JP2002013637A - 油圧式無段変速装置の変速装置 - Google Patents

油圧式無段変速装置の変速装置

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JP2002013637A
JP2002013637A JP2000199283A JP2000199283A JP2002013637A JP 2002013637 A JP2002013637 A JP 2002013637A JP 2000199283 A JP2000199283 A JP 2000199283A JP 2000199283 A JP2000199283 A JP 2000199283A JP 2002013637 A JP2002013637 A JP 2002013637A
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Japan
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hydraulic
transmission
oil
throttle valve
speed
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JP2000199283A
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English (en)
Inventor
Mutsumi Machida
睦 町田
Kohei Hiramatsu
康平 平松
Koichi Kawasaki
晃一 川崎
Itsuhito Yasumoto
逸人 安本
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧サーボ機構のチャージ圧が高く変速ショ
ックが大きなものとなっっていた。 【解決手段】 油圧式無段変速装置の可動斜板121c
を油圧サーボ機構170により傾倒して変速する走行操
作用HST装置Aであって、チャージ油路176から油
圧サーボ機構170に圧油を供給する油路に可変絞り弁
180を配置し、該可変絞り弁180の絞りを調節する
操作部材を副変速レバー182と連動連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式無段変速装
置を装備し、油圧サーボ機構によって可動斜板を傾倒さ
せて変速する変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、HST式変速装置を備えた車両に
おいて、作業者が手動で主変速操作の荷重を軽減した
り、ニュートラル位置を容易に位置決めしたりするため
に、油圧サーボ機構を該HSTの変速部、つまり、斜板
の角度変更部に備えて、変速操作装置と連動連結させ
て、変速操作が容易に行なえるようにした技術が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、前記油圧
サーボ機構を備えた車両においては、該油圧サーボ機構
に供給されるチャージ圧が高く、変速ショックが大きな
ものとなっていた。これは、油圧サーボ機構が変速操作
具の動きに即応して、車速が敏感に追従しすぎるために
急発進または急増速や急減速が発生して、走行時の乗り
心地が悪くなっていたのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、油圧式
無段変速装置の可動斜板を油圧サーボ機構により傾倒し
て変速する変速装置であって、チャージ油路から油圧サ
ーボ機構に圧油を供給する油路に絞り弁を配置したもの
である。
【0005】請求項2においては、前記絞り弁を可変絞
り弁としたものである。
【0006】請求項3においては、前記可変絞り弁の絞
りを調節する操作部材を副変速装置と連動連結したもの
である。
【0007】請求項4においては、前記可変絞り弁を電
磁比例弁とし、該電磁比例弁をコントローラと接続し、
該コントローラを車速センサと接続して、車速に応じて
絞りを調節するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明をコンバインに適用し
た実施例を説明する。図1はコンバインの全体側面図で
あり、図2はコンバインの全体平面図であり、図3はコ
ンバインの全体正面図であり、図4はコンバインの全体
的な動力伝達機構の構成を示すスケルトン図であり、図
5は走行変速用HST装置の側面断面図であり、図6は
第一実施例の主変速構造を示す油圧回路図であり、図7
はサーボリンク機構を示す図であり、図8は可変絞り弁
