JP2001526182A - 核酸単離の方法 - Google Patents

核酸単離の方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、RNAが、DNAから差示的に沈殿され得るという驚くべき知見を用いる新規のRNA単離方法に関係する。本方法は、RNA含有沈殿物が由来する溶液のRNA対DNAの比率と比べた場合、DNAに対して少なくとも2倍濃縮されたRNA含有量を有する、RNA含有沈殿物の形成を生じる。溶液からRNAを沈殿することより、RNAは、遠心分離または濾過のような簡単な手段によって収集され得、それによってRNAを固相へ結合する必要性を回避している。好ましい沈殿形成カオトロピック塩は、塩酸グアニジンおよびチオシアン酸グアニジンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) DNAまたはRNAのような核酸の比較的純粋なサンプルの調製は、多くの分
子生物学的手順おいて重要な工程である。精製は、後の分子生物学的手順の妨げ
になり得る不純物(例えば、細胞細片)の除去を保証する必要がある。RNA精
製は、多くの用途を有する(例えば、cDNAの調製、および遺伝子発現の監視
において)。多くの細胞型からのDNA精製は、比較的簡単であるが、RNA精
製は、しばしば問題がある。この様な困難さは、遍在するRNA分解酵素を不活
性化する必要性、およびアルカリ性のpH環境におけるRNAの不安定性を包含
する。別のRNA精製の困難さは、RNAおよびDNAの頻繁な共精製(co−
purification)である。混入DNAは、DNAおよびRNAの類似
した塩基対形成特性のため、後の分子生物学的手順または遺伝学的分析手順の妨
げとなり得る。同様に、RNAは、DNAの調製物に混入し得る。
【0002】 多数の手順が、RNAを精製するために開発されている。これらの以前に利用
可能なRNA手順は、1つ以上の欠点に苦しんでいる(例えば、高い毒性の化学
物質の必要性、不便な多数の操作の使用、ゲノムDNAの混入、超遠心分離の必
要性、DNase、RNase、プロテイナーゼ分解の使用、および遺伝学的分
析手順(例えば、PCRおよび塩基配列決定)のインヒビターの混入)。このよ
うなRNA単離方法は通常、固相支持体への核酸の吸着、そして次に支持体から
の核酸を優先的に溶出する、という扱いにくい工程を含んでいる。同様の問題が
DNA単離のための以前に利用可能な技術で生じている。従って、RNAおよび
DNA精製の新規の方法および改善された方法を提供することが目的である。理
想的には、このような新規の方法は、簡単に行われ、そして容易に自動化され得
る。
【0003】 (発明の要旨) 本発明は、RNAが、実質的に一工程でDNAから差示的に沈殿され得るとい
う驚くべき発見を利用するRNAおよびDNA単離の新規の方法に関係する。本
方法は、RNA含有沈殿物が由来する溶液のRNA対DNAの比率と比べた場合
、DNAに対して少なくとも2倍濃縮されたRNA含有量を有するRNA含有沈
殿物の形成を生じる。達成されるRNA濃縮の度合いは、しばしば2倍よりも高
い;100倍またはそれよりも大きな倍率の濃縮が、頻繁に得られる。溶液から
RNAを沈殿することにより、RNAを、遠心分離または濾過のような簡単な物
理的手段によって収集し得、それによって固相へRNAを結合するか、または酵
素学的な分解を利用する必要性を回避している。次に集めたRNA沈殿物は、可
溶化され得る。
【0004】 本方法の1つの実施態様は、RNA含有核酸組成物を形成する工程、RNA沈
殿物を形成するカオトロピック塩を核酸組成物に対し、RNA含有沈殿物を形成
するのに十分な濃度で添加する工程、RNA含有沈殿物を収集する工程、そして
(必要に応じて)その沈殿物を可溶化する工程を包含する。好ましい沈殿物形成
カオトロピック塩は、塩酸グアニジンおよびチオシアン酸グアニジンである。
【0005】 RNA含有沈殿を形成する工程は、好ましくは1℃〜25℃の温度範囲で行わ
れ、より好ましくは4℃〜10℃の範囲で行われる。代表的には、必要ではない
が、沈殿物形成工程は、少なくとも1時間で行われる。
【0006】 本発明の別の実施態様は、DNAを単離する方法を包含する。本DNA単離方
法は、RNA含有沈殿物を形成することによりRNAを単離することに用いられ
得る、本発明の差示的RNA沈殿工程を利用しており、DNAが溶液中に残って
いることによりRNAに対するDNAの精製を生じる。RNAの収集プロセスは
、RNAを枯渇した溶液の生成を生じる。次にDNAは、核酸沈殿剤(例えば、
エタノール)を添加することによりRNAを枯渇した溶液から沈殿され得る。
【0007】 本発明の他の実施態様は、本発明の方法を行うためのキットを包含する。本発
明は、本発明の方法を行うためのシステムもまた包含する。RNAを単離するた
