JP2002006949A - 障害者用走行誘導装置 - Google Patents

障害者用走行誘導装置

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JP2002006949A
JP2002006949A JP2000189292A JP2000189292A JP2002006949A JP 2002006949 A JP2002006949 A JP 2002006949A JP 2000189292 A JP2000189292 A JP 2000189292A JP 2000189292 A JP2000189292 A JP 2000189292A JP 2002006949 A JP2002006949 A JP 2002006949A
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obstacle
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Sadao Sawa
貞雄 沢
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CHAMPION KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 障害者がランニングを行うとき、伴走者なし
でより手軽にかつ安全に行うことのできる障害者用走行
誘導装置を提供する。 【解決手段】 本体1と、この本体1から延びるように
支持されて設けられた、障害者を誘導するためのハンド
ル2とを備える障害者用走行誘導装置であって、本体1
は、自立走行を行うために本体に対して支持されて設け
られた車輪3、4と、車輪3,4の駆動を制御するCP
U31と、外部の障害物までの距離を計測する障害物検
知センサ9とを備え、CPU31は、障害物検知センサ
9によって計測された距離に基づいて車輪3,4を駆動
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、障害者がたとえ
ばランニングを行うときに、障害者を誘導するための障
害者用走行誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば目の不自由な障害者がランニン
グ等のトレーニングを行う場合には、障害者に対してそ
の進路等を指示する伴走者が必要である。障害者は、こ
の伴走者の指示にしたがって走ることにより、障害物等
にぶつかることなく安全に走行することができる。しか
し、障害者が走行する際には、必ず伴走者が必要であ
り、伴走者に負担をかけることが多い。
【0003】そこで、最近では、体育舘等の屋内におい
て、走行用のトラックを設定し、そのトラックに沿って
障害者を誘導することにより障害者が走行することので
きる装置がある。すなわち、この装置は、図18に示す
ように、たとえば体育舘等の天井から吊り下げられ、上
記トラックに沿って設けられたレール61と、そのレー
ル61に沿って移動可能に取り付けられた移動体62
と、この移動体62から垂れ下げられた所定長さを有す
る紐63とからなる。
【0004】この装置によれば、障害者がランニングを
行うとき、健常者(以下、「補助者」という)によって
紐63を掴ませてもらい、それ以降は紐63を掴んだま
ま走行すると、紐63の移動に伴い移動体62がレール
61に沿って移動する。そして、障害者は、たとえばカ
ーブ等では紐63によって引っ張られ、上記トラックに
沿って伴走者なしで安全に走行することができる。その
ため、伴走者の負担が軽減されることなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置では、障害者はその装置が設置された体育舘等の限ら
れた場所でしかランニングを行うことができない。しか
も、上記装置の設備は大規模であり、コスト的にも問題
がある。
【0006】また、障害者を誘導するものとしては、盲
導犬が挙げられるが、盲導犬は本来、障害者の歩行を手
助けするために訓練されているため、上記のようなラン
ニングにおいては不向きである。仮に盲導犬を走行用に
訓練したとしても、障害者の安全を完全に保証すること
は難しい。
【0007】
【発明の開示】本願発明は、上記した事情のもとで考え
出されたものであって、障害者がランニングを行うと
き、伴走者なしでより手軽にかつ安全に行うことのでき
る障害者用走行誘導装置を提供することを、その課題と
する。
【0008】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】本願発明の第1の側面によって提供される
障害者用走行誘導装置は、本体と、この本体から延びる
ように支持されて設けられた、被誘導者を誘導するため
の誘導具とを備える障害者用走行誘導装置であって、本
体は、自立走行を行うために本体に対して支持されて設
けられた車輪と、車輪の駆動を制御する駆動制御手段と
を備えることを特徴とするものである。
【0010】この構成によれば、本体は、それに設けら
れた車輪により自立走行するので、被誘導者としての障
害者は、その本体から延びた誘導具を把持すれば、本体
に引っ張られるようにして走行することができる。その
ため、伴走者なしでランニングの練習を行うことがで
き、伴走者の負担を軽減することができる。
【0011】本願発明の好ましい実施の形態によれば、
外部の障害物までの距離を計測する障害物計測手段をさ
らに備え、駆動制御手段は、障害物計測手段によって計
測された距離に基づいて車輪を駆動制御する。具体的に
は、駆動制御手段は、障害物計測手段による計測結果に
基づいて、車輪の回転を停止させる。
【0012】この構成によれば、外部の障害物との距離
を計測し、たとえば障害物との距離が所定値以下に達し
た場合に車輪の回転を停止させるようにすれば、本体の
走行を停止させることができる。したがって、障害物と
