JP2002015350A - 円形物体識別装置 - Google Patents

円形物体識別装置

Info

Publication number
JP2002015350A
JP2002015350A JP2000194336A JP2000194336A JP2002015350A JP 2002015350 A JP2002015350 A JP 2002015350A JP 2000194336 A JP2000194336 A JP 2000194336A JP 2000194336 A JP2000194336 A JP 2000194336A JP 2002015350 A JP2002015350 A JP 2002015350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
circular object
light
conversion element
coin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000194336A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4381570B2 (ja
Inventor
Toru Matsui
徹 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Cash Machine Co Ltd
Original Assignee
Japan Cash Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Cash Machine Co Ltd filed Critical Japan Cash Machine Co Ltd
Priority to JP2000194336A priority Critical patent/JP4381570B2/ja
Publication of JP2002015350A publication Critical patent/JP2002015350A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4381570B2 publication Critical patent/JP4381570B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Coins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成であっても、円形物体の識別タイミ
ングを正確に検出して円形物体を確実に識別可能とし得
る円形物体識別装置を提供する。 【解決手段】被識別対象である硬貨4が搬送されていく
搬送域の両縁に関する明暗境界を検出視野内とする一対
のホトダイオード6、7と、その一方の光電変換素子6
による検出視野より搬送方向にずれた位置にある搬送域
の縁に関する明暗境界を検出視野内とする第3のホトダ
イオード8とを有し、ホトダイオード6およびホトダイ
オード8が硬貨4の縁部に関する明暗境界を検出した時
点における、一対のホトダイオード6、7の検出値およ
びホトダイオード8の検出値における2値または3値に
基づいて把握される硬貨4の外形認識により硬貨4を識
別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被識別対象である
硬貨やメダル等の円形物体を光学的に識別するための円
形物体識別装置であって、特に硬貨の直径や厚みなどの
複数の特徴を光学的に同時に検出して円形物体を識別す
ることができる簡単な構成の円形物体識別装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から硬貨の直径を光学的に検出して
硬貨の識別を行う識別装置は知られている。例えば、特
開昭58−132884号には、図42(a)に示すよ
うに円形物体300が通る通路の両縁部を検出視野とし
て一対の光電変換器301、302を設置し、それら光
電変換器301、302が図42(b)に示すように円
形物体300によって遮光される部分の面積に応じた光
電出力V301、V302を発生することを利用して、
上記一対の光電変換器301、302における遮光部分
の面積が最大になっている時のデータに基づいて、円形
物体300の径を求めて硬貨を識別する技術が開示され
ている。なお、出力V301は光電変換器301による
もので、出力V302は光電変換器302によるもので
ある。
【0003】他に、特公昭63−67714号にも同様
の構成の光学式硬貨識別装置が提案されている。また、
特開昭55−159103号には、被測定物体を挟むよ
う光源と多数の光ファイバよりなる光導帯とを対向配設
し、上記光導帯の出射面に対向して多数の受光素子を配
置した外形測定による識別装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
これらの識別装置は、硬貨等の円形物体の外径(直径)
のみを光学的に測定して識別するものであり、厚みや穴
の有無などの特徴を光学的に測定する機能は備えておら
ず、識別対象が狭いものであった。
【0005】ところで、光学的に硬貨の孔の部分と外形
とを測定する機能を有する識別装置が知られている。し
かし、この技術は、光学的に硬貨の複数の特徴を同時に
測定するものではなく、硬貨の外形と、これに加えて硬
貨の厚みまたは穴の有無等とを同時に光学的に測定する
機能は有していない。さらに、この技術に、仮に光学的
に硬貨の厚みまたは穴の有無を検出する装置を付加した
としても、硬貨の外形のみならず硬貨の厚みまたは穴の
有無を有効に検出できるとは限らない。その理由は、高
価なラインセンサを用いると共にラインセンサによる検
出タイミングを制御することや、大量のデータを高速処
理するための高度な演算処理手段を用いることをせず
に、簡単な構成により硬貨の外形、厚みまたは穴の有無
を検出する為には、一般に、ホトダイオード等の光電変
換素子を用いて遮光部分の面積が最大になった時を、識
別データの検出位置と判断しているため、データ検出を
行う時期の相違により硬貨の外形、厚みや穴の有無を正
確に測定することが出来ないからである。より詳細に説
明すると、以下の通りである。
【0006】即ち、図42(b)に示すように、硬貨3
00が一対の光電変換器301、302を通過するに従
って一対の光電変換器301、302の出力は、V30
1、V302のように変化するが、図示のように遮光部
分が最大となる部分近傍におけるV301、V302は
非常になだらかに変化するので、通過する硬貨のセンタ
ー位置を上記一対の光電変換器により正確に検出するこ
とが困難であるからである。
【0007】このため、従来においては、硬貨の外形の
みならず、硬貨の厚みや穴の有無に基づいて正確に識別
することについて改良の余地が残っていた。
【0008】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、簡単な構成であっても、
円形物体の識別タイミングを正確に検出して円形物体を
確実に識別可能とし得る円形物体識別装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の円形物体識別装
置は、被識別対象である円形物体が搬送されていく搬送
域の両側の縁に関する明暗境界を検出視野内とする一対
の光電変換素子と、その一方の光電変換素子による検出
視野より搬送方向にずれた位置にある搬送域の縁に関す
る明暗境界を検出視野内とする第3の光電変換素子とを
有し、上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素
子の出力に基づいて円形物体が特定位置に達したことを
検出し、その検出時点における、上記一対の光電変換素
子の検出値および第3の光電変換素子の検出値のうちの
2値または3値に基づいて把握される円形物体の外形認
識により円形物体を識別する構成である。
【0010】この構成にあっては、円形物体の搬送方向
に離隔した2つの光電変換素子の各々が、例えば予め特
定位置に円形物体が位置するときに実測して定めた所定
出力値と一致すると、円形物体が特定位置に達したこと
が検出され、その検出時点における2または3つの光電
変換素子の出力に基づいて円形物体の外形認識を行い
得、よって円形物体を正確に識別することが可能にな
る。
【0011】ここで、上記各光電変換素子を照明する光
源としては、各光電変換素子に対して1つずつ光源を配
しても、或いは、2つの光源の一方で2つの光電変換素
子を照明し、他方の光源で1つの光電変換素子を照明し
てもよく、或いは、1つの光源で3つの光電変換素子を
照明するようにしてもよい。
【0012】この場合において、1つの光源で3つの光
電変換素子を照明するときは、円形物体の搬送域の両側
の縁と光源との位置関係により各光電変換素子の位置が
決定され、つまり3つの光電変換素子の相互間の位置関
係が決定される状態となる。このとき、単一の光源とし
ては、そのうちの1つの光電変換素子を真上から照明
し、他の光電変換素子に対して斜め方向から照明する配
置としたり、或いは、3つの光電変換素子に対して全て
斜め方向から照明する配置としてもよい。
【0013】また、2つの光源の一方で2つの光電変換
素子を照明し、他方の光源で1つの光電変換素子を照明
するときは、一方の光源が2つの光電変換素子の片方を
真上から照明し、もう片方の光電変換素子を斜め方向か
ら照明し、他方の光源が1つの光電変換素子に対して真
上から又は斜め方向から照明する配置としてもよい。
【0014】また、3つの光電変換素子を各々別の光源
で照明するときは、各光源が該当する光電変換素子に対
し、各々真上から又は斜め方向から照明する配置として
もよい。
【0015】更には、或る1つの円形物体を識別すると
き、3つの光電変換素子の各出力値は、全て同一である
方が好ましいが、異なる値となっていても構わない。例
えば、後者の場合は、円形物体の縁により生じる明暗境
界が、上記検出時点において3つの光電変換素子の各受
光面の任意位置に位置することになり、それ故に、各光
電変換素子の出力値はまちまちとなり、直接それら出力
値により検出時点を判定できない。そこで、予め検出時
点のときの各光電変換素子の出力値を求めておき、出力
値の各々が予め求めた値に一致するときに検出時点と判
定し得る。
【0016】これに対し、前者の場合は、例えば円形物
体の縁により生じる明暗境界が、上記検出時点におい
て、3つの光電変換素子の各受光面の中央位置に位置す
るように3つの光電変換素子を配していると、その出力
値の直接的な比較、つまり3つの出力値が相互に一致し
たときに検出時点を判定でき、判定を行う際の演算処理
が容易に行えるという利点がある。
【0017】また、各光電変換素子の円形物体搬送域に
対する高さ位置は、光電変換素子の出力値との関係を考
慮して相互に違う位置としたり、同一高さ位置としても
よい。
【0018】本発明の円形物体識別装置において、上記
一対の光電変換素子の少なくとも片方および上記第3の
光電変換素子が、最小径円形物体および最大径円形物体
の縁に関する明暗境界を検出するように設けられている
構成とすることができる。
【0019】この構成にあっては、光電変換素子の受光
面の全域が明または暗となって検出不能になることが防
止される。
【0020】本発明の円形物体識別装置において、上記
一対の光電変換素子が搬送域の幅方向中央より等距離の
位置の上方に設けられ、かつ上記第3の光電変換素子が
上記距離と同一距離だけ上記幅方向中央から離れた位置
の上方に設けられている構成とすることができる。
【0021】この構成にあっては、各光電変換素子の位
置が対称性を有する状態になり、検出結果の取り扱い性
を向上させ得る。
【0022】本発明の円形物体識別装置において、上記
第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子を照
明する光源が、これら光電変換素子とは上記搬送域を挟
んで反対側に設けられている構成とすることができる。
【0023】この構成にあっては、透過式の光学系を用
いた検出により円形物体の識別を行うことが可能にな
る。
【0024】本発明の円形物体識別装置において、上記
光源とは別に第2の光源と、この第2の光源にて照明さ
れる第4の光電変換素子とが設けられ、これら第2の光
源と第4の光電変換素子にて捉えられる円形物体の縁に
関する明暗境界との位置関係と、上記第3の光電変換素
子および上記一対の光電変換素子の一つにて捉えられる
円形物体の縁に関する明暗境界と上記光源との位置関係
とに基づいて円形物体の厚みも測定する構成とすること
ができる。
【0025】この構成にあっては、円形物体の外形と厚
みとの両者を一緒に検出して識別でき、識別精度が向上
する。
【0026】本発明の円形物体識別装置において、上記
光源および上記第2の光源が搬送域に対して同じ側に、
上記一対の光電変換素子、上記第3の光電変換素子およ
び上記第4の光電変換素子が光源とは反対側であって、
搬送域に対して同じ側に設けられている構成とすること
ができる。
【0027】この構成にあっては、搬送域を挟んで光源
側と光電変換素子側とが分離された状態になり、各光源
の支持構造および各光電変換素子の支持構造を簡略化す
ることが可能になる。
【0028】本発明の円形物体識別装置において、上記
光源と上記第2の光源とが搬送域に対して反対側に、上
記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子が
光源とは反対側であって、搬送域に対して上記第4の光
電変換素子と反対側に設けられている構成とすることが
できる。
【0029】この構成にあっては、円形物体の厚み検出
用の第4の光電変換素子と、その光源としての第2の光
源とが、円形物体の外形認識用の光電変換素子および光
源とは逆方向配置で設けられているので、検出用の両方
の光が干渉し難くでき、その結果として厚み検出用の光
電変換素子および光源の配置と、外形検出用の光電変換
素子および光源の配置との自由度を向上させ得る。
【0030】本発明の円形物体識別装置において、上記
光源からの光を上記一対の光電変換素子および上記第3
の光電変換素子へ平行光として照明するレンズ系が設け
られている構成とすることができる。
【0031】この構成にあっては、光源から放射される
光が複数の平行光に処理されるため、唯一の光源を用い
ることが可能であり、それ故に各光電変換素子の出力を
比較することで、搬送通路に汚れが存在するか否かを判
定することが可能になる。また、光束の距離に応じた広
がり程度を考慮する必要がなく、円形物体識別装置の小
型化が図れる。
【0032】本発明の円形物体識別装置において、予め
求めている円形物体の直径と厚みとの関係に基づく識別
データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽を
判定する構成とすることができる。
【0033】この構成にあっては、識別データと実測値
との対比により円形物体の真偽を判定でき、識別処理速
度の向上が図れる。
【0034】本発明の円形物体識別装置において、上記
一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信
号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に
関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別
タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判
定手段と、上記判定手段からの識別タイミング信号を入
力すると共に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力
し、識別タイミング信号の入力時における一対の光電変
換素子の各出力信号を加算する加算手段と、上記加算手
段にて加算された信号を入力し、その加算された信号
と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の
直径を算出する手段とを具備する構成とすることができ
る。
【0035】この構成にあっては、一対の光電変換素子
の各出力信号を加算して円形物体の識別を行うので、円
形物体が搬送域に対してその幅方向に位置ずれが生じて
いても、その位置ずれに伴う検出誤差を解消できる利点
がある。
【0036】本発明の円形物体識別装置において、上記
一対の光電変換素子の各出力信号の基準値を記憶する記
憶手段と、上記一方の光電変換素子および第3の光電変
換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円
形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号
に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信
号を出力する判定手段と、上記判定手段からの識別タイ
ミング信号、上記記憶手段の基準値、上記一対の光電変
換素子の各出力信号を入力し、識別タイミング信号を入
力した時の上記各出力信号を基準値により除算して規格
化する規格化手段と、上記規格化手段にて規格化された
各信号を加算する加算手段と、上記加算手段にて加算さ
れた信号を入力し、その加算された信号と、予め設定さ
れている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する
手段とを具備する構成とすることができる。
【0037】この構成にあっては、規格化された信号を
使用するため、複数の光電変換素子の間の照度差に伴っ
て発生する測定エラーを解消させることが可能になる。
【0038】本発明の円形物体識別装置において、上記
第2の光源と第4の光電変換素子にて捉えられる円形物
体の縁に関する明暗境界との位置関係と、上記第3の光
電変換素子および上記一対の光電変換素子の一つにて捉
えられる円形物体の縁に関する明暗境界と上記光源との
位置関係とに基づいて円形物体の厚みを検出する厚み検
出手段を備える構成とすることができる。
【0039】この構成にあっては、2つの位置関係に基
づいて円形物体の厚みを検出するので、円形物体の厚み
を直接厚み検出手段により検出する場合よりも安価な検
出手段を使用することができるという利点がある。
【0040】本発明の円形物体識別装置において、上記
搬送域に対して、上記一対の光電変換素子および上記第
3の光電変換素子が光源と同じ側に設けられ、各光電変
換素子が円形物体からの反射光を捉える構成とすること
ができる。
【0041】この構成にあっては、反射式光学系を使用
して円形物体の識別を行うことが可能になる。
【0042】本発明の円形物体識別装置において、上記
一対の光電変換素子の出力が一定レベル以上に達する
と、円形物体の通過を示す信号を出力する構成とするこ
とができる。
【0043】この構成にあっては、その信号を捉えた時
点以降の信号を記憶する等すればよく、識別に必要にな
る信号のみを有効に利用でき、識別に用いることがない
信号の記憶等を不要にすることができるため、信号処理
回路における簡略化が図れることとなる。
【0044】本発明の円形物体識別装置において、上記
一対の光電変換素子の他方と上記第3の光電変換素子と
の中間位置に第5の光電変換素子が設けられ、この第5
の光電変換素子の出力に基づき円形物体に設けられる穴
の有無が検出される構成とすることができる。
【0045】この構成にあっては、円形物体の外形およ
び厚みの他に、円形物体に設けられる穴の有無を円形物
体の識別条件として利用することができる。
【0046】本発明の円形物体識別装置において、上記
第5の光電変換素子の出力に基づき検出された穴の有無
に基づいて円形物体の真偽が判定される構成とすること
ができる。
【0047】この構成にあっては、円形物体の外形や厚
みに加えて、円形物体に設けられた穴の有無に基づき円
形物体を識別できるので、より正確な識別が可能にな
る。
【0048】本発明の円形物体識別装置において、予め
求めている円形物体の直径と穴の有無との関係に基づく
識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真
偽が判定される構成とすることができる。
【0049】この構成にあっては、予め求めている円形
物体の直径と穴の有無との関係に基づく識別データと、
これらの実測値とに基づいて円形物体の識別が行われる
ので、識別処理速度の向上が図れると共に円形物体の外
形(直径)だけによる識別よりも精度の向上が図れる。
【0050】本発明の円形物体識別装置において、予め
求めている円形物体の直径、厚みおよび穴の有無の関係
に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形
物体の真偽が判定される構成とすることができる。
【0051】この構成にあっては、予め求めている円形
物体の直径、厚みおよび穴の有無との関係に基づく識別
データと、これらの実測値とに基づいて円形物体の識別
が行われるので、識別処理速度の向上が図れると共に円
形物体の直径と穴の有無による識別よりも精度の向上が
図れる。
【0052】本発明の円形物体識別装置において、上記
光源からの放射光を平行光とするレンズと、レンズを透
過した平行光を部分的に遮光して円形物体に照射させる
マスクとが設けられている構成とすることができる。
【0053】この構成にあっては、光源から放射される
光が平行光に処理されるため、光束の距離に応じた広が
り程度を考慮する必要がなく、投光系および受光系、特
に受光系の配置や光電変換素子の形状について簡潔化が
可能になる。
【0054】本発明の円形物体識別装置において、上記
一対の光電変換素子、第3の光電変換素子および第5の
光電変換素子の前に、円形物体からの反射光を集光する
レンズが設けられている構成とすることができる。
【0055】この構成にあっては、上記複数の光電変換
素子の前面に集光レンズが存在するため、各光電変換素
子を接近して配設することが可能となり、受光系を小型
化することができる。
【0056】本発明の円形物体識別装置において、上記
光源からの放射光を所定エリアの光束にするマスクを有
する構成とすることができる。この構成にあっては、単
一光源からの光を同一強さで複数取り出すことができ
る。また、この円形物体識別装置において、円形物体か
らの反射光を集光するレンズが設けられている構成とす
ることができる。この構成にすると、光源から放射され
て円形物体を反射した光を検出すべく平行光の場合より
も光電変換素子の間を大きく離隔する必要があるのを解
消でき、隣り合う光電変換素子の離隔距離を短くするこ
とができ、受光系の小型化を図ることが可能である。
【0057】本発明の円形物体識別装置において、上記
第5の光電変換素子は、その中央部に位置する第1受光
部と、その外側を包囲する第2受光部とを有し、第1受
光部と第2受光部の出力の比または差に基づいて、円形
物体に設けられる穴の有無に加えて穴の径をも検出する
構成とすることができる。
【0058】この構成にあっては、穴の径(半径または
直径)をも識別条件として用いることができるので、よ
り正確に円形物体の識別を行うことが可能になる。
【0059】本発明の円形物体識別装置において、上記
第5の光電変換素子を照明する第3の光源が別に設けら
れている構成とすることができる。
【0060】この構成にあっては、穴の有無または穴の
大きさを検出する第5の光電変換素子を照明する光源が
独立して設けられているので、他の光源からの光との干
渉を解消し易くでき、また、そのような状態で配設する
ときの配設自由度を向上できる。
【0061】本発明の円形物体識別装置において、上記
一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信
号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に
関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別
タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判
定手段と、上記判定手段からの識別タイミング信号を入
力すると共に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力
し、識別タイミング信号の入力時における一対の光電変
換素子の各出力信号を加算する加算手段と、上記加算手
段にて加算された信号を入力し、その加算された信号
と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の
直径を算出する手段と、上記第5の光電変換素子からの
出力を入力し、そのピーク値を検出するピークホールド
回路と、上記第5の光電変換素子からの出力を記憶し、
その記憶値とピークホールド回路からのピーク値との比
により円形物体の穴径を算出する手段とを具備する構成
とすることができる。
【0062】この構成にあっては、ピーク値は円形物体
に穴が設けられていない部分からの光出力であり、円形
物体の穴径を算出する手段は第5の光電変換素子からの
出力値とピークホールド回路からのピーク値との比によ
り円形物体の穴径を算出することとなる。
【0063】本発明の円形物体識別装置において、上記
ピークホールド回路に記憶されたピーク値に基づいて各
光電変換素子の出力を規格化した値により円形物体の直
径と穴径とを算出する構成とすることができる。
【0064】この構成にあっては、ピーク値と第5の光
電変換素子からの出力との比が一定値より大きいと穴無
し円形物体と判定され、また、穴の直径に応じて予め求
めている該当する値との対比により穴の直径が求められ
る。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき具体的に説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の実施形態1に係る円形
物体識別装置を硬貨の識別に適用した状態を示す平面
図、図2はその円形物体識別装置のY方向における断面
図、図3はその円形物体識別装置のX方向における断面
図である。
【0066】この円形物体識別装置は、硬貨4が上側を
滑動される底板1を有し、その底板1は光学的な検出を
可能とすべく、その一部が無色透明なガラス板にて構成
されている。底板1の幅方向の両側には側壁2、3が設
けられ、側壁2、3の間の底板1部分が搬送通路を構成
している。上記硬貨4は、底板1の上方であって、その
長手方向に張られた強制搬送用の搬送ベルト5により矢
印D方向に上記搬送通路に沿って搬送される。ここで、
搬送通路の幅は識別しようとする硬貨の最大径よりも若
干大きめに設定されている。
【0067】上記底板1のガラス板の下側には、光電変
換素子としてのホトダイオード(PD)6、7、8、9
が同じ高さ位置に配置されており、各ホトダイオード6
〜9は長方形状の受光面を有する。一対のホトダイオー
ド6と7は、搬送通路の幅方向中央に対して対称な位置
に、各受光面の長手方向を搬送通路と直交するように配
置されている。また、一対のホトダイオード8と9は、
ホトダイオード6と7よりも搬送通路の下流側であっ
て、搬送通路の幅方向中央に対して対称な位置に、各受
光面の長手方向を搬送通路と直交させ、つまり一対のホ
トダイオード6と7に平行に配置されている。
【0068】なお、ホトダイオード6(または7)と、
ホトダイオード8(または9)との間隔は、識別すべき
最小径の硬貨の中心が、一対のホトダイオード対6、7
と別の一対のホトダイオード対8、9との中間位置に到
達した時、つまり図1においてP2で示す位置に硬貨4
が到達した時に全てのホトダイオード6〜9の一部が遮
光されるように決められている。つまり、各ホトダイオ
ード6〜9は、各々の受光面が硬貨4の搬送域における
両縁のうち該当するものを検出できるようになってい
る。ここで、硬貨4の搬送域とは、搬送通路を硬貨が実
際に搬送される領域をいい、硬貨の直径に応じた幅を持
つ領域である。また、各ホトダイオード6〜9の長さに
ついては、搬送中に硬貨4が搬送通路の幅方向にずれる
ことと、搬送ベルト5によって照明光束が遮られること
とを加味して決められており、識別すべき最大径の硬貨
の縁を検出できるようになっている。
【0069】一方、底板1のガラス板の上側には、ホト
ダイオード6〜9の中央位置の上方に点状の第1の光源
10が配置されており、この第1の光源10は各ホトダ
イオード6〜8の受光面を均一に照明する。各ホトダイ
オード6〜8を均一に照明するのに適した光源として
は、発光面積が小さく指向特性ができる限り均一なLE
D(Light−Emitting−Diode)が適しており、第1の光
源10にはLEDを用いている。
【0070】第1の光源10と底板1との間には第1の
遮光マスク11が配置されている。この遮光マスク11
は、第1の光源10から放射された光をホトダイオード
6〜8のみへ入射させるべく設けており、フレアー光な
どの有害光の発生を防止すると共に第1の光源10から
放射された光がホトダイオード9に入射することを防止
する役目を有する。なお、図1において遮光マスク11
は省略している。
【0071】図4は遮光マスク11の詳細を示す正面図
である。遮光マスク11には、長方形状の穴11a、1
1b、11cが開設されており、第1の光源10から放
射されて穴11aを透過した光はホトダイオード6の受
光面を均一に照明し、穴11bを透過した光はホトダイ
オード7の受光面を均一に照明し、穴11cを透過した
光はホトダイオード8の受光面を均一に照明する。遮光
マスク11に開けられた穴11a〜11cは、上述した
ように照射領域を規制する基本的な役目の他にホトダイ
オード6〜8の位置誤差を吸収する役目も有する。即
ち、これらの穴11a〜11cを通過した光束がホトダ
イオード6〜8の受光面に到達したときのサイズが受光
面に対して幾分か小さめとなるように、これらの穴11
a〜11cのサイズを設定している。それ故に、ホトダ
イオード6〜8の設置位置に誤差が生じてもホトダイオ
ード6〜8の出力に変化が生じない。
【0072】第1の光源10の下方には、第1の光源1
0と同様にホトダイオード6〜9のセンター位置で搬送
通路の上方に、第1の光源10と同様の特性を有するL
EDからなる第2の光源12が配設されており、この第
2の光源12はホトダイオード9の受光面を均一に照明
する。第2の光源12の下方には第2の遮光マスク13
が設けられ、この第2の遮光マスク13は、第1の遮光
マスク11と同様、第2の光源12から放射された光線
をホトダイオード9に入射させる目的を有する。図5は
第2の遮光マスク13の詳細を示す正面図である。第2
の遮光マスク13には、長方形状の開口部13a、13
b、13c、13dが形成されている。開口部13a〜
13cは、第1の光源10から放射された光を遮らずに
ホトダイオード6〜8へ到達させるべく形成され、第1
の光源10から放射された光線をホトダイオード6〜8
