JP2002014570A - ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置

Info

Publication number
JP2002014570A
JP2002014570A JP2000197180A JP2000197180A JP2002014570A JP 2002014570 A JP2002014570 A JP 2002014570A JP 2000197180 A JP2000197180 A JP 2000197180A JP 2000197180 A JP2000197180 A JP 2000197180A JP 2002014570 A JP2002014570 A JP 2002014570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
roller
axial direction
intermediate transfer
rollers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000197180A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4051173B2 (ja
Inventor
Yuji Sawai
雄次 澤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000197180A priority Critical patent/JP4051173B2/ja
Publication of JP2002014570A publication Critical patent/JP2002014570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4051173B2 publication Critical patent/JP4051173B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト部材のガイド部材がローラのガイド部
を乗り上げることなく、ベルト部材が安定して回動移動
することのできる低コストなベルト駆動装置、ベルト駆
動方法及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 軸方向に移動しない駆動ローラ44に対
し、テンションローラ48及び2次転写対向ローラ46
は軸方向に移動可能に構成されている。例えば、駆動ロ
ーラ44に対してテンションローラ48が矢印L方向
にずれて組立てられているとすると、テンションローラ
48のガイド溝114aの軸方向位置が駆動ローラ44
のガイド溝102aとずれ、中間転写ベルト41が蛇行
して張架される。この状態で中間転写ベルト41が回転
移動すると、回転移動によるベルトテンションでテンシ
ョンローラ48は矢印R方向に移動し、テンションロ
ーラ48のガイド溝114aの軸方向位置が駆動ローラ
44のガイド溝102aの位置と略一致する。よって、
ガイド部材41aが特定のローラのガイド溝に強く当接
することなく、中間転写ベルト41は蛇行せず真直ぐに
回転移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンタ、ファクシミリなどに用いられるベルト駆動装
置、ベルト駆動方法及び画像形成装置に係り、詳しく
は、内周面側にベルト寄りを規制するガイド部材を少な
くとも1つ備えたベルト部材と、該ガイド部材をガイド
するガイド部を備えた複数のローラと、該複数のローラ
のうち少なくとも1本を駆動する駆動手段とを有し、該
ベルト部材を該複数のローラで張架し回動駆動するベル
ト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置において、像担持体として
感光体ベルトや中間転写ベルトを用いたものが知られて
いる。また、像担持体に対向する位置に設けられ、転写
材を搬送しながら転写材に像を転写する搬送ベルトを用
いたものも知られている。これらのベルトは、複数のロ
ーラに張架されて回転移動が行われるが、回転移動方向
に対して直交する方向(ローラ軸方向)にずれる、いわ
ゆるベルト寄りが発生する場合がある。複数のローラの
平行度、ベルト厚み、ベルト周長、ベルトテンション等
が均等で誤差や偏差が無い理想的な状態でベルトが回転
すれば、上記ベルト寄りは発生しない。しかし、実際に
は上記平行度等の特性に誤差や偏差があるためベルト寄
りが発生する。このベルト寄りにより、例えばベルトが
ローラから外れてしまう等の不具合が生じる。このた
め、複数のローラにベルトを張架して回転駆動を行うに
は、ベルトの寄り防止の機構を設けることが必要とな
る。このベルト寄りを防止する技術として、ベルトの外
周面側、もしくは内周面側にベルト寄りを規制するガイ
ド部材を設ける従来技術がある。
【0003】ベルト外周面側にガイド部材を設ける技術
としては、特開平9−114266号公報に記載された
技術がある。この技術は、転写シートを搬送する搬送ベ
ルト外周面に対向して表面移動する感光体ドラム等の像
担持体にガイド部材と係合する溝を設けることにより、
搬送ベルト寄りを防止するものである。搬送ベルトの少
なくとも一方の端部にガイド部材を設ける構成となって
おり、片側ガイドもしくは両側ガイドで搬送ベルト寄り
を規制している。また、搬送ベルト外周面側にガイド部
材を設けるので、搬送ベルト内周面側にガイド部材を設
けるのに比し、搬送ベルト製造時の作業性に優れ、また
ガイド部材を貼付する位置精度を向上させることができ
る。
【0004】また、ベルト内周面側にガイド部材を設け
る技術としては、特開平10−268660号公報に記
載された技術がある。この技術は、トナー像が転写され
る転写ベルトを張架するローラにガイド部材と係合する
溝を設けることにより、転写ベルト寄りを防止するもの
である。ガイド部材をベルトの内周面側に設けるか外周
面側に設けるかの違いはあるが、ガイド部材とこれに係
合する溝を設ける点は、前記特開平9−114266号
公報に記載されたものと同じである。上記特開平10−
268660号公報には、精度良くガイド部材を形成さ
せるために、ガイド部材と転写ベルトとを一体成形する
ことも開示されている。
【0005】また、ベルト内周面側にガイド部材を設け
る技術としては、ベルトの両側にガイド部材を設け、こ
れらのガイド部材と係合する溝をローラの両側に設け
て、ガイド部材の寄りを受けるものも知られている。ま
た、ベルト両側にガイド部材を設け、ベルトを張架する
ローラーの両端面で両ガイド部材をガイドしてベルト寄
りを防止する技術も知られている(例えば、上記特開平
9−114266号公報の図6参照)。この技術によれ
ば、ローラに溝を設けることなく、ベルト寄りを防止す
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−114266号公報に記載された技術は、搬送
ベルト外周面に貼付されたガイド部材が剥がれたり、製
造コストアップになったりする問題があった。上記搬送
ベルトの外周面側は、一般的に、転写性を高くしたり、
トナーなどがフィルム状に付着するフィルミング現象を
防止させたりするために弗素系樹脂や、弗素系樹脂粉末
を分散させ離型性を高めた薄層の離型層が形成されてい
る。ガイド部材は両面テープや接着剤によって搬送ベル
ト外周面の離型層に接着されるため、搬送ベルト外周面
の離型性が高くなるとガイド部材に要求されるベルトと
の接着強度が得られずらく、回転移動中にガイド部材の
剥がれが発生しやすくなる。また、搬送ベルト外周面の
うちガイド部材との接着面の離型層を剥がしたり、離型
層を形成するときにガイド部材との接着面をマスクして
その部分への離型層の形成を防いだりすることができる
が、いずれも製造コストアップとなる。また、搬送ベル
ト外周面側にガイド部材を設ける構成の場合、搬送ベル
トを張架するローラへの巻き付きによる伸びと、ローラ
間に張架されることによる縮みとの繰り返しにより、ガ
イド部材の最も外側の層(部分)は最も大きな伸縮が繰
り返され、ひび割れ等の不具合が発生しやすくなる。こ
の不具合を防止するためには、ガイド部材を比較的柔ら
かくて伸びやすくしなければならいため、ガイド部材は
その硬度、材質、伸び特性等が制限され、搬送ベルト寄
り力を受け止めるのに必要な耐摩耗性、強度等が確保で
きなくなるおそれがある。また、転写シートのジャム処
理時や、搬送ベルト脱着時等に像担持体の溝とガイド部
材との位置を正確に合わせることは、機構的に精度が要
求され複雑な構造となる。
【0007】また、上記特開平10−268660号公
報に記載された技術は、ガイド部材を転写ベルトと一体
成形する場合、精度の優れたガイド部材を形成すること
はできるが、実質的に弾性体(ゴム)で成形することに
限定されてしまう。ゴムよりヤング率の高い樹脂で例え
ば1mm以上の厚みのガイド部材を転写ベルト端部に設
けても、ガイド部材のみ硬くなり過ぎてしまいローラ間
に正常に張架することができないためである。また、ゴ
ムで成形することは伸びの規制や、成形方法、材料選択
等で課題が多い。例えば、転写ベルトは、一般的に、ポ
リカーボネート、ETFE、PVDF等の樹脂ベルトが
使用されているが、これらの樹脂材料を選択できないこ
とになる。また、上記ガイド部材が精度良く作れても、
複数のローラに設けられた溝の軸方向の位置がずれてい
ると、軸方向で互いに重複する溝幅の領域が狭くなり、
ガイド部材は溝幅の領域が最も狭くなる組合わせの2本
のローラの溝でガイドされることになる。ガイド部材の
幅に対して軸方向で互いに重複する溝幅の領域が狭くな
ると、ガイド部材はベルト部材の回動移動方向で蛇行し
てガイドされ、いずれかのローラの溝に強く接触する。
このため、ガイド部材と溝との接触圧が高くなり、ガイ
ド部材が溝を乗り上げたり、ガイド部材が破損したりし
やすくなる。ガイド部材が溝を乗り上げると、ガイド部
材が溝を乗り上げた状態でベルト部材が回動駆動され、
安定した回動移動が得られなくなる。なお、ローラの構
成部品の加工精度と装置の組立て精度とを向上させて各
ローラの溝位置を軸方向で合わせ上記ガイド部材の乗り
上げ等を防ぐことが可能であるが、部品製造コスト及び
装置組立てコストがアップしてしまう。
【0008】ベルト内周面側にガイド部材を設ける構成
では、各ローラの溝の位置が軸方向でずれていたり、ガ
イド部材の直角性あるいは真直度が悪かったりしても、
ガイド部材の乗り上げが発生しないように、溝の幅を広
く取ることも行われている。但し、溝の幅を広く取る
と、ベルト部材の回動移動で移動方向に対し右側もしく
は左側にベルト寄りが生じた場合、ガイド部材が寄りな
がら溝にぶつかるため、ぶつかったときの衝撃が強くな
りガイド部材の乗り上げが発生しやすくなる。また、図
16(a)、(b)に示すように、ベルト2が寄り、ガ
イド部材2aに対する負荷が大きくなるとガイド部材2
aが溝の中で変形し傾きが生じ、乗り上げが生じやすく
なったり、ベルト2に対して局所的な負荷がかかりベル
ト2にシワや亀裂等が生じやすくなったりする。また、
溝の幅を広くとっても、例えば複数のローラのうちいず
れか1本のローラの溝位置が他のローラの溝位置に対し
軸方向でずれており、ずれているローラのずれ方向と反
対方向にベルト部材のベルト寄りが生じた場合に、ガイ
ド部材が最初に接触するのはこの溝位置がずれているロ
ーラの溝となるため、このローラに対してガイド部材の
乗り上げが発生しやすくなる。
【0009】また、前述したベルト両側にガイド部材を
設け、ベルトを張架するローラの両端面で両ガイド部材
をガイドしてベルト寄りを防止する技術は、図17に示
すように、ローラに溝を設けた構成と同様に、複数のロ
ーラの端面が軸方向で互いにずれていると、ガイド部材
のローラ端部への乗り上げが発生しやすい。また、ベル
ト両側にガイド部材を接着により貼付するにあたって、
ガイド部材間の距離を精度よく一定にするには、1本目
のガイド部材をベルト端部基準で接着し、2本目のガイ
ド部材を1本目のガイド部材を基準に接着することが望
ましい。しかし、これは基準位置が変更できる接着治具
か、もしくは、2箇所の基準位置を備えた接着冶具を作
製する必要があるためコストアップになってしまう。そ
のため、ガイド部材のベルトへの接着は、コスト及び作
業性の観点からベルトの両側端部を基準に行うのが一般
的である。この一般的な接着方法の場合、ベルトの幅が
変化するとガイド部材間距離が変化することになる為、
ベルト幅を高精度で製造する必要がある。ガイド部材間
距離がローラ幅(ガイドを規制する部材間距離)より大
きくなると、ベルトが寄ったときに乗り上げを発生し易
くなる。逆に、ガイド部材間距離がローラ幅より狭くな
るとガイド部材が乗り上げてしまうことはもちろんであ
る。
【0010】特に、ガイド部材が乗り上げてしまうと次
のような問題がある。フルカラーコピーやフルカラープ
リンタにおいてトナー画像をベルト上に重ね合わせるた
めに、ベルト端部に形成した位置検出用マークを検出し
画像形成を行っている。この位置検出用マークは反射型
と、透過型とがある。特に、検出感度の優れた透過型セ
ンサで検出するために、ベルト端部に位置検出用マーク
として孔をあける方式が採用されている。図18は、上
記ベルト両側にガイド部材を設け、ローラの両端面で両
ガイド部材をガイドする構成で、ベルト2端部のマーク
孔2cを透過型センサ3で検出する状態の説明図であ
る。透過型センサ3は懐の深さが限定された"コの字"の
形状を有しているため、マーク孔2cをできるだけベル
ト2の端部に設ける必要がある。また、ガイド部材2b
でマーク孔2cを塞がないように、ガイド部材2bをマ
ーク孔2cよりベルト幅方向に対し内側に設ける必要が
ある。マーク孔2cはベルト2の軸方向への寄りを考慮
して軸方向に長い形状となっている。更に、ローラ4に
設けたローラ端面4aでガイド部材2bの規制を行うた
め、ローラ端面4aがガイド部材2bの内側端面と接触
することになる。ここで、ガイド部材2bがローラ端面
4aを乗り上げると、ベルト2は透過型センサ3や他方
の端部(不図示)のローラ軸4b等に接触し摩耗や亀裂
