JP2002013417A - ガソリン直接噴射により内燃機関で燃料・空気混合物を得るための方法及びガソリン直接噴射を伴う内燃機関 - Google Patents

ガソリン直接噴射により内燃機関で燃料・空気混合物を得るための方法及びガソリン直接噴射を伴う内燃機関

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JP2002013417A JP2001167312A JP2001167312A JP2002013417A JP 2002013417 A JP2002013417 A JP 2002013417A JP 2001167312 A JP2001167312 A JP 2001167312A JP 2001167312 A JP2001167312 A JP 2001167312A JP 2002013417 A JP2002013417 A JP 2002013417A
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    • Y02T10/12—Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関で燃料・空気混合物を得るためのよ
り良い方法、並びに改良された部分負荷特性、減少され
た固有燃料消費量及び改良されたエミッション特性を有
するガソリン直接噴射を伴う内燃機関を提供する。 【解決手段】 ほぼ円筒状の燃料噴流（２１）を、ピス
トンボトム（５）に向かって燃焼室（１５）に噴射し、
前記燃料噴流（２１）を、ピストンボトム（５，２３）
で壁膜の形成下で変向し、変向した前記燃料噴流（２
１）を燃料液滴（２５）へ崩壊させ、燃料を気化させる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガソリン直接噴射
により内燃機関で燃料・空気混合物を得るための方法及
びガソリン直接噴射を伴う内燃機関に関する。
【０００２】
【従来の技術】ガソリン直接噴射を伴う内燃機関では、
部分負荷領域において、点火可能な燃料・空気混合物か
ら成る雲状体の形成が目標とされており、この雲が、点
火プラグ付近の燃焼室の一部を満たすのに対して、燃焼
室の残部は概ね空気だけで満たされている。これによ
り、部分負荷領域における固有燃料消費量が減少され
る。
【０００３】従来技術（ドイツ連邦共和国特許第４３２
４６４２号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第１
９６４５２０１号明細書又はヨーロッパ特許第０８３５
９９４号明細書）に基づき公知の内燃機関では、燃料は
噴射時に円錐形で多数の小さな液滴へ、小さな衝撃を以
て霧化される。つまり、混合物形成は、燃料の燃焼室へ
の噴射と共に始まる。混合物形成を助成するためには、
燃焼室の壁又は内燃機関の吸入空気が考慮される。
【０００４】公知の内燃機関の欠点は、円錐形に霧化さ
れた燃料がシリンダ壁若しくはピストンボトムに衝突し
て、そこで大面積の壁膜を形成するという点にある。こ
の壁膜は結果的に燃焼過程を長引かせる。燃焼過程が長
引かされた結果、固有燃料消費量及びエミッションに関
する欠点が生じる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、内燃
機関で燃料・空気混合物を得るためのより良い方法、並
びに改良された部分負荷特性、減少された固有燃料消費
量及び改良されたエミッション特性を有するガソリン直
接噴射を伴う内燃機関を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明では、ほぼ円筒状の燃料噴流を、ピストンボト
ムに向かって燃焼室に噴射し、前記燃料噴流を、ピスト
ンボトムで壁膜の形成下で変向し、変向した前記燃料噴
流を燃料液滴へ崩壊させ、燃料を気化させるようにし
た。
【０００７】
【発明の効果】本発明による方法では、燃料はピストン
ボトムの小さな面積に大きな衝撃を以て衝突し、ピスト
ンボトムから燃焼室に向かって変向される。この場合に
生じる壁膜は薄く、高い流動速度を有している。ピスト
ンボトムから剥離した後で前記壁膜は、異なる大きさ及
び速度の燃料液滴へと崩壊して、燃料・空気混合物から
成る雲状体を形成する。この雲状体は燃焼室の中心部に
形成され、燃焼室壁又はピストン底部には接触しないの