に入射させる光路を確保する。一方、開口部13dは、
第2の光源12から放射された光線をホトダイオード9
に入射させる光路を確保するためのものである。
【0073】第2の光源12には、その近傍に遮光部材
14が設けられている。この遮光部材14は、第2の光
源12から放射された光の光路を規制し、第2の光源1
2から放射された光線が第2の遮光マスク13を透過し
てホトダイオード6〜8に入射することの無いようその
光路を規制するものである。なお、第2の光源12の設
置位置としては、第1の光源10の下方位置以外に、図
2および図3に13′で示す位置としてもよい。要は、
ホトダイオード9に対して、第1の光源10とは異なる
角度で照明できる位置であればよい。
【0074】次に、本実施形態の円形物体識別装置によ
り硬貨の外形と厚みとを検出する原理を説明する。
【0075】第1の光源10は、図1に示したようにホ
トダイオード6〜8の丁度センター位置であって搬送通
路の上方に配置されていて、第1の光源10から放射さ
れる光線によりホトダイオード6〜8を均一に照明する
ようになっている。この状態のとき、硬貨4がp1位置
から搬送通路を矢印D方向に移動してきてホトダイオー
ド6、7の受光面上に達すると、第1の光源10からの
光線の一部が硬貨4によって遮られてホトダイオード6
と7の受光面上に影が生じる。さらに、硬貨4が矢印D
方向に移動してホトダイオード8、9の受光面上に達す
ると、ホトダイオード8と9の受光面上にも影が生じ
る。そして、硬貨4がホトダイオード6(7)と、8
(9)との中間位置P2に達すると、ホトダイオード6
と8の受光面上に形成される影の面積は等しくなり、ホ
トダイオード6と8の出力は等しくなる。この時点にお
けるホトダイオード6またはホトダイオード7に形成さ
れる硬貨の影の位置は硬貨4の外形サイズに対応してい
る。
【0076】ところで、硬貨4は、図6に示すように、
搬送方向と直交する方向にある程度の位置ずれdを含ん
で搬送されてくる。よって、この位置ずれdを取り除く
ために、搬送通路の幅中央を挟んで対称となるようにホ
トダイオード6と7を配置し、これら2つのホトダイオ
ード6と7の出力V1とV3の和を求める。なお、図6
において、V2はホトダイオード8の出力、V4はホト
ダイオード9の出力である。
【0077】このようにホトダイオード6と7の出力V
1とV3の和を求めることで、位置ずれdに影響されず
に硬貨4の外形サイズにほぼ比例した出力を得ることが
できる。そして、図7に示すようにホトダイオード6と
7の出力を加算した出力は、硬貨4の外形サイズに対し
てほぼリニアーに一義的に変化する。このため、ホトダ
イオード6と7の出力和を求めることで硬貨4の外形サ
イズを正確に求めることができる。
【0078】以上の説明では各ホトダイオード6〜8上
の照度は全て等しく均一なものとして説明しているが、
実際には光源の指向特性の不均一性や取付け時の位置や
傾き誤差等による影響により各ホトダイオード6〜8の
受光面上での照度は必ずしも等しくはならない。そのた
め、図8に示すように、通常は隣接する2つのホトダイ
オード間、例えばホトダイオード6と7の間で受光面上
の照度に照度差ΔIe(=V1−V3)が生じ、これに
よって測定エラーが発生する。
【0079】そこで、この誤差を取り除くために、本実
施形態では予め各ホトダイオード6〜8の受光面上の平
均照度を測定しておいて、この値を基準として各ホトダ
イオード6〜8の出力を規格化し、この規格化された値
に基づいて硬貨の外形を算出する。
【0080】次に、図9に基づいて硬貨の厚みを測定す
る原理について述べる。この図9は、硬貨4がホトダイ
オード6、7とホトダイオード8、9の中間位置P2に
ある状態において、第1の光源10と第2の光源12か
ら放射された光がホトダイオード7とホトダイオード9
に入射する様子を模式的に示している。
【0081】硬貨4が中間位置P2にある時には、硬貨
4のホトダイオード7と9に対する位置関係は同じであ
るので、図9のように2つの光源10と12を通る光軸
線(l−l′)に対して対称に硬貨4が位置しているも
のとして取り扱ってもよい。ここで、第1の光源10か
ら底板(ガラス板)1の表面までの距離をAとし、第1
の光源10から同一高さのホトダイオード6〜9の受光
面までの距離をSa、第2の光源12から底板(ガラス
板)1の表面までの距離をB、第2の光源12からホト
ダイオード6〜9の受光面までの距離をSb、上記光軸
線よりホトダイオード7の受光面上における硬貨4の影
のエッジまでの距離をLa、上記光軸線よりホトダイオ
ード9の受光面上における硬貨4の影のエッジまでの距
離をLb、上記光軸線から硬貨4のエッジまでの距離を
C、硬貨の厚さをTとする。すると、LaとSaとの関
係は下記(1)式で、LbとSbとの関係は下記(2)
式で各々表される。
【0082】 La/Sa=C/(A−T) …(1) Lb/Sb=C/(B−T) …(2) これら(1)式および(2)式により、硬貨の厚さTは
下記(3)式で表される。
【0083】 T=(A・Sb−B・Sa・K)/(Sb−Sa・K) …(3) 但し、K=Lb/La したがって、図7と同様にしてホトダイオード7、9の
出力より影のエッジの位置LaとLbとを算出し、それ
らの算出値と、予め定められた固定値A、B、Sa、S
bと、上記(3)式とに基づいて演算を行うことにより
硬貨の厚さTを求めることができる。
【0084】図10は、本実施形態の円形物体識別装置
に備わった制御回路を示すブロック図である。この制御
回路は、システム全体の制御およびホトダイオード出力
信号の演算処理を行う中央演算処理装置としてのCPU
20を備える。このCPU20にはROM21およびR
AM22が接続されており、CPU20はROM21に
書き込まれているプログラムに従って入出力ポートから
データを読み取ったり出力したり、RAM22に対して
データの読み書きを行ったり、演算処理を行ったりす
る。
【0085】CPU20の入力ポートには各種のスイッ
チを収めたスイッチボックス23が接続され、CPU2
0の出力ポートにはディスプレイ24が接続されてい
る。上記スイッチボックス23は、識別すべき金種の設
定を含む各種のモード設定やディスプレイ24に対する
表示情報の設定などの各種の情報を入力する。また、C
PU20の出力ポートにはLED制御回路25が接続さ
れており、このLED制御回路25は、その出力端に接
続されている照明用光源(LED)10、12の点灯制
御を行う。
【0086】前記光源10、12から放射される光を受
光する位置にはホトダイオード6〜9が配置され、ホト
ダイオード6の出力端には増幅器32が、ホトダイオー
ド7の出力端には増幅器34が、ホトダイオード8の出
力端には増幅器33が、ホトダイオード9の出力端には
増幅器35が各々接続されている。これら増幅器32〜
35はホトダイオード6〜9より出力される光電流を増
幅して出力する。増幅器32〜35の出力端にはA/D
変換器36〜39が接続されており、A/D変換器36
〜39は増幅器32〜35より出力されるアナログ信号
をデジタル信号に変換してCPU20へ出力する。
【0087】また、増幅器32の出力端にはハイパスフ
ィルター40が接続され、ハイパスフィルター40は増
幅器32より出力される高周波信号のみを選択的に出力
する。増幅器34の出力端にもハイパスフィルター41
が接続され、ハイパスフィルター41は増幅器34より
出力される高周波信号のみを選択的に出力する。ハイパ
スフィルター40と41の出力端には加算回路42が接
続され、加算回路42はハイパスフィルター40と41
の出力を加算する。加算回路42の出力端には増幅器4
3が接続され、増幅器43は加算回路42の出力を増幅
する。増幅器43の出力端にはコンパレーター44が接
続され、コンパレーター44は増幅器43の出力を入力
してハイ、ローの2値化した信号をCPU20へと出力
する。
【0088】上記ハイパスフィルター40と41、加算
回路42、増幅器43およびコンパレーター44は、硬
貨の通過を検出するための硬貨通過検出回路45を構成
し、硬貨通過検出回路45は硬貨がホトダイオード6と
7の上に到達したことを検出した時にハイからローレベ
ルへと切り替わる。
【0089】また、増幅器33の出力端にはハイパスフ
ィルター40Aが接続され、ハイパスフィルター40A
は増幅器33より出力される高周波信号のみを選択的に
出力する。増幅器35の出力端にもハイパスフィルター
41Aが接続され、ハイパスフィルター41Aは増幅器
35より出力される高周波信号のみを選択的に出力す
る。ハイパスフィルター40Aと41Aの出力端には加
算回路42Aが接続され、加算回路42Aはハイパスフ
ィルター40Aと41Aの出力を加算する。加算回路4
2Aの出力端には増幅器43Aが接続され、増幅器43
Aは加算回路42Aの出力を増幅する。増幅器43Aの
出力端にはコンパレーター44Aが接続され、コンパレ
ーター44Aは増幅器43Aの出力を入力してハイ、ロ
ーの2値化した信号を出力する。
【0090】上記ハイパスフィルター40Aと41A、
加算回路42A、増幅器43Aおよびコンパレーター4
4Aは硬貨の通過を検出するための硬貨通過検出回路4
6を構成し、硬貨通過検出回路46は、硬貨通過検出回
路45と同様の硬貨通過を検出するための回路であり、
硬貨4がホトダイオード8と9の上に到達したことを検
出した時にハイからローレベルへと変化する信号を出力
する。硬貨通過検出回路46の出力端にはゲート回路4
7が接続され、ゲート回路47はCPU20からの制御
信号により硬貨通過検出回路46から入力した信号をC
PU20の入力ポートに出力する。
【0091】また、CPU20の出力ポートにはフラッ
パー制御回路48が接続され、フラッパー制御回路48
の出力端には硬貨の選別を行う為のフラッパー制御用モ
ータ等の駆動源(図示せず)が接続されており、フラッ
パー制御回路48はCPU20から出力されるコントロ
ール信号に基づいて識別した硬貨の選別を行う為のフラ
ッパー制御用モータ等の駆動源(図示せず)への通電制
御を行う。上記駆動源(図示せず)は、フラッパー機構
49の一部を構成するものである。フラッパー機構49
の動作状態はセンサー50により監視され、センサー5
0による監視結果はCPU20へ出力される。なお、硬
貨の仕分けのためのフラッパー機構49や、硬貨を強制
的に搬送する機構については、本発明の直接的な構成要
素ではないので、詳細な説明は省略する。
【0092】次に、本実施形態に係る円形物体識別装置
の全体的な動作について、図11のフローチャートと図
12のタイミングチャートに基づき説明する。
【0093】まず、最初に硬貨識別動作をスタートさせ
ると、CPU20はROM21に格納されたプログラム
の実行を開始し、システム及び各部機構の初期化、ディ
スプレー24に対する初期画面表示と硬貨搬送機構の動
作開始を行う(ステップS1)。
【0094】次に、硬貨の識別を行うために2つのLE
D光源10、12を点灯し(ステップS2)、ホトダイ
オード6〜9から出力されるアナログ信号を増幅器32
〜35で増幅し、A/D変換器36〜39でデジタル信
号に変換してCPU20へ取り込む(ステップS3、S
4)。また、同時にカウンターをスタートさせて、予め
決められた一定時間毎にホトダイオード6〜9から出力
されるデータをCPU20へと連続して取り込み、所定
のメモリー番地へと順次格納する。そして、その取り込
み回数(N)が、予め決められた一定の回数(C)だけ
取り込まれたかをチェックして、一定の回数のデータが
取り込まれるまで、この動作を繰り返す(ステップS
5)。
【0095】一定回数のデータ取り込みが完了すると前
記NをCに設定してデータ取り込みを一旦終了し(ステ
ップS6)、各ホトダイオード6〜9毎に複数回取り込
まれた上記メモリー番地のデータを平均化処理し、その
平均値を算出する(ステップS7)。このように各ホト
ダイオード6〜9毎に複数回取り込んだデータの平均値
を求めることで、ノイズの影響を除去して各ホトダイオ
ード6〜9の受光面上の明るさを正確に求めることがで
きる。しかして、図8を用いて説明したように、各ホト
ダイオード6〜8の受光面上における平均照度値が求め
られる。
【0096】ここで、求められたホトダイオード6〜8
の3つの受光面上の平均照度データは相互に比較され、
これらのホトダイオード6〜8の受光面上における照度
分布の差がチェックされ、いわゆるフラットネスチェッ
クが行われる(ステップS8)。そして、平均照度値に
一定以上の差がある場合には搬送通路を構成するガラス
表面などにゴミやほこりなどが付着した可能性が高く、
この状態で識別を行うと正確な判定が行えないと判断し
て識別動作を中断して警告表示を行い、使用者にガラス
面の清掃を指示する(ステップS9)。
【0097】なお、本実施形態の円形物体識別装置を組
み立てる際に、予め各ホトダイオード6〜8の平均照度
を測定し、この測定値をメモリーに記憶しておけば、こ
の記憶されたデータと上記の実際の使用時に求められた
平均照度データを比較することでより正確に上記判断を
行うことができる。
【0098】次に、ステップS8のフラットネスチェッ
クにおいて各ホトダイオード6〜8の受光面上の平均照
度値が正常と判断されると、硬貨通過検出回路45の出
力信号がローレベルであるか否かチェックする(ステッ
プS10)。そして、出力信号がハイレベルの場合には
硬貨4がまだホトダイオード6、7に到達していないと
判断し、複数回連続して取り込まれた前記各ホトダイオ
ード6、7のデータが格納されている記憶番地を1つず
つシフトして最初に取り込まれたデータを削除し、代わ
りに最新の現時点における各ホトダイオード6、7の出
力信号を取り込んでシフトした後に開いた所定のメモリ
ー番地に格納して、出力信号がローレベルになるまでこ
の動作を繰り返す(ステップS11)。このようにして
常時最新の照度データのチェックが行えるようにしてい
る。
【0099】図12のタイムチャートに示すように、T
1時点において硬貨が搬送通路の最も上流側に配置され
ているホトダイオード6と7に到達すると、ホトダイオ
ード6の出力V1とホトダイオード7の出力V3は減少
し始め、高周波信号のみを取り出すハイパスフィルター
40、41の出力も同様に変化して硬貨通過検出回路4
5の出力信号がハイよりローへと変化する。ここで、加
算回路42と増幅器43は、硬貨がホトダイオード6ま
たは7に到達した瞬間をできるだけ早く検出する目的の
為に設けてある。
【0100】そして、硬貨通過検出回路45の出力信号
がローへと変化すると、上記平均化処理で求められた各
ホトダイオード6〜8の平均照度値を確定し(ステップ
S12)、各ホトダイオード6〜9より出力される信号
をCPU20へと取り込む(ステップS13)。その取
り込まれたデータが一定以上のレベルにあるか否かをチ
ェックし(ステップS14)、一定以下の場合には搬送
されてきた硬貨のサイズが一定以上であると判断して識
別を行わずに偽硬貨として処理を行う(ステップS2
6)。一定以上の場合には、各ホトダイオード6〜9の
出力を、対応する各ホトダイオード6〜9の平均照度デ
ータにて除算して規格化されたホトダイオード出力を求
める(ステップS15)。そして、求められた上記規格
化されたホトダイオード6とホトダイオード8の出力V
1とV2を比較し(ステップS16)、一致していなけ
ればステップS13に戻って再び各ホトダイオード6〜
9の出力を取り込み上記のステップを繰り返し、一致す
るまでこのステップを繰り返す。規格化された上記2つ
のデータが一致すると、これらのデータを一旦記憶する
と共に識別タイミングと判定する(ステップS17)。