めのシステムは、細胞溶解チャンバ、沈殿物コレクタ、およびカオトロピック塩
の導入のためのポートを包含する。
【0008】 (本発明の特定の実施態様) 本発明は、RNAがDNAから差示的に沈殿され得るという、驚くべき発見を
利用するRNA単離の新規の方法に関係する。従って、本方法は、RNAを精製
する方法としてのみならず、DNAからのRNAを分離する方法としても考えら
れ得る。従って、本発明は、DNAを単離する方法もまた提供する。本方法は、
メッセンジャーRNA(mRNA)、リボゾームRNA(rRNA)、および細
胞核RNAを含む、多くの異なる形態のRNAの精製に用いられ得る。同様に、
本発明は、実質的に全ての形態のDNAの精製に用いられ得る。本方法は、RN
A沈殿物が由来する溶液のRNA/DNA比率を比較した場合、DNAに対して
少なくとも2倍濃縮されたRNA含有量を有するRNA含有沈殿物の形成を生じ
る。達成されるRNA濃縮の度合いは、しばしば2倍よりもかなり高い。そのR
NAは、遠心分離または濾過のような簡単な手段により集められ得、それによっ
てRNAを固相に結合する必要性を回避している。次に、集めたRNA沈殿物は
、可溶化され得る。従って、本発明の実施態様が、RNAの選択的沈殿を提供す
るのみならず、固相支持体への吸着を増強するフェノール/クロロフォルム抽出
、または薬剤の添加(例えば、エタノール)のような扱い難いさらなる工程も、
不必要である。
【0009】 本明細書で核酸(RNAまたはDNA)に対して用いる場合、用語「単離」と
は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)またはcDNAの生成のような、ポリメー
ラーゼが触媒した反応における、プライマー伸長のためのテンプレートとして機
能するのに十分な純度である組成物を生成する方法をいう。組成物を含有する核
酸の純度は、とりわけ、A260/A280の吸収比率を測定することにより分光光学
的に確かめられ得る。この比率は、組成物中の核酸およびタンパク質の量を示し
ている。好ましくは、精製した目的の核酸のA260/A280は、少なくとも1.8
であり、より好ましくは、少なくとも2.0である。本RNAおよびDNA調製
法により生成されている組成物を含有する核酸は、「精製した」といわれる。本
発明の方法により形成されたRNA含有沈殿物は、精製したRNAといわれる。
本発明の方法により形成されたRNA含有沈殿物は、RNA以外の種々の成分を
含有し得る。この様な付加的な成分は、対イオン、タンパク質、DNA、などを
包含(比較的微量を)する。
【0010】 本発明の方法により形成されたRNA含有沈殿物は、とくに有利である。なぜ
ならば、本方法は、DNAよりもRNAを優先的に沈殿するからである。この差
示的沈殿効果は、RNAおよびDNAとの間の化学的類似性を考慮に入れると全
く驚くべきことである。多くのRNA精製方法が、RNA調製物に混入するDN
Aを除去する特別な工程を必要とする(例えば、DNAseの添加)。本発明の
方法により形成されたRNA含有沈殿物は、そのRNA含有沈殿物が形成された
組成物を含有する核酸において、RNA/DNA比率に対して少なくとも2倍の
濃縮を示す。本方法のほとんどの実施態様において、RNA含有沈殿中に見出さ
れたDNAに対するRNA濃縮の度合いは、2倍よりも有意に高い。少なくとも
100倍のRNA濃縮が、ほとんどの実施態様において達成され得る。
【0011】 本発明の方法は、ほとんどのRNA含有材料からのRNAの単離に適用され得
る。可能性のある供給源の例は、組織培養サンプル、生物学的調製物(植物組織
ホモジネートを含む)および患者のサンプル(例えば、血液、唾液、精液、髄液
、生検サンプルなど)を包含する。RNA含有組成物は、細胞(またはウイルス
の)溶解によるか、または目的の環境にすでに放出されている核酸の収集により
得られ得る。核酸含有組成物は、原核生物細胞または真核生物細胞のいずれかの
溶解により得られ得る。細胞は、溶解の前に濃縮され得る(例えば、遠心分離ま
たは濾過による)。細胞は、従来の核酸調製手順における細胞の溶解に有用な種
々の方法により溶解され得る。核酸単離のための細胞溶解物の形成方法は、周知
であり、そして、とりわけ、Sambrookら、Molecular Clo
ning Methods,Cold Spring Harbor Pres
s,Cold Spring Harbor,NY(1989)、およびJon
esら、RNA Isolation and Analysis,BIOS
Scientific Publishers,Oxford(1994)にお
いて、見出され得る。このような溶解方法は、界面活性剤、洗浄、酵素処理、酵
素そして超音波処理を包含するが、これに限定されない。本発明の好ましい実施
態様において、溶解は、グアニジン塩および界面活性剤を含有する溶解液の添加
