JP2002011778A - 中空成形体の製造方法 - Google Patents
中空成形体の製造方法Info
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- JP2002011778A JP2002011778A JP2000193784A JP2000193784A JP2002011778A JP 2002011778 A JP2002011778 A JP 2002011778A JP 2000193784 A JP2000193784 A JP 2000193784A JP 2000193784 A JP2000193784 A JP 2000193784A JP 2002011778 A JP2002011778 A JP 2002011778A
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- biodegradable
- resin
- polylactic acid
- starch
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- Pending
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】軽量で取扱い易く、丈夫で長期間使用できると
共に、自然循環型のリサイクルが可能で自然環境に優し
い生分解性中空成形体のブロー成形による製造方法を提
供すること。 【解決手段】材料が、生分解性ポリ乳酸樹脂ペレット単
独、生分解性ポリ乳酸樹脂100重量部に対して他の生
分解性脂肪族ポリエステル樹脂を300重量部以下の割
合でコンパウンドした生分解性樹脂Aペレット、又は生
分解性ポリ乳酸樹脂100重量部に対して澱粉を100
重量部以下の割合でコンパウンドした生分解性樹脂Bペ
レットのいずれかであり、当該生分解性樹脂がもつ固有
のガラス転移温度以下で低温乾燥してその含水率を10
〜200ppmに調整した後、エアー圧力0.5〜5.
5kg/m2 で所望する所定形状にブローモールディン
グするところに構成的特徴がある。
共に、自然循環型のリサイクルが可能で自然環境に優し
い生分解性中空成形体のブロー成形による製造方法を提
供すること。 【解決手段】材料が、生分解性ポリ乳酸樹脂ペレット単
独、生分解性ポリ乳酸樹脂100重量部に対して他の生
分解性脂肪族ポリエステル樹脂を300重量部以下の割
合でコンパウンドした生分解性樹脂Aペレット、又は生
分解性ポリ乳酸樹脂100重量部に対して澱粉を100
重量部以下の割合でコンパウンドした生分解性樹脂Bペ
レットのいずれかであり、当該生分解性樹脂がもつ固有
のガラス転移温度以下で低温乾燥してその含水率を10
〜200ppmに調整した後、エアー圧力0.5〜5.
5kg/m2 で所望する所定形状にブローモールディン
グするところに構成的特徴がある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料が生分解性ポ
リ乳酸樹脂を主たる成分とする生分解性中空成形体の製
造方法に関するものである。
リ乳酸樹脂を主たる成分とする生分解性中空成形体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の係る中空成形体の製造方法として
は、そのほとんどが石油系合成樹脂を材料に用いるもの
であり、得られた中空成形体は自然環境下ではほとんど
分解されないため、自然界に蓄積され、埋め立て地不
足、土壌・河川・海洋汚染など、環境上、生態系上の社
会的な大問題となっている。一方では、回収再利用しよ
うとしても嵩高くて回収コスト高となり、さらに焼却時
の焼却炉の損傷、有毒ガス発生等の問題があって、回
収、再生は極めて困難である。
は、そのほとんどが石油系合成樹脂を材料に用いるもの
であり、得られた中空成形体は自然環境下ではほとんど
分解されないため、自然界に蓄積され、埋め立て地不
足、土壌・河川・海洋汚染など、環境上、生態系上の社
会的な大問題となっている。一方では、回収再利用しよ
うとしても嵩高くて回収コスト高となり、さらに焼却時
の焼却炉の損傷、有毒ガス発生等の問題があって、回
収、再生は極めて困難である。
【0003】かかる環境負荷抑制手段の一つとして、土
中や水中の微生物により分解され、自然界の物質循環系
に組み込まれ、環境を汚染しない生分解性ポリマーの開
発が望まれている。これら生分解性ポリマーとしては各
種の合成、天然のポリマーが知られており、ポリヒドロ
キシブチレート、ポリ乳酸等に代表される脂肪族ポリエ
ステル系生分解樹脂、セルロース、キトサン、澱粉等が
開発されつつあり、環境保護への貢献が期待されてい
る。
中や水中の微生物により分解され、自然界の物質循環系
に組み込まれ、環境を汚染しない生分解性ポリマーの開
発が望まれている。これら生分解性ポリマーとしては各
種の合成、天然のポリマーが知られており、ポリヒドロ
キシブチレート、ポリ乳酸等に代表される脂肪族ポリエ
ステル系生分解樹脂、セルロース、キトサン、澱粉等が
開発されつつあり、環境保護への貢献が期待されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ブロー成形加工条件を、例えば生分解性ポリ乳酸樹脂に
適用して生分解性中空成形体に成形しようとすると、溶
融した樹脂材料の粘性が低いため、その自重で下方に直
ちに流れ落ちて、上方部分の肉厚が薄くなり過ぎるとい
ういわゆるドローダウンを生じたり、チューインガムの
ようになってエアーを打ち込んでも膨らまない等の問題
があり実質上成形加工が不能であった。
ブロー成形加工条件を、例えば生分解性ポリ乳酸樹脂に
適用して生分解性中空成形体に成形しようとすると、溶
融した樹脂材料の粘性が低いため、その自重で下方に直
ちに流れ落ちて、上方部分の肉厚が薄くなり過ぎるとい
ういわゆるドローダウンを生じたり、チューインガムの
ようになってエアーを打ち込んでも膨らまない等の問題
があり実質上成形加工が不能であった。
