JP2002016410A - 誘電体共振器 - Google Patents

誘電体共振器

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JP2002016410A
JP2002016410A JP2000198547A JP2000198547A JP2002016410A JP 2002016410 A JP2002016410 A JP 2002016410A JP 2000198547 A JP2000198547 A JP 2000198547A JP 2000198547 A JP2000198547 A JP 2000198547A JP 2002016410 A JP2002016410 A JP 2002016410A
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dielectric resonator
dielectric
fumarate
group
shoulder
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JP2000198547A
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English (en)
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Tokumasa Ishitobi
徳昌 石飛
Toshiaki Yamada
俊昭 山田
Eriko Ajioka
恵理子 味岡
Kenji Endo
謙二 遠藤
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み付け及び取り付けが容易であり、実装時
に確実な固定が期待できる誘電体共振器を提供する。 【解決手段】 中央に貫通孔を有する誘電体共振素子
と、誘電体共振素子を支持する支持手段とを備えてお
り、支持手段は、貫通孔の径より大きい横方向長さを少
なくとも一部に有する第1の肩部と、第1の肩部から上
方に伸びており貫通孔を挿通して外部に突出している複
数の弾性係止片とを有しており、各弾性係止片は、弾性
によって貫通孔の上側内縁を下向きの放射外方向に押圧
する下向き傾斜面を有しており、支持手段は、複数の弾
性係止片の下向き傾斜面と第1の肩部とによって誘電体
共振素子を弾性挟持することにより誘電体共振素子に固
結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波又はミ
リ波帯域におけるフィルタ、発振器又はアンテナ等に用
いられるTE01δモードの誘電体共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】TE01δ誘電体共振素子は、通常、中
実の円柱形状又は中央に貫通孔を有する円柱形状で形成
されており、その円柱形状の直径は10GHz帯用で約
4〜5mmとかなり小さく、60〜70GHz帯用では
約0.6〜0.7mmと著しく小さい。しかも、TE0
1δ共振素子は、導体等の据付け面から離隔させた状態
で固定して実装することが要求される。従って、このよ
うな極小のTE01δ誘電体共振素子の実装には特別の
工夫が必要となる。
【0003】TE01δ誘電体共振器の実装構造として
は種々の公知技術がある。
【0004】共振素子を支持台に組み付ける公知技術と
して、最も一般的なものは、TE01δ共振素子を支持
台に接着剤、ガラス又はセラミック化学反応等で接着す
る構造である(実公昭61−41287号公報、実開平
5−4607号公報、特開平11−355016号公
報)。しかしながら、このような接着による組み付け構
造は、接着剤の乾燥等、接着自体に多大の時間を要する
ので作業性が悪く、共振素子と支持台との位置合わせが
難しいので接着作業が非常に困難であり、さらに、再組
み付けが不可能である等の多くの問題点を有している。
しかも、共振素子の発熱によって接合面に剥離の生じる
可能性もある。
【0005】共振素子と支持台とを一体成形する公知技
術もある(特開平6−61714号公報、特開平8−2
22917号公報)。しかしながら、このように共振素
子と支持台とを高価なセラミック材料で一体成形するこ
とは、多量のセラミック材料を要することから共振器の
製造コストを増大させる。また、セラミック材料は、複
雑な形状に成形することが難しいため、支持台の形状も
限定されてしまう。
【0006】共振素子を支持台に組み付ける他の公知技
術として、共振素子の貫通孔に、これと係合する形状の
支持台を嵌合させて固結する組み付け構造がある(特開
平9−186511号公報、特開平9−186512号
公報、特開平9−186514号公報、特開平9−18
6515号公報、特開平9−186516号公報、特開
平9−223907号公報)。しかしながら、これら公
知の組み付け構造は、セラミック材料による共振素子に
切り溝等の機械加工を要求するものであったり、複数の
部品点数を必要とするものであったり、共振素子と支持
台との強固な固結が期待できないものであったり、支持
台の寸法を非常に精密に規定しないと隙間等によって確
実な固定ができないものであったりと問題点をそれぞれ
有している。
【0007】支持台を据付け面に取り付ける公知技術と
しては、接着又は1つ以上の一般的なねじを用いて固着
する構造がある(前述した公報)。しかしながら、接着
による取り付け構造は、接着剤の乾燥等、接着自体に多
大の時間を要するので作業性が悪く、共振素子と支持台
との位置合わせが難しいので接着作業が非常に困難であ
り、さらに、再取り付けが不可能である等の様々な問題
を有している。また、ねじを用いる取り付け構造は、細
かなねじによる固定作業が非常に困難である、部品点数
がそのねじの分だけ増大する、及びそのねじによって支
持台の誘電率が変化してしまうという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように公知
の実装構造には、種々の問題点がある。しかも、これら
公知の実装構造は、いずれも10GHz帯用のTE01
δ共振器に関するものであって、60〜70GHz帯用
の共振素子径が約0.6〜0.7mmという極小のTE
01δ共振器には、ほとんどのものが適用できない。
【0009】従って本発明は上述した問題点を解決する
ためのものであり、その目的は、組み付け及び取り付け
が容易であり、実装時に確実な固定が期待できる誘電体
共振器を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、60GHz以上の帯
域用の極小の誘電体共振器であっても組み付け及び取り
付けが容易な誘電体共振器を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、高周波損失特
性の優れた誘電体共振器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、中央に
貫通孔を有する誘電体共振素子と、誘電体共振素子を支
持する支持手段とを備えており、支持手段は、貫通孔の
径より大きい横方向長さを少なくとも一部に有する第1
の肩部と、第1の肩部から上方に伸びており貫通孔を挿
通して外部に突出している複数の弾性係止片とを有して
おり、各弾性係止片は、弾性によって貫通孔の上側内縁
を下向きの放射外方向に押圧する下向き傾斜面を有して
おり、支持手段は、複数の弾性係止片の下向き傾斜面と
第1の肩部とによって誘電体共振素子を弾性挟持するこ
とにより誘電体共振素子に固結されている誘電体共振器
が提供される。
【0013】誘電体共振素子の貫通孔内に支持手段の複
数の弾性係止片を挿入してその頂部を貫通孔の反対側へ
突出させることにより、各係止片の下向き傾斜面が弾性
によって貫通孔の上側内縁を下向きの放射外方向に押圧
する。これによって、誘電体共振素子は、支持手段の複
数の弾性係止片の下向き傾斜面と第1の肩部とによって
を弾性挟持され、支持手段と誘電体共振素子との固結が
自動的に行われる。共振素子の貫通孔内に支持手段の弾
性係止片を挿通させるだけで固結が自動的に行われるの
で、位置合わせも不要であり、極小の誘電体共振素子で
あってもその支持手段への組み付けが非常に容易とな
る。しかも、各係止片の下向き傾斜面が弾性によって貫
通孔の上側内縁を下向きの放射外方向に押圧するように
しているので、係止片の寸法をさほど精密に設定しない
場合でも隙間が発生せず確実なかつ強固な固定が期待で
きる。
【0014】支持手段が、誘電体共振器の据付け面に螺
着可能な雄ねじ部を同軸に備えていることが好ましい。
このように、同軸の雄ねじ部を備えているので、極小の
誘電体共振素子であっても極めて容易に実装が行える。
【0015】支持手段が、雄ねじ部を螺着した時に据付
け面に当接してストッパとなる第2の肩部を雄ねじ部の
上側に備えていることも好ましい。
【0016】支持手段が、第1の肩部と第2の肩部との
間に、取り付け工具に係合して支持手段を軸回転させ雄
ねじ部を螺着するための工具係合部を備えていることも
好ましい。本発明の一実施態様においては、この工具係
合部が、ナット形状を有している。
【0017】第1の肩部及び第2の肩部が、工具係合部
の上面及び下面でそれぞれ構成されているか、又は工具
係合部とは独立して形成されていることも好ましい。
【0018】支持手段が、高周波特性の良好な低誘電性
高分子材料で一体成形されていることが好ましい。この
低誘電性高分子材料が、単量体として少なくともフマル
酸ジエステルを含む単量体組成物を重合して得られた低
誘電性高分子材料、又は重量平均絶対分子量1000以
上の樹脂の1種又は2種以上からなる樹脂組成物であっ
て、その組成物の炭素原子と水素原子の原子数の和が9
9%以上であり、かつ樹脂分子間の一部又はすべてが相