を通してなされる。カオトロピック塩の添加は細胞溶解、および同じ工程におい
てRNA含有沈殿物の形成に用いられ得る。
【0012】 カオトロピック塩は、RNA含有沈殿物の形成に用いられる。用語カオトロピ
ック塩とは、タンパク質または核酸の二次構造または三次構造を変化し得るが、
タンパク質または核酸の一次構造を変化し得ない物質をいう。カオトロピック塩
の例としては、チオシアン酸グアニジン、塩酸グアニジン、ヨウ化ナトリウム、
ヨウ化カリウム、イソチオシアン酸ナトリウム、尿素が挙げられるが、これに限
定されない。チオシアン酸グアニジンおよび塩酸グアニジン以外のグアニジン塩
が、本方法におけるカオトロピック塩として用いられ得る。全てのカオトロピッ
ク塩が、RNA含有調製物からRNA含有沈殿物の形成を生じ得るわけではない
。RNA含有沈殿物の形成を生じ得るカオトロピック塩は、便宜上、「RNA沈
殿物形成カオトロピック塩」といわれ得る。RNA沈殿物形成カオトロピック塩
を、RNA含有沈殿物形成を生じる能力についての目的のカオトロピック塩の慣
用的実験法の使用により同定し得る(例えば、RNAを含むことが既知である溶
液へのカオトロピック塩を添加し、そしてRNA含有沈殿物の形成を監視するこ
と)。本方法における使用に好ましいカオトロピック塩は、塩酸グアニジンおよ
びチオシアン酸グアニジンである。RNA含有沈殿物を形成するために用いられ
たカオトロピック塩の濃度は、選択された特定のカオトロピック塩により異なり
得る。特定の塩の溶解度のような要素を、考慮しなければならない。慣用的実験
法が、RNA含有沈殿物形成を生じるためのカオトロピック塩の適切な濃度を決
定するために用いられ得る。カオトロピック塩として塩酸グアニジンを使用する
本発明の実施態様において、RNA含有沈殿物が得られる核酸を含有する溶液中
の塩酸グアニジンの濃度は、1M〜4Mの範囲である。カオトロピック塩として
チオシアン酸グアニジンを使用する本発明の実施態様において、RNA含有沈殿
物が得られる核酸を含有する溶液中のチオシアン酸グアニジンの濃度は、0.5
M〜3Mの範囲である。カオトロピック塩の組み合わせは、RNA含有沈殿物の
形成を生じるため用いられ得る。複数のカオトロピック塩を使用する本発明の実
施態様において、カオトロピック塩は、濃縮された溶液の形態で、または固体と
して(そして最初のRNA含有調製物中に溶解されて)添加され得る。
【0013】 カオトロピック塩の添加後、その溶液は、RNA含有沈殿物の形成を可能にす
るのに十分な期間、インキュベートされる。インキュベートは、好ましくは一定
の温度条件下で行う。対象の目的(例えば、cDNAライブラリー形成)に十分
な量のRNA沈殿物が形成される場合、そのRNA沈殿物は、収集され得る。形
成されたRNA沈殿物の量は、インキュベーションの間に監視され得る。監視は
、沈殿物の形成の外観上の観察(例えば、視覚的に)をする工程、インキュベー
ションプロセスの間の沈殿物を収集する工程など、を含む方法のような、多くの
方法により達成され得る。本発明のほとんどの実施態様において、インキュベー
ション時間は、少なくとも5分である。インキュベーションの時間は、5分より
も相当長くあり得る;適切な所要時間で単離したRNAを得る必要性を強いられ
得るが、インキュベーション時間の上限は意図されない。
【0014】 目的のRNA含有組成物(例えば、細胞溶解物)へのカオトロピック塩の添加
により形成した混合物の温度は、本方法において形成したRNA含有沈殿物の量
に影響する。一般に、より高い沈殿物収量は、温度をより低くすることで得られ
る(すなわち、室温より低い温度)。好ましくは、凍結は避けられる:しかし、
新鮮な細胞溶解物が急速に凍結される場合、RNA含有沈殿物を形成し得る。さ
らに、より低い温度は、RNAseの活性または処理したサンプル中で生じる有
害な化学反応を減少するため用いられ得る。好ましくは、RNA含有沈殿物を形
成した溶液の温度は、1℃〜25℃の範囲であり、より好ましくは、4℃〜10
℃の範囲である。
【0015】 RNA含有沈殿物が形成された後、RNA含有沈殿物は収集される。収集は、
沈殿物が形成される溶液からのRNA含有沈殿物の除去を要する。その沈殿物は
、液相からの固相分離のための任意の周知の方法により、溶液から分離され得る
。例えば、RNA含有沈殿物は、濾過または遠心分離により回収され得る。多く
の型の濾過および遠心分離システムが、RNA含有沈殿物を収集するために用い
られ得る。RNA分解に対する予防策は、RNA沈殿物収集工程の間に講じられ
るべきである(例えば、RNaseを含まないフィルターおよびRNaseを含
まないチューブの使用、温度の減少)。
【0016】 RNA含有沈殿物が回収された後、その沈殿物は残留夾雑物を除去するため必
要に応じて洗浄され得る。種々の洗浄液が、用いられ得る。洗浄液および洗浄条