で、燃料から成る壁膜は形成されず、混合物雲状体の点
火後の燃焼過程を長引かせない。
【０００８】この方法の別の利点は、壁及び空気を案内
する自体公知の燃焼法と組み合わせることができるの
で、特に好適な混合物形成が生ぜしめられることであ
る。
【０００９】本発明の変化態様では、変向時の燃料噴流
の半径方向の拡散が制限され、これにより、シリンダ壁
に対する混合物雲状体の衝突が防止される。変向時の燃
料噴流の半径方向の拡散は、くぼんだ凹部によって防止
することができる。
【００１０】本発明を更に補足すると、燃料・空気混合
物は、シリンダヘッドの壁に到達する前に点火されるの
で、シリンダヘッドの壁における壁膜は確実に防止され
る。
【００１１】冒頭で述べた課題は、本発明では、少なく
とも１つのシリンダとピストンとシリンダヘッドとが設
けられており、該シリンダヘッドに噴射孔を備えた噴射
ノズルが設けられている形式の、ガソリン直接噴射を伴
う内燃機関において、ほぼ円筒状の噴流の形の燃料が噴
射孔から流出し、該噴射孔の長手方向軸線が、シリンダ
の長手方向軸線に対してほぼ平行に延びていることによ
っても解決される。これにより、高い速度及び小さな直
径を有する燃料噴流がピストンボトムに衝突して小面積
の壁膜が形成され、この壁膜が変向されて霧化される。
霧化に際しては、異なる大きさの燃料液滴が生ぜしめら
れ、この場合、小さな液滴は一般にやや大きめの液滴よ
りも大きな速度を有している。小さな液滴はその速度を
急激に低下させ、これにより、十分に大きな体積を有す
る混合物雲状体が燃焼室の中心部に発生する。壁及びピ
ストンボトムにおける燃料の付着は少ない。
【００１２】本発明による内燃機関の別の利点は、この
内燃機関が従来技術に基づく内燃機関用の製作装置で製
作できるという点にある。それというのも、噴射ノズ
ル、シリンダヘッド内のノズル孔及びピストンボトムは
度外視して、内燃機関の変更は必要ないからである。
【００１３】更に本発明を補足すると、ピストンのピス
トンボトムは噴射口の長手方向軸線に対して同心的に配
置された凹部を有しているので、燃料噴流がほぼ１８０
°変向されて、混合物雲状体が燃焼室の中心部に発生す
る。
【００１４】更に本発明を補足すると、前記凹部の基底
面は平らなので、燃料噴流の方向及び場所の比較的小さ
な偏差は、混合物形成に対して僅かな影響しか及ぼさな
い。
【００１５】本発明の更に別の有利な構成では、前記凹
部とピストンボトムとが環状の隆起部によって互いに隔
離されているので燃料噴流が十分良好に変向され、更
に、ピストンボトムは凹部に基づきあまり弱化されな
い。ピストンボトムの凹部の領域は、このピストンボト
ムの残部とは異なる材料から成っていてよい。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面につき詳しく説明する。
【００１７】図１には、シリンダ１、ピストンボトム５
を有するピストン３及び凹部７を備えた本発明による内
燃機関が示されている。ピストン３は、矢印で示した下
降運動途上にあり且つ開放された吸気弁９を介して吸気
管１１から吸入空気を、ピストンボトム５，シリンダ１
及びシリンダヘッド１３によって制限された燃焼室１５
へ吸い込む。吸気管１１から燃焼室１５へ吸い込まれた
空気は、線１７によって示されている。
【００１８】シリンダヘッド１３には噴射ノズル１９が
配置されている。この噴射ノズル１９からは、燃料から
成る噴流２１が流出する。このほぼ円筒状の細い噴流２
１は、高速で凹部７の基底面２３に当たり、そこで壁膜
を形成する。この壁膜は、前記凹部７内で変向されて、
この凹部７の縁部で多数の燃料液滴２５へ霧化される。
これらの液滴２５は、燃焼室１５内の空気中で気化して
点火可能な均質な混合物を形成する。
【００１９】ピストンボトム５に凹部７を形成すること
により、噴流２１は、前記凹部７の出口において環状の
横断面を有するように変向される。これにより、霧化及
び引き続く点火可能な燃料・空気混合物の形成が助成さ
れる。
【００２０】混合物形成は、吸気行程及び圧縮行程中に
行われるので、均質な混合物が燃焼室１５に生ぜしめら
れる。この運転形式は、内燃機関の高負荷時及び暖気運
転段階中に用いられる。
【００２１】図２には、本発明による内燃機関の別の運
転形式が示されている。同一構成部材は、図１と同一の
符号を有している。