【0005】また、脂肪族ポリエステル系生分解樹脂の
ガラス転移温度は一般に低いため、成形時に金型から剥
離し難く、従って、ブロー成形するような場合にはその
際の冷却時間がかかり過ぎるため、非常に簡単な成形技
術である筈のブロー成形が、結果、成形作業効率が悪い
という問題になっていた。
ガラス転移温度は一般に低いため、成形時に金型から剥
離し難く、従って、ブロー成形するような場合にはその
際の冷却時間がかかり過ぎるため、非常に簡単な成形技
術である筈のブロー成形が、結果、成形作業効率が悪い
という問題になっていた。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、軽量で取扱い
易く、丈夫で長期間の使用に耐えると共に、自然循環型
のリサイクルが可能で自然環境に優しい中空成形体を製
造するためのブロー成形技術を提供せんとするものであ
る。
たものであり、その目的とするところは、軽量で取扱い
易く、丈夫で長期間の使用に耐えると共に、自然循環型
のリサイクルが可能で自然環境に優しい中空成形体を製
造するためのブロー成形技術を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために各請求項の発明が採用した手段の要旨とするとこ
ろは、叙上の特許請求の範囲の欄に記載のとおりであ
る。
ために各請求項の発明が採用した手段の要旨とするとこ
ろは、叙上の特許請求の範囲の欄に記載のとおりであ
る。
【0008】請求項1記載の発明によると、材料が、
ポリ乳酸樹脂ペレット、ポリ乳酸100重量部に対し
て他の生分解性脂肪族ポリエステルを300重量部以
下、好ましくは40〜240重量部の割合でコンパウン
ドした樹脂Aペレット、又はポリ乳酸100重量部に
対して澱粉を100重量部以下、好ましくは65重量部
以下の割合でコンパウンドした樹脂Bペレットのいずれ
かであるため、自然循環型のリサイクルが可能で自然環
境に優しい生分解性を有する中空成形体が製造できる。
ポリ乳酸樹脂ペレット、ポリ乳酸100重量部に対し
て他の生分解性脂肪族ポリエステルを300重量部以
下、好ましくは40〜240重量部の割合でコンパウン
ドした樹脂Aペレット、又はポリ乳酸100重量部に
対して澱粉を100重量部以下、好ましくは65重量部
以下の割合でコンパウンドした樹脂Bペレットのいずれ
かであるため、自然循環型のリサイクルが可能で自然環
境に優しい生分解性を有する中空成形体が製造できる。
【0009】つぎに、当該生分解性樹脂がもつ固有のガ
ラス転移温度以下(35〜70℃)で低温乾燥するか
ら、樹脂自体を熱変性させることなく乾燥でき、成形時
の金型剥離性の向上が図れ、従って、ブロー成形する際
の冷却時間の短縮が図れる。
ラス転移温度以下(35〜70℃)で低温乾燥するか
ら、樹脂自体を熱変性させることなく乾燥でき、成形時
の金型剥離性の向上が図れ、従って、ブロー成形する際
の冷却時間の短縮が図れる。
【0010】また、低温乾燥により当該樹脂の含水率を
10〜200ppm、好適には20〜100ppmに調
整すると、溶融樹脂材料の粘性を高めることができ、い
わゆるドローダウンを生じ難く、チューインガムのよう
になり難いパリソンを形成することができるようにな
り、金型に挟んでエアー打込みすることで簡単に膨らま
せ、肉厚が均質の所定形状を有する中空成形体が作製で
きる。すなわち、作業効率に優れたブロー成形が可能と
なる。
10〜200ppm、好適には20〜100ppmに調
整すると、溶融樹脂材料の粘性を高めることができ、い
わゆるドローダウンを生じ難く、チューインガムのよう
になり難いパリソンを形成することができるようにな
り、金型に挟んでエアー打込みすることで簡単に膨らま
せ、肉厚が均質の所定形状を有する中空成形体が作製で
きる。すなわち、作業効率に優れたブロー成形が可能と
なる。
【0011】特に、請求項2記載の発明によると、ポリ
乳酸樹脂ペレットに非晶性のラクチド系ポリ乳酸を1重
量%以下配合させてあるから、溶融時の樹脂材料の粘性
をより高めることができ、請求項1記載の方法よりも作
業効率に優れたブロー成形が可能となる。
乳酸樹脂ペレットに非晶性のラクチド系ポリ乳酸を1重
量%以下配合させてあるから、溶融時の樹脂材料の粘性
をより高めることができ、請求項1記載の方法よりも作
業効率に優れたブロー成形が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づき、本発明を
より詳しく説明するが、その代表的なものを示したに過
ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で設計変更可能
である。
より詳しく説明するが、その代表的なものを示したに過
ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で設計変更可能
である。
【0013】生分解性ポリ乳酸樹脂としては、D−乳酸
とL−乳酸又はそれらのブレンドによる光学異性体のホ
モ重合体、D−乳酸とL−乳酸又はそれらのブレンドに
よる光学異性体の共重合体を構成要素とするヘテロ重合
体等の各種ポリ乳酸樹脂が例示できる。ホモポリ乳酸重
合体が、D−乳酸及び/又はL−乳酸に由来するモノマ
ー単位だけからなる場合は、重合体は結晶性で高融点を
有する。そして、D−乳酸、L−乳酸由来のモノマー単
位の比率(D/L比)を変化させることにより、結晶
性、融点を自在調整できるので、用途に応じ、実用特性
を制御することが可能である。しかしながら、ホモポリ
乳酸重合体のガラス転移温度は、分子量が大きければ、
D/L比とはほとんど無関係に不変であり、おおむね5
5〜65℃、一般的には60℃である。
とL−乳酸又はそれらのブレンドによる光学異性体のホ
モ重合体、D−乳酸とL−乳酸又はそれらのブレンドに
よる光学異性体の共重合体を構成要素とするヘテロ重合
体等の各種ポリ乳酸樹脂が例示できる。ホモポリ乳酸重
合体が、D−乳酸及び/又はL−乳酸に由来するモノマ
