JP2002003902A - 金属箔粉 - Google Patents

金属箔粉

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JP2002003902A
JP2002003902A JP2000190381A JP2000190381A JP2002003902A JP 2002003902 A JP2002003902 A JP 2002003902A JP 2000190381 A JP2000190381 A JP 2000190381A JP 2000190381 A JP2000190381 A JP 2000190381A JP 2002003902 A JP2002003902 A JP 2002003902A
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JP2000190381A
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Shingo Nagai
伸吾 永井
Shuichi Araki
修一 荒木
Yoshinaga Murakami
欣永 村上
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Oike and Co Ltd
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Oike and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが極めて薄く、しかも金属光沢等に優れ
た金属箔粉であって、しかも一定形状の金属箔粉を提供
する。 【解決手段】厚さが0.005μm〜0.8μmの金属
蒸着薄膜層からなる偏平な金属箔粉であって、該箔粉が
その偏平面部形状において対向する二辺が少なくともほ
ぼ直線を有した形状であり、その対向する二辺の間隔平
均値が5〜50μmであることを特徴とする金属箔粉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも金属蒸
着薄膜層の破砕偏平片である金属箔粉に関するものであ
り、該金属箔粉をインク、塗料等の被覆材および充填剤
として使用することによって、対象物に表出された印字
や描画にまたは表面全体にまたは被充填材に、金属光沢
等を付与し得る金属箔粉に関する。
【0002】
【従来の技術】金属箔粉として、古くから知られてい
る貴金属等の微粉、即ち展延により得られた展延箔の破
砕片、近年の蒸着時の凝集微細片、また金属箔の破
砕片である金属箔粉、特公平5−77643号公報に
記載のフイルム上の蒸着金属からの裁断グリッター、ま
た特公昭53−35135号公報に記載の片面または
両面が樹脂で被覆された金属蒸着箔の破砕小片である金
属粉等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の金属箔また
は金属粉は、古くから知られている貴金属等の微粉、
即ち展延により得られた展延箔の破砕片は、その貴金属
の耐腐食性、美麗さ、微細であることから多用されては
いるが、その製法から高コストであり、大量に生産でき
ない、比重が大きすぎて分散媒体中で沈殿しやすいなど
の課題を有している。 近年の蒸着時の凝集微細片は、その微細さにおいて魅
力のあるものだが、高コスト、微細過ぎて、金属光輝性
の美麗さを得にくい、取り扱いにも難点を有しているな
どの課題を有している。
【0004】金属箔の破砕片である金属箔粉は、比較
的低コストで入手でき、光輝性においてもある程度の性
能を有しており多用されているが、その大きさが数十μ
m〜数百μmのものがほとんどであり、塗布面の平滑さ
や高光輝性を、より要求される場合には対応し得ない等
の課題を有している。 特公平5−77643号公報に記載のフイルム上の蒸
着金属からの裁断グリッターは、特定の用途においては
その低コストから使用されるが、大きさは数mm程度の
大きさであり、用途が限定される。 特公昭53−35135号公報に記載の片面または両
面が樹脂で被覆された金属蒸着箔の破砕小片である金属
粉は、その大きさ、比較的低コストから、その高い光輝
性により多用されているが、樹脂で被覆されているた
め、樹脂層厚さのためにより厚くなり厚さの点において
や、耐熱性において限界がある。さらにフイルム上に可
溶解性ポリマーの層を形成し、金属蒸着薄膜層を形成し
可溶解性ポリマーの層を溶解処理することで、金属蒸着
薄膜層をフイルムから剥離し、破砕して金属箔粉を得る
方法も知られているが、金属箔粉から該箔粉に付着した
可溶解性ポリマーの層を除去することに多大のコストお
よびまたは高額な危険物取り扱い用の設備を要する等の
課題を抱えていた。本発明は、前記従来の金属箔粉製法
の抱える課題を解決せんとするものであり、厚さが0.
