同時係属出願第09/333,
747号は、ほぼ前方向に場を発射させるアンテナの設
計を多数開示している。また、スターンらによる米国特
許第5,314,466号および1999年6月14日
出願のベルーブによる同時係属出願第09/178,0
66号は、ほぼ横方向に場を発射させるアンテナの設計
を開示している。このような設計は効果的ではあるが、
カテーテルの一方の側に向かう横向きの方向等、特定方
向に対して指向性の構成要素を切除器具に提供すること
を目的として、アンテナの設計を改良する努力がなお続
けられている。
【0005】アブレーションカテーテルを位置決めする
際および/または使用する際には、心臓の特定の電気生
理学的特性をモニタリングすることがしばしば求められ
る。このような電気生理学的なモニタリングを容易にす
るため、カテーテルの遠い側の端の近くには、電極が配
置されることが多い。このような電極は、通常は環状の
金属輪の形態を採る。しかしながら、幾つかの実現形態
においては、環状輪に代わり、1バンドあたり複数の電
極を有する電極バンドを使用する場合もある。例えば、
キャンベルらによる米国特許第5,788,692号
は、層状電極バンドをともなったマッピングカテーテル
を開示している。既存の電極設計でも効果的ではある
が、それらの機能性を改良する努力がなおも続けられて
いる。
【0006】
【発明の概要】上述したおよびその他の発明の目的を達
成するために、切除器具に使用するための改良アンテナ
構成を開示する。開示されるアンテナ構成は、切除器具
の一方の側に向かって広がる電磁場を、発生させること
ができる。アンテナ構成は、アンテナと、該アンテナの
第1の側面に配置された反射器とを含んでいる。アンテ
ナと反射器とは、適切な伝送路に結合されている。アン
テナと反射器とは、電磁場の大部分を、反射器と反対の
側にあるアンテナの第2の側面に向かって所定の方向に
方向付けるように、互いに連携し合う。
【0007】開示されるアンテナ構造は、内部の生物組
織の切除に関連する手順で一般的に使用されるカテーテ
ルおよび他の様々な手術器具を含む様々な切除器具にお
いて、使用することができる。例えば、心臓(例えば噴
門)、脳(例えば大脳)、前立腺、胃、腸、肝臓等の組
織を切除するために使用することができる。幾つかの実
施形態において、反射器は、アンテナに向かって張り出
した実質的に弓状の形状を呈している。他の実施形態に
おいて、反射器は、アンテナに平行に延びた状態でアン
テナからオフセットされている。すなわち、反射器とア
ンテナとは、実質的に互いに平行な状態で伝送路から縦
方向に延びている。他の実施形態において、アンテナの
縦軸は、反射器から離れる方向に向かって伝送路の縦軸
からオフセットされている。さらに他の実施形態におい
ては、アンテナの放射効率を向上させるために、インピ
ーダンス整合機器が提供されている。
【0008】さらに、医療器具において使用するための
改良された電極構成を開示する。開示される電極構成
は、患者の体内において、生物組織の電気的活動を実質
的に1つの方向で感知することができる。また、電極構
成は、医療器具上の小空間に配置することもできる。電
極構成は、医療器具の一方の側に配置された1対の細長
いワイヤ電極を含んでいる。この1対のワイヤ電極は、
並んで配置され、互いに平行になるように構成されてい
る。また、1対の電極は、間隔を置いて配置され、互い
に電気的に絶縁されている。また、電極構成は、関連の
ワイヤ電極に電気的に結合された、1対の電極ワイヤを
含んでいる。
【0009】開示される電極構造は、カテーテルおよび
他の様々な手術器具を含む、様々な医療器具に使用する
ことができる。例えば、切除器具、薬物送達器具、標本
検索器具等に使用することができる。幾つかの実施形態
において、電極構成は、隣接した生物組織に対する医療
器具の位置を決定するために使用される。例えば、電極
構成は、心臓(例えば噴門)、脳(例えば大脳)、前立
腺、胃、腸、肝臓等における組織の電気的活動を測定す
るために使用される。他の実施形態において、電極構成
は、医療器具の一方の側に向かう横方向等の実質的に1
つの方向に作用する構成要素をともなった医療器具に使
用される。例えば、電極構成は、生物組織を切除するた
めの指向性の電磁場を発生させる切除器具において使用
されても良い。他の実施形態において、ワイヤ電極は、
隣り合った状態で医療器具に対して縦方向に延びるよう
に構成されている。他の実施形態において、ワイヤ電極
は、医療器具上において、マイクロ波アブレーションカ
テーテルのアンテナ等の作動部材に近づけて配置され
る。さらに他の実施形態において、電極ワイヤは良導体
のワイヤから形成され、1対の表面取付け抵抗器に結合
される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の特定の実施形
態のいくつかを、図1〜9を参照しながら、説明する。
しかしながら、当業者ならば容易に理解できるように、
図面に関連して行う以下の詳細な説明は、例示を目的と
したものであり、本発明の範囲は、これら限定的な実施
形態に限定されない。例えば、以下では、例として冠状
マイクロ波アブレーションカテーテルの態様で、本発明
を説明する。しかしながら、本発明は、他のタイプのカ
テーテルおよび外科ツールを含む任意の適切な切除器具
に実装されても良い。さらに、以下では、マイクロ波切
除器具に関連して本発明を説明するが、マイクロ波周波
数以外の電磁エネルギを使用した切除器具(例えば高周
波の器具等)に、本発明を適用しても良い。
【0011】図1〜3に示すように、実施例のアブレー
ションカテーテルシステム10は、患者体内の脈管(例
えば血管など)に挿入されるように設計された細長いカ
テーテル12を含んでいる。カテーテル12は、典型的
には、可撓性の外管14(1つまたは数個の間隙を有す
る)と、可撓性の管14を通って延びる伝送路16と、
伝送路16の遠い側の端に結合されたアンテナ64とを
含んでいる。可撓性の外管14は、医療用のポリオレフ
ィン、フルオロポリマー、またはフッ化ビニリデン樹脂
等の任意の適切な材料から形成しても良い。例として、
ドイツ・オートケム(Autochem of Germany)によるP
EBAX樹脂が、カテーテル本体の外管として効果的に
使用されている。
【0012】伝送路16は、アンテナ64の駆動および
/またはアンテナ64への電力供給を行うよう構成され
る。マイクロ波器具では通常的に同軸伝送路が使用され
るので、伝送路16は、内部導体20と、外部導体22
と、内部および外部の導体間に配置された誘電材料24
とを含んでいる。内部導体20は、大抵の場合はアンテ
ナ64に結合されている。さらに、アンテナ64は、可
撓性の外管14に取り付けられたアンテナカバー25に
よって封入されている(例えば閉じ込められている)の
が通常である。アンテナカバー25は、医療用のエポキ
シ、ポリエチレン、テフロン(登録商標)製品等の任意
の適切な誘電材料から形成されても良い。アンテナカバ
ー25は、アンテナの露出金属部分が、切除しようとす
る組織に直接接触している際に、電磁場が高い度合いで
集中することを排除するために使用される。
【0013】さらに、伝送路16の近い側の端は、電磁
エネルギ源(図示せず)への接続に適したコネクタ26
に結合されるのが通常である。また、ステアリングおよ
び他の可能な制御を容易にするために外科医が使用する
ハンドル28を提供しても良い。さらに、カテーテル1
2は、カテーテルの挿入、位置決め、および/または使
用の際に、患者をモニタリングするための様々なセンサ
を含んでも良い。このようなセンサは、例えば、1つま
たはそれ以上の電極100と、1つまたはそれ以上の熱
電対ワイヤ(図示せず)を含んでいても良い。
【0014】1つの実施形態において、電磁電源(図示
せず)は、マイクロ波発振器を含んでいるが、このマイ
クロ波発振器は、任意の従来の形態のものを採用可能で
ある。組織の切除にマイクロ波エネルギを使用する場
合、最適な周波数は、一般に水の加熱に最適な周波数の
付近である。例えば、約800MHz〜6GHzの周波
数が効果的である。現時点において、FCC(米連邦通
信委員会)が臨床実験作業に対して承認した周波数は、
