JP2002000606A - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

超音波ドプラ診断装置

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JP2002000606A
JP2002000606A JP2000183899A JP2000183899A JP2002000606A JP 2002000606 A JP2002000606 A JP 2002000606A JP 2000183899 A JP2000183899 A JP 2000183899A JP 2000183899 A JP2000183899 A JP 2000183899A JP 2002000606 A JP2002000606 A JP 2002000606A
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repetition frequency
occurrence
return
circuit
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JP2000183899A
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Keisuke Nishitani
計輔 西谷
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Hitachi Ltd
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Aloka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 超音波ドプラ診断装置において、折り返し現
象の除去を自動的に行なう。 【解決手段】 折り返し検出回路30は、メモリ回路1
0に格納されたドプラ偏移周波数の計測データを互いに
近接する計測点間にて比較し、ドプラ偏移周波数が所定
の閾値以上の大きな変化を示した場合に、その計測デー
タの不連続性から折り返し現象が発生したと判断する。
発生数計数回路32は、折り返し検出回路30が折り返
し現象を検出した際に出力する検出信号に基づいて、折
り返し現象の発生数をカウントする。発生レベル判別回
路34は、発生数計数回路32から得られる発生数を単
一又は複数の閾値と比較して、折り返し現象の発生水準
を判別し、その判別結果に基づいてPRFを自動調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波ドプラ診断
装置に関し、特にパルスドプラ法に起因する折り返し現
象の除去・緩和に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波カラードプラ診断装置で
は、被検体内の例えば血流の様子が断層画像上に表示さ
れる。断層画像の各点の輝度、色はそれぞれ、血流の速
度の絶対値、及び超音波探触子に対する速度の向きに基
づいて定められる。例えば、探触子に近づいてくる血流
が赤色で、また遠ざかる血流が青色で表現され、また血
流速度が速いほど明るく表示される。
【0003】さて、このような断層画像を生成するため
には、振動子からの距離情報が必要である。そのため距
離分解能が得られない連続波ドプラ法ではなく、パルス
ドプラ法が用いられる。パルスドプラ法は、繰り返し送
波されるパルスに基づいてサンプリングされたドプラ信
号を得るものであり、距離分解能が得られる代わりに、
サンプリング定理に基づく折り返し現象を生じることが
知られている。
【0004】すなわち、ドプラ偏移周波数Δfは、原理
的にパルスの繰り返し周波数(Pulse Repetition Frequ
ency:PRF)に応じた周波数範囲(−PRF/2〜P
RF/2)内でしか検知できず、この範囲を超えるΔf
は上記周波数範囲内に折り返えされて検知される。この
結果、超音波カラードプラ診断装置では、PRFに応じ
て設定される装置の速度検出レンジの上限(又は下限)
を超えた計測点が速度検出レンジの下限(又は上限)側
の輝度、色で表示されることになる。例えば、被検体の
ある領域にて、血流の探触子に近づいてくる速度成分が
速度検出レンジの限度を超えると、赤色の表示から青色
の表示に切り替わり、探触子から遠ざかる速度成分であ
るかのように表示されることになる。