件は、RNA含有沈殿物からのRNA損失を最小化できるように設計されるべき
である。好ましくは、そのRNA含有沈殿物の形成に用いたのと同じカオトロピ
ック塩を含む洗浄液が、収集したRNA含有沈殿物の洗浄に用いられる。洗浄液
中のカオトロピック塩の濃度は、好ましくはRNA含有沈殿物を形成するのに十
分高く、それによって洗浄工程の間のRNA含有沈殿物の損失を最小化する。さ
らに、洗浄液は、好ましくはRNA含有沈殿物を形成するのに十分に低い温度で
あり、それによって洗浄工程の間のRNA含有沈殿物の損失を最小化する。
【0017】 収集したRNA含有沈殿物は、溶液中の精製したRNAの次の操作を可能にす
るように可溶化され得る。可溶化は、RNA含有沈殿物の形成を生じない溶液と
、収集したRNA含有沈殿物との接触により達成され得る。代表的には、このよ
うな溶液は、水溶性の緩衝液(低イオン強度)または水である。このような緩衝
液の例は、10mM Tris−HCl(pH 7.0)、0.1mM EDT
Aを含む;適切な緩衝剤は、トリス塩、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、グリシ
ン、ピロリン酸塩、アミノメチルプロパノールなどを含むが、これらに限定され
ない。そのRNA含有沈殿物およびその溶液は、可溶化プロセスを促進するため
に、(例えば、ボルテックスにより)積極的に混合され得る。
【0018】 DNAが、本発明の方法に従うRNA含有沈殿物の形成により、核酸を含有す
る溶液(DNAおよびRNA両方を含有)から単離され得ることは、当業者によ
って容易に理解される。RNAを枯渇した溶液は、DNAおよびRNA含有溶液
からのRNA含有沈殿物の形成の必然的な結果として生成される。DNAは、核
酸沈殿剤の添加によりRNAを枯渇した溶液から単離され得る。本方法において
使用する核酸沈殿剤は、DNA含有溶液からDNAを沈殿し得る。本方法におい
て使用する核酸沈殿剤は、RNAもまた沈殿し得る。RNAおよびDNAを沈殿
し得る化合物は、周知であり、そして多くのアルコール性の化合物が含まれる。
濃縮したエタノールが特に好ましい。次に、DNA沈殿物は、(RNA含有沈殿
物と同じ方法で)収集され、必要に応じて洗浄され、そして可溶化され得る。形
成されたRNA含有沈殿物は、分析のために保存してもよいし、保存しなくても
よい。
【0019】 本発明の実施態様は、RNA単離の本方法を行うためのシステムを含む。その
システムの一つの実施態様において、そのシステムは、本方法に従うRNA含有
沈殿物の形成に用いられ得る、細胞溶解チャンバ、沈殿物コレクタ、およびカオ
トロピック塩の導入のためのポートを含む。本発明のシステムの部品は、RNA
単離の本方法の一つ以上の実施態様の実行を可能とするように協同する。本発明
のRNA単離システムの種々の部品は、単一のデバイスまたは装置の一部であっ
ても、そうでなくてもよい。細胞溶解チャンバは、細胞溶解物を収容するのに用
いられ得る。細胞溶解物は、細胞溶解チャンバ中で(細胞および溶解液の導入後
)形成され得るか、あるいは細胞溶解物は、細胞溶解チャンバ中に直接的に導入
され得る。カオトロピック塩の導入のためのポートは、チャンバへの(乾燥形状
または溶液としてのいずれかで)カオトロピック塩の導入を許容するために、細
胞溶解チャンバと協同するように構成される。そのシステムの実施態様は、溶解
チャンバへの導入のためのカオトロピック塩のリザーバーを包含し得る。リザー
バーおよびエントリーポートは、同一の構造であっても、そうでなくてもよい。
沈殿物コレクタは、カオトロピック塩の添加により形成されたRNA含有沈殿物
を収集するのに役立つ。そのコレクタは、フィルタを含む形状のような、多くの
形状を取り得る。フィルタは移動可能であっても、そうでなくてもよい。
【0020】 本発明の他の実施態様は、本核酸単離方法を実施するためのキットを含む。キ
ットは、ともに包装された複数の試薬の提供により、本方法の実施を促進するの
に役立つ。試薬は、本方法の正確さおよび信頼度を向上するように予め測定され
たユニットで供給され得る。キットは、好ましくは、本核酸の調製方法の一つ以
上の実施態様を実践するための詳細な使用説明書を含む。本発明のキットは、カ
オトロピック塩を含む細胞溶解緩衝液、RNA含有沈殿物を洗浄するための緩衝
液、および(本方法により形成された)RNA含有沈殿物を可溶化するための緩
衝液を含有する。そのキットは、沈殿物コレクタ(例えば、濾過装置)を最適に
は、含有し得る。
【0021】 上述の、本発明は、以下の実施例を参照することによってより理解され得る。
次の実施例は本発明を例示する目的で提供され、そして本発明を制限するものと
して解釈をされるべきではない。
【0022】 (実施例) (実施例1) (培養細胞由来の総RNAの精製のための遠心分離の手順) (1.溶解および遠心分離) a. 100μLの細胞溶解溶液(塩酸グアニジン、塩化ナトリウムおよび界面