そして、その記憶されている規格化されたホトダイオー
ド6とホトダイオード7の出力V1とV3を加算してV
xを求める(ステップS18)。このVxは、図6に示
すようにホトダイオード6上の影のエッジの位置と、ホ
トダイオード7上の影のエッジの位置との離隔距離に応
じた値であり、硬貨の直径Dと相関性がある。次に、こ
のVx値より硬貨の直径Dを算出する(ステップS1
9)。
【0101】即ち、図7に示すようにVx値は硬貨の直
径Dに対して一義的に変化するので、予めこの式をプロ
グラミングしておけばVx値を入力して硬貨の直径Dを
算出することが出来る。または、Vx値と直径Dとの関
係をルックアップテーブルとして記憶しておいてもよ
い。なお、実際には図7に示すように硬貨の直径Dの値
は硬貨の厚さTによって影響を受けるが、予め一定の厚
さと仮定して硬貨の直径Dを算出し、後で求められた硬
貨の厚さと仮定した厚みとを比較することによって硬貨
の真偽を確かめることが出来る。または、最初に硬貨の
厚さを求めておき、この求められた値を基にしてVxと
直径との関係を決めるほぼ直線の勾配(近似値)を決定
し、決定されたほぼ直線の近似式に当てはめてVx値よ
り直径を求めてもよい。図11のフローチャートの実施
例では前者に基づいて記載してあるが、いずれのケース
も本発明の範囲内であることは明らかである。
【0102】次に、規格化されたホトダイオード7と9
の出力データに基づいてホトダイオード7と9上におけ
る硬貨の影のエッジまでの距離LaとLbを求める(ス
テップ S20、S21)。図7において直径の代わり
に横軸をLaまたはLbと置き換えれば、同様にして求
めることが出来る。
【0103】そして、求められたLa,Lb値と予め記
憶されている光学系の寸法に関する固定データ値(S
a、Sb、A、B)とを前記(3)式に入力して硬貨の
厚さTを算出する(ステップ S22)。そして、予め
記憶されている硬貨の直径と厚さとの関係をまとめたテ
ーブルを参照して、ステップ S19で求められた直径
Dに対応する硬貨の厚さT0を求め(ステップ S2
3)、本実施形態の円形物体識別装置で光学的に求めら
れた硬貨の厚さTと比較する(ステップ S24)。そ
して、両者TとT0の差が一定の範囲を超えている時に
は偽硬貨として処理を行い(ステップ S26)、フラ
ッパー制御回路48の出力でフラッパー機構を駆動して
偽硬貨格納部へ格納させる。一方、一定の範囲内の時に
は、硬貨がホトダイオード7と9を通過することを硬貨
通過検出回路46の出力変化より確認し(ステップS2
5)、その後、真正硬貨として処理し、フラッパー制御
回路48の出力でフラッパー機構49を駆動して金種毎
の仕分けして、格納を行う(ステップS27)。
【0104】かかるフローにおいては真偽の判定を硬貨
の直径データと厚さデータの両方に基づいて行うように
してあるが、直径を求めた段階でその値が既に真正硬貨
の値よりも充分外れていると判断される時には、厚さに
よる判定を待たずに偽硬貨として処理を行ってもよい。
【0105】本実施形態1による場合は、硬貨の搬送方
向に離隔した光電変換素子の検出データに基づいて識別
タイミングを範囲し、そのタイミングで検出した直径
(外形)データと厚みデータに基づいて硬貨を識別する
ので、正確に硬貨の識別をすることが可能になる。 (実施形態2)本実施形態2は、硬貨の外形(直径)と
厚みとの検出を唯一つの光源で共用した場合である。
【0106】図13は実施形態2に係る円形物体識別装
置を示す正面図、図14は実施形態2に係る円形物体識
別装置における硬貨とホトダイオードとの位置関係を示
す平面図、図15は実施形態2に係る円形物体識別装置
において用いるフレネルレンズを示す平面図である。
【0107】この円形物体識別装置は、被識別対象であ
る硬貨61が上方を搬送される搬送通路の底部の一部を
構成するガラス板60を有する。このガラス板60の下
側には、図14に示すような位置に光電変換素子として
のホトダイオード62〜65が同一高さ位置に配置さ
れ、ホトダイオード62〜65は受光した光を電気信号
へ変換して出力する。尚これらのホトダイオード62〜
65は図1で示した4つのホトダイオード6〜9にそれ
ぞれ対応するものであり、ホトダイオード62〜64、
特に62と63は、硬貨61の直径に対応する外形を測
定し、ホトダイオード63と65は硬貨の厚さを測定す
る働きをする。また、ホトダイオード65は、他のホト
ダイオード62〜64に対して幾分長めに設計されてい
るが、これは後述する点光源66から斜め方向に照射さ
れた光の硬貨による影を検出するためである。
【0108】一方、搬送通路の上方には、上記4つのホ
トダイオード62〜65のちょうど中心位置の上方に点
光源66が配置されており、点光源66はガラス板60
を透過してホトダイオード62〜65を照明する。上記
点光源66とガラス板60との間には、図15に示すよ
うに一部に開口穴67aを有するフレネルレンズ67
が、その焦点位置に点光源66を位置させるようにして
配置されている。このフレネルレンズ67は、点光源6
6より発散された光をレンズ部により平行にしてホトダ
イオード62〜65へと放射し、開口穴67aを通過し
た発散光をホトダイオード65へと入射するように構成
されている。
【0109】フレネルレンズ67の下側には、光路規制
用のマスク68が配置されている。このマスク68は、
点光源66より放射された光を4つのホトダイオード6
2〜65のみに入射するように光路を規制し、不要な有
害光の発生を防止するものである。ここで、ホトダイオ
ード62〜64に入射する光は光軸線(l−l’)に対
して平行である。よって、硬貨61の厚さに影響されず
にホトダイオード62〜64の出力信号より硬貨61の
直径を正確に求めることが出来る。また、ホトダイオー
ド63と65の出力より硬貨61の厚さが算出される。
その算出は前述した方法に準じて行われる。この場合、
光源が1つである故に、図9に示すAとBを同一、Sa
とSbを同一とした算出を行うこととなる。
【0110】本実施形態2においても、ホトダイオード
62と64とに基づいて識別タイミングを検出し、その
識別タイミングのときのホトダイオード出力に基づいて
硬貨の直径と厚みとを求めて、硬貨を識別するため、正
確な識別が可能となる。
【0111】また、本実施形態2においては、硬貨の直
径と厚さを測定するために唯一つの点光源66を用いて
いるので、4つのホトダイオード62〜65の平均照度
値をそれぞれ比較して、より詳細に通路の汚れなどの判
定を行い得るという効果を奏する。なお、フレネルレン
ズ67は円形物体識別装置全体の厚さを薄くするために
用いたものであって、代わりに通常のレンズ系を採用し
てもよく、何ら機能、性能に変化は生じないことは言う
までも無い。また、レンズの代わりに、単なるプリズム
を用いてもよく、同様の機能を有する。 (実施形態3)本実施形態3は、硬貨の外形(直径)と
厚みとに基づいて硬貨を識別する構成であり、硬貨の外
形を識別する光学系と、硬貨の厚みを識別する光学系と
を、硬貨の搬送通路に対して逆側に設けた場合である。
【0112】図16は本実施形態3の円形物体識別装置
を示す正面図である。この円形物体識別装置は、被識別
対象である硬貨71が上方を搬送される搬送通路の一部
を構成するガラス板70を有する。ガラス板70の下側
には光電変換素子としてのホトダイオード72、73、
74が実施形態1と同様に配置されており、これらホト
ダイオード72、73、74はそれぞれ図1に示すホト
ダイオード6、7、8に対応する。ガラス板70の上方
には第1の点光源76が設けられ、この第1の点光源7
6は図1の第1の光源10に対応し、ホトダイオード7
2、73、74を照明するものである。上記第1の点光
源76と搬送通路との間には、第1の点光源76から放
射される光束の光路を規制するマスク78が設けられて
おり、このマスク78は図4に示す遮光マスク11に対
応するものである。
【0113】一方、搬送通路を挟んで、第1の光源76
とは反対側に、つまり搬送通路の下側に第2の点光源7
7が配置されている。この第2の点光源77は、搬送通
路の上方に配置されたホトダイオード75を照明するた
めのものであり、図1に示す第2の光源12に対応す
る。なお、ホトダイオード75は図1におけるホトダイ
オード9に対応している。第2の光源77と搬送通路と
の間には光束規制用のマスク79が配置され、このマス
ク79は第2の光源77から放射された光の光路を規制
するものである。
【0114】この実施形態3にあっても、上述した実施
形態1と同様に、硬貨の直径と厚みとにより正確に硬貨
の識別が可能になる。
【0115】また、実施形態3にあっては、硬貨の厚み
検出用のホトダイオード75と、その光源としての第2
の点光源77とが、固化の外形認識用のホトダイオード
72〜74および光源76とは逆方向配置で設けられて
いるので、両光源76と77からの光が干渉し難くで
き、その結果として厚み検出用のホトダイオード75お
よび光源77の配置と、外形検出用のホトダイオード7
2〜74および光源76の配置との自由度を向上させ得
る。 (実施形態4)本実施形態4は硬貨の外形と穴の有無と
に基づいて硬貨を識別する場合であり、反射式光学系を
用いて構成した場合である。
【0116】図17は、本実施形態4に係る円形物体識
別装置を示す正面図、図18はその円形物体識別装置に
おける光学系を展開した状態を示す図、図19はその円
形物体識別装置における硬貨と光照射位置との関係を示
す平面図である。
【0117】この円形物体識別装置は、被識別対象であ
る硬貨81が上方を搬送される搬送通路の一部を構成す
るガラス板80を有する。ガラス板80の下側には、搬
送されてくる硬貨に対して斜め下方より光を投射するた
めの投光系82と、投光系82により投射された光の硬
貨による正反射光を検出する受光系83とが設けられて
いる。なお、ガラス板80の下側に投光系82と受光系
83とを設けたのは、ガラス板80の上側に硬貨81を
搬送する搬送ベルト89が硬貨81の中心部、つまり穴
部分を塞ぐ虞れがあるためである。以下の実施形態にお
いて、穴の有無を検出する場合は、同様の理由により反
射式光学系を用いている。但し、搬送ベルトを2列にし
て硬貨の穴を塞ぐことを回避できる場合には透過式光学
系を使用することも可能である。
【0118】投光系82は、微小光源としてのLED8
2a、レンズ82b、ホルダー82cおよび光束規制マ
スク82dから構成されている。LED82aより放射
された光はレンズ82bにより平行にされて硬貨を照明
するようになっている。これらLED82aおよびレン
ズ82bはホルダー82cにて一体的に支持されてい
る。上記ホルダー82cの前面部に、上記光束規制マス
ク82dが取付けられている。この光束規制マスク82
dには、5つの長方形状の開口が設けられていて、搬送
される硬貨81に対して図19に破線で示す様な5つの
長方形状の光束90〜94を投射するものである。
【0119】投射光束90〜93は、図1で説明した光
電変換素子としてのホトダイオード6〜9を照明するた
めの投射光に対応しており、被識別対象である硬貨81
の外形を測定するために、図示のように硬貨81から幾
分かはみ出した長方形状に形成されている。一方、投射
光束94は、これら4つの投射光束90〜93の中心に
配置された縦長長方形状の光束であって、硬貨81の中
心付近を照明し、穴の有無を検査する為のものであり、
長辺が硬貨81の穴の直径よりも長く、かつ短辺が硬貨
81の穴の直径よりも短い長方形状に形成されている。
【0120】上記受光系83は、上記投光系82より投
射された光の硬貨81による正反射光を検出する位置に
配置されており、硬貨81によって反射された反射光を
集光するためのレンズ83aと、その受光面に配置され
た受光素子基板83bと、これらレンズ83a、受光素
子基板83bを支持するためのホルダー83cとから構
成されている。なお受光素子基板83bは、硬貨81の
表面に形成される像が受光素子基板83b上に結像する
よう、つまり図17に示す如く、硬貨81とレンズ83
aに対してシャインプルーフの関係を満足するように、
受光系83のレンズ83aの光軸に対して斜めに配置さ
れているものとする。受光素子基板83b上には、上記
投射光束の硬貨81からの反射光を受光する位置に、上
記5つの投射光束に対応して5つのホトダイオード84
〜88が配置されている。
【0121】したがって、本実施形態4にあっては、図
1と同様に、硬貨81が一対のホトダイオード84、8
5に対応する位置と、別の一対のホトダイオード86、
87に対応する位置とのちょうど中間に達すると、ホト
ダイオード84と86より出力される光電流が等しくな
り、この時ホトダイオード84と85の出力を加算した
信号は硬貨の外形に対応した信号を与える事になる。よ
って、硬貨81を正確に識別することが可能になる。
【0122】また、ホトダイオード84、85が硬貨8
1の通過を検知し初めてからホトダイオード88の出力
を時系列的に検出する事によって、硬貨81の穴の有無
を検出することが出来る。即ち、穴の無い硬貨の場合に
は、硬貨が一対のホトダイオード84、85と、別の一
対のホトダイオード86、87との中間位置にきても、
中央のホトダイオード88の出力はその前後の状態と殆
ど変化しない。これに対して、穴明き硬貨の場合には、
中間位置付近において反射光の強度に急激な減少が見ら
れるのでこれを検出する事で硬貨81に設けた穴を検出
することが出来る。よって、硬貨の外形だけでなく、穴
の有無によっても硬貨81を識別できるので、より正確
な硬貨の識別が可能になる。
【0123】なお、上述した実施形態4にあっては光源
から放射される光が平行光に処理されるため、光束の距
離に応じた広がり程度を考慮する必要がなく、投光系お
よび受光系、特に受光系の配置や光電変換素子の形状に
ついて簡潔化が可能になる。また、上記複数の光電変換
素子の前面に集光レンズが存在するため、各光電変換素
子を接近して配設することが可能となり、受光系を小型
化することができる。 (実施形態5)本実施形態5は、上述した実施形態4で
平行光を用いているのに対し、光源からの放射光を硬貨
に照射し、硬貨の外形(直径)と穴の有無とにより硬貨
を識別する場合である。
【0124】図20は本実施形態5に係る円形物体識別
装置を示す正面図であり、図21は上記円形物体識別装
置における投光系の投影光束を説明するための正面図、
図22は硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上にお
ける投影光束の形状を説明するための正面図、図23は
上記硬貨より反射した上記投影光の受光面上における結
像状態を示した正面図、図24は上記円形物体識別装置
に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式
図である。
【0125】この円形物体識別装置は、被識別対象であ
る硬貨104が上方を搬送される搬送通路の底部を構成
する底板101を有し、その底板101は光学的な検出
を可能とすべく、その一部が無色透明なガラス板にて構
成されている。図20中の102及び103は、上記搬
送通路の側面を構成している側壁であり、硬貨104は
上記ガラス板からなる底板101の上側を図20の紙面
に対して垂直方向に搬送されている。また、図20中の
105は上記被測定硬貨を上記した搬送方向に対して強
制的に搬送する為の搬送ベルトであり、不図示の機構に
よって上記硬貨を上記搬送通路に沿って強制的に駆動す
る。
【0126】上記ガラス板(101)の下側には、光学
的に上記硬貨104の直径や穴の有無などを測定する為
