JP2001524685A - 耐性表面を有する反射物 - Google Patents

耐性表面を有する反射物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は反射物に関し、この反射物は高い全反射能と機械的応力に対する耐性を有し、上に下記の要素が積層されている反射体を含む:a)機能性被覆、例えばワニス、b)反射性金属層と、任意に、この金属層の上に形成されていて例えばλ/2の光学的深さを有する一つまたは二つ以上の透明なセラミック層とからなる反射層構造。反射層構造は、表面層として保護層を有する。保護層は一般式がSiOx(xは1.1〜2.0の数を表す)の酸化ケイ素またはAl23の式を有する酸化アルミニウムであり、3nm以上の厚さを有する。保護層は下にある層を機械的応力から保護する。DIN58196によるふき取り試験において、保護層は、各々が100回のふき取りストロークからなる50回の試験サイクルの後に損傷を示さない。これらの反射物は、スクリーンを含むディスプレーユニットの照明、主照明、二次照明、ラスター照明、照明天井、または光偏向板のために反射物を用いることができるような、照明と電飾の分野において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、高い全反射能と機械的応力に対する耐性を有し、上に下記の要素が
積層されている反射体を含む反射物に関する: a)機能性被覆、 b)反射性金属層と複数の透明層からなる反射層構造。 本発明はまた、このような反射物の使用法に関する。
【0002】 用途に応じて、例えば高純度アルミニウムや99%以上(例えば99.5%) の純度のアルミニウムをベースとするAlMg合金のような高反射性材料からな
るストリップを製造することや、拡散反射や方向反射を生み出すロール表面を製
造することが、一般に知られている。また、方向反射(反射の度合い)を増大さ
せるために、そのようなストリップの表面を化学的または電解的に磨き、次いで
、表面に(例えば1.5μmの厚さの)保護層を陽極酸化によって付与することも
知られている。
【0003】 これらの公知の方法には、高純度アルミニウムをベースとする高純度で高価な
合金を用いなければならない、という不利な点がある。陽極酸化物層は反射の度
合いを低下させ、その結果、(特に酸化物層における)吸収と拡散光の散乱によ
って、全反射と方向反射の両者を低下させる。
【0004】 EP-A-0495755号によってアルミニウムの表面を有する物品が知られていて 、これはガス相から表面上に層構造を堆積させるのに適している。表面の陽極酸
化は不要であり、層構造は、例えば接着層(例えばセラミック層)、光反射層(
例えばアルミニウムのような金属層)、および一つまたはそれ以上の透明保護層
(例えばマグネシウム、チタン、またはプラセオジミウムの酸化物、窒化物、ま
たはフッ化物からなる層)を含むものとして記述されている。そのような層構造
は高度の反射を示す。しかし、そのような層構造は、機械的な影響に対して非常
に感受性が高いという欠点を有する。
【0005】 EP-A-0586943号は、アルミニウムをベースにしていて、このアルミニウム の上にゲル状膜がゾル-ゲル法によって堆積されている反射層の析出を記載して いる。反射は、酸化ケイ素、金属、二酸化ケイ素、および二酸化チタンの層から
なる層構造によって達成される。これには反射性のアルミニウム系材料が得られ
る可能性もある。EP-A-0586943号に記載されている層構造は機械的応力に望 ましい程度まで耐えられない。
【0006】 本発明の目的は、上述の不利益を避けることと、外からの機械的応力に対して
非感受性でふき取りに対する高い耐性によって特徴づけられる外側層を有する反
射物を提供することである。
【0007】 この目的は、保護層として一般式がSiOx(xは1.1〜2.0の数を表す) の酸化ケイ素、またはAl23の式を有する酸化アルミニウムを含み、これは3
nm(ナノメートル)以上の厚さを有し、表面上にある層としての前記保護層が下
にある層を機械的損傷から保護し、前記保護層がDIN58196によるふき取り試 験において各々が100回のふき取りストロークからなる50回の試験サイクル
の後に表面の損傷を示さないことを特徴とする反射層構造に係る本発明によって
達成される。
【0008】 本発明において、保護層は基本的に反射層の構造の中の透明な層に属する。 一つの有用な態様において、保護層の最小の厚さは3nmである。保護層の最大
の厚さは、例えば1000nmであり、好ましくは400nmである。別の態様にお
いて、保護層の厚さは好ましくは40nm以下である。特に、保護層の厚さは3〜
20nmである。本明細書において「nm」はナノメートルを表す。
【0009】 さらなる態様において、保護層の厚さはその光学的厚さ(または深さ)によっ
ても定義することができる。光学的厚さは好ましくは式 n・d=λ/2±40nm によって記述される。光学的厚さはまた、それのkによって表される倍数でもあ
る。ここでkは2、3、4、5、6、7、8、9、または10のような自然数で
ある。この式において、nは屈折率を表し、dは幾何学的な厚さである。記号λ
は反射した電磁放射線の波長の最大強度を表す。可視光の場合、λはおよそ55
0nmの範囲にある。
【0010】 ここで論じる反射体は、鉄、鋼、アルミニウム、またはアルミニウム合金のよ
うな金属、またはプラスチック、セラミック、またはガラスからなる少なくとも
一つの自由表面を有する全ての三次元物体である。これらの自由表面は、例えば
、98.3%以上の純度を有するアルミニウムであり、ある場合には例えば99.
