JP2002003521A - オレフィン重合用触媒及びそれを用いたオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒及びそれを用いたオレフィンの重合方法

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JP2002003521A JP2000189485A JP2000189485A JP2002003521A JP 2002003521 A JP2002003521 A JP 2002003521A JP 2000189485 A JP2000189485 A JP 2000189485A JP 2000189485 A JP2000189485 A JP 2000189485A JP 2002003521 A JP2002003521 A JP 2002003521A
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Tsuneto Niimi
恒人 新見
Jun Hagimoto
準 萩本
Yasunori Omi
靖則 近江
Toshiya Uozumi
俊也 魚住
Yoji Sano
庸治 佐野
Yoshifumi Fukui
祥文 福井
Masanao Kawabe
正直 川辺
Toshio Kase
俊男 加瀬
Masahide Murata
昌英 村田
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡単な手法でメタロセン化合物を活性化
しうる新規な固体状助触媒を用いた、オレフィン重合用
触媒及び重合方法の提供。 【解決手段】 (A)メタロセン化合物、(B)アルミ
ニウム化合物で処理したメソポーラスシリカからなるオ
レフィン重合用触媒及び該オレフィン重合用触媒の存在
下にオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン
の重合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタロセン化合物
とアルミニウム化合物で処理したメソポーラスシリカか
らなるオレフィン重合用触媒および該触媒を用いたオレ
フィンの重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、メタロセン系遷移金属化合物とメ
チルアルモキサン(MAO)からなるオレフィン重合用
触媒を用いてオレフィンを重合する方法が広く知られて
いる。メタロセン化合物とアルモキサンとからなる触媒
系は、オレフィンの重合に際し、極めて高い活性が得ら
れるが、触媒系が均一系で炭化水素可溶であるため、得
られた重合体の粒径分布が広くなる傾向にある。
【0003】そこで、メタロセン化合物を粒子性状の良
い担体に担持させ、重合に際してMAOを添加させる重
合触媒系、または、メタロセン化合物とMAOを粒子性
状の良い担体に担持した担持型触媒系等が開発されてい
る。この担持型触媒の担体としては、シリカ、塩化マグ
ネシウム、ゼオライト、メソポーラスシリカ等が知られ
ている。この担持型触媒においては、担体上でメタロセ
ン化合物とMAOが反応し、重合能を発現させている
が、MAOは、トリエチルアルミニウムと水の縮合体で
あり、この反応は副生成物が多く生成するため、目標と
する重合度のものを得るのが困難であることや、その重
合度により重合活性が大きく変化し、安定的な触媒性能
を得るのが難しい場合がある。また、重合活性を高める
ためにメタロセン化合物に対して大量のメチルアルモキ
サンを使う必要があった。
【0004】また、メタロセン化合物の他の活性化剤と
して、B(CあるいはPh・B(C
のようなボランあるいはボレート化合物が知
られているが、メタロセン化合物と組み合わせてできる
重合活性種が酸素、水素、水などの不純物に対して非常
に不安定なため重合活性が落ちやすく、取り扱い上問題
があることや、活性化剤の合成単離に手間がかかり、使
用上不都合な場合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、より
簡単な手法でメタロセン化合物を活性化しうる新規な固
体状助触媒を用いた、オレフィン重合用触媒及び該オレ
フィン重合用触媒を用いたオレフィンの重合方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム
化合物で処理したメソポーラスシリカを助触媒として用
いることにより、助触媒の使用量を抑えたメタロセン化
合物系重合触媒が得られることを見出し、本発明を完成
させた。
【0007】すなわち、本発明は、(1)(A)メタロ
セン化合物、(B)アルミニウム化合物で処理したメソ
ポーラスシリカからなるオレフィン重合用触媒及び
(2)(A)メタロセン化合物、(B)アルミニウム化
合物で処理したメソポーラスシリカからなるオレフィン
重合用触媒の存在下にオレフィンを重合することを特徴
とするオレフィンの重合方法である。
【0008】本発明の好ましい態様は以下の通りであ
る。 (ア)(B)アルミニウム化合物で処理したメソポーラ
スシリカが、メソポーラスシリカを有機アルミニウム化
合物で処理し、焼成した後、500〜800℃で真空排
気処理をして調製したものである上記(1)又は(2)
の発明のオレフィン重合用触媒又は重合方法。 (イ)(A)メタロセン化合物、(B)アルミニウム化
合物で処理したメソポーラスシリカ及び(C)有機アル
ミニウム化合物からなるオレフィン重合用触媒。 (ウ)(A)メタロセン化合物、(B)アルミニウム化
合物で処理したメソポーラスシリカ及び(C)有機アル
ミニウム化合物からなるオレフィン重合用触媒の存在下
にオレフィンを重合することを特徴とするオレフィンの
重合方法。 (エ)(B)アルミニウム化合物で処理したメソポーラ
スシリカが、メソポーラスシリカを有機アルミニウム化
合物で処理し、焼成した後、500〜800℃で真空排
気処理をして調製したものである(イ)又は(ウ)に記
載の重合触媒又は重合方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明で用いるオレフィン
重合用触媒、重合方法について詳細に説明する。
【0010】1.(A)メタロセン化合物 本発明で用いるメタロセン化合物としては、一般式L
L’MXX’ (式中、Mは第IVB族またはVB族遷
移金属であり、L、L’はシクロペンタジエニル型基ま
たは置換シクロペンタジエニル型基であり、同一でも異
なってもよく、X、X’は1〜12個の炭素原子を含有
