JP2002011253A - 遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体 - Google Patents
遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体Info
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- JP2002011253A JP2002011253A JP2000194779A JP2000194779A JP2002011253A JP 2002011253 A JP2002011253 A JP 2002011253A JP 2000194779 A JP2000194779 A JP 2000194779A JP 2000194779 A JP2000194779 A JP 2000194779A JP 2002011253 A JP2002011253 A JP 2002011253A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストかつコンパクトに構成可能であり、
かつ、搭乗者の安全を極めて確実に保つことができる搭
乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体の提供。 【解決手段】 遊戯施設1に適用される走行ライド20
の搭乗者保護装置50は、保護部材51、油圧シリンダ
57、及び、切換弁60等を備える。保護部材51は、
搭乗者Pの移動を規制する抑止部52を一端に、搭乗部
20aに対して回動自在に支持される支点部53を抑止
部52と下端部54との間に有する。油圧シリンダ57
のピストン59に固定されたピストンロッド58は、保
護部材51の下端部54と連結ロッド56を介して連結
される。ピストン59の両側には、互いに連通可能であ
る第1流体室57aと第2流体室57bとが設けられて
いる。切換弁60は、第1流体室57aと第2流体室5
7bとの間で作動油が流通することを許容又は規制す
る。
かつ、搭乗者の安全を極めて確実に保つことができる搭
乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体の提供。 【解決手段】 遊戯施設1に適用される走行ライド20
の搭乗者保護装置50は、保護部材51、油圧シリンダ
57、及び、切換弁60等を備える。保護部材51は、
搭乗者Pの移動を規制する抑止部52を一端に、搭乗部
20aに対して回動自在に支持される支点部53を抑止
部52と下端部54との間に有する。油圧シリンダ57
のピストン59に固定されたピストンロッド58は、保
護部材51の下端部54と連結ロッド56を介して連結
される。ピストン59の両側には、互いに連通可能であ
る第1流体室57aと第2流体室57bとが設けられて
いる。切換弁60は、第1流体室57aと第2流体室5
7bとの間で作動油が流通することを許容又は規制す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊戯施設用走行体
の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体に関する。
の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、遊園地、動物園、水族園とい
ったような各種テーマパークには、ジェットコースター
を始めとする各種遊戯施設が設けられている。このよう
な遊戯施設の中では、ジェットコースターが高い人気を
もつことはいうまでもない。また、いわゆる、周遊ライ
ドなる遊戯施設も老若男女を問わず、幅広い年齢層に根
強い人気を博している。周遊ライドは、例えば、大河等
を擬似的に再現した領域に走行路を設けると共に、走行
路の周辺に、魚類や爬虫類等を模したロボット等の各種
演出設備を配置することにより構成される。そして、一
般にライドと呼ばれる走行体にテーマパークの来園者を
搭乗させ、走行体が走行路を走行する間に搭乗者に対し
て各種娯楽を提供するものである。
ったような各種テーマパークには、ジェットコースター
を始めとする各種遊戯施設が設けられている。このよう
な遊戯施設の中では、ジェットコースターが高い人気を
もつことはいうまでもない。また、いわゆる、周遊ライ
ドなる遊戯施設も老若男女を問わず、幅広い年齢層に根
強い人気を博している。周遊ライドは、例えば、大河等
を擬似的に再現した領域に走行路を設けると共に、走行
路の周辺に、魚類や爬虫類等を模したロボット等の各種
演出設備を配置することにより構成される。そして、一
般にライドと呼ばれる走行体にテーマパークの来園者を
搭乗させ、走行体が走行路を走行する間に搭乗者に対し
て各種娯楽を提供するものである。
【0003】このようなジェットコースターや周遊ライ
ドといった走行体を備える遊戯施設では、走行体の走行
中における搭乗者の安全を万全に確保する必要がある。
このため、遊戯施設用の走行体には、搭乗部に乗り込ん
だ搭乗者の移動を規制可能な搭乗者保護装置が設けられ
ている。搭乗者保護装置を有する遊戯施設の走行体の一
例としては、従来から、図6に示すようなものが知られ
ている。同図に示す遊戯施設の走行体100は、搭乗者
Pが乗り込む搭乗部101と共に搭乗者保護装置102
を有する。搭乗部101には、座席103が前後左右に
それぞれ複数配設されている。搭乗者保護装置102に
は、一体の座席毎、又は、前後方向の各列毎に設けられ
た保護部材(安全バー)104や電動シリンダ109等
が含まれる。
ドといった走行体を備える遊戯施設では、走行体の走行
中における搭乗者の安全を万全に確保する必要がある。
このため、遊戯施設用の走行体には、搭乗部に乗り込ん
だ搭乗者の移動を規制可能な搭乗者保護装置が設けられ
ている。搭乗者保護装置を有する遊戯施設の走行体の一
例としては、従来から、図6に示すようなものが知られ
ている。同図に示す遊戯施設の走行体100は、搭乗者
Pが乗り込む搭乗部101と共に搭乗者保護装置102
を有する。搭乗部101には、座席103が前後左右に
それぞれ複数配設されている。搭乗者保護装置102に
は、一体の座席毎、又は、前後方向の各列毎に設けられ
た保護部材(安全バー)104や電動シリンダ109等
が含まれる。
【0004】各保護部材104は、一端(自由端)側に
樹脂等によって形成された抑止部105を有し、抑止部
105と下端部との間には、支点部106が設けられて
いる。また、各保護部材104は、図6に示すように、
側面から見て、支点部106を基点として両端が座席1
03側に位置するように略「く」の字に屈曲している。
そして、各保護部材104の支点部106は、搭乗部1
01に固定された支持部107によって回動自在に支持
されており、各保護部材104の下端部は、連動ロッド
108と連結されている。連動ロッド108の一端に
は、電動シリンダ109のロッドが接続されている。こ
の電動シリンダ109には、バッテリ110から電力が
供給される。そして、バッテリ110に接続された制御
盤111を操作することにより、電動シリンダ109を
伸縮させることができる。
樹脂等によって形成された抑止部105を有し、抑止部
105と下端部との間には、支点部106が設けられて
いる。また、各保護部材104は、図6に示すように、
側面から見て、支点部106を基点として両端が座席1
03側に位置するように略「く」の字に屈曲している。
そして、各保護部材104の支点部106は、搭乗部1
01に固定された支持部107によって回動自在に支持
されており、各保護部材104の下端部は、連動ロッド
108と連結されている。連動ロッド108の一端に
は、電動シリンダ109のロッドが接続されている。こ
の電動シリンダ109には、バッテリ110から電力が
供給される。そして、バッテリ110に接続された制御
盤111を操作することにより、電動シリンダ109を
伸縮させることができる。
【0005】このように構成された従来の走行体では、
搭乗部101に搭乗者Pが乗り込むに先立って、搭乗者
保護装置102の制御盤111を操作して予め電動シリ
ンダ109を収縮させておく。これにより、連動ロッド
108は、電動シリンダ109に向けて移動し、これに
伴って、各保護部材104は、支点部106の周りに
「てこ」の原理によって各座席103から離間するよう
に回動する。そして、保護部材104は、図6において
点線で示す位置まで回動し、この結果、搭乗者Pが座席
103に着座可能となる。
搭乗部101に搭乗者Pが乗り込むに先立って、搭乗者
保護装置102の制御盤111を操作して予め電動シリ
ンダ109を収縮させておく。これにより、連動ロッド
108は、電動シリンダ109に向けて移動し、これに
伴って、各保護部材104は、支点部106の周りに
「てこ」の原理によって各座席103から離間するよう
に回動する。そして、保護部材104は、図6において
点線で示す位置まで回動し、この結果、搭乗者Pが座席
103に着座可能となる。
【0006】また、走行体100の搭乗部101に搭乗