を備えた主変速構造を示す油圧回路図であり、図9は調
節ダイアルを示す図であり、図10は第三実施例の主変
速構造を示す油圧回路図であり、図11は第四実施例の
主変速構造を示す油圧回路図であり、図12はチルト回
動支点位置近傍を示す側面一部断面図であり、図13は
チルト回動支点位置近傍を示すA矢視面一部断面図であ
る。
【0009】まず、本発明に係わる車両のトランスミッ
ションを搭載したコンバインの全体構成について、図1
乃至図4により説明する。クローラ式走行装置2上に機
体フレームを支持しており、前端に配置した刈取搬送装
置Nにより刈り取った穀稈を、その後部に配置した脱穀
装置Kに向けて搬送する。該脱穀装置Kにおいて脱穀し
た後の穀粒は、選別後に精粒として貯留タンクTに貯留
する。該貯留タンクTに貯留した精粒は、排出オーガV
により畦道に配置したトラックの荷台等に排出できるよ
うにしている。また、機体前上部には運転操作部3が構
成されており、運転席5前方にフロントコラム、側方に
サイドコラムが立設され、該フロントコラム上方にはス
テアリングハンドル190が配設されている。そして、
フロントコラム及びサイドコラムには主変速レバーや作
業レバー等が配設されている。
【0010】前記クローラ式走行装置2の前部には駆動
スプロケット47L・47Rが配置され、該駆動スプロ
ケット47L・47RはミッションケースMから左右に
突出した車軸1L・1Rの両端に固設している。該ミッ
ションケースMの後部の機体フレームの前部上にはエン
ジンEが配置され、該エンジンEから、プーリーとVベ
ルトを介してミッションケースMへ動力を伝達し、クロ
ーラ式走行装置2を駆動する構成としている。
【0011】次に、本発明に係わる車両の動力伝達機構
について説明する。まず図4より、走行変速用HST装
置Aから車軸1L・1Rへの動力伝達機構を説明する。
エンジンEには出力軸に出力プーリー22が固定されて
いる。該出力プーリー22にVベルト70が巻回されて
おり、該Vベルト70の他端は、走行変速用HST装置
Aの油圧ポンプ軸14に固設された入力プーリー23に
巻回されている。更に、該油圧ポンプ軸14の上には、
操向操作用HST装置Bに動力を伝達する為の、出力プ
ーリー24が固設されており、該出力プーリー24にV
ベルト71が巻回されて、他端は操向操作用HST装置
Bの油圧ポンプ軸15に入力されている。そして、前記
油圧ポンプ軸14の端部に冷却ファンFAが、油圧ポン
プ軸15の端部には、冷却ファンFBがそれぞれ固定さ
れて、両方の冷却ファンFAと冷却ファンFBにより、
走行変速用HST装置Aと操向操作用HST装置Bの作
動油を空冷するようにしている。
【0012】そして、走行変速用HST装置Aの出力軸
である油圧モータ軸11の上に、変速ギア26と変速ギ
ア27が遊嵌されている。また該変速ギア26・27と
常時噛合する固設ギア28・30が第1変速軸12の上
に固設されている。また、第1変速軸12の上には、別
の固設ギア29が、固設ギア28と固設ギア30の間に
固定されている。該固設ギア29は、第2変速軸13の
上の、遊嵌ギア33と噛合している。また、第1変速軸
12の上の、固設ギア28が第2変速軸13の上の、遊
嵌ギア32と噛合している。
【0013】以上のギア連の組み合わせにより、次の3
段の変速段数を得ている。すなわち、「高速度」の場合
には、変速ギア26から固設ギア28を経て、遊嵌ギア
32が第2変速軸13を駆動する変速段である。「中速
度」の場合には、変速ギア27から固設ギア30を経
て、次に第1変速軸12から固設ギア28に至り、該固
設ギア28から遊嵌ギア32を経て、第2変速軸13を
駆動する場合の変速段である。「低速度」の場合には、
変速ギア27から固設ギア30を経て、第1変速軸12
から固設ギア29に至り、該固設ギア29から第2変速
軸13の上の遊嵌ギア33を駆動する変速段である。以
上構成により、副変速装置を構成している。
【0014】そして、該第2変速軸13の端部がミッシ
ョンケースMから突出した部分には、駐車ブレーキを兼
用する走行ブレーキ機構21が設けられている。また、
第2変速軸13の上の固設ギア31が、カウンター軸2
0の上の固設ギア34と噛合し、該カウンター軸20の
上の固設ギア34より、センター軸53の上のセンター
ギア35に入力されるのである。
【0015】ここで、遊星ギア式操向機構について説明
する。該遊星ギア式操向機構は、センター軸53と太陽
ギア7L・7Rと遊星ギア8L・8Rとベベルギア付き
インターナル9L・9Rとキャリア6L・6R等により
構成されている。該センター軸53の左右の端部には、
太陽ギア7L・7Rが固設され、該太陽ギア7L・7R