915MHzおよび2.45GHzである。したがっ
て、周波数が2.45GHz付近のマイクロ波エネルギ
を発生させる能力を有したマイクロ波発振器を選択して
も良い。本明細書を記述した時点において、周波数が1
〜3GHzの固体マイクロ波発振器は高価である。した
がって、電子レンジで一般に使用される従来型のマグネ
トロンが発振器として利用される。しかしながら、任意
の他の適切な電磁電源で代用しても良いこと、そして説
明された概念が他の周波数に適用されても良いことに留
意されたい。
【0015】本発明の1つの態様として、電磁場の大部
分を、アンテナの一方の側、ひいてはカテーテルの一方
の側に方向付けるように構成されたアンテナ構成を提供
する。このアンテナ構成は、電磁場を発生させるための
アンテナと、電磁場の一部分を反射器と反対側のアンテ
ナの側面に再方向付けるための反射器とを含むことが好
ましい。こうして、発生された電磁場の一部分と、再方
向付けられた電磁場の一部分とを含む電磁場が、所望の
方向に方向付けられる。指向性を有する電磁場を使用す
ると、カテーテルの先端に対して均一に電磁場を発生さ
せる従来のアンテナ構造と比べて、幾つかの可能な利点
を得ることができる。例えば、集中した指向性の電磁場
を形成することによって、切除の際に、アンテナを周辺
組織に、より深く挿入させることが可能になり、切除の
ターゲットとなる生物組織を、周辺の組織および/また
は血液を多量に加熱することなく切除することができ
る。さらに、放射された電力が血液中で失われることが
ないので、電源から一般に必要とされる電力や、伝送路
において一般に失われる電力を、少なく抑えることがで
きる。さらに、この構成は、線状の切除部を、より正確
に形成するために使用されても良い。
【0016】図2〜4を参照して、所定の方向に集中し
た電磁場を発生させるように構成されたアンテナ構成5
0を、詳細に説明する。アンテナ構成50は、電磁場を
伝送させるように構成されたアンテナ64と、伝送され
た電磁場の一部分を再方向付けるための反射器66とを
含んでいる。アンテナ64の近い側の端70は、同軸伝
送路16の内部導体20に、直接的または間接的に結合
される。アンテナ64と内部導体20との直接的な接続
は、はんだ付け、硬ろう付け、超音波溶接、または接着
等の任意の適切な方法でなされて良い。他の実施形態に
おいては、アンテナ64を、伝送路16の内部導体20
自体から形成することができる。これは、製造の見地か
ら見て通常は困難であるが、アンテナと内部導体との間
で、より粗い接続が形成されるという利点をともなう。
以下で詳述するように、幾つかの実現形態においては、
アンテナ構成と同軸伝送路との間により良いインピーダ
ンス整合を提供するために、受動の構成要素を通してア
ンテナを間接的に内部導体に結合させることが望ましい
場合もある。
【0017】図示された実施形態において、アンテナ6
4は、アンテナカバー25の端に近づけるために内部導
体20から横方向にオフセットされた、縦方向に延びる
アンテナである。図示されたアンテナは、内部導体から
(たとえ横方向にオフセットされていても)遠い側の方
向に広がって縦方向(長軸方向)に延びる単純なワイヤ
である。しかしながら、他の様々な幾何形状を有したア
ンテナを使用しても良い。例えば、ヘリカルコイル、フ
ラットなプリント配線アンテナ、および他の幾何形状の
アンテナも同様に効果的である。
【0018】アンテナの設計に詳しい者ならば理解でき
るように、図示されたアンテナによって発生される電磁
場は、大体においてアンテナの長さに呼応する。すなわ
ち、電磁場が放射される領域は、アンテナワイヤの長手
方向の長さにほぼ抑制される。したがって、切除の構成
要素によって形成される切除痕の長さを、アンテナの長
さを調整することによって調整しても良い。したがっ
て、各長さのアンテナを有したカテーテルを構成するこ
とによって、特定の切除特性を有したカテーテルを作成
することができる。さらに、縦方向に延びるアンテナは
必要条件ではないこと、そして他の形状および構成を使
用しても良いことを、理解しておくべきである。
【0019】アンテナ64は、導電材料から形成される
ことが好ましい。例えば、バネ鋼、ベリリウム銅、また
は銀メッキ銅が効果的である。さらに、アンテナ64の
直径は、カテーテルの特定の用途と、選択された材料の
タイプとに基づいて、ある程度変化しても良い。例え
ば、露出したワイヤタイプの単純なアンテナを使用する
マイクロ波システムにおいては、直径が約0.25mm
〜約0.50mmのワイヤが効果的である。図示された
実施形態において、アンテナの直径は約0.325mm
である。
【0020】好ましい実施形態では、アンテナ64を、
組織切除のために指定された領域の近くに配置すること
によって、アンテナから切除される組織へ、効率的にエ
ネルギを伝送させる。これは、アンテナ64をアンテナ
カバー25の外周表面の近くに配置することによって、
最も良く達成される。さらに具体的に言うと、アンテナ
64の長軸74は、内部導体20の長軸76に平行な状
態で、反射器66から離れる方向、すなわち集中した電
磁場に向かう方向にオフセットされている。例えば、ア
ンテナカバーの外周表面から約0.125mm〜約0.
50mm離れた位置にアンテナを配置すると効果的であ
る。図示された実施形態において、アンテナは、アンテ
ナカバー25の外周表面から約0.375mm離れた位
置にある。しかしながら、これは必要条件ではないこ
と、そして各カテーテルの特定の設計に応じてアンテナ
の位置を変化させて良いことに、注意すべきである。
【0021】次に反射器66について説明する。反射器
66は、アンテナ64の第1の側面86の側方に配置さ
れるとともに、反射器66に向かって伝送される電磁場
の一部分を、反射器66と反対の側にあるアンテナ64
の第2の側面88に再方向付けるように構成される。こ
うして、電磁場の大部分が、アンテナ64の第2の側面
88から離れる方向に方向付けられる。さらに、反射器
66は、切除の際に、より良く電磁場を制御するため
に、アンテナ64に対して、平行に配置される。
【0022】反射器がアンテナ64に近過ぎると、アン
テナ64と反射器66との間に望ましくない結合が生じ
る。したがって、反射器66はアンテナ64から、所定
距離オフセットされている。説明した実施形態において
は、結合を減少させるため、反射器とアンテナの最小距
離は約0.50〜約0.75mmである。しかしなが
ら、この距離は、各カテーテルシステムの特定の設計に
応じて変化しても良い。
【0023】反射器66の近い側の端78は、同軸伝送
路16の外部導体22に結合されることが好ましい。反
射器を外部導体に接続すると、使用の際に生成される電
磁場を、より良く規定することができる。つまり、反射
器が同軸伝送路の外部導体に電気的に接続されている
と、放射された電磁場は、アンテナに沿って一方の側に
偏って閉じ込められる。反射器66と外部導体22との
間の接続は、はんだ付け、ろう付け、超音波溶接、また
は接着などの任意の適切な方法でなされて良い。他の実
施形態では、反射器を、伝送路の外部導体自体から形成
することができる。これは、製造の見地から見ると通常
は困難であるが、反射器と外部導体との間でより粗い接
続が形成されるという利点を伴う。他の実施形態におい
て、反射器は、アースに直接結合されても良いし、電気
的に浮いた状態としても良い。
【0024】上述したように、アンテナ64は、アンテ
ナの長さに拘束された電磁場を放出するのが通常であ
る。したがって、幾つかの実施形態においては、反射器
66の遠い側の端80を、アンテナ64の遠い側の端7
2とほぼ同じ位置まで長手方向に延ばすことによって、
反射器とアンテナとを効果的に連携させることができ
る。この構成は、切除の際に、より良く電磁場を制御す
るのに役立つ。しかしながら、反射器の実際の長さは、
各カテーテルの特定の設計に応じて変化し得ることを、
注意しておくべきである。例えば、各長さの反射器を有
したカテーテルを構成することによって、特定の切除特
性を有したカテーテルを作成することができる。
【0025】さらに、反射器66は、導電金属のメッシ
ュまたは箔で構成されるのが通常である。特に適切な材
料の1つとして、例えば厚さが約0.05mm〜約0.
