JP2002008366A - 磁気ランダムアクセスメモリおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリおよびその製造方法

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JP2002008366A JP2000182937A JP2000182937A JP2002008366A JP 2002008366 A JP2002008366 A JP 2002008366A JP 2000182937 A JP2000182937 A JP 2000182937A JP 2000182937 A JP2000182937 A JP 2000182937A JP 2002008366 A JP2002008366 A JP 2002008366A
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    • H10B61/20Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一のトランジスタに複数の磁性記憶素子を
積層して、素子数が少なくメモリ集積度を大幅に向上し
た磁気ランダムアクセスメモリ等を提供する。 【解決手段】 各々が磁気的に情報を記憶する複数の磁
性記憶素子と、複数の磁性記憶素子の各々に接続され、
各々が相互に電気的に接続されている複数のビット線
と、複数の磁性記憶素子の各々に磁界を印加して情報を
書き込むために、複数の磁性記憶素子の各々の近傍に対
応して配置され、各々が相互に電気的に接続されている
複数の書き込み用ワード線と、第1の端子と第2の端子
とを備え、第1の端子は、第2の端子に電流を流すか否
かを決定するために利用される単一の読み込み用ワード
線に接続され、第2の端子は、複数の磁性記憶素子の各
々に接続されたスイッチとを備えた、磁気ランダムアク
セスメモリ等を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性記憶素子を利
用して磁気的に情報を記憶する磁気ランダムアクセスメ
モリに関する。より具体的には、本発明は、磁気ランダ
ムアクセスメモリの構造および磁気ランダムアクセスメ
モリの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ランダムアクセスメモリ(M
RAM:Magnetic Random Access Memory)の研究が盛
んに進められている。磁気ランダムアクセスメモリと
は、磁性記憶素子の磁気を利用してデータを記録する不
揮発性メモリである。図15の(a)は、磁気ランダム
アクセスメモリのメモリセル150の模式図を示す。メ
モリセル150は、1つの磁性記憶素子151と1つの
金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFE
T)152とから構成されている。磁性記憶素子151
の近傍には、磁性記憶素子151に情報を書き込むため
の書き込み用ワード線154が設けられる。トランジス
タ152の第1電極(第1端子)152−1は磁性記憶
素子151から情報を読み出すための読み込み用ワード
線155と接続され、第2電極(第2端子)152−2
は磁性記憶素子151と接続される。第3電極(第3端
子)152−3は接地されている。また、磁性記憶素子
151にはさらに、磁性記憶素子151に情報を書き込
み、および磁性記憶素子151から情報を読み出す際に
利用されるビット線153が接続される。以上の説明に
よれば、メモリセル150は1本の読み込み用ワード線
155および1つのトランジスタ152に対して、1つ
の磁性記憶素子151が存在するよう構成されていると
いえる。図15の(b)は、メモリセル150の断面図
を示す。図示されるように、磁性記憶素子151、ビッ
ト線153および書き込み用ワード線154は、読み込
み用ワード線155またはトランジスタ152の上に積
み上げられている。磁性記憶素子151はトランジスタ
152よりも小さいため、メモリセル150の大きさは
トランジスタ152の大きさによって決定される。
【0003】1つの磁性記憶素子151のそれぞれに独
立した1ビットの情報を記憶すると、メモリの利用効率
は高い。しかし、1つの磁性記憶素子の出力は小さいた
め、読み出した情報の判別に必要なS/Nを確保できな
い場合がある。そこで従来の磁気ランダムアクセスメモ
リでは、1つのビット線に複数の磁性記憶素子を並列に
設けて同じ情報を記憶することにより、S/Nを大きく
することが多かった。図16は、1つのビット線163
に2つの磁性記憶素子161−1、2が並列に設けられ
た磁気ランダムアクセスメモリのメモリセルユニット1
60の例を示す。図示されるように、メモリセルユニッ
ト160は、それぞれ1つの磁性記憶素子とトランジス
タとを有する2つのメモリセル160−1、2から構成
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】2磁性記憶素子、2ト
ランジスタで1ビットを記憶するメモリセルユニット1
60を利用すると、記憶した情報に対する信頼性は確保
できる。しかし、1磁性記憶素子、1トランジスタで1
ビットを記憶する場合と比較すると、トランジスタを2
つ用いるために1ビット分の面積が倍増することにな
る。これでは、DRAMと同じ製造技術を使って、DR
AMなみの高いメモリの集積度を実現することはできな
い。また、例えば図15の(b)に示されるように、ト
ランジスタは磁性記憶素子よりも大きいので、一定の面
積のチップに集積可能な磁性記憶素子の数はトランジス
タの数によって大きく制限される。これでは、小さい面
積で、かつ少ない素子数で、大容量のメモリを得ること
