JP2002015747A - 燃料電池用電極 - Google Patents

燃料電池用電極

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JP2002015747A JP2000199227A JP2000199227A JP2002015747A JP 2002015747 A JP2002015747 A JP 2002015747A JP 2000199227 A JP2000199227 A JP 2000199227A JP 2000199227 A JP2000199227 A JP 2000199227A JP 2002015747 A JP2002015747 A JP 2002015747A
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勝 井口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池の電極触媒層で生成した水蒸気や水を
燃料電池の容器外へと速やかに移動させることが可能で
あり、かつ燃料ガスや酸素含有ガスに対して充分な拡散
能を有する燃料電池用電極を提供する。 【解決手段】燃料電池用電極10のガス拡散層12を、
親水性炭素繊維からなる第1の繊維束14を経糸とし、
撥水性炭素繊維からなる第2の繊維束16を緯糸として
互いに交差するように織り込まれた織布から構成する。
または、結合剤により親水性炭素繊維と撥水性炭素繊維
とが互いに接合された不織布からなるガス拡散層42を
備えるように燃料電池用電極40を構成するようにして
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用電極に
関し、一層詳細には、親水性炭素繊維と撥水性炭素繊維
とを含むガス拡散層を有する燃料電池用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、アノード側電極、カソード
側電極および両電極間に介装された電解質膜を有する発
電セルが複数個電気的に直列接続されてなる。このう
ち、アノード側電極およびカソード側電極は、ガス拡散
層と、該ガス拡散層の一端面に積層された電極触媒層と
を有し、アノード側電極とカソード側電極との間に電解
質膜が介装された際には、両電極の各電極触媒層が電解
質膜に当接する。なお、ガス拡散層は、炭素繊維の織布
または不織布から構成されるのが一般的である。
【0003】このように構成された燃料電池が運転され
る場合、アノード側電極に水素含有ガス等の燃料ガスが
供給され、かつカソード側電極に空気等の酸素含有ガス
が供給される。これら燃料ガスまたは酸素含有ガスは、
それぞれ、アノード側電極またはカソード側電極のガス
拡散層を通過して電極触媒層に到達する。そして、アノ
ード側電極の電極触媒層において、燃料ガス中の水素が
電離することにより水素イオンおよび電子が生成する。
【0004】生成した水素イオンは、電解質膜を介して
カソード側電極へ移動する。この間、電子は、アノード
側電極およびカソード側電極に電気的に接続された外部
回路に取り出され、該外部回路を付勢するための直流の
電気エネルギとして利用された後、カソード側電極に到
達する。
【0005】この電子およびカソード側電極に移動して
きた水素イオンは、該カソード側電極の電極触媒層にお
いて、酸素含有ガスに含まれる酸素と反応する。その結
果、水蒸気または水が生成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガス拡散層
には、燃料ガスまたは酸素含有ガスが容易に通過可能で
あることと、燃料電池が運転されることに伴い生成する
水蒸気または水を電極触媒層から速やかに除去すること
が要求される。燃料ガスまたは酸素含有ガスが通過する
ことが困難なものであると、電池特性が低下するからで
ある。また、水蒸気または水を電極触媒層から除去する
ことが困難なものであると、該電極触媒層に水蒸気や水
が滞留し、その結果、燃料ガスまたは酸素含有ガスが拡
散することが妨げられたり、電極触媒層の触媒活性が低
下したりするという事態を招いてしまうからである。
【0007】そこで、ガス拡散層を構成する織布または
不織布、すなわち、炭素繊維の表面をポリテトラフルオ
