JP2002011115A - 運動装置の抵抗ユニット及び自転車訓練装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 運動装置用の抵抗ユニットを提供する。 【解決手段】 運動装置用抵抗ユニット１２は、ハウジ
ング２６内に配置された流体型抵抗機構９４等の抵抗機
構を含む。入力ローラー２８がシャフト５６に係合し、
自転車の車輪２２を回転させるような、運動中に人によ
って及ぼされる力に応じて回転する。抵抗機構は、シャ
フトの回転を介して抵抗を加え、自転車の車輪の回転等
の外力に対して抵抗を加える。組み合わせファン／フラ
イホイール部材３０がシャフト５６に取り付けられてい
る。組み合わせファン／フライホイール部材は、回転す
るシャフトの慣性を維持し、更に空気を抵抗機構のハウ
ジングに向けるブレード構造１２６を含む。抵抗機構の
ハウジング２６の作動中に、組み合わせファン／フライ
ホイール部材によって空気をハウジング上に移動させる
ことによって、ハウジングからの熱の放散を促す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自転車訓練装置
（ｂｉｃｙｃｌｅ ｔｒａｉｎｅｒ）等の運動装置用の
抵抗ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】運動装置は、一般的には、運動を行う人
に抵抗を提供するための抵抗ユニットを使用する。幾つ
かの種類の抵抗機構が抵抗ユニットで使用するために開
発されてきた。このような抵抗機構には、磁気抵抗機
構、流体抵抗機構、及び電子抵抗機構が含まれる。代表
的には、抵抗機構はハウジング内に配置され、使用者が
運動中に力を加える入力部材に相互連結されている。入
力部材は、ハウジング内の抵抗機構に回転を加えるよう
に機能する。

【０００３】幾つかの種類の運動装置では、ハウジング
内で大量の熱が発生し抵抗機構の全体としての性能に悪
影響を及ぼす。例えば、流体型抵抗機構ではハウジング
内で発生した熱が流体の粘度に影響を及ぼし、これによ
って、抵抗機構によって加えられる抵抗に影響が及ぼさ
れる。更に、熱の発生は、流体をハウジング内に維持す
るように機能するシールの寿命に悪影響を及ぼす。更
に、熱の発生は、磁気抵抗機構や電子抵抗機構といった
種類の異なる抵抗機構の全体としての性能及び寿命に悪
影響を及ぼす。

【０００４】自転車訓練装置に組み込まれた抵抗ユニッ
トを含む多くの種類の抵抗ユニットは、運動中に人が及
ぼす外力に応じて回転できるシャフトを使用する。シャ
フトは外力に応じて回転し、シャフトの回転に対して、
抵抗機構が抵抗を及ぼす。自転車訓練装置では、一般的
には、ローラーがシャフトに固定されており、自転車の
車輪の回転に応じてローラーを駆動するため、自転車の
後輪と係合する。従来、シャフトは、シャフトを動揺さ
せたりその長さ方向軸線に沿って前後に摺動させたりす
るように支持されていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抵抗
機構での熱の発生と関連した問題点を実質的になくす抵
抗ユニットを提供することである。本発明の別の目的
は、抵抗機構での熱の発生を抑えるため、現存の構造の
利点を持つ抵抗ユニットを提供することである。本発明
の更に別の目的は、運動装置によって加えられたエネル
ギを使用して抵抗ユニットのハウジングを冷却する抵抗
ユニットを提供することである。本発明の更に別の目的
は、流体抵抗ユニット、磁気抵抗ユニット、及び電子抵
抗ユニット等の様々な種類の抵抗機構と関連して使用す
るのに適した冷却装置を提供することである。本発明の
更に別の目的は、その構成要素及び構造が比較的簡単で
あるけれども、抵抗機構での熱の発生を効果的に抑える
抵抗ユニットを提供することである。本発明の他の目的
は、シャフトをハウジングに対して、及び抵抗ユニット
のシャフト支持構成要素に対して一貫して位置決めする
抵抗ユニットを提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の一つの特徴によ
れば、運動装置用抵抗ユニットは、内部を画成するハウ
ジングと、第１部分がハウジングの内部内に配置され且
つ第２部分がハウジングの外側に配置されたシャフトと
を含む。シャフトは、運動を行っている人が外力を加え
るのに応じて回転するように運動装置に相互連結されて
いる。抵抗機構は、シャフトの第１部分に相互連結され
ており、人の動きに対して抵抗を提供するため、ハウジ
ングの内部内に配置されている。慣性部材がシャフトの
第２部分に相互連結されており、シャフトとともに回転
できる。慣性部材は、シャフトの回転により慣性部材が
回転したとき、周囲空気をハウジングに向かって差し向
けるように作動できるブレード装置を含む。ハウジング
に向かう空気のこのような移動は、抵抗機構の作動によ
るハウジング内での熱の発生を抑えるように作用でき
る。一実施例では、入力部材がシャフトの第２部分と係
合する。入力部材は、シャフトに固定され且つハウジン
グと慣性部材との間に配置されたローラー部材の形態で
あるのがよい。抵抗ユニットは、自転車訓練装置に組み
込むことができ、ローラー部材は、自転車の車輪の回転
に応じてシャフトに回転を与えるため、自転車の車輪と
係合させることができる。慣性部材は、好ましくは、シ
ャフトの第２部分に取り付けられており且つシャフトと
ともに回転できる組み合わせフライホイール−ファン部
材の形態である。この組み合わせフライホイール−ファ
ン部材は、シャフトの第２部分に固定されたハブ区分及
びこのハブ区分の外側に配置された外リング区分を含む
ように形成できる。ブレード装置は、ハブ区分と環状外
リング区分との間に配置されている。ブレード装置は、
ハブ区分と環状外リング区分との間を延び且つこれらの
区分に相互連結された一連のブレードの形態であるのが
よい。これらのブレードは、隣接したブレード間に開放
領域を画成するように互いから間隔が隔てられている。