0%以上、99.7%以上、99.9%以上、または99.95%以上の純度を有 するアルミニウムである。上述の純度のアルミニウムとは別に、この表面は合金
であってもよい。好ましい合金は、AA1000、AA3000、およびAA5000のシリ
ーズに属するものである。さらに好ましい合金は、例えば0.25〜5wt.%のマ
グネシウム、特に0.5〜4wt.%のマグネシウム、または0.2〜2wt.%のマン
ガン、または0.5〜5wt.%のマグネシウムと0.2〜2wt.%のマンガン、特に
例えば1wt.%のマグネシウムと0.5wt.%のマンガンを含有するもの、または 0.1〜12wt.%の銅、好ましくは0.1〜5wt.%の銅を含有するもの、または
0.5〜6wt.%の亜鉛と0.5〜5wt.%のマグネシウムを含有するもの、または
0.5〜6wt.%の亜鉛と0.5〜5wt.%のマグネシウムと0.5〜5wt.%の銅を
含有するもの、または0.5〜2wt.%の鉄と0.2〜2wt.%のマンガン、特に例
えば1.5wt.%の鉄と0.4wt.%のマンガンを含有するもの、またはAlMgS
i合金、またはAlFeSi合金である。さらなる例は、AlMgCu合金、例
えばAl99.85Mg0.8Cu、またはAlMg合金、例えばAlMg1であ
る。
【0011】 特に好ましい自由表面は、例えば、99.5%以上または99.85%以上の純
度を有するアルミニウムからなるもの、または0.5wt.%のマグネシウムまたは
1wt.%のマグネシウムを含有するアルミニウム合金からなるもの、または99 %の純度を有するアルミニウム、および5〜10wt.%のマグネシウム、特に7w
t.%のマグネシウム、および6〜12wt.%の銅、特に8wt.%の銅を含有するア
ルミニウム合金からなる表面である。特に、圧延が可能な全てのアルミニウム合
金も好ましい。
【0012】 反射体の例は、鋳造品と鍛造品、そして特に圧延製品であり、例えば薄片(ホ
イル)、ストリップ、板、シートであり、必要に応じて、曲げ加工、絞り加工、
冷間衝撃押出し加工、などによって成形できるものである。さらに、押出し体、
梁材、またはその他の形状を採用することもできる。対象の用途に応じて、反射
体の全体が金属、好ましくは上述のアルミニウムまたはアルミニウム合金であっ
てもよく、一部分だけ、または表面領域の一部分だけを金属にすることができる
【0013】 上述の金属、そして特にアルミニウムまたはアルミニウム合金は、複合体、例
えばAl被覆された鋼シートまたはAl被覆されたプラスチックのような、プラ
スチックまたは金属のような任意の材料からなる積層薄片または積層物のような
複合体の一部分または表面の一部分であってもよい。
【0014】 金属またはアルミニウムの表面は、例えば、圧延、鍛造、冷間衝撃押出し、押
出し、または鋳造と、それに続いての硬質材料による研削、研磨、表面ブラスチ
ング(噴射加工)等によって表面を化学的および/または機械的に変化させるこ
とによって作り出すことができる。好ましいものは、滑らかなロールまたは構造
化したロールを用いて形成した圧延表面である。
【0015】 好ましい反射体は、アルミニウムのシートまたはAl被覆した鉄または鋼のシ
ートであって、厚さが例えば0.2〜0.8mm、有用には0.3〜0.7mm、そして
好ましくは0.4〜0.5mmのものである。一例は、A4アルミニウムシートAl
99.5(純度99.5%)で厚さが0.5mmのものである。
【0016】 アルミニウムの表面はまた、化学処理または電気化学処理またはアルカリ洗い
処理に供してもよい。そのような磨き処理または洗い処理は陽極酸化の前に行な
われる。 アルミニウムの表面は、いかなる場所についても、例えば0.01〜5μm、好
ましくは0.01〜0.5μmの表面粗さRaを有するだろう。さらに好ましく有利
なRa粗さの値は0.01〜0.4μm、特に0.03〜0.06μmで、0.04μm が特に適している。表面粗さの特性RaはDIN規格4761〜4768のうちの少なく とも一つにおいて定義されている。
【0017】 本発明の反射物の場合、少なくとも一つの前処理層を、反射体と機能性被覆a
)の間に設けてもよい。 主として鉄系金属で製造された反射体の場合、前処理層は、リン酸塩処理また
はクロム酸塩処理または亜鉛めっきによって製造された層だろう。アルミニウム
で製造された反射体の場合、前処理層は、クロム酸塩処理またはリン酸塩処理ま
たは陽極酸化によって形成された層だろう。前処理層は好ましくは陽極酸化され
たアルミニウムからなり、これは反射体の表面上に直接アルミニウムから形成さ
れる。前処理層は、例えば少なくとも10nmの厚さを有し、有用には20nmであ
り、特に有用なのは少なくとも50nmの厚さであり、好ましくは少なくとも10
0nm、そして特に好ましくは少なくとも150nmである。前処理層の最大の厚さ
は例えば1500nmであり、好ましくは200nmであろう。従って、前処理層は
好ましくは100nm〜200nmの厚さを有する。
【0018】 例えば、前処理層は、再溶解層電解質または非再溶解層電解質中で形成された
陽極酸化物層である。前処理層はまた、黄色クロム酸塩の層、緑色クロム酸塩の