者Pが乗り込み、座席103に着座すると、オペレータ
等は制御盤111を操作し、電動シリンダ109を伸長
させる。これにより、連動ロッド108は、電動シリン
ダ109から離間するように移動し、これに伴って、各
保護部材104は、支点部106の周りに「てこ」の原
理によって各座席103に着座している搭乗者Pに向け
て回動する。そして、保護部材104は、図6において
実線で示す位置まで回動し、この結果、抑止部105に
よって座席103に着座している搭乗者Pの移動が規制
される。
者Pが乗り込み、座席103に着座すると、オペレータ
等は制御盤111を操作し、電動シリンダ109を伸長
させる。これにより、連動ロッド108は、電動シリン
ダ109から離間するように移動し、これに伴って、各
保護部材104は、支点部106の周りに「てこ」の原
理によって各座席103に着座している搭乗者Pに向け
て回動する。そして、保護部材104は、図6において
実線で示す位置まで回動し、この結果、抑止部105に
よって座席103に着座している搭乗者Pの移動が規制
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように構成された従来の搭乗者保護装置のように、保
護部材を回動させるために電動シリンダを用いると、バ
ッテリや制御盤等を走行体に搭載する必要が生じる。こ
のため、走行体の大型化や重量増といった問題を避ける
ことは困難となる。また、走行体の搭乗者数を増大化す
る場合に、各保護部材を一体の電動シリンダで作動させ
ようとすれば、走行体の更なる大型化や重量増を招いて
しまう。
たように構成された従来の搭乗者保護装置のように、保
護部材を回動させるために電動シリンダを用いると、バ
ッテリや制御盤等を走行体に搭載する必要が生じる。こ
のため、走行体の大型化や重量増といった問題を避ける
ことは困難となる。また、走行体の搭乗者数を増大化す
る場合に、各保護部材を一体の電動シリンダで作動させ
ようとすれば、走行体の更なる大型化や重量増を招いて
しまう。
【0008】そこで、本発明は、低コストかつコンパク
トに構成可能であり、かつ、搭乗者の安全を極めて確実
に保つことができる遊戯施設用走行体の搭乗者保護装
置、及び、遊戯施設の走行体の提供を目的とする。
トに構成可能であり、かつ、搭乗者の安全を極めて確実
に保つことができる遊戯施設用走行体の搭乗者保護装
置、及び、遊戯施設の走行体の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置は、搭乗者を
搭乗部に乗せて走行可能な遊戯施設の走行体に適用さ
れ、走行体の走行中における搭乗者の安全を保つための
遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置において、搭乗部に
対して回動自在に支持される支点部を一端と他端との間
に有すると共に、搭乗者の移動を規制するための抑止部
が一端に設けられている保護部材と、保護部材の他端と
連結されたピストンロッドを含むピストンと、このピス
トンの両側に設けられており、互いに連通可能であると
共に作動流体で満たすことができる第1流体室と第2流
体室とを有する流体圧シリンダと、第1流体室と第2流
体室との間で作動流体が流通することを許容又は規制可
能な切換手段とを備えることを特徴とする。
による遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置は、搭乗者を
搭乗部に乗せて走行可能な遊戯施設の走行体に適用さ
れ、走行体の走行中における搭乗者の安全を保つための
遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置において、搭乗部に
対して回動自在に支持される支点部を一端と他端との間
に有すると共に、搭乗者の移動を規制するための抑止部
が一端に設けられている保護部材と、保護部材の他端と
連結されたピストンロッドを含むピストンと、このピス
トンの両側に設けられており、互いに連通可能であると
共に作動流体で満たすことができる第1流体室と第2流
体室とを有する流体圧シリンダと、第1流体室と第2流
体室との間で作動流体が流通することを許容又は規制可
能な切換手段とを備えることを特徴とする。
【0010】この遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置
は、例えば、ジェットコースター設備や、いわゆる周遊
ライド等の走行体に適用される。走行体は、搭乗者が着
座する座席や、立ち乗りスペース等が確保されている搭
乗部を有するものである。この搭乗者保護装置は、保護
部材を備え、保護部材には、走行体の搭乗部に乗り込ん
だ搭乗者の移動を規制する抑止部が一端に、抑止部(一
端)と他端との間に支点部が設けられている。支点部
は、搭乗部に回動自在に支持され、これにより、保護部
材は、搭乗部に対して支点部の周りに回動自在となる。
また、保護部材の他端は、例えば、搭乗部の下方等に配
置された流体圧シリンダのピストンロッドと連結され
る。
は、例えば、ジェットコースター設備や、いわゆる周遊
ライド等の走行体に適用される。走行体は、搭乗者が着
座する座席や、立ち乗りスペース等が確保されている搭
乗部を有するものである。この搭乗者保護装置は、保護
部材を備え、保護部材には、走行体の搭乗部に乗り込ん
だ搭乗者の移動を規制する抑止部が一端に、抑止部(一
端)と他端との間に支点部が設けられている。支点部
は、搭乗部に回動自在に支持され、これにより、保護部
材は、搭乗部に対して支点部の周りに回動自在となる。
また、保護部材の他端は、例えば、搭乗部の下方等に配
置された流体圧シリンダのピストンロッドと連結され
る。
【0011】流体圧シリンダを構成するピストンの両側
には、作動油等の作動流体で満たすことができる第1流
体室と第2流体室とが設けられている。第1流体室と第
2流体室とは、配管等を介して互いに連通可能である。
また、搭乗者保護装置は、第1流体室と第2流体室との
間で作動流体が流通することを許容又は規制可能な切換
手段を備える。切換手段を作動させて、第1流体室と第
2流体室との間で作動流体が流通することを許容した場
合、流体圧シリンダのピストン(ピストンロッド)を、
比較的小さい力で自在に進退移動させることができる。
一方、切換手段を作動させて、第1流体室と第2流体室
との間で作動流体が流通することを規制した場合、作動
流体の非圧縮性(粘性)により、外部から力を加えて
も、流体圧シリンダのピストン(ピストンロッド)は進
退移動せず、その位置に位置決めされることになる。
には、作動油等の作動流体で満たすことができる第1流
体室と第2流体室とが設けられている。第1流体室と第
2流体室とは、配管等を介して互いに連通可能である。
また、搭乗者保護装置は、第1流体室と第2流体室との
間で作動流体が流通することを許容又は規制可能な切換
手段を備える。切換手段を作動させて、第1流体室と第
2流体室との間で作動流体が流通することを許容した場
合、流体圧シリンダのピストン(ピストンロッド)を、
比較的小さい力で自在に進退移動させることができる。
一方、切換手段を作動させて、第1流体室と第2流体室
との間で作動流体が流通することを規制した場合、作動
流体の非圧縮性(粘性)により、外部から力を加えて
も、流体圧シリンダのピストン(ピストンロッド)は進
退移動せず、その位置に位置決めされることになる。
【0012】この搭乗者保護装置を備えた走行体を運転
するに際しては、搭乗部に搭乗者が乗り込むに先立っ
て、搭乗者保護装置の切換手段を作動させて、流体圧シ
リンダの第1流体室と第2流体室との間で作動流体が流
通することを許容しておく。また、保護部材を搭乗者が
位置することとなる箇所から遠ざかるように回動させ
る。これに伴って、流体圧シリンダのピストンが移動
し、第1流体室及び第2流体室のうちの一方から他方に
作動流体が流れ込む。これにより、搭乗者が走行体の搭
乗部に乗り込み可能となる。
するに際しては、搭乗部に搭乗者が乗り込むに先立っ
て、搭乗者保護装置の切換手段を作動させて、流体圧シ
リンダの第1流体室と第2流体室との間で作動流体が流
通することを許容しておく。また、保護部材を搭乗者が
位置することとなる箇所から遠ざかるように回動させ
る。これに伴って、流体圧シリンダのピストンが移動
し、第1流体室及び第2流体室のうちの一方から他方に
作動流体が流れ込む。これにより、搭乗者が走行体の搭
乗部に乗り込み可能となる。
【0013】走行体の搭乗部に搭乗者が乗り込んだなら
ば、搭乗者自ら、又は、オペレータ等は保護部材を搭乗
者に向けて回動させる。これに伴って、流体圧シリンダ
のピストンが先程とは逆方向に移動し、第1流体室と第
2流体室との間で作動流体は先程とは逆方向に流通する
ことになる。そして、十分かつ余裕をもたせた状態で搭
乗部の搭乗者の移動を規制可能となる位置まで抑止部が
達した段階で、切換手段を操作し、流体圧シリンダの第
1流体室と第2流体室との間で作動流体が流通すること
を規制する。これにより、流体圧シリンダのピストン
