JP2002008862A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP2002008862A
JP2002008862A JP2000184268A JP2000184268A JP2002008862A JP 2002008862 A JP2002008862 A JP 2002008862A JP 2000184268 A JP2000184268 A JP 2000184268A JP 2000184268 A JP2000184268 A JP 2000184268A JP 2002008862 A JP2002008862 A JP 2002008862A
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JP2000184268A
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English (en)
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Takeshi Tominaga
剛 富永
Seiichiro Murase
清一郎 村瀬
Toru Kohama
亨 小濱
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気エネルギーの利用効率が高く、色純度に優
れた赤色発光素子を提供する。 【解決手段】陽極と陰極の間に発光物質が存在し、電気
エネルギーによりピーク波長が580nm以上750n
m以下に発光する素子であって、該素子は蛍光ピーク波
長が540nm以上750nm以下の蛍光化合物と少な
くとも二つの複素環同士が縮合した基本骨格を有する化
合物を含むことを特徴とする発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
光に変換できる素子であって、表示素子、フラットパネ
ルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標
識、看板、電子写真機、光信号発生器などの分野に利用
可能な発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極から注入された電子と陽極から注入
された正孔が両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合する
際に発光するという有機積層薄膜発光素子の研究が近年
活発に行われている。この素子は、薄型、低駆動電圧下
での高輝度発光、蛍光材料を選ぶことによる多色発光が
特徴であり注目を集めている。
【0003】この研究は、コダック社のC.W.Tan
gらが有機積層薄膜素子が高輝度に発光することを示し
て以来(Appl.Phys.Lett.51(12)
21,p.913,1987)、多くの研究機関が検討
を行っている。コダック社の研究グループが提示した有
機積層薄膜発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基
板上に正孔輸送性のジアミン化合物、発光層である8−
ヒドロキシキノリンアルミニウム、そして陰極としてM
g:Agを順次設けたものであり、10V程度の駆動電
圧で1000cd/m2の緑色発光が可能であった。現
在の有機積層薄膜発光素子は、上記の素子構成要素の他
に電子輸送層を設けているものなど構成を変えているも
のもあるが、基本的にはコダック社の構成を踏襲してい
る。
【0004】多色発光の中でも赤色発光は、有用なる発
光色として研究が進められている。従来、ビス(ジイソ
プロピルフェニル)ペリレンなどのペリレン系、ペリノ
ン系、ポルフィリン系、Eu錯体(Chem.Let
t.,1267(1991))などが赤色発光材料とし
て知られている。
【0005】また、赤色発光を得る手法として、ホスト
材料の中に微量の赤色蛍光材料をドーパントとして混入
させる方法も検討されている。ホスト材料としては、ト
リス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(1
0−ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、ジアリール
ブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、ベンズオキサゾ
ール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体などがあげられ、
その中にドーパントとして4−(ジシアノメチレン)−
2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピラン、金属フタロシアニン(MgPc、AlPc
Clなど)化合物、スクアリリウム化合物を存在させる
ことによって赤色発光を取り出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の赤色発
光材料(ホスト材料およびドーパント材料)は、発光ピ
ーク波長が580nmを越えてもピーク幅が広いため、
色純度が悪く綺麗な赤色発光が得られなかった。また、
Eu錯体などの希土類錯体は発光ピーク幅が狭く、綺麗
な赤色発光が得られるが、最高輝度が数〜数十cd/m
2と低いため、明瞭な表示ができないことが問題であっ
た。また複素環同士が縮合した化合物を発光材料(ホス
ト材料、ドーパント材料)として用いた例があるが(M
acromol.Symp.125,p.1,199
7)、大半が赤色以外の発光色を示す材料であり、赤色
発光が得られているものでも特性が不十分である(特開
平3−37292号公報)。
【0007】本発明は、かかる問題を解決し、高効率か
つ高色純度の赤色発光素子を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は陽極と陰極の間
に発光物質が存在し、電気エネルギーによりピーク波長
が580nm以上750nm以下に発光する素子であっ
て、該素子は蛍光ピーク波長が540nm以上750n
m以下の蛍光化合物と少なくとも二つの複素環同士が縮
合した化合物を含むことを特徴とする発光素子。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において陽極は、光を取り