【0005】また、観察対象領域の血流の速度が、速度
検出レンジに比べて非常に小さい場合には、当該領域に
小さな輝度が割り当てられ、画面上で暗く表示される。
すなわち、表示装置が表現可能なダイナミックレンジが
有効に利用されず、S/N比が低下した見にくい画像と
なる。
【0006】このように、超音波ドプラ診断装置におい
て、速度検出レンジが適切に設定されないと、折り返し
現象により血流等の速度の向きが反対向きとして表示さ
れたり、S/N比が低下するといった不都合を生じる。
これに対し従来の超音波ドプラ診断装置は、操作者にP
RFを切り換える手段を提供していた。つまり、操作者
がつまみ等を手動で操作してPRFを変更し、速度検出
レンジを上述の不都合が生じないように調節していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように速
度検出レンジの調整を操作者に行わせることは、操作者
にとって当該調整作業が煩雑であるという問題があっ
た。
【0008】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、自動的に速度検出レンジが好適に調整さ
れ、操作者の作業負担が軽減される超音波ドプラ診断装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波ドプ
ラ診断装置は、超音波パルスを所定の繰り返し周波数に
て被検体に送波し、反射波から受信信号を得る送受波手
段と、前記受信信号からドプラ偏移周波数を算出し、当
該ドプラ偏移周波数に基づき前記被検体内の各計測点で
の速度の計測データを求める速度計測手段と、空間的又
は時間的に近接する前記計測データを比較して、折り返
し現象の発生を検出する折り返し検出手段と、前記折り
返し現象の発生程度を評価する折り返し評価手段と、前
記折り返し現象の発生程度に応じて、前記繰り返し周波
数を変化させる繰り返し周波数可変手段とを有するもの
である。
【0010】本発明によれば、速度計測手段は、既知の
方法により、送波された超音波パルスの周波数と反射波
の周波数との相違からドプラ偏移周波数を算出し、この
ドプラ偏移周波数に基づいて速度を表す計測データを求
める。折り返し検出手段が空間的に近接する計測データ
を比較する場合には、被検体内の隣接する計測点におい
てそれぞれ得られる計測データが比較される。また折り
返し検出手段が時間的に近接する計測データを比較する
場合には、例えば連続するフレーム間といった時間軸方
向に関して近接して得られる計測データの比較が行われ
る。例えば、ある計測点に関し、あるフレームにて得ら
れる計測データとこれに連続するフレームにて得られる
計測データとが比較される。このような空間的又は時間
的に近接する点でサンプリングされる速度は実際の値は
大きく変化しないことを期待し得る。しかし折り返し現
象が生じると、それら近接するサンプリング点の間で、
計測データは大きく変化する。折り返し検出手段は、近
接して得られる計測データを比較し、その変化の大小に
基づいて折り返し現象の有無を検知する。折り返し評価
手段は、折り返し検出手段による検出結果に基づいて、
折り返し現象がどの程度発生しているかを評価する。繰
り返し周波数可変手段は、例えば、折り返し現象の発生
程度が多い場合には、超音波パルスの繰り返し周波数
(PRF)を増加し、折り返し現象を低減させる。
【0011】本発明の好適な態様である超音波ドプラ診
断装置においては、前記折り返し検出手段が、空間的又
は時間的に近接する前記計測データの差が所定値より大
きいことに基づいて、前記折り返し現象の発生を検知す
る。この態様では、近接するサンプリング点で得られる
計測データの差が異常に大きい場合に折り返し現象が発
生していると判断される。この他、折り返し検出手段
は、計測データが得られるサンプリング点間の距離の大
きさを考慮して、サンプリング点間での計測データの変
化率を求め、その大小に基づいて折り返し現象の発生を
判断するように構成することもできる。
【0012】また他の本発明の好適な態様は、前記繰り
返し周波数可変手段が、前記折り返し現象の発生程度に
応じて、前記繰り返し周波数の変化幅を変えることを特
徴とする超音波ドプラ診断装置である。この態様の繰り
返し周波数可変手段は、例えば、折り返し現象の発生程
度が大きい程、繰り返し周波数の増加幅を大きくする。
これにより、折り返し現象が少ない好適な計測状態が速
やかに実現される。