活性剤(pH6.0)を含む)を、100μlのPBS緩衝溶液中の細胞懸濁液
を含むサンプルチューブに添加する。 b. そのサンプルを、ピペット動作で、200μlピペットマンチップ(17
5μlに設定)を通して、3回〜5回注排水することにより混合する。チューブ
を覆い、そして室温で10分間、静置させる。氷上で4℃で1時間インキュベー
トする。 c. 溶解物を22〜25℃になるまで放置する。溶解物を、200μlチップ
を通して、10回〜15回注排水することにより、DNAを剪断する。 e. サンプルチューブを10,000rpm(〜6000×g)で10分間遠 心分離する。上清を捨てる。その上清は、ゲノムDNAの回収に用いられ得るこ
とに注意すること。
【0023】 (2.精製洗浄) a. 500μlの洗浄液I(細胞溶解溶液(1a)を希釈した)を遠心分離チ
ューブに添加し、そして5秒間ボルテックスすることによりペレットを再懸濁す
る。 b. サンプルチューブを10,000rpm(〜6000×g)で10分間遠 心分離する。上清を捨てる。
【0024】 (3.最終洗浄) a. 500μlの洗浄液II(DEPC処理したH2O中の20mM Tri s塩酸(pH8.0)、200mM塩化ナトリウムに、無水エタノールを最終濃
度が70% V/Vになるように加えた)を、遠心分離チューブに添加し、そし
て5秒間ボルテックスすることによりペレットを再懸濁する。 b. サンプルチューブを10,000rpm(〜6000×g)で10分間遠 心分離する。上清を捨てる。 c. 工程3aおよび3bを繰り返す。 d. ペレットの上部の全ての液体を除去し、そして55℃で5分間風乾する。
【0025】 (4.RNAの可溶化) a. 100〜200μlのDEPC水をペレットを含むチューブに添加し、そ
して5秒間ボルテックスする。室温で2分〜5分間、静置させる。 b. 即時にチューブを氷上に置くか、または−80℃で保存する。
【0026】 (5.溶解物上清からのゲノムDNAの回収:) (DNA沈殿) a. 40μlの5M塩化ナトリウム溶液を工程1eの上清に添加し、そして1
秒間ボルテックスすることにより混合する。 b. 400μlの無水エタノールを添加し、そしてボルテックスすることによ
り混合した(総容積640μl)。室温で10分間、静置させる。 c. サンプルチューブを10,000rpm(〜6000×g)で10分間遠 心分離する。上清を捨てる。
【0027】 (洗浄) d. ペレットを洗浄液IIの溶液500μlに再懸濁する。チューブを2秒〜
4秒間ボルテックスする。 e. サンプルチューブを10,000rpm(〜6000×g)で10分間遠 心分離する。上清を捨てる。 f. 工程dおよびeを繰り返す。 g. ペレットの上方の全ての液体を取り除き、そして55℃で5分間風乾する
【0028】 (RNAの可溶化) h. 10mM Tris塩酸、0.1mM EDTA(pH8.0)溶液10
0μl〜200μlをペレットを含むチューブに添加し、そして5秒間ボルテッ
クスする。40℃で10分間インキュベートし、そして5秒間ボルテックスする
。 i. チューブを氷上に置くか、または−15℃で保存する。
【0029】 (実施例2) (精製トレイカラムでの培養細胞および組織由来の総RNAおよびDNAの精
製のための手順) (A.RNAの精製) (1.核酸の濾過) a.(細胞懸濁液から)100μlの細胞溶解溶液(実施例1を参照のこと)を
、100μlのPBS緩衝溶液中に細胞懸濁液を含むサンプルチューブに添加す
る。 (接着細胞を有する細胞培養プレートから)100μlの細胞溶解溶液を、培養
培地が取り除かれた96ウェルの細胞培養プレートの個別のウェルに添加する。
(動物細胞から)1mg〜3mgの組織を切除し、そしてPBS緩衝液で洗浄す
る。組織をマイクロホモジネ―ションチューブ中に置く。100μlの細胞溶解
溶液を添加し、そして電動ピストル(pistle)で30秒間ホモジナイズす
る。ホモジネートを室温で10分間、静置させる。細胞細片粒子を全く含まない
ように注意して、ホモジネート懸濁液の上部50μlを取り除く。その透明なホ
モジネートを、きれいなサンプルチューブ中に置き、そして50μlのPBSま
たはRNaseを含まない水で希釈する。そのサンプルを、ピペット動作で3回
〜5回注排水することによって混合する。4℃で1時間インキュベートする。工
程1cに飛ぶ。 b. そのサンプルを、ピペット動作で、200μlピペットマンチップ(17
5μlに設定)を通して、3回〜5回注排水することによって、混合する。チュ
ーブを覆い、そして室温で10分間、静置させる。 (細胞コントロール溶解物および細胞懸濁溶解物のために:)4℃で1時間イン
キュベートする。 (細胞培養プレート溶解物のために:)100μlの10mMトリス塩酸、0.
