JP2002003303A - 燻煙組成物を用いる生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法 - Google Patents
燻煙組成物を用いる生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法Info
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- JP2002003303A JP2002003303A JP2000190210A JP2000190210A JP2002003303A JP 2002003303 A JP2002003303 A JP 2002003303A JP 2000190210 A JP2000190210 A JP 2000190210A JP 2000190210 A JP2000190210 A JP 2000190210A JP 2002003303 A JP2002003303 A JP 2002003303A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】燻煙組成物を用いる簡易かつ効果的な生植物、
穀物、木材または飼料の殺菌処理方法を提供する。 【解決手段】少なくとも1種の殺菌活性成分を含む燻煙
組成物を蒸散、燻煙化させることを特徴とする生植物、
穀物、木材または飼料の殺菌処理方法。燻煙殺菌成分の
例としては、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフ
ルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロ
ポキシエチリデン)−0−トルイジンがあげられる。
穀物、木材または飼料の殺菌処理方法を提供する。 【解決手段】少なくとも1種の殺菌活性成分を含む燻煙
組成物を蒸散、燻煙化させることを特徴とする生植物、
穀物、木材または飼料の殺菌処理方法。燻煙殺菌成分の
例としては、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフ
ルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロ
ポキシエチリデン)−0−トルイジンがあげられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一種の
殺菌活性成分を含む燻煙組成物を用いる生植物、穀物、
木材または飼料の殺菌処理方法に関する。
殺菌活性成分を含む燻煙組成物を用いる生植物、穀物、
木材または飼料の殺菌処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、発芽後の病害予防のために植
物の種子、地下茎または根等を殺菌消毒することが行わ
れている。かかる殺菌消毒の方法としては、例えば、
高濃度の殺菌剤水溶液に植物種子等を浸漬し、乾燥する
方法、高濃度の殺菌剤水溶液を植物種子等の表面にコ
ートし、乾燥する方法(いわゆる種子コーティング)等
が知られている。一方、例えば、特開平5−29480
3号公報や特開平7−196404号公報、特開200
0−7509号公報等に記載されているように、有害生
物の駆除を目的として、殺虫剤成分を含有する燻煙組成
物を蒸散・燻煙する有害生物の駆除方法が知られてい
る。
物の種子、地下茎または根等を殺菌消毒することが行わ
れている。かかる殺菌消毒の方法としては、例えば、
高濃度の殺菌剤水溶液に植物種子等を浸漬し、乾燥する
方法、高濃度の殺菌剤水溶液を植物種子等の表面にコ
ートし、乾燥する方法(いわゆる種子コーティング)等
が知られている。一方、例えば、特開平5−29480
3号公報や特開平7−196404号公報、特開200
0−7509号公報等に記載されているように、有害生
物の駆除を目的として、殺虫剤成分を含有する燻煙組成
物を蒸散・燻煙する有害生物の駆除方法が知られてい
る。
【0003】本発明に関連するものとして、特開平9−
291007号公報には、高濃度のリン化水素を含有す
るガスにより生植物、穀物、木材または飼料を処理する
燻煙方法及び燻煙システムが開示されている。
291007号公報には、高濃度のリン化水素を含有す
るガスにより生植物、穀物、木材または飼料を処理する
