JP2002001300A - 土壌の浄化方法 - Google Patents

土壌の浄化方法

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JP2002001300A JP2000181355A JP2000181355A JP2002001300A JP 2002001300 A JP2002001300 A JP 2002001300A JP 2000181355 A JP2000181355 A JP 2000181355A JP 2000181355 A JP2000181355 A JP 2000181355A JP 2002001300 A JP2002001300 A JP 2002001300A
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進一 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気の通気量を多くして内在生物の活性化を
図り、これによって土壌の浄化効率を改善することがで
きる土壌の浄化方法を提供すること。 【解決手段】 気密性及び水密性を有する第1シート部
材4の上側に砕石8からなる砕石6を設け、この砕石層
6の上側に浄化すべき土壌10からなる土壌層12を設
け、この土壌層12を覆うように、水密性、通気性を有
する第2シート部材14を設け、更に、砕石層6内に吸
引パイプ16を配設し、この吸引パイプ16を通して空
気を吸引することを特徴とする土壌の浄化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚染した土壌を浄
化する土壌の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】汚染土壌を浄化する方法の一つとして高
畝式強制通気法が知られている。この高畝式強制通気法
では、例えば、掘削した浄化すべき土壌が地表に畝状に
積み上げられ、この積み上げられた土壌層が通気性を有
する樹脂シートによって覆われる。また、土壌層中に
は、多数の吸引孔を有する吸引パイプが埋設され、この
吸引パイプは吸引ブロアに接続され、吸引ブロアの作用
によって吸引パイプを通して吸引された空気が吸着塔に
導かれる。。
【0003】この通気法では、吸引ブロアの作用によっ
て、浄化すべき土壌中の空気が多数の吸引孔を通して吸
引パイプ内に吸引され、この吸引作用によって大気中の
空気が樹脂シートを通して浄化すべき土壌中に流れる。
このように浄化すべき土壌を通して空気が流れるように
することによって、土壌中に内在する生物(菌類)、或
いは外部から投入した生物の活動が活性化し、土壌中の
内在生物の働きを利用して土壌を効率良く浄化すること
ができる。また、吸引パイプに吸引された空気は吸着塔
に導かれ、この吸着塔にて空気中に含まれた有害成分が
吸着除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この高畝式強制通気法
では、浄化すべき土壌に大気中の空気を強制的に通気す
るが、その通気量が少ないと、内在生物の働きを充分に
活性化することができず、土壌の浄化効率を充分に改善
することができない。本発明の目的は、空気の通気量を
多くして内在生物の活性化を図り、これによって土壌の
浄化効率を改善することができる土壌の浄化方法を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、気密性及び水
密性を有する第1シート部材の上側に砕石からなる砕石
層を設け、この砕石層の上側に浄化すべき土壌からなる
土壌層を設け、この土壌層を覆うように、水密性を及び
通気性を有する第2シート部材を設け、更に、前記砕石
層内に吸引パイプを配設し、この吸引パイプを通して空
気を吸引することを特徴とする土壌の浄化方法である。
【0006】本発明に従えば、第1シート部材の上側に
砕石層が設けられ、この砕石層の上側に浄化すべき土壌
層が設けられ、そして、この土壌層を覆うように第2シ
ート部材が設けられる。第1シート部材は気密性及び水
密性を有するので、地表からの水及び空気の流入は阻止