互に化学的結合を有する低誘電性高分子材料であること
がより好ましい。
【0019】このような低誘電性高分子材料は、誘電率
が低くミリ波帯においても損失が小さく、成形が容易で
あり、かつ熱膨張係数が小さい。従って、支持手段の成
形にこのような低誘電性高分子材料を用いることによ
り、複数の弾性係止片、雄ねじ部及び工具係合部等の複
雑な形状を一体成形で形成でき、しかも熱膨張が少な
く、高周波特性の優れた誘電体共振器を提供できるので
ある。
【0020】誘電体共振素子が、セラミック焼結体で形
成されていることも好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態におけ
るTE01δ誘電体共振器の構成を概略的に示す分解斜
視図であり、図2はこの共振器を据付け面に取り付けた
状態の軸断面図である。
【0022】これらの図において、10はTE01δモ
ードの共振素子、11はその支持台、12はこの共振器
が取り付けられる据付け面をそれぞれ示している。
【0023】共振素子10は、図1に示すように円柱形
状であるか又は角柱形状に成形された焼結セラミック体
からなっており、その中央には貫通孔100が同軸に形
成されている。この共振器が60〜70GHz帯用であ
るとすると、共振素子10の外径は約0.6〜0.7m
m程度となる。
【0024】支持台11は、工具係合部110と、この
工具係合部110から上方に伸長する2つの弾性係止片
111及び112と、この工具係合部110から下方に
同軸に伸長する雄ねじ部113とを可撓性を有する低誘
電性高分子材料によって一体成形することにより構成さ
れている。
【0025】工具係合部110は、本実施形態では六角
ナット形状に形成されており、スパナ等の取り付け工具
に係合して支持台11を軸回転させるように構成されて
いる。この工具係合部110の上面(ストッパ)114
(本発明の第1の肩部に対応)は、共振素子10の貫通
孔100の内径より大きな外径又は横方向長さを有して
おり、その下面(ストッパ)115(本発明の第2の肩
部に対応)は雄ねじ部113の外径より大きな外径又は
横方向長さを有している。
【0026】なお、工具係合部110の形状は、六角ナ
ット形状に限定されるものではなく、四角ナット、その
他の角ナット、丸ナット等のナット形状であっても良い
し、また、他の取り付け工具に係合して支持台11を軸
回転させるための形状であれば良い。
【0027】2つの弾性係止片111及び112の各々
は、工具係合部110の上面114より上方に伸長して
おり、放射外方向及び放射内方向に弾性で撓むように構
成されている。弾性係止片111及び112の頭部に
は、共振素子10の貫通孔100に嵌合した際に、弾性
係止片111及び112の放射外方向へ反発する弾性に
よって貫通孔100の上側内縁101を下向きかつ放射
外方向に押圧するための下向き傾斜面116及び117
がそれぞれ設けられている。また、弾性係止片111及
び112の先端部分は、その先端の径が貫通孔100の
内径より小さいが、その下方では径が貫通孔100の内
径よりやや大きくなるように設定されている。ただし、
共振素子10の貫通孔100への挿入を容易にするため
に、弾性係止片111及び112の先端部分はその頂端
に行くほど放射内方向に向かう滑らかな曲面が形成され
ている。
【0028】なお、弾性係止片の数は上述のように2つ
に限定されるものではなく、3つ以上であっても良い。
ただし、円周方向に等間隔に配置されていることが望ま
しい。
【0029】雄ねじ部113は、据付け面12に形成さ
れたねじ孔120に螺合できるように形成されている。
【0030】このような構造を有する支持台11と共振
素子10とを組み付ける場合は、支持台11の2つの弾
性係止片111及び112を共振素子10の貫通孔10
0へ下方から挿入する。
【0031】弾性係止片111及び112の先端の径が
貫通孔100の内径より小さいため、及び弾性係止片1
11及び112の先端部分が滑らかな曲面となっている
ため、弾性係止片111及び112は貫通孔100へ容
易に挿入できる。挿入が進むに従って、弾性係止片11
1及び112は、貫通孔100の内面に押されて放射内
方向に撓み、反発する弾性によって貫通孔100の内面
を逆に押圧する。
【0032】弾性係止片111及び112の先端部分に
おける最も径の大きい部分が貫通孔100を通り抜け、
反対側に突出すると、弾性係止片111及び112の下
向き傾斜面116及び117が、貫通孔100の上側内
縁101に当接し、これを前述した反発する弾性によっ
て下向きかつ放射外方向に押圧する。このため、共振素
子10は、弾性係止片111及び112の下向き傾斜面
116及び117と工具係合部110の上面114との
間で挟まれて自動的にかつ強固に支持固結されることと
なる。
【0033】下向き傾斜面116及び117によって下
向きかつ放射外方向に押圧されるので、弾性係止片11
1及び112の寸法をさほど精密に設定する必要はな
い。即ち、工具係合部110の上面と下向き傾斜面11
6及び117の下縁との距離〜工具係合部110の上面
と下向き傾斜面116及び117の上縁との距離の範囲
に共振素子10の厚みが入るように設定すれば強固な結
合が行える。
【0034】支持台11と共振素子10とを組み付けて
なる共振器を据付け面12に取り付けるには、支持台1
1の工具係合部110にスパナ等の取り付け工具を係合
させ、雄ねじ部113をねじ孔120に挿入し、工具係
合部110の下面115が据付け面12に当接して止ま
るまで支持台11を軸回転させて螺着する。
【0035】以上述べたように本実施形態によれば、共
振素子10の貫通孔100内に弾性係止片111及び1
12を挿通させるだけで固結が自動的に行われるので、
位置合わせも不要であり、60〜70GHz帯用の極小
の誘電体共振素子10であっても支持台11への組み付
けが非常に容易となる。しかも、弾性係止片111及び
112の下向き傾斜面116及び117が弾性によって
貫通孔100の上側内縁101を下向きかつ放射外方向
に押圧するようにしているので、これら係止片の寸法を
さほど精密に設定しない場合でも隙間が発生せず確実な
かつ強固な固定が期待できる。
【0036】本実施形態で支持台11の一体成形に用い
ている低誘電性高分子材料は、単量体として少なくとも
フマル酸ジエステルを含む単量体組成物を重合して得ら
れた低誘電性高分子材料(特開平9−208627号公
報参照、以下第1の低誘電性高分子材料)、又は重量平
均絶対分子量1000以上の樹脂の1種又は2種以上か
らなる樹脂組成物であって、その組成物の炭素原子と水
素原子の原子数の和が99%以上であり、かつ樹脂分子
間の一部又はすべてが相互に化学的結合を有する低誘電
性高分子材料(特開平11−60645号公報参照、以
下第2の低誘電性高分子材料)であり、誘電率が低く
ミリ波帯においても損失が小さいという優れた高周波特
性を有する、成形が容易である、熱膨張係数が小さ
い、接着性が良いという利点を備えている。支持台1
1の成形にこのような低誘電性高分子材料を用いること
により、工具係合部110、弾性係止片111及び11
2、並びに雄ねじ部113等の複雑な形状を容易に一体
成形で形成でき、しかも熱膨張が少なく、高周波特性の
優れた誘電体共振器が得られるのである。
【0037】第1の低誘電性高分子材料は単量体として
フマル酸ジエステルを含む単量体組成物を重合して得ら
れたものであり、フマル酸ジエステルから誘導される繰
り返し単位を有するフマレート系重合体である。
【0038】フマル酸ジエステル単量体としては高分子
材料としたとき、高分子材料に低誘電性や耐熱性を付与
するものであれば特に限定されるものではないが、下記
の式(1)で表される化合物が好ましい。
【0039】
【化1】 式(1)中、Rはアルキル基又はシクロアルキル基を
表し、Rはアルキル基、シクロアルキル基又はアリー
ル基を表し、R及びRは同一のものでも異なるもの
であってもよい。
【0040】R、Rで表されるアルキル基として
は、総炭素数2〜12のものが好ましく、直鎖状であっ
ても分岐を有するものであってもよく、さらには置換基
を有していてもよい。置換基を有する場合の置換基とし
ては、ハロゲン原子(F、Cl)、アルコキシ基(メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、
アリール基(フェニル基等)などが挙げられる。
【0041】R、Rで表されるアルキル基の具体例
としては、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基(n−アミル基)、sec−アミ
ル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペ
ンチル基、n−ヘキシル基、4−メチル−2−ペンチル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリフルオロエチル基、ヘキ
サフルオロイソプロピル基、パーフルオロイソプロピル
基、パーフルオロブチルエチル基、パーフルオロオクチ
ルエチル基、2−クロロエチル基、1−ブトキシ−2−
プロピル基、メトキシエチル基、ベンジル基などが挙げ
られる。
【0042】R、Rで表されるシクロアルキル基と
しては、総炭素数3〜14のものが好ましく、単環であ
っても橋かけ環を有するものであってもよく、さらには
置換基を有していてもよい。この場合の置換基としては
上記のアルキル基のところで例示したものと同様のもの
であってよく、このほかアルキル基(メチル基等の炭素
数1〜14の直鎖あるいは分岐のもの)などを挙げるこ
とができる。
【0043】R、Rで表されるシクロアルキル基の
具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、アダマンチル基、ジメチルアダマンチル基などが挙
げられる。