の投光系106が、斜め右上方に光出射方向を向けて設
けられている。この投光系106は、ガラス板(10
1)を透過してその上側を搬送されてくる硬貨104に
対して斜め方向より光を投影するものであり、ホルダー
106aと、ホルダー106aに取り付けられた光源1
06bと、上記ホルダー106aの前面に取り付けられ
たマスク106cとを有する。光源106bは、上記硬
貨104を照明するための光を発生し、この光源106
bより投影された光を所定のエリア内に規制して投影す
る。ここで、硬貨104の直径や穴の有無を安定して測
定する為にはできるだけ均一に硬貨を照明する事が必要
であるから、光源106bとしては発光面積が微小で指
向特性に優れたLED(発光ダイオード)を用いてい
る。
【0127】上記硬貨104による反射光は受光系10
7にて捉えられる。この受光系107は、上記反射光を
受光して硬貨104の直径や穴の有無を識別する為の信
号を出力するものであり、ホルダー107aと、ホルダ
ー107aに取り付けられた受光レンズ107bと、上
記受光レンズ107bの結像面位置に配置された受光素
子基板107cとからなる。この受光素子基板107c
には、硬貨からの正反射光を結像する結像面に沿って後
述する4つの光電変換素子が配置されている。
【0128】ここで、上記受光レンズ107bは硬貨1
04の反射面の像を上記受光素子基板107c上に結像
する様に配置構成されている。硬貨104の反射面、即
ちガラス板101の上面をO−Cとし、受光レンズ10
7bの光軸に直交する軸線をO−Dとしたとき、硬貨1
04の反射面の像はシャインプルーフの法則により図2
0にO−Eで示す面上に結像するから、受光素子基板1
07cは受光レンズ107bの光軸に対して図示のよう
に傾けて配置してある。図24は、この場合の展開図を
示す。このように傾けて配置しているのは、受光素子基
板107cの受光エリアと、上記硬貨104の反射面、
つまりガラス板101の上面位置とを対応づけ、硬貨1
04の反射面(O−C)上に結像した上記投影光の像を
受光素子基板107c上に結像させる為である。
【0129】次に、図21から図23を参照して投影光
束と受光光束との関係を詳細に説明する。図23中の1
10a、110b、110c、110dは上記受光素子
基板107c上に図示のような位置に配置された4つの
台形形状の光電変換素子である。光電変換素子110a
は、図22に示すように上記ガラス板101の上面(O
−C)において、図示のように硬貨の搬送方向(図22
の左右方向)に対して直交する方向で、搬送通路の幅方
向中央より片側(図22の上側)に寄った位置に設定さ
れた長方形状のエリア109aからの反射光を受光する
ように配置されている。
【0130】光電変換素子110bは、上記長方形状の
エリア109aに対して搬送通路の幅方向中心に対して
反対側(図22の下側)であって対称位置に設定され
た、上記エリア109aと同一形状のエリア109bか
らの反射光を受光するように配置されている。
【0131】光電変換素子110cは、上記エリア10
9aに対し搬送方向に平行な位置であって、識別すべき
最小径の硬貨104の直径よりも短い距離離れた位置に
設定された、上記エリア109aと同一形状の長方形状
のエリア109cからの反射光を受光するよう配置され
ている。
【0132】光電変換素子110dは、上記エリア10
9aと109cとの中間位置で、かつエリア109aと
109bの中間であって搬送通路の幅方向中央の位置に
設定された、搬送方向と直交する方向に縦長い長方形状
のエリア109dからの反射光を受光するように配置さ
れている。ここで、エリア109a、109b、109
cの搬送方向に直交する方向の長さは識別すべき最小径
の硬貨104が上記エリア109a〜109cを通過す
る際に、各エリア109a〜109cの一部を同時に通
過するように、また、識別すべき最大径の硬貨104が
上記エリア109a〜109cを通過する際に各エリア
109a〜109cを同時に硬貨104の縁が通過する
ように大きさやその位置が設定されている。
【0133】また、エリア109dの大きさは、識別す
べき最小径の硬貨104の直径よりも小さく、かつ、長
手方向が識別すべき穴明き硬貨の穴の直径よりも長く、
長手方向と直交する方向が識別すべき穴明き硬貨の穴の
直径とほぼ同じか、またはそれよりも短くなるように設
定されている。
【0134】上記光電変換素子110a〜110dを台
形形状としたことについては、図24に示す様に各エリ
ア109a〜109dに対応する光電変換素子110a
〜110dの距離が各々異なる事によって結像倍率がそ
れぞれ異なる事による。
【0135】図21は、投光系106に設けたマスク1
06c面上における上記エリア109a〜109dに対
応する投影光束の形状を示したものであり、投影光束1
08aが109aに、投影光束108bが109bに、
投影光束108cが109cに、投影光束108dが1
09dにそれぞれ対応している。従って、マスク106
cとしては、上記投影光束108a〜108dを遮る事
の無いように、例えば図21に点線で示す様な上記の4
つの投影光束を包含した台形形状の開口が設けられたも
のが用いられる。
【0136】なお、上記マスク106cは、不要な光が
本実施形態の円形物体識別装置の一部に反射して有害光
となって受光系107に入射することの無いように投影
光束を規制する為のものである。
【0137】かかる構成において、硬貨104が搬送通
路を移動して来て上記投光系106の投影光束エリア内
に達し、エリア109a、109bを横切ると、上記エ
リア109a、109bを照明する光束の一部が上記硬
貨104によって受光系107側に反射され、受光レン
ズ107bによって光電変換素子110a、110b上
に、上記エリア109a、109bを横切る上記硬貨1
04の反射像を結像する。
【0138】さらに、硬貨104が移動してエリア10
9dに達すると、上記エリア109dを照明する光束の
一部が上記硬貨104によって受光系107側に反射さ
れ、受光レンズ107bによって光電変換素子110d
上に、上記エリア109dを横切る上記硬貨104の反
射像を結像する。
【0139】そして、硬貨104がエリア109cに達
すると、上記エリア109cを照明する光束の一部が上
記硬貨104によって受光系107側へと反射され、受
光レンズ107bによって光電変換素子110c上に、
上記エリア109cを横切る上記硬貨104の像を結像
する。
【0140】このようにして上記硬貨104の中心が上
記エリア109dの中心に達して図22にて示す位置に
なると、エリア109aとエリア109cとを横切る上
記硬貨104の面積が等しくなり、上記硬貨104上の
上記エリア109aと109cから反射される光量が等
しくなるので、上記エリア109aと109cからの反
射光を受光する位置に配置された2つの光電変換素子1
10aと110cの出力が等しくなる。
【0141】この時、上記光電変換素子110aと11
0cに入射する上記硬貨104からの反射光は硬貨の外
形サイズに対応している(硬貨の外形に比例して光電変
換素子に入射する光量が変化する)ので、上記光電変換
素子110aまたは110bの出力を検出する事で硬貨
の外形サイズを検出する事が出来るが、実際には硬貨が
搬送されて来る時に搬送方向に対して直交する方向にあ
る程度の位置ずれが発生するので、そのままでは測定誤
差が発生する。
【0142】そこで、本実施形態ではエリア109aと
は搬送通路の幅方向中心に対して反対側(図の下側)で
あってかつ対称な位置に上記エリア109aと同じ形状
の長方形の別のエリア109bを設け、このエリア10
9bを横切る硬貨104からの反射光を受光する受光レ
ンズ107bの結像面位置に光電変換素子110bを別
設して、上記光電変換素子110aと110bの出力の
和を求めて上記硬貨104の外形を算出するようにして
ある。このようにする事で上記硬貨104の搬送に付随
して発生する上記誤差を効率よく除去できる。また、光
電変換素子110dの出力に基づき硬貨に設けられる穴
の有無を確実に検出できる。
【0143】したがって、本実施形態5においても、実
施形態4と同様に、硬貨の外形と穴の有無とに基づき硬
貨の識別を正確に行い得る。
【0144】なお、本実施形態5においては、図25〜
図27に示すようにすることもできる。
【0145】図25〜図27は、硬貨の搬送方向に対し
て平行となる方向に上記投光系106と受光系107を
配置した構成図であり、図25は図20に、図26は図
21に、図27は図23にそれぞれ対応している。ま
た、対応する部分には同じ番号を付してある。
【0146】この例では図示のように搬送方向に対して
平行となるように投光系106及び受光系107が配置
してあるので、投影光束108a〜108dの並びと光
電変換素子110a〜110dの並びとが前記例とは異
なっているが、それ以外は同じであるので詳細な説明は
省略する。 (実施形態6)本実施形態6は、硬貨の外形と穴の有無
とを検出して硬貨の識別を行うものの、実施形態5とは
異なり、平行光を用いている。但し、受光素子基板10
7cは受光系における光軸に対して垂直に配している。
【0147】図28は、本実施形態6に係る円形物体識
別装置を示す図であり、図29は上記円形物体識別装置
における硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上にお
ける投影光束の形状を説明するための正面図、図30は
上記円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関
係を展開して示す模式図である。なお、図28〜図30
において図25と同様の機能を果たす部品には同一の番
号を付けており、詳細な説明は省略する。
【0148】この実施形態6においては、光源106b
から投射された光を、光源106bの前方に配置された
レンズ106dによって平行光として投影する。レンズ
106dの直前にはマスク106cが配置されている。
このマスク106cには前述した搬送通路を構成するガ
ラス板101の上面におけるエリア109a〜109d
に対応した4つの開口が設けられていて、図29に10
9a〜109dにて示すような4つの長方形状の光を上
記ガラス板101の上面に投影する構成となっており、
光源106bからの光は上記マスク106cに開けられ
た開口に等しい形状の光束として上記ガラス板101の
上面に投影される。
【0149】一方、受光系107は上記投光系106か
ら投影された平行光の上記投影光束109a〜109d
を通過する硬貨104からの正反射光をレンズ107b
により集光して、上記レンズ107bの結像面に配置さ
れた複数の受光素子にて受光するように配置、構成され
ており、光電変換素子は上記レンズ107bによる上記
マスク106cの結像位置に配置されている。図30
は、その光路を展開して示す図である。
【0150】なお、図29中の111a〜111dは上
記光電変換素子における受光エリアであり、受光素子基
板上での光電変換素子の取り付け誤差を考慮して、ガラ
ス板101の上面における投影光エリア109a〜10
9dよりも若干大き目に設定されている。
【0151】図31は本実施形態6の円形物体識別装置
に備わった制御回路を示すブロック図である。
【0152】この制御回路は、システム全体の制御およ
び光電変換素子の出力信号の演算処理を行なう中央演算
処理装置としてのCPU120を備える。このCPU1
20には、ROM121およびRAM122が接続され
ており、CPU120はROM121に書き込まれてい
るプログラムに従って入出力ポートからデータを読み取
ったり出力したり、RAM122に対してデータの読み
書きを行ったり、演算処理を行なったりする。
【0153】CPU120の入力ポートには各種スイッ
チを内蔵したスイッチボックス123が接続され、CP
U120の出力ポートにはディスプレイ124が接続さ
れている。上記スイッチボックス123は識別すべき金
種の設定を含む各種のモード設定やディスプレイ124
に対する表示情報の設定などの各種の情報を入力する。
また、CPU120の出力ポートにはLED制御回路1
25が接続されており、このLED制御回路125は、
その出力端に接続されている照明用照明光源(LED)
106bの点灯制御を行なう。
【0154】上記光源106bから放射された光の硬貨
による反射光を受光する位置には光電変換素子(ホトダ
イオード:PD)110a〜110dが配置され、光電
変換素子110a〜110dの出力端には増幅器13
1、132、133、134が接続され、これら増幅器
131〜134は上記光電変換素子110a〜110d
より出力される光電流を増幅して出力する。
【0155】上記増幅器131〜134の出力端にはA
/D(アナログ/デジタル)変換器135〜138が接
続され、これらA/D変換器135〜138は増幅器1
31〜134より出力されるアナログ信号をデジタル信
号に変換してCPU120へ出力する。
【0156】上記増幅器131の出力端にはハイパスフ
ィルター139が接続され、このハイパスフィルター1
39は上記増幅器131より出力される高周波信号のみ
を選択的に出力する。上記増幅器132の出力端にはハ
イパスフィルター140が接続され、このハイパスフィ
ルター140は上記増幅器132より出力される高周波
信号のみを選択的に出力する。ハイパスフィルター13
9と140の出力端には加算回路141が接続され、加
算回路141はハイパスフィルター139と140の出
力を加算する。
【0157】加算回路141の出力端には増幅器142
が接続され、この増幅器142は加算回路141の出力
を増幅する。増幅器142の出力端にはコンパレータ1
43が接続され、このコンパレータ143は増幅器14
2の出力を予め定められた一定のレベルの信号と比較
し、上記増幅器142の出力が上記一定レベル以上の場
合にハイ信号をCPU120へ出力する。
【0158】上記ハイパスフィルター139と140、
加算回路141、増幅器142およびコンパレータ14
3は、硬貨の通過を検出するための硬貨通過検出回路1
44を構成し、硬貨通過検出回路144は硬貨が光電変
換素子110aと110bの光路中、つまりガラス板1
01の上面におけるエリア109a、109bに到達し
た瞬間を、光電変換素子110aと110bの出力変化
より検出してローからハイヘと切り替わる。
【0159】また、上記増幅器133の出力端にはハイ
パスフィルタ145が接続され、ハイパスフィルタ14
5は増幅器133の出力から高周波信号のみを選択的に
出力する。ハイパスフィルタ145の出力端には増幅器
146が接続され、増幅器146は上記ハイパスフィル
タ145から出力される信号を増幅する。増幅器146
の出力端にはコンパレータ147が接続され、コンパレ
ータ147は増幅器146の出力を予め定められた一定
レベルの信号と比較して、上記増幅器146の出力が上
記一定レベル以上の場合にハイ信号を、一定レベル以下
の場合にロー信号を出力する。
【0160】上記ハイパスフィルタ145、増幅器14
6およびコンパレータ147は、上記硬貨通過検出回路
144と同様、全体として硬貨の通過を検出する硬貨通
過検出回路を構成し、特に硬貨104が光電変換素子1
10cの光路中を通過し終わった事を検出するためのも
ので、硬貨104が光電変換素子110cの光路中、つ
まりガラス板101の上面におけるエリア109cを通
過し終わった瞬間を上記光電変換素子110cの出力変
化より検出し、ハイよりローへと変化する信号を出力す
る。
【0161】上記コンパレータ147の出力端にはゲー
