JP2002000626A - 義歯安定剤 - Google Patents
義歯安定剤Info
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- JP2002000626A JP2002000626A JP2000182862A JP2000182862A JP2002000626A JP 2002000626 A JP2002000626 A JP 2002000626A JP 2000182862 A JP2000182862 A JP 2000182862A JP 2000182862 A JP2000182862 A JP 2000182862A JP 2002000626 A JP2002000626 A JP 2002000626A
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- JP
- Japan
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- denture
- weight
- alginate
- denture stabilizer
- stabilizer
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K6/00—Preparations for dentistry
- A61K6/30—Compositions for temporarily or permanently fixing teeth or palates, e.g. primers for dental adhesives
- A61K6/35—Preparations for stabilising dentures in the mouth
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Dental Preparations (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた義歯安定力を持ちながら、使用後に洗
浄する際の義歯床及び口腔粘膜からの除去が簡単な清掃
性の良い粘着型の義歯安定剤を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯
安定剤において、アルギン酸塩0.5〜60重量%と硫
酸カルシウム0.1〜20重量%とを含む義歯安定剤と
する。
浄する際の義歯床及び口腔粘膜からの除去が簡単な清掃
性の良い粘着型の義歯安定剤を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯
安定剤において、アルギン酸塩0.5〜60重量%と硫
酸カルシウム0.1〜20重量%とを含む義歯安定剤と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用後に洗浄する際の
口腔粘膜及び義歯床からの除去が簡単な清掃性に優れた
粘着型の義歯安定剤に関するものである。
口腔粘膜及び義歯床からの除去が簡単な清掃性に優れた
粘着型の義歯安定剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】義歯安定剤は不適合となった有床義歯を
口腔内に安定させるために用いる材料であり、咬合,咀
嚼を補い会話をし易くするなどの効果を発揮する。この
ような義歯安定剤は、組成的に酢酸ビニル樹脂を主剤と
した密着型と呼ばれる義歯安定剤と、粘着性の高いカラ
ヤガムやカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
水溶性高分子を主剤とした粘着型と呼ばれる義歯安定剤
とに分類される。
口腔内に安定させるために用いる材料であり、咬合,咀
嚼を補い会話をし易くするなどの効果を発揮する。この
ような義歯安定剤は、組成的に酢酸ビニル樹脂を主剤と
した密着型と呼ばれる義歯安定剤と、粘着性の高いカラ
ヤガムやカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
水溶性高分子を主剤とした粘着型と呼ばれる義歯安定剤
とに分類される。
【0003】密着型の義歯安定剤は、義歯床と口腔粘膜
との間の空気を取り除き義歯を粘膜面に真空吸着させて
その密着性により義歯を安定させる義歯安定剤であり、
一般的には酢酸ビニル樹脂を主剤とした弾性のあるゴム
状ペーストである。この密着型の義歯安定剤は、水に不
溶性であるため義歯を口腔内から外して水洗いができる
ことや義歯床と口腔粘膜との間が比較的大きな場合にも
使用可能であるなどの特徴があり、口腔粘膜からの剥離
が簡単である。しかし、成分の一つであるアルコールに
よる口腔粘膜への刺激があることや義歯安定剤が樹脂製
の義歯面に残り易く、使用後に洗浄する際の義歯床から
義歯安定剤を除去する作業が非常に困難であるという欠
点があった。