の外周に、複数組がセットとなった遊星ギア8L・8R
が噛合され、該遊星ギア8L・8Rの外周には、ベベル
ギア付きインターナル9L・9Rに噛合されている。
【0016】そして、前記遊星ギア8L・8Rは、それ
ぞれが左右のキャリア6L・6Rに軸受けされ、該キャ
リア6L・6Rは、前記左右の車軸1L・1Rに係合固
設されており、該車軸1L・1Rの左右の端部には、駆
動スプロケット47L・47Rが設けられ、該駆動スプ
ロケット47L・47Rにより前記左右のクローラ式走
行装置2を駆動するようにしている。
【0017】以上のような構成において、走行変速の前
後進の切換え、および走行変速は、走行変速用HST装
置Aにより行う。該走行変速用HST装置Aの可動斜板
121cは、後述する油圧サーボ機構170にしたがっ
て傾動すべく構成しており、主変速レバーを操作して、
前後進の切換と、無段変速を行うのである。
【0018】また、後述する操向操作用HST装置B
が、ニュートラル位置で回転していない場合には、操向
ベベルギア36が回転しないので、左右のベベルギア付
きインターナル9L・9Rが回転できないこととなり、
左右の太陽ギア7L・7Rと、遊星ギア8L・8Rと、
キャリア6L・6Rと、車軸1L・1Rは同じ動きと回
転を行い直進状態となるのである。
【0019】さらに、操向操作用HST装置Bからの、
左右への操向機構を説明する。操向操作用HST装置B
は、機体が直進する場合には、正転も逆転もしないニュ
ートラル状態で、安定した停止状態が必要である。その
為に、操向操作用HST装置Bの安定したニュートラル
状態を作りだす、付勢ブレーキ機構43が、操向操作用
HST装置Bの油圧モータ軸16と第1減速軸17との
間に構成されている。該付勢ブレーキ機構43は、油圧
モータ軸16の一端に固設されて回転する摩擦ディスク
44に摩擦ディスクを押し付ける油圧シリンダ45と、
該油圧シリンダ45への作動油の供給と該油圧シリンダ
45からの排出を切換えるパイロットバルブ46とから
構成されている。そして該付勢ブレーキ機構43は、常
時押圧付勢する構成としている。
【0020】油圧モータ軸16と第1減速軸17の間の
減速ギア42と41の間で、減速を行い、第1減速軸1
7と第2減速軸18の間でも、減速ギア40と39の間
で、減速している。そして、第2減速軸18の端部にベ
ベルギア38を固設し、該ベベルギア38が減速ベベル
ギア37と噛合している。該減速ベベルギア37はベベ
ルギア軸19を介して、操向ベベルギア36を駆動して
いる。
【0021】このようにして、操向操作用HST装置B
の正逆回転の変速回転が、操向ベベルギア36に伝達さ
れると、左右のベベルギア付きインターナル9L・9R
を、強制的に操向操作用HST装置Bにより、無段階に
かつ正逆に回転させる。したがって、操向操作用HST
装置Bに内装される油圧ポンプ221の可動斜板221
cを、走行変速用HST装置Aの場合と同じく、該操向
操作用HST装置Bに内装される油圧サーボ機構270
を操作することで傾動させることにより、ベベルギア付
きインターナル9L・9Rを正逆に無段階に変速回転さ
せて、左右の操向回転を車軸1L・1Rに伝達する。
【0022】以上のような構成からなる走行変速用HS
T装置Aからの動力伝達機構と、操向操作用HST装置
Bからの動力伝達機構がミッションケースMの内部に構
成され、車両の動力伝達機構全体を構成しているのであ
る。
【0023】次に、走行変速用HST装置Aの構成につ
いて説明する。図5に示すように、油路板132に可変
容量型の油圧ポンプ121と固定容量型の油圧モータ1
22が取り付けられており、該油圧ポンプ121は油圧
ポンプ軸14、該油圧ポンプ軸14が挿嵌され油圧ポン
プ軸14と共に回動するシリンダブロック121b、該
シリンダブロック121bに摺動自在に挿嵌されたプラ
ンジャ121eおよび該プランジャ121eに当接した
可動斜板121c等により構成されている。可動斜板1
21cは前記プランジャ121eの摺動量を規制し、該
油圧ポンプ121の作動油の吐出量を調節可能に構成さ
れている。油路板132には油路が平行に設けられてお
り、油圧ポンプ121と油圧モータ122の間で作動油
が循環できるように閉回路が構成されている。
【0024】油圧モータ122は油圧ポンプ121と同
様に、油圧モータ軸11、該油圧モータ軸11が挿嵌さ
れ油圧モータ軸11と共に回動するシリンダブロック1
22b、該シリンダブロック122bに摺動自在に挿嵌
されたプランジャ122eおよび該プランジャ122e
に当接した固定斜板により構成されている。該シリンダ
ブロック122bは油圧モータ軸11とともに回動する
構成になっており、該シリンダブロック122bにはプ