【０００７】シャフトは長さ方向軸線に沿って延びてお
り、組み合わせフライホイール−ファン部材は、ハウジ
ングから間隔が隔てられている。ブレード装置は、シャ
フト及び組み合わせフライホイール−ファン部材が回転
したときに空気を横方向にシャフトの長さ方向軸線と平
行な方向にハウジングに向かって移動するように形成さ
れており且つ構成されている。入力部材がハウジングと
組み合わせフライホイール−ファン部材との間に配置さ
れている構造では、ブレード装置は、空気を入力部材を
通してハウジングに向かって移動するように作動でき
る。

【０００８】本発明の別の特徴によれば、運動装置の改
良は、回転自在のファン装置を抵抗機構に相互連結し、
内部に抵抗機構を収容したハウジングの外側に配置する
ことである。ファン装置は、運動を行っている人の動き
に応じて回転し、空気を抵抗機構のハウジングに向かっ
て差し向けるように構成されている。本発明のこの特徴
の詳細は、上文中に説明してある。

【０００９】本発明の別の特徴は、自転車の後輪を支持
するようになったフレームを持ち、抵抗ユニットがこの
フレームに取り付けられた自転車訓練装置を考えてい
る。抵抗ユニットは、ハウジング、自転車の後輪と係合
できる回転自在の入力部材、及び回転自在の入力部材に
相互連結され且つ前記ハウジング内に配置された抵抗機
構を含む。慣性部材が回転自在の入力部材に相互連結さ
れており且つハウジングの外側に配置されている。慣性
部材は、慣性部材の回転時に空気をハウジングに向かっ
て差し向けるように作動できるブレード構造を含む。こ
の場合も、本発明のこの特徴の追加の詳細は上文中に説
明してある。

【００１０】本発明の更に別の特徴には、シャフトを抵
抗ユニットの支持構造に取り付けるための改良装置が含
まれる。シャフトは、ローラー等の入力部材に相互連結
されており、支持構造は、間隔が隔てられた一対の支持
領域を含む。シャフトを支持構造に回転自在に取り付け
るため、ベアリング部材が各支持領域と係合している。
抵抗ユニットは、抵抗機構が配置された内部を画成する
ハウジングを更に有する。シャフトは、抵抗機構に連結
するため、ハウジングの開口部を通ってハウジングの内
部に延びている。支持構造の支持領域のうちの一方と係
合したベアリング部材の一方から間隔が隔てられており
且つ隣接した所定の位置で第３ベアリング部材がハウジ
ングと係合している。係合構造は、ハウジングの位置を
支持構造に対して定めるため、ハウジングと支持構造と
の間に配置されている。第３ベアリング部材は、ハウジ
ングに対するシャフトの位置を固定し、シャフトの動揺
を抑えるように作動できる。流体型抵抗機構では、第３
ベアリング部材は、ハウジング及びシャフトと係合した
シールと隣接して配置され、第３ベアリング部材は、シ
ャフトをシールと整合させるように機能する。

【００１１】本発明の様々な他の特徴、目的、及び利点
は、添付図面を参照してなされた以下の説明から明らか
になるであろう。添付図面は、本発明を実施する上で現
在考えられている最良の態様を示す。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１を参照すると、本発明に従っ
て形成した抵抗ユニット１２を組み込んだ自転車訓練装
置１０が示してある。自転車訓練装置１０は、抵抗ユニ
ット１２の他に、全体にＵ字形状のフレーム１４、横支
持部材１５、及び一対の脚部１６を含み、これらは、自
転車訓練装置１０用の安定したベースを提供するように
周知の方法で作用できる。更に、自転車訓練装置１０
は、周知のように、自転車の後輪２２のハブ部分と係合
するように作動できる一対のクランプ１８、２０を含
む。これらのクランプ１８、２０の一方は、位置が固定
されており、他方のクランプは、後輪２２のハブと係合
し、自転車を自転車訓練装置１０に固定的に取り付ける
ように固定クランプに向かって移動できる。