との間の空気を取り除き義歯を粘膜面に真空吸着させて
その密着性により義歯を安定させる義歯安定剤であり、
一般的には酢酸ビニル樹脂を主剤とした弾性のあるゴム
状ペーストである。この密着型の義歯安定剤は、水に不
溶性であるため義歯を口腔内から外して水洗いができる
ことや義歯床と口腔粘膜との間が比較的大きな場合にも
使用可能であるなどの特徴があり、口腔粘膜からの剥離
が簡単である。しかし、成分の一つであるアルコールに
よる口腔粘膜への刺激があることや義歯安定剤が樹脂製
の義歯面に残り易く、使用後に洗浄する際の義歯床から
義歯安定剤を除去する作業が非常に困難であるという欠
点があった。
【0004】一方、粘着型の義歯安定剤は、カラヤガ
ム,カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの水溶
性高分子を主剤とし、水溶性高分子が義歯床と口腔粘膜
との間で唾液と接触して膨潤・溶解することにより粘着
性を発揮し義歯を口腔粘膜に貼り付けて安定させる義歯
安定剤である。
ム,カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの水溶
性高分子を主剤とし、水溶性高分子が義歯床と口腔粘膜
との間で唾液と接触して膨潤・溶解することにより粘着
性を発揮し義歯を口腔粘膜に貼り付けて安定させる義歯
安定剤である。
【0005】粘着型の義歯安定剤は、更にその形態によ
り粉末状、水溶性高分子粉末をワセリン,流動パラフィ
ンなどの鉱油やグリセリン,ポリエチレングリコールな
どの無水多価アルコールで混合したぺースト状、水溶性
高分子粉末を一旦溶媒に溶かした後に凍結乾燥などによ
り乾燥させたシート状に分類される。
り粉末状、水溶性高分子粉末をワセリン,流動パラフィ
ンなどの鉱油やグリセリン,ポリエチレングリコールな
どの無水多価アルコールで混合したぺースト状、水溶性
高分子粉末を一旦溶媒に溶かした後に凍結乾燥などによ
り乾燥させたシート状に分類される。
【0006】この粘着型の義歯安定剤は、何れの形状も
密着型の義歯安定剤より義歯の安定力に優れ、口腔粘膜
と義歯床との間に均一に薄く適用できるため違和感が少
ないなどの特徴がある。しかし、水分で膨潤・溶解した
水溶性高分子が糊状であるため、使用後に洗浄する際の
義歯床や口腔粘膜に粘着した義歯安定剤を除去する作業
が困難であり、義歯床や粘膜面に付着した義歯安定剤を
簡単に除去できないという欠点があった。
密着型の義歯安定剤より義歯の安定力に優れ、口腔粘膜
と義歯床との間に均一に薄く適用できるため違和感が少
ないなどの特徴がある。しかし、水分で膨潤・溶解した
水溶性高分子が糊状であるため、使用後に洗浄する際の
義歯床や口腔粘膜に粘着した義歯安定剤を除去する作業
が困難であり、義歯床や粘膜面に付着した義歯安定剤を
簡単に除去できないという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来の義歯安定剤の欠点を解消し、優れた義歯安定力を持
ちながら、使用後に洗浄する際の義歯床及び口腔粘膜か
らの除去が簡単な清掃性の優れた粘着型の義歯安定剤を
提供することを課題とする。
来の義歯安定剤の欠点を解消し、優れた義歯安定力を持
ちながら、使用後に洗浄する際の義歯床及び口腔粘膜か
らの除去が簡単な清掃性の優れた粘着型の義歯安定剤を
提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、水溶性高分子を
主剤とする粘着型の義歯安定剤にアルギン酸塩と硫酸カ
ルシウムとを適量配合すると、唾液などの水分に接触し
た際の水溶性高分子の膨潤・溶解による優れた粘着性に
加えて、水分に接触した際のアルギン酸塩と硫酸カルシ
ウムとの反応により生成されるアルギン酸カルシウムゲ
ルが水溶性高分子による糊を含んでゲル状となり、使用
後に洗浄する際には義歯床や口腔粘膜から水溶性高分子
による糊と共に簡単に除去できることを究明して本発明
を完成したのである。
を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、水溶性高分子を
主剤とする粘着型の義歯安定剤にアルギン酸塩と硫酸カ
ルシウムとを適量配合すると、唾液などの水分に接触し
た際の水溶性高分子の膨潤・溶解による優れた粘着性に
加えて、水分に接触した際のアルギン酸塩と硫酸カルシ
ウムとの反応により生成されるアルギン酸カルシウムゲ
ルが水溶性高分子による糊を含んでゲル状となり、使用
後に洗浄する際には義歯床や口腔粘膜から水溶性高分子
による糊と共に簡単に除去できることを究明して本発明
を完成したのである。
【0009】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る義歯安定剤
は、水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯安定剤にア
ルギン酸塩を0.5〜60重量%と硫酸カルシウムを0.