【0013】他の本発明に係る超音波ドプラ診断装置
は、前記折り返し評価手段が、前記折り返し現象の発生
程度として、前記折り返し現象の発生数を計数するもの
である。
【0014】本発明によれば、被検体内や計測対象とさ
れる関心領域内にて、また所定の時間内にて発生する折
り返し現象の発生数が計数される。この発生数は、例え
ば、サンプリング点間での計測データの比較に基づいて
折り返し現象が生じたと判断されたサンプリング点の数
を計数することにより得られる。また、このようなサン
プリング点は折り返しを生じている領域の境界を構成す
ると考えられるので、これらサンプリング点で囲まれる
領域の数や、その領域内に囲い込まれるサンプリング点
の数などを計数して折り返し現象の発生数又は発生程度
とすることもできる。
【0015】別の本発明に係る超音波ドプラ診断装置
は、前記繰り返し周波数可変手段が、前記発生数を所定
目標値に近づけるように、前記繰り返し周波数を調節す
ることを特徴とする。
【0016】本発明によれば、折り返し現象の発生数が
所定目標値より大きい場合には、繰り返し周波数可変手
段はPRFを増加させて、折り返し現象の発生数を低減
させる。ここで、繰り返し周波数を十分に大きくすれ
ば、速度の計測可能レンジが拡大し、折り返し現象が発
生しないようにすることができる。しかし、必要以上に
計測可能レンジを拡大すると、相対的に計測データが小
さくなり、S/N比の低下や超音波カラードプラ診断装
置においてはカラードプラ画像の輝度の低下といった不
都合を生じる。この計測可能レンジの拡大による不都合
は、折り返し現象が発生している状態では問題とならな
い。そこで本発明の繰り返し周波数可変手段は、折り返
し現象の発生数が所定目標値を下回る場合には、折り返
し現象の発生数を所定目標値まで増加させる。ここで所
定目標値を許容される低い値に設定すれば、折り返し現
象による不都合を最小限とすることができると共に、計
測可能レンジの必要以上な拡大による不都合も回避され
る。
【0017】さらに別の本発明に係る超音波ドプラ診断
装置は、超音波パルスを所定の繰り返し周波数にて被検
体に送波し、反射波から受信信号を得る送受波手段と、
前記受信信号からドプラ偏移周波数を算出し、当該ドプ
ラ偏移周波数に基づき前記被検体内の各計測点での速度
の計測データを求める速度計測手段と、空間的又は時間
的に近接する前記計測データを比較して、折り返し現象
の発生を検出する折り返し検出手段と、前記折り返し現
象の発生程度を評価する折り返し評価手段と、前記計測
データの絶対値の分布情報を求める分布情報抽出手段
と、前記繰り返し周波数を変化させる繰り返し周波数可
変手段とを有し、前記繰り返し周波数可変手段は、前記
折り返し現象が検出された場合には、前記折り返し現象
の発生程度に基づいて前記繰り返し周波数を調節し、前
記折り返し現象が検出されない場合には、前記分布情報
に基づいて前記繰り返し周波数を調節するものである。
【0018】本発明によれば、折り返し検出手段が折り
返し現象の発生を検出し、折り返し評価手段がその発生
程度を評価する。さらに、分布情報抽出手段が、計測対
象となる被検体内、又はその一部である関心領域内にお
ける計測データの絶対値の分布情報を求める。分布情報
は例えば、速度絶対値の最大値や、平均値、分散などで
ある。繰り返し周波数可変手段は、折り返し現象が検出
された場合には、その発生程度に基づいてPRFを調節
し、これにより折り返し現象の発生を低減させることが
可能である。一方、折り返し現象が検出されない場合に
は、分布情報に基づいてPRFを調節し、これにより、
速度の計測可能レンジを速度の計測データの絶対値の分
布に応じて設定することができ、計測可能レンジを必要
以上に拡大することによる上述の不都合を回避すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0020】図1は本発明の実施形態である超音波カラ
ードプラ診断装置の概略のブロック構成図である。探触
子2は振動子アレイを有する。この振動子アレイは送受
信回路4で生成されたパルス状の送信信号を供給されて
励振され、ビーム状の超音波パルスを計測領域である被
検体内に送波する。この超音波パルスの体内からの反射
波は、探触子2によって電気的な受信信号に変換され、
送受信回路4内の送受切換器を介して受信系統に取り込
まれる。
【0021】超音波パルスは、PRF発生回路6により