8μm以下で、大きさも数μm〜百μm程度の、しかも
矩形または台形に近い形状の、対向するほぼ平行な直線
を有するしかもその対向する二編の間隔がほぼ揃ったも
のである特定形状の光輝性に優れ、耐熱性に優れた箔粉
を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、厚さ
が0.005μm〜0.8μmの金属蒸着薄膜層からな
る偏平な金属箔粉であって、該箔粉がその偏平面部形状
において対向する二辺が少なくともほぼ直線を有した形
状であり、その対向する二辺の間隔平均値が5〜50μ
mであることを特徴とする金属箔粉であり、また金属蒸
着薄膜層がアルミニウム、銀、金、ニッケル、クロム、
錫、銅、亜鉛、インジウム、チタン、マグネシウムの単
体金属又はこれらの合金およびそれらの混合物の少なく
とも一種からなる前記の金属箔粉である。
【0006】
【発明の実施形態】本発明の金属箔粉は、製法として、
例えばポリオレフィンフイルム等の基材フイルムに、金
属蒸着薄膜層を形成し金属蒸着体とし、該金属蒸着薄膜
層形成の前およびまたは後に金属蒸着薄膜層と基材フイ
ルムとの間に適性密着度を付与し、その後金属蒸着体を
延伸し、金属蒸着薄膜層を基材フイルムから剥離し必要
に応じて破砕することによって得られる。本発明におけ
る基材フイルムとしては特に限定されず、ポリエチレン
テレフタレートフイルム等のポリエステル系フイルム、
6,6ナイロンフイルム等のポリアミド系フイルム、ポ
リエチレンフイルムやポリプロピレンフイルムやエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体フイルム等のポリオレフ
ィン系フイルム、塩化ビニル系フイルム、等が挙げられ
る。それらの中でもポリオレフィンフイルムが金属蒸着
薄膜層と基材フイルムとの間に適性密着度を付与する容
易さなどから好ましく、これらのポリオレフィンフイル
ムとしては、蒸着工程の加熱、真空、応力等に耐え得る
自立性のポリオレフィンフイルムであれば特に限定され
ないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のホモポリオ
レフィンフイルムやこれらのポリオレフィン系共重合体
からのフイルム等が挙げられるが、なかでもポリプロピ
レン系フイルムとポリエチレン系フイルムが好ましく使
用できる。
【0007】これらのフイルムの厚さは4μmから10
0μmであり、4μmに満たないものは、工程等で取り
扱い性に問題が多く、100μmを超えると、柔軟性に
乏しくなり、剥離等に問題が多くなる。更にこれらのポ
リオレフィンフイルムとしては、単層のフイルムでもよ
く、例えば共押し出し法による複層フイルムであっても
よい。またこれらのフイルムは、無延伸、一軸延伸、二
軸延伸、弱一軸延伸等の製法による限定を特に受けるも
のではない。
【0008】本発明における基材フイルムとしてより好
適なポリオレフィンフイルムとしては、該フイルムに滑
剤やステイッキング防止剤、防曇剤、帯電防止剤等とし
ての添加物が、添加・含有・散布等の手段で含有、保持
せしめられ、該添加物を0.01〜2.0重量%の範囲
で該フイルムが有するものである。添加物の層として
は、ポリオレフィンフイルム上にブリードアウト、塗布
等で形成され、その層上に形成される厚さが0.005
μm〜3μmの金属蒸着薄膜層の形成時に蒸散したり、
熱変性したりして金属箔粉の製造に支障をきたさないも
ので、分子量が5000以下のもの、好ましくは300
0以下さらに好ましくは1000程度以下の化合物が好
ましく、金属蒸着薄膜層のポリオレフィンフイルムから
の溶解等による剥離のし易いものであればよく、また金
属蒸着薄膜層と基材フイルムとの間に適性密着度を付与
するもであればよく、特に限定されないが、脂肪酸、金
属脂肪酸、低分子界面活性剤、ポリオキシアルキレング
リコール、パラフィン、酸アミド、脂肪酸エステル等お