ができない。
【0005】本発明の目的は、単一のトランジスタに複
数の磁性記憶素子を積層することにより、記憶された情
報に対する信頼性を保持したままメモリの集積度を大幅
に向上させ、かつ必要な構成素子数が少ない磁気ランダ
ムアクセスメモリを提供することである。さらに本発明
の目的は、そのような磁気ランダムアクセスメモリの製
造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ランダムア
クセスメモリは、各々が磁気的に情報を記憶する複数の
磁性記憶素子と、前記複数の磁性記憶素子の各々に接続
された複数のビット線であって、その各々が相互に電気
的に接続されている複数のビット線と、前記複数の磁性
記憶素子の各々に磁界を印加して前記情報を書き込むた
めに、前記複数の磁性記憶素子の各々の近傍に対応して
配置された複数の書き込み用ワード線であって、その各
々が相互に電気的に接続されている複数の書き込み用ワ
ード線と、第1の端子と第2の端子とを備えたスイッチ
であって、前記第1の端子は、前記第2の端子に電流を
流すか否かを決定するために利用される単一の読み込み
用ワード線に接続され、前記第2の端子は、前記複数の
磁性記憶素子の各々に接続されたスイッチとを備えてお
り、それにより上記目的が達成される。
【0007】前記スイッチは、前記第1の端子および前
記第2の端子のいずれとも異なり、かつ所定の電圧が印
加された第3の端子をさらに備えており、前記第1の端
子に印加された電圧に基づいて、前記第3の端子を介し
て前記第2の端子に電流を流してもよい。
【0008】前記複数の磁性記憶素子は、前記スイッチ
に垂直な方向に積層されていてもよい。
【0009】前記複数の書き込み用ワード線の各々と前
記複数のビット線の各々とが直交し、かつその間に前記
磁性記憶素子が位置するように構成されていてもよい。
【0010】本発明の磁気ランダムアクセスメモリの製
造方法は、(a)基板を提供するステップと、(b)前
記基板の上に、第1の電極と、第2の電極と、第3の電
極とを備えた単一のトランジスタであって、前記第1の
電極に印加される電圧に応じて、前記第2の電極と第3
の電極とを導通させる単一のトランジスタを形成するス
テップと、(c)前記単一のトランジスタと絶縁された
書き込み用ワード線を形成するステップと、(d)前記
単一のトランジスタの第2の電極に接続され、前記書き
込み用ワード線の近傍に情報を記憶する磁性記憶素子を
形成するステップと、(e)前記磁性記憶素子に接続さ
れ、かつ前記書き込み用ワード線と絶縁されたビット線
を形成するステップと、(f)前記(c)〜(e)のス
テップを繰り返すステップであって、形成された複数の
前記書き込み用ワード線を相互に電気的に接続し、形成
された複数の前記ビット線を相互に電気的に接続するス
テップと、からなり、それにより上記目的が達成され
る。
【0011】前記(c)〜(f)のステップは、前記書
き込み用ワード線と、前記磁性記憶素子と、前記ビット
線とを、前記基板上に形成された前記単一のトランジス
タに垂直な方向に積層するステップであってもよい。
【0012】前記(d)のステップは、単一の読み込み
用ワードラインを形成して前記第1の電極に接続するス
テップをさらに含んでもよい。
【0013】前記(c)〜(e)のステップは、前記書
き込み用ワード線と前記ビット線とが直交し、かつ前記
書き込み用ワード線と前記ビット線との間に前記磁性記
憶素子が位置するように、前記書き込み用ワード線と、
前記磁性記憶素子と、前記ビット線とを形成するステッ
プであってもよい。
【0014】前記(b)のステップは、前記第3の電極
に所定の電圧を与えるステップをさらに含んでもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の実施の形態を説明する。図面において、同じ符号は
同一または同等の構成要素を示す。
【0016】図1は、本発明による磁気ランダムアクセ
スメモリ10を示す。磁気ランダムアクセスメモリ10
は、メモリアレイ11と、その駆動回路12とを含む。
磁気ランダムアクセスメモリ10は、例えばコンピュー
タの中央処理装置(図示せず)等から受信した情報をメ
モリアレイ11に格納し、または磁気ランダムアクセス
メモリ11から読み出した情報を中央処理装置(図示せ
ず)等に送信するよう機能する。メモリアレイ11は、
複数のメモリセルユニット(図示せず)から構成され
る。駆動回路12は、複数の駆動線のそれぞれを選択的
に駆動できるよう構成されている。すなわち駆動回路1
2は、ビット線を駆動するためのビット線駆動回路1
3、書き込み用ワード線を駆動するための書き込み用ワ
ード線駆動回路14および読み込み用ワード線を駆動す
る読み込み用ワード線駆動回路15を備えている。これ
らの回路により、メモリアレイ11の中の所望のメモリ
セルユニットを特定し、さらにそのメモリセルユニット
中のどの磁気記憶素子にどのような情報を記憶するか、
または記憶された情報を読み出すかを制御できる。
【0017】図2の(a)は、本発明による磁気メモリ
セルユニット20の模式図を示す。図2に示す磁気メモ
リセルユニット20では、2つの磁性記憶素子を利用し
て1ビットを記憶する。2つの磁性記憶素子を利用する
理由は、ビット誤り率を低下し、信頼性を向上させるた
めである。現在、磁性体(記憶素子)の抵抗は期待でき
るほど低くなく、そのため磁化反転(図3を参照して後
述する。)に大きな磁界が必要である。抵抗値のばらつ
き(=磁化反転に必要な磁界のばらつき)も大きい。さ
らに記憶素子膜自身の不良から、高密度化による記憶素
子面積の縮小も磁化反転に必要な磁界のばらつきの一因
である。記憶素子の抵抗値のみであれば、記憶素子の面
積を大きくすることで小さくできるが、それだけでは不