が発生しやすくなる。さらに、透過型センサ3でマーク
孔2cを検出できなくなり装置本体の機械停止をもたら
すおそれもある。
【0011】本発明は以上の背景に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、ベルト部材のガイド部
材がローラのガイド部を乗り上げることなく、ベルト部
材が安定して回動移動することのできる低コストなベル
ト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、内周面側にベルト寄りを規制す
るガイド部材を少なくとも1つ備えたベルト部材と、該
ガイド部材をガイドするガイド部を備えた複数のローラ
と、該複数のローラのうち少なくとも1本を駆動する駆
動手段とを有し、該ベルト部材を該複数のローラで張架
し回動移動するベルト駆動装置において、上記複数のロ
ーラのうちの1本は軸方向の移動が規制され、その他の
ローラは軸方向の移動が自由に構成されていることを特
徴とするものである。
【0013】このベルト駆動装置では、上記複数のロー
ラのガイド部の位置がローラ軸方向で互いにずれていた
場合、上記ベルト部材を回動移動したときのベルト部材
のベルトテンションにより、上記軸方向の移動が規制さ
れたローラのガイド部の位置に上記軸方向の移動が自由
なその他のローラのガイド部の位置が略一致するように
該その他のローラが軸方向に移動する。例えば図4
(a)は、軸方向に移動しない駆動ローラ44に対し軸
方向に移動するテンションローラ48が軸方向で図中左
側にずれて組立てられており、中間転写ベルト41が回
転移動方向にわたり蛇行して張架された状態を示してい
る。中間転写ベルト41にはテンションがかけられてい
るので、回動移動方向(周方向)で真直ぐに張架されよ
うとする。このためテンションローラ48には中間転写
ベルト41により右側方向Rに軸方向の力が作用す
る。仮にテンションローラ48が軸方向に移動せず、こ
の状態で中間転写ベルト41が回転移動したとすると、
ガイド部材41aの右側端面41rがテンションローラ
48のガイド溝48aの右側端面48rに強く当接し、
ガイド部材41aがこのガイド溝48aを乗り上げた
り、異常摩耗したりするおそれがある。しかし、テンシ
ョンローラ48は軸方向に移動可能に構成されているた
め、上記中間転写ベルト41のベルトテンションによる
軸方向の力により右側方向Rに移動する。このため、
図4(b)に示すように、テンションローラ48のガイ
ド溝48aの軸方向位置が、駆動ローラ44のガイド溝
44a及び2次転写ローラ46のガイド溝46aの軸方
向位置と略一致する。これにより、ガイド部材41aが
特定のローラのガイド溝に強く当接することなく、中間
転写ベルト41は蛇行せず真直ぐに回転移動する。な
お、上記動作は、2次転写対向ローラ46が軸方向でず
れて組立てられていた場合も同様である。
【0014】請求項2の発明は、請求項1のベルト駆動
装置において、上記軸方向の移動が規制されたローラは
駆動ローラであり、軸方向の移動が自由なローラは上記
ベルト部材に連れ回る従動ローラであることを特徴とす
るものである。
【0015】駆動ローラはベルト部材を回動させるた
め、ベルト部材に連れ回る従動ローラに比べて大きな負
荷がかかる。従って、駆動ローラを軸方向に移動可能に
構成した場合、従動ローラに比べ、駆動ローラを移動可
能に保持する部分での保持部と駆動ローラとの間の移動
抵抗が大きくなる。このため、従動ローラに比べ、駆動
ローラを軸方向へ移動させるためにより大きな力が必要
になるとともに、上記ガイド部の軸方向のずれを補正す
るための移動により長い時間がかかることになる。この
ベルト駆動装置では、上記ベルト部材の回動移動を開始
したときに、駆動ローラを軸方向に移動させる構成に比
べ、上記従動ローラを軸方向に移動させるための力がよ
り小さくてすむとともに、より早く各ローラのガイド部
の軸方向位置を略一致させることができる。よって、上
記ベルト部材にかかる負担を軽減できるとともに、該ベ
ルト部材の回動移動をより早く安定させることができ
る。
【0016】請求項3の発明は、請求項2のベルト駆動
装置において、上記駆動ローラと一体で回動する被制動
側摩擦部材と、装置本体側に固設された弾性体に備えら
れた回動しない制動側摩擦部材とを有し、該駆動ローラ
の回動駆動時に該被制動側摩擦部材に対し該制動側摩擦
部材を軸方向のいずれか一方向側から付勢して当接さ
せ、該被制動側摩擦部材と制動側摩擦部材との間で摺動
トルクを発生させ、該駆動ローラにブレーキをかけるこ
とを特徴とするものである。
【0017】駆動ローラに駆動力を伝達するためには、
ギヤを用いるのが一般的である。しかし、ギヤの噛み合
いには、必ずバックラッシュが存在するので、回転の精
度を上げるためには、ギヤの歯がどちらかの方向に押し
つけられた状態にしておくべきである。例えばベルト部
材が外部から駆動力を受けた場合、この駆動力よりもブ
レーキから受ける抵抗力が大きければ、ギヤの歯は、駆
動のために、常に一方向に押しつけられた状態が保たれ
るからである。このベルト駆動装置では、上記駆動ロー
ラをブレーキ負荷のかかった状態で回動駆動させること
で、ギヤの歯は、常に一方向に押しつけられた状態で駆
動力を伝達し、ブレーキ負荷のかかっていない状態に比
べ、トルク変動によるバックラッシュの影響を低減する
ことができる。これにより、上記ベルト部材のより安定
した回動移動が得られる。また、上記制動側摩擦部材で
上記駆動ローラを軸方向のいずれか一方向に付勢するこ
とになるので、装置を組立てたときに該駆動ローラの軸
方向で組立てガタがあっても、該軸方向のガタによる該
駆動ローラの軸方向の移動を防ぐことができる。
【0018】請求項4の発明は、請求項2又は3のベル
ト駆動装置において、上記駆動手段の駆動力を駆動ロー
ラに伝達する駆動伝達手段にハス歯歯車を用いたことを
特徴とするものである。
【0019】ハス歯歯車は歯がねじれているため、ハス
歯歯車どうしの接触は歯の一端から始まって多端で終わ
り、一つの歯にかかる荷重の変動が少ない。これにより
ハス歯歯車による駆動力の伝動はなめらかで静粛であ
る。このベルト駆動装置では、上記駆動伝達手段にハス
歯歯車を用いているので、上記ベルト部材をなめらかで
静かに回動移動することができる。
【0020】請求項5の発明は、請求項1、2、3又は
4のベルト駆動装置において、上記軸方向に移動するロ
ーラは、円筒状のローラ部材と、該ローラ部材が固設さ
れた回動軸とを有し、該回動軸が装置本体側に設けられ
た一対の軸受に回動可能に支持されるとともに、該回動
軸外周面と該一対の軸受内周面とが摺動し、該回動軸が
軸方向に移動するように構成されていることを特徴とす
るものである。
【0021】このベルト駆動装置では、上記回動軸が上
記一対の軸受に回動可能に支持されるとともに、該回動
軸外周面と該一対の軸受内周面とが摺動し、該回動軸が
軸方向に移動する。このような回動軸に上記ローラ部材
が固設されているため、該ローラ部材は回動しながら軸
方向へも移動することができる。
【0022】請求項6の発明は、請求項1、2、3又は
4のベルト駆動装置において、上記軸方向に移動するロ
ーラは、円筒状のローラ部材と、該ローラ部材の両端部
側に設けられた一対の軸受と、該一対の軸受を支持する
支持軸とを有し、該支持軸は装置本体側に固設され、該
支持軸外周面と該一対の軸受内周面とが摺動し、該一対
の軸受が軸方向に移動するように構成されていることを
特徴とするものである。
【0023】このベルト駆動装置では、上記支持軸外周
面と上記一対の軸受内周面とが摺動し、該一対の軸受が
軸方向に移動する。このような一対の軸受に上記ローラ
部材が設けられているため、該ローラ部材は回動しなが
ら軸方向へ移動することができる。
【0024】請求項7の発明は、請求項5又は6のベル
ト駆動装置において、上記軸受はすべり軸受であること
を特徴とするものである。
【0025】このベルト駆動装置では、上記回動軸もし
くは支持軸の外周面と上記すべり軸受内周面とが良好に
摺動し、上記ローラのよりスムーズな回動と軸方向の移
動とが得られる。
【0026】請求項8の発明は、請求項5、6又は7の
ベルト駆動装置において、上記軸方向に移動するローラ
の軸方向の移動量を規制する移動量規制手段を有するこ
とを特徴とするものである。
【0027】このベルト駆動装置では、上記ローラの軸
方向の移動量が規制されるため、上記ベルト部材が回動
移動方向にわたり蛇行が生じたときに、該蛇行を該移動
量の範囲内に抑えることが可能となる。
【0028】請求項9の発明は、請求項1、2、3又は
4のベルト駆動装置において、上記軸方向に移動するロ
ーラは、スプライン軸と、円筒状のローラ部材と、該ロ
ーラ部材を両側から挾持すると共に該スプライン軸と嵌
合し摺動する一対のフランジとからなり、該ローラ部材
と一対のフランジとが一体で該スプライン軸の軸方向に
移動し、該スプライン軸は装置本体側に設けられた一対
の軸受で回動可能に支持されることを特徴とするもので
ある。
【0029】このベルト駆動装置では、上記スプライン
軸が上記一対の軸受に回動可能に支持されている。ま
た、上記一対のフランジが上記スプライン軸と嵌合し該
スプライン軸の軸方向に摺動する。このような一対のフ
ランジに上記ローラ部材が挾持されているため、該ロー
ラ部材と一対のフランジとが一体で回動しながら軸方向
に移動することができる。
【0030】請求項10の発明は、請求項9のベルト駆
動装置において、上記一対のフランジを両側から互いに
ローラ部材側に向けて付勢する付勢手段を有することを
特徴とするものである。
【0031】例えば、図8(a)において、テンション
ローラ150は円筒状のローラ部材151と、このロー
ラ部材151を両側から挾持する一対のフランジ15
2、溝付フランジ153と、一対のフランジ152、1
53を支持するスプライン軸154等からなり、一対の
フランジ152、153を両側から中心側(ローラ部材
151側)に付勢する一対のコイルスプリング155
a、155bが設けられている。ここで例えば、図9
(a)に示すように、中間転写ベルト41が矢印B方向
に回転移動したときに右側方向Rにベルトが寄る場合が
ある。この場合には、図9(b)に示すように、ガイド
部材41aの右側端面がテンションローラ150の溝付
フランジ153の溝部153aの右側端面に当接し、ベ
ルト寄り力によってコイルスプリング155bが縮みロ
ーラ部材151と、このローラ部材151を両側から挾
持する一対のフランジ152、溝付フランジ153(以
下、ローラ部材151等という)とは右側方向Rに移動
する。このときコイルスプリング155bはローラ部材
151等を左側方向Lに付勢しているので、ローラ部
材151等はベルト寄り力とコイルスプリング155b
の付勢力との釣り合った位置で軸方向の移動を停止す
る。よって、この位置で中間転写ベルト41は安定して
回転移動する。この動作は2次転写対向ローラ160で
も同様であるため、ベルト寄り力を全てのローラで受け
ることができ、中間転写ベルト41は右側方向Rへのベ
ルト寄り力と複数のコイルスプリングの付勢力との釣り
合った位置で安定して回転移動することができる。ま
た、中間転写ベルト41が図10(a)に示すように左
側方向Lに寄った場合も同様である。このように中間転
写ベルト41が回転移動方向Bに対し右側方向R又は左
側方向Lのいずれに寄った場合であっても、ガイド部材
41がガイド溝を乗り上げたり、異常摩耗したりするこ
となく、ベルト寄り力と複数のコイルスプリングの付勢
力との釣り合った位置で安定して回転移動することがで
きる。
【0032】請求項11の発明は、請求項10のベルト
駆動装置において、上記付勢手段の付勢力を調整する付
勢力調整手段を有することを特徴とするものである。
【0033】このベルト駆動装置は、装置によって固有
のベルト寄り力や寄り方向に応じて上記付勢力の調整を
することができる。例えば、装置本体を組立てた後に上
記ベルト部材を回動移動させ、該ベルト部材のベルト寄
り力の方向や大きさによって付勢力を調整することによ
り、該ベルト部材をより安定して回動移動させることが
できる。より具体的には、上記ベルト部材のベルト寄り
力が比較的大きい場合には付勢力を強くし、逆に、上記
ベルト部材のベルト寄り力が比較的小さい場合には付勢
力を弱くする。
【0034】請求項12の発明は、請求項9のベルト駆
動装置において、上記一対のフランジのうちいずれか一
方をローラ部材側に付勢する付勢手段と、他方のフラン
ジを押え該ローラ部材と一対のフランジとの軸方向の移
動量を規制する移動量規制手段と、上記ベルト部材に対
し該付勢手段の付勢力に抗する方向に寄る力を付与する
ことのできるベルト寄り力付与手段とを有することを特
徴とするものである。
【0035】上記ベルト部材のベルト寄り方向は、装置
を組立てたときのフレームの捩れ具合などによって回動
移動方向に対し右側に寄るか左側に寄るかが異なる。こ
のベルト駆動装置は、上記付勢手段によって上記軸方向
に移動するローラを軸方向のいずれか一方向に付勢し、
上記ベルト寄り力付与手段により該付勢力に抗する方向
に上記ベルト部材に寄り力を付与することができる。こ
れにより、あらかじめ上記ベルト部材のベルト寄り方向
を決め、該ベルト部材の寄り力と付勢手段の付勢力とが
釣り合った状態で該ベルト部材を安定して回動移動させ
ることができる。ベルト寄り力付与手段としては、例え
ば、ベルト部材の回動移動方向と直交する方向に対しロ
ーラを斜めに配設してベルト部材に寄り力を与える構成
などを用いることができる。
【0036】請求項13の発明は、請求項12のベルト
駆動装置において、上記付勢手段の付勢力を調整する付
勢力調整手段を有することを特徴とするものである。
【0037】このベルト駆動装置は、上記付勢力の調整
をすることができる。例えば、装置本体を組立てた後に
上記ベルト部材を回動移動させ、上記付勢手段の付勢力
に抗する方向のベルト寄り力の大きさによって該付勢力
を調整することにより、該ベルト部材をより安定して回
動移動させることができる。より具体的には、上記ベル
ト部材のベルト寄り力が比較的大きい場合には付勢力を