よびこれらの変性物を主成分とするものが挙げられ、ま
たこれらと無機化合物との変性物、および混合物等も使
用できる。また、基材フイルム中に含有されるオリゴマ
ーや可塑剤、脂展剤等の薄層をフイルム表層に形成せし
めたものでもよい。
【0009】本発明における、ポリオレフィンフイルム
に予め含有保持せしめられた添加物の層を、およびまた
は該同一添加物の層を、剥離層としてポリオレフィンフ
イルムの面と金属蒸着薄膜層との間に形成せしめること
は、特に限定されないが、塗布、散布等でフイルム上に
蒸着前に形成してもよく、添加物を含有せしめた同種ポ
リマーを共押し出しなどで該添加物を殆ど含まない同種
ポリマー上に積層(複層)したフイルムとし所謂ブリー
ドアウトせしめたものでもよく、また予めポリオレフィ
ンフイルムである基材フイルムに練り込んでおき蒸着前
または蒸着後に、経時処理や、熱経時処理や熱処理等に
よって該フイルム表面にブリードアウトせしめる方法等
が挙げられる。予めポリオレフィンフイルムである基材
フイルムに練り込んでおき蒸着前または蒸着後に、経時
処理、熱経時処理や熱処理等によって該フイルム表面に
所謂ブリードアウトせしめる方法においては、金属蒸着
薄膜層を蒸着した後に所謂ブリードアウトせしめる方法
がより好ましく採用され、その中でも40℃以上の加熱
を伴う熱経時処理が好ましく、該フイルム表面に該添加
物層が均一に形成されることになる。
【0010】また蒸着前に経時処理、熱経時処理や熱処
理を施して該フイルム表面に含有添加物を所謂ブリード
アウトせしめる方法においては、該フイルム表面に該添
加物層が均一に形成されることが好ましく、好ましくは
金属蒸着薄膜層の剥離が50%以上の面積で容易になる
ように、50%以上に形成されること、より好ましくは
70%以上、さらに好ましくは85%以上であり、50
%以下の場合には容易に剥離するものが50%以下の面
積分となり箔粉製造における収率の低下、コストの上昇
および延伸等による金属蒸着薄膜層の規則的ひび割れを
生じることが困難となり本発明の金属箔粉すなわち偏平
面部形状において対向する二辺が少なくともほぼ直線を
有した形状であり、その対向する二辺の間隔平均値が5
〜40μmである金属箔粉の製造が困難となる。したが
って、本発明において製造後の放置による経時で微小な
部分的添加物の層を形成されたものでなく、前記した広
範囲に添加物の層が形成されたポリオレフィンフイルム
を選択使用することも好ましく採用できる基材フイルム
となる。
【0011】本発明における厚さが0.005μm〜
0.8μmの金属蒸着薄膜層の形成方法は蒸着によるも
のであれば特に限定されず加熱蒸着、スパッタリング、
等から適宜選択使用すればよい。これらの金属蒸着薄膜
層は、金属蒸着薄膜層の単層でもよく、異種または同一
種の複層でもよく、また、金属蒸着薄膜層と無機化合物
蒸着薄膜層との積層でもよい。金属蒸着薄膜層として使
用される金属は、金属光沢を有する等の機能を有するも
のであれば特に限定されるものではないが、アルミニウ
ム、銀、金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウ
ム、チタン、マグネシウムから選ばれる金属の単体金属
又はこれらの合金およびそれらの混合物の少なくとも一
種以上が適宜選択使用される。また、前記例示のものの
中から一種または二種以上を適宜選定し一層または二層
以上にして使用してもよい。これらの金属蒸着薄膜層の
厚さは、0.005μm〜0.8μmの範囲が好まし
く、0.005μmに満たないときは、光輝性において
また機能性においてその性能は乏しく、0.8μmを超
えるときは、これ以上厚さを大きくしても反射性、光輝
性等の増大に影響が少ない上に、蒸着をもって作成する
経済的得策も少なくなる。これによって、インク、塗料
等に使用したときに金属光沢性、光輝性に優れたまたは