燻煙方法及び燻煙システムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した植物種子等を
殺菌処理する方法は、比較的簡便かつ効果的に種子等を
消毒処理できるものである。しかしながら、この方法は
水溶液を用いるものであるため、水との接触により種子
等の発芽率が低下したり、播種前に植物種子等の発芽が
開始する(いわゆる「芽が動く」)する場合や、消毒作
業後の廃液処理の問題があった。また、この場合、種子
等を粉末状の殺菌剤組成物にまぶす方法も考えられる
が、作業が繁雑であり、粉立ち等により作業者の健康衛
生上の悪影響も懸念される。
殺菌処理する方法は、比較的簡便かつ効果的に種子等を
消毒処理できるものである。しかしながら、この方法は
水溶液を用いるものであるため、水との接触により種子
等の発芽率が低下したり、播種前に植物種子等の発芽が
開始する(いわゆる「芽が動く」)する場合や、消毒作
業後の廃液処理の問題があった。また、この場合、種子
等を粉末状の殺菌剤組成物にまぶす方法も考えられる
が、作業が繁雑であり、粉立ち等により作業者の健康衛
生上の悪影響も懸念される。
【0005】そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、少
なくとも一種の殺菌活性成分を含む燻煙組成物を用い
る、簡易かつ効果的な生植物、穀物、木材または飼料の
殺菌処理方法を提供することを目的とする。
なくとも一種の殺菌活性成分を含む燻煙組成物を用い
る、簡易かつ効果的な生植物、穀物、木材または飼料の
殺菌処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、少なくとも1種の殺菌活性成分を含む燻煙
組成物を蒸散、燻煙化させることを特徴とする、生植
物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法を提供する。
本発明の殺菌処理方法においては、生植物、穀物、木材
または飼料として、特に植物の種子、地下茎または根を
用いるのが好ましい。また前記燻煙組成物は、殺菌活性
成分として、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフ
ルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロ
ポキシエチリデン)−o−トルイジンを含有してなるの
が好ましい。
に本発明は、少なくとも1種の殺菌活性成分を含む燻煙
組成物を蒸散、燻煙化させることを特徴とする、生植
物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法を提供する。
本発明の殺菌処理方法においては、生植物、穀物、木材
または飼料として、特に植物の種子、地下茎または根を
用いるのが好ましい。また前記燻煙組成物は、殺菌活性
成分として、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフ
ルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロ
ポキシエチリデン)−o−トルイジンを含有してなるの
が好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明は、少なくとも一種の殺菌活性成分
を含有する燻煙組成物を用いる。燻煙剤は、一般的に
は、加熱によって有効成分を煙状の微細な粒子として空
気中に拡散させることにより、被燻煙物の表面に付着さ
せ、あるいは病害虫に直接接触・吸入させて効力を発揮
せしめる薬剤をいう。一般に煙とは、気体やガスと異な
り極めて微粒の個体が空気中に分散しているものであ
る。例えばタバコやタキ火の煙の粒子の大きさは、直径
が0.1〜1ミクロン程度であり、燻煙剤の煙は1〜5
ミクロン程度の微粒子が90%以上を占めている。
に説明する。本発明は、少なくとも一種の殺菌活性成分
を含有する燻煙組成物を用いる。燻煙剤は、一般的に
は、加熱によって有効成分を煙状の微細な粒子として空
気中に拡散させることにより、被燻煙物の表面に付着さ
せ、あるいは病害虫に直接接触・吸入させて効力を発揮
せしめる薬剤をいう。一般に煙とは、気体やガスと異な
り極めて微粒の個体が空気中に分散しているものであ
る。例えばタバコやタキ火の煙の粒子の大きさは、直径
が0.1〜1ミクロン程度であり、燻煙剤の煙は1〜5
ミクロン程度の微粒子が90%以上を占めている。