125mmの銀メッキ銅が挙げられる。図中において、
材料の厚さは約0.075mmである。他の適切な構成
としては、内周表面に銀の層を形成されたステンレス鋼
のメッシュまたは箔が挙げられる。しかしながら、これ
らの材料は非限定的であることを、理解しておくべきで
ある。さらに、反射器の実際の厚さは、選択された特定
の特性に応じて変化しても良い。
【0026】図4に関し、反射器66は、アンテナ64
に向かってアーク角度(符号90)だけ開いたアーチま
たはメニスカス(例えば三日月等)の形状を有するよう
に構成されている。反射器66をアンテナ64に向かっ
て張り出させることによって、使用の際に生成される電
磁場を、より良く規定することができる。アーク角度
は、約90度〜約180度で構成されるのが通常であ
る。例えば、約120度のアーク角度が効果的である。
また、アーク角度(符号90)が180度を超えると、
アンテナ構成の放射効率が大幅に減少することが知られ
ている。
【0027】さらに、図では反射器66がアーチ状の形
状で示されているものの、様々なアンテナの形状に適応
するため、またはを外科手術を完了するために必要な他
の外部要因に順応するために、複数の形状のものを提供
しても差し支えない。例えば、曲線であるか直線である
かに関わらず、アンテナ64に向かって開かれた任意の
フレア形状が効果的に作用し得る。
【0028】さらにまた、反射器66の形状は一定であ
る必要がないことに注意するべきである。例えば、反射
器66の第1の部分(例えば遠い部分)は第1の形状
(例えば90度のアーク角度)で構成されて良く、反射
器66の第2の部分(例えば近傍の部分)は第2の形状
(例えば120度のアーク角度)で構成されて良い。よ
り均一な放射界を得るためには、このようにして反射器
66の形状を変化させることが望ましい。理論に縛られ
ることは望まないものの、アンテナと切除される組織と
の間におけるエネルギの移動は、一般に、適用範囲内に
おける反射器の角度の減少にともなって増加し、適用範
囲内における反射器の角度の増加にともなって減少する
と考えられる。したがって、アンテナ構成の放射場で生
じる不均一性を釣り合わせるように、反射器の形状を変
更しても良い。
【0029】また、反射器66の長手方向の長さは一定
である必要がないことにも、注意するべきである。すな
わち、反射器66の一部分を段階的にアンテナ64に近
付けても良いし、反射器66の一部分を段階的にアンテ
ナ64から遠ざけても良い。より均一な放射場を得るた
めには、このようにして反射器66の形状を段階的に変
化させることが望ましい。理論によって縛られることは
願まないものの、反射器をアンテナに近付けると弱い放
射場が得られ、反射器をアンテナから遠ざけると強い放
射場が得られると考えられる。したがって、反射器の縦
方向の長さを、アンテナ構成の放射場で生じる不均一性
を釣り合わせるように変更しても良い。
【0030】代表的なマイクロ波アブレーションカテー
テルシステムにおいては、アンテナのインピーダンスを
伝送路のインピーダンスに整合させることが重要であ
る。当業者には周知のように、インピーダンスが整合さ
れない状態では、カテーテルの性能が最適性能を大きく
下回る傾向にある。このような性能の低下は、反射され
る電力の増加において最も容易に見て取れる。したがっ
て、システムは、所定のインピーダンスに設定されるの
が通常である。例えば、カテーテルシステムの代表的な
インピーダンスの設定値は、おおむね50オームのオー
ダ程度である。
【0031】再び図2および図3を参照して説明する。
本発明の1つの実施形態として、アンテナ64と伝送路
16との間におけるインピーダンスの整合を容易にする
ために、インピーダンス整合機器92を用意しても良
い。一般に、インピーダンス整合機器92は、アンテナ
64と内部導体20との接合部分の近くに配置される。
大抵の場合において、インピーダンス整合機器92は、
反射される電力をアンテナ構造を共振状態に置くことに
よって最小化し、ひいてはアンテナ構造の輻射効率を向
上させるように、構成されている。
【0032】1つの実施形態において、インピーダンス
整合機器は、スミス・アバカスモデルを使用して決定さ
れる。スミス・アバカスモデルにおいては、ネットワー
クアナライザでアンテナのインピーダンスを測定し、そ
の測定値をスミス・アバカスチャートで分析し、適切な
器具を選択することによって、インピーダンス整合機器
を確定することができる。例えば、インピーダンス整合
機器92は、アンテナに直列であるか並列であるかに関
わらず、コンデンサ、抵抗器、誘導器、スタブ同調器、
またはスタッブ伝送路を任意に組み合わせたものであっ
て良い。スミス・アバカスモデルの例が、デヴィッド・
K・チェンによる参考文献「電磁場と電磁波(第2
版)」(アディソン−ウェスリー出版、1989)で説
明されており、この文献を引用として本明細書に組み込
むものとする。1つの好ましい実現形態において、イン
ピーダンス整合機器は、約0.6〜約1ピコファラッド
の静電容量を有した直列のコンデンサである。図に示さ
れた直列のコンデンサは、約0.8ピコファラッドの静
電容量を有する。
【0033】以上からわかるように、このアンテナ構成
によって多くの利点がもたらされる。異なる実施形態ま
たは実現形態は、1つまたはそれ以上の以下にあげる利
点を有することができる。アンテナ構成による1つの利
点は、より高指向性の電磁場が生成されることである。
切除される組織に、より沢山の放射エネルギが方向付け
られるので、同じ量の放射電力で、より深い病巣を形成
することができる。さらに、エネルギが血液中で失われ
ないので、発振器に要求される出力電力が減少する。要
するに、このアンテナ構成は、少ないエネルギで組織を
切除することができる。したがって、伝送路(例えば同
軸ケーブル)のサイズを小さくしても良く、結果として
カテーテル全体のサイズを小さくしたり、或いはステア
リングシステムや他の構成要素に多くのスペースを提供
したりできる。
【0034】アンテナ構成による別の利点は、反射器を
有さない従来型のアンテナと比べ、より高い精度且つ少
ない分散性でエネルギが分配されることである。すなわ
ち、アンテナ構成は、カテーテルの一方の側に向かって
延びる指向性の構成要素によって、電磁場を提供する。
したがって、アンテナから伝播される電磁エネルギの範
囲内に入り得る他の隣接組織および/または血液が、不
本意に切除されることを懸念せずに、組織の切除をより
戦略的に制御し、方向付け、実行することができる。要
するに、指向性の場の視野方向から外れた組織および/
または血液が、電磁場に曝されたり、切除されたりする
ことがない。
【0035】本発明による利点をより良く示すため、図
5Aおよび図5Bを参照する。両図は、上述したアンテ
ナ構成50によって生成される電磁場52を示している
(図5Aは横側から見た断面図であり、図5Bは正面か
ら見た断面図である)。図に示すように、アンテナ64
と反射器66とを含むアンテナ構成50は、構成のアン
テナ側54における場の強度が最大で、構成の反射器側
56における場の強度が最小の電磁場パターン52を提
供する。
【0036】これらのような指向性の場を使用する場合
は、組織および流体が不本意に切除されないように、切
除されるターゲット組織組織に指向性の場を位置合わせ
するメカニズムを提供することが重要である。例えば、
指向性の場が正しく位置合わせされないと、エネルギ
は、ターゲット組織よりも周辺の組織や流体に多く放射
される。したがって、本発明の別の態様にしたがって、
カテーテルの一方の側の近傍に存在する生物組織におい
て電気的活動(または電気生理学的な信号)を測定する
位置決め電極を提供する。位置決め電極は、カテーテル
の一方の側が生物組織に接触していることを、外科医に
通知するように構成される。このようにして、外科医
は、電磁場の指向性の構成要素がターゲット組織に位置
合わせされているか否かを決定することができる。ま
た、位置決め電極は、切除手順の前または後に生物組織
をマッピングするために使用しても良いし、切除の工程
中に患者の状態をモニタリングするために使用しても良
い。
【0037】本発明の上述した態様の議論を容易にする
ために、図2、6、7Aおよび7Bを用いて説明する。
これらの図は、実質的に1つの方向における電気的活動
を感知するように構成された本発明の1つの態様にした
がった位置決め電極の構成100を示している。図6で
は、本発明の特徴をより良く示すために、アンテナ64
と反射器66との間でアンテナカバー25を一部取り除
いてある。一般に、電極構成100は、アンテナカバー
25の外周上に配置された、1対の長手方向に延びた電
極要素102,104を含んでいる。1対の電極要素1
02,104は、並んで配置され、実質的に互いに平行
になるように構成されている。そのうえ、電極要素10
2,104は、アンテナカバー25の長軸105に実質
的に平行になるように配置されている。一般に、電極構
成を1対の個々の要素に分けることによって、検知され
る電気生理学的信号の解像度をかなり改善することが可
能になる。したがって、1対の電極要素102,104
は、間隔を置いて配置され、互いに電気的に隔離されて
いることが好ましい。
【0038】図7Aに示すように、1対の電極102,
104は、アンテナカバー25の外周に沿って配置さ
れ、1対のスペース115,117によって隔離されて
いる。第1のスペース115は第1の周囲長を有し、第
2のスペース117は第2の周囲長を有する。図に示す
