JP2001523297A - ポリスチレン樹脂の臭素化方法 - Google Patents

ポリスチレン樹脂の臭素化方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は全Cl-含量が100ppm以下であり、臭素含量が68重量%より多く、加水分解可能なハロゲン化物含量が6,000ppm以下の、熱的に安定な臭素化ポリスチレンに関する。本発明の臭素化ポリスチレンは原料のポリスチレンに対比すると重合体の交叉結合または重合鎖の開裂を殆どまたは全く示さない。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリスチレン樹脂の臭素化方法 関連出願 本出願は1996年9月26日付けの同時係属出願された米国特許願08/7 27,341号の一部継続出願である。 本発明の背景 本発明は熱可塑性組成物中の燃焼遅延剤として使用するのに特に適した新規か つ高品質の臭素化ポリスチレンに関する。 臭素化ポリスチレンは熱可塑性材料、例えばポリブチレンテレフタレート、ポ リエチレンテレフタレートおよびナイロン中に使用される燃焼遅延剤として完全 に定着している。最近その用途をシンジオタクティックポリスチレンおよびポリ シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートに拡張することに興味が示されてい る。一般に臭素化ポリスチレンは、溶媒(例えばジクロロエタン)およびルイス 酸触媒の存在下において、ポリスチレンと臭素化剤(例えば臭素または塩化臭素 )を反応させることにより製造される。この広い意味において従来法では、低コ ストでしかも高性能の臭素化ポリスチレンを得ることに努め、幾つかの方法が開 発されている。低コストについては自明であろう。性能は臭素含量(一般に60 〜67重量%が好適である)、溶液の色(ΔE=20〜35)および塩素含量( 最高1.5重量%)によって予測される。選択された方法が、製造された特定の 臭素化ポリスチレンを、従ってその品質を決定する。 臭素および塩素の含量、並びに色(そう信じられている)が、考えら れている特定の臭素化ポリスチレンの構造の特性である。臭素の含量は(1)重 合体の芳香族部分に置換した臭素、(2)重合体のアルキル部分、例えば重合体 の骨格部分に置換した臭素、または重合体の芳香族部分のアルキル化の結果存在 する臭素、および(3)存在するイオン性の臭素、例えば臭化ナトリウムの臭素 の合計に適用される。アルキル化の反応はルイス酸触媒によって接触され、アル キル化剤として反応溶媒(通常炭素数1〜3のジハロゲン化アルカン)を使用す る。本発明明細書において(1)についての臭素を芳香族臭化物と呼び、(2) についての臭素はアルキル臭化物と呼ぶことにする。イオン性の臭素(以下イオ ン性臭化物と呼ぶ)は臭素含量に寄与することができるが、其の寄与はほとんど の場合常に小さいので重要ではない。イオン性臭化物は重合体構造の一部ではな く、臭素含量を測定する前に普通は臭素化重合体生成物から殆ど完全に洗い流さ れる。 臭素化ポリスチレンの色もまた重合体の構造によるものであり、何等かの別の 不純物に由来するものではないと考えられている。色は上記のアルキル臭化物お よび/または下記に説明するような芳香族部分に置換したアルキル塩化物置換基 によって生じ得る。 塩素含量は、臭素と同様に芳香族塩化物および/またはアルキル塩化物として 重合体構造の一部になっている塩素に起因する。臭素化剤として塩化臭素を使用 することが塩素含量に対する寄与の最大の原因である。 普遍的な前提として、臭素化ポリスチレンは最低限度のアルキル臭化物および /またはアルキル塩化物、即ちアルキルハロゲン化物を含んでいることが好適で ある。これらのハロゲン化物は芳香族ハロゲン化物ほど熱的に安定でなく、通常 の最終的な処理条件下において容易にハロゲ ン化水素、例えばHBrまたはHClに変化するので望ましくない。ハロゲン化 水素は水分が存在すると金属製の処理装置を激しく腐食する。またある種のアル キルハロゲン化物によって影響されると考えられている色の原因になる。殆どす べての芳香族臭化物(ar−臭化物)を有する臭素化ポリスチレンが望ましい燃 焼遅延性を有している。何故ならば処理温度において臭素は芳香族部分から離れ ず、近づいてくる燃焼波面の近傍のような非常に高温において離脱するからであ る。 これらのハロゲン化物が芳香族ハロゲン化物またはアルキルハロゲン化物のい ずれとして存在するかには無関係に、臭素化ポリスチレンの全塩素含量を最低に することが望ましい。塩素は臭素ほど燃焼遅延成分として効果はなく、また安定 でもないからである。 不幸にして臭素化ポリスチレンの従来の製造法においては、芳香族性臭素の含 量を高くし、同時にアルキルハロゲン化物の含量および塩素の含量を低くするこ とを望むのは不可能である。従来法において、優れた臭素化ポリスチレンを製造 できると主張する多くの方法が提供されているが、実際にはいずれもその目的を 達成できないことが示されている。米国特許4,200,703号、同4,35 2,909号、同4,975,496号および同5,532,322号参照のこ と。実際に行われた実験であると報告されているこれらの特許の実施例を総括す ると、高い臭素含量、例えば68重量%以上の臭素含量は得られず、アルキル性 臭素含量として臭素化ポリスチレンの全重量に対し例えば6,000ppm以上 の高い値にならない限り、臭素含量は遥かに低い値しか得られないことが示され た。[アルキル臭化物およびアルキル塩化物は芳香族ハロゲン化物に比べ容易に 加水分解されるから、一般に当業界において はそれぞれ加水分解可能な臭化物および加水分解可能な塩化物として考えられ、 そのように限定されている。臭素化ポリスチレン重合体の加水分解可能なハロゲ ン化物(臭化物および塩化物)の含量を決定する方法を下記に述べる。本明細書 においてはアルキルハロゲン化物、アルキル臭化物およびアルキル塩化物はそれ ぞれ加水分解可能なハロゲン化物、加水分解可能な臭化物および加水分解可能な 塩化物と呼ぶことにする。] さらに、従来法の臭素化ポリスチレンは高い熱的安定性を示さない。従来法の 重合体は、熱重量分析(TGA)にかけた場合、336℃よりも低い温度におい て1%の重量減を示し、約300℃の温度で大部分が1%の重量減を示す。臭素 化ポリスチレンを熱可塑性組成物と配合し、高温の処理温度をかけようとする場 合、熱的安定性が低いことは望ましくない。 さらにまた、臭素化ポリスチレンを製造する従来法では重合鎖が著しく開裂す ることが示されている。この開裂の結果生成する臭素化ポリスチレンのMwは、 ゲル透過クロマトグラフ法で測定して、臭素化ポリスチレンのMwの理論的計算 値よりも著しく低い。この計算は臭素化ポリスチレン生成物の臭素含量(重量% )および反応開始時におけるポリスチレン反応原料のMwを基礎にしている。生 成した臭素化ポリスチレンのMwの実際の値と理論値との値が、GPC法の±誤 差範囲である程近いことが有利である。