出すために透明であれば酸化錫、酸化インジウム、酸化
錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、ある
いは金、銀、クロムなどの金属、ヨウ化銅、硫化銅など
の無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポ
リアニリンなどの導電性ポリマなど特に限定されるもの
でないが、ITOガラスやネサガラスを用いることが特
に望ましい。透明電極の抵抗は素子の発光に十分な電流
が供給できればよいので限定されないが、素子の消費電
力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば3
00Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機
能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能
になっていることから、低抵抗品を使用することが特に
望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ
事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられ
ることが多い。また、ガラス基板はソーダライムガラ
ス、無アルカリガラスなどが用いられ、また厚みも機械
的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、0.5
mm以上あれば十分である。ガラスの材質については、
ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカ
リガラスの方が好ましいが、SiO2 などのバリアコー
トを施したソーダライムガラスも市販されているのでこ
れを使用できる。さらに、陽極が安定に機能するのであ
れば、基板はガラスである必要はなく、例えばプラスチ
ック基板上に陽極を形成しても良い。ITO膜形成方法
は、電子線ビーム法、スパッタリング法、化学反応法な
ど特に制限を受けるものではない。
【0010】陰極は、電子を本有機物層に効率良く注入
できる物質であれば特に限定されないが、一般に白金、
金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウ
ム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、マグネシウムなどがあげられるが、電子注入効率
をあげて素子特性を向上させるためにはリチウム、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはこ
れら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかし、
これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であ
ることが多く、例えば、有機層に微量のリチウムやマグ
ネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドー
ピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい
例として挙げることができるが、フッ化リチウムのよう
な無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定
されるものではない。更に電極保護のために白金、金、
銀、銅、鉄、錫、アルミニウム、インジウムなどの金
属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チ
タニア、窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコー
ル、塩化ビニル、炭化水素系高分子などを積層すること
が好ましい例として挙げられる。これらの電極の作製法
も抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプ
レーティング、コーティングなど導通を取ることができ
れば特に制限されない。
【0011】発光物質とは、1)正孔輸送層/発光層、
2)正孔輸送層/発光層/電子輸送層、3)発光層/電
子輸送層、4)正孔輸送層/発光層/正孔阻止層、5)
正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層、6)発
光層/正孔阻止層/電子輸送層そして、7)以上の組合
わせ物質を一層に混合した形態のいずれであってもよ
い。即ち、素子構成としては、上記1)〜6)の多層積
層構造の他に7)のように発光材料単独または発光材料
と正孔輸送材料や電子輸送材料を含む層を一層設けるだ
けでもよい。さらに、本発明における発光物質は自ら発
光するもの、その発光を助けるもののいずれにも該当
し、発光に関与している化合物、層などを指すものであ
る。
【0012】正孔輸送層は正孔輸送性物質単独または二
種類以上の物質を積層、混合するか正孔輸送性物質と高
分子結着剤の混合物により形成され、正孔輸送性物質と
してはN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチ
ルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジア
ミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−
4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンなどのトリ
フェニルアミン類、ビス(N−アリルカルバゾール)ま
たはビス(N−アルキルカルバゾール)類、ピラゾリン
誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オ
キサジアゾール誘導体やフタロシアニン誘導体、ポルフ
ィリン誘導体に代表される複素環化合物、ポリマー系で
は前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレ
ン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどが
好ましいが、素子作製に必要な薄膜を形成し、陽極から
正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であ
れば特に限定されるものではない。
【0013】発光層とは実際に発光物質が形成される層
であり、本発明の発光素子は電気エネルギーによりピー
ク波長が580nm以上720nm以下で発光する。5
80nmより小さいと、ピーク幅が狭くても色純度の良
好な赤色発光を得ることが出来ず、720nmより大き
いと、視感度が悪くなるので、効率良い高輝度赤色発光
を得ることができない。また、発光材料は蛍光ピーク波
長が540nm以上720nm以下の蛍光化合物と少な
くとも二つの複素環同士が縮合した化合物を含み、発光
層の構成として、蛍光化合物をホスト材料とし、複素環
同士が縮合した化合物をドーパント材料として組み合わ
せて用いるドーピング法を好ましい方法として挙げるこ
とができる。
【0014】ホスト材料からドーパント材料へのエネル
ギー移動には、ホスト材料の蛍光スペクトルとドーパン
ト材料の吸収スペクトル(励起スペクトル)の重なりが
必要である。また色純度の良いドーパント材料のストー
クスシフト(励起スペクトルのピークと蛍光スペクトル
のピークの差)は数〜数十nmと狭く、580nm以上
720nm以下のドーパント材料からの高色純度赤色発
光を得ようとすると、ドーパント材料の吸収スペクトル
(励起スペクトル)は黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤
色領域(540nm以上720nm以下)になる。ホス
ト材料の蛍光スペクトルが、黄色よりも短波長側の黄緑
色、緑色、青緑色、青色、青紫色、紫色領域にありスペ
クトルの重なりが小さいと、エネルギー移動が速やかに
行われず、ドーパント材料からの発光が得られなかった
り、得られたとしてもホスト材料からの発光が残り、白
色化するなど、高色純度の赤色発光が得られない。
【0015】また複素環同士が縮合した化合物を発光材
料(ホスト材料、ドーパント材料)として用いた例があ
るが、大半が赤色以外の発光色を示す材料であり、赤色
発光が得られているものでも特性が不十分である。
【0016】上記の理由により、580nm以上720
nm以下でドーパント材料が高輝度、高色純度で発光す
るには、ホスト材料は蛍光ピーク波長が540nm以上
720nm以下であることが必要である。目安として
は、黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤色などの蛍光を有
するものが該当する。
【0017】色純度の良い赤色発光を得るためには、発
光ピーク波長が590nmより長波長であることが好ま
しく、600nmより長波長であることがより好まし
い。さらにいえば、610nm以上であることが一層好
ましい。従ってホスト材料の蛍光ピーク波長はより長波
長であることが望ましく、550nmより大きく720
nm以下であることが好ましく、560nmより大きく
720nm以下であることがより好ましい。さらに58
0nmより大きく720nm以下であることが一層好ま
しい。
【0018】蛍光ピーク波長が540nm以上720n
m以下であればホスト材料の基本骨格としては特に限定
されるものではないが、以前から発光体として知られて
いたアントラセンやピレン、ペリレンなどの縮合環誘導
体、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピ
リジン、ピリミジン、チオフェン、チオキサンテンなど
の複素環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニ
ウム錯体、などのキノリノール金属錯体、ビピリジン金
属錯体、ローダミン金属錯体、アゾメチン金属錯体、ジ
スチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘
導体、スチルベン誘導体、アルダジン誘導体、クマリン
誘導体、フタルイミド誘導体、ナフタルイミド誘導体、
ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、シクロペンタ
ジエン誘導体、イミダゾール誘導体やオキサゾール誘導
体、チアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体などのアゾール
誘導体およびその金属錯体、メロシアニン誘導体、ポリ
フィリン誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニ
レン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリ
チオフェン誘導体などが使用できる。ホスト材料の基本
骨格自身の蛍光ピーク波長が540nm以上720nm
以下であれば必ずしも修飾する必要はないが、蛍光ピー
ク波長が540nm以下の場合や、ドーパントとのエネ
ルギー移動を効率的に行うために長波長化させたい場合
には、基本骨格に芳香環あるいは複素環の少なくとも一
つを置換基として導入するか、あるいは縮合する、また
は蛍光化合物の基本骨格に含まれる環構造を複素環に置
換することで長波長化することができ、ホスト材料とし
てさらに好適に用いることが出来る。基本骨格に芳香環
あるいは複素環の少なくとも一つを置換基として導入す
るか、あるいは縮合する場合には、基本骨格自身を置換
基として導入することや縮合することも含まれる。
【0019】具体的には、次のようなものが挙げられ
る。縮合環誘導体のアントラセン誘導体では芳香環を共
役的に導入しさらに電子吸引性基のシアノ基を導入した
ビス(シアノスチリル)アントラセン誘導体など、ピレ
ン誘導体では複素環を共役的に導入したカルバゾリルビ
ニルピレン誘導体など、ペリレン誘導体では芳香環を縮
合させたデカシクレン誘導体、電子吸引基のカルボン酸
エステル基を導入したペリレンジカルボン酸エステル誘
導体などが挙げられる。複素環誘導体のピラジン誘導体
では複素環や芳香環を共役的に導入したビスナフチルビ
ニルピラジン誘導体、トリスチリルピラジン誘導体、テ
トラピリジルビニルピラジン誘導体など、ナフチリジン
誘導体では芳香環を導入したペンタフェニルナフチリジ
ン誘導体など、キノキサリン誘導体では複素環を縮合さ
せたピリドイミダゾキノキサリン誘導体、芳香環を導入