【0044】Rで表されるアリール基としては、総炭
素数6〜18のものが好ましく、単環が好ましいが多環
(縮合環ないし環集合)であってもよく、置換基を有し
ていてもよい。この場合の置換基は、アルキル基、シク
ロアルキル基のところで例示したものと同様のものが挙
げられる。
【0045】Rで表されるアリール基の具体例として
は、フェニル基等が挙げられる。
【0046】R、Rとしては、アルキル基、シクロ
アルキル基が好ましい。アルキル基としては、分岐を有
するアルキル基が好ましく、イソプロピル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基などが好ましい。また、
シクロアルキル基としてはシクロヘキシル基などが好ま
しい。
【0047】式(1)で表されるフマル酸ジエステル単
量体の好適例として、具体的にはジエチルフマレート、
ジ−n−プロピルフマレート、ジ−n−ヘキシルフマレ
ート、イソプロピル−n−ヘキシルフマレート、ジイソ
プロピルフマレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−
sec−ブチルフマレート、ジ−tert−ブチルフマ
レート、ジ−sec−アミルフマレート、n−ブチル−
イソプロピルフマレート、イソプロピル−sec−ブチ
ルフマレート、tert−ブチル−4−メチル−2−ペ
ンチルフマレート、イソプロピル−tert−ブチルフ
マレート、イソプロピル−sec−アミルフマレート、
ジ−4−メチル−2−ペンチルフマレート、ジ−イソア
ミルフマレート、ジ−4−メチル−2−ヘキシルフマレ
ート、tert−ブチル−イソアミルフマレート等のジ
アルキルフマレート類;ジシクロペンチルフマレート、
ジシクロヘキシルフマレート、ジシクロヘプチルフマレ
ート、シクロペンチル−シクロヘキシルフマレート、ビ
ス(ジメチルアダマンチル)フマレート、ビス(アダマ
ンチル)フマレート等のジシクロアルキルフマレート
類;イソプロピル−シクロヘキシルフマレート、イソプ
ロピル−ジメチルアダマンチルフマレート、イソプロピ
ル−アダマンチルフマレート、tert−ブチル−シク
ロヘキシルフマレート等のアルキルシクロアルキルフマ
レート類;イソプロピル−フェニルフマレート等のアル
キルアリールフマレート類;tert−ブチルベンジル
フマレート、イソプロピル−ベンジルフマレート等のア
ルキルアラルキルフマレート類;ジトリフルオロエチル
フマレート、ジヘキサフルオロイソプロピルフマレー
ト、ジパーフルオロイソプロピルフマレート、ジパーフ
ルオロブチルエチルフマレート等のジ−フルオロアルキ
ルフマレート類;イソプロピル−パーフルオロオクチル
エチルフマレート、イソプロピル−ヘキサフルオロイソ
プロピルフマレート等のアルキルフルオロアルキルフマ
レート類;1−ブトキシ−2−プロピル−tert−ブ
チルフマレート、メトキシエチル−イソプロピルフマレ
ート、2−クロロエチル−イソプロピルフマレート等の
その他の置換アルキルアルキルフマレート類などが挙げ
られる。
【0048】なかでも、ジイソプロピルフマレート、ジ
シクロヘキシルフマレート、ジ−sec−ブチルフマレ
ート、ジ−tert−ブチルフマレート、イソプロピル
−tert−ブチルフマレート、n−ブチル−イソプロ
ピルフマレート、n−ヘキシル−イソプロピルフマレー
トなどが特に好ましい。
【0049】これらのジエステル類は通常のエステル化
技術及び異性化技術を組み合わせることにより、合成す
ることができる。
【0050】高分子材料であるフマレート系重合体を得
るに際し、上述したフマル酸ジエステル(フマレート系
化合物)は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。従って、フマレート系重合体としては上述の
フマル酸ジエステルを1種のみ重合した単独重合体であ
ってもよく、2種以上を重合した共重合体であってもよ
い。共重合体はランダム共重合体、交互共重合体、ブロ
ック共重合体等のいずれであってもよい。
【0051】フマレート系重合体は、このように、フマ
ル酸ジエステルのみを単量体成分に用いたものであって
もよいが、フマル酸ジエステルのほかに他の単量体を用
いることができ、他の単量体成分との共重合体とするこ
とができる。このような他の単量体成分としてはビニル
系単量体(モノマー)を用いればよく、コモノマーとさ
れるビニル系単量体としては、成形加工性、フィルム成
膜性、機械的強度を付与することができ、前記フマレー
ト系化合物と共重合しうるものであれば特に限定される
ものではないが、好ましくは下記の式(2)で表される
化合物を挙げることができる。
【0052】
【化2】 式(2)について説明すると、Xは水素原子又はメチル
基を表し、Yはフッ素原子、塩素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、エーテル基、アシル基又はエ
ステル基を表す。
【0053】Yで表されるアルキル基としては、総炭素
数1〜14のものが好ましく、直鎖状であっても分岐を
有するものであってもよい。
【0054】Yで表されるアルケニル基としては、総炭
素数2〜14のものが好ましく、直鎖状であっても分岐
を有するものであってもよく、さらには置換基を有して
いてもよく、例えばビニル基、アリル基、プロペニル
基、ブテニル基等が挙げられる。
【0055】Yで表されるアリール基としては、総炭素
数6〜18のものが好ましく、単環であっても縮合環等
の多環であってもよく、さらにはハロゲン原子(F、C
l)、アルキル基(メチル基等)の置換基を有していて
もよい。具体的には、フェニル基、α−ナフチル基、β
−ナフチル基、(o−、m−、p−)トリル基、(o
−、m−、p−)クロロフェニル基等が挙げられる。
【0056】Yで表されるエーテル基は、−ORで示
され、この場合のRとしてはアルキル基、アリール基
等が挙げられる。Rで表されるアルキル基としては総
炭素数が1〜8であるものが好ましく、直鎖状であって
も分岐を有するものであってもよく、さらには置換基
(ハロゲン原子等)を有していてもよい。Rで表され
るアリール基としては総炭素数6〜18のものが好まし
く、単環が好ましいが縮合環等の多環であってもよい。
【0057】Yで表されるエーテル基としては、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソブ
トキシ基、フェノキシ基等が挙げられる。
【0058】Yで表されるアシル基は−CORで示さ
れ、この場合のRとしてはアルキル基、アリール基等
が挙げられる。Rで表されるアルキル基としては総炭
素数1〜8であるものが好ましく、直鎖状であっても分
岐を有するものであってもよく、さらには置換基(ハロ
ゲン原子等)を有していてもよい。Rで表されるアリ
ール基としては総炭素数6〜18のものが好ましく、単
環が好ましいが縮合環等の多環であってもよい。
【0059】Yで表されるアシル基としては、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ベ
ンゾイル基等が挙げられる。
【0060】Yで表されるエステル基は、−OCOR
又はCOORで示され、この場合のRとしてはアル
キル基、アリール基等が挙げられる。Rで表されるア
ルキル基としては総炭素数が1〜20であるものが好ま
しく、直鎖状であっても分岐を有するものであってもよ
く、さらには置換基(ハロゲン原子等)を有していても
よい。Rで表されるアリール基としては総炭素数6〜
18のものが好ましく、単環が好ましいが縮合環等の多
環であってもよい。
【0061】Yで表されるエステル基としては、アセト
キシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イ
ソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリル
オキシ基、−OCOC(−sec)、−OCOC
(−tert)、−OCOC(CHCH
CH、−OCOC(CHCHCH、ステア
ロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、tert−ブチ
ルベンゾイルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基、ブトキシカルボニル基、2−エチルヘ
キシルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等
が挙げられる。
【0062】共重合成分とはオレフィン系炭化水素を主
体とするビニル系コモノマーであり、式(2)で表され
るビニル系モノマーとしては、例えば酢酸ビニル、ピバ
リン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,
2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタ
ン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル等のカルボ
ン酸ビニル類;p−tert−ブチル安息香酸ビニル、
N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニ
ル等の芳香族ビニル系単量体類;スチレン、o−,m
−,p−クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン及
びその核置換体などのα−置換スチレン誘導体類;o
−、m−、p−メチルスチレン等のアルキル核置換スチ
レン類;塩化ビニル、フッ化ビニル等のα−オレフィン
類;p−クロロスチレン等のo−、m−、p−ハロゲン
化スチレン等のハロゲン核置換スチレン;エチルビニル
エーテル、ビニルブチルエーテル、イソブチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類;α−、β−ビニルナフタ