ランジャ122eが摺動自在に挿嵌されている。上記の
構成により、駆動力が油圧ポンプ軸14に入力され、油
圧ポンプ121が駆動される。該油圧ポンプ121によ
り吐出された作動油は油路板132の一方の油路150
を介して油圧モータ132へ送油され、該作動油により
油圧モータ122のシリンダブロック122bが回転さ
れ、油圧モータ軸11へ伝達されて駆動し、他方の油路
150から油圧ポンプ121へ送油される。
【0025】また、シリンダブロック121b・122
bはそれぞれ油路板132上に固設されたバルブプレー
ト141・142上に回転自在に配設されており、図6
に示すように、前記油路150・150にはそれぞれチ
ェックバルブ144・144が接続されており、該閉回
路内の作動油が不足した場合には、チャージ回路160
より該チェックバルブ144・144を介して作動油が
補給される。また、作動油が供給過剰となる場合は、リ
リーフバルブ145・145、リリーフバルブ146を
介してミッションケースMにドレンされる。
【0026】次に、油圧サーボ機構の油圧供給制御につ
いて説明する。図6に示すように、走行変速用HST装
置Aには、油圧サーボ機構170が備えられ、チャージ
回路160から作動油が供給されるように構成されてい
る。また自動走行制御バルブ151が備えられ、チャー
ジ回路160からの作動油を、該自動走行制御バルブ1
51を経由して油圧サーボ機構170へ供給することも
可能としている。自動走行制御バルブ151は電磁切換
弁で構成されており、エンジンEの負荷や足回りの負荷
等をセンサー等の検出手段により検出して、検出した負
荷の大きさ等により該自動走行制御バルブを151を切
換えるものである。この構成により、油圧サーボ機構1
70への作動油供給量を変化させて、エンジンEや足回
りが負荷を受けた場合の駆動力低下を防止している。
【0027】油圧サーボ機構170は、サーボピストン
171及び3ポート手動方向制御弁であるサーボバルブ
172より構成されている。そしてサーボバルブ172
にはサーボレバー173が接続されており、該サーボレ
バー173の操作によりサーボバルブ172の切換を行
い、サーボピストン171への作動油供給量を変化させ
て、前記油圧ポンプ121の可動斜板121cの傾斜調
節を行うのである。図7に示すように、サーボレバー1
73はサーボリンク174等を介して主変速レバー17
5と接続されている。主変速レバー175は前記運転操
作部3に固設されている回動支点軸177周りに枢結さ
れており、サーボレバー173は該サーボレバー173
一端部の回動支点部173aにて走行変速用HST装置
Aに枢設されている。そして、該主変速レバー175の
前後回動に応じて該サーボレバー173も回動するよう
に構成しており、サーボバルブ172の切換による可動
斜板121cの調節を可能としている。
【0028】チャージポンプ161によりオイルタンク
となるミッションケースMから作動油が、オイルフィル
タ163を介して吸入されてチャージ回路160を経
て、チャージ油路176に送油される。チャージ油路1
76に送油された作動油は前記チェックバルブ144を
介して、油路150に供給される。また、チャージ回路
160から操向操作用HST装置Bや付勢ブレーキ機構
43へも供給される。そして、チャージ油路176とド
レンとの間に絞りが設けられており、該絞りを通過した
作動油は走行変速用HST装置Aのケーシングを経由し
た後、操向操作用HST装置Bのケーシングへ流入し、
更にオイルクーラ181を通過して冷却された後、ミッ
ションケースMにドレンされる。
【0029】第一実施例では、前記チャージ油路176
からドレンする油路に図6に示すように、固定式の絞り
弁189を設けている。この絞り弁189によって、油
圧サーボ機構170等への作動油の油圧を低下させて、
主変速レバー175に対する車速変化の遅れを生じさ
せ、変速ショックを防止している。
【0030】また図8に示すように、チャージ油路17
6からドレンする油路に可変絞り弁180を設けること
により、油圧サーボ機構170等へ供給する作動油の油
圧を調節できるようにすることもできる。つまり、前記
固定式の絞り弁189の代わりに可変絞り弁180を配
置する。該可変絞り弁180は、単独で絞り量を調節し
て油圧サーボ機構170の操作フィーリングを調節する
ことを可能としている。例えば、高速走行ときにはエン
ジンブレーキがかからないように、絞り量を小さくして
ドレンする油量を多くし、油圧サーボ機構170が敏感
に操作されないようにしたり、絞り量を大きくしてドレ
ンする油量を少なくし、低速走行で敏感に速度変更がで
きるようにしたりするのである。