したビストリフェニルアミノビニルキノキサリン誘導
体、芳香環を共役的に導入したビスピレニルビニルキノ
キサリン誘導体、自身を共役的に連結したビス(フェニ
ルキノキサリル)ビフェニル誘導体など、ピリミジン誘
導体では自身を縮合させたピリミドピリミジン誘導体な
ど、チオフェン誘導体では芳香環を共役的に導入したビ
ススチリルチオフェン誘導体、自身を共役的に連結した
チエニル誘導体などが挙げられる。キノリノール金属錯
体では、芳香環を導入したトリス(5,7−ジフェニル
−8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(5,7
−ジフェニル−8−キノリノラト)亜鉛錯体、トリス
(5,7−ビス(4−フルオロフェニル)−8−キノリ
ノラト)アルミニウム錯体、ビス(2−フェニル−8−
キノリノラト)亜鉛錯体、複素環や芳香環を共役的に導
入したビス(2−(ビチエニルビニル)−8−キノリノ
ラト)亜鉛錯体、ビス(2−(チエニルビニル)−8−
キノリノラト)亜鉛錯体、ビス(2−(ピリジルビニ
ル)−8−キノリノラト)亜鉛錯体、ビス(2−ビフェ
ニルビニル−8−キノリノラト)亜鉛錯体、ビス(2−
スチリル−8−キノリノラト)亜鉛錯体、芳香環を縮合
させたベンゾ(f)キノリノール亜鉛錯体、アクリジン
金属錯体、電子吸引性基のシアノ基を導入したトリス
(2−シアノ−8−キノリノラト)アルミニウム錯体、
2−シアノ−8−キノリノラトリチウム錯体などが挙げ
られる。ビピリジル金属錯体では芳香環を縮合させさら
に芳香環を導入したビフェニルフェナントロリン金属錯
体などが挙げられる。ジスチリルベンゼン誘導体ではベ
ンゼン骨格をピラジン骨格に置換したジスチリルピラジ
ン誘導体などが挙げられる。スチルベン誘導体では複素
環を導入したビストリアジニルスチルベン誘導体などが
挙げられる。アルダジン誘導体では芳香環を導入したビ
スナフチルアルダジン誘導体などが挙げられる。クマリ
ン誘導体では複素環を導入したジベンゾトリアゾリルク
マリン誘導体、フェニルオキサジアゾリルクマリン誘導
体などが挙げられる。ナフタルイミド誘導体では自身を
縮合的に連結したテトラフェニルカルボン酸ジアニリド
誘導体、テトラフェニルカルボン酸ジイミド誘導体、複
素環を縮合させてかつ導入したベンズイミダゾリルベン
ズイミダゾピリゾナフタルイミド誘導体などが挙げられ
る。ペリノン誘導体では、芳香環を縮合させたジベンゾ
ペリノン誘導体、自身を共役的に連結したビスペリノン
誘導体などが挙げられる。ピロロピロール誘導体では芳
香環を導入したジフェニルピロロピロール誘導体などが
挙げられる。シクロペンタジエン誘導体ではシクロペン
タジエン骨格をシラシクロペンタジエン骨格に置換しさ
らに芳香環や複素環を導入したビス(ビチオフェニル)
ジフェニルシラシクロペンタジエン誘導体、ビス(ベン
ゾチオフェニルチオフェニル)テトラフェニルシラシク
ロペンタジエン誘導体などが挙げられる。オキサゾール
誘導体では芳香環を縮合させ、さらに自身を共役的に連
結したビス(ベンゾオキサゾリル)エチレン誘導体など
が挙げられる。チアゾール誘導体では芳香環を縮合させ
さらに芳香環を共役的に導入したフェニルアゾベンゾチ
アゾール誘導体が挙げられる。オキサジアゾール誘導体
では芳香環を導入しさらに自身を共役的に連結したビス
(アントラセニルオキサジアゾリル)ベンゼン誘導体、
トリス(アントラセニルオキサジアゾリル)ベンゼン誘
導体などが挙げられる。チアジアゾール誘導体では複素
環を縮合させ、さらに芳香環を導入し自身を共役的に連
結したビス(ジフェニルピリジノチアジアゾリル)ベン
ゼン誘導体などが挙げられる。メロシアニン誘導体では
電子吸引性基のシアノ基を導入したジシアノメチレンピ
ラン誘導体などが挙げられる。具体的に上記のようなも
のを挙げたが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0020】ドーパントとしては、好適な例として少な
くとも二つの複素環同士が縮合した基本骨格を有する化
合物を挙げることができる。ここでいう、複素環同士が
縮合しているとは、二つ以上の複素環がお互いに直接縮
合しているものを指す。このような基本骨格の具体例と
して、次のようなものを挙げることができる。ピリジン
環とチアジアゾールからなるピリジノチアジアゾール誘
導体、ピロールとピリジンからなるピリジノピロール誘
導体、ピリジン同士からなるナフチリジン誘導体、キノ
キサリンとイミダゾピリジンからなるピリミドイミダゾ
キノキサリン誘導体、ピロール誘導体同士からなるジケ
トピロロピロール誘導体およびビメイン誘導体、ピリミ
ジン同士からなるピリミドピリミジン誘導体、キノキサ
リンからなるテトラアザデヒドロフェナジン誘導体、イ
ンジゴ誘導体、ジピリドピリミジオン誘導体、キノキサ
リンベンゾチアジン誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、
デアザフラビン誘導体等があげられる。その他の化合物
として、イミダゾチアゾール誘導体、ピラゾロピリジン
誘導体、チアゾロベンズイミダゾール誘導体、イミダゾ
ピリジン誘導体、オキサゾロピリジン誘導体、トリアゾ
ロピリミジン誘導体、ピラゾロピリジン誘導体、ピリミ
ドイミダゾール誘導体、テトラアザインドリジン誘導
体、ハルミン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導
体、ピリドキノリン誘導体等もあげられる。
【0021】上記複素環同士が縮合した基本骨格を有す
る化合物には、任意の置換基が修飾されていて構わない
が、置換基の具体例としてアルキル、アルコキシ、アリ
ール、アラルキル、アルケニル、アリロキシ、複素環、
シアノ、アルデヒド、カルボニル、エステル、カルバモ
イル、アミノ、隣接置換基との間に形成される縮合環お
よび脂肪族環等を挙げることができる。これらの置換基
の説明の内、アルキル基とは例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などの飽和脂肪族炭化水素基
を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわな
い。また、アラルキル基とは例えばベンジル基、フェニ
ルエチル基などの脂肪族炭化水素を介した芳香族炭化水