ように、第1のスペース115は、第2のスペース11
7より小さくなるように構成される。このような構成が
好ましいのは、電極要素102,104が、実質的に同
じ方向における電気的活動を感知することを保証するた
めである。一般に、スペースが大き過ぎると、カテーテ
ルの指向位置の決定に問題が生じ、スペースが小さ過ぎ
ると、検知される電気生理学的信号の解像度が下がると
考えられる。1つの実現形態において、第1の長さ対第
2の長さの比は4:1である。しかしながら、大抵の実
施形態では第1のスペースが遥かに小さい。例えば、直
径が約2.3mm〜約4.6mmのカテーテルに対して
は、約0.5〜2mmの第1の長さが効果的である。
【0039】さらに詳述するとともに図7Bに示すよう
に、電極102,104は、アンテナカバー25の長軸
105から放射状に広がる中心線106、107を有す
るように構成される。図に示すように、中心線間のスペ
ースは角度Aによって規定される。繰り返すが、角度A
は、これらの要素が実質的に1つの方向で感知できるよ
うに、充分に小さい必要がある。また、角度が大きい
と、適切な電極的接触を保証するために、カテーテルと
組織との間に大きい圧力を要するので、大きい角度より
も、小さい角度の方が好ましいことに注意するべきであ
る。例えば、約15度〜約90度の角度、特に約45度
未満の角度が効果的である。
【0040】図2および図6に示すように、電極要素1
02,104は、アンテナ64の遠い側の端72に実質
的に近づけて配置されている。電極要素をこの位置に配
置することは、マッピングおよびモニタリングを促進す
ること、そしてカテーテルを組織切除に指定された領域
に配置することに、特に有用であると考えられる。例え
ば幾つかの手順において、外科医は、適切な組織を切除
するために、アンテナの遠い側の端がどこに配置されて
いるかを確認する必要がある。別の実現態様において、
電極要素(102,104)は、アンテナ64の近い側
の端70に実質的に近づけて配置されている。2種類の
位置のみを説明したが、電極要素は、カテーテルの長さ
に沿った任意の適切な位置に配置されて良いことを、理
解しておくべきである。例えば、電極は、カテーテルの
可撓性の管状部材上、アンテナカバーから遠い面上、ま
たはアンテナカバー上でアンテナの遠い側の端と近い側
の端との間に配置されても良い。
【0041】具体的に示してはいないものの、カテーテ
ルに沿って複数の電極構成を配置しても良い。例えば、
第1のセットの電極要素をアンテナ構成に対して遠い側
に配置し、第2のセットの電極要素をアンテナ構成に対
して近い側に配置しても良い。電極は、例えば、当該分
野で周知の電極バンド等の様々な適切なマッピング電極
構成等の他のタイプのマッピング電極とともに使用して
も良い。
【0042】電極要素102,104は、任意の適切な
材料から形成することができる。例えば、ステンレスお
よびイリジウムプラチナが電極材料として効果的であ
る。電極の幅(または直径)および長さは、カテーテル
の特定の用途および選択された材料のタイプとに基づい
て、ある程度変化しても良い。さらに、電極の寸法は、
電磁場の干渉を最小化するように決定することが好まし
い。大抵の実施形態において、電極は、幅より長さの方
が実質的に大きいように構成される。例えば、幅(また
は直径)が約0.25mm〜約0.625mmで、長さ
が約0.50mm〜約1mmの電極が効果的である。こ
のように構成される電極は、組み立てがより容易である
ことを、理解しておくべきである。しかしながら、これ
は必要条件ではないこと、そして電極の長さおよび幅が
各カテーテルの特定のニーズにしたがって変化して良い
ことを、理解しておくべきである。
【0043】以上では、電極の構成を、アンテナカバー
の長軸に実質的に平行で、長手方向に互いに揃った(例
えば遠い側の端および近い側の端が揃っている)平行板
の形で図示および説明してきたが、電極の構成はこれに
限定されず、アンテナカバーの長軸(または互いに)に
対して傾いたり、互いに縦方向にオフセットされたりで
きることを、注意しておくべきである。さらに、電極を
板の形で図示および説明してきたが、電極は、ワイヤま
たははんだ小球等の点で構成されても良いことに、注意
しておくべきである。点を使用する場合は、点直径が約
0.25mm〜約0.5mmの範囲が効果的である。
【0044】図8A〜8Fには、カテーテル12の分割
したセクションにおける上述した電極102,104の
いくつかのバリエーションが示されている。分割セクシ
ョンは、例えば、可撓性の外側管状材料14の一部また
はアンテナカバー25の一部であって良い。図8Aにお
いて、電極102,104は縦方向にオフセットされた
状態で示されているので、第1の電極102の遠い側の
端120は、第2の電極104の遠い側の端122より
遠くに位置付けられている。図8Bにおいて、電極10
2,104は、カテーテル12の長軸105に対して互
いに反対方向に傾いた状態で構成されている。図に示す
ように、角度(符号124)はこの傾いた位置を表して
いる。例えば、約0度〜約45度の角度が効果的であ
る。電極102,104は、遠い側の端が外向きになる
ように(図に示すように)または内向きになるように構
成することができる。図8Cにおいて、電極102,1
04は、互いに平行な状態を維持しながら傾けることが
できる。図8Dにおいて、一方の電極の104は、カテ
ーテル12の長軸105に対して傾くように配置され、
もう片方の電極102は、カテーテル12の長軸105
に平行になるように配置されている。また、図8Eにお
いて、電極102,104は点電極として示されてお
り、図8Fにおいて、電極102,104はワイヤ電極
として示されている。ここで、説明された全ての実施形
態において、電極を互いに隣接するように配置すること
が好ましいことを、注意しておくべきである。
【0045】再び図2および図6を参照する。各電極要
素102,104は、アンテナカバー25を通って、少
なくとも可撓性の外側管材14に近い部分に至る電極ワ
イヤ108、110に、電気的に結合されている。大抵
の実施形態において、電極ワイヤ108,110は、互
いに電気的に絶縁されることによって電気信号の劣化を
回避している。電極102,104と電極ワイヤ10
8,110との接続は、はんだ付け、硬ろう付け、超音
波溶接、または接着等の任意の適切な方法により行うこ
とができる。他の実施形態では、電極ワイヤ自体から縦
長の電極を形成することができる。電極ワイヤまたは一
般のワイヤから縦長の電極を形成すると、ワイヤのサイ
ズが一般的に小さくてすみ、縦長の電極要素を互いに近
接して配置することができ、スペースをとらないコンパ
クトな構成を形成できることから、特に有益である。そ
の結果、カテーテルまたは外科ツール上のほぼあらゆる
場所に電極を配置することが可能になる。
【0046】幾つかの実施形態において、電極材料は、
既知のプリント配線技術を使用してカテーテルの表面上
に焼き付けられる。他の実施形態において、電極材料
は、化学蒸着またはイオン注入等の技術を使用してカテ
ーテルの表面(アンテナカバー)上に直接堆積される。
これらの技術による重要な利点の1つは、電極自体に、
管状部材(アンテナカバー)と本質的に同程度の可撓性
を付与することができるので、電極の寸法に関わらずに
カテーテルの操作性を妨げないことである。これらの工
程において、電極の大きさの制御は比較的容易であるの
で、この利点によって、カテーテルの先端の操作性をさ
らに改良し、任意の所望サイズの電極を使用することが
可能になる。これらの技術によるもう1つの重要な利点
は、様々な形状で電極を構成できることである。例え
ば、電極の形状を、直線状、曲線状、円状、長方形、三
角形、楕円状、異形形状等になるように構成しても良
い。そのうえ、第1の電極を第1の形状で構成し、第2
の電極を第2の形状で構成しても良い。
【0047】電極102,104から得られる情報は、
多くの場合において、電極ワイヤ108,110を介
し、コネクタ(図示せず)および電源(図示せず)を通
って、EP信号モニタリング機器等の外部の電子機器に
送信される。必要に応じて、信号のフィルタリングを提
供しても良い。代替の実施形態においては、外部の電子
機器の幾つかを電源に組み入れたり、制御スキームで電
極から得られる情報を電源で使用したりすることができ
る。
【0048】重要なのは、電極要素102,104がア
ンテナ64に近過ぎると、アンテナ構成50と電極構成
100との間に電気的な結合が生じ得ることである。す
なわち、アンテナによって電極要素に電流が誘導され、
電気生理学的信号の明瞭度に悪影響が及ぶ可能性があ
る。さらに、アンテナ64と電極ワイヤ108,110
との間における結合が、電極ワイヤおよび伝送路に沿っ
た放射パターンを拡大する可能性がある。その結果とし
て、マイクロ波カテーテルによって形成される切除パタ
ーンが、アンテナ64に沿った領域に限定されず、カテ
ーテル12から遠い部分に沿った領域全体に形成され
る。アンテナ64と電極102,104との間の結合を
低減させるために、いくつかの技術を導入することがで
きる。場合によっては、電極をアンテナから一定距離だ
け離すことができる。しかしながら、離す距離が大き過
ぎると、位置決めおよびマッピングがあまり効果的でな
くなる。他に、高抵抗性の電極ワイヤを使用して、電極
とアンテナとの間の結合を低減させることもできる。し
かしながら、当業者には周知のように、小直径で高抵抗