1〜20重量%とを含むことを特徴とする義歯安定剤で
ある。
は、水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯安定剤にア
ルギン酸塩を0.5〜60重量%と硫酸カルシウムを0.
1〜20重量%とを含むことを特徴とする義歯安定剤で
ある。
【0010】本発明に係る義歯安定剤は、従来から使用
されている水溶性高分子を主剤とし、水溶性高分子の膨
潤・溶解による粘着性を利用した義歯安定剤であれば特
に限定されることなく、この粘着型の義歯安定剤に適量
のアルギン酸塩と硫酸カルシウムとを配合することによ
り使用後に洗浄する際の義歯床及び口腔粘膜からの除去
が簡単でその結果優れた清掃性を有するものである。
されている水溶性高分子を主剤とし、水溶性高分子の膨
潤・溶解による粘着性を利用した義歯安定剤であれば特
に限定されることなく、この粘着型の義歯安定剤に適量
のアルギン酸塩と硫酸カルシウムとを配合することによ
り使用後に洗浄する際の義歯床及び口腔粘膜からの除去
が簡単でその結果優れた清掃性を有するものである。
【0011】従来から粘着型の義歯安定剤に使用されて
いる水溶性高分子としては、カラヤガム,カルボキシメ
チルセルロースナトリウム,アラビアゴム,ポリアクリ
ル酸ナトリウム,メトキシエチレン無水マレイン酸共重
合体などがあり、本発明においてはこれらの2種以上を
同時に使用してもよい。
いる水溶性高分子としては、カラヤガム,カルボキシメ
チルセルロースナトリウム,アラビアゴム,ポリアクリ
ル酸ナトリウム,メトキシエチレン無水マレイン酸共重
合体などがあり、本発明においてはこれらの2種以上を
同時に使用してもよい。
【0012】本発明に係る義歯安定剤で用いられるアル
ギン酸塩は、アルギン酸ナトリウム,アルギン酸カリウ
ム,アルギン酸アンモニウム,アルギン酸マグネシウム
などであり、その配合量は全体の0.5〜60重量%で
あり、5〜30重量%であることがより好ましい。配合
量が0.5重量%未満であるとアルギン酸カルシウムゲ
ルによる効果が得られず、60重量%を超えると義歯安
定剤の使用時の操作性が悪化する。
ギン酸塩は、アルギン酸ナトリウム,アルギン酸カリウ
ム,アルギン酸アンモニウム,アルギン酸マグネシウム
などであり、その配合量は全体の0.5〜60重量%で
あり、5〜30重量%であることがより好ましい。配合
量が0.5重量%未満であるとアルギン酸カルシウムゲ
ルによる効果が得られず、60重量%を超えると義歯安
定剤の使用時の操作性が悪化する。
【0013】これらのアルギン酸塩は分子量が大きい方
が生成後のアルギン酸カルシウムのゲル強度が高く適し
ている。アルギン酸塩の分子量を規定することは難しい
ため、分子量は所定条件の粘度で規定することが一般的
である。従って、本発明に使用するアルギン酸塩は、2
5℃における1重量%水溶液とした場合の粘度が50〜
1000cPであることが好ましく、700〜1000
cPであることがより好ましい。
が生成後のアルギン酸カルシウムのゲル強度が高く適し
ている。アルギン酸塩の分子量を規定することは難しい
ため、分子量は所定条件の粘度で規定することが一般的
である。従って、本発明に使用するアルギン酸塩は、2
5℃における1重量%水溶液とした場合の粘度が50〜
1000cPであることが好ましく、700〜1000
cPであることがより好ましい。
【0014】本発明に係る義歯安定剤に用いる硫酸カル
シウムは、二水塩,半水塩のどちらでもよく、その配合
量は全体の0.1〜20重量%であり、より好ましくは
0.3〜8重量%である。配合量が0.1重量%未満であ
るとアルギン酸塩をゲル化する効果が得られず、20重
量%を超えると使用時の義歯安定剤の流動性が悪くなり
義歯床と口腔粘膜の隙間に薄く適用することができなく
なる。
シウムは、二水塩,半水塩のどちらでもよく、その配合
量は全体の0.1〜20重量%であり、より好ましくは
0.3〜8重量%である。配合量が0.1重量%未満であ
るとアルギン酸塩をゲル化する効果が得られず、20重
量%を超えると使用時の義歯安定剤の流動性が悪くなり
義歯床と口腔粘膜の隙間に薄く適用することができなく
なる。
【0015】本発明に係る義歯安定剤は、従来の粘着型
の義歯安定剤と同様に、粉末状,ペースト状,シート状