強くし、逆に、上記ベルト部材のベルト寄り力が比較的
小さい場合には付勢力を弱くする。
【0038】請求項14の発明は、請求項12又は13
のベルト駆動装置において、上記軸方向に移動するロー
ラのうち少なくとも1本のローラのスプライン軸の両端
部側に設けられ、該スプライン軸を上記ベルト部材の回
動移動方向と直交する方向に対し角度を付けて斜めに支
持することができる一対の自動調芯軸受ユニットと、該
一対の自動調芯軸受ユニットのうち少なくとも一方を該
ベルト部材の回動移動方向と略平行にスライドさせるこ
とのできるスライドユニットとを有し、該スライドユニ
ットをスライドさせることによりベルト寄り力を調整す
ることを特徴とするものである。
【0039】このベルト駆動装置は、上記一対の自動調
芯軸受ユニットのうち少なくとも一方を上記ベルト部材
の回動移動方向と略平行にスライドさせることにより、
上記スプライン軸の上記角度が変化し、上記ローラが該
ベルト部材に与えるベルト寄り力の大きさを調整するこ
とができる。上記ベルト部材のガイド部材の乗り上げや
摩耗を防ぐためには、上記ベルト寄り力をできるだけ小
さくしておくことが望ましい。
【0040】請求項15の発明は、請求項14のベルト
駆動装置において、上記スライドユニットをスライドさ
せるモータ部材と、上記ベルト部材の回動による幅方向
の変位量を検出する変位量検出手段と、該変位量検出手
段の検出結果に基づいて該モータ部材を駆動し上記ベル
ト寄り力を調整する制御手段とを有することを特徴とす
るものである。
【0041】このベルト駆動装置は、上記変位量検出手
段の検出結果に基づいて上記モータ部材を駆動して上記
スライドユニットをスライドさせ、上記スプライン軸の
角度を変えることによって上記ベルト寄り力を調整す
る。例えば、上記ベルト部材が上記付勢力に抗する方向
に所定の範囲を超えて変位した場合(ベルト寄り力が大
きい場合)に、上記変位量検出手段が検出信号を出し、
上記制御手段によってベルト寄り力を小さくするように
制御する。
【0042】請求項16の発明は、請求項15のベルト
駆動装置において、上記ベルト寄り力付勢手段を、上記
ベルト部材に対し上記付勢手段の付勢力に抗する方向に
寄る力を付与することに加え、該付勢手段の付勢方向と
同じ方向に寄る力を付与することもできるように構成
し、該ベルト部材の幅方向の変位があらかじめ設定した
範囲を超えて該付勢手段の付勢力に抗する方向に変位し
たときに、該ベルト部材に対し該付勢手段の付勢方向と
同じ方向に寄り力を付与し、該ベルト部材の幅方向の変
位を所定範囲内となるように制御する制御手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0043】このベルト駆動装置は、上記ベルト部材の
幅方向の変位があらかじめ設定した範囲を超えて上記付
勢手段の付勢力に抗する方向に変位したときに、該ベル
ト部材に対し該方向と反対方向に寄り力を付与し、積極
的に該ベルト部材の幅方向の位置を戻す制御を行う。例
えば、上記ベルト部材のガイド部材がガイド溝を乗り上
げたときに、該ベルト部材の幅方向位置を元に戻し、再
び安定して回動移動することができる。
【0044】請求項17の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、1
4、15又は16のベルト駆動装置において、上記ベル
ト部材が表面に画像の潜像を担持する感光体ベルトであ
ることを特徴とするものである。
【0045】このベルト駆動装置は、上記感光体ベルト
が安定して回動移動するため、表面の潜像を乱すことな
く担持して移動させることが可能となる。
【0046】請求項18の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、1
4、15又は16のベルト駆動装置において、上記ベル
ト部材が現像された画像が転写される中間転写ベルトで
あることを特徴とするものである。
【0047】このベルト駆動装置は、上記中間転写ベル
トが安定して回動するため、上記画像が良好に該中間転
写ベルトに転写されるとともに、転写された該画像を乱
すことなく担持して移動させることができる。
【0048】請求項19の発明は、内周面側にベルト寄
りを規制するガイド部材を少なくとも1つ備えたベルト
部材を、該ガイド部材をガイドするガイド部を備えた複
数のローラで張架し、該複数のローラのうち少なくとも
1本を回動駆動して該ベルト部材を回動移動するベルト
駆動方法において、上記複数のローラのうち1本の軸方
向の移動を規制するとともに、その他のローラの軸方向
の移動を可能にした状態で、各ローラのガイド部と、上
記ベルト部材のガイド部材とを係合させて、該ベルト部
材を回動移動することを特徴とするものである。
【0049】このベルト駆動方法は、請求項1に関して
述べたように、上記複数のローラのガイド部の位置がロ
ーラ軸方向で互いにずれていた場合、上記ベルト部材を
回動移動することで、上記軸方向の移動が自由なその他
のローラが軸方向に移動する。これにより、上記軸方向
の移動が規制されたローラのガイド部の位置に上記軸方
向の移動が自由なその他のローラのガイド部の位置が略
一致し、上記ベルト部材が安定して回動移動することが
できる。
【0050】請求項20の発明は、請求項19のベルト
駆動方法において、上記軸方向の移動が規制されたロー
ラを回動駆動し、上記軸方向の移動が自由なローラを上
記ベルト部材に連れ回らせることを特徴とするものであ
る。
【0051】このベルト駆動方法は、請求項2に関して
述べたように、上記ベルト部材にかかる負担を軽減でき
るとともに、該ベルト部材の回動移動をより早く安定さ
せることができる。
【0052】請求項21の発明は、表面に画像の潜像を
担持する潜像担持体と、該潜像を現像剤により現像する
現像装置と、現像された該画像が転写される中間転写装
置とを有し、該中間転写装置は、内周面側にベルト寄り
を規制するガイド部材を少なくとも1つ備えた中間転写
ベルトと、該ガイド部材をガイドするガイド部を備えた
複数のローラと、該複数のローラのうち少なくとも1本
を駆動する駆動手段とを有し、該中間転写ベルトを該複
数のローラで張架し回動移動する画像形成装置におい
て、上記複数のローラのうちの1本は軸方向の移動が規
制され、その他のローラは軸方向の移動が自由に構成さ
れていることを特徴とするものである。
【0053】この画像形成装置は、請求項1に関して述
べたように、上記中間転写ベルトが安定して回動移動す
るので、高品質な画像を形成することができる。
【0054】請求項22の発明は、請求項21の画像形
成装置において、上記軸方向の移動が規制されたローラ
は駆動ローラであり、軸方向の移動が自由なローラは上
記ベルト部材に連れ回る従動ローラであることを特徴と
するものである。
【0055】この画像形成装置では、請求項2に関して
述べたように、上記中間転写ベルトにかかる負担を軽減
できるとともに、該中間転写ベルトの回動移動をより早
く安定させることができる。
【0056】請求項23の発明は、請求項22の画像形
成装置において、上記駆動ローラと一体で回動する被制
動側摩擦部材と、装置本体側に固設された弾性体に備え
られた回動しない制動側摩擦部材とを有し、該駆動ロー
ラの回動駆動時に該被制動側摩擦部材に対し該制動側摩
擦部材を軸方向のいずれか一方向側から付勢して当接さ
せ、該被制動側摩擦部材と制動側摩擦部材との間で摺動
トルクを発生させ、該駆動ローラにブレーキをかけるこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0057】この画像形成装置は、請求項3に関して述
べたように、上記中間転写ベルトの回動移動にあたって
トルク変動の影響を低減することができ、該中間転写ベ
ルトのより安定した回動が得られる。また、装置を組立
てたときに上記駆動ローラの軸方向で組立てガタがあっ
ても、該軸方向のガタによる該駆動ローラの軸方向の移
動を防ぐことができる。
【0058】請求項24の発明は、請求項22又は23
の画像形成装置において、上記駆動手段の駆動力を駆動
ローラに伝達する駆動伝達手段にハス歯歯車を用いたこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0059】この画像形成装置は、請求項4に関して述
べたように、上記中間転写ベルトをなめらかで静かに回
動移動することができ、高品質な画像をより静かに形成
することができる。
【0060】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕以下、本発明を画
像形成装置である電子写真式カラープリンタ(以下、カ
ラープリンタという)に適用した実施形態の一例につい
て説明する。まず、図1を用いて、本実施形態に係るカ
ラープリンタの概略構成及び動作について説明する。こ
のカラープリンタ1は、感光体ユニット10、書き込み
光学ユニット20、現像ユニット30、中間転写ユニッ
ト40、2次転写ユニット50、定着ユニット60、両
面印刷用紙反転ユニット70等で構成されている。そし
て、Black:黒(以下、Bkという)、Cyan:
シアン(以下、Cという)、Magenta:マゼンタ
(以下、Mという)、Yellow:イエロー(以下、
Yという)のカラー画像を感光体ユニット10の感光体
ベルト11上に順次顕像化し、これらを重ね合わせて最
終的な4色フルカラー画像を形成する。
【0061】上記感光体ベルト11は矢印Aの時計方向
に回転し、その周りには、感光体クリーニング装置1
2、帯電ローラ13、現像ユニット30の選択された現
像器、中間転写ユニット40の中間転写ベルト41など
が配置されている。感光体ベルト11は、駆動ローラ1
4、1次転写対向ローラ15、張架ローラ16間に張架
され矢印A方向に図示しない駆動モーターによって回転
移動を行う。なお、つなぎ目のある感光体ベルト11を
用いる場合には、感光体ベルト11端部の非画像形成領
域につなぎ目マークを設け、図示しないセンサにより検
出を行い、つなぎ目を避けて画像形成を行う。
【0062】また、上記書き込み光学ユニット20は、
カラー画像データを光信号に変換して、各色画像に対応
した光書き込みを行い、感光体ベルト11に静電潜像を
形成する。この書き込み光学ユニット20は、光源とし
ての半導体レーザ21、レーザー発光駆動制御部(不図
示)、ポリゴンミラー22、3つの反射ミラー23a、
b、cなどで構成されている。
【0063】また、上記現像ユニット30は、Bk現像
器31K、C現像器31C、M現像器31M、Y現像器
31Yと、各現像器を図中左右方向に移動させ感光体ベ
ルト11に対し接離動作を行う図示しない接離機構など
で構成されている。各現像器31K、C、M、Yは、感
光体ベルト11表面の静電潜像を現像するために現像剤
を表面に担持して回転する現像スリーブ32K、C、
M、Yと、現像剤を汲み上げて撹拌するために回転する
現像剤パドル33K、C、M、Yと、現像剤を収容する
現像剤収容ケース34K、C、M、Yなどで構成されて
いる。これら各現像剤収容ケース34K、C、M、Yに
は、現像剤として各色のトナーからなる一成分現像剤が
それぞれ収容されている。図示の例では装置本体下側か
ら順に黒トナーを収容したBk現像器31K、シアント
ナーを収容したC現像器31C、マゼンタトナーを収容
したM現像器31M、イエロートナーを収容したY現像
器31Yになっている。各現像器31K、C、M、Y内
のトナーは所定の極性に帯電され、また、各現像スリー
ブ32K、C、M、Yには図示しない現像バイアス電源
によって現像バイアスが印加され、現像スリーブ32
K、C、M、Yが感光体ベルト11に対して所定電位に
バイアスされている。また、上記接離機構は、図示しな
いモータから各現像器31K、C、M、Yに駆動を伝達
するための図示しない電磁クラッチがオンになるとその
駆動力で現像剤収容ケース34K、C、M、Yを感光体
ベルト11側(図中右側)に移動させるようになってい
る。現像時には各現像器31K、C、M、Yのうち選択
されたいずれか一つが移動し、感光体ベルト11に当接
する。一方、電磁クラッチをオフにして駆動伝達を解除
すると感光体ベルト11に当接していた現像器が感光体
ベルト11から離間する方向(図中左側)に移動する。
【0064】カラープリンタ本体の待機状態では、現像
ユニット30はいずれの現像器31K、C、M、Yも感
光体ベルト11と離間した位置にセットされており、プ
リント動作が開始されると、カラー画像データに基づき
レーザー光による光書き込み、静電潜像形成が始まる
(以下、Bk画像データによる静電潜像をBk静電潜像
という。C、M、Yについても同様)。このBk静電潜
像の先端部から現像可能とすべくBk現像位置に静電潜
像先端部が到達する前に、Bk現像スリーブ32Kを回
転開始して、Bk静電潜像をBkトナーで現像する。そ
して、以後Bk静電潜像領域の現像動作を続けるが、B
k静電潜像後端部がBk現像位置を通過した時点で、B
k現像器31Kが感光体ベルト11から離間し、速やか
に次の色の現像器が感光体ベルト11に当接する。これ
は少なくとも、次の画像データによる静電潜像先端部が
現像位置に到達する前に完了させる。
【0065】また、上記中間転写ユニット40は、中間
転写ベルト41、ベルトクリーニング装置42、位置検
出用センサ43などで構成されている。中間転写ベルト
41は駆動ローラ44、1次転写ローラ45、2次転写
対向ローラ46、クリーニング対向ローラ47及びテン
ションローラ48に張架されており、図示しない駆動モ
ータにより矢印B方向に駆動制御される。中間転写ベル
ト41端部の非画像形成領域には複数の位置検出用マー
ク(不図示)が設けられており、これらの位置検出用マ
ークのうちのいずれか一つ(画像形成動作開始時に位置
検出用センサ43を最初に通過した位置検出用マーク)
を位置出用センサ43で検出し、この検出タイミングで
画像形成を開始する。また、ベルトクリーニング装置4
2は、クリーニングブラシ42a、接離機構(不図示)
等で構成されており、1色目のBk画像を中間転写ベル
ト41に転写している間、及び、2、3、4色目の画像
を中間転写ベルト41に転写している間は接離機構によ