は、作動流体の非圧縮性により移動が規制され、保護部
材はロックされた状態となる。
ば、搭乗者自ら、又は、オペレータ等は保護部材を搭乗
者に向けて回動させる。これに伴って、流体圧シリンダ
のピストンが先程とは逆方向に移動し、第1流体室と第
2流体室との間で作動流体は先程とは逆方向に流通する
ことになる。そして、十分かつ余裕をもたせた状態で搭
乗部の搭乗者の移動を規制可能となる位置まで抑止部が
達した段階で、切換手段を操作し、流体圧シリンダの第
1流体室と第2流体室との間で作動流体が流通すること
を規制する。これにより、流体圧シリンダのピストン
は、作動流体の非圧縮性により移動が規制され、保護部
材はロックされた状態となる。
【0014】このように、この搭乗者保護装置では、切
換手段を作動させて、第1流体室と第2流体室との間で
作動流体が流通することを規制することにより、走行体
を高速で走行させた際においても、搭乗者の安全を極め
て確実に保つことができる。また、この搭乗者保護装置
は、シンプルな構成を有し、低コストかつコンパクトに
構成可能である。従って、搭乗者保護装置自体、並び
に、走行体の重量やサイズを低減できる。なお、走行体
から搭乗者を降ろす際には、切換手段を操作して流体圧
シリンダの第1流体室と第2流体室との間で作動流体が
流通することを許容すればよい。これにより、小さい力
で保護部材を搭乗者から離間するように回動させること
ができる。
換手段を作動させて、第1流体室と第2流体室との間で
作動流体が流通することを規制することにより、走行体
を高速で走行させた際においても、搭乗者の安全を極め
て確実に保つことができる。また、この搭乗者保護装置
は、シンプルな構成を有し、低コストかつコンパクトに
構成可能である。従って、搭乗者保護装置自体、並び
に、走行体の重量やサイズを低減できる。なお、走行体
から搭乗者を降ろす際には、切換手段を操作して流体圧
シリンダの第1流体室と第2流体室との間で作動流体が
流通することを許容すればよい。これにより、小さい力
で保護部材を搭乗者から離間するように回動させること
ができる。
【0015】また、保護部材は、支点部を基点として両
端が流体圧シリンダ側に位置するように屈曲していると
好ましい。
端が流体圧シリンダ側に位置するように屈曲していると
好ましい。
【0016】このような構成を採用すれば、流体圧シリ
ンダを構成するピストンロッドの進退移動量を小さくし
ても、いわゆる「てこ」の原理により、保護部材に設け
られている抑止部の回動範囲を比較的大きくとることが
できる。これにより、搭乗者の走行体に対する乗降を容
易にすることが可能となり、また、十分かつ余裕をもた
せた状態で搭乗者の移動を規制可能となる。
ンダを構成するピストンロッドの進退移動量を小さくし
ても、いわゆる「てこ」の原理により、保護部材に設け
られている抑止部の回動範囲を比較的大きくとることが
できる。これにより、搭乗者の走行体に対する乗降を容
易にすることが可能となり、また、十分かつ余裕をもた
せた状態で搭乗者の移動を規制可能となる。
【0017】更に、抑止部が搭乗者側から離間するよう
に保護部材を付勢する弾性体を更に備えると好ましい。
に保護部材を付勢する弾性体を更に備えると好ましい。
【0018】このような構成のもとでは、回動させる力
が保護部材に外部から加えられていなくても、切換手段
を操作して流体圧シリンダの第1流体室と第2流体室と
の間で作動流体が流通することを許容すれば、常に、保
護部材は、抑止部が搭乗者側から離間するように自動的
に回動することになる。従って、走行体の搭乗部に搭乗
者が乗降する際に、搭乗者又はオペレータ等が保護部材
を回動させる必要性を低減させることができ、走行体の
操作性や乗降性を容易に向上させることができる。
が保護部材に外部から加えられていなくても、切換手段
を操作して流体圧シリンダの第1流体室と第2流体室と
の間で作動流体が流通することを許容すれば、常に、保
護部材は、抑止部が搭乗者側から離間するように自動的
に回動することになる。従って、走行体の搭乗部に搭乗
者が乗降する際に、搭乗者又はオペレータ等が保護部材
を回動させる必要性を低減させることができ、走行体の
操作性や乗降性を容易に向上させることができる。
【0019】請求項4に記載の本発明による遊戯施設の
走行体は、搭乗者を乗せる搭乗部と、搭乗者を乗せて走
行する際の安全を保つための搭乗者保護装置とを備え、
搭乗者を乗せると共に搭乗者保護装置を作動させた状態
で走行可能な遊戯施設の走行体において、搭乗者保護装
置は、搭乗部に対して回動自在に支持される支点部を一
端と他端との間に有すると共に、搭乗者の移動を規制す
るための抑止部が一端に設けられている保護部材と、保
護部材の他端と連結されたピストンロッドを含むピスト
ンと、このピストンの両側に設けられており、互いに連
通可能であると共に作動流体で満たすことができる第1
流体室と第2流体室とを有する流体圧シリンダと、第1
流体室と第2流体室との間で作動流体が流通することを
許容又は規制可能な切換手段とを有することを特徴とす
る。
走行体は、搭乗者を乗せる搭乗部と、搭乗者を乗せて走
行する際の安全を保つための搭乗者保護装置とを備え、
搭乗者を乗せると共に搭乗者保護装置を作動させた状態
で走行可能な遊戯施設の走行体において、搭乗者保護装
置は、搭乗部に対して回動自在に支持される支点部を一
端と他端との間に有すると共に、搭乗者の移動を規制す
るための抑止部が一端に設けられている保護部材と、保
護部材の他端と連結されたピストンロッドを含むピスト
ンと、このピストンの両側に設けられており、互いに連
通可能であると共に作動流体で満たすことができる第1
流体室と第2流体室とを有する流体圧シリンダと、第1
流体室と第2流体室との間で作動流体が流通することを
許容又は規制可能な切換手段とを有することを特徴とす
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による遊
戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走
行体の好適な実施形態について詳細に説明する。
戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走
行体の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明による走行体を備える遊戯
施設を模式的に示す概略構成図である。同図示す遊戯施
設1は、遊園地、動物園、水族園といったような各種テ
ーマパークに建造すると好適なものであり、本実施形態
では、例えば、「大河の探訪」といったように題され
た、いわゆる周遊ライドとして構成されている。遊戯施
設1は、テーマパーク等の敷地内に確保されている所定
領域に設けられた走行路10と、この走行路10を走行
可能な走行ライド(走行体)20とを備える。この走行
路10の周囲には、大河、滝、浮島等が擬似的に再現さ
れると共に、魚類や爬虫類等を模したロボット等の演出
設備(図示せず)が随所に配置される。
施設を模式的に示す概略構成図である。同図示す遊戯施
設1は、遊園地、動物園、水族園といったような各種テ
ーマパークに建造すると好適なものであり、本実施形態
では、例えば、「大河の探訪」といったように題され
た、いわゆる周遊ライドとして構成されている。遊戯施
設1は、テーマパーク等の敷地内に確保されている所定
領域に設けられた走行路10と、この走行路10を走行
可能な走行ライド(走行体)20とを備える。この走行
路10の周囲には、大河、滝、浮島等が擬似的に再現さ
れると共に、魚類や爬虫類等を模したロボット等の演出
設備(図示せず)が随所に配置される。
【0022】走行路10は、図2に示すように、高所H
Pと低所LPとを連絡するように設けられている。高所
HPには、搭乗者を走行ライド20に乗り込ませるため
の乗車プラットホーム14を有する乗車場(乗車地点、
図1参照)15が設けられており、低所には、搭乗者を
走行ライド20から降ろすための降車プラットホーム1
6を有する降車場(降車地点、図1参照)17が設けら
れている。そして、走行ライド20は、高所HPの乗車
場15から低所LPの降車場17まで、重力により降下
する。この遊戯施設1では、高所HPと低所LPとの間
における勾配(高低差)が比較的大きくとられており、
走行ライド20を高速(およそ30〜40km/h程
度)で走行させることができる。なお、降車場17に
は、走行ライド20が停止する際の衝撃を吸収する停止
補助ダンパ18が配置されている。
Pと低所LPとを連絡するように設けられている。高所
HPには、搭乗者を走行ライド20に乗り込ませるため
の乗車プラットホーム14を有する乗車場(乗車地点、
図1参照)15が設けられており、低所には、搭乗者を
走行ライド20から降ろすための降車プラットホーム1
6を有する降車場(降車地点、図1参照)17が設けら
れている。そして、走行ライド20は、高所HPの乗車
場15から低所LPの降車場17まで、重力により降下
する。この遊戯施設1では、高所HPと低所LPとの間