素基を示し、脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素はいずれ
も無置換でも置換されていてもかまわない。また、アリ
ール基とは例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル
基、フェナントリル基、ターフェニル基、ピレニル基な
どの芳香族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換さ
れていてもかまわない。また、アルケニル基とは例えば
ビニル基、アリル基、ブタジエニル基などの二重結合を
含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも
置換されていてもかまわない。また、複素環基とは例え
ばチエニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル
基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、ピラ
ジル基、ピリミジル基、キノリニル基、イソキノリル
基、キノキサリル基、アクリジニル基、カルバゾリル基
などの炭素以外の原子を有する環状構造基を示し、これ
は無置換でも置換されていてもかまわない。また、アル
コキシ基とは例えばメトキシ基などのエーテル結合を介
した脂肪族炭化水素基を示し、脂肪族炭化水素基は無置
換でも置換されていてもかまわない。また、アリロキシ
基とは例えばフェノキシ基などのエーテル結合を介した
芳香族炭化水素基を示し、芳香族炭化水素基は無置換で
も置換されていてもかまわない。アルデヒド基、カルボ
ニル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基には脂
肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素
環などで置換されたものも含み、さらに脂肪族炭化水
素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素環は無置換
でも置換されていてもかまわない。隣接置換基との間に
形成される縮合環および脂肪族環とは、隣り合った部位
で共役または非共役の縮合環を形成するものである。そ
してこれら縮合環は環内構造に窒素、酸素、硫黄原子を
含んでいても良いし、さらに別の環と縮合していてもよ
い。
【0022】さらに、上記複素環同士が縮合した基本骨
格を有する化合物の蛍光ピーク波長が580nm以下の
場合や、蛍光量子収率を向上させたい場合には、上記に
あげた基本骨格に極性基、ビニル基、芳香環、あるいは
複素環の少なくとも一つを置換基として導入することが
でき、ドーパント材料としてさらに好適に用いることが
できる。
【0023】上記少なくとも二つの複素環同士が縮合し
た基本骨格を有する化合物として、具体的には下記のよ
うな構造があげられるが、これに限定されるものではな
い。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】
【0026】
【化3】
【0027】
【化4】
【0028】ドーピング量は、通常多すぎると濃度消光
現象が起きるため、通常ホスト物質に対して10重量%
以下で用いることが好ましく、更に好ましくは2%以下
である。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸
着法によって形成することができるが、ホスト材料と予
め混合してから同時に蒸着しても良い。また、ドーパン
ト材料はホスト材料の全体に含まれていても、部分的に
含まれていても、いずれであってもよい。ドーパント材
料は積層されていても、分散されていても、いずれであ
ってもよい。さらに、前記少なくとも二つの複素環同士
が縮合した基本骨格を有する化合物は、極めて微量でも
発光することから、該化合物をホスト材料にサンドイッ
チ状に挟んで使用することも可能である。この場合、一
層でも二層以上ホスト材料と積層しても良い。
【0029】さらに、ホスト材料は前記蛍光化合物一種
類のみに限る必要はなく、複数の誘導体を混合して用い
たり、既知のホスト材料の一種類以上を混合しても良
い。具体的には、トリス(キノリノラト)アルミニウム
錯体のようなキノリノール金属錯体、ベンゾキノリノー
ル金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯
体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、ナフタレン、ア
ントラセン誘導体、フルオレンおよびそのスピロ化誘導
体、シランおよびそのスピロ化誘導体、オキサゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導
体、アルダジン誘導体、ジスチリル誘導体、ピラジン誘
導体、フェナントロリン誘導体などがあるが特に限定さ
れるものではない。
【0030】また、発光材料に添加するドーパント材料
も、前記少なくとも二つの複素環同士が縮合した基本骨
格を有する化合物一種のみに限る必要はなく、複数の前
記化合物を混合して用いたり、既知のドーパント材料の
一種類以上を前記化合物と混合して用いてもよい。具体
的には従来から知られている、テリレンなどの縮合多環
芳香族炭化水素、ビス(ジイソプロピルフェニル)ペリ
レンテトラカルボン酸イミドなどのナフタルイミド誘導
体、ペリノン誘導体、アセチルアセトンやベンゾイルア
セトンとフェナントロリンなどを配位子とするEu錯体
などの希土類錯体、4−(ジシアノメチレン)−2−メ
チル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピ
ランやその類縁体、ローダミン化合物、デアザフラビン
誘導体、クマリン誘導体、オキサジン化合物、チオキサ
ンテン誘導体、縮合環ケトン誘導体などを共存させるこ
とが出来るが特にこれらに限定されるものではない。
【0031】電子輸送層とは陰極から電子が注入され、
さらに電子を輸送することを目的とする層であり、本発
明における電子輸送性材料としては、電子注入効率が高
く、注入された電子を効率良く輸送することが望まし
い。そのためには電子親和力が大きく、しかも電子移動
度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純
