JP2002005495A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2002005495A
JP2002005495A JP2000183277A JP2000183277A JP2002005495A JP 2002005495 A JP2002005495 A JP 2002005495A JP 2000183277 A JP2000183277 A JP 2000183277A JP 2000183277 A JP2000183277 A JP 2000183277A JP 2002005495 A JP2002005495 A JP 2002005495A
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piston
air conditioner
frequency
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linear compressor
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輝行 赤澤
Sadao Kawahara
定夫 河原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リニア圧縮機を一定駆動周波数もしくはピスト
ン部運動の固有振動数に一致する駆動周波数で駆動する
ことで高効率高信頼性かつ快適性に優れた空気調和機を
提供すること。 【解決手段】密閉容器内に支持機構部により支持される
シリンダー部と、前記シリンダー部と同一の軸心でその
軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部と、
前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推力を
発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機を用
いた空気調和機であって、一定の駆動周波数のもとで前
記ピストン部の振幅量を可変とすることで前記リニア圧
縮機の能力可変を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニア圧縮機を用
いた空気調和機、リニア圧縮機または冷凍装置の駆動方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍回路において、R22に代表される
HCFC系冷媒は、その物性の安定性からオゾン層を破
壊すると言われている。また、近年では、HCFC系冷
媒の代替冷媒としてHFC系冷媒が利用されているが、
このHFC系冷媒は温暖化現象を促進する性質を有して
いる。そのため、最近では、オゾン層の破壊や温暖化現
象に大きな影響を与えないHC系冷媒が採用され始めて
いる。しかしながら、このHC系冷媒は可燃性のため爆
発や発火を防止することが安全性確保の面から必要であ
り、このために、冷媒の使用量を極力少なくすることが
要請される。一方、HC系冷媒は、冷媒自体として潤滑
性がなく、また潤滑材に溶け込み易い性質を有する。以
上のことから、HC系冷媒を使用する場合にはオイルレ
スまたはオイルプアの圧縮機が必要となる。ピストン部
の軸線と直交する方向への荷重が小さく、摺動面圧が小
さいリニア圧縮機は、従来から多く利用されてきたレシ
プロ式圧縮機、ロータリ圧縮機、スクロール圧縮機と比
較すると、オイルレス化を図りやすいタイプの圧縮機と
して知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リニア圧縮機
のピストン部の振幅量はリニアモータの推力のみによ
り、決定されず、冷媒ガスの圧力の影響を受ける。その
ため、リニア圧縮機を空気調和機に用いるにはかなり複
雑な対応が必要となる。
【0004】本発明は以上の事情を鑑み、リニア圧縮機
を一定駆動周波数もしくはピストン部運動の固有振動数
に一致する駆動周波数で駆動することで高効率高信頼性
かつ快適性に優れた空気調和機を提供することを目的と
する。また、本発明は、リニア圧縮機を用いてアキュー
ムレータをなくすことで安価な空気調和機を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
空気調和機は、密閉容器内に支持機構部により支持され
るシリンダー部と、前記シリンダー部と同一の軸心でそ
の軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
を用いた空気調和機であって、一定の駆動周波数のもと
で前記ピストン部の振幅量を可変とすることで前記リニ
ア圧縮機の能力可変を行うことを特徴とする。請求項2
記載の本発明は、請求項1記載の空気調和機において、
冷房運転時の前記駆動周波数と、暖房運転時の前記駆動
周波数とを異ならせたことを特徴とする。請求項3記載
の本発明は、請求項2記載の空気調和機において、冷房
運転時の前記駆動周波数を、所定の冷房条件で定まる前
記リニア圧縮機の吸入圧力及び吐出圧力にもとづく前記
ピストン部の往復運動による固有振動数に一致する周波
数とし、暖房運転時の前記駆動周波数を、所定の暖房条
件で定まる前記リニア圧縮機の吸入圧力及び吐出圧力に
もとづく前記ピストン部の往復運動の固有振動数に一致
する周波数としたことを特徴とする。請求項4記載の本
発明は、請求項1記載の空気調和機において、第1の室
内設定温度及び第1の外気温度の条件下での冷房運転モ
ードで定まる前記リニア圧縮機の第1の吸入圧力及び第
1の吐出圧力と、第2の室内設定温度及び第2の外気温
度の条件下での暖房運転モードで定まる前記リニア圧縮
機の第2の吸入圧力及び第2の吐出圧力との、それぞれ
の平均吸入圧力と平均吐出圧力にもとづく前記ピストン
部の往復運動による固有振動数に一致する周波数を駆動
周波数としたことを特徴とする。請求項5記載の本発明
は、請求項4記載の空気調和機において、前記第1の室
内設定温度を27℃、前記第1の外気温度を35℃と
し、前記第2の室内設定温度を20℃、前記第2の外気
温度を7℃として、前記第1の吸入圧力、前記第1の吐
出圧力、前記第2の吸入圧力、及び前記第2の吐出圧力
を決定したことを特徴とする。請求項6記載の本発明の
空気調和機は、密閉容器内に支持機構部により支持され
るシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心でその
軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部と、
前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推力を
発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機を用
いた空気調和機であって、前記リニア圧縮機の吸入圧力
及び吐出圧力にもとづく前記ピストン部の往復運動によ
る固有振動数に一致する周波数に駆動周波数を追従さ
せ、前記リニア圧縮機のピストン部の振幅量を可変とす
ることによって能力可変を行うことを特徴とする。請求
項7記載の本発明は、請求項6記載の空気調和機におい
て、前記駆動周波数を、前記リニアモータの推力一定の
もとで前記ピストン部の振幅量または速度が最大となる
周波数としたことを特徴とする。請求項8記載の本発明
は、請求項6記載の空気調和機において、前記ピストン
部の振幅を検知する位置センサーを設置し、前記位置セ
ンサーによって、前記駆動周波数の変化にともなう前記