における勾配(高低差)が比較的大きくとられており、
走行ライド20を高速(およそ30〜40km/h程
度)で走行させることができる。なお、降車場17に
は、走行ライド20が停止する際の衝撃を吸収する停止
補助ダンパ18が配置されている。
【0023】また、乗車場15から降車場17までの間
において、走行路10は、図1に示すように、提供する
娯楽や演出の内容に応じて適宜カーブさせられており、
その中途には、スイッチバック区間11が設けられてい
る。本実施形態では、走行ライド20は、スイッチバッ
ク区間11まで前進走行し、そこで一旦停止した後、後
進走行してスイッチバック区間11から退避するように
構成されている。すなわち、本実施形態において、スイ
ッチバック区間11は、走行ライド20の進行方向を変
化させる方向転換地点とされている。このようなスイッ
チバック区間11を走行路10に設けることにより、限
られたスペースにおいても、アミューズメント性に優れ
た遊戯施設を建造可能となる。なお、スイッチバック区
間11にも、走行ライド20が停止する際の衝撃を吸収
する停止補助ダンパ18が配置されている。
において、走行路10は、図1に示すように、提供する
娯楽や演出の内容に応じて適宜カーブさせられており、
その中途には、スイッチバック区間11が設けられてい
る。本実施形態では、走行ライド20は、スイッチバッ
ク区間11まで前進走行し、そこで一旦停止した後、後
進走行してスイッチバック区間11から退避するように
構成されている。すなわち、本実施形態において、スイ
ッチバック区間11は、走行ライド20の進行方向を変
化させる方向転換地点とされている。このようなスイッ
チバック区間11を走行路10に設けることにより、限
られたスペースにおいても、アミューズメント性に優れ
た遊戯施設を建造可能となる。なお、スイッチバック区
間11にも、走行ライド20が停止する際の衝撃を吸収
する停止補助ダンパ18が配置されている。
【0024】更に、走行路10の側方には、図1に示す
ように、降車場17から乗車場15まで走行ライド20
を移動させるための副走行路12が設けられている。副
走行路12は、走行路10を走行する走行ライド20に
乗り込んでいる搭乗者の視野に入らないような領域に配
置される。副走行路12には、図示しないチェーンコン
ベヤ等の搬送装置が設けられている。降車場17で搭乗
者を降ろした空車状態の走行ライド20は、当該搬送装
置によって低所の降車場17から高所の乗車場15まで
移送される。
ように、降車場17から乗車場15まで走行ライド20
を移動させるための副走行路12が設けられている。副
走行路12は、走行路10を走行する走行ライド20に
乗り込んでいる搭乗者の視野に入らないような領域に配
置される。副走行路12には、図示しないチェーンコン
ベヤ等の搬送装置が設けられている。降車場17で搭乗
者を降ろした空車状態の走行ライド20は、当該搬送装
置によって低所の降車場17から高所の乗車場15まで
移送される。
【0025】一方、走行ライド20は、図3に示すよう
に、複数(例えば4輪)の車輪22を有する台車として
構成されており、自動車のシャシー状に形成されたフレ
ーム21を有する。また、フレーム21の四隅等から下
方に延出された延出部21aには、軸受23が装着され
ている。各軸受23は、各車輪22が取り付けられてい
る車軸24を回転自在に支持する。各車輪22は、図3
に示すように、走行ライド20全体の荷重を支持しなが
ら、走行路10に設置されているレールR上を転動す
る。なお、走行ライド20に、図示しないガイドローラ
ユニットを設けると共に、走行路10に当該ガイドレー
ルユニットと係合する案内レール部(図示せず)を設け
ると好ましい。これにより、走行ライド20の走行状態
を安定化させて、走行中の安全性を確保することができ
る。
に、複数(例えば4輪)の車輪22を有する台車として
構成されており、自動車のシャシー状に形成されたフレ
ーム21を有する。また、フレーム21の四隅等から下
方に延出された延出部21aには、軸受23が装着され
ている。各軸受23は、各車輪22が取り付けられてい
る車軸24を回転自在に支持する。各車輪22は、図3
に示すように、走行ライド20全体の荷重を支持しなが
ら、走行路10に設置されているレールR上を転動す
る。なお、走行ライド20に、図示しないガイドローラ
ユニットを設けると共に、走行路10に当該ガイドレー
ルユニットと係合する案内レール部(図示せず)を設け
ると好ましい。これにより、走行ライド20の走行状態
を安定化させて、走行中の安全性を確保することができ
る。
【0026】ここで、上述したように、遊戯施設1で
は、一般的な周遊ライドと比較して、走行ライド20の
最高速度が比較的高速に設定されている。従って、走行
ライド20が高速走行する際には、搭乗者の安全に万全
を図る必要がある。このため、図3に示すように、走行
ライド20には、電磁式ブレーキユニット25と、油圧
式ブレーキユニット(流体圧式ブレーキユニット)30
とが備えられている。
は、一般的な周遊ライドと比較して、走行ライド20の
最高速度が比較的高速に設定されている。従って、走行
ライド20が高速走行する際には、搭乗者の安全に万全
を図る必要がある。このため、図3に示すように、走行
ライド20には、電磁式ブレーキユニット25と、油圧
式ブレーキユニット(流体圧式ブレーキユニット)30
とが備えられている。
【0027】この場合、本実施形態では、電磁式ブレー
キユニット25は、通常の減速停止に用いられる。そし
て、電磁式ブレーキユニット25が正常に作動しなかっ
たような緊急時等において、油圧式ブレーキユニット3
0が作動される。これにより、制動ユニットが二重化さ
れることになり、走行ライド20に乗り込んでいる搭乗
者の安全を万全に確保することができる。もちろん、油
圧式ブレーキユニット30を通常の減速停止に用いても
よい。
キユニット25は、通常の減速停止に用いられる。そし
て、電磁式ブレーキユニット25が正常に作動しなかっ
たような緊急時等において、油圧式ブレーキユニット3
0が作動される。これにより、制動ユニットが二重化さ
れることになり、走行ライド20に乗り込んでいる搭乗
者の安全を万全に確保することができる。もちろん、油
圧式ブレーキユニット30を通常の減速停止に用いても
よい。
【0028】電磁式ブレーキユニット25は、各車輪2
2の車軸24に固定されているブレーキディスク26
と、ブレーキディスク26の上方近傍に配置された電磁
式キャリパ27等とから構成される。電磁式キャリパ2
7には、走行ライド20のフレーム21に搭載されてい
る電磁ブレーキ制御ユニット28が接続されている。ま
た、電磁ブレーキ制御ユニット28には、走行ライド2
0の走行速度を検出する速度センサ29が接続されてい
る。電磁ブレーキ制御ユニット28は、速度センサ29
によって検出された走行ライド20の走行速度に基づ
き、予め記憶されている制御プログラム等に従って、電
磁式キャリパ27を作動させる。
2の車軸24に固定されているブレーキディスク26
と、ブレーキディスク26の上方近傍に配置された電磁
式キャリパ27等とから構成される。電磁式キャリパ2
7には、走行ライド20のフレーム21に搭載されてい
る電磁ブレーキ制御ユニット28が接続されている。ま
た、電磁ブレーキ制御ユニット28には、走行ライド2
0の走行速度を検出する速度センサ29が接続されてい
る。電磁ブレーキ制御ユニット28は、速度センサ29
によって検出された走行ライド20の走行速度に基づ
き、予め記憶されている制御プログラム等に従って、電
磁式キャリパ27を作動させる。
【0029】一方、油圧式ブレーキユニット30は、車
輪22の車軸24に固定されているブレーキディスク2
6を電磁式ブレーキユニット25と共用する。すなわ
ち、油圧式ブレーキユニット30は、ブレーキディスク
26を挟んで、電磁式キャリパ27と対向する油圧式キ
ャリパ31を有する。また、油圧式ブレーキユニット3
0は、作動流体としてのブレーキ油を昇圧させる油圧ポ
ンプ(流体昇圧手段)32を有する。油圧ポンプ32の
主軸32aは、図3に示すように、車輪22の車軸24
と結合させられている。また、油圧ポンプ32の吸込口
には、油供給管33を介してブレーキ油タンク34が接
続されている。ブレーキ油タンク34は、走行ライド2
0のフレーム21に取り付けられている。
輪22の車軸24に固定されているブレーキディスク2
6を電磁式ブレーキユニット25と共用する。すなわ
ち、油圧式ブレーキユニット30は、ブレーキディスク
26を挟んで、電磁式キャリパ27と対向する油圧式キ
ャリパ31を有する。また、油圧式ブレーキユニット3
0は、作動流体としてのブレーキ油を昇圧させる油圧ポ
ンプ(流体昇圧手段)32を有する。油圧ポンプ32の
主軸32aは、図3に示すように、車輪22の車軸24
と結合させられている。また、油圧ポンプ32の吸込口
には、油供給管33を介してブレーキ油タンク34が接
続されている。ブレーキ油タンク34は、走行ライド2
0のフレーム21に取り付けられている。