何故ならこの二つの値が近いことは重合 体の開裂が少ないことを示しているからである。開裂によって臭素化ポリスチレ ン中のアルキル末端基が増加し、このようなアルキル末端基は上記の望ましくな い加水分解可能なハロゲン化物が容易に生成する場所となるから、開裂の程度は 最低限度に抑制しなければならない。 従って本発明の目的は、熱的に安定な臭素化ポリスチレンを提供することであ る。本発明の他の目的は、少なくとも68重量%の臭素を含み、その中で加水分 解可能な臭化物は6,000ppmよりも少ない、熱的に安定な臭素化ポリスチ レンを提供することである。本発明のさらに他の目的は、さらに全塩素含量が1 00ppmよりも少ない上記臭素化ポリスチレンを提供することである。本発明 のさらに他の目的は、実際のMwが、(i)臭素化ポリスチレンの実際の臭素含 量および(ii)臭素化ポリスチレンを製造するのに使用されたポリスチレン反 応原料のMwを基礎にしたMwの理論的計算値に近い臭素化ポリスチレンを提供す ることである。 本発明の説明 本発明は、340℃よりも高い温度、好ましくは340〜380℃、最も好ま しくは345〜380℃の範囲内の温度におけるTGAによる重合体の重量減が 1%の重合体であることによって示されるように、非常に熱的に安定である新規 な臭素化ポリスチレンを提供する。1%重量減におけるTGA値が345〜37 5℃の温度範囲にあることが最も好適である。従来法の生成物のTGA値と本発 明の重合体のTGA値との比較は下記実施例および表に記載されている。本発明 の重合体の特徴である高いTGA温度は反応後の精製法によるものとは考えられ ない。むしろ熱的安定性の向上は臭素化ポリスチレンの化学的構造によるものと 推測される。 本発明はまた式 [式中各Xは独立に−Hまたは加水分解可能なハロゲン化物であり、各重 合体単位の各Xの種類は臭素化ポリスチレンが6,000ppm以下の加水分解 可能なハロゲン化物を含むように選ばれ、各重合体単位のnの値は臭素化ポリス チレンが少なくとも68重量%の臭素を含むような値である] を有する重合体単位から成る熱的に安定な新規な臭素化ポリスチレンを提供する ことである。(本明細書で使用されるすべてのppm値は特記しない限り重量に よる値であって臭素化された重合体の全重量を基準とするものとする)。臭素含 量は68〜71重量%(n=2.7〜3.1)の範囲であることが好ましく、経 済的観点および性能の面から考えて、68〜70重量%(n=2.7〜3.0) の範囲であることが最も好ましい。 加水分解可能なハロゲン化物に関しては、好適な臭素化ポリスチレンは加水分 解可能なハロゲン化物が臭化物であるものである。このような重合体は若干の加 水分解可能な塩化物を含んでいるが、その量は非常に少なく、例えば100pp mよりも少ない。塩素が存在する場合、その供給源は恐らく臭素化ポリスチレン の製造に使用されたルイス酸触媒または溶媒である。好適な臭素化ポリスチレン は蛍光X線分析法で塩素含量が検出されないようなものである。経済的観点およ び性能面から考えて、加水分解可能な臭化物含量は4,000ppm以下であり 、例えば1,000〜3,000ppmの範囲にあることが有利である。この含 量が1,500〜2,500ppmの範囲にあることが最も有利である。本発明 の臭素化ポリスチレンは、最初から重合体が上記の加水分解可能なハロゲン化物 を非常に少量しか含んでいないという点で独特なものである。加水分解可能なハ ロゲン化物含量を減少させるためにそれ以上重合体を処理する必要がないので、 このことは本発明の重要な側面である。例えば加水分解により加水分解可能なハ ロゲン化物含量を減少させることは望ましくない。何故ならこれによって構造の 中に重合体の性質を変える可能性がある加水分解残基、例えばOHを含んだ重合 体が生成するからである。本発明の臭素化ポリスチレンは加水分解残基を殆どま たは全く含まず、例えば500ppm以下、好ましくは100ppm以下である ことが好適である。 本発明の最も好適な臭素化ポリスチレンは、最低のコストで所望の性能が得ら れる最高の臭素含量と最低の加水分解可能なハロゲン化物含量を与える臭素化ポ リスチレンである。 本発明によれば、実際のMwがMwの理論的計算値の20%以内である臭素化ポ リスチレンが得られる。ここで理論的なMwは臭素化ポリスチレンの実際の臭素 含量および臭素化ポリスチレンの製造に使用されたポリスチレン反応原料のMw に基づいている。実際のMwと理論的なMwとの差がGPC分析法の通常の±誤差 範囲の範囲外であることは、交叉結合(Mwを増加させる)または重合鎖の開裂 (Mwを減少させる)のいずれかが起こった証拠である。本発明の臭素化ポリス チレンに対する上記の20%の差は±誤差範囲を含んでいる。好適な差は20% より小さく、10%より小さい差が最も好適である。GPC法は試験した同じ重 合体に対し異なってはいるが似たような値を与えるから、或る臭素化ポリス チレンが本発明の臭素化ポリスチレンであるとして定義することは、試験すべき 重合体について順次得られた5つのGPC測定値の算術平均を採ることによって 行うのが最も良い。順次得られた10のGPC測定値の中で高い値と低い値を除 いた平均値を用いるようなデータの平均を行う他の方法も適しており、唯一必要 なことは正確で再現可能な結果が得られることである。 本発明の臭素化ポリスチレンの製造に使用されるポリスチレン反応原料は市販 のいかなるポリスチレンでもよい。一般にポリスチレンの重合骨格は水素化され ず、従って不飽和性をもっている。本発明の臭素化重合体はヨーロッパ特許公開 明細書0 201 411号記載のような陰イオン的に製造されたポリスチレン から製造される必要はない。実際、ポリスチレン反応原料は陰イオン的に製造さ れたポリスチレンでないことがことが好ましい。何故ならこのようなポリスチレ ンは高価であり、入手が容易でないからである。重合体の芳香族性の側鎖の置換 基成分はアルキル置換基であることができるが、大部分の場合そのような置換基 は存在しない。本発明の臭素化ポリスチレンを製造するのに用いられたポリスチ レンはMwが500〜500,000の範囲内にあり、多分散度は1以上4の範 囲内にある。大部分の目的に対しては、ポリスチレン反応原料はMwが100, 000〜300,000の範囲内であり、多分散度は1.25〜2.5の範囲内 にある。分子量が低いポリスチレン反応原料はMwが500〜100,000の 範囲内であり、多分散度は10より小さく、1より大きく4までの範囲内にある ことが好ましい。本発明の分子量が大きい重合体反応原料はMwが300,00 0〜500,000の範囲内にあり、多分散度は1より大きく4までの範囲内に ある。Mwおよび多分散度の値は両方共ゲル透過クロマトグラフ(GPC)法に 基礎を置いており、これに対しては後で説明する。 