ピストン部の振幅量を検知し、前記位置センサーの検知
出力に基づいて前記駆動周波数を決定することを特徴と
する。請求項9記載の本発明は、請求項6記載の空気調
和機において、前記駆動周波数を、前記ピストン部の振
幅の変位と、前記リニアモータ部へ印加する電流の変位
との位相差が90°、または前記ピストン部の速度の変
位と前記リニアモータへ印加する電流の変位との位相差
が0°となる周波数としたことを特徴とする。請求項1
0記載の本発明は、請求項6記載の空気調和機におい
て、前記ピストン部の振幅を検知する位置センサーまた
は速度センサーと、前記リニアモータ部へ印加する電流
を検知する電流センサーとを設置し、前記位置センサー
または速度センサーと、前記電流センサーとによって、
前記駆動周波数の変化にともなう前記電流と前記ピスト
ン部の振幅または速度との変位を検知し、前記電流と前
記ピストン部の振幅または速度の変位との位相差に基づ
いて前記駆動周波数を決定することを特徴とする。請求
項11記載の本発明の空気調和機は、密閉容器内に支持
機構部により支持されるシリンダー部と、前記シリンダ
ーと同一の軸心でその軸線方向に沿って可動自在に支持
されるピストン部と、前記ピストン部にその軸線方向に
沿って移動する推力を発生させるリニアモータ部とを有
するリニア圧縮機を用い、温度検出手段による室温度と
室内設定温度との温度差信号を発する温度差出力回路
と、前記温度差信号を入力して出力指令信号を発する出
力指令回路と、前記出力指令信号に応じて前記リニア圧
縮機に電圧を印加する交流電源部とからなる駆動装置を
設けた空気調和機であって、前記交流電源部からの印加
電圧によって前記ピストン部の振幅量を可変とすること
を特徴とする。請求項12記載の本発明は、請求項11
記載の空気調和機において、位置検出手段による前記ピ
ストン部の位置とあらかじめ定められた前記ピストン部
の基準位置との距離信号を発する距離信号出力回路と、
前記距離信号出力回路からの距離信号を入力して前記リ
ニア圧縮機に出力指令信号を発する出力指令回路とを設
けたことを特徴とする。請求項13記載の本発明は、請
求項12記載の空気調和機において、前記位置検出手段
として、前記ピストン部の速度又は加速度を検知する検
出手段を用いたことを特徴とする。請求項14記載の本
発明の空気調和機は、密閉容器内に支持機構部により支
持されるシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心
でその軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン
部と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する
推力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮
機を用い、温度検出手段による室温度と室内設定温度と
の温度差信号を発する温度差出力回路と、前記温度差信
号を入力して出力指令信号を発する出力指令回路と、前
記出力指令信号に応じて前記リニア圧縮機に電圧を印加
する交流電源部とからなる駆動装置を設けた空気調和機
であって、起動時の前記リニア圧縮機への印加電圧の増
加を、所定時間同一電圧値で印加する領域を有して行う
ことを特徴とする。請求項15記載の本発明は、請求項
14記載の空気調和機において、起動時の前記リニア圧
縮機への印加電圧の増加を、印加電圧を増加する領域
と、所定時間同一電圧値で印加する領域とを交互にもつ
ように増加させることを特徴とする。請求項16記載の
本発明は、請求項1から請求項15のいずれかに記載の
空気調和機において、アキュームレータを設置しないこ
とを特徴とする。請求項17記載の本発明のリニア圧縮
機の駆動方法は、密閉容器内に支持機構部により支持さ
れるシリンダー部と、前記シリンダー部と同一の軸心で
その軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
の駆動方法であって、一定の駆動周波数のもとで前記ピ
ストン部の振幅量を可変とすることで能力可変を行うこ
とを特徴とする。請求項18記載の本発明のリニア圧縮
機の駆動方法は、密閉容器内に支持機構部により支持さ
れるシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心でそ
の軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
の駆動方法であって、吸入圧力及び吐出圧力にもとづく
前記ピストン部の往復運動による固有振動数に一致する
周波数に駆動周波数を追従させ、ピストン部の振幅量を
可変とすることによって能力可変を行うことを特徴とす
る。請求項19記載の本発明の冷凍装置の駆動方法は、
請求項17または請求項18に記載のリニア圧縮機の駆
動方法を、冷凍サイクルを構成する圧縮機の駆動方法に
用いることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による第1の実施の形態
は、空気調和機の能力可変を一定の駆動周波数のもとで
リニア圧縮機のピストン部の振幅量を可変させて行うも
のである。すなわち押しのけ容積が可変するのでリニア
モータの必要推力も比例的に変化し、能力可変全領域で
リニアモータに対して効率的な運転が可能となる。ま
た、回転型圧縮機の場合と同様にピストン部の振幅量一
定として駆動周波数を可変することも考えられるが、こ
の場合は押しのけ容積が一定となり、能力変化に対して
リニアモータの必要推力が比例的に変化せず、特に小能
力域で大きなモータ効率の低下をきたす。また、ピスト
ン部の運動の固有振動数から駆動周波数が大きくずれる
と、リニアモータの効率低下となる。以上のことによ
り、一定の駆動周波数のもとでピストン部の振幅量を可
変させることで、能力可変全領域で空気調和機の効率向
上が図れる。また、駆動周波数を一定にすることによ
り、駆動装置及び防振装置が簡易なものとなり安価とな
る。
【0007】本発明による第2の実施の形態は、第1の
実施形態における空気調和機において、冷房運転時の前
記駆動周波数と、暖房運転時の前記駆動周波数とを異な
らせたものである。これにより、冷房及び暖房それぞれ
のモードでの往復運動による固有振動数に一致させるこ
とができる。
【0008】本発明による第3の実施の形態は、第1の
実施形態における空気調和機において、冷房運転時は所
定の冷房条件で定まる吸入圧力及び吐出圧力にもとづく
リニア圧縮機の往復運動による固有振動数に一致する周
波数を駆動周波数とし、暖房運転時は所定の暖房条件で
定まる吸入圧力及び吐出圧力にもとづくリニア圧縮機の
往復運動による固有振動数に一致する駆動周波数とする
ものである。例えば、冷房時は冷房定格条件である室内
設定温度27℃、外気温度35℃、暖房時は暖房定格条
件である室内設定温度20℃、外気温度7℃に一致させ
る。これにより、冷房及び暖房それぞれのモードで往復
運動による固有振動数に一致させた周波数で運転され、
共振状態で運転されるのでピストン部の振幅に対するモ
ータ推力を小さくできる。したがって、リニアモータの
効率が高まり、期間消費電力量の少ない空気調和機とな
る。
【0009】本発明による第4の実施の形態は、第1の
実施形態における空気調和機において、一定の条件下で
の冷房運転モードで定まる吸入圧力及び吐出圧力と、一
定の条件下での暖房運転モードで定まる吸入圧力及び吐
出圧力のそれぞれ平均吸入圧力と平均吐出圧力にもとづ
くリニア圧縮機の往復運動による固有振動数に一致する
