JP2002006499A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物

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JP2002006499A
JP2002006499A JP2000193138A JP2000193138A JP2002006499A JP 2002006499 A JP2002006499 A JP 2002006499A JP 2000193138 A JP2000193138 A JP 2000193138A JP 2000193138 A JP2000193138 A JP 2000193138A JP 2002006499 A JP2002006499 A JP 2002006499A
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photosensitive resin
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acid
polymer
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JP2000193138A
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English (en)
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Yasumasa Kawabe
保雅 河辺
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光光源として、深紫外線、特にArFエキ
シマレーザー光を用いた場合、残膜率、レジストプロフ
ァイルが優れるとともに、現像欠陥の問題を生じないポ
ジ型感光性樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸の作
用により分解してアルカリ可溶性となる重合体、活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、特定の
アンモニウム塩、及び、フッ素系及び/又はシリコン系
界面活性剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC等の半導体製
造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さ
らにその他のフォトファブリケーション工程に使用され
るポジ型感光性樹脂組成物に関するものである。更に詳
しくは遠紫外線、X線、電子線等の短波長の光エネルギ
ー線を用いる半導体素子の微細加工に好適に用いられる
ポジ型感光性樹脂組成物に関するものであり、特にAr
Fエキシマレーザを用いる半導体素子の微細加工に好適
用いられるポジ型感光性樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路は高集積化が進
み、LSIやVLSIが実用化されるとともに集積回路
の最小パターン幅はサブハーフミクロンの領域に至り、
さらに微細化が進んでいる。そのため、微細パターン形
成のためのフォトリソグラフィ技術に対する要求がます
ます厳しくなっている。パターンの微細化を図る手段の
一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される
露光光の短波長化が知られている。例えば64Mビット
までの集積度のDRAMの製造には、現在まで、高圧水
銀灯のi線(365nm)が光源として使用されてきた。
256MビットDRAMの量産プロセスには、i線に変
わりKrFエキシマレーザー(248nm)が露光光源と
して実用化され、更に1Gビット以上の集積度を持つD
RAMの製造を目的として、より短波長の光源が検討さ
れており、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2
エキシマレーザー(157nm)、X線、電子線の利用が
有効であると考えられている(上野巧ら、「短波長フォ
トレジスト材料-ULSIに向けた微細加工-」、ぶんし
ん出版、1988年)。
【0003】特にArFエキシマレーザーが次世代の露
光技術として位置づけられ、ArFエキシマレーザ露光
用の高感度、高解像力、且つドライエッチング耐性に優
れたレジストの開発が望まれている。従来のi線及びK
rFエキシマレーザー露光用のレジスト材料としては、
高いドライエッチング耐性を得るために、芳香族ポリマ
ーを含有するレジストが広く用いられており、例えばノ
ボラック樹脂系レジストあるいはポリビニルフェノール
系の化学増幅型レジストが知られている。しかしなが
ら、ドライエッチング耐性を付与する目的で導入された
芳香環はArFエキシマレーザー光の波長域でほとんど
光を通さないために、レジスト膜の底部にまで露光する
ことが困難であり、従来のレジストでは断面形状の良好
なパターンが得られなかった。
【0004】レジストの透明性の問題点の解決策の一つ
として芳香環を全く含まない脂肪族ポリマー、例えばポ
リメチルメタクリレートを用いればよいことが知られて
いる(J.Vac.Sci. Technol.,B9,3357(1991))。しかしな
がら、このようなポリマーは、十分なドライエッチング
耐性が望めないことから実用できない。このようにAr
Fエキシマレーザー露光用のレジスト材料の開発に当た
っては、透明性の向上と高いドライエッチング耐性を両
立させることが最大の課題とされている。そこで、芳香
環の代わりに脂環式炭化水素基を含有するレジストが芳
香族基と同様のドライエッチング耐性を示し、且つ19
3nmの吸収が小さいことがProc. SPIE,1672,66(1992)
で報告され、近年同ポリマーの利用が精力的に研究され
るようになった。
【0005】元来、脂環式炭化水素基を含有するポリマ
ーをレジストに応用する試みは古くからなされ、例えば
特開昭60-195542号、特開平1-217453号、特開平2-59751
号ではノルボルネン系のポリマーが開示されており、特
開平2-146045号には環状脂肪族炭化水素骨格と無水マレ
イン酸単位を有するアルカリ可溶性樹脂が種々開示され
ている。さらに、特開平5-80515号ではノルボルネンと
酸分解基で保護されたアクリル酸系エステルの共重合体
が開示され、特開平4-39665号、特開平5-265212号、特
開平5-80515、特開平7-234511号では側鎖にアダマンタ
ン骨格を有する共重合体が開示され、特開平7-252324
号、特開平9-221526号では、有橋環式炭化水素基を有す
る炭素数7〜12の脂肪族環式炭化水素基がポリマーの側
鎖に連結した化合物、例えば、トリシクロ[5.2.1.0
2.6]デカンジメチレン基、トリシクロ[5.2.1.02.6]
デカンジイル基、ノルボルナンジイル基、ノルボルナン
ジメチル基、アダマンタンジイル基、が開示され、特開
平7-199467号にはトリシクロデカニル基、ジシクロペン
テニル基、ジシクロペンテニルオキシエチル基、ノルボ
ニル基、シクロヘキシル基がポリマーの側鎖に連結した
化合物が開示されている。
【0006】さらに特開平9-325498号にはシクロヘキサ
ン及びイソボルニル骨格を主鎖に有する重合体が開示さ
れ、さらに特開平9-230595号、特開平9-244247号、特開
平10-10739号、WO97-33198、EP794458、EP789278
号にはジシクロオレフィン等の各種環状オレフィン類が
主鎖に導入された重合体が開示され、特開平8-82925
号、特開平9-230597号にはテルペノイド骨格の内、メン
チル基又はメンチル誘導体基を有する化合物が好ましい
ことが開示されている。
【0007】上記のようなレジスト性能とは別に、リソ
グラフィープロセスに起因する欠陥(空隙)の発生が歩留
まり低下の大きな要因の一つになっており、最近、特に
重要な問題となっている。例えば、現像欠陥は、一般に
液盛り時の気泡と現像液中の溶存気体によるマイクロバ
ブルが一因となり欠陥を発生させると言われており(平
野ら;第42回応用物理学会講演予行集27p-ZW-9(1996))、
ウエファーが大口径化し、現像液の吐出量が増加するに
従って、さらに気泡対策が重要となっている。これらの
気泡対策として、ソフトに現像液が吐出されるような装
置上の改良(サイエンスフォーラム社出版,ULSI製造コン
タミネーションコントロール技術,41(1992)、参照)や溶
存気体の脱気機構の付加により気泡の低減の試みがなさ
れているものの十分満足できるレベルではない。また、
現像欠陥を低減するために、現像液中にノニオン系の界
面活性剤を添加し、現像液の濡れ性を向上させ気泡脱離
を促進する工夫やノボラック系のレジスト中の界面活性
剤の種類と添加量を最適化することで親和性を向上させ
る試みがなされてきた(薄島ら;第42回応用物理学会講演
予行集27p-ZW-7(1996))。ところが、非芳香族系のポリ
マーを用いたArF用の化学増幅系レジストの現像欠陥
を低減するためには、これらの方法では十分でないばか
りか、むしろ、逆効果になる場合さえあり、現像欠陥を
低減するためにどのように対処していいのか、これまで
全く改良の指針がなかった。しかも現像欠陥を低減する
ために、レジストの親和性を向上させると残膜率やプロ
ファイルが劣化する傾向があり両立化が極めて困難であ
った。
【0008】さらに、従来の芳香族系のポリマーを用い
たKrF用ポジ型化学増幅系レジストでは、例えばProoc.S
PIE 1672,46,(1992)、Prooc.SPIE 2438,551,(1995)、P
rooc.SPIE ,2438,563(1995)、Prooc.SPIE 1925,14,(199
3)、J.Photopolym.Sci.Tech.Vol.8.No.4,535(1995)、J.