【0031】第二実施例では、前記可変絞り弁180の
絞り調節をダイアルにより調節する。図9に示すような
調節ダイアル188が前記運転操作部3に配設されて、
調節ダイアル188は、複数段(本実施例では大・中・
小の3段)の切換を可能とし、該調節ダイアル188の
操作により可変絞り弁180の絞り径の段階的な調節を
可能としている。こうして、作業者は運転席にいなが
ら、いつでも好みのセッティングに可変絞り弁180を
調節可能としているのである。
【0032】また、可変絞り弁180の絞り調節部を、
前記副変速装置と連動連結することもできる。つまり、
第三実施例では図10に示すように、可変絞り弁180
の絞り調節部を副変速レバー182と連結することも可
能である。絞り調節部と副変速レバー182をリンク機
構183を介して連結する。こうして、副変速レバー1
82を「高速」より「低速」まで変速操作すると、可変
絞り弁180の絞り径も「大」から「小」に切換えるの
である。
【0033】このため「高速」状態では可変絞り弁18
0の絞り径が「大」であるため、該可変絞り弁180か
らの作動油排出量が増加し、前記チャージ油路176の
油圧が低下する。したがって、油圧サーボ機構170に
おける作動油圧が低下し、前記サーボピストンへ171
の作動油供給の圧力が低下するので、前記可動斜板12
1cの回動速度も低下する。一方「低速」状態では可変
絞り弁180の絞り径が「小」であるため、該可変絞り
弁180からの作動油排出量が低下し、前記チャージ油
路176の油圧は、絞り径が「大」の時と比べて、高く
維持される。したがって、油圧サーボ機構170への吐
出作動油の油圧は低下せず、前記サーボピストン171
への作動油供給圧が高く維持され、前記可動斜板121
cの回動速度も絞り径「大」の場合と比べて速い。
【0034】以上構成により、低速時における主変速操
作では速く速度が変化して、作業の種類に合わせた速度
に素早く以降でき、斜め刈りや隅刈りの作業能率がアッ
プする。また、走行速度が速くなるほど車速がゆっくり
と変化するように出来るため、路上走行時に変速ショッ
クが少なくなり、乗り心地がよくなる。また、ハンドル
を急に切っても、ソフトな旋回ができ圃場を荒らすこと
がないのである。
【0035】前記可変絞り弁180は、電磁比例制御弁
型の可変絞り弁184とすることも可能である。即ち、
図11に示すように第四実施例では、前記可変絞り弁1
80の代わり電磁比例制御弁型の可変絞り弁184を配
置し、該可変絞り弁184のソレノイドはコントローラ
186と接続され、該コントローラ186には車両の走
行速度を検出する車速センサ185が接続されている。
このような構成において、前記車速センサ185からの
検出信号に応じてコントローラ186は電磁比例制御弁
である可変絞り弁184を制御するのである。つまり、
前記同様に、低速時における主変速操作では速く速度が
変化するようにし、車速が速くなるほど絞り径を大きく
して変速ショックを小さくするのである。
【0036】尚、以上は走行変速用HST装置Aの油圧
サーボ機構170の場合について説明したが、操向操作
用HST装置Bの油圧サーボ機構270も同様に作用
し、絞りを絞ってサーボ機構270への油圧が高いと、
ハンドルの操作に対して旋回の切れが迅速となり、低速
で切り返しや圃場端での旋回時等を行なうときに有効と
なる。また、絞りを弛めてサーボ機構への油圧を低くす
ると、ハンドルの操作に対して緩慢で急ハンドルとなら
ないようにでき、高速走行等で急旋回することを防止で
きる。
【0037】続いて、ステアリングハンドル190の防
振構造について説明する。従来より、作業者の操作性を
向上させるために、ステアリングハンドル機構にチルト
機構を合わせ備えたコンバインが知られている。ところ
が前記構造では、クローラ式走行装置2やエンジンEか
らの振動がステアリングハンドル190まで伝達され
て、操作性が損なわれることが多かった。そこで、ステ
アリングハンドル190での振動低減の実現が望まれて
いたのである。
【0038】運転操作部3前部のフロントコラム上面に
は、ステアリングケース191が載置され、図12、図
13に示すように、その上方には該ステアリングケース
191上部のチルト回動支点位置Pを回動支点とするス
テアリングチルトコラム192が配設され、該ステアリ
ングチルトコラム192上方には前記ステアリングハン
ドル190が配設されている。ステアリングチルトコラ
ム192内部には、上部ステアリングシャフト193が
回動自在に支持されており、上端部で前記ステアリング
ハンドル190に固設され、下端部では前記チルト回動
支点位置Pに配設されているユニバーサルジョイント1