【００２２】この内燃機関では、噴射は吸気弁９及び排
気弁２７が閉鎖された圧縮行程中に行われる。噴射と点
火との間の時間が短いために、点火可能な混合物の雲状
体は、燃焼室１５の中心部にしか形成されず、燃焼室１
５の壁には接触しない。燃焼室１５の残りの部分は空気
で満たされている。混合物の雲状体は点火プラグ（図１
には図示せず）によって点火されてから、シリンダ１又
はシリンダヘッド１３の壁に到達する。即ち、この運転
形式では成層燃焼が行われる。この成層燃焼は、特に部
分負荷運転に適している。
【００２３】前記の両運転形式に共通しているのは、大
した燃料膜は凹部７に残留しない、又はピストン３のボ
トムに沈着しないということである。このことは部分的
に、前記凹部のジオメトリ、燃料噴流２１がピストンボ
トム５若しくは凹部７にぶつかる速度及びピストン３の
温度に起因する。
【００２４】図面、発明の実施の形態及び請求項に記載
の全ての構成は、それぞれ個別でも、任意に組み合わせ
ても本発明の本質を成すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による内燃機関を均質混合物形成と共に
示した図である。
【図２】本発明による内燃機関を成層混合物形成と共に
示した図である。
【符号の説明】
１ シリンダ、 ３ ピストン、 ５ ピストンボト
ム、 ７ 凹部、 ９吸気弁、 １１ 吸気管、 １３
シリンダヘッド、 １５ 燃焼室、 １７線、 １９
噴射ノズル、 ２１ 噴流、 ２３ 基底面、 ２５
燃料液滴、２７ 排気弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライナー オルトマン ドイツ連邦共和国 マルクグレーニンゲン アスターヴェーク ３ Ｆターム(参考） 3G023 AA02 AA03 AA07 AB01 AC05 AD09 AE07 AG01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 イ）ほぼ円筒状の燃料噴流（２１）を、
    ピストンボトム（５）に向かって燃焼室（１５）に噴射
    し、 ロ）前記燃料噴流（２１）を、ピストンボトム（５，２
    ３）で壁膜の形成下で変向し、 ハ）変向した前記燃料噴流（２１）を燃料液滴（２５）
    へ崩壊させ、 ニ）燃料を気化させることを特徴とする、。
  2. 【請求項２】 変向時の燃料噴流（２１）の半径方向の
    拡散を制限する、請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 シリンダヘッド（１３）の壁に到達する
    前に燃料・空気混合物に点火する、請求項１又は２記載
    の方法。
  4. 【請求項４】 ガソリン直接噴射を伴う内燃機関であっ
    て、少なくとも１つのシリンダ（１）とピストン（３）
    とシリンダヘッド（１３）とが設けられており、該シリ
    ンダヘッド（１３）に噴射孔を備えた噴射ノズル（１
    ９）が設けられている形式のものにおいて、 ほぼ円筒状の噴流（２１）の形の燃料が噴射孔から流出
    し、該噴射孔の長手方向軸線が、シリンダ（１）の長手
    方向軸線に対してほぼ平行に延びていることを特徴とす
    る、ガソリン直接噴射を伴う内燃機関。
  5. 【請求項５】 ピストン（３）のピストンボトム（５）
    が、噴射孔の長手方向軸線に対して同心的に配置された
    凹部（７）を有している、請求項４記載の内燃機関。
  6. 【請求項６】 凹部（７）の基底面（２３）が平らであ
    る、請求項５記載の内燃機関。
  7. 【請求項７】 凹部（７）とピストンボトム（５）と
    が、環状の隆起部によって互いに隔離されている、請求
    項５又は６記載の内燃機関。
  8. 【請求項８】 ピストンボトム（５）の凹部（７）の領
    域が、該ピストンボトム（５）の残部とは異なる材料か
    ら成っている、請求項５から７までのいずれか１項記載
    の内燃機関。
JP2001167312A 2000-06-02 2001-06-01 ガソリン直接噴射により内燃機関で燃料・空気混合物を得るための方法及びガソリン直接噴射を伴う内燃機関 Withdrawn JP2002013417A (ja)

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