の衝突を回避することができ、安全な障害者用走行誘導
装置を提供することができる。
【0013】本願発明の他の好ましい実施の形態によれ
ば、本体は、この本体の走行軌道を規定する被検出体を
検出するための軌道検出手段をさらに備え、駆動制御手
段は、軌道検出手段による検出結果に基づいて車輪を駆
動制御し本体の走行方向を決定する。
【0014】この構成によれば、本体は、たとえば地面
表面に設けられた磁気テープ等からなる被検出体によ
り、その走行軌道が規定され、その被検出体に沿って走
行する。そのため、障害者は、予め決められた軌道上を
走ることになるので、安全にランニングを行うことがで
きる。
【0015】また、駆動制御手段は、この軌道検出手段
による検出結果に基づいて、車輪の回転を停止させるよ
うにしてもよい。こうすれば、たとえば本体が走行軌道
から逸脱した場合に、本体の走行を停止させることがで
きるので、たとえば壁との衝突を回避することができ
る。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態によれ
ば、複数種類の音声データを記憶する記憶手段と、障害
物計測手段による計測結果または軌道検出手段による検
出結果に基づいて、記憶手段に記憶された音声データを
選択的に読み出し、音声データを音声に変換して出力す
る音声出力手段とをさらに備えている。
【0017】この構成によれば、障害物計測手段によっ
て障害物と衝突しそうになったことを計測したとき、あ
るいは軌道検出手段によって軌道から逸脱したことを検
出したときには、障害者に対して音声によって報知す
る。そのため、障害者は、そのときの状況を的確に認識
することができるので、衝突等を未然に防止することが
できる。
【0018】本願発明の他の好ましい実施の形態によれ
ば、誘導具は、棒状部材と、この棒状部材の一端に設け
られた把持部とを有し、把持部には、操作信号を入力す
るための入力手段が設けられ、駆動制御手段は、入力手
段によって入力された操作信号に基づいて、車輪を駆動
制御し本体の走行速度を決定する。
【0019】この構成によれば、誘導具の把持部に設け
られた入力手段による操作によって本体の走行速度が決
定される。そのため、障害者は、自己のペースに合わせ
て本体の走行速度を調整することができる。
【0020】本願発明の他の好ましい実施の形態によれ
ば、水平方向における誘導具の偏移角度を検出する角度
検出手段を備え、駆動制御手段は、角度検出手段によっ
て検出された偏移角度に基づいて、車輪を駆動制御し本
体の走行方向を決定する。
【0021】この構成によれば、上記したように軌道に
沿って走行する他に、水平方向における誘導具の偏移に
よっても本体の走行方向を決定することができる。その
ため、障害者は、誘導具を偏移させることにより任意の
方向に本体を向けて走行させることができる。なお、こ
の場合でも、障害物計測手段および駆動制御手段によ
り、障害物との衝突は回避できるので、障害者は安心し
て走ることができる。
【0022】本願発明の第2の側面によって提供される
障害者用走行誘導装置は、自立走行を行うために本体に
対して支持されて設けられた車輪と、車輪の駆動を制御
する駆動制御手段と、走行する被誘導者までの距離を計
測する被誘導者計測手段とを備え、駆動制御手段は、被
誘導者計測手段による計測結果に基づいて車輪を駆動制
御することを特徴とするものである。
【0023】この構成によれば、本体は、被誘導者まで
の距離を計測し、それに基づいてたとえば走行速度を制
御することができる。たとえば、障害者との距離が近づ
いた場合には、走行速度を上げたり、障害者との距離が
遠ざかった場合には、走行速度を下げたりして、本体と
障害者との距離を一定に保つことができる。このように
すれば、障害者は、本体と完全に独立して、すなわち誘
導具なしでランニングを行うことができ、誘導具を把持
して走行する煩わしさから開放される。
【0024】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0026】図1は、本願発明に係る障害者用走行誘導
装置(以下、単に「走行誘導装置」という)を示す斜視
図である。図2ないし図4は、図1に示す走行誘導装置
の正面図、側面図および下面図である。この走行誘導装
置は、たとえば被誘導者である目の不自由な障害者がラ
ンニングを行うときに、障害者を誘導するためのもので
あり、大別して自立走行が可能な略円柱形状の本体1
と、障害者を誘導するための誘導具としてのハンドル2
とによって構成される。
【0027】本体1は、その外面全体がたとえば発砲ウ
レタンによって形成され、本体1の上部周縁は、滑らか
な湾曲状に形成されている。そのため、本体1が障害者
や障害物に衝突したとき、障害者が負傷しないようにま
た障害物の損傷が少なくなるようにされている。
【0028】本体1には、その下面の左右において回転
自在に支持され、後述するモータによって駆動される一
対の駆動車輪3,4と、本体1の下面前後において回転
自在に支持された前輪5および後輪6がそれぞれ設けら
れている。駆動車輪3,4は、たとえば直径約130m
mのウレタン製であり、前輪5および後輪6は、駆動車
輪3,4より小の直径約50mmのウレタン製である。
なお、前輪5および後輪6は、駆動車輪3,4のように
モータ等によって駆動されるものではない。
【0029】前輪5の近傍には、図4に示すように、た
とえば体育舘等の床の表面に貼設された被検出体として
の磁気テープを検出するための軌道検出手段としての磁
気誘導センサ7が備えられている。磁気誘導センサ7
は、詳細には、連続した磁気テープの周囲における磁界
を検出するものであり、走行方向(図4の矢印A参照)
に対して直交する方向に延びるように複数の個別センサ
7aが並設されてなる。この走行誘導装置では、後述す
る「リモート自動」モードおよび「全自動」モードにお
いて、各個別センサ7aからの検知出力に基づいて、磁