ト回路148が接続され、ゲート回路148はCPU1
20からの制御信号により上記コンパレータ146の出
力を所定のタイミングでCPU120の入力ポートに出
力する。
【0162】上記A/D変換器138の出力端にはピー
クホールド回路149が接続され、ピークホールド回路
149はCPU120から出力されるコントロール信号
に基づいて上記A/D変換器138より出力される信号
のピーク値をサンプルホールドしてCPU120へ出力
する。
【0163】CPU120の出力ポートにはフラッパー
制御回路150が接続され、フラッパー制御回路150
はCPU120から出力されるコントロール信号に基づ
いて、識別した硬貨の選別を行なう為の不図示のフラッ
パー制御用モータ等の駆動源への通電制御を行なう。
【0164】上記フラッパー制御回路150の出力端に
はフラッパー駆動用のフラッパー機構151が接続さ
れ、フラッパー機構151の動作状態はセンサー152
にて監視され、センサー152はその監視結果をCPU
120へ出力する。なお、フラッパー機構151や、硬
貨を強制的に駆動して仕分けする機構については、本発
明の直接的な構成要素ではないので詳細な説明は省略す
る。
【0165】次に、図32および33のフローチャート
と、図34のタイミングチャートとに基づいて本実施形
態6の円形物体識別装置の全体的な動作について説明す
る。
【0166】先ず、硬貨識別動作をスタートさせると、
CPU120はROM121に格納されたプログラムの
実行を開始しシステム及び各部機構の初期化、ディスプ
レー124に対する初期画面表示と硬貨搬送機構の動作
開始を指令する信号を出力する(ステップS101)。
【0167】次に、硬貨の識別を行なうために出力ポー
トよりLED制御回路125に対してLED点灯信号を
出力し、光源(LED)106bを点灯する(ステップ
S102)。そして光電変換素子110aから出力され
るアナログ信号V10、光電変換素子110bから出力さ
れるアナログ信号V30、光電変換素子110cから出力
されるアナログ信号V20、光電変換素子110dから出
力されるアナログ信号V40を増幅器131〜134で増
幅した後、A/D変換器135〜138でデジタル信号
に変換してCPU120へ取り込み(ステップS10
3)、光電変換素子110a〜110dの出力を以下の
ようにチェックする(ステップS104)。即ち、上記
光電変換素子110a〜110dに入射する光は、光源
(LED)106bから投射された光がガラス板101
の表面にて反射して受光系107に入射し、光電変換素
子110a〜110d上に結像したものであり、いわば
ガラス板101の表面の反射特性に関係している。一般
にガラス板表面での反射は硬貨表面での反射に比べて充
分小さいと考えてよく、通常上記光電変換素子110a
〜110dの出力は非常に小さなものであるが、何らか
の原因によって、例えば上記ガラス板101の表面に付
着したゴミやほこり、あるいはガラス表面に発生した傷
等の影響によって、光源106bから投射された光が上
記ガラス板101の表面で散乱して受光系107に入射
して光電変換素子110a〜110d上に結像して有害
光を形成する場合も考えられるので、上記光電変換素子
110a〜110dの各出力をチェックし、上記光電変
換素子110a〜110dの出力が全て一定レベル
(α)以下であるかを確認する。
【0168】また、上記光電変換素子110a〜110
dにおける相互の出力のバランスをチェックし(ステッ
プS107)、光電変換素子相互の出力のずれが一定以
下である事を確認する。このとき、上記光電変換素子1
10a〜110dの出力が硬貨が存在しないにも係わら
ず一定レベル以上の信号を出力しているか、または各光
電変換素子の出力にばらつきがある場合には、上記ガラ
ス板101か光源106bにトラブルが有るものとして
動作を中断して光源(LED)106bを消灯し(ステ
ップS105)、ディスプレー124上に警告表示を行
なう(ステップS106)。
【0169】この様に2段階のチェックを設けている理
由は、仮に光電変換素子110a〜110d上に無視し
得ない有害光が結像していたとしても、光電変換素子相
互の出力のバランスが悪くなければ測定に与える影響は
小さいと考えて上記判定レベル(α)を多少ゆるめに設
定し、できるだけ装置が停止する確率を減少させるため
である。また、この円形物体識別装置を組み立てる際
に、予め各光電変換素子上の平均照度を測定してこの測
定値を所定のメモリーに記憶しておけば、この記憶され
たデータと上記の実際の使用時に測定された平均照度デ
ータを比較する事で、より正確に上記判断を行なうこと
が出来る。
【0170】上述したステップS107のフラットネス
チェックにおいて各光電変換素子上の照度ばらつきが正
常値以内と判断されると、硬貨通過検出回路144の出
力がチェックされ、硬貨通過検出回路144の出力がロ
ーの場合には硬貨がまだ光電変換素子110a、110
bに到達していないと判断して上記ステップS104か
らS109を繰り返し、硬貨通過検出回路144の出力
がハイレベルになるのを待つ。
【0171】そして、図34のタイムチャートに示す様
にt1時点において硬貨が搬送通路の最も上流側のエリ
ア109aと109bに到達すると、上記エリア109
a,109bを通過する硬貨からの反射光が光電変換素
子110aと110b上に結像し、上記光電変換素子1
10aと110bの出力V10、V30が増加し始める。こ
の変化は上記光電変換素子110aと110bの出力端
に接続された増幅器131と132で増幅された後、交
流信号のみを取出すハイパスフィルタ139,140に
よって変化成分のみが抽出され加算回路141に入力さ
れる。
【0172】上記加算回路141の出力端には増幅器1
42が接続されていて、増幅器142は上記変化信号を
さらに増幅してコンパレータ143へ出力し、コンパレ
ータ143は予め決められた信号レベルと上記増幅器1
42の出力を比較して上記増幅器142の出力が上記固
定の信号レベルを超えた時にハイレベルの信号を出力す
る。
【0173】このようにして硬貨が上記エリアに到達し
た瞬間を検出する。ここで加算回路141により光電変
換素子110aと光電変換素子110bの出力を加算し
ているのは硬貨の上記エリア109aと109bへの到
達を反射光を先に検知した方の受光素子の信号によって
出来るだけ早いタイミングで検出する目的のためであ
る。
【0174】ステップS109で硬貨通過検出回路14
4の出力がハイレベルになると、各光電変換素子110
a〜110dの出力がサンプリングされ(ステップS1
09)、CPU120からのコントロール信号によって
ピークホールド回路149は光電変換素子110dより
出力される信号をサンプルホールドし、ピーク値(図3
4の(b)に示すV4max)をメモリーする(ステッ
プS110)。
【0175】続いて、ステップS111で、上記ピーク
値にて光電変換素子110a〜110dの出力V10〜V
40を除算して規格化された光電変換素子出力(V1
4)を算出し、硬貨の汚れや傷等による反射率の変化
を補償する。即ち、光電変換素子110dの長辺方向の
長さは識別すべき最小径の硬貨径よりも短く、またその
短辺方向の長さは識別すべき穴明き硬貨の穴径か又はそ
れよりも短いので、上記エリア109dが搬送される硬
貨104によって完全に包含された時に上記光電変換素
子110dの出力がピークとなり、この時の上記光電変
換素子110dの出力を上記硬貨104の反射率の基準
値として用いる事が出来る。
【0176】次に、上記規格化された光電変換素子11
0aと110bの出力V1とV3を比較して、一致してい
なければステップS109に戻って再び各光電変換素子
の出力を取り込み、上記ステップを繰り返す(ステップ
S112)。そして、上記硬貨が上記エリア109aと
109cのちょうど中間に達した時、つまり図34のt
4時点において、上記規格化された2つの光電変換素子
出力V1とV3とが一致し、この信号を受けてCPU12
0は光電変換素子110aと110bの出力を取り込ん
で上記のピーク値にて規格化してV1とV2を算出し、そ
れらのデータを所定の番地に記憶する(ステップS11
3)。
【0177】また、同様にして光電変換素子110dの
出力を取り込み(ステップS114)、その出力V40
ピーク値にて規格化してV4を求め、所定の番地に記憶
する(ステップS115)。次に、ステップS116
で、上記規格化された光電変換素子出力V1とV2を加算
してVdを算出し、硬貨の直径Dを算出する(ステップ
S117)。ここで、上記のVdの値は硬貨の直径に対
してほぼリニアーに変化して一義的に定まるので、予め
この関係式をプログラミングしておけば上記Vd値より
上記硬貨の直径Dを算出することが出来る。
【0178】次に、上記の所定の番地に記憶された光電
変換素子110dの規格化データV 4の値を予め定めら
れた一定の値kと比較し、上記V4の値が上記一定値k
よりも小さい場合には上記硬貨の中央部からの反射光量
が少ないので穴明き硬貨と判定し、また上記V4の値が
上記一定値kよりも大きい場合には上記硬貨の中央部か
らの反射光量が穴明き硬貨の場合に比べて相対的に多い
ので穴無し硬貨と判定する(ステップS118)。
【0179】そして、前者の場合には、上記V4の値よ
り上記硬貨の穴の直径Hを算出し(ステップS12
0)、後者の場合には、穴の直径を示す変数Hを0に設
定する(ステップS119)。即ち、上記V4は上記硬
貨の穴の無い部分からの反射光(硬貨による反射光のピ
ーク値)と、穴を含む部分からの反射光(硬貨の中心が
光電変換素子110aと110cとの中央にある時の光
電変換素子110dの出力)との比であるから、穴の直
径に比例していて、穴の直径と上記反射光量との関係を
事前に基準硬貨を用いて測定し、記憶しておいた基準デ
ータと上記検出された光電変換素子出力に基づいて求め
られたV4とを対比する事で上記硬貨の穴の直径を求め
るものである。
【0180】次に、上記のようにして求められた直径D
と穴の直径Hとに基づいて上記硬貨の選別を行なう。即
ち、直径Dが予め設定されたaとbとの範囲内にあっ
て、かつ上記硬貨が穴明き硬貨でない場合は500円硬
貨として処理し、穴明き硬貨の場合には偽造硬貨として
処理する(ステップS121、S122、S123、S
133)。
【0181】また、直径Dが予め設定されたcとdとの
範囲内にあって、かつ上記硬貨が穴明き硬貨でない場合
は10円硬貨として処理し、穴明き硬貨の場合には偽造
硬貨として処理する(ステップS124、S125、S
126、S133)。
【0182】また、直径Dが予め設定されたeとfとの
範囲内にあって、かつ上記硬貨が穴明き硬貨でない場合
は100円硬貨として処理し、穴明き硬貨の場合には偽
造硬貨として処理する(ステップS127、S128、
S129、S133)。
【0183】また、直径Dが予め設定されたgとhとの
範囲内にあって、かつ上記硬貨の穴の大きさHがlとm
との間にある場合には50円硬貨として処理し、穴明き
硬貨でない場合には偽造硬貨として処理する(ステップ
S130、S131、S132、S133)。
【0184】上記選別出力に基づき上記硬貨が上記の円
形物体識別装置を通過した事を光電変換素子110dの
出力変化より確認した後にフラッパー制御回路150の
出力でフラッパー機構151を駆動して金種毎の仕分
け、格納を行なう。 (実施形態7)本実施形態7は、上述した実施形態5、
6と同様に、硬貨の外形と穴の有無とを検出して硬貨を
識別する場合であるものの、硬貨の外形は透過式光学系
を用い、硬貨の穴の有無は反射式光学系を用いている。
また、穴の有無だけでなく、穴の大きさをも検出する構
成としている。
【0185】図35は、本実施形態7に係る円形物体識
別装置を示す正面図であり、図36は硬貨と光電変換素
子との位置関係を説明するための正面図、図37は硬貨
と光電変換素子との位置関係の他の例を説明するための
正面図、図38は上記円形物体識別装置に備わった投光
系と受光系との関係を展開して示す模式図、図39は上
記円形物体識別装置に設けられた投光系に備わったマス
クを示す正面図、図40は上記円形物体識別装置に設け
られた受光系に備わった受光素子基板を示す正面図であ
る。
【0186】この円形物体識別装置は、図35に示すよ
うに被識別対象である硬貨201が上方を搬送される搬
送通路の底部を構成する底板200を有し、この底板2
00は光学的に硬貨201を識別する為に無色透明なガ
ラス板にて構成されている。底板200の上方には、上
記硬貨201の上面に接触して上記硬貨201を強制的
に搬送するための搬送ベルト202が設けられている。
搬送ベルト202による硬貨201の搬送域の上方に
は、微小な光源203が設けられ、この光源203は上
記搬送通路を移動してくる硬貨201を一様に照明す
る。上記光源203と上記硬貨201の搬送域との間に
は投光マスク204が設けられ、この投光マスク204
は上記光源203から投影される光を所定のエリアに規
制して不要な光の発生を防止する。
【0187】なお、この照明エリアは後述する3つの光
電変換素子205、206、207全体をカバーする様
に設定されている。光電変換素子205〜207は上記
ガラス板200の下側表面に形成された長方形状のアモ
ルファスシリコンホトダイオードであり、図36または
図37にて示す様に硬貨201の搬送方向に対して直交
する方向で搬送通路の両側の図の位置に配置されてい
る。即ち、光電変換素子205と光電変換素子206は
硬貨201の搬送通路の上流側で、上記搬送通路の両側
で上記搬送通路の幅方向中心に対して対称となる位置に
配置されている。
【0188】上記光電変換素子205と光電変換素子2
06とは少なくとも上記搬送ベルト202の幅の分だけ
離して上記の位置に配置されており、識別すべき最大径
の硬貨が上記搬送通路を通過した際に、上記光電変換素
子205と光電変換素子206に入射する、上記光源2
03からのマスク204を経た照明光がすべて上記硬貨
によって遮られる事のない様にまた、識別すべき最小径
の硬貨が上記搬送通路を通過した際に、上記光源203
からのマスク204を経た照明光の一部が必ず上記硬貨
によって遮られる様に上記光電変換素子205と光電変
換素子206の長さが決められている。
【0189】光電変換素子207は、上記光電変換素子
205と光電変換素子206に対して搬送通路の下流側
に配置されていて、識別すべき最小径の硬貨が通過時に
上記光電変換素子205と光電変換素子207に入射す
る、上記光源203からのマスク204を経た照明光の
一部が同時に遮られるような間隔で上記光電変換素子2
05と平行に上記搬送通路の片側に配置されている。
【0190】上記ガラス板200の下側には投光系20
8が設けられ、この投光系208は、上記光電変換素子
205と光電変換素子207の中間で搬送通路の幅方向
中央に対して搬送方向に対して直交または平行する長方
形状の光を斜め方向より投射する。
【0191】上記投光系208は、後述する部品を保持
する為のホルダー208aと、光源208bと、上記光
源208bより投射された光を平行にして投影する為の
レンズ208cと、上記レンズ208cの直前に配置さ
れたマスク208dとを有し、マスク208dは上記投
影光を上述した長方形状に整形する。また、上記ガラス
板200の下側には上記硬貨201によって正反射され
た上記投光系208からの光を検出する為の受光系20
9が設けられている。この受光系209はホルダー20
9aと、上記正反射光を集光するためのレンズ209b
と、上記レンズ209bの結像面に配置された光電変換
素子を搭載した受光素子基板209cとから構成され
る。