十分である。本発明によれば、記憶素子膜、ビットライ
ンおよび他回路による雑音耐性(高いS/N(信号対雑
音比))を得ることができる。具体的には、2つの磁性
記憶素子を並列に利用して1ビットを記憶することによ
り、ビット誤り率1×10 -4を1×10-8にすることが
できる。読み出した情報の判別に必要なS/Nを確保で
きる原理は、2つの磁性記憶素子を並列に利用すること
で、ビットラインの電圧変化を十分確保して読み出した
情報の判別に必要な信号を強くできることにある。これ
により、ビットラインの寸法のばらつき等に起因する雑
音に耐性を持たせることができる。
【0018】以下、磁気メモリセルユニット20の構成
を説明する。磁気メモリセルユニット20は、2つの磁
性記憶素子21−1、21−2と、1つの金属酸化膜半
導体電界効果トランジスタ(MOSFET)22とから
構成されている。以下では、金属酸化膜半導体電界効果
トランジスタを単に「トランジスタ」と呼ぶ。2つの磁
性記憶素子21−1、21−2は、それぞれが1ビット
の情報を記憶する素子である。磁性記憶素子の数は2つ
に限られず、図14に示すような4つ等、複数を集積さ
せることができる。一方トランジスタ22は、情報の読
み出しの際に、特定の磁気メモリセルユニット20を選
択するためのスイッチとして利用される。以上のような
構成により、必要な構成素子数を減少でき、メモリの信
頼性を保持したままで磁気メモリの集積度を劇的に向上
できる。具体的には、従来と同じ面積で2倍の情報を記
憶できる。また磁性記憶素子の数を増加することで、そ
れほど大きくないMR比の磁性記憶素子を利用すること
ができ、よって技術的により容易に磁気メモリを製造で
きる。磁性記憶素子のMR比とは、磁性記憶素子に外部
磁界を印加したときの抵抗変化率をいい、その値が大き
いほど抵抗の変化が大きいことを表す。
【0019】以下、磁気メモリセルユニット20を説明
する。それぞれの磁性記憶素子21−1、21−2の近
傍には、磁性記憶素子21−1、21−2に情報を書き
込むための書き込み用ワード線24−1、24−2が設
けられる。書き込み用ワード線24−1、24−2は、
磁気メモリセルユニット20内または周辺回路(図示せ
ず)内で電気的に接続されており、書き込み用ワード線
24から分岐する。換言すれば、書き込み用ワード線2
4−1、24−2は、相互に電気的に接続されている。
トランジスタ22の第1電極22−1には磁性記憶素子
21−1、21−2から情報を読み出すか否かを選択す
るための読み込み用ワード線25が接続され、第2電極
22−2には磁性記憶素子21−1、21−2の両方が
接続される。トランジスタ22の第3電極22−3は接
地されており、基準電圧が与えられている。また、磁性
記憶素子21−1、21−2にはさらに、磁性記憶素子
21−1、21−2に情報を書き込み、かつ磁性記憶素
子21−1、21−2から情報を読み出す際に利用され
るビット線23−1、23−2が接続される。ビット線
23−1、23−2は、磁気メモリセルユニット20内
または周辺回路(図示せず)内で電気的に接続されてお
り、ビット線23から分岐する。換言すれば、ビット線
23−1、23−2は、相互に電気的に接続されてい
る。以上の説明によれば、本発明による磁気メモリセル
ユニット20は、1つのトランジスタ22または1本の
ビット線23に対して2つの磁性記憶素子21−1、2
1−2が存在するよう構成されている。
【0020】続いて磁気メモリセルユニット20の物理
的構造を説明する前に、図3を参照して、磁性記憶素子
への一般的な情報の読み込み/書き込み動作を説明す
る。図3は、磁性記憶素子31に情報を記憶し、磁性記
憶素子31から情報を読み出すための動作原理を示す。
【0021】まず、磁性記憶素子31に情報を記憶する
方法を説明する。情報の記憶は、磁性記憶素子31に磁
界を印加して、強磁性層の磁化の向きを変化させること
により行われる。図3の(a)は、情報(状態)「0」
を記憶した磁性記憶素子31を示す。磁性記憶素子31
は、下側の強磁性層32と、上側の強磁性層33と、そ
れらの間に挟まれた非磁性層34とから構成されてい
る。磁性記憶素子31は、例えば、TMR(Tunneling
Magnetoresistive)素子や、GMR(Giant Magnetores
istive)素子であることが好ましい。磁性記憶素子31
の近傍には、磁性記憶素子31に情報を書き込むための
書き込み用ワード線35が設けられている。一般に、磁
性記憶素子31の下側の強磁性層32の磁化の向きと上
側の強磁性層33の磁化の向きとが同一の場合(この例
では、いずれもX軸の正方向を向いている場合)には、
磁性記憶素子31は「0」を格納しているとされる。な
お、下側の強磁性層32(書き込み用ワード線35から
より遠くに位置する強磁性層32)の磁化の向きはX軸
の正方向から変化しないよう設計される。磁性記憶素子
31の下側の強磁性層32の磁化の向きと上側の強磁性
層33の磁化の向きとを同一にするためには、書き込み
用ワード線35にY軸の負方向に電流を流せばよい。書
き込み用ワード線35の周りには時計回りに磁界が発生
し、上側の強磁性層33にX軸の正方向の磁界を印加で
きるからである。このようにして、磁性記憶素子31に
情報「0」が記憶される。
【0022】次に、図3の(b)は、情報「1」を記憶
した磁性記憶素子31を示す。一般に、磁性記憶素子3
1の下側の強磁性層32の磁化の方向と上側の強磁性層
33の磁化の方向とが逆向きの場合(下側の強磁性層3
2の磁化の方向がX軸方向、上側の強磁性層33の磁化
の方向がY軸方向を向いている場合)には、磁性記憶素
子31は「1」を格納しているとされる。それぞれの強
磁性層の磁化の方向をこのように設定するためには、書
き込み用ワード線35にY軸の正方向に電流を流し、上
側の強磁性層33にX軸の負方向の磁界を印加すればよ