の何れの状態であっても良く、粉末状である場合は水溶
性高分子粉末とアルギン酸塩粉末と硫酸カルシウム粉末
とを配合して提供される。この場合は、予め水で濡らし
た義歯床に義歯安定剤粉末を散布し、余分な義歯安定剤
を振り落としてから口腔内に装着して使用する。
の義歯安定剤と同様に、粉末状,ペースト状,シート状
の何れの状態であっても良く、粉末状である場合は水溶
性高分子粉末とアルギン酸塩粉末と硫酸カルシウム粉末
とを配合して提供される。この場合は、予め水で濡らし
た義歯床に義歯安定剤粉末を散布し、余分な義歯安定剤
を振り落としてから口腔内に装着して使用する。
【0016】ペースト状の場合は、粉末状の配合にワセ
リン,流動パラフィンなどの鉱油やグリセリン,ポリエ
チレングリコールなどの無水多価アルコールを最大で全
体の60重量%、好ましくは15〜60重量%配合して
ペースト状とする。ペースト状の義歯安定剤は、粉末状
と比べて予め義歯を濡らす必要がなく、義歯床面により
均一に薄く広がるため操作性に優れている。
リン,流動パラフィンなどの鉱油やグリセリン,ポリエ
チレングリコールなどの無水多価アルコールを最大で全
体の60重量%、好ましくは15〜60重量%配合して
ペースト状とする。ペースト状の義歯安定剤は、粉末状
と比べて予め義歯を濡らす必要がなく、義歯床面により
均一に薄く広がるため操作性に優れている。
【0017】シート状の場合は、水溶性高分子,アルギ
ン酸塩,硫酸カルシウムなどの各成分を一旦溶媒に混合
した後に凍結乾燥などにより乾燥させシート状とする。
シート状の義歯安定剤は、そのシートを水で湿らせた
後、義歯床面に貼り付けて形態を整えてから口腔内に装
着して使用する。
ン酸塩,硫酸カルシウムなどの各成分を一旦溶媒に混合
した後に凍結乾燥などにより乾燥させシート状とする。
シート状の義歯安定剤は、そのシートを水で湿らせた
後、義歯床面に貼り付けて形態を整えてから口腔内に装
着して使用する。
【0018】本発明に係る義歯安定剤には、前記成分に
加えてその他の任意の成分を本発明の効果を妨げない範
囲で配合することができるのは勿論である。任意の成分
として例えば、防腐剤,pH調整剤,酵素,色素,香料
などを示すことができる。
加えてその他の任意の成分を本発明の効果を妨げない範
囲で配合することができるのは勿論である。任意の成分
として例えば、防腐剤,pH調整剤,酵素,色素,香料
などを示すことができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、各実施例,比較例中のアルギン酸塩には25
℃における1重量%水溶液とした場合の粘度を記載し
た。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、各実施例,比較例中のアルギン酸塩には25
℃における1重量%水溶液とした場合の粘度を記載し
た。
【0020】実施例1 カラヤガム 30重量% アルギン酸ナトリウム(780cP) 15重量% 硫酸カルシウム(二水塩) 5重量% 流動パラフィン 50重量% を混合してペースト状の義歯安定剤を得た。
【0021】実施例2 カルボキシメチルセルロースナトリウム 40重量% アルギン酸カリウム(800cP) 10重量% 硫酸カルシウム(二水塩) 3重量% 白色ワセリン 47重量% を混合してペースト状の義歯安定剤を得た。
【0022】実施例3 ポリアクリル酸ナトリウム 41重量% アルギン酸ナトリウム(700cP) 4重量% 硫酸カルシウム(二水塩) 2重量% グリセリン 53重量% を混合してペースト状の義歯安定剤を得た。
【0023】実施例4 カラヤガム 20重量% アルギン酸カリウム(580cP) 25重量% 硫酸カルシウム(半水塩) 15重量% ポリエチレングリコール 40重量% を混合してペースト状の義歯安定剤を得た。
【0024】実施例5 ポリアクリル酸ナトリウム 70重量% アルギン酸ナトリウム(800cP) 25重量% 硫酸カルシウム(半水塩) 5重量% を混合して粉末状の義歯安定剤を得た。
【0025】実施例6 ポリアクリル酸ナトリウム 60重量% アルギン酸マグネシウム(580cP) 30重量% 硫酸カルシウム(二水塩) 10重量% を混合して粉末状の義歯安定剤を得た。
