JP2002014384A - 光量調整装置 - Google Patents
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Abstract
化を低減しつつ、NDフィルタや絞り羽根が安定して動
作し、オートフォーカス動作に支障を与えることがない
光量調整装置を提供する。 【解決手段】 光量調整装置は、被写体の照度が低い低
照度の場合((a)〜(b))、絞りばね106、107のみ
を駆動することによって、被写体の照度が低照度より高
い中照度の場合((b)〜(d))、NDフィルタ104のみ
を駆動することによって、さらに被写体の照度が中照度
より高い高照度の場合((d)〜(f))、絞り羽根106、
107のみを駆動することによって、光量調整を行う。
Description
チルカメラなどの光学機器に好適な、受光量を制御する
光量調整装置に関するものである。
を用い、撮像素子やフィルム面に光線を結像させ、動画
もしくは静止画を記録するビデオカメラやスチルカメラ
においては、レンズ鏡筒の光学系の途中に、撮像素子の
受光量を制御する光量調整装置を組み込むのが普通であ
る。特に動画を撮影したり、液晶ディスプレイ等に表示
するビデオカメラやデジタル・スチルカメラにおいて
は、被写体の照度が変化するのに追従して、受光量が一
定になるよう光量を連続的に制御する光量調整装置が必
要である。
小するようになると、絞りを小さくするときの解像度劣
化が少なく、かつ受光量を連続して制御する光量調整装
置が、開発されている。その一例として特開平11−6
4921号公報において、光量調整装置の1つであるレ
ンズの絞り調整装置が開示されている。このような光量
調整装置の一例を図12に示す。
21、122、123、124の光軸100上には、N
Dフィルタ駆動部103により光路に出し入れされるN
Dフィルタ(減光フィルタ)104と、絞り駆動部10
5により制御される絞り羽根106、107とが配置さ
れている。なお、NDフィルタ104と絞り羽根10
6、107とは互いに独立して制御される。
像素子109上で結像される。撮像素子109からの信
号は映像信号処理回路108において標準テレビジョン
信号に変換され、図示しない外部の記録部やテレビジョ
ンモニタ等に出力される。
108から被写体の輝度信号が入力される。光量制御部
110は撮像素子109に入射する光量が一定になるよ
う、NDフィルタ駆動部103と、絞り駆動部105に
制御信号を出力する。
置の動作を説明する。図13においては、光軸100は
紙面に直角な方向となる。被写体の照度が低いとき、図
13(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から
待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないよう
に全開状態となる。
に絞り羽根106、107が駆動され、光路の断面積が
減少する。図13(b)の位置に絞り羽根106、107
が到達したあと、NDフィルタ104が図13(c)、(d)
のように光路内に挿入され、やがて図13(e)のように
光路を完全に覆う。この間、絞り羽根106、107は
停止している。図13(d)のような状態では、小絞り領
域115が形成され、回折現象により解像度が劣化する
が、光路の全断面積に占める小絞り領域115の比率が
低いので、解像度の劣化が抑えられる。
106、107が駆動されて、図13(f)のように光路
の断面積がさらに小さくなる。以上のようにして、回折
による解像度の劣化を低減しつつ、被写体照度の増減に
対して撮像素子109に入射する光量を一定に保つこと
ができるのである。
うな光量調整装置においては、図13(d)の状態から図
13(e)の状態に至る間の光量の変化が少なく、かつ解
像度が急激に回復するため、NDフィルタ104や絞り
羽根106、107の動作が不安定になったり、オート
フォーカスが誤動作しやすいという課題があった。
過率を考慮した光量Fナンバと、レンズの結像性能の指
標であるMTF(Modulation Transfer Function)の関
係を示す曲線111を示したものである。ここで、光量
Fナンバは被写体の照度に相当する。図14は、図13
の(a)〜(f)に相当する状態も記載している。図13(d)
の状態では小絞り領域115が形成され、回折現象によ
り解像度が劣化する。このためMTF値も(b)および(c)
の状態に比べると低下している。一方、(e)の状態にな
ると、NDフィルタ104が光路を完全に覆う。従っ
て、MTF値は(b)の状態と同一となる。しかしなが
ら、(d)から(e)の状態に変化する過程では、小絞り領域
115の部分の透過率が変わるだけであるから、NDフ
ィルタ104の移動量に対する光量Fナンバの変化量は
わずかである。このため、微妙な被写体の照度の変化に
対して、NDフィルタ104を大きく動かさなくてはな
らない。図14では曲線111が112に示すように急
峻に立ち上がっている。すなわち、被写体照度の変化に
対する敏感度が極めて高くなる。このように敏感度が高
くなると、NDフィルタ104の動作が不安定になりハ
ンチング現象を生じるという問題があった。
った場合には、光量調整装置は、絞り羽根106、10
7を駆動して光量を調整しなくてはならない。このた
め、NDフィルタ104の動作が不安定になると、絞り
羽根106、107の動作も不安定になり、やはりハン
チング現象を生じるという問題があった。
急峻に立ち上がっているために、オートフォーカス動作
も不安定になる。映像信号処理回路108では、撮像素
子109の出力からコントラストを検出して、フォーカ
ス調整用レンズ124を光軸100に沿って移動させ
る。これによって、被写体までの距離が変わっても、撮
像素子109上で正しく結像することができるのであ
る。ところが図14に示すように、MTF値が112に
示すように急峻に変化すると、実際には被写体までの距
離が変化していなくても、コントラストが急激に変化す
ることになる。映像信号処理回路108は、被写体まで
の距離が変わったときとコントラストが急激に変化する
ときとの区別ができないので、オートフォーカスが誤動
作したり、動作が不安定になるという問題があった。
る解像度の劣化を低減しつつ、NDフィルタや絞り羽根
が安定して動作し、オートフォーカス動作に支障を与え
ることがない光量調整装置を提供することを目的とす
る。
に、本願の請求項1の光量調整装置は、撮像手段と、前
記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、前記絞り
羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞
り羽根を駆動する第1の駆動手段と、光路を通過する光
の透過率を変える減光フィルタと、前記減光フィルタを
光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、前記撮像
手段が検出する被写体照度に応じて光路を通過する光量
を調整する光量調整装置であって、被写体照度が第1の