ー単位だけからなる場合は、重合体は結晶性で高融点を
有する。そして、D−乳酸、L−乳酸由来のモノマー単
位の比率(D/L比)を変化させることにより、結晶
性、融点を自在調整できるので、用途に応じ、実用特性
を制御することが可能である。しかしながら、ホモポリ
乳酸重合体のガラス転移温度は、分子量が大きければ、
D/L比とはほとんど無関係に不変であり、おおむね5
5〜65℃、一般的には60℃である。
【0014】脂肪族ポリエステルとしては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等の多価アルコールと、無
水フタール酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、その
他のジカルボン酸等の多塩基酸との重宿合体;ポリ(ε
−カプロラクトン)等のポリラクトン;ラクトンやグリ
コシドを含むラクチド等との共重合体、等が例示でき
る。
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等の多価アルコールと、無
水フタール酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、その
他のジカルボン酸等の多塩基酸との重宿合体;ポリ(ε
−カプロラクトン)等のポリラクトン;ラクトンやグリ
コシドを含むラクチド等との共重合体、等が例示でき
る。
【0015】脂肪族ポリエステルの好ましい数平均分子
量は、30,000乃至1,000,000の範囲であ
り、好ましくは50,000乃至200,000の範囲
である。平均分子量が30,000以下であると成形品
の機械特性が劣り、1,000,000を越えると、溶
融温度が高すぎて押出しが困難になるという問題があ
る。また、脂肪族ポリエステルは、ガラス転移温度が1
20℃以下であることが望ましい。その理由は、120
℃より高いと耐衝撃性の改良効果が得難いからである。
量は、30,000乃至1,000,000の範囲であ
り、好ましくは50,000乃至200,000の範囲
である。平均分子量が30,000以下であると成形品
の機械特性が劣り、1,000,000を越えると、溶
融温度が高すぎて押出しが困難になるという問題があ
る。また、脂肪族ポリエステルは、ガラス転移温度が1
20℃以下であることが望ましい。その理由は、120
℃より高いと耐衝撃性の改良効果が得難いからである。
【0016】ポリ乳酸にブレンドする脂肪族ポリエステ
ルがポリカプロラクトン(ε−カプロラクトン)である
場合、ポリカプロラクトンの数平均分子量は、好ましく
は1,000乃至200,000の範囲であり、5,0
00乃至100,000の範囲であると特に好ましい。
なお、ポリカプロラクトンの数平均分子量が200,0
00よりも大きいものであっても構わないが、このよう
なポリカプロラクトンを製造することは一般に困難であ
り、現実性に欠ける。また、ポリカプロラクトンとし
て、ε−カプロラクトンの単独重合体以外、4−メチル
カプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクト
ン等の各種メチル化カプロラクトン、β−プロピオラク
トン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、エナ
ントラクトの単独重合体又はこれら2種以上のモノマー
の共重合体、これらの単独又は共重合体を使用すること
ができる。
ルがポリカプロラクトン(ε−カプロラクトン)である
場合、ポリカプロラクトンの数平均分子量は、好ましく
は1,000乃至200,000の範囲であり、5,0
00乃至100,000の範囲であると特に好ましい。
なお、ポリカプロラクトンの数平均分子量が200,0
00よりも大きいものであっても構わないが、このよう
なポリカプロラクトンを製造することは一般に困難であ
り、現実性に欠ける。また、ポリカプロラクトンとし
て、ε−カプロラクトンの単独重合体以外、4−メチル
カプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクト
ン等の各種メチル化カプロラクトン、β−プロピオラク
トン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、エナ
ントラクトの単独重合体又はこれら2種以上のモノマー
の共重合体、これらの単独又は共重合体を使用すること
ができる。
【0017】生分解性脂肪族ポリエステルは、ポリ乳酸
100重量部に対して300重量部以下、好ましくは4
0〜240重量部の割合でコンパウンドされる。例えば
ポリカプロラクトンの場合、ポリ乳酸100重量部に対
して100重量部以下の割合、より好ましくは、ポリ乳
酸100重量部に対し40〜90重量部の割合でブレン
ドすればよい。この範囲であると、自然循環型のリサイ
クルが可能で自然環境に優しい生分解性を有し、且つ機
械強度特性及びより耐候性に優れた生分解性成形体を得
ることができる。脂肪族ポリエステルの配合割合が多す
ぎると、組織が不均一となってパリソンを膨らませ難く
なったり、成形品に偏肉が生じたり、縦裂きが発生する
傾向がある。
100重量部に対して300重量部以下、好ましくは4
0〜240重量部の割合でコンパウンドされる。例えば
ポリカプロラクトンの場合、ポリ乳酸100重量部に対
して100重量部以下の割合、より好ましくは、ポリ乳
酸100重量部に対し40〜90重量部の割合でブレン
ドすればよい。この範囲であると、自然循環型のリサイ
クルが可能で自然環境に優しい生分解性を有し、且つ機
械強度特性及びより耐候性に優れた生分解性成形体を得
ることができる。脂肪族ポリエステルの配合割合が多す
ぎると、組織が不均一となってパリソンを膨らませ難く
なったり、成形品に偏肉が生じたり、縦裂きが発生する
傾向がある。
【0018】澱粉は、ポリ乳酸100重量部に対して1
00重量部以下、好ましくは65重量部以下の割合でコ
ンパウンドすると、自然循環型のリサイクルが可能で自