物が製造時および使用時に発生しにくい物質であること
が要求される。このような条件を満たす物質として、8
−ヒドロキシキノリンアルミニウムに代表されるキノリ
ノール誘導体金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノ
ール金属錯体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、ナフ
タレン、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ア
ルダジン誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導
体、フェナントロリン誘導体などがあるが特に限定され
るものではない。
【0032】正孔阻止層とは、電界を与えられた電極間
において陽極からの正孔が陰極からの電子と再結合する
ことなく移動するのを防止するための層であり、各層を
構成する材料の種類によっては、この層を挿入すること
により正孔と電子の再結合確率が増加し、発光効率の向
上が望める場合がある。したがって、正孔阻止性材料と
しては正孔輸送性材料よりも最高占有分子軌道レベルが
エネルギー的に低く、隣接する層を構成する材料とエキ
サイプレックスを生成しにくいことが望まれる。具体的
にはフェナントロリン誘導体やトリアゾール誘導体など
が挙げられるが、素子作製に必要な薄膜を形成し、陽極
からの正孔の移動を効率よく阻止できる化合物であれば
特に限定されるものではない。
【0033】以上の正孔輸送層、発光層、電子輸送層、
正孔阻止層は単独または二種類以上の材料を積層、混合
するか、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、
エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレ
タン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用い
ることも可能である。
【0034】発光物質の形成方法は、抵抗加熱蒸着、電
子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、コーティ
ング法など特に限定されるものではないが、通常は、抵
抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着が特性面で好ましい。層の
厚みは、発光物質の抵抗値にもよるので限定することは
できないが、1〜1000nmの間から選ばれる。
【0035】綺麗な赤色表示を行わせるためには、発光
スペクトルのピーク波長が580nm以上720nm以
下、好ましくは590nm以上710nm以下、より好
ましくは600nm以上700nm以下、一層好ましく
は610nm以上690nm以下の範囲内であり、半値
幅が100nm以下であることが重要である。発光スペ
クトルは、できるだけ単一ピークであることが好ましい
が、場合によっては他のピークとの重なりによって複数
の極大点を有したり、ピークの裾に肩が現れることもあ
る。本発明において、ピーク波長とは発光中心波長に値
する主ピークの波長であり、半値幅とはこれらピーク全
体において発光中心波長の高さの半分のところのピーク
幅であると定義している。
【0036】電気エネルギーとは主に直流電流を指す
が、パルス電流や交流電流を用いることも可能である。
電流値および電圧値は特に制限はないが、素子の消費電
力、寿命を考慮するとできるだけ低いエネルギーで最大
の輝度が得られるようにするべきである。
【0037】本発明におけるマトリクスとは、表示のた
めの画素が格子状に配置されたものをいい、画素の集合
で文字や画像を表示する。画素の形状、サイズは用途に
よって決まる。例えばパソコン、モニター、テレビの画
像および文字表示には、通常一辺が300μm以下の四
角形の画素が用いられるし、表示パネルのような大型デ
ィスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用い
ることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を
配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、緑、青
の画素を並べて表示させる。この場合、典型的にはデル
タタイプとストライプタイプがある。そして、このマト
リクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティ
ブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構
造が簡単であるという利点があるが、動作特性を考慮し
た場合、アクティブマトリックスの方が優れる場合があ
るので、これも用途によって使い分けることが必要であ
る。
【0038】本発明におけるセグメントタイプとは、予
め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、
決められた領域を発光させることになる。例えば、デジ
タル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ
機器や電磁調理器などの動作状態表示、自動車のパネル
表示などがあげられる。そして、前記マトリクス表示と
セグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよ
い。
【0039】本発明の発光素子はバックライトとしても
好ましく用いられる。バックライトは、主に自発光しな
い表示装置の視認性を向上させる目的に使用され、液晶
表示装置、時計、オーディオ装置、自動車パネル、表示
板、標識などに使用される。特に液晶表示装置、中でも
薄型化が課題となっているパソコン用途のバックライト
としては、従来方式のものが蛍光灯や導光板からなって
いるため薄型化が困難であることを考えると、本発明に
おける発光素子を用いたバックライトは薄型、軽量が特
徴になる。
【0040】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0041】実施例1 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子(株)製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を