照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記
第2の駆動手段は、前記減光フィルタを光路に出し入れ
し、被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照
度範囲にある場合、前記減光フィルタは、前記開口部の
一部を除いて前記開口部を覆う停止位置にあり、被写体
照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り
羽根を駆動することを特徴とするものである。
請求項1に記載の光量調整装置において、絞り羽根の位
置を検出する第1の検出手段を有し、前記第1の検出手
段の出力に応じて絞り羽根を停止させることを特徴とす
るものである。
請求項2に記載の光量調整装置において、前記減光フィ
ルタの位置を検出する第2の検出手段を有し、前記第1
の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力が、所定
の関係になる位置において前記減光フィルタを停止させ
ることを特徴とするものである。
請求項1に記載の光量調整装置において、前記減光フィ
ルタと前記絞り羽根との相対位置を検出する相対位置検
出手段を有し、相対位置検出位置の出力に応じて、前記
減光フィルタを停止させることを特徴とするものであ
る。
撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽
根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変える
ために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、透
過率が異なるn個の領域を有し、光路を通過する光の透
過率を変える減光フィルタと(n>1)、前記減光フィ
ルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、前
記撮像手段が検出する被写体照度に応じて光路を通過す
る光量を調整する光量調整装置であって、被写体照度が
第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じ
て、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタを光路に
出し入れし、被写体照度が前記第1の照度範囲より高い
第2の照度範囲にある場合、前記減光フィルタのn番目
の領域は、前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う
停止位置にあり、被写体照度の変化に応じて、前記第1
の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とす
るものである。
請求項5に記載の光量調整装置において、前記減光フィ
ルタのn番目の領域は、透過率が最も低い領域であるこ
とを特徴とするものである。
請求項5に記載の光量調整装置において、前記減光フィ
ルタのn番目の領域と隣り合ったn−1番目の領域の境
界と、前記絞り羽根との相対位置を検出する相対位置検
出手段を有し、前記相対位置検出手段の出力に応じて前
記減光フィルタを停止させることを特徴とするものであ
る。
撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る円形の
固定絞りと、光路の一部を遮るための、光路中に多角形
の開口部を形成する絞り羽根と、前記絞り羽根が形成す
る開口部の断面積を変えるために前記絞り羽根を駆動す
る第1の駆動手段と、光路を通過する光の透過率を変え
る減光フィルタと、前記減光フィルタを待避位置から光
路中に挿入する第2の駆動手段とを有し、前記撮像手段
が検出する被写体照度に応じて光路を通過する光量を調
整する光量調整装置であって、被写体照度が第1の照度
範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2
の駆動手段は、前記減光フィルタを光路に出し入れし、
被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範
囲にある場合、前記減光フィルタは、前記固定絞りの前
記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う停止位置にあ
り、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段
は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とするものであ
る。
請求項8に記載の光量調整装置において、光路の中心と
前記絞り羽根が形成する多角形の開口部の頂点とを結ぶ
方向とほぼ同じ方向に、前記減光フィルタを挿入するこ
とを特徴とするものである。
は、請求項1、5、8のいずれか1つに記載の光量調整
装置において、前記停止位置は、回折現象による画像劣
化が最大となる位置であることを特徴とするものであ
る。
は、請求項1〜10のいずれか1つに記載の光量調整装
置において、前記減光フィルタが、NDフィルタである
ことを特徴とするものである。
て、図1から図11を用いて説明する。なお、先に従来
例で示した構成部材に対しては、同一の符号を付して説
明する。 (実施の形態1)図1は、実施の形態1における光量調
整装置の構成を示すブロック図である。図2は、実施の
形態1における光量調整装置の主要構成部の斜視図であ
る。図3は、実施の形態1における光量調整装置の一部
正面図である。そして図4は、実施の形態1における光
量調整装置の光量Fナンバに対するMTF値の変化を表
すグラフである。
レンズ群121、ズームレンズ群122、補正用レンズ
群123、フォーカスレンズ124で構成される。ズー
ムレンズ群122が光軸100に沿って前後に移動する
ことによって、変倍動作が行われ、フォーカスレンズ1
24が前後に移動することによって、焦点調整動作が行
われる。
絞り駆動部105により制御される絞り羽根106、1
07が配置される。また、絞り羽根106、107の前
方には、第2の駆動手段であるNDフィルタ駆動部10
3により光路に出し入れされる減光フィルタであるND
フィルタ104が配置される。なお、NDフィルタ10
4と絞り羽根106、107とは互いに独立して制御さ
れる。
出部132により検出され、光量制御部110に絞り位
置信号として入力される。また、NDフィルタ104の
位置は、NDフィルタ検出部131により検出され、光
量制御部110にNDフィルタ位置信号として入力され
る。
109上で結像される。撮像素子109からの信号は映
像信号処理回路108において標準テレビジョン信号に
変換され、図示しない外部の記録部やテレビジョンモニ
タ等に出力される。
108から被写体の輝度信号が入力される。光量制御部
110は、撮像素子109に入射する光量が一定になる
ように、絞り検出部132とNDフィルタ検出部131
の出力を参照しながら、絞り駆動部105と、NDフィ
ルタ駆動部103とに制御信号を出力する。