然環境に優しい生分解性を有し、且つ機械強度特性及び
より耐候性に優れた生分解性成形体を得ることができる
が、ポリ乳酸100重量部に対して澱粉を100重量部
以上配合すると、パリソンを膨らませ難くなったり、成
形品に偏肉が生じたり、縦裂きが発生する傾向がある。
00重量部以下、好ましくは65重量部以下の割合でコ
ンパウンドすると、自然循環型のリサイクルが可能で自
然環境に優しい生分解性を有し、且つ機械強度特性及び
より耐候性に優れた生分解性成形体を得ることができる
が、ポリ乳酸100重量部に対して澱粉を100重量部
以上配合すると、パリソンを膨らませ難くなったり、成
形品に偏肉が生じたり、縦裂きが発生する傾向がある。
【0019】ポリ乳酸に添加する澱粉としては、生澱
粉、加工澱粉及びこれらの混合物が挙げられる。生澱粉
としては、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、
コムギ澱粉、コメ澱粉、キャッサバ澱粉、サゴ澱粉、タ
ピオカ澱粉、クズ澱粉、マメ澱粉等を挙げることができ
る。加工澱粉としては、α−澱粉、分別アミロース、湿
熱処理澱粉等の物理変性澱粉、酸処理澱粉などの化学分
解澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化
澱粉、架橋澱粉等を挙げることができる。
粉、加工澱粉及びこれらの混合物が挙げられる。生澱粉
としては、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、
コムギ澱粉、コメ澱粉、キャッサバ澱粉、サゴ澱粉、タ
ピオカ澱粉、クズ澱粉、マメ澱粉等を挙げることができ
る。加工澱粉としては、α−澱粉、分別アミロース、湿
熱処理澱粉等の物理変性澱粉、酸処理澱粉などの化学分
解澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化
澱粉、架橋澱粉等を挙げることができる。
【0020】上記エステル化澱粉としては、酢酸エステ
ル化澱粉、コハク酸エステル化澱粉、硝酸エステル化澱
粉、リン酸エステル化澱粉、尿素リン酸エステル化澱
粉、キサントゲン酸エステル化澱粉、アセト酢酸エステ
ル化澱粉等を挙げることができ、エーテル化澱粉として
は、アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、カ
ルボキシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシエチルエー
テル化澱粉等を挙げることができ、カチオン化澱粉とし
ては、澱粉と2−ジエチルアミノエチルクロライドの反
応物等を挙げることができ、架橋澱粉としては、ホルム
アルデヒド架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アクロレイン架
橋澱粉などを挙げることができる。
ル化澱粉、コハク酸エステル化澱粉、硝酸エステル化澱
粉、リン酸エステル化澱粉、尿素リン酸エステル化澱
粉、キサントゲン酸エステル化澱粉、アセト酢酸エステ
ル化澱粉等を挙げることができ、エーテル化澱粉として
は、アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、カ
ルボキシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシエチルエー
テル化澱粉等を挙げることができ、カチオン化澱粉とし
ては、澱粉と2−ジエチルアミノエチルクロライドの反
応物等を挙げることができ、架橋澱粉としては、ホルム
アルデヒド架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アクロレイン架
橋澱粉などを挙げることができる。
【0021】本発明の成形品には、必要に応じて、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、シリカ、マイ
カ、焼成陶土等の無機物を添加することができ、低分子
ポリカプロラクトンようなポリエステルを可塑剤として
添加することができる。また、カーボンブラックやホワ
イトカーボンなどの顔料た、公知艶消し剤等を添加する
こともできる。
カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、シリカ、マイ
カ、焼成陶土等の無機物を添加することができ、低分子
ポリカプロラクトンようなポリエステルを可塑剤として
添加することができる。また、カーボンブラックやホワ
イトカーボンなどの顔料た、公知艶消し剤等を添加する
こともできる。
【0022】本発明で使用するポリ乳酸、脂肪族ポリエ
ステル若しくは澱粉を含有するコンパウンド樹脂は、一
般的な混練方法が好ましく使用でき、具体的にはヘンシ
ェルミキサーやリボンミキサーで混合し、単軸や2軸押
出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロ
ールなどの公知の溶融混練機に供給して溶融混練しペレ
ットすること調整できる。また、液状の脂肪族エステル
樹脂や澱粉を配合する場合でも、同様の方法で混練し、
ペレット化することができる。
ステル若しくは澱粉を含有するコンパウンド樹脂は、一
般的な混練方法が好ましく使用でき、具体的にはヘンシ
ェルミキサーやリボンミキサーで混合し、単軸や2軸押
出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロ
ールなどの公知の溶融混練機に供給して溶融混練しペレ
ットすること調整できる。また、液状の脂肪族エステル
樹脂や澱粉を配合する場合でも、同様の方法で混練し、
ペレット化することができる。
【0023】本発明の生分解性成形体は、上記ポリ乳酸
を少なくとも含有する樹脂ペレットを、熱風乾燥機を使
用して少なくとも当該ポリ乳酸樹脂のガラス転移温度以
下の温度範囲で、その含水率が10〜200ppm、好
ましくは20〜100ppmになるまで低温乾燥する。