するヒドロカルビル基、1〜12個の炭素原子を含有す
るアルコキシ基、6〜12個の炭素原子を含有するアリ
ールオキシ基、ハロゲンおよび水素からなる群から個々
に選ばれ、同一でも異なってもよい。)によって表わさ
れる。
【0011】本発明において、L、L’のシクロペンタ
ジエニル型基または置換シクロペンタジエニル型基とし
ては、未置換シクロペンタジエニル、置換シクロペンタ
ジエニル、未置換インデニル、置換インデニル、未置換
フルオレニル、および置換フルオレニルが含まれ、置換
基としては、例えば1〜12個の炭素原子を含有するヒ
ドロカルビル基、1〜12個の炭素原子を含有するアル
コキシ基またはハロゲンが挙げられる。
【0012】ヒドロカルビル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、アミル、イソアミル、ヘキシ
ル、イソブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、セチル、2−エチルヘキシル、およびフェニルが含
まれ、好ましくはヒドロカルビル基は1〜10個の炭素
原子、さらに好ましくは1〜6個の炭素原子を含有する
アルキル基である。
【0013】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−
ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ
基などを例示することができる。
【0014】ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素である
【0015】X、X’としては、1〜12個の炭素原子
を含有するヒドロカルビル基、1〜12個の炭素原子を
含有するアルコキシ基、6〜12個の炭素原子を含有す
るアリールオキシ基、ハロゲンおよび水素からなる群か
ら選ばれる。
【0016】ヒドロカルビル基には、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、アミル、イソアミル、ヘキシル、イ
ソブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、セチ
ル、2−エチルヘキシル、およびフェニルが含まれ、好
ましくはヒドロカルビル基は1〜10個の炭素原子、さ
らに好ましくは1〜6個の炭素原子を含有するアルキル
基である。
【0017】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−
ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ
基などを例示することができる。
【0018】アリールオキシ基としては、フェノキシ基
などを例示することができる。
【0019】ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素であり、特に塩素が好ましい。
【0020】Mの金属は、第IVB族またはVB族遷移
金属から選ばれ、好ましくはチタン、ジルコニウムまた
はハフニウムあり、さらに好ましくはジルコニウムであ
る。
【0021】LとL’は、炭素、珪素、ゲルマニウムお
よび錫のような架橋基によって互に結合されているシク
ロペンタジエニル型基又は置換シクロペンタジエニル型
基の二つの共役五員環配位子も含む。架橋基としては、
(1)炭素数1〜20の2価の炭化水素基、さらに詳し
くは、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アリ
ーレン等の不飽和炭化水素基、(2)炭素数1〜20の
炭化水素基を有するシリレン基、(3)炭素数1〜20
の炭化水素基を有するゲルミレン基が挙げられる。
【0022】好適なメタロセン化合物の例には、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペン
タジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、
ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメ
チルクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムエチルクロライド、ビス(n−ブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロライド、
ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムメチルクロラ
イド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウム
エチルクロライド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)ハフニウムフェニルクロライド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)チタンメチルクロライド、ビス(メチル
シクロペンタジエニル)チタンエチルクロライド、ビス
(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンフェニルク
ロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジ
エニル)ハフニウムジメチル、ビス(n−ブチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(シクロペ
ンタジエニル)チタンジメチル、ビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)チタンジメチル、ビス(n−ブチルシク
ロペンタジエニル)チタンジメチル、ジメチルシリレン
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル
シリレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(フルオレニル)チタニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス(フルオレニル)ハ
フニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、エチレン(インデニル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(2−メ
チルインデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、エチレン(インデニル)(5−メチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(フルオレニ
ル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビ
ス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル等が挙げられ
る。
【0023】2.(B)アルミニウム化合物で処理した
メソポーラスシリカ 本発明で用いるアルミニウム化合物で処理したメソポー
ラスシリカとは、従来の幅広い細孔半径分布を持つセラ
ミックとは別に、細孔直径2.5〜50nmの中間孔質
のメソポーラスシリカ、例えばMCM−41(登録商
標、モービル)の骨格構造中に、MCM−41の表面に
存在するシラノール基との反応により有機アルミニウム
化合物を導入し、焼成したメソポーラスシリカである。
導入されたほとんどのアルミニウムはルイス酸点を形成
している。
【0024】具体的には、焼成、乾燥したMCM−41
の10gに対し、有機アルミニウム化合物、例えばトリ
メチルアルミニウム含有トルエン溶液(1モル)10〜
50mlで、処理時間が2〜60時間、好ましくは、1
2〜50時間、処理温度が0〜50℃、好ましくは室温
で接触させて含浸処理を行う。得られた有機アルミニウ
ム化合物処理MCM−41から溶液部分を除去し、トル
エンで数回洗浄し、400〜600℃で2〜6時間焼成
し、シリカ/アルミナ比(モル比)が5〜30のアルミ
ニウム化合物処理MCM−41を得る。
【0025】さらに500〜800℃、好ましくは60
0〜800℃で真空排気処理を行い、アルミニウム化合
物処理MCM−41にルイス酸点を形成させ、触媒成分
(B)を得る。真空排気処理温度が500℃未満及び8
00℃を超えると十分な活性が得られない。該真空排気
処理により、アルミニウム化合物で処理したMCM−4
1上にルイス酸点が生成し、これらのルイス酸点により
メタロセン化合物の活性化が行われる。
【0026】処理反応に用いることのできるアルミニウ
ム化合物としては、トリメチルアルミニウム、ジメチル
アルミニウムクロライド、メチルアルミニウムジクロラ
イド、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
クロライド、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチ
ルアルミニウムクロライド等を用いることができ、これ
らの中ではトリメチルアルミニウムが好ましい。
【0027】3.(C)有機アルミニウム化合物 触媒成分(C)として用いられる有機アルミニウム化合
物は、必要に応じて用いられ、一般式AlR
3−n(式中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜
3である。)で表される有機アルミニウム化合物を挙げ
ることができる。特に、前記(A)メタロセン化合物に
おいて、X及びあるいはX’がヒドロカルビル基の場合
は、該(C)成分を用いることが好ましい。
【0028】上記一般式において、Rは、炭素数1〜
12の炭化水素基、例えばアルキル基、シクロアルキル
基またはアリール基であるが、具体的には、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基な
どである。
【0029】このような有機アルミニウム化合物とし
て、具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリノル
マルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマル
オクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリ
ド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミ
ニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒド
リド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が挙げら
れる。なお、上記の化合物は、単独あるいは複数種使用
できる。
【0030】4.オレフィン 本発明のオレフィン重合用触媒で重合できるオレフィン
としては、炭素数2〜10のα−オレフィンであり、具
体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−
メチル−1−ペンテン、3−エチル、1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、
4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−
1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル
−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の直鎖な
いし分岐型のオレフィンが挙げられる。好ましくは、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン等が挙げられ、特に好ましくはプロピレンであ
り、これら単独あるいは、上記モノマーの少なくとも1
つ以上と任意の割合で用いてもよい。
【0031】5.重合方法 上記触媒を用い、オレフィンを重合する場合、重合反応
は、気相、液相のいずれでもよく、液相で重合させる場
合、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の不活性炭化水素中または液状モノマー中で行う
ことができる。重合温度は、−100℃〜+100℃、
好ましくは0〜50℃の範囲である。重合圧力は、例え
ば1〜60気圧でよい。得られる重合体の分子量の調節
は、水素又は他の公知の分子量調節剤を存在せしめるこ
とにより行われる。本発明に係わる触媒による重合は連
続またはバッチ式反応で行い、その条件は通常用いられ
る条件でよく、共重合反応は一段でもよく二段以上で行
ってもよい。
【0032】また、溶液重合の場合、触媒濃度は、1×
10−4〜1×10−2mol/lが好ましく、メタロ
セン化合物1モル当たり、アルミニウム化合物で処理し
たメソポーラスシリカの使用量は、1000〜1000