層、リン酸塩の層、またはTi、Zr、F、Mo、またはMnの元素のうちの少
なくとも一つを含有する電解質中で形成されたクロムを含まない前処理層であっ
てもよい。
【0019】 機能性被覆a)は反射体の上に直接、または(存在すれば)前処理層の上に堆
積される。陽極酸化物層の場合、陽極酸化によって形成された酸化アルミニウム
の層が機能性被覆を形成するだろう。 機能性被覆a)の厚さは例えば0.5〜20μm、有用には1〜20μm、好ま しくは2〜10μm、そして特に好ましくは2〜5μmである。陽極酸化によって
形成された酸化アルミニウムの層が機能性被覆a)を形成する場合、その厚さは
、上述したように、20〜1500nmである。
【0020】 機能性被覆a)は例えば、ゾル-ゲル法を用いて堆積されたゲル状膜である。 さらなる機能性被覆a)はラッカーまたはポリマー、好ましくは耐真空性のラッ
カーおよびポリマー、ポリエステル、エポキシ、ポリカーボネート、アクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンなどである。
【0021】 ゲル状膜は例えば、金属化合物の有機官能性シランを含む被覆であり、これは
例えば下記のようにして形成されたものである。 A)下記の成分の液圧縮合(hydraulic condensation)によって、所望により縮
合触媒および/または通常の添加剤の存在下で得られたもの: 1.式(II)を有する化合物からなる少なくとも1種の架橋性の有機官能性シラ
ン: R'''mSiX(4-m) (II) ここで、基X(同じものであるか、あるいは異なるもの)は、水素、ハロゲン、
アルコキシ、アシルオキシ、アルキルカルボニル、または−NR''2(R''=H
および/またはアルキル)を表し、ラジカルR'''(同じものであるか、あるい は異なるもの)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールア
ルキル、アルキルアリール、アリールアルケニル、アルケンアリール、アリール
アルキニル、またはアルキニルアリールを表し、ここで、これらのラジカルはO
原子またはS原子または基−NR''およびハロゲンの基からの1種またはそれ以
上の置換基によって介在されることがあり、また所望によって、置換されたアミ
ノ、アミド、アルデヒド、ケト、アルキルカルボニル、カルボキシ、メルカプト
、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、スルホン酸、ホス
ホン酸、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、エポキシ、またはビニルの各基を
含有することがあり、mは1、2、または3の値をとり、および/またはそれか
ら誘導されたオリゴマーを伴い、これによってラジカルR'''および/または前 記置換基は架橋性のラジカルまたは置換基であり、その量は(モノマーの)出発
成分の総モル数に対して10〜95mol.%である。
【0022】 2.一般式(III)を有する少なくとも1種の金属化合物: MeRy (III) ここで、MeはAl、Zr、Tiからなる群からの金属であり、yはアルミニウ
ムの場合は3で、TiとZrの場合は4で、ラジカルR(同じものであるか、あ
るいは異なるもの)は、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アシルオキシ、また
はヒドロキシを表し、これらのグループは部分的にまたは全部がキレート配位子
によって置換されることがあり、および/または、オリゴマーおよび/または、
所望により、無機酸または有機酸の錯体アルミニウム塩を伴い、それらの量は(
モノマーの)出発成分の総モル数に対して5〜75mol.%である。
【0023】 3.所望により、式(I)を有する少なくとも1種の非架橋性有機官能性シラン
: R'mSiX(4-m) (I) ここで、基X(同じものであるか、あるいは異なるもの)は、水素、ハロゲン、
ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、アルキルカルボニル、または−NR''
2(R''=Hおよび/またはアルキル)を表し、ラジカルR'(同じものである か、あるいは異なるもの)は、アルキル、アリール、アリールアルキル、または
アルキルアリールを表し、ここで、これらのラジカルはO原子またはS原子また
は基−NR''およびハロゲンの基からの1種またはそれ以上の置換基によって介
在されることがあり、また所望によって、置換されたアミド、アルデヒド、ケト
、アルキルカルボニル、カルボキシ、シアノ、アルコキシ、アルコキシカルボニ
ルの各基を含有することがあり、mは1、2、または3の値をとり、および/ま
たはそれから誘導されたオリゴマーを伴い、その量は(モノマーの)出発成分の
総モル数に対して0〜60mol.%である。
【0024】 4.所望により、周期律表の主族Ia〜Va(アルミニウムを除く)または副族
IIb、IIIb、Vb〜VIIIbの元素のうちの1種またはそれ以上の低揮発性の酸 化物であって、反応媒体中に可溶性であり、および/または、これらの元素のう