【００１３】図２に示すように、抵抗ユニット１２は、
フレーム１４に連結されたヨーク２４を含む。周知のよ
うに、ヨーク２４はフレーム１４に対して枢動自在であ
り、後輪２２と係合した固定位置に固定できる。抵抗ユ
ニット１２は、一般的には、ハウジング２６、ローラー
２８の形態の回転自在の入力部材、及び組み合わせファ
ン／フライホイール部材３０の形態の慣性部材をヨーク
２４の他に含む。ハウジング２６は、後輪２２の回転時
に後輪２２の回転に対して抵抗を提供するための抵抗機
構を以下に説明するように収容している。組み合わせフ
ァン／フライホイール部材３０は、フライホイールとし
て機能し、作動中の自転車の通常の運動量をシミュレー
トし、作動中に使用者に現実的な感覚を提供する。更
に、以下に説明するように、組み合わせファン／フライ
ホイール部材３０は、使用中に空気をハウジング２６に
向かって横方向に差し向け、ハウジング２６内での熱の
発生を抑えるように作動できる。

【００１４】図３を参照すると、ヨーク２４は、本体区
分３２及びこの本体区分３２の外端に配置された間隔が
隔てられた一対の支持区分３４を含む。これらの支持区
分３４には、整合した穴３６が画成されており、支持区
分３４間に配置された空間内に入力ローラー２８が受け
入れられる。

【００１５】図１及び図２に示すように、ヨーク２４
は、ヨーク本体区分３２の下端に配置された取り付け区
分３８によってフレーム１４に取り付けることができ
る。取り付け区分３８は、フレーム１４の下湾曲領域で
フレーム１４に固定された取り付けブラケット４０と周
知の方法で係合する。枢動ピン４２が取り付け区分３８
の通路を通って延び、取り付けブラケット４０と係合す
る。図示し且つ説明した取り付け構成により、ヨーク２
４は枢動ピン４２が画成する枢軸を中心として枢動自在
であり、移動させることによって後輪２２と係合させた
り係合状態から外したりすることができる。

【００１６】上文中に説明したように、入力ローラー２
８はヨーク支持区分３２間に配置されている。図３及び
図５を参照すると、入力ローラー２８は、円筒形外壁４
６と、軸線方向通路５０を画成する内スリーブ４８とを
含む。一連のウェブ５２がスリーブ４８と円筒形外壁４
６との間を延びており、これらを相互連結する。スリー
ブ４８は両端５４を画成し、これらの端部の各々は、円
筒形外壁４６の端部を通って横方向に延びる。入力シャ
フト５６は、スリーブ４８の通路５０を通って延びる。
入力シャフト５６の一端にはねじ山区分５８が設けられ
ている。シャフト５６の反対端はハウジング２６の内部
内に延び、ハウジング２６内に配置された抵抗機構に以
下に説明するように相互連結されている。シャフト５６
及びスリーブ４８は、シャフト５６及び入力ローラー２
８がヨーク２４に対してユニットをなして回転するよう
に、従来のキー−スロット取り付け装置（図示せず）等
によって互いに回転しないように固定されている。

【００１７】各支持区分３４の穴３６は、内肩部６０を
画成するように形成されている。従来構造のボール型ベ
アリングアッセンブリ６２が各穴３６内に配置される。
これらのベアリングアッセンブリ６２は、その外レース
が肩部６０と係合し、各ベアリングアッセンブリ６２が
支持区分３４に対して配置されるように一つの穴内に係
合する。各ベアリングアッセンブリ６２の内レースは、
シャフト５６と係合する。このようにして、シャフト５
６及び入力ローラー２８がヨーク２４に回転自在に取り
付けられる。

【００１８】図４及び図５を参照すると、ハウジング２
６は、内ハウジング区分６６及び外ハウジング区分６８
を含む、二枚貝の殻のような即ちクラムシェル状のアッ
センブリである。これらのハウジング区分６６、６８
は、平らな対面した係合面７０、７２を夫々画成する。
環状溝７４が、内ハウジング区分６６の係合面７０に形
成されており、Ｏ−リング７６がこの溝７４内に受け入
れられる。ハウジング区分６６、６８は、参照番号７８
を附したファスナ等の一連のファスナを使用して互いに
固定されるようになっている。これらのファスナは、ハ
ウジング区分６６、６８に形成された整合通路を通って
延びる。内ハウジング区分６６は、係合面７０から延び
る凹所８０を画成し、外ハウジング区分６８は、係合面
７２から延びる凹所８２を画成する。内ハウジング区分
６６及び外ハウジング区分６８が、図５に示すように、
ファスナ７８を使用して互いに固定されているとき、凹
所８０、８２が協働して内部キャビティ８４を画成し、
このキャビティ内に全体に参照番号８６を附した流体型
抵抗機構が配置される。Ｏ−リング７６は、流体を内部
キャビティ８４内に維持するための流体密シールを提供
する。キャビティ８４を流体で充填するため、ねじ山を
備えた開口部８８が外ハウジング区分６８に形成されて
おり、流体を内部キャビティ８４内に維持するため、ね
じ９０を開口部８８内に係合させることができる。