機能性を付与し得るインク、塗料等の被覆材または金属
光沢性、光輝性に優れたまたは機能性を付与し得る充填
材となる。
【0012】本発明における厚さが0.005μm〜
0.8μmの金属蒸着薄膜層に積層してもよい無機化合
物蒸着薄膜はその単層でもよく、異種または同一種の複
層でもよい。無機化合物蒸着薄膜層としては、アルミニ
ウム、錫、インジウム、チタン、ケイ素、亜鉛、マグネ
シウムの酸化物、炭化物、窒化物、硫化物、ハロゲン化
物から選ばれる化合物の単体化合物または複合化合物の
少なくとも一種が適宜選択使用される。また、前記例示
のものの中から一種または二種以上を適宜選定し一層ま
たは二層以上にして使用してもよい。これらの無機化合
物蒸着薄膜層の厚さは、0.001μm〜0.1μmの
範囲が好ましく、0.001μmに満たないときは、機
能性において(例えば導電性、抗菌性等の機能性)その
性能は乏しく、0.1μmを超えるときは、金属蒸着薄
膜層の光輝性に少なからず影響を与え好ましくなく、こ
れ以上厚さを大きくしても機能性の増大に影響が少ない
上に、経済的得策も少なくなる。本発明によって得られ
た金属箔粉を使用することで、インク、塗料等または充
填材に使用したときに金属光輝性に優れ機能性をも付与
し得るところの優れたインク、塗料等の被覆材、または
充填材となる。本発明においてより好ましい実施形態と
しては、経済性などの観点から、金属蒸着薄膜層として
金属アルミニウムを選択使用したアルミニウム主体の箔
粉が挙げられる。
【0013】本発明は、たとえば基材フイルムとしての
ポリオレフィンフイルムに、金属蒸着薄膜層を形成し金
属蒸着体とし、該金属蒸着薄膜層形成の前およびまたは
後に金属蒸着薄膜層と基材フイルムとの間に適性密着度
を付与し、その後金属蒸着体を延伸し、金属蒸着薄膜層
を基材フイルムから剥離し必要に応じて破砕することを
含む金属箔粉の製法において、前記金属蒸着薄膜層を剥
離する方法としては、形成された添加物の層を該化合物
が溶解およびまたは分散する溶媒等で処理し剥離する方
法と機械的に剥離する方法、基材を超音波や低周波等の
振動付与、収縮等の機械的処理等をして剥離する方法等
が適宜選択併用使用される。これらの剥離方法におい
て、ポリオレフィンフイルムと金属蒸着薄膜層との積層
体を、折り曲げる、叩く、かきとる、擦過する、急冷急
加熱等の熱ショックを与える等の方法で、該金属蒸着薄
膜層にクラックを生じせしめる等の補助工程を付加せし
めてもよい。得られた金属蒸着薄膜層を粉砕する方法と
しては、特に限定されないが、超音波や可聴音波や高周
波、低周波等の振動付与、ジェットミル、ボールミル、
リングロールミル、ハンマーミル、チューブミル等が挙
げられる。この粉砕を水中または溶媒中で行ってもよく
その際、アルコール等の粘度調節材、乾燥促進材、沈降
安定剤、界面活性剤等を同時に使用して粉砕してもよ
い。さらに特に粉砕を積極的に実施しなくても、例えば
超音波処理を剥離時に併用する時等には剥離性フイルム
から剥離することだけで、積層体が微細な偏平片となる
場合もある。本発明は、たとえばその製法として、基材
フイルムとしてのポリオレフィンフイルムに、金属蒸着
薄膜層を形成し金属蒸着体とし、該金属蒸着薄膜層形成
の前およびまたは後に金属蒸着薄膜層と基材フイルムと
の間に適性密着度を付与し、その後金属蒸着体を延伸
し、金属蒸着薄膜層を基材フイルムから剥離し必要に応
じて破砕することを含む金属箔粉の製法が挙げられる
が、かかる方法によって得られた金属箔粉は、その偏平
面部形状において対向する二辺が少なくともほぼ直線を
有した形状であり、その対向する二辺の間隔平均値が5
〜40μmであることを特徴とし、剥離前で延伸後の金
属蒸着薄膜層に延伸方向に垂直な方向に、5〜40μm
の幅の「ひび割れ」が発生し、しかもこの金属蒸着薄膜
層の剥離が極めて容易であり、この5〜40μmの幅の
「ひび割れ」状態を保持して剥離される。この「偏平面