94を介して、下方に延出する下部ステアリングシャフ
ト195上端部と連結して、ステアリングハンドル機構
を構成している。
【0039】ステアリングチルトコラム192下部の左
右にはチルトプレート196・196が固設されてお
り、前記チルト回動支点位置Pの軸上で回動自在に支持
されて、チルト機構を構成している。図13に示すよう
に、ステアリングチルトコラム192上部では、左右両
側より、ワッシャ198・198を介してボルト197
・197が挿通されている。またワッシャ198とステ
アリングチルトコラム192上部との間には、円筒部材
であるカラー199が配設されて、該カラー199はボ
ルト197を挿通している。
【0040】前記チルトプレート196にはチルト回動
支点位置Pの軸を中心とする円形状の挿通孔が設けられ
ており、断面形状が「コ」字型の防振ゴム200が該挿
通孔に嵌め込まれている。防振ゴム200は前記カラー
199を挿通しており、該前記カラー199に対して回
動自在に構成されている。このため、ステアリングチル
トコラム192はステアリングケース191に対して回
動可能となっている。
【0041】また、チルトプレート196下端部から後
下方にかけて、左右両側でチルトロックステー201・
201が配設されており、該チルトロックステー201
・201は左右方向でそれぞれ、チルトプレート196
・196とステアリングケース191との間に位置して
いる。チルトロックステー201前部には円形状の挿通
孔が穿設されており、後部にはボルト軸を該チルトロッ
クステー201延出方向に沿って摺動自在とする長孔2
01aが穿設されている。
【0042】チルトロックステー201・201前部の
挿通孔を通じて、左右両側で内側よりボルト202が外
側に向けて挿通されている。そしてチルトロックステー
201外側には、カラー199、ワッシャ198が順に
配設されて該ボルト202を挿通し、該ボルト202は
ナット203によって締結されている。また、前記チル
トプレート196下端部にも挿通孔が設けられており、
同じく防振ゴム200が該挿通孔に嵌め込まれている。
そして該防振ゴム200は前記カラー199を挿通し
て、該前記カラー199に対して回動自在に構成されて
いる。
【0043】ステアリングケース191後部右方にはチ
ルト固定ハンドル204が配設されており、該チルト固
定ハンドル204端部より外周方向へ向けてチルト固定
レバー205が延設されている。チルト固定ハンドル2
04から左方に向けて、該チルト固定ハンドル204と
同軸である止めねじ206が延出しており、該止めねじ
206はチルトロックステー201・201及びステア
リングケース191を挿通して、それらの左方でワッシ
ャ207を介してナット208によって締結固定されて
いる。前述したように、チルトロックステー201には
止めねじ206を摺動可能とする長孔201aが設けら
れており、該チルトロックステー201の固定位置を前
後方向に調節可能としている。このため、前記チルト回
動支点位置Pを中心にステアリングチルトコラム192
を前後回動させて、該ステアリングチルトコラム192
の固定位置を変更することが出来る。
【0044】以上構成により、走行時にはクローラ式走
行装置2及びエンジンEからの振動がステアリングケー
ス191を経由して、ステアリングハンドル190まで
伝わってしまうのであるが、緩衝材としての防振ゴム2
00を、ステアリングチルトコラム192のチルトプレ
ート196と、ステアリングケース191との間及び、
チルトロックステー201との間とに配設することで、
該ステアリングハンドル190へ伝達させる振動を低減
することができる。この振動低減により操作性を向上さ
せることができると共に、作業者の疲労を軽減すること
ができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の如く、油圧式無段変速装
置の可動斜板を油圧サーボ機構により傾倒して変速する
変速装置であって、チャージ油路から油圧サーボ機構に
圧油を供給する油路に絞り弁を配置したので、変速ショ
ックが少なくなり、乗り心地がよくなる。ハンドルを急
に切ってもソフトな旋回ができ圃場を荒らすことがな
い。
【0046】請求項2記載の如く、前記絞り弁を可変絞
り弁としたので、作業者は好みの発進停止フィーリング
にワンタッチに調節することができる。そして絞り径を
小さく調節することにより、湿田脱出性能が大幅にアッ
プする。また、絞り径を大きく調節することにより、主
変速レバーの急激な操作に対しても車速がゆっくりと変
化するため安全であると共に、ハンドルを急に切っても
ソフトな旋回ができて圃場を荒らさない。