Photopolym.Sci.Tech.Vol.5.No.1,207(1992)、J.Photop
olym.Sci.Tech.Vol.8.No.4,561(1995)、Jpn.J.Appl.Phy
s.33,7023(1994)等に報告されているように、露光から
熱処理(PEB)までの放置時間が長くなるに従い、発生し
た酸が拡散したり、また、雰囲気中の塩基性不純物によ
りレジスト表面部の酸が失活してしまい、感度や現像後
のレジストパターンのプロファイルや線幅が変化してし
まうという問題があった。これらを解決する手段とし
て、芳香族系のポリマーを用いた化学増幅系レジストに
アミンを添加する技術が、特開昭63-149640号、特開平5
-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特
開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706
号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-24
2606号、特開平6-266100号、特開平6-266110号、特開平
6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558 号、
特開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844
号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、特開平7-282
47号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-1
23030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開
平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、
USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に多く開
示されており公知である。
【0009】しかしながらこれらのアミンを環状脂肪族
炭化水素骨格構造を有する非芳香族系のポリマーを用い
たArF用の化学増幅系レジストに添加すると確かに、
芳香族系のポリマーを用いた場合と同様、感度変化や現
像後のレジストパターンのプロファイル変化や線幅変化
に対して効果があるものの、前記現像欠陥が極めて劣る
結果となりその対策が望まれていた。これまで現像欠陥
が極めて少なく、しかも特にArFエキシマレーザー光
を光源とする場合、良好なパターンプロファイルを示す
感光性樹脂組成物が、特開平11−338152号、特
開2000−10287号、欧州特許952489号な
どで提案されている。ところが特に反射防止膜基板を用
いたレジストの現像欠陥については、十分満足できるレ
ベルではなかった。
【0010】
【本発明が解決しょうとする課題】本発明の目的は、露
光光源として、深紫外線、特にArFエキシマレーザー
光を用いた場合、また特に反射防止膜を有する基板を用
いた場合、残膜率、レジストプロファイルが優れるとと
もに、現像欠陥の問題を生じないポジ型感光性樹脂組成
物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸の作用により分
解してアルカリ可溶性となる重合体、活性光線又は放射
線の照射により酸を発生する化合物、特定のアンモニウ
ム塩、及び、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
を含有する組成物により、上記目的が達成されることを
知り本発明に至った。
【0012】即ち、本発明の下記(1)〜(4)の構成
により、上記目的が達成される。 (1)(A)環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸の作用に
より分解してアルカリ可溶性となる重合体、(B)活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)下
記一般式(I)、(II)、又は(III)で表わされるアンモニ
ウム塩、及び、(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面
活性剤を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組
成物。
【0013】
【化2】
【0014】(一般式(I)及び(II)において、R1、R2
及びR3は、各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表
す。一般式(III)において、R4、R5、R6、及びR
7は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1
〜6のアルキル基、又は、ベンジル基を表す。) (2)非イオン性含窒素塩基性有機化合物をさらに含有
することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型感光性樹
脂組成物。 (3)分子量が2000以下であって、酸の作用により
分解し得る基を有し、かつアルカリ溶解性が酸の作用に
より増大する低分子酸分解性化合物をさらに含有するこ
とを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のポジ型感光性
樹脂組成物。 (4)活性光線が220nm以下の遠紫外光であること
を特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型
感光性樹脂組成物。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。まず、本発明における環状脂肪
族炭化水素骨格構造を有する、酸の作用により分解しア
ルカリ可溶性となる重合体(重合体(A))としては、従来
知られているものを用いることができるが、その重合体
の具体例としては、例えば下記(a-1)〜(a-15)で 表され
るような主鎖に環状脂肪族炭化水素骨格単位を有し、酸
の作用により分解する基(酸分解性基ともいう)を有す
る重合体や、側鎖に環状脂肪族炭化水素骨格を有する下
記(b-1)〜(b-8)で表される繰り返し単位と、酸分解性基
を有する重合体を挙げることができる。また、下記(a-
1)〜(a-15)、(b-1)〜(b-8)で表される構造単位等の環状
脂肪族炭化水素骨格構造を有する構造単位は、本発明の
関わる重合体には必須であるが、下記(c-1)〜(c-4)で表
される構造単位を共重合成分として含んでもよい。尚、
重合体(A)は、露光光に対する透明性の点から芳香族基
を有しないものが好ましい。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】前記(a-1)〜(a-15)、(b-1)〜(b-8)で表さ
れる構造単位において、A、Bは各々独立に水素原子、
水酸基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、炭
素数が1〜10個の置換もしくは非置換の、アルキル基、
アルコキシ基又はアルケニル基を表し、AとBとが結合
して環を形成してもよい。X、Yは、各々独立に酸の作
用により分解する基を表す。前記式(b-1)〜(b-8)、(c-
1)〜(c-4)においてRは水素原子、メチル基等の炭素数
1〜3個のアルキル基を表す。Zは水素原子、炭素数が
1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、アルコキシ
カルボニル基もしくは酸の作用により分解する基を表
す。)
【0020】上記において、アルコキシカルボニル基と
しては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。炭素数が1
〜10個のアルキル基としては、置換されていてもよい、
直鎖、分岐あるいは環状アルキル基が挙げられ、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエ
チル基等が挙げられる。炭素数が1〜10個のアルコキシ
基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ
基、t−ブトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基
等が挙げられる。炭素数が2〜10個のアルケニル基とし
ては、アリル基、ビニル基、2−プロペニル基等が挙げ
られる。AとBとが結合して形成する環としては、Aと
Bが結合して −C(=O)−O−C(=O)−、−C(=O)−NH