され、また第2シート部材は水密性及び通気性を有する
ので、外部からの水の流入は阻止されるが、大気中の空
気の透過流入は許容される。更に、空気を吸引する吸引
パイプが砕石層に設けられ、この吸引パイプを通して土
壌中の空気が吸引される。従って、吸引パイプを通して
の吸引作用によって、第2シート部材を透過して大気中
の空気が吸引され、かく吸引された空気は浄化すべき土
壌層及び砕石層を通して吸引パイプに流れる。かくし
て、浄化すべき土壌層を通して空気が流れ、これによっ
て、浄化すべき土壌中の内在生物、或いは外部から投入
した生物の働きを活性化して土壌の浄化効率を高めるこ
とができる。また、砕石層には空隙が多く存在し、空気
の流れが容易であり、このような砕石層に吸引パイプを
配設することによって吸引パイプの吸引作用を高め、上
述した空気の流れを促進して生物の浄化作用を一層高め
ることができる。
【0007】また、本発明では、前記第1シート部材は
前記土壌層の下側及びその側面を覆い、前記第2シート
部材は前記土壌層の上面を覆うことを特徴とする。本発
明に従えば、第1シート部材は浄化すべき土壌層の下側
及び側面の実質上全域を覆っているので、大気中の空気
は土壌層の上面から下方に砕石層に向けて流れ、浄化す
べき土壌層全体にほぼ均一に空気を流すことができ、こ
れによって土壌層全体を所要の通りに浄化することがで
きる。
【0008】また、本発明では、前記第1シート部材が
ポリエチレン製シートであり、前記第シートが塩化ビニ
ル製シートであることを特徴とする。本発明に従えば、
第1シート部材がポリエチレン製シートであるので、水
及び空気の流入を確実に阻止することができ、また第2
シート部材が塩化ビニル製シートであるので、空気の流
入は許容するが、水の流入を確実に阻止することができ
る。更に、本発明は、気密性及び水密性を有する収容容
器の底部に砕石からなる砕石層を設け、前記収容容器内
の前記砕石層の上側に浄化すべき土壌からなる土壌層を
設け、この土壌層を覆うように前記収容容器の開口に、
水密性及び通気性を有するシート部材を設け、更に、前
記砕石層内に吸引パイプを配設し、この吸引パイプを通
して空気を吸引することを特徴とする土壌の浄化方法で
ある。
【0009】本発明に従えば、収容容器の底部に砕石層
が設けられ、収容容器内の砕石層の上側に浄化すべき土
壌層が設けられ、この土壌層を覆うように収容容器の開
口にシート部材が設けられる。収容容器は気密性、水密
性を有し、シートは水密性、通気性を有する。砕石層に
は吸引パイプが設けられ、この吸引パイプを通しての吸
引作用によってシート部材を透過して大気中の空気が収
容容器内に吸引され、吸引された空気は土壌層及び砕石
層を通して流れ、かくして、上述したと同様に、土壌中
の内在生物、或いは外部から投入した生物の働きを活性
化して土壌の浄化効率を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して、本発
明に従う土壌の浄化方法の一実施例について説明する。
図1は、本発明に従う土壌の浄化方法の一実施例を適用
した土壌浄化システムを簡略的に示す断面図である。図
1を参照して図示の土壌浄化システムについて説明する
と、この土壌浄化システムでは、地表面2に第1シート
部材4が載置され、この第1シート部材4の上側に例え
ば矩形状に砕石層6が設けられる。第1シート部材4は
気密性及び水密性を有することが重要であり、このよう
な第1シート部材4を設けることによって、地表面2か
ら砕石層6への水及び空気の流入が確実に阻止される。
このような第1シート部材4は、例えば、ポリエチレン
製シートから形成される。砕石層6は、例えば大きさが
5〜20mm程度の砕石8を積むことによって形成さ
れ、その高さH1が10〜30cm程度になるように積
み上げられる。
【0011】この砕石層6の上側に浄化すべき土壌10
からなる土壌層12が例えば矩形状に設けられ、そし
て、この土壌層12の全体を覆うように第2シート部材
14が設けられる。土壌層12は、汚染した地表部分を
掘削・堀上げして形成され、その高さH2が1〜5m程
度になるように堆積される。第2シート部材14は通気
性及び水密性を有することが重要であり、このような第