1mM EDTA(pH8.0)の添加により溶解物を希釈し、そしてサンプル
を、ピペット動作で3回〜5回注排水することによって混合する。4℃で1時間
インキュベートする。 c. プレウェット(pre−wet)トレイフィルタ:96ウェル精製トレイ
の選択したウェルに、50μLの洗浄緩衝液I(実施例Iを参照のこと)を添加
する。その溶液をトレイフィルタに五分間浸透させる。 d. 溶解物を、200μlチップを通して、10回〜15回注排水することに
より、DNAを剪断する。 e. 溶解混合物をトレイウェルに移す。カラムトレイを8〜10インチHgで
減圧し、そして空気がフィルタを通過するまで1滴/3〜5秒の速度でろ過する
。DNAを精製の後に回収する場合、適切な96ウェルサンプルトレイ中にフロ
ースルーを収集する。
【0030】 (2.精製洗浄) a. トレイウェルを400μlの洗浄液Iで一度流す。空気がフィルタを通過
するまで8〜10インチHgで減圧する。
【0031】 (3.最終洗浄) a. トレイウェルを500μlのRNA洗浄液IIで流す。注意してウェルの
側面をリンスする。 b. トレイウェルを300μlのRNA洗浄液IIで二度洗浄する。フロース
ルー(濾液)を捨てる。 c. トレイウェルを30mlの空気で(または30秒)パージし、残留エタノ
ールを取り除く。
【0032】 (4.RNAの溶出) a. 精製トレイを96ウェルPCRトレイ(サンプル保存トレイ)の上に置く
。 b. 0.01%アジ化ナトリウムを含む150μlの0.1mM EDTAを
精製トレイフィルタの上部に添加する。20〜25℃で5分間インキュベートす
る。 c. 液体が全てのトレイフィルタメンブランの上部に接するまで、2〜4イン
チの減圧下で、コレクションチューブ(MicroAmp ウェル)中を流す。
d. 減圧を5〜10秒間で10インチHgへ増加する。 e. 即時にチューブを氷上に置くか、または−80℃で保管する。
【0033】 (B.DNAの精製) (1.DNAの精製および濾過) 総RNA精製手順において収集された細胞溶解濾液より: a. 40μlの5M塩化ナトリウム溶液を溶解物の濾液へ添加し、そしてピペ
ット動作で、200μlピペットマンチップ(200μlに設定)を通して、3
回〜5回注排水することにより、混合する。 b. 300μlの無水エタノールを添加し、そしてピペット動作により混合す
る(総容積;550μl)。 c. プレウェット精製トレイフィルタ:選択された第二の96ウェルフィルタ
精製トレイのウェルに、50μlの洗浄緩衝液IIを添加する。その溶液を精製
トレイフィルタに浸透させる。 d. 溶解混合物を、精製トレイウェルに移す。トレイを8〜10インチHgで
減圧し、そして空気がフィルタを通過するまで1滴/3〜5秒の速度でろ過する
。フロースルーを捨てる(廃棄へ出す)。
【0034】 (2.洗浄) a. 精製トレイウェルを500μlの洗浄液IIで流す。注意してウェルの側
面をリンスする。 b. トレイウェルを300μlの洗浄液IIで二度洗浄する。フロースルー(
濾液)を捨てる。 c. トレイウェルを30mlの空気で(または30秒)パージし、残留エタノ
ールを取り除く。
【0035】 (3.DNAの溶出) a. 精製トレイを96ウェルPCRトレイ(または200μlコレクショント
レイ)の上に置く。 b. 150μlの0.1mM EDTAをカラムメンブランに添加する。50
℃で5分間インキュベートする。 c. 液体が全てのトレイフィルタメンブランの上部に接するまで、2〜4イン
チの減圧下で96ウェルPCRトレイ中に流す。 d. 減圧を5〜10秒間で10インチHgへ増加する。サンプルトレイを4℃
〜8℃で保存する。
【0036】 (実施例3) (スピンカラムを用いる培養細胞および組織由来の総RNAおよびDNAの精
製のための手順) (A.RNAの精製) (1.核酸の濾過) a.(細胞懸濁液から)100μlの細胞溶解溶液を、100μlのPBS緩衝
溶液中に細胞懸濁液を含むサンプルチューブに添加する。 (接着細胞を有する細胞培養プレートから)100μlの細胞溶解溶液を、培養
培地が取り除かれた96ウェルの細胞培養プレートの個別のウェルに添加する。
(動物組織から)1mg〜3mgの組織を切除し、そしてPBS緩衝液で洗浄す
る。組織をマイクロホモジネ―ションチューブ中に置く。100μlの細胞溶解
溶液を添加し、そして電動ピストル(pistil)で30秒間ホモジナイズす
る。ホモジネートを室温で10分間、静置させる。細胞細片粒子を全く含まない
ように注意して、ホモジネート懸濁液の上部50μlを取り除く。その透明なホ
モジネートを、きれいなサンプルチューブ中に置き、そして50μlのPBSま
たはRNaseを含まない水で希釈する。そのサンプルを、ピペット動作で3回
〜5回注排水することによって混合する。4℃で1時間インキュベートする。工
程1cに飛ぶ。 b. そのサンプルを、ピペット動作で、200μlピペットマンチップ(17
5μlに設定)を通して、3回〜5回注排水することにより混合する。チューブ