って中間転写ベルト41面からクリーニングブラシ42
aを離間させておく。なお、中間転写ベルト41面から
クリーニングされたトナーは、中間転写ユニット40内
部に設けられた廃トナータンク49に蓄えられる。
【0066】また、カラープリンタ1の転写紙カセット
80内には、転写紙が収納されており、給紙コロ81
a、b、cによってレジストローラ対82方向に給紙、
搬送される。また、カラープリンタ1の右側面には、O
HP用紙や厚紙などの手差し給紙用の手差しトレイ83
が設けられている。
【0067】また、上記2次転写ユニット50は、2次
転写ローラ51、2次転写ローラ51を中間転写ベルト
41に対して接離するためのクラッチ等を備えた揺動機
構(不図示)などで構成されている。転写紙が転写位置
に到達するタイミングに合わせて2次転写ローラ51が
揺動機構の回転軸を中心に揺動する。この2次転写ロー
ラ51と上記2次転写対向ローラ46とにより転写紙と
中間転写ベルト41とを一定の圧力で接触させる。2次
転写ローラ51は中間転写ユニット40に設けられた図
示しない位置決め部材により2次転写対向ローラ46と
の平行度の位置精度が保たれている。また、2次転写ロ
ーラ51に設けた図示しない位置決めコロにより中間転
写ベルト41に対する2次転写ローラ51の接触圧を一
定にしている。2次転写ローラ51を中間転写ベルト4
1に接触させると同時に、2次転写ローラ51はトナー
と逆極性の転写バイアスが印加され、中間転写ベルト4
1上の重ねトナー像を転写紙に一括転写する。
【0068】なお、上記各ユニットは装置から容易に脱
着できるようになっている。例えば、図1において、中
間転写ユニット40をはずす場合には、図示しない前面
カバーを開け、紙面の奥側から手前側にユニットをスラ
イドさせることで、容易にはずすことができる。
【0069】上記構成のカラープリンタ1において、画
像形成サイクルが開始されると、まず感光体ベルト11
は矢印Aの時計回りに、中間転写ベルト41は矢印Bの
反時計回りに図示しない駆動モータによって回転され
る。中間転写ベルト41上に設けられた図示しない位置
検出用マークを位置検出用センサ43で検出し、位置検
出用マークの検知タイミングに応じて感光体ベルト11
上にBkトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形
成、Yトナー像形成が行われ、最終的にBk、C、M、
Yの順に中間転写ベルト41上に重ねてトナー像が形成
される。このとき1次転写ローラ45に印加するバイア
スは順次電圧を高くすることが一般的であるが、中間転
写ベルト41の抵抗特性等に応じて異なる。
【0070】上記Bkトナー像形成は次のように行なわ
れる。図示しない電源の印加電圧により帯電ローラ13
は感光体ベルト11を一様帯電する。そして、書込みの
ためのレーザ光LDはBkカラー画像信号に基づいて露
光を行う。この露光が行われたとき、当初一様荷電され
た感光体ベルト11の露光された部分は、露光光量に比
例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。そし
て、このBk静電潜像にBk現像スリーブ32K上のB
kトナーが接触することにより、感光体ベルト11の電
荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い
部分つまり露光された部分にはBkトナーが吸着され、
静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。そして、
感光体ベルト11上に形成されたBkトナー像は、1次
転写位置において中間転写ベルト41に接する。この1
次転写位置では、1次転写ローラ45と1次転写対向ロ
ーラ15とにより中間転写ベルト41と感光体ベルト1
1との間にニップが形成されており、1次転写ローラ4
5にBkトナー像と逆極性のバイアスを印加することに
よりBkトナー像を中間転写ベルト41に転写する。
【0071】感光体ベルト11上の若干の未転写残留ト
ナーは、感光体ベルト11の再使用に備えて感光体クリ
ーニング装置12で清掃される。ここで回収されたトナ
ーは回収パイプを経由して図示しない廃トナータンクに
蓄えられる。
【0072】感光体ベルト11側ではBk画像形成工程
の次にC画像形成工程に進み、上記位置検出用センサ4
3の検知タイミングに応じてC画像データによるレーザ
ー光LDによる書き込みが行われ、C静電潜像が形成さ
れる。そして、先のBk静電潜像の後端部が通過した後
で、かつC静電潜像の先端部が到達する前にBk現像器
が現像位置から退避し、C現像器Cが現像位置にセット
されてC静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静
電潜像領域の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通
過した時点で、先のBk現像器Bの場合と同様にC現像
器Cが現像位置から退避し、次のM現像器Mを現像位置
に移動させる。これもやはり次のM静電潜像の先端部が
現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの
画像形成工程については、それぞれの静電潜像形成、現
像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明
は省略する。
【0073】上記中間転写ベルト41には、感光体ベル
ト11に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を、
同一面に順次位置合わせして、4色重ねのトナー像が形
成され、次の2次転写工程において、この4色のトナー
像が転写紙に一括転写される。
【0074】上記画像形成動作が開始される時期に、転
写紙は上記転写紙カセット80又は手差しトレイ83の
いずれかから給送され、レジストローラ82対のニップ
で待機している。そして、2次転写ローラ51に中間転
写ベルト41上の4色重ねのトナー像先端がさしかかる
ときに、ちょうど転写紙の先端がこのトナー像の先端に
一致するようにレジストローラ対82が駆動され、転写
紙とトナー像との位置合わせが行われる。そして、転写
紙が中間転写ベルト41上のトナー像と重ねられて2次
転写位置を通過する。このとき2次転写ローラ51によ
る転写バイアスで転写紙が荷電され、トナー画像のほと
んどが転写紙上に転写される。
【0075】そして、中間転写ベルト41から4色重ね
トナー像を一括転写された転写紙は、定着ユニット60
に搬送され、所定温度に制御された定着ベルト61と加
圧ローラ62のニップ部でトナー像が溶融定着され、装
置本体外に送り出され(矢印C方向)、排紙トレイ84
に裏向きにスタックされ、フルカラーコピーを得る。
【0076】なお、両面印刷を行う場合には、定着ユニ
ット60を通過した転写紙は両面切替爪85により矢印
D方向に案内され、両面印刷用紙反転ユニット70に送
られる。転写紙後端が反転切替爪71を通過した後、反
転ローラ対72が停止し、転写紙も停止する。そして、
反転ローラ対72が一定のブランク時間ののち逆転を開
始し、転写紙はスイッチバックを始める。このとき上記
反転切替爪71が切り替わり、転写紙は矢印E方向に案
内され、レジストローラ対82に送られる。レジストロ
ーラ対82に送られた転写紙は表裏反転した状態でレジ
ストローラ対82のニップで待機する。そして、所定の
タイミングでレジストローラ対82が駆動され、転写紙
は2次転写位置に送られて中間転写ベルト41から4色
重ねトナー像を一括転写された後、定着ユニット60で
トナー像が溶融定着され、装置本体外に送り出される。
【0077】一方、1次転写後の感光体ベルト11の表
面は、感光体クリーニング装置12でクリーニングさ
れ、除電ランプ(不図示)で均一に除電される。また、
転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト41の
表面は、ベルトクリーニング装置42のクリーニングブ
ラシ42aを接離機構で押圧することによってクリーニ
ングされる。中間転写ベルト41からクリーングされた
トナーは廃トナータンク49に蓄えられる。
【0078】次に、本実施形態の特徴であるベルトを安
定走行させるベルト駆動装置を中間転写ユニットに適用
した一例について説明する。図2は図1中の矢印G方向
から見た中間転写ユニット40の図であって、中間転写
ベルト41と駆動ローラ44等との関係の説明図であ
る。駆動ローラ44は、円筒状のローラ部材100と、
このローラ部材100を両側から挾持する一対のフラン
ジ101、溝付フランジ102と、一対のフランジ10
1、102を支持する回転軸103と、回転軸103の
端部(図中右側)に固設された従動ギヤ104とにより
構成されている。回転軸103の従動ギヤ104が固設
された側がユニット後側板105にネジ止めされたベア
リングホルダ106のボールベアリング107により回
動可能に支持されている。また、回転軸103の他方の
端部側がユニット前側板108にネジ止めされたベアリ
ングホルダ109のボールベアリング110により回動
可能に支持されている。なお、回転軸103は軸方向に
は移動しないように両ボールベアリング107、110
で支持されている。図示の例は溝付フランジ102にの
みガイド溝102aが設けられているが、フランジ10
1にもガイド溝を設け、両側で中間転写ベルト41をガ
イドする構成であってもよい。
【0079】また、テンションローラ48は、円筒状の
ローラ部材112と、このローラ部材112を両側から
挾持する一対のフランジ113、溝付フランジ114
と、一対のフランジ113、114を支持する回転軸1
15とにより構成されている。回転軸115の一方の端
部側がユニット後側板105にネジ止めされたベアリン
グホルダ116のボールベアリング117により回動可
能に支持されている。また、他方の端部側がユニット前
側板108にネジ止めされたベアリングホルダ118の
ボールベアリング119により回動可能に支持されてい
る。図示の例は溝付フランジ114にのみガイド溝11
4aが設けられているが、フランジ113にもガイド溝
を設け、両側で中間転写ベルト41をガイドする構成で
あってもよい。また、中間転写ベルト41の両側にガイ
ド部材が設けられている構成の場合には、テンションロ
ーラ48の一対のフランジにいずれも溝を設けず、一対
のフランジの両側端面でガイド部材をガイドする構成で
もよい。なお、2次転写対向ローラ46、図示しない1
次転写ローラ及びクリーニング対向ローラもテンション
ローラ48と同様の構成なので説明を省略する。
【0080】また、駆動ローラ44を駆動するための駆
動ギヤ111が設けられており、この駆動ギヤ111が
矢印H方向に回転すると従動ギヤ104が矢印J方向に
回転し、駆動ローラ44も矢印J方向に回転する。ここ
で、駆動ギヤ111と従動ギヤ104とはハス歯歯車で
あるため、駆動ローラ44への駆動力の伝動はなめらか
で静かに行われ、中間転写ベルト41を矢印B方向にな
めらかで静かに回転移動することができる。
【0081】上記テンションローラ48のガイド溝11
4aや2次転写対向ローラ46の溝付フランジ120の
ガイド溝120aの軸方向位置が、駆動ローラ44のガ
イド溝102aの軸方向位置に対してずれていることが
ある。このため、上記中間転写ベルト41が、その回転
移動に伴って、図中矢印L方向、もしくは、矢印R方向
にベルト寄りが生じた場合に、ベルト部材41aが、ず
れているガイド溝に強く当接し、ガイド部材41aが摩
耗したり、ガイド溝を乗り上げてしまうことがある。
【0082】そこで、本実施形態に係るカラープリンタ
1では、中間転写ベルト41に連れ回るテンションロー
ラ48や2次転写対向ローラ46等の従動ローラを軸方
向に移動可能に構成した。図3は図2中のテンションロ
ーラ48のK部拡大図でる。ボールベアリング117
は、ボール117aを外輪117bと内輪117cとで
挾持するように構成されており、ベアリングホルダ11
6の内側に嵌合し、スナップリング121で軸方向位置
が固定されている。そして、上記内輪117cにテンシ
ョンローラ48の回転軸115の軸受け支持部115a
が挿入されている。この軸受け支持部115aの外径D
は内輪117cの内径dよりも小さく加工されてい
る。例えば、外形Dを内径dよりも0.01〜0.0
5[mm]小さく加工しておく。これにより、回転軸11
5の軸受け支持部115aはボールベアリング117の
内輪117cの内周面に対してガタつくことなく良好に
摺動し、テンションローラ48全体が軸方向に移動可能
となる。なお、上記回転軸115を回動可能に支持する
軸受は、上記ボールベアリング117に限られるもので
はなく、すべり軸受を用いることもできる。
【0083】また、回転軸115にはフランジ支持部1
15bが設けられている。このフランジ支持部115b
の外径Dは軸受け支持部115aの外径Dよりも大
きく加工されている。例えば、フランジ支持部115b
の外径Dを軸受け支持部115aの外形Dよりも2
[mm]大きく加工しておく。すると、軸受け支持部11
5aとフランジ支持部115bとの間に1[mm]の段差
端面115cができる。なお、テンションローラ48の
他方の端部側も同様に加工されているものとする。図示
の例はテンションローラ48が矢印L方向側(左側)
に寄り切った状態を示しており、テンションローラ48
は段差端面115cと内輪117cの左側端面との距離
だけ、矢印R方向(右側)に移動可能となる。す
なわち、テンションローラ48は段差端面115cによ
り移動量を規制され、距離Sだけ軸方向(図中左右方
向)に移動することができる。なお、2次転写対向ロー
ラ46、前記1次転写ローラ45及びクリーニング対向
ローラ47もテンションローラ48と同様に構成されて
おり、いずれのローラも軸方向に移動可能となってい
る。
【0084】上記構成の中間転写ユニット40におい
て、中間転写ベルト41を各ローラ間に張架して組付け
たときに、中間転写ベルト41にはテンションローラ4
8により一定のベルトテンションが掛けられる。図2に