【００１９】内部キャビティ８４内に配置された抵抗機
構８６は、外ハウジング区分６８によって画成され且つ
凹所８２内に配置された一連の間隔が隔てられた半径方
向ベーン９２、及びシャフト５６の端部に取り付けられ
たベーンを備えたインペラー９４の組み合わせを含む。
インペラー９４は、シャフト５６の端部が通過する通路
を持つハブ区分９６を含む。シャフト５６に対するイン
ペラー９４の軸線方向位置を維持するため、リング９８
がシャフト５６の端部及びハブ区分９６と係合する。イ
ンペラー９４とシャフト５６とを非回転的に相互連結す
るように、キー型取り付け装置がシャフト５６とインペ
ラー９４との間に介在されている。

【００２０】インペラー９４が画成する凹所１００内に
は一連のベーン１０２が配置されている。周知のよう
に、自転車後輪２２の回転に応じて入力ローラー２８が
回転することによりシャフト５６が回転し、これによっ
てインペラー９４をハウジング２６の内部キャビティ８
４内で回転する。内部キャビティ８４内に収容された流
体がインペラー９４のベーン１０２に作用し、インペラ
ー９４の回転に抵抗する。インペラー９４の回転に対す
るこの抵抗により、シャフト５６及び入力ローラー２８
の回転に対して抵抗が提供され、これにより自転車後輪
２２の回転に対して抵抗が提供され、自転車のオペレー
タの移動に対して抵抗が提供される。内部キャビティ８
４内に収容された流体の性質及び量は当該技術分野で周
知である。

【００２１】内ハウジング区分６６は、隣接した支持区
分３４の外面と係合する中央ボス１０４を含む。この中
央ボス１０４は、外肩部１０８を画成する外凹所１０６
及び内壁１１２によって閉鎖された内凹所１１０を含む
段をなした内部形体を画成する。ボール型ベアリングア
ッセンブリ１１４が内凹所１０６内に配置され、ベアリ
ングアッセンブリ１１４の外レースが肩部１０８と係合
する。シール１１６が内凹所１１０内に配置されてお
り、ハウジング２６から流体が漏れないようにシャフト
５６と係合する。この構造では、シャフト５６を三点支
持することによって、シャフト５６は動揺しないように
整合され、更にシャフト５６がシール１１６と整合す
る。

【００２２】組み合わせファン／フライホイール部材３
０は、通路１２０を画成し且つベアリングアッセンブリ
６２の内レースと係合できる中央ハブ区分１１８を含
む。シャフト５６は、通路１２０を通って延びるように
なっており、非回転取り付け装置がシャフト５６と組み
合わせファン／フライホイール部材３０との間に配置さ
れている。代表的には、通路１２０には平らな領域１２
２が設けられ、この平らな領域は、シャフト５６に設け
られた対応する平らな領域と係合し、これにより組み合
わせファン／フライホイール部材３０及びシャフト５６
がユニットをなして回転する。

【００２３】ナット１２３がシャフト５６のねじ山を備
えた区分５８及びハブ区分１１８の外面と係合する。ナ
ット１２３は、ハウジング２６、ヨーク２４、入力ロー
ラー２８、及び組み合わせファン／フライホイール部材
３０を互いに纏めて一体のアッセンブリにし、様々な構
成要素の互いに対する横方向位置を固定する。わかるよ
うに、ナット１２３を締めると、組み合わせファン／フ
ライホイール部材３０のハブ区分１１８がベアリングア
ッセンブリ６２の内レースと係合するばかりでなく、イ
ンペラーのハブ区分９６がベアリングアッセンブリ１１
４の内レースと係合する。ベアリングアッセンブリ６２
の内レースに及ぼされた横方向力はスリーブ４８に伝達
され、これによって反対側のベアリングアッセンブリ６
２の内レースに伝達される。このようにして、ベアリン
グアッセンブリ１１６及びベアリングアッセンブリ６２
には正常に作動するように予負荷が加えられており、様
々な構成要素の横方向位置が固定され、抵抗ユニット１
２が確実に滑らかに作動するよになっている。