【0008】燻煙剤の種類・方式としては、化学薬品
類の分解熱を利用する自燃式燻煙剤(ジェット式等)、
電熱器等の熱源を利用して有効成分を煙化する熱源利
用式燻煙剤(スモーク剤)及び蒸散器を利用して加熱
水蒸気で有効成分を飛散させる燻煙剤等が揚げられる。
本発明においては、燻煙剤の種類・方式に特に制限はな
く、いかなる種類・方式の燻煙剤でも用いることができ
るが、の自燃式燻煙剤を用いるのが好ましい。
類の分解熱を利用する自燃式燻煙剤(ジェット式等)、
電熱器等の熱源を利用して有効成分を煙化する熱源利
用式燻煙剤(スモーク剤)及び蒸散器を利用して加熱
水蒸気で有効成分を飛散させる燻煙剤等が揚げられる。
本発明においては、燻煙剤の種類・方式に特に制限はな
く、いかなる種類・方式の燻煙剤でも用いることができ
るが、の自燃式燻煙剤を用いるのが好ましい。
【0009】本発明に用いる燻煙組成物は、少なくとも
一種の殺菌活性成分を含み、燻煙機能を有するものであ
れば、組成物に含まれる成分の種類、配合割合等に特に
制限はない。例えば、上記の自燃式燻煙剤の場合に
は、活性成分、自己反応性物質、有機発泡剤、発泡調節
剤及び粘結剤等を含有してなる殺菌剤組成物と、酸化剤
を主剤として酸化剤分解促進剤、可燃体等を含有してな
る可燃性組成物の2種の組成物からなる燻煙組成物が挙
げられる。このものは、可燃性組成物からの燃焼熱によ
り自己反応性物質が反応し、その反応熱、分解熱により
殺菌活性成分は気化され、さらにアゾ化合物等の有機発
泡剤の熱分解により生成したガスによって、殺菌活性成
分が空気中に揮散するものである。
一種の殺菌活性成分を含み、燻煙機能を有するものであ
れば、組成物に含まれる成分の種類、配合割合等に特に
制限はない。例えば、上記の自燃式燻煙剤の場合に
は、活性成分、自己反応性物質、有機発泡剤、発泡調節
剤及び粘結剤等を含有してなる殺菌剤組成物と、酸化剤
を主剤として酸化剤分解促進剤、可燃体等を含有してな
る可燃性組成物の2種の組成物からなる燻煙組成物が挙
げられる。このものは、可燃性組成物からの燃焼熱によ
り自己反応性物質が反応し、その反応熱、分解熱により
殺菌活性成分は気化され、さらにアゾ化合物等の有機発
泡剤の熱分解により生成したガスによって、殺菌活性成
分が空気中に揮散するものである。
【0010】前記殺菌剤組成物に含まれる殺菌活性成分
としては、従来農園芸用殺菌剤として用いられている殺
菌活性成分であれば特に制限はないが、例えばベンズイ
ミダゾール系殺菌剤、アゾール系殺菌剤等の種子消毒剤
として用いられる殺菌活性成分が好ましく、(E)−4
−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミ
ダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリデン)−o
−トルイジン(一般名:トリフルミゾール、日本曹達
(株)製)であるのが特に好ましい。また、本発明にお
いては、2種以上の殺菌活性成分の組合せ、殺菌活性成
分と殺虫活性成分の組合せ、殺菌活性成分と殺ダニ活性
成分の組合せ、殺菌活性成分と除草活性成分の組合せ等
も活性成分として含有させることができる。
としては、従来農園芸用殺菌剤として用いられている殺
菌活性成分であれば特に制限はないが、例えばベンズイ
ミダゾール系殺菌剤、アゾール系殺菌剤等の種子消毒剤
として用いられる殺菌活性成分が好ましく、(E)−4
−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミ
ダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリデン)−o
−トルイジン(一般名:トリフルミゾール、日本曹達
(株)製)であるのが特に好ましい。また、本発明にお
いては、2種以上の殺菌活性成分の組合せ、殺菌活性成
分と殺虫活性成分の組合せ、殺菌活性成分と殺ダニ活性
成分の組合せ、殺菌活性成分と除草活性成分の組合せ等
も活性成分として含有させることができる。
【0011】前記自己反応性物質としては、例えば、ニ
トロセルロース、セルロイド及びこれらの類縁体等が挙
げられる。また、これらはフタル酸エステル等の有機酸
エステルの可塑剤と混合し、固溶体の形で使用すること
もできる。
トロセルロース、セルロイド及びこれらの類縁体等が挙
げられる。また、これらはフタル酸エステル等の有機酸