含水率を10ppm以下にするためには、長時間の乾燥
が必要となり、作業性に問題がある。
を少なくとも含有する樹脂ペレットを、熱風乾燥機を使
用して少なくとも当該ポリ乳酸樹脂のガラス転移温度以
下の温度範囲で、その含水率が10〜200ppm、好
ましくは20〜100ppmになるまで低温乾燥する。
含水率を10ppm以下にするためには、長時間の乾燥
が必要となり、作業性に問題がある。
【0024】例えばガラス転移温度が65℃程度のポリ
乳酸樹脂を低温乾燥する場合、約40℃で少なくとも5
〜6時間程度、60℃では少なくとも1.3〜5時間程
度、低温乾燥を行う必要がある。乾燥温度が35℃より
も低いと、長時間連続乾燥してもポリ乳酸ペレットの乾
燥状態が不十分となって(水分率が高すぎるために)、
成形体に水分の気泡や縦すじができたり、成形体自体が
脆くなる傾向がある。乾燥温度が70℃以上であると、
ポリ乳酸ペレットがホッパー内で互いにくっつきあって
塊になるため、樹脂送りさせることができなくなると
か、成形体が硬くなって脆く耐衝撃性に問題が生じる傾
向がある。なお、乾燥温度の適用範囲は、使用する樹脂
がもつ樹脂に固有のガラス転移温度に基づき設定される
ものである。
乳酸樹脂を低温乾燥する場合、約40℃で少なくとも5
〜6時間程度、60℃では少なくとも1.3〜5時間程
度、低温乾燥を行う必要がある。乾燥温度が35℃より
も低いと、長時間連続乾燥してもポリ乳酸ペレットの乾
燥状態が不十分となって(水分率が高すぎるために)、
成形体に水分の気泡や縦すじができたり、成形体自体が
脆くなる傾向がある。乾燥温度が70℃以上であると、
ポリ乳酸ペレットがホッパー内で互いにくっつきあって
塊になるため、樹脂送りさせることができなくなると
か、成形体が硬くなって脆く耐衝撃性に問題が生じる傾
向がある。なお、乾燥温度の適用範囲は、使用する樹脂
がもつ樹脂に固有のガラス転移温度に基づき設定される
ものである。
【0025】次に、図1にその要部を模式的に示す押出
ブロー成形機20に基づき、本発明をより詳しく説明す
る。
ブロー成形機20に基づき、本発明をより詳しく説明す
る。
【0026】先ず、カネボウ合繊株式会社から購入した
ポリ乳酸バージンペレット(商品名「ラクトロン 70
0DA」)を、熱風乾燥機にて、60℃、3.0時間乾
燥処理した後、押出ブロー成形機20に装備されており
且つ140〜190℃に保持されたホッパー(図示され
ていない)に投入する。
ポリ乳酸バージンペレット(商品名「ラクトロン 70
0DA」)を、熱風乾燥機にて、60℃、3.0時間乾
燥処理した後、押出ブロー成形機20に装備されており
且つ140〜190℃に保持されたホッパー(図示され
ていない)に投入する。
【0027】次に、ホッパー3に連設されるスクリュー
内蔵シリンダ4内に提供し、該ポリ乳酸樹脂材料を攪拌
すると同時に、スクリュー160〜200℃にて加熱溶
融させる。シリンダ4内の圧力は、使用する機種により
異なるが、例えば250kg/cm2 〜350kg/c
m2 程度に設定する。この圧力が低くすぎると、ポリ乳
酸樹脂に抵抗がなくなり、空気(エアー)を含んだ状態
となってしまう。また、この圧力が高すぎると、スクリ
ューに負荷が掛かり過ぎる。
内蔵シリンダ4内に提供し、該ポリ乳酸樹脂材料を攪拌
すると同時に、スクリュー160〜200℃にて加熱溶
融させる。シリンダ4内の圧力は、使用する機種により
異なるが、例えば250kg/cm2 〜350kg/c
m2 程度に設定する。この圧力が低くすぎると、ポリ乳
酸樹脂に抵抗がなくなり、空気(エアー)を含んだ状態
となってしまう。また、この圧力が高すぎると、スクリ
ューに負荷が掛かり過ぎる。
【0028】次に、溶融したポリ乳酸樹脂を、上記シリ
ンダ4の吐出側に連設されるダイス5(ダイス温度:1
40〜200℃)から下向きに送り出す。ダイスより送
り出されたポリ乳酸樹脂は、略円筒状に順次連続して重
力により下降しいわゆる中空のパリソン1を形成する。
このパリソン1がまだ暖かいうちに、成形品の形状をし
たキャビティーをもつ2つ割りの成形金型6で挟む。こ
の際、金型の下端でパリソン1を喰切り、パリソン1に
底をつける。
ンダ4の吐出側に連設されるダイス5(ダイス温度:1
40〜200℃)から下向きに送り出す。ダイスより送
り出されたポリ乳酸樹脂は、略円筒状に順次連続して重
力により下降しいわゆる中空のパリソン1を形成する。
このパリソン1がまだ暖かいうちに、成形品の形状をし
たキャビティーをもつ2つ割りの成形金型6で挟む。こ
の際、金型の下端でパリソン1を喰切り、パリソン1に
底をつける。
【0029】次に、例えば成形品がφ9cmの2連ポッ
トである場合、パリソン中に備えた圧縮エアー供給ノズ
ル7の先端7aから、圧力0.5 〜5.5kg/m
2 、好ましくは0.7 〜2.5kg/m2のエアーを一
気ではなく若干時間をかけてゆっくり吹き込み、パリソ
ン1を膨らませると、金型6の内面にパリソン1の外面
を押し付けることができ、且つ金型6の内面6aに触れ
させることで冷却固化させることができる。すなわち、
ポリ乳酸樹脂が金型6の内面6aに沿う形状に成形でき
る。金型6を開き、成形品を取り出す。上記の工程を繰
り返すことにより、中空成形体(2連ポット)10を連
続的に製造する。ブロー成形された時に生じるエアー口
2を有する。
トである場合、パリソン中に備えた圧縮エアー供給ノズ
ル7の先端7aから、圧力0.5 〜5.5kg/m
2 、好ましくは0.7 〜2.5kg/m2のエアーを一
気ではなく若干時間をかけてゆっくり吹き込み、パリソ
ン1を膨らませると、金型6の内面にパリソン1の外面
を押し付けることができ、且つ金型6の内面6aに触れ
させることで冷却固化させることができる。すなわち、
ポリ乳酸樹脂が金型6の内面6aに沿う形状に成形でき
る。金型6を開き、成形品を取り出す。上記の工程を繰
り返すことにより、中空成形体(2連ポット)10を連
続的に製造する。ブロー成形された時に生じるエアー口
2を有する。
【0030】なお、ダイス温度が140℃よりも低いと