を覆い、そして室温で10分間、静置させる。 (細胞懸濁溶解物のために:)4℃で1時間インキュベートする。 (細胞培養プレート溶解物のために:)0.1mM EDTAを含む100μl
の10mM Tris−HCl(pH8.0)の添加により溶解物を希釈し、そ
してサンプルを、ピペット動作で3回〜5回注排水することによって混合する。
4℃で1時間インキュベートする。 c. プレウェット(pre−wet)スピンカラムフィルタ:50μLの洗浄
緩衝液Iを添加する。その溶液をカラムフィルタに5分間浸透させる。 d. 溶解物を、200μlチップを通して、10回〜15回注排水することに
より、DNAを剪断する。 e. 溶解混合物をスピンカラムウェルに移す。2000rpmで60秒間、遠
心分離する。スピンカラム挿入物を、きれいなコレクションチューブに移す。D
NAをサンプルから回収する場合、細胞溶解物の濾液を含むコレクションチュー
ブを保存する。
【0037】 (2.精製物の洗浄) 500μlの洗浄液Iをスピンカラムに添加する。2000rpmで2分間、
遠心分離する。濾液(フロースルー)を取り除き、そして捨てる。500μlの
洗浄液Iの添加の工程を繰り返す。カラム挿入物をコレクションチューブ中に戻
す。
【0038】 (3.最終洗浄) a. 500μlの洗浄液IIをスピンカラムに添加する。注意して挿入物の側
面をリンスする。2000rpmで2分間、遠心分離し、ろ過する。 b. 500μlの洗浄液IIを用いて上記工程を二度繰り返し、そして200
0rpmで2分間、遠心分離する。8000rpmでさらに1分間、遠心分離す
る。濾液を捨てる。 c. スピンカラム挿入物をきれいなコレクションチューブへ移す。
【0039】 (4.RNAの溶出) a. 200μlの10mM Tris−HCl、0.1mM EDTA(pH
8.0)を、スピンカラムに添加する。20〜25℃で5分間インキュベートす
る。 b. コレクションチューブ中に、4000rpmで60秒間遠心分離する(総
容積640μl)。 c. スピンカラム挿入物を取り出し、そして捨てる。即時に、コレクションチ
ューブを氷上に置くか、または−80℃で保存する。
【0040】 (B.DNAの精製) (1.DNAの精製および濾過) 総RNA精製手順において収集された細胞溶解物濾液より: a. 40μlの5M塩化ナトリウム溶液を溶解物の濾液へ添加し、そしてピペ
ット動作で、200μlピペットマンチップ(200μlに設定)を通して、3
回〜5回注排水することにより、混合する。 b. 400μlの無水エタノールを添加し、そしてピペット動作により混合す
る(総容積;640μl)。 c. プレウェットスピンカラムフィルタ:スピンカラム挿入物のフィルタメン
ブラン(以下の2aを参照のこと)に、30μlの洗浄緩衝液IIを添加する。
その溶液をフィルタに浸透させる。 d. 溶解混合物を、スピンカラム挿入物へ移す。2000rpmで60秒間遠
心分離する。フロースルー(濾液)を捨てる。コレクションチューブの含有物を
吸引し、そして再使用する。
【0041】 (2.洗浄) a. 500μlの洗浄液IIをスピンカラム挿入物に添加する。注意してウェ
ルの側面をリンスする。2000rpmで2分間、遠心分離し、そしてフロース
ルーを捨てる。 b. 500μlの洗浄液IIの添加をともなう工程1(a)を二回繰り返す。
c. 8000rpmでさらに60秒間、遠心分離し、残留エタノールを取り除
く。
【0042】 (3.DNAの溶出) a. スピンカラムコレクションチューブを、きれいなチューブに置き換える。
b. 200μlの加熱(70℃)TBE緩衝液をカラム挿入物に添加する。5
0℃で5分間インキュベートする。 c. スピンカラムを2000rpmで2分間遠心分離する。 d. 挿入物を取り除き、そして捨て、そしてコレクションチューブを4℃〜8
℃で保管するか、または−15℃で凍結して保存する。
【0043】 (参考文献の援用) 本明細書中の全ての研究論文および文献(特許を含む)を、本明細書で参考と
して援用する。
【0044】 (等価物) 本発明は、特定の方法および特定の実施態様を参照して記載されているが、種
々の改変および変更は、本発明から逸脱することなくなされ得ることが理解され
る。これらおよび他の等価物は、以下の特許請求の範囲内にあることが意図され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モーリング, ステファン イー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94038, モス ビーチ, カリフォルニア アベ ニュー 423 Fターム(参考) 4B024 AA20 CA01 CA11 HA20 4C057 AA05 BB02 BB05 DD01 MM04

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RNAおよびDNAを含有する核酸組成物から、RNAを単