ちの1種のものの1種またはそれ以上の化合物は、反応条件下で、低揮発性の酸
化物を形成し、その量は(モノマーの)出発成分の総モル数に対して0〜70mo
l.%である。
【0025】 および、 B)この加水分解縮合物に有機質プレポリマーが添加され、それによってラジカ
ルR'''の反応性で架橋性の基および/またはラジカルR'''上の架橋性の置換基
がプレポリマーの上に架橋することができて、このプレポリマーが(モノマーの
)出発成分の総モル数に対して2〜70mol.%の量で添加される。
【0026】 C)このようにして得られた被覆溶液が基体の上に、特に反射体またはその上の
前処理層の上に堆積され、次いで硬化される。 ゲル状膜の形の機能性被覆a)に関するさらなる詳細と情報は、EP-A06108
31号およびEP-A0358011号において見いだされる。
【0027】 上述のシランは、ケイ素の代わりにチタン、ジルコニウム、またはアルミニウ
ムを含有する化合物で置換することができる。このようにして機能性被覆の硬度
、密度、および屈折率を変えることができる。機能性被覆の硬度はまた、例えば
無機質のネットワークを形成して硬度と熱安定性を制御するか、または有機質の
ネットワークを用いて弾性を制御することによって、制御することができる。機
能性被覆は、無機質ポリマーと有機質ポリマーの間に設けることができるが、こ
れは、アルミニウムの基体の上に、例えばゾル-ゲル法を介してアルコキシド、 主としてケイ素、アルミニウム、チタン、およびジルコニウムのアルコキシドの
特定の加水分解と縮合によって、堆積される。このプロセスにおいて、無機質の
ネットワークが形成されて、そして、適当な誘導された珪酸エステルを介して、
ネットワークの中に追加の有機質の基が組み込まれて、この有機質基は一方では
機能性の目的で用いられ、他方では明確な有機質のポリマー系を形成するために
用いられる。さらに、ゲル状膜は、アミンと有機的に改質されたセラミックとの
カテホリック堆積(catephoric deposition)の原理を用いて電気浸漬によって 堆積させることもできる。
【0028】 上述のシランまたは上述のラッカーとしての機能性被覆a)は、浸漬、はけの
使用、ロールによる堆積、遠心力の使用、スプレー、いわゆるコイル被覆、など
によって、反射体の上に直接または前処理層の上に堆積させることができる。
【0029】 反射体の陽極酸化した表面を機能性被覆a)で被覆した後、被覆を硬化するこ
とができる。硬化は放射線によって、例えばUV照射、電子ビーム照射、または
レーザービーム照射および/または高温において、実施することができる。温度
は、対流によって、または赤外線および/または紫外線照射のような熱輻射によ
って、または対流とUV照射および/またはIR照射の組み合わせによって、ま
たは熱空気のような熱ガスを用いることによって、上げることができる。機能性
被覆の下の層、例えばアルミニウム層のような金属層において測定される温度は
110℃以上、有用には150℃以上、そして好ましくは150℃〜240℃で
ある。クリヤラッカー(透明ラッカー)については、これらの温度は例えば23
0℃〜240℃であることがある。この高温は反射体に、例えば10〜120分
間適用される。対流加熱は有用には、加熱したガス、例えば空気、窒素、または
これらの混合物を適用することによって実施することができる。
【0030】 機能性被覆a)は表面の平坦化または平滑化をもたらす。例えば0.01μm未
満、好ましくは0.02μm未満のRa値が達成される。表面粗さRaはDIN規格
4761〜4768のうちの少なくとも一つにおいて定義されている。
【0031】 機能性被覆a)は単一層であるか、または複層、例えば二重層、三重層、その
他である。二重層または三重層のような複層は、それらの全てが同じ材料からな
るか、または異なる材料からなり、それらの各々は機能性被覆a)について上述
した材料から選択される。二重層被覆、三重層被覆、およびその他の被覆は、例
えば、第一層を堆積し、この第一層を予備硬化または硬化し、第二層を堆積し、
そしてこの第二層を硬化することによって形成することができる。単に予備硬化
された第一層は第二層とともに硬化することができる。第三層が堆積される場合
、第一層と第二層を硬化するかまたは予備硬化し、そして第三層についてだけ硬
化を行うこともでき、あるいは下の層の硬化を(このことが必要であるとして)
第三層の硬化とともに行うことができる。同様のことが、さらなる層、例えば第
四層などに適用される。予備加熱には、乾燥すること、熱または放射線の作用に
よる予備乾燥、または放射線または熱処理の適用などの処理が含まれる。二重層
または三重層の有用な厚さは上述の範囲である1〜20μmであり、このとき各 々の堆積層は例えば2〜5μmの厚さを有するだろう。
【0032】 反射層構造b)は、例えばアルミニウム、銀、金、クロム、ニッケル、または
合金(例えば主としてこれらの金属のうちの少なくとも1種を含むもの)のよう
な反射層を含む。反射層の厚さは、例えば10〜200nm(ナノメートル)であ
る。一般に、反射層は機能性被覆a)の上に直接、または中間の結合層の上に付
加される。