本発明の臭素化ポリスチレンの製造に使用されるポリスチレンは例えばステア リン酸亜鉛、パラフィンおよび鉱油のような、いかなる添加剤も含んでいないこ とが好ましいことが見出された。極めて好適なポリスチレンは米国ミシガン州、 MidlandのDow Chemical Companyから市販されてい るStyron(R)612である。 本発明の臭素化ポリスチレンはさらに他の優れた物理的性質、例えば色を示す 。燃焼遅延の目的に対しては、色は重要な性質であり、純粋な白色が究極の目標 である。すべての臭素化方法によって種々の色を有する材料が生成するので、工 業的には白色に近い製品でも許容できるものとして受け入れられる。従来法の臭 素化ポリスチレンの色は溶液のΔE値として表され、一般に20〜35の範囲内 に入る。これに対し本発明の臭素化ポリスチレンのΔE値は20よりも小さく、 好ましくは5〜18の範囲内である。最も好ましくはΔE値は5〜15の範囲内 である。 本発明の臭素化ポリスチレンの他の物理的性質は、150℃よりも高い温度に 加熱した際殆どまたは実質的に全く臭気を発しないことである。これに対しFe rro CorporationのPyro−Chek(R)臭素化ポリスチレン 燃焼遅延剤は150℃において著しく強い臭気を発する。この強い臭気はPyr o−Chek(R)68PB製品の中に存在するブロモクロロエタン、例えばブロ モジクロロエタン、ジブロモクロロエタン、ジブロモジクロロエタンおよびトリ ブロモクロロエタンに起因すると考えられている。本発明の臭素化ポリスチレン の中には、検出し得る量のこのようなブロモクロロエタンは見出されていない。 熱可塑性の組成物または発泡体の用途において燃焼遅延剤として使用する場合 、本発明の臭素化ポリスチレンは該組成物の全重量に対し5〜20重量%の範囲 内の量で用いられる。本発明の臭素化ポリスチレンを使用して最も利点が得られ る熱可塑性材料はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、 ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、およびナイロンである。アン チモン系の燃焼遅延相乗化剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、顔料、耐衝撃性付与 剤、充填剤、酸除去剤、および吹込み剤のような通常の添加剤を必要に応じ組成 物または発泡体に含ませることができる。 分析法 臭素化ポリスチレンはテトラヒドロフラン(THF)のような溶媒のに良く溶 けるから、通常の蛍光X線法により臭素化ポリスチレンの全臭素含量の測定を容 易に行うことができる。分析試料は希釈試料、即ち60mLのTHF中に0.1 ±0.05gの臭素化ポリスチレンを含む試料である。XRF分光器はPhil lipsのPW1480分光器を用いることができる。較正標準として標準化さ れたブロモベンゼンのTHF溶液を使用する。本明細書並びに実施例に記載され 報告されている臭素値はすべてXRF分析法による値である。 本明細書記載の臭素化ポリスチレンの加水分解可能なハロゲン化物含量を得る ためには、エタノールアミンを用いて臭素化ポリスチレンのアルキルハロゲン化 物成分を加水分解し、反応混合物中に残留するアミンハロゲン化水素副生物を得 る。次いでこの反応混合物をAgNO3で滴定する。これにより出発物質中に存 在するアミン臭化水素、アミン塩化水素および他の全てのイオン性の臭化物およ び塩化物の量が測定される。 加水分解可能な臭化物の量は今得られた全臭化物の値からイオン性臭化物含量を 差し引くことによって決定される。イオン性臭化物含量は臭素化ポリスチレンの 別の試験試料を水で洗滌し、洗滌水中のイオン性臭化物含量をAgNO3で滴定 することによって得られる。一般にイオン性臭化物含量は低い。 次に上記方法を例示する。分析すべき臭素化ポリスチレン0.5gを有効数字 4桁まで秤量し、24/40STの継手をもつ125mLのヨウ素フラスコに入 れる。このフラスコに注射器を用い15mLの試薬級の2−エタノールアミンを 加える。この混合物を回転させ、還流凝縮器の下に加熱し沸騰させる。この混合 物を1時間沸騰させた後冷却する。還流凝縮器とフラスコを一部取り外し、還流 凝縮器の内部および継手の表面を洗滌瓶を用いてメタノールで洗滌する。重合体 は焼結して多孔性のケーキ状になる。フラスコの内容物を回転させて溶液(液体 部分)を均一化し、注意して溶液を磁気撹拌機の棒を含む400mLの丈の高い ビーカーの中に流し込む。フラスコの頸部に沿って溶液が流れて元に戻らないよ うに注意する。メタノールを用いて頸部の内側および外側を洗滌してハロゲンの 損失を防ぐ。フラスコの内部および重合体のケーキの両方を数回メタノールで同 じように洗滌して表面の溶液を除去し、洗液はすべてビーカーの中に集められる 。この時ビーカーには100mL以上が含まれていてはならない。ヨウ素フラス コの中の洗滌された重合体に20mLの試薬級のジオキサンを加える。フラスコ に栓をし、重合体が溶解するまで周期的に回転させながらゆっくりと温める。ビ ーカーを磁気撹拌機の上に置き、内容物を迅速に撹拌する。次いでジオキサンお よび重合体ケーキの溶液を徐々にビーカーの中に注ぐ。重合体が非常に 細かい粉末の形で沈澱する。頸部の外側およびヨウ素フラスコの内側をメタノー ルで洗滌する。残留重合体は凝固し、ヨウ素フラスコの内容物を洗滌してビーカ ーの中に入れる。フラスコをさらに数回洗滌してハロゲンを完全に除去する。こ の時点においてビーカーには0150mLより多くが含まれていてはいけない。 75mLの脱イオンした水および数滴のメチルオレンジ指示薬の溶液をビーカー に加える。溶液が酸性(ピンク色)になるまで1:1のH2SO4を加える。この 溶液を冷却する。次いでMetrohm 716または同等な装置のような自動 電位差滴定器を用い0.01NのAgNO3標準溶液を使用してこの溶液の滴定 を行う。Br-およびCl-の両方が存在する場合には、Br-が最初に滴定され る。変曲点の間の距離(ΔV)がCl-の滴定値である。全ハロゲン化物含量は 次のようにして計算することができる。 ppmBr-=(mL AgNO3)×(規定度 AgNO3) ×(7.99×104)/試料の重量(g) ppmCl-=(mL AgNO3)×(規定度 AgNO3) ×(3.545×104)/試料の重量(g) イオン性の臭化物含量を決定するためには、分析すべき臭素化ポリスチレンの 試料3gを有効数字4桁まで測定可能な天秤で秤量し、125mLのプラスティ ックスの広口瓶に加える。この瓶にはまた100mLの脱イオン水を加える。次 いでこの瓶を振盪機に30分間載せる。振盪している瓶に数滴のメチルオレンジ 指示薬溶液と、磁気撹拌機の棒を加える。撹拌した瓶の内容物に1:1のH2S O4を色がピンクになるまで加えて酸性にする。得られた溶液をMethrom 716のような自動電位差滴定装置を使用して0.01NのAgNO3で滴定 する。イオ ン性の臭化物含量は次のようにして計算される。 