ロエチレン等で被覆することにより撥水処理を施すこと
が広汎に行われている。また、織布または不織布中にカ
ーボンブラックおよびポリテトラフルオロエチレンをと
もに分散させることも知られている。
【0008】しかしながら、このような対策を講じて
も、燃料ガスや酸素含有ガスの拡散能と生成した水蒸気
や水の除去能とがともに充分なガス拡散層を備える燃料
電池用電極は未だ得られていない。
【0009】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、燃料電池の運転に際して電極触媒層で生
成した水蒸気や水を該電極触媒層から燃料電池の容器外
へと速やかに移動させることが可能であり、かつ燃料ガ
スや酸素含有ガスに対して充分な拡散能を有する燃料電
池用電極を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、ガス拡散層と前記ガス拡散層の表面に
積層された電極触媒層とを有する燃料電池用電極におい
て、ガス拡散層が、少なくとも親水性炭素繊維を含む第
1の繊維束と少なくとも撥水性炭素繊維を含む第2の繊
維束とが織り込まれた織布からなることを特徴とする。
【0011】このような構成の燃料電池用電極において
は、燃料電池の運転に際して電極触媒層で生成した水蒸
気や水により親水性炭素繊維が濡らされる。換言すれ
ば、生成した水蒸気や水は、親水性炭素繊維に沿って速
やかに移動する。したがって、電極触媒層および未反応
ガスを排出するガス流路の双方に接するように第1の繊
維束を配置することにより、水蒸気や水を燃料電池の容
器外へと排出することができる。結局、水蒸気や水の除
去能に優れたガス拡散層を備える燃料電池用電極とする
ことができる。
【0012】一方、撥水性炭素繊維は水蒸気や水によっ
て濡れることがない。すなわち、第2の繊維束の内部に
おいて、繊維同士の間の空隙に水蒸気や水が充填される
ことはない。この空隙により燃料ガスや酸素含有ガスの
供給通路を確保することができるので、燃料ガスや酸素
含有ガスの拡散能が優れたガス拡散層を備える燃料電池
用電極とすることができる。
【0013】また、本発明は、ガス拡散層と前記ガス拡
散層の表面に積層された電極触媒層とを有する燃料電池
用電極において、ガス拡散層が、親水性炭素繊維と撥水
性炭素繊維とを含む不織布からなることを特徴とする。
【0014】このように構成されたガス拡散層も、上記
と同様に機能する。すなわち、この燃料電池用電極も、
水蒸気や水の除去能および燃料ガスや酸素含有ガスの拡
散能が優れたガス拡散層を備える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る燃料電池用電
極につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
て詳細に説明する。
【0016】まず、第1実施形態に係る燃料電池用電極
の概略全体斜視図を図1に示す。この燃料電池用電極1
0のガス拡散層12は、親水性炭素繊維が束ねられた第
1の繊維束14を経糸とし、かつ撥水性炭素繊維が束ね
られた第2の繊維束16を緯糸として、両繊維束14、
16を互いに交錯させることにより構成された織布から
なる。なお、この場合、第1の繊維束14と第2の繊維
束16とは、平織りにより互いに織り込まれている。
【0017】第1の繊維束14を構成する親水性炭素繊
維は、燃料電池を運転するに際して生成した水蒸気や水
を移動させるためのものである。なお、親水性炭素繊維
の好適な例としては、その表面部分の炭素に、カルボキ
シル基や水酸基等に代表される親水性の官能基が結合し
たものが挙げられる。このような親水性炭素繊維は、例
えば、炭素繊維に対して酸化処理やプラズマ処理等の表
面処理を行うことにより得ることができる。
【0018】一方、第2の繊維束16を構成する撥水性
炭素繊維は、ガス拡散層12における燃料ガスや酸素含
有ガスの通過能を向上させる役割を果たす。撥水性炭素
繊維は、例えば、炭素繊維に対して不活性雰囲気中で加
熱処理(黒鉛化処理)を施すことにより得ることができ
る。
【0019】燃料電池用電極10は、この織布(ガス拡
散層12)の一端面上に電極触媒層18が積層されるこ
とにより構成されている。この場合、電極触媒層18