い。なお下側の強磁性層32の磁化の方向は、この磁界
により磁化の方向が変化しないように設計される(電流
の大きさが調整される)。このようにして、磁性記憶素
子31に情報「1」が記憶される。
【0023】続いて磁性記憶素子31から情報を読み出
す方法を説明する。情報の読み込みは、磁性記憶素子3
1の積層面に垂直な方向に一定の電流Iを流し、磁性記
憶素子31の両端の電圧を検出することにより行われ
る。図3の(c)は、情報「0」が読み出される磁性記
憶素子31を示す。まず、磁性記憶素子31の積層面に
垂直な方向に設けられたビット線36に、一定の電流I
が流される。電流Iは、磁性記憶素子31内を流れる。
そして磁性記憶素子31の両端の電圧V0が検出され
る。磁性記憶素子31の下側の強磁性層32の磁化の方
向と上側の強磁性層33の磁化の方向とが同一である場
合には、磁性記憶素子31の抵抗が比較的小さいことが
知られている。したがって、検出された電圧V0も小さ
くなる。これにより、その磁性記憶素子31に記憶され
ている情報が「0」であることを判定できる。なお、流
した電流Iの大きさと検出した電圧V0とに基づいて、
0=V 0/Iにより抵抗値R0を求め、その抵抗値R0
比較的小さいと判断することにより、磁性記憶素子31
に記憶されている情報が「0」であることを判定しても
よい。
【0024】次に、図3の(d)は、情報「1」が読み
出される磁性記憶素子31を示す。この場合も同様に磁
性記憶素子31の積層面に垂直な方向に設けられたビッ
ト線36に、一定の電流Iが流される。そして磁性記憶
素子31の両端の電圧V1が検出される。磁性記憶素子
31の下側の強磁性層32の磁化の方向と上側の強磁性
層33の磁化の方向とが逆向きである場合には、磁性記
憶素子31の抵抗が比較的大きいことが知られている。
したがって、検出された磁性記憶素子31の両端の電圧
1は大きくなる(V1>V0)。これにより、その磁性
記憶素子31に記憶されている情報が「1」であること
を判定できる。なお、流した電流Iの大きさと検出した
電圧V1とに基づいて、R1=V1/Iにより抵抗値R1
求め、その抵抗値R1が比較的大きいと判断することに
より磁性記憶素子31に記憶されている情報が「1」で
あることを判定してもよい。
【0025】以上、磁性記憶素子に情報を記憶させ、ま
た磁性記憶素子から情報を読み出す方法を説明した。続
いて図2の(b)を参照して、本発明による磁気メモリ
セルユニット20の構造を説明する。図2の(b)は、
(a)の磁気メモリセルユニット20の断面図を示す。
磁気メモリセルユニット20は、基板上に形成されたト
ランジスタ22に垂直な方向に、順に読み込み用ワード
線25、第1セル27−1、第2セル27−2とが積層
されて構成されている。トランジスタ22の第1電極2
2−1は読み込み用ワード線25と接続され、トランジ
スタ22の第3電極22−3は接地されており、基準電
圧(0V)が与えられている。トランジスタ22の第2
電極22−2は、第1セル27−1および第2セル27
−2の各々と接続されている。
【0026】第1セル27−1では、書き込み用ワード
線24−1、下部電極26−1、磁性記憶素子21−
1、ビット線23−1が基板側から順に基板に垂直な方
向に積層されている。図2の(a)でも説明したよう
に、書き込み用ワード線24−1以外の構成要素は、ト
ランジスタ22の第2電極22−2と接続されている。
同様に、第2セル27−2には、書き込み用ワード線2
4−2、下部電極26−2、磁性記憶素子21−2、ビ
ット線23−2が基板側から順に基板に垂直な方向に積
層されている。書き込み用ワード線24−2以外の構成
要素は、下部電極26−1を介してトランジスタ22の
第2電極22−2と接続されている。書き込み用ワード
線24−1および24−2は、コンタクトプラグ等から
構成される電気的な配線28により相互に接続されてい
る。なお配線28は、磁気メモリセルユニット20内ま
たは周辺回路(図示せず)内に存在する。さらに、ビッ
ト線23−1および23−2もまた、相互に電気的に接
続されている。上述した構成要素が存在する領域の周囲
の領域には、絶縁層が形成されている。
【0027】続いて第1セル27−1の構造をより詳し
く説明する。第1セル27−1では、書き込み用ワード
線24−1は紙面に垂直な方向に延びるように設けら
れ、磁性記憶素子21−1の近傍に設けられている。書
き込み用ワード線24−1は、流れる電流に基づく磁界
を磁性記憶素子21−1に印加する。磁性記憶素子21
−1は、下部電極26−1およびビット線23−1との
間に設けられる。このビット線23−1は、磁性記憶素
子21−1に情報を書き込む際にも利用され、書き込み
用ワード線24−1と平行でなく、例えば直交するよう
に配置される。よって、磁性記憶素子21−1は、ビッ
ト線23−1および書き込み用ワード線24−1との間
に設けられるといえる。またビット線23−1には、第
2セル27−2のビット線23−2と相互に電気的に接
続するための配線(導体)が、基板に垂直に、上方向へ
ビット線23−2に向かって延びる。また下部電極26
−1にも、第2セル27−2のビット線26−2と電気
的に接続するための配線(導体)が、基板に垂直に、上
方向へ下部電極26−2に向かって延びる。なお、第2
セル27−2の構造は第1セル27−1の構造と同様な
ので、その詳しい説明は省略する。
【0028】ビット線23−1が書き込み用ワード線2
4−1と平行にならないように配置される理由は以下の
とおりである。図3の(a)および(b)を参照して説
明したように、1本の書き込み用ワード線35があれ
ば、「0」または「1」の情報を磁性記憶素子31に書
き込むことができる。しかし、現在研究開発されている
磁気ランダムアクセスメモリでは、多数の磁性記憶素子