パリソンを押し出せなかったり、エアーを吹き込んで
も、パリソン1を十分に膨らませることができない。ま
た、上記温度が200℃より高いと、樹脂に抵抗がなく
なってドローダウンし、成形品が偏肉するなどの不具合
が生じる。
パリソンを押し出せなかったり、エアーを吹き込んで
も、パリソン1を十分に膨らませることができない。ま
た、上記温度が200℃より高いと、樹脂に抵抗がなく
なってドローダウンし、成形品が偏肉するなどの不具合
が生じる。
【0031】また、圧縮エアー供給ノズル7より吹き込
むエアーの圧力が0.5kg/m2以下であると、パリ
ソン1を十分に膨らませることができない。エアーの圧
力が、5.5kg/m2 以上であると、金型の内面にパ
リソンを押し付ける応力が大き過ぎ、結果、成形体が硬
くなって脆くなり、耐衝撃性に不具合が生じる傾向があ
り、成形体の生分解速度が小さくなって生分解特性が劣
るという不具合も生じる。また、ブロー成形時のエアー
圧が高すぎると、成形体に縦スジ入ったり、成型時に破
裂することがある。
むエアーの圧力が0.5kg/m2以下であると、パリ
ソン1を十分に膨らませることができない。エアーの圧
力が、5.5kg/m2 以上であると、金型の内面にパ
リソンを押し付ける応力が大き過ぎ、結果、成形体が硬
くなって脆くなり、耐衝撃性に不具合が生じる傾向があ
り、成形体の生分解速度が小さくなって生分解特性が劣
るという不具合も生じる。また、ブロー成形時のエアー
圧が高すぎると、成形体に縦スジ入ったり、成型時に破
裂することがある。
【0032】ところで、円筒状のアキュームレーター本
体と、ダイスと、ダイス支持軸とピストンと、ピストン
支持筒とからなるアキュームレーターを、シリンダ4の
吐出側に連設し、前記シリンダ4から送られてくる溶融
樹脂をこのアキュームレーターに圧入してほぼ一回の射
出相当分の樹脂を溜め、ついで、駆動機構により、樹脂
溜め部内に溜められていたポリ乳酸樹脂を、アキューム
レーター本体とダイスとの間隙から一挙に射出すること
でパリソンを成形し、そして、成形品の形状をしたキャ
ビティーをもつ2つ割りの成形金型6で挟み、エアーを
吹き込んでパリソンを膨らませると、ポリ乳酸樹脂が金
型の内面に沿う形状に成形でき、冷却硬化させることで
も、所望する所定形状を有する中空成形体を製造するこ
とができる。
体と、ダイスと、ダイス支持軸とピストンと、ピストン
支持筒とからなるアキュームレーターを、シリンダ4の
吐出側に連設し、前記シリンダ4から送られてくる溶融
樹脂をこのアキュームレーターに圧入してほぼ一回の射
出相当分の樹脂を溜め、ついで、駆動機構により、樹脂
溜め部内に溜められていたポリ乳酸樹脂を、アキューム
レーター本体とダイスとの間隙から一挙に射出すること
でパリソンを成形し、そして、成形品の形状をしたキャ
ビティーをもつ2つ割りの成形金型6で挟み、エアーを
吹き込んでパリソンを膨らませると、ポリ乳酸樹脂が金
型の内面に沿う形状に成形でき、冷却硬化させることで
も、所望する所定形状を有する中空成形体を製造するこ
とができる。
【0033】アキュームレーターから、溜めておいポリ
乳酸樹脂を金型内へ急速射出するときのアキュームレー
ター内の温度は、使用機種により異なるが、例えば16
0℃〜 220℃程度、好ましくは180〜200℃に
設定する。上記温度が160℃よりも低いと、パリソン
を押し出せなかったり、エアーを吹き込んでも、パリソ
ン1を十分に膨らませることができない。また、上記温
度が220℃より高いと、樹脂に抵抗がなくなってドロ
ーダウンし、成形品が偏肉するなどの不具合が生じる傾
向がある。
乳酸樹脂を金型内へ急速射出するときのアキュームレー
ター内の温度は、使用機種により異なるが、例えば16
0℃〜 220℃程度、好ましくは180〜200℃に
設定する。上記温度が160℃よりも低いと、パリソン
を押し出せなかったり、エアーを吹き込んでも、パリソ
ン1を十分に膨らませることができない。また、上記温
度が220℃より高いと、樹脂に抵抗がなくなってドロ
ーダウンし、成形品が偏肉するなどの不具合が生じる傾
向がある。
【0034】また、押出機(シリンダ4)でパリソンを
押し出す代わりに、射出成形法などで有底のパリソンを
製造し、これを予熱してから成形用の金型の中でエアー
を吹き込みブロー成形を行ういわゆるコールドパリソン
法にて中空成形体を製造することができる。この方法に
よると、パリソンの製造とブロー成形を別途に行うの
で、多量生産に適し、加熱温度を十分精密に保てるとい
う利点があるものの、工程を分けているためエネルギー
の消費が大きいという不都合がある。
押し出す代わりに、射出成形法などで有底のパリソンを
製造し、これを予熱してから成形用の金型の中でエアー
を吹き込みブロー成形を行ういわゆるコールドパリソン
法にて中空成形体を製造することができる。この方法に
よると、パリソンの製造とブロー成形を別途に行うの
で、多量生産に適し、加熱温度を十分精密に保てるとい
う利点があるものの、工程を分けているためエネルギー
の消費が大きいという不都合がある。
【0035】上記各ブロー成形法にあっては、ブロー成
形体の形状によってはパリソンを用いるよりは2枚のボ
ードを使ってその間にエアーを吹き込む方法を採用する
方が好適な場合がある。この場合はパイプ状にパリソン
を押出す代わりに、2枚のボードを押出機から押し出す
ようにすればよい。
形体の形状によってはパリソンを用いるよりは2枚のボ
ードを使ってその間にエアーを吹き込む方法を採用する
方が好適な場合がある。この場合はパイプ状にパリソン
を押出す代わりに、2枚のボードを押出機から押し出す
ようにすればよい。
【0036】さらにまた、本発明の製造方法として、射
出成形法とブロー成形法を1台の成形装置で行ういわゆ
るインジェクションブロー成形法を採用することができ
る。この方法は、射出成形用の型によりパリソンを成形
し、このパリソンが熱いうちに、外型をブロー成形用の
型に代えてブロー成形を行うものである。この方法によ
ると、1台の機械でパリソン形成とブロー成形の両方を