【0030】更に、油圧ポンプ32の吐出口には、フィ
ルタ35を介して、流量調整弁(流量調整手段)36が
接続されている。流量調整弁36は、油圧ポンプ32か
ら供給されるブレーキ油の圧力が所定値に達した際に開
放状態となるものである。また、流量調整弁36の流体
出口には、配管を介してブレーキ圧設定弁(ブレーキ圧
設定手段)37が接続されている。このブレーキ圧設定
弁37は、油供給管38を介して油圧式キャリパ31に
接続されている。
ルタ35を介して、流量調整弁(流量調整手段)36が
接続されている。流量調整弁36は、油圧ポンプ32か
ら供給されるブレーキ油の圧力が所定値に達した際に開
放状態となるものである。また、流量調整弁36の流体
出口には、配管を介してブレーキ圧設定弁(ブレーキ圧
設定手段)37が接続されている。このブレーキ圧設定
弁37は、油供給管38を介して油圧式キャリパ31に
接続されている。
【0031】このように構成された油圧式ブレーキユニ
ット30では、走行ライド20の走行中、油圧ポンプ3
2が車輪22の回転によって駆動される。流体昇圧手段
としての油圧ポンプ32は、ブレーキ油タンク34内の
ブレーキ油を吸込んで昇圧させ、流量調整弁36に対し
て吐出する。ここで、フィルタ35と流量調整弁36と
の間からは、油戻し管39が分岐されている。これによ
り、流量調整弁36が閉鎖状態にある際には、油圧ポン
プ32から吐出されたブレーキ油は、ブレーキ油タンク
34に返送される。
ット30では、走行ライド20の走行中、油圧ポンプ3
2が車輪22の回転によって駆動される。流体昇圧手段
としての油圧ポンプ32は、ブレーキ油タンク34内の
ブレーキ油を吸込んで昇圧させ、流量調整弁36に対し
て吐出する。ここで、フィルタ35と流量調整弁36と
の間からは、油戻し管39が分岐されている。これによ
り、流量調整弁36が閉鎖状態にある際には、油圧ポン
プ32から吐出されたブレーキ油は、ブレーキ油タンク
34に返送される。
【0032】一方、油圧ポンプ32によって昇圧された
ブレーキ油の圧力が所定値に達すると、流量調整弁36
が開放状態となり、油圧ポンプ32によって昇圧された
ブレーキ油は、流量調整弁36を介して、ブレーキ圧設
定弁37に供給される。そして、ブレーキ圧設定弁37
によって圧力設定されたブレーキ油が油圧式キャリパ3
1に供給される。これにより、油圧式キャリパ31によ
って車軸24のブレーキディスク26が挟み付けられ
る。このように、走行ライド20では、電磁式ブレーキ
ユニット25が正常に作動しなかったような緊急時等で
あっても、流体昇圧手段としての油圧ポンプ32によっ
て昇圧されたブレーキ油を利用する油圧式ブレーキユニ
ット30によって車輪22の回転を停止させることが可
能である。
ブレーキ油の圧力が所定値に達すると、流量調整弁36
が開放状態となり、油圧ポンプ32によって昇圧された
ブレーキ油は、流量調整弁36を介して、ブレーキ圧設
定弁37に供給される。そして、ブレーキ圧設定弁37
によって圧力設定されたブレーキ油が油圧式キャリパ3
1に供給される。これにより、油圧式キャリパ31によ
って車軸24のブレーキディスク26が挟み付けられ
る。このように、走行ライド20では、電磁式ブレーキ
ユニット25が正常に作動しなかったような緊急時等で
あっても、流体昇圧手段としての油圧ポンプ32によっ
て昇圧されたブレーキ油を利用する油圧式ブレーキユニ
ット30によって車輪22の回転を停止させることが可
能である。
【0033】次に、走行ライド20に設けられている搭
乗者保護装置50について説明する。上述したように、
遊戯施設1では、一般的な周遊ライドと比較して、走行
ライド20の最高速度が比較的高速に設定されている。
従って、走行ライド20の走行中、搭乗者の移動を規制
して安全性を高く確保する必要がある。このため、走行
ライド20には、図4に示すように、搭乗者Pの移動を
規制可能な搭乗者保護装置50が設けられている。
乗者保護装置50について説明する。上述したように、
遊戯施設1では、一般的な周遊ライドと比較して、走行
ライド20の最高速度が比較的高速に設定されている。
従って、走行ライド20の走行中、搭乗者の移動を規制
して安全性を高く確保する必要がある。このため、走行
ライド20には、図4に示すように、搭乗者Pの移動を
規制可能な搭乗者保護装置50が設けられている。
【0034】搭乗者保護装置50は、保護部材(安全バ
ー)51を複数有する。保護部材51は、例えば、走行
ライド20の搭乗部20aに前後左右にそれぞれ複数配
設されている座席20bの一体毎又は前後方向の各列毎
に設けられる。もちろん、搭乗者保護装置50は、いわ
ゆる単座式の走行ライドやジェットコースター等にも適
用可能である。また、搭乗者保護装置50は、立ち乗り
式の走行ライド等にも適用可能である。
ー)51を複数有する。保護部材51は、例えば、走行
ライド20の搭乗部20aに前後左右にそれぞれ複数配
設されている座席20bの一体毎又は前後方向の各列毎
に設けられる。もちろん、搭乗者保護装置50は、いわ
ゆる単座式の走行ライドやジェットコースター等にも適
用可能である。また、搭乗者保護装置50は、立ち乗り
式の走行ライド等にも適用可能である。
【0035】各保護部材51は、例えば、「くの字」状
に屈曲する2体の側部51aを、上端側と下端側で接続
させた構造を有する。そして、側部51aの上端(自由
端)側には、樹脂等によって形成された抑止部52が取
り付けられている。座席20bに着座した搭乗者Pは、
この抑止部52によって、その移動が規制される。ま
た、各側部51aの屈曲部には、両者を接続する支点部
53が設けられている。すなわち、各保護部材51は、
図4及び図5に示すように、側面から見て、支点部53
を基点として両端部が座席20b側に位置するように略
「く」の字に屈曲している。そして、側面から見ると、
上端側の抑止部52と下端部54との間に、支点部53
が位置することになる。
に屈曲する2体の側部51aを、上端側と下端側で接続
させた構造を有する。そして、側部51aの上端(自由
端)側には、樹脂等によって形成された抑止部52が取
り付けられている。座席20bに着座した搭乗者Pは、
この抑止部52によって、その移動が規制される。ま
た、各側部51aの屈曲部には、両者を接続する支点部
53が設けられている。すなわち、各保護部材51は、
図4及び図5に示すように、側面から見て、支点部53
を基点として両端部が座席20b側に位置するように略
「く」の字に屈曲している。そして、側面から見ると、
上端側の抑止部52と下端部54との間に、支点部53
が位置することになる。
【0036】各保護部材51の支点部53は、図5に示
すように、抑止部52が走行ライド20の進行方向と略
直交する状態で、搭乗部20a(走行ライド20)に固
定された支持部55によって回動自在に支持されてい
る。これにより、各保護部材51は、搭乗部20aに対
して回動自在となる。また、各保護部材51の下端部5
4は、図4に示すように、搭乗部20aから下方に突出
しており、搭乗部20aの下方に配置されている連結ロ
ッド56と連結されている。
すように、抑止部52が走行ライド20の進行方向と略
直交する状態で、搭乗部20a(走行ライド20)に固
定された支持部55によって回動自在に支持されてい
る。これにより、各保護部材51は、搭乗部20aに対
して回動自在となる。また、各保護部材51の下端部5
4は、図4に示すように、搭乗部20aから下方に突出
しており、搭乗部20aの下方に配置されている連結ロ
ッド56と連結されている。
【0037】連結ロッド56は、走行ライド20の進行
方向と平行に摺動自在であり、搭乗部20aの下方に配
置されている油圧シリンダ57のピストンロッド58と
連結されている。油圧シリンダ57は、ピストンロッド
58に固定されたピストン59を有する。油圧シリンダ
57は、複動形の流体圧シリンダであり、ピストン59
の両側には、作動油(作動流体)で満たすことができる
第1流体室57aと第2流体室57bとが画成されてい
る。
方向と平行に摺動自在であり、搭乗部20aの下方に配
置されている油圧シリンダ57のピストンロッド58と
連結されている。油圧シリンダ57は、ピストンロッド
58に固定されたピストン59を有する。油圧シリンダ
57は、複動形の流体圧シリンダであり、ピストン59
の両側には、作動油(作動流体)で満たすことができる
第1流体室57aと第2流体室57bとが画成されてい
る。
【0038】また、各保護部材51の下端部54と油圧
シリンダ57との間には、スプリング(弾性体)Sが配
置されている。スプリングSは、例えば、各保護部材5
1の下端部54と油圧シリンダ57のピストンロッド5
8とを連結する連結ロッド56の周囲に配置される。ス
プリングSとしては、本実施形態では、引張ばねが採用
されており、その一端が各保護部材51の下端部54若
しくは連結ロッド56に固定され、その他端が油圧シリ
ンダ57(本体)に固定される。このスプリングSは、
抑止部52が座席20b(搭乗者P)側から離間するよ