周波数を駆動周波数とするものである。駆動周波数を冷
房及び暖房それぞれのモードで一定にすることにより、
駆動装置及び防振装置が簡易となり安価な空気調和機が
実現できるうえ、冷房及び暖房それぞれのモードに対す
るピストン部の固有振動数に対して平均的な周波数で運
転するので、各モードにおける往復運動による固有振動
数とのずれが大きくならず、期間消費電力量の少ない空
気調和機となる。
【0010】本発明による第5の実施の形態は、第4の
実施形態における空気調和機において、冷房運転モード
での条件を室内設定温度27℃、外気温度35℃とし、
暖房運転モードでの条件を室内設定温度20℃、外気温
度7℃としたものであり、駆動周波数を冷房及び暖房そ
れぞれの代表的な条件で定まる周波数にすることによ
り、駆動装置及び防振装置が簡易となり安価な空気調和
機が実現できるうえ、冷房及び暖房それぞれのモードに
対するピストン部の固有振動数に対して平均的な周波数
で運転するので、各モードにおける往復運動による固有
振動数とのずれが大きくならず、期間消費電力量の少な
い空気調和機となる。
【0011】本発明による第6の実施の形態は、吸入圧
力及び吐出圧力にもとづくリニア圧縮機のピストン部の
往復運動による固有振動数に一致するように駆動周波数
を追従させ、駆動周波数のピストン部の振幅量を可変す
ることによって能力可変を行うものである。これによ
り、常にピストン部の往復運動による固有振動数の周波
数に駆動周波数を一致させた共振状態で運転させるので
ピストン部の振幅に対するモータ推力を小さくすること
ができる。よってモータ効率を高めることができ、効率
向上が図れる。
【0012】本発明による第7の実施の形態は、第6の
実施形態における空気調和機において、リニアモータの
推力一定のもとで前記ピストン部の振幅量または速度が
最大となる周波数を駆動周波数としたものである。ピス
トン部の最大振幅となる駆動周波数は、ピストン部の往
復運動による固有振動数に一致した時であるのでリニア
モータの最高効率を得ることができ、空気調和機の効率
向上が図れる。
【0013】本発明による第8の実施の形態は、第6の
実施形態における空気調和機において、ピストン部の振
幅を検知する位置センサーを設置し、この位置センサー
から検知されるピストン部の振幅量によって駆動周波数
を決定するものであり、ピストン部の最大振幅となる駆
動周波数を得ることができる。
【0014】本発明による第9の実施の形態は、第6の
実施形態における空気調和機において、電流とピストン
部の振幅の変位との位相差が90°、または前記ピスト
ン部の速度の変位と前記リニアモータへ印加する電流の
変位との位相差が0°となる周波数を駆動周波数とした
ものである。電流とピストン部の振幅の変位との位相差
が90°、または前記ピストン部の速度の変位と前記リ
ニアモータへ印加する電流の変位との位相差が0°とな
る駆動周波数は、ピストン部の往復運動による固有振動
数に一致した時であるのでリニアモータの最高効率をえ
ることができる。よって空気調和機の効率向上が図れ
る。
【0015】本発明による第10の実施の形態は、第6
の実施形態における空気調和機において、ピストン部の
振幅を検知する位置センサーまたは速度センサーと、リ
ニアモータ部への印加される電流を検知する電流センサ
ーとを設置し、電流とピストン部の振幅または速度の変
位との位相差に基づいて駆動周波数を決定するものであ
る。これにより、電流とピストン部の振幅または速度の
変位との位相差が90°、または前記ピストン部の速度
の変位と前記リニアモータへ印加する電流の変位との位
相差が0°となる駆動周波数を得ることができる。
【0016】本発明による第11の実施の形態は、温度
検出手段による室温度と室内設定温度との温度差信号を
発する温度差出力回路と、温度差信号を入力して出力指
令信号を発する出力指令回路と、出力指令信号に応じて
前記リニア圧縮機に電圧を印加する交流電源部とからな
る駆動装置により、リニア圧縮機運転のピストン部の振
幅量を可変するものである。空気調和機の必要能力を室
温と室内設定温度差により、決定してリニア圧縮機のピ
ストン部の振幅量を印加電圧により無段階に可変して能
力可変を行うので、快適性の優れた空気調和機となる。
【0017】本発明による第12の実施の形態は、第1
1に実施形態における空気調和機において、位置検出手
段によるピストン部の位置とあらかじめ定められた基準
位置との距離信号を発する距離信号出力回路と距離信号
を入力して出力指令信号を発するものである。ピストン
部端面とシリンダヘッド間のクリアランスすなわちトッ
プクリアランスとなるピストン部端面位置を基準位置と
し、ピストン部の端面位置を検出して所要の基準位置と
なるようにリニア圧縮機のピストン部の振幅量を無段階
に可変して能力可変を行うことにより、より的確な能力
制御が可能となり、快適性も一段と向上する。そして、
ピストン部の位置を検出するので、シリンダヘッドへの
衝突が防止でき、信頼性の向上が図れる。
【0018】本発明による第13の実施の形態は、第1
2に実施形態における空気調和機において、位置検出手
段をピストン部の速度又は加速度を検知する検出手段と
したものである。ピストン部変位をピストン部加速度か
ら2回積分演算で求め、所定の基準位置になるようにリ
ニア圧縮機への印加電圧を無段階に調整して能力可変を
行うので、より的確な能力制御が可能となり、快適性も
一段と向上する。また、ピストン部位置を検出するの
で、シリンダヘッドへの衝突が防止でき、良好な信頼性
が得られる。
【0019】本発明による第14の実施の形態は、起動
時のリニア圧縮機への印加電圧を、所定時間同一電圧値
で印加する領域を有して行うものである。リニア圧縮機
のピストン部の振幅量は、リニアモータの推力のみによ
り決定されず冷媒ガスの圧力の影響を受けるため、圧力
上昇が得られないまま定常運転時に必要な電圧を急激に
印加するとピストン部のシリンダヘッドに衝突する事態
が生ずる。同一電圧値で印加する領域を有することで圧
力上昇に追従しながらピストン部の振幅量を増大できる
のでピストン部とシリンダヘッドの衝突が防ぎ、信頼性
の向上が図れ、スムーズでかつスピーディな能力可変が
可能となる。
【0020】本発明による第15の実施の形態は、第1
4の実施形態における空気調和機において、印加電圧を
増加する領域と、所定時間同一電圧値で印加する領域と
を交互にもつように増加させるものである。このよう
に、電圧を交互に印加することで圧力上昇に追従しなが
らピストン部の振幅量を増大できるのでピストン部とシ
リンダヘッドの衝突が防ぎ、信頼性の向上が図れ、スム
ーズでかつスピーディな能力可変が可能となる。
【0021】本発明による第16の実施の形態は、請求
項1から15の実施形態における空気調和機において、
アキュームレータを設置しないものである。リニア圧縮
機のピストン部の振幅量はリニアモータの推力のみによ
り決定されず、冷媒ガスの圧力の影響を受けるため、液
圧縮時のように圧力上昇分が大きくなる時にはピストン
部の振幅量は減少し、回転型圧縮機のように強制圧縮を
行われない。よってアキュームレータを設置する必要が
なく、安価な空気調和機が実現できる。
【0022】本発明による第17の実施の形態は、一定
の駆動周波数のもとで前記ピストン部の振幅量を可変と
することで能力可変を行うリニア圧縮機の駆動方法であ
る。リニア圧縮機では押しのけ容積が可変するので、リ
ニアモータの必要推力も比例的に変化し、能力可変全領
域でリニアモータに対して効率的な運転が可能となる。
【0023】本発明による第18の実施の形態は、吸入
圧力及び吐出圧力にもとづくピストン部の往復運動によ