おいて、回転移動方向に対してテンションローラ48の
ガイド溝114aや2次転写対向ローラ46のガイド溝
120aが駆動ローラ44のガイド溝102aと軸方向
でずれていても、中間転写ベルト41が回転移動する
と、テンションローラ48や2次転写対向ローラ46が
軸方向に移動し、各ガイド溝114a、120aを駆動
ローラ44のガイド溝102aの位置に略一致させるこ
とができる。この動作は、図示しない1次転写ローラ及
びクリーニング対向ローラについても同様である。
【0085】図4(a)は、各ローラの溝位置の関係を
模式的に示した一例の図である。図示の例は、中間転写
ベルト41のガイド部材41aの幅を5[mm]、各ロー
ラの溝幅を6[mm]に設定している。また、テンション
ローラ48及び2次転写対向ローラ46は、軸方向にそ
れぞれ2[mm]移動可能に設定している。設計上、各ロ
ーラの軸方向への移動は、駆動ローラ44のガイド溝中
心44cに対して図中左右に各1[mm]ずつ移動できる
ようになっている。
【0086】図示の例は、駆動ローラ44に対しテンシ
ョンローラ48が軸方向にずれて組立てられており、中
間転写ベルト41が回転移動方向に対し蛇行して張架さ
れている。仮にテンションローラ48が軸方向に移動せ
ず、この状態で中間転写ベルト41が回転移動したとす
ると、ガイド部材41aの右側端面41rがテンション
ローラ48のガイド溝48aの右側端面48rに強く当
接し、ガイド部材41aがガイド溝48aを乗り上げた
り、異常摩耗したりするおそれがある。本実施形態に係
るテンションローラ48は、ベルトテンションのかかっ
た状態では軸方向への移動負荷が大きく軸方向へは移動
し難くなっているが、中間転写ベルト41の回転移動に
より徐々に右側方向Rに移動する。そして、図4
(b)に示すように、テンションローラ48のガイド溝
48aの軸方向位置が、駆動ローラ44のガイド溝44
aの軸方向位置と略一致する。中間転写ベルト41の回
転移動に伴ってベルト寄りが発生しない場合には、中間
転写ベルト41はガイド部材41aが特定のローラのガ
イド溝に強く当接することなく、図示の状態で真直ぐに
良好に回転移動する。
【0087】なお、中間転写ベルト41が右側方向もし
くは左側方向に寄る場合がある。図5(a)、(b)
は、図4(b)の状態で中間転写ベルト41が右側方向
にベルト寄りが生じたときの説明図である。図5(a)
に示すように、中間転写ベルト41が回転移動で右側方
向Rへベルト寄りが生じると、ガイド部材41aの右側
端面41rがテンションローラ48のガイド溝48aの
右側端面48rに当接する当接圧が大きくなる。テンシ
ョンローラ48は、この当接圧によって右側方向R
徐々に移動する。さらにテンションローラ48が右側方
向Rに移動すると、図5(b)に示すように、ガイド
部材41aの右側端面41rが、駆動ローラ44のガイ
ド溝44aと2次転写対向ローラ46のガイド溝46a
とにも当接し、全てのガイド溝44a、46a、48a
の位置が一致する。これにより、テンションローラ48
のガイド溝48aだけにかかっていた中間転写ベルト4
1の右側方向Rへのベルト寄り力を、駆動ローラ44の
ガイド溝44aや2次転写対向ローラ46のガイド溝4
6aでも受けることになる。2次転写対向ローラ46
も、ベルトテンションのかかった状態では軸方向への移
動負荷が大きく軸方向へは移動し難くなっているので、
ガイド溝46aがベルト寄り力を受けることができる。
このように、中間転写ベルト41の右側方向Rへのベル
ト寄り力を全てのローラのガイド溝44a、46a、4
8aで略均等に受けることになり、中間転写ベルト41
を安定してガイドすることができる。また、テンション
ローラ48のガイド溝48aにかかっていたベルト寄り
力が低減し、ガイド部材41aがガイド溝48aを乗り
上げたり、過負荷で破損したりすることを防止できる。
【0088】〔変形例1〕上記実施形態1の構成に加
え、駆動ローラにブレーキ機構を設ける構成とすること
もできる。図6(a)は駆動ローラにブレーキ機構を設
けた構成の説明図である。駆動ローラ130はその回転
軸131の従動ギヤ132が固設された側がユニット後
側板105にネジ止めされたベアリングホルダ106の
ボールベアリング107により回動可能に支持されてい
る。また、回転軸131の他方の端部側がユニット前側
板108にネジ止めされたベアリングホルダ109のボ
ールベアリング110により回動可能に支持されてい
る。駆動ローラ130の回転軸131は上記実施形態1
の駆動ローラ44の回転軸103に比べ従動ギヤ132
を取付ける側の長さが長くなっている。この部分に回転
軸131と一体で回転する例えば金属製のブレーキディ
スク133が固設されている。また、このブレーキディ
スク133と摺動して回転軸131にブレーキをかける
例えば金属製のブレーキパッド134がカバー135に
固設されたブレーキスプリング136に設けられてい
る。カバー135をベアリングホルダ106とともにユ
ニット後側板105にネジ止めすることにより、ブレー
キスプリング136がブレーキパッド134をブレーキ
ディスク133側に付勢する。これにより、回転軸13
1の回転と共に回転するブレーキディスク133と回転
しないブレーキパッド134との当接面どうしが互いに
摺動し、ブレーキディスク133の回転駆動力を制動す
る。上記構成のブレーキ機構により、駆動ローラ130
の回転駆動にブレーキをかけることになり、駆動ギヤ1
11と従動ギヤ132とのギヤ歯は、常に一方向に押し
つけられた状態で駆動力を伝達し、トルク変動によるギ
ヤのバックラッシュの影響を低減することができる。こ
れにより、中間転写ベルト41(不図示)の安定した回
転移動が得られ、バンディングや位置ズレのないフルカ
ラー画像を得ることができる。
【0089】なお、駆動伝達にハス歯歯車を用いた場
合、ハス歯駆動ギヤと噛み合う従動ギヤは、駆動伝達時
にハス歯の形状によって決まる回転軸方向のいずれか一
方の方向に力を受ける。これにより、ハス歯駆動ギヤで
駆動を開始した瞬間に、従動ギヤは回転軸方向のいずれ
か一方の方向に力を受け、従動ギヤが固設されているロ
ーラに組立てガタがある場合に、ローラはこの組立てガ
タ分移動する。このローラの瞬間的な軸方向への移動に
より、ガイド部材は溝を乗り上げやすくなる。一方、ハ
ス歯駆動ギヤの回転が停止し、駆動力の伝達が解除され
ると、一方向に押しつけられていたローラは戻りを生ず
る。これを繰り返すことでガイド部材は溝を乗り上げや
すくなる。本変形例では、装置の組立て時に駆動ローラ
130に軸方向のガタがあったとしても、上記ブレーキ
パッド134が駆動ローラ130を図中左側に付勢する
ので、この組立て時のガタによる軸方向の移動を防ぐこ
とが可能になる。また、駆動ギヤ111と従動ギヤ13
2とはハス歯歯車を用いているが、図示の歯の角度と回
転方向では、回転駆動により駆動ローラ130に対し図
中左側に押付ける力が作用する。この押付ける力が作用
する方向は、上記ブレーキパッド134による付勢の方
向と同じ方向なので、上記組立て時のガタによる軸方向
の移動をより防ぐことができる。
【0090】図6(b)はブレーキ機構をユニット後側
板105に対してローラ部材100側に設けた構成の説
明図である。溝付きフランジ102に例えば金属製のブ
レーキディスク137が固設されており、このブレーキ
ディスク137と摺動して駆動ローラ138にブレーキ
をかけるブレーキパッド134がベアリングホルダ10
6に固設されたブレーキスプリング136に設けられて
いる。ブレーキスプリング136がブレーキパッド13
4をブレーキディスク137側に付勢し、駆動ローラ1
38にブレーキをかける。このブレーキ機構は図6
(a)の構成のブレーキ機構におけるカバー135がな
く、ブレーキディスク137とブレーキパッド134と
が露出しているため放熱性に優れ、制動性能の維持を図
ることができる。
【0091】〔変形例2〕上記実施形態1においては、
ベアリング内輪の内周面と回転軸の外周面とを摺動させ
て例えばテンションローラ全体を軸方向に移動させる構
成について説明したが、回転軸は軸方向に移動させずロ
ーラ部材と一対のフランジとを軸方向に移動させる構成
とすることもできる。図7はローラ部材と一対のフラン
ジとを軸方向に移動させるテンションローラ140の説
明図である。テンションローラ140は、円筒状のロー
ラ部材141と、このローラ部材141を両側から挾持
する一対のフランジ142、溝付フランジ143と、一
対のフランジ142、143を支持する支持軸144
と、一対のスナップリング145a、145bとにより
構成されている。そしてテンションローラ140は一対
の取付用フランジ146a、146bによりユニット後
側板105及び前側板108に取付けられている。上記
フランジ142はローラ支持部142aとすべり軸受1
42bとからなり、また、溝付フランジ143はローラ
支持部143aとすべり軸受143bとからなる。両す
べり軸受142b、143bが支持軸144と摺動する
ことにより、ローラ部材141と、このローラ部材14
1を両側から挾持する一対のフランジ142、溝付フラ
ンジ143とが一体で回転するとともに、軸方向に移動
することができる。軸方向の移動は上記一対のスナップ
リング145a、bによってその移動量が規制される。
図示の例は、ローラ部材141と、このローラ部材14
1を両側から挾持する一対のフランジ142、溝付フラ
ンジ143とが最も左側に寄った状態を示しており、こ
の状態から距離Sだけ右側に移動可能である。このよ
うに軸方向の摺動部に上記両すべり軸受142b、14
3bを用いているので、上記実施形態1で説明したベア
リング内輪の内周面と回転軸の外周面とを摺動させる構
成に比べ、より良好な軸方向の移動が得られる。
【0092】〔実施形態2〕上記実施形態1ではテンシ
ョンローラ等が中間転写ベルトの寄り力によって移動量
の範囲内であれば軸方向に自由に移動できる構成につい
て説明したが、ベルトの寄り力に抗する付勢手段を設け
る構成とすることもできる。図8(a)はテンションロ
ーラに付勢手段を設けた構成の説明図である。また、図
8(b)は、図8(a)中の矢視hh’断面図である。
図8(a)において、テンションローラ150は、円筒
状のローラ部材151と、このローラ部材151を両側
から挾持する一対のフランジ152、溝付フランジ15
3と、一対のフランジ152、153を支持するスプラ
イン軸154と、一対のコイルスプリング155a、1
55bと、スプライン軸154の両端部側のそれぞれの
細径部154a、154bに設けられ一対のコイルスプ
リング155a、155bのそれぞれの一方の端部側を
押える一対のスナップリング156a、156bとによ
り構成されている。上記スプライン軸154は、図8
(b)に示すように、軸身に直接多数のキー154kを
削成した軸である。上記溝付フランジ153の内周面に
はスプライン軸154の多数のキー154kに対応した
凹凸加工が施されており、溝付フランジ153はスプラ
イン軸154と一体で回転しながらスプライン軸154
の軸方向に移動可能となっている。また、フランジ15
2の内周面にもスプライン軸154の多数のキー154
kに対応した凹凸加工が施されている。これにより、上
記ローラ部材151と、このローラ部材151を両側か
ら挾持する一対のフランジ152、溝付フランジ153
とがスプライン軸154と一体で回転しながらスプライ
ン軸154の軸方向に移動することができる。また、上
記一対のコイルスプリング155a、155bは、バネ
定数及び自由長が等しいものを用い、ローラ部材151
と、ローラ部材151を両側から挾持する一対のフラン
ジ152、溝付フランジ153とをそれぞれ両側から付
勢する。これにより、ベルト寄り力のかかっていない状
態では、ローラ部材151と、ローラ部材151を両側
から挾持する一対のフランジ152、溝付フランジ15
3との全長の中心位置と、一対のスナップリング155
a、155b間距離の中心位置とが略一致している。そ
して、テンションローラ150は内部にボールベアリン
グを有する一対のベアリングホルダ106、109によ
りユニット後側板105及び前側板108に回動可能に
取付けられている。
【0093】図9(a)は中間転写ベルト41が回転移
動時に右側方向Rに寄る場合の、中間転写ベルト41等
の動きを説明するための図である。また、図9(b)
は、図9(a)中のテンションローラ150を図中下側
から見た図であって、テンションローラ150の動きを
説明するための図である。図9(b)において、中間転
写ベルト41が回転移動し右側方向Rにベルトが寄る場
合には、ガイド部材41aの右側端面がテンションロー
ラ150の溝付フランジ153の溝部153aの右側端
面に当接し、ベルト寄り力によってコイルスプリング1
55bが縮みローラ部材151と、このローラ部材15
1を両側から挾持する一対のフランジ152、溝付フラ
ンジ153(以下、ローラ部材151等という)とは右
側方向Rに移動する。このときコイルスプリング155
bはローラ部材151等を左側方向Lに付勢している
ので、ローラ部材151等はベルト寄り力とコイルスプ
リング155bの付勢力との釣り合った位置で軸方向の
移動を停止する。よって、この位置で中間転写ベルト4
1は安定に回転移動する。この動作は2次転写対向ロー
ラ160、図示しない1次転写ローラ及びクリーニング
対向ローラでも同様であるため、中間転写ベルト41は
右側方向Rへのベルト寄り力と複数のコイルスプリング
の付勢力との釣り合った位置で安定して回転移動するこ
とができる。
【0094】図10(a)は中間転写ベルト41が回転
移動時に左側方向Lに寄る場合の、中間転写ベルト41
等の動きを説明するための図である。また、図10
(b)は、図10(a)中のテンションローラ150を
図中下側から見た図であって、テンションローラ150
の動きを説明するための図である。図10(b)におい
て、中間転写ベルト41が回転移動し左側方向Lにベル
トが寄る場合には、ガイド部材41aの左側端面がテン
ションローラ150の溝付フランジ153の溝部153
aの左側端面に当接し、ベルト寄り力によってコイルス
プリング155aが縮みローラ部材151等は左側方向