うに保護部材51を付勢する、なお、スプリングSとし
て、圧縮ばねを採用する場合は、各保護部材51の下端
部54よりも走行ライド20の進行方向前側にスプリン
グSを配置すればよい。
シリンダ57との間には、スプリング(弾性体)Sが配
置されている。スプリングSは、例えば、各保護部材5
1の下端部54と油圧シリンダ57のピストンロッド5
8とを連結する連結ロッド56の周囲に配置される。ス
プリングSとしては、本実施形態では、引張ばねが採用
されており、その一端が各保護部材51の下端部54若
しくは連結ロッド56に固定され、その他端が油圧シリ
ンダ57(本体)に固定される。このスプリングSは、
抑止部52が座席20b(搭乗者P)側から離間するよ
うに保護部材51を付勢する、なお、スプリングSとし
て、圧縮ばねを採用する場合は、各保護部材51の下端
部54よりも走行ライド20の進行方向前側にスプリン
グSを配置すればよい。
【0039】図4に示すように、搭乗者保護装置50
は、各保護部材51毎に設けられた複数の切換弁(切換
手段)60を有する。切換弁60は、2位置4ポート式
のノンリークシャットオフ弁であり、導通位置61と移
動規制位置62とを切り換えるためのアクチュエータ
(ソレノイド)63を有する。切換弁60の導通位置6
1に設けられている2つのポートには、作動油流通管6
4aと作動油流通管64bとがそれぞれ接続されてい
る。作動油流通管64aは、油圧シリンダ57の第1流
体室57aと接続されており、作動油流通管64bは、
油圧シリンダ57の第2流体室57bと接続されてい
る。
は、各保護部材51毎に設けられた複数の切換弁(切換
手段)60を有する。切換弁60は、2位置4ポート式
のノンリークシャットオフ弁であり、導通位置61と移
動規制位置62とを切り換えるためのアクチュエータ
(ソレノイド)63を有する。切換弁60の導通位置6
1に設けられている2つのポートには、作動油流通管6
4aと作動油流通管64bとがそれぞれ接続されてい
る。作動油流通管64aは、油圧シリンダ57の第1流
体室57aと接続されており、作動油流通管64bは、
油圧シリンダ57の第2流体室57bと接続されてい
る。
【0040】これにより、アクチュエータ63を作動さ
せて切換弁60を導通位置61に切り換えると、油圧シ
リンダ57の第1流体室57aと第2流体室57bと
は、作動油流通管64a、作動油流通管64b、及び、
切換弁60を介して互いに連通する。この場合、第1流
体室57aと第2流体室57bとの間で作動油が流通す
ることが許容される。一方、アクチュエータ63を作動
させて切換弁60を移動規制位置62に切り換えると、
油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2流体室57
bとの連通が断たれることになる。この場合、油圧シリ
ンダ57の第1流体室57aと第2流体室57bとの間
で作動油が流通することが規制される。
せて切換弁60を導通位置61に切り換えると、油圧シ
リンダ57の第1流体室57aと第2流体室57bと
は、作動油流通管64a、作動油流通管64b、及び、
切換弁60を介して互いに連通する。この場合、第1流
体室57aと第2流体室57bとの間で作動油が流通す
ることが許容される。一方、アクチュエータ63を作動
させて切換弁60を移動規制位置62に切り換えると、
油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2流体室57
bとの連通が断たれることになる。この場合、油圧シリ
ンダ57の第1流体室57aと第2流体室57bとの間
で作動油が流通することが規制される。
【0041】すなわち、切換弁60を導通位置61に切
り換えて、油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2
流体室57bとの間で作動油が流通することを許容した
場合、油圧シリンダ57のピストン59(ピストンロッ
ド58)を、比較的小さい力で自在に進退移動させるこ
とができる。一方、切換弁60を移動規制位置62に切
り換えて、油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2
流体室57bとの間で作動油が流通することを規制した
場合、作動油の非圧縮性(粘性)により、外部から力を
加えても、油圧シリンダ57のピストン59(ピストン
ロッド58)は進退移動せず、その位置にロックされる
ことになる。
り換えて、油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2
流体室57bとの間で作動油が流通することを許容した
場合、油圧シリンダ57のピストン59(ピストンロッ
ド58)を、比較的小さい力で自在に進退移動させるこ
とができる。一方、切換弁60を移動規制位置62に切
り換えて、油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2
流体室57bとの間で作動油が流通することを規制した
場合、作動油の非圧縮性(粘性)により、外部から力を
加えても、油圧シリンダ57のピストン59(ピストン
ロッド58)は進退移動せず、その位置にロックされる
ことになる。
【0042】なお、各切換弁60のアクチュエータ63
にはスイッチ65を介してバッテリ66が接続されてい
る。切換弁60を導通位置61と移動規制位置62との
間で切り換える際には、スイッチ65をオペレータ等が
操作する。なお、切換弁60のアクチュエータ63を駆
動するためのバッテリ66を省略することも可能であ
る。この場合は、図4において点線で示すように、走行
ライド20側に集電子67を設けると共に、走行路10
に給電線68を設ける。そして、切換弁60のアクチュ
エータ63に、走行ライド20の外部からトロリ給電す
ればよい。
にはスイッチ65を介してバッテリ66が接続されてい
る。切換弁60を導通位置61と移動規制位置62との
間で切り換える際には、スイッチ65をオペレータ等が
操作する。なお、切換弁60のアクチュエータ63を駆
動するためのバッテリ66を省略することも可能であ
る。この場合は、図4において点線で示すように、走行
ライド20側に集電子67を設けると共に、走行路10
に給電線68を設ける。そして、切換弁60のアクチュ
エータ63に、走行ライド20の外部からトロリ給電す
ればよい。
【0043】以下、上述した遊戯施設1において走行ラ
イド20を走行させる際の各種動作について詳細に説明
する。
イド20を走行させる際の各種動作について詳細に説明
する。
【0044】この場合、まず、乗車場15に停車してい
る走行ライド20の運転を開始するに際しては、搭乗部
20aに搭乗者Pが乗り込むに先立って、オペレータ等
は、スイッチ65を操作して、搭乗者保護装置50の切
換弁60を導通位置61に切り換える。これにより、油
圧シリンダ57の第1流体室57aと第2流体室57b
との間で作動油が流通可能となる。ここで、保護部材5
1は、スプリングSによって付勢されている。従って、
油圧シリンダ57のピストン59及びピストンロッド5
8は、前方に移動し、第1流体室57aから第2流体室
57bに作動油が流れ込む。そして、ピストンロッド5
8と連結ロッド56を介して連結されている保護部材5
1は、支点部53の周りに、抑止部52が座席20b
(搭乗者P)側から離間するように回動する。これによ
り、搭乗者Pが走行ライド20の搭乗部20aに乗り込
み可能となる。
る走行ライド20の運転を開始するに際しては、搭乗部
20aに搭乗者Pが乗り込むに先立って、オペレータ等
は、スイッチ65を操作して、搭乗者保護装置50の切
換弁60を導通位置61に切り換える。これにより、油
圧シリンダ57の第1流体室57aと第2流体室57b
との間で作動油が流通可能となる。ここで、保護部材5
1は、スプリングSによって付勢されている。従って、
油圧シリンダ57のピストン59及びピストンロッド5
8は、前方に移動し、第1流体室57aから第2流体室
57bに作動油が流れ込む。そして、ピストンロッド5
8と連結ロッド56を介して連結されている保護部材5
1は、支点部53の周りに、抑止部52が座席20b
(搭乗者P)側から離間するように回動する。これによ
り、搭乗者Pが走行ライド20の搭乗部20aに乗り込
み可能となる。
【0045】このように、走行ライド20の搭乗者保護
装置50では、回動させる力が保護部材51に外部から
加えられていなくても、切換弁60を導通位置61に切
り換えれば、常に、保護部材51は、スプリングSによ
って付勢され、抑止部52が座席20bから離間するよ
うに自動的に回動する。従って、走行ライド20の搭乗
部20aに搭乗者Pが乗降する際に、搭乗者P又はオペ
レータ等が保護部材51を回動させる必要性を低減させ
ることができる。この結果、走行ライド20の操作性や
乗降性は極めて良好となる。
装置50では、回動させる力が保護部材51に外部から
加えられていなくても、切換弁60を導通位置61に切
り換えれば、常に、保護部材51は、スプリングSによ