る固有振動数に一致する周波数に駆動周波数を追従さ
せ、ピストン部の振幅量を可変とすることによって能力
可変を行うリニア圧縮機の駆動方法である。駆動周波数
を冷房及び暖房それぞれのモードで一定にすることによ
り、駆動装置及び防振装置が簡易となり安価な空気調和
機が実現できるうえ、冷房及び暖房それぞれのモードに
対するピストン部の固有振動数に対して平均的な周波数
で運転するので、各モードにおける往復運動による固有
振動数とのずれが大きくならず、期間消費電力量の少な
い空気調和機となる。
【0024】本発明による第19の実施の形態は、第1
7または第18の実施の形態によるリニア圧縮機の駆動
方法を、冷凍サイクルを構成する圧縮機の駆動方法に用
いるものである。
【0025】
【実施例】以下、本発明の空気調和機の一実施例を詳説
する。図1は本発明の一実施例によるリニア圧縮機の断
面図である。このリニア圧縮機は、密閉容器80と、密
閉容器80内に収納されるシリンダー部10と、密閉容
器80内においてシリンダー部10を支持機構部90と
シリンダー部10にその軸線方向に沿って可動自在に支
持されるピストン部20と、可動部40と固定部50を
有して磁力によりピストン部20に軸線方向の推力を生
じさせるリニアモータ部100と、冷媒ガスの吸入吐出
を行う吸入吐出機構部60を備えている。なお、ピスト
ン部20はばね機構部70により弾性支持される。密閉
容器80は、筒体状の容器からなり、内部に空間部84
を形成する。この空間部84にリニア圧縮機の構成部品
がすべて収納される。また、密閉容器80には密閉容器
80外から冷媒を導入する吸入管85と密閉容器80外
へ冷媒を導出する吐出管67が設けられている。支持機
構部90は、密閉容器80内の一端側と他端側にそれぞ
れ配置されるコイルばね91からなり、シリンダー部1
0を密閉容器80内に弾性支持し、シリンダー部10側
から密閉容器80側への振動伝達を低減すべく機能す
る。なお、一端側に配設されるコイルばね91は、シリ
ンダーヘッドカバー46と密閉容器80の前壁板82と
の間に介設され、他端側に配設されるコイルばね91
は、シリンダー部10に固定されるリニアモータ部10
0の固定部50側に連結する支持板92と密閉容器80
の後壁板83との間に介設される。シリンダー部10
は、つば部11と、このつば部11から一端側に向かっ
て膨張するボス部12と、その軸線方向に沿って他端側
に向かって伸延する筒体部13を一体に形成している。
ボス部12の内部には空間部14が形成され、筒体部1
3には空間部14に連通すると共に他端側に開口するシ
リンダー孔16が形成されている。ピストン部20は、
内部にねじ部21を形成する棒体22とこの棒体22の
一端側に膨出して形成されるピストン部本体28からな
る。棒体22は、シリンダー部10のシリンダー孔16
に可動自在に支持される。なお、棒体22とシリンダー
孔16の内壁面との間やピストン部本体28と空間部1
4の内壁面との間には耐摩耗性を向上させる共にシール
性を向上させるための部材が設けられる。また、シリン
ダー部10のボス部12の前端にはシリンダヘッド45
が固定されている。ピストン部本体28の前端とシリン
ダヘッド45との間のボス部12内には圧縮室68が形
成される。また、ピストン部20内部のねじ部21には
ボルト25が螺合される。また、棒体22の他端部には
フランジ24が固定される。リニアモータ部100は、
前記のように可動部40と固定部50とからなる。可動
部40は、円筒保持部材41とこの外周側に固定される
永久磁石42からなる。なお、円筒保持部材41の他端
側にはフランジ24に固定される。したがって、円筒保
持部材41とピストン部20とは連結される。一方、固
定部50は、インナヨーク51、アウタヨーク52、及
びコイル53からなる。インナヨーク51は、円筒体で
構成され、シリンダ部10の筒体部13の外周に嵌めら
れると共にボス部12に外接固定される。なお、インナ
ヨーク51の外周面と可動部40の円筒保持部材41の
内周面との間には微少隙間が形成される。また、アウタ
ヨーク52も同じく円筒体からなり、その円周面は可動
部40の永久磁石42の外周面と微少隙間を保持した状
態でシリンダー部10のつば部11に固定される。なお
コイル53は、アウタヨーク52に固定され、永久磁石
42と相対向する位置に配置される。また、アウタヨー
ク52の他端には、支持板92を固定する支持体54が
固定される。なお、インナヨーク51とアウタヨーク5
2及び可動部40は同心円状に高精度に保持される。
【0026】次に吸入吐出機構部60について説明す
る。吸入吐出機構部60は、シリンダヘッド45とこれ
に固定されるシリンダーヘッドカバー46とシリンダー
ヘッドカバー46に連結される吸入管85及び吐出管6
7とからなる。シリンダヘッド45は、ボス部12の端
部にシール部材43を介して固定されると共に圧縮室6
8に連通する吸入口45aと吐出口45bを形成する。
また、吸入口45aの圧縮室68側には吸入バルブ44
が設けられ、吐出口45bの圧縮室68側と反対側には
吐出バルブ48が設けられている。シリンダーヘッドカ
バー46は、本実施例では内部に低圧室46aと高圧室
46bとを画成して一体に構成され、シリンダヘッド4
5にシール部材47を介して固定される。なお、低圧室
46aは吸入口45aに連通し、高圧室46bは吐出口
45bに連通する。また、低圧室46a側には低圧室4
6aと吸入管85とを連通する吸入孔46cが設けら
れ、高圧室46b側には高圧室46bと吐出管67とを
連通する吐出孔46dが設けられている。吸入管85
は、密閉容器80外に突出して配置され、一方、吐出管
67は密閉容器80から突出する吐出管体67aとこれ
に連結すると共にシリンダーヘッドカバー46の吐出孔
46dに連結する渦巻状吐出管65とからなる。この渦
巻状吐出管65は図示のようにパイプ材を渦巻状に曲げ
て構成し、その一部はシリンダーヘッドカバー46の外
周空間に巻回される。ばね機構部70は、ピストン部1
0の他端側に配設される複数組(図示では2組)の平板
状のばね板71からなり、ばね板71はピストン部20
に螺着されるボルト25とシリンダー部10に固定され
る支持体54との間に架設される。なお、ばね板71
は、複数枚のバネ板部材71aを重ねあわせたものから
なる。
【0027】次に本実施例のリニア圧縮機の作用を説明
する。まず、固定部50のコイル53に通電すると、可
動部40の永久磁石41との間にフレミングの左手の法
則に従って電流に比例した磁力すなわち推力が発生す
る。この推力により可動部40に軸線方向に沿って移動
する駆動力が作用する。可動部40の円筒保持部材41
は、ばね機構部60に連結されているため、ピストン部
20が移動する。ここでコイル53への通電は交流波で
与えられ、リニアモータ部には正逆の推力が交互に発生
する。そしてこの交互に発生する正逆の推力によってピ
ストン部20は往復運動を行うことになる。冷媒ガス
は、吸入管85から密閉容器80内に導入される。導入
された冷媒ガスは、密閉容器80内の吸入管85から低
圧室46aに吸い込まれ、吸入バルブ44を通って圧縮
室68に入る。そしてこの冷媒ガスはピストン部20に
より、圧縮され、シリンダヘッド45の吐出口45bに
組付けられた吐出バルブ48を経て、高圧室46bを通
り、吐出管67から吐出される。また、ピストン部20
の往復運動に伴って生じるシリンダー部10の振動は複
数のコイルばね91により制振される。
【0028】このようなリニア圧縮機を用いる空気調和
機の能力可変は、リニア圧縮機を一定駆動周波数もしく