【００２４】組み合わせファン／フライホイール部材３
０は、ハブ区分１１８から外方に間隔が隔てられた環状
外リング区分１２４を更に含む。半径方向に間隔が隔て
られた一連のブレード部材１２６の形態のブレード構造
が、ハブ区分１１８とリング区分１２４との間を延び、
これらの区分を相互連結する。ブレード部材１２６はピ
ッチを備えており、組み合わせファン／フライホイール
部材３０の回転時に空気をハウジング２６に向かって横
方向に差し向けるファン型装置を協働して形成する。添
付図面は、ハブ区分１１８と外リング区分１２４との間
に配置された一連の４枚のブレード部材１２６を示すけ
れども、組み合わせファン／フライホイール部材３０の
回転時に空気をハウジング２６に向かって横方向に差し
向けるため、任意の数及び形体のピッチを持つブレード
部材を使用できるということは理解されよう。

【００２５】作動にあたっては、自転車後輪２２の回転
による入力ローラー２８の回転をシャフト５６を通して
インペラー９４に伝達し、上文中に説明したように、内
部キャビティ８４内の流体の存在により回転に対して抵
抗を及ぼし、後輪２２の回転に対して抵抗を加える。こ
れと同時に、組み合わせファン／フライホイール部材３
０を回転し、ブレード部材１２６が空気をハウジング２
６に横方向に差し向ける。ブレード部材１２６により、
空気は、シャフト５６の長さ方向軸線に沿って入力ロー
ラー２８を横切る方向に移動する。このようにして、ハ
ウジング２６上への周囲空気の方向は、ハウジング２６
内で熱が発生しないように機能する。このように空気が
差し向けられていない場合には、インペラー９４の回転
による摩擦により、キャビティ８４内に収容された流体
に熱が発生する。このようにハウジング２６内で熱が発
生しないようにすることによって、高い熱レベルによっ
てもたらされる流体粘度の低下等の悪影響をなくす。流
体粘度が低下すると、自転車後輪２２の回転に対して抵
抗を提供する性能が低下する。更に、ハウジング２６の
冷却は、ハウジング２６を従来可能であったよりも低温
に維持することによって安全性を高め、更にシール１１
６の寿命を延ばすように機能できる。シールの寿命に
は、内部キャビティ８４内に収容された流体の過剰の熱
によって悪影響が及ぼされる。

【００２６】ハウジング２６の内外の区分６６、６８の
夫々には、内部キャビティ８４内の熱を放熱するように
機能するフィン１２８が設けられている。フィンの表面
積の大部分は、組み合わせファン／フライホイール部材
３０によってハウジング２６に差し向けられた空気に露
呈された内ハウジング区分６６と関連している。この構
成では、ハウジング２６に向かうこのような空気の動き
による冷却効果を最大にするように、組み合わせファン
／フライホイール部材３０に面するハウジング２６の領
域に熱の大部分が伝達される。

【００２７】更に、ハウジング区分６６、６８は、これ
らのハウジング区分６６、６８を互いに固定したときに
互いに整合する夫々の通路１３０、１３２を画成する。
これらの通路１３０、１３２は、更に、組み合わせファ
ン／フライホイール部材３０によってハウジング２６に
差し向けられた空気が加わるハウジング２６の露呈され
た表面領域を最大にするように作動できる。

【００２８】組み合わせファン／フライホイール部材３
０は、その質量の大部分が外リング区分にあり、自転車
後輪２２の回転による慣性を維持するための効率的で効
果的な手段を提供するような構造を備えている。ブレー
ド部材１２６を設けることにより、熱の発生を抑え且つ
抵抗ユニットの全体としての性能を高めるように、抵抗
ユニットのフライホイール型慣性部材についての現在の
必要性の利点が得られる。組み合わせファン／フライホ
イール部材３０によるハウジング２６上への空気の移動
は、抵抗ユニット１２が高速及び／又は長時間に亘っで
作動する場合に特に有利である。抵抗ユニット１２が高
速及び／又は長時間に亘っで作動すると、多くの場合、
内部キャビティ８４内で大量の熱が発生する。空気をハ
ウジング２６上に及びこのハウジングを通して移動させ
ることによる熱の放散により、抵抗ユニット１２の全体
としての作動、性能、及び寿命が大幅に向上する。

【００２９】組み合わせファン／フライホイール部材３
０を流体型抵抗機構と組み合わせて示し且つ説明した。
しかしながら、組み合わせファン／フライホイール部材
３０は、抵抗機構内での熱の発生を抑えることにより抵
抗機構の全体としての性能、作動、及び寿命を向上する
ため、磁気抵抗機構や電子抵抗機構等の他の種類の抵抗
機構と関連して使用することもできる。更に、本発明を
自転車訓練装置と関連して図示し且つ説明したけれど
も、組み合わせファン／フライホイール部材３０は、抵
抗機構又は抵抗ユニットを組み込んだ任意の種類の運動
装置で使用でき、自転車訓練装置と関連した使用に限定
されないということは理解されよう。この種の抵抗機構
の他の用途には、定置の自転車、ローイングマシン、階
段昇降運動装置、等が含まれ、組み合わせファン／フラ
イホイール部材３０は、抵抗ユニットで熱が発生しない
ようにするためにこのような装置で使用できる。