気テープで構成される軌道上に沿って走行するように制
御される。
【0030】また、本体1の上面やや前部には、本体1
の直径より小の略円柱形状に形成された突出台8が設け
られ、突出台8の周面には、本体1にある周囲の障害物
を検知するための障害物検知センサ9が設けられてい
る。障害物検知センサ9は、たとえば超音波によって障
害物を検知する複数の超音波センサによって構成され、
超音波センサは、突出台8の周面に所定の間隔をおいて
たとえば6個内装されている。超音波センサは、超音波
を放射し、かつ反射した音波を検出するたとえば圧電セ
ラミックスからなり、障害物の有無および障害物との距
離を計測する。この走行誘導装置では、障害物との距離
に応じてたとえば走行を停止したり音声を出力したりす
るように制御される。なお、突出台8の上面には、たと
えばアニメのキャラクタ人形等が設置されていてもよ
い。
【0031】本体1の上面やや後部には、各種の設定を
行うためのパネル状の操作部11が形成されている。操
作部11は、この走行誘導装置に対して動作設定を行う
ものであり、後述するように、各種のモードスイッチ等
が配置されている。
【0032】また、本体1の上面であって操作部11の
左右近傍には、複数の小孔群12が形成されており、小
孔群12に対応した本体1内部には、図示しないスピー
カが設けられている。
【0033】本体1の下部周面には、本体1を保護する
ためにそれを覆うように設けられたバンパ13が備えら
れている。バンパ13は、たとえば硬質ウレタン製であ
って、その内部には図示しない接触センサが設けられて
いる。この接触センサは、表面の歪みを検出することの
できる複数の圧電シートからなり、バンパ13に何らか
の障害物が接触した場合に、圧電シートが歪むことによ
ってその接触を検知する。この走行誘導装置では、バン
パ13に障害物が接触すると、その走行を停止するよう
に制御される。
【0034】本体1内部には、図2に示すように、駆動
車輪3,4を駆動させるための直流モータ14,15
と、直流モータ14,15を回転駆動するための動力源
となるバッテリ16,17とが、各駆動車輪3,4ごと
にそれぞれ2つずつ設けられている。本体1の周面に
は、このバッテリ16,17に対して充電を行うときの
プラグ差し込み口となるコンセント18が形成されてい
る。
【0035】ハンドル2は、所定の長さを有する棒状部
材2aを有し、棒状部材2aの一端は本体1の支持部材
19によって支持されて取り付けられている。ハンドル
2は、具体的には、鉛直方向に俯仰自在とされ、適当な
傾斜角度で固定可能とされている。
【0036】また、ハンドル2は、水平方向に所定角度
の範囲内で偏移可能とされている(図1の矢印B参
照)。本体1の内部には、たとえばエンコーダと受発光
素子とからなる角度検出手段としての図示しない角度検
出センサが設けられ、この角度検出センサは、水平方向
におけるハンドル2の偏移角度を検出する。この走行誘
導装置では、後述する「手動」モードにおいて、上記角
度検出センサからの検出出力に基づいて走行方向を決定
するよう制御(以下、この制御を「舵制御」という。)
されるようになっている。
【0037】また、これとは別に、ハンドル2には、本
体1内部に、このハンドル2を水平方向に強制的に振れ
さすための振れ用モータ(図示せず)が設けられてい
る。すなわち、後述する「リモート自動」モードおよび
「全自動」モードでは、たとえば、走行中の本体1が軌
道上でカーブにさしかかったとき、上述した磁気誘導セ
ンサ7によってそれを検知すると、その検知出力に基づ
いてハンドル2がカーブする方向と同一方向に自動的に
振れるようになっている。これにより、障害者は、ハン
ドル2の振れにより走行方向が変化することを認識でき
る。なお、このハンドル2の振れ制御は、「手動」モー
ドでは働かず、「手動」モードでは上記したハンドル2
の舵制御が働くようになっている。
【0038】一方、ハンドル2の他端には、ハンドル2
の棒状部材2aに対して直交方向に延びた略円柱形状の
把持部としてのグリップ21が形成されている。グリッ
プ21は、その中間部にハンドル2の棒状部材2aが固
定され、障害者から見て右側のグリップ21aは、段階
的に回転するように支持されている。すなわち、後述す
る「リモート自動」モードおよび「手動」モードにおい
て、右側のグリップ21aを回転させることにより本体
1の速度調整が可能なようにされている。より具体的に
は、障害者がグリップ21を手前方向に所定角度、回転
させるごとに走行速度が増すようになっている。なお、
左側のグリップ21bには、上記のような速度調整に関
する機構は設けられていないが、左側のグリップ21b
にも設けるようにしてもよい。
【0039】また、各グリップ21a,21bには、走
行中に障害者がハンドル2を手放したことを検知するた
めの図示しない手放し検知センサが設けられている。す
なわち、この手放し検出センサは、その表面近傍に内装
された、歪みを検出するための圧電シートからなり、障
害者の把持状態を検出する。この走行誘導装置では、障
害者がハンドル2のグリップ21a,21bを手放すと
本体1の走行が停止するようになっている。
【0040】棒状部材21aは、その中間部21bにお
いて折れ曲がり自在とされ、図3の点線で示すように、
本体1周面において上下方向に延びるように形成された
凹部22に対して、折り畳み可能に収容されるようにな
っている。
【0041】図5は、この走行誘導装置の電気的構成を
示すブロック図である。本体1は、CPU31を有し、
CPU31には、記憶手段としてのROM32、RAM
33、およびインターフェース34がバスライン35を
介してそれぞれ接続され、インターフェース34には、
各駆動車輪用モータ14,15、ハンドル振れ用モータ
23、音声制御部24、磁気誘導センサ7、操作部1
1、障害物検知センサ9、接触センサ25、ハンドル2