00グラムが好ましく、特に10000〜50000グ
ラムが好ましい。また、有機アルミニウム化合物の使用
量は、メタロセン化合物1モル当たり、10〜1000
モルが好ましく、特に20〜100モルが好ましい。
【0033】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。なお、得られたポリマーは、次の方法で物
性を評価した。 (1)重量分子量及び分子量分布:センシュー社製GP
C(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)SSC
−7100を用いた。溶媒はo−ジクロロベンゼン、測
定温度は145℃、溶媒流速は1.0ml/分で、カラ
ムは昭和電工製UT806M、東ソー社製単分散ポリス
チレン標準試料を用い、検量線を求め、ユニバーサル法
によって求めた。
【0034】(2)構造解析:13C−NMR及び
−NMR(バリアン ジェミニ300)、IR(日本分
光 バローラ3)を用いて行った。
【0035】実施例1 (1)アルミニウム化合物処理MCM−41(AlMC
M−41)の合成 MCM−41をChem.Commun.,2225
(1997)に従い調製した。得られたBET比表面積
973m/g、細孔容積0.98cm/gのMCM
−41を450℃で脱水し、窒素雰囲気下で24時間乾
燥した。2gの乾燥MCM−41を1モルのトリメチル
アルミニウムのトルエン溶液5mlに室温で48時間浸
漬処理した後、溶液部分を除去し、トルエンで数回洗浄
し、500℃で5時間焼成した。得られたアルミニウム
化合物処理MCM−41のSi/Al原子比は4.0で
あった。次にアルミニウム化合物処理MCM−41を5
00℃で真空排気処理を行いAlMCM−41を得た。
【0036】(2)プロピレンの重合 十分に窒素置換した内容積100mlのステンレス製オ
ートクレーブに、トルエンを30ミリリットル、上記で
得られたAlMCM−41を0.5g、エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.02ミリ
モル、トリイソブチルアルミニウムを1ミリモル導入
し、続いてプロピレンを7リットル導入し、40℃で2
時間重合を行った。重合終了後、酸性メタノールを導入
して重合を停止した。洗浄後、得られたポリマーを真空
乾燥し、ポリマー収量を測定し、各物性を測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0037】実施例2〜5 実施例1の(1)のAlMCM−41の合成において、
真空排気温度を600℃、700℃、750℃、800
℃に変更する以外は、実施例1と同様にしてAlMCM
−41を合成し、次いで、得られたAlMCM−41を
用いて実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0038】実施例6 真空排気処理温度を700℃で行い、エチレンビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリドの代わりに、エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジメチルを用い、ト
リイソブチルアルミニウムを用いなかった以外は、実施
例1と同様にしてプロピレンの重合を行った。その結果
を表1に示す。
【0039】比較例1 AlMCM−41の代わりに、アルミニウム化合物処理
を行わないMCM−41を用いる以外は、実施例1と同
様にしてプロピレンの重合を行ったが、ポリマーは得ら
れなかった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明のアルミニウム化合物で処理した
メソポーラスシリカを助触媒として用いるメタロセン系
のオレフィン重合用触媒は、MAO等のアルモキサンを
大量に使用しなくてもオレフィン重合能を有し、工業的
にも有用な触媒系である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近江 靖則 石川県能美郡辰口町旭台一丁目1番 北陸 先端科学技術大学院大学内 (72)発明者 魚住 俊也 石川県能美郡辰口町旭台一丁目1番 北陸 先端科学技術大学院大学内 (72)発明者 佐野 庸治 石川県能美郡辰口町旭台一丁目1番 北陸 先端科学技術大学院大学内 (72)発明者 福井 祥文 茨城県つくば市東一丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 川辺 正直 茨城県つくば市東一丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 加瀬 俊男 茨城県つくば市東一丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 村田 昌英 茨城県つくば市東一丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 Fターム(参考) 4J028 AB01A AC01A AC10A AC20A AC28A BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC16B BC17B CA28C EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC01 EC02 FA02 FA04 GA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メタロセン化合物、(B)アルミ
    ニウム化合物で処理したメソポーラスシリカからなるオ
    レフィン重合用触媒。
  2. 【請求項2】 (A)メタロセン化合物、(B)アルミ
    ニウム化合物で処理したメソポーラスシリカからなるオ
    レフィン重合用触媒の存在下にオレフィンを重合するこ
    とを特徴とするオレフィンの重合方法。
JP2000189485A 2000-06-23 2000-06-23 オレフィン重合用触媒及びそれを用いたオレフィンの重合方法 Pending JP2002003521A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100431785B1 (ko) * 2001-08-21 2004-05-17 이종협 중형기공성 니켈/구리 촉매를 사용한 비닐클로라이드모노머의 제조방법

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