30×40mmに切断、エッチングを行った。得られた
基板をアセトン、”セミコクリン56”(フルウチ化学
(株)製)で各々15分間超音波洗浄してから、超純水
で洗浄した。続いてイソプロピルアルコールで15分間
超音波洗浄してから熱メタノールに15分間浸漬させて
乾燥させた。この基板を素子を作製する直前に1時間U
V−オゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内
の真空度が1×10-5Pa以下になるまで排気した。抵
抗加熱法によって、まず正孔輸送材料としてN,N’−
ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,
1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)を5
0nm蒸着した。次にホスト材料としてトリス(5,7
−ジフェニル−8−キノリノラト)アルミニウム錯体
(蛍光ピーク波長561nm)を、ドーパント材料とし
て下記に示す化合物(D1)を用いて、ドーパントが
0.5wt%になるように15nmの厚さに共蒸着し、
ホスト材料を35nmの厚さに積層した。次にリチウム
を0.2nmドーピングした後、銀を150nm蒸着し
て陰極とし、5×5mm角の素子を作製した。この発光
素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0042】
【化5】
【0043】実施例2 ドーパント材料として下記に示す化合物(D2)を用い
た以外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。こ
の発光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0044】
【化6】
【0045】実施例3 ドーパント材料として下記に示す化合物(D3)を用い
た以外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。こ
の発光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0046】
【化7】
【0047】実施例4 ホスト材料としてビス(2−(ビチエニルビニル)−8
−キノリノラト)亜鉛錯体(蛍光ピーク波長591n
m)を、ドーパント材料としてD3を用いた以外は実施
例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子か
らは綺麗な赤色発光が得られた。
【0048】実施例5 ホスト材料として下記ペリノン誘導体(蛍光ピーク波長
600nm)を、ドーパント材料としてD3を用いた以
外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。この発
光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0049】
【化8】
【0050】実施例6 ホスト材料としてビス(2’,6’−ジイソプロピルア
ニリド)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン
酸(蛍光ピーク波長620nm)を、ドーパント材料と
してD3を用いた以外は実施例1と同様にして発光素子
を作製した。この発光素子からは綺麗な赤色発光が得ら
れた。
【0051】実施例7 ホスト材料としてN−(ジメチルフェニル)−ナフタル
イミド(蛍光ピーク波長590nm)を、ドーパント材
料としてD3を用いた以外は実施例1と同様にして発光
素子を作製した。この発光素子からは綺麗な赤色発光が
得られた。
【0052】実施例8 ホスト材料として3,6-ジフェニル-2,5-ジヒドロ-
2,5-ジメチルピロロ[3,4-c]ピロール-1,4-ジオン
(橙色蛍光)を、ドーパント材料としてD3を用いた以
外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。この発
光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0053】実施例9 ホスト材料として下記キノキサリン誘導体(蛍光ピーク
波長575nm)を、ドーパント材料としてD3を用い
る以外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。こ
の発光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0054】
【化9】
【0055】実施例10 ホスト材料として2,3,5,6−テトラキス[2−
(フェニル)ビニル]ピラジン(黄色蛍光)を、ドーパ
ント材料としてD3を用いる以外は実施例1と同様にし
て発光素子を作製した。この発光素子からは綺麗な赤色
発光が得られた。
【0056】実施例11 ホスト材料として下記スチリルチオフェン誘導体(蛍光
ピーク波長550nm)を、ドーパント材料としてD3
を用いる以外は実施例1と同様にして発光素子を作製し
た。この発光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0057】
【化10】
【0058】実施例12 ホスト材料として1,1−ジメチル−2,5−ビス(5
−t−ブチルジフェニルシリル−2−チエニル)−3,
4−ジフェニルシラシクロペンタジエン(蛍光ピーク波
長551nm)を、ドーパント材料としてD3を用いる
以外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。この
発光素子からは綺麗な赤色発光が得られた。
【0059】実施例13 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子(株)製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を
30×40mmに切断、フォトリソグラフィ法によって
300μmピッチ(残り幅270μm)×32本のスト
ライプ状にパターン加工した。ITOストライプの長辺
方向片側は外部との電気的接続を容易にするために1.