の角度検出センサ26、および手放し検出センサ27が
それぞれ接続されている。また、音声制御部24には、
スピーカ28が接続されている。なお、図示しないが、
本体1には、上記各部に電源電圧を供給するための電源
部がさらに設けられており、電源部は、バッテリ16,
17からの供給電圧によって駆動される。
【0042】CPU31は、この走行誘導装置の制御中
枢となるものであり、ROM32に記憶されているプロ
グラムデータや、操作部11や各センサからの入力に基
づいて各部の動作制御やデータ処理を行う。
【0043】ROM32は、この走行誘導装置を起動さ
せるためのブートプログラム、および音声データ等を記
憶している。この音声データは、走行する障害者に対し
て出力する音声としてのデータであり、必要に応じてC
PU31によって読み出される。
【0044】RAM33は、変数データ等を一時記憶
し、CPU31にワークエリアを提供する。具体的に
は、たとえば走行開始時に設定される走行する際のモー
ド等が一時的に記憶される。
【0045】操作部11は、たとえば図6に示すよう
に、電源スイッチ41、走行を開始するためのスタート
スイッチ42、音声の音量を調整するためのボリューム
つまみ43、および走行する際のモードを設定するため
の複数のモードスイッチ44等を備えている。上記各ス
イッチの操作によって入力された操作信号は、CPU3
1に送られる。
【0046】音声制御部24は、CPU31の指示によ
りROM32から読み出されて送られる音声データを音
声信号に変換し、その音声信号をスピーカ28に供給す
る。スピーカ28は、音声制御部24から供給された音
声信号を音声にして外部に出力する。
【0047】磁気誘導センサ7、障害物検知センサ9、
接触センサ25、ハンドル角度検知センサ26、および
手放し検知センサ27による検知出力は、それぞれCP
U31に送られる。CPU31は、各センサにおける検
知出力に基づいて、たとえば本体1の走行を停止したり
音声を出力したりする制御を行う。
【0048】次に、この走行誘導装置の使用方法と、C
PU31における制御動作とを、図7〜13に示すフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0049】まず、この走行誘導装置は、たとえば体育
舘等において磁気テープが床等に貼設されている場所に
おいて用いられる。なお、磁気テープは、無端状に連続
して、たとえば距離が数百mの円周状に形成されること
が望ましい。また、この走行誘導装置は、後述するよう
に、モード設定により磁気テープのない場所においても
使用可能である。
【0050】この走行誘導装置では、図7のステップS
1に示すように、「リモート自動」モード、「全自動」
モード、および「手動」モードといった各種のモードが
モードスイッチ44(図6参照)により設定可能とされ
ている。具体的には、「リモート自動」モードでは、本
体1は磁気テープに沿って走行し、障害者はハンドル2
を掴みながら走行する本体1の後について走り、かつハ
ンドル2による速度調整が可能とされる。
【0051】「全自動」モードでは、本体1は磁気テー
プに沿って走行するが、障害者はハンドル2を把持せ
ず、たとえば本体1から発せられる音声指示に従い、本
体1とは独立して走行する。この場合、本体1は、障害
者の走行するペースに応じて速度調整を自動的に行う。
【0052】また、「手動」モードでは、本体1は軌道
上以外の任意な場所を走行でき、ハンドル2による速度
調整および舵調整が可能とされる。
【0053】まず、「リモート自動」モードについて説
明する。補助者が操作部11の電源スイッチ41を投入
すると、CPU31は、各モードのうちいずれのモード
用スイッチが押下されたか否かの判別処理を行う(ステ
ップS1)。
【0054】まず、補助者による操作部11における操
作によって「リモート自動」スイッチ44aが押下され
た場合、その操作信号は、操作部11からCPU31に
送られる。これにより、CPU31は、「リモート自
動」スイッチ44aが押下されたと判別し、「リモート
自動」モードで走行する旨を認識する。
【0055】「リモート自動」モードが設定されると、
CPU31は、スタート制御処理(ステップS10)、
軌道修正制御処理(ステップS20)、衝突防止制御処
理(ステップS30)、およびグリップ2aによる速度
制御処理(ステップS40)を行う。なお、図7に示す
フローチャートでは、上記処理が時系列的に行うように
示されているが割り込み的に行われてもよい。
【0056】ステップS10のスタート制御処理では、
図8に示すように、CPU31は、「スタート」スイッ
チ42が押下されたか否かの判別を行う(ステップS1
1)。ここで、補助者は、「リモート自動」スイッチ44
aの押下後、本体1内に折り畳まれて収容されていたハ
ンドル2を取り出し、ハンドル2が直線状になるような
所定状態に組立てた後、障害者にハンドル2のグリップ
21を掴ませ、走行する方向を指示する。このとき、グ
リップ21の手放し検知センサ27が障害者によってグ
リップ21が把持されたことを検出し、その旨をCPU
31に送る。
【0057】このようにして、障害者の準備ができれ
ば、補助者は、「スタート」スイッチ42を押下する。
CPU31は、この入力によりその旨を認識し(ステッ
プS11:YES)、各モータ14,15に対して駆動
信号を送出する(ステップS12)。これにより、各モ
ータ14,15が回転するとともに、駆動車輪3,4が
回転し始め、本体1が移動を開始する。この場合、CP
U31は、駆動制御手段として機能する。
【0058】また、CPU31は、各モータ14,15
を駆動させると同時に、音声により障害者に対して報知
する(ステップS13)。CPU31は、補助者による
「スタート」スイッチ42の押下を認識したとき、RO
M32から音声データを読み出し、音声制御部24に送
る。音声制御部24では、CPU31から送られた音声
データを音声信号に変換し、スピーカ28に送る。する
と、スピーカ28からは、たとえば、「スタートしま
す」等と音声出力される。これにより、障害者は、本体
1が走行し出すことを認識することができる。
【0059】本体1が走行し出すと、障害者はそれにと
もない走行する。この場合、障害者は、ハンドル2によ
って引っ張られながら走行する。そのため、障害者は、
伴走者なしでランニングの練習を行うことができる。し
たがって、伴走者の負担を軽減することができる。
【0060】また、この場合、CPU31は、ゆっくり
としたスピードから徐々に加速し、予め定める一定速度
になればこれを維持するように、モータ14,15に対
して駆動信号を送出する。このように、障害者にとって
は、スタート直後に急激に速い速度で引っ張られないた
め、安心して走行することができる。
【0061】続いて、ステップS20の軌道修正制御処
理では、本体1が磁気テープに沿って走行するよう処理
が行われる。具体的には、図9に示すように、磁気誘導
センサ7のうち中央にある個別センサ7aが磁気テープ
を検出しているか否かの判別処理を行う(ステップS2
1)。
【0062】すなわち、図14(a) に示すように、たと
えば磁気テープTが直線状に延びており、本体1がその
上を通過する場合、磁気誘導センサ7のほぼ中央に位置
する個別センサ7aが磁界を検出する。一方、図14
(b) に示すように、磁気テープTがカーブを描くように
設けられており、本体1がその上を通過する場合、比較
的端側にある個別センサ7aが磁界を検出することにな
る。
【0063】CPU31は、磁気誘導センサ7の各個別
センサ7aからの検知出力を常時監視し、いずれの個別
センサ7aから検知出力があるか否かを判別することに
より、磁気テープがカーブしていることを認識する。
【0064】CPU31は、中央に位置する個別センサ
7aから検知出力がないことによって本体1がカーブに
さしかかったと判別すると(ステップS21:YE
S)、モータ14,15の駆動制御を行う(ステップS
22)。たとえば、右方向にカーブする場合は、左車輪
4用のモータ15の回転速度を、右車輪3用のモータ1
4の回転速度より早くし、本体1が右方向に方向を変え
るように制御する。一方、中央に位置する個別センサ7
aからの検知出力がある場合、次の衝突防止制御処理
(ステップS30)に進む。
【0065】上記車輪3,4の回転速度が異なることに
より、本体1が再び直線状の磁気テープ上を走行するよ
うになれば、車輪3,4の回転速度を同等な回転速度に
なるようにする。すなわち、この走行誘導装置では、磁
気誘導センサ7の中央にある個別センサ7aが通常状態
において磁気テープを検知するように、車輪3,4を駆
動制御される。これにより、本体1は磁気テープに沿っ
て走行することができ、障害者は、予め決められた軌道
上を走ることになる。したがって、障害者は、安全にラ
ンニングを行うことができる。
【0066】CPU31は、上記のように軌道上におい
てカーブを検出すると、それに応じてハンドル2の振れ
制御を行う(ステップS23)。具体的には、磁気誘導
センサ7によってカーブを検知すると、その検知出力に
基づいてカーブする方向と同一方向にハンドル2が振れ
るように、ハンドル振れ用モータ23を駆動させる。ま
た、磁気テープがカーブから直線状になると、ハンドル
振れ用モータ23の回転方向を反転させ、ハンドル2を
初期状態に戻す。
【0067】このように、ハンドル2の振れ制御によれ
ば、障害者は、ハンドル2の振れる方向によって走行す
る方向が変化することを認識できる。そのため、障害者
は、走行する方向を予想でき、ランニングする上で走行
しやすいといった利点がある。なお、上記ハンドル2が
振れる代わりに、ハンドル2が軸方向に回転して把持部
21が傾くことにより、障害者に対してカーブする方向
を認識させるようにしてもよい。
【0068】次いで、CPU31は、本体1が軌道を逸
脱しないか否かの判別を行う(ステップS24)。すな
わち、本体1の走行速度が速すぎて、本体1が軌道上の
カーブの曲がり具合に追従できない場合、本体1が軌道
を逸脱してしまう場合がある。CPU31は、磁気誘導
センサ7によって磁気テープが検知できなくなることに
よって、上記軌道の逸脱を認識することができる。
【0069】すなわち、CPU31は、磁気誘導センサ
7の各個別センサ7aからの出力がなくなると、軌道か
ら本体1が逸脱したと判別する(ステップS24:YE
S)。これにより、CPU31は、モータ14,15に
対してその駆動を停止する旨の信号を送り、車輪3,4
を停止させ、本体1の走行を停止させる。そして、処理
は、ステップS10のスタート制御処理に戻る。
【0070】この処理により、本体1が軌道を逸脱して
そのまま所望外の方向に進行することを防止することが
でき、たとえば壁との衝突を回避することができる。そ
のため、障害者の安全を確保することができる。なお、
本体1を停止させる場合、徐々に速度を落としてから停
止させるようにしてもよい。本体1が急停止すると、障
害者が本体1に衝突する可能性が高くなるからである。
【0071】また、本体1が停止する場合、音声により
障害者へ報知するようにしてもよい。CPU31は、本
体1が軌道から逸脱したことを認識したとき、スピーカ
28から、たとえば「停止します」等と音声出力させ
る。これにより、障害者は、本体1が停止することを認
識でき、必要に応じて立ち止まることができる。
【0072】続いて、CPU31は、衝突防止制御処理
(ステップS30)、すなわち、障害物との衝突を回避
するための処理を行う。具体的には、CPU31は、障
害物検知センサ9からの検知出力を監視し、図10に示
すように、障害物検知センサ9によって検知される障害
物との距離がF1(たとえば5m)以下に達したか否か
を判別する(ステップS31)。
【0073】たとえば、図15に示すように、軌道上に
荷物Pが置かれていた場合、障害物検知センサ9は、本