Lに移動する。このときコイルスプリング155aはロ
ーラ部材151等を右側方向Rに付勢しているので、
ローラ部材151等はベルト寄り力とコイルスプリング
155aの付勢力との釣り合った位置で軸方向の移動を
停止する。よって、この位置で中間転写ベルト41は安
定に回転移動する。この動作は2次転写対向ローラ16
0、図示しない1次転写ローラ及びクリーニング対向ロ
ーラでも同様であるため、中間転写ベルト41は左側方
向Lへのベルト寄り力と複数のコイルスプリングの付勢
力との釣り合った位置で安定して回転移動することがで
きる。
【0095】以上説明したように、中間転写ベルト41
が回転移動方向Bに対し右側方向R又は左側方向Lのい
ずれに寄った場合であっても、ガイド部材41がガイド
溝を乗り上げたり、異常摩耗したりすることなく、ベル
ト寄り力と複数のコイルスプリングの付勢力との釣り合
った位置で安定して回転移動することができる。
【0096】なお、ベルトの寄り力に抗する付勢手段と
してコイルスプリングを用いた構成について説明した
が、これに限られるものではなく、ゴム弾性体、空気バ
ネもしくはオイルダンパ等を用いてもよい。
【0097】〔変形例3〕上記実施形態2において説明
した付勢手段のコイルスプリングとして非線形コイルス
プリングを用いることができる。図11(a)は非線形
コイルスプリング170の正面図である。また、図11
(b)は圧縮荷重と圧縮側変位との関係を示すグラフで
ある。この非線形コイルスプリング170は圧縮荷重に
対して最初柔らかく徐々に硬くなる特性を持っており、
圧縮荷重の増加に対して圧縮側変位の増加は比例せず、
徐々に圧縮側変位は小さくなっていく。例えば、図9
(b)において、テンションローラ150の一対のコイ
ルスプリング155a、155bにかえて非線形コイル
スプリング170を用いるとする。非線形コイルスプリ
ング170は圧縮当初は小さな圧縮力でも変位量が大き
いので、中間転写ベルト41が右側方向Rに寄っていき
ガイド部材41aの右側端面がガイド溝153aの右側
端面に突き当たったときの衝撃を緩和し、ガイド部材4
1aがガイド溝153aを乗り上げることを有効に防止
することができる。また特に、中間転写ユニットの組立
時にテンションローラ150のガイド溝153aの位置
が、駆動ローラ44のガイド溝44aの位置とずれてい
たとしても、中間転写ベルト41の回転によるベルトテ
ンションもしくは寄り力により非線形コイルスプリング
170が伸縮しテンションローラ150のガイド溝15
3aの位置を、駆動ローラ44のガイド溝44aに容易
に一致させることができる。
【0098】〔変形例4〕上記実施形態2におけるベル
トの寄り力に抗する付勢手段の付勢力を調整することが
できる構成とすることもできる。以下テンションローラ
に適用した構成について説明する。図12は付勢力を調
整することができるテンションローラ190の構成の説
明図である。本変形例に係るテンションローラ190は
前記図8(a)で説明したテンションローラ150の構
成と似ているが、一対のスナップリング156a、15
6bのかわりに一対の与圧調整ナット191a、191
bを用いたところに特徴がある。スプライン軸193の
両端部側の細径部にはそれぞれ雄ネジ部193a、19
3bが加工されている。これらの雄ネジ部193a、1
93bには一対の与圧調整ナット191a、191bが
螺合しており、一対のコイルスプリング155a、15
5bをローラ部材151等の両側から付勢している。一
対の与圧調整ナット191a、191bをスプライン軸
193に対して回動させると、これらの与圧調整ナット
間の距離がかわり一対のコイルスプリング155a、1
55bを伸縮させて付勢力を調整することができる。一
対の与圧調整ナット191a、191b間の距離を短く
すると付勢力が強くなり、逆に、この距離を長くすると
付勢力が弱くなる。付勢力の調整後には各与圧調整ナッ
ト191a、191bをそれぞれ止めネジ194a、1
94bによって位置固定しておく。上記付勢力の調整
は、例えば、中間転写ユニットを組立てた後に中間転写
ベルトを回転移動させ、そのベルト寄り力の方向や大き
さによって調整すれば、中間転写ベルトをより安定させ
て回転移動させることができる。例えば中間転写ベルト
の寄り力が比較的大きい場合には一対の与圧調整ナット
191a、191bのうち少なくとも一方を締め各与圧
調整ナット間距離を短くして付勢力を強くする。これに
対して、中間転写ベルトの寄り力が比較的小さい場合に
は一対の与圧調整ナット191a、191bのうち少な
くとも一方を緩め各与圧調整ナット間距離を長くして付
勢力を弱くする。
【0099】〔実施形態3〕上記中間転写ベルトのガイ
ド部材の乗り上げや摩耗を防ぐためには、ベルトの寄り
力や付勢手段の付勢力はいずれもできるだけ小さいほう
が望ましい。そこで、ベルトの寄り力や付勢手段の付勢
力の大きさを調整して中間転写ベルトをより安定して回
転移動させる構成とすることができる。図13(a)
は、ベルトを片側方向に寄せるための力を調整できるベ
ルト寄せ力手動調整手段と、ベルトが寄る方向に抗する
付勢力を調整できる付勢力調整手段とを設けた構成の説
明図である。
【0100】テンションローラ200は、円筒状のロー
ラ部材201と、このローラ部材201を両側から挾持
する一対のフランジ202、溝付フランジ203と、一
対のフランジ202、203を支持するスプライン軸2
04と、フランジ202端面を押えるスナップリング2
05と、コイルスプリング206と、コイルスプリング
206を溝付フランジ203側に押付ける与圧調整ナッ
ト207等により構成されている。そして、テンション
ローラ200のスプライン軸204の図中左側の端部が
自動調芯ベアリングユニット208によってユニット前
側板108に取付けられている。また、スプライン軸2
04の他方の端部は自動調芯ベアリングユニット209
とスライドユニット210とによりユニット後側板10
5に取付けられている。
【0101】また、2次転写対向ローラ220は、円筒
状のローラ部材221と、このローラ部材221を両側
から挾持する一対のフランジ222、溝付フランジ22
3と、一対のフランジ222、223を支持するスプラ
イン軸224と、フランジ222端面を押えるスナップ
リング225と、コイルスプリング226と、コイルス
プリング226を溝付フランジ223側に押付ける与圧
調整ナット227等により構成されている。そして、テ
ンションローラ220のスプライン軸224の図中左側
の端部がボールベアリングを有するベアリングホルダ2
28によってユニット前側板108に取付けられてい
る。また、スプライン軸224の他方の端部はベアリン
グホルダ229によってユニット後側板105に取付け
られている。なお、図示しない1次転写ローラ及びクリ
ーニング対向ローラも2次転写対向ローラ220と同様
の構成となっている。
【0102】上記転写ローラ200の与圧調整ナット2
07を回動させることによってコイルスプリング206
が伸縮し付勢力を調整することができる。なお、ローラ
部材201と、このローラ部材201を両側から挾持す
る一対のフランジ202、溝付フランジ203(以下、
ローラ部材201等という)との左側方向Lへの移動
はスナップリング205により規制される。すなわち、
ローラ部材201等はベルト寄り力のかかっていない状
態では、コイルスプリング206の付勢力によりフラン
ジ202端面がスナップリング205に突き当たり最も
左側に位置している。そして、ローラ部材201等は、
矢印R方向にベルト寄り力が加わるとコイルスプリング
206の付勢力に抗して右側方向Rに移動することが
できる。同様に、上記2次転写対向ローラ220の与圧
調整ナット227を回動させてコイルスプリング226
を伸縮し、ローラ部材221と、このローラ部材221
を両側から挾持する一対のフランジ222、溝付フラン
ジ223(以下、ローラ部材221等という)との左側
方向Lへの付勢力を調整することができる。そして、
ローラ部材221等は、矢印R方向にベルト寄り力が加
わるとコイルスプリング226の付勢力に抗して右側方
向Rに移動することができる。
【0103】図13(b)は、図13(a)中のテンシ
ョンローラ200のスライドユニット210近傍の右側
面図である。スライドユニット210は、自動調芯ベア
リングユニット209をスライド可能に支持する上下一
対のスライドレール211a、211bと、自動調芯ベ
アリングユニット209のベアリングホルダ212のネ
ジ部と螺合する送りネジ213と、送りネジ213を回
動可能に支持するブラケット214と、送りネジ213
の回動を固定するセットスクリュ215と、送りネジ2
13の抜け止め用Eリング216とにより構成されてい
る。図13(a)において、中間転写ベルト41の回転
移動方向Bと直交する方向に対しテンションローラ20
0の回転軸芯200cは、図中左側の自動調芯ベアリン
グユニット208を中心として、矢印Qの方向に斜めに
なっており、テンションローラ200は中間転写ベルト
41に対して矢印F1方向に力を与える。この結果、中
間転写ベルト41は右側方向Rに寄り力が生じる。ここ
で、スライドユニット210の送りネジ213を矢印P
方向に回転させると自動調芯ベアリングユニット209
が矢印Q方向にスライドし、テンションローラ200の
回転軸芯200cの傾きが大きくなり中間転写ベルト4
1の寄り力がより大きくなる。これに対して、送りネジ
213を矢印T方向に回転させると自動調芯ベアリング
ユニット209が矢印U方向にスライドし回転軸芯20
0cの傾きが小さくなり中間転写ベルト41の寄り力も
小さくなる。
【0104】中間転写ベルト41の寄り力と、各コイル
スプリング206、226の付勢力とは、中間転写ベル
ト41が安定して回転移動する範囲で、できるだけ小さ
くなるように設定しておく。これにより、ガイド部材4
1aと各ローラのガイド溝との当接圧が小さくなり、ガ
イド部材41aの乗り上げや摩耗を防ぐことができる。
【0105】〔変形例5〕上記実施形態3においては中
間転写ベルトの寄り力を手動で調整する構成について説
明したが、自動で調整する構成とすることもできる。図
14はベルト寄り力を自動調整する構成の説明図であ
る。また、図15は図14中の右側面図であって、電気
系統の構成を加えた説明図である。本変形例に係るベル
ト寄り力自動調整手段は、前記図13(a)の自動調芯
ベアリングユニット209をモータとコントローラ等に
より自動でスライドさせる構成のものである。図15に
おいて、スライドユニット230にはベアリングホルダ
212のネジ部と螺合する送りネジ231がカップリン
グ232を介してモータ233の回転軸に接続されてい
る。モータ233はコントローラ234に電気的に接続
されている。このモータ233はモータ停止中に送りネ
ジ231が回動しないように、ブレーキ付モータもしく
はステッピングモータを用いることが望ましい。また、
コントローラ234にはセンサコントローラ235を介
してレーザ式非接触センサ236が接続されている。こ
のレーザ式非接触センサはレーザ発光部236aとレー
ザ受光部236bとからなり、中間転写ベルト41の右
側エッジ部(図14参照)の検出を行うセンサである。
レーザ発光部236aは所定幅のレーザ光を発光し、こ
のレーザ光のうち中間転写ベルト41の右側エッジ部で
遮光されなかったレーザ光を受光部236bで受光し、
受光光量に比例したアナログ出力をセンサコントローラ
235に出力する。センサコントローラ235でアナロ
グ出力をA/D変換し、中間転写ベルト41の寄り量を
検出する。この寄り量の検出結果に基づいてコントロー
ラ234がモータ233の回転を制御し、中間転写ベル
ト41の右側エッジ部が所定範囲内に収まるようにす
る。
【0106】図14において、中間転写ベルト41には
テンションローラ200によって矢印F2方向の力が作
用し、中間転写ベルト41に矢印R方向のベルト寄り力
を与えている。このとき回転移動により中間転写ベルト
41が徐々に右側方向Rに寄っていく場合は、ベルト寄
り力が大き過ぎるので、モータ233を矢印T方向に回
転させて自動調芯ベアリングユニット209を矢印U方
向にスライドさせ回転軸芯200cの傾きを小さくして
中間転写ベルト41の寄り力を小さくする。上記寄り力
は前述したように中間転写ベルト41が安定して回転移
動する範囲内で、できるだけ小さいことが望ましい。
【0107】なお、中間転写ベルト41の幅方向の変位
があらかじめ設定した範囲を超えて変位したとき、例え
ばガイド部材41aがテンションローラ200のガイド
溝203aに乗り上げて右側方向Rに大きくずれてしま
った場合には、モータ233を矢印T方向に回転させて
自動調芯ベアリングユニット209を矢印U方向にスラ
イドさせ回転軸芯200cを逆方向に傾けて中間転写ベ
ルト41に矢印F3方向の力を与え、中間転写ベルト4
1を左側方向Lに戻す制御を行うこともできる。これに
より、中間転写ベルト41がテンションローラ200か
ら外れてしまうことを防止し、安定して回転させること
ができる。また、中間転写ベルト41を左側方向Lに戻
す制御を行ったときに、図15に示すコントローラ23
4でアラーム表示237を作動させ、ユーザに点検を促
すことができる。また、図14において、自動調芯ベア
リングユニットをモータでスライドさせるスライドユニ
ットをテンションローラ200の左側端部にも設け、両
側で互いに反対方向にスライドさせる構成にすれば、ベ
ルト寄り方向と寄り力とをより速く制御することがで
き、中間転写ベルト41があらかじめ設定した所定の範
囲を超えて右側方向Rもしくは左側方向Lのいずれかの
方向にずれたときに瞬時に補正することができる。
【0108】以上の各実施形態及び各変形例ではベルト
駆動ユニットが中間転写ユニットであるが、本発明は、
ベルト部材を回動移動させるベルト駆動ユニットであれ
ば、これが中間転写ユニット以外のものである場合にも
適用できる。例えば、感光体ベルトを回動移動させる感
光体ユニットや、搬送ベルトを回動移動させる搬送ユニ
ットなどに適用可能である。
【0109】
【発明の効果】請求項1乃至20の発明によれば、上記