2シート部材14で覆うことによって、第2シート部材
14を透過しての空気の流入は許容されるが、水の流入
は確実に阻止される。このような第2シート部材14
は、例えば、縫合製塩化ビニル製シートから形成され
る。この第2シート部材14の外周部は第1シート部材
4の外周部に重なるように位置付けられ、かく位置付け
られた第1シート部材14の外周部に多数の錘体15、
例えば土嚢が載置され、このようにして第1及び第2シ
ート部材4,14間が塞がれるとともに、第2シート部
材14の巻き上がりが防止される。
【0012】図示の土壌浄化システムでは、図1に示す
通り、砕石層6の下側が第1シート部材4によって覆わ
れ、砕石層6及び土壌層10の側面並びに土壌層10の
上面が第2シート部材14によって覆われており、この
ように構成することによって、砕石層6及び土壌層10
の側面並びに土壌層10の上面からの大気中の空気の透
過流入が許容される。この土壌浄化システムにおいて
は、更に、砕石層6内に吸引パイプ16が埋設される。
吸引パイプ16は例えば塩化ビニル製パイプから構成さ
れ、その長手方向に間隔をおいて多数の吸引孔18が形
成され、かかる多数の吸引孔18を通して後述する如く
土壌10中の空気が吸引される。この吸引パイプ16は
図1に1つ示すが、浄化すべき土壌10が多量にある場
合、所定方向(図示の形態では図1において紙面に垂直
な方向)に間隔をおいて、例えば2.0〜5.0m程度
の間隔をおいて複数本配設される。この形態では、吸引
パイプ16は第2シート部材14を貫通して外側に延び
ている。
【0013】吸引パイプ16はミストセパレータ20に
接続され、ミストセパレータ20は接続パイプ22を介
して吸引ブロア24に接続され、この吸引ブロア24は
接続パイプ26を介して吸着塔28に接続されている。
ミストセパレータ20は空気中に含まれた水分を除去す
る。また、吸着塔28は、例えばそれ自体公知の活性炭
吸着塔から構成され、空気中に含まれた有害物質、例え
ばベンゼン、トルエン等を吸着除去する。
【0014】次に、上述した土壌浄化システムによる浄
化作用について説明する。土壌10を浄化する時、吸引
ブロア24が作動し、吸引パイプ16を通して浄化すべ
き土壌10中の空気が吸引される。このとき、吸引パイ
プ16を通しての吸引作用が浄化すべき土壌10に作用
し、土壌10中の空気が吸引パイプ16の多数の吸引孔
18を通して吸引されるとともに、かかる吸引作用によ
って大気中の空気が第2シート部材14を透過して土壌
10中に流入する。従って、図1に矢印で示す通りの空
気流が生じ、このような空気流によって浄化すべき土壌
10中の空気含有量が多くなり、浄化すべき土壌10中
の酸素濃度が高くなる。その結果、浄化すべき土壌10
中に内在する生物(内在菌)の活動が活性化され、かか
る生物の働きによる浄化作用が高められ、浄化すべき土
壌10(例えば油分等によって汚染された土壌10)を
効率良く分解して浄化することができる。尚、土壌の浄
化を行う生物(菌)は、土壌10中に内在するものに加
えて、外部から投入するようにしてもよい。
【0015】このシステムでは、砕石層18に吸引パイ
プ16が埋設されているので、浄化すべき土壌10によ
って吸引パイプ16の吸引孔18が目詰まりすることを
防止し、長期にわたって土壌10中の空気を所要の通り
に吸引することができる。また、吸引パイプ16の吸引
孔18近傍に多くの隙間が存在するので、吸引パイプ1
6からの吸引作用が土壌層10の下面全域に実質上均一
に作用し、かかる土壌層10の全域にわたって吸引する
ことができる。また、図1に示す通り、吸引パイプ16
が土壌層12の下側の砕石層6に埋設され、大気中の空
気は土壌層12の側面及び上面から流入するので、外部
からの空気は図1に矢印で示す通りに流れ、土壌層12
全体を通って吸引パイプ16の吸引孔18に向けて流
れ、従って土壌層12全体の酸素濃度を高めることがで
きる。
【0016】このように吸引された空気は吸引パイプ1
6を通してミストセパレータ20に流れ、このミストセ
パレータ20内にて吸引された空気に含まれた水分が除
去される。水分が除去された空気は、更に、接続パイプ
22、吸引ブロア24及び接続パイプ26を通して吸着