エステルの可塑剤と混合し、固溶体の形で使用すること
もできる。
【0012】有機発泡剤としては、例えば、アゾジカル
ボンアミド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベン
ゼンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビスイゾブチロアミド、2−(カル
バモイルアゾ)イソブチロニトリル、メチル−2,2’
−アゾビスイソブチレート、2,4−ビス(アゾスルホ
ントルエン)、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカル
ボニトリル、アゾフェネトール、アゾベンゼンジカルボ
ン酸、トリヒドラジノトリアジン、N,N’−ジニトロ
ペンタメチレンテトラミン等を挙げることができる。
ボンアミド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベン
ゼンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビスイゾブチロアミド、2−(カル
バモイルアゾ)イソブチロニトリル、メチル−2,2’
−アゾビスイソブチレート、2,4−ビス(アゾスルホ
ントルエン)、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカル
ボニトリル、アゾフェネトール、アゾベンゼンジカルボ
ン酸、トリヒドラジノトリアジン、N,N’−ジニトロ
ペンタメチレンテトラミン等を挙げることができる。
【0013】また、発泡調節剤としては、酸化亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム等を挙げることができ、粘結剤と
しては、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、デンプン、ポリビニルアルコール等を挙げることが
できる。各配合成分の燻煙組成物中の配合割合は、通常
自己反応性物質が10〜25重量%、有機発泡剤が20
〜40重量%、発泡調節剤が3−10重量%、粘結剤が
0〜10重量%程度である。
テアリン酸カルシウム等を挙げることができ、粘結剤と
しては、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、デンプン、ポリビニルアルコール等を挙げることが
できる。各配合成分の燻煙組成物中の配合割合は、通常
自己反応性物質が10〜25重量%、有機発泡剤が20
〜40重量%、発泡調節剤が3−10重量%、粘結剤が
0〜10重量%程度である。
【0014】また、前記殺菌剤組成物中には、所望によ
り、酸化アルミニウム、クレー、タルク、珪藻土、パー
ライト等の無機担体、ピペロニルブトキシド、効力増強
剤、香料等を添加することができる。
り、酸化アルミニウム、クレー、タルク、珪藻土、パー
ライト等の無機担体、ピペロニルブトキシド、効力増強
剤、香料等を添加することができる。
【0015】殺菌剤組成物の製法としては、例えば、殺
菌活性成分を除く他の成分に適量の水を加えて十分に混
練し、押し出し機等により、通常、粒径1〜4mm程度
の顆粒状に成形、乾燥して殺菌活性成分を含まない組成
物を得、このものに、少量の溶剤に溶解した殺菌活性成
分を吹き付け、乾燥する方法が挙げられる。また、殺菌
活性成分を含むすべての成分を適量の水に加えて十分に
混練し、押し出し機により顆粒状に成形、乾燥すること
によっても得ることができる。造粒成形の際には、メチ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、デンプ
ン、ポリビニルアルコール等の造粒調整助剤を添加する
のが好ましい。
菌活性成分を除く他の成分に適量の水を加えて十分に混
練し、押し出し機等により、通常、粒径1〜4mm程度
の顆粒状に成形、乾燥して殺菌活性成分を含まない組成
物を得、このものに、少量の溶剤に溶解した殺菌活性成
分を吹き付け、乾燥する方法が挙げられる。また、殺菌
活性成分を含むすべての成分を適量の水に加えて十分に
混練し、押し出し機により顆粒状に成形、乾燥すること
によっても得ることができる。造粒成形の際には、メチ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、デンプ
ン、ポリビニルアルコール等の造粒調整助剤を添加する