27mmピッチ(開口部幅800μm)まで広げてあ
る。得られた基板をアセトン、”セミコクリン56”で
各々15分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。
続いてイソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄し
てから熱メタノールに15分間浸漬させて乾燥させた。
この基板を素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処
理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5
×10-4Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によ
って、まずN,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メ
チルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジ
アミン(TPD)を100nm蒸着した。次にホスト材
料としてトリス(5,7−ジフェニル−8−キノリノラ
ト)アルミニウム錯体を、ドーパント材料としてテトラ
フェニルポルフィリン−マグネシウム錯体を用いて、ド
ーパントが1wt%になるように50nmの厚さに共蒸
着し、ホスト材料を50nmの厚さに積層した。次に厚
さ50μmのコバール板にウエットエッチングによって
16本の250μmの開口部(残り幅50μm、300
μmピッチに相当)を設けたマスクを、真空中でITO
ストライプに直交するようにマスク交換し、マスクとI
TO基板が密着するように裏面から磁石で固定した。そ
してマグネシウムを50nm、アルミニウムを150n
m蒸着して32×16ドットマトリクス素子を作製し
た。本素子をマトリクス駆動させたところ、クロストー
クなく文字表示できた。
【0060】
【発明の効果】本発明は、電気エネルギーの利用効率が
高く、色純度に優れた赤色発光素子を提供できるもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 471/16 C07D 471/16 C09K 11/06 640 C09K 11/06 640 655 655 660 660 690 690 // C07D 241/42 C07D 241/42 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB04 BA06 CA01 CB01 DA01 DB03 DC00 EB00 4C023 CA04 4C065 AA01 AA03 AA04 AA05 AA07 AA18 BB04 BB06 BB11 CC01 CC06 CC09 DD02 DD03 DD04 EE02 EE03 HH02 HH05 HH08 JJ01 JJ04 KK01 KK02 KK09 LL04 LL06 PP03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極の間に発光物質が存在し、電気
    エネルギーによりピーク波長が580nm以上750n
    m以下に発光する素子であって、該素子は蛍光ピーク波
    長が540nm以上750nm以下の蛍光化合物と、少
    なくとも二つの複素環同士が縮合した基本骨格を有する
    化合物を含むことを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】前記複素環同士が縮合した基本骨格を有す
    る化合物において、該基本骨格に、極性基、ビニル基、
    芳香環、複素環の少なくとも一つが置換基として導入さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  3. 【請求項3】前記蛍光化合物において、蛍光化合物の基
    本骨格に、ビニル基、芳香環、複素環の少なくとも一つ
    が置換基として導入されているか、あるいは縮合されて
    いる、蛍光化合物の基本骨格に含まれる環構造が複素環
    に置換されている、うちの少なくとも一つを含むことを
    特徴とする請求項1記載の発光素子。
  4. 【請求項4】前記複素環同士が縮合した基本骨格を有す
    る化合物がドーパント材料であることを特徴とする請求
    項1記載の発光素子。
  5. 【請求項5】マトリクスおよび/またはセグメント方式
    によって表示するディスプレイであることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか記載の発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005116247A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Mitsui Chemicals Inc 有機電界発光素子ならびにアミン化合物
US8367680B2 (en) 2008-03-28 2013-02-05 Wisconsin Alumni Research Foundation Antibacterial small molecules and methods for their synthesis

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