−C(=O)−、−CH2 −C(=O)−O−C(=
O)−、 等を形成して環となったものが挙げられる。
【0021】酸の作用により分解する基としては、−
(CH2n −COORa基もしくは−(CH2n
OCORb基が挙げられる。ここでRaは、炭素数2〜
20個の炭化水素基を表し、その炭化水素基としては、
t−ブチル基、ノルボルニル基、シクロデカニル基等が
挙げられる。Rbとしては、テトラヒドロフラニル基、
テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基、イソプロ
ピルエチル基等のアルコキシエチル基、ラクトン基、又
はシクロヘキシロキシエチル基を表す。nは0又は1を
表す。
【0022】上記各基における更なる置換基としては、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。本
発明においては、重合体(A)に含有する環状脂肪族炭
化水素骨格としては、有橋構造を有するものが好まし
い。これにより、画像性能(レジストプロファイル、デ
フォーカスラチチュード等)が良好となる。このような
有橋環状脂肪族炭化水素骨格を有する繰り返し単位とし
ては、上記(a−2)、(a−5)、(a−7)から
(a−14)、(b−1)〜(b−3)、及び(b−
5)から(b−8)で示される繰り返し単位が挙げられ
る。
【0023】上記式(a−1)〜(a−6)で示される
構造単位からなる重合体(A)は、例えば環状オレフィ
ン類をメタセシス触媒の存在下、有機溶媒中、あるいは
非有機溶媒中で開環重合し、引き続き水素化することに
よって得られる。開環(共)重合は、例えばW.L.Truett
ら;J.Am.Chem.Soc.,82,2337(1960)、A.Pacreau;Macromo
l.Chem.,188,2585(1987)、特開昭51-31800号、特開平1-
197460号、特開平2-42094号、EP−0789278号等に記載の
合成方法により容易に重合できる。ここで用いられるメ
タセシス触媒としては、例えば高分子学会編:高分子の
合成と反応(1),共立出版p375-381(1992)、特開昭49-779
99号に記載の化合物、具体的にはタングステン及び又は
モリブデン系などの遷移金属のハロゲン化合物と有機ア
ルミニウム化合物又はこれらと第三成分とからなる触媒
系を挙げることができる。
【0024】上記タングステン及びモリブデン化合物の
具体例としては、五塩化モリブデン、六塩化タングステ
ン及びタングステンオキシテトラクロライドが挙げら
れ、有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、
ジ−n−ブチルアルミニウムモノクロライド、エチルア
ルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムモ
ノブトオキサイド及びトリエチルアルミニウム−水(モ
ル比1:0.5)が挙げられる。開環重合をおこなうに
あたり、上記タングステン又はモリブデン化合物1モル
に対する有機アルミニウム化合物の使用割合は0.5モ
ル以上が好ましい。触媒の重合活性等を向上させるため
の第三成分としては、水、過酸化水素、酸素含有有機化
合物、チッソ含有有機化合物、ハロゲン含有有機化合
物、リン含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、金属含
有有機化合物が挙げられ、タングステン又はモリブデン
化合物1モルに対して5モル以下の割合で併用される。単
量体に対する触媒の使用割合は、それらの種類にもよる
が通常、単量体100モルに対して0.1〜20モルの
割合で使用される。
【0025】開環(共)重合における重合温度は−40℃
〜+150℃が好ましく、不活性ガス雰囲気中で行うの
が望ましい。使用される溶媒としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロ
ペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;塩化メチ
レン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチ
レン、1−クロロプロパン、1−クロロブタン、1−ク
ロロペンタン、クロロベンゼン、ブロムベンゼン、o−
ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル系化合物が挙げられる。
【0026】このような開環(共)重合により得られた重
合体を水素化することにより、本発明に用いられる重合
体(A)が得られる。水素化反応において用いられる触
媒は通常のオレフィン性化合物の水素添加反応に用いら
れている不均一触媒あるいは均一触媒を使用することが
できる。不均一触媒としては、例えばパラジウム、白
金、ニッケル、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属触媒
をカーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に
担持させた固体触媒などが挙げられる。また均一触媒と
しては、例えばナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミ
ニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルア
ルミニウム、オクテン酸コバルト/n-ブチルリチウム、
チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロ
リド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホス
フィン)ロジウムなどのロジウム触媒を挙げることがで
きる。これらの触媒のうち、不均一触媒は、反応活性が
高く、反応後の触媒除去も容易であり、得られる重合体
が着色しないので好都合である。
【0027】水素化反応は、常圧〜300気圧、好まし
くは3〜200気圧の水素ガス雰囲気下において、0〜
200℃、好ましくは20〜180℃で行うことができ
る。水素添加率は通常50%以上、好ましくは70%以
上、さらに好ましくは80%以上である。水素添加率が
50%未満の場合には、レジストの熱安定性や経時安定
性を悪化させるので好ましくない。
【0028】上記式(a−7)〜(a−15)で示され
る構造単位からなる重合体は、例えばフリーラジカル重
合開始剤の有効量の存在下に、環状脂肪族炭化水素モノ
マーのラジカル(共)重合により合成できる。具体的に
は、J.Macromol.Sci.Chem.A-5(3)491(1971)、同A-5(8)1
339(1971)、Polym.Lett.Vol.2,469(1964)、USP3143533
号、USP3261815号、USP3510461号、USP3793501号、USP3
703501号、特開平2-146045号記載の方法により合成でき
る。ラジカル(共)重合に用いられる好ましい開始剤は
2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)や
過酸化ベンゾイル,過酸化ジクミル等を挙げることがで
きる。開始剤の濃度は、単量体の総重量に対して、通常
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%で
ある。重合温度は広範囲に変えられ、通常室温〜250
℃の範囲、好ましくは40〜200℃の範囲、さらに好
ましくは60〜160℃の範囲で重合が行われる。
【0029】重合もしくは共重合は、有機溶剤中で行な
うのが好ましい。所定の温度で単量体を溶解し、また生
成重合体をも溶解する溶剤が好ましい。好ましい溶剤は
共重合する単量体の種類によつても変わるが、例えばト
ルエン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル等の脂肪族;
芳香族エステル類;テトラヒドロフラン等の脂肪族エー
テル類を挙げることができる。所定時間反応後、得られ
た重合体と未反応の単量体成分、溶剤等を分離する目的
で減圧蒸留、精製を行うのが好ましい。
【0030】(b−1)〜(b−8)の構造単位を有す
る重合体、あるいは共重合成分(c−1)〜(c−4)
を含むものは、フリーラジカル開始剤の有効量存在下で
ラジカル(共)重合により合成できる。重合体(A)
中、環状脂肪族骨格を有する構造単位の含有量は、全構
造単位の10モル%以上が好ましく、より好ましくは2
0モル%以上、更に好ましくは30モル%以上である。
また、重合体(A)中、酸分解性基を有する構造単位の
含有量は、全構造単位の10〜90モル%であり、好ま