【0026】比較例1 カラヤガム 35重量% 硫酸カルシウム(二水塩) 15重量% ポリエチレングリコール 50重量% を混合してペースト状の義歯安定剤を得た。
【0027】比較例2 カラヤガム 35重量% アルギン酸カリウム(780cP) 25重量% ポリエチレングリコール 40重量% を混合してペースト状の義歯安定剤を得た。
【0028】前記した各組成物に関して、清掃性と粘着
力を以下のようにして評価し、その結果を表1に示す。
力を以下のようにして評価し、その結果を表1に示す。
【0029】<粘着力の測定>φ10mm×3mmのア
クリル樹脂板に実施例,比較例の義歯安定剤を0.2g
と水0.1gとを載せてもう一枚の同形のアクリル樹脂
板で挟んだ。1kgの荷重を10秒間加えた後、はみ出
した義歯安定剤を取り除き、37℃,湿度100%中に1
0分間置いた後、アクリル樹脂板の引き剥がしに要する
力を測定した。
クリル樹脂板に実施例,比較例の義歯安定剤を0.2g
と水0.1gとを載せてもう一枚の同形のアクリル樹脂
板で挟んだ。1kgの荷重を10秒間加えた後、はみ出
した義歯安定剤を取り除き、37℃,湿度100%中に1
0分間置いた後、アクリル樹脂板の引き剥がしに要する
力を測定した。
【0030】<清掃性>通法により前記各実施例,比較
例の義歯安定剤を義歯床に適用後、口腔内に装着した。
5時間後に口腔内から義歯床を取り出し義歯床及び口腔
内からの各義歯安定剤の除去のし易さを評価した。義歯
安定剤の清掃方法及び評価方法は、義歯床側は流水下で
義歯洗浄用ブラシで軽く洗浄して義歯床面から義歯安定
剤が取り除かれるまでの時間を評価した。口腔粘膜側は
水で口腔内を1分間濯ぎ口腔粘膜面に残った義歯安定剤
の量を目視にて以下の基準で評価した。 ○:粘膜面にほとんど残っていない。 △:若干量が粘膜面に付着している。 ×:かなりの量が粘膜面に付着している。
例の義歯安定剤を義歯床に適用後、口腔内に装着した。
5時間後に口腔内から義歯床を取り出し義歯床及び口腔
内からの各義歯安定剤の除去のし易さを評価した。義歯
安定剤の清掃方法及び評価方法は、義歯床側は流水下で
義歯洗浄用ブラシで軽く洗浄して義歯床面から義歯安定
剤が取り除かれるまでの時間を評価した。口腔粘膜側は
水で口腔内を1分間濯ぎ口腔粘膜面に残った義歯安定剤
の量を目視にて以下の基準で評価した。 ○:粘膜面にほとんど残っていない。 △:若干量が粘膜面に付着している。 ×:かなりの量が粘膜面に付着している。
【0031】
【表1】
【0032】表1の結果から明らかなように、本発明に
係る義歯安定剤は従来の粘着型義歯安定剤と同等以上の
優れた接着力を有しながら使用後の清掃が簡単に行える
義歯安定剤であることが確認できた。
係る義歯安定剤は従来の粘着型義歯安定剤と同等以上の
優れた接着力を有しながら使用後の清掃が簡単に行える
義歯安定剤であることが確認できた。
【0033】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に係る義歯
安定剤は、水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯安定
剤にアルギン酸塩と硫酸カルシウムとを適量配合するこ
とにより、水溶性高分子の優れた粘着性に加えてアルギ
ン酸塩と硫酸カルシウムとの反応により生成したアルギ
ン酸カルシウムゲルの効果による密着性を利用した確実
な義歯安定力と、アルギン酸塩と硫酸カルシウムとの反
応により生成したアルギン酸カルシウムゲルの効果によ
る清掃性に優れた義歯安定剤であり、近年の高齢化に伴
って使用が増大している義歯の使用者に貢献する価値の
非常に大きなものである。
安定剤は、水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯安定
剤にアルギン酸塩と硫酸カルシウムとを適量配合するこ
とにより、水溶性高分子の優れた粘着性に加えてアルギ
ン酸塩と硫酸カルシウムとの反応により生成したアルギ
ン酸カルシウムゲルの効果による密着性を利用した確実
な義歯安定力と、アルギン酸塩と硫酸カルシウムとの反
応により生成したアルギン酸カルシウムゲルの効果によ
る清掃性に優れた義歯安定剤であり、近年の高齢化に伴
って使用が増大している義歯の使用者に貢献する価値の
非常に大きなものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 水溶性高分子を主剤とする粘着型の義歯