ppmイオン性臭化物 =(mL AgNO3)×(規定度 AgNO3) ×(7.99×104)/試料の重量(g) 加水分解可能な臭化物の値を得るためには次の式を用いる。 加水分解可能な臭化物(ppm) =全臭化物(ppm)−イオン性臭化物(ppm) 本発明の臭素化ポリスチレンの色寄与値を決定するためには、この場合もクロ ロベンゼンのような入手容易な溶媒中における臭素化ポリスチレンの易溶性を利 用する。使用する分析法は全く簡単である。50mLの遠心分離管の中に5g± 0.1gの臭素化ポリスチレンを秤り込む。この管に45g±0.1gのクロロ ベンゼンを加える。管を閉じ、ピストン運動を行う振盪機上で1時間振盪する。 1時間振盪した後、未溶解の固体分に対して溶液を検査する。曇りが存在したら 、10分間4,000rpmで遠心分離を行う。それでも溶液が透明にならない 場合には、さらに10分間遠心分離を行う。溶液がなお曇っている場合には、正 確な測定が不可能として試料を廃棄しなければならない。しかし大部分の場合そ うであるが、透明な溶液が得られた場合にはHunterLabのColorQ uest Sphere Spectrocolorimeterで試験する。 透過長が20mmの透過セルを使用する。色度計を”Delta E−lab” に設定してΔEとして色を報告し、”L”、”a”および”b”に対して色の値 を得る。 本発明の目的に対してDSC値は、TA InstrumentのModel 2920 DSC装置を用いて得た。試料を25℃〜400℃ まで10℃/分の速度で窒素雰囲気下において加熱した。 従来法および本発明方法で得られる両方の臭素化ポリスチレンの熱的挙動を試 験するためには熱重量分析法(TGA)を使用する。TGA値はTA Inst rumentのThermogravimetric Analyzerを使用 して得た。各試料をPtの皿の上に載せ、50〜60ml/分の速度で窒素を流 しながら25℃から600℃まで10℃/分の速度で加熱する。 MwはWatersの510型HPLCポンプを使用し、検出器としてWat ersのRefractive Index Detector 410型およ びPrecision Detector Light Scattering Detector PD2000型を用い、GPCにより測定した。カラムは WatersのμStyragel、500Å、10,000Åおよび100, 000Åであった。自動試料採取機は島津のSil9A型であった。ポリスチレ ン標準(Mw=185,000)を通常的に使用し光散乱データの精度を確かめ た。使用した溶媒はHPCL級のテトラヒドロフランであった。使用した試験法 では0.015〜0.020gの試料を10mLのTHFに溶解する。この溶液 の一部を濾過し、カラムに50μLを注入する。PD2000 Light S cattering Detectorに対しPrecision Detec torsによって提供されているソフトウエアを使用し分離状況を解析した。 Mwの理論的計算値は下記の式によって得られる。 MwBrPSの理論的計算値=MwPS +(MwPS)×(Brの原子量−Hの原子量) ×(Styの分子量)×(0.01)×(Brの重量%) /((Brの原子量)×(Styの分子量)− (Brの原子量−Hの原子量)×(Styの分子量) ×(0.01)×(Brの重量%)) 本明細書全体を通じてPSはポリスチレンを意味しその代わりに使用され、ま たStyはスチレンを意味しその代わりに使用される。「Mw」という用語は下 記に説明されるようにGPC(光散乱検出器)によって測定された重量平均分子 量を意味する。 実施例 1(本発明) 櫂形の機械的撹拌機、凝縮器および温度計保護管(thermowell)を 備えた5Lのジャケット付きガラス製反応器の中で770.0gのブロモクロロ メタン(BCM、9ppmの水)および2.775gのAlCl3の混合物を調 製する。ジャケット付きのガラス製混合用T字管を反応器の入口部に取り付け、 これに臭素(533.35g、3.337モル)、および1204gのBCM中 に134.00g(1.287/nモル)のポリスチレン(Mitsubish i Kasei Polytex,Mw=270,000)を含む溶液を、それ ぞれ平均速度8.74g/分および20.27g/分で圧入した。反応器と混合 用のT字管を循環グリコール浴で冷却し、1時間の供給時間およびそれに続く1 時間の反応期間を通じ0〜2℃に保つ。次いで反応混合物を水洗し、グルコン酸 ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、および水酸化ナトリウムの混合水溶液で中和す る。さらにBCM(1450g)で有機相を希釈し、0.25gのジオクチルス ルフォコハク酸ナトリウム塩(表面活性剤)を含む1.8Lの高温(90〜94 ℃)の水にこの溶液を滴下 して加え、生成物を沈澱させ溶媒を蒸溜する。スラリーを濾過し、灰色を帯びた 白色の固体分を水で洗滌する。150℃において恆量になるまで乾燥し389. 8gを得た。 実施例2および3では米国特許5,532,322号記載の方法で臭素化ポリ スチレンを製造する。 実施例 2 750gの1,2−ジクロロエタン(EDC、12ppmの水を含有)中にポ リスチレン(Mitsubishi Kasei Polytex、Mw=27 0,000)75.10g(0.721/nモル)を含む溶液を櫂型の機械的撹 拌機、凝縮器および温度計保護管を備えた5Lのジャケット付きガラス製反応器 の中で調製した。反応器のジャケットにエチレングリコールの循環浴を取り付け 反応温度をコントロールした。15℃に冷却した後、11.03gの酸化アンチ モン(III)をポリスチレン溶液に加えた。505gの冷(−5℃)EDC中 に149.7g(0.973モル)の臭素と66.3g(0.935モル)の塩 素とを溶解した溶液を予め調製し、これを冷却した塩化臭素供給物貯蔵器に取り 付けた浸漬管を通し液面下で反応器に加える。2時間添加を行う間反応温度は徐 々に10℃から25℃に上昇する。次に反応器のガス出口ラインに取り付けられ た苛性ソーダ洗滌器の重量増加が終ったことによって示される、ハロゲン化水素 の発生が完了するまで(1.5時間)この混合物を30℃に保つ。反応混合物を 水洗し、亜硫酸ナトリウムおよび苛性ソーダ水溶液で中和する。次いで有機相を 3.5Lのメタノールに滴下して加え生成物を沈澱させる。スラリを濾過し、固 体分をメタノールで洗滌する。150℃で真空乾燥した後、重さ203.7gの 淡黄色 の固体(生成物I)を得た。 実施例 3 実施例2を繰り返したが、230.8g(2.00モル)の市販の塩化臭素を 80.20g(0.770/nモル)のポリスチレンおよび11.77gのSb23と共に使用した。水洗し中和した有機相を二つの等量の部分に分割する。そ の一つの部分を実施例1と同様に1.5Lのメタノールに加え、恆量になるまで 150℃で真空乾燥した後、淡黄色の固体(生成物A)101.6gを得た。