のが好ましい。
【0016】前記可燃性組成物は、通常、酸化剤を主剤
として酸化剤分解促進剤、燃焼剤、発熱調節剤等を含
む。酸化剤としては、例えば、塩素酸カリウム等の塩素
酸塩、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等の過
塩素酸塩等を、酸化剤分解促進剤としては、例えば塩化
鉄、塩化銅等を、発熱調整剤としては、例えば硝酸グア
ニジン、ジシアンジアミド、リン酸グアニル尿素、スル
ファミン酸グアニジン等を、燃焼剤としては、例えば、
糖類、セルロース、木炭等をそれぞれ挙げることができ
る。また、成形を容易にするために、メチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース等の造粒成型助剤を添加するのが好ましい。
可燃性組成物は、通常0.5〜3.5mmの顆粒状に成
形される。
として酸化剤分解促進剤、燃焼剤、発熱調節剤等を含
む。酸化剤としては、例えば、塩素酸カリウム等の塩素
酸塩、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等の過
塩素酸塩等を、酸化剤分解促進剤としては、例えば塩化
鉄、塩化銅等を、発熱調整剤としては、例えば硝酸グア
ニジン、ジシアンジアミド、リン酸グアニル尿素、スル
ファミン酸グアニジン等を、燃焼剤としては、例えば、
糖類、セルロース、木炭等をそれぞれ挙げることができ
る。また、成形を容易にするために、メチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース等の造粒成型助剤を添加するのが好ましい。
可燃性組成物は、通常0.5〜3.5mmの顆粒状に成
形される。
【0017】次いで、前記殺菌剤組成物と可燃性組成物
とを配合して燻煙組成物を得る。両者の配合割合は、通
常殺菌剤組成物:可燃性組成物=1:0.5〜1:4の
範囲である。両者を混合して点火剤を装着することによ
り、あるいは上に殺菌剤組成物層、下に可燃性組成物層
として層を分けた形で重ねて、例えば紙あるいはプラス
チックス製の円筒容器に装填し、通常可燃性組成物層の
下部に点火剤を装着することにより、殺菌燻煙剤とする
ことができる。また、可燃性組成物に代えて、例えば酸
化カルシウムと水を用いることにより化学反応熱を利用
した熱源や、ヒーター等の熱源を利用した燻煙剤とする
こともできる。
とを配合して燻煙組成物を得る。両者の配合割合は、通
常殺菌剤組成物:可燃性組成物=1:0.5〜1:4の
範囲である。両者を混合して点火剤を装着することによ
り、あるいは上に殺菌剤組成物層、下に可燃性組成物層
として層を分けた形で重ねて、例えば紙あるいはプラス
チックス製の円筒容器に装填し、通常可燃性組成物層の
下部に点火剤を装着することにより、殺菌燻煙剤とする
ことができる。また、可燃性組成物に代えて、例えば酸
化カルシウムと水を用いることにより化学反応熱を利用
した熱源や、ヒーター等の熱源を利用した燻煙剤とする
こともできる。
【0018】本発明で燻煙殺菌処理される対象として
は、球根、種芋類、種子等が挙げられる。対象作物とし
ては、例えば、コンニャク、チューリップ、ユリ、食用
ユリ、スイセン、グラジオラス、フリージャー、ラッキ
ョ、バレイショ、サトイモ、ニンニク、カンショ、ヤマ
ノイモ等の球根、種イモ類;イネ、コムギ、大豆、小
豆、菜豆、トウモロコシ等の穀物種子;ソルゴー、チモ
シ、アルファルファ等の飼料作物の種子;ダイコン、キ
ャベツ、ハクサイ、ニンジン、キュウリ等の野菜の種
子;等が挙げられる。これらのうち、コンニャク、チュ
ーリップ、ユリ、食用ユリ、スイセン、グラジオラス、
フリージャー、ラッキョ、バレイショ、サトイモ、ニン
ニク、カンショ、ヤマノイモ等の球根、種イモ類を対象
とするのが好ましい。
は、球根、種芋類、種子等が挙げられる。対象作物とし
ては、例えば、コンニャク、チューリップ、ユリ、食用
ユリ、スイセン、グラジオラス、フリージャー、ラッキ
ョ、バレイショ、サトイモ、ニンニク、カンショ、ヤマ
ノイモ等の球根、種イモ類;イネ、コムギ、大豆、小
豆、菜豆、トウモロコシ等の穀物種子;ソルゴー、チモ
シ、アルファルファ等の飼料作物の種子;ダイコン、キ
ャベツ、ハクサイ、ニンジン、キュウリ等の野菜の種
子;等が挙げられる。これらのうち、コンニャク、チュ
ーリップ、ユリ、食用ユリ、スイセン、グラジオラス、
フリージャー、ラッキョ、バレイショ、サトイモ、ニン