しくは15〜85モル%、更に好ましくは20〜80モ
ル%である。また、本発明に用いられる重合体中、(c
−1)〜(c−4)で表される単位等の他の共重合成分
の含有量は全単量体の繰り返し単位中3〜60モル%が
好ましく、より好ましくは5〜55モル%、更に好まし
くは10〜50モル%である。
【0031】重合体(A)は、重量平均分子量が150
0〜100000の範囲にあることが好ましく、さらに
好ましくは2000〜70000の範囲、特に好ましく
は3000〜50000の範囲である。分子量が150
0未満では耐ドライエッチング耐性,耐熱性,基板との
密着性が不十分であり、分子量が100000を越える
とレジスト感度が低下するため好ましくない。また、分
子量分布(Mw/Mn)は好ましくは1.0〜6.0、
より好ましくは1.0〜4.0であり小さいほど耐熱
性、画像性能(レジストプロファイル、デフォーカスラ
チチュード等)が良好となる。また、未反応のモノマー
が残存するとドライエッチング耐性が劣化したり、レジ
スト膜の透過率が低下するので好ましくない。未反応の
モノマーは、重合体中2重量%以下、好ましくは1重量
%以下である。なお、重合体(A)の重量平均分子量及
び分子量分布(Mw/Mn)は、屈折率検知器をつけた
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで、ポリスチ
レン換算値として測定される。
【0032】本発明のポジ型感光性樹脂組成物におい
て、重合体(A)の含有量は、固形分換算で、50〜9
9.7重量%、好ましくは70〜99重量%である。本
発明のポジ型感光性樹脂組成物は、重合体(A)以外
に、必要により他のポリマーを含有することができる。
他のポリマーの含有量は、重合体(A)100重量部あ
たり、好ましくは30重量部以下、より好ましくは20
重量部以下、更に好ましくは10重量部以下、特に好ま
しくは5重量部以下である。
【0033】本発明のポジ型感光性樹脂組成物が含有す
ることができる上記他のポリマーとして、本発明の脂環
式ポリマーと相溶するものであればよく、ポリp−ヒド
ロキシエチレン、水素化ポリp−ヒドロキシエチレン、
ノボラック樹脂等を挙げることができる。
【0034】次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物に
含有される活性光線の照射により分解して酸を発生する
化合物(以下、「(B)光酸発生剤」ともいう)について
説明する。本発明で使用される(B)光酸発生剤の例と
しては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の
光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、又は紫外線、
遠紫外線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレ
ーザー光、電子線、X線、分子線、イオンビームなどに
より酸を発生するマイクロフォトレジストで公知の光酸
発生剤及びそれらの混合物を適宜に選択して使用するこ
とができる。なお、本発明においては、活性光線は、上
記した如く放射線を包含する広い概念で用いられる。
【0035】(B)光酸発生剤は、本発明のポジ型感光
性樹脂組成物に用いられる後述の有機溶剤に溶解するも
のであれば特に制限されないが、220nm以下の光で
酸を発生する光酸発生剤であることが好ましい。また、
単独でもしくは2種以上を組み合わせ用いてもよく、適
当な増感剤と組み合わせて用いてもよい。
【0036】使用可能な(B)光酸発生剤の例として
は、例えばJ.Org.Chem.Vol.43,N0.15,3055(1978)に記載
のトリフェニルスルホニウム塩誘導体、及び特開平11-1
84090号及び特開平11-184091号に記載の他のオニウム塩
(スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、
ジアゾニウム塩、アンモニウム塩)も用いることができ
る。オニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニ
ウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスル
ホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンス
ルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネ
ート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネー
ト、トリフェニルスルホニユムカンファースルホニウ
ム、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムト
リフルオロメタンスルホネート、ビス(t−ブチルフェ
ニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート等
を挙げることができる。
【0037】また、特開平3-103854号、特開平3-103856
号、特開平4-1210960号で示されるジアゾジスルホン類
やジアゾケトスルホン類、特開昭64-18143号、特開平2-
245756号に記載のイミノスルホネート類、特開平2-7127
0号に記載のジスルホン類も好適に用いることができ
る。更に、USP3849137号、特開昭63-26653号、特開昭62
-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452号、特
開昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載の光によ
り酸を発生する基をポリマーの主鎖もしくは側鎖に導入
した化合物も用いることができ、特開平7-25846号、特
開平7-28237号、特開平7-92675号、特開平8-27120号記
載の2−オキソシクロヘキシル基を有する脂肪族アルキ
ルスルホニウム塩類、及びN−ヒドロキシスクシンイミ
ドスルホネート類、さらにはJ.Photopolym.Sci.,Tech.,
Vol.7,No.3,423(1994)に記載のスルホニウム塩なども好
適に用いることができ、単独でもしくは2種以上の組み
合せで用いられる。これらの光酸発生剤のうち、特にオ
ニウム塩がレジストの感度、解像力の点で良好であり、
好ましく用いられる。
【0038】これらの(B)光酸発生剤の含有量は、感
光性樹脂組成物の全重量(固形分)を基準として、通常
0.001〜40重量%、好ましくは0.01〜20重
量%、更に好ましくは0.1〜15重量%、特に好まし
くは0.5〜10重量%である。(B)光酸発生剤の量
が0.001重量%より少ないと感度が低くなる場合が
あり、40重量%より多いとレジストの光吸収が高くな
りすぎプロファイルの劣化やプロセスマージン、特にベ
ークマージンが狭くなる場合があり好ましくない。
【0039】次に本発明のポジ型感光性樹脂組成物に含
有される(C)上記一般式(I)、(II)、又は(III)で表さ
れるアンモニウム塩について説明する。
【0040】一般式(I)から(III)におけるR1〜R7の炭
素数1〜6のアルキル基の例としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基を挙げることができる。一般式(I
II)におけるR4〜R7の置換基を有するアルキル基は、
上記炭素数1〜6のアルキル基が置換基を有したもので
あり、置換基としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子な
どが挙げられる。 置換基を有するアルキル基の具体例
として、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基など
を挙げることができる。
【0041】以下に、本発明に用いられる化合物の具体
例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
【化6】
【0043】
【化7】
【0044】本発明において、上記アンモニウム塩
(C)の添加量は、組成物中の固形分を基準として、通
常0.001〜40重量%の範囲で用いられ、好ましく
は0.01〜20重量%、更に好ましくは0.05〜1
5重量%の範囲で使用される。上記アンモニウム塩
(C)の添加量が、0.001重量%より少ないと現像
欠陥の抑制に十分効果がない場合がある。また添加量が
40重量%より多いと残膜率やプロファイルが悪化する
場合があり好ましくない。上記アンモニウム塩(C)の
合成方法は公知であり、市販されているものを使用でき
る。