部形状において対向する二辺が少なくともほぼ直線を有
した形状であり、その対向する二辺の間隔平均値が5〜
40μmである」金属蒸着箔粉は、上記「ひび割れ」の
「ひび」である裂け目が剥離される時の溶剤等の進入口
または剥がれの起点として作用するものと考えられ、溶
剤処理等で極めて容易に剥がれ、しかも剥離後において
このほぼ直線でありかつ「ひび」である裂け目が箔粉の
偏平面の2辺として残存し、該箔粉の対向する二辺が少
なくともほぼ直線を有した形状であり、その対向する二
辺の間隔平均値が5〜40μmである。本発明において
はこの「偏平面部形状において対向する二辺が少なくと
もほぼ直線を有した形状であり、その対向する二辺の間
隔平均値が5〜40μmである金属蒸着箔粉」は、全金
属箔粉中において少なくとも10%(数平均で)以上存
在するものであり、好ましくは30%以上、さらに好ま
しくは50%以上含まれているものであり、その偏平面
部形状において対向する二辺が少なくともほぼ直線を有
した形状は長方形、ほぼ正方形、台形、または三角形を
含むものである。
【0014】本発明においては、必要に応じて金属蒸着
薄膜層の上層または下層に、厚さが0.01μm〜1.
0μmの透明無機薄膜塗布層を設けてもよく、透明無機
薄膜塗布層の材料としては、ケイ素酸化物、アルミニウ
ム酸化物、インジウム酸化物、錫酸化物等や、ケイ素−
酸素結合含有無機物を形成するケイ素アルコキシド、チ
タンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、等の金
属アルコキシド、水ガラス、ポリシラザン、ポリフォス
ファゼン等を塗布し、触媒作用、加熱、紫外線照射など
によって透明無機薄膜塗布層を形成するものであれば特
に限定されないが、透明無機薄膜塗布層としての透明
性、金属蒸着薄膜の保護性から、ケイ素−酸素結合含有
無機物を形成するもの、アルミニウム−酸素結合含有無
機物を形成するもの、ジルコニウム−酸素結合含有無機
物を形成するもの、チタン−酸素結合含有無機物を形成
するものが好ましい。これらの透明無機薄膜塗布層を形
成するアルコキシドなどを水やアルコールに溶解または
分散して塗布し、触媒作用、加熱、紫外線照射などによ
って透明無機薄膜塗布層を形成する際、金属酸化物の微
細粉体、例えばシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化
マグネシウムを添加含有せしめてもよく、これらの金属
−酸素結合を形成するアルコキシド等と金属酸化物の微
細粉体との金属が同一でもよく異種でもよく、2種以上
の金属から選ばれたものであってもよい。
【0015】さらに、透明無機薄膜塗布層を形成するア
ルコキシドなどを水やアルコールに溶解または分散して
塗布し、触媒作用、加熱、紫外線照射などによって透明
無機薄膜塗布層を形成する際に、本発明の目的、剥離性
を損なわない限りにおいて、有機ポリマーなどのバイン
ダー、色素や染料、レベリング剤、等を含有せしめても
よく、かかる色素や染料などを該透明無機薄膜塗布層に
含有せしめることは蒸着などの乾式製膜法においては困
難であり、塗布によって初めて達成でき、金属光輝性へ
の耐熱色相の付与等が可能となる。
【0016】
【実施例】**実施例1 厚さ20ミクロンの延伸ポリプロピレンフイルム(東洋
紡績株式会社製のパイレンフイルム;P3162#20
と同P2241#20の2種)を製膜後2週間放置した
ものを60℃で24時間エージングしたものを用意し
た。(なお、P3162#20の場合はヒートシール面
以外の面を使用した。)この厚さ20ミクロンの延伸ポ
リプロピレンフイルム2種の表面に(使用面も前記に同
じ)、金属アルミニウムを蒸着し厚さ250Å、500
Å、750Åの各厚さで金属アルミニウム蒸着薄膜層を
形成した蒸着体を得、この蒸着体を60℃で24時間エ
ージングした。エージング後の蒸着体を5%延伸した。