は、その表面に白金を担持した炭素等からなる。なお、
この燃料電池用電極10は、アノード側電極またはカソ
ード側電極のいずれにも使用することができる。
【0020】図2に、上記したように構成された燃料電
池用電極10をアノード側電極およびカソード側電極と
して具備する発電セル20を示す。なお、以下において
は、説明を簡便にするため、アノード側電極およびカソ
ード側電極の参照符号をそれぞれ22、24とする。
【0021】発電セル20は、アノード側電極22およ
びカソード側電極24の他、これら両電極22、24の
間に介装された電解質膜25と、両電極22、24の外
側にそれぞれ配置された1対のセパレータ26、26と
を有する。このような構成において、電解質膜25に
は、両電極22、24の各電極触媒層18、18(図1
参照)が当接している。すなわち、アノード側電極22
またはカソード側電極24においては、図3にその断面
を示すように、親水性炭素繊維からなる第1の繊維束1
4および撥水性炭素繊維からなる第2の繊維束16がガ
ス流路32および電解質膜25の両方に当接している。
【0022】上記したような構成の発電セル20は、通
常、所定の数だけ電気的に直列接続される。そして、各
発電セル20のアノード側電極22またはカソード側電
極24に電気的に接続された集電用電極28、28が両
端に位置する発電セル20に取り付けられ、さらに、該
集電用電極28、28の外側にエンドプレート30、3
0が取り付けられることにより燃料電池スタック(図示
せず)が構成される。勿論、図2に示すように、発電セ
ル20に集電用電極28、28およびエンドプレート3
0、30を取り付けるようにしてもよい。なお、複数個
の発電セル20からなる燃料電池スタックにおいては、
発電セル20同士の間にセパレータ26、26が介装さ
れ、これにより発電セル20同士が短絡することが防止
される。
【0023】エンドプレート30、30同士は、図示し
ないボルトにより互いに連結されている。また、セパレ
ータ26、26には、それぞれ、アノード側電極22ま
たはカソード側電極24に供給される燃料ガスまたは酸
素含有ガスや、燃料電池の容器外へと排出される未反応
ガスの流路であるガス流路32、32がそれぞれ形成さ
れている。
【0024】このような発電セル20単体または燃料電
池スタックが容器内に収容されることによって、燃料電
池が構成される。
【0025】この燃料電池を運転するに際しては、発電
セル20のアノード側電極22に燃料ガスを供給し、か
つカソード側電極24に酸素含有ガスを供給する。な
お、この供給は、セパレータ26、26に形成されたガ
ス流路32、32を介して行われる。
【0026】アノード側電極22(燃料電池用電極1
0)に供給された燃料ガスに含有された水素は、水素イ
オンと電子とに電離する。このうち、電子は、アノード
側電極22およびカソード側電極24に電気的に接続さ
れた外部回路を付勢する電気エネルギとして機能した
後、カソード側電極24に至る。また、水素イオンは、
ガス拡散層12、電極触媒層18および電解質膜25を
通過してカソード側電極24(燃料電池用電極10)の
電極触媒層18に到達する。一方、カソード側電極24
に供給された酸素含有ガスは、ガス拡散層12を通過し
て電極触媒層18に到達する。
【0027】そして、カソード側電極24の電極触媒層
18において、水素イオン、カソード側電極24に移動
してきた電子および酸素含有ガスに含有された酸素が互
いに反応することにより、水蒸気または水が生成する。
【0028】ここで、ガス拡散層12を構成する第1の
繊維束14は親水性炭素繊維からなるので、水蒸気や水
に対して濡れ易い。したがって、電極触媒層18におい
て生成した水蒸気や水は、まず、毛細管現象によって第
1の繊維束14に付着し、次いで、図3に示すように、
第1の繊維束14に沿って移動してセパレータ26に到
達して、最終的にガス流路32を介して燃料電池の容器
外へと排出される。なお、図3においては、水蒸気や水
を一括してH2Oと表記している。
【0029】このように、カソード側電極24の電極触
媒層18で生成した水蒸気や水を親水性炭素繊維からな
る第1の繊維束14に沿って移動させることにより、セ
パレータ26に形成されたガス流路32を介してこの水
蒸気や水を燃料電池の容器外へと排出することができ