はピストン部運動の固有振動数に一致する駆動周波数で
ピストン部20の振幅量を増減させることによって行わ
れる。空気調和機の必要能力が大きければ、ピストン部
20の振幅量も大きくなり、冷媒循環量を増やす。ま
た、必要能力が小さければ反対にピストン部20の振幅
量も同様に小さくなり、冷媒循環量を減らす。ここで、
ピストン部運動の固有周波数fは、ピストン部20等の
可動質量のマスmと、ばね部材71による機械バネ定数
kmと圧縮室68の圧縮ガスによって生じるガスバネ定
数kgとのばね系定数kとの関係によって定まる。固有
振動数fは下記の関係式で示される。 f=1/2π √(k/m) k=km+kg −(1) 空気調和機の能力可変を一定駆動周波数のもとでリニア
圧縮機1のピストン部20振幅量を可変することに行う
場合は押しのけ容積が可変するのでリニアモータ100
の必要推力も比例的に変化し、能力可変全領域でリニア
モータ100に対して効率的な運転が可能となる。
【0029】また、回転型圧縮機の場合と同様にピスト
ン部20の振幅量一定として駆動周波数を可変すること
も考えられるが、この場合は押しのけ容積が一定とな
り、能力変化に対してリニアモータ100の必要推力が
比例的に変化せず、特に小能力域で大きなモータ効率の
低下をきたす。また、ピストン部の運動の固有振動数f
から駆動周波数が大きくずれると、リニアモータの効率
低下となる。以上のことにより、能力可変全領域で空気
調和機の効率向上が図れる。そして、駆動周波数を一定
にすることにより、駆動装置及び防振装置が簡易なもの
となり、安価となる。この時、冷房運転時は、室内設定
温度27℃、外気温度35℃で定まる吸入圧力及び吐出
圧力にもとづくリニア圧縮機1のピストン部20運動の
固有振動数fに一致する駆動周波数とし、暖房運転時
は、室内設定温度20℃、外気温度7℃で定まる吸入圧
力及び吐出圧力にもとづくリニア圧縮機1のピストン部
20運動の固有振動数fに一致する駆動周波数で運転す
ることにより、冷房及び暖房それぞれのモードでピスト
ン部20運動の固有振動数fに一致させた周波数で運転
すなわち共振状態で運転されるのでピストン部20振幅
に対するモータ推力を小さくできる。したがって、リニ
アモータ100の効率が高まり、期間消費電力量の少な
い空気調和機となる。さらに各モード別の能力ランクに
よって異なる固有振動数fに駆動周波数を切り替えるこ
とにより、効率のよい運転が可能となる。また、室内設
定温度27℃、外気温度35℃の条件下での冷房運転モ
ードで定まる吸入圧力及び吐出圧力と室内設定温度20
℃、外気温度7℃の条件下での暖房運転モードで定まる
吸入圧力及び吐出圧力のそれぞれ平均吸入圧力と平均吐
出圧力にもとづくリニア圧縮機1のピストン部20運動
の固有振動数fに一致する駆動周波数で駆動すること
で、駆動周波数を冷房及び暖房それぞれのモードで一定
にすることにより、駆動装置及び防振装置が簡易となり
安価な空気調和機が実現できるうえ、冷房及び暖房それ
ぞれのモードに対するピストン部の固有振動数fに対し
て平均的な周波数で運転するので、各モードにおけるピ
ストン部20運動の固有振動数fとのずれが大きくなら
ず、期間消費電力量の少ない空気調和機となる。空気調
和機の能力可変をリニア圧縮機1のピストン部20運動
の固有振動数fに一致するように周波数で運転する場
合、常にピストン部20運動の固有振動数fに駆動周波
数を一致させた共振状態で運転させるのでピストン部2
0振幅に対するモータ推力を小さくすることができる。
よってモータ効率を高めることができ、効率向上が図れ
る。
【0030】次に図2により、駆動周波数をリニア圧縮
機1のピストン部20運動の固有振動数fに一致させる
方法の一実施例について説明する。ピストン部20の振
幅を検知する位置センサーをリニア圧縮機1内に設置す
る。まず、リニアモータ100の推力一定のもとで、所
定の駆動周波数fを与え(ステップ1)、この駆動周波
数fでのピストン部20振幅sを位置センサーにて検知
する(ステップ2)。次にこの振幅sが最大値か否かを
判断する(ステップ3)。ここで、最初の検知では無条
件に最大ではないと判断して駆動周波数fを増加させる
(ステップ4)。そしてこの増加させた駆動周波数fで
再度ピストン部20の振幅sを検知し(ステップ2)、
前回の振幅と今回検知の振幅とを比較して振幅sが増加
したか否かを判断する(ステップ3)。増加していれ
ば、再度駆動周波数fを増加させ(ステップ4)、ピス
トン部20の振幅sを検知し(ステップ2)、前回の振
幅と今回検知の振幅とを比較して振幅sが増加したか否
かを判断する(ステップ3)。このように運転周波数を
徐々に増加させながらピストン部の振幅を検知し、振幅
が減少に転じた時を検知すると、前回の周波数での振幅
を最大値であると判断する。なお、ステップ4での振幅
sの最大値か否かの判断は、あらかじめ最大値sを記憶
させておき、この記憶させた最大振幅値との比較で行っ
てもよい。このように、駆動周波数をわずかずつ変化さ
せ、位置センサーから検知されたピストン部の振幅量S
が最大となる周波数を駆動周波数とすることにより、ピ
ストン部20の最大振幅となる駆動周波数fを得ること
ができる。この最大振幅となる駆動周波数fはピストン
部20運動の固有振動数fに一致した時であり、リニア
モータ100の最高効率をえることができる。よって空
気調和機の効率向上が図れる。なお、本実施例における
位置センサーに代えて速度センサー又は加速度センサー
を設け、ピストン部20の振幅sの代わりにピストン部
20の速度V又は加速度aを速度センサー又は加速度セ
ンサーにて検知し、この速度V又は加速度aが最大値か
否かを判断してもよい。図3は、駆動周波数をリニア圧
縮機1のピストン部20運動の固有振動数fに一致させ
る方法の他の実施例を示すもので、ピストン部20振幅
を検知する位置センサーとリニアモータ部への印加され
る電流を検知する電流センサーを設置する。まず、所定
の駆動周波数fを与え(ステップ11)、この駆動周波
数fでのピストン部20の振幅位相α1を位置センサー
にて検知し(ステップ12)、また同じ駆動周波数fで
のリニアモータ部への印加される電流を電流センサーに
て検知する(ステップ13)。次に電流位相α2とピス
トン部の振幅の位相α1との位相差がπ/2であるか否
かを判断する(ステップ14)。電流位相α2とピスト
ン部の振幅の位相α1との位相差がπ/2でなければ運
転周波数を増加させる(ステップ15)。そしてこの増
加させた駆動周波数fで再度ピストン部20の振幅位相
α1を検知し(ステップ12)、またリニアモータ部へ
の印加される電流を検知する(ステップ11)。そして
前回の振幅と今回検知の振幅とを比較して振幅sが増加
したか否かを判断する(ステップ3)。そして、電流位
相α2とピストン部の振幅の位相α1との位相差がπ/
2であるか否かを判断する(ステップ14)。このよう
に運転周波数をわずかずつ増加させ、電流位相α2とピ
ストン部の振幅の位相α1との位相差がπ/2となった
ときに、そのときの運転周波数を駆動周波数として運転
を継続する。このように、電流α2とピストン部の振幅
の変位α1との位相差をπ/2としたことにより、駆動
周波数はピストン部の往復運動による固有振動数に一致
させることができ、リニアモータ100の最高効率を得
ることができる。よって空気調和機の効率向上が図れ
る。なお、本実施例においても位置センサーに代えて速
度センサーを設け、ピストン部20の振幅位相α1の代
わりにピストン部20の速度位相α1´を速度センサー
にて検知し、この位相速度α1´と電流位相α2との位
相差が0であるか否かを判断してもよい。