動部を構成するメータ2には、ロータ3が圧入固定さ
れ、ロータ3の両側先端には、絞り羽根106、107
が取り付けられている。
ロータ3が回転し、基台1に設けたガイドピンに沿っ
て、絞り羽根106が下方向に、絞り羽根107が上方
向に移動する。また、ロータ3が先程とは逆方向に回転
することによって、基台1に設けたガイドピンに沿っ
て、絞り羽根106が上方向に、絞り羽根107が下方
向にも移動する。この結果、メータ2に供給する電力を
調整することによって、光軸100を中心とする光路の
断面積が変化するので、撮像素子109に入射する光量
を調整することができる。なお、メータ2の内部には、
図示しないホール素子が取りつけられている。このホー
ル素子が、メータ2のマグネットの回転による磁力の変
化を検出することによって、絞り羽根106、107の
位置を検出することができ、第1の検出手段である絞り
検出部132を構成する。
根6に接着固定される。レンズ鏡筒に固定したメータ4
には、アーム5を圧入固定し、アーム5の先端にND駆
動羽根6を取り付けることによって、アーム5の回転に
応じてND駆動羽根6とNDフィルタ104が上下に移
動する。
アーム5が回転し、図示しないガイドピンに沿って、N
D駆動羽根6が上方向に移動する。また、アーム5が先
程とは逆方向に回転することによって、図示しないガイ
ドピンに沿って、ND駆動羽根6が下方向に移動する。
この結果、メータ4に供給する電力を調整することによ
って、NDフィルタ104を、待避位置から光路の中へ
徐々に挿入することも、光路の中から待避位置へ引き抜
くこともできる。NDフィルタ104は、例えば10%
〜30%程度の透過率を有するので、撮像素子109に
入射する光量を連続して調整することができる。なお、
メータ4の内部には、図示しないホール素子が取りつけ
られている。このホール素子は、メータ4のマグネット
の回転による磁力の変化を検出することによってNDフ
ィルタ104の位置を検出することができ、第2の検出
手段であるNDフィルタ検出部131を構成する。
て、図3を用いて動作を説明する。図3においては、光
軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を
簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場
合のみの光量調整装置の動作について説明する。
に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、
絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状
態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、初めに
絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動し、
光路の断面積が減少する。図3(b)の位置に絞り羽根1
06、107が到達すると、絞り駆動部105は絞り羽
根106、107を駆動することを止める。この絞り羽
根106、107の停止位置については、後に説明す
る。
ィルタ駆動部103によりNDフィルタ104が図3
(c)のように光路内に挿入される。そして、NDフィル
タ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置、すなわ
ち図3(d)の位置で、NDフィルタ104は停止する。
この間、絞り羽根106、107は停止している。この
NDフィルタ104の停止位置についても後に説明す
る。図3(d)のような状態では、NDフィルタと絞り羽
根106の間に小絞り領域115が形成され、回折現象
により解像度がわずかに劣化するが、光路の全断面積に
占める小絞り領域115の比率が低いので、解像度の劣
化を抑えることができる。
部105は絞り羽根106、107を駆動して、図3
(e)、(f)のように光路の断面積をさらに小さくする。
同じように、光量FナンバとMTF値の関係を示す曲線
11を求めると、図4のようになる。ここで、光量Fナ
ンバとMTF値の関係は、実験または数値計算により求
めることができる。例えば、所定のピッチで白黒のパタ
ーンが書き込まれた試験チャートを、照度を変えながら
撮影すれば良い。あるいは、回折を考慮して点物体の像
の広がりを求め、絞り羽根106、107とNDフィル
タ104が形成する開口部の形状に対して、MTF値を
数値計算しても良い。
記載している。図3(d)の状態では小絞り領域115が
形成され、回折現象により解像度が劣化する。このため
MTF値も(b)および(c)の状態に比べると低下してい
る。しかしながら、光路の全断面積に占める小絞り領域
115の比率が低いので、解像度の劣化を抑えることが
でき、許容限度以上のMTF値を保つことができる。
ルタを停止したまま、絞り羽根106、107を駆動し
て、図3(e)のように光路の断面積を小さくする。(e)の
状態では、停止しているNDフィルタ104が光路の全
面を覆うので、小絞り領域115はなくなる。しかも
(e)の状態は(b)の状態より絞り込んでいるので、MTF
値は(b)よりも改善できる。さらに絞り羽根を絞り込む
と、絞り羽根が形成する開口部自体が(f)のように小さ
くなるので、回折現象のためにMTF値は減少するよう
になる。
化を低減しつつ、被写体照度の増減に対して撮像素子1
09に入射する光量を一定に保つことができる。
12に注目すると、比較的なだらかにMTF値が増加し
ていることがわかる。(d)の状態においてNDフィルタ
104は停止しているので、(d)から(e)への光量Fナン
バの変化は、絞り羽根106、107を移動して、光路
の断面積を減少させることによる。したがって、光量F
ナンバに対する絞り羽根106、107の移動量の敏感
度は、(a)から(b)の区間、あるいは(e)から(f)の区間と
同じである。
は、被写体照度の上昇に応じて、光路の一部を除いて光
路を覆う位置にNDフィルタ104を停止させ、さらに
被写体照度が高くなった場合には、NDフィルタ104
を停止させたまま、絞り羽根106、107を駆動し
て、撮像素子109に入射する光量を一定に保っている
ので、被写体照度のわずかな変化に対して、NDフィル
タ104や絞り羽根106、107が敏感に反応するこ
とがない。また、MTF値の変化12が比較的なだらか
であるため、オートフォーカス動作が支障なく実施でき
る。
について説明する。NDフィルタ104が無い状態で、
絞り羽根106、107だけを図4(a)の状態から図4
(f)の状態まで絞った場合、光量Fナンバに対するMT
F値の変化は、概ね次のようになる。絞り駆動部105
は絞り羽根106、107を駆動して断面積を小さくす
ると、MTF値は(a)から(b)へと上昇する。さらに絞り
込むと、(e)の状態のようにMTF値はピークをとり、
その後は(f)のように低下する。このような特性を考慮
すると、絞り羽根106、107の停止位置は、MTF
値がピークとなる(e)の位置の近傍が望ましい。図3、
図4に示した実施の形態では、(e)の位置よりも少し開
放側に戻った位置(b)で絞り羽根106、107は停止