る。
【0030】一方、撥水性炭素繊維からなる第2の繊維
束16は、撥水性を有するので生成した水蒸気や水によ
り濡れることはない。したがって、第2の繊維束16の
内部における撥水性炭素繊維同士の間の空隙が水蒸気や
水により充填されることはない。このため、カソード側
電極24側のセパレータ26のガス流路32から供給さ
れた酸素含有ガスは、第2の繊維束16における撥水性
炭素繊維同士の間の空隙を通路として移動し、電極触媒
層18に到達する。
【0031】すなわち、撥水性炭素繊維からなる第2の
繊維束16により、酸素含有ガスの供給通路を確保する
ことができる。
【0032】勿論、燃料電池を低温で運転することによ
り水が生成し、この水が燃料電池の容器内に滞留してア
ノード側電極22を濡らした場合においても、水は第1
の繊維束14に沿ってアノード側電極22の電極触媒層
18からセパレータ26のガス流路32に至り、該ガス
流路32から燃料電池の容器外へと排出されるととも
に、第2の繊維束16により燃料ガスの供給通路が確保
される。
【0033】以上から諒解されるように、親水性炭素繊
維からなる第1の繊維束14と撥水性炭素繊維からなる
第2の繊維束16とがともに織り込まれた織布でガス拡
散層12を構成することにより、燃料電池を運転するに
際して発生した水蒸気や水を電極触媒層18から燃料電
池の容器外へと速やかに除去することができ、かつ燃料
ガスや酸素含有ガスの供給通路を確保することができ
る。換言すれば、水蒸気や水の除去能および燃料ガスや
酸素ガスの拡散能が優れたガス拡散層12を得ることが
できる。
【0034】ガス拡散層12における水蒸気や水の除去
能および燃料ガスや酸素ガスの拡散能は、それぞれ、親
水性炭素繊維の濡れ性および撥水性炭素繊維の撥水性に
依存する。換言すれば、ガス拡散層12における水蒸気
や水の除去能および燃料ガスや酸素ガスの拡散能は、親
水性炭素繊維として濡れ性の異なるものや撥水性炭素繊
維として撥水性の異なるものを種々選定することによっ
て調整することができる。
【0035】なお、この第1実施形態においては、平織
りを例として説明したが、綾織りや繻子織りであっても
よい。また、経糸の一部を第2の繊維束16とし、緯糸
の一部を第1の繊維束14とするようにしてもよい。
【0036】さらに、上記の場合、第1の繊維束14を
親水性炭素繊維で構成し、かつ第2の繊維束16を撥水
性炭素繊維で構成しているが、第1または第2の繊維束
14、16の少なくともいずれか一方を親水性炭素繊維
および撥水性炭素繊維の混合束により構成するようにし
てもよい。この場合、燃料電池の運転に際して生成した
水蒸気や水は、親水性炭素繊維に沿ってセパレータ26
のガス流路32に到達し、該ガス流路32から燃料電池
の容器外へと排出される。また、燃料ガスや酸素含有ガ
スの供給通路は、撥水性炭素繊維と親水性炭素繊維との
間の空隙、または撥水性炭素繊維同士の間の空隙により
確保される。上記したように、撥水性炭素繊維は水蒸気
や水により濡れることがないからである。
【0037】この場合には、第1または第2の繊維束1
4、16における親水性炭素繊維の数と撥水性炭素繊維
の数とを種々選定することによっても、ガス拡散層12
の水蒸気や水の除去能および燃料ガスや酸素ガスの拡散
能を調整することができる。
【0038】次に、第2実施形態に係る燃料電池用電極
につき図4を参照して説明する。なお、図1〜図3に示
される構成要素に対応する構成要素については同一の参
照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0039】第2実施形態に係る燃料電池用電極40の
ガス拡散層42は、チョップ状の親水性炭素繊維および
撥水性炭素繊維が結合剤により互いに接合された不織布
からなり、このガス拡散層42の一端面上に電極触媒層
18が積層されている。
【0040】なお、結合剤としては、ポリ酢酸ビニルや
ポリ塩化ビニル等が例示されるが、特にこれらに限定さ
れるものではなく、炭素繊維同士を接合させて不織布を
構成することができるものであればよい。
【0041】また、ガス拡散層42を構成する炭素繊維
同士は、互いに疎な状態で接合されている。
【0042】この燃料電池用電極40も、アノード側電
極22またはカソード側電極24のいずれに使用しても