を集積化した場合を考慮して、2本の電流線、すなわち
書き込み用ワード線およびビット線を利用して情報の書
き込みが行われる。書き込み用ワード線およびビット線
のいずれか1本の線に流れる電流のみでは磁化の反転に
必要な磁界が生じないように、印加される電圧、換言す
れば流れる電流の大きさが調整される。一方、書き込み
用ワード線およびビット線のいずれにも電流が流れてい
る位置では、各電流により磁界が生じ、2つの磁界の和
(合成磁界)が磁性記憶素子に印加される。この合成磁
界の大きさが磁化の反転に十分な大きさになるようにす
ることで、書き込み用ワード線およびビット線の交点に
位置する磁性記憶素子にのみ情報を書き込むことができ
る。換言すれば、所望の磁性記憶素子の上および下に存
在する書き込み用ワード線およびビット線を選択して電
流を流すことにより、その所望の磁性記憶素子に合成磁
界を印加し、その磁性記憶素子にのみ情報を書き込むこ
とができる。したがって、書き込み用ワード線およびビ
ット線が平行に配置されないことが必要となる。なお、
どの書き込み用ワード線およびビット線を選択するか
は、書き込み用ワード線駆動回路14(図1)およびビ
ット線駆動回路13(図1)により制御される。
【0029】続いて、図4〜図13を参照して、磁気メ
モリセルユニット20(図2の(b))の製造過程を説
明する。各図は磁気メモリセルユニット20(図2の
(b))の製造過程を順を追って示す。この製造過程で
は、磁気メモリセルユニット20内のコンタクトプラグ
により、書き込み用ワード線24−1および24−2
(図2の(b))を接続する配線28(図2の(b))
が形成されるとする。なお、以下のようにして製造され
る磁気メモリセルユニット20(図2の(b))を駆動
回路12(図1)とあわせて集積することにより、容易
に磁気ランダムアクセスメモリ10(図1)を得ること
ができる。駆動回路12(図1)は、さらに以下に説明
するように動作するものであれば周知の駆動回路を利用
できる。したがって、駆動回路12(図1)および磁気
ランダムアクセスメモリ10(図1)の製造過程は特に
説明しない。以下では、参照符号は各図の説明に必要な
ものにのみ付し、すでに説明した構成要素には付さない
が、各図間で対応する個所は同じ構成要素を表す。
【0030】図4は、トランジスタ22および読み込み
用ワード線25が形成された基板40を示す。形成過程
は以下のとおりである。まずSi基板40に複数のトラ
ンジスタが形成される。ここでは、複数のトランジスタ
のうちトランジスタ22(Nチャネル型MOSFET)
のみを示す。Nチャネル型MOSFETは、P型シリコ
ン基板40に不純物濃度の高い2つのn型領域(電極)
22−2、22−3を互いに近接して埋め込み、両電極
22−2、22−3の上に薄い酸化膜(SiO 2)22
−4を堆積し、最後にその上にAl、Au等を蒸着して
ゲート電極(第1電極)22−1を形成することにより
作製できる。また、複数のトランジスタ相互を電気的に
絶縁するために、例えば、TEOS(Tetra Etyle Orth
o Silicate)等を用いて素子分離領域41−1および4
1−2も同時に形成される。このように形成されたトラ
ンジスタ22の第1電極22−1上に、読み込み用ワー
ド線25が形成される。
【0031】図5は、孤立プラグ54とグランド接続配
線56とがさらに形成された基板40を示す。グランド
接続配線56は接地されている。孤立プラグ54とグラ
ンド接続配線56の周囲の領域には、層間絶縁膜52が
存在する。
【0032】このような基板40の形成過程は以下のと
おりである。
【0033】(5−1)まず基板40上に、例えばCV
D(Chemical Vapor Deposition)を利用して、SiO2
からなる層間絶縁膜52が成膜される。
【0034】(5−2)その基板40にはフォトレジス
トが塗布され、フォトマスクを介して紫外線を照射する
ことにより、所望のレジストパターンが得られる。この
工程はリソグラフィと呼ばれる。フォトマスクは、孤立
プラグ54およびグランド接続配線56のコンタクトホ
ールを設ける位置および形状に基づいて用意される。
【0035】(5−3)レジストパターン部分のSiO
2がエッチングにより除去され、塗布されたフォトレジ
ストが除去される。このようにして、孤立プラグ54お
よびグランド接続配線56のコンタクトホールが設けら
れる。
【0036】(5−4)そのコンタクトホールに金属が
蒸着される。ただし、通常の蒸着プロセスによれば、コ
ンタクトホールに加え、層間絶縁膜52の表面にも金属
が蒸着される。したがって、孤立プラグ54およびグラ
ンド接続配線56を所望の形状に成形するために、すな
わち蒸着された金属のうち不要な金属を除去するため
に、再びリソグラフィおよびエッチングが行われる。最
後にグランド接続配線56が、接地される。
【0037】以上のように、層間絶縁膜52、孤立プラ
グ54およびグランド接続配線56が形成される。な
お、リソグラフィ、エッチングおよび蒸着は周知の技術
であるので、本明細書においてその具体的な説明は省略
する。
【0038】図6は、書き込み用ワード線24−1と孤
立プラグ64とがさらに形成された基板40を示す。孤
立プラグ64の周囲の領域には、層間絶縁膜62が存在
する。その過程は、図5を参照して説明したのと全く同
様である。すなわち、上記(5−1)で説明したよう
に、層間絶縁膜52(図5)の上にさらに層間絶縁膜が
成膜され、層間絶縁膜62が形成される。次に(5−
2)および(5−3)で示すように、孤立プラグ64の
コンタクトホールが形成される。コンタクトホールは、
孤立プラグ64が孤立プラグ54と電気的に接続される
ように、孤立プラグ54の上部にまで延びる。最後に
(5−4)で示すように、そのコンタクトホールおよび