【0192】なお、硬貨と上記投影光束との位置関係を
図36と図37に示す。図で矢印で示した方向が硬貨の
搬送方向である。図38は、上記投光系208と受光系
209の展開図である。受光レンズ209bは上記マス
ク208dの像を上記基板209c上の光電変換素子に
結像させるように設定されている。
【0193】図39は、上記マスク208dを示す正面
図、図40は上記受光素子基板209cの平面図であ
る。受光素子基板209cには、図40に示すように2
つの光電変換素子211と212とを有し、光電変換素
子211は、上記レンズ209bの光軸センターに配置
された円形のもので、上記搬送通路の中央部からの反射
光、即ち硬貨の中央部からの反射光を受光する。光電変
換素子212は上記光電変換素子211が設けられた円
形領域および配線部を除いた長方形状のもので、上記搬
送通路の主として周辺寄りの領域、即ち硬貨の周辺寄り
の部分からの反射光を受光する様に配置・構成されてい
る。上記光電変換素子211の出力と212の出力との
差、または比を求める事で搬送される硬貨201の穴の
有無や穴の大きさ(半径または直径)が測定される。
【0194】図41は、硬貨の搬送に伴う上記光電変換
素子205、207、211、212の出力の変化の様
子を示したタイミングチャートである。図でtlは硬貨
201の影が光電変換素子205の受光面上にかかり始
めた時点を、t2は上記硬貨201の先端が上記投光系
208の投影光路(光電変換素子211と212の受光
光路)内にかかり始めた時点を、t3は上記硬貨201
の影が光電変換素子207の受光面上にかかり始めた時
点を、t4は上記硬貨201が上記光電変換素子205
と207の中間位置にある時を、t5は上記硬貨201
が上記光電変換素子205を照明する上記光源203か
らのマスク204を経た光路より外れ始めた時点を、t
6は上記硬貨201の後端が上記投光系208の投影光
路(光電変換素子211と212の受光光路)より外れ
始めた時点を、t7は上記硬貨201が上記光電変換素
子207を照明する上記光源203からのマスク204
を経た光路より外れ始めた時点を示している。
【0195】ここで、図31から図34にて説明したの
と同様に、上記硬貨201が上記搬送通路の同じ側に平
行に並んで配置された上記光電変換素子205と光電変
換素子207の中間に来た時点t4において、上記光電
変換素子205と207の受光面上に投影される上記硬
貨201の影の面積が等しくなり、上記光電変換素子2
05と光電変換素子207の出力が等しくなる(V
b)。よって、識別タイミングを判定できる。そして、
このタイミングのときの光電変換素子205、206お
よび207の少なくとも2以上の出力を用いて硬貨の外
形を検出できる。また、この時点において上記光電変換
素子211は上記硬貨201の中央部からの反射光を、
光電変換素子212は上記硬貨201の上記中央部の両
側からの反射光を受光する事となり、例えば上記硬貨2
01が穴明き硬貨の場合には上記投光系208からの投
影光の一部が上記硬貨201の穴の部分を通過し、その
部分からの反射光が減少して上記光電変換素子211の
出力が少なくなる。
【0196】これに対して光電変換素子212は上記硬
貨201の周辺部からの反射光を受光しているのでその
出力は大きく、上記光電変換素子211と212の出力
cとVaとの差または比を求める事によって上記硬貨の
穴の有無と穴の大きさを検出する事が出来る。
【0197】したがって、本実施形態7による場合は、
硬貨の外形と穴の有無と穴の大きさとに基づいて硬貨を
識別できるので、正確な硬貨識別が可能になる。
【0198】なお、上記各実施形態1〜7においては、
硬貨の外形(直径)と厚み、または、硬貨の外形(直
径)と穴の有無、または、硬貨の外形(直径)と穴の大
きさに基づいて硬貨を識別する場合を説明しているが、
本発明はこれに限らず、硬貨の外形のみに基づいて硬貨
の識別を行うようにしてもよい。また、本発明は、硬貨
の外形(直径)と厚みと穴の有無とに基づき、または、
硬貨の外形(直径)と厚みと穴の有無と穴の大きさとに
基づき硬貨を識別するようにしてもよい。
【0199】また、上記各実施形態1〜7においては、
硬貨の識別を行う場合を例に挙げているが、本発明はこ
れに限らず、メダルや他の円形物体の識別にも同様に適
用することができる。
【0200】また、上述した実施形態では光電変換素子
としてホトダイオードやアモルファスシリコンホトダイ
オードを例に挙げているが、本発明はこれらのホトダイ
オードに限らず他の光電変換素子を使用することができ
る。
【0201】
【発明の効果】上述したように本発明の円形物体識別装
置による場合には、一対の光電変換素子の一方および第
3の光電変換素子が円形物体の縁部に関する明暗境界を
検出した時点における、一対の光電変換素子の検出値お
よび第3の光電変換素子の検出値のうちの2値または3
値に基づいて把握される円形物体の外形認識により円形
物体を識別する構成である故に、円形物体の搬送方向に
離隔した2つの光電変換素子が円形物体を捉えた時を識
別タイミングと判定し、円形物体の外形認識に基づいて
円形物体を正確に識別することが可能になり、よって光
電変換素子による簡単な構成であっても、円形物体の識
別タイミングを正確に検出して円形物体を確実に識別可
能とし得る円形物体識別装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置を
硬貨の識別に適用した状態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置の
Y方向における断面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置の
X方向における断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に
備わった遮光マスクの詳細を示す正面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に
備わった第2の遮光マスクの詳細を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に
より硬貨の厚みを測定する原理の説明図である。
【図7】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に
おける一対のホトダイオードの出力を加算した出力が硬
貨の外形サイズに対してリニアーに変化することを示す
図である。
【図8】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に
おいて、搬送方向に対して直交する方向に搬送誤差が生
じている状態を示す平面図である。
【図9】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に
おいて、各ホトダイオード面上の照度に照度差が生じた
場合に発生する測定エラーを防止する理由の説明図であ
る。
【図10】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置
の制御回路を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置
の全体的な動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図12】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置
の全体的な動作を説明するためのタイミングチャートで
ある。
【図13】本発明の実施形態2に係る円形物体識別装置
を示す正面図である。
【図14】本発明の実施形態2に係る円形物体識別装置
における硬貨とホトダイオードとの位置関係を示す平面
図である。
【図15】本発明の実施形態2に係る円形物体識別装置
において用いるフレネルレンズを示す平面図である。
【図16】本発明の実施形態3に係る円形物体識別装置
を示す正面図である。
【図17】本発明の実施形態4に係る円形物体識別装置
を示す正面図である。
【図18】本発明の実施形態4に係る円形物体識別装置
における光学系を展開した状態を示す図である。
【図19】本発明の実施形態4に係る円形物体識別装置
における硬貨と光照射位置との関係を示す説明図であ
る。
【図20】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置を示す正面図である。
【図21】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置における投光系の投影光束を説明するための正面図で
ある。
【図22】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置において、硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上
における投影光束の形状を説明するための正面図であ
る。
【図23】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置における硬貨より反射した投影光の受光面上における
結像状態を示した正面図である。
【図24】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置における円形物体識別装置に備わった投光系と受光系
との関係を展開して示す模式図である。
【図25】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置の他の例を示す正面図である。
【図26】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置の他の例における投光系の投影光束を説明するための
正面図である。
【図27】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装
置の他の例における硬貨より反射した投影光の受光面上
における結像状態を示した正面図である。
【図28】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
を示す図である。
【図29】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
における硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上にお
ける投影光束の形状を説明するための正面図である。
【図30】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式
図である。
【図31】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
に備わった制御回路を示すブロック図である。
【図32】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
の全体的な動作を示すフローチャート(前半部)であ
る。
【図33】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
の全体的な動作を示すフローチャート(後半部)であ
る。
【図34】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置
の全体的な動作を示すタイミングチャートである。
【図35】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
を示す正面図である。
【図36】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
における硬貨と光電変換素子との位置関係を説明するた
めの正面図である。
【図37】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
における硬貨と光電変換素子との位置関係の他の例を説
明するための正面図である。
【図38】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式
図である。
【図39】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
に設けられた投光系に備わったマスクを示す正面図であ
る。
【図40】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
に設けられた受光系に備わった受光素子基板を示す正面
図である。
【図41】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置
の受光素子基板に設れられた光電変換素子の出力の変化
の様子を示したタイミングチャートである。
【図42】従来の円形物体識別装置により硬貨の直径の
検出内容を説明する図である。
【符号の説明】
4、61、81、104 硬貨(円形物体) 6、7、8、9、62、63、64、65、72、7
3、74、75、84、85、86、87、88、11
0a、110b、110c、110d ホトダイオード
(光電変換素子) 10、76 第1の光源 12、77 第2の光源 66 点光源 82、106 投光系 82a LED 83、107 受光系 83b 受光素子基板 106b 光源

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被識別対象である円形物体が搬送されて
    いく搬送域の両側の縁に関する明暗境界を検出視野内と
    する一対の光電変換素子と、その一方の光電変換素子に
    よる検出視野より搬送方向にずれた位置にある搬送域の
    縁に関する明暗境界を検出視野内とする第3の光電変換
    素子とを有し、上記一方の光電変換素子および第3の光
    電変換素子の出力に基づいて円形物体が特定位置に達し
    たことを検出し、その検出時点における、上記一対の光
    電変換素子の検出値および第3の光電変換素子の検出値
    のうちの2値または3値に基づいて把握される円形物体
    の外形認識により円形物体を識別することを特徴とする
    円形物体識別装置。
  2. 【請求項2】 上記一対の光電変換素子の少なくとも片
    方および上記第3の光電変換素子が、最小径円形物体お
    よび最大径円形物体の縁に関する明暗境界を検出するよ
    うに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    円形物体識別装置。
  3. 【請求項3】 上記一対の光電変換素子が搬送域の幅方
    向中央より等距離の位置の上方に設けられ、かつ上記第
    3の光電変換素子が上記距離と同一距離だけ上記幅方向
    中央から離れた位置の上方に設けられていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の円形物体識別装置。
  4. 【請求項4】 上記第3の光電変換素子および上記一対
    の光電変換素子を照明する単一の光源が、これら光電変
    換素子とは上記搬送域を挟んで反対側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の円
    形物体識別装置。
  5. 【請求項5】 上記光源とは別に第2の光源と、この第
    2の光源にて照明される第4の光電変換素子とが設けら
    れ、これら第2の光源と第4の光電変換素子にて捉えら