【0047】請求項3記載の如く、前記可変絞り弁の絞
りを調節する操作部材を副変速装置と連動連結したの
で、車速と連動させることにより急停止時の体感加速度
を略一定にコントロールできて安全である。また、主変
速レバーの急激な操作に対しても車速がゆっくりと変化
するため、安全である。そして、速度変化の大きい前後
進の切換時に変速ショックが少ないため、速い主変速操
作が可能となり、斜め刈りや隅刈りの作業能率がアップ
する。また、走行速度が速くなるほど車速がゆっくりと
変化するようにできるため、路上走行時に安全である。
【0048】請求項4記載の如く、前記可変絞り弁を電
磁比例弁とし、該電磁比例弁をコントローラと接続し、
該コントローラを車速センサと接続して、車速に応じて
絞りを調節するようにしたので、車速と連動して急停止
時の体感加速度を略一定にコントロールできて、安全で
ある。また、ハンドルを急に切ってもソフトな旋回がで
きて、圃場を荒らさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図である。
【図2】コンバインの全体平面図である。
【図3】コンバインの全体正面図である。
【図4】コンバインの全体的な動力伝達機構の構成を示
すスケルトン図である。
【図5】走行変速用HST装置の側面断面図である。
【図6】第一実施例の主変速構造を示す油圧回路図であ
る。
【図7】サーボリンク機構を示す図である。
【図8】可変絞り弁を備えた主変速構造を示す油圧回路
図である。
【図9】調節ダイアルを示す図である。
【図10】第三実施例の主変速構造を示す油圧回路図で
ある。
【図11】第四実施例の主変速構造を示す油圧回路図で
ある。
【図12】チルト回動支点位置近傍を示す側面一部断面
図である。
【図13】チルト回動支点位置近傍を示すA矢視面一部
断面図である。
【符号の説明】
161 チャージポンプ 170 油圧サーボ機構 176 チャージ油路 180・184・187 可変絞り弁 182 副変速レバー 185 車速センサ 186 コントローラ 188 調節ダイアル 189 絞り弁 191 ステアリングケース 192 ステアリングチルトコラム 200 防振ゴム A 走行変速用HST装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 晃一 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会 社内 (72)発明者 安本 逸人 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会 社内 Fターム(参考) 3J053 AA01 AB17 DA06 FA04 FB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧式無段変速装置の可動斜板を油圧サ
    ーボ機構により傾倒して変速する変速装置であって、チ
    ャージ油路から油圧サーボ機構に圧油を供給する油路に
    絞り弁を配置したことを特徴とする油圧式無段変速装置
    の変速装置。
  2. 【請求項2】 前記絞り弁を可変絞り弁としたことを特
    徴とする請求項1記載の油圧式無段変速装置の変速装
    置。
  3. 【請求項3】 前記可変絞り弁の絞りを調節する操作部
    材を副変速装置と連動連結したことを特徴とする請求項
    2記載の油圧式無段変速装置の変速装置。
  4. 【請求項4】 前記可変絞り弁を電磁比例弁とし、該電
    磁比例弁をコントローラと接続し、該コントローラを車
    速センサと接続して、車速に応じて絞りを調節するよう
    にしたことを特徴とする請求項2記載の油圧式無段変速
    装置の変速装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7135808B2 (en) 2003-12-25 2006-11-14 Tdk Corporation Lead terminal, resonator and train of electronic components
US7708104B2 (en) 2004-04-13 2010-05-04 Kanzaki Kokyukoki Mfg. Co., Ltd. Hydraulic pump unit, hydraulic pump set, and working vehicle
CN116539751A (zh) * 2023-05-04 2023-08-04 温州市自来水有限公司 一种水中乙草胺检测方法

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