【0033】 さらに、反射層構造b)は複数の透明層を含む。透明層は反射層の上に堆積さ
れる。例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の透明層(こ
れには保護層は含まれない)が、各々の層についての光学的厚さに関するλ/2 の式を有利に満足し、このとき特に、これらの透明層の各々はλ/4の厚さを有 する二つの層からなる二重層である。各々の透明層のλ/2の式を有する光学的 厚さは±40nmで変化するだろう。好ましいのは単一の透明層であり、また2、
3、あるいはそれよりも多くの透明層も好ましく、これらは同じであるかまたは
異なる材料からなり、このとき透明層の各々はλ/2±40nmの光学的厚さを有 し、特に、二重層の厚さは2・λ/4である。保護層(これも透明である)は、上
述の(単数または複数の)透明層の上に、最上層すなわち表面の層として堆積さ
れる。λは反射する電磁放射線の波長の最大強度に相当する。
【0034】 透明層の材料は次に挙げる元素の酸化物、窒化物、フッ化物、硫化物などから
なるか、またはこれらを含む:アルカリ金属(例えばLi、Na、K)、アルカ
リ土類金属(例えばMg、Ca、Sr、Ba)、半金属(例えばSi)、遷移金
属(例えばSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Y、Zr、Nb、
Te、Ru、Pd、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt)、ランタノイド
(例えばLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Dy、Yb、Lu)。次のものも挙げ
られる:SiOx(xは1.1〜2.0を表し、好ましくは1.8である)、Al23、MgF2、TiO2、B23、Be酸化物、ZnO、SnO2、インジウム- スズ酸化物(ITO)、CdS、CdTe、ハフニウム酸化物、およびジルコニ
ウム酸化物。好ましくは、保護層を除く透明層のうちの少なくとも一つは、保護
層自体とは異なる材料を呈する。
【0035】 λ/2±40nmの光学的厚さを有する一つのまたは複数のまたは全ての透明層 は二重層である場合があり、二つの層の各々はλ/4の光学的厚さを有する。二 つの層のうちの各々がλ/4の光学的厚さを有する二重層は、光学的厚さがλ/4
の低屈折率層と光学的厚さがλ/4の高屈折率層であるのが好ましい。二重層は 、特に好ましくは、二つの層すなわち光学的厚さがλ/4の第一の層と第二の層 からなる、すなわちSiO2またはMgF2からなり光学的厚さがλ/4で低屈折 率の第一層と、Ti酸化物またはTi,Pr酸化物からなり光学的厚さがλ/4で
高屈折率の第二層からなる。
【0036】 従って、相境界での平行反射によって屈折の度合いを強化するためには、光学
的厚さがλ/2の一つ、二つ、またはそれ以上の透明層を、異なる屈折率を有す る材料を用いて光学的厚さがλ/4の二つの透明層から形成することができる。 光学的厚さがλ/4の個々の透明層は典型的には、30nmから、好ましくは40n
mから、200nmまでの厚さのものである。光学的厚さがλ/4の二つの層からな
る光学的厚さがλ/2の透明層の一例は、SiO2、MgF2などからなり光学的 厚さがλ/4で低屈折率の層と、Ti酸化物、Ti,Pr酸化物、タンタル酸化物
などからなり光学的厚さがλ/4で高屈折率の層を含むものである。
【0037】 同様に好ましいものは、反射層を有する反射層構造b)であって、反射層の上
に一つまたは二つの透明層があり、これらの透明層の各々はλ/4すなわち光学 的厚さがλ/2の二重層の形態であり、透明層の表面上には保護層があって、こ の保護層は一般式がSiOx(xは1.1〜2の数)の酸化ケイ素または酸化アル
ミニウムからなり、保護層の厚さが3nm以上のものである。
【0038】 同様に好ましいものは、反射層を有する反射層構造であって、反射層の上に光
学的厚さがλ/4で低屈折率の透明層があり、そしてこの透明層の上に光学的厚 さがλ/4で高屈折率の透明層があり、表面上に保護層があって、この保護層は 一般式がSiOx(xは1.1〜2の数)の酸化ケイ素または酸化アルミニウムか
らなり、保護層の厚さが3nm以上のものである。さらに高度の反射は、低屈折率
と高屈折率を交互に有する複数の二重層2・λ/4を用いて得られる場合がある。
【0039】 従って、本発明は、反射物であって、反射体と、所望によりこの反射体の上に
堆積されているかまたは反射体自体から形成された前処理層と、この前処理層の
上に堆積された機能性被覆と、この機能性被覆の上にある反射層構造とを有する
ものを含む。反射層構造はそれ自体が反射層をなし、これは通常は機能性層の上
にある。一つの態様においては、反射層の上に光学的厚さがλ/2の一つまたは 二つ以上の透明層があり、さらにこの透明層は保護層によって被覆されている。
従って、保護層として説明されている層は常に反射物の最も外側にある層であり
、開放されていて、機械的な影響に直接さらされる。
【0040】 反射層構造b)における全てのまたは個々の層は、反射体の上に、またはこの
反射体の上の前処理層の上に、例えば、真空中での気相沈着(物理蒸着、PVD