ニク、カンショ、ヤマノイモ等の球根、種イモ類を対象
とするのが好ましい。
【0019】燻煙場所としては、例えば、温室、倉庫、
コンテナ等の閉空間が挙げられる。また、例えば、ビニ
ールシート等の遮断性のシートで囲うことにより閉空間
(プレハブ式あるいは組立式)を作り、その中に被燻煙
物を棚状等に設置して燻煙することもできる。
コンテナ等の閉空間が挙げられる。また、例えば、ビニ
ールシート等の遮断性のシートで囲うことにより閉空間
(プレハブ式あるいは組立式)を作り、その中に被燻煙
物を棚状等に設置して燻煙することもできる。
【0020】燻煙薬量は、閉空間の大きさ(容積)や被
燻煙物の種類、殺菌活性成分の種類等により適宜設定す
ることができる。例えば、(E)−4−クロロ−α,
α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾール−1−
イル−2−プロポキシエチリデン)−o−トルイジン
(商品名:トリフミン)を含有する燻煙剤(有効成分量
10重量%)を用いる場合には、通常1〜500g/m
3、好ましくは10〜200g/m3、より好ましくは2
5〜100g/m3である。
燻煙物の種類、殺菌活性成分の種類等により適宜設定す
ることができる。例えば、(E)−4−クロロ−α,
α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾール−1−
イル−2−プロポキシエチリデン)−o−トルイジン
(商品名:トリフミン)を含有する燻煙剤(有効成分量
10重量%)を用いる場合には、通常1〜500g/m
3、好ましくは10〜200g/m3、より好ましくは2
5〜100g/m3である。
【0021】燻煙する時間は、閉空間の大きさ(容積)
や被燻煙物の種類、殺菌活性成分の種類等により適宜設
定することができる。一般的には、1時間〜48時間、
好ましくは3時間〜24時間程度である。燻煙剤は、均
一に薬剤が被燻煙物に付着するように、例えば、閉空間
内に空間的に均一に配置する等するのが好ましい。
や被燻煙物の種類、殺菌活性成分の種類等により適宜設
定することができる。一般的には、1時間〜48時間、
好ましくは3時間〜24時間程度である。燻煙剤は、均
一に薬剤が被燻煙物に付着するように、例えば、閉空間
内に空間的に均一に配置する等するのが好ましい。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 (実施例) (1)殺菌燻煙剤の作製 (E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−
(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリ
デン)−o−トルイジン(商品名:トリフミン)を20
重量部、ニトロセルロース20重量部、アゾビスカルボ
ンアミド30重量部、酸化亜鉛5重量部及びヒドロキシ
メチルセルロース5重量部を水200mlに加えて十分
に混練した。次いで、押し出し機を用いて造粒して顆粒
状に成形し、乾燥することによって、粒径1〜4mm程
度の顆粒(殺菌剤組成物)を得た。
する。 (実施例) (1)殺菌燻煙剤の作製 (E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−
(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリ
デン)−o−トルイジン(商品名:トリフミン)を20
重量部、ニトロセルロース20重量部、アゾビスカルボ
ンアミド30重量部、酸化亜鉛5重量部及びヒドロキシ
メチルセルロース5重量部を水200mlに加えて十分
に混練した。次いで、押し出し機を用いて造粒して顆粒
状に成形し、乾燥することによって、粒径1〜4mm程
度の顆粒(殺菌剤組成物)を得た。
【0023】次いで、塩素酸カリウム、硝酸カリウム、
硝酸グアニジン、糖類、造粒調整助剤、産科アルミニウ
ム及びカオリンクレーから作製した粒径1〜4mmの可
燃性組成物10.0gを点火剤を装着した直径5cm、
高さ8cmの紙製の円筒容器に装填し、次にその上に、
先に調製した殺菌剤組成物10.0gを装填し、メッシ
ュがついた蓋をすることにより、殺菌燻煙剤を作製し
た。
硝酸グアニジン、糖類、造粒調整助剤、産科アルミニウ
ム及びカオリンクレーから作製した粒径1〜4mmの可