延伸後の金属アルミニウム蒸着薄膜層に延伸方向の垂
直方向に幅20μmの幅で規則的なひび割れが生じてい
た。10cm×10cmの大きさに裁断し、超音波洗浄
機に大量の酢酸エチルと共に入れ、超音波をかけると各
厚さの蒸着体、2種フイルム共に、数秒で殆ど全ての金
属アルミニウム蒸着薄膜層が剥離し、幅平均値が20μ
mの長さがいろいろな箔片を得、さらに超音波処理を続
行したところ、各厚さの偏平面部形状において対向する
二辺が少なくともほぼ直線を有した形状であり、その対
向する二辺の間隔平均値が20μmであり、一辺の最大
大きさ(長さ)が平均で15〜50μm程度の特殊光輝
性の美麗な金属箔粉を得ることができた。各金属箔粉中
に、「偏平面部形状において対向する二辺が少なくとも
ほぼ直線を有した形状であり、その対向する二辺の間隔
平均値が5〜40μmである」箔粉は、100倍顕微鏡
下観察でいずれも50%(数平均)以上を含むものであ
った。
【0017】比較例1 厚さ20ミクロンの延伸ポリプロピレンフイルム(東洋
紡績株式会社製のパイレンフイルム;P3162#20
と同P2241#20の2種)を製膜後2週間放置した
ものを60℃で24時間エージングしたものを用意し
た。(なお、P3162#20の場合はヒートシール面
以外の面を使用した。)この、厚さ20ミクロンの延伸
ポリプロピレンフイルム2種の表面に(使用面も前記に
同じ)、金属アルミニウムを蒸着し厚さ250Å、50
0Å、750Åの各厚さで金属アルミニウム蒸着薄膜層
を形成した蒸着体を得、この蒸着体を60℃で24時間
エージング、10cm×10cmの大きさに裁断し、超
音波洗浄機に大量の酢酸エチルと共に入れ、超音波をか
けると各厚さの蒸着体、2種フイルム共に、数秒で殆ど
全ての金属アルミニウム蒸着薄膜層が剥離した。さらに
超音波処理を続行したところ、各厚さの偏平面部形状に
おける最大大きさ(長さ)が平均で15〜50μm程度
の特殊光輝性の美麗な金属箔粉を得ることができたが、
各金属箔粉中に、「偏平面部形状において対向する二辺
が少なくともほぼ直線を有した形状であり、その対向す
る二辺の間隔平均値が5〜40μmである」箔粉は、1
00倍顕微鏡下観察でいずれも殆ど存在せず、殆どすべ
てが非定形な形状のものであった。
【0018】比較例2 厚さ20ミクロンの延伸ポリプロピレンフイルム(東洋
紡績株式会社製のパイレンフイルム;P3162#20
と同P2241#20の2種)を製膜後2週間放置した
ものを酢酸エチルで洗浄処理して表層に部分的に形成さ
れた添加物層を除去し、該洗浄処理したフイルム面に、
金属アルミニウムを蒸着して厚さ250Å、500Å、
750Åの各厚さで金属アルミニウム蒸着薄膜層を形成
した蒸着体を得、5%延伸し、この延伸した蒸着体を1
0cm×10cmの大きさに裁断し、超音波洗浄機に大
量の酢酸エチルと共に入れ、超音波をかけたが各厚さの
蒸着体、2種フイルム共に、2分後においても、金属ア
ルミニウム蒸着薄膜層が殆ど剥離しなかった。
【0019】比較例3 厚さ20ミクロンの延伸ポリプロピレンフイルム(東洋
紡績株式会社製のパイレンフイルム;P3162#20
と同P2241#20の2種)を60℃で24時間エー
ジング処理した延伸ポリプロピレンフイルムを酢酸エチ
ルで洗浄処理して表層に形成された添加物層を除去し、
該洗浄処理したフイルム面に、金属アルミニウムを蒸着
して厚さ250Å、500Å、750Åの各厚さで金属
アルミニウム蒸着薄膜層を形成した蒸着体を得、この得
られた蒸着体を10cm×10cmの大きさに裁断し、
超音波洗浄機に大量の酢酸エチルと共に入れ、超音波を
かけたが各厚さの蒸着体の2種フイルム共に、2分後に
おいても、金属アルミニウム蒸着薄膜層が殆ど剥離しな
かった。
【0020】**実施例2 比較例2記載における酢酸エチルで洗浄処理して表層に
形成された添加物層を除去した延伸ポリプロピレンフイ
ルム2種の表面に(使用面も参考例1記載と同じ)、金