制御される周波数(PRF)で繰り返して送波される。
ビームの方向は、振動子アレイの各振動子の励振タイミ
ングを制御することによりステアリングすることが可能
であり、これによりビーム走査面上での被検体の断層画
像を得ることができる。本装置は、カラードプラ表示に
よる断層画像を生成し、例えば、被検体内の血流を観察
するために用いられる。
【0022】受信信号はカラードプラ演算回路8に入力
される。当該回路は、受信信号に対して直交位相検波処
理、相関演算処理等を行い、被検体の運動速度に応じた
ドプラ偏移周波数を求める。求められたドプラ偏移周波
数は、1フレームごとにメモリ回路10に格納される。
画像生成回路12は、メモリ回路10に格納された走査
面上の各点でのドプラ偏移周波数に基づいて、断層画像
データを生成し、これがD/A(Digital-to-Analog)
変換器20によりアナログ信号に変換され、TVモニタ
22にカラードプラ表示が行われる。ちなみに、画像生
成回路12では、ビーム間に位置する画素のデータを、
補間によって生成する処理が行われる。
【0023】本装置の特徴は、上述の従来の構成に加え
て、以下に述べる折り返し現象の検出及び速度計測レン
ジの自動調整のための構成を有している点にある。この
特徴的構成は、大きくは2系統から構成される。第1の
系統は、折り返し現象が生じている場合に、装置に設定
された速度計測レンジを拡大して折り返し現象を除去・
緩和するものであり、第2の系統は、折り返し現象が生
じない範囲内で速度計測レンジを縮小することにより、
画像表示が必要以上に暗くなることを防止するものであ
る。
【0024】第1の系統は折り返し検出回路30、発生
数計数回路32、発生レベル判別回路34を含んで構成
される。折り返し検出回路30は、メモリ回路10に格
納されたドプラ偏移周波数の計測データを互いに近接す
る計測点間にて比較し、ドプラ偏移周波数が所定の閾値
以上の大きな変化を示した場合に、その計測データの不
連続性から折り返し現象が発生したと判断する。発生数
計数回路32は、折り返し検出回路30が折り返し現象
を検出した際に出力する検出信号に基づいて、折り返し
現象の発生数をカウントする。発生レベル判別回路34
は、発生数計数回路32から得られる発生数を単一又は
複数の閾値と比較して、折り返し現象の発生水準を判別
し、その判別結果に基づいてPRF制御信号を出力す
る。
【0025】第2の系統はドプラ平均輝度検出回路4
0、平均輝度レベル判別回路42を含んで構成される。
ドプラ平均輝度検出回路40は、画像生成回路12から
出力される画像データに基づいて、所定画像領域内での
平均輝度を算出する。ここでドプラ偏移周波数に応じて
生成される画像データの輝度は、被検体の運動速度の絶
対値と速度計測レンジとの比に応じて定まり、輝度は速
度絶対値と共に増加する一方、速度計測レンジの拡大と
共に低下する。平均輝度レベル判別回路42は、ドプラ
平均輝度検出回路40から得られる平均輝度を単一又は
複数の閾値と比較して、その比較結果に基づき、推定さ
れる速度絶対値の上限に対応してあらかじめ設定された
PRF値を選択し、これを指示するPRF制御信号を出
力する。
【0026】切換回路50は、折り返し現象の有無を通
知する折り返し検出回路30からの信号に基づいて切り
換えられる。具体的には、折り返し現象が検知されたこ
とを通知された場合には、切換回路50は、発生レベル
判別回路34から受けたPRF制御信号をPRF発生回
路6へ出力し、反対に折り返し現象が検知されなかった
場合には、平均輝度レベル判別回路42から受けたPR
F制御信号をPRF発生回路6へ出力する。PRF発生
回路6は入力されたPRF制御信号によって指示される
PRFにて周期的に繰り返される信号を送受信回路4へ
出力する。
【0027】操作者は例えば装置の操作パネル等に設け
られた手動操作部60を操作することにより、ROI設
定回路62に指示を与え、ROI設定回路62はこの指
示に基づいて折り返し検出回路30、発生レベル判別回
路34、ドプラ平均輝度検出回路40に被検体内の関心
領域を設定する。これら回路は、設定された関心領域内
でそれぞれの処理を行い、例えば折り返し検出回路30
は関心領域内での折り返し現象の検出、またドプラ平均
輝度検出回路40は関心領域内の平均輝度の算出を行
う。このように関心領域を設定して処理を行うことによ
り、その関心領域内での速度計測レンジが好適に調整さ
れることになり、関心領域内で特に良好なカラードプラ