している。このため、(d)の状態で小絞り領域115が
形成されても、回折現象により解像度劣化を少なくする
ことができる。
7を停止させるには、予めNDフィルタ104の無い状
態での光量Fナンバに対するMTF値の変化を実験また
は数値計算により求めておき、MTF値がピークとなる
位置の近傍での絞り検出部132の出力、具体的にはメ
ータ2に内蔵したホール素子の出力電圧を、第1のリフ
ァレンス値として光量制御部110に記憶させる。そし
て光量制御部110は、絞り検出部132の出力と記憶
している第1のリファレンス値を比較して、両者が一致
したときに、絞り羽根106、107を停止させれば良
い。
は、絞り羽根106、107の位置を検出する絞り検出
部132の出力に応じて、絞り羽根106、107を停
止させているので、NDフィルタ104を挿入した際の
回折現象による解像度劣化を少なくすることができる。
の変化は、ズーム倍率や焦点距離によっても変化する。
そこで、n組のズーム倍率と焦点距離の組み合わせに対
して、予めNDフィルタ104の無い状態での光量Fナ
ンバに対するMTF値の変化を実験または数値計算によ
り求めておき、MTF値がピークとなる位置の近傍での
絞り検出部132の出力、具体的にはメータ2に内蔵し
たホール素子の出力電圧を、n個の第1のリファレンス
値として光量制御部110に記憶させる。
具体的にはメータ4に内蔵したホール素子の出力電圧
と、絞り検出部132の出力、具体的にはメータ2に内
蔵したホール素子の出力電圧との関係を求める。重要な
のは、NDフィルタ104の絞り羽根106に対する相
対的な位置であるため、NDフィルタ104が開口部の
一部を除いて開口部を覆う状態におけるNDフィルタ検
出部131の出力と、絞り検出部132の出力との差分
量だけを、第2のリファレンス値として光量制御部11
0に記憶させる。そして光量制御部110は、ズーム倍
率と焦点距離に対して最適な第1のリファレンス値を選
択して、絞り検出部132の出力が選択した第1のリフ
ァレンス値と一致したときに、絞り羽根106、107
を停止させる。さらにNDフィルタ104を光路内に挿
入する際には、光量制御部110は、絞り検出部132
の出力とNDフィルタ検出部131の出力との差分が第
2のリファレンス値と一致したときに、NDフィルタ1
04を停止させる。このように絞り羽根106、107
と、NDフィルタ104とを制御することによって、ズ
ーム倍率や焦点距離が変わっても、常に回折現象による
解像度劣化を最小限度に留めることができる。
は、絞り検出部132の出力と、NDフィルタ検出部1
31の出力が所定の関係になる位置においてNDフィル
タ104を停止させるので、ズーム倍率や焦点距離が変
わっても、NDフィルタ104を挿入した際の回折現象
による解像度劣化を少なくすることができる。
いて説明する。図5は、図3とは異なる位置にNDフィ
ルタ104を停止させた場合の光量調整装置の動作を示
している。図5の(a)〜(c)は、図3の(a)〜(c)と全く同
じ状態であるが、(d)に示すNDフィルタ104の停止
位置は、NDフィルタ104が光路の一部を除いて光路
を覆う位置ではあるが、図3(d)の停止位置よりもND
フィルタ104の覆う面積が少なくなっている。
を示す曲線13を求めると、図6のようになる。図6
は、図5の(a)〜(f)に相当する状態も記載している。図
5(d)の状態では、小絞り領域115が形成されるが、
回折現象は顕著ではないので、解像度の劣化量は少な
い。しかしながら、NDフィルタが停止したままで、絞
り羽根106、107が駆動され、図5(e)のように光
路の断面積が小さくなっても、小絞り領域115は残存
している。このときには光路の全断面積に占める小絞り
領域115の比率が高くなるので、解像度は極端に劣化
し、MTF値は図6(e)のように許容限度を下回ること
になる。
ルタ104が停止する位置は、NDフィルタ104が光
路の一部を除いて光路を覆う位置であって、しかも、N
Dフィルタ104の覆う面積が所定量以上となる位置で
ある。すなわち、NDフィルタ104の停止位置を最適
化しなければ、回折現象により解像度が劣化することに
なる。
は、以下のようになる。すなわち、図13、図14に示
す従来の技術において、MTF値が最悪となる位置(d)
の近傍が最適である。この位置よりNDフィルタ104
が覆う面積が少なくなると、図5、図6に示すように回
折現象により解像度が劣化する。逆に、この位置よりN
Dフィルタ104が覆う面積を大きくすると、従来技術
の課題である敏感度の問題が解決できなくなるからであ
る。
は、回折現象による画像劣化が最大となる位置にNDフ
ィルタ104を停止させているので、絞り羽根106、
107を絞った際の回折現象による解像度劣化を防止す
ることができる。
度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下
する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じ
ように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に
保つことができる。したがって、本発明の光量調整装置
は、被写体の照度が低い低照度の場合(図3(a)〜(b)に
対応)、絞りばね106、107のみを駆動することに
よって、被写体の照度が低照度より高い中照度の場合
(図3(b)〜(d)に対応)、NDフィルタ104のみを駆
動することによって、さらに被写体の照度が中照度より
高い高照度の場合(図3(d)〜(f)に対応)、絞り羽根1
06、107のみを駆動することによって、撮像素子1
09に入射する光量を一定に保つ。
おける光量調整装置の構造を示す正面図である。実施の
形態2においては、実施の形態1の説明と重複する部分
についての説明を省略する。
設け、ND駆動羽根6には、第2の遮光板23を設け
る。第1の遮光板21と第2の遮光板23の間には、フ
ォトセンサ22を設け、このフォトセンサ22を図示し
ない基台1に固定する。第1の遮光板21と第2の遮光
板23は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に
挿入され、受光部に届く光を遮光するように構成され
る。すなわち、第1の遮光板21、第2の遮光板23、
フォトセンサ22は、絞り羽根106とNDフィルタ1
04の相対位置を検出する相対位置検出手段を構成す
る。
いて説明する。図7においては、光軸100は紙面に直
角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、
被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみの光量調整装
置の動作について説明する。被写体の照度が低いとき、
図7(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から
待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないよう
に全開状態となる。
に絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動
し、光路の断面積が減少する。このとき、第1の遮光板
21は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿
入されるが、受光部に届く光を概ね半分だけ遮光する。
NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を光
路内に挿入する。そして、NDフィルタ104が光路の
一部を除いて光路を覆う位置、すなわち図7(b)の位置
で、NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104
を停止させる。第2の遮光板23は、フォトセンサ22
の発光部と受光部との間に挿入され、受光部に届く光を
完全に遮光する。
タ104を光路内に挿入する際には、フォトセンサ22
の出力が一定値以下になったときに、NDフィルタ10
4を停止させる。このようにNDフィルタ104を停止
させることによって、絞り羽根106とNDフィルタ1
04の相対位置を一定に保つことができ、常に回折現象
による解像度劣化を最小限度に留めることができる。な
お、NDフィルタ104の停止位置は、実施の形態1に
おいて記載された最適な停止位置である。NDフィルタ
104が最適な停止位置にあるときのフォトセンサ22
の出力は、フォトセンサ22の発光部から出た光を完全
に遮光したときの出力であるため、簡単な実験により求
めることができる。
度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下
する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じ
ように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に
保つことができる。例えば、被写体の照度が図4の(d)
の状態から(c)の状態に変化する場合、光量制御部11
0は、NDフィルタ駆動部103によりNDフィルタ1
04を駆動する。さらに、被写体の照度が図4の(c)の
状態から(b)の状態に変化する場合、光量制御部110
は、フォトセンサ22の出力が一定値以上になったと
き、NDフィルタ104を停止させる。それは、NDフ
ィルタ104が光路内に挿入されていないとき、第2の
遮光板23がフォトセンサ22の発光部と受光部との間
に挿入されず、受光部に届く光を遮光しないために、フ
ォトセンサ22の出力が一定値以上になるためである。
は、絞り羽根106とNDフィルタ104の相対位置を
検出して、NDフィルタ104を停止させるので、回折
現象による解像度劣化を少なくすることができる。
おける光量調整装置の主要構成部の斜視図である。図9
は、実施の形態3における光量調整装置の一部正面図で
ある。実施の形態3においても、実施の形態1の説明と
重複する部分の説明を省略する。
しないようにするためには、NDフィルタ104の透過
率を低くする必要がある。ところが、NDフィルタ10
4の透過率を低くするほど、図3(d)の位置における回
折による解像度劣化が激しくなる。このため、NDフィ
ルタ104の透過率を低くすると、MTF値が許容限度
を下回ることになる。
は、NDフィルタ104を透過率の異なる第1の領域3
1と第2の領域32に分割している。第1の領域31の
透過率としては、20〜40%が好ましく、第2の領域
32の透過率は、第1の領域31よりも低い5〜15%
程度が好ましい。
て、図9を用いて動作を説明する。図9においては、光
軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を
簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場
合のみの光量調整装置の動作について説明する。被写体
の照度が低いとき、図9(a)に示すように、NDフィル
タ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は
光路を遮らないように全開状態となる。
に絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動
し、光路の断面積が減少する。図9(b)の位置に絞り羽
根106、107が到達したあと、NDフィルタ駆動部
103は、NDフィルタ104を図9(c)のように光路
内に挿入する。このとき、絞り羽根106とNDフィル
タ104の第1の領域31との間に、小絞り領域33が
生じる。このため、図9(c)において解像度はわずかに
劣化するが、光路の全断面積に占める小絞り領域33の
比率が低いことと、第1の領域31の透過率が比較的大
きいために、解像度の劣化を極めて小さくすることがで
きる。
すると、NDフィルタ104の第1の領域31と第2の
領域32が開口部全面を覆うようになり、図9(d)の位
置でNDフィルタ104を停止させる。このとき、絞り
羽根106とNDフィルタ104の第2の領域32との
間に、小絞り領域34が生じる。このため、図9(d)に
おいて解像度はわずかに劣化するが、光路の全断面積に
占める小絞り領域34の比率が低いことと、第2の領域
32の透過率と第1の領域31の透過率との差が小さい
ために、解像度の劣化を極めて小さくすることができ
る。
部105は、絞り羽根106、107を駆動して、図9
(e)、(f)のように光路の断面積をさらに小さくする。
Fナンバの変化について説明する。図9(c)において
は、小絞り領域33があるので、図9(c)の状態から図
9(d)の状態までNDフィルタ104を移動させる区間
は、従来の技術において説明した図13(d)から図13
(e)までの移動区間と同じような状態に思える。ところ
が、従来の技術においてはNDフィルタ104の透過率
が一定であったのに対して、図9(c)の状態において
は、第1の領域31より透過率の低い第2の領域32が
光路中に挿入されることになる。このため、NDフィル
タ104の移動量に対する光量Fナンバの変化量は、図
9(c)から図9(d)までの区間においても他の区間と大差
ない。したがって、被写体照度のわずかな変化に対し
て、NDフィルタ104や絞り羽根106、107が敏
感に反応することがない。またオートフォーカス動作も
支障なく実施できる。
ィルタ104を光路中に挿入した場合には、従来技術と
同じ課題が生じる。図9(d)の状態からさらにNDフィ
ルタ104を挿入すると、NDフィルタ104の第1の
領域31の面積が減り、第2の領域32の面積が増える
だけであるから、従来の技術において説明した図13
(d)から図13(e)までの移動区間と同じ状態となる。
異なるn個(実施の形態3においてはn=2)の領域に
分割した場合には、n番目の領域が光路の一部を除いて
光路を覆う位置で、NDフィルタ104は停止する。さ
らに被写体照度が高くなると、光量制御部110は、図
9(d)の状態でNDフィルタ104を停止させ、絞り羽
根106、107を駆動させ、図9(e)、(f)のように光
路の断面積をさらに小さくする。ここで、NDフィルタ