)、熱蒸着、イオン化を用いるかまたは用いない電子ビーム蒸着、スパッター、
特にマグネトロンスパッター、プラズマ重合、または(プラズマを用いるかまた
は用いない)化学気相沈着(化学蒸着、CVD)によって堆積させることができ
る。堆積させるための他の方法は、ゾル-ゲル法で製造された溶液を用いるラッ カー塗りまたは浸漬と、それに続く乾燥、火炎熱分解法、またはSiO2を用い る火炎被覆である。例えばSiO2を用いる火炎被覆によってPVD層を付加す ることもできる。
【0041】 反射層または反射層構造を下記の工程を含む一連のプロセスによって表面上に
堆積させることができる:光反射層、特に金属層を堆積させる第一の工程として
、所望によって脱脂と洗浄を行い、被覆すべき表面を有する物品を真空装置の中
に装填し、例えばスパッター、グロー放電などによって洗浄し、そして透明層を
堆積させる第二の工程を実施し、そして所望により第二、第三、さらにそれ以上
の透明層を堆積させる第三、第四、などの工程を実施し、そして被覆された物品
を真空装置から取り出す。
【0042】 反射層は、電解プロセスまたは湿式化学プロセスによっても形成することがで
きる。透明層、そして特に保護層は、ゾル-ゲル法で製造されるゲル状膜とする ことができる。透明層、そして特に保護層は、火炎熱分解法によって製造するこ
ともできる。層構造の中の個々の層について異なる方法を用いることもできる。
【0043】 例えば、薄片(ホイル)、ストリップ、またはシートのような圧延製品の場合
、あるいはアルミニウム層を有する積層体の場合、個々の被覆または好ましくは
全ての被覆は、一般にいわゆるストリッププロセスまたは連続プロセス(コイル
被覆としても知られる)を用いて連続的な方法で、堆積または沈積させる。前処
理層を製造するために、例えばアルミニウムの陽極酸化法を用いることができる
。また、機能性被覆a)例えばゾル-ゲル層を連続的な方法で堆積させることが でき、この場合、被覆されるべき表面上にゾルが、浸漬、スプレーなど、あるい
はコイル被覆によって堆積され、それに続いて、放射線照射および/または連続
熱処理炉内での熱処理によって乾燥されあるいは硬化される。最後に、反射層b
)を蒸着やスパッターなどによって堆積させることができ、これらは真空中など
で行われる。
【0044】 反射体上の反射層b)の構造は、特に、波動および/または粒子の形での電磁
放射線またはエネルギーを反射し、有用には光学範囲の、そして好ましくは可視
光の波長を有する放射線を反射し、特に400〜750nmの波長の波動を反射す
る。
【0045】 本発明に従う反射層構造を有する表面を有する本発明の反射物は、例えば、電
磁放射線、特に光学範囲の電磁放射線について、優れた反射特性を示す。光学範
囲には、例えば赤外線放射線の範囲、可視光の範囲、紫外線の範囲などが含まれ
る。好ましい適用範囲は電磁放射線の範囲であり、従って可視光の範囲である。
【0046】 放射線の反射は、表面に応じて、方向反射、散乱反射、またはこれらの組み合
わせであろう。従って、本発明の反射物は、例えば放射線源または光学装置のた
めの反射物として適している。そのような放射線源とは、例えば、ランプ(例え
ば作業場のためのランプ)、主照明、二次照明、管状蛍光灯、光誘導要素、照明
天井、光偏向板、または熱放射体である。反射物はまた、例えば鏡、光学装置の
内鏡、ランプ、または熱放射体である。
【0047】 反射体上の反射層構造b)は、特に、被覆された表面が(DIN5036に従って
測定して)通常90%以上、特に94%〜96%以上の全反射を示す反射物をも
たらす。 本発明に従う反射物は、例えばふき取りに対する優れた耐性と高い硬度を示す
。ふき取りに対する耐性は、例えばDIN58196に従って測定することができる 。DIN58196に従う方法を要約すれば、フェルトタイプのスタンプを用いて試 料に対して4.5N(約450gに相当)の力が、120mmの長さにわたって7 4秒間に100回(1.3Hz)加えられる。この試験サイクルは20回、50 回、および80回繰り返される。次いで試料が評価される。1〜5の尺度におい
て、1の値は表面に損傷がないことを表し、2はライトボックス内での特定の光
の下で観察される擦過痕を意味し、3は昼光下で観察される擦過痕を意味し、4
は全領域で認められる顕著な擦過痕を意味し、そして5は表面全体で認められる
非常に顕著な擦過痕を意味する。
【0048】 例えば薄片(ホイル)、ストリップ、またはシートの形の反射物は成形可能で
あり、従って亀裂をほとんど見つけることができない。本発明に従う反射体は、
機械的損傷(例えば引っ掻き硬度または摩耗)のような機械的な作用に対する良
好な保護を示し、従って、特にふき取りに対する高い耐性を示す。機械的な損傷
は、例えば、表面すなわち反射層を、洗浄装置と表面の間に捕捉された塵や砂な
どによって、あるいはちり払い器、ワイパー、ブラシなど洗浄装置自体によって
洗浄することによって生じ得る。
【0049】 本発明の範囲はまた、機械的な攻撃に対する耐性を有し、光学範囲での放射線
すなわち昼光、人工光、熱輻射線、可視光、紫外線などの反射について高い全反