体1の走行中に荷物Pを検出するとともに荷物Pとの距
離を計測する。そして、荷物Pと本体1との距離がF1
以下に達したとき、障害物検知センサ9は、その旨をC
PU31に出力する。この場合、障害物検知センサ9
は、障害物計測手段として機能する。
【0074】この出力により、CPU31は、荷物Pと
本体1との距離がF1以下に達したことを判別し(ステ
ップS31:YES)、障害者に対してたとえば「衝突
しそうです」といった音声による警告やブザーの鳴動に
よる警報をスピーカ28より出力させる(ステップS3
2)。これにより、障害者は、何らかの傷害物と衝突し
かかっていることを認識できる。そして、障害者は、後
述する速度制御処理によって本体1の速度を遅くした
り、停止させたりすることができる。
【0075】その後、本体1がさらに走行し続け、荷物
Pとの距離がF2(たとえば0.5m)以下に達したこ
ととを障害物検知センサ9が検知し、CPU31がその
旨を判別した場合(ステップS33:YES)、CPU
31は、モータ14,15の回転を停止させ、本体1の
走行を停止させる(ステップS34)。このとき、本体
1が停止する旨を音声により報知出力してもよい。上記
処理により、本体1と荷物Pとの衝突が回避でき、安全
性を図ることができる。
【0076】また、この衝突防止制御処理では、何らか
の障害物が本体1のバンパ13に接触したときには、走
行を停止するようにする。すなわち、CPU31は、接
触センサ25からの検知出力を監視し、バンパ13に何
らかの障害物が接触あるいは衝突等したか否かを判別す
る(ステップS35)。接触センサ25は、障害物が接
触等したことを検知した場合、CPU31に検知信号を
送る。この検知信号により、CPU31は、障害物に接
触あるいは衝突等したと判別し(ステップS35:YE
S)、この場合もモータ14,15を停止させる(ステ
ップS34)。
【0077】さらに、衝突防止制御処理では、障害者が
ハンドル2を手放したときには、走行を停止するように
する。具体的には、ハンドル2のグリップ21a,21
bに内装されている手放し検知センサ26によって、障
害者がハンドル2を手放したかどうかが検知される。通
常、走行中では、障害者は、ハンドル2における右側の
グリップ21aまたは左側のグリップ21bを掴んでお
り、手放し検知センサ26はその状態を検知している。
ところが、障害者がハンドル2を手放すと、手放し検知
センサ27からその検知出力がなくなる。CPU31
は、この検出信号がなくなったことを認識し、障害者が
ハンドル2を手放したと判別し(ステップS36:YE
S)、モータ14,15を停止させる(ステップS3
4)。したがって、障害者が走行を中止したいとき、ハ
ンドル2を手放すだけでよく、また本体1がそのまま暴
走することを防止することができる。
【0078】次いで、ステップS40において、グリッ
プ21aによる速度制御処理、すなわち、本体1の走行
速度を可変する処理を行う。具体的には、図11に示す
ように、CPU31は、グリップ21aから速度を可変
するための入力信号が入力されたか否かを判別する(ス
テップS41)。たとえば、障害者が本体1の走行速度
が遅すぎて物足りないと感じた場合は、速度を上げるた
めの操作(グリップ21aを手前側に回転させる)を行
う。これにより、CPU31には、グリップ21aを通
じて速度を上げる旨の信号が入力されたと判別し(ステ
ップS41:YES)、各モータ14,15に対し、そ
の回転を上げるよう信号を出力する(ステップS4
2)。
【0079】逆に、障害者にとって本体1の走行速度が
速すぎて負担になる場合には、速度を下げるための操作
(グリップ21aを奥行き方向に回転させる)を行う。
この場合、CPU31は、ハンドル2を通じて速度を下
げる旨の信号が入力されたと判別し(ステップS41:
YES)、各モータ14,15に対しその回転を下げる
よう信号を出力する(ステップS42)。これにより、
障害者は、自己の所望する速度を容易に設定でき、自己
のペースに合わせて本体1の走行速度を調整することが
できる。
【0080】次に、「全自動」モードについて説明す
る。図7のステップS1に戻り、補助者が操作部11の
「全自動」スイッチ44bを押下すれば、CPU31がそ
れを判別し、「全自動」モードに設定される。
【0081】この「全自動」モードでは、スタート制御
処理(ステップS10)、軌道修正制御処理(ステップ
S20)、衝突防止制御処理(ステップS30)、およ
び障害者の位置による速度制御処理(ステップS50)
が行われる。スタート制御処理、軌道修正制御処理、衝
突防止制御処理は、上記した「リモート自動」モードで
行われる各処理と同様である。ただし、この「全自動」
モードでは、ハンドル2は用いられないため、軌道修正
制御処理においては、ハンドル2の振れ処理(ステップ
S23)は行われないよう制御される。また、衝突防止
制御処理において、ハンドル2の手放し検知センサ27
からの入力処理(ステップS36)は無視されるよう制
御される。
【0082】この「全自動」モードでは、ハンドル2は
折り畳まれ本体1内に収納される。そのため、CPU3
1は、走行する障害者を誘導するために、スピーカ28
からたとえば「ピッ、ピッ」といった笛の音を常時出力
する。これらの音声出力により、障害者は、走る方向が
認識でき、本体1について走行することができる。
【0083】この「全自動」モードでは、ハンドル2の
速度制御に代わり、図12に示すように、障害者の位置
による速度制御処理が行われる。具体的に説明すると、
図16に示すように、走行する障害者Mが誤って本体1
の側方を走行したとすると、障害物検知センサ9のうち
側方を検知するセンサが障害者Mを検知するとともに障
害者Mとの距離を計測し、その旨をCPU31に出力す
る(ステップS51:YES)。この場合、障害物検知
センサ9は、被誘導者計測手段として機能する。
【0084】そして、障害者Mが本体1に近づいて、障
害物検知センサ9が、たとえば障害者Mとの距離がS1
(たとえば0.5m)以下に達したことを検知したとき
(ステップS52:YES)、CPU31は、スピーカ
28からその旨の警報を、たとえば「接近しすぎです」
とのメッセージとして音声出力させる(ステップS5
3)。
【0085】一方、障害者Mが本体1から離れすぎて、
障害物検知センサ9が、本体1との距離がS2(たとえ
ば2.5m)以上に達したことを検知したとき、CPU
31は、たとえば「離れすぎです」とのメッセージを音
声出力させる。これにより、障害者は、本体1の側方に
おいて本体1との距離をほぼ一定に保ちながら走ること
ができる。また、障害者は、音声が発せられた方向から
自己が本体1の側方を走っていることがわかる。
【0086】また、図17に示すように、走行する障害
者Mが誤って本体1の後方を走行したとすると、障害物
検知センサ9のうち後方を検知するセンサが、障害者M
を検知するとともに、障害者Mとの距離を計測し、その
旨をCPU31に出力する(ステップS54:YE
S)。次いで、後方を検知するセンサは、本体1との距
離がR1(たとえば0.5m)以下に達したことを検出
したとき(ステップS55:YES)、CPU31はモ
ータ14,15の回転を制御し、本体1の走行速度を上
げるようにする(ステップS56)。これは、障害者M
が本体1に近づきすぎて、障害者Mが本体1と衝突する
ことを防止するためである。
【0087】また、後方を検知するセンサは、本体1と
の距離がR2(たとえば2.5m)以上に達したことを
検出したとき(ステップS57:YES)、CPU31
はモータ14,15の回転を制御し、本体1の走行速度
を下げるようにする(ステップS58)。これは、障害
者Mが本体1から遠ざかるすぎることを防止するためで
ある。これらの処理により、本体1は、後方に位置する
障害者との距離をほぼ一定に保つことができる。
【0088】さらに、後方を検知するセンサは、本体1
との距離がR3(たとえば5m)以上になったことを検
出したとき(ステップS59:YES)、CPU31
は、音声出力するとともに(ステップS60)、モータ
14,15の回転を停止し本体1を停止させるよう制御
する(ステップS61)。
【0089】このように、「全自動」モードでは、障害
者が側方あるいは後方において、本体1に近づきすぎた
り遠ざかりすぎたりした場合に、音声によって障害者に
その旨を報知する。また、本体1は、障害者の走る速さ
に応じて速度調整を行うので、本体1と障害者との距離
を一定に保ちながら、障害者を誘導することができる。
【0090】また、障害者は、ハンドル2に把持せずに
誘導されるので、ハンドル2を把持して走行するといっ
た煩わしさから開放される。しかも、障害者は、本体1
の走行速度を可変する必要がなく、自己のペースでラン
ニングを行うことができる。なお、上記した障害物検知
センサ9によって検知され、音声出力等を行う基準とな
る距離の値は、上記の値に限らず、任意に設定入力でき
るにしてもよい。
【0091】次に、「手動」モードについて説明する。
図7のステップS1に戻り、補助者が操作部11の「手
動」スイッチ44cを押下すれば、CPU31がそれを
判別し、「手動」モードに設定される。
【0092】この「手動」モードでは、スタート制御処
理(ステップS10)、衝突防止制御処理(ステップS
30)、グリップ21aによる速度制御処理(ステップ
S40)、およびハンドル2による舵制御処理(ステッ
プS70)が行われる。スタート制御処理、衝突防止制
御処理、グリップ21aによる速度制御処理は、上記し
た「リモート自動」モードと同様である。ただし、この
「手動」モードでは、ハンドル2を用いて障害者が方向
を設定するので、軌道修正制御処理においては、ハンド
ル2の振れ処理(ステップS23)は行われないよう制
御される。
【0093】この「手動」モードが上記した2つのモー
ドと大きく異なる点は、本体1の走行における軌道修正
が行われない点にある。すなわち、本体1による軌道修
正制御処理に代わり、ハンドル2による舵制御処理によ
って、障害者は、任意な場所に移動しながら走行するこ
とができる。
【0094】ハンドル2による舵制御処理では、図13
に示すように、ハンドル角度検知センサ26が水平方向
におけるハンドル2の偏移角度を検出すると、CPU3
1に伝える。この検知により、CPU31は、ハンドル
2が障害者により振られたと判別し(ステップS71:
YES)、モータ14,15を駆動させ、本体1の走行
方向を変化させる(ステップS72)。具体的には、た
とえば、障害者がハンドル2を左方向に偏移させれば、
右車輪3用のモータ14の回転速度を左車輪4用のモー
タ15の回転速度より早くし、本体1が左方向に進行方
向を変えるように制御する。
【0095】このように、水平方向におけるハンドル2
の偏移によって、本体1の走行方向を決定することがで
きるので、障害者は、任意の方向に本体1を向けて本体
1を走行させることができる。なお、この場合でも、障
害物検知センサ9等により、障害物との衝突は回避でき
るので、障害者は安心して走ることができる。また、障
害者がハンドル2を水平方向に振る代わりに、把持部2
1を傾けることにより、走行方向が決定できるように制
御してもよい。
【0096】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施
形態においては、本体1から空間に出力された音声によ
り障害者に報知したが、たとえば無線装置を用い、障害
者に直接報知するようにしてもよい。具体的には、本体
1に送信装置を具備し、障害者にイヤホンと携帯用の受
信装置とを装着させることにより、無線によって音声を
伝達する。あるいは、ハンドル2に沿って、たとえばR
S232Cケーブルを配設し、有線によって音声を伝達
するようにしてもよい。
【0097】また、本体1やハンドル2の形状、各セン