性のワイヤの製造は、困難且つ高コストである。
【0049】そこで、本発明の1つの実施形態では、低
インピーダンスまたは高導電性の電極ワイヤを表面取付
け抵抗器とともに使用し、アンテナワイヤと電極ワイヤ
との間の結合を低減させることでこの問題を回避してい
る。図2に示すように、1対の表面取付け抵抗器12
0,122は、高導電性の電極ワイヤ108,110に
それぞれ電気的に結合されている。一般に、表面取付け
抵抗器120,122は、電磁波源(例えばアンテナ)
と電極ワイヤ108,110との間の電磁結合を妨げる
(または分解分離する)手段を提供すると考えられる。
すなわち、表面取付け抵抗器120,122は、電極ワ
イヤ108,110に沿ったマイクロ波の放射を低減さ
せるために、非常に有用である。このように、表面取付
け抵抗器は、アンテナによって生成される放射パターン
をある程度制御することを可能にする。さらに、低イン
ピーダンスまたは高導電性のワイヤは、かなり安価でし
かも製造が容易である。例えば、ステンレス鋼から形成
され、直径が約0.075〜約0.025mmの電極ワ
イヤが効果的である。もちろん、選択された特定の材料
に応じて直径を変化させても良い。また、表面取付け抵
抗器に関しては、約5〜約20キロオームの抵抗が効果
的である。図示された例において、抵抗器の抵抗は約1
5キロオームである。
【0050】小直径で高抵抗性のワイヤの製造は困難で
はあるが、実際には既に幾つかの製造技術が存在してい
る。したがって、高抵抗性のワイヤを、電極ワイヤその
ものとして、または電極ワイヤの一部分として使用する
ことができる。高抵抗性のワイヤは、電磁場が存在して
いるマイクロ波アンテナの近くの位置で使用されること
が好ましい。高抵抗性のワイヤは、タングステン等の低
導電性の金属材料からなる薄膜層を、誘電基板上に堆積
させることによって、製造することができる。ワイヤの
抵抗は断面積に反比例するので、金属堆積物の幅および
厚さは非常に小さい必要がある。例えばタングステンの
場合は、幅0.25mm、厚さ0.01mmが効果的で
ある。また、高抵抗性のワイヤは、導電性ポリマまたは
炭素繊維ベースの材料を用いて製造することができる。
組織の電気的活動を記録できるように、高抵抗性のワイ
ヤは、どの場合であっても電極ワイヤに電気的に接続さ
れている。
【0051】好ましい実施形態において、電極構成10
0は、アンテナ構成50が切除に適切な位置にあるか否
かを決定するために使用される。すなわち、電極構成1
00は、指向性の構成要素を有したアンテナ構成50
が、正しい方向を向いているかどうかを決定するために
使用される。上述したように、アンテナ構成50は、カ
テーテルの一方の側に向かう第1の所定の方向に、横向
きに作用するように構成される。一般に、第1の所定の
方向は、カテーテルの長軸から放射状に広がった方向で
ある。しかしながら、電磁場は一般に一本の線より広い
範囲をカバーするので、第1の所定の方向は(図5Bに
示すように)ベクトル方向であることに注意しておくべ
きである。この実施形態において、引き離された1対の
電極は、カテーテルの一部分によって移動され、やはり
カテーテルの縦軸から放射状に広がる第2の所定の方向
に位置付けられる。第2の所定の方向は、第1の所定の
方向に対して位置決めされるので、電極102,104
は、感知される生物組織に対する作動中のアンテナ構成
50の半径方向の位置を決定する基準点を用意する。例
えば、作動中の要素が正しい組織に面しているか否かを
決定するために、カテーテル12を、既知組織の電気的
活動が電極によって感知されるまで、その主軸(例えば
長軸105)に対して回転させることができる。本発明
のこの態様は、胸部切開手術において心臓の後壁を切除
するに当たり、切除器具が組織の後方に隠れているよう
な場合に、特に有益であることが理解できる。
【0052】1つの実施形態において、第2の所定の位
置は第1の所定の方向と実質的に同じ方向である。さら
に具体的に言うと、電極構成は、アンテナ構成によって
生成される電磁場の方向に一致した方向において電気的
活動を感知するように位置決めされる。図2、3、6、
7では、電極要素102,104はアンテナカバー25
上に配置されているので、アンテナ64の長軸74およ
び反射器66の中央部84と実質的に一直線上に並ぶ。
さらに、電極要素102、104は、反射器66と反対
の側にあるアンテナカバーのアンテナ側54に配置され
ている。その結果として、電極要素は、アンテナ構成に
よって生成される指向性の電磁場と実質的に一直線上に
並ぶので、電極要素を使用することによって、指向性を
与えられた電磁場により、確実にターゲット生物組織
を、その方向に切除することができる。
【0053】以上では、電極を、アンテナ構成の指向性
の構成要素と実質的に一直線上に並んだ形で図示および
説明しているが、これらの電極は、カテーテルに対して
半径方向の他の位置に配置されても良いことに、注意し
ておくべきである。例えば、指向性の構成要素の反対側
に電極を配置しても良い。すなわち、アンテナの反対側
である反射器の側に電極を配置しても良い。このタイプ
の構成は、脳の神経または一部等の構造を保護するため
に必要である場合がある。電極は、感知されている組織
に対するカテーテル上の基準点を提供するものであるこ
とが理解できる。
【0054】さらに、電極ワイヤ108,110は、ア
ンテナの作動時に生じる電極ワイヤとアンテナとの間の
不本意な結合を低減させるように、アンテナカバーを通
るように構成されている。特に、電極ワイヤ108,1
10は、電極要素102,104から反射器66の遠い
側の端までは、アンテナカバー25の中を同カバーに直
交する方向に通り、反射器66の遠い側の端から少なく
とも反射器66の近い側の端までは、アンテナカバー2
5の中を軸方向に通るように構成されている。また、電
極ワイヤ108,110は、アンテナ64から距離を置
いてアンテナカバーの反射器側56に配置されるので、
反射器66は、電極ワイヤ108,110とアンテナ6
4との間(例えば反射器の後ろ)に配置される。したが
って、反射器66は、アンテナ64から電極ワイヤ10
8,110を電気的に遮蔽する。すなわち、反射器66
の遠い側の端80と反射器66の近い側の端78との間
では、電極ワイヤ108,110とアンテナ64とが実
質的に結合されないので、電気信号の解像度は向上する
傾向にある。また、アンテナ64によって放出されるマ
イクロ波エネルギが、アンテナ部分に沿った領域に良く
拘束され、電極によって測定される電気信号の質が、適
切な状態に維持される。
【0055】また、図2に示すように、表面取付け抵抗
器120,122は、反射器66の近い側の端78に配
置されている。しかしながら、表面取付け抵抗器は、結
合源に近いほど効果的に結合を低減できると一般的に考
えられる。したがって、他の実施形態においては、表面
取付け抵抗器を反射器の長手方向に亘ってこれに沿って
配置しても良い。
【0056】本発明の代替の実施形態においては電極構
成100は、1対の電極間におけるインピーダンスを測
定し、作動中の部材(例えばアンテナ構成)の指向方向
にアクセスするように構成されている。この実施形態で
は、一方の電極に供給される初期電流が、もう一方の電
極によって返される。この工程中は、2つの電極間で初
期電流(I)および電圧(V)が測定される。したがっ
て、電極間インピーダンスは電圧対電流の比(V/I)
に比例する。理論に縛られることは本意ではないが、一
般に、電極を接続する媒体によって異なるインピーダン
スが発生すると考えられる。例えば、電極が空気中にあ
る場合は電極間インピーダンスが非常に高く、電極が同
時に組織に接触している場合は電極間インピーダンスが
低い。したがって、既知または所望のインピーダンスを
見つけるまでカテーテルを再配置することによって、隣
接する組織に対する電極構成の位置を確定することがで
きる。電極の位置に対する作動部材の位置が既知である
ので、作動部材をターゲット組織に向かって適切に方向
付けることができる。
【0057】大抵のカテーテルに必要なもう1つの要件
は、何らかのステアリングメカニズムを提供することに
よって、医師が、カテーテルのアンテナ部分を適切な位
置に方向付けることができるようにすることである。あ
る特定タイプのステアリングにおいては、カテーテルが
ターゲット組織の近傍に配置されており、ステアリング
システムは、アンテナ構成を移動させてターゲット組織
に隣接させるように駆動される。アンテナ構成が適切に
位置付けられると、電極要素は非常にシャープな信号を
得るようになるので、アンテナ構成によって組織を切除
できるようになる。ステアリングメカニズムは当該分野
で周知であるので、簡潔を期して詳細な説明を省くもの
とする。
【0058】以上からわかるように、電極構成にともな
う利点は非常に多い。異なる実施形態または実現形態
は、以下に挙げる利点のうち1つまたはそれ以上の利点
を有することができる。電極構成による利点の1つは、
外科医がカテーテルの一方の側の位置を決定できること
である。その結果として、外科医は、カテーテルを操作
し、カテーテルを切除に適した位置に確実に持ってくる
ことができる。したがって、切除のためのエネルギを、
周辺の組織よりもターゲット組織に向かって方向付ける
ことができる。これは、電磁場が実質的に1つの方向に
放出される場合に特に重要である。電極構成にともなう
もう1つの利点は、電極が多くのスペースを取らないの
で、従来技術による電極ではアクセスできなかった位置