【0045】次に本発明のポジ型感光性樹脂組成物に含
有される(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性
剤について説明する。本発明の感光性樹脂組成物には、
フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素
原子とケイ素原子含有界面活性剤のいずれか、あるいは
これらを二種以上を含有することができる。これらの界
面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、特開61-226
746号、特開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開
昭63-34540号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、
特開平9-54432号、特開平9-5988号、米国特許5405720
号、米国特許5360692号、米国特許5529881号、米国特許
5296330号、米国特許5436098号、米国特許5576143号、
米国特許5296143号、米国特許5294511号、及び、米国特
許5824451号記載記載の界面活性剤を挙げることがで
き、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもでき
る。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフト
ップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC
430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、
F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サ
ーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭
硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカ
ル社製)等のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP
−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性
剤として用いることができる。
【0046】(D)界面活性剤の配合量は、本発明の組成
物中の固形分100重量部当たり、通常0.001重量
部〜2重量部、好ましくは0.003重量部〜0.10
重量部である。これらの界面活性剤は1種単独であるい
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0047】また、本発明においては、組成物中の(D)
界面活性剤に対する(A)重合体の重量割合((A)/(D))
が500〜20000の範囲であることが好ましく、よ
り好ましくは1000〜15000の範囲である。この
割合とすることにより、現像性や線幅再現性が向上し、
塗布膜厚の均一性が良好となる。本発明のポジ型感光性
樹脂組成物が、前記の現像欠陥に対しなぜ特異的に優れ
るのかはよくわかっていないが、(C)アンモニウム塩
と特定の(D)界面活性剤の組み合わせにより発現した
ものと思われる。例えば(C)アンモニウム塩と本発明
以外の界面活性剤の組み合わせ、例えばノニオン系の界
面活性剤などとの組み合わせでは、プロファイル等の画
像性能が不十分である。
【0048】次に本発明のポジ型感光性樹脂組成物に好
ましく含有される(E)非イオン性含窒素塩基性有機化
合物について説明する。 (E)非イオン性含窒素塩基
性有機化合物は、感度変化や現像後のレジストパターン
のプロファイル変化や線幅変化を改善する効果がある。
(E)非イオン性含窒素塩基性有機化合物としては、有
機アミンなどが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化さ
せないものであればよい。有機アミンは画像性能が優れ
る点で好ましい。例えば特開昭63-149640号、特開平5-2
49662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開
平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、
特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606
号、特開平6-266100号、特開平6-266110 号、特開平6-3
17902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開
平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、
特開平7-219217号、特開平7-92678号、 特開平7-28247
号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-123
030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平9
-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、USP
5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の非
イオン性含窒素塩基性有機化合物を用いることができ
る。
【0049】(E)非イオン性含窒素塩基性有機化合物
としては、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.
3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレン
テトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、
ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
トリエチルアミン、トリブチルアミン等の有機アミンが
好ましい。
【0050】(E)非イオン性含窒素塩基性有機化合物
の含有量は、感光性樹脂組成物(固形分)100重量部
に対し、通常、0.001〜10重量部、好ましくは
0.001〜5重量部、より好ましくは0.001〜
0.5重量部である。0.001重量部未満では(E)
成分の添加効果が十分得られない場合がある。一方、1
0重量部を越えると感度の低下や非露光部の現像性が著
しく悪化する傾向がある。(E)塩基性化合物は、1種
単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0051】本発明においては、前記(B)光酸発生剤と
(E)非イオン性含窒素塩基性有機化合物の組成物中の混
合重量比((B)/(E))は5〜300の範囲であることが
好ましく、より好ましくは10〜200の範囲である。
この範囲にすることにより、レジスト感度、解像力がよ
り良好となり、露光後の引き置きによるパターンの線幅
依存性(PED依存性)が軽減できる。即ち、上記(B)と
(E)の混合重量比にすることにより、レジスト感度、解
像力、PED依存性が両立化する。
【0052】本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、必要
に応じて、(F)分子量が2000以下であって、酸の
作用により分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の
作用により増大する低分子酸分解性化合物を含むことが
できる。例えばProc.SPIE,2724, 355(1996)、特開平8-1
5865号、USP5310619号、USP−5372912号、J.Photopoly
m.Sci.,Tech.,Vol.10,No.3,511(1997))に記載されてい
る酸分解性基を含有する、コール酸誘導体、デヒドロコ
ール酸誘導体、デオキシコール酸誘導体、リトコール酸
誘導体、ウルソコール酸誘導体、アビエチン酸誘導体等
の脂環族化合物、酸分解性基を含有するナフタレン誘導
体などの芳香族化合物を上記低分子酸分解性化合物とし
て用いることができる。さらに、特開平6-51519号記載
の低分子の酸分解性溶解阻止化合物も220nmの透過
性を悪化させないレベルの添加範囲で用いることもでき
るし、1,2−ナフトキノンジアジト化合物も使用でき
る。本発明の感光性樹脂組成物に上記低分子酸分解性溶
解阻止化合物を使用する場合、その含有量は感光性樹脂
組成物の100重量部(固形分)を基準として、通常0.