【００３０】添付図面は、シャフト５６を介してローラ
ー２８に相互連結されたインペラー９４を示す。しかし
ながら、ローラー２８及びシャフト５６を互いに一体に
形成できるということは理解されるべきである。更に、
インペラー９４は、インペラー９４に回転を与える任意
の連結装置によってローラー２８等の入力部材と相互連
結している。連結装置は、磁気連結装置又は流体連結装
置、又は任意の満足のいく種類の機械的連結装置であ
る。ローラー２８等の入力部材へのインペラー９４の連
結は、図示し且つ説明したシャフト５６を使用する特定
の実施例に限定されない。更に、組み合わせファン／フ
ライホイール部材３０は、作動中に空気をハウジング２
６に対して移動するように、ハウジング２６に関して任
意の満足のいく位置にあるのがよい。例えば、ファン／
フライホイール部材３０は、ローラー２８等の入力部材
と同じ側に配置してもよく、空気を前方にハウジング２
６上に移動するように配向された、或いは加熱された空
気を吸い込んでハウジング２６から遠ざけるように配向
されたブレードを備えているのがよい。

【００３１】かくして、本発明は、熱の発生を抑えるた
め、及び熱の発生と関連した悪影響をなくすため、周囲
空気を抵抗ユニット又は抵抗機構上に差し向けるための
便利で効率的で効果的な手段を提供するということは理
解されよう。本発明は、現存の構成要素及び関連した構
造にほとんど手を加えないで、全体としての作動及び寿
命において大きな利点をもたらす。

【００３２】様々な変形例及び実施例が、本発明に関す
る要旨を特定的に指摘し且つ明瞭に特許請求する特許請
求の範囲の範疇にある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に従って形成された抵抗ユニットを組
み込んだ自転車訓練装置の斜視図である。

【図２】 図１の自転車訓練装置に組み込んだ抵抗ユニ
ットの拡大部分斜視図である。

【図３】 図１及び図２の抵抗ユニットの特定の構成要
素の分解斜視図である。

【図４】 図１、図２、及び図３の抵抗ユニットに組み
込んだ抵抗機構を示す分解斜視図である。

【図５】 図２の５−５線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１０ 自転車訓練装置 １２ 抵抗ユニット １４ フレーム １５ 横支持部材 １６ 脚部 １８、２０ クラ
ンプ ２２ 後輪 ２４ ヨーク ２６ ハウジング ２８ ローラー ３０ 組み合わせファン／フライホイール部材 ３２ 本体区分 ３４ 支持区分 ３６ 穴