塔28に流れ、この吸着塔28にて空気中に含まれた有
害物質が除去され、有害物質が除去された空気が、矢印
32で示すように、排気ノズル30から大気中の放出さ
れる。
【0017】図2は、本発明に従う土壌浄化方法を適用
した土壌浄化システムの第1の変形形態の要部を簡略的
に示す断面図である。この変形形態では、第1シート部
材の配置構造に修正が施されている。尚、以下の変形形
態において、図1に示す実施形態と実質上同一の部材に
は同一の参照番号を付し、その説明を省略する。図2を
参照して、この変形形態では、第1シート部材4Aの外
周部4aが砕石層6の側面を覆うように上側に折り曲げ
られ、かく折り曲げられた外周部4aの外側に接触する
ように第2シート部材14の外周部が位置付けられ、こ
のように第2シート部材14を設けることによって、第
1及び第2シート部材4A,14間が塞がれている。ま
た、第2シート部材14の外周部は地表面2に置かれ、
かかる第2シート部材14の外周部上面に錘体15が載
置され、このように錘体15を設けることによって、地
表面2と第2シート部材14の間が塞がれるとともに、
第2シート部材14の巻き上がりが防止される。この形
態では、吸引パイプ16は第1及び第2シート部材4
A,14を貫通して外側に延びている。この第1の変形
形態のその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質
上同一である。
【0018】この第1の変形形態においては、第1シー
ト部材4Aの外周部が砕石層6の側面を覆っているの
で、大気中の空気の流入は土壌層12の側面及び上面か
ら行われ、流入する空気が有効に土壌層14内を流れ、
図1の実施形態に比して土壌層14中を流れる空気量を
多くして空気含有量(即ち、酸素濃度)を高めることが
できる。図3は、本発明に従う土壌浄化方法を適用した
土壌浄化システムの第2の変形形態の要部を簡略的に示
す断面図である。この変形形態では、砕石層及び土壌層
を収容する構造に修正が施されている。
【0019】図3を参照して、この第2の変形形態で
は、地表面2上に例えば矩形状又は円形状の収容壁42
が設けられ、この収容壁42の内周面及びこの収容壁4
2に囲まれた地表面2を覆うように第1シート部材4B
が設けられている。そして、収容壁42の内側の収容空
間(即ちこの空間に敷かれた第1シート部材4Bの上
側)の底部に砕石層6が設けられ、この砕石層6の上側
に浄化すべき土壌層12が堆積され、この土壌層14の
上面を覆うように第2シート部材14Bが収容壁42の
上端開口に取り付けられている。収容壁42は例えばコ
ンクリートから形成され、その内面に第1シート部材4
Bを配設することによって、この収容壁42を透過して
空気及び水が内側の土壌層10に流入するのを確実に阻
止することができる。尚、吸引パイプ16は第1シート
部材4B及び収容壁42を貫通して外側に延びている。
第2の変形形態のその他の構成は、図1の第1の実施形
態と実質上同一である。
【0020】この第2の変形形態においては、第1シー
ト部材4Bが収容壁42の内面及び収容壁42の内側の
地表面を覆っているので、大気中の空気の流入は収容壁
42の内側上面、即ち土壌層12の上面から行われる。
それ故に、図3から理解される如く、第2シート部材1
4Bを透過した空気は、土壌層10の下側に配置された
吸引パイプ16に向けて下方に流れ、浄化すべき土壌層
12の全体にわって実質上均一に流れ、土壌層10全体
の空気含有量を高めて土壌層10全体を効率良く浄化す
ることができる。尚、第2の変形形態では、収容壁42
の内周面を第1シート4Bで覆っているが、収容壁42
自体が気密性、水密性を有する場合、その内周面を第1
シート4Bで覆う必要はなくなる。
【0021】図4は、本発明に従う土壌浄化方法を適用
した土壌浄化システムの第3の変形形態の要部を簡略的
に示す断面図である。この変形形態でも、砕石層及び土
壌層を収容する構造に修正が施されている。図4を参照
して、この第3の変形形態では、地表面2に例えば矩形
状又は円形状の収容坑52を掘削し、この収容坑52の
底面及び内周面を覆うように第1シート部材4Cが設け
られている。そして、収容坑52の収容空間の底部(こ