【0031】図4はリニア圧縮機1の駆動装置の実施例
を示す。リニア圧縮機1は、凝縮器8、絞り装置9、及
び蒸発器15と配管によって環状に接続されて冷凍サイ
クルを構成している。駆動装置7は、信号出力部2から
出力される設定温度の信号と室温度センサー3から出力
される室温の信号とを入力して設定温度と室温との温度
差信号を出力する温度差出力回路4と、この温度差信号
を入力して出力指令信号を出力する出力指令回路5と、
この出力指令信号を入力してリニア圧縮機1のリニアモ
ータへ通電する交流電源部6とから構成されている。
【0032】図5はリニア圧縮機1の駆動装置7の他の
実施例を示す。上記実施例と同一機能を有する要素には
同一番号を付して説明を省略する。リニア圧縮機1内に
は、ピストン部20の位置を検出する位置センサー16
を設けている。また本実施例による駆動装置7は、図4
に示す実施例における温度差出力回路4に代えて距離信
号出力回路19を備えている。この距離信号出力回路1
9は、位置センサー16で検知したピストン部20の位
置信号とあらかじめ定められた基準位置23との信号か
ら距離に関する距離信号を出力指令回路5に出力する。
ここで、基準位置23は、ピストン部20の端面とシリ
ンダヘッド45間のクリアランスすなわちトップクリア
ランスとなるピストン部20端面位置としている。上記
構成によって、ピストン部20の端面位置を検出して所
要の基準位置23となるようにリニア圧縮機1のピスト
ン部20の振幅量を無段階に可変して能力可変を行うこ
とにより、より的確な能力制御が可能となり、快適性も
一段と向上する。また、ピストン部20の位置を検出す
るので、シリンダヘッド45への衝突が防止でき、信頼
性の向上が図れる。また、位置センサー16を、ピスト
ン部20の加速度を検知する加速度センサー17とする
こともできる。このように加速度センサー17を用いる
場合には、ピストン部20の変位を、ピストン部20の
加速度から2回積分演算で求めることができる。そして
本構成によって、所定の基準位置23になるようにリニ
ア圧縮機への印加電圧を無段階に調整して能力可変を行
うことで、より的確な能力制御が可能となり、快適性も
一段と向上する。また、ピストン部20位置を検出する
ので、シリンダヘッド45への衝突が防止でき、信頼性
の向上が図れる。
【0033】図6はリニア圧縮機における起動時の電圧
の時間に対する印加履歴を示したものである。起動時に
リニア圧縮機1への印加電圧を直線状に印加する領域
(T1〜T2、T3〜T4)と、一定時間同一値に印加
する領域(T2〜T3、T4〜T5)を交互にもつよう
に増加させたものである。リニア圧縮機1のピストン部
20振幅量はリニアモータ100の推力のみによっては
決定されず、冷媒ガスの圧力の影響を受けるため、圧力
上昇が得られないまま定常運転時に必要な電圧を急激に
印加するとピストン部20のシリンダヘッド45に衝突
する事態が生ずる。本実施例のように、一定時間同一値
に印加する領域を持たせることで、更にはこれらの領域
を交互に設けるように印加することで、圧力上昇に追従
しながらピストン部の振幅量を増大できる。従って、本
実施例によっても、ピストン部20とシリンダヘッド4
5の衝突が防ぎ、信頼性の向上が図れる。図4及び図5
に示すように、環状に連結された冷凍装置におけるリニ
ア圧縮機1では、ピストン部20の振幅はリニアモータ
100の推力のみにより決定されず、冷媒ガスの圧力の
影響を受けるため、液圧縮時のように圧力上昇分が大き
くなる時にピストン部の振幅量20は減少する。したが
って、回転型圧縮機のように強制圧縮を行われず、よっ
てアキュームレータを設置する必要がなく、安価な空気
調和機が実現できる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、押しのけ容積が可変す
るのでリニアモータの必要推力も比例的に変化し、能力
可変全領域でリニアモータに対して効率的な運転が可能
となる。なお、回転型圧縮機の場合と同様にピストン部
の振幅量一定として駆動周波数を可変することも考えら
れるが、この場合は押しのけ容積が一定となり、能力変
化に対してリニアモータの必要推力が比例的に変化せ
ず、特に小能力域で大きなモータ効率の低下をきたす。
また、ピストン部の運動の固有振動数から駆動周波数が
大きくずれると、リニアモータの効率低下となる。以上
のことにより、一定の駆動周波数のもとでピストン部の
振幅量を可変させることで、能力可変全領域で空気調和
機の効率向上が図れる。また、駆動周波数を一定にする
ことにより、駆動装置及び防振装置が簡易なものとなり
安価となる。また本発明によれば、冷房運転時の前記駆
動周波数と、暖房運転時の前記駆動周波数とを異ならせ
ることで、冷房及び暖房それぞれのモードでの往復運動
による固有振動数に一致させることができる。また本発
明によれば、冷房運転時は所定の冷房条件で定まる吸入
圧力及び吐出圧力にもとづくリニア圧縮機の往復運動に
よる固有振動数に一致する周波数を駆動周波数とし、暖
房運転時は所定の暖房条件で定まる吸入圧力及び吐出圧
力にもとづくリニア圧縮機の往復運動による固有振動数
に一致する駆動周波数とすることで、冷房及び暖房それ
ぞれのモードで往復運動による固有振動数に一致させた
周波数で運転され、共振状態で運転されるのでピストン
部の振幅に対するモータ推力を小さくできる。したがっ
て、リニアモータの効率が高まり、期間消費電力量の少
ない空気調和機となる。また本発明によれば、駆動周波
数を冷房及び暖房それぞれのモードで一定にすることに
より、駆動装置及び防振装置が簡易となり安価な空気調
和機が実現できるうえ、冷房及び暖房それぞれのモード
に対するピストン部の固有振動数に対して平均的な周波
数で運転するので、各モードにおける往復運動による固
有振動数とのずれが大きくならず、期間消費電力量の少
ない空気調和機となる。また本発明によれば、冷房運転
モードでの条件を室内設定温度27℃、外気温度35℃
とし、暖房運転モードでの条件を室内設定温度20℃、
外気温度7℃としたものであり、駆動周波数を冷房及び
暖房それぞれの代表的な条件で定まる周波数にすること
により、駆動装置及び防振装置が簡易となり安価な空気
調和機が実現できるうえ、冷房及び暖房それぞれのモー
ドに対するピストン部の固有振動数に対して平均的な周
波数で運転するので、各モードにおける往復運動による
固有振動数とのずれが大きくならず、期間消費電力量の
少ない空気調和機となる。また本発明によれば、吸入圧
力及び吐出圧力にもとづくリニア圧縮機のピストン部運
動の固有振動数に一致するように駆動周波数を追従さ
せ、駆動周波数のピストン部の振幅量を可変することに
よって能力可変を行うことにより、常にピストン部の往
復運動による固有振動数の周波数に駆動周波数を一致さ
せた共振状態で運転させるのでピストン部の振幅に対す
るモータ推力を小さくすることができる。よってモータ
効率を高めることができ、効率向上が図れる。また本発
明によれば、ピストン部の振幅量が最大となる周波数を
駆動周波数としたことにより、ピストン部の最大振幅と
なる駆動周波数は、ピストン部運動の固有振動数に一致
した時であるのでリニアモータの最高効率を得ることが
でき、空気調和機の効率向上が図れる。また本発明によ
れば、ピストン部の振幅を検知する位置センサーを設置
し、この位置センサーから検知されるピストン部の振幅
量によって駆動周波数を決定することにより、ピストン
部の最大振幅となる駆動周波数を得ることができる。ま
た本発明によれば、電流とピストン部の振幅の変位との
位相差が90°となる周波数を駆動周波数とすることに