    れる円形物体の縁に関する明暗境界との位置関係と、上
    記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子の
    一つにて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界と上
    記光源との位置関係とに基づいて円形物体の厚みも測定
    することを特徴とする請求項4に記載の円形物体識別装
    置。
  6. 【請求項6】 上記光源および上記第2の光源が搬送域
    に対して同じ側に、上記一対の光電変換素子、上記第3
    の光電変換素子および上記第4の光電変換素子が光源と
    は反対側であって、搬送域に対して同じ側に設けられて
    いることを特徴とする請求項5に記載の円形物体識別装
    置。
  7. 【請求項7】 上記光源と上記第2の光源とが搬送域に
    対して反対側に、上記一対の光電変換素子および上記第
    3の光電変換素子が光源とは反対側であって、搬送域に
    対して上記第4の光電変換素子と反対側に設けられてい
    ることを特徴とする請求項5に記載の円形物体識別装
    置。
  8. 【請求項8】 上記光源からの光を上記一対の光電変換
    素子および上記第3の光電変換素子へ平行光として照明
    するレンズ系が設けられていることを特徴とする請求項
    6または7に記載の円形物体識別装置。
  9. 【請求項9】 予め求めている円形物体の直径と厚みと
    の関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づ
    き円形物体の真偽を判定することを特徴とする請求項5
    乃至8のいずれかに記載の円形物体識別装置。
  10. 【請求項10】 上記一方の光電変換素子および第3の
    光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が
    共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出
    力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミ
    ング信号を出力する判定手段と、 上記判定手段からの識別タイミング信号を入力すると共
    に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力し、識別タ
    イミング信号の入力時における一対の光電変換素子の各
    出力信号を加算する加算手段と、 上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算さ
    れた信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円
    形物体の直径を算出する手段とを具備することを特徴と
    する請求項1乃至9のいずれかに記載の円形物体識別装
    置。
  11. 【請求項11】 上記一対の光電変換素子の各出力信号
    の基準値を記憶する記憶手段と、 上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出
    力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁
    部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて
    識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力す
    る判定手段と、 上記判定手段からの識別タイミング信号、上記記憶手段
    の基準値、上記一対の光電変換素子の各出力信号を入力
    し、識別タイミング信号を入力した時の上記各出力信号
    を基準値により除算して規格化する規格化手段と、 上記規格化手段にて規格化された各信号を加算する加算
    手段と、 上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算さ
    れた信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円
    形物体の直径を算出する手段とを具備することを特徴と
    する請求項1乃至9のいずれかに記載の円形物体識別装
    置。
  12. 【請求項12】 上記第2の光源と第4の光電変換素子
    にて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界との位置
    関係と、上記第3の光電変換素子および上記一対の光電
    変換素子の一つにて捉えられる円形物体の縁に関する明
    暗境界と上記光源との位置関係とに基づいて円形物体の
    厚みを検出する厚み検出手段を備えることを特徴とする
    請求項5乃至11のいずれかに記載の円形物体識別装
    置。
  13. 【請求項13】 上記搬送域に対して、上記一対の光電
    変換素子および上記第3の光電変換素子が光源と同じ側
    に設けられ、各光電変換素子が円形物体からの反射光を
    捉えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の円形物体識別装置。
  14. 【請求項14】 上記一対の光電変換素子の出力が一定
    レベル以上に達すると、円形物体の通過を示す信号を出
    力することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに
    記載の円形物体識別装置。
  15. 【請求項15】 上記一対の光電変換素子の他方と上記
    第3の光電変換素子との中間位置に第5の光電変換素子
    が設けられ、この第5の光電変換素子の出力に基づき円
    形物体に設けられる穴の有無が検出されることを特徴と
    する請求項13または14に記載の円形物体識別装置。
  16. 【請求項16】 上記第5の光電変換素子の出力に基づ
    き検出された穴の有無に基づいて円形物体の真偽が判定
    されることを特徴とする請求項15に記載の円形物体識
    別装置。
  17. 【請求項17】 予め求めている円形物体の直径と穴の
    有無との関係に基づく識別データと、これらの実測値と
    に基づき円形物体の真偽が判定されることを特徴とする
    請求項15に記載の円形物体識別装置。
  18. 【請求項18】 予め求めている円形物体の直径、厚み
    および穴の有無の関係に基づく識別データと、これらの
    実測値とに基づき円形物体の真偽が判定されることを特
    徴とする請求項15に記載の円形物体識別装置。
  19. 【請求項19】 上記光源からの放射光を平行光とする
    レンズと、レンズを透過した平行光を部分的に遮光して
    円形物体に照射させるマスクとが設けられていることを
    特徴とする請求項15乃至18のいずれかに記載の円形
    物体識別装置。
  20. 【請求項20】 上記一対の光電変換素子、第3の光電
    変換素子および第5の光電変換素子の前に、円形物体か
    らの反射光を集光するレンズが設けられていることを特
    徴とする請求項19に記載の円形物体識別装置。
  21. 【請求項21】 上記光源からの放射光を所定エリアの
    光束にするマスクを有することを特徴とする請求項1
    5、16、17、18または20に記載の円形物体識別
    装置。
  22. 【請求項22】 円形物体からの反射光を集光するレン
    ズが設けられていることを特徴とする請求項21に記載
    の円形物体識別装置。
  23. 【請求項23】 上記第5の光電変換素子は、その中央
    部に位置する第1受光部と、その外側を包囲する第2受
    光部とを有し、第1受光部と第2受光部の出力の比また
    は差に基づいて、円形物体に設けられる穴の有無に加え
    て穴の径をも検出することを特徴とする請求項15乃至
    22のいずれかに記載の円形物体識別装置。
  24. 【請求項24】 上記第5の光電変換素子を照明する第
    3の光源が別に設けられていることを特徴とする請求項
    23に記載の円形物体識別装置。
  25. 【請求項25】 上記一方の光電変換素子および第3の
    光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が
    共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出
    力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミ
    ング信号を出力する判定手段と、 上記判定手段からの識別タイミング信号を入力すると共
    に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力し、識別タ
    イミング信号の入力時における一対の光電変換素子の各
    出力信号を加算する加算手段と、 上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算さ
    れた信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円
    形物体の直径を算出する手段と、 上記第5の光電変換素子からの出力を入力し、そのピー
    ク値を検出するピークホールド回路と、 上記第5の光電変換素子からの出力を記憶し、その記憶
    値とピークホールド回路からのピーク値との比により円
    形物体の穴径を算出する手段とを具備することを特徴と
    する請求項15乃至24のいずれかに記載の円形物体識
    別装置。
  26. 【請求項26】 上記ピークホールド回路に記憶された
    ピーク値に基づいて各光電変換素子の出力を規格化した
    値により円形物体の直径と穴径とを算出することを特徴
    とする請求項25に記載の円形物体識別装置。
JP2000194336A 2000-06-28 2000-06-28 円形物体識別装置 Expired - Fee Related JP4381570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000194336A JP4381570B2 (ja) 2000-06-28 2000-06-28 円形物体識別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000194336A JP4381570B2 (ja) 2000-06-28 2000-06-28 円形物体識別装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002015350A true JP2002015350A (ja) 2002-01-18
JP4381570B2 JP4381570B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=18693183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000194336A Expired - Fee Related JP4381570B2 (ja) 2000-06-28 2000-06-28 円形物体識別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4381570B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016062161A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 ローレル精機株式会社 硬貨処理装置
CN110099190A (zh) * 2019-04-22 2019-08-06 威海华菱光电股份有限公司 接触式图像传感器和检测装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016062161A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 ローレル精機株式会社 硬貨処理装置
CN110099190A (zh) * 2019-04-22 2019-08-06 威海华菱光电股份有限公司 接触式图像传感器和检测装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4381570B2 (ja) 2009-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1049054B1 (en) Coin discriminating apparatus
US6484865B1 (en) Coin discriminating apparatus
JP2007514219A (ja) 紙幣検証装置のための反射式光学センサ
JP2002260051A (ja) 紙幣識別装置
EP1056055B1 (en) Coin discriminating apparatus
US20020074210A1 (en) Methods and apparatus for detection of coin denomination and other parameters
WO2018142998A1 (ja) 画像採取装置、硬貨状媒体処理機及び画像採取方法
JP4615343B2 (ja) 硬貨識別装置
JP4381570B2 (ja) 円形物体識別装置
JP2018169725A (ja) 硬貨識別装置及び硬貨識別方法
JPH1011629A (ja) コインの画像入力装置およびコイン識別装置
RU2271576C2 (ru) Способ определения подлинности банкнот и устройство для его осуществления
JPH09218968A (ja) 硬貨識別装置
JP3838688B2 (ja) コイン識別装置
WO2018142999A1 (ja) 画像採取装置、硬貨状媒体処理機及び画像採取方法
RU35455U1 (ru) Устройство для определения подлинности банкнот
JP3012128B2 (ja) 硬貨判別装置
JP2019185652A (ja) 硬貨摩耗又は変形検出装置、硬貨処理機、及び、硬貨摩耗又は変形検出方法
JP4221171B2 (ja) 硬貨識別装置
JPH09167270A (ja) コイン識別装置
JP2001209839A (ja) 紙幣識別装置
JPH10222715A (ja) ワーク画像取込装置
JP2004227366A (ja) コインの識別装置および識別方法
JPH11250308A (ja) 紙葉類反射センサ
JP2007156643A (ja) 光学検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090916

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151002

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees