JP2002006785A - 広告提供方法およびシステム、データ処理方法、情報記憶媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 顧客の状態を推測して適切な商品広告を提供
する。 【解決手段】 検出対象が相互に相違する複数の検出セ
ンサで顧客の複数の状態を個々に検出し、これら複数の
検出結果を組み合わせて顧客の一つの状態を推測するこ
とにより、顧客の状態を良好な確度で推測して適切な商
品広告を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、顧客に広告を提供
する広告提供方法およびシステム、広告提供システムの
データ処理方法、広告提供システムのコンピュータのた
めのソフトウェアが格納されている情報記憶媒体、に関
する。

【０００２】

【従来の技術】現在、広告は顧客に各種の手法で提供さ
れているが、その顧客ごとに適切な広告をリアルタイム
に提供することは実行されていない。

【０００３】このような課題を解決するため、特開平９
−２８８６９９号公報には、顧客を撮像して画像処理に
より客層を推測し、この推測結果に対応した広告を顧客
に提供することが開示されており、顧客が試用する商品
から客層を推測することも開示されている。

【０００４】また、特開平１１−５２９０１号公報に
は、気温や騒音などを環境センサで検出し、これに対応
する広告を表示することが開示されている。これらの公
報に開示された広告提供方法では、顧客に提供する広告
をリアルタイムに選定できるので、広告による宣伝効果
を向上させることができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平９−２
８８６９９号公報や特開平１１−５２９０１号公報など
に開示された広告提供方法では、一個の検出センサの検
出結果から顧客の状態を推測しているので、その確度が
低く顧客に適切な広告を提供することは実際には困難で
ある。

【０００６】また、顧客の状態には時間により変化する
ものがあるが、これに対処することが上記公報の広告提
供方法では困難である。例えば、特開平１１−５２９０
１号公報には、温度センサにより顧客の周囲の気温を検
出し、顧客が暑いか寒いかを推測することが開示されて
いる。しかし、人間が体感する暑さや寒さは単純に気温
のみには依存しておらず、例えば、前日との温度差など
も多大に影響する。

【０００７】さらに、顧客に広告を提供できる位置およ
びタイミングには、顧客の情報を検出することが困難な
場合もあり、反対に、顧客の情報を検出できる位置およ
びタイミングには、顧客に広告を提供することが困難な
場合もあるが、これに対処することも上記公報の広告提
供方法では困難である。

【０００８】本発明は上述のような課題に鑑みてなされ
たものであり、顧客に適切な広告を良好な確度で提供で
きる広告提供方法およびシステム、広告提供システムの
データ処理方法、広告提供システムのコンピュータのた
めのソフトウェアが格納されている情報記憶媒体、の少
なくとも一つを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の広告提供方法で
は、顧客の各種の状態に対応させて各種の商品広告を用
意しておき、顧客の状態を推測して対応する商品広告を
データ出力する。そして、本発明の第一の広告提供方法
では、検出対象が相互に相違する複数の検出センサで顧
客の複数の状態を個々に検出し、これら複数の検出結果
を組み合わせて顧客の一つの状態を推測するので、顧客
の状態が良好な確度で適切に推測される。

【００１０】本発明の第二の広告提供方法では、少なく
とも一個の検出センサで顧客の状態を複数のタイミング
に検出し、これら複数の検出結果を組み合わせて顧客の
一つの状態を推測するので、顧客の状態の変化などが推
測される。

【００１１】本発明の第三の広告提供方法では、少なく
とも一個の検出センサで顧客の状態を所定のタイミング
に所定の位置で検出し、この検出結果から顧客の状態を
推測し、この推測結果に対応して検出とは相違するタイ
ミングに相違する位置で顧客に商品広告をデータ出力す
る。このため、顧客の状態が適切な位置で適切なタイミ
ングに検出され、商品広告が顧客に適切な位置で適切な
タイミングにデータ出力される。

【００１２】また、本発明の広告提供方法としては、上
述の第一から第三の広告提供方法が適宜組み合わされ
る。また、上述の検出センサは、顧客の個人的な状態を
検出することが可能であり、顧客の周囲の環境の状態を
検出することも可能である。このような検出センサの検
出対象としては、臭気、重量、温度、湿度、風速、金属
の有無、磁力、電波、画像、位置、等が可能である。

【００１３】なお、本発明で云う商品広告とは、有形無
形の商品を宣伝するものであれば良く、テキスト、静止
画像、動画、音声、これらの組み合わせ、等で表現され
る。また、顧客の状態とは、体温などの顧客の個人的な
状態の他、顧客が位置する環境の気温などの、顧客の周
囲の環境の状態も許容する。

【００１４】また、本発明で云う各種手段は、その機能
を実現するように形成されていれば良く、例えば、所定
の機能を発生する専用のハードウェア、所定の機能がプ
ログラムにより付与されたコンピュータ、プログラムに
よりコンピュータの内部に実現された所定の機能、これ
らの組み合わせ、等を許容する。

【００１５】また、本発明で云う情報記憶媒体とは、コ
ンピュータに各種処理を実行させるためのプログラムが
ソフトウェアとして事前に格納されたハードウェアであ
れば良く、例えば、コンピュータを一部とする装置に固
定されているＲＯＭ(Read Only Memory)やＨＤＤ(Hard
Disc Drive)、コンピュータを一部とする装置に着脱自
在に装填されるＣＤ(Compact Disc)−ＲＯＭやＦＤ(Flo
ppy Disc)、等を許容する。

【００１６】また、本発明で云うコンピュータとは、ソ
フトウェアからなるプログラムを読み取って対応する処
理動作を実行できる装置であれば良く、例えば、ＣＰＵ
(Central Processing Unit)を主体として、これにＲＯ
ＭやＲＡＭ(Random Access Memory)やＩ／Ｆ(Interfac
e)等の各種デバイスが必要により接続された装置などを
許容する。

【００１７】なお、本発明でソフトウェアに対応した各
種動作をコンピュータに実行させることは、各種デバイ
スをコンピュータに動作制御させることなども許容す
る。例えば、コンピュータに各種データをデータ保存さ
せることは、コンピュータが事前に接続されているＲＡ
Ｍ等の情報記憶媒体に各種データを格納することや、コ
ンピュータが一部として具備している内部メモリに各種
データを格納することや、本発明の情報記憶媒体がＦＤ
等の場合に、そこにコンピュータが各種データを格納す
ること、等を許容する。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面を参
照して以下に説明する。本実施の形態の広告提供システ
ム１０は、図２に示すように、データ処理装置１１、第
一検出センサ１２、第二検出センサ１３、ディスプレイ
ユニット１４、スピーカユニット１５、等を具備してお
り、第一／第二検出センサ１２，１３とディスプレイ／
スピーカユニット１４，１５とがデータ処理装置１１に
接続されている。

【００１９】本実施の形態の広告提供システム１０は、
例えば、小型の広告塔などのように前面に一人の顧客が
位置する形状に形成されており、この顧客の位置に対向
するように第一／第二検出センサ１２，１３とディスプ
レイ／スピーカユニット１４，１５とが配置されてい
る。

【００２０】第一／第二検出センサ１２，１３は、検出
対象が相互に相違しており、顧客の複数の状態を個々に
検出してデータ処理装置１１にデータ出力する。例え
ば、第一検出センサ１２は、臭気センサからなり、化粧
品、煙草、発汗、アルコール、アセトアルデヒド、等の
臭気を検出する。第二検出センサ１３は、金属探知セン
サからなり、金属を検出する。

【００２１】ディスプレイユニット１４は、データ処理
装置１１からデータ入力される商品広告の画像データを
ドットマトリクス方式で表示出力し、スピーカユニット
１５は、データ処理装置１１からデータ入力される商品
広告の音声データを音声出力する。

【００２２】データ処理装置１１は、いわゆるパーソナ
ルコンピュータからなり、各検出センサ１２，１３と各
ユニット１４，１５とを統合制御する。このデータ処理
装置１１は、図３に示すように、コンピュータの主体と
なるハードウェアとしてＣＰＵ１０１を具備しており、
このＣＰＵ１０１には、バスライン１０２が接続されて
いる。

【００２３】このバスライン１０２には、ＲＯＭ１０
３、ＲＡＭ１０４、ＨＤＤ１０５、ＦＤ１０６が交換自
在に装填されるＦＤＤ(FD Drive)１０７、ＣＤ−ＲＯＭ
１０８が交換自在に装填されるＣＤドライブ１０９、キ
ーボード１１０、マウス１１１、ディスプレイ１１２、
通信Ｉ／Ｆ１１３、等のハードウェアが接続されてお
り、この通信Ｉ／Ｆ１１３に別体の第一／第二検出セン
サ１２，１３やディスプレイ／スピーカユニット１４，
１５が接続されている。

【００２４】本実施の形態のデータ処理装置１１では、
ＲＯＭ１０３、ＲＡＭ１０４、ＨＤＤ１０５、交換自在
なＦＤ１０６、交換自在なＣＤ−ＲＯＭ１０８、等のハ
ードウェアが情報記憶媒体に相当し、これらの少なくと
も一個に各種動作に必要な制御プログラムや各種データ
がソフトウェアとしてデータ記憶されている。

【００２５】例えば、ＣＰＵ１０１に各種の処理動作を
実行させる制御プログラムは、ＦＤ１０６やＣＤ−ＲＯ
Ｍ１０８に事前に格納されている。このようなソフトウ
ェアはＨＤＤ１０５に事前にインストールされており、
データ処理装置１１の起動時にＲＡＭ１０４に複写され
てＣＰＵ１０１に読み取られる。

【００２６】このようにデータ処理装置１１のＣＰＵ１
０１が適正なプログラムを読み取って各種の処理動作を
実行することにより、本実施の形態の広告提供システム
１０には、図１に示すように、広告記憶手段２１、状態
検出手段２２、状態推測手段２３、広告検索手段２４、
広告出力手段２５、等の各種手段が各種機能として論理
的に実現されている。

【００２７】広告記憶手段２１は、ＲＡＭ１０４等にデ
ータ保持されている制御プログラムに対応してＣＰＵ１
０１がデータ認識できるようにＨＤＤ１０５にデータ設
定された記憶領域などに相当し、顧客の各種の状態に対
応させた各種の商品広告をデータ記憶している。

【００２８】この商品広告は、例えば、販売商品や広告
メッセージの画像データや音声データなどのデータファ
イルからなり、顧客の客層が検索キーとしてデータ付与
されている。このように商品広告にデータ付与されてい
る客層は、例えば、おしゃれ、喫煙者、酒飲み、等とし
てデータ設定されている。

【００２９】状態検出手段２２は、ＣＰＵ１０１が上述
の制御プログラムに対応して第一／第二検出センサ１
２，１３を動作制御する機能などに相当し、顧客の第一
／第二の状態を第一／第二検出センサ１２，１３に個々
に検出させる。状態推測手段２３は、ＣＰＵ１０１が制
御プログラムに対応して所定のデータ処理を実行する機
能などに相当し、第一／第二検出センサ１２，１３の検
出結果を組み合わせて顧客の一つの状態を推測する。

【００３０】より具体的には、例えば、臭気センサから
なる第一検出センサ１２により顧客から化粧品の臭気が
検出されるとともに、金属探知センサからなる第二検出
センサ１３により顧客から金属反応が顕著に検出された
場合、顧客は化粧していて多数の貴金属を身に付けてい
る“おしゃれ”な人物と推測される。

【００３１】広告検索手段２４は、ＣＰＵ１０１が制御
プログラムに対応してＨＤＤ１０５を動作制御する機能
などに相当し、状態推測手段２３の推測結果に対応して
広告記憶手段２１から少なくとも一つの商品広告をデー
タ検索する。前述のように商品広告のデータファイルに
は各種の客層がデータ付与されているので、顧客が“お
しゃれ”な人物と推測されると、これに対応して“おし
ゃれ”な人物用の商品広告がデータ検索される。

【００３２】広告出力手段２５は、ＣＰＵ１０１が制御
プログラムに対応してディスプレイユニット１４やスピ
ーカユニット１５を動作制御する機能などに相当し、広
告検索手段２４がデータ検索した商品広告をディスプレ
イユニット１４の表示出力やスピーカユニット１５の音
声出力で顧客にデータ出力する。

【００３３】上述のような各種手段は、必要により通信
Ｉ／Ｆ１１３等のハードウェアを利用して実現される
が、その主体はＲＡＭ１０４等の情報記憶媒体に格納さ
れたソフトウェアに対応して、コンピュータのハードウ
ェアであるＣＰＵ１０１が機能することにより実現され
ている。

【００３４】このようなソフトウェアは、例えば、顧客
の各種の状態に対応させた各種の商品広告をＨＤＤ１０
５等にデータ記憶させること、顧客の第一／第二の状態
を複数の第一／第二検出センサ１２，１３に個々に検出
させること、その第一／第二の検出結果を組み合わせて
顧客の一つの状態を推測すること、この推測結果に対応
して少なくとも一つの商品広告をデータ検索すること、
このデータ検索された商品広告をディスプレイユニット
１４の表示出力やスピーカユニット１５の音声出力で顧
客にデータ出力すること、等の処理動作をＣＰＵ１０１
等に実行させるための制御プログラムとしてＲＡＭ１０
４等の情報記憶媒体に格納されている。

【００３５】上述のような構成において、本実施の形態
の広告提供システム１０による広告提供方法を以下に説
明する。まず、本実施の形態の広告提供システム１０
は、各種の商品広告のデータファイルがデータ登録さ
れ、そのデータファイルの各々に顧客の客層が検索キー
としてデータ付与される。このように商品広告がデータ
登録された広告提供システム１０は休憩所などに設置さ
れ、その前面に一人の顧客が所望により位置できる状態
とされる。

【００３６】そこで、本実施の形態の広告提供システム
１０の前面に一人の顧客が位置すると、図４に示すよう
に、この顧客から第一／第二検出センサ１２，１３によ
り第一／第二状態が個々に検出される。すると、データ
処理装置１１は、第一／第二検出センサ１２，１３によ
る第一／第二の検出結果から一つの客層を推測し、この
推測結果に対応して商品広告のデータファイルをデータ
検索する。

【００３７】このデータ処理装置１１でデータ検索され
た商品広告の画像データと音声データとがディスプレイ
ユニット１４の表示出力とスピーカユニット１５の音声
出力とで顧客にデータ出力されるので、これで商品広告
が顧客に提供されることになる。

【００３８】例えば、化粧して多数の貴金属を身に付け
た“おしゃれ”な顧客が広告提供システム１０の前面に
位置すると、臭気センサからなる第一検出センサ１２が
顧客から化粧品の臭気を検出し、金属探知センサからな
る第二検出センサ１３が顧客の多数の貴金属を検出す
る。

【００３９】これらの検出結果からデータ処理装置１１
では顧客が“おしゃれ”な人物と推測され、“おしゃ
れ”な人物用の商品広告がデータ検索されて顧客に提供
されるので、顧客ごとに適切な商品広告を自動的に提供
することができる。しかも、検出対象が相互に相違する
第一／第二検出センサ１２，１３で顧客の第一／第二状
態を個々に検出し、これら第一／第二の検出結果を組み
合わせて顧客の客層を推測するので、顧客に適切な商品
広告を良好な確度で提供することができる。

【００４０】なお、本発明は上記形態に限定されるもの
でもなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許
容する。例えば、上記形態では二個の検出センサ１２，
１３で顧客から二つの状態を検出することを例示した
が、その個数は当然ながら任意に設定することが可能で
ある。

【００４１】また、上記形態では第一／第二検出センサ
１２，１３により化粧品の臭気と貴金属の有無とを検出
すると顧客を“おしゃれ”と推測することを例示した
が、このような検出センサの検出対象と顧客の客層も各
種に設定することが可能である。

【００４２】さらに、上記形態では複数の検出センサ１
２，１３が顧客から二つの状態を同時に検出することを
例示したが、例えば、一個の検出センサで複数のタイミ
ングに顧客から複数の状態を検出し、この複数の検出結
果を組み合わせて顧客の一つの状態を推測することも可
能である。

【００４３】例えば、温度センサからなる検出センサに
より顧客の状態として気温を毎日検出すれば、気温の絶
対値から顧客が暑いか寒いかを推測するとき、その当日
が前日より暑いか寒いかも気温の変化から考慮して推測
が実行されるので、顧客の体感温度を良好に推測して適
切な商品広告を提供することができる。

【００４４】さらに、複数の検出センサで複数のタイミ
ングに顧客から複数の状態を検出し、その多数の検出結
果を組み合わせて顧客の一つの状態を推測することも可
能である。例えば、上述のように顧客が暑いか寒いかを
気温の絶対値と前日の気温からの変化とで考慮すると
き、さらに湿度センサで当日の湿度の絶対値を検出し、
その湿度が前日より高いか低いかも考慮すれば、より良
好に顧客の体感温度を推測することができる。

【００４５】また、上記形態では検出センサ１２，１３
が顧客の状態を検出する位置と、顧客に商品広告を提供
する位置とが同一であり、そのタイミングも一致してい
ることを例示した。しかし、顧客の状態を所定のタイミ
ングに所定の位置で検出し、この検出とは相違するタイ
ミングに相違する位置で顧客に商品広告を提供すること
も可能である。

【００４６】例えば、顧客が飛行機に搭乗する場合、チ
ェックインカウンタで重量センサからなる検出センサに
より顧客の荷物の重量を検出し、飛行機の座席テレビで
宅配サービスなどの商品広告を顧客に提供することも可
能である。この場合、チェックインカウンタでは迅速な
手続きが要求されるので商品広告を提供することができ
ず、飛行機の客席では荷物が持ち込まれないので重量を
検出できないが、飛行機に搭乗した顧客に荷物の重量に
対応した的確な商品広告を提供することができる。

【００４７】このように顧客の状態を検出する位置およ
びタイミングと、顧客に広告を提供する位置およびタイ
ミングとを相違させる場合でも、前述のように検出セン
サや検出タイミングを複数とすれば、顧客の状態を推測
する確度を向上させることが可能である。

【００４８】なお、検出センサの検出対象としては、例
えば、臭気、重量、温度、湿度、風速、金属の有無、赤
外線、磁力、電波、画像、位置、等が可能であり、検出
する臭気としては、化粧品の他、煙草、発汗、アルコー
ル、アセトアルデヒド、等が可能である。

【００４９】例えば、煙草を検出して顧客を喫煙者と推
測すること、発汗の臭気を検出して顧客を汗かきと推測
すること、アルコールとアセトアルデヒドとの臭気を検
出して顧客を酒飲みと推測すること、などが可能であ
る。また、重量センサで顧客の重量を検出して顧客が大
人か子供か推測すること、光センサで顧客の身長を検出
して顧客が大人か子供か推測すること、なども可能であ
る。

【００５０】さらに、サーモグラフィで赤外線により顧
客の体温を検出し、顧客が暑いか寒いや冷え性かなどを
推測することも可能である。また、磁気センサにより顧
客が磁気による健康器具を使用しているかを推測するこ
とや、電波センサにより顧客が携帯電話やＰＨＳ(Perso
nal Handy-Phone System)を所持しているかを推測する
ことも可能である。

【００５１】さらに、顧客が搭乗する乗り物でＧＰＳ(G
lobal Positioning System)からなる位置センサにより
顧客の現在位置を検出し、この現在位置に対応した商品
広告を顧客に提供することも可能である。また、撮像セ
ンサにより顧客を撮像し、画像認識により顧客の客層を
推測することも可能である。

【００５２】そして、上述のような各種の検出センサを
利用して複数の検出結果を組み合わせることや、各種の
検出センサの検出タイミングを各々複数として複数の検
出結果を組み合わせることにより、顧客の状態を推測す
る確度を向上させることが可能である。

【００５３】例えば、台座に設置した検出センサで顧客
の重量を検出するとともに、光センサで顧客の身長を検
出すれば、これらの検出結果の組み合わせから顧客の肥
満度を推測することが可能である。また、顧客が暑いか
寒いかを推測する場合、気温、湿度、風速、体温、等を
検出対象とすることが可能である。

【００５４】なお、上記形態ではデータ処理装置１１の
ＲＡＭ１０４等にソフトウェアとして格納されている制
御プログラムに従ってＣＰＵ１０１が動作することによ
り、広告提供システム１０の各種機能として各種手段が
論理的に実現されることを例示した。しかし、このよう
な各種手段の各々を固有のハードウェアとして形成する
ことも可能であり、一部をソフトウェアとしてＲＡＭ１
０４等に格納するともに一部をハードウェアとして形成
することも可能である。

【００５５】また、上記形態ではＣＤ−ＲＯＭ１０８等
からＨＤＤ１０５に事前にインストールされているソフ
トウェアがデータ処理装置１１の起動時にＲＡＭ１０４
に複写され、このようにＲＡＭ１０４に格納されたソフ
トウェアをＣＰＵ１０１が読み取ることを想定したが、
このようなソフトウェアをＨＤＤ１０５に格納したまま
ＣＰＵ１０１に利用させることや、ＲＯＭ１０３に事前
に固定的に格納しておくことも可能である。

【００５６】さらに、単体で取り扱える情報記憶媒体で
あるＦＤ１０６やＣＤ−ＲＯＭ１０８にソフトウェアを
格納しておき、このＦＤ１０６等からＨＤＤ１０５やＲ
ＡＭ１０４にソフトウェアをインストールすることも可
能であるが、このようなインストールを実行することな
くＦＤ１０６等からＣＰＵ１０１がソフトウェアを直接
に読み取って処理動作を実行することも可能である。

【００５７】また、このように情報記憶媒体に記述した
ソフトウェアをＣＰＵ１０１に供給する手法は、その情
報記憶媒体をデータ処理装置１１に直接に装填すること
に限定されない。つまり、本発明のデータ処理装置１１
の各種手段をソフトウェアにより実現する場合、そのソ
フトウェアはＣＰＵ１０１が読み取って対応する動作を
実行できる状態に有れば良い。

【００５８】また、上述のような各種手段を実現する制
御プログラムを、複数のソフトウェアの組み合わせで形
成することも可能であり、その場合、単体の製品となる
情報記憶媒体には、本発明のデータ処理装置１１を実現
するための必要最小限のソフトウェアのみを格納してお
けば良い。

【００５９】例えば、既存のオペレーティングシステム
が実装されているデータ処理装置１１に、ＣＤ−ＲＯＭ
１０８等の情報記憶媒体によりアプリケーションソフト
を提供するような場合、本発明のデータ処理装置１１の
各種手段を実現するソフトウェアは、アプリケーション
ソフトとオペレーティングシステムとの組み合わせで実
現されるので、オペレーティングシステムに依存する部
分のソフトウェアは情報記憶媒体のアプリケーションソ
フトから省略することができる。

【００６０】

【発明の効果】本発明の第一の広告提供方法では、検出
対象が相互に相違する複数の検出センサで顧客の複数の
状態を個々に検出し、これら複数の検出結果を組み合わ
せて顧客の一つの状態を推測することにより、顧客の状
態を良好な確度で推測することができるので、顧客に適
切な商品広告を提供することができる。

【００６１】本発明の第二の広告提供方法では、少なく
とも一個の検出センサで顧客の状態を複数のタイミング
に検出し、これら複数の検出結果を組み合わせて顧客の
一つの状態を推測することにより、顧客の状態の変化な
どを推測することができるので、顧客に適切な商品広告
を提供することができる。

【００６２】本発明の第三の広告提供方法では、少なく
とも一個の検出センサで顧客の状態を所定のタイミング
に所定の位置で検出し、この検出結果から顧客の状態を
推測し、この推測結果に対応して検出とは相違するタイ
ミングに相違する位置で顧客に商品広告をデータ出力す
ることにより、顧客の状態を適切な位置で適切なタイミ
ングに検出することができ、商品広告を顧客に適切な位
置で適切なタイミングに提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態の広告提供システムの論
理構造を示す模式図である。

【図２】広告提供システムの物理構造を示すブロック図
である。

【図３】データ処理装置の物理構造を示すブロック図で
ある。

【図４】広告提供システムによるデータ処理方法を示す
フローチャートである。

【符号の説明】 １０ 広告提供システム １１ データ処理装置 １２，１３ 検出センサ ２１ 広告記憶手段 ２２ 状態検出手段 ２３ 状態推測手段 ２４ 広告検索手段 ２５ 広告出力手段 １０１ コンピュータの主体であるＣＰＵ １０３ 情報記憶媒体であるＲＯＭ １０４ 情報記憶媒体であるＲＡＭ １０５ 情報記憶媒体であるＨＤＤ １０６ 情報記憶媒体であるＦＤ １０８ 情報記憶媒体であるＣＤ−ＲＯＭ

Claims (27)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客の各種の状態に対応させて各種の商
   品広告を用意しておき、 検出対象が相互に相違する複数の検出センサで顧客の複
   数の状態を個々に検出し、 これら複数の検出結果を組み合わせて前記顧客の一つの
   状態を推測し、 この推測結果に対応して前記顧客に商品広告をデータ出
   力する広告提供方法。
2. 【請求項２】 顧客の各種の状態に対応させて各種の商
   品広告を用意しておき、 少なくとも一個の検出センサで顧客の状態を複数のタイ
   ミングに検出し、 これら複数の検出結果を組み合わせて前記顧客の一つの
   状態を推測し、 この推測結果に対応して前記顧客に商品広告をデータ出
   力する広告提供方法。
3. 【請求項３】 顧客の各種の状態に対応させて各種の商
   品広告を用意しておき、 少なくとも一個の検出センサで顧客の状態を所定のタイ
   ミングに所定の位置で検出し、 この検出結果から前記顧客の状態を推測し、 この推測結果に対応して前記検出とは相違するタイミン
   グに相違する位置で前記顧客に商品広告をデータ出力す
   る広告提供方法。
4. 【請求項４】 複数の前記検出センサが前記顧客の状態
   を相互に相違するタイミングに検出する請求項１に記載
   の広告提供方法。
5. 【請求項５】 複数の前記検出センサが前記顧客の状態
   を所定のタイミングに所定の位置で検出し、 この検出とは相違するタイミングに相違する位置で前記
   顧客に商品広告をデータ出力する請求項１に記載の広告
   提供方法。
6. 【請求項６】 複数の前記検出センサが前記顧客の状態
   を相互に相違するタイミングに相互に相違する位置で検
   出し、 これらの検出とは相違する一つのタイミングに相違する
   一つの位置で前記顧客に商品広告をデータ出力する請求
   項１または２に記載の広告提供方法。
7. 【請求項７】 前記検出センサの少なくとも一個が前記
   顧客の個人的な状態を検出する請求項１ないし６の何れ
   か一項に記載の広告提供方法。
8. 【請求項８】 前記検出センサの少なくとも一個が前記
   顧客の周囲の環境の状態を検出する請求項１ないし６の
   何れか一項に記載の広告提供方法。
9. 【請求項９】 前記検出センサの少なくとも一個が臭気
   を検出する請求項７または８に記載の広告提供方法。
10. 【請求項１０】 前記検出センサの少なくとも一個が重
    量を検出する請求項７に記載の広告提供方法。
11. 【請求項１１】 前記検出センサの少なくとも一個が温
    度を検出する請求項７または８に記載の広告提供方法。
12. 【請求項１２】 前記検出センサの少なくとも一個が湿
    度を検出する請求項８に記載の広告提供方法。
13. 【請求項１３】 前記検出センサの少なくとも一個が風
    速を検出する請求項８に記載の広告提供方法。
14. 【請求項１４】 前記検出センサの少なくとも一個が金
    属の有無を検出する請求項７に記載の広告提供方法。
15. 【請求項１５】 前記検出センサの少なくとも一個が磁
    力を検出する請求項７に記載の広告提供方法。
16. 【請求項１６】 前記検出センサの少なくとも一個が電
    波を検出する請求項７に記載の広告提供方法。
17. 【請求項１７】 前記検出センサの少なくとも一個が画
    像を検出する請求項７に記載の広告提供方法。
18. 【請求項１８】 前記検出センサの少なくとも一個が位
    置を検出する請求項８に記載の広告提供方法。
19. 【請求項１９】 顧客の各種の状態に対応させた各種の
    商品広告をデータ記憶している広告記憶手段と、 検出対象が相互に相違して顧客の複数の状態を個々に検
    出する複数の検出センサと、 これら複数の検出センサの検出結果を組み合わせて前記
    顧客の一つの状態を推測する状態推測手段と、 この状態推測手段の推測結果に対応して前記広告記憶手
    段から少なくとも一つの前記商品広告をデータ検索する
    広告検索手段と、 この広告検索手段がデータ検索した前記商品広告を前記
    顧客にデータ出力する広告出力手段と、を具備している
    広告提供システム。
20. 【請求項２０】 顧客の各種の状態に対応させた各種の
    商品広告をデータ記憶している広告記憶手段と、 顧客の状態を複数のタイミングに検出する状態検出手段
    と、 この状態検出手段による複数の検出結果を組み合わせて
    前記顧客の一つの状態を推測する状態推測手段と、 この状態推測手段の推測結果に対応して前記広告記憶手
    段から少なくとも一つの前記商品広告をデータ検索する
    広告検索手段と、 この広告検索手段がデータ検索した前記商品広告を前記
    顧客にデータ出力する広告出力手段と、を具備している
    広告提供システム。
21. 【請求項２１】 顧客の各種の状態に対応させた各種の
    商品広告をデータ記憶している広告記憶手段と、 顧客の状態を所定のタイミングに所定の位置で検出する
    状態検出手段と、 この状態検出手段の検出結果から前記顧客の状態を推測
    する状態推測手段と、 この状態推測手段の推測結果に対応して前記状態検出手
    段の検出とは相違するタイミングに相違する位置で前記
    顧客に商品広告をデータ出力する広告出力手段と、を具
    備している広告提供システム。
22. 【請求項２２】 顧客に商品広告をデータ出力する広告
    提供システムのデータ処理方法であって、 前記顧客の各種の状態に対応させた各種の商品広告をデ
    ータ記憶しておき、 検出対象が相互に相違する複数の検出センサに顧客の複
    数の状態を個々に検出させ、 これら複数の検出結果を組み合わせて前記顧客の一つの
    状態を推測し、 この推測結果に対応して少なくとも一つの前記商品広告
    をデータ検索し、 このデータ検索された前記商品広告を前記顧客にデータ
    出力するデータ処理方法。
23. 【請求項２３】 顧客に商品広告をデータ出力する広告
    提供システムのデータ処理方法であって、 顧客の各種の状態に対応させた各種の商品広告をデータ
    記憶しておき、 顧客の状態を少なくとも一個の検出センサに複数のタイ
    ミングに検出させ、 これら複数の検出結果を組み合わせて前記顧客の一つの
    状態を推測し、 この推測結果に対応して少なくとも一つの前記商品広告
    をデータ検索し、 このデータ検索された前記商品広告を前記顧客にデータ
    出力するデータ処理方法。
24. 【請求項２４】 顧客に商品広告をデータ出力する広告
    提供システムのデータ処理方法であって、 顧客の各種の状態に対応させて用意された各種の商品広
    告をデータ記憶しておき、 顧客の状態を所定の位置に配置された少なくとも一個の
    検出センサに所定のタイミングに検出させ、 この検出結果から前記顧客の状態を推測し、 この推測結果に対応して少なくとも一つの前記商品広告
    をデータ検索し、 このデータ検索された前記商品広告を前記検出とは相違
    するタイミングに相違する位置でデータ出力するデータ
    処理方法。
25. 【請求項２５】 顧客に商品広告をデータ出力する広告
    提供システムのコンピュータのためのソフトウェアが格
    納されている情報記憶媒体であって、 前記顧客の各種の状態に対応させた各種の商品広告をデ
    ータ記憶すること、 検出対象が相互に相違する複数の検出センサに顧客の複
    数の状態を個々に検出させること、 これら複数の検出結果を組み合わせて前記顧客の一つの
    状態を推測すること、 この推測結果に対応して少なくとも一つの前記商品広告
    をデータ検索すること、 このデータ検索された前記商品広告を前記顧客にデータ
    出力すること、を前記コンピュータに実行させるための
    プログラムが格納されている情報記憶媒体。
26. 【請求項２６】 顧客に商品広告をデータ出力する広告
    提供システムのコンピュータのためのソフトウェアが格
    納されている情報記憶媒体であって、 顧客の各種の状態に対応させた各種の商品広告をデータ
    記憶すること、 顧客の状態を少なくとも一個の検出センサに複数のタイ
    ミングに検出させること、 これら複数の検出結果を組み合わせて前記顧客の一つの
    状態を推測すること、 この推測結果に対応して少なくとも一つの前記商品広告
    をデータ検索すること、 このデータ検索された前記商品広告を前記顧客にデータ
    出力すること、を前記コンピュータに実行させるための
    プログラムが格納されている情報記憶媒体。
27. 【請求項２７】 顧客に商品広告をデータ出力する広告
    提供システムのコンピュータのためのソフトウェアが格
    納されている情報記憶媒体であって、 顧客の各種の状態に対応させて用意された各種の商品広
    告をデータ記憶しておき、 顧客の状態を所定の位置に配置された少なくとも一個の
    検出センサに所定のタイミングに検出させること、 この検出結果から前記顧客の状態を推測すること、 この推測結果に対応して少なくとも一つの前記商品広告
    をデータ検索すること、 このデータ検索された前記商品広告を前記検出とは相違
    するタイミングに相違する位置でデータ出力すること、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラムが格
    納されている情報記憶媒体。