の空間の底面に敷かれた第1シート部材4Bの上側)に
砕石層6が設けられ、この砕石層6の上側に浄化すべき
土壌層12が堆積されている。更に、この土壌層14の
上面を覆うように第2シート部材14Bが地表面2に敷
かれ、その外周部に錘体15が載置されている。このよ
うに収容坑52の底面及び内周面に第1シート部材4C
を覆うことによって、地面から第1シート部材4Cを透
過して空気及び水が内側の土壌層10に流入するのを確
実に阻止することができる。尚、吸引パイプ16は砕石
層6に埋設され、その端部側は土壌層12を通り、第2
シート部材14を貫通して上方に延び、その砕石層6内
に位置する部位に、多数の吸引孔18が形成されてい
る。第3の変形形態のその他の構成は、図1の第1の実
施形態と実質上同一である。
【0022】この第3の実施形態においては、第1シー
ト部材4Cが収容坑52の底面及び内周面を覆っている
ので、大気中の空気の流入は収容坑52の上面、即ち土
壌層12の上面から行われる。それ故に、上述した第2
の変形形態と同様に、第2シート部材14Cを透過した
空気は、土壌層10の下側に配置された吸引パイプ16
に向けて下方に流れ、浄化すべき土壌層12の全体にわ
って実質上均一に流れ、上述したと同様の効果が達成さ
れる。
【0023】第2の変形形態においては、収容壁42を
利用して第1シート部材4Bによって浄化すべき土壌層
14の下面及び側面を覆っており、また第2の変形形態
においては、収容坑52を利用して第1シート部材4C
によって浄化すべき土壌層14の下面及び側面を覆って
いるが、これらの構成に代えて、次の通りに構成するこ
ともできる。即ち、底壁及びこの底壁から上方に延びる
側壁を有し、上面が開放された収容容器を気密性及び水
密性を有する材料から形成し、この収容容器内の底部
に、第2又は第3の変形形態と略同様に、砕石層を設
け、この砕石層の上側に浄化すべき土壌からなる土壌層
を設け、この土壌層を覆うように収容容器の開口にシー
ト部材(水密性、通気性を有する第2シート部材)を設
けるようにしてもよく、この場合、砕石層に配設される
吸引パイプを通して土壌層中の空気が吸引される。尚、
このような収容容器は、地表面に設置され、或いは地表
に堀削された収容坑に収容される。
【0024】実施例及び比較例 上述した土壌浄化システムにおける土壌層及び砕石層中
の空気の流量を確認するために、次の通りのシミュレー
ションを行った。実施例として、底辺10m×10m、
高さ約30cmの砕石層を設け、その上側に底辺10m
×10m、上辺4m×4m、高さ2mの約104m
汚染土壌を堆積し、砕石層の底面及び側面を第1シート
部材で覆い(空気が透過しない不透気境界とする)、ま
た汚染土壌層を第2シート部材で覆った(空気が自由に
透過する)モデルを用いた。シミュレーションにおける
条件は、汚染土壌層の高畝部の透気係数4.4cm/
s、砕石層の透気係数4400cm/s(高畝部の10
00倍)とし、また土壌層の高畝部の間隙率0.15
7、透水係数10−5cm/s、毛細管圧力10Pa
とし、砕石層に埋設された吸引パイプは長手方向に均一
に空気を吸入するとした。このような諸条件において、
吸引パイプによる吸引条件を2.4m/minにした
ときの砕石層及び汚染土壌層の空気の流れのシミュレー
ション結果は、図5に示す通りであった。この図5にお
けるシミュレーション結果は、砕石層及び汚染土壌層の
間隙の空気流量を標準化したものである。
【0025】図5のシミュレーション結果から明らかな
ように、この実施例では、土壌層のほぼ全域において
0.2〜0.5cm/sの空気の流れが発生してること
がシミュレーションの計算により確認できた。比較例と
して、砕石部を第1シート部材で覆っていない以外は実
施例と同様もモデルを用い、砕石部の透気係数を550
cm/s(高畝部の126倍)とした以外は実施例と同
一の条件(吸引条件を含めて)で砕石層及び汚染土壌層
の空気の流れのシミュレーションを行い、その結果は、
図6に示す通りであった。この比較例では、土壌層の全
域において空気の流れは0.1m/s以下であり、土壌
層を通してほとんど空気が流れていないという結果にな
った。
【0026】実施例及び比較例のシミュレーション結果