属アルミニウムを蒸着して厚さ250Å、500Å、7
50Åの各厚さで金属アルミニウム蒸着薄膜層を形成し
た蒸着体を得、この蒸着体を60℃で36時間エージン
グした。エージング後の蒸着体を5%延伸した。延伸後
の金属アルミニウム蒸着薄膜層に延伸方向にの垂直方向
に幅20μmの幅で規則的なひび割れが生じていた。1
0cm×10cmの大きさに裁断し、超音波洗浄機に大
量のケロシンと共に入れ、超音波をかけると各厚さの蒸
着体、2種フイルム共に、数秒で殆ど全ての金属アルミ
ニウム蒸着薄膜層が剥離し、幅平均値が20μmの長さ
がいろいろな箔片を得、さらに超音波処理を続行したと
ころ、各厚さの偏平面部形状において対向する二辺が少
なくともほぼ直線を有した形状であり、その対向する二
辺の間隔平均値が20μmであり、一辺の最大大きさ
(長さ)が平均で15〜50μm程度の特殊光輝性の美
麗な金属箔粉を得ることができた。各金属箔粉中に、
「偏平面部形状において対向する二辺が少なくともほぼ
直線を有した形状であり、その対向する二辺の間隔平均
値が5〜40μmである」箔粉は、100倍顕微鏡下観
察でいずれも50%(数平均)以上を含むものであっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明によって得られた、極めて薄い特
殊形状の金属蒸着薄膜層からなる箔粉を使用すること
で、インク、塗料等の被覆材に金属光輝性を付与し得、
紙や布帛やフイルム等への印刷、塗布、自動車の外装、
壁材等の建具の外装、化粧品容器等の容器外装等に使用
でき、家具、化粧品、筆記具、日用品、通信機器、電気
製品、繊維製品、装身具等の外装および充填による金属
光輝性等付与に使用し得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J037 AA04 EE29 FF09 4K017 AA04 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA10 CA03 DA07 EA07 4K018 BA01 BA02 BA03 BA04 BA07 BA08 BA10 BB01 BB04 BD04 4K029 AA11 AA25 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10 BA12 BA15 BA17 BA18 BD00 CA01 EA01 GA00 GA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さが0.005μm〜0.8μmの金属
    蒸着薄膜層からなる偏平な金属箔粉であって、該箔粉が
    その偏平面部形状において対向する二辺が少なくともほ
    ぼ直線を有した形状であり、その対向する二辺の間隔平
    均値が5〜50μmであることを特徴とする金属箔粉。
  2. 【請求項2】金属蒸着薄膜層がアルミニウム、銀、金、
    ニッケル、クロム、錫、銅、亜鉛、インジウム、チタ
    ン、マグネシウムの単体金属又はこれらの合金およびそ
    れらの混合物の少なくとも一種からなる請求項1記載の
    金属箔粉。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7303619B2 (en) 2003-08-21 2007-12-04 Seiko Epson Corporation Composite pigment original, composite pigment, process for producing ink composition, and ink composition

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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