層間絶縁膜62の表面に金属が蒸着され、書き込み用ワ
ード線24−1と孤立プラグ64が所望の形状になるよ
うに、蒸着された金属のうち不要な金属をリソグラフィ
およびエッチングで除去する。以上のようにして書き込
み用ワード線24−1と孤立プラグ64とが形成され
る。なお図7およびそれに続く図8〜図13では、書き
込み用ワード線24−1は、素子分離領域41−1から
隣のトランジスタが存在する領域の上方まで延びてい
る。これは図示のための便宜的な記載であって、実際は
隣接する領域の上方にまでは至らないことが好ましい。
【0039】図7は、第1下部電極74と孤立プラグ7
6とがさらに形成された基板40を示す。第1下部電極
74は、孤立プラグ64に電気的に接続され、孤立プラ
グ76は書き込み用ワード線24−1に電気的に接続さ
れる。第1下部電極74の周囲の領域には、層間絶縁膜
72が存在する。層間絶縁膜72の成膜および第1下部
電極74の形成は、図5および6を参照してした上記
(5−1)〜(5−4)の説明と全く同様であるので、
その説明は省略する。
【0040】図8は、磁性記憶素子21−1がさらに形
成された基板40を示す。磁性記憶素子21−1は、第
1下部電極74に電気的に接続されている。すでに説明
したように、磁性記憶素子21−1は、基板40および
書き込み用ワード線に近い側から順に、強磁性層33
(図3)、非磁性層34(図3)および強磁性層32
(図3)が積層されたTMR素子またはGMR素子であ
る。まず、第1下部電極74の形に合わせてTMR素子
またはGMR素子が形成される。そして、磁性記憶素子
21−1として必要な大きさおよび形状を得るために、
これまでの説明と同様フォトレジストおよびエッチング
(例えば、イオン・エッチング)が行われる。以上のよ
うに磁性記憶素子21−1が形成される。なお、層間絶
縁膜82は第1下部電極74の上面とほぼ同じレベルま
で成膜されている。層間絶縁膜82を成膜する手順はこ
れまでの説明と全く同じであるので、その説明は省略す
る。
【0041】図9は、ビット線23−1と孤立プラグ9
4、96とがさらに形成された基板40を示す。ビット
線23−1は、磁性記憶素子21−1と電気的に接続さ
れている。一方、孤立プラグ94、96は、それぞれ第
1下部電極74および孤立プラグ76と電気的に接続さ
れている。周囲の領域には、層間絶縁膜92が存在す
る。ビット線23−1、孤立プラグ94、96の形成お
よび層間絶縁膜92の成膜は、図5および6を参照して
した上記(5−1)〜(5−4)の説明と全く同様であ
るので、その説明は省略する。
【0042】ここまでが、第1セル27−1(図2の
(b))の形成過程である。本発明では、第1セル27
−1(図2の(b))の上にさらに第2セル27−2
(図2の(b))を積層させることにより集積度を向上
させる。
【0043】図10は、書き込み用ワード線24−2と
孤立プラグ104、106、108とがさらに形成され
た基板40を示す。孤立プラグ104、106、108
は、それぞれ孤立プラグ94、ビット線23−1、孤立
プラグ96と電気的に接続されている。さらに書き込み
用ワード線24−2と孤立プラグ108とは、紙面の奥
方向または手前方向を経由する配線109により電気的
に接続されている。なお、書き込み用ワード線24−2
および孤立プラグ108は、孤立プラグ106とは接続
されていない。よって書き込み用ワード線24−1およ
び書き込み用ワード線24−2とは、孤立プラグ76、
96、108および配線109を介して相互に電気的に
接続されることになる。これらの周囲の領域には、層間
絶縁膜102が存在する。書き込み用ワード線24−2
と孤立プラグ104、106、108の形成過程は、図
6を参照して説明した書き込み用ワード線24−1およ
び孤立プラグ64の形成過程と完全に対応するので、そ
の説明は省略する。また、配線109の形成過程も書き
込み用ワード線孤立プラグと全く同様なのでその説明は
省略する。
【0044】図11は、第2下部電極114と孤立プラ
グ116とがさらに形成された基板40を示す。第2下
部電極114は、孤立プラグ104と電気的に接続さ
れ、孤立プラグ116は孤立プラグ106と電気的に接
続されている。周囲の領域には、層間絶縁膜112が存
在する。この形成過程は、図7を参照して説明した第1
下部電極74の形成過程と完全に対応するので、その説
明は省略する。
【0045】図12は、磁性記憶素子21−2がさらに
形成された基板40を示す。磁性記憶素子21−2は、
第2下部電極114に電気的に接続されている。層間絶
縁膜122は第2下部電極114の上面とほぼ同じレベ
ルまで成膜されている。磁性記憶素子21−2の構造、
およびこの形成過程は、図8を参照して説明した磁性記
憶素子21−1の構造および形成過程と完全に対応する
ので、その説明は省略する。
【0046】図13は、ビット線23−2がさらに形成
された基板40を示す。ビット線23−2は、磁性記憶
素子21−2および孤立プラグ116と電気的に接続さ
れている。したがって、ビット線23−1、23−2と
は、孤立プラグ106および116とを介して相互に電
気的に接続されることになる。周囲の領域には、層間絶
縁膜132が存在する。この形成過程は、図9を参照し
て説明したビット線23−1および第3孤立プラグ94
の形成過程と完全に対応するので、その説明は省略す
る。
【0047】以上、磁気メモリセルユニット20(図2
の(b))の製造過程を説明した。図13の説明に関し
て、本実施の形態では、2つのセル27−1、27−2
(図2の(b))により磁気メモリセルユニット20
(図2の(b))を構成するとしているので、ビット線
23−2が層間絶縁膜132の上面を覆うように構成し
てもよい。一方、3以上のセルを含む磁気メモリセルユ
ニット20(図2の(b))を形成する場合には、図1