から、砕石層を第1シート部材で覆う、換言すると砕石
層と外気との境界を不透気境界とすることにより、大気
中の空気が土壌層を通して吸引パイプに向けて流れるこ
とが判った。
【0027】
【発明の効果】本発明の請求項1の土壌の浄化方法によ
れば、吸引パイプを通しての吸引作用によって、第2シ
ート部材を透過して大気中の空気が吸引され、かく吸引
された空気は浄化すべき土壌層及び砕石層を通して吸引
パイプに流れ、かくして土壌層を通して多くの空気を流
すことができる。その結果、浄化すべき土壌中の内在生
物、或いは外部から投入した生物の働きを活性化して土
壌の浄化効率を高めることができる。
【0028】また、本発明の請求項2の土壌の浄化方法
によれば、大気中の空気は土壌層の上面から下方に砕石
層向けて流れ、浄化すべき土壌層全体にほぼ均一に空気
を流すことができ、これによって土壌層全体を所要の通
りに浄化することができる。また、本発明の請求項3の
土壌の浄化方法によれば、第1シート部材がポリエチレ
ン製シートであるので、水及び空気の流入を確実に阻止
することができ、また第2シート部材が塩化ビニル製シ
ートであるので、空気の流入は許容するが、水の流入を
確実に阻止することができる。
【0029】更に、本発明の請求項4の土壌の浄化方法
によれば、収容容器が気密性及び水密性を有するので、
収容容器の開口を覆うシート部材を透過して大気中の空
気が吸引され、かく吸引された空気は浄化すべき土壌層
及び砕石層を通して下方に流れ、浄化すべき土壌層全体
にほぼ均一に空気を流して上述したと同様に土壌の浄化
効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従う土壌の浄化方法の一実施
例を適用した土壌浄化システムを簡略的に示す断面図で
ある。
【図2】土壌浄化システムの第1の変形形態の要部を示
す断面図である。
【図3】土壌浄化システムの第2の変形形態の要部を示
す断面図である。
【図4】土壌浄化システムの第3の変形形態の要部を示
す断面図である。
【図5】実施例のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図6】比較例のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 地表面 4,4A,4B,4C 第1シート部材 6 砕石層 10 土壌 12 土壌層 14,14B,14C 第2シート部材 16 吸引パイプ 20 ミストセパレータ 28 吸着塔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密性及び水密性を有する第1シート部
    材の上側に砕石からなる砕石層を設け、この砕石層の上
    側に浄化すべき土壌からなる土壌層を設け、この土壌層
    を覆うように、水密性及び通気性を有する第2シート部
    材を設け、更に、前記砕石層内に吸引パイプを配設し、
    この吸引パイプを通して空気を吸引することを特徴とす
    る土壌の浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記第1シート部材は前記土壌層の下側
    及びその側面を覆い、前記第2シート部材は前記土壌層
    の上面を覆うことを特徴とする請求項1記載の土壌の浄
    化方法。
  3. 【請求項3】 前記第1シート部材はポリエチレン製シ
    ートであり、前記第シート部材は塩化ビニル製シートで
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の土壌の浄化
    方法。
  4. 【請求項4】 気密性及び水密性を有する収容容器の底
    部に砕石からなる砕石層を設け、前記収容容器内の前記
    砕石層の上側に浄化すべき土壌からなる土壌層を設け、
    この土壌層を覆うように前記収容容器の開口に、水密性
    及び通気性を有するシート部材を設け、更に、前記砕石
    層内に吸引パイプを配設し、この吸引パイプを通して空
    気を吸引することを特徴とする土壌の浄化方法。
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