レン等のナフタレン誘導体;メチルビニルケトン、イソ
ブチルビニルケトン等のアルキルビニルケトン類;ブタ
ジエン、イソプレン等のジエン類;メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、フェニル(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリル酸エステル類等の公知のラジカル重合成モノマー
等を好ましく挙げることができる。
【0063】このようなビニル系モノマーを製造するに
は、例えば酢酸ビニルと相当する有機酸とのエステル交
換反応を酢酸水銀又は硫酸等の存在下で行うか、他の触
媒、例えば白金、ロジウム等の金属錯体、触媒の存在下
反応を行うことにより容易に合成することができる。
【0064】このようなビニル系モノマーはコモノマー
として1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0065】また、このようなビニル系モノマーから誘
導される繰り返し単位を有するフマレート系重合体は共
重合体であるが、ランダム共重合体、交互共重合体、ブ
ロック共重合体等のいずれであってもよい。
【0066】フマル酸ジエステルから誘導される繰り返
し単位を有する高分子材料は低誘電性であり、成膜性、
膜密着性、さらには機械的物性等の点で優れる。このよ
うな高分子材料は、前述のように、同一のフマル酸ジエ
ステルのみを用いた単独重合体、フマル酸ジエステル同
士の共重合体、フマル酸ジエステルとこれと共重合可能
な他のビニル系単量体との共重合体のいずれであっても
よい。
【0067】また、フマレート系重合体の分子量は特に
限定はされないが、機械的強度を高めるためには高分子
量体のものが望ましく、数平均分子量で、10000〜
1500000であることが好ましい。
【0068】高分子材料は、単量体成分として、上述し
たようなフマル酸ジエステルのみを実質的に含有する単
量体組成物を重合するか、あるいはさらに単量体成分と
して前記のようなビニル系単量体を含有させた単量体組
成物を重合する等して得られたものである。
【0069】この場合、フマル酸ジエステルは原料とな
る単量体(原料モノマー)全体の50重量%以上、さら
には60重量%以上、特に80重量%以上であることが
好ましい。フマル酸ジエステル量が少なくなると、電気
特性(誘電率及び低誘電損失正接)、ならびに耐熱性等
が不十分となり好ましくない。
【0070】一方、ビニル系単量体の原料モノマー全体
に対する割合は、低誘電性(低誘電率、低誘電正接)、
成形加工性、溶液粘度、膜密着性、さらには機械的物性
等の点から0〜50重量%が好ましく、さらに好ましく
は0〜40重量%、特に好ましくは0〜20重量%であ
る。
【0071】このようなフマレート系重合体中のフマル
酸ジエステルに由来する構成成分は好ましくは50重量
%以上、さらに好ましくは60重量%以上、特に好まし
くは80重量%以上である。
【0072】以下に、好ましく用いられるフマレート系
重合体を例示する。重合体は原料モノマーで示すものと
する。
【0073】I)ジ−アルキルフマレート系 I−1 ジ−イソプロピルフマレート I−2 ジ−シクロヘキシルフマレート I−3 ジ−sec−ブチルフマレート I−4 ジ−tert−ブチルフマレート I−5 tert−ブチル−イソプロピルフマレート I−6 ジ−イソプロピルフマレート/ジ−sec−ブ
チルフマレート I−7 tert−ブチル−イソプロピルフマレート/
ジ−イソプロピルフマレート I−8 ジ−イソプロピルフマレート/ジ−シクロヘキ
シルフマレート I−9 ジ−イソプロピルフマレート/n−ブチル−イ
ソプロピルフマレート I−10 ジ−イソプロピルフマレート/n−ヘキシル−
イソプロピルフマレート I−11 ジ−シクロヘキシルフマレート/n−ブチル−
イソプロピルフマレート I−12 ジ−シクロヘキシルフマレート/ジ−sec−
ブチルフマレート
【0074】II)ジ−アルキルフマレート/ビニル系 II−1 ジ−イソプロピルフマレート/スチレン II−2 ジ−sec−ブチルフマレート/tert−ブ
チル安息香酸ビニル II−3 ジ−シクロヘキシルフマレート/2−エチル−
2−メチルブタン酸ビニル II−4 ジ−イソプロピルフマレート/tert−ブチ
ル安息香酸ビニル II−5 ジ−イソプロピルフマレート/p−N,N−ジ
メチルアミノ安息香酸ビニル II−6 ジ−シクロヘキシルフマレート/tert−ブ
チル安息香酸ビニル II−7 シクロヘキシル−イソプロピルフマレート/酢
酸ビニル II−8 ジ−tert−ブチルフマレート/ジ−シクロ
ヘキシルフマレート−tert−ブチル安息香酸ビニル II−9 ジ−イソプロピルフマレート/ジ−シクロヘキ
シルフマレート/2−エチル−2−メチルブタン酸ビニ
ル II−10 ジ−イソプロピルフマレート/ジ−sec−ブ
チルフマレート/N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニ
ル II−11 ジ−sec−ブチルフマレート/ジ−シクロヘ
キシルフマレート/tert−ブチル安息香酸ビニル II−12 ジ−シクロヘキシルフマレート/ジ−イソプロ
ピルフマレート/スチレン
【0075】このフマレート系重合体を製造するには、
通常のラジカル重合法を好ましく用いることができる。
重合に際し用いられる重合開始剤としては、分子量を上
げるため10時間半減期温度が80℃以下の有機過酸化
物及びアゾ化合物の1種又は2種以上を好ましく用いる
ことができる。このような重合開始剤として、例えば過
酸化ベンゾイル、ジイソプロピルペルオキシジカーボネ
ート、tert−ブチルペルオキシジ−2−エチルヘキ
サノエート、tert−ブチルペルオキシジイソブチレ
ート、クメンパーオキサイド、tert−ブチルヒドル
パーオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレー
ト、過酸化ラウロイルジアシルパーオキシド等の有機過
酸化物、2,2’−アゾビスブチロニトリル、2,2’
−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾ
ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,
2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、tert−
ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等のアゾ系
化合物が挙げられる。重合開始剤の使用量としては原料
モノマー100重量部に対して10重量部以下が好まし
く、さらに好ましくは5重量部以下である。
【0076】また、このような調製法において各モノマ
ーを重合ないし共重合させる際の条件としては、適時重
合系を不活性ガス、例えば窒素、二酸化炭素、ヘリウ
ム、アルゴン等で置換ないしは雰囲気下、あるいは脱気
条件下で重合させることが好ましい。重合ないし共重合
させる際の温度としては使用する重合開始剤の種類によ
り異なるが、30℃〜120℃の範囲が好ましい。ま
た、重合に要する全時間は、10時間〜72時間程度で
あることが望ましい。また、原料モノマーに色素等の着
色あるいは紫外線吸収剤等の添加物を加えて重合させる
ことも可能である。
【0077】ラジカル重合法としては、溶液重合、塊状
重合、乳化重合、懸濁重合、放射線重合等の汎用のビニ
ル系モノマーのラジカル重合に用いられる数多くの重合
法により行うことができる。高周波帯域用の用途におい
て、低誘電損失正接を極めて低くすることが重要なポイ
ントとなる。高分子材料中の低分子量体の存在が外部可
塑化を引き起こし誘電損失正接を大きくし、高周波帯域
における誘電特性を悪化する要因となるため、フマレー
ト系重合体及び共重合体の分子量が極めて高くなるよう
な重合方法をとることが重要であり、仕込みモノマーの
濃度を高くすることができる、例えば共重合させる際の
仕込みモノマーであるフマル酸ジエステルと、ビニル系
モノマーとの両モノマーの濃度を十分高くすることがで
きる塊状重合法あるいは懸濁重合法が最も望ましい。ま
た重合温度は高くなるにつれて重合体ないし共重合体の
分子量が小さくなるので、例えば0℃から60℃の低温
にてラジカル重合ないし共重合させるのが好ましい。
【0078】この高分子材料を所定の形状に成形して用
いる場合は、キャスティング法で種々の型を用いて棒
状、角状、円柱状とすることができる。この際フマレー
ト系重合体溶液の注入は必要に応じ加圧しながら行って
もよい。このほかの成形方法としてはモールディング
法、コンプレッション法、押し出し法などが挙げられ、
公知の方法に準じ、フマレート系重合体を含む溶液、ペ
ーストあるいはパテなどを用い、型にこれらを注入する
などして行えばよい。
【0079】第2の低誘電性高分子材料は、重量平均絶
対分子量が1000以上の1種又は2種以上の樹脂で構
成される樹脂組成物であって、炭素原子と水素原子の原
子数の和が99%以上からなり、かつ樹脂分子間の一部
又はすべてが相互に化学的結合しているものである。こ
のような重量平均絶対分子量の樹脂組成物とすることに
よって、低誘電性高分子材料として用いるときの強度、
金属との密着性、耐熱性が十分になる。これに対し、重
量平均絶対分子量が1000より小さいと、機械的物
性、耐熱性等が不足になり不適である。特に好ましくは
3000以上、最も好ましくは5000以上である。こ
のときの重量平均絶対分子量の上限に特に制限はない
が、通常1000万程度である。
【0080】また、この樹脂組成物において炭素と水素
と原子数の和を99%以上とするのは、存在する化学的
結合を非極性結合とするためであり、これにより耐熱性