他 の部分は1.9Lの高温(89〜94℃)の水に滴下して加え、生成物を沈澱さ せ、溶媒を蒸溜した。乾燥した淡黄色の固体(生成物B)は100.3gであっ た。 表1に実施例1〜3で製造した臭素化ポリスチレン生成物の性質をまとめる。 さらに比較の目的でFerro CorporationのPyro−Chec k(R)68PB燃焼遅延剤の性質も掲げた。Pyro−Check(R)8PBは米 国特許4,352,909号記載の方法で製造されたものと思われる。 実施例 4(本発明) 循環グリコール浴で0℃に冷却した5Lのジャケット付き反応フラスコの中で 1549.83gの乾燥(10ppmの水を含む)ブロモクロロメタン(BCM )に7.209g(54.1ミリモル)の塩化アルミニウムを懸濁させる(25 0rpmで撹拌)。第2の5Lのフラスコの中にPS(360.96g、3.4 657/nモル)の10.00重量%溶液を調製する。使用したPSはDow CorporationのStyron(R)612であり、そのMwは190,0 00であった。こ のPS溶液を供給物貯蔵器の底部の弁から、反応フラスコに取り付けられグリコ ールで冷却されたジャケット付きの混合用T字管へ圧入する。同時に臭素をター ルを塗った(tared)供給物貯蔵器から同じ混合用T字管に圧入し、ここで ポリスチレン溶液と一緒にした後反応フラスコ中で撹拌されている触媒懸濁液に 滴下する。2個のMasterflex(R)7550−90型ポンプを使用した 。このPS供給系は、一定の速度60rpmで作動するポンプヘッド77390 が取り付けられたすべてテフロンの供給ラインを使用している。これによって2 1.02/nミリモルPS/分(21.89g/分)の一定の供給速度が得られ た。臭素供給系は、ポンプヘッド7518−10が取り付けられたテフロン管お よびヴィトン(Viton)管の組み合わせを使用し、このポンプヘッドは最初 の18分間は70.05ミリモル/分の速度で作動し、18〜23分間は38. 80ミリモル/分で、23〜165分間は56.75ミリモルで作動する。両方 とも165分間で供給を停止する。全体としてのBr2/PSのモル比は2.7 0であった。PS溶液供給系に対しては乾燥BCM260.95gの洗滌液を使 用し、重合体を完全に反応フラスコへ移動させた。添加中およびそれ以後の2. 3時間の反応熟成期間中反応温度を0〜4℃に保った(反応器の上方に窒素ガス を流す)。出口ガスの苛性ソーダ洗滌器に対する重量増加は665.4g(HB rに対する理論値の87.8%)であった。125.0gのグルコン酸ナトリウ ム10重量%水溶液を加えて触媒を失活させた。亜硫酸ナトリウム10重量%水 溶液を63.41g加え、さらにNaOH10重量%水溶液423.0gを加え てpHを14に調節する。BCM(1334.6g)で希釈した後、有機相を分 離し、水(1011.8g)で洗 滌する。激しく撹拌している高温(90〜94℃)の水に加えて有機相から生成 物を分離し、これにジオクチルスルフォコハク酸のナトリウム塩1.23gを加 えた。高温の水から溶媒を蒸溜すると、水中に臭素化ポリスチレン生成物のスラ リーが残る。吸引濾過した後、灰色を帯びた白色の固体を水洗し、真空炉中で( 150℃、2トール、5時間)恆量になるまで乾燥して1085.98g(収率 97.9%)を得た。 実施例 5(本発明) 2リットルのフラスコと40gのポリスチレンを使用した以外は、実施例4の 方法を繰り返した。AlCl3の量(ポリスチレン基準)は2.0重量%であっ た。臭素対ポリスチレンの供給モル比は3.33であった。臭素の全等量は2. 78、温度範囲は0〜5℃、臭素/ポリスチレンの供給時間は32分/38分、 反応熟成時間は150分であった。 表2に実施例4および5で製造された臭素化ポリスチレンの若干の性質を掲げ る。 本発明の臭素化ポリスチレンの製造 本発明の臭素化ポリスチレンは通常の方法では製造されない。適当な製造法で は一般に臭素およびブロモクロロメタンとポリスチレンとの溶液の混合物(ポリ スチレン中のスチレン1モル当たり2.5〜5モルの臭素を含む)を、別の量の ブロモクロロメタンおよび触媒量のAlCl3を含む反応器に供給する。[ポリ スチレン、ブロモクロロメタンおよび臭素の混合物は臭素化触媒を実質的に含ん でいない。「臭素化触媒を実質的に含まない」という言葉は、触媒として有効な 量よりも少ない量の触媒しか含んでいないことを意味するものとする。このよう な少量の触媒では触媒による臭素化または交叉結合は殆どまたは全く起こり得な い。一般にこのような量は存在するポリスチレン原料の重量基準で500ppm よりも少ない量である。]反応温度は0〜10℃の範囲内にあ る。反応生成物が生成した後に、これをさらに0.5〜3時間反応させる。この 後反応期間を経た後に、亜硫酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムおよび水酸化 ナトリウムを加えて触媒を失活させ、残存する臭素化剤を分解し、反応混合物の pHを調節して反応生成物を処理する。これらの処理を行った後、反応混合物を 静置すると、溶質として臭素化スチレン重合体生成物を含む有機相と水性相とか ら成る二相の反応混合物が得られる。水性相のデカンテーションを行い、残った 有機相から溶媒成分を追出す。この追出は有機相を沸騰水の中に注ぐことによっ て行うのが最も便利である。溶媒がフラッシュ蒸発するにつれて、臭素化スチレ ン重合体生成物は沈澱を生成する。この沈澱は任意の液固分離法、例えば濾過お よび遠心分離で回収することができる。次いで回収した沈澱を乾燥する。臭素化 ポリスチレンの製造においては、鉄含量を最低値、例えば10ppm以下に保つ ことが重要である。通常生成物中の鉄は反応流および生成物流と接触する鉄製の 装置によって導入される。従って鉄による汚染の原因とならない処理装置を使用 することが好適である。例えば装置はガラスでライニングされた合金または耐腐 食性の合金であることができる。 次に添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。 図面の簡単な説明 図1は本発明の臭素化ポリスチレンの製造に適した方法を示す模式図である。本発明の詳細な説明 本発明方法を用い本発明の臭素化ポリスチレンを製造するのに有用なポリスチ レンは上記に説明した任意のポリスチレンである。前述のよう にこのポリスチレンは添加剤を含んでいないことが好ましい。最も好適なポリス チレン反応原料はThe Dow Chemical Companyから市販 されているStyron(R)612である。 本発明に使用される触媒はアルミニウムをベースにした触媒、例えばAlCl3 、AlBr3およびAlの如何なるものでも良い。アルミニウム触媒の混合物を 用いることもできる。一旦反応系に触媒を加えると、触媒は触媒活性を著しく失 うことなく或る種の反応を受ける。例えばAlCl3は或る程度AlBr3に変わ る。AlCl3は入手のし易さおよび価格の点から良く選ばれる触媒である。 触媒は求められる触媒効果を得るのに十分な量で使用される。このような触媒 量は触媒の活性に依存するが、一般には臭素化すべきスチレン重合体の重量に対 し0.2〜5重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲内に入る。最も活性の 高い触媒はこれよりも少量で使用され、活性の低い触媒はこれよりも多い量で使 用される。AlCl3が触媒の場合、0.5〜3重量%の範囲の量が好適である 。 臭素化剤は臭素であることが好ましい、臭素は二原子分子の形で市販品として 得られ、或いはHBrを酸化して発生させることができる。Br2は液体または ガスのいずれかの形で供給される。本発明方法における臭素化剤の使用量は、供 給される全スチレン重合体に対する全臭素化剤の全体としてのモル比は、重合体 中におけるスチレン単量体1単位当たり1〜3個の臭素置換基が与えられる量で なければならない。本発明の臭素化重合体は臭素を68重量%より多く含んでい ることが好ましく、69〜71重量%含んでいることが最も好ましい。任意の特 定のスチレン重合体に対しても本発明方法における臭素化剤の使用量は、選ばれ た プロセス・パラメータを用いて得られる最高の臭素含量を考慮して望ましいと思 われる臭素含量によって決定される。臭素含量が高いほど多量の臭素化剤が必要 である。完全臭素化(パーブロモ化)に近付くと最後の臭素を置換することはよ り困難になることが指摘される。いくら多量の臭素化剤を使用してもこの困難を 和らげることはできない。しかし臭素含量を最高にする試みとして、化学量論的 な量よりも少し過剰な臭素化剤を使用することは有用である。最高10%だけ化 学量論的な量よりも過剰な量が好適である。置換基1個に対し1モルのBr2が 必要であるから、化学量論的な量は容易に決定される。実際には、必要とする臭 素含量を重量基準で決定し、次いで理想的な場合を想定して同じ結果を得るのに 必要とされる臭素化剤のモル数を計算する。例えばスチレン重合体がポリスチレ ンであり、求める臭素含量が68重量%である場合、所望の化学量論的に過剰な 量を含めないで、スチレン単量体1単位当たり少なくとも2.7モルの臭素が必 要となるであろう。 ポリスチレン−ブロモクロロメタン溶液を用いてすべての臭素を加えることが でき、或いは臭素の一部を予め反応器に加えておき、残りを該溶液と共に加える こともできる。予め加える場合には、予め加える割合はこの方法に使用する全臭 素の0.5〜5%となろう。 上記の説明では臭素化剤とスチレン重合体との間の全体としての定量的な関係 について述べたが、供給混合物中のこれら二つの反応原料の間の定量的な関係は まだ完全には論じられていない。一般に、供給される混合物は供給期間のいかな る時点においてもスチレン単量体1単位当たり臭素化剤1〜8モルから生成され る。この定量的な関係は供給期間中に一定であることも、また上記範囲内で変え ることもできる。(この範 囲を外れて或る程度出たとしても、それが工程の効率または生成物の品質に著し い悪影響を与えない限り、それは本発明の範囲内に入るものとする。)好適な範 囲は供給混合物を構成するスチレン単量体単位1モル当たり臭素化剤2.5〜5 モルの範囲である。明らかなように、供給混合物中における臭素化剤対スチレン 単量体単位のモル比が、臭素化剤対スチレン単量体単位の選ばれた全体としての モル比よりも小さいかまたは大きくなる量で臭素化剤を使用すると、この混合物 の一成分としての臭素化剤またはスチレン重合体のいずれかが消費される前に、 他の成分が消費されてしまうような結果を生じるであろう。例えば臭素含量が7 0重量%の臭素化ポリスチレンを製造するように選ばれた場合、臭素対スチレン 単量体単位の全体としてのモル比は3.0:1、およびそれよりも必要なだけ過 剰な値が適当であろう。臭素対スチレン単量体単位のモル比が1:1の供給混合 物が得られるように選択された場合には、必要とされる全体としての臭素の量が 得られる前に、ポリスチレンの供給量は完了してしまうであろう。この場合には 先ず1:1混合物を使用し、次いでポリスチレンの供給原料が消費されてしまっ た後に臭素だけが供給し続けられる。これに対し供給混合物中のモル比が5:1 に選ばれた場合には、臭素が先ず消費され、次いでポリスチレンだけを最後まで 供給を行わなければならない。一般に全体としてのモル比および供給混合物の比 が少なくとも或る程度同様であることが好適である。しかしすべての場合におい て、最初の供給物は臭素対スチレン単量体単位のモル比が少なくとも1:1であ ることが好ましい。 本発明方法に使用される臭素は実質的に無水であること、即ち水を100pp m(重量基準)以下しか含まず、また例えば油、グリース、カ ルボニル含有炭化水素のような有機性不純物および鉄を10ppm以下しか含ま ないことが好ましい。入手し得る工業用の臭素はこのような純度を有している。 しかしこのような臭素が得られない場合には、臭素と濃(94〜98%)硫酸と を3:1の容積比で混合することにより、臭素中の有機性不純物および水の含量 を便利に減少させることができる。二相の混合物が生成し、これを10〜16時 間撹拌する。撹拌し沈降させた後、硫酸相を不純物および水と共に臭素相から分 離する。臭素の純度を更に上げるために回収した臭素相を蒸溜することができる 。 ブロモクロロメタン溶媒は実質的に無水であり、水の含量は100ppm(重 量基準)以下であることが好ましい。溶媒は実際に得ることができる、例えば1 0〜30ppm(重量基準)程度の少量の水しか含んでいないことが最も好まし い。 本発明は反応混合物が無水の条件にある場合に利点が得られる。水はアルミニ ウム触媒の触媒活性に影響を及ぼし、この効果はスチレンの芳香環が迅速に臭素 化されるのを妨げる。或る理由によりこのプロセスに大量の水が使用され、脱水 を行うことが実際的でない場合、触媒の使用量を単に増加するだけでこの状況を 克服することができる。米国特許4,200,703号記載のように交叉結合を 避けるために水を使用することが本発明の特徴ではなく、本発明方法ではポリス チレンと臭素との触媒を加えない混合物を触媒を含む反応器に供給する新規な方 法を含む方法によって交叉結合を減少させる。 ブロモクロロメタンおよびスチレン重合体の溶液を生成させることにより、重 合体の取り扱いおよび臭素との混合が容易になる。本発明の溶液は好ましくは5 〜50重量%の重合体を含んでいる。5〜30重量% の重合体を含む溶液がさらに好適である。 臭素/スチレン重合体混合物を供給する臭素化触媒をブロモクロロメタンと一 緒にすることが好ましく、従って触媒は溶液、スラリー、分散物または懸濁物と して存在することができる。このようにすれば反応混合物の混合および物質移動 の程度が向上する。ブロモクロロメタンおよび触媒の混合物は懸濁液として存在 する場合が最良である。