複数のローラの軸方向位置の寸法を精度良く合わせてお
かなくても、該複数のローラのガイド部の軸方向位置を
容易に合わせることができ、該複数のローラが均等にベ
ルト部材をガイドし、ガイド部材の乗り上げや摩耗、ガ
イド剥がれなどを防止できる。これにより、上記複数の
ローラの部品寸法公差や組付けのバラツキに対する余裕
度が増し、低コストでベルト部材を安定して回動移動す
ることができるとともに、該ベルト部材の耐久性を向上
させることができる。
【0110】特に、請求項2及び20の発明によれば、
上記ベルト部材の回動移動を開始したときに、駆動ロー
ラを軸方向に移動させる構成に比べ、より小さな力でよ
り早く各ローラのガイド部の軸方向位置を略一致させる
ことができるため、該ベルト部材にかかる負担を小さく
できるとともに、該ベルト部材の回動移動をより早く安
定させることができる。
【0111】特に、請求項3の発明によれば、上記駆動
ローラにブレーキをかけることにより、トルク変動によ
るギヤのバックラッシュの影響(例えばバンディング)
を低減することができ、上記ベルト部材のより安定した
回動が得られる。また、上記駆動ローラの軸方向で組立
てガタがあっても、該軸方向のガタによる該駆動ローラ
の軸方向の移動を防ぐことができる。
【0112】特に、請求項4の発明によれば、上記駆動
伝達手段にハス歯歯車を用いているので、上記ベルト部
材をなめらかで静かに回動移動することができる。
【0113】特に、請求項5、6、7及び9の発明によ
れば、上記軸方向に移動するローラが、回動しながら良
好に軸方向に移動することができる。
【0114】特に、請求項8の発明によれば、上記ベル
ト部材の蛇行を上記移動量の範囲内に抑えることが可能
となり、該ベルト部材が大きく蛇行することを防ぐこと
ができる。
【0115】特に、請求項10の発明によれば、上記ベ
ルト部材が回動移動したときに回動移動方向に対し右側
方向又は左側方向のいずれに寄った場合であっても、上
記ベルト寄り力と複数のローラの付勢力との釣り合った
位置で安定して回動移動することができる。
【0116】特に、請求項11の発明によれば、上記ベ
ルト部材のベルト寄り力の方向や大きさによって付勢力
を調整することにより、該ベルト部材をより安定して回
動移動させることができる。
【0117】特に、請求項12の発明によれば、あらか
じめ上記ベルト部材のベルト寄り方向を決めることがで
き、該ベルト部材の寄り力と付勢手段の付勢力とが釣り
合った状態で該ベルト部材を安定して回動移動させるこ
とができる。
【0118】特に、請求項14の発明によれば、上記ベ
ルト寄り力をできるだけ小さくして上記ベルト部材を安
定して回動移動するすることができ、上記ガイド部材の
乗り上げや摩耗をより防ぐことができる。
【0119】特に、請求項15の発明によれば、上記ベ
ルト寄り力を自動制御することができる。
【0120】特に、請求項16の発明によれば、上記ベ
ルト部材の幅方向の変位があらかじめ設定した範囲を超
えて上記付勢手段の付勢力に抗する方向に変位したとき
に、該ベルト部材の幅方向の位置を所定範囲内となるよ
うに戻すことができる。
【0121】特に、請求項17の発明によれば、上記感
光体ベルトをその表面の潜像を乱すことなく担持して移
動させることが可能となる。
【0122】特に、請求項18の発明によれば、上記中
間転写ベルトは、その表面に上記画像が良好に転写され
るとともに、転写された該画像を乱すことなく担持して
移動することができる。
【0123】特に、請求項21乃至24の発明によれ
ば、上記中間転写ベルトが安定して回動移動するので、
バンディング等を防いで高品質な画像を形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカラープリンタの概
略構成を示す正面図。
【図2】同カラープリンタの中間転写ベルトと駆動ロー
ラ等との関係の説明図。
【図3】図2中のK部拡大図。
【図4】(a)は、テンションローラの軸方向のずれに
よって、中間転写ベルトが回転移動方向に対し蛇行して
張架された状態を示す図。(b)は、テンションローラ
が軸方向に移動し、中間転写ベルトが真直ぐに張架され
た状態を示す図。
【図5】(a)、(b)は、中間転写ベルトが右側方向
にベルト寄りが生じたときの説明図である。
【図6】(a)、(b)は、駆動ローラにブレーキ機構
を設けた構成の説明図。
【図7】ローラ部材と一対のフランジとを軸方向に移動
させるテンションローラの説明図。
【図8】(a)はテンションローラに付勢手段を設けた
構成の説明図。(b)は(a)中の矢視hh’断面図。
【図9】(a)は、中間転写ベルトが回転移動時に右側
方向に寄る場合の、中間転写ベルト等の動きの説明図。
(b)は、テンションローラの動きの説明図。
【図10】(a)は、中間転写ベルトが回転移動時に左
側方向に寄る場合の、中間転写ベルト等の動きの説明
図。(b)は、テンションローラの動きの説明図。
【図11】(a)は、非線形コイルスプリングの正面
図。(b)は、非線形コイルスプリングの特性を示すグ
ラフ。
【図12】付勢力を調整することができるテンションロ
ーラの構成の説明図。
【図13】(a)は、ベルト寄せ力手動調整手段と、付
勢力調整手段とを設けた構成の説明図。(b)は、ベル
ト寄せ力手動調整手段の右側面図。
【図14】ベルト寄せ力自動調整手段の説明図。
【図15】図14中のベルト寄せ力自動調整手段の右側
面図であって、電気系統の構成説明を加えた図。
【図16】(a)、(b)は、ベルトの寄りによるガイ
ド部材近傍のベルト変形状態の説明図。
【図17】ローラの軸方向のズレによるガイド部材の乗
り上げの説明図。
【図18】ベルト端部のマーク孔を透過型センサで検出
する状態の説明図。
【符号の説明】
1 カラープリンタ 10 感光体ユニット 40 中間転写ユニット 41 中間転写ベルト 41a ガイド部材 44 駆動ローラ 48 テンションローラ 100 駆動ローラのローラ部材 101 駆動ローラのフランジ 102 駆動ローラの溝付きフランジ 102a 駆動ローラのガイド溝 103 駆動ローラの回転軸 104 従動ギヤ(ハス歯歯車) 111 駆動ギヤ(ハス歯歯車) 112 テンションローラのローラ部材 113 テンションローラローラのフランジ 114 テンションローラローラの溝付きフランジ 114a テンションローラローラのガイド溝 115 テンションローラローラの回転軸 117 ボールベアリング 133 ブレーキディスク 134 ブレーキパッド 136 ブレーキスプリング 142b、143b すべり軸受 154 スプライン軸 155a、b コイルスプリング 191a、b 与圧調整ナット 208、209 自動調芯ベアリンクユニット 210 スライドユニット 213 送りネジ 233 モータ 234 コントローラ 236 レーザ式非接触センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 15/16 3J103 Fターム(参考) 2H030 AD16 BB02 BB24 BB42 BB71 2H032 AA15 BA09 BA23 2H035 CA05 CB06 CD09 CD11 CF02 CF04 CG01 CG03 2H071 BA03 BA19 BA36 CA02 CA05 CA09 DA09 DA16 DA26 3F049 AA01 BA02 BB11 LA02 LA05 LA07 LB03 3J103 AA02 CA25 DA01 FA15 FA26 FA30 GA02 GA32 GA52 GA57 GA58 GA60

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面側にベルト寄りを規制するガイド部
    材を少なくとも1つ備えたベルト部材と、該ガイド部材
    をガイドするガイド部を備えた複数のローラと、該複数
    のローラのうち少なくとも1本を駆動する駆動手段とを
    有し、該ベルト部材を該複数のローラで張架し回動移動
    するベルト駆動装置において、上記複数のローラのうち
    の1本は軸方向の移動が規制され、その他のローラは軸
    方向の移動が自由に構成されていることを特徴とするベ
    ルト駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1のベルト駆動装置において、上記
    軸方向の移動が規制されたローラは駆動ローラであり、
    軸方向の移動が自由なローラは上記ベルト部材に連れ回
    る従動ローラであることを特徴とするベルト駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項2のベルト駆動装置において、上記
    駆動ローラと一体で回動する被制動側摩擦部材と、装置
    本体側に固設された弾性体に備えられた回動しない制動
    側摩擦部材とを有し、該駆動ローラの回動駆動時に該被
    制動側摩擦部材に対し該制動側摩擦部材を軸方向のいず
    れか一方向側から付勢して当接させ、該被制動側摩擦部
    材と制動側摩擦部材との間で摺動トルクを発生させ、該
    駆動ローラにブレーキをかけることを特徴とするベルト
    駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3のベルト駆動装置におい
    て、上記駆動手段の駆動力を駆動ローラに伝達する駆動
    伝達手段にハス歯歯車を用いたことを特徴とするベルト
    駆動装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4のベルト駆動装置
    において、上記軸方向に移動するローラは、円筒状のロ
    ーラ部材と、該ローラ部材が固設された回動軸とを有
    し、該回動軸が装置本体側に設けられた一対の軸受に回
    動可能に支持されるとともに、該回動軸外周面と該一対
    の軸受内周面とが摺動し、該回動軸が軸方向に移動する
    ように構成されていることを特徴とするベルト駆動装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3又は4のベルト駆動装置
    において、上記軸方向に移動するローラは、円筒状のロ
    ーラ部材と、該ローラ部材の両端部側に設けられた一対
    の軸受と、該一対の軸受を支持する支持軸とを有し、該
    支持軸は装置本体側に固設され、該支持軸外周面と該一
    対の軸受内周面とが摺動し、該一対の軸受が軸方向に移
    動するように構成されていることを特徴とするベルト駆
    動装置。
  7. 【請求項7】請求項5又は6のベルト駆動装置におい
    て、上記軸受はすべり軸受であることを特徴とするベル
    ト駆動装置。
  8. 【請求項8】請求項5、6又は7のベルト駆動装置にお
    いて、上記軸方向に移動するローラの軸方向の移動量を
    規制する移動量規制手段を有することを特徴とするベル
    ト駆動装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3又は4のベルト駆動装置
    において、上記軸方向に移動するローラは、スプライン
    軸と、円筒状のローラ部材と、該ローラ部材を両側から
    挾持すると共に該スプライン軸と嵌合し摺動する一対の
    フランジとからなり、該ローラ部材と一対のフランジと
    が一体で該スプライン軸の軸方向に移動し、該スプライ
    ン軸は装置本体側に設けられた一対の軸受で回動可能に
    支持されることを特徴とするベルト駆動装置。
  10. 【請求項10】請求項9のベルト駆動装置において、上
    記一対のフランジを両側から互いにローラ部材側に向け
    て付勢する付勢手段を有することを特徴とするベルト駆
    動装置。
  11. 【請求項11】請求項10のベルト駆動装置において、
    上記付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段を有す
    ることを特徴とするベルト駆動装置。
  12. 【請求項12】請求項9のベルト駆動装置において、上
    記一対のフランジのうちいずれか一方をローラ部材側に
    付勢する付勢手段と、他方のフランジを押え該ローラ部
    材と一対のフランジとの軸方向の移動量を規制する移動
    量規制手段と、上記ベルト部材に対し該付勢手段の付勢
    力に抗する方向に寄る力を付与することのできるベルト
    寄り力付与手段とを有することを特徴とするベルト駆動
    装置。
  13. 【請求項13】請求項12のベルト駆動装置において、
    上記付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段を有す
    ることを特徴とするベルト駆動装置。
  14. 【請求項14】請求項12又は13のベルト駆動装置に
    おいて、上記軸方向に移動するローラのうち少なくとも
    1本のローラのスプライン軸の両端部側に設けられ、該
    スプライン軸を上記ベルト部材の回動移動方向と直交す
    る方向に対し角度を付けて斜めに支持することができる
    一対の自動調芯軸受ユニットと、該一対の自動調芯軸受
    ユニットのうち少なくとも一方を該ベルト部材の回動移
    動方向と略平行にスライドさせることのできるスライド
    ユニットとを有し、該スライドユニットをスライドさせ
    ることによりベルト寄り力を調整することを特徴とする
    ベルト駆動装置。
  15. 【請求項15】請求項14のベルト駆動装置において、
    上記スライドユニットをスライドさせるモータ部材と、
    上記ベルト部材の回動による幅方向の変位量を検出する
    変位量検出手段と、該変位量検出手段の検出結果に基づ
    いて該モータ部材を駆動し上記ベルト寄り力を調整する
    制御手段とを有することを特徴とするベルト駆動装置。
  16. 【請求項16】請求項15のベルト駆動装置において、
    上記ベルト寄り力付勢手段を、上記ベルト部材に対し上