低誘電性高分子材料として用いるときの電気的特性が十
分になる。これに対し、炭素と水素の原子数の和が99
%より少ない場合、特に酸素原子や、窒素原子などの有
極性分子を形成する原子数が1%より多く含まれる場
合、電気的特性、特に誘電正接が高くなるため不適であ
る。
【0081】この高分子材料を構成する樹脂の具体例と
しては、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、
超超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低分子
量ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−
プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リ4−メチルペンテン等の非極性α−オレフィンの単独
ないし共重合体[以下、(共)重合体ともいう]、ブタ
ジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン、ヘ
プタジエン、オクタジエン、フェニルブタジエン、ジフ
ェニルブタジエン等の共役ジエンの各単量体の(共)重
合体、スチレン、核置換スチレン、例えばメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピル
スチレン、クロルスチレン、α−置換スチレン、例えば
α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、ビニルシクロヘキサン等の炭素環含有ビニルの
各単量体の(共)重合体等が挙げられる。
【0082】上記では、非極性α−オレフィンの単量体
同士、共役ジエンの単量体同士、炭素環含有ビニルの単
量体同士の重合体を主に例示したが、例えば非極性α−
オレフィンの単量体と共役ジエンの単量体、非極性α−
オレフィンの単量体と炭素環含有ビニルの単量体のよう
に、異なる化合物種の単量体から得られた共重合体であ
ってもよい。
【0083】このように、これらの重合体、すなわち樹
脂の1種又は2種以上により樹脂組成物が構成される
が、これらの樹脂分子間の一部又はすべてが相互に化学
的結合をしていなければならない。従って、一部は混合
状態であってもよい。このように少なくとも一部に化学
的結合を有することによって耐熱性低誘電性高分子材料
として用いるときの強度、金属との密着性、耐熱性が十
分になる。これに対し、単なる混合で、化学的結合を有
しないときは、耐熱性、機械的物性の観点から不十分で
ある。
【0084】化学的結合の形態は特に限定はないが、架
橋構造、ブロック構造、グラフト構造などが挙げられ
る。このような化学的結合を生じさせるには公知の方法
によればよく、グラフト構造、ブロック構造の好ましい
態様については後述する。架橋構造を生じさせる具体的
方法としては、熱による架橋が好ましく、このときの温
度は50〜300℃程度が好ましい。このほか電子線照
射による架橋等も挙げられる。
【0085】樹脂組成物としては、まず、非極性α−オ
レフィン系重合体セグメントとビニル芳香族系共重合体
セグメントとが化学的に結合した共重合体であって、一
方のセグメントにより形成された分散相が他方のセグメ
ントより形成された連続相中に微細に分散している多相
構造を示す熱可塑性樹脂が好ましいものとして挙げられ
る。
【0086】上記のような特定の多相構造を示す熱可塑
性樹脂中のセグメントの一つである非極性α−オレフィ
ン系重合体とは、高圧ラジカル重合、中低圧イオン重合
等で得られる非極性α−オレフィン単量体の単独重合体
又は2種類以上の非極性α−オレフィン単量体の共重合
体でなければならない。極性ビニル単量体との共重合体
は誘電正接が高くなるため不適である。上記重合体の非
極性α−オレフィン単量体としてはエチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メ
チルペンテン−1類が挙げられ、なかでもエチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1が、得
られる非極性α−オレフィン系重合体の誘電率が低いた
め好ましい。
【0087】上記非極性α−オレフィン(共)重合体の
具体例としては、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエ
チレン、超超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、低分子量ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、
エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ポリ
ブテン、ポリ4−メチルペンテン等が挙げられる。ま
た、これらの非極性α−オレフィン(共)重合体は、単
独で使用することも、2種以上併用することもできる。
【0088】このような非極性α−オレフィン(共)重
合体の好ましい分子量は重量平均絶対分子量で1000
以上である。この上限には特に制限はないが、1000
万程度である。
【0089】一方、特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂
中のセグメントの一つであるであるビニル芳香族系重合
体とは、非極性のものであり、具体的には、スチレン、
核置換スチレン、例えばメチルスチレン、ジメチルスチ
レン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロル
スチレン、α−置換スチレン、例えばα−メチルスチレ
ン、α−エチルスチレン、o−,m−,p−ジビニルベ
ンゼン(好ましくはm−,p−ジビニルベンゼン、特に
好ましくはp−ジビニルベンゼン)等の各単量体の
(共)重合体である。このように非極性のものとするの
は、極性官能基を持った単量体を共重合で導入すると、
誘電正接が高くなるため不適であるからである。ビニル
芳香族系重合体は単独で使用することも、2種以上併用
することもできる。
【0090】なかでもビニル芳香族系共重合体は、ジビ
ニルベンゼンの単量体を含むビニル芳香族共重合体が耐
熱性を向上させる上で好ましい。ジビニルベンゼンを含
むビニル芳香族共重合体とは、具体的には、スチレン、
核置換スチレン、例えばメチルスチレン、ジメチルスチ
レン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロル
スチレン、α−置換スチレン、例えばα−メチルスチレ
ン、α−エチルスチレン等の各単量体とジビニルベンゼ
ンの単量体の共重合体である。
【0091】ジビニルベンゼンの単量体と、これ以外の
上記のようなビニル芳香族の単量体との割合は特に限定
はないが、半田耐熱性を満足するために、ジビニルベン
ゼンの単量体の割合が1重量%以上含まれていることが
好ましい。ジビニルベンゼンの単量体は100重量%で
もかまわないが、合成上の問題から上限は90重量%が
好ましい。
【0092】このような一方のセグメントであるビニル
芳香族系重合体の分子量は、重量平均絶対分子量で10
00以上であることが好ましい。この上限には特に制限
はないが、1000万程度である。
【0093】特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂は、オ
レフィン系重合体セグメントが5〜95重量%、好まし
くは40〜90重量%、最も好ましくは50〜80重量
%からなるものである。従って、ビニル系重合体セグメ
ントは95〜5重量%、好ましくは60〜10重量%、
最も好ましくは50〜20重量%である。
【0094】オレフィン系重合体セグメントが少なくな
ると、成形物が脆くなるため好ましくない。また、オレ
フィン系重合体セグメントが多くなると、金属との密着
性が低く好ましくない。
【0095】このような熱可塑性樹脂の重量平均絶対分
子量は1000以上である。この上限には特に制限はな
いが、成形性の点から1000万程度である。
【0096】オレフィン系重合体セグメントとビニル系
重合体セグメントとが化学的に結合した構造の共重合体
としては具体的にはブロック共重合体やグラフト共重合
体を例示することができる。なかでも製造の容易さから
グラフト共重合体が特に好ましい。なお、これらの共重
合体にはブロック共重合体、グラフト共重合体等の特徴
を逸脱しない範囲で、オレフィン系重合体やビニル系重
合体が含まれていてもかまわない。
【0097】特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂を製造
する方法は、グラフト化法として一般によく知られてい
る連鎖移動法、電離性放射線照射法等いずれの方法によ
ってもよいが、最も好ましいのは、下記に示す方法によ
るものである。なぜならグラフト効率が高く熱による二
次的凝集が起こらないため、性能の発現がより効果的で
あり、また製造方法が簡便であるためである。
【0098】特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂である
グラフト共重合体の製造方法を具体的に詳述する。すな
わち、オレフィン系重合体100重量部を水に懸濁させ
て、別にビニル芳香族系単量体5〜400重量部に、下
記一般式(3)又は(4)で表されるラジカル重合性有
機過酸化物の1種又は2種以上の混合物を上記ビニル単
量体100重量部に対して0.1〜10重量部と、10
時間の半減期を得るための分解温度が40〜90℃であ
るラジカル重合開始剤をビニル単量体とラジカル重合性
有機過酸化物との合計100重量部に対して0.01〜
5重量部とを溶解させた溶液を加え、ラジカル重合開始
剤の分解が実質的に起こらない条件で加熱し、ビニル単