Claims (24)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 運動装置用の抵抗ユニットにおいて、前
   記抵抗ユニットは、 支持部材と、 内部を画成し、前記支持部材に係合可能な構造を含む、
   ハウジングと、 前記ハウジングの前記内部内に延在する第１部分と、前
   記ハウジングの外側に配置された第２部分とを有し、運
   動を行っている人が外力を加えるとこれに応じて回転す
   るように前記運動装置に相互連結された、シャフトと、 前記シャフトの前記第１部分に相互連結され、前記外力
   に抵抗するように前記ハウジングの前記内部内に配置さ
   れた、抵抗機構と、 間隔が隔てられた位置で前記支持部材に係合し、前記シ
   ャフトが通って延在する一対のベアリング部材と、前記
   ハウジングに係合した第３のベアリング部材とを含む、
   前記シャフトを回転自在に支持するための一連のベアリ
   ング部材と、 前記シャフトの前記第２部分に相互連結され、且つ、前
   記第２部分と共に回転可能な慣性部材であって、前記シ
   ャフトの回転による前記慣性部材の回転時に空気をハウ
   ジングに向かって移動され、前記ハウジングから熱を放
   散するように作動可能なブレード装置とを含む、慣性部
   材と、 を有する、抵抗ユニット。
2. 【請求項２】 運動装置用の抵抗ユニットにおいて、前
   記抵抗ユニットは、 内部を画成するハウジングと、 支持部材に相互連結された入力部材であって、運動を行
   っている人が外力を加えると、これに応じて回転するよ
   うに、前記運動装置に相互連結された、入力部材と、 前記入力部材に相互連結され、且つ、前記外力に抵抗す
   るように前記ハウジングの前記内部内に配置された、抵
   抗機構と、 前記入力部材に相互連結され、前記入力部材の移動に応
   じて回転自在の慣性部材であって、前記入力部材シャフ
   トの回転によって前記慣性部材が回転したときに空気を
   ハウジングに向かって移動させ、前記ハウジングから熱
   を放散するように作動可能なブレード装置を含む、慣性
   部材と、 を有する、抵抗ユニット。
3. 【請求項３】 前記入力部材は、第１部分が前記ハウジ
   ングの前記内部に配置され、且つ、第２部分が前記ハウ
   ジングの外側に配置された、シャフトに、相互連結さ
   れ、前記入力部材は、前記シャフトの前記第２部分に係
   合する、請求項２に記載の抵抗ユニット。
4. 【請求項４】 前記入力部材は、前記シャフトに固定さ
   れ、且つ、前記ハウジングと前記慣性部材との間に配置
   された、ローラー部材を含み、前記ローラー部材は、自
   転車の車輪の回転に応じて前記シャフトに回転を加える
   ため、自転車の車輪と係合するように構成された、請求
   項３に記載の抵抗ユニット。
5. 【請求項５】 前記慣性部材は、前記シャフトの前記第
   ２部分に取り付けられた組み合わせフライホイールとフ
   ァン部材とを含む、請求項２に記載の抵抗ユニット。
6. 【請求項６】 前記組み合わせフライホイールとファン
   部材とは、前記シャフトの前記第２部分に係合可能なハ
   ブ区分と、前記ハブ区分の外方に配置された環状外リン
   グ区分とを含み、前記ブレード装置は前記ハブ区分と前
   記外リング区分との間に配置されている、請求項５に記
   載の抵抗ユニット。
7. 【請求項７】 前記ブレード装置は、前記ハブ区分と前
   記外リング区分との間に延在し、且つ、これらの区分を
   相互連結する、一連のブレードを含み、前記ブレード
   は、隣接したブレード間に開放領域を画成するように互
   いに間隔が隔てられている、請求項６に記載の抵抗ユニ
   ット。
8. 【請求項８】 前記シャフトは長さ方向軸線に沿って延
   在し、前記組み合わせフライホイールとファン部材と
   は、前記ハウジングから間隔が隔てられ、前記ブレード
   装置は、空気を前記シャフトの長さ方向軸線と平行な方
   向に横方向に前記ハウジングに向かって移動するように
   製作され且つ構成されている、請求項５に記載の抵抗ユ
   ニット。
9. 【請求項９】 前記シャフトの前記第２部分に係合し、
   且つ、前記ハウジングと、前記組み合わせフライホイー
   ルとファン部材との間に配置された、入力ローラー部材
   を、更に、有し、前記組み合わせフライホイールとファ
   ン部材の前記ブレード装置は、空気が前記入力ローラー
   部材を通して前記ハウジングに向かって移動するように
   作動可能に構成された、請求項８に記載の抵抗ユニッ
   ト。
10. 【請求項１０】 前記入力ローラー部材の各側に一つず
    つ設けられた一対の支持領域を含む支持装置を、更に、
    有し、前記シャフトは第１及び第２のベアリング部材に
    よって前記支持装置に回転自在に係合し、前記ベアリン
    グ部材は、それぞれは、前記支持領域のうちの一つに係
    合し、前記ハウジングの前記内部は所定量の流体を受け
    入れるように構成され、前記ハウジングはシール部材を
    含み、前記シール部材を通して前記シャフトが前記ハウ
    ジングの前記内部内に延在し、前記シャフトの前記シー
    ルとの整合を維持するため、前記シールに隣接して配置
    され、且つ、前記ハウジングに係合した、第３ベアリン
    グ部材を、更に、有する、請求項９に記載の抵抗ユニッ
    ト。
11. 【請求項１１】 前記ハウジングは、前記組み合わせフ
    ライホイールとファン部材とに面した一連のフィン部材
    を含み、前記組み合わせフライホイールとファン部材と
    によって移動させられた空気は、前記ハウジングから熱