燃性組成物10.0gを点火剤を装着した直径5cm、
高さ8cmの紙製の円筒容器に装填し、次にその上に、
先に調製した殺菌剤組成物10.0gを装填し、メッシ
ュがついた蓋をすることにより、殺菌燻煙剤を作製し
た。
【0024】(2)燻煙処理(実施例1〜3) 一方、空間容量4m3の塩化ビニルシートで囲まれた直
方体形状の閉空間を用意し、該空間内に、コンニャク
(品種名:おかぎおおだま 1年生)の種イモ7〜8k
gが入ったを木製箱を搬入して、6段積みに6列設置し
た。用いた木製箱は、大きさが縦62cm×横46cm
×高さ20cmであり、上部が解放されており、底面部
は、格子状に穴があいて煙が自由に通過できるようにな
っている。
方体形状の閉空間を用意し、該空間内に、コンニャク
(品種名:おかぎおおだま 1年生)の種イモ7〜8k
gが入ったを木製箱を搬入して、6段積みに6列設置し
た。用いた木製箱は、大きさが縦62cm×横46cm
×高さ20cmであり、上部が解放されており、底面部
は、格子状に穴があいて煙が自由に通過できるようにな
っている。
【0025】次いで、該空間の底面に、前記作製した殺
菌燻煙剤(20g)の所定量を均等に配置し、点火剤を
点火して燻煙を14時間行った。殺菌燻煙剤の使用量
は、実施例1では50g/2m3、実施例2では100
g/2m3及び実施例3では150g/2m3とした。ま
た、燻煙処理を行わない場合を比較例とした。
菌燻煙剤(20g)の所定量を均等に配置し、点火剤を
点火して燻煙を14時間行った。殺菌燻煙剤の使用量
は、実施例1では50g/2m3、実施例2では100
g/2m3及び実施例3では150g/2m3とした。ま
た、燻煙処理を行わない場合を比較例とした。
【0026】(3)出芽率、開葉率及び発病率の調査 塩化ビニルシートを取り除いて空間を解放した後、コン
ニャクの種イモを取り出し、これを畑に植え付け、5ヶ
月後に収穫を行った。植え付け後46日経過した時点で
コンニャクイモの出芽状況を、植え付け後53日経過し
た時点で開葉状況を、また、収穫時にコンニャクイモの
乾腐病の発病度をそれぞれ調査した。また、無処理の場
合を比較例とした。調査結果を第1表に示す。
ニャクの種イモを取り出し、これを畑に植え付け、5ヶ
月後に収穫を行った。植え付け後46日経過した時点で
コンニャクイモの出芽状況を、植え付け後53日経過し
た時点で開葉状況を、また、収穫時にコンニャクイモの
乾腐病の発病度をそれぞれ調査した。また、無処理の場
合を比較例とした。調査結果を第1表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】第1表中、発病度(%)はコンニャクイモ
の球茎の乾腐病のら病程度により次の式により算出し
た。 発病度(%)=(A×3+B×2+C×1)/(3×調
査個体数)×100 (式中、Aは球茎の病班面積率が41%以上のものの個
数、Bは同面積が11〜40%のものの個数、Cは同面
積が1〜10%のものの個数をそれぞれ表す。)
の球茎の乾腐病のら病程度により次の式により算出し
た。 発病度(%)=(A×3+B×2+C×1)/(3×調
査個体数)×100 (式中、Aは球茎の病班面積率が41%以上のものの個
数、Bは同面積が11〜40%のものの個数、Cは同面
積が1〜10%のものの個数をそれぞれ表す。)
【0029】第1表から明らかなように、各実施例のコ
ンニャクイモは、比較例に比して乾燥病のら発病率が格
段に低く、優れた防除効果が認められた。また、各実施
例のコンニャクイモは比較例とほぼ同等の出芽率及び開
葉率であり、燻煙処理による薬害等は認められなかっ
た。
ンニャクイモは、比較例に比して乾燥病のら発病率が格
段に低く、優れた防除効果が認められた。また、各実施
例のコンニャクイモは比較例とほぼ同等の出芽率及び開
葉率であり、燻煙処理による薬害等は認められなかっ
た。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、少なく
とも1種の殺菌活性成分を含む燻煙組成物を蒸散、燻煙
化させることを特徴とするものであり、次のような効果
を有する。 1)煙は微粒子であるため、閉空間の隅々まで拡散し、
作物表面に均一に付着するので、防除効果にムラがな
い。 2)燻煙剤による防除作業は、点火剤に点火し、燻煙す
るだけであって、非常に簡便である。また、夜間に燻煙
することができるので、日中の農作業に支障がでること
はない。 3)防除に水等を使用しないので、ハウス内の湿度を高