量体、ラジカル重合性有機過酸化物及びラジカル重合開
始剤をオレフィン系重合体に含浸させて、この水性懸濁
液の温度を上昇させ、ビニル単量体とラジカル重合性有
機過酸化物とをオレフィン共重合体中で共重合させて、
グラフト化前駆体を得る。
【0099】ついでグラフト化前駆体を100〜300
℃の溶融下、混練することにより、このグラフト共重合
体を得ることができる。このとき、グラフト化前駆体
に、別にオレフィン系重合体又はビニル系重合体を混合
し、溶融下に混練してもグラフト共重合体を得ることが
できる。最も好ましいのはグラフト化前駆体を混練して
得られたグラフト共重合体である。
【0100】
【化3】 一般式(3)中、Rは水素原子又は炭素数1〜2のア
ルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、
及びRはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示
し、Rは炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、
アルキル置換フェニル基又は炭素数3〜12のシクロア
ルキル基を示す。mは1又は2である。
【0101】
【化4】 一般式(4)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、
及びRはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R10は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル
基、アルキル置換フェニル基又は炭素数3〜12のシク
ロアルキル基を示す。mは0、1又は2である。
【0102】一般式(3)で表されるラジカル重合性有
機過酸化物として、具体的には、t−ブチルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−アミルペル
オキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキ
シルペルオキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシアクリ
ロイロキシエチルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシアク
リロイロキシエチルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルク
ミルペルオキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシエチ
ルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメタクリロイ
ロキシエチルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;クミルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ
−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペルオキシメタク
リロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキ
シメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ボネ−ト;t−
アミルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカ−
ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエ
トキシエチルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチル
カ−ボネ−ト;クミルペルオキシアクリロイロキシエト
キシエチルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペル
オキシアクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチ
ルカ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロ
キシエトキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオ
キシメタクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタク
リロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;クミルペル
オキシメタクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−
ト;p−イソプロピルクミルペルオキシメタクリロイロ
キシエトキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキ
シアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ア
ミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ
−ト;t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシイソプ
ロピルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメチルブ
チルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ
−ト;クミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピル
カ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペルオキシアク
リロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ブチルペ
ルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−
ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロ
ピルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメタクリロ
イロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−
テトラメチルブチルペルオキシメタクリロイロキシイソ
プロピルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシメタクリロイ
ロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルク
ミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカ−ボ
ネ−ト等を例示することができる。
【0103】さらに、一般式(4)で表される化合物と
しては、t−ブチルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t
−アミルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ヘキシル
ペルオキシアリルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テト
ラメチルブチルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;p−メ
ンタンペルオキシアリルカ−ボネ−ト;クミルペルオキ
シアリルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメタリル
カ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシメタリルカ−ボネ
−ト;t−ヘキシルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタリ
ルカ−ボネ−ト;p−メンタンペルオキシメタリルカ−
ボネ−ト;クミルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;t
−ブチルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t
−アミルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t
−ヘキシルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシメタリロキシエチルカ−ボネ−
ト;t−アミルペルキシメタリロキシエチルカ−ボネ−
ト;t−ヘキシルペルオキシメタリロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;t−ブチルペルオキシアリロキシイソプロピル
カ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシアリロキシイソプ
ロピルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシアリロキ
シイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメ
タリロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−アミルペル
オキシメタリロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ヘ
キシルペルオキシメタリロキシイソプロピルカ−ボネ−
ト等を例示することができる。
【0104】中でも好ましくは、t−ブチルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペル
オキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブ
チルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオ
キシメタリルカ−ボネ−トである。
【0105】このようにして得られるグラフト共重合体
のグラフト効率は20〜100重量%である。グラフト
効率はグラフト化していない重合体の溶媒抽出を行い、
その割合から求めることができる。
【0106】特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂として
は、上記の非極性α−オレフィン系重合体セグメントと
ビニル芳香族系重合体セグメントとのグラフト共重合体
が好ましいが、このようなグラフト共重合体において、
非極性α−オレフィン系重合体セグメントのかわりに、
あるいはこれに加えて非極性共役ジエン系重合体セグメ
ントを用いたものであってもよい。非極性共役ジエン系
重合体としては、前述のものを用いることができ、単独
で使用しても2種以上を併用してもよい。
【0107】なお、以上のグラフト共重合体における非
極性α−オレフィン系重合体には共役ジエン単量体が含
まれていてもよく、非極性共役ジエン系重合体にはα−
オレフィンの単量体が含まれていてもよい。
【0108】また、得られたグラフト共重合体にさらに
ジビニルベンゼン等を用いて架橋することもできる。特
に、ジビニルベンゼンの単量体を含まないグラフト共重
合体において、耐熱性向上の観点から好ましい。
【0109】一方、特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂
としては、ブロック共重合体であってもよく、ブロック
共重合体としては、少なくとも1つのビニル芳香族単量
体の重合体と、少なくとも1つの共役ジエンの重合体と
を含むブロック共重合体を挙げることができ、直鎖型で
あっても、ラジアル型、すなわちハードセグメントとソ
フトセグメントが放射線状に結合したものであってもよ
い。また、共役ジエンを含む重合体が少量のビニル芳香
族の単量体とのランダム共重合体であってもよく、いわ
ゆるテーパー型ブロック共重合体、すなわち1つのブロ
ック内でビニル芳香族の単量体が漸増するものであって
もよい。
【0110】ブロック共重合体の構造については特に制
限はなく、(A−B)型、(A−B)−A型又は
(A、B)−C型のいずれであってもよい。式中、A
はビニル芳香族の単量体の重合体、Bは共役ジエンの重
合体、Cはカップリング剤残基、nは1以上の整数を示
す。なお、このブロック共重合体において、共役ジエン
部分が水素添加されたブロック共重合体を使用すること
も可能である。
【0111】このようなブロック共重合体において、上
記の非極性共役ジエン系共重体のかわりに、あるいはこ
れに加えて、前述の非極性α−オレフィン系重合体を用
いてもよく、非極性共役ジエン系重合体はα−オレフィ
ン単量体を含んでいるものであってもよく、非極性α−
オレフィン系重合体は、共役ジエンの単量体を含んでい
るものであってもよい。ブロック共重合体における各セ
グメントの量比や好ましい態様についてはグラフト共重
合体に準じる。
【0112】この樹脂組成物、好ましくは特定の多相構
造を示す熱可塑性樹脂(特に好ましくはグラフト共重合
体)には、耐熱性を向上させるために、4−メチルペン
テン−1の単量体を含む非極性α−オレフィン系重合体
を加えることが好ましい。なお、本発明では、4−メチ
ルペンテン−1の単量体を含む非極性α−オレフィン系
重合体が化学的結合をすることなく樹脂組成物に含有さ
れている場合もありうるが、このような場合には必ずし
もその添加は必要とはされない。ただし、所定の特性を
得るためにさらに添加してもよい。
【0113】このような4−メチルペンテン−1の単量
体を含む非極性α−オレフィン系共重合体における4−
メチルペンテン−1の単量体の割合は50重量%以上で
あることが好ましい。なお、このような非極性α−オレ
フィン系共重体は、共役ジエンの単量体を含むものであ
ってもよい。
【0114】特に、4−メチルペンテン−1の単量体を
含む非極性α−オレフィン系共重合体としては、4−メ
チルペンテン−1の単量体の単独重合体であるポリ4−
メチルペンテン−1であることが好ましい。
【0115】ポリ4−メチルペンテン−1は、結晶性の
ポリ4−メチルペンテン−1であって、プロピレンの2
量体である4−メチルペンテン−1をチーグラー・ナッ
タ系触媒等を用いて重合されるアイソタクチック・ポリ
4−メチルペンテン−1が好ましい。
【0116】ポリ4−メチルペンテン−1と特定の多相
構造を示す熱可塑性樹脂の割合は、特に限定はないが、
耐熱性及び金属との接着性を満足するために、ポリ4−
メチルペンテン−1の割合が10〜90重量%であるこ
とが好ましい。ポリ4−メチルペンテン−1の割合が少
ないと半田耐熱性が不足する傾向がある。またポリ4−
メチルペンテン−1の割合が多くなると金属との密着性
が不足する傾向がある。ポリ4−メチルペンテン−1に
かえて、共重合体を使用するときの添加量は、これに準
じるものとすればよい。
【0117】この樹脂組成物(4−メチルペンテン−1
の単量体を含む非極性α−オレフィン系重合体を加えた
ものを含む)の軟化点は200〜260℃であり、適宜
選択して用いることにより、十分な半田耐熱性を得るこ
とができる。
【0118】この樹脂材料を所定形状にする成形方法と
しては、すでに述べたものもあるが、モールディング
法、コンプレッション法、押し出し法などが挙げられ、
公知の方法に準じ、樹脂材料の使用目的に応じ安価に成
形できる方法を選択すればよい。
【0119】図3は本発明の他の実施形態におけるTE
01δ誘電体共振器の構成を概略的に示す分解斜視図で
ある。
【0120】同図において、30はTE01δモードの
共振素子、31はその支持台、32はこの共振器が取り
付けられる据付け面をそれぞれ示している。
【0121】共振素子30は、図に示すように円柱形状
であるか又は角柱形状に成形された焼結セラミック体か
らなっており、その中央には貫通孔300が同軸に形成
されている。この共振器が60〜70GHz帯用である
とすると、共振素子30の外径は約0.6〜0.7mm
程度となる。
【0122】支持台31は、工具係合部310と、この
工具係合部310から上方に伸長する2つの弾性係止片
311及び312と、この工具係合部310から下方に
同軸に伸長する雄ねじ部313と、工具係合部310の
上端部に形成されている上側ストッパ114と、工具係
合部310の下端部に形成されている下側ストッパ11
5とを可撓性を有する低誘電性高分子材料によって一体
成形することにより構成されている。
【0123】工具係合部310は、本実施形態では六角
ナット形状に形成されており、スパナ等の取り付け工具
に係合して支持台31を軸回転させるように構成されて
いる。
【0124】なお、工具係合部310の形状は、六角ナ
ット形状に限定されるものではなく、四角ナット、その
他の角ナット、丸ナット等のナット形状であっても良い
し、また、他の取り付け工具に係合して支持台31を軸
回転させるための形状であれば良い。
【0125】上側ストッパ314(本発明の第1の肩部
に対応)は、上面が平坦となっており工具係合部310
の上端部から放射外方向に突出する3つの突出片から構
成されている。この上側ストッパ314は、共振素子3
0の貫通孔300の内径より大きな外径又は横方向長さ
を有している。下側ストッパ315(本発明の第2の肩
部に対応)も、下面が平坦となっており工具係合部31
0の下端部から放射外方向に突出する3つの突出片から
構成されている。この下側ストッパ315は雄ねじ部3
13の外径より大きな外径又は横方向長さを有してい
る。
【0126】なお、上側ストッパ314及び下側ストッ
パ315の突出片の数は上述のように3つに限定される
ものではなく、2つ以上いくつであっても良い。ただ
し、円周方向に等間隔に配置されていることが望まし
い。また、上側ストッパ314及び下側ストッパ315
の各々を、全周に沿って突出する1つの部材で構成して
も良い。
【0127】2つの弾性係止片311及び312の各々
は、工具係合部310の上端より上方に伸長しており、
放射外方向及び放射内方向に弾性で撓むように構成され
ている。弾性係止片311及び312の頭部には、共振
素子30の貫通孔300に嵌合した際に、弾性係止片3
11及び312の放射外方向へ反発する弾性によって貫
通孔300の上側内縁301を下向きかつ放射外方向に
押圧するための下向き傾斜面316及び317がそれぞ
れ設けられている。また、弾性係止片311及び312
の先端部分は、その先端の径が貫通孔300の内径より
小さいが、その下方では径が貫通孔300の内径よりや
や大きくなるように設定されている。ただし、共振素子
30の貫通孔300への挿入を容易にするために、弾性
係止片311及び312の先端部分はその頂端に行くほ
ど放射内方向に向かう滑らかな曲面が形成されている。
【0128】なお、弾性係止片の数は上述のように2つ
に限定されるものではなく、3つ以上であっても良い。
ただし、円周方向に等間隔に配置されていることが望ま
しい。
【0129】雄ねじ部313は、据付け面32に形成さ
れたねじ孔320に螺合できるように形成されている。
【0130】このような構造を有する支持台31と共振
素子30とを組み付ける場合は、支持台31の2つの弾
性係止片311及び312を共振素子30の貫通孔30