って付勢され、抑止部52が座席20bから離間するよ
うに自動的に回動する。従って、走行ライド20の搭乗
部20aに搭乗者Pが乗降する際に、搭乗者P又はオペ
レータ等が保護部材51を回動させる必要性を低減させ
ることができる。この結果、走行ライド20の操作性や
乗降性は極めて良好となる。
【0046】走行ライド20の座席20b(搭乗部20
a)に搭乗者Pが着座したならば、搭乗者P自ら、又
は、オペレータ等は保護部材51を搭乗者Pに向けて回
動させる。これに伴って、油圧シリンダ57のピストン
59は、スプリングSの付勢力に抗して後方に移動し、
作動油は、先程とは逆方向に、第2流体室57bから第
2流体室57aに流れ込むことになる。
a)に搭乗者Pが着座したならば、搭乗者P自ら、又
は、オペレータ等は保護部材51を搭乗者Pに向けて回
動させる。これに伴って、油圧シリンダ57のピストン
59は、スプリングSの付勢力に抗して後方に移動し、
作動油は、先程とは逆方向に、第2流体室57bから第
2流体室57aに流れ込むことになる。
【0047】そして、十分かつ余裕をもたせた状態で搭
乗者Pの移動を規制可能となる位置まで抑止部52が達
した段階で、オペレータ等は、スイッチ65を操作して
切換弁60を移動規制位置62に切り換える。これによ
り、油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2流体室
57bとの間における作動油の流通が規制される。従っ
て、油圧シリンダ57のピストン59は、作動油の非圧
縮性(粘性)によりロックされ、保護部材51もロック
された状態となる。
乗者Pの移動を規制可能となる位置まで抑止部52が達
した段階で、オペレータ等は、スイッチ65を操作して
切換弁60を移動規制位置62に切り換える。これによ
り、油圧シリンダ57の第1流体室57aと第2流体室
57bとの間における作動油の流通が規制される。従っ
て、油圧シリンダ57のピストン59は、作動油の非圧
縮性(粘性)によりロックされ、保護部材51もロック
された状態となる。
【0048】この結果、搭乗者保護装置50によれば、
走行ライド20を高速で走行させた際においても、搭乗
者Pの安全を極めて確実に保つことができる。また、搭
乗者保護装置50は、シンプルな構成を有し、低コスト
かつコンパクトに構成可能である。従って、搭乗者保護
装置50、並びに、走行ライド20の重量やサイズを低
減できる。
走行ライド20を高速で走行させた際においても、搭乗
者Pの安全を極めて確実に保つことができる。また、搭
乗者保護装置50は、シンプルな構成を有し、低コスト
かつコンパクトに構成可能である。従って、搭乗者保護
装置50、並びに、走行ライド20の重量やサイズを低
減できる。
【0049】また、支点部53を基点として両端が座席
20b(流体圧シリンダ)側に位置するように屈曲する
保護部材51を用いれば、油圧シリンダ57のピストン
ロッド58の進退移動量を小さくしても、いわゆる「て
こ」の原理により、保護部材51に設けられている抑止
部52の回動範囲を比較的大きくとることができる。こ
れにより、搭乗者Pの走行ライド20(座席20b)に
対する乗降を容易にすることができ、かつ、十分かつ余
裕をもたせた状態で搭乗者Pの移動を規制可能となる。
20b(流体圧シリンダ)側に位置するように屈曲する
保護部材51を用いれば、油圧シリンダ57のピストン
ロッド58の進退移動量を小さくしても、いわゆる「て
こ」の原理により、保護部材51に設けられている抑止
部52の回動範囲を比較的大きくとることができる。こ
れにより、搭乗者Pの走行ライド20(座席20b)に
対する乗降を容易にすることができ、かつ、十分かつ余
裕をもたせた状態で搭乗者Pの移動を規制可能となる。
【0050】搭乗者保護装置50によってすべての搭乗
者Pの移動が規制されたならば、走行ライド20は、高
所HPの乗車場15から走行路10の中途に設けられて
いるスイッチバック区間11に向けて、走行路10を前
進降下していく。この際、遊戯施設1では、高所HPと
スイッチバック区間11との間における勾配(高低差)
が、ある程度大きく設定されているので、走行ライド2
0を例えば30〜40km/hと比較的高速で走行させ
ることができる。これにより、走行ライド20の搭乗者
Pは、乗車場15からスイッチバック区間11に達する
までの間、スリル感やスピード感を味わうことができ
る。また、走行路10周辺には、図示しない各種演出設
備が配置されているので、走行ライド20の搭乗者P
は、各種娯楽を享受することができる。
者Pの移動が規制されたならば、走行ライド20は、高
所HPの乗車場15から走行路10の中途に設けられて
いるスイッチバック区間11に向けて、走行路10を前
進降下していく。この際、遊戯施設1では、高所HPと
スイッチバック区間11との間における勾配(高低差)
が、ある程度大きく設定されているので、走行ライド2
0を例えば30〜40km/hと比較的高速で走行させ
ることができる。これにより、走行ライド20の搭乗者
Pは、乗車場15からスイッチバック区間11に達する
までの間、スリル感やスピード感を味わうことができ
る。また、走行路10周辺には、図示しない各種演出設
備が配置されているので、走行ライド20の搭乗者P
は、各種娯楽を享受することができる。
【0051】走行ライド20は、スイッチバック区間1
1に達すると、ここで一旦停止させられる。この場合、
走行ライド20には、電磁式ブレーキユニット25と、
バックアップとしての油圧式ブレーキユニット30とが
備えられている。従って、万が一、電磁式ブレーキユニ
ット25に異常等が発生しても、油圧ポンプ32によっ
て昇圧されたブレーキ油の圧力が所定値に達した際に、
油圧式ブレーキユニット30を作動され、走行ライド2
0を安全かつ確実に減速させることができる。
1に達すると、ここで一旦停止させられる。この場合、
走行ライド20には、電磁式ブレーキユニット25と、
バックアップとしての油圧式ブレーキユニット30とが
備えられている。従って、万が一、電磁式ブレーキユニ
ット25に異常等が発生しても、油圧ポンプ32によっ
て昇圧されたブレーキ油の圧力が所定値に達した際に、
油圧式ブレーキユニット30を作動され、走行ライド2
0を安全かつ確実に減速させることができる。
【0052】従って、走行ライド20の搭乗者Pは、極
めて安全な状態で、スリル感を味わうことができる。ま
た、走行ライド20は、スイッチバック区間11に達し
た際に、確実に減速されているので、停止補助ダンパ1
8は、小型のものを用意すれば十分である。なお、スイ
ッチバック区間11に走行ライド20が停止している
間、行き止まり箇所等に配置された演出設備が稼働され
る。これにより、走行ライド20の搭乗者Pに、際立っ
たスリル感や臨場感を与えることができる。
めて安全な状態で、スリル感を味わうことができる。ま
た、走行ライド20は、スイッチバック区間11に達し
た際に、確実に減速されているので、停止補助ダンパ1
8は、小型のものを用意すれば十分である。なお、スイ
ッチバック区間11に走行ライド20が停止している
間、行き止まり箇所等に配置された演出設備が稼働され
る。これにより、走行ライド20の搭乗者Pに、際立っ
たスリル感や臨場感を与えることができる。
【0053】走行ライド20は、スイッチバック区間1
1で所定時間停止した後、そこから固定側から加えられ
る外力によって後退し、そのまま走行路10を低所LP
の降車場17に向けて後進降下する。このように、スイ
ッチバック区間11で走行ライド20の進行方向を転換
させることにより、走行ライドの搭乗者Pは、スイッチ
バック区間11から降車場17に達するまでの間、高所
HPの乗車場15からスイッチバック区間11に達する
まで間に味わったものとは一味違うスリル感やスピード
感を味わうことができる。従って、このような構成を採
用することにより、様々な娯楽に加えて、スリル感やス
ピード感をも搭乗者Pに提供となり、かつ、高い安全性
を有する遊戯施設1を実現可能となる。
1で所定時間停止した後、そこから固定側から加えられ
る外力によって後退し、そのまま走行路10を低所LP
の降車場17に向けて後進降下する。このように、スイ
ッチバック区間11で走行ライド20の進行方向を転換
させることにより、走行ライドの搭乗者Pは、スイッチ
バック区間11から降車場17に達するまでの間、高所
HPの乗車場15からスイッチバック区間11に達する
まで間に味わったものとは一味違うスリル感やスピード
感を味わうことができる。従って、このような構成を採
用することにより、様々な娯楽に加えて、スリル感やス
ピード感をも搭乗者Pに提供となり、かつ、高い安全性
を有する遊戯施設1を実現可能となる。
【0054】走行ライド20が降車場17に到着したな
らば、オペレータ等は、搭乗者保護装置50のスイッチ
65を操作して、搭乗者保護装置50の切換弁60を導
通位置61に切り換える。これにより、油圧シリンダ5
7の第1流体室57aと第2流体室57bとの間で作動
油が流通可能となる。そして、保護部材51は、スプリ