5〜50重量部の範囲で用いられ、好ましくは0.5〜
40重量部、更に好ましくは0.5〜30重量部、特に
好ましくは0.5〜20.0重量部の範囲で使用され
る。これらの低分子酸分解性溶解阻止化合物を添加する
と、前記現像欠陥がさらに改良されるばかりか耐ドライ
エッチング性が改良される。
【0053】本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必
要に応じて、さらに現像液に対する溶解促進性化合物、
ハレーション防止剤、可塑剤、上記以外の界面活性剤、
光増感剤、接着助剤、架橋剤、光塩基発生剤等を含有す
ることができる。
【0054】本発明で使用できる現像液に対する溶解促
進性化合物の例としては、例えば特開平3-206458号記載
のフェノール性水酸基を2個以上含有する化合物、1−
ナフトールなどのナフトール類又はカルボキシル基を1
個以上有する化合物、カルボン酸無水物、スルホンアミ
ド化合物やスルホニルイミド化合物などの分子量100
0以下の低分子化合物等を挙げることができる。これら
の溶解促進性化合物の配合量としては、組成物全重量
(固形分)に対して、好ましくは30重量%以下、より好
ましくは20重量%以下である。
【0055】好適なハレーション防止剤としては、照射
する放射線を効率よく吸収する化合物が好ましく、フル
オレン、9−フルオレノン、ベンゾフェノンのような置
換ベンゼン類;アントラセン、アントラセン−9−メタ
ノール、アントラセン−9−カルボキシエチル、フェナ
ントレン、ペリレン、アジレンのような多環式芳香族化
合物などが挙げられる。なかでも、多環式芳香族化合物
が特に好ましい。これらのハレーション防止剤は基板か
らの反射光を低減し、レジスト膜内の多重反射の影響を
少なくさせることで、定在波改良の効果を発現する。
【0056】本発明の感光性樹脂組成物の塗布性を改良
したり、現像性を改良する目的で、ノニオン系界面活性
剤を併用することができる。併用できるノニオン系界面
活性剤として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラ
ウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンモノラウレート等が挙げられる。
【0057】また露光による酸発生率を向上させるため
に、光増感剤を添加することができる。好適な光増感剤
として、ベンゾフェノン、p,p'−テトラメチルジアミ
ノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アント
ロン、9−エトキシアントラセン、ピレン、フェノチア
ジン、ベンジル、ベンゾフラビン、アセトフェノン、フ
ェナントレン、ベンゾキノン、アントラキノン、1,2
−ナフトキノン等を挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。これらの光増感剤は前記ハレー
ション防止剤としても使用可能である。
【0058】本発明の感光性樹脂組成物は、上記各成分
を溶解する溶媒に溶解した後、通常例えば孔径0.05
μm〜0.2μm程度のフィルターで濾過することによ
って溶液として調製される。ここで使用される溶媒とし
ては、例えばエチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシ
プロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチ
ル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プ
ロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イ
ソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレン、酢酸シク
ロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリ
ドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラク
トン、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられ
る。これらの溶媒は単独もしくは組み合わせて用いられ
る。これらの溶剤のうち、前記組成物に対する溶解性や
基板への塗布性、保存安定性などの観点より、特に乳酸
エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネ ー
ト、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピ
オン酸エチル、2-ヘプタノンから選択される少なくとも
1種の溶剤を全溶剤中70重量%以上含有することが好
ましい。また、溶媒に含まれる水分はレジスト性能に影
響するため、少ない方が好ましい。
【0059】さらに本発明の感光性樹脂組成物は、メタ
ル等の金属不純物やクロルイオンなどの不純物成分を1
00ppb以下に低減しておくことが好ましい。これら
の不純物が多く存在すると、半導体デバイスを製造する
上で動作不良、欠陥、収率低下を招いたりするので好ま
しくない。
【0060】本発明の感光性樹脂組成物を基板上にスピ
ナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布後、プリ
ベーク(露光前加熱)し、所定のマスクを通して220
nm以下の波長の露光光で露光し、PEB(露光後ベー
ク)を行い現像することにより良好なレジストパターン
を得ることができる。ここで用いられる基板としては半
導体装置その他の製造装置において通常用いられる基板
であればよく、例えばシリコン基板、ガラス基板、非磁
性セラミックス基板などが挙げられる。また、これらの
基板上にさらに必要に応じて追加の層、例えばシリコン
酸化物層、配線用金属層、層間絶縁膜、磁性膜、反射防
止膜層などが存在してもよく、また各種の配線、回路な
どが作り込まれていてもよい。さらにまた、これらの基
板はレジスト膜の密着性を高めるために、常法に従って
疎水化処理されていてもよい。適当な疎水化処理剤とし
ては、例えば1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジ
シラザン(HMDS)などが挙げられる。
【0061】本発明は、反射防止膜を有する基板に対し
て特に効果的である。レジストの下層として用いられる
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタ
ン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の
無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型の
いずれも用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着
装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要
とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−6
9611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアル
デヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹
脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号
記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反
応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダー
とメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開
平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基
と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止
膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミン
とベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−1
79509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子
吸光剤を添加したもの等が挙げられる。反射防止膜層の
一般的な厚みは、100nm〜3000nmである。
【0062】また、有機反射防止膜として、ブリューワ
ーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−4
0シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR
−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもでき
る。
【0063】基板上に塗布されるレジスト膜厚は、約
0.1〜10μmの範囲が好ましく、ArF露光の場合
は、約0.1〜1.5μm厚が推奨される。基板上に塗
布されたレジスト膜は、約60〜160℃の温度で約3
0〜300秒間プリベークするのが好ましい。プリベー
クの温度が低く、時間が短かければレジスト膜中の残留