より、電流とピストン部の振幅の変位との位相差が90
°となる駆動周波数はピストン部運動の固有振動数に一
致した時であるのでリニアモータの最高効率をえること
ができる。よって空気調和機の効率向上が図れる。また
本発明によれば、ピストン部の振幅を検知する位置セン
サーと、リニアモータ部への印加される電流を検知する
電流センサーとを設置し、電流とピストン部の振幅の変
位との位相差に基づいて駆動周波数を決定することによ
り、電流とピストン部の振幅の変位との位相差が90°
となる駆動周波数を得ることができる。また本発明によ
れば、空気調和機の必要能力を室温と室内設定温度差に
より決定してリニア圧縮機のピストン部の振幅量を印加
電圧により無段階に可変して能力可変を行うので、快適
性の優れた空気調和機となる。また本発明によれば、ピ
ストン部端面とシリンダヘッド間のクリアランスすなわ
ちトップクリアランスとなるピストン部端面位置を基準
位置とし、ピストン部の端面位置を検出して所要の基準
位置となるようにリニア圧縮機のピストン部の振幅量を
無段階に可変して能力可変を行うことにより、より的確
な能力制御が可能となり、快適性も一段と向上する。そ
して、ピストン部の位置を検出するので、シリンダヘッ
ドへの衝突が防止でき、信頼性の向上が図れる。また本
発明によれば、位置検出手段をピストン部の加速度を検
知する加速度検出手段としたもので、ピストン部変位を
ピストン部加速度から2回積分演算で求め、所定の基準
位置になるようにリニア圧縮機への印加電圧を無段階に
調整して能力可変を行うので、より的確な能力制御が可
能となり、快適性も一段と向上する。また、ピストン部
位置を検出するので、シリンダヘッドへの衝突が防止で
き、良好な信頼性が得られる。また本発明によれば、起
動時のリニア圧縮機への印加電圧を、所定時間同一電圧
値で印加する領域を有して行うことにより、リニア圧縮
機のピストン部の振幅量はリニアモータの推力のみによ
り決定されず冷媒ガスの圧力の影響を受けるため、圧力
上昇が得られないまま定常運転時に必要な電圧を急激に
印加するとピストン部のシリンダヘッドに衝突する事態
が生ずる。同一電圧値で印加する領域を有することで圧
力上昇に追従しながらピストン部の振幅量を増大できる
のでピストン部とシリンダヘッドの衝突が防ぎ、信頼性
の向上が図れ、スムーズでかつスピーディな能力可変が
可能となる。また本発明によれば、印加電圧を増加する
領域と、所定時間同一電圧値で印加する領域とを交互に
もつように増加させることにより、電圧を交互に印加す
ることで圧力上昇に追従しながらピストン部の振幅量を
増大できるのでピストン部とシリンダヘッドの衝突が防
ぎ、信頼性の向上が図れ、スムーズでかつスピーディな
能力可変が可能となる。また本発明によれば、アキュー
ムレータを設置しなくてもリニア圧縮機のピストン部の
振幅量はリニアモータの推力のみにより決定されず、冷
媒ガスの圧力の影響を受けるため、液圧縮時のように圧
力上昇分が大きくなる時にはピストン部の振幅量は減少
し、回転型圧縮機のように強制圧縮を行われない。よっ
てアキュームレータを設置する必要がなく、安価な空気
調和機が実現できる。また本発明によれば、リニア圧縮
機では押しのけ容積が可変するので、リニアモータの必
要推力も比例的に変化し、能力可変全領域でリニアモー
タに対して効率的な運転が可能となる。また本発明によ
れば、駆動周波数を冷房及び暖房それぞれのモードで一
定にすることにより、駆動装置及び防振装置が簡易とな
り安価な空気調和機が実現できるうえ、冷房及び暖房そ
れぞれのモードに対するピストン部の固有振動数に対し
て平均的な周波数で運転するので、各モードにおける往
復運動による固有振動数とのずれが大きくならず、期間
消費電力量の少ない空気調和機となる。また本発明によ
れば、冷凍サイクルを構成する圧縮機の駆動方法に用い
ることでより高い効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるリニア圧縮機の全体構
成を示す断面図
【図2】本発明の一実施例による圧縮機駆動装置のフロ
ーチャート図
【図3】本発明の他実施例による圧縮機駆動装置のフロ
ーチャート図
【図4】本発明の他の実施例によるブロック図
【図5】本発明の他の実施例によるブロック図
【図6】本発明の一実施例による駆動装置の出力電圧特
性図
【符号の説明】
1 リニア圧縮機 8 蒸発器機構 9 減圧膨張器 10 シリンダー部 15 凝縮器機構 20 ピストン部 40 可動部 50 固定部 71a ばね部材 80 密閉容器 90 支持機構部 100 リニアモータ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H076 AA02 BB32 CC03 CC06 CC31 CC43 CC46 3L060 AA03 CC02 CC10 CC16 CC19 DD02 EE04

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に支持機構部により支持され
    るシリンダー部と、前記シリンダー部と同一の軸心でそ
    の軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
    と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
    力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
    を用いた空気調和機であって、一定の駆動周波数のもと
    で前記ピストン部の振幅量を可変とすることで前記リニ
    ア圧縮機の能力可変を行うことを特徴とする空気調和
    機。
  2. 【請求項2】 冷房運転時の前記駆動周波数と、暖房運
    転時の前記駆動周波数とを異ならせたことを特徴とする
    請求項1記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 冷房運転時の前記駆動周波数を、所定の
    冷房条件で定まる前記リニア圧縮機の吸入圧力及び吐出
    圧力にもとづく前記ピストン部の往復運動による固有振
    動数に一致する周波数とし、暖房運転時の前記駆動周波
    数を、所定の暖房条件で定まる前記リニア圧縮機の吸入
    圧力及び吐出圧力にもとづく前記ピストン部の往復運動
    の固有振動数に一致する周波数としたことを特徴とする
    請求項2記載の空気調和機。
  4. 【請求項4】 第1の室内設定温度及び第1の外気温度
    の条件下での冷房運転モードで定まる前記リニア圧縮機
    の第1の吸入圧力及び第1の吐出圧力と、第2の室内設
    定温度及び第2の外気温度の条件下での暖房運転モード
    で定まる前記リニア圧縮機の第2の吸入圧力及び第2の
    吐出圧力との、それぞれの平均吸入圧力と平均吐出圧力
    にもとづく前記ピストン部の往復運動による固有振動数
    に一致する周波数を駆動周波数としたことを特徴とする
    請求項1記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】 前記第1の室内設定温度を27℃、前記
    第1の外気温度を35℃とし、前記第2の室内設定温度
    を20℃、前記第2の外気温度を7℃として、前記第1
    の吸入圧力、前記第1の吐出圧力、前記第2の吸入圧
    力、及び前記第2の吐出圧力を決定したことを特徴とす