射能を有する表面を有する反射物の使用法も包含する。特に重要なのは、可視光
、特に(紫外線を含む)昼光または人工光を反射するための反射物の使用である
。本発明に従う反射物は、例えば、スクリーンを含むディスプレーユニットが用
いられている作業場のためのランプ、主照明、二次照明、管状蛍光灯、光誘導要
素、照明天井、または光偏向板などにおける反射物のような、照明技術または電
飾技術における反射物または照明要素として適している。
【0050】 実施例 試験のために、アルミニウムまたはその合金からなる種々の試料が、陽極酸化
によって前処理され、幾つかのものについては脱脂だけを行い、次いでラッカー
で被覆された。PVD法を用いて反射層構造がラッカーの上に堆積された。反射
層構造は次のものを順に含む:50nmの厚さの反射性アルミニウム層と、この層
の上に堆積されたλ/4の光学的厚さを有する酸化ケイ素の層と、次いで堆積さ れたλ/4の光学的厚さを有する酸化チタンの層。本発明に従って、最上表面の 上に保護層が、これもPVD法を用いて堆積され、これによって5〜10nmの厚
さのSiO2層が形成された。比較のために用いられた実施例においては、保護 層は形成されなかった。全ての試料がDIN58196に従うふき取り試験に供され て、ふき取りに対する耐性が評価された。本発明に従う試料は、各々100スト
ロークを含む50回の試験サイクルの後に評価された。比較試料はふき取り試験
の間にかなり早く劣化したので、3以上から5までの値に達したサイクルの数が
与えられている。試験の配合と得られた値が下の表に示されている。下の表から
、保護層によって、ふき取りに対する耐性においてかなりの改善がもたらされた
ことがわかる。各々100ストロークを含む50回のサイクルのときに試験を中
断した後、本発明に従う全ての試料は依然として表面が損傷されておらず、1の
評価値が得られた。一方、比較のために用いられた試料は著しく損傷し、10〜
20サイクルに達する前に既にかなり損傷を受けて、3またはそれよりも悪い評
価値が得られた。
【0051】
【表1】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年11月13日(1999.11.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】 本発明は、高い全反射能と機械的応力に対する耐性を有し、上に下記の要素が
積層されている金属からなる反射体を含む反射物に関する: a)ゲル状膜、ラッカー、またはポリマーからなり、0.5〜20μmの厚さの機 能性被覆、あるいはアルミニウムからなる反射体の場合、反射体の表面上にある アルミニウムから直接形成された陽極酸化アルミニウムからなり、10〜150 0nmの厚さの機能性被覆、および b)反射層と複数の透明層からなる反射層構造。 本発明はまた、このような反射物の使用法に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 EP-A-0586943号は、アルミニウムをベースにしていて、このアルミニウム の上にゲル状膜がゾル-ゲル法によって堆積されている反射層の析出を記載して いる。反射は、酸化ケイ素、金属、二酸化ケイ素、および二酸化チタンの層から
なる層構造によって達成される。これには反射性のアルミニウム系材料が得られ
る可能性もある。EP-A-0586943号に記載されている層構造は機械的応力に望 ましい程度まで耐えられない。 WO97/01775号は、湾曲した反射物であって、ガラスからなる反射体を含んで いて、この反射体の上にケイ素またはケイ素とステンレス鋼からなる主層が設け られていて、その上に反射性金属層があり、この金属層が例えば窒化ケイ素から なる保護層によって被覆されている反射物を記載している。 EP-A-0456488号によって公知の反射物は、基体を有していて、この基体の 上に反射層が設けられていて、次の層構造は高屈折率の層と低屈折率の層からな り、反射層は基体上に直接堆積されているか、または誘電性の層の上に堆積され ている。前記の層構造は保護層によって被覆されていてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 ここで論じる反射体は、鉄、鋼、アルミニウム、またはアルミニウム合金のよ
うな金属からなる少なくとも一つの自由表面を有する全ての三次元物体である。
これらの自由表面は、例えば、98.3%以上の純度を有するアルミニウムであ り、ある場合には例えば99.0%以上、99.7%以上、99.9%以上、また は99.95%以上の純度を有するアルミニウムである。上述の純度のアルミニ ウムとは別に、この表面は合金であってもよい。好ましい合金は、AA1000、A
A3000、およびAA5000のシリーズに属するものである。さらに好ましい合金は
、例えば0.25〜5wt.%のマグネシウム、特に0.5〜4wt.%のマグネシウム
、または0.2〜2wt.%のマンガン、または0.5〜5wt.%のマグネシウムと0
.2〜2wt.%のマンガン、特に例えば1wt.%のマグネシウムと0.5wt.%のマ ンガンを含有するもの、または0.1〜12wt.%の銅、好ましくは0.1〜5wt.