    離する方法であって、該方法は、 該核酸組成物からRNA含有沈殿物を形成する工程であって、ここで、該RN
    A含有沈殿物中のRNA対DNAの比率が、該核酸組成物中の該RNAにおける
    RNA対DNAの比率よりも少なくとも2倍高い工程、および該RNA含有沈殿
    物を収集する工程を包含する方法であって、それによりRNAを枯渇した溶液が
    生成される、方法。
  2. 【請求項2】 前記RNA含有沈殿物を可溶化する工程を包含する、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記核酸組成物からRNA含有沈殿物を形成する工程が、該
    核酸組成物にカオトロピック塩を添加する工程を包含する、請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記カオトロピック塩が、チオシアン酸グアニジンおよび塩
    酸グアニジンから成る群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記カオトロピック塩が、塩酸グアニジンである、請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記核酸組成物中の前記塩酸グアニジンの濃度が、1M〜4
    Mの範囲である、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記カオトロピック塩が、チオシアン酸グアニジンである、
    請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記核酸組成物中の前記チオシアン酸グアニジンの濃度が、
    0.5M〜3Mの範囲である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 DNAおよびRNAを含有する前記核酸組成物が、細胞を溶
    解することにより形成される、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記細胞溶解の工程が、界面活性剤の添加を包含する、請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記界面活性剤が、洗剤である、請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記核酸含有組成物が、前記RNA含有沈殿物の生成に十
    分な時間、4〜25℃の範囲の温度でインキュベートされる、請求項3に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 前記時間が、1時間以下である、請求項12に記載の方法
  14. 【請求項14】 前記RNA含有沈殿物が、濾過、遠心分離、および重力沈
    降から成る群から選択される方法により収集される、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 RNAおよびDNAを含有する核酸組成物からDNAを単
    離する方法であって、該方法は、請求項1に記載の方法に従いRNAを単離し、 前記RNAを枯渇した溶液に核酸沈殿剤を添加し、それによりDNA含有沈殿
    物が形成され、該DNA含有沈殿物を収集する、方法。
  16. 【請求項16】 前記核酸沈殿剤が、エタノールである、請求項15に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 前記カオトロピック塩が、チオシアン酸グアニジンおよび
    塩酸グアニジンから成る群から選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 A260/A280の比率により測定される前記精製したRNA
    の純度が、少なくとも1.8である、請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 A260/A280の比率により測定される前記精製したRNA
    の純度が、少なくとも2.0である、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の方法を行うためのキットであって、該キ
    ットは、細胞溶解緩衝液、グアニジン塩、およびRNA含有沈殿物を収集するた
    めの濾過装置を含有する、キット。
  21. 【請求項21】 細胞からRNAを単離するシステムであって、該システム
    は、細胞溶解チャンバ、沈殿物コレクタ、カオトロピック塩の導入のためのポー
    トを含有する、システム。
  22. 【請求項22】 さらにカオトロピック塩リザーバーを含有する、請求項2
    1に記載のシステム。
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