にも電極を配置して良いことである。
【0059】当業者ならば容易に理解できるように、本
発明はこれら限定的な実施形態の範囲に制限されないの
で、図面に関連した電極構成の詳細な記述は、説明を目
的として行われたものである。例えば、以上ではマイク
ロ波アブレーションカテーテルの形態で本発明を説明し
たが、本発明は、他の適切な切除器具(例えば外科ツー
ル等)はもちろん任意の適切なアブレーションカテーテ
ルの形態で実施することができる。ここで、器具によっ
て発生した電磁場が指向性であるか(例えばカテーテル
の側面もしくは前面に向かう)または非指向性であるか
(例えば場を取り囲んで広がる)に関わらず、あるい
は、電磁場の周波数がマイクロ波スペクトル内にある
か、または赤外、可視、紫外等の他のスペクトル内にあ
るかに関わらず、上述した事項が当てはまることに、注
意しておくべきである。そのうえ、電磁場によって形成
されるエネルギ以外の切除エネルギを、上述した電極構
成とともに使用しても良いと考えられる。例えば、レー
ザ、凍結源、超音波圧力波、高周波電流等を使用しても
良い。そのうえ、電極構成は、カテーテルまたは外科ツ
ールの一方の側に向かう横向きの所定の方向に作動する
ように構成された任意の作動部材で使用されても良いと
考えられる。作動部材は、例えば薬物送達器具、標本検
索器具、空間標識等であって良い。
【0060】1つの実施形態において、上述したカテー
テルは心臓の組織を切除するために使用される。次に、
心臓手術の幾つかの手順に関して説明する。これらの手
順は当該分野で一般に周知であるので、簡潔を期して詳
細な説明を省くことにする。また、本発明がこれら特定
の手順に限定されないこと、そして本発明が心臓の他の
領域にも適用されても良いことを、理解しておくべきで
ある。1つの実現形態において、カテーテルは、心臓の
三尖弁と下大静脈との間の峡を切除し、タイプ1の心房
粗動を治療するために使用される。別の実現形態におい
て、カテーテルは、心臓の任意の肺静脈間で線状の切除
部を形成し、心房細動を治療するために使用される。さ
らに別の実現形態において、カテーテルは、右心房の後
壁または側壁上に、心臓の上大静脈から下大静脈にかけ
て線状の切除部を形成し、タイプ2の心房粗動および/
または心房細動を治療するために使用される。
【0061】さらなる実現形態において、カテーテル
は、下大静脈間の峡を切除し、タイプ1の粗動を治療す
るために、右心房において使用される。もう1つの実現
形態において、カテーテルは、上大静脈と下大静脈との
間の右外側壁を切除し、非定型の粗動を治療するため
に、右心房において使用される。
【0062】さらに別の実現形態において、カテーテル
は、分界稜から卵円窩までを切除し、右心房における大
規模な再流入路を除去するために、右心房において使用
される。追加の実現形態において、カテーテルは、任意
の肺静脈を結合させる切除を引き起こし、発作性で再発
性の心房細動および慢性の心房細動のいずれかを治療す
るために、左心房の後壁の切除において使用される。別
の実現形態において、カテーテルは、任意の上肺静脈を
左の付属器の入口に結合させる切除を引き起こし、左心
房におけるあらゆるマクロ再入回路を回避するために、
左心房の後壁の切除において使用される。さらに別の実
現形態において、カテーテルは、心室の壁を切除して、
心室頻拍を治療するために使用される。
【0063】別の実現形態において、カテーテルは、心
房から上下の右肺静脈を電気的に隔離し、発作性で再発
性の心房細動および慢性の心房細動のいずれかを治療す
るために、心外膜に対して使用される。別の実現形態に
おいて、カテーテルは、上下の左肺静脈を心房から電気
的に隔離し、発作性で再発性の心房細動および慢性の心
房細動のいずれかを治療するために、心外膜に対して使
用される。別の実施形態において、カテーテルは、左右
の上肺静脈間で切除を引き起こし、発作性で再発性の心
房細動および慢性の心房細動のいずれかを治療するため
に、心外膜に対して使用され、横静脈洞に沿って導入さ
れる。さらに別の実現形態において、カテーテルは、左
肺静脈の1つと左の付属器との間で切除を引き起こし、
左心房における大規模な再流入路の形成を回避するため
に、心外膜に対して使用される。追加の実現形態におい
て、カテーテルは、上下の大静脈間で切除を引き起こ
し、右心房における大規模な再流入路の形成を回避する
ために、心外膜に対して使用される。
【0064】以下では、説明されたカテーテルを心臓切
除の手順で使用するための1つの特定の実施例に関して
説明する。この実施例において、カテーテルは、大腿動
脈または他の適切な脈管を通り、心臓の適切な領域に供
給されても良い。図9に関し、タイプ1の心房粗動を治
療するためには、カテーテル12を、下大静脈204を
通して方向付けることによって、アンテナ構成50を、
心臓200の右心房201内で三尖弁202に近づけて
供給するのが通常である。電極構成100が、心臓の隣
接する領域で一般的に電気信号を検出することによっ
て、医師は、適切な切除位置を決定できるようになる。
アンテナ構成を切除手順に適切な位置に配置するため
に、これらの電気信号に基づいて、カテーテル12を必
要に応じて引き出したり、あるいはさらに挿入したりす
ることができる。この実施例において、医師は、電極構
成100から強い信号を受信することによって、アンテ
ナ構成50といった指向性のある構成要素が、切除に適
切な方向に方向付けられたことを知る。
【0065】アンテナ構成50がターゲットの峡206
に適切に位置決めされると、切除を促進するために、電
磁エネルギが同軸伝送線路に加えられる。峡の切除は、
タイプ1の心房粗動を治療するために必要である。切除
の手順中そして動作の完了後には、電極100を使用し
て、切除の結果および切除の経過をモニタリングしても
良い。もし必要ならば、切除の手順後にカテーテル12
のさらなる位置決めを行って、手順後のマッピングまた
はさらなる切除を容易にすることができる。
【0066】心臓の用途におけるマイクロ波アブレーシ
ョンカテーテルの形態で本発明を説明したが、本発明が
心臓以外の様々な切除の用途にも使用できることを、理
解しておくべきである。例えば、本発明は、心臓、脳、
前立腺、胃、肝臓、腸等の器官において、生物組織の切
除に関するほとんどの手術に用いることができる。
【0067】さらに、本発明の幾つかの実施形態のみを
詳細に説明したが、本発明が、本発明の趣旨または範囲
から逸脱しない多くの他の特定の形態で組み込まれても
良いことは勿論である。このように、アンテナ構成およ
び電極構成は、マイクロ波アブレーションカテーテルの
領域を超えた用途を有する。例えば、アンテナ構成およ
び電極構成を、広範囲の手術器具で使用することもでき
る。また、カテーテルの設計を、この発明の範囲から逸
脱することなく広範囲で変更しても良いと考えられる。
例えば、電極構成を単一の電極要素または複数の電極要
素から形成しても良い。また、説明された電極構成を、
高周波カテーテル、凍結アブレーションカテーテル、レ
ーザカテーテル、超音波カテーテル、および他の様々な
手術器具を含む様々な切除器具で使用することができ
る。
【0068】したがって、以上に挙げた実施例は、例示
的であって限定的ではないと考えられ、本発明は、ここ
で挙げる詳細に限定されることなく、添付の特許請求の
範囲の範囲内で変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施形態にしたがったカテーテ
ルアブレーションシステムの上面図である。
【図2】本発明の1つの実施形態にしたがったアンテナ
構成の透視図である。
【図3】図2のアンテナ構成の断面図を拡大した側面図
である。
【図4】図3を線4−4’で表される平面に実質的に沿
って切り取ったアンテナ構成の正面図である。
【図5A】図2のアンテナ構成の側面断面図であり、収
束された電磁場が所定の方向に発せられている様子を示
す。
【図5B】図2のアンテナ構成の正面断面図であり、収
束された電磁場が所定の方向に発せられている様子を示
す。
【図6】図2のアンテナ構成の一部分を拡大した底面断
面図である。
【図7A】図6を線7−7の平面に実質的に沿って切り
取った電極構成の正面図である。
【図7B】図6を線7−7の平面に実質的に沿って切り
取った電極構成の正面図である。
【図8A】本発明の実施形態にしたがった電極構成を示
す説明図である。
【図8B】本発明の実施形態にしたがった電極構成を示
す説明図である。
【図8C】本発明の実施形態にしたがった電極構成を示
す説明図である。
【図8D】本発明の実施形態にしたがった電極構成を示
す説明図である。
【図8E】本発明の実施形態にしたがった電極構成を示
す説明図である。
【図8F】本発明の実施形態にしたがった電極構成を示
す説明図である。
【図9】本発明の1つの実施形態にしたがって、右心房
でのカテーテルの位置を示した人の心臓の横断面図であ
る。
【符号の説明】