よい。そして、この燃料電池用電極40を有する発電セ
ル20を運転するに際して電極触媒層18で生成した水
蒸気や水は、第1実施形態に係る燃料電池用電極10と
同様に、ガス拡散層42を構成する親水性炭素繊維に沿
って電極触媒層18からセパレータ26のガス流路32
に移動し、該ガス流路32から燃料電池の容器外へと排
出される。
【0043】一方、ガス拡散層42を構成する撥水性炭
素繊維が水蒸気や水で濡れることはないので、撥水性炭
素繊維と親水性炭素繊維との間の空隙または撥水性炭素
繊維同士の間の空隙に水蒸気や水が充填されることがな
く、これにより燃料ガスや酸素含有ガスの供給通路が確
保されることも上述したとおりである。
【0044】すなわち、第2実施形態に係る燃料電池用
電極40においても、上記した第1実施形態に係る燃料
電池用電極10と同様の機構によって生成した水蒸気や
水が電極触媒層18から速やかに除去されるとともに燃
料ガスや酸素含有ガスの供給通路が確保される。
【0045】この場合、従来技術に係る燃料電池用電極
のように、ポリテトラフルオロエチレン等を表面に被覆
することにより炭素繊維に撥水処理を施す必要がない。
また、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン
を混合したものを不織布中に分散させる必要もない。す
なわち、ガス拡散層42に対して撥水処理を施す必要が
ないので、該ガス拡散層42を迅速かつ簡便に形成する
ことができるという利点がある。
【0046】なお、第2実施形態においては、親水性炭
素繊維および撥水性炭素繊維としてともにチョップ状の
ものを用いた場合を例示して説明したが、長繊維を用い
てもよいことはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る燃料
電池用電極によれば、親水性炭素繊維と撥水性炭素繊維
とがともに含まれるようにしてガス拡散層が構成されて
いる。このため、燃料電池の運転に際して燃料電池用電
極の電極触媒層で生成した水蒸気や水を親水性炭素繊維
に沿って移動させ、最終的に燃料電池の容器外へと速や
かに排出することができる。すなわち、水蒸気や水の除
去能が優れたガス拡散層を備える燃料電池用電極を構成
することができるという効果が達成される。
【0048】しかも、この場合、撥水性炭素繊維が水蒸
気や水により濡れることはない。すなわち、撥水性炭素
繊維と親水性炭素繊維との間の空隙や撥水性炭素繊維同
士の間の空隙が水蒸気や水で充填されることはない。し
たがって、この空隙により燃料ガスや酸素含有ガスの供
給通路が確保されるので、燃料ガスや酸素含有ガスの拡
散能が優れたガス拡散層を備える燃料電池用電極を構成
することができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る燃料電池用電極の概略全体
斜視図である。
【図2】図1の燃料電池用電極を備える燃料電池の発電
セルの概略全体説明図である。
【図3】図2の燃料電池において水蒸気や水が親水性炭
素繊維に沿って移動する状態を示した要部拡大断面図で
ある。
【図4】第2実施形態に係る燃料電池用電極の概略全体
斜視図である。
【符号の説明】
10、40…燃料電池用電極 12、42…ガス拡
散層 14、16…繊維束 18…電極触媒層 20…発電セル 22…アノード側電
極 24…カソード側電極 26…セパレータ 28…集電用電極 32…ガス流路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス拡散層と前記ガス拡散層の表面に積層
    された電極触媒層とを有する燃料電池用電極において、 ガス拡散層が、少なくとも親水性炭素繊維を含む第1の
    繊維束と少なくとも撥水性炭素繊維を含む第2の繊維束
    とが織り込まれた織布からなることを特徴とする燃料電
    池用電極。
  2. 【請求項2】ガス拡散層と前記ガス拡散層の表面に積層
    された電極触媒層とを有する燃料電池用電極において、 ガス拡散層が、親水性炭素繊維と撥水性炭素繊維とを含
    む不織布からなることを特徴とする燃料電池用電極。
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