104を光路に挿入する際に、被写体の照度に応じて、
1番目の領域から順番に挿入され、最後にn番目の領域
が挿入される。また、1番目の領域の透過率が最も高
く、n番目の領域の透過率が最も低い。
104の停止位置は、実施の形態1と同様に、NDフィ
ルタ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置であっ
て、しかも、NDフィルタ104の覆う面積が所定量以
上となる位置である。このNDフィルタ104の最適な
停止位置は、図13、図14に示す従来の技術におい
て、MTF値が最悪となる位置(d)の近傍、つまり、回
折現象による画像劣化が最大となる位置である。この位
置は、実験または数値計算によってあらかじめ求められ
る位置である。
は、NDフィルタ104を透過率の異なるn個の領域に
分割し、被写体照度の上昇に応じて、NDフィルタ10
4のn番目の領域を、開口部の一部を除いて開口部を覆
う位置に停止させる。さらに被写体照度が高くなった場
合には、光量調整装置は、NDフィルタ104を停止さ
せたまま、絞り羽根106、107を駆動して、撮像素
子109に入射する光量を一定に保っている。したがっ
て、光量調整装置は、被写体照度のわずかな変化に対し
て、NDフィルタ104や絞り羽根106、107が敏
感に反応することがなく、さらにオートフォーカス動作
も支障なく実施できる。
領域に比べてn番目の領域の透過率を最も低くしている
ので、高輝度の被写体でも回折による解像度劣化を伴わ
ない画像の撮影が可能になる。
Dフィルタ104に透過率の異なる2つの領域を設けた
が、通常のNDフィルタを、ND駆動羽根6に複数枚重
ねて張り付けて、透過率の異なる領域を設けても良い。
また、透過率の異なる領域の数をn(n>2の整数)と
しても良い。なお印刷・蒸着などにより、1枚のNDフ
ィルタに透過率の異なる領域を設けてもよい。
度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下
する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じ
ように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に
保つことができる。したがって、本発明の光量調整装置
は、被写体の照度が低い低照度の場合(図9(a)〜(b)に
対応)、絞りばね106、107のみを駆動することに
よって、被写体の照度が低照度より高い中照度の場合
(図9(b)〜(d)に対応)、NDフィルタ104のみを駆
動することによって、さらに被写体の照度が中照度より
高い高照度の場合(図9(d)〜(f)に対応)、絞り羽根1
06、107のみを駆動することによって、撮像素子1
09に入射する光量を一定に保つ。
における光量調整装置の構造を示す正面図である。実施
の形態4においては、実施の形態3の説明と重複する部
分についての説明を省略する。
設け、NDフィルタ104には、第1の領域31と第2
の領域32の境界位置に第2の遮光板35を設ける。第
1の遮光板21と第2の遮光板35の間には、フォトセ
ンサ23を設け、このフォトセンサ22を図示しない基
台1に固定する。第1の遮光板21と第2の遮光板35
は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入さ
れ、受光部に届く光を遮光するように構成される。すな
わち、第1の遮光板21、第2の遮光板35、フォトセ
ンサ22は、NDフィルタ104の第1の領域31と第
2の領域32の境界位置と、絞り羽根106との相対位
置を検出する相対位置検出手段を構成する。
用いて説明する。図10においては、光軸100は紙面
に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするため
に、被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみの光量調
整装置の動作について説明する。被写体の照度が低いと
き、図10(a)に示すように、NDフィルタ104は光
路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らな
いように全開状態となる。
に絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動
し、光路の断面積が減少する。このとき、第1の遮光板
21は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿
入されるが、受光部に届く光を概ね半分だけ遮光する。
NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を光
路内に挿入する。そして、NDフィルタ104の第2の
領域32が光路の一部を除いて光路を覆う位置、すなわ
ち図10(b)の位置で、NDフィルタ駆動部103は、
NDフィルタを停止させる。第2の遮光板23は、フォ
トセンサ22の発光部と受光部との間に挿入され、受光
部に届く光を完全に遮光する。
タ104を光路内に挿入する際には、フォトセンサ22
の出力が一定値以下になったときに、NDフィルタ10
4を停止させる。このようにNDフィルタ104を停止
させることによって、NDフィルタ104の第1の領域
31と第2の領域32の境界位置と、絞り羽根106と
の相対位置を一定に保つことができ、常に回折現象によ
る解像度劣化を最小限度に留めることができる。なお、
NDフィルタ104の停止位置は、実施の形態1におい
て記載された最適な停止位置である。NDフィルタ10
4が最適な停止位置にあるときのフォトセンサ22の出
力は、フォトセンサ22の発光部から出た光を完全に遮
光したときの出力であるため、簡単な実験により求める
ことができる。
度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下
する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じ
ように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に
保つことができる。例えば、被写体の照度が図4の(d)
の状態から(c)の状態に変化する場合、光量制御部11
0は、NDフィルタ駆動部103によりNDフィルタ1
04を駆動する。さらに、被写体の照度が図4の(c)の
状態から(b)の状態に変化する場合、光量制御部110
は、フォトセンサ22の出力が一定値以上になったと
き、NDフィルタ104を停止させる。それは、NDフ
ィルタ104が光路内に挿入されていないとき、第2の
遮光板23がフォトセンサ22の発光部と受光部との間
に挿入されず、受光部に届く光を遮光しないために、フ
ォトセンサ22の出力が一定値以上になるためである。
は、NDフィルタ104のn番目の領域と隣り合った他
の領域の境界と、絞り羽根106、107との相対位置
を検出して、NDフィルタ104を停止させるので、回
折現象による解像度劣化を少なくすることができる。