一般にブロモクロロメタンおよび触媒の全重量に対し、 95〜99.9重量%、好ましくは99〜99.8重量%のブロモクロロメタン を使用するのが好適である。 この工程に使用する装置が発熱反応によって生じる熱的な負荷を処理し得る能 力、発生するHBrおよびプロセスの他の関連事項を考慮すれば、スチレン/臭 素化剤混合物の供給は迅速に行わなければならない。要約すると、重要なプロセ ス・パラメータから逸脱することなく装置に許される最短の時間で供給を行なう ことができなければならない。一般に工業的な規模の装置に対しては0.5〜3 時間の供給時間が期待される。規模の小さいプロセスに対してはもっと短い供給 時間が期待される。 本発明方法は−20〜60℃、好ましくは0〜10℃の温度範囲で行われる。 最も好適な温度は0〜5℃である。圧力は大気圧、大気圧以下または大気圧以上 であることができる。 本発明方法を実施するためには、臭素化触媒、例えばAlCl3を実質的に無 水のブロモクロロメタンに懸濁させ、容易に撹拌できる懸濁液を得る。この懸濁 液をガラスをライニングした撹拌式反応器の中で調製し、温度を−5〜5℃にす る。この混合物は反応器中で不活性な乾燥した雰囲気下に保たれる。スチレン重 合体とブロモクロロメタンとの溶液 を調製し、臭素流と緊密に混合して均一な混合物にする。反応器の中で臭素化触 媒懸濁液を撹拌し、それにこの混合物を供給する。幾つかの方法でスチレン重合 体溶液と臭素とを緊密に混合することができる。例えば懸濁液の水面下の点まで 延びた反応器の浸漬管の下端の所で、この溶液と臭素とを混合装置、例えば混合 ノズルへ供給することができる。この混合装置は該溶液と臭素とを緊密に混合す るように設計されている。また混合装置は供給点の所で緊密な混合物および触媒 懸濁液に混合エネルギーを賦与する作用をする。スチレン重合体溶液と臭素化剤 とを緊密に混合する他の方法は、インライン混合機、例えば衝突型混合機を有す る外部反応器のループを使用する方法である。一般に外部反応器のループを使用 する方法は、先ず反応器に臭素化触媒スラリーおよび懸濁液を供給し、次いで反 応器から反応流を抜き出し、これを反応器の外側にある混合機に供給する工程を 含んでいる。少なくとも臭素およびスチレン重合体から生成した混合物を混合機 に供給し、この2種の供給物から成る第2の混合物を得る。次にこの第2の混合 物を反応器に戻す。反応器から抜き出される反応流は最初は触媒を含んでいる。 第2の混合物を反応器に供給して運転した後では、抜き出される反応流は触媒と 共に臭素化ポリスチレンを含み始めるであろう。工程が進むにつれてポリスチレ ンの臭素化の程度は増加する。 外部反応器のループ使用の例を示すために図1を参照する。図1には一般的に 数字1で表される反応器が示されている。反応器1は撹拌式反応器であり、最初 は触媒およびブロモクロロメタンから成る懸濁液を含んでいる。反応器の取出し 用導管4は反応器1から反応流を取出し、これはポンプ5に供給される。ポンプ 5は反応流が導管7を介して衝突型 混合機10へ強制的に供給されるように反応流を加圧する。臭素は導管20を経 てポンプP1へ供給され、同時にポリスチレンとブロモクロロメタンとの溶液は 導管22を経てポンプP2に供給される。ポンプP1およびP2によってインライ ン混合機11へ供給が行われ、臭素、ポリスチレンおよび溶媒の緊密な混合物が 得られる。この緊密な混合物は衝突型混合機10へ供給され、ここで反応器1か らの反応流と緊密に混合される。衝突型混合機10から出た流れは導管33を経 て供給部3を通り反応器1へ供給される。少なくとも実質的にすべての臭素およ びポリスチレン/ブロモクロロメタン溶液が供給されてしまうまで、反応器1か ら内容物を取出し、これを衝突型混合機10へ供給し続ける。 明らかなように、臭素およびブロモクロロメタン溶液を供給する間、反応器1 の内容物は組成が変化する。当初は反応器1の内容物は触媒と溶媒を含んでいる 。工程の進行と共に反応器の内容物は臭素化ポリスチレンを含むようになり、次 第にそれに富んでくる。この臭素化ポリスチレンの一部は臭素化の程度が低く、 他の一部は求められる臭素化の程度に臭素化されている。反応熟成期間(coo king period)の間最終的な臭素化が起こる。混合を助けるために反 応熟成期間中も反応器からの内容物の取出しを続けることができる。 浸漬管混合機または外部衝突型混合機のいずれを使用するかの如何に拘わらず 、スチレン重合体を臭素化すると主要副生物としてHBrが生成する。この工程 で生成したHBrは通常反応器の内容物の上側の空間に存在している。HBrは 取出して水洗滌器に通すか又は乾燥HBrとして貯蔵することが好ましい。乾燥 した不活性ガス、例えば窒素を反応器の内容物の上方における充填ガスとして使 用し、この中に存在する水 は最低限度に抑制することが好ましい。 スチレン重合体および/または臭素化供給原料の供給を行う際、いずれの場合 においても反応器は好ましくは低温、例えば0〜10℃、最も好ましくは0〜5 ℃に保たれる。また供給が終った後、反応熟成時間として反応器を0.5〜6時 間、好ましくは0.5〜1時間の間保持する。反応熟成時間の温度は0〜10℃ 、好ましくは2〜5℃の範囲内である。反応熟成時間は求められる臭素化の程度 が得られるまで臭素化を継続するための時間である。臭素−ポリスチレン供給混 合物を供給する間反応パラメータとして温和な臭素化条件が与えられている場合 にはこの時間は長くなり、反応パラメータが激しい臭素化条件を与えるように選 ばれている場合には反応熟成時間は短くてよい。反応器の中で反応熟成時間は起 こり得る。 反応熟成時間後、反応混合物を水、亜硫酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム および水酸化ナトリウムで処理して触媒を失活させ、残留臭素化剤を分解し、反 応混合物のpHを調節することができる。これらの処理を行った後、反応混合物 を静置し、溶質として臭素化スチレン重合体生成物を含む有機相と水性相とを含 む二相の反応混合物を得る。水性相はデカンテーションを行い、残った有機相は その溶媒成分を追出す。この追出は有機相を沸騰水または沸騰温度に近い水の中 に注ぐことによって行うのが最も便利である。溶媒がフラッシュ蒸発するにつれ て、臭素化スチレン重合体生成物は沈澱を生成する。容易に回収できる沈澱を得 る助けとするために、表面活性剤、例えばジオクチルスルフォコハク酸ナトリウ ム塩を高温の水に加えることが好ましい。実施例4参照。ジオクチルスルフォコ ハク酸塩の使用量は水および表面活性剤の全量に対し 0.01〜0.05重量%の範囲内である。この沈澱は任意の液固分離法、例え ば濾過および遠心分離で回収することができる。回収した沈澱を次いで乾燥する 。 実施例 6 循環グリコール浴により0℃に冷却した1Lのジャケット付きフラスコの中で 190gの乾燥(13ppmの水を含む)ブロモクロロメタン(BCM)中に0 .910g(6.82ミリモル)の塩化アルミニウムを懸濁させる(250rp mで撹拌)。乾燥したBCMの中にポリスチレンを含む10.00重量%溶液( 403.1/nミリモル)419.86gを一定の速度8.46g/分(8.1 3ミリモル/分)で反応フラスコに取り付けられているグリコールで冷却された ジャケット付きの混合用のT字管に圧入する。同時に臭素を6.09g/分(3 8.1ミリモル/分)の一定速度で同じ混合用T字管に圧入し、ここでポリスチ レン溶液と一緒にした後(供給モル比Br2/PSは4.69)、反応フラスコ の中の撹拌されている触媒懸濁液中に滴下する。30.0分後に臭素の供給を停 止し(1143.5ミリモル)、49.6分後にポリスチレン溶液の供給を停止 する(Br2/PSの全体としてのモル比2.84)。ポリスチレン溶液の供給 物に対し乾燥BCM160gの洗滌液を使用して重合体を反応フラスコの中に完 全に移転させる。添加中およびその後2時間の反応熟成期間の間反応温度を0〜 5℃に保つ。16.4gのグルコン酸ナトリウム10重量%水溶液を加えて触媒 を失活させ、NaOHの10重量%水溶液60.7gを加えてpHを14に調節 する。反応混合物を亜硫酸ナトリウム10重量%水溶液で洗滌した後水洗する。 0.02重量%のジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム塩表面活性剤 を含む激しく撹拌した高温(90℃)の水を加え有機相から生成物を回収する。 高温の水から溶媒を蒸発させ、水中に臭素化ポリスチレン生成物を含むスラリー を残す。濾過後、粉末の固体を水洗し、恆量になるまで真空中で乾燥した(15 0℃/2トール/5時間)。乾燥した固体分の重量は127.08g(収率95 %)であった。この生成物は69.6重量%の全Brおよび3600ppmの加 水分解可能なBrを含んでいた。HunterLabによる溶液の色値(クロロ ベンゼン中10重量%)はL=94.58、a=−2.79、b=17.29、 ΔE=18.34であった。 実施例 7 冷却用ジャケットを有するY字形の混合装置に2つの供給ラインを取り付け、 それぞれをポンプに連結する。供給ラインの一つは臭素を送るためのものであり 、他の一つはPSおよびBCM溶液を送るためのものである。臭素(93.3g 、31.3mlまたは0.583モル)は1ml/分(19.4ミリモル/分) の速度で、PS/BCM溶液(22.4gPS、0.215モルおよび97ml または194gの無水BCM)は4ml/分(7.17ミリモル/分)の速度で それぞれの供給ラインから冷却した(5℃)Y字形混合機に同時に供給する。次 に混合装置から得られる緊密な混合物を無水BCM49ml(98g)中に塩化 アルミニウム0.45g(PSに対し2重量%)を含む冷却した(5℃)懸濁液 に供給する。発生したHBrは反応の間、苛性ソーダ溶液で洗滌する。供給は3 5分で完了し、この混合物を5℃で2時間熟成させる。水および亜硫酸ナトリウ ムで洗滌した後、上記のようにして500mlの高温(90℃)の水から沈澱さ せて固体のBrPSを分離する。全部で 66gのBrPSを得た(収率97%)。この生成物は68.4重量%の全Br および2800ppmの加水分解可能なBrを含んでいた。HunterLab による溶液の色値(クロロベンゼン中10重量%)はL=96.74、a=−1 .90、b=15.99、ΔE=16.44であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コリシユ,チヤールズ・エイチ アメリカ合衆国ルイジアナ州70816バトン ルージユ・パークブルツクアベニユー 11804 (72)発明者 アオ,メング−シエング アメリカ合衆国ルイジアナ州70817バトン ルージユ・ロストオークドライブ5443 (72)発明者 リン,ホーマー・シー アメリカ合衆国ルイジアナ州70816バトン ルージユ・ガラハドドライブ2823

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.100ppm以下しかCl-を含まず、1%重量減に対するTGA温度 が340℃またはそれ以上であることを特徴とする臭素化ポリスチレン。 2.該TGA温度が340〜380℃の範囲内にあることを特徴とする請求 項1記載の臭素化ポリスチレン。 3.該TGA温度が345〜380℃の範囲内にあることを特徴とする請求 項1記載の臭素化ポリスチレン。 4.実際のMwが理論的Mwの計算値の20%以内であり、理論的Mwは臭素 化ポリスチレンの実際の臭素含量と臭素化ポリスチレンを製造するのに使用され たポリスチレン反応原料のMwに基づいているものである臭素化ポリスチレン。 5.実際のMwが理論的Mwの10%以内であることを特徴とする請求項4記 載の臭素化ポリスチレン。 6.実際のMwが理論的Mwの20%以内であることを特徴とする請求項1記 載の臭素化ポリスチレン。 7.該臭素化ポリスチレンが式 [式中、各Xは独立に−Hまたは加水分解可能なハロゲン化物であり、各 重合体単位の各Xの種類は臭素化ポリスチレンが6,000ppm以下の加水分 解可能なハロゲン化物を含むように選ばれ、各重合体 単位に対するnの値は臭素化ポリスチレンが少なくとも68重量%の臭素を含む ような値である] の重合体単位から成ることを特徴とする請求項1記載の臭素化ポリスチレン。 8.臭素含量が68重量%より多く71重量%までの範囲であることを特徴 とする請求項7記載の臭素化ポリスチレン。 9.臭素化ポリスチレンが式 [式中、各Xは独立に−Hまたは加水分解可能なハロゲン化物であり、各 重合体単位の各Xの種類は臭素化ポリスチレンが6,000ppm以下の加水分 解可能なハロゲン化物を含むように選ばれ、各重合体単位に対するnの値は臭素 化ポリスチレンが少なくとも68重量%の臭素を含むような値である] の重合体単位から成ることを特徴とする請求項4記載の臭素化ポリスチレン。 10.臭素含量は68重量%より多く71重量%までの範囲であることを特徴 とする請求項9記載の臭素化ポリスチレン。 11.式 [式中、各Xは独立に−Hまたは加水分解可能なハロゲン化物であり、各 重合体単位の各Xの種類は臭素化ポリスチレンが4,000ppm以下の加水分 解可能なハロゲン化物を含むように選ばれ、各重合体単位に対するnの値は臭素 化ポリスチレンが少なくとも68重量%の臭素を含むような値である] を有する重合体単位から成り、ブロモクロロメタン溶媒中でポリスチレンを臭素 化することにより製造されたことを特徴とする臭素化ポリスチレン。 12.1%重量減に対するTGA温度が340℃またはそれ以上であることを 特徴とする臭素化ポリスチレン。 13.ブロモジクロロエタン、ジブロモクロロエタン、ジブロモジクロロエタ ン、トリブロモクロロエタン、およびこれらの二つまたはそれ以上の混合物から 成る群から選ばれる不純物を実質的に含まないことを特徴とする臭素化ポリスチ レン。
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