10…アブレーションカテーテルシステム 12…カテーテル 14…外管 16…伝送路 20…内部導体 22…外部導体 24…誘電材料 25…アンテナカバー 26…コネクタ 28…ハンドル 50…アンテナ構成 52…電磁場パターン 54…アンテナ側 56…反射器側 64…アンテナ 66…反射器 70…アンテナの近い側の端 72…アンテナの遠い側の端 74…アンテナの長軸 76…内部導体の条軸 78…反射器の近い側の端 80…反射器の遠い側の端 84…反射器の中央部 86…アンテナの第1の側面 88…アンテナの第2の側面 90…アーク角度 92…インピーダンス整合機器 100…電極構成 102…電極要素 104…電極要素 105…アンテナカバー(カテーテル)の長軸 106…中心線 107…中心線 108…電極ワイヤ 110…電極ワイヤ 115…第1のスペース 117…第2のスペース 120…表面取付け抵抗器(第1の電極の遠い側の端) 122…表面取付け抵抗器(第2の電極の遠い側の端) 124…角度 200…心臓 201…右心房 202…三尖弁 204…下大静脈 206…峡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61B 18/00 A61B 5/04 310M 18/02 18/12 (72)発明者 ジュールズ・ゴーチェ カナダ国 ケベック州・エイチ7エム 2 ブイ5,ラバル,デュマス,1760 Fターム(参考) 4C027 AA01 BB00 BB05 EE01 GG15 KK01 4C060 FF01 JJ01 JJ11 JJ29 KK03

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療器具であって、 電磁エネルギの伝送に適した伝送路と、 前記伝送路に結合され、組織の切除を引き起こすのに充
    分な強さの電磁場を生成するように形成されるととも
    に、長軸を有するアンテナと、 前記伝送路に電気的に結合されるように構成されている
    反射器であって、前記アンテナの第1の側面に対して横
    向きに位置決めされ、前記電磁場の一部分を、前記反射
    器と反対の側にある前記アンテナの第2の側面に再方向
    付けるように構成されている反射器と、を備え、 前記電磁場の大部分は、前記アンテナの前記第2の側面
    から離れる方向に向かって方向付けられる医療器具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の医療器具であって、 前記反射器は、前記アンテナに向かって開かれた弓状の
    形状である医療器具。
  3. 【請求項3】 マイクロ波アブレーションカテーテル器
    具であって、 間隙を有するとともに、患者体内の脈管内に挿入される
    のに適した可撓性管状部材と、 前記可撓性管状部材の前記間隙内に配置されるととも
    に、前記電磁場の伝送に適した内部導体と外部導体とを
    含む同軸伝送路と、 前記同軸伝送路の前記内部導体に電気的に結合されると
    ともに、前記内部導体に対して遠い位置に位置決めさ
    れ、組織の切除を引き起こすのに充分な強さの電磁場を
    生成するように構成されたアンテナと、 前記アンテナの第1の側面に位置決めされた弓状の導電
    性反射器であり、前記同軸伝送路の前記外部導体に電気
    的に結合されており、さらに、前記電磁場の一部分を、
    前記反射器と反対の側にある第2の側面に再方向付ける
    ように構成された弓状の導電性反射器とを備え、 前記電磁場の大部分は、前記アンテナの前記第2の側面
    から離れる方向に向かって方向付けられたマイクロ波ア
    ブレーションカテーテル器具。
  4. 【請求項4】 請求項1または3に記載の器具であっ
    て、さらに、 前記アンテナと前記反射器とを封入するために設けら
    れ、患者体内の脈管内に挿入されるのに適したアンテナ
    カバーを備える器具。
  5. 【請求項5】 切除器具であって、 電磁エネルギの伝送に適した伝送路と、 前記伝送路に結合され、電磁場を生成するように構成さ
    れたアンテナと、 前記アンテナに向かって開かれた弓状の形状を有する反
    射器であり、前記アンテナの第1の側面に向かって横向
    きに位置決めされ、前記電磁場の一部分を、前記反射器
    と反対の側にある前記アンテナの第2の側面に再方向付
    けるように構成されており、前記電磁場の大部分は、前
    記アンテナの前記第2の側面から離れる方向に指向さ
    れ、前記電磁場は、前記アンテナの前記第2の側面近傍
    の場所において組織の切除を引き起こすのに充分な強さ
    である反射器と、 前記アンテナと前記反射器とを封入するために設けら
    れ、患者体内の脈管内に挿入されるのに適したアンテナ
    カバーとを備える切除器具。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の切除器具であって、 前記反射器は、前記伝送路に電気的に接続されている切
    除器具。
  7. 【請求項7】 請求項1または5に記載の器具であっ
    て、 前記器具は、カテーテルまたは外科ツールのいずれかで
    ある器具。
  8. 【請求項8】 請求項1または5に記載の器具であっ
    て、 前記伝送路は、前記電磁場の伝送に適した内部導体と外
    部導体とを有する同軸伝送路である器具。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の器
    具であって、 前記反射器と前記アンテナとは、前記伝送路に沿って縦
    方向に実質的に平行に延びており、 前記アンテナの長軸は、前記反射器から離れる方向に向
    かって前記伝送路の縦軸からオフセットされており、 前記反射器の遠い側の端は、前記アンテナの遠い側の端
    とほぼ同じ位置まで縦方向に延びている器具。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    器具であって、 前記反射器は、約90〜約180度のアーク角度を有す
    る器具。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の器具であって、さらに、 前記アンテナと前記同軸伝送路との間においてインピー
    ダンスを整合させるためのインピーダンス整合機器を備
    える器具。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の器具であって、 前記インピーダンス整合機器は、前記アンテナと前記内
    部導体との間に配置されるとともに、コンデンサ、抵抗
    器、誘導器、スタブ同調器、またはスタブ伝送路のいず
    れかである器具。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    の器具であって、さらに、 患者体内において生物組織の電気的活動を感知するため
    の電極構成であり、前記電磁場の方向に対して所定の方
    向に位置決めされており、感知される患者体内の生物組
    織に対して前記電磁場の位置を決定するための基準点を
    提供する電極構成を備える器具。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに記載
    の器具であって、 前記電磁場の周波数はマイクロ波領域にある器具。
  15. 【請求項15】 カテーテル器具であって、 患者体内の脈管に挿入されるのに適しているとともに、
    長軸を有している可撓性の管状キャリヤ部材と、 前記可撓性の管状キャリヤ部材上に互いに隣り合うよう
    に位置決めされ、間隔を置いて電気的に隔離されている
    1対の細長いワイヤ電極であって、患者体内において生
    物組織の電気的活動を感知するように構成されている1
    対の電極と、 前記可撓性の管状キャリヤ部材を通って延出されるとと
    もに、それぞれが関連のワイヤ電極に電気的に結合され
    ている電気的に隔離された1対の電極ワイヤとを備える
    カテーテル器具。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のカテーテル器具で
    あって、さらに、 前記キャリヤ部材の縦軸から放射状に延びる第1の所定
    の方向に、前記キャリヤ部材の前記側面に向かって横向
    きに作用するように構成されている作動部材を備えるカ
    テーテル器具。
  17. 【請求項17】 医療器具であって、 患者体内の脈管への挿入に適した形状であり、長軸を有
    しているキャリヤ部材と、 前記キャリヤ部材によって支持されるとともに、前記キ
    ャリヤ部材の縦軸から放射状に延びる第1の所定の方向
    に、前記キャリヤ部材の側面に向かって横向きに作用す
    るように構成された作動部材と、 患者体内において生物組織の電気的活動を感知するよう
    に構成された電極構成であって、前記キャリヤ部材によ
    って支持され、前記第1の所定の方向に対して相対的な
    前記キャリヤ部材の縦軸から放射状に延びる第2の所定
    の方向に位置決めされ、感知される患者体内の生物組織
    に対する前記作動部材の位置を決定するための基準点を
    提供する電極構成とを備える医療器具。
  18. 【請求項18】 請求項13または17に記載の器具で
    あって、 前記電極構成は、前記キャリヤ部材上で互いに隣り合う
    ように位置決めされ、間隔を置いて電気的に隔離されて
    いる1対の電極を備える器具。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の器具であって、 前記電極構成は、さらに、電気的に隔離された1対の電
    極ワイヤを備え、該電極ワイヤは前記キャリヤ部材を通
    って延び、それぞれが関連のワイヤ電極に電気的に結合