表示が得られる。
【0028】次に、本装置の動作を詳しく説明する。折
り返し検出回路30は、各フレームのうちROI設定回
路62により設定された関心領域に含まれる計測データ
をメモリ回路10から読み出し、それら各計測データそ
れぞれに対して、隣接する計測データとの差を求める。
この互いに隣接する2点での計測データの差があらかじ
め設定された閾値を超えた場合には、折り返し検出回路
30はその箇所において折り返し現象が発生したと判定
する。隣接する2点として、同一ビーム上に位置する2
点の組、及び隣接するビームに跨る2点の組の両方に対
して上記折り返し現象の検出処理が行われる。また、折
り返し現象の検出は、このような空間的に隣接する計測
データ間だけでなく、時間的に隣接する計測データ間で
も行うように構成することができる。例えば、連続する
2つのフレームの同一の空間座標にて得られる2つの計
測データの差が閾値を超えた場合に、折り返し現象が発
生したと判定することができる。
【0029】発生数計数回路32は、折り返し検出回路
30が関心領域内で検出した折り返し現象をカウントす
る折り返し評価手段であり、そのカウント値を発生レベ
ル判別回路34へ出力する。
【0030】発生レベル判別回路34は、発生数計数回
路32から得られる発生数kに対して、例えば、10と
20という複数の閾値を設定することができる。発生レ
ベル判別回路34は、例えばk<10の場合にはPRF
の設定値を現在の値から1だけ増加させ、10≦k<2
0の場合には2だけ増加させ、またk≧20の場合には
4だけ増加させるように構成され、その変更されたPR
F設定値を示すPRF制御信号を生成し出力する。この
ように、kが大きいほどPRFの上昇幅を大きくするこ
とにより、折り返し現象の発生数を速やかに低減させる
ことができる。
【0031】メモリ回路10に格納された計測データは
画像生成回路12によっても読み出され、走査面の各点
でのドプラ偏移周波数に応じた画像データが生成され
る。この画像データは例えばRGB信号で表される。ド
プラ平均輝度検出回路40は、この画像データを入力さ
れ、関心領域内に設定される各計測点でのドプラ輝度情
報を求め、それら各点での輝度値を合計した後、計測点
数で除して当該関心領域内での平均輝度を算出する。例
えば、カラードプラ画像は、探触子2に近づいてくる速
度を赤32階調、また遠ざかる速度を青32階調で表現
される。この階調に応じて輝度値が1〜32の間で変化
し、階調の値が同じ赤と青とは互いに同じ輝度を有す
る。
【0032】平均輝度レベル判別回路42は、例えば複
数の閾値とドプラ平均輝度検出回路40から得られる平
均輝度とを比較して平均輝度がどのレベルにあるかを判
定する。平均輝度が大きいほど、計測データの全体の輝
度分布は高輝度側にシフトすると共に、一般的な統計的
な傾向として分布の幅も広がる。これらに応じて、当該
分布の上限輝度も高くなる。平均輝度レベル判別回路4
2には、各平均輝度それぞれに対応する上限輝度が、経
験や統計的評価に基づいてあらかじめ設定され、保持さ
れており、平均輝度レベル判別回路42はそれら保持し
た値の中から、得られた平均輝度に対応する上限輝度を
選択する。
【0033】平均輝度レベル判別回路42は、選択され
た上限輝度が平均輝度レベル判別回路42にてあらかじ
め設定されている閾値を超える場合には、PRFを増加
させる。反対に平均輝度レベル判別回路42は、選択さ
れた上限輝度が平均輝度レベル判別回路42にてあらか
じめ設定されている、ある閾値未満である場合には、P
RFを低下させる。例えば、PRFを増加させた場合、
ドプラ偏移周波数の計測可能レンジが拡大する。これは
速度計測レンジが拡大することを意味する。決定された
PRF設定値はPRF制御信号として出力される。
【0034】また、ドプラ偏移周波数Δfは、超音波パ
ルスの周波数に比例する。よって、折り返し現象が検出
された場合に、PRFを一定、すなわち速度計測レンジ
を一定に保ったまま、超音波パルスの周波数を低下させ
て折り返し現象を除去・緩和する自動調整を行う構成も
可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明の超音波ドプラ診断装置によれ
ば、折り返し現象が生じたサンプリング点とこれに近接
するサンプリング点との間で計測データに不連続性を生
じることを利用して折り返し現象が検知される。その発
生程度の評価結果に応じて、送波する超音波パルスの繰