行うので、エネルギー消費が少なく、生産性が高く特に
多量生産でき、しかも精度の高い成形体が製造できると
いう利点を有するものの、成型機自体の構造が複雑で高
価であり、且つ金型も複雑で精度を要するため、コスト
アップになるという不都合がある。
出成形法とブロー成形法を1台の成形装置で行ういわゆ
るインジェクションブロー成形法を採用することができ
る。この方法は、射出成形用の型によりパリソンを成形
し、このパリソンが熱いうちに、外型をブロー成形用の
型に代えてブロー成形を行うものである。この方法によ
ると、1台の機械でパリソン形成とブロー成形の両方を
行うので、エネルギー消費が少なく、生産性が高く特に
多量生産でき、しかも精度の高い成形体が製造できると
いう利点を有するものの、成型機自体の構造が複雑で高
価であり、且つ金型も複雑で精度を要するため、コスト
アップになるという不都合がある。
【0037】これらの方法によると、材料がポリ乳酸樹
脂単独であっても、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルとの
コンパウンド樹脂であっても、また、ポリ乳酸と澱粉と
のコンパウンド樹脂であっても、平均肉厚が0.3mm
〜5.0mmでありその容積が例えば140リットルの
大型の成形体を製造できた。
脂単独であっても、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルとの
コンパウンド樹脂であっても、また、ポリ乳酸と澱粉と
のコンパウンド樹脂であっても、平均肉厚が0.3mm
〜5.0mmでありその容積が例えば140リットルの
大型の成形体を製造できた。
【0038】なお、平均肉厚が1mmで直径が9cmの
植栽容器を製造し、これを粉砕してコンポスト化したと
ころ、2〜3ヶ月で形態を留めなくなり、良好な生分解
性を示すことが解った。
植栽容器を製造し、これを粉砕してコンポスト化したと
ころ、2〜3ヶ月で形態を留めなくなり、良好な生分解
性を示すことが解った。
【0039】ところで、中空成形体の寸法形状等によっ
て、成形時の条件設定を詳細に検討し最適化する必要が
あることはいわゆる当業者に取っては周知のことであ
る。一般に、生分解性ポリ乳酸樹脂、又は生分解性ポリ
乳酸をブレンドしたコンパウンド樹脂をブロー成形する
場合には、特には、使用するポリ乳酸樹脂のもつ固有の
ガラス転移温度以下の温度で低温乾燥しその含水率を1
0〜200ppmにすることが肝要である。また、パリ
ソンに吹き込むエアー圧は、ポリ乳酸単独、又はポリ乳
酸と生分解性脂肪族ポリエステル樹脂のコンパウンド樹
脂Aの場合には、例えば低密度ポリエチレン樹脂をブロ
ー成形する際に採用するエアー圧の90%以下、樹脂が
ポリ乳酸と澱粉のコンパウンド樹脂Bである場合には例
えば低密度ポリエチレン樹脂をブロー成形する際に採用
する55%以下にすることが、優れた生分解特性を有す
る中空成形体を製造するための目安となる。
て、成形時の条件設定を詳細に検討し最適化する必要が
あることはいわゆる当業者に取っては周知のことであ
る。一般に、生分解性ポリ乳酸樹脂、又は生分解性ポリ
乳酸をブレンドしたコンパウンド樹脂をブロー成形する
場合には、特には、使用するポリ乳酸樹脂のもつ固有の
ガラス転移温度以下の温度で低温乾燥しその含水率を1
0〜200ppmにすることが肝要である。また、パリ
ソンに吹き込むエアー圧は、ポリ乳酸単独、又はポリ乳
酸と生分解性脂肪族ポリエステル樹脂のコンパウンド樹
脂Aの場合には、例えば低密度ポリエチレン樹脂をブロ
ー成形する際に採用するエアー圧の90%以下、樹脂が
ポリ乳酸と澱粉のコンパウンド樹脂Bである場合には例
えば低密度ポリエチレン樹脂をブロー成形する際に採用
する55%以下にすることが、優れた生分解特性を有す
る中空成形体を製造するための目安となる。
【0040】
【発明の効果】本発明は、上述の如く構成されるので、
次の作用効果が得られる。エアーが溶融樹脂内に混入す
ることがなく、ブロー成形を行うことができ、そして、
生分解性を有し丈夫で軽い大型の成形体でも簡単に作製
することができ、廉価に提供できる、等の極めて実効性
に優れた作用効果が得られる。
次の作用効果が得られる。エアーが溶融樹脂内に混入す
ることがなく、ブロー成形を行うことができ、そして、
生分解性を有し丈夫で軽い大型の成形体でも簡単に作製
することができ、廉価に提供できる、等の極めて実効性
に優れた作用効果が得られる。
【図1】本発明の製造方法を実施するために使用できる
一押出ブロー成形機の概略的を示す要部断面図である。
一押出ブロー成形機の概略的を示す要部断面図である。
【図2】本発明の製造方法にて成型した2連ポットの斜
視図である。
視図である。
1…パリソン 2…エアー口 3…ホッパー 4…シリンダ 5…ダイス 6…成型金型 6a…(成型金型の)内面 7…圧縮エアー供給ノズル 7a…(圧縮エアー供給ノズルの)先端 10…中空成形体(2連ポット) 20…押出ブロー成形機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 22:00 B29L 22:00 (72)発明者 景山 政光 岐阜県美濃市神洞648番地の1 株式会社 東海化成内 (72)発明者 田中 賢司 岐阜県本巣郡穂積町野田新田4045 株式会 社パールマネキン内 (72)発明者 森田 三郎 岐阜県本巣郡穂積町野田新田4045 株式会 社パールマネキン内 Fターム(参考) 4F208 AA01 AA24 AC01 AG07 AR02 AR20 LB01 LG01 4J002 AB04Y CF03X CF18W CF19X CG01 FD010 FD020 FD090
Claims (2)
- 【請求項1】材料が、生分解性ポリ乳酸樹脂ペレット単
独、生分解性ポリ乳酸樹脂100重量部に対して他の生
分解性脂肪族ポリエステル樹脂を300重量部以下の割
合でコンパウンドした生分解性樹脂Aペレット、又は生
分解性ポリ乳酸樹脂100重量部に対して澱粉を100