0〜図13を参照して説明した工程を繰り返し、セルを
トランジスタ22(図4)に垂直な方向に積層させて磁
気メモリセルユニット20(図2の(b))を形成すれ
ばよい。図14は、4つのセルを積層させた場合の磁気
メモリセルユニット140の模式図を示す。形成された
書き込み用ワード線は相互に電気的に接続され、形成さ
れた複数のビット線も相互に電気的に接続される。
【0048】再び図2の(b)を参照して、磁気メモリ
セルユニット20へのアクセス方法を具体的に説明す
る。「アクセス」とは、磁気メモリセルユニット20へ
情報を書き込み、および磁気メモリセルユニット20か
ら情報を読み出すことをいう。磁気メモリセルユニット
20へのアクセスは、駆動回路12(図1)により制御
される。以下説明される「ビット線を選択する」、「情
報を書き込む/読み出す」、「電圧を印加する」、「電
流を流す」等の動作は、すべて駆動回路12(図1)の
制御の下で行われる。これらの動作は、ビット線駆動回
路13(図1)、書き込み用ワード線駆動回路14(図
1)および読み込み用ワード線駆動回路15(図1)が
必要な配線を選択することにより行われる。
【0049】まず、各磁性記憶素子21−1、21−2
に情報を書き込む際の磁気メモリセルユニット20の動
作を説明する。磁性記憶素子21−1、21−2に情報
を書き込む場合は、まず書き込み用ワード線駆動回路1
4(図1)およびビット線駆動回路13(図1)が書き
込み用ワード線24(図2の(b))およびビット線2
3(図2の(b))を選択してそれぞれワード線書き込
み電流およびビット線書き込み電流を流す。書き込み用
ワード線24(図2の(b))に流れるワード線書き込
み電流は、書き込み用ワード線24−1、24−2に分
流する。ビット線書き込み電流は、ビット線23−1、
23−2に流れる。なお、ビット線23−1および書き
込み用ワード線24−1に流れる電流により発生した磁
界を合成すると、磁性記憶素子21−1の磁化の向きを
反転させるのに十分な大きさを持つ合成磁界が得られ
る。同様に、ビット線23−2および書き込み用ワード
線24−2に流れる電流により発生した磁界を合成する
と、磁性記憶素子21−1の磁化の向きを反転させるの
に十分な大きさを持つ合成磁界が得られる。このような
電流を流すことができるのであれば、ビット線23−
1、23−2のそれぞれに流れる電流の大きさ、および
書き込み用ワード線24−1、24−2のそれぞれに流
れる電流の大きさは、等しくなくてもよく、多少の差が
あってもよい。磁気メモリセルユニット20への情報の
書き込みは上述のようにして実現される。
【0050】続いて、各磁性記憶素子21−1、21−
2から情報を読み出す動作に関しては、駆動回路12
(図1)は、図3の(c)および(d)を参照して説明
したように動作する。すなわち、読み込み用ワード線駆
動回路15(図1)は、まず読み込み用ワード線25を
選択して読み込み用ワード線電圧を印加し、トランジス
タ22を導通させる。トランジスタ22の第3電極22
−3は接地されているので、磁性記憶素子21−1、2
1−2の一方の端子電圧は0V(基準電圧)になる。続
いてビット線駆動回路13(図1)はビット線23を選
択し、ビット線23−1、23−2から磁性記憶素子2
1−1、21−2に一定の電圧を印加し、ビット線読み
込み電流を流す。ビット線駆動回路13(図1)は磁性
記憶素子21−1、21−2の端子間電圧を検出し、磁
性記憶素子21−1、21−2の抵抗値を得る。駆動回
路12(図1)は、磁性記憶素子21−1、21−2の
抵抗値が比較的低い所定の値であれば、磁性記憶素子2
1−1、21−2に保持された情報は「0」であると判
断し、磁性記憶素子21−1、21−2の抵抗値が比較
的高い所定の値であれば、磁性記憶素子21−1、21
−2に保持された情報は「1」であると判断する。な
お、この判断は抵抗値に限らず、検出された電圧値をそ
のまま利用して行ってもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明の磁気ランダムアクセスメモリに
よれば、複数の磁性記憶素子に同じ情報を格納する磁気
ランダムアクセスメモリにおいて、単一のトランジスタ
に複数の磁性記憶素子が接続されているので、読み出し
に対する信頼性を高く保持したまま、構成素子数が少な
い、集積度の高いメモリを得ることができる。より特定
的には、複数の磁性記憶素子はトランジスタに垂直な上
方向に積層されているので、集積度を劇的に向上でき
る。
【0052】本発明の磁気ランダムアクセスメモリによ
れば、所定の電圧が印加された第3の端子をさらに備
え、第1の端子に印加された電圧に基づいて、第3の端
子を介して第2の端子に電流が流れるので、情報の読み
出しのための電圧検出が可能になる。
【0053】本発明の磁気ランダムアクセスメモリによ
れば、書き込み用ワード線とビット線とが直交し、かつ
書き込み用ワード線とビット線との間に磁性記憶素子が
位置するように構成されるので、もっとも大きい合成磁
界が磁性記憶素子に印加され、確実に書き込みが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による磁気ランダムアクセスメモリを
示す図である。
【図2】 本発明による磁気メモリセルユニットの模式
図および断面図である。
【図3】 磁性記憶素子に情報を記憶し、磁性記憶素子
から情報を読み出すための動作原理を示す図である。
【図4】 トランジスタおよび読み込み用ワード線が形
成された基板を示す図である図である。
【図5】 孤立プラグとグランド接続配線とが形成され
た基板を示す図である。
【図6】 書き込み用ワード線と孤立プラグとが形成さ
れた基板を示す図である。
【図7】 第1下部電極と孤立プラグとが形成された基
板を示す図である。