    を除去するために、前記フィン部材に向けられる、請求
    項８に記載の抵抗ユニット。
12. 【請求項１２】 前記ハウジングは、互いに固定された
    一対のハウジング区分を含み、前記フィン部材の大部分
    は、前記ハウジング区分を前記抵抗ユニットで互いに組
    み立てたとき、前記組み合わせフライホイールとファン
    部材とに面する前記ハウジング区分の第１区分に形成さ
    れている、請求項１１に記載の抵抗ユニット。
13. 【請求項１３】 自転車訓練装置において、前記自転車
    訓練装置は、 自転車の後輪を支持するように構成されたフレームと、 前記フレームに取り付けられた抵抗ユニットを有し、前
    記抵抗ユニットは、ハウジングと、前記自転車の前記後
    輪の回転に応じて回転するように構成された回転自在の
    入力部材と、前記回転自在の入力部材に相互連結され、
    且つ、前記ハウジング内に配置された、抵抗機構と、前
    記回転自在の入力部材に相互連結され、且つ、前記ハウ
    ジングの外部に配置された、回転自在の慣性部材とを含
    み、前記慣性部材は、前記慣性部材の回転時に空気を前
    記ハウジングに向けるように作動可能なブレード構造
    と、 を有する、自転車訓練装置。
14. 【請求項１４】 前記回転自在の入力部材は、シャフト
    に相互連結されたローラー部材を含み、前記抵抗機構と
    前記慣性部材とは、前記シャフトに取り付けられてい
    る、請求項１３に記載の自転車訓練装置。
15. 【請求項１５】 前記ローラー部材は、前記抵抗機構と
    前記慣性部材との間に配置されている、請求項１４に記
    載の自転車訓練装置。
16. 【請求項１６】 前記抵抗ユニットは、一対の支持部材
    を含む支持構造によってフレームに取り付けられ、ベア
    リングが各支持部材に係合し、前記シャフトは、前記シ
    ャフトを前記支持部材に対して回転自在に支持するた
    め、各ベアリングを通って延在し、前記シャフトを前記
    ハウジングに対して回転自在に支持するため、前記抵抗
    ユニットの前記ハウジングに係合したベアリング部材
    を、更に、含む、請求項１５に記載の自転車訓練装置。
17. 【請求項１７】 前記慣性部材は、前記シャフトに係合
    可能なハブ区分と、前記ハブ区分から外方に間隔をおい
    て配置された環状外リング区分とを含む、組み合わせフ
    ライホイールとファン部材とを含み、前記ブレード構造
    は、前記ハブ区分と前記環状外リング区分との間に延在
    し、且つ、前記区分に相互連結し、更に、間隔をおいて
    配置された、一連のブレード部材を含む、請求項１４に
    記載の自転車訓練装置。
18. 【請求項１８】 前記抵抗機構は、前記ハウジングが画
    成する内部キャビティ内に配置された流体型抵抗機構を
    含み、前記流体型抵抗機構は、前記内部キャビティ内に
    配置された一連の定置ブレードと、前記シャフトに取り
    付けられ、且つ、前記シャフトと共に回転自在のインペ
    ラーと、前記内部キャビティ内に配置された所定量の流
    体とを含む、請求項１７に記載の自転車訓練装置。
19. 【請求項１９】 前記ブレード構造は、前記組み合わせ
    フライホイールとファン部材との回転時に、前記シャフ
    トが画成する長さ方向軸線に沿った方向に、前記ハウジ
    ングに向かって横方向に空気を向けるように形成され且
    つ構成されている、請求項１７に記載の自転車訓練装
    置。
20. 【請求項２０】 抵抗ユニットにおいて、前記抵抗ユニ
    ットは、 間隔が隔てられた一対の支持領域を画成する、支持構造
    と、 各々が前記支持構造に前記支持領域のうちの一方に取り
    付けられた、一対のベアリング部材と、 前記支持構造に対して回転自在に支持されるように、前
    記対をなしたベアリング部材のそれぞれの間に延在し、
    且つ、これらの部材と係合した、入力シャフトと、 内部を画成するハウジングと、 前記ハウジング内に配置された抵抗機構であって、前記
    シャフトは、前記ハウジングの前記内部内に延在し、且
    つ、前記抵抗機構に相互連結された、抵抗機構と、 前記ハウジングに取り付けられたベアリング部材であっ
    て、前記シャフトは、前記抵抗機構に連結するため、前
    記前記ベアリング部材を通って前記ハウジングの前記内
    部内に延在する、前記ベアリング部材と、 を有する、抵抗ユニット。
21. 【請求項２１】 前記支持構造に対する前記ハウジング
    の位置を固定するため、前記ハウジングと前記支持構造
    との間に介在した係合構造を、更に、含む、請求項２０
    に記載の抵抗ユニット。
22. 【請求項２２】 前記抵抗構造は、前記ハウジングの前
    記内部内に配置された流体型抵抗機構を含み、前記ハウ
    ジングに取り付けられたシール部材を、更に、含み、前
    記シャフトは、前記シール部材を通って延在し、前記ベ
    アリング部材は前記シール部材に隣接して前記ハウジン
    グと係合している、請求項２１に記載の抵抗ユニット。
23. 【請求項２３】 前記シャフトに係合した慣性部材を、
    更に、有し、前記支持構造は、前記慣性部材と前記ハウ
    ジングとの間に配置されている、請求項２１に記載の抵
    抗ユニット。
24. 【請求項２４】 前記慣性部材は、熱を前記ハウジング
    から放散させるため、前記シャフトと前記慣性部材との
    回転時に、前記ハウジングに向かって空気を移動させる
    ように作動可能なピッチを備えた、ブレード構造を備え
    たフライホイール部材を含む、請求項２３に記載の抵抗
    ユニット。