における光量調整装置の主要構成部の正面図である。実
施の形態5においても、実施の形態1の説明と重複する
部分の説明を省略する。
置は、2枚の絞り羽根106、107を駆動して、撮像
素子109に入射する光量を一定に保っている。しかし
ながら、撮影した画像のボケ味を良くするためには、絞
りの形状は円形であることが望ましい。そのため、この
実施の形態5では、実施の形態1と異なり、光量調整装
置が、絞り羽根106、107の代わりに、絞り羽根5
2、53、54を使用する。図11はこのような要望に
対応した光量調整装置である。ここで、ボケ味とは、ピ
ントが合っていない部分のボケ具合のことを示す。
形の固定絞り51が設けられる。3枚の絞り羽根52、
53、54は、リング64、アーム63を介してメータ
62により駆動され、概ね六角形の形を保ちながら、光
路を遮るように構成する。メータ62、アーム63、リ
ング64は、絞り駆動部105を構成する。
用いて説明する。ここでは、説明を簡単にするために、
被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみについて説明
する。被写体の照度が低いとき、図11(a)に示すよう
に、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根5
2、53、54は光路を遮らないように全開状態とな
る。このとき、光路を通る光線は円形の固定絞り51に
よって遮られるので、良好なボケ味が得られる。
1(b)のように、初めにNDフィルタ駆動部103は、
NDフィルタ104を固定絞り51の円形開口部に挿入
する。このとき、光軸100と、絞り羽根52、53、
54が形成する6角形の開口部の頂点61とを結ぶ直線
に対してほぼ平行な方向に、NDフィルタ104が挿入
される。そして、図11(c)に示すように、NDフィル
タ104が固定絞り51の円形開口部の一部を除いて円
形開口部を覆う位置において、NDフィルタ104は停
止する。この図11(a)〜(c)の間は、NDフィルタ10
4が挿入されるものの、固定絞り51の円形開口部の効
果があるので、良好なボケ味が得られる。
ルタ104を固定したまま、絞り駆動部105は、絞り
羽根52、53、54を駆動し、図11(d)、(e)のよう
に、概ね六角形の形を保ちながら、光路の断面積を減少
させる。
定絞り51と、NDフィルタ104との間に、小絞り領
域55ができるが、光路の全断面積に占める小絞り領域
33の比率が極めて小さいために、解像度の劣化を極め
て小さくすることができる。
状態から、固定絞り51の円形開口部内にさらに挿入
し、円形開口部全面をNDフィルタ104が覆うように
動作させると、従来技術で説明した課題、すなわちND
フィルタ104と絞り羽根52、53、54の動作が不
安定になるという課題が生じる。
光量調整装置は、NDフィルタ104を図11(c)の位
置に固定したまま、絞り羽根52、53、54を駆動さ
せ、光路の断面積を減少させているので、NDフィルタ
104と絞り羽根52、53、54の動作が安定し、オ
ートフォーカス動作に支障を及ぼすことがない。
タ104の停止位置は、実施の形態1と同様に、NDフ
ィルタ104が円形開口部の一部を除いて円形開口部を
覆う位置であって、しかも、NDフィルタ104の覆う
面積が所定量以上となる位置である。このNDフィルタ
104の最適な停止位置は、図13、図14に示す従来
の技術において、MTF値が最悪となる位置(d)の近
傍、つまり、回折現象による画像劣化が最大となる位置
である。この位置は、実験または数値計算によってあら
かじめ求められる位置である。
3、54を駆動させ、開口部の断面積を減少させるとき
には、小絞り領域55には、頂点61が含まれる。よっ
て、図11(c)から(d)の状態に絞っていく間に、NDフ
ィルタ104と絞り羽根52、53、54の間に、平行
なスリット状の領域ができない。光軸100と、絞り羽
根52、53、54が形成する6角形の開口部の頂点6
1とを結ぶ直線に対してほぼ平行な方向に、NDフィル
タ104を挿入しているためである。例えば、NDフィ
ルタ104の挿入方向を、図11(a)〜(c)の方向と直角
な方向とすると、絞り羽根54とNDフィルタ104の
間にスリット状の領域ができ、解像度が著しく劣化す
る。
は、NDフィルタ104が固定絞り51の円形開口部の
一部を除いて円形開口部を覆う位置に、NDフィルタ1
04を停止させているので、被写体照度のわずかな変化
に対して、NDフィルタ104や絞り羽根106、10
7が敏感に反応することがない。また、光量調整装置
は、オートフォーカス動作も支障なく実施できる。しか
も、円形固定絞り51を用いて得られる良好なボケ味
を、より広い被写体照度範囲について利用することが可
能である。
100と、絞り羽根52、53、54が形成する6角形
の開口部の頂点61とを結ぶ直線に対してほぼ平行な方
向に、NDフィルタ104を挿入しているので、スリッ
ト状の領域が形成されず、良好な解像度を保つことがで
きる。
度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下
する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じ
ように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に
保つことができる。したがって、本発明の光量調整装置
は、被写体の照度が低い低照度場合(図11(a)〜(c)に
対応)、NDフィルタ104のみを駆動することによっ
て、被写体の照度が低照度より高い高照度の場合(図1
1(c)〜(e)に対応)、絞り羽根52、53、54のみを
駆動することによって、撮像素子109に入射する光量
を一定に保つ。
過率を変える減光フィルタとしてNDフィルタを使用す
る場合について説明したが、本発明はNDフィルタを使
用する場合に限定されるわけではなく、光学的または電
気的作用によって光を減衰させる機能を有するものであ
れば、その他のものを使用することも可能である。
よれば、撮像手段に入射する光量を一定に保つ際に、回
折による解像度の劣化を低減しつつ、NDフィルタと、
絞り羽根とが安定して動作し、オートフォーカス動作に
支障を与えることがないという効果が得られる。
構成を示すブロック図である。
主要構成部の斜視図である。
一部正面図である。
光量Fナンバに対するMTF値の特性を表す図である。
調整装置の一部正面図である。
Fナンバに対するMTF値の特性を表す図である。
主要構成部正面図である。
主要構成部の斜視図である。
一部正面図である。
を主要構成部正面図である。
を主要構成部正面図である。
ク図である。
る。
するMTF値の特性を表す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 撮像手段と、 前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、 前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるため
に、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、 光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、 前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段
とを有し、 前記撮像手段が検出する被写体照度に応じて光路を通過
する光量を調整する光量調整装置において、 被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の
変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィル
タを光路に出し入れし、 被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範
囲にある場合、前記減光フィルタは、前記開口部の一部
を除いて前記開口部を覆う停止位置にあり、被写体照度
の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根
を駆動することを特徴とする光量調整装置。 - 【請求項2】 絞り羽根の位置を検出する第1の検出手
段を有し、 前記第1の検出手段の出力に応じて絞り羽根を停止させ
ることを特徴とする請求項1記載の光量調整装置。 - 【請求項3】 前記減光フィルタの位置を検出する第2
の検出手段を有し、 前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力
が、所定の関係になる位置において前記減光フィルタを
停止させることを特徴とする請求項2記載の光量調整装
置。 - 【請求項4】 前記減光フィルタと前記絞り羽根との相
対位置を検出する相対位置検出手段を有し、相対位置検
出位置の出力に応じて、前記減光フィルタを停止させる
ことを特徴とする請求項1記載の光量調整装置。 - 【請求項5】 撮像手段と、 前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、 前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるため
に、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、 透過率が異なるn個の領域を有し、光路を通過する光の
透過率を変える減光フィルタと(n>1)、 前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段
とを有し、 前記撮像手段が検出する被写体照度に応じて光路を通過
する光量を調整する光量調整装置において、 被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の
変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィル
タを光路に出し入れし、 被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範
囲にある場合、前記減光フィルタのn番目の領域は、前
記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う停止位置にあ
り、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段
は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とする光量調整
装置。 - 【請求項6】 前記減光フィルタのn番目の領域は、透
過率が最も低い領域であることを特徴とする請求項5記
載の光量調整装置。 - 【請求項7】 前記減光フィルタのn番目の領域と隣り
合ったn−1番目の領域の境界と、前記絞り羽根との相
対位置を検出する相対位置検出手段を有し、 前記相対位置検出手段の出力に応じて前記減光フィルタ
を停止させることを特徴とする請求項5記載の光量調整
装置。 - 【請求項8】 撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光
路を遮る円形の固定絞りと、 光路の一部を遮るための、光路中に多角形の開口部を形
成する絞り羽根と、 前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために
前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、 光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、 前記減光フィルタを待避位置から光路中に挿入する第2
の駆動手段とを有し、 前記撮像手段が検出する被写体照度に応じて光路を通過
する光量を調整する光量調整装置において、 被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の
変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィル
タを光路に出し入れし、 被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範
囲にある場合、前記減光フィルタは、前記固定絞りの前
記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う停止位置にあ
り、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段
は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とする光量調整
装置。 - 【請求項9】 光路の中心と前記絞り羽根が形成する多
角形の開口部の頂点とを結ぶ方向とほぼ同じ方向に、前
記減光フィルタを挿入することを特徴とする請求項8記
載の光量調整装置。 - 【請求項10】 前記停止位置は、回折現象による画像
劣化が最大となる位置であることを特徴とする請求項
1、5、8のいずれか1つに記載の光量調整装置。 - 【請求項11】 前記減光フィルタが、NDフィルタで
あることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに
記載の光量調整装置。
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US7473042B2 (en) | 2002-12-20 | 2009-01-06 | Tamron Co., Ltd. | Light-amount adjusting apparatus |
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CN103217222A (zh) * | 2013-04-10 | 2013-07-24 | 中国船舶重工集团公司第七一七研究所 | 一种模拟红外目标的可变光阑装置 |
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