ングSによって付勢され、支点部53の周りに、抑止部
52が座席20b(搭乗者P)側から離間するように回
動する。この結果、搭乗者Pが走行ライド20の搭乗部
20aから降車可能となる。搭乗者Pが降車したなら
ば、走行ライド20は、副走行路12を介して、乗車場
15まで移送され、次の走行準備がなされる。
らば、オペレータ等は、搭乗者保護装置50のスイッチ
65を操作して、搭乗者保護装置50の切換弁60を導
通位置61に切り換える。これにより、油圧シリンダ5
7の第1流体室57aと第2流体室57bとの間で作動
油が流通可能となる。そして、保護部材51は、スプリ
ングSによって付勢され、支点部53の周りに、抑止部
52が座席20b(搭乗者P)側から離間するように回
動する。この結果、搭乗者Pが走行ライド20の搭乗部
20aから降車可能となる。搭乗者Pが降車したなら
ば、走行ライド20は、副走行路12を介して、乗車場
15まで移送され、次の走行準備がなされる。
【0055】
【発明の効果】本発明による遊戯施設用走行体の搭乗者
保護装置、及び、遊戯施設の走行体は、以上説明したよ
うに構成されているため、次のような効果を得る。すな
わち、本発明による搭乗者保護装置は、保護部材、流体
圧シリンダ、及び、切換手段を備える。保護部材は、搭
乗部に対して回動自在に支持される支点部を一端と他端
との間に有すると共に、搭乗者の移動を規制するための
抑止部が一端に設けられている。油圧シリンダのピスト
ンに含まれるピストンは、保護部材の他端と連結されて
おり、ピストンの両側には、互いに連通可能であると共
に作動流体で満たすことができる第1流体室と第2流体
室とが設けられている。そして、切換手段は、第1流体
室と第2流体室との間で作動流体が流通することを許容
又は規制可能である。この結果、低コストかつコンパク
トに構成可能であり、かつ、搭乗者の安全を極めて確実
に保つことができる遊戯施設用走行体の搭乗者保護装
置、及び、遊戯施設の走行体の実現が可能となる。
保護装置、及び、遊戯施設の走行体は、以上説明したよ
うに構成されているため、次のような効果を得る。すな
わち、本発明による搭乗者保護装置は、保護部材、流体
圧シリンダ、及び、切換手段を備える。保護部材は、搭
乗部に対して回動自在に支持される支点部を一端と他端
との間に有すると共に、搭乗者の移動を規制するための
抑止部が一端に設けられている。油圧シリンダのピスト
ンに含まれるピストンは、保護部材の他端と連結されて
おり、ピストンの両側には、互いに連通可能であると共
に作動流体で満たすことができる第1流体室と第2流体
室とが設けられている。そして、切換手段は、第1流体
室と第2流体室との間で作動流体が流通することを許容
又は規制可能である。この結果、低コストかつコンパク
トに構成可能であり、かつ、搭乗者の安全を極めて確実
に保つことができる遊戯施設用走行体の搭乗者保護装
置、及び、遊戯施設の走行体の実現が可能となる。
【図1】本発明による遊戯施設の走行体が適用される遊
戯施設を模式的に示す概略構成図である。
戯施設を模式的に示す概略構成図である。
【図2】図1に示す遊戯施設を側方から見た状態を模式
的に示す概略構成図である。
的に示す概略構成図である。
【図3】本発明による遊戯施設の走行体の要部を模式的
に示す部分断面図である。
に示す部分断面図である。
【図4】本発明による搭乗者保護装置を示す模式図であ
る。
る。
【図5】本発明による搭乗者保護装置を示す模式図であ
る。
る。
【図6】従来の搭乗者保護装置を示す模式図である。
1…遊戯施設、10…走行路、11…スイッチバック区
間、12…副走行路、15…乗車場、17…降車場、2
0…走行ライド、20a…搭乗部、20b…座席、21
…フレーム、22…車輪、23…軸受、24…車軸、2
5…電磁式ブレーキユニット、30…油圧式ブレーキユ
ニット、31…油圧式キャリパ、32…油圧ポンプ、3
4…ブレーキ油タンク、36…流量調整弁、37…ブレ
ーキ圧設定弁、38…油供給管、50…搭乗者保護装
置、51…保護部材、51a…側部、52…抑止部、5
3…支点部、54…下端部、55…支持部、56…連結
ロッド、57…油圧シリンダ、57a…第1流体室、5
7b…第2流体室、58…ピストンロッド、59…ピス
トン、60…切換弁、61…導通位置、62…移動規制
位置、63…アクチュエータ、64a,64b…作動油
流通管、65…スイッチ、66…バッテリ、HP…高
所、LP…低所、P…搭乗者、S…スプリング。
間、12…副走行路、15…乗車場、17…降車場、2
0…走行ライド、20a…搭乗部、20b…座席、21
…フレーム、22…車輪、23…軸受、24…車軸、2
5…電磁式ブレーキユニット、30…油圧式ブレーキユ
ニット、31…油圧式キャリパ、32…油圧ポンプ、3
4…ブレーキ油タンク、36…流量調整弁、37…ブレ
ーキ圧設定弁、38…油供給管、50…搭乗者保護装
置、51…保護部材、51a…側部、52…抑止部、5
3…支点部、54…下端部、55…支持部、56…連結
ロッド、57…油圧シリンダ、57a…第1流体室、5
7b…第2流体室、58…ピストンロッド、59…ピス
トン、60…切換弁、61…導通位置、62…移動規制
位置、63…アクチュエータ、64a,64b…作動油
流通管、65…スイッチ、66…バッテリ、HP…高
所、LP…低所、P…搭乗者、S…スプリング。
Claims (4)
- 【請求項1】 搭乗者を搭乗部に乗せて走行可能な遊戯
施設の走行体に適用され、前記走行体の走行中における
搭乗者の安全を保つための遊戯施設用走行体の搭乗者保
護装置において、 前記搭乗部に対して回動自在に支持される支点部を一端
と他端との間に有すると共に、搭乗者の移動を規制する
ための抑止部が一端に設けられている保護部材と、 前記保護部材の他端と連結されたピストンロッドを含む
ピストンと、このピストンの両側に設けられており、互
いに連通可能であると共に作動流体で満たすことができ
る第1流体室と第2流体室とを有する流体圧シリンダ
と、 前記第1流体室と前記第2流体室との間で作動流体が流
通することを許容又は規制可能な切換手段とを備えるこ
とを特徴とする遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置。 - 【請求項2】 前記保護部材は、前記支点部を基点とし
て両端が前記流体圧シリンダ側に位置するように屈曲し
ていることを特徴とする請求項1に記載の遊戯施設用走
行体の搭乗者保護装置。 - 【請求項3】 前記抑止部が搭乗者側から離間するよう
に前記保護部材を付勢する弾性体を更に備えることを特
徴とする請求項1又は2に記載の遊戯施設用走行体の搭
乗者保護装置。 - 【請求項4】 搭乗者を乗せる搭乗部と、搭乗者を乗せ
て走行する際の安全を保つための搭乗者保護装置とを備
え、搭乗者を乗せると共に前記搭乗者保護装置を作動さ
せた状態で走行可能な遊戯施設の走行体において、 前記搭乗者保護装置は、 前記搭乗部に対して回動自在に支持される支点部を一端
と他端との間に有すると共に、搭乗者の移動を規制する
ための抑止部が一端に設けられている保護部材と、 前記保護部材の他端と連結されたピストンロッドを含む
ピストンと、このピストンの両側に設けられており、互
いに連通可能であると共に作動流体で満たすことができ
る第1流体室と第2流体室とを有する流体圧シリンダ
と、 前記第1流体室と前記第2流体室との間で作動流体が流
通することを許容又は規制可能な切換手段とを有するこ
とを特徴とする遊戯施設の走行体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000194779A JP2002011253A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000194779A JP2002011253A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002011253A true JP2002011253A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18693548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000194779A Pending JP2002011253A (ja) | 2000-06-28 | 2000-06-28 | 遊戯施設用走行体の搭乗者保護装置、及び、遊戯施設の走行体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002011253A (ja) |
-
2000
- 2000-06-28 JP JP2000194779A patent/JP2002011253A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071218 |
|
A02 | Decision of refusal |
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