%の銅を含有するもの、または0.5〜6wt.%の亜鉛と0.5〜5wt.%のマグネ
シウムを含有するもの、または0.5〜6wt.%の亜鉛と0.5〜5wt.%のマグネ
シウムと0.5〜5wt.%の銅を含有するもの、または0.5〜2wt.%の鉄と0. 2〜2wt.%のマンガン、特に例えば1.5wt.%の鉄と0.4wt.%のマンガンを 含有するもの、またはAlMgSi合金、またはAlFeSi合金である。さら
なる例は、AlMgCu合金、例えばAl99.85Mg0.8Cu、またはAl
Mg合金、例えばAlMg1である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 特に好ましい自由表面は、例えば、99.5%以上または99.8%以上または
99.85%以上の純度を有するアルミニウムからなるもの、または0.5wt.% のマグネシウムまたは1wt.%のマグネシウムを含有するアルミニウム合金から なるもの、または99%の純度を有するアルミニウム、および5〜10wt.%の マグネシウム、特に7wt.%のマグネシウム、および6〜12wt.%の銅、特に8
wt.%の銅を含有するアルミニウム合金からなる表面である。特に、圧延が可能 な全てのアルミニウム合金も好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 反射体の例は、鋳造品と鍛造品、そして特に圧延製品であり、例えば薄片(ホ
イル)、ストリップ、板、シートであり、曲げ加工、絞り加工、冷間衝撃押出し
加工、などによって成形できるものである。さらに、押出し体、梁材、またはそ
の他の形状を採用することもできる。対象の用途に応じて、反射体の全体が金属
、好ましくは上述のアルミニウムまたはアルミニウム合金であってもよく、一部
分だけ、または表面領域の一部分だけを金属にすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AT ,AU,BA,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KG,KR ,KZ,LT,LU,LV,MD,MK,MN,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SE,SG,S I,SK,TJ,TM,TR,UA,US,UZ,YU (71)出願人 Badische Bahnhofstr asse 16, CH−8212 Neuha usen am Rheinfall,S witzerland (72)発明者 キリン,レナト スイス国ツェーハー−8240 タユンゲン, ツィールハグヴェーク 28 (72)発明者 フックス,ロマーン スイス国ツェーハー−8200 シャッフハウ ゼン,リートシュトラーセ 81 Fターム(参考) 2H042 DA02 DA08 DA10 DA14 DA15 DA18 DC02 DC04 DE03 DE04 DE08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高い全反射能と機械的応力に対する耐性を有し、上に下記の
    要素が積層されている反射体を含む反射物: a)機能性被覆、および b)反射性金属層と複数の透明層からなる反射層構造、 そして、前記反射層構造は、一般式がSiOx(xは1.1〜2.0の数を表す )の酸化ケイ素、またはAl23の式を有する酸化アルミニウムを含み、これは
    3nm(ナノメートル)以上の厚さを有し、表面上にある層としてのこの保護層が
    下にある層を機械的損傷から保護し、前記保護層がDIN58196によるふき取り 試験において各々が100回のふき取りストロークからなる50回の試験サイク
    ルの後に表面の損傷を示さないことを特徴とする。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の反射物であって、前記保護層の最大厚さは
    400nm以下であり、好ましくは40nm以下であることを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の反射物であって、前記保護層の厚さは3〜
    20nmであることを特徴とする。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の反射物であって、前記保護層の最大厚さは
    λ/2±40nmの式を有する光学的厚さに相当し、ここでλ/2=n・dであり、 nは前記保護層の材料の屈折率であり、dはこの層の幾何学的な厚さであり、λ
    は反射した電磁放射線の波長の最大強度に相当する、ことを特徴とする。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の反射物であって、前記保護層はSiOxの 一般式(xは1.1〜2.0の数であり、通常は1.8である)を有する酸化ケイ 素であることを特徴とする。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の反射物であって、前記保護層は、ゾル-ゲ ル法によって堆積されたゲル状膜、または真空中で堆積された薄膜、またはプラ
    ズマ堆積された薄膜、または火炎熱分解法によって形成された膜であることを特
    徴とする。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の反射物であって、前記反射層構造は金属質
    の反射層を有し、この反射層の上にλ/2±40nmの光学的厚さを有する1、2 、3、4、5、6、7、8、9、または10の透明層が配置されていて、これら
    の透明層の各々はλ/4の厚さの二つの層からなる二重層であり、透明層の上に は保護層が堆積されていて、この保護層は一般式がSiOx(xは1.1〜2の数
    )の酸化ケイ素または式がAl23の酸化アルミニウムからなる層の形態であり
    、そして保護層は3nm以上の厚さを有する、ことを特徴とする。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の反射物であって、前記二重層における二つ
    の層の各々はλ/4の厚さを有し、そして厚さがλ/4で低屈折率の層と厚さがλ
    /4で高屈折率の層からなることを特徴とする。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の反射物であって、前記二重層における二つ
    の層の各々はλ/4の厚さを有し、そして厚さがλ/4であるかまたはSiO2ま たはMgF2からなる低屈折率の層と、厚さがλ/4であるかまたはチタン酸化物
    、Ti,Pr酸化物またはタンタル酸化物からなる高屈折率の層からなることを 特徴とする。
  10. 【請求項10】 人工光および昼光のための反射物または光誘導要素として
    の請求項1に記載の反射物の使用方法。
  11. 【請求項11】 照明技術および電飾技術における、スクリーンを含むディ
    スプレーユニットが用いられている作業場のためのランプ、主照明、二次照明、
    管状蛍光灯、照明天井、または光偏向板における反射物としての請求項10に記
    載の反射物の使用方法。
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