重量部以下の割合でコンパウンドした生分解性樹脂Bペ
レットのいずれかであり、 当該生分解性樹脂がもつ固有のガラス転移温度以下で低
温乾燥してその含水率を10〜200ppmに調整した
後、エアー圧力0.5〜5.5kg/m2 で所望する所
定形状にブローモールディングすることを特徴とする中
空成形体の製造方法。 - 【請求項2】前記ポリ乳酸樹脂ペレットに、非晶性のラ
クチド系ポリ乳酸が1重量%以下含まれていることを特
徴とする請求項1に記載の中空成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000193784A JP2002011778A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 中空成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000193784A JP2002011778A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 中空成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002011778A true JP2002011778A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18692718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000193784A Pending JP2002011778A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 中空成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002011778A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003008178A1 (fr) * | 2001-07-19 | 2003-01-30 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Objet moule obtenu par etirement et fixation thermique et procede de production de cet objet |
JP2005179633A (ja) * | 2003-11-25 | 2005-07-07 | Asahi Kasei Life & Living Corp | 艶消しフィルム |
JP2006152258A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-06-15 | Jsp Corp | ポリ乳酸系樹脂発泡成形体及びポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法 |
US7879440B2 (en) | 2003-11-25 | 2011-02-01 | Asahi Kasei Life & Living Corporation | Matte film |
EP2258548A4 (en) * | 2008-03-10 | 2013-06-26 | Heiwa Kagaku Industry Co Ltd | FORM BODY OF BIOMASS LAMINATED PLASTIC AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
-
2000
- 2000-06-28 JP JP2000193784A patent/JP2002011778A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003008178A1 (fr) * | 2001-07-19 | 2003-01-30 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Objet moule obtenu par etirement et fixation thermique et procede de production de cet objet |
US7390543B2 (en) | 2001-07-19 | 2008-06-24 | Toyo Seikan Kaisha Ltd. | Molded object obtained through stretching and thermal fixing and process for producing the same |
JP2005179633A (ja) * | 2003-11-25 | 2005-07-07 | Asahi Kasei Life & Living Corp | 艶消しフィルム |
US7879440B2 (en) | 2003-11-25 | 2011-02-01 | Asahi Kasei Life & Living Corporation | Matte film |
JP2006152258A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-06-15 | Jsp Corp | ポリ乳酸系樹脂発泡成形体及びポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法 |
EP2258548A4 (en) * | 2008-03-10 | 2013-06-26 | Heiwa Kagaku Industry Co Ltd | FORM BODY OF BIOMASS LAMINATED PLASTIC AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
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