    されている器具。
  20. 【請求項20】 請求項15、16、18、または19
    のいずれかに記載の器具であって、 前記電極は、前記キャリヤ部材に対して縦方向に並んで
    延びるように構成されており、前記キャリヤ部材の長軸
    から放射状に広がる中心線を有し、前記隣接する中心線
    同士は約45度未満の角度である器具。
  21. 【請求項21】 請求項15、16、18ないし20の
    いずれかに記載の器具であって、 前記電極は長さと幅とを有し、前記長さは前記幅より実
    質的に大きい器具。
  22. 【請求項22】 請求項15、16、18ないし21の
    いずれかに記載の器具であって、 前記各電極は、前記キャリヤ部材の長軸に平行な長軸を
    有する器具。
  23. 【請求項23】 請求項15、16、18ないし21の
    いずれかに記載の器具であって、 前記各電極は、前記可撓性管状部材の長軸に対して傾い
    た長軸を有し、前記傾きの角度は約45度未満である器
    具。
  24. 【請求項24】 請求項15、16、19ないし23の
    いずれかに記載の器具であって、 前記各電極ワイヤは、関連の表面取付け抵抗器に電気的
    に結合され、前記表面取付け抵抗器は、前記電極ワイヤ
    に沿った電磁場の結合を低減させるように構成された器
    具。
  25. 【請求項25】 請求項15、16、19ないし24の
    いずれかに記載の器具であって、 前記各電極ワイヤは、高抵抗性の材料で形成され、前記
    高抵抗性の材料は、前記電極ワイヤに沿った電磁場の結
    合を低減させるように構成された器具。
  26. 【請求項26】 請求項15、16、18ないし25の
    いずれかに記載の器具であって、 前記ワイヤ電極は、互いに実質的に平行に延びるように
    構成されている器具。
  27. 【請求項27】 請求項15、16、18ないし26の
    いずれかに記載の器具であって、 前記キャリヤ部材は、横断面における外周形状が所定の
    寸法を有しており、 前記各電極は、前記キャリヤ部材の前記外周に沿って、
    第1の距離と第2の距離とによりそれぞれ隔てられ、か
    つ該第1の距離は該第2の距離より短い寸法である器
    具。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の切除器具であっ
    て、 前記第2の距離対前記第1の距離の比は、せいぜい4:
    1である切除器具。
  29. 【請求項29】 請求項16ないし28のいずれかに記
    載の器具であって、 前記作動部材は、前記キャリヤ部材の遠い部分の近くに
    配置されている器具。
  30. 【請求項30】 請求項16ないし29のいずれかに記
    載の器具であって、 前記電極構成は、前記作動部材に対して遠方に位置決め
    されている器具。
  31. 【請求項31】 請求項16ないし29のいずれかに記
    載の器具であって、 前記電極構成は、前記作動部材の近い側の端に、近い位
    置に位置決めされている器具。
  32. 【請求項32】 請求項19ないし29のいずれかに記
    載の器具であって、 前記電極構成は、前記作動部材の前記近い側の端と遠い
    側の端との間に位置決めされている器具。
  33. 【請求項33】 請求項16ないし32のいずれかに記
    載の器具であって、 前記作動部材は、前記第1の所定の方向に切除エネルギ
    を形成するように構成されている切除器具である器具。
  34. 【請求項34】 請求項16ないし33のいずれかに記
    載の器具であって、 前記作動部材は、電磁場の伝送に適している伝送路に結
    合されたアンテナを有し、 前記アンテナは、前記第1の所定の方向に指向性の電磁
    場を形成するように構成されている器具。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の器具であって、 前記作動部材はさらに、前記アンテナを封入するための
    アンテナカバーを備える器具。
  36. 【請求項36】 請求項34に記載の器具であって、 前記作動部材は、さらに、前記アンテナの第1の側面に
    横向きに位置付けらた反射器であって、前記電磁場の一
    部分を、前記反射器と反対の側にある前記アンテナの第
    2の側面に再方向付けるように構成されている反射器を
    備え、 前記アンテナと前記反射器とは、組織の切除を引き起こ
    すのに充分な強さの指向性の電磁場を、前記第1の所定
    の方向に生成するように連携し合う器具。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載の器具であって、 前記電極構成は、前記反射器と反対の側にある前記アン
    テナの前記第2の側面に位置決めされており、この位置
    は、前記電極構成が前記指向性の電磁場と実質的に一直
    線上に揃うように、前記第1の所定の方向と一致してい
    る器具。
  38. 【請求項38】 請求項36または37に記載の器具で
    あって、 前記伝送路は、内部導体と外部導体とを含む同軸伝送路
    であり、 前記アンテナは、前記同軸伝送路の前記内部導体に電気
    的に結合されており、 前記反射器は、前記同軸伝送路の前記外部導体に電気的
    に結合されている器具。
  39. 【請求項39】 請求項15ないし38のいずれかに記
    載の器具であって、 前記キャリヤ部材は、間隙を有するとともに患者体内の
    脈管内への挿入に適した可撓性管状部材であり、 前記作動部材は、前記可撓性管状部材の前記間隙内に配
    置されている器具。
  40. 【請求項40】 請求項16ないし39のいずれかに記
    載の器具であって、 前記第2の所定の位置は、前記第1の所定の位置と実質
    的に同じ方向である器具。
  41. 【請求項41】 請求項16ないし39のいずれかに記
    載の器具であって、 前記第2の所定の位置は、前記第1の所定の位置と反対
    の方向である器具。
  42. 【請求項42】 切除器具を使用して生物組織を切除す
    るための方法であって、 前記切除器具は、指向性の切除エネルギを前記切除器具
    の第1の側面に伝送するように構成されるとともに、前
    記切除器具の前記第1の側面において電気信号を検知す
    るように構成された位置決め電極構成を含み、 前記方法は、 前記切除器具を患者の体内に導入する工程と、 前記位置決め電極構成を使用して、前記切除器具の前記
    第1の側面において電気信号をモニタリングする工程
    と、 前記モニタリングされた前記電気信号を使用して、前記
    第1の側面における前記適切な切除位置に前記切除器具
    を位置決めする工程と、 前記指向性の切除エネルギを前記切除器具の前記第1の
    側面に伝送し、前記適切な切除位置に隣接する領域にお
    いて生物組織の切除を引き起こす工程とを備える方法。
  43. 【請求項43】 請求項42に記載の方法であって、 前記切除エネルギは、電磁場、超音波圧力波、高周波電
    流、または凍結源のいずれかひとつにより形成する方
    法。
  44. 【請求項44】 請求項1ないし41のいずれかに記載
    の器具であって、 前記器具は、線状に切除するために使用される器具。
  45. 【請求項45】 請求項1ないし41または44のいず
    れかに記載の器具であって、 前記器具は、心臓、脳、前立腺、胃、腸、または肝臓の
    いずれかを含む生物組織を治療するために使用される器
    具。
  46. 【請求項46】 請求項1ないし41または44、45
    のいずれかに記載の器具であって、 前記器具は、組織を切除し、タイプ1の心房粗動、心房
    細動、タイプ2の心房粗動、非定型の粗動、心室頻拍、
    発作性で再発性の心房細動、または慢性の細動を治療す
    るために使用される器具。
  47. 【請求項47】 請求項1ないし41または44ないし
    46のいずれかに記載の器具であって、 前記器具は、左肺静脈の1つと左の付属器との間で切除
    を引き起こし、左心房におけるあらゆるマクロ再入回路
    を回避するために、心外膜に対して使用される器具。
  48. 【請求項48】 請求項1ないし41または44ないし
    47のいずれかに記載の器具であって、 前記器具は、上大静脈と下大静脈との間で切除を引き起
    こし、右心房におけるあらゆるマクロ再入回路を回避す
    るために、心外膜に対して使用される器具。
  49. 【請求項49】 請求項1ないし41または44ないし
    48のいずれかに記載の器具であって、 前記器具は、分界稜から卵円窩にかけて切除を引き起こ
    し、右心房におけるあらゆるマクロ再入回路を停止させ
    るために、右心房において使用される器具。
  50. 【請求項50】 請求項1ないし41または44ないし
    49のいずれかに記載の器具であって、 前記器具は、任意の上肺静脈を左の付属器の入口に結合
    させる切除を引き起こし、左心房におけるあらゆるマク
    ロ再入回路を回避するために、左心房の後壁の切除にお
    いて使用される器具。
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