安定剤において、アルギン酸塩0.5〜60重量%と硫
酸カルシウム0.1〜20重量%とを含むことを特徴と
する義歯安定剤。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000182862A JP2002000626A (ja) | 2000-06-19 | 2000-06-19 | 義歯安定剤 |
EP01113009A EP1166744A1 (en) | 2000-06-19 | 2001-05-28 | Denture adhesive |
US09/876,104 US6593396B2 (en) | 2000-06-19 | 2001-06-08 | Denture adhesive |
AU51988/01A AU775742C (en) | 2000-06-19 | 2001-06-18 | Denture adhesive |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000182862A JP2002000626A (ja) | 2000-06-19 | 2000-06-19 | 義歯安定剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002000626A true JP2002000626A (ja) | 2002-01-08 |
Family
ID=18683536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000182862A Pending JP2002000626A (ja) | 2000-06-19 | 2000-06-19 | 義歯安定剤 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6593396B2 (ja) |
EP (1) | EP1166744A1 (ja) |
JP (1) | JP2002000626A (ja) |
AU (1) | AU775742C (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004097376A (ja) * | 2002-09-06 | 2004-04-02 | Health Tech:Kk | 義歯安定剤 |
EP1720483A2 (en) * | 2004-02-23 | 2006-11-15 | Smithkline Beecham Corporation | Method of applying a denture adhesive |
US20070149642A1 (en) * | 2005-12-28 | 2007-06-28 | Sunstar, Inc. | Denture fixative composition |
US8501318B2 (en) * | 2008-09-03 | 2013-08-06 | Nanotek Instruments, Inc. | Dispersible and conductive nano graphene platelets |
ITMI20090104A1 (it) * | 2009-01-29 | 2010-07-30 | Biofarmitalia Spa | Prodotto adesivo, in particolare cuscinetto adesivo per dentiere o bendaggio dermoadesivo |
US20110065831A1 (en) * | 2009-09-11 | 2011-03-17 | Borja Michael J | Hydrogel Denture Adhesive |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE424955B (sv) * | 1978-06-16 | 1982-08-23 | Hesselgren Sven Gunnar | Retentionspreparat for tandproteser |
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