サの原理、動作等は、上記した上記実施形態に限るもの
ではない。また、ハンドル2は、適当な長さに伸縮自在
とされてもよく、ハンドル2には、本体1に対して走行
モードを切り換え可能なようにモードスイッチが設けら
れてもよい。また、上記実施形態では、ハンドル2を用
いたが、これに代わり、紐やロープ等でもよい。上記車
輪は、たとえばキャタピラ等で構成されてもよい。
【0098】また、上記実施形態では、被検出体として
床に貼設された磁気テープを用いたが、これに限らず、
たとえば屋外灯や電柱等に設けられたものでもよく、あ
るいは電波を発信するビーコン等でもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る障害者用走行誘導装置の斜視図
である。
【図2】図1に示す本体の正面図である。
【図3】図1に示す本体の側面図である。
【図4】図1に示す本体の下面図である。
【図5】障害者用走行誘導装置の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図6】操作部の構成を示す図である。
【図7】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図8】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図11】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図12】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図13】CPUの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図14】磁気誘導センサと磁気テープとの関係を示す
模式図である。
【図15】衝突防止制御処理を説明するための図であ
る。
【図16】障害者の位置による速度制御処理を説明する
ための図である。
【図17】障害者の位置による速度制御処理を説明する
ための図である。
【図18】従来の障害者用走行誘導装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 本体 2 ハンドル 3,4 車輪 7 磁気誘導センサ 9 障害物検知センサ 21 グリップ 26 ハンドル角度検出センサ 31 CPU 32 ROM
フロントページの続き Fターム(参考) 3F059 AA10 BB05 BB07 BC00 BC06 CA05 DA08 DC08 DD08 DD18 FC00 FC02 3F060 AA10 CA06 CA12 5H301 AA01 AA09 BB20 DD06 EE06 GG07 JJ01 LL01 LL07 LL08 LL11 LL14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と、この本体から延びるように支持
    されて設けられた、被誘導者を誘導するための誘導具と
    を備える障害者用走行誘導装置であって、 上記本体は、自立走行を行うために上記本体に対して支
    持されて設けられた車輪と、 上記車輪の駆動を制御する駆動制御手段とを備えること
    を特徴とする、障害者用走行誘導装置。
  2. 【請求項2】 外部の障害物までの距離を計測する障害
    物計測手段をさらに備え、 上記駆動制御手段は、上記障害物計測手段によって計測
    された距離に基づいて上記車輪を駆動制御する、請求項
    1に記載の障害者用走行誘導装置。
  3. 【請求項3】 上記本体は、この本体の走行軌道を規定
    する被検出体を検出するための軌道検出手段をさらに備
    え、 上記駆動制御手段は、上記軌道検出手段による検出結果
    に基づいて上記車輪を駆動制御し上記本体の走行方向を
    決定する、請求項1または2に記載の障害者用走行誘導
    装置。
  4. 【請求項4】 上記駆動制御手段は、上記障害物計測手
    段による計測結果または上記軌道検出手段による検出結
    果に基づいて、上記車輪の回転を停止させる、請求項3
    に記載の障害者用走行誘導装置。
  5. 【請求項5】 複数種類の音声データを記憶する記憶手
    段と、 上記障害物計測手段による計測結果または上記軌道検出
    手段による検出結果に基づいて、上記記憶手段に記憶さ
    れた音声データを選択的に読み出し、上記音声データを
    音声に変換して出力する音声出力手段とをさらに備え
    る、請求項3または4に記載の障害者用走行誘導装置。
  6. 【請求項6】 上記誘導具は、棒状部材と、この棒状部
    材の一端に設けられた把持部とを有し、 上記把持部には、操作信号を入力するための入力手段が
    設けられ、 上記駆動制御手段は、上記入力手段によって入力された
    操作信号に基づいて、上記車輪を駆動制御し上記本体の
    走行速度を決定する、請求項1ないし5のいずれかに記
    載の障害者用走行誘導装置。
  7. 【請求項7】 水平方向における上記誘導具の偏移角度
    を検出する角度検出手段を備え、 上記駆動制御手段は、上記角度検出手段によって検出さ
    れた偏移角度に基づいて、上記車輪を駆動制御し上記本
    体の走行方向を決定する、請求項1または2に記載の障
    害者用走行誘導装置。
  8. 【請求項8】 自立走行を行うために本体に対して支持
    されて設けられた車輪と、 上記車輪の駆動を制御する駆動制御手段と、 走行する被誘導者までの距離を計測する被誘導者計測手
    段とを備え、 上記駆動制御手段は、上記被誘導者計測手段による計測
    結果に基づいて上記車輪を駆動制御することを特徴とす
    る、障害者用走行誘導装置。
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