めることがなく、湿度上昇により病害が発生しやすくな
ることはない。また、廃液処理等の余分な作業が不要で
ある。 4)薬剤を散布したり、まぶしたり、浸漬したりする方
法と異なり、直接人体に薬剤がふれること少ないため、
環境衛生上好ましい。
とも1種の殺菌活性成分を含む燻煙組成物を蒸散、燻煙
化させることを特徴とするものであり、次のような効果
を有する。 1)煙は微粒子であるため、閉空間の隅々まで拡散し、
作物表面に均一に付着するので、防除効果にムラがな
い。 2)燻煙剤による防除作業は、点火剤に点火し、燻煙す
るだけであって、非常に簡便である。また、夜間に燻煙
することができるので、日中の農作業に支障がでること
はない。 3)防除に水等を使用しないので、ハウス内の湿度を高
めることがなく、湿度上昇により病害が発生しやすくな
ることはない。また、廃液処理等の余分な作業が不要で
ある。 4)薬剤を散布したり、まぶしたり、浸漬したりする方
法と異なり、直接人体に薬剤がふれること少ないため、
環境衛生上好ましい。
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも1種の殺菌活性成分を含む燻煙
組成物を蒸散、燻煙化させることを特徴とする、生植
物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法。 - 【請求項2】前記生植物、穀物、木材または飼料とし
て、植物の種子、地下茎または根を用いる、請求項1記
載の生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法。 - 【請求項3】前記燻煙組成物は、殺菌活性成分として、
(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−
(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリ
デン)−o−トルイジンを含有してなる、請求項1また
は2記載の生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000190210A JP2002003303A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 燻煙組成物を用いる生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000190210A JP2002003303A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 燻煙組成物を用いる生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002003303A true JP2002003303A (ja) | 2002-01-09 |
Family
ID=18689716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000190210A Pending JP2002003303A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 燻煙組成物を用いる生植物、穀物、木材または飼料の殺菌処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002003303A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018080211A3 (ko) * | 2016-10-27 | 2018-08-09 | 농업회사법인 주식회사 과농 | 저온 무염 훈소 과정을 이용한 훈연제 및 그의 제조방법 |
-
2000
- 2000-06-23 JP JP2000190210A patent/JP2002003303A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018080211A3 (ko) * | 2016-10-27 | 2018-08-09 | 농업회사법인 주식회사 과농 | 저온 무염 훈소 과정을 이용한 훈연제 및 그의 제조방법 |
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