    る請求項4記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】 密閉容器内に支持機構部により支持され
    るシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心でその
    軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部と、
    前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推力を
    発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機を用
    いた空気調和機であって、前記リニア圧縮機の吸入圧力
    及び吐出圧力にもとづく前記ピストン部の往復運動によ
    る固有振動数に一致する周波数に駆動周波数を追従さ
    せ、前記リニア圧縮機のピストン部の振幅量を可変とす
    ることによって能力可変を行うことを特徴とする空気調
    和機。
  7. 【請求項7】 前記駆動周波数を、前記リニアモータの
    推力一定のもとで前記ピストン部の振幅量または速度が
    最大となる周波数としたことを特徴とする請求項6記載
    の空気調和機。
  8. 【請求項8】 前記ピストン部の振幅を検知する位置セ
    ンサーを設置し、前記位置センサーによって、前記駆動
    周波数の変化にともなう前記ピストン部の振幅量を検知
    し、前記位置センサーの検知出力に基づいて前記駆動周
    波数を決定することを特徴とする請求項6記載の空気調
    和機。
  9. 【請求項9】 前記駆動周波数を、前記ピストン部の振
    幅の変位と、前記リニアモータ部へ印加する電流の変位
    との位相差が90°、または前記ピストン部の速度の変
    位と前記リニアモータへ印加する電流の変位との位相差
    が0°となる周波数としたことを特徴とする請求項6記
    載の空気調和機。
  10. 【請求項10】 前記ピストン部の振幅を検知する位置
    センサーまたは速度センサーと、前記リニアモータ部へ
    印加する電流を検知する電流センサーとを設置し、前記
    位置センサーまたは速度センサーと、前記電流センサー
    とによって、前記駆動周波数の変化にともなう前記電流
    と前記ピストン部の振幅または速度との変位を検知し、
    前記電流と前記ピストン部の振幅または速度の変位との
    位相差に基づいて前記駆動周波数を決定することを特徴
    とする請求項6記載の空気調和機。
  11. 【請求項11】 密閉容器内に支持機構部により支持さ
    れるシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心でそ
    の軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
    と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
    力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
    を用い、温度検出手段による室温度と室内設定温度との
    温度差信号を発する温度差出力回路と、前記温度差信号
    を入力して出力指令信号を発する出力指令回路と、前記
    出力指令信号に応じて前記リニア圧縮機に電圧を印加す
    る交流電源部とからなる駆動装置を設けた空気調和機で
    あって、前記交流電源部からの印加電圧によって前記ピ
    ストン部の振幅量を可変とすることを特徴とする空気調
    和機。
  12. 【請求項12】 位置検出手段による前記ピストン部の
    位置とあらかじめ定められた前記ピストン部の基準位置
    との距離信号を発する距離信号出力回路と、前記距離信
    号出力回路からの距離信号を入力して前記リニア圧縮機
    に出力指令信号を発する出力指令回路とを設けたことを
    特徴とする請求項11記載の空気調和機。
  13. 【請求項13】 前記位置検出手段として、前記ピスト
    ン部の速度又は加速度を検知する検出手段を用いたこと
    を特徴とする請求項12記載の空気調和機。
  14. 【請求項14】 密閉容器内に支持機構部により支持さ
    れるシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心でそ
    の軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
    と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
    力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
    を用い、温度検出手段による室温度と室内設定温度との
    温度差信号を発する温度差出力回路と、前記温度差信号
    を入力して出力指令信号を発する出力指令回路と、前記
    出力指令信号に応じて前記リニア圧縮機に電圧を印加す
    る交流電源部とからなる駆動装置を設けた空気調和機で
    あって、起動時の前記リニア圧縮機への印加電圧の増加
    を、所定時間同一電圧値で印加する領域を有して行うこ
    とを特徴とする空気調和機。
  15. 【請求項15】 起動時の前記リニア圧縮機への印加電
    圧の増加を、印加電圧を増加する領域と、所定時間同一
    電圧値で印加する領域とを交互にもつように増加させる
    ことを特徴とする請求項14記載の空気調和機。
  16. 【請求項16】 アキュームレータを設置しないことを
    特徴とする請求項1から請求項15のいずれかに記載の
    空気調和機。
  17. 【請求項17】 密閉容器内に支持機構部により支持さ
    れるシリンダー部と、前記シリンダー部と同一の軸心で
    その軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
    と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
    力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
    の駆動方法であって、一定の駆動周波数のもとで前記ピ
    ストン部の振幅量を可変とすることで能力可変を行うこ
    とを特徴とするリニア圧縮機の駆動方法。
  18. 【請求項18】 密閉容器内に支持機構部により支持さ
    れるシリンダー部と、前記シリンダーと同一の軸心でそ
    の軸線方向に沿って可動自在に支持されるピストン部
    と、前記ピストン部にその軸線方向に沿って移動する推
    力を発生させるリニアモータ部とを有するリニア圧縮機
    の駆動方法であって、吸入圧力及び吐出圧力にもとづく
    前記ピストン部の往復運動による固有振動数に一致する
    周波数に駆動周波数を追従させ、ピストン部の振幅量を
    可変とすることによって能力可変を行うことを特徴とす
    るリニア圧縮機の駆動方法。
  19. 【請求項19】 請求項17または請求項18に記載の
    リニア圧縮機の駆動方法を、冷凍サイクルを構成する圧
    縮機の駆動方法に用いることを特徴とする冷凍装置の駆
    動方法。
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