溶剤が相対的に多くなり、密着性が劣化するなどの弊害
を生じるので好ましくない。また、逆にプリベークの温
度が高く、時間が長ければ、感光性樹脂組成物のバイン
ダー、光酸発生剤などの構成成分が分解するなどの弊害
が生じるので好ましくない。
【0064】プリベーク後のレジスト膜を露光する装置
としては市販の紫外線露光装置、X線露光装置、電子ビ
ーム露光装置、KrFエキシマ露光装置、ArFエキシ
マ露光装置、F2エキシマ露光装置等が用いられ、特に
本発明ではArFエキシマレーザーを露光光源とする装
置が好ましい。露光後ベークは酸を触媒とする保護基の
脱離を生じさせる目的や定在波を消失させる目的、酸発
生剤などを膜中に拡散させる目的等で行われる。この露
光後ベークは先のプリベークと同様にして行うことがで
きる。例えば、ベーキング温度は約60〜160℃、好
ましくは約90〜150℃である。
【0065】本発明の感光性樹脂組成物の現像液として
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ
類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン
類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2ア
ミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の
第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等のアルコールアミン類、水酸化テトラメチ
ルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアン
モニウム(TEAH)、トリメチルヒドロキシメチルア
ンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチル
アンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチ
ルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム
塩、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−
[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシ
クロ−[4.3.0]−5−ノナン等の環状アミン類等
のアルカリ水溶液を使用することができる。
【0066】更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類やケトン類などの親水性の有機溶剤やノニオン系や陰
イオン性界面活性剤及び陽イオン性界面活性剤や消泡剤
等を適当量添加しても使用することができる。これらの
添加剤は、レジストの性能を向上させる目的以外にも基
板との密着性を高めたり、現像液の使用量を低減させた
り、現像時の気泡に起因する欠陥を低減させる目的等で
アルカリ性水溶液に添加される。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明がこれにより限定されるものではない。 合成例1(重合体Aの合成) 特開平9−244247号公報、第4例に記載のノルボ
ルネン誘導体の開環重合体の水素化物(繰り返し構造単
位を下記する)を、EP0789278号明細書記載の
方法に従って合成した。(重量平均分子量22000)
【0068】
【化8】
【0069】合成例2(重合体Bの合成) 特開平9−244247号公報、第1例に記載のノルボ
ルネン誘導体の開環重合体の水素化物(繰り返し構造単
位を下記する)をEP0789278号明細書記載の方
法に従って合成した。(重量平均分子量17000)
【0070】
【化9】
【0071】合成例3(重合体Cの合成) ノルボルネン、無水マレイン酸、アクリル酸t−ブチル
及びアクリル酸の共重合体(繰り返し構造単位を下記す
る)を特開平10−10739号公報、第7例に記載の
方法に従って合成した。(重量平均分子量17000、
各繰り返し単位のモル比50/25/25)
【0072】
【化10】
【0073】合成例4(重合体Dの合成) メタクリル酸アダマンチルとアクリル酸t−ブチルの共
重合体(繰り返し構造単位を下記する)を特開平7−23
4511号公報、第1例に記載の方法に従って合成し
た。(重量平均分子量5000、各繰り返し単位のモル
比58/42)
【0074】
【化11】
【0075】合成例5(酸分解性低分子化合物aの合
成) コール酸122.7g(0.3モル)とチオニルクロラ
イド120mlの混合物を1時間還流した。過剰のチオ
ニルクロリドを除去し、得られた固体をテトラヒドロフ
ラン150mlに溶かし、カリウム−t−ブシトキシド
40g(0.35モル)を徐々に加え、反応混合物を6
時間還流した後、冷却し、水中に注いだ。得られた固体
を濾過して集め、水で洗い減圧下で乾燥した。この粗製
物をn−ヘキサンで再結晶し70%の収率でコール酸−
t−ブチル(下記式)を得た。
【0076】
【化12】
【0077】[実施例1〜8及び比較例1〜5]各感光性
樹脂組成物を調製するに当たって、下記組成からなる感
光性樹脂組成物を固形分濃度が約12重量%になるよう
に混合し、0.1μmのテフロン(登録商標)フィルター
により濾過して感光性樹脂組成物を調製した。
【0078】 実施例1の感光性樹脂組成物の組成: 重合体A 98.93 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 本発明のアンモニウム塩(C−1) 0.05 界面活性剤(W−1) 0.02 溶剤(S−1) 733.33
【0079】 実施例2の感光性樹脂組成物の組成: 重合体B 95.88 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 本発明のアンモニウム塩(C−4) 0.10 界面活性剤(W−1) 0.02 溶剤(S−1) 513.33 (S−6) 220.00
【0080】 実施例3の感光性樹脂組成物の組成: 重合体C 97.88 重量部 光酸発生剤(A−1) 2.0 本発明のアンモニウム塩(C−5) 0.10 界面活性剤(W−2) 0.02 溶剤(S−1) 586.66 (S−3) 146.67
【0081】 実施例4の感光性樹脂組成物の組成: 重合体(D) 98.33 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.5 本発明の本発明のアンモニウム塩(C−6) 0.15 界面活性剤(W−3) 0.02 溶剤 (S−1) 660.00 (S−4) 73.33
【0082】 実施例5の感光性樹脂組成物の組成: 重合体(B) 98.47 重量部 光酸発生剤(A−1) 0.5 (A−2) 1.0 本発明のアンモニウム塩(C−7) 0.01 界面活性剤(W−3) 0.02 溶剤 (S−2) 733.33
【0083】 実施例6の感光性樹脂組成物の組成: 重合体(C) 98.33 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.5 本発明のアンモニウム塩(C−4) 0.1 非イオン性含窒素塩基性有機化合物(N−1) 0.05 界面活性剤(W−2) 0.02 溶剤(S−1) 696.66 (S−5) 36.67
【0084】 実施例7の感光性樹脂組成物の組成: 重合体(C) 95.28 重量部 光酸発生剤(A−1) 2.0 本発明のアンモニウム塩(C−7) 0.1 非イオン性含窒素塩基性有機化合物(N−2) 0.1 酸分解性低分子化合物a 2.5 界面活性剤(W−2) 0.02 溶剤(S−1) 513.33 (S−3) 220.00
【0085】 実施例8の感光性樹脂組成物の組成: 重合体(C) 92.68 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.5 光酸発生剤(A−2) 0.5 本発明のアンモニウム塩(C−8) 0.30 酸分解性低分子化合物 a 5.0 界面活性剤(W−3) 0.02 溶剤(S−2) 733.33
【0086】 比較例1の感光性樹脂組成物の組成: 重合体A 99.00 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 溶剤(S−1) 733.33
【0087】 比較例2の感光性樹脂組成物の組成: 重合体B 99.00 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 界面活性剤(W−1) 0.02 溶剤(S−1) 733.33
【0088】 比較例3の感光性樹脂組成物の組成: 重合体C 98.80 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 非イオン性含窒素塩基性有機化合物(N−1) 0.2 溶剤(S−1) 733.33
【0089】 比較例4の感光性樹脂組成物の組成: 重合体D 99.00 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 非イオン性含窒素塩基性有機化合物(N−1) 0.2 界面活性剤(W−4) 0.02 溶剤(S−1) 733.33
【0090】 比較例5の感光性樹脂組成物の組成: 重合体B 94.00 重量部 光酸発生剤(A−1) 1.0 酸分解性低分子化合物a 5.0 溶剤(S−1) 733.33 上記実施例、比較例の記号は、下記の通りである。
【0091】
【化13】
【0092】N−1:1.5−ジアザビシクロ[4.