り返し周波数が可変され、速度の計測可能レンジが自動
的に好適なものに調節され、折り返し現象の発生が低減
された好適な画像表示が得られる。また折り返し現象が
生じない場合においては、計測データの分布に基づいて
速度の計測可能レンジが自動的に調節されることによ
り、ドプラ表示の輝度が必要以上に小さく抑圧された見
にくい画像となることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である超音波カラードプラ
診断装置の概略のブロック構成図である。
【符号の説明】
2 探触子、4 送受信回路、6 PRF発生回路、8
カラードプラ演算回路、10 メモリ回路、12 画
像生成回路、30 折り返し検出回路、32発生数計数
回路、34 発生レベル判別回路、40 ドプラ平均輝
度検出回路、42 平均輝度レベル判別回路、62 R
OI設定回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波パルスを所定の繰り返し周波数に
    て被検体に送波し、反射波から受信信号を得る送受波手
    段と、 前記受信信号からドプラ偏移周波数を算出し、当該ドプ
    ラ偏移周波数に基づき前記被検体内の各計測点での速度
    の計測データを求める速度計測手段と、 空間的又は時間的に近接する前記計測データを比較し
    て、折り返し現象の発生を検出する折り返し検出手段
    と、 前記折り返し現象の発生程度を評価する折り返し評価手
    段と、 前記折り返し現象の発生程度に応じて、前記繰り返し周
    波数を変化させる繰り返し周波数可変手段と、 を有することを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波ドプラ診断装置に
    おいて、 前記折り返し検出手段は、空間的又は時間的に近接する
    前記計測データの差が所定値より大きいことに基づい
    て、前記折り返し現象の発生を検出することを特徴とす
    る超音波ドプラ診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の超音波ド
    プラ診断装置において、 前記繰り返し周波数可変手段は、前記折り返し現象の発
    生程度に応じて、前記繰り返し周波数の変化幅を変える
    ことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の超音波ドプラ診断装置において、 前記折り返し評価手段は、前記折り返し現象の発生程度
    として、前記折り返し現象の発生数を計数することを特
    徴とする超音波ドプラ診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超音波ドプラ診断装置に
    おいて、 前記繰り返し周波数可変手段は、前記発生数を所定目標
    値に近づけるように、前記繰り返し周波数を調節するこ
    とを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  6. 【請求項6】 超音波パルスを所定の繰り返し周波数に
    て被検体に送波し、 反射波から受信信号を得る送受波手段と、 前記受信信号からドプラ偏移周波数を算出し、当該ドプ
    ラ偏移周波数に基づき前記被検体内の各計測点での速度
    の計測データを求める速度計測手段と、 空間的又は時間的に近接する前記計測データを比較し
    て、折り返し現象の発生を検出する折り返し検出手段
    と、 前記折り返し現象の発生程度を評価する折り返し評価手
    段と、 前記計測データの絶対値の分布情報を求める分布情報抽
    出手段と、 前記繰り返し周波数を変化させる繰り返し周波数可変手
    段と、 を有し、 前記繰り返し周波数可変手段は、前記折り返し現象が検
    出された場合には、前記折り返し現象の発生程度に基づ
    いて前記繰り返し周波数を調節し、前記折り返し現象が
    検出されない場合には、前記分布情報に基づいて前記繰
    り返し周波数を調節すること、 を特徴とする超音波ドプラ診断装置。
JP2000183899A 2000-06-20 2000-06-20 超音波ドプラ診断装置 Pending JP2002000606A (ja)

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