【図8】 磁性記憶素子が形成された基板を示す図であ
る。
【図9】 ビット線と孤立プラグとが形成された基板を
示す図である。
【図10】 書き込み用ワード線と孤立プラグとが形成
された基板を示す図である。
【図11】 第2下部電極と孤立プラグとが形成された
基板を示す図である。
【図12】 磁性記憶素子が形成された基板を示す図で
ある。
【図13】 ビット線が形成された基板を示す図であ
る。
【図14】 4個の磁性記憶素子を含む磁気メモリセル
ユニットを示す図である。
【図15】 磁気ランダムアクセスメモリのメモリセル
の模式図および断面図である。
【図16】 1つのビット線に2つの磁性記憶素子が並
列に設けられた磁気ランダムアクセスメモリのメモリセ
ルユニットの例を示す図である。
【符号の説明】
20 磁気メモリセルユニット、22 トランジスタ、
22−1 第1電極、22−2 第2電極、22−3
第3電極、23−1 ビット線、23−2 ビット線、
24−1 書き込み用ワード線、24−2 書き込み用
ワード線、25読み込み用ワード線、26−1 下部電
極、26−2 下部電極、27−1第1セル、27−2
第2セル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が磁気的に情報を記憶する複数の磁
    性記憶素子と、 前記複数の磁性記憶素子の各々に接続された複数のビッ
    ト線であって、その各々が相互に電気的に接続されてい
    る複数のビット線と、 前記複数の磁性記憶素子の各々に磁界を印加して前記情
    報を書き込むために、前記複数の磁性記憶素子の各々の
    近傍に対応して配置された複数の書き込み用ワード線で
    あって、その各々が相互に電気的に接続されている複数
    の書き込み用ワード線と、 第1の端子と第2の端子とを備えたスイッチであって、
    前記第1の端子は、前記第2の端子に電流を流すか否か
    を決定するために利用される単一の読み込み用ワード線
    に接続され、前記第2の端子は、前記複数の磁性記憶素
    子の各々に接続されたスイッチとを備えた、磁気ランダ
    ムアクセスメモリ。
  2. 【請求項2】 前記スイッチは、前記第1の端子および
    前記第2の端子のいずれとも異なり、かつ所定の電圧が
    印加された第3の端子をさらに備えており、前記第1の
    端子に印加された電圧に基づいて、前記第3の端子を介
    して前記第2の端子に電流を流す、請求項1に記載の磁
    気ランダムアクセスメモリ。
  3. 【請求項3】 前記複数の磁性記憶素子は、前記スイッ
    チに垂直な方向に積層されている、請求項1に記載の磁
    気ランダムアクセスメモリ。
  4. 【請求項4】 前記複数の書き込み用ワード線の各々と
    前記複数のビット線の各々とが直交し、かつその間に前
    記磁性記憶素子が位置するように構成される、請求項3
    に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 【請求項5】 (a)基板を提供するステップと、 (b)前記基板の上に、第1の電極と、第2の電極と、
    第3の電極とを備えた単一のトランジスタであって、前
    記第1の電極に印加される電圧に応じて、前記第2の電
    極と第3の電極とを導通させる単一のトランジスタを形
    成するステップと、 (c)前記単一のトランジスタと絶縁された書き込み用
    ワード線を形成するステップと、 (d)前記単一のトランジスタの第2の電極に接続さ
    れ、前記書き込み用ワード線の近傍に情報を記憶する磁
    性記憶素子を形成するステップと、 (e)前記磁性記憶素子に接続され、かつ前記書き込み
    用ワード線と絶縁されたビット線を形成するステップ
    と、 (f)前記(c)〜(e)のステップを繰り返すステッ
    プであって、形成された複数の前記書き込み用ワード線
    を相互に電気的に接続し、形成された複数の前記ビット
    線を相互に電気的に接続するステップと、 からなる、磁気ランダムアクセスメモリの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記(c)〜(f)のステップは、前記
    書き込み用ワード線と、前記磁性記憶素子と、前記ビッ
    ト線とを、前記基板上に形成された前記単一のトランジ
    スタに垂直な方向に積層するステップである、請求項5
    に記載の磁気ランダムアクセスメモリの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記(d)のステップは、単一の読み込
    み用ワードラインを形成して前記第1の電極に接続する
    ステップをさらに含む、請求項6に記載の磁気ランダム
    アクセスメモリの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記(c)〜(e)のステップは、前記
    書き込み用ワード線と前記ビット線とが直交し、かつ前
    記書き込み用ワード線と前記ビット線との間に前記磁性
    記憶素子が位置するように、前記書き込み用ワード線
    と、前記磁性記憶素子と、前記ビット線とを形成するス
    テップである、請求項7に記載の磁気ランダムアクセス
    メモリの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記(b)のステップは、前記第3の電
    極に所定の電圧を与えるステップをさらに含む、請求項
    8に記載の磁気ランダムアクセスメモリの製造方法。
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