3.0]−5−ノネン N−2:1.8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製)(フッ素系) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素およびシリコン系) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製)(シリコン系) W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 用いた溶剤(S−1)〜(S−6)を以下に示す。 S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート S−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロ
ピオネート S−3:プロピレングリコールモノメチルエーテル S−4:エトキシエチルプロピオネート S−5:γ−ブチロラクトン S−6:乳酸エチル 上記実施例で使用されたアンモニウム塩(C−1)、
(C−4)〜(C−8)は、シグマ アルドリッチ社製
のものを使用した。
【0093】(現像欠陥数の評価方法) (1)現像欠陥数−I ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上
に、反射防止膜(Brewer Science製DUV-30)を60nmの膜厚
で塗布し、190℃で硬化させた。この反射防止膜上に、
感光性樹脂組成物をスピンコーターにより均一に塗布
し、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱、乾燥
を行い、0.40μmのレジスト膜を形成した。このレ
ジスト膜を、マスクを通してArFエキシマレーザー光
で露光し、露光後直ぐに110℃で90秒間ホットプレ
ート上で加熱した。更に2.38重量%濃度のテトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒
間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥した。
このようにして得られたコンタクトホールパターンの形
成されたサンプルを、KLA2112機(KLAテンコ
ール(株)製)により現像欠陥数を測定した(Threshold1
2、Pixcel Size=0.39)。
【0094】(2)現像欠陥数−II 上記(1)現像欠陥数−Iにおいて、露光しない以外
は、加熱、現像、リンス、乾燥したサンプルについて同
様に行い現像欠陥数を測定した。
【0095】(画像評価法)上記(1)現像欠陥数−I
におけるのと同様に、0.40μmのレジスト膜を形成
し、この膜について、露光、加熱、現像、リンス、乾燥
した。その後、膜厚を膜厚計により測定し、残膜率
〔(処理後の膜厚/処理前の膜厚)×100〕を算出し
た。さらに、上記(1)現像欠陥数−Iのコンタクトホ
ールパターン作製におけるのと同様にして形成した幅
0.25μmのラインパターンを走査型電子顕微鏡で観
察し、プロファイルを調べた。矩形な形状をしているも
のを○で表し、そうでないものを×で表した。現像欠陥
−I及びIIの結果を表1に、残膜率及びプロファイルの
結果を表2に示した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】表1及び表2の結果から明らかなように、
本発明の感光性樹脂組成物は、いづれも現像欠陥が極め
て少なく、良好な残膜率を示し、矩形なプロファイルが
形成されていた。 一方、(C)アンモニウム塩及び
(D)界面活性剤を用いない比較例1及び比較例5、
(D)界面活性剤を用いたものの(C)アンモニウム塩
を用いない比較例2、(E)非イオン性含窒素塩基性有
機化合物を用いたものの(C)アンモニウム塩及び
(D)界面活性剤を用いない比較例3は、いずれも現像
欠陥数が多かった。比較例4は、界面活性剤として本発
明で特定されたものでないものを用いた例であり、現像
欠陥は少なかったが、プロファイルに劣っていた。
【0099】
【発明の効果】本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、現
像欠陥が極めて少なく、しかも特にArFエキシマレー
ザー光を露光光源とする場合、良好な残膜率とパターン
プロファイルを示す。このため半導体素子製造に必要な
微細パターンの形成に有効に用いることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 504 504 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA03 AA04 AB16 AB17 AC04 AC05 AC06 AC08 AD03 BE00 BE07 BE10 BG00 BJ04 CB43 CC04 CC20 FA17 4J002 BD002 BG041 BG051 BG071 BK001 CP032 EB006 EB008 EN136 EN137 EQ036 EV296 EW176 FD312 FD318 4J032 CA33 CA34 CA35 CA43 CB03 CB04 CB05 4J100 AJ02R AJ09Q AK32Q AK33Q AL03Q AL03R AL04Q AL08P AL08Q AL34Q AL39Q AR11P BA02P BA03P BA04P BA04Q BA05P BA05Q BA06P BA12P BA15P BA15Q BA16P BC07P BC09P BC12P BC28P CA04 CA05 JA38

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸
    の作用により分解してアルカリ可溶性となる重合体、
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化
    合物、(C)下記一般式(I)、(II)、又は(III)で表さ
    れるアンモニウム塩、及び、(D)フッ素系及び/又は
    シリコン系界面活性剤を含有することを特徴とするポジ
    型感光性樹脂組成物。 【化1】 (一般式(I)及び(II)において、R1、R2、及びR3は、
    各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す。一般式(I
    II)において、R4、R5、R6、及びR7は、各々独立
    に、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル
    基、又は、ベンジル基を表す。)
  2. 【請求項2】非イオン性含窒素塩基性有機化合物をさら
    に含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型感
    光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】分子量が2000以下であって、酸の作用
    により分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の作用
    により増大する低分子酸分解性化合物をさらに含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型感光性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 活性光線が220nm以下の遠紫外光で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    ポジ型感光性樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006291160A (ja) * 2005-03-14 2006-10-26 Fuji Photo Film Co Ltd 膜形成用組成物、それを用いた絶縁膜および電子デバイス
JP2012224793A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Maruzen Petrochem Co Ltd 金属不純物量の少ない半導体リソグラフィー用共重合体の製造方法及び該共重合体を製造するための重合開始剤の精製方法
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