0へ下方から挿入する。
【0131】弾性係止片311及び312の先端の径が
貫通孔300の内径より小さいため、及び弾性係止片3
11及び312の先端部分が滑らかな曲面となっている
ため、弾性係止片311及び312は貫通孔300へ容
易に挿入できる。挿入が進むに従って、弾性係止片31
1及び312は、貫通孔300の内面に押されて放射内
方向に撓み、反発する弾性によって貫通孔300の内面
を逆に押圧する。
【0132】弾性係止片311及び312の先端部分に
おける最も径の大きい部分が貫通孔300を通り抜け、
反対側に突出すると、弾性係止片311及び312の下
向き傾斜面316及び317が、貫通孔300の上側内
縁301に当接し、これを前述した反発する弾性によっ
て下向きかつ放射外方向に押圧する。このため、共振素
子30は、弾性係止片311及び312の下向き傾斜面
316及び317と上側ストッパ314の上面との間で
挟まれて自動的にかつ強固に支持固結されることとな
る。
【0133】下向き傾斜面316及び317によって下
向きかつ放射外方向に押圧されるので、弾性係止片31
1及び312の寸法をさほど精密に設定する必要はな
い。即ち、上側ストッパ314の上面と下向き傾斜面3
16及び317の下縁との距離〜上側ストッパ314の
上面と下向き傾斜面316及び317の上縁との距離の
範囲に共振素子30の厚みが入るように設定すれば強固
な結合が行える。
【0134】支持台31と共振素子30とを組み付けて
なる共振器を据付け面32に取り付けるには、支持台3
1の工具係合部310にスパナ等の取り付け工具を係合
させ、雄ねじ部313をねじ孔320に挿入し、下側ス
トッパ315の下面が据付け面32に当接して止まるま
で支持台31を軸回転させて螺着する。
【0135】以上述べたように本実施形態によれば、共
振素子30の貫通孔300内に弾性係止片311及び3
12を挿通させるだけで固結が自動的に行われるので、
位置合わせも不要であり、60〜70GHz帯用の極小
の誘電体共振素子30であっても支持台31への組み付
けが非常に容易となる。しかも、弾性係止片311及び
312の下向き傾斜面316及び317が弾性によって
貫通孔300の上側内縁301を下向きかつ放射外方向
に押圧するようにしているので、これら係止片の寸法を
さほど精密に設定しない場合でも隙間が発生せず確実な
かつ強固な固定が期待できる。
【0136】本実施形態で支持台31の一体成形に用い
ている低誘電性高分子材料は、図1の実施形態の場合と
同じであり、誘電率が低くミリ波帯においても損失が
小さいという優れた高周波特性を有する、成形が容易
である、熱膨張係数が小さい、接着剤による接着性
が良いという利点を備えている。支持台31の成形にこ
のような低誘電性高分子材料を用いることにより、工具
係合部310、弾性係止片311及び312、雄ねじ部
313、上側ストッパ314及び下側ストッパ315等
の複雑な形状を容易に一体成形で形成でき、しかも熱膨
張が少なく、高周波特性の優れた誘電体共振器が得られ
るのである。
【0137】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0138】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、誘電体共振素子の貫通孔内に支持手段の複数の弾性
係止片を挿入してその頂部を貫通孔の反対側へ突出させ
ることにより、各係止片の下向き傾斜面が弾性によって
貫通孔の上側内縁を下向きの放射外方向に押圧する。こ
れによって、誘電体共振素子は、支持手段の複数の弾性
係止片の下向き傾斜面と第1の肩部とによってを弾性挟
持され、支持手段と誘電体共振素子との固結が自動的に
行われる。共振素子の貫通孔内に支持手段の弾性係止片
を挿通させるだけで固結が自動的に行われるので、位置
合わせも不要であり、極小の誘電体共振素子であっても
その支持手段への組み付けが非常に容易となる。しか
も、各係止片の下向き傾斜面が弾性によって貫通孔の上
側内縁を下向きの放射外方向に押圧するようにしている
ので、係止片の寸法をさほど精密に設定しない場合でも
隙間が発生せず確実なかつ強固な固定が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるTE01δ誘電体
共振器の構成を概略的に示す分解斜視図である。
【図2】図1の実施形態における共振器を据付け面に取
り付けた状態の軸断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態におけるTE01δ誘電
体共振器の支持台部分の構成を概略的に示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10、30 TE01δモードの共振素子 11、31 支持台 12、32 据付け面 100、300 貫通孔 101、301 上側内縁 110、310 工具係合部 111、112、311、312 弾性係止片 113、313 雄ねじ部 114 上面 115 下面 116、117、316、317 下向き傾斜面 120、320 ねじ孔 314 上側ストッパ 315 下側ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 味岡 恵理子 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 (72)発明者 遠藤 謙二 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 3J036 AA03 BA01 DB06 5J006 HC04 HC07 HC23 HC25 LA18 LA25

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央に貫通孔を有する誘電体共振素子
    と、該誘電体共振素子を支持する支持手段とを備えてお
    り、該支持手段は、前記貫通孔の径より大きい横方向長
    さを少なくとも一部に有する第1の肩部と、該第1の肩
    部から上方に伸びており前記貫通孔を挿通して外部に突
    出している複数の弾性係止片とを有しており、該各弾性
    係止片は、弾性によって前記貫通孔の上側内縁を下向き
    の放射外方向に押圧する下向き傾斜面を有しており、前
    記支持手段は、前記複数の弾性係止片の前記下向き傾斜
    面と前記第1の肩部とによって前記誘電体共振素子を弾
    性挟持することにより該誘電体共振素子に固結されてい
    ることを特徴とする誘電体共振器。
  2. 【請求項2】 前記支持手段が、当該誘電体共振器の据
    付け面に螺着可能な雄ねじ部を同軸に備えていることを
    特徴とする請求項1に記載の誘電体共振器。
  3. 【請求項3】 前記支持手段が、前記雄ねじ部を螺着し
    た時に前記据付け面に当接してストッパとなる第2の肩
    部を該雄ねじ部の上側に備えていることを特徴とする請
    求項2に記載の誘電体共振器。
  4. 【請求項4】 前記支持手段が、前記第1の肩部と前記
    第2の肩部との間に、取り付け工具に係合して該支持手
    段を軸回転させ前記雄ねじ部を螺着するための工具係合
    部を備えていることを特徴とする請求項3に記載の誘電
    体共振器。
  5. 【請求項5】 前記工具係合部が、ナット形状を有して
    いることを特徴とする請求項4に記載の誘電体共振器。
  6. 【請求項6】 前記第1の肩部及び前記第2の肩部が、
    前記工具係合部の上面及び下面でそれぞれ構成されてい
    ることを特徴とする請求項4又は5に記載の誘電体共振
    器。
  7. 【請求項7】 前記第1の肩部及び前記第2の肩部が、
    前記工具係合部とは独立して形成されていることを特徴
    とする請求項4又は5に記載の誘電体共振器。
  8. 【請求項8】 前記支持手段が、高周波特性の良好な低
    誘電性高分子材料で一体成形されていることを特徴とす
    る請求項1から7のいずれか1項に記載の誘電体共振
    器。
  9. 【請求項9】 前記低誘電性高分子材料が、単量体とし
    て少なくともフマル酸ジエステルを含む単量体組成物を
    重合して得られた低誘電性高分子材料であることを特徴
    とする請求項8に記載の誘電体共振器。
  10. 【請求項10】 前記低誘電性高分子材料が、重量平均
    絶対分子量1000以上の樹脂の1種又は2種以上から
    なる樹脂組成物であって、その組成物の炭素原子と水素
    原子の原子数の和が99%以上であり、かつ樹脂分子間
    の一部又はすべてが相互に化学的結合を有する低誘電性
    高分子材料であることを特徴とする請求項8に記載の誘
    電体共振器。
  11. 【請求項11】 前記誘電体共振素子が、セラミック焼
    結体で形成されていることを特徴とする請求項1から1
    0のいずれか1項に記載の誘電体共振器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7605678B2 (en) 2004-01-13 2009-10-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multiple-mode dielectric resonator, dielectric filter, and communication device
JP2014003773A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Ryukoku Univ 無線電力伝送装置及び無線電力伝送方式

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