    記付勢手段の付勢力に抗する方向に寄る力を付与するこ
    とに加え、該付勢手段の付勢方向と同じ方向に寄る力を
    付与することもできるように構成し、該ベルト部材の幅
    方向の変位があらかじめ設定した範囲を超えて該付勢手
    段の付勢力に抗する方向に変位したときに、該ベルト部
    材に対し該付勢手段の付勢方向と同じ方向に寄り力を付
    与し、該ベルト部材の幅方向の変位を所定範囲内となる
    ように制御する制御手段を有することを特徴とするベル
    ト駆動装置。
  17. 【請求項17】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15又は16
    のベルト駆動装置において、上記ベルト部材が表面に画
    像の潜像を担持する感光体ベルトであることを特徴とす
    るベルト駆動装置。
  18. 【請求項18】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15又は16
    のベルト駆動装置において、上記ベルト部材が現像され
    た画像が転写される中間転写ベルトであることを特徴と
    するベルト駆動装置。
  19. 【請求項19】内周面側にベルト寄りを規制するガイド
    部材を少なくとも1つ備えたベルト部材を、該ガイド部
    材をガイドするガイド部を備えた複数のローラで張架
    し、該複数のローラのうち少なくとも1本を回動駆動し
    て該ベルト部材を回動移動するベルト駆動方法におい
    て、上記複数のローラのうち1本の軸方向の移動を規制
    するとともに、その他のローラの軸方向の移動を可能に
    した状態で、各ローラのガイド部と、上記ベルト部材の
    ガイド部材とを係合させて、該ベルト部材を回動移動す
    ることを特徴とするベルト駆動方法。
  20. 【請求項20】請求項19のベルト駆動方法において、
    上記軸方向の移動が規制されたローラを回動駆動し、上
    記軸方向の移動が自由なローラを上記ベルト部材に連れ
    回らせることを特徴とするベルト駆動方法。
  21. 【請求項21】表面に画像の潜像を担持する潜像担持体
    と、該潜像を現像剤により現像する現像装置と、現像さ
    れた該画像が転写される中間転写装置とを有し、該中間
    転写装置は、内周面側にベルト寄りを規制するガイド部
    材を少なくとも1つ備えた中間転写ベルトと、該ガイド
    部材をガイドするガイド部を備えた複数のローラと、該
    複数のローラのうち少なくとも1本を駆動する駆動手段
    とを有し、該中間転写ベルトを該複数のローラで張架し
    回動移動する画像形成装置において、上記複数のローラ
    のうちの1本は軸方向の移動が規制され、その他のロー
    ラは軸方向の移動が自由に構成されていることを特徴と
    する画像形成装置。
  22. 【請求項22】請求項21の画像形成装置において、上
    記軸方向の移動が規制されたローラは駆動ローラであ
    り、軸方向の移動が自由なローラは上記ベルト部材に連
    れ回る従動ローラであることを特徴とする画像形成装
    置。
  23. 【請求項23】請求項22の画像形成装置において、上
    記駆動ローラと一体で回動する被制動側摩擦部材と、装
    置本体側に固設された弾性体に備えられた回動しない制
    動側摩擦部材とを有し、該駆動ローラの回動駆動時に該
    被制動側摩擦部材に対し該制動側摩擦部材を軸方向のい
    ずれか一方向側から付勢して当接させ、該被制動側摩擦
    部材と制動側摩擦部材との間で摺動トルクを発生させ、
    該駆動ローラにブレーキをかけることを特徴とする画像
    形成装置。
  24. 【請求項24】請求項22又は23の画像形成装置にお
    いて、上記駆動手段の駆動力を駆動ローラに伝達する駆
    動伝達手段にハス歯歯車を用いたことを特徴とする画像
    形成装置。
JP2000197180A 2000-06-29 2000-06-29 ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP4051173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000197180A JP4051173B2 (ja) 2000-06-29 2000-06-29 ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000197180A JP4051173B2 (ja) 2000-06-29 2000-06-29 ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002014570A true JP2002014570A (ja) 2002-01-18
JP4051173B2 JP4051173B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=18695544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000197180A Expired - Fee Related JP4051173B2 (ja) 2000-06-29 2000-06-29 ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4051173B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005321471A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Fuji Xerox Co Ltd 像形成ユニット
JP2006235235A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Kyocera Mita Corp ベルト駆動装置および画像形成装置
JP2006243166A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Ricoh Printing Systems Ltd 画像形成装置及び感光体ユニット
JP2009151019A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Fuji Xerox Co Ltd ベルト駆動装置および画像形成装置
JP2009216742A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Sharp Corp 転写装置、搬送装置及びそれらを備えた画像形成装置
US7609998B2 (en) 2006-06-13 2009-10-27 Ricoh Company, Ltd. Transfer unit and image forming apparatus
JP2011112912A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Sharp Corp 中間転写ベルト搬送装置とこれを用いる画像形成装置及び画像形成方法
JP2012247634A (ja) * 2011-05-27 2012-12-13 Brother Ind Ltd 画像形成装置及びベルトユニット
JP2013171204A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4918421B2 (ja) 2007-07-03 2012-04-18 株式会社リコー ベルトユニット及び画像形成装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005321471A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Fuji Xerox Co Ltd 像形成ユニット
JP2006235235A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Kyocera Mita Corp ベルト駆動装置および画像形成装置
JP4634187B2 (ja) * 2005-02-24 2011-02-16 京セラミタ株式会社 ベルト駆動装置および画像形成装置
JP2006243166A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Ricoh Printing Systems Ltd 画像形成装置及び感光体ユニット
US7609998B2 (en) 2006-06-13 2009-10-27 Ricoh Company, Ltd. Transfer unit and image forming apparatus
JP2009151019A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Fuji Xerox Co Ltd ベルト駆動装置および画像形成装置
JP2009216742A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Sharp Corp 転写装置、搬送装置及びそれらを備えた画像形成装置
JP2011112912A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Sharp Corp 中間転写ベルト搬送装置とこれを用いる画像形成装置及び画像形成方法
JP2012247634A (ja) * 2011-05-27 2012-12-13 Brother Ind Ltd 画像形成装置及びベルトユニット
US9329559B2 (en) 2011-05-27 2016-05-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image formation device and belt unit therefor
JP2013171204A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9042779B2 (en) 2012-02-21 2015-05-26 Ricoh Company, Ltd. Transfer belt device and image forming apparatus including the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP4051173B2 (ja) 2008-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5915085B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
JP5707787B2 (ja) 転写装置及びそれを用いた画像形成装置
EP2211239B1 (en) Image forming apparatus with transfer Nip adjustment function
US8515312B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including same
US9720361B2 (en) Belt device, fixing device, and image forming apparatus
US7865120B2 (en) Image forming apparatus with power supply for charging nip forming member and rotary fixing member
JP5509939B2 (ja) 画像形成装置
JP6175825B2 (ja) 画像形成装置
US11287766B2 (en) Fixing unit, image forming apparatus and image forming system
US6553204B1 (en) Fixing device for fixing a toner image in an image forming apparatus
JP5472782B2 (ja) 画像形成装置
JP2001147618A (ja) 画像形成装置
JP2011123199A (ja) 記録媒体剥離装置および画像形成装置
JP4051173B2 (ja) ベルト駆動装置、ベルト駆動方法及び画像形成装置
JP4988245B2 (ja) ローラ装置、ベルト装置、及び画像形成装置
JP5540719B2 (ja) 画像形成装置
JP2009042355A (ja) ベルト駆動装置及び画像形成装置
US20170060043A1 (en) Belt conveyance apparatus and image forming apparatus
JP6436383B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
US10481545B2 (en) Image forming apparatus with multiple image bearers
JP2004149241A (ja) ベルトユニット及び画像形成装置
JP2009181107A (ja) ベルト寄り補正方法及び装置並びにベルト装置、画像形成装置
US10935909B2 (en) Image forming apparatus including transfer roller to transfer toner image from image bearing member to belt
JP4651522B2 (ja) レジストローラおよびこれを用いた画像形成装置
US9121477B2 (en) Driving device and image forming apparatus including the driving device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees