JP2001522429A - 内燃機関の配置構造 - Google Patents

内燃機関の配置構造

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JP2001522429A JP54685598A JP54685598A JP2001522429A JP 2001522429 A JP2001522429 A JP 2001522429A JP 54685598 A JP54685598 A JP 54685598A JP 54685598 A JP54685598 A JP 54685598A JP 2001522429 A JP2001522429 A JP 2001522429A
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Abstract

(57)【要約】 内部燃焼を伴なう燃焼機関(10)は、共通の中央駆動シャフト(11)の周りの環状に列をなして配置された複数のエンジンシリンダ(21)を有する。各々のシリンダは、お互いに近接及び離隔する方向に可動な一対のピストン(44,45)と、各々のピストン対のための共通の中間作動室(K)とを含む。各々のピストン(44,45)には、支持ローラ(53)を備えたピストンロッド(48,49)が取り付けられており、この支持ローラは、それぞれの正弦カーブ形状をなすカムガイド装置(12a、12b)に対する支持部を形成し、このカムガイド装置は、結合されたシリンダに対するピストンの動きをコントロールする。各々のシリンダ(21)内の二つのピストン(44,45)の少なくとも一つ(44)は、特に共通作動室(K)の圧縮比を調整するため、シロンダ内で軸方向に調節自在となっている。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関の配置構造 本発明は、複数のエンジンシリンダからなる内燃機関の配置構造に関し、この 複数のエンジンシリンダは、中央に位置する共通の駆動シャフトの周りにおいて 環状に連ねて配置されており、又、駆動シャフトと平行に伸びるシリンダ軸を有 している。各々のシリンダは、お互いに近接する方向及び離隔する方向に可動な 一対のピストンと、それぞれのピストン対のための共通な中間作動室(ワークチ ャンバ)を含んでいる。一方、各々のピストンには、その軸線方向に可動なピス トンロッドが取り付けられており、このピストンロッドの自由外側端部は、支持 ローラを介して、その曲線形状すなわち正弦曲線形状をなすカムガイド装置に対 しての支持部を形成している。このカムガイド装置は、シリンダのそれぞれの反 対側の端部に配置され、連結されたシリンダに対するピストンの移動をガイドす る。 米国特許第4 432 310号及び5 215 045号においては、分離 されたシリンダの各々に個々に配置された複数のピストンを備えたエンジン配置 構造(エンジンアレンジメント)が示されている。これらのシリンダは、二つ一 組になって軸方向に相互に平行な列に配置され、又、二つ一組になって同時に可 動なピストンが取り付けられている。すなわち、ピストンが、それぞれのシリン ダ対内においてお互いに物理的に連結されている。この関係において、ここでは 、中間カムガイド装置が取り付けられており、このカムガイド装置は、エンジン のシリンダの各々及び全てに共通のものであり、又、相互に連結されたピストン 対の各々を連帯的にコントロールする。換言すれば、各々のシリンダは、それぞ れの分離されたピストンと共にそれぞれの分離されたシリンダ容積を有するが、 それぞれの行程にてピストンの各々及び全てに対する共通のコントロールを伴な う。 例えば、米国特許第5 031 581(1989)号からは、相応じて緒言 にて示された如くの解決策が認識される。さらに、二つの独立したカムガイド装 置を有する4ストローク燃焼機関が認識される。この各々のカムガイド装置は、 それぞれのピストンセット及びそれぞれの連結された支持ローラセットと協働す る。シリンダは、駆動シャフトの周りに環状の列をなして配置されている。シリ ンダのそれぞれ一つの中に二つ一組となって受け入れられたピストンは、二つの 独立したカムガイド装置によって役割が果たされ、すなわち、各々のピストン対 の一つのピストンは、第1のカムガイド装置によってコントロールされ、一方、 残りのピストンは、第2のカムガイド装置によってコントロールされる。各々の シリンダには、その結果として、お互いに近接及び離隔する方向に可動な独立し たピストンの対が、各々独立したピストンロッドと共に取り付けられており、こ の独立したピストンロッドは、連結された支持ローラを介して、正弦平面の二つ の逆向きのセットのそれぞれの一つと個々に協働し、この正弦平面は、それぞれ のカムガイド装置の一部を形成し、又、それ自体で知られた正弦の概念に従って ピストンをコントロールする。二つの軸方向において区別されたピストンのグル ープのためのカムガイド装置は、エンジンのそれぞれの端部の外側で軸方向に直 立して配置されている。前述のピストン対のピストンヘッドは、連結されたシリ ンダの共通作動室内において相互に向かい合って、すなわち、共通の作動室に向 かって対面しており、共通の作動室は、前述ピストン対の間の中途に配置されて いる。 英国特許第2 019 487号においては、四つのシリンダの各々におい て、お互いに近接及び離隔する方向に移動する一対のピストンを備えた4気筒2 ストロークエンジンが示されている。採用された配置構造(アレンジメント)と しては、点火が、四つのシリンダの二つにおいて、すなわち、一つ置きのシリン ダの対において同時に生じる。この特許明細書においては、燃焼生成物の膨張に 関して、最も好ましい方法でピストンが移動できるように、カムの輪郭が設計さ れ得る、ことが示されている。ここでは、新しい燃料をシリンダ内に導入する前 に、排気を空にあるいは掃気するための所望のレベルあるいは安定した輪郭が、 採用されている。図面においては、二つの相互に逆向きのカム溝の各々において 、お互いに直接逆向きに位置する相互の折り返し点(ターニングポイント)の位 置に、正弦カーブ部分を形成する幾分か直線をなす局部カム輪郭が示されている 。さらに、この直線カム輪郭は、正弦カーブ部分を形成する正弦カーブの二つの 連 続する折り返し点の一つのみにおいて図示されている。すなわち、そこでは、排 気及び掃気のポートが最大に開いた状態で、それぞれのピストンが、それらの最 も遠くに離れた外側の位置に代わる代わる位置する。 本発明は、第1に2サイクルエンジンに関するが、又、4ストロークエンジン にも適用することができ、前述した米国特許第5 031 581号に関するピ ストンとシリンダの配置構造を、その出発点とする。 本発明において、その目的は、エンジンのシリンダにおける圧縮比を、簡単か つ迅速にしかも同時にコントロールされる正確でかつ信頼性ある方法で、調整で きるようにすることにある。すなわち、その目的は、シリンダにおいてお互いに 対向する二つのピストンヘッド間により画定される共通の作動室の圧縮比を調整 することにある。 本発明に係る配置構造(アレンジメント)は、各々のシリンダに収容された二 つのピストンのうち少なくとも一つが、ピストンの間の相対的な間隔を調整する ために、特にピストン間にある共通作動室の圧縮比を調整するために、シリンダ 内において調節自在となっている、点を特徴としている。 本発明によれば、結果的に、結合されたシリンダ内の一つのピストンだけの位 置を全く簡単に調整するによって、シリンダ内の二つのピストン間にある作動室 の圧縮比を調整することができる。 本発明において、さらに特別な目的は、全体として、エンジンのシリンダにお ける圧縮比を調整できるようにし、又、全く同一のコントロール手段を用いて調 整をもたらすことができるようにすることにある。 本発明に係る配置構造は、この点に関して、シリンダ内のピストンの位置が、 独立して調整できる配置構造により、関係付けられたカムガイド装置を介して、 調整されるように適合されている、点を特徴としている。 カムガイド装置が、それぞれ全てのシリンダ内の一つのピストンに対して共通 であるという事実により、全く同一のカムガイド装置を用いた、関係付けられる シリンダに関しての各々のシリンダ内のピストンの位置の対応する調整を、効果 的にかつ正確に制御可能な方法で達成することができる。 実際においては、前述の調整は、駆動シャフトに沿って軸方向に移動可能な前 述のカムガイド装置により、この上での滑り接触にてもたらされ、又、前述の独 立して調整可能な制御アレンジメント(コントロールアレンジメント)によって、 駆動シャフトのある限定された長さの範囲内で調節自在である。 結果的に、駆動シャフトに沿った軸方向に、各々のシリンダ内の一つのピスト ンのためのカムガイド装置を調節することにより、全く同一の共通なコントロー ルアレンジメントを介した調整と共に、圧縮比は、各々のシリンダ内で同時に調 節される。 さらに、本発明によれば、例えば、各々のカムガイド装置がエンジンの全ての シリンダに対して共通であるところの一つのカムガイド装置のみによって、全体 として、エンジンのシリンダにおける圧縮比を調整することを可能にできた。 一つのカムガイド装置のみの位置を調整するのに代わる他の方法としては、各 々のカムガイド装置の位置を同時にあるいは個々に調整することが可能である。 しかしながら、一つのカムガイド装置の位置を調整することによって、調整の 配置構造(調整アレンジメント)は、特に簡単なものとして与えられる。さらに、 このような一つのカムガイド装置のアレンジメントにおいては、以下に述べられ るように、エンジンの一般的な機能において、他の重要な利点を得ることができ る。 本発明によれば、結果的に、必要に応じて、すなわち、使用の際に、特にエン ジンのコールドスタートの際及びエンジンが完全に暖まった後に通常の運転に戻 る際に、シリンダ内のピストン間における作動容積を調整することができる。本 発明によれば、結果的に、カムガイド装置間の相対的な間隔を全く簡単に調整す ることで、各々のシリンダ内のピストン間の相互の間隔を調整することにより、 圧縮比を調整することができる。これにより、エンジンが最終的に製造される条 件でのカムガイド装置の具体的な設計とは無関係に、要求に応じて直接、エンジ ンのシリンダにおける圧縮比を調整することができる。 本発明に従う好ましい実際の解決策は、制御配置構造(コントロールアレンジ メント)が加圧油によって調整可能である、ということにある。 好ましくは、コントロールアレンジメントは、環状の加圧油室を備え、この環 状の加圧油室は、駆動シャフトとカムガイド装置との間において画定され、一方 、 ピストンを形成する圧縮シミュレータが、カムガイド装置から半径方向内側に向 けて加圧油室内に突出して、これを二つのチャンバ部分に分割しており、すなわ ち、圧縮シミュレータの各々の側部において、このチャンバ部分はそれぞれ相互 に適合された加圧油回路に連通している。 好ましくは、カムガイド装置は、駆動シャフトと共に回転するように固着され 、又、圧縮シミュレータは、一組の駆動ボルトによって駆動シャフトの軸と平行 に貫通しており、この駆動ボルトは、駆動シャフトに対する圧縮シミュレータの ある程度の軸方向への移動を許容し、一方、この駆動ボルトは、ピストンロッド のそれぞれ反対側の端部にて連結されている。 本発明によれば、エンジンの始動時にすなわちコールドスタート時に圧縮比を 変化させることは、特に興味のあることである。さらにまた、通常の運転中に起 こり得る最も好ましい圧縮比を得るために、運転中に圧縮比を変化させることは 、さらに興味のあることである。結果的に、種々の理由により、エンジンの運転 中に圧縮比を変化させることに関心をもつことができる。 本発明によれば、好ましくは、関係するシリンダ内のピストンを調整すること を論じているシリンダ内の一つのピストンは、シリンダの排気ポートの開閉動作 をコントロールするピストンを構成している。 同時に、圧縮比がピストンの間で調整されるとき、これによって、さらに、関 係する排気ポートの開閉シーケンスを調整できることになる。 とりわけ、これにより、排気ポートの流通経路は、必要に応じて規定され得る 。さらに、排気ポートの開閉の時機は、通常の運転に関して置き換えられること ができる。 エンジンが冷機状態で始動されると、例えば、前述の一つのカムガイド装置が 、例えば温度感知によって自動的に、エンジンの最も高い圧縮が得られる外側の 位置に位置する準備がなされ得る。このことは、例えば、排気ポートが、通常の 運転よりも、幾分か遅れて開き、そして、ある短い期間に亘ってその開状態を保 持する、ことを意味する。エンジンの始動においては、結果的に、この始動のた めに最も必要とされるちょうどその時に、相対的に最も高い圧縮が自動的に成し 遂げられ、又同時に、排気ポートが、その後の圧縮行程に対して好ましい方法で コ ントロールされ、それによって、高い運転温度が、運転中の適した段階で得られ る。本発明によれば、エンジンのシリンダ内の温度は、可能なその他のものより も、高めの温度レベルにて保持される残存する排気ガスによって得ることができ る。換言すると、エンジンの始動時において、排気が空になっていること、すな わち、シリンダの作動室からでる熱い排気ガスが、より少なく完全に空になって いることのある確認(チェッキング)が行なわれる。このことは、作動室が始動 段階において比較的に高い温度に保持され、同時に、続く圧縮行程において予定 された高い圧縮が得られ、又、相応じて迅速に高い燃焼温度が得られる、ことを 意味する。両方の効果は、冷機状態にあるエンジンの運転を始動する際に好まし いものである。 温度センサによって、カムコントロールが、徐々にエンジンが温められるとき 、高い圧縮をもつ位置から比較的に低い圧縮をもつ位置まで再調整されることは 、望まれれば自動的に保証される。必要ならば、要求に応じて圧縮レベルを手動 にて調節するための特別な調整装置を採用することができる。 前述の解決策は、各々のシリンダ内の二つのピストンに対して、作動条件を個 々に調整する残りの調整に関して、特に好ましい。この点に関して、好ましくは 、二つのピストンのそれぞれのカムガイド装置は、正弦平面の少なくともある部 分において、お互いに位相がずらされている。 とりわけ、本発明によれば、ピストンの一つのグループを介して排気ポートの 好ましい独立した制御を行なうことができ、又、それぞれ独立したカムガイド装 置により、ピストンの他のグループを介して掃気用空気ポートの好ましい制御を 行なうことができる。 駆動シャフトに沿う軸方向においてカムガイド装置のために決定される位置は 、本発明によれば、例えばエンジンの運転中に、必要に応じて別々に、すなわち 、個々にあるいは集合的に調整されることができ、一方、カムガイド装置間の位 相のずれは、エンジンの製造の際に、駆動シャフト周りの周方向においてカムガ イド装置相互の位置付けを行なうことにより決定される。 結果的に、掃気ポートと排気ポートとの開閉動作は、例えば、異なる時機での 前述位相ずれに従って達成されることができ、又、これらの時機は、個々のカム ガイド装置の等価な設計によって決定することができる。 運転に際して、本発明によれば、一つのカムガイド装置でコントロールされる 例えば排気ポートの前述位相ずれのある開閉動作の効果は、カムガイド装置間の 相対的な間隔を変化させることによって、ある程度までオーバステアさせること ができ、一方、通常の運転に際しては、十分に暖められたエンジンで、その状態 (条件)が最適化され得る。 本発明のさらなる特徴は、いくつかの実施例を示す添付図面を考慮した以下の 記載から明らかになる。 図1は、本発明に係るエンジンの縦断面図を示す。 図1a及び1bは、図1と一致する部分において重要な部分を示し、又、図1 aでは相互の間隔が最大になった状態でのエンジンのピストンを示し、又、図1b では相互の間隔が最小になった状態でのエンジンのピストンを示す。 図2は、掃気の取り入れが示されたエンジンのシリンダの一端部における第1 の断面を概略的に示す。 図3は、排気の取り出し口が示されたエンジンのシリンダの他端部における 第2の断面を概略的に示す。 図4aは、第1の実施例として示された、燃料が供給されかつ燃料の点火が起 こるエンジンシリンダの中間部分における第3の断面を概略的に示す。 図4bは、図4aに対応する断面において、第2の実施例に関するシリンダの 中間部分を示す。 図5aは、縦断面において、図1bに係るエンジンの部分を示す。 図5bは、結合された駆動シャフトを備え、図1bに係るエンジンの部分と共に 縦断面にて示されたカムガイド装置を示す。 図5cは、クロスヘッドの側面を示す。 図5d及び5eは、それぞれ図5cに係るクロスヘッドの上面及び下面を示す。 図5fは、ピストンロッドの側面を示す。 図5gは、図5fに係るピストンロッドの上面を示す。 図5hは、本発明に係るピストンの縦断面を示す。 図6ないし8は、図面の紙面上に広げられて概略的に示され、又、駆動シャフ トの回転に対して異なる角度位置にて示された、3気筒エンジンにおける各々の シリンダに装着された二つのピストン列の第1のピストン列の一般的な移動パタ ーンを示す。 図6aは、ピストンロッドのローラと正弦平面の斜めに伸長する部分との間で 起動力を伝達する原理を概略的に示す。 図9は、図面の紙面上に広げられて概略的に示され、又、駆動シャフトの回転 に対して異なる角度位置にて示された、5気筒エンジンにおける各々のシリンダ に装着された二つのピストン列のより詳細な移動パターンを示す。 図10は、図9に対応する表示において、続いて起こる作動位置での連結され たシリンダに対するそれぞれのピストン列のピストンを示す。 図11は、各々のシリンダにおける二つの関係付けられたピストンのための 正弦平面の中央部分を概略的に示す。 図12は、各々のシリンダにおける第1のピストンのための正弦平面の詳細な 湾曲輪郭を示す。 図13は、各々のシリンダにおける第2のピストンのための正弦平面の対応す る詳細な湾曲輪郭を示す。 図14は、図12及び13に係る湾曲輪郭同士を比較して編集したものを示す 。 図15は、縦断面において、ピストンロッドの外側端部に配置された圧力ロー ラを備えたカムガイド装置の他の構造を示す。 図16は、カムガイド装置から半径外側方向を見た場合の断面において、図1 5に示したものと同一の他の解決策を示す。 図17及び18は、正面図及び水平断面図において、お互いに平行に伸長する 一対のコントロールバーに沿うピストンロッドのヘッド部分のガイドをそれぞれ 示す。 図1aにおいては、内部燃焼を伴う2サイクル内燃機関(2サイクル内燃エン ジン)10が参照される。特に、いわゆる正弦の概念(サインコンセプト)を適 合したエンジン10が記載されている。図1においては、特に、概略的な断面図 で示された本発明に係る燃焼機関10が図示されている。 図1においては、断面でかつ概略的に図示された本発明に係る内部燃焼を伴な う燃焼機関10が示されている。実施例としては、2サイクル燃焼機関が示され ているが、述べられるように、この解決策は、ここで記載されたこの特別な実施 例を越えて、4サイクルエンジンにも適用することができる。 本発明によれば、使用中におけるエンジンの圧縮比を変化させるための解決策 が、特に提案される。しかしながら、この圧縮比の変化は、以下の記載から明ら かになるように、エンジンの残りの運転状態において、ある影響を及ぼすことも できる。以下の記載は、エンジンの種々の機能において直接あるいは間接的な意 義をもつ本発明の係る別の観点及びこれから生じる効果に言及する。 本発明によれば、その目的は、とりわけ、さらに以下に記載されるように、排 気ポート25及び掃気ポート24の開閉動作の好ましいコントロールにある。 さらなる目的は、以下により詳細に記載されるように、特に規定された燃焼室 K1内での燃焼にある。 図示された実施例においては、駆動シャフトが、駆動スタンプシャフト(drive stump shaft)の形で示されており、この駆動スタンプシャフトは、エンジン1 0を軸方向かつ中央において貫通している。 駆動シャフト11には、半径方向外側に向かって突出した第1のヘッド部分1 2aが設けられており、この第1のヘッド部分12aは、第1のカムガイド装置を 構成している。駆動シャフトには、さらに、半径方向外側に向かって突出した第 2のヘッド部分12bが設けられており、この第2のヘッド部分12bは、第2 のカムガイド装置を構成している。 この記載された実施例におけるヘッド部分/カムガイド装置12a、12bは、 別々に表示されており、又、各々締結手段を用いて駆動シャフト11に別々に連 結されている。 カムガイド装置12aは、駆動シャフト11の一端部11aを取り囲んでおり、 又、締結フランジ12a’を介して駆動シャフト11の端部表面11bに対する端 部サポートを形成しており、又、締結ねじ12a’’により駆動シャフト11に 固着されている。 カムガイド装置12bは、駆動シャフト11の反対側の端部11dの位置にて、 駆動シャフト11の圧肉端部11cを取り囲んでいる。カムガイド装置12bは、 カムガイド装置12aのように駆動シャフト11に直接固定されているのではな く、特に、エンジン10のシリンダ21(複数のシリンダのうちの一つだけが図 1に示されている。)内の圧縮比を調整できるように、駆動シャフト11の軸方 向に沿って所定の範囲で位置を変えることができるように配置されている。 駆動シャフト11の端部11d(図1及び5a参照)は、半径方向においてオフセ ットしたスリーブ部分(筒状部分)を形成しており、このスリーブ部分に対して キャップ形状の支持部材13が締結されている。この支持部材13には、締結ね じ13’’を備えた締結フランジ13’が設けられており、この締結ねじ13’ ’が、駆動シャフト11の端部11dに固着されている。支持部材13の上側端 部表面13aと駆動シャフト11の反対側の肩部表面11eとの間で、加圧油室( 圧力油室)13bが画定されている。この圧力油室13bにおいては、ピストンを 形成するガイドフランジの形状をなす圧縮シミュレータ12b’が摺動自在に挿 入されており、このガイドフランジは、端部11dの外側表面に対する接触部( アバットメント)を摺動させるために、半径方向内側に向かうカムガイド装置の 内側部から圧力油室13b内に突出している。 カムガイド装置12bと支持部材13と駆動シャフト11との間の相互の回転 を防止するために、ガイドフランジ12b’には、一連のガイドピン12’が貫 通されており、この一連のガイドピン12’は、支持部材13の端部表面13a 及び駆動シャフト11の肩部表面11eに形成されたそれぞれの穴にしっかり固 定されている。 圧力油室13bには、加圧油が供給され、横向きの導管11f及び11gを経て 駆動シャフト11の端部11dを通って排出される。 駆動シャフト11及び支持部材13の締結フランジ13’内において、お互い に一直線に並べられた軸方向ボアの内部に装着されたオイルガイド手段14は、 加圧油(加圧オイル)及び戻り油(リターンオイル)を、その独立したガイドダ クト14a及び14bと隣接する環状溝14a’及び14b’を経由して、導管11 f及び11gに向けて案内するように及び導管11f及び11gから案内するように 供給する。 カムガイド装置12bの圧縮シミュレータ12b’上にある圧力油室13bに対 する加圧油及び戻り油のコントロールは、さらに示さないが、遠隔にて配置され た市販の従来型コントロールアレンジメントによりとり行われる。 図1に示すように、駆動シャフト11は、その両端部にて、同様な駆動シャ フトスリーブ15a及び15bに連結されている。スリーブ15aは、締結ねじ1 5a’を用いてカムガイド装置12aに固定されており、一方、スリーブ15bは 、締結ねじ15b’を用いて支持部材13に固定されている。このスリーブ15a 及び15bは、二つの対向する主支持ベアリング16a、16bのそれぞれの一つ に回転可能に取り付けられており、これら二つの対向する主支持ベアリング16 a、16bは、それぞれのエンドカバー17a及び17b内で、エンジン10の両側 端部に固定されている。 図1に示すように、エンドカバー17a及び17bは、締結ねじ17’により、 中間にあるエンジンブロックに相応じて締結されている。 本質的に、エンジン10においては、第1の潤滑油室17cは、エンドカバー 17aとエンジンブロック17との間において画定され、又、第2の潤滑油室1 7dは、エンドカバー17bとエンジンブロック17との間において画定される。 ここで示された特別のキャップ17eは、エンドカバー17b及び潤滑油室17c とそれとの間に配置された外部オイル導管17fに取り付けられている。さらに 、ここで示された吸い込み濾過器17gは、潤滑油導管17hに連結されており、 この潤滑油導管17hは、潤滑油室17dと外部の潤滑油アレンジメント(さらに 示されず)との間の連通路を形成している。 オイルガイド手段14には、カバーを形成するヘッド部分14cが設けられて おり、このヘッド部分14cは、締結ねじ14c’を用いてエンジン10のエンド カバー17bに固定されている。このカバーを形成するヘッド部分14cは、支持 ベアリング16bの外側に端を接する潤滑油室17cに対して、密閉状態を形成す る。相応じて、支持ベアリング16aの外側に接して、密閉カバー14dが、密閉 リング14eを用いてエンドカバー17aに固定されている。 それゆえに、エンジン10は、一般的に、被駆動部品すなわち回転可能な部品 と駆動部品すなわち回転しない部品とにより構成されている。被駆動部品には、 エンジンの駆動シャフト11、駆動シャフト11に連結された、駆動シャフトの 支持部材13、駆動シャフトスリーブ15a、15b、及びカムガイド装置12a 及び12bが含まれている。駆動部品すなわち回転しない部品には、結合された ピストン44、45を備えたエンジンのシリンダ21が含まれている。 本発明によれば、内部にすなわち被駆動部品の部分相互間において調整をもた らすことによって、エンジンの圧縮比を調整することが保証される。さらに、一 方のカムガイド装置12bは、駆動シャフト11に対して軸方向に、すなわち、 前述圧力油室13a内の限定された移動距離の範囲内で、後退及び前進移動させ られ、この移動距離は、ガイドフランジ12b’とガイドフランジ12b’の両側 に位置する油室13aの分離された室(チャンバ部分)とによって決定される。 実際においては、小型のモータの場合には数ミリメートルで大型のモータの場 合には数センチメートルの調整長さが採用される。しかしながら、関連する作動 室のそれぞれの容積の相違は、異なるエンジンにおいて、同等の圧縮効果を有す る。 例えば、圧縮比の段階的なあるいは段階の無い調整は、必要に応じて考えられ 、例えば、駆動シャフト11に関するそれぞれの位置に対して、カムガイド装置 12bの漸次に変化するコントロールが採用され得る。このコントロールは、例 えば、温度の違いを検知する装置等に基づく本質的に知られた電子技術によって 自動的に行なわれる。他に、このコントロールは、ここではさらに述べないが、 適当な調整手段を介して手動コントロールとして行なわれることができる。 エンジンの被駆動部品に関して、カムガイド装置12bの調整をもたらすこと によって、連結されたピストン44、ピストンロッド48、主支持ホイール53 、及び補助ホイール55の配置の一般的なコントロールにおける影響を避けれる 。すなわち、駆動部品と被駆動部品との間の機械的な連結における影響が防止さ れる。 他方において、このようなカムガイド装置12bの調整を用いる場合、ピスト ン44、ピストンロッド48、主支持ホイール53、及び補助ホイール55の配 置構造が、実際の具体的な圧縮調整とは無関係に、カムガイド装置12bを介し て、連結されたシリンダ21に対して集合的に移動させられる。 図1及び1bにおいては、カムガイド装置12bが図示された位置に位置する 際の、通常の圧縮比におけるピストン44、45のピストンヘッド同士の間の中 央空間44’が、破線によって示されている。カムガイド装置12bのガイドフ ランジ12b’がピストンロッド11の肩部表面11eに対して上方に最大に押さ れた際の、ピストン44、45のピストンヘッド同士の間の中央空間44’’が 、実線によって示されている。 エンジン10は、三つの静止した主部品、すなわち、エンジンブロック17を 構成する中間部材と、エンジン10の端部のそれぞれに配置された二つのカバー を形成するハウジング部材17a、17bとに分けられて示されている。これらハ ウジング部材17b、17cは、エンジンブロック17のそれぞれの端部において 、結果的に、それぞれのカムガイド装置12a、12b、及びそれぞれのピストン ロッド48,49に設けられた支持ホイール53,55及び結合されたベアリン グを覆うように適合されている。エンジンの駆動部品及び被駆動部品の全てが、 結果的に、エンジン内に効果的に収容され、又、関係する潤滑油室17c及び1 7dの油通路内に受け入れられる。 図示された実施例のエンジンブロック17においては、周方向において分離さ れた三つのエンジンシリンダ21を備えた設計とされた3気筒エンジンが使用さ れている。3気筒(シリンダ)の一つのみが、図1、1a、1bにおいて示されて いる。 三つのシリンダ21は、相互の角度間隔が120°で駆動シャフト11の周り に配置されており、エンジンブロック17内のボア内に押し込まれてシリンダを 形成する挿入部材を分離するように図示された実施例に従って設計されている。 各々のシリンダ/シリンダ部材21には、スリーブの形状をしたシリンダブッ シング23が挿入されている。このブッシング23には、図1a及び1b(図2及 び3も参照)にさらに示されているように、その一端部において環状に連なる掃 気ポート24と、その他端部において環状に連なる排気ポート25が設けられて いる。 同様に、シリンダ21の壁部21aには、掃気ポート26が配置されており、 この掃気ポート26は、図2に示されるように、ブッシング23の掃気ポート2 4と半径方向において一直線に並べられている。一方、ブッシング23の排気ポ ート25と半径方向において一直線に並べられている排気ポート27は、図3に 示されるように、同様にシリンダ壁部21aに設けられている。 図1においては、掃気用ポート26を取り囲んで空気を掃気するために環状に 配置されたインレットダクト28と、半径方向外側に配置された掃気用エアイン テーク29とが示されている。 図2に示されるように、掃気用エアダクト28は、シリンダ軸を通る半径方向 の面Aに対して十分な傾斜角度uで伸びており、図2の矢印Bで示されるように 、特に、シリンダ21の回転方向に向かう通路38に掃気用の空気を入れるよう に適合されている。 さらに、図1においては、排気ポート27を取り囲んで環状に配置された排気 アウトレットダクト30と、半径方向外側に向けて空にする排気アウトレット3 1とが示されている。 図3においては、シリンダ軸を通る半径方向の面Aに対して角度vをなして同 一の傾斜で伸びる排気ポート27が示されており、矢印Cで示されるように、特 に、シリンダ21から外側へ向かう同一の回転方向に向かう通路内に向けて、シ リンダ内の回転方向に向かう通路38から排気を導き出すように適合されている 。排気ポート27は、シリンダ21から外側方向で排気アウトレットダクト30 に向かう排気ガスの外側向きの流れを促進するように半径方向外側に拡開して示 されている。 掃気用の空気は、従来から知られている方法により、シリンダ内において先に 生じた燃焼段階で発生した排気ガスを押し出すために用いられ、さらに、シリン ダ内において続いて生じる燃焼段階で用いる新鮮な空気を供給するために用いら れる。これとの関係において、本発明によれば、本質的に知られた方法で、圧縮 行程におけるシリンダ21内の作動室Kにおいて、矢印38(図1a及び図4a参 照)で示されるように回転する空気のかたまりが得られる。 図1a、1b、及び4aにおいては、シリンダ壁21aの孔(キャビティ)に挿着 された燃料インジェクタすなわちノズル32が示されている。このインジェクタ /ノズル32は、シリンダ壁21aのボア34を通り抜けて突出する先細りの端 部32’(図4a参照)を有している。ボア34は、傾斜した角度でシリンダ 壁21aを貫通しており、この傾斜角度は、図4aでは示されていないが、図2に 示されるように、角度uと一致するものである。先細りの端部32’は、さらに 、ボア34と一直線上に位置するブッシング23のボア35をも貫通して突出し ている。ノズル/インジェクタ32の墳口36(図4a参照)は、燃料のジェッ ト37が、図4aに示されているように、シリンダ21内の矢印38で示される 回転する空気のかたまり内に向けて斜めに向かうように、正に燃焼室K1(図1 b参照)の一部を形成するチャンバノズルに配置された点火プラグ39(あるい は点火ピン)の前方に向かうように、配置されている。 図4bにおいては、図4aに示された解決策の他の構造が示されており、ここで は、第1の燃料ノズル32及び第1の点火アレンジメント39に加えて、一体と なった第2の燃料ノズル32a及び第2の点火アレンジメント39aと、同様の円 盤状の燃焼室K1とが採用されている。両方のノズル32及び32aは、相応じ て図4aにおいて記載されているように設計されており、又、両点火アレンジメ ント39及び39aは、相応じて図4aにおいて記載されているように設計されて いる。ノズル32aにおいては、結合された部品が、参照符号aを付加して表さ れている。 図4bに示された実施例においては、ノズル32、32aは、相互に周方向の角 度で180°離れて配置されており、一方、点火アレンジメント39、39aも 、対応して、相互に周方向の角度で180°離れて配置されている。実際におい ては、この相対的な間隔は、必要に応じて変更することができ、すなわち、相互 の間隔を異ならせて、例えば、相互の点火に合わせた位置等に依存するように変 更することができる。 さらに、図1においては、シリンダ21の一般的な冷却を行なうための冷却水 システムが示されている。この冷却水システムは、さらに示さないが、第1の環 状冷却水ダクト41と第2の環状冷却水ダクト42とを有する冷却水インテーク を含んでいる。このダクト41、42は、環状の列をなし軸方向に伸長する連結 ダクト43(図3参照)を介して、相互に連結されている。軸方向に伸長するダ クト43は、排気ポート27同士の間に位置する各々の中間部分27aにおける シリンダ壁21aを貫通しており、これにより、これらのゾーン27aは、特に、 冷却媒体の通り抜ける流れに部分的に曝されることによって、その過熱が防止さ れる。図1においてはさらなる開示はないが、冷却水の放出は、ここでは示され ない方法によって、冷却水インテークから離れた位置にある冷却水ダクト42に 連結されている。 本質的に、ブッシング(シリンダライナ)23の内部には、お互いに近接する 方向及び離隔する方向に移動可能で軸方向において移動可能な二つのピストン4 4、45がある。ちょうど、ピストンのそれぞれのトップ44a、45a及びピス トンのスカートエッジ44b、45bによって、本質的に知られた方法で一組のピ ストンの4部分46が配列されている。これらのピストン44、45は、2サイ クルエンジンシステムにおいて、お互いに近接及び離隔する方向に同期して移動 可能となっている。 これらピストンの詳細については、図5hに示されている。ピストン44は、 トップ部分44aとスカート部分44bとを有した比較的薄い壁厚をなすキャップ の形状として示されている。ピストンの内側の空洞の最も奥深い部分には、支持 ディスク44cが配置されており、その後から、連結されるピストンロッド48 のためのヘッド部材48c、支持リング44d、及びクランプリング44eが順次 追随して配置されている。 ヘッド部材48cには、凸状に湾曲した上部表面48c’と凹状に湾曲した底部 表面48c’’とが設けられており、一方、支持ディスク44cには、同様に凹状 に湾曲した上部支持表面44c’が設けられており、又、支持リング44dには、 凸状に湾曲した下部支持表面44d’が設けられている。ヘッド部材48cは、結 果的に、支持表面44c’及び44d’によりコントロールされるピストンの理論 的な軸に対して、傾斜するように適合されている。ピストンの内部において肩部 分44fに対して当接することによって、リング44eは、ヘッド部材48c及び ピストンロッド48に対してある程度の嵌め合いをもたらし、又、それ故に、作 動中において、ピストンの前述理論的な軸のまわりに回動する可能性をもたらす 。 ヘッド部材48cには、横方向外側に向かって突出するリブ部48g’を有した スリーブ(筒)形状をなす中間支持部48gが設けられており、このリブ部48g ’は、結合されるピストンロッド48(図1a及び1b参照)の相当する空洞(キ ャビティ)に挿着されるロック係合部を形成している。 図1aにおいては、ピストン44、45は、等価な外側の位置にて示されてい る。この外側の位置では、ピストン44、45同士の間に最大の間隔があり、こ こでは概してピストン44の死点0a及びピストン45の死点0bとして表されて いる。 前述の死点位置0a、0bにおいては、ピストン44は掃気ポート24を閉塞し ておらず、一方、ピストン45は排気ポート25を閉塞しておらず、又、掃気ポ ート24の開閉動作は、関係するシリンダ21内に配置されたピストン45の位 置によりコントロールされ、一方、排気ポート25の開閉動作は、関係するシリ ンダ21内に配置されたピストン44の位置によりコントロールされる。このコ ントロール(制御)は、図12ないし14を考慮して以下に続くものに詳細に記 載されている。 さらに、このコントロールは、駆動シャフト11に沿ったカムガイド装置12 bの前述調整を考慮した付加的な効果と共に記載されている。 ピストン44、45がそれらの対向する外側の位置に位置するとき、ここでは 図1bに示されるように最小の間隔となっており、これらの位置は、通常死点位 置として表される。しかしながら、本発明によれば、ピストン44、45は、静 止しており、すなわち、おおざっぱに言えば、これらの死点位置あるいは近傍に おいてお互いに軸方向への移動がない。ピストンが、死点位置においてだけでな く、それぞれの正弦平面の隣接する部分においても静止している、という点に関 して、以下に述べられるように、ある弓形の長さに亘って、すなわち、今まで知 られていたものよりも正弦平面のかなり長い部分に亘って、容積的に幾分一定の 作動室(燃焼室)が保証され得る。 その結果として、ピストン44、45は、静止しており、又、おおざっぱに言 えば正弦平面のある部分に亘って静止しており、この部分は、ここではピストン 44に対してデッド部分4aとして、又、ピストン45に対してデッド部分4bと して表される。このようなデッド部分4a及び4bは、図12及び13においてさ らに図示されている。 前述のデッド部分においては、作動室K内においていわゆるデッドスペースが 画定され、ここでは、このデッドスペースは、(以下により明らかになる理由に より)燃焼室K1として表される。この燃焼室K1は、以下により詳細に述べら れているように、本発明によれば、2サイクルエンジンの圧縮段階と膨張段階と の間の移行部分の領域にて規定される。 膨張段階の間、すなわち、図1bに示されるピストンの位置から図1aに示され るピストンの位置まで、作動室Kは、燃焼室K1にて示される最小の容積から図 1aに示されるような最大の容積まで徐々に膨張させられ、図9及び10におけ る前述死点0a及び0bの位置にて、燃焼室K1は徐々に他の室K2に膨張させら れ、この他の室K2では、ピストン44、45の膨張及び圧縮行程が起こる。 本発明によれば、燃焼室K1は、前述のデッド部分/デッドスペースにおいて かなりの程度に画定される。しかしながら、実際においては、燃焼は前述のデッ ドスペースのちょうど外側に位置する小部分まで継続させることができ、そのい くらかは以下により詳細に説明される。 作動室における圧縮比の変化に関して、エンジンが使用される際に調整がもた らされることによれば、燃焼室K1の異なる容積について、図10に示されるよ うなピストンにおける探究があり得る。以上から、図1aに示されるような反対 側の位置での燃焼室の異なる容積についての探究もしかりである。 しかしながら、採用されなければならない圧縮比にも拘わらず、個々のピスト ン44、45のピストンストロークは、全ての作動状態において正確に同等に長 いことに気付かれるべきである。 本発明によれば、燃焼室K1は、前述のデッド部分/デッドスペースにおいて かなりの程度に規定される。しかしながら、実際においては、燃焼は、前述のデ ッドスペースのちょうど外側の小部分まで続き、その幾らかが以下により詳細に 説明される。 各々のピストン44,45は、それぞれパイプ形状をしたピストンロッド48 ,49に固着されており、このピストンロッド48,49は、いわゆるクロスヘ ッドコントロール50を介して直線移動をするように案内されている。このクロ スヘッドコントロール50は、部分的にエンジンブロック17の中に、又、それ ぞれのピストンロッド48,49の等しい自由外側端部の位置にて、部分的にそ れ ぞれのカバー部材17a及び17bの中に、配置されている。図5aにて詳細に示 されたクロスヘッドコントロール50は、エンジンブロック17のまさに内外の 領域においてピストンロッド48,49のための軸方向ガイドを形成している。 図5aを参照すると、回転ピン51は、パイプ形状をしたピストンロッド48 の一端部に取り付けられており、又、ピストンロッド48を横切る方向にすなわ ちそのパイプの空洞部分52を貫通している。回転ピン51の中間部分51a、 すなわち、前述の空洞部分52の内部には、メインキャスタ53が回動自在に取 り付けられており、一方、ピストンロッド48の外側に面する側部48a上でか つ回転ピン51の一端部51b上には、補助キャスタ55が回動自在に取り付け られている。 メインキャスタ53は、ローラベアリング53bを有する内側ハブ部53aと外 側リム部53cとを備えている。このリム部53cには、二方向に湾曲したすなわ ちボールの扇型形状をしたローラ表面53c’が設けられている。 補助キャスタ55は、メインキャスタ53に対応する構造を有し、又、内側ハ ブ部55a、中間ローラベアリング55b、及びボールの扇型形状をしたローラ表 面55c’をもつ外側リム部55cを備えている。 メインキャスタ53は、断面で凹状に湾曲したローラ表面54に沿って転がる ように適合されており、このローラ表面54は、図6ないし8に示されるように 、いわゆる正弦曲線54’の一部を形成している。カムガイド装置12a及び1 2bの同等に湾曲したガイド表面54に沿って転がるボールの扇型形状をしたロ ーラ表面53c’を採用したことによって、作動状態が変化する下で、キャスタ 53とガイド表面54との間には、有効に支持する接合が保証され、又あるいは 、幾分傾斜して配置されたキャスタ及び/又は傾斜して配置されたピストンロッ ド48(49)を備えると、図5hに示されるように、ピストン44内における ピストンロッド48の揺動自在な取り付けが許容されることになる。 正弦曲線(正弦カーブ)54’は、中間シリンダ21から同等に軸方向外側に 向かって対面する側部上において、駆動シャフトのカムガイド装置12a及び1 2bに設計されている。補助キャスタ55は、ローラ通路内のローラ表面56aに 沿う断面で凹状に湾曲した等価な他の正弦曲線(以下示されず)に対しかつ沿 って転がるように適合されており、ローラ通路は、半径方向においてちょうどロ ーラ表面54の範囲内にてカムガイド装置12a(12b)に設計されている。 図5aに示された実施例においては、正弦カーブ54a’は、半径方向の最も外 側に配置されており、一方、正弦カーブ56a’は、正弦カーブ54a’よりも半 径方向内側である距離をおいてカムガイド装置12aに配置されている。他の例 として、正弦カーブ54a’は、(さらには示されない方法で)正弦カーブ56a ’よりも半径方向内側に配置されることができる。 各々のカムガイド装置12a及び12bには、さらに示されない方法で対応する 一対の正弦カーブ54a’、56a’が設計されており、又、各々の正弦カーブに は、所望の一つ以上の正弦平面を設けることができる。 図1では、カムガイド装置12aおよび12bが概略的に参照され、一方、関係 する正弦カーブ及び正弦平面の詳細については、図9ないし14においてさらに 示されている。 正弦の概念 一般的に、正弦の概念は、奇数の数(1,3,5等)のシリンダに適用される ことができ、一方、偶数の数(2,4,6等)の正弦平面が用いられ、又、逆も しかりである。 各々のカムガイド装置12a及び12bにおいて、(正弦トップと正弦ボトムを 有する)一つの正弦平面が用いられた場合、すなわち、正弦平面が周方向の角度 で360°をカバーする場合、奇数の数のシリンダが用いられるかあるいは偶数 の数のシリンダが用いられるかは、重要なことではない。その結果として、二つ (あるいはそれ以上の)正弦平面と共に、例えば、要求に応じて大きいあるいは 小さい数のシリンダを採用することができる。 一つの正弦平面を備えた前述のケースは、2000rpm以上の速度で駆動され る高速運転エンジンにおいて使用される際に関心がもたれる。 正弦の概念によれば、個々のエンジンは、速度に関して本質的にギヤを付けら れることができ、速度に従って正弦トップ及び正弦ボトムの数全てが、駆動シャ フトの360°の回転各々において用いられることになる。換言すれば、正弦の 概念によれば、両エンジンは、個々の適用にとって意味のある微小領域当りの回 転において、精密に組み付けられることができる。 概して、図示された実施例における列をなして配列されたエンジンのシリンダ は、関係するピストンと共に、駆動シャフトの軸の周りにおいて特別の角度位置 に、例えば、正弦平面に沿ってあるいは正弦平面の連なり(正弦カーブ)に沿っ て、相互に等しい間隔をおいて配置されている。 例えば、三つのシリンダ(図6参照)から成る2サイクル又は4サイクルエン ジンでは、各々の360°の回転に対して、二つの正弦トップと、二つの正弦ボ トムと、間に位置する四つの傾斜表面とを採用することができ、すなわち、二つ の正弦平面が、各々のカムガイド装置12a、12bにおいてお互いの後に配置さ れている。その結果として、4サイクルエンジンにおいては、四つのサイクルが 、駆動シャフト/カムガイド装置の回転毎に、三つのシリンダ内に配置された二 つのピストンのそれぞれについて得られることができ、又、2サイクルエンジン において、三つのシリンダ内に配置された二つのピストンのそれぞれについて四 つのサイクルが得られる。 相応じて、五つのシリンダから成る2サイクルエンジンでは、図9及び10に 示されるように、各々の360°の回転に対して、二つの正弦トップと二つの正 弦ボトムと間に位置する四つの傾斜表面とを備える正弦カーブを採用することが でき、すなわち、各々のカムガイド装置12a、12bにおいてお互いの後に配置 された二つの正弦平面を採用することができ、これにより、2サイクルエンジン においては、回転毎に五つのシリンダ内に配置された二つのピストンのそれぞれ について四つのサイクルが得られる。 ピストンの支持ローラは、図示された実施例において、等価に同一の角度間隔 をおいて、すなわち、正弦カーブに沿って等しい回転角度位置にて配置されてお り、これにより、それらは、それぞれの正弦平面に沿った等しい位置にて、等価 なピストンの動きに代わる代わる追従させられる。 エンジンのパワーは、その結果、異なるピストン44,45から代わる代わる 軸方向において支持オーラ53を介して、各々正弦平面を備えたそれぞれの正弦 カーブを介して駆動シャフト11に伝達され、駆動シャフト11は、それ故にそ の軸周りの強制的な回転にさらされる。これは、駆動シャフトの長手方向の軸に 平行に動かされるエンジンのピストンロッドと正弦平面に沿って強制的に転がる ピストンロッドの支持ローラとによって生じる。エンジンパワーは、それ故に、 軸方向において、ピストンロッドの支持ローラから正弦平面に伝達され、正弦平 面は、駆動シャフトと共にその軸周りに強制的に回転させられる。換言すると、 起動力の伝達は、往復するピストン運動から駆動シャフトの回転運動まで得られ 、この起動力は、ピストンロッドのそれぞれの支持ローラから駆動シャフトの正 弦平面まで直接伝達される。 図6aにおいては、正弦カーブ8aの斜めに伸びた部分上にある支持ローラ53 が、概略的に示されている。軸方向の駆動力は、ピストンロッド48を有する連 結されたピストンからの矢印Faと矢印Frで示された正弦平面8aに伝達される半 径方向の平面内にて等価に分解された回転力とにより示される。 この回転力は、式2から導き出すことができる。 Fr = Fa・tanφ 本発明によれば、とりわけ本発明に従う正弦平面の特別な設計によって、駆動 シャフトの回転弧において角度で測って計算されるピストン44,45の膨張ス トロークを、ピストン44,45の圧縮ストロークよりも大きくすることができ る。反対側に向かう移動においてピストンの移動速度が異なるにも拘わらず、駆 動シャフトへの比較的により一様な起動力の伝達がこれにより保証され、又さら に、より不変(一様)すなわちより振動の無いエンジンの運転が達成される。 図6ないし8においては、3気筒エンジンの作動モードが概略的に示されてお り、ここでは、二つの相互に連続する正弦平面からなる関係する正弦カーブ54 に沿って2次元的に広げた状態で図示された、二つの協働するピストン44,4 5の一つのピストン44のみが示されており、さらに、連結された一つのピスト ンロッド48も示されている。図6ないし8のそれぞれにおいては、エンジンの 三つのシリンダ21の各々に収容された一つのピストン44が概略的に示されて おり、シリンダの反対側の端部においても、ピストン45に同等の配置構造(ア レンジメント)が採用されている。明瞭化の目的のために、シリンダ21及び反 対側のピストン45が図6ないし8において省略されており、ピストンロッド4 8及びメインキャスタ53が示されている。ピストン44の軸方向への動きは、 矢印57にて示されており、この矢印57はピストン44の圧縮行程を示してお り、又、矢印58はピストン44の膨張行程を示している。 正弦カーブ54’は、下側転がり通路54を備えて示されており、この下側転 がり通路54は、二重の正弦平面形状をした輪郭を持ち、又、膨張行程の際にピ ストン44からメインキャスタ53を介して転がり通路54に向かう下向きに方 向付けられた力を、又、圧縮行程の際に転がり通路54からメインキャスタ53 を介してピストン44に向かう上向きに方向付けられた力を多かれ少なかれ絶え ずもたらすという点に関して、一般に軸方向におけるメインキャスタ53の動き をガイドする。補助キャスタ55(図6ないし8には示されず)は、図5aに示 されるように、上側転がり通路54bに対して確実な嵌め合いをもって受け入れ られている。転がり通路54に対しての軸方向におけるメインキャスタの最大の 移動を示すべく、図6ないし8においては、図示上の理由から、前述の転がり通 路54bがメインキャスタ53の垂直方向上方に示されている。実際においては 、図5aに示されるように、補助キャスタ55は、その転がり通路54に対して メインキャスタ53が軸方向に動く可能性をコントロールするものであってもよ い。 補助キャスタ55は、普通は作動しないが、メインキャスタ53がカムを形成 する転がり通路54から持ち上がる傾向にあるとき、軸方向におけるピストン4 4の動きをコントロールすることになる。これにより、作動中においては、メイ ンキャスタ53が意図しない方法で転がり通路54から持ち上がることを防止で きる。補助キャスタ55のための転がり通路56は、図5に示されるように、普 通は、関係する転がり通路56aから離れて固定された適当な間隔に配置される 。 図6ないし8において、正弦カーブ54’は、比較的に急峻でかつ直線状に伸 びる第1のカーブ部分60、これに続いて幾分弓形状をなしトップ(上端)を形 成する移行部分/死点部分(デッド部分)61、比較的により緩やかにかつ比較 的に直線状に伸びるカーブ部分62、及びこれに続く弓形状の移行部分/死点部 分(デッド部分)63にて示されている。しかしながら、これらのカーブ(曲線 )輪郭は、本発明で適用されたカーブ輪郭、例えば、図12及び13により詳細 に 示されている正しいカーブ輪郭の詳細を示すものではない。 正弦カーブ54’及び正弦平面54は、図6ないし8において、二つのトップ 61、二つのボトム63、及び二つの対をなすカーブ部分60,62にて示され ている。図6ないし8においては、相互に異なり連続する位置において関係する 正弦カーブに沿った等しい位置にて示された三つのピストン44及びそれぞれの メインキャスタ53が図示されている。図から明らかな如く、比較的に短い第1 のカーブ部分60は、いつでも一つのメインキャスタ53のみが一つの短いカー ブ部分上で確認され、又、二つあるいは略二つのメインキャスタ53が二つの長 めのカーブ部分62上で確認されることを、必然的に伴なう。換言すると、図示 されたカーブ輪郭では、膨張行程のためのカーブ部分の形状に比べて、異なる形 状のカーブ輪郭を、圧縮行程のために採用することができる。とりわけ、これに よって、二つのメインキャスタ53が常に膨張行程とオーバーラップし、一方、 三番目のメインキャスタ53が圧縮行程の一部を形成する。実際においては、ピ ストン44の移動は、膨張行程よりも圧縮行程において、軸方向における移動が 比較的大きい速度で行なわれる。本来、これらの異なる移動速度は、駆動シャフ ト11の回転運動において逆効果にはならない。それどころか、カーブ部分60 ,62をお互いに非対称とするこのような設計とすることで、エンジンにおいて 、より一様でかつ振動の誘発がない運動を得ることができる。 さらに、圧縮行程のために確保される時間に比べて、膨張行程のために相対的 に置かれる時間を増加させることができる。 図6ないし8に係る実際の構造においては、180°の作動シーケンスにおい て、膨張行程のために約105°のある弧の長さが、又、圧縮行程のために約7 5°の同一の弧の長さが選択される。しかし、実際の弧の長さは、例えば、膨張 行程に関して110°と95°に間、圧縮行程に関して70°と85°の間に見 出される。 例えば、ピストン44,45の三つの対が結合された三つのシリンダ21一組 を用いる場合に、上述したように、二つのトップ61及び二つのボトム63が、 駆動シャフト11の360°回転毎に適用され、すなわち、回転毎にピストン対 44,45あたり二つの膨張行程が適用される。 例えば、四つのピストン対を用いる場合には、相応じて、三つのトップ及び三 つのボトム、すなわち、回転毎にピストン対あたり三つの膨張行程が適用される 。 図9ないし10に係る実施例においては、五つのピストン対と、これに関係す る二つのトップ及び二つのボトムとを備えた、すなわち、回転毎にピストン対あ たり二つの膨張行程をもつ5気筒エンジンが述べられている。 本発明に関する典型的なカムガイドの配置構造 以下、図9及び10、及び図12及び13に示されるように、二つの相互に異 なるカムガイドカーブ8a及び8bを備えた5気筒2サイクル燃焼機関との関係に おいて、本発明に係る正弦の概念の好適な実施例が、より詳細に図9及び10を 参照しつつ記述される。 図14においては、中心にある理論的なカムガイドカーブ8cが概略的に示さ れており、このカムガイドカーブ8cは、デッドゾーン4a及び4b内における燃 焼室K1にて示されるような最小値からデッドポイント(死点)0a及び0b(図 9ないし10及び12ないし14参照)における最大の作動室Kにて示されるよ うな最大値までの作動室Kの容積変化を表す。 本発明によれば、カーブ8bは、図12ないし14に示されるように、死点0b の位置にて、カーブ8aの死点0aの前側で回転角度14°の位相ずれをもって示 されている。 カーブ8a及び8bの回転方向、すなわち、駆動シャフト11の回転方向は、矢 印Eにて図示されている。 図9及び10においては、一緒に同じ平面に概略的に図示する方法で示された 、五つのシリンダ21−1,21−2,21−3,21−4,及び21−5と二つの 関係するカーブ8a及び二つのカーブ8bとが、概略的に図示されている。これら 五つのシリンダ21−1,21−2,21−3,21−4,及び21−5は、相 互の角度間隔が72°をなすそれぞれの角度位置、すなわち、回転シャフト11 の軸周りに一様に振り分けられた位置にて示されている。 図12においては、第1のカーブ8aが示されており、このカーブ8aは、位 置0°/360°から位置180°までをカバーしている。この対応するカーブ 8a(図9参照)は、対応する180°の弧の長さを位置180°から位置36 0°まで通過している。言い換えれば、二つの連なるカーブ8aが駆動シャフト の360°の回転各々に対応している。 カーブ8aは、位置0°/360°において第1の死点0aを示している。位置 0°から位置38.4°までは、第1の移行部分1aが示されており、この第1 の移行部分1aは、圧縮行程の第1の部分に対応しており、位置38.4°から 位置59.2°までは、傾斜して(上向きに)伸長する直線部分2aが示されて おり、この直線部分2aは、圧縮行程の主部分に対応しており、位置59.2° から位置75°までは、第2の移行部分3aが示されており、この移行部分3aは 、圧縮行程の終わりの部分に対応している。 その後は、位置75°から位置85°まで、第2の死点と共に直線デッド部分 4aが示されており、この直線デッド部分4aは、10°の弧の長さを通過してい る。 位置80°から位置95.8°までは、移行部分5aが示されており、位置9 5.8°から位置160°までは、傾斜して下向きに伸長する直線部分6aが示 されており、位置160°から位置180°までは、移行部分7aが示されてい る。これら三つの部分5a、6a、7aは、一緒に膨張部分を構成している。 位置180°においては、新たに死点0aが示されており、その後は、カムガ イドカーブが、第2の対応するカーブ8aを介して、位置180°から位置36 0°まで続いている。すなわち、二つのカーブ8aが、一緒に360°の弧の長 さに亘って伸びている。 図13においては、死点0b及び後に続くカーブ部分1bないし7bにて示され る残りのカーブ8bとしての等価な(鏡像となる)カーブ輪郭が示されている。 ここでは、位置346°にて死点0bが示されており、 −位置346°と3°との間において、カーブ部分1bが示されており、 −位置3°と60°との間において、カーブ部分2bが示されており、 −位置60°と75°との間において、カーブ部分3bが示されており、 −位置75°と80°との間において、カーブ部分4bが示されており、 −位置80°と101.5°との間において、カーブ部分5bが示されており、 −位置101.5°と146°との間において、カーブ部分6bが示されてお り、 −位置146°と166°との間において、すなわち、位置166°にて、新 たに示された死点0bと共に、カーブ部分7bが示されている。 カムガイドは、対応するカーブ8bと共に、位置166°と位置346°との 間で連続している(図10参照)。 第1のカーブ8a(図12)は、排気ポート25の開動作(位置160°/340 °)及び閉動作(位置205°/25°)をコントロールする。 第2のカーブ8b(図13)は、掃気ポート24の開動作(位置146°/3 26°)及び閉動作(位置185°/5°)をコントロールする。 図14においては、図示されたカーブ8aと8bとの比較において、死点0aと 死点0bとの間に14°の位相ずれが示されている。カーブ8bは、図14にて破 線で示されるように、比較的な理由のため、カーブ8aに関して鏡像の形で示さ れており、このカーブ8aは、その一部として、図14において実線で示されて いる。一点鎖線にて示されているのは、中心部にある理論的なカーブ8cであり 、このカーブ8cは、近似的に数学的な正弦カーブの輪郭に類似したあるいはよ り類似したカーブ輪郭を示している。 図9及び10においては、正弦平面8aのための位置の前14°の位置にある 正弦平面8bが示されている。前述の五つのシリンダ21−1,21−2,21− 3,21−4,及び21−5は、以下の表1及び表2に示されるように、関係する 正弦平面に関して連続する位置に又個々に連続する作動位置に示されている。 掃気ポート24は、位置160°/340°で開き、位置25°/205° で閉じている。すなわち、掃気ポート24は、45°の弧の長さに亘って開状態 に保持される。 一方、排気ポート25は、39°の弧の長さに亘って、すなわち、掃気ポート が開いている(図14参照)弧の長さに対して14°位相がずれた弧の長さに亘 って開状態に保持される。 掃気ポート24は、結果的に、排気ポート25が閉じられた後、20°の弧の 長さ(図12におけるカーブ部分1a−3a及び図14におけるシングルハッチン グされた部分A’参照)に亘って開けられることができる。このことは、直前に 述べた20°の弧の長さに亘る圧縮室に、とりわけ過剰の掃気用空気が供給され ること、すなわち、圧縮された空気が充填されることを意味する。 ★★排気ポートは、位置146°/326°にて開いており、又、位置185 °/5°にて閉じている。すなわち、排気ポートは、39°の弧の長さに亘って 開けられている。 図14において、掃気ポート24が開く前に、14°の弧の長さに亘って排気 ポート25が開状態に保持され得ることが、区別されて個々にハッチングされた 部分B’から明らかになる。 前述の部分A’及びB’は、作動室Kのそれぞれ外側の部分における排気ポー ト25の軸方向の寸法及び掃気ポート24の軸方向の寸法を示している。それ故 に、ポート24及び25は、作動室Kの各々の端部において等しい高さに設計さ れることができる。この高さは、図12ないし14において、λ2として示され ている。 正弦平面8bの5°の角度ゾーン(位置75°から位置80°−特に図13参 照)及び正弦平面8aの10°の角度ゾーン(位置75°から位置85°−特に 図12参照)においては、それぞれの関係するピストン44及び45は、最小の 間隙λ、例えば、ピストンヘッド44aと作動室の中間ラインとの間に15mm の間隙をもって、最大に押し込まれて保持される。 図12においては、位置59.2°から位置95.8°までの36.6°の弧 の長さに亘って、ピストンヘッド同士の間の間隙が比較的狭く変化させられる、 ことがさらに観察されるべきである。ピストンヘッド44aから中央ライン44 ’までの間隔は、最小値λ=15mm(デッド部分75°−80°において)か ら20mmの間隔(図13での位置93°)まで変化させられる。 結果的に、ピストンヘッドから中間ライン44’までの間隔は、デッド部分7 5°−80°における最小値λ=15mmから図13の位置57°における間隔 25mmまで変化させられる。 36.6°の弧の長さに亘っては、燃焼室K1の容積は、ピストン44,45 の間でほぼ一定に保持される。 位相ずれのある二つの正弦平面による結合された効果 図14からは、お互いに鏡像の関係で概略的に示されたそれぞれの二つのカー ブ8a及び8bの輪郭が明らかになる。カーブ8aは、実線で実像として示されて おり、一方、カーブ8bは、ピストン44,45の間の中間軸に対する鏡像とし て破線で示されている。カーブ8cは、カーブ8a、8bの間の理論的な中央に位 置するカーブを示している。この中央のカーブ8cは、それぞれにカーブ8a、8 bの輪郭よりも前述の正弦カーブの輪郭により接近した輪郭をもつことが明らか になる。その結果として、カーブ8a、8bにおいて相互に比較的に非対称な輪郭 が例え得られたとしても、中央のカーブ8cの比較的に対称な輪郭が達成され得 る。 燃料が噴射される カーブゾーン3a及び3bでの圧縮段階の終わりにおいて、燃料が、流れをもっ た噴流で、回転する掃気用空気の流れの中に噴射され、又、回転する掃気用空気 の流れ内に効果的に混合/霧化される。 イグニッションスタータ 燃料が噴射された後、すなわち、圧縮段階の終わりに直ちに、電気的に制御 された点火(イグニッション)が、カーブゾーン3a、3bにて起こされる。掃気 用空気と点火装置(点火アレンジメント)を過ぎた燃料雲内の燃料とのガス混合 の有効な回転のために、準備がなされる。本発明によれば、従来の点火角度(イ グニッションアングル)に比べて7ないし10%の点火遅延にて、有効に照準を 定めることができる。燃焼段階 図示された実施例においては、燃焼は、点火の後直ちに始まり、又、ピスト ンがほぼ最大に押された位置にある限られた領域亘って、すなわち、カーブゾー ン3a、3bの終わりにおいて、すなわち、ピストンの軸方向の運動が最小となる 領域において、主に成し遂げられる。燃焼は、ピストンが内部中心のデッド部分 4a及び4bにて休止状態に保持される十分な範囲まで、すなわち、それぞれ10 °と5°の弧の長さに亘って続行する。しかしながら、燃焼は、後に続く移行部 分5a、5b及びメインの膨張部分6a、6bにおいて、回転シャフトの回転速度に 依存しつつ、要求に応じより大きいあるいはより小さい程度まで続行する。デッ ド部分4a、4bにおける燃焼室K1内で燃料雲が回転し、又、円盤形状をなす燃 焼室K1内にて火炎前部を比較的短く維持することができる故に、全ての場合に おいて、燃焼室K1内にある燃料雲の主要な大部分に対する燃料点火を保証する ことができる。実際においては、作動室Kの限られた容積において十分に対応す る利点をもって、燃焼室は、デッド部分4a、4bのちょうど外側の部分5a、5b まで広げられることが許容される。 燃焼速度 燃焼速度は、知られているように、20ないし25メートル/秒の大きさの オーダである。二組の燃料ノズルと対応する二組の点火アレンジメントが、作動 室の周方向の角度を4分割した各々の位置に配置された適用(図4b参照)によ って、燃焼領域は、円盤形状をなす燃焼室K1の全体に亘って有効にカバーされ ることができる。それ故に、実際においては、特に好ましい燃焼は、比較的に短 い火炎長さで達成される。 最適な燃焼温度 燃焼室K1の直前にある燃焼室Kにて画定される集約された点火/燃焼ゾーン 3a、3bと燃焼室K1の直後にある領域5a、5b、すなわち、ピストン44,4 5が静止あるいはほぼ静止している密接した領域3a−5a及び3b−5bの結果と して、通常、燃焼温度を約1800℃から3000℃まで上昇させることが可能 である。それ故に、ピストン44,45が完全に膨張行程を開始してしまう前に 、すなわち、カーブ部分5a、5bの終わりにおいて、最適な燃焼(ほぼ100% )を達成することが可能である。 セラミックリング セラミックリング、すなわち、燃焼領域(3a−5a、3b、5b)に対応する 作動室Kの環状領域に適用されるセラミックコーティングが用意され、これによ り、特に燃焼室K1だけでなく燃焼領域の後に続く部分5a、5bにおいても、高 温度が適用され得る。図12ないし14において破線で表示されたような寸法で 示されるセラミックリングは、燃焼室K1全体を構成し、又、さらに、燃焼室内 で距離13に亘ってさらに外側に向けて伸長される。 予備の膨張行程 少なくとも燃料のかなりの部分が、前述の燃焼領域(3a−5a、3b、5b) 内で消費され、膨張行程がまさに開始した後、一般に最適な起動力が生じる。よ り厳密に言えば、このことは、カーブ8a、8bに沿うカムガイドによって、最適 な駆動モーメントが直ちに得られ、膨張行程が移行領域5a、5bにおいて開始し 、 移行領域5a、5bにて最大に向かって増加する、ことを意味する。この駆動モー メントは、膨張行程が領域6a、6bを通って前方に進む際に、燃焼室Kの容積が 徐々に膨張するにも拘わらず、この領域での燃料の後燃えの可能性がある故に、 膨張行程が続く間(領域6a、6bにおいて)又少なくともこの領域の始まりにお いて広く一定に維持される。 膨張段階 図示された実施例によれば、圧縮行程は、カーブ8a、8bに関して、それぞれ 二つのカーブ8a及び8bでの約25°と約36°との間の傾斜角度の下で、すな わち、約30°の中間角度(図14参照)で生じる。もし望まれるならば、この 傾斜角度(及び中間角度)は、例えば、約45°まであるいは必要に応じてそれ 以上にまで増加させることができる。膨張段階は、結果的にこの実施例では、二 つのカーブ8a、8bにおける約22°と約27°の間にて、すなわち、約24° の中間角度(図14参照)における間、生じる。 圧縮行程では30°の比較的急峻な(平均)カーブ輪郭であり、又、膨張行程 では比較的緩やかな輪郭24°である故に、圧縮行程の耐久性に比べて膨張行程 の耐久性の特に好ましい増加が成し遂げられる。 本発明によれば、圧縮行程での移動速度と膨張行程での移動速度との非対称な 関係によって、圧縮行程での燃焼プロセスの始まりを、内方の死点まで接近させ てずらすことができ、これによって、燃焼に関して否定的な結果を伴なうことな く、燃焼プロセスのより広範な部分を膨張段階の始まりまで時間的にずらすこと ができる。その結果として、膨張段階での燃料の燃焼による起動力を、今までよ りも、より好ましくコントロールし又より効果的に利用することができる。とり わけ、圧縮段階から死点を越えた膨張段階までは、他の方法でひょっとしたら生 じる統制されていない燃焼に置き換えられることができ、これにより、圧縮段階 での統制されていない燃焼を含むこのような圧力点を膨張段階において有効な仕 事に切り替えることができる。 圧縮段階を犠牲にして膨張段階を延ばすことによって、比較的に高速のピスト ン運動が、膨張段階よりも圧縮段階において得られる。このことは、全ての作動 サイクルにおいて、燃焼エンジンのピストン対の各々に影響を及ぼす。 作動室での回転効果 ここでは、斜めに配置された掃気用空気ポート24(図3参照)を介して掃 気用の空気が噴射されることにより続いて生じる、斜めに配置された排気ポート 25(図2参照)を介しての排気ガスの排出によって、作動室内にガスの回転が 確立される。それ故に、ここでは、回転、すなわち、作動サイクル全体に亘って 維持される螺旋状のガス流れ通路(図9におけるシリンダ21−1内の矢印38 参照)が引き起こされる。この回転の効果は、作動サイクルの際に、すなわち、 噴射、点火、及び燃焼の各段階の間に、復活させられる。 ここでは、結果的に、ノズル36を介しての燃料噴射及び点火アレンジメン ト39による後続の燃料点火による作動サイクルでの変遷の間に、新しい回転の 効果がガス流れ38に供給され、付随する燃焼は、既に発生したガス流れ38と ほぼ同時に起こる圧力波前部(フロント)と共に、方向が固定された火炎前部(フ ロント)を生成する。回転の効果は、結果的に、圧縮行程全体に亘って維持され 、図4aに示されるように斜めに配置されたノズルジェット37及び同様に斜め に配置されたノズル口36を介しての燃料の噴射によって、変遷の間に復活させ られる。 さらに付加的な回転効果の増加が、第1の燃料ノズル37に対して角度を変 えて配置された別の(第2の)燃料ノズル37aを採用し、又、第1の点火アレ ンジメント39に対して角度を変えて配置された別の点火アレンジメント39a を採用することで、図4bに示されるような構造に従って得られる。排気ポート 25が再び開いたとき、作動サイクルの終点上にて、排気ガスが高速度の運動を 伴なって、すなわち、前述の斜めに配置された排気ポートを介しての排気ガスの 排出の間中、高い回転速度にて排出される。さらに、排気ガスのための回転の効 果は、直接持続されて、斜めに配置された掃気ポート24は開き、これにより、 膨張行程の終わり及び圧縮行程の始まりにおいて、排気ガスの残余部分が作動室 から外側に向かう回転効果で掃気される。その後、この回転効果は持続され、排 気ポートが閉じた後、掃気ポートがかなりの弧の長さに亘って開いた状態に保持 され続けることになる。 運転中におけるエンジンの圧縮比の調整 本発明によれば、ピストン44,45の間の相互の間隔を調整することによ って、シリンダ21内のピストン44,45の間の容積を調整することが可能で ある。この結果、正弦の概念に従って適合された簡単な調整技術により、要求に 応じて例えばエンジンの運転中、シリンダ21内の圧縮比を直接調整することが 可能である。 本発明によれば、エンジンの始動時に関してすなわちコールドスタート時に 、通常の運転の際に起こりうる最も好ましい圧縮比に対して圧縮比を変化させる ことは、特に興味のあることである。しかし、種々の他の理由により、運転中に 圧縮比を変化させることにもまた興味がある。 本発明に関するこのような調整のための従来の解決策は、油圧で制御される 調整技術に基づいている。他と例のして、圧縮比を調整するために、例えば、電 子制御による調整技術を採用することができ、この電子制御による調整技術は、 ここでは示されていない。 他の例として、カムガイド装置12aをカムガイド装置12bのために対応し て示されるようなあるカムガイド装置に置き換えることによって、ピストン45 のためにまた対応する調整の可能性が与えられる。 本発明によれば、相互に独立した方法で、それぞれ別々に調整できる可能性 を備えたそれぞれのカムガイドアレンジメントを介して、関係するシリンダ内の 両方のピストン44,45の位置を調整することが可能であることは、明らかで ある。 シリンダ内におけるピストンの位置を調整することが、二つのピストン44 ,45のために同時にあるいは必要に応じて個々に変化をもたらすこともまた、 明らかである。 図15及び16においては、参照符号112aで示されるカムガイド装置の ある細部、又、参照符号148で示される連結されたピストンロッド、同じく参 照符号153及び155で示される一対の圧力ローラからなる他の解決策が、概 略的に示されている。 カムガイド装置112a 図1に係る構造においては、カムガイド装置12aは、その半径方向において お互いに隣接して配置されたキャスタ53及び55を備えて、すなわち、残りの キャスタ55の半径方向外側に配置された一つのキャスタ53及び半径方向の投 影の各々において相応じて半径方向に広げて示された正弦溝54、55cを備え て、比較的スペースを必要とするデザインをもって示されている。 図15及び16に係る他の構造においては、カムガイド装置112aは、そ の軸方向において連続して配置された圧力球体153、155、すなわち、中間 に位置する環状フランジ112の形で示された特有の共通な突起体の各々の側面 上に配置された球体を備えて示されている。この環状フランジ112は、ピスト ンロッド148の主支持球体を形成する上側圧力球体153をガイドするための 上側正弦カーブを形成する正弦溝154と、ピストンロッド148の補助支持球 体を形成する下側圧力球体155をガイドするための下側正弦カーブを形成する 正弦溝155aとを備えて示されている。溝154及び155aは、図15に示さ れるように、球体153、155の球状輪郭に対応する側部方向に窪んで湾曲し た形状を有している。環状フランジ112は、比較的に薄い厚さで示されている が、この薄い厚さは、強さに関して、この環状フランジ112が、図16に示さ れた環状フランジの斜めに伸長する部分によって示されるように、周縁方向にお いて自ら補強する正弦カーブ輪郭を有する点に関して補償されることができる。 図15においては、環状フランジ112は部分的な断面で示されており、一方、 図16においては、環状フランジ112の内側サイドから見た、環状フランジ1 12の周辺にて部分的に限定された部分が、断面にて示されている。 ここでは、両方のカムガイド装置において、すなわち、図1に係る下側のカ ムガイド装置に対応する不図示のカムガイド装置においても、前述の細部からな る十分に一致したデザインを採用することができる。 ピストンロッド148 図1によれば、パイプ形状をして、比較的に容積が大きいピストンロッド4 8が示されており、一方、図15及び16に係る他の実施例においては、それぞ れの球体153、155のための二つの相互に対向する球体ホルダ148b、1 48cを備えたC形状のヘッド部分148aを有する細くて、コンパクトで、ロッ ド形状をなすピストンロッド148が示されている。 ピストンロッド148には、さらに示されない方法で、ヘッド部分の内部ね じと協働する外部ねじを設けることができ、これにより、球体ホルダ148bを 、ヘッド部分148aに対して所望の軸方向位置に調節することができる。これ により、とりわけ、環状フランジ112に対しての、球体ホルダ148b及びそ れに係合される球体153の取り付けを容易にすることができる。 図16においては、環状フランジ112は、その斜めに伸長した部分にて最 小の肉厚で示されており、一方、環状フランジ112は、さらに示されない方法 で、正弦カーブの頂部及び谷部においてより厚い肉厚とすることができ、これに より、環状フランジの周縁全体に沿って、球体153、154の間を、一様なあ るいは十分に均一な距離とすることができる。 参照符号100にて、ここでは潤滑油インテークが参照され、この潤滑油イ ンテークは、本質的にC形状をなすヘッド部分148aにおいて、上側球体ホル ダ148b内の潤滑油アウトレット102に向かう第1のダクト101と、下側 球体ホルダ148c内の潤滑油アウトレット104に向かう第2のダクト103 とに、枝分かれされる。 圧力球体153、155 ボールベアリングに取り付けられた図1にて示されるキャスタ53,55に 代わるものとして、圧力球体153,155が図15及び16にて示されている 。この圧力球体153,155は、係合された正弦溝154a、155aに沿って 、主に、比較的直線的に転がるように適合されるが、さらに、要求に応じてそれ ぞれの溝内をある程度横向きに転がることが許容され得る。球体153,155 は、同一に設計されており、それ故に、球体ホルダ148a、148b及びそれら の係合された球体支持部(ベッド)が、相互に同一に設計されることができ、又 それ故に、正弦カーブ154、155aが相互に同一に設計されることができる 。 圧力球体153,155は、比較的薄い壁厚をもつ中空の殻形状をなすもの として示されている。これにより、小重量で小体積の圧力球体が得られ、又さら に、球体において本質的に上昇する極端な圧力荷重を部分的に軽減するためのあ る程度の弾力性が達成される。 図17及び18においては、一対のガイドロッド105,106が示されて おり、このガイドロッド105,106は、ピストンロッド148のヘッド部分 148aの対向する両側部に沿った内部ガイド溝107,108を貫通している。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年4月9日(1999.4.9) 【補正内容】 明細書 内燃機関の配置構造 本発明は、複数のエンジンシリンダからなる内燃機関の配置構造に関し、この 複数のエンジンシリンダは、中央に位置する共通の駆動シャフトの周りにおいて 環状に連ねて配置されており、又、駆動シャフトと平行に伸びるシリンダ軸を有 している。各々のシリンダは、お互いに近接する方向及び離隔する方向に可動な 一対の対向するピストンと、それぞれのピストン対のための共通な中間作動室( ワークチャンバ)を含んでいる。一方、各々のピストンには、その軸線方向に可 動なピストンロッドが取り付けられており、このピストンロッドの自由外側端部 は、支持ローラを介して、その曲線形状すなわち疑似正弦曲線形状をなすカムガ イド装置に対しての支持部を形成している。このカムガイド装置は、シリンダの それぞれの反対側の端部に配置され、連結されたシリンダに対するピストンの移 動をガイドする。 米国特許第5 031 581(1989)号からは、相応じて緒言にて示さ れた如くの解決策が認識される。さらに、ここでは、二つの独立したカムガイド 装置を有する4ストローク燃焼機関が提案される。この各々のカムガイド装置は 、それぞれのピストンセット及び本質的に知られた疑似正弦の概念に従うそれぞ れの連結された支持ローラセットと協働する。 英国特許第2 019 487号においては、4気筒2ストロークエンジンが 示されている。その点火は、四つのシリンダの二つにおいて、すなわち、一つ置 きのシリンダの対において同時に生じる。この特許明細書においては、燃焼生成 物の膨張に関して、最も好ましい方法でピストンが移動できるように、カムの輪 郭が設計され得る、ことが示されている。ここでは、新しい燃料をシリンダ内に 導入する前に、排気を空にあるいは掃気するための所望のレベルあるいは安定し た輪郭が、採用されている。図面においては、二つの相互に逆向きのカム溝の各 々において、お互いに直接逆向きに位置する相互の折り返し点(ターニングポイ ント)の位置に、疑似正弦カーブ部分を形成する幾分か直線をなす局部カム輪 郭が示されている。さらに、この直線カム輪郭は、疑似正弦カーブ部分を形成す る疑似正弦カーブの二つの連続する折り返し点の一つのみにおいて図示されてい る。すなわち、そこでは、排気及び掃気のポートが最大に開いた状態で、それぞ れのピストンが、それらの最も遠くに離れた外側の位置に代わる代わる位置する 。 本発明は、第1に2サイクルエンジンに関するが、又、4ストロークエンジン にも適用することができ、前述した米国特許第5 031 581号に関するピ ストンとシリンダの配置構造を、その出発点とする。 仏国特許公開第2 732 722号(FR-A-2 732 722)においては、二つの 部分からなる駆動シャフトが示されている。この各々の駆動シャフトの部分には 、駆動シャフトの軸に対して傾斜する平面に配置された円盤形状のカムガイド装 置が設けられており、対向するピストン対各々の所望の一つのピストンに数学的 な正弦カーブの運動を生じさせる。駆動シャフトの部分同士の間の相対的な間隔 又結果的に対向するピストン対各々間の相対的な間隔を軸方向に調節することに より、圧縮比をコントロールすることが提案されている。この軸方向の調整は、 他方の駆動シャフト部分に対する一方の駆動シャフト部分の軸方向への移動によ ってもたらされる。すなわち、一方の駆動シャフト部分は、軸方向において移動 自在であり、他方の駆動シャフト部分も、軸方向において移動自在である。 本発明において、その目的は、仏国特許公開第2 732 722号で提唱さ れたような類似の方法で、しかし付加的な利点を伴なって、エンジンのシリンダ 内の圧縮比を調整できるようにすることにある。構造簡略にてかつ信頼性ある駆 動シャフト構造に基づき、制御された正確で信頼性ある方法にて運転されるエン ジン構造を提供することは、特に関心のあることである。 本発明のさらなる目的は、仏国特許公開第2 732722号にて提唱された 円盤状のカムガイド装置の代わりに、疑似正弦カーブ形状をしたカムガイド装置 を採用することにある。疑似正弦カーブ形状をしたカムガイド装置を用いること によって、より有利な方法にて結合されたピストンをガイドして、全体のエンジ ン効果を向上させることができる。より詳しくは、疑似正弦カーブ形状のカムガ イド装置は、全体のエンジン効果を向上させるために、各々のエンジン行程にお いて異なった局部的な変化の組み込みを可能にする。しかしながら、カムガイ ド装置と駆動シャフトへのそれらの連結とが、好ましい設計をなしかつ運転にお いて十分に信頼性があることが最も重要である。 本発明に係る配置構造(アレンジメント)は、次の点に特徴がある。すなわち 、少なくとも一つのカムガイド装置が、一つの部品からなる駆動シャフトに対し て軸方向に移動自在であり、又、ピストン間の相対的な間隔の調整を含む前述少 なくとも一つのカムガイド装置独立して調節するため、これには油圧機構が設け られている。この油圧機構は、環状の加圧油室及びシミュレータピストンを含み 、このシミュレータピストンは、前述のチャンバ(加圧油室)を二つのサブチャ ンバに分割し、この各々のサブチャンバは、二つの加圧油回路のそれぞれの一つ に接続されている。 一つのカムガイド装置のために単独でその位置を調整することにより、調整の アレンジメントが、特に簡単なものとして与えられ、又、以下にさらに述べるよ うに、一般的なエンジンの機能において、他の重要な利点を得ることができる。 一つのカムガイド装置だけのための位置を調整するにあたり、他に代わるもの として、各々のピストン対を構成するピストンの移動間の付加的な調整のための 要求全てに従って、各々のカムガイド装置のための位置を、同時にあるいは個々 に調整することができる。 本発明によれば、前述の油圧機構により、かなり簡単でかつ信頼性ある方法で 、エンジンの各々のシリンダ内のピストン間にある作動室の圧縮比を調整するこ とができる。 カムガイド装置が、それぞれ全てのシリンダ内の一つのピストンに対して共通 である、という事実によって、全く同一の加圧油で調整されるカムガイド装置に より、各々のシリンダ内の前述一つのピストンの位置をその連結されたシリンダ に対し対応させて調整することが、効果的にかつ正確にコントロールできる方法 にて、成し遂げられ得る。このことは、前述の一つのガイド手段の位置、結果的 に各々のピストン対の関係するピストンの位置を、かなり単純な油圧機構すなわ ち加圧された油により、コントロールされた信頼性ある方法で調節することがで きる、ことを意味するものである。 本発明によれば、必要に応じて、すなわち、使用中、特にエンジンのコールド スタートの際に又エンジンが十分に暖機された後通常の運転に戻る際に、シリン ダ内のピストン間の作動容積を調整することができる。 本発明の好ましい構造上の解決策は、一つの部品からなる駆動シャフトが用い られること、各々のカムガイド装置が駆動シャフトと共に回転すること、及び少 なくとも一つのカムガイド装置が駆動シャフトに沿って軸方向に可動であること 、である。このことは、カムガイド装置及び駆動シャフトが、かなりコンパクト にかつ寸法的に制限された構造にて実現される、ことを意味するものである。 本発明のさらに好ましい構造上の解決策は、加圧油室が、駆動シャフトとカム ガイド装置との間の環状空間にて画定されること、及び、前述のピストンが、そ のカムガイド装置から半径方向内側に向かって前述チャンバ内に突出しているこ と、である。 また、有利なこととして、ピストンは、一組の駆動ボルトによって、駆動シャ フトの軸と平行に通り抜けており、この駆動ボルトは、駆動シャフトに対するピ ストンの所定の軸方向移動を許容し、一方、駆動ボルトは、それぞれの対向する 端部において、駆動シャフトに接続されており、かつ、駆動シャフトに締結され た支持部材に接続されている。 本発明によれば、エンジンの始動時にすなわちコールドスタート時に圧縮比を 変化させることは、特に興味のあることである。さらにまた、通常の運転中に起 こり得る最も好ましい圧縮比を得るために、運転中に圧縮比を変化させることは 、さらに興味のあることである。結果的に、種々の理由により、エンジンの運転 中に圧縮比を変化させることに関心をもつことができる。 本発明によれば、好ましくは、関係するシリンダ内のピストンを調整するよう に設計されているシリンダ内の一つのピストンは、シリンダの排気ポートの開閉 動作をコントロールするピストンを構成している。 実際においては、各々のシリンダ内の前述一つのピストンが、シリンダの一つ 以上の排気ポートの開閉をコントロールし、又、各々のシリンダ内の他のピスト ンが、一つ以上の掃気ポートの開閉をコントロールする。 従って、圧縮比がピストン間で調整されるとき同時に、関係する排気ポートの 開閉シーケンスを調整する可能性がさらに達成される。 とりわけ、これによって、排気ポートの流通経路が要求に応じて規定される。 さらに、排気ポートの開閉の時機は、通常の運転に対してずらされることができ る。 とりわけ、本発明によれば、ピストンの一つのグループを介して排気ポートの 好ましい独立した制御を行なうことができ、又、それぞれ独立したカムガイド装 置により、ピストンの他のグループを介して掃気用空気ポートの好ましい制御を 行なうことができる。 本発明のさらなる特徴は、いくつかの実施例を示す添付図面を考慮した以下の記 載から明らかになる。 図1は、本発明に係るエンジンの縦断面図を示す。 図1a及び1bは、図1と一致する部分において重要な部分を示し、又、図1a では相互の間隔が最大になった状態でのエンジンのピストンを示し、又、図1b では相互の間隔が最小になった状態でのエンジンのピストンを示す。 図2は、掃気の取り入れが示されたエンジンのシリンダの一端部における第1の 断面を概略的に示す。 図3は、排気の取り出し口が示されたエンジンのシリンダの他端部における第 2の断面を概略的に示す。 図4aは、第1の実施例として示された、燃料が供給されかつ燃料の点火が起こ るエンジンシリンダの中間部分における第3の断面を概略的に示す。 図4bは、図4aに対応する断面において、第2の実施例に関するシリンダの中 間部分を示す。 図5aは、縦断面において、図1bに係るエンジンの部分を示す。 図5bは、結合された駆動シャフトを備え、図1bに係るエンジンの部分と共に縦 断面にて示されたカムガイド装置を示す。 図5cは、クロスヘッドの側面を示す。 図5d及び5eは、それぞれ図5cに係るクロスヘッドの上面及び下面を示す。 図5fは、ピストンロッドの側面を示す。 図5gは、図5fに係るピストンロッドの上面を示す。 図5hは、本発明に係るピストンの縦断面を示す。 図6ないし8は、図面の紙面上に広げられて概略的に示され、又、駆動シャフト の回転に対して異なる角度位置にて示された、3気筒エンジンにおける各々のシ リンダに装着された二つのピストン列の第1のピストン列の一般的な移動パター ンを示す。 図6aは、ピストンロッドのローラと正弦平面の斜めに伸長する部分との間で起 動力を伝達する原理を概略的に示す。 図9は、図面の紙面上に広げられて概略的に示され、又、駆動シャフトの回転に 対して異なる角度位置にて示された、5気筒エンジンにおける各々のシリンダに 装着された二つのピストン列のより詳細な移動パターンを示す。 図10は、図9に対応する表示において、続いて起こる作動位置での連結された シリンダに対するそれぞれのピストン列のピストンを示す。 図11は、各々のシリンダにおける二つの関係付けられたピストンのための正 弦平面の中央部分を概略的に示す。 図12は、各々のシリンダにおける第1のピストンのための正弦平面の詳細な湾 曲輪郭を示す。 図13は、各々のシリンダにおける第2のピストンのための正弦平面の対応する 詳細な湾曲輪郭を示す。 図14は、図12及び13に係る湾曲輪郭同士を比較して編集したものを示す。 図15は、縦断面において、ピストンロッドの外側端部に配置された圧力ローラ を備えたカムガイド装置の他の構造を示す。 図16は、カムガイド装置から半径外側方向を見た場合の断面において、図15 に示したものと同一の他の解決策を示す。 図17及び18は、正面図及び水平断面図において、お互いに平行に伸長する一 対のコントロールバーに沿うピストンロッドのヘッド部分のガイドをそれぞれ示 す。 図1aにおいては、内部燃焼を伴う2サイクル内燃機関(2サイクル内燃エンジ ン)10が参照される。特に、いわゆる正弦の概念(サインコンセプト)を適合 したエンジン10が記載されている。図1においては、特に、概略的な断面図で 示された本発明に係る燃焼機関10が図示されている。 図1においては、断面でかつ概略的に図示された本発明に係る内部燃焼を伴なう 燃焼機関10が示されている。実施例としては、2サイクル燃焼機関が示されて いるが、述べられるように、この解決策は、ここで記載されたこの特別な実施例 を越えて、4サイクルエンジンにも適用することができる。 本発明によれば、使用中におけるエンジンの圧縮比を変化させるための解決策が 、特に提案される。しかしながら、この圧縮比の変化は、以下の記載から明らか になるように、エンジンの残りの運転状態において、ある影響を及ぼすこともで きる。以下の記載は、エンジンの種々の機能において直接あるいは間接的な意義 をもつ本発明の係る別の観点及びこれから生じる効果に言及する。 本発明によれば、その目的は、とりわけ、さらに以下に記載されるように、排気 ポート25及び掃気ポート24の開閉動作の好ましいコントロールにある。 さらなる目的は、以下により詳細に記載されるように、特に規定された燃焼室K 1内での燃焼にある。 図示された実施例においては、駆動シャフトが、駆動スタンプシャフト(drive stump shaft)の形で示されており、この駆動スタンプシャフトは、エンジン1 0を軸方向かつ中央において貫通している。 駆動シャフト11には、半径方向外側に向かって突出した第1のヘッド部分12 aが設けられており、この第1のヘッド部分12aは、第1のカムガイド装置を構 成している。駆動シャフトには、さらに、半径方向外側に向かって突出した第2 のヘッド部分12bが設けられており、この第2のヘッド部分12bは、第2の カムガイド装置を構成している。 この記載された実施例におけるヘッド部分/カムガイド装置12a、12bは、別 々に表示されており、又、各々締結手段を用いて駆動シャフト11に別々に連結 されている。 カムガイド装置12aは、駆動シャフト11の一端部11aを取り囲んでおり、又 、締結フランジ12a’を介して駆動シャフト11の端部表面11bに対する端部 サポートを形成しており、又、締結ねじ12a’’により駆動シャフト11に固 着されている。 カムガイド装置12bは、駆動シャフト11の反対側の端部11dの位置にて、 駆動シャフト11の圧肉端部11cを取り囲んでいる。カムガイド装置12bは、 カムガイド装置12aのように駆動シャフト11に直接固定されているのではな く、特に、エンジン10のシリンダ21(複数のシリンダのうちの一つだけが図 1に示されている。)内の圧縮比を調整できるように、駆動シャフト11の軸方 向に沿って所定の範囲で位置を変えることができるように配置されている。 駆動シャフト11の端部11d(図1及び5a参照)は、半径方向においてオフセ ットしたスリーブ部分(筒状部分)を形成しており、このスリーブ部分に対して キャップ形状の支持部材13が締結されている。この支持部材13には、締結ね じ13’’を備えた締結フランジ13’が設けられており、この締結ねじ13’ ’が、駆動シャフト11の端部11dに固着されている。支持部材13の上側端 部表面13aと駆動シャフト11の反対側の肩部表面11eとの間で、加圧油室( 圧力油室)13bが画定されている。この圧力油室13bにおいては、ピストンを 形成するガイドフランジの形状をなす圧縮シミュレータ12b’が摺動自在に挿 入されており、このガイドフランジは、端部11dの外側表面に対する接触部( アバットメント)を摺動させるために、半径方向内側に向かうカムガイド装置の 内側部から圧力油室13b内に突出している。 カムガイド装置12bと支持部材13と駆動シャフト11との間の相互の回転を 防止するために、ガイドフランジあるいはシミュレータピストン12b’には、 一連のガイドピン12’が貫通されており、この−連のガイドピン12’は、支 持部材13の端部表面13a及び駆動シャフト11の肩部表面11eに形成された それぞれの穴にしっかり固定されている。 圧力油室13bには、加圧油が供給され、横向きの導管11f及び11gを経て駆 動シャフト11の端部11dを通って排出される。 駆動シャフト11及び支持部材13の締結フランジ13’内において、お互いに 一直線に並べられた軸方向ボアの内部に装着されたオイルガイド手段14は、加 圧油(加圧オイル)及び戻り油(リターンオイル)を、その独立したガイドダク ト14a及び14bと隣接する環状溝14a’及び14b’を経由して、導管11f 及び11gに向けて案内するように及び導管11f及び11gから案内するように 供給する。 カムガイド装置12bの圧縮シミュレータピストン12b’上にある圧力油室13 bに対する加圧油及び戻り油のコントロールは、さらに示さないが、遠隔にて配 置された市販の従来型コントロールアレンジメントによりとり行われる。 図1に示すように、駆動シャフト11は、その両端部にて、同様な駆動シャフ トスリーブ15a及び15bに連結されている。スリーブ15aは、締結ねじ15a ’を用いてカムガイド装置12aに固定されており、一方、スリーブ15bは、締 結ねじ15b’を用いて支持部材13に固定されている。このスリーブ15a及び 15bは、二つの対向する主支持ベアリング16a、16bのそれぞれの一つに回 転可能に取り付けられており、これら二つの対向する主支持ベアリング16a、 16bは、それぞれのエンドカバー17a及び17b内で、エンジン10の両側端 部に固定されている。 図1に示すように、エンドカバー17a及び17bは、締結ねじ17’により、中 間にあるエンジンブロックに相応じて締結されている。 本質的に、エンジン10においては、第1の潤滑油室17cは、エンドカバー1 7aとエンジンブロック17との間において画定され、又、第2の潤滑油室17d は、エンドカバー17bとエンジンブロック17との間において画定される。こ こで示された特別のキャップ17eは、エンドカバー17b及び潤滑油室17cと それとの間に配置された外部オイル導管17fに取り付けられている。さらに、 ここで示された吸い込み濾過器17gは、潤滑油導管17hに連結されており、こ の潤滑油導管17hは、潤滑油室17dと外部の潤滑油アレンジメント(さらに示 されず)との間の連通路を形成している。 オイルガイド手段14には、カバーを形成するヘッド部分14cが設けられてお り、このヘッド部分14cは、締結ねじ14c’を用いてエンジン10のエンドカ バー17bに固定されている。このカバーを形成するヘッド部分14cは、支持ベ アリング16bの外側に端を接する潤滑油室17cに対して、密閉状態を形成する 。相応じて、支持ベアリング16aの外側に接して、密閉カバー14dが、密閉リ ング14eを用いてエンドカバー17aに固定されている。 それゆえに、エンジン10は、一般的に、被駆動部品すなわち回転可能な部品と 駆動部品すなわち回転しない部品とにより構成されている。被駆動部品には、 エンジンの駆動シャフト11、駆動シャフト11に連結された、駆動シャフトの 支持部材13、駆動シャフトスリーブ15a、15b、及びカムガイド装置12a 及び12bが含まれている。駆動部品すなわち回転しない部品には、結合された ピストン44、45を備えたエンジンのシリンダ21が含まれている。 本発明によれば、内部にすなわち被駆動部品の部分相互間において調整をもたら すことによって、エンジンの圧縮比を調整することが保証される。さらに、一方 のカムガイド装置12bは、駆動シャフト11に対して軸方向に、すなわち、前 述圧力油室13a内の限定された移動距離の範囲内で、後退及び前進移動させら れ、この移動距離は、ガイドフランジ12b’とガイドフランジ12b’の両側に 位置する油室13aの分離された室(チャンバ部分)とによって決定される。実 際においては、小型のモータの場合には数ミリメートルで大型のモータの場合に は数センチメートルの調整長さが採用される。しかしながら、関連する作動室の それぞれの容積の相違は、異なるエンジンにおいて、同等の圧縮効果を有する。 例えば、圧縮比の段階的なあるいは段階の無い調整は、必要に応じて考えられ、 例えば、駆動シャフト11に関するそれぞれの位置に対して、カムガイド装置1 2bの漸次に変化するコントロールが採用され得る。このコントロールは、例え ば、温度の違いを検知する装置等に基づく本質的に知られた電子技術によって自 動的に行なわれる。他に、このコントロールは、ここではさらに述べないが、適 当な調整手段を介して手動コントロールとして行なわれることができる。 エンジンの被駆動部品に関して、カムガイド装置12bの調整をもたらすことに よって、連結されたピストン44、ピストンロッド48、主支持ホイール53、 及び補助ホイール55の配置の一般的なコントロールにおける影響を避けれる。 すなわち、駆動部品と被駆動部品との間の機械的な連結における影響が防止され る。 他方において、このようなカムガイド装置12bの調整を用いる場合、ピストン 44、ピストンロッド48、主支持ホイール53、及び補助ホイール55の配置 構造が、実際の具体的な圧縮調整とは無関係に、カムガイド装置12bを介して 、連結されたシリンダ21に対して集合的に移動させられる。 図1及び1bにおいては、カムガイド装置12bが図示された位置に位置する際の 、通常の圧縮比におけるピストン44、45のピストンヘッド同士の間の中央空 間44’が、破線によって示されている。カムガイド装置12bのガイドフラン ジ12b’がピストンロッド11の肩部表面11eに対して上方に最大に押された 際の、ピストン44、45のピストンヘッド同士の間の中央空間44’’が、実 線によって示されている。 エンジン10は、三つの静止した主部品、すなわち、エンジンブロック17を構 成する中間部材と、エンジン10の端部のそれぞれに配置された二つのカバーを 形成するハウジング部材17a、17bとに分けられて示されている。これらハウ ジング部材17b、17cは、エンジンブロック17のそれぞれの端部において、 結果的に、それぞれのカムガイド装置12a、12b、及びそれぞれのピストンロ ッド48,49に設けられた支持ホイール53,55及び結合されたベアリング を覆うように適合されている。エンジンの駆動部品及び被駆動部品の全てが、結 果的に、エンジン内に効果的に収容され、又、関係する潤滑油室17c及び17d の油通路内に受け入れられる。 図示された実施例のエンジンブロック17においては、周方向において分離され た三つのエンジンシリンダ21を備えた設計とされた3気筒エンジンが使用され ている。3気筒(シリンダ)の一つのみが、図1、1a、1bにおいて示されてい る。 三つのシリンダ21は、相互の角度間隔が120°で駆動シャフト11の周りに 配置されており、エンジンブロック17内のボア内に押し込まれてシリンダを形 成する挿入部材を分離するように図示された実施例に従って設計されている。 各々のシリンダ/シリンダ部材21には、スリーブの形状をしたシリンダブッシ ング23が挿入されている。このブッシング23には、図1a及び1b(図2及び 3も参照)にさらに示されているように、その一端部において環状に連なる掃気 ポート24と、その他端部において環状に連なる排気ポート25が設けられてい る。 同様に、シリンダ21の壁部21aには、掃気ポート26が配置されており、こ の掃気ポート26は、図2に示されるように、ブッシング23の掃気ポート2 4と半径方向において一直線に並べられている。一方、ブッシング23の排気ポ ート25と半径方向において一直線に並べられている排気ポート27は、図3に 示されるように、同様にシリンダ壁部21aに設けられている。 図1においては、掃気用ポート26を取り囲んで空気を掃気するために環状に配 置されたインレットダクト28と、半径方向外側に配置された掃気用エアインテ ーク29とが示されている。 図2に示されるように、掃気用エアダクト28は、シリンダ軸を通る半径方向の 面Aに対して十分な傾斜角度uで伸びており、図2の矢印Bで示されるように、特 に、シリンダ21の回転方向に向かう通路38に掃気用の空気を入れるように適 合されている。 さらに、図1においては、排気ポート27を取り囲んで環状に配置された排気ア ウトレットダクト30と、半径方向外側に向けて空にする排気アウトレット31 とが示されている。 図3においては、シリンダ軸を通る半径方向の面Aに対して角度vをなして同一の 傾斜で伸びる排気ポート27が示されており、矢印Cで示されるように、特に、 シリンダ21から外側へ向かう同一の回転方向に向かう通路内に向けて、シリン ダ内の回転方向に向かう通路38から排気を導き出すように適合されている。 排気ポート27は、シリンダ21から外側方向で排気アウトレットダクト30に 向かう排気ガスの外側向きの流れを促進するように半径方向外側に拡開して示さ れている。 掃気用の空気は、従来から知られている方法により、シリンダ内において先に生 じた燃焼段階で発生した排気ガスを押し出すために用いられ、さらに、シリンダ 内において続いて生じる燃焼段階で用いる新鮮な空気を供給するために用いられ る。これとの関係において、本発明によれば、本質的に知られた方法で、圧縮行 程におけるシリンダ21内の作動室Kにおいて、矢印38(図1a及び図4a参照 )で示されるように回転する空気のかたまりが得られる。 図1a、1b、及び4aにおいては、シリンダ壁21aの孔(キャビティ)に挿着さ れた燃料インジェクタすなわちノズル32が示されている。このインジェクタ/ ノズル32は、シリンダ壁21aのボア34を通り抜けて突出する先細りの 端部32’(図4a参照)を有している。ボア34は、傾斜した角度でシリンダ 壁21aを貫通しており、この傾斜角度は、図4aでは示されていないが、図2に 示されるように、角度uと一致するものである。先細りの端部32’は、さらに 、ボア34と一直線上に位置するブッシング23のボア35をも貫通して突出し ている。ノズル/インジェクタ32の墳口36(図4a参照)は、燃料のジェッ ト37が、図4aに示されているように、シリンダ21内の矢印38で示される 回転する空気のかたまり内に向けて斜めに向かうように、正に燃焼室K1(図1b 参照)の一部を形成するチャンバノズルに配置された点火プラグ39(あるいは 点火ピン)の前方に向かうように、配置されている。 図4bにおいては、図4aに示された解決策の他の構造が示されており、ここでは 、第1の燃料ノズル32及び第1の点火アレンジメント39に加えて、一体とな った第2の燃料ノズル32a及び第2の点火アレンジメント39aと、同様の円盤 状の燃焼室K1とが採用されている。両方のノズル32及び32aは、相応じて図 4aにおいて記載されているように設計されており、又、両点火アレンジメント 39及び39aは、相応じて図4aにおいて記載されているように設計されている 。ノズル32aにおいては、結合された部品が、参照符号aを付加して表されて いる。 図4bに示された実施例においては、ノズル32、32aは、相互に周方向の角度 で180°離れて配置されており、一方、点火アレンジメント39、39aも、 対応して、相互に周方向の角度で180°離れて配置されている。実際において は、この相対的な間隔は、必要に応じて変更することができ、すなわち、相互の 間隔を異ならせて、例えば、相互の点火に合わせた位置等に依存するように変更 することができる。 さらに、図1においては、シリンダ21の一般的な冷却を行なうための冷却水シ ステムが示されている。この冷却水システムは、さらに示さないが、第1の環状 冷却水ダクト41と第2の環状冷却水ダクト42とを有する冷却水インテークを 含んでいる。このダクト41、42は、環状の列をなし軸方向に伸長する連結ダ クト43(図3参照)を介して、相互に連結されている。軸方向に伸長するダク ト43は、排気ポート27同士の間に位置する各々の中間部分27aにおける シリンダ壁21aを貫通しており、これにより、これらのゾーン27aは、特に、 冷却媒体の通り抜ける流れに部分的に曝されることによって、その過熱が防止さ れる。図1においてはさらなる開示はないが、冷却水の放出は、ここでは示され ない方法によって、冷却水インテークから離れた位置にある冷却水ダクト42に 連結されている。 本質的に、ブッシング(シリンダライナ)23の内部には、お互いに近接する方 向及び離隔する方向に移動可能で軸方向において移動可能な二つのピストン44 、45がある。ちょうど、ピストンのそれぞれのトップ44a、45a及びピスト ンのスカートエッジ44b、45bによって、本質的に知られた方法で一組のピス トンの4部分46が配列されている。これらのピストン44、45は、2サイク ルエンジンシステムにおいて、お互いに近接及び離隔する方向に同期して移動可 能となっている。 これらピストンの詳細については、図5hに示されている。ピストン44は、ト ップ部分44aとスカート部分44bとを有した比較的薄い壁厚をなすキャップの 形状として示されている。ピストンの内側の空洞の最も奥深い部分には、支持デ ィスク44cが配置されており、その後から、連結されるピストンロッド48の ためのヘッド部材48c、支持リング44d、及びクランプリング44eが順次追 随して配置されている。 ヘッド部材48cには、凸状に湾曲した上部表面48c’と凹状に湾曲した底部表 面48c’’とが設けられており、一方、支持ディスク44cには、同様に凹状に 湾曲した上部支持表面44c’が設けられており、又、支持リング44dには、凸 状に湾曲した下部支持表面44d’が設けられている。ヘッド部材48cは、結果 的に、支持表面44c’及び44d’によりコントロールされるピストンの理論的 な軸に対して、傾斜するように適合されている。ピストンの内部において肩部分 44fに対して当接することによって、リング44eは、ヘッド部材48c及びピ ストンロッド48に対してある程度の嵌め合いをもたらし、又、それ故に、作動 中において、ピストンの前述理論的な軸のまわりに回動する可能性をもたらす。 ヘッド部材48cには、横方向外側に向かって突出するリブ部48g’を有したス リーブ(筒)形状をなす中間支持部48gが設けられており、このリブ部48g ’は、結合されるピストンロッド48(図1a及び1b参照)の相当する空洞(キ ャビティ)に挿着されるロック係合部を形成している。 図1aにおいては、ピストン44、45は、等価な外側の位置にて示されている 。この外側の位置では、ピストン44、45同士の間に最大の間隔があり、ここ では概してピストン44の死点0a及びピストン45の死点0bとして表されてい る。 前述の死点位置0a、0bにおいては、ピストン44は掃気ポート24を閉塞して おらず、一方、ピストン45は排気ポート25を閉塞しておらず、又、掃気ポー ト24の開閉動作は、関係するシリンダ21内に配置されたピストン45の位置 によりコントロールされ、一方、排気ポート25の開閉動作は、関係するシリン ダ21内に配置されたピストン44の位置によりコントロールされる。このコン トロール(制御)は、図12ないし14を考慮して以下に続くものに詳細に記載 されている。 さらに、このコントロールは、駆動シャフト11に沿ったカムガイド装置12b の前述調整を考慮した付加的な効果と共に記載されている。 ピストン44、45がそれらの対向する外側の位置に位置するとき、ここでは図 1bに示されるように最小の間隔となっており、これらの位置は、通常死点位置 として表される。しかしながら、本発明によれば、ピストン44、45は、静止 しており、すなわち、おおざっぱに言えば、これらの死点位置あるいは近傍にお いてお互いに軸方向への移動がない。ピストンが、死点位置においてだけでなく 、それぞれの正弦平面の隣接する部分においても静止している、という点に関し て、以下に述べられるように、ある弓形の長さに亘って、すなわち、今まで知ら れていたものよりも正弦平面のかなり長い部分に亘って、容積的に幾分一定の作 動室(燃焼室)が保証され得る。 その結果として、ピストン44、45は、静止しており、又、おおざっぱに言え ば正弦平面のある部分に亘って静止しており、この部分は、ここではピストン4 4に対してデッド部分4aとして、又、ピストン45に対してデッド部分4bとし て表される。このようなデッド部分4a及び4bは、図12及び13においてさら に図示されている。 前述のデッド部分においては、作動室K内においていわゆるデッドスペースが画 定され、ここでは、このデッドスペースは、(以下により明らかになる理由によ り)燃焼室K1として表される。この燃焼室K1は、以下により詳細に述べられて いるように、本発明によれば、2サイクルエンジンの圧縮段階と膨張段階との間 の移行部分の領域にて規定される。 膨張段階の間、すなわち、図1bに示されるピストンの位置から図1aに示される ピストンの位置まで、作動室Kは、燃焼室K1にて示される最小の容積から図1a に示されるような最大の容積まで徐々に膨張させられ、図9及び10における前 述死点0a及び0bの位置にて、燃焼室K1は徐々に他の室K2に膨張させられ、こ の他の室K2では、ピストン44、45の膨張及び圧縮行程が起こる。 本発明によれば、燃焼室K1は、前述のデッド部分/デッドスペースにおいてか なりの程度に画定される。しかしながら、実際においては、燃焼は前述のデッド スペースのちょうど外側に位置する小部分まで継続させることができ、そのいく らかは以下により詳細に説明される。 作動室における圧縮比の変化に関して、エンジンが使用される際に調整がもたら されることによれば、燃焼室K1の異なる容積について、図10に示されるよう なピストンにおける探究があり得る。以上から、図1aに示されるような反対側 の位置での燃焼室の異なる容積についての探究もしかりである。 しかしながら、採用されなければならない圧縮比にも拘わらず、個々のピストン 44、45のピストンストロークは、全ての作動状態において正確に同等に長い ことに気付かれるべきである。 本発明によれば、燃焼室K1は、前述のデッド部分/デッドスペースにおいてか なりの程度に規定される。しかしながら、実際においては、燃焼は、前述のデッ ドスペースのちょうど外側の小部分まで続き、その幾らかが以下により詳細に説 明される。 各々のピストン44,45は、それぞれパイプ形状をしたピストンロッド48, 49に固着されており、このピストンロッド48,49は、いわゆるクロスヘッ ドコントロール50を介して直線移動をするように案内されている。このクロス ヘッドコントロール50は、部分的にエンジンブロック17の中に、又、それぞ れのピストンロッド48,49の等しい自由外側端部の位置にて、部分的にそれ ぞれのカバー部材17a及び17bの中に、配置されている。図5aにて詳細に示 されたクロスヘッドコントロール50は、エンジンブロック17のまさに内外の 領域においてピストンロッド48,49のための軸方向ガイドを形成している。 図5aを参照すると、回転ピン51は、パイプ形状をしたピストンロッド48の 一端部に取り付けられており、又、ピストンロッド48を横切る方向にすなわち そのパイプの空洞部分52を貫通している。回転ピン51の中間部分51a、す なわち、前述の空洞部分52の内部には、メインキャスタ53が回動自在に取り 付けられており、一方、ピストンロッド48の外側に面する側部48a上でかつ 回転ピン51の一端部51b上には、補助キャスタ55が回動自在に取り付けら れている。 メインキャスタ53は、ローラベアリング53bを有する内側ハブ部53aと外側 リム部53cとを備えている。このリム部53cには、二方向に湾曲したすなわち ボールの扇型形状をしたローラ表面53c’が設けられている。 補助キャスタ55は、メインキャスタ53に対応する構造を有し、又、内側ハブ 部55a、中間ローラベアリング55b、及びボールの扇型形状をしたローラ表面 55c’をもつ外側リム部55cを備えている。 メインキャスタ53は、断面で凹状に湾曲したローラ表面54に沿って転がるよ うに適合されており、このローラ表面54は、図6ないし8に示されるように、 いわゆる正弦曲線54’の一部を形成している。カムガイド装置12a及び12b の同等に湾曲したガイド表面54に沿って転がるボールの扇型形状をしたローラ 表面53c’を採用したことによって、作動状態が変化する下で、キャスタ53 とガイド表面54との間には、有効に支持する接合が保証され、又あるいは、幾 分傾斜して配置されたキャスタ及び/又は傾斜して配置されたピストンロッド4 8(49)を備えると、図5hに示されるように、ピストン44内におけるピス トンロッド48の揺動自在な取り付けが許容されることになる。 正弦曲線(正弦カーブ)54’は、中間シリンダ21から同等に軸方向外側に向 かって対面する側部上において、駆動シャフトのカムガイド装置12a及び12b に設計されている。補助キャスタ55は、ローラ通路内のローラ表面56a に沿う断面で凹状に湾曲した等価な他の正弦曲線(以下示されず)に対しかつ沿 って転がるように適合されており、ローラ通路は、半径方向においてちょうどロ ーラ表面54の範囲内にてカムガイド装置12a(12b)に設計されている。 図5aに示された実施例においては、正弦カーブ54a’は、半径方向の最も外側 に配置されており、一方、正弦カーブ56a’は、正弦カーブ54a’よりも半径 方向内側である距離をおいてカムガイド装置12aに配置されている。他の例と して、正弦カーブ54a’は、(さらには示されない方法で)正弦カーブ56a’よ りも半径方向内側に配置されることができる。 各々のカムガイド装置12a及び12bには、さらに示されない方法で対応する一 対の正弦カーブ54a’、56a’が設計されており、又、各々の正弦カーブには 、所望の一つ以上の正弦平面を設けることができる。 図1では、カムガイド装置12aおよび12bが概略的に参照され、一方、関係す る正弦カーブ及び正弦平面の詳細については、図9ないし14においてさらに示 されている。 正弦の概念 一般的に、正弦の概念は、奇数の数(1,3,5等)のシリンダに適用されるこ とができ、一方、偶数の数(2,4,6等)の正弦平面が用いられ、又、逆もし かりである。 各々のカムガイド装置12a及び12bにおいて、(正弦トップと正弦ボトムを有 する)一つの正弦平面が用いられた場合、すなわち、正弦平面が周方向の角度で 360°をカバーする場合、奇数の数のシリンダが用いられるかあるいは偶数の 数のシリンダが用いられるかは、重要なことではない。その結果として、二つ( あるいはそれ以上の)正弦平面と共に、例えば、要求に応じて大きいあるいは小 さい数のシリンダを採用することができる。 一つの正弦平面を備えた前述のケースは、2000rpm以上の速度で駆動される 高速運転エンジンにおいて使用される際に関心がもたれる。 正弦の概念によれば、個々のエンジンは、速度に関して本質的にギヤを付けら れることができ、速度に従って正弦トップ及び正弦ボトムの数全てが、駆動シャ フトの360°の回転各々において用いられることになる。換言すれば、正弦の 概念によれば、両エンジンは、個々の適用にとって意味のある微小領域当りの回 転において、精密に組み付けられることができる。 概して、図示された実施例における列をなして配列されたエンジンのシリンダは 、関係するピストンと共に、駆動シャフトの軸の周りにおいて特別の角度位置に 、例えば、正弦平面に沿ってあるいは正弦平面の連なり(正弦カーブ)に沿って 、相互に等しい間隔をおいて配置されている。 例えば、三つのシリンダ(図6参照)から成る2サイクル又は4サイクルエンジ ンでは、各々の360°の回転に対して、二つの正弦トップと、二つの正弦ボト ムと、間に位置する四つの傾斜表面とを採用することができ、すなわち、二つの 正弦平面が、各々のカムガイド装置12a、12bにおいてお互いの後に配置され ている。その結果として、4サイクルエンジンにおいては、四つのサイクルが、 駆動シャフト/カムガイド装置の回転毎に、三つのシリンダ内に配置された二つ のピストンのそれぞれについて得られることができ、又、2サイクルエンジンに おいて、三つのシリンダ内に配置された二つのピストンのそれぞれについて四つ のサイクルが得られる。 相応じて、五つのシリンダから成る2サイクルエンジンでは、図9及び10に示 されるように、各々の360°の回転に対して、二つの正弦トップと二つの正弦 ボトムと間に位置する四つの傾斜表面とを備える正弦カーブを採用することがで き、すなわち、各々のカムガイド装置12a、12bにおいてお互いの後に配置さ れた二つの正弦平面を採用することができ、これにより、2サイクルエンジンに おいては、回転毎に五つのシリンダ内に配置された二つのピストンのそれぞれに ついて四つのサイクルが得られる。 ピストンの支持ローラは、図示された実施例において、等価に同一の角度間隔を おいて、すなわち、正弦カーブに沿って等しい回転角度位置にて配置されており 、これにより、それらは、それぞれの正弦平面に沿った等しい位置にて、等価な ピストンの動きに代わる代わる追従させられる。 エンジンのパワーは、その結果、異なるピストン44,45から代わる代わる 軸方向において支持オーラ53を介して、各々正弦平面を備えたそれぞれの正弦 カーブを介して駆動シャフト11に伝達され、駆動シャフト11は、それ故にそ の軸周りの強制的な回転にさらされる。これは、駆動シャフトの長手方向の軸に 平行に動かされるエンジンのピストンロッドと正弦平面に沿って強制的に転がる ピストンロッドの支持ローラとによって生じる。エンジンパワーは、それ故に、 軸方向において、ピストンロッドの支持ローラから正弦平面に伝達され、正弦平 面は、駆動シャフトと共にその軸周りに強制的に回転させられる。換言すると、 起動力の伝達は、往復するピストン運動から駆動シャフトの回転運動まで得られ 、この起動力は、ピストンロッドのそれぞれの支持ローラから駆動シャフトの正 弦平面まで直接伝達される。 図6aにおいては、正弦カーブ8aの斜めに伸びた部分上にある支持ローラ53が 、概略的に示されている。軸方向の駆動力は、ピストンロッド48を有する連結 されたピストンからの矢印Faと矢印Frで示された正弦平面8aに伝達される半径 方向の平面内にて等価に分解された回転力とにより示される。 この回転力は、式2から導き出すことができる。 Fr = Fa・tanφ 本発明によれば、とりわけ本発明に従う正弦平面の特別な設計によって、駆動シ ャフトの回転弧において角度で測って計算されるピストン44,45の膨張スト ロークを、ピストン44,45の圧縮ストロークよりも大きくすることができる 。反対側に向かう移動においてピストンの移動速度が異なるにも拘わらず、駆動 シャフトへの比較的により一様な起動力の伝達がこれにより保証され、又さらに 、より不変(一様)すなわちより振動の無いエンジンの運転が達成される。 図6ないし8においては、3気筒エンジンの作動モードが概略的に示されており 、ここでは、二つの相互に連続する正弦平面からなる関係する正弦カーブ54に 沿って2次元的に広げた状態で図示された、二つの協働するピストン44,45 の一つのピストン44のみが示されており、さらに、連結された一つのピストン ロッド48も示されている。図6ないし8のそれぞれにおいては、エンジンの三 つのシリンダ21の各々に収容された一つのピストン44が概略的に示されてお り、シリンダの反対側の端部においても、ピストン45に同等の配置構造(ア レンジメント)が採用されている。明瞭化の目的のために、シリンダ21及び反 対側のピストン45が図6ないし8において省略されており、ビストンロッド4 8及びメインキャスタ53が示されている。ピストン44の軸方向への動きは、 矢印57にて示されており、この矢印57はピストン44の圧縮行程を示してお り、又、矢印58はピストン44の膨張行程を示している。 正弦カーブ54’は、下側転がり通路54を備えて示されており、この下側転が り通路54は、二重の正弦平面形状をした輪郭を持ち、又、膨張行程の際にピス トン44からメインキャスタ53を介して転がり通路54に向かう下向きに方向 付けられた力を、又、圧縮行程の際に転がり通路54からメインキャスタ53を 介してピストン44に向かう上向きに方向付けられた力を多かれ少なかれ絶えず もたらすという点に関して、一般に軸方向におけるメインキャスタ53の動きを ガイドする。補助キャスタ55(図6ないし8には示されず)は、図5aに示さ れるように、上側転がり通路54bに対して確実な嵌め合いをもって受け入れら れている。転がり通路54に対しての軸方向におけるメインキャスタの最大の移 動を示すべく、図6ないし8においては、図示上の理由から、前述の転がり通路 54bがメインキャスタ53の垂直方向上方に示されている。実際においては、 図5aに示されるように、補助キャスタ55は、その転がり通路54に対してメ インキャスタ53が軸方向に動く可能性をコントロールするものであってもよい 。 補助キャスタ55は、普通は作動しないが、メインキャスタ53がカムを形成す る転がり通路54から持ち上がる傾向にあるとき、軸方向におけるピストン44 の動きをコントロールすることになる。これにより、作動中においては、メイン キャスタ53が意図しない方法で転がり通路54から持ち上がることを防止でき る。補助キャスタ55のための転がり通路56は、図5に示されるように、普通 は、関係する転がり通路56aから離れて固定された適当な間隔に配置される。 図6ないし8において、正弦カーブ54’は、比較的に急峻でかつ直線状に伸び る第1のカーブ部分60、これに続いて幾分弓形状をなしトップ(上端)を形成 する移行部分/死点部分(デッド部分)61、比較的により緩やかにかつ比較的 に直線状に伸びるカーブ部分62、及びこれに続く弓形状の移行部分/死点部分 (デッド部分)63にて示されている。しかしながら、これらのカーブ(曲線) 輪郭は、本発明で適用されたカーブ輪郭、例えば、図12及び13により詳細に 示されている正しいカーブ輪郭の詳細を示すものではない。 正弦カーブ54’及び正弦平面54は、図6ないし8において、二つのトップ6 1、二つのボトム63、及び二つの対をなすカーブ部分60,62にて示されて いる。図6ないし8においては、相互に異なり連続する位置において関係する正 弦カーブに沿った等しい位置にて示された三つのピストン44及びそれぞれのメ インキャスタ53が図示されている。図から明らかな如く、比較的に短い第1の カーブ部分60は、いつでも一つのメインキャスタ53のみが一つの短いカーブ 部分上で確認され、又、二つあるいは略二つのメインキャスタ53が二つの長め のカーブ部分62上で確認されることを、必然的に伴なう。換言すると、図示さ れたカーブ輪郭では、膨張行程のためのカーブ部分の形状に比べて、異なる形状 のカーブ輪郭を、圧縮行程のために採用することができる。とりわけ、これによ って、二つのメインキャスタ53が常に膨張行程とオーバーラップし、一方、三 番目のメインキャスタ53が圧縮行程の一部を形成する。実際においては、ピス トン44の移動は、膨張行程よりも圧縮行程において、軸方向における移動が比 較的大きい速度で行なわれる。本来、これらの異なる移動速度は、駆動シャフト 11の回転運動において逆効果にはならない。それどころか、カーブ部分60, 62をお互いに非対称とするこのような設計とすることで、エンジンにおいて、 より一様でかつ振動の誘発がない運動を得ることができる。 さらに、圧縮行程のために確保される時間に比べて、膨張行程のために相対的に 置かれる時間を増加させることができる。 図6ないし8に係る実際の構造においては、180°の作動シーケンスにおいて 、膨張行程のために約105°のある弧の長さが、又、圧縮行程のために約75 °の同一の弧の長さが選択される。しかし、実際の弧の長さは、例えば、膨張行 程に関して110°と95°に間、圧縮行程に関して70°と85°の間に見出 される。 例えば、ピストン44,45の三つの対が結合された三つのシリンダ21一組を 用いる場合に、上述したように、二つのトップ61及び二つのボトム63が、駆 動シャフト11の360°回転毎に適用され、すなわち、回転毎にピストン対 44,45あたり二つの膨張行程が適用される。 例えば、四つのピストン対を用いる場合には、相応じて、三つのトップ及び三つ のボトム、すなわち、回転毎にピストン対あたり三つの膨張行程が適用される。 図9ないし10に係る実施例においては、五つのピストン対と、これに関係する 二つのトップ及び二つのボトムとを備えた、すなわち、回転毎にピストン対あた り二つの膨張行程をもつ5気筒エンジンが述べられている。 本発明に関する典型的なカムガイドの配置構造 以下、図9及び10、及び図12及び13に示されるように、二つの相互に異な るカムガイドカーブ8a及び8bを備えた5気筒2サイクル燃焼機関との関係にお いて、本発明に係る正弦の概念の好適な実施例が、より詳細に図9及び10を参 照しつつ記述される。 図14においては、中心にある理論的なカムガイドカーブ8cが概略的に示され ており、このカムガイドカーブ8cは、デッドゾーン4a及び4b内における燃焼 室K1にて示されるような最小値からデッドポイント(死点)0a及び0b(図9 ないし10及び12ないし14参照)における最大の作動室Kにて示されるよう な最大値までの作動室Kの容積変化を表す。 本発明によれば、カーブ8bは、図12ないし14に示されるように、死点0bの 位置にて、カーブ8aの死点0aの前側で回転角度14°の位相ずれをもって示さ れている。 カーブ8a及び8bの回転方向、すなわち、駆動シャフト11の回転方向は、矢印 Eにて図示されている。 図9及び10においては、一緒に同じ平面に概略的に図示する方法で示された、 五つのシリンダ21−1,21−2,21−3,21−4,及び21−5と二つの関 係するカーブ8a及び二つのカーブ8bとが、概略的に図示されている。これら五 つのシリンダ21−1,21−2,21−3,21−4,及び21−5は、相互 の角度間隔が72°をなすそれぞれの角度位置、すなわち、回転シャフト11の 軸周りに一様に振り分けられた位置にて示されている。 図12においては、第1のカーブ8aが示されており、このカーブ8aは、位置0 °/360°から位置180°までをカバーしている。この対応するカーブ8a (図9参照)は、対応する180°の弧の長さを位置180°から位置360° まで通過している。言い換えれば、二つの連なるカーブ8aが駆動シャフトの3 60°の回転各々に対応している。 カーブ8aは、位置0°/360°において第1の死点0aを示している。位置0 °から位置38.4°までは、第1の移行部分1aが示されており、この第1の 移行部分1aは、圧縮行程の第1の部分に対応しており、位置38.4°から位 置59.2°までは、傾斜して(上向きに)伸長する直線部分2aが示されてお り、この直線部分2aは、圧縮行程の主部分に対応しており、位置59.2°か ら位置75°までは、第2の移行部分3aが示されており、この移行部分3aは、 圧縮行程の終わりの部分に対応している。 その後は、位置75°から位置85°まで、第2の死点と共に直線デッド部分4 aが示されており、この直線デッド部分4aは、10°の弧の長さを通過している 。 位置80°から位置95.8°までは、移行部分5aが示されており、位置95 .8°から位置160°までは、傾斜して下向きに伸長する直線部分6aが示さ れており、位置160°から位置180°までは、移行部分7aが示されている 。これら三つの部分5a、6a、7aは、一緒に膨張部分を構成している。 位置180°においては、新たに死点0aが示されており、その後は、カムガイ ドカーブが、第2の対応するカーブ8aを介して、位置180°から位置360 °まで続いている。すなわち、二つのカーブ8aが、一緒に360°の弧の長さ に亘って伸びている。 図13においては、死点0b及び後に続くカーブ部分1bないし7bにて示される 残りのカーブ8bとしての等価な(鏡像となる)カーブ輪郭が示されている。 ここでは、位置346°にて死点0bが示されており、 −位置346°と3°との間において、カーブ部分1bが示されており、 −位置3°と60°との間において、カーブ部分2bが示されており、 −位置60°と75°との間において、カーブ部分3bが示されており、 −位置75°と80°との間において、カーブ部分4bが示されており、 −位置80°と101.5°との間において、カーブ部分5bが示されており、 −位置101.5°と146°との間において、カーブ部分6bが示されており 、 −位置146°と166°との間において、すなわち、位置166°にて、新た に示された死点0bと共に、カーブ部分7bが示されている。 カムガイドは、対応するカーブ8bと共に、位置166°と位置346°との間 で連続している(図10参照)。 第1のカーブ8a(図12)は、排気ポート25の開動作(位置160°/340 °)及び閉動作(位置205°/25°)をコントロールする。 第2のカーブ8b(図13)は、掃気ポート24の開動作(位置146°/32 6°)及び閉動作(位置185°/5°)をコントロールする。 図14においては、図示されたカーブ8aと8bとの比較において、死点0aと死 点0bとの間に14°の位相ずれが示されている。カーブ8bは、図14にて破線 で示されるように、比較的な理由のため、カーブ8aに関して鏡像の形で示され ており、このカーブ8aは、その一部として、図14において実線で示されてい る。一点鎖線にて示されているのは、中心部にある理論的なカーブ8cであり、 このカーブ8cは、近似的に数学的な正弦カーブの輪郭に類似したあるいはより 類似したカーブ輪郭を示している。 図9及び10においては、正弦平面8aのための位置の前14°の位置にある正 弦平面8bが示されている。前述の五つのシリンダ21−1,21−2,21−3, 21−4,及び21−5は、以下の表1及び表2に示されるように、関係する正 弦平面に関して連続する位置に又個々に連続する作動位置に示されている。 *掃気ポート24は、位置160°/340°で開き、位置25°/205°で 閉じている。すなわち、掃気ポート24は、45°の弧の長さに亘って開状態に 保持される。 一方、排気ポート25は、39°の弧の長さに亘って、すなわち、掃気ポートが 開いている(図14参照)弧の長さに対して14°位相がずれた弧の長さに亘っ て開状態に保持される。 掃気ポート24は、結果的に、排気ポート25が閉じられた後、20°の弧の長 さ(図12におけるカーブ部分1a−3a及び図14におけるシングルハッチング された部分A’参照)に亘って開けられることができる。このことは、直前に述 べた20°の弧の長さに亘る圧縮室に、とりわけ過剰の掃気用空気が供給される こと、すなわち、圧縮された空気が充填されることを意味する。 **排気ポートは、位置146°/326°にて開いており、又、位置185°/ 5°にて閉じている。すなわち、排気ポートは、39°の弧の長さに亘って開け られている。 図14において、掃気ポート24が開く前に、14°の弧の長さに亘って排気ポ ート25が開状態に保持され得ることが、区別されて個々にハッチングされた部 分B’から明らかになる。 前述の部分A’及びB’は、作動室Kのそれぞれ外側の部分における排気ポート2 5の軸方向の寸法及び掃気ポート24の軸方向の寸法を示している。それ故に、 ポート24及び25は、作動室Kの各々の端部において等しい高さに設計される ことができる。この高さは、図12ないし14において、λ2として示されてい る。 正弦平面8bの5°の角度ゾーン(位置75°から位置80°−特に図13参照 )及び正弦平面8aの10°の角度ゾーン(位置75°から位置85°−特に図 12参照)においては、それぞれの関係するピストン44及び45は、最小の間 隙λ、例えば、ピストンヘッド44aと作動室の中間ラインとの間に15mmの 間隙をもって、最大に押し込まれて保持される。 図12においては、位置59.2°から位置95.8°までの36.6°の弧の 長さに亘って、ピストンヘッド同士の間の間隙が比較的狭く変化させられる、 ことがさらに観察されるべきである。ピストンヘッド44aから中央ライン44 ’までの間隔は、最小値λ=15mm(デッド部分75°−80°において)か ら20mmの間隔(図13での位置93°)まで変化させられる。 結果的に、ピストンヘッドから中間ライン44’までの間隔は、デッド部分75 °−80°における最小値λ=15mmから図13の位置57°における間隔2 5mmまで変化させられる。 36.6°の弧の長さに亘っては、燃焼室K1の容積は、ピストン44,45の 間でほぼ一定に保持される。 位相ずれのある二つの正弦平面による結合された効果 図14からは、お互いに鏡像の関係で概略的に示されたそれぞれの二つのカーブ 8a及び8bの輪郭が明らかになる。カーブ8aは、実線で実像として示されてお り、一方、カーブ8bは、ピストン44,45の間の中間軸に対する鏡像として 破線で示されている。カーブ8cは、カーブ8a、8bの間の理論的な中央に位置 するカーブを示している。この中央のカーブ8cは、それぞれにカーブ8a、8b の輪郭よりも前述の正弦カーブの輪郭により接近した輪郭をもつことが明らかに なる。その結果として、カーブ8a、8bにおいて相互に比較的に非対称な輪郭が 例え得られたとしても、中央のカーブ8cの比較的に対称な輪郭が達成され得る 。 燃料が噴射される カーブゾーン3a及び3bでの圧縮段階の終わりにおいて、燃料が、流れをもった 噴流で、回転する掃気用空気の流れの中に噴射され、又、回転する掃気用空気の 流れ内に効果的に混合/霧化される。 イグニッションスタータ 燃料が噴射された後、すなわち、圧縮段階の終わりに直ちに、電気的に制御さ れた点火(イグニッション)が、カーブゾーン3a、3bにて起こされる。掃気用 空気と点火装置(点火アレンジメント)を過ぎた燃料雲内の燃料とのガス混合の 有効な回転のために、準備がなされる。本発明によれば、従来の点火角度(イグ ニッションアングル)に比べて7ないし10%の点火遅延にて、有効に照準を定 めることができる。 燃焼段階 図示された実施例においては、燃焼は、点火の後直ちに始まり、又、ピストン がほぼ最大に押された位置にある限られた領域亘って、すなわち、カーブゾーン 3a、3bの終わりにおいて、すなわち、ピストンの軸方向の運動が最小となる領 域において、主に成し遂げられる。燃焼は、ピストンが内部中心のデッド部分4 a及び4bにて休止状態に保持される十分な範囲まで、すなわち、それぞれ10° と5°の弧の長さに亘って続行する。しかしながら、燃焼は、後に続く移行部分 5a、5b及びメインの膨張部分6a、6bにおいて、回転シャフトの回転速度に依 存しつつ、要求に応じより大きいあるいはより小さい程度まで続行する。デッド 部分4a、4bにおける燃焼室K1内で燃料雲が回転し、又、円盤形状をなす燃焼 室K1内にて火炎前部を比較的短く維持することができる故に、全ての場合にお いて、燃焼室K1内にある燃料雲の主要な大部分に対する燃料点火を保証するこ とができる。実際においては、作動室Kの限られた容積において十分に対応する 利点をもって、燃焼室は、デッド部分4a、4bのちょうど外側の部分5a、5bま で広げられることが許容される。 燃焼速度 燃焼速度は、知られているように、20ないし25メートル/秒の大きさのオ ーダである。二組の燃料ノズルと対応する二組の点火アレンジメントが、作動室 の周方向の角度を4分割した各々の位置に配置された適用(図4b参照)によ って、燃焼領域は、円盤形状をなす燃焼室K1の全体に亘って有効にカバーされ ることができる。それ故に、実際においては、特に好ましい燃焼は、比較的に短 い火炎長さで達成される。 最適な燃焼温度 燃焼室K1の直前にある燃焼室Kにて画定される集約された点火/燃焼ゾーン3a 、3bと燃焼室K1の直後にある領域5a、5b、すなわち、ピストン44,45が 静止あるいはほぼ静止している密接した領域3a−5a及び3b−5bの結果として 、通常、燃焼温度を約1800℃から3000℃まで上昇させることが可能であ る。それ故に、ピストン44,45が完全に膨張行程を開始してしまう前に、す なわち、カーブ部分5a、5bの終わりにおいて、最適な燃焼(ほぼ100%)を 達成することが可能である。 セラミックリング セラミックリング、すなわち、燃焼領域(3a−5a、3b、5b)に対応する作 動室Kの環状領域に適用されるセラミックコーティングが用意され、これにより 、特に燃焼室K1だけでなく燃焼領域の後に続く部分5a、5bにおいても、高温 度が適用され得る。図12ないし14において破線で表示されたような寸法で示 されるセラミックリングは、燃焼室K1全体を構成し、又、さらに、燃焼室内で 距離13に亘ってさらに外側に向けて伸長される。 予備の膨張行程 少なくとも燃料のかなりの部分が、前述の燃焼領域(3a−5a、3b、5b)内 で消費され、膨張行程がまさに開始した後、一般に最適な起動力が生じる。より 厳密に言えば、このことは、カーブ8a,8bに沿うカムガイドによって、最適な 駆動モーメントが直ちに得られ、膨張行程が移行領域5a、5bにおいて開始し、 移行領域5a、5bにて最大に向かって増加する、ことを意味する。この駆動モー メントは、膨張行程が領域6a、6bを通って前方に進む際に、燃焼室Kの容積が 徐々に膨張するにも拘わらず、この領域での燃料の後燃えの可能性がある故に、 膨張行程が続く間(領域6a、6bにおいて)又少なくともこの領域の始まりにお いて広く一定に維持される。膨張段階 図示された実施例によれば、圧縮行程は、カーブ8a、8bに関して、それぞれ二 つのカーブ8a及び8bでの約25°と約36°との間の傾斜角度の下で、すなわ ち、約30°の中間角度(図14参照)で生じる。もし望まれるならば、この傾 斜角度(及び中間角度)は、例えば、約45°まであるいは必要に応じてそれ以 上にまで増加させることができる。膨張段階は、結果的にこの実施例では、二つ のカーブ8a、8bにおける約22°と約27°の間にて、すなわち、約24°の 中間角度(図14参照)における間、生じる。 圧縮行程では30°の比較的急峻な(平均)カーブ輪郭であり、又、膨張行程で は比較的緩やかな輪郭24°である故に、圧縮行程の耐久性に比べて膨張行程の 耐久性の特に好ましい増加が成し遂げられる。 本発明によれば、圧縮行程での移動速度と膨張行程での移動速度との非対称な関 係によって、圧縮行程での燃焼プロセスの始まりを、内方の死点まで接近させて ずらすことができ、これによって、燃焼に関して否定的な結果を伴なうことなく 、燃焼プロセスのより広範な部分を膨張段階の始まりまで時間的にずらすことが できる。その結果として、膨張段階での燃料の燃焼による起動力を、今までより も、より好ましくコントロールし又より効果的に利用することができる。とりわ け、圧縮段階から死点を越えた膨張段階までは、他の方法でひょっとしたら生じ る統制されていない燃焼に置き換えられることができ、これにより、圧縮段階で の統制されていない燃焼を含むこのような圧力点を膨張段階において有効な仕事 に切り替えることができる。 圧縮段階を犠牲にして膨張段階を延ばすことによって、比較的に高速のピスト ン運動が、膨張段階よりも圧縮段階において得られる。このことは、全ての作動 サイクルにおいて、燃焼エンジンのピストン対の各々に影響を及ぼす。 作動室での回転効果 ここでは、斜めに配置された掃気用空気ポート24(図3参照)を介して掃気 用の空気が噴射されることにより続いて生じる、斜めに配置された排気ポート2 5(図2参照)を介しての排気ガスの排出によって、作動室内にガスの回転が確 立される。それ故に、ここでは、回転、すなわち、作動サイクル全体に亘って維 持される螺旋状のガス流れ通路(図9におけるシリンダ21−1内の矢印38参 照)が引き起こされる。この回転の効果は、作動サイクルの際に、すなわち、噴 射、点火、及び燃焼の各段階の間に、復活させられる。 ここでは、結果的に、ノズル36を介しての燃料噴射及び点火アレンジメント 39による後続の燃料点火による作動サイクルでの変遷の間に、新しい回転の効 果がガス流れ38に供給され、付随する燃焼は、既に発生したガス流れ38とほ ぼ同時に起こる圧力波前部(フロント)と共に、方向が固定された火炎前部(フ ロント)を生成する。回転の効果は、結果的に、圧縮行程全体に亘って維持され 、図4aに示されるように斜めに配置されたノズルジェット37及び同様に斜め に配置されたノズル口36を介しての燃料の噴射によって、変遷の間に復活させ られる。 さらに付加的な回転効果の増加が、第1の燃料ノズル37に対して角度を変え て配置された別の(第2の)燃料ノズル37aを採用し、又、第1の点火アレン ジメント39に対して角度を変えて配置された別の点火アレンジメント39aを 採用することで、図4bに示されるような構造に従って得られる。排気ポート2 5が再び開いたとき、作動サイクルの終点上にて、排気ガスが高速度の運動を伴 なって、すなわち、前述の斜めに配置された排気ポートを介しての排気ガスの排 出の間中、高い回転速度にて排出される。さらに、排気ガスのための回転の効果 は、直接持続されて、斜めに配置された掃気ポート24は開き、これにより、膨 張行程の終わり及び圧縮行程の始まりにおいて、排気ガスの残余部分が作動室 から外側に向かう回転効果で掃気される。その後、この回転効果は持続され、排 気ポートが閉じた後、掃気ポートがかなりの弧の長さに亘って開いた状態に保持 され続けることになる。 運転中におけるエンジンの圧縮比の調整 本発明によれば、ピストン44,45の間の相互の間隔を調整することによっ て、シリンダ21内のピストン44,45の間の容積を調整することが可能であ る。この結果、正弦の概念に従って適合された簡単な調整技術により、要求に応 じて例えばエンジンの運転中、シリンダ21内の圧縮比を直接調整することが可 能である。 本発明によれば、エンジンの始動時に関してすなわちコールドスタート時に、 通常の運転の際に起こりうる最も好ましい圧縮比に対して圧縮比を変化させるこ とは、特に興味のあることである。しかし、種々の他の理由により、運転中に圧 縮比を変化させることにもまた興味がある。 本発明に関するこのような調整のための従来の解決策は、油圧で制御される調 整技術に基づいている。他と例のして、圧縮比を調整するために、例えば、電子 制御による調整技術を採用することができ、この電子制御による調整技術は、こ こでは示されていない。 他の例として、カムガイド装置12aをカムガイド装置12bのために対応して 示されるようなあるカムガイド装置に置き換えることによって、ピストン45の ためにまた対応する調整の可能性が与えられる。 本発明によれば、相互に独立した方法で、それぞれ別々に調整できる可能性を 備えたそれぞれのカムガイドアレンジメントを介して、関係するシリンダ内の両 方のピストン44,45の位置を調整することが可能であることは、明らかであ る。 シリンダ内におけるピストンの位置を調整することが、二つのピストン44, 45のために同時にあるいは必要に応じて個々に変化をもたらすこともまた、明 らかである。 図15及び16においては、参照符号112aで示されるカムガイド装置のあ る細部、又、参照符号148で示される連結されたピストンロッド、同じく参照 符号153及び155で示される一対の圧力ローラからなる他の解決策が、概略 的に示されている。 カムガイド装置112a 図1に係る構造においては、カムガイド装置12aは、その半径方向においてお 互いに隣接して配置されたキャスタ53及び55を備えて、すなわち、残りのキ ャスタ55の半径方向外側に配置された一つのキャスタ53及び半径方向の投影 の各々において相応じて半径方向に広げて示された正弦溝54、55cを備えて 、比較的スペースを必要とするデザインをもって示されている。 図15及び16に係る他の構造においては、カムガイド装置112aは、その 軸方向において連続して配置された圧力球体153、155、すなわち、中間に 位置する環状フランジ112の形で示された特有の共通な突起体の各々の側面上 に配置された球体を備えて示されている。この環状フランジ112は、ピストン ロッド148の主支持球体を形成する上側圧力球体153をガイドするための上 側正弦カーブを形成する正弦溝154と、ピストンロッド148の補助支持球体 を形成する下側圧力球体155をガイドするための下側正弦カーブを形成する正 弦溝155aとを備えて示されている。溝154及び155aは、図15に示され るように、球体153、155の球状輪郭に対応する側部方向に窪んで湾曲した 形状を有している。環状フランジ112は、比較的に薄い厚さで示されているが 、この薄い厚さは、強さに関して、この環状フランジ112が、図16に示され た環状フランジの斜めに伸長する部分によって示されるように、周縁方向におい て自ら補強する正弦カーブ輪郭を有する点に関して補償されることができる。図 15においては、環状フランジ112は部分的な断面で示されており、一方、図 16においては、環状フランジ112の内側サイドから見た、環状フランジ11 2の周辺にて部分的に限定された部分が、断面にて示されている。 ここでは、両方のカムガイド装置において、すなわち、図1に係る下側のカ ムガイド装置に対応する不図示のカムガイド装置においても、前述の細部からな る十分に一致したデザインを採用することができる。 ピストンロッド148 図1によれば、パイプ形状をして、比較的に容積が大きいピストンロッド48 が示されており、一方、図15及び16に係る他の実施例においては、それぞれ の球体153、155のための二つの相互に対向する球体ホルダ148b、14 8cを備えたC形状のヘッド部分148aを有する細くて、コンパクトで、ロッド 形状をなすピストンロッド148が示されている。 ピストンロッド148には、さらに示されない方法で、ヘッド部分の内部ねじ と協働する外部ねじを設けることができ、これにより、球体ホルダ148bを、 ヘッド部分148aに対して所望の軸方向位置に調節することができる。これに より、とりわけ、環状フランジ112に対しての、球体ホルダ148b及びそれ に係合される球体153の取り付けを容易にすることができる。 図16においては、環状フランジ112は、その斜めに伸長した部分にて最小 の肉厚で示されており、一方、環状フランジ112は、さらに示されない方法で 、正弦カーブの頂部及び谷部においてより厚い肉厚とすることができ、これによ り、環状フランジの周縁全体に沿って、球体153、154の間を、一様なある いは十分に均一な距離とすることができる。 参照符号100にて、ここでは潤滑油インテークが参照され、この潤滑油イン テークは、本質的にC形状をなすヘッド部分148aにおいて、上側球体ホルダ1 48b内の潤滑油アウトレット102に向かう第1のダクト101と、下側球体 ホルダ148c内の潤滑油アウトレット104に向かう第2のダクト103とに 、枝分かれされる。 圧力球体153、155 ボールベアリングに取り付けられた図1にて示されるキャスタ53,55に 代わるものとして、圧力球体153,155が図15及び16にて示されている 。この圧力球体153,155は、係合された正弦溝154a、155aに沿って 、主に、比較的直線的に転がるように適合されるが、さらに、要求に応じてそれ ぞれの溝内をある程度横向きに転がることが許容され得る。球体153,155 は、同一に設計されており、それ故に、球体ホルダ148a、148b及びそれら の係合された球体支持部(ベッド)が、相互に同一に設計されることができ、又 それ故に、正弦カーブ154、155aが相互に同一に設計されることができる 。 圧力球体153,155は、比較的薄い壁厚をもつ中空の殻形状をなすものと して示されている。これにより、小重量で小体積の圧力球体が得られ、又さらに 、球体において本質的に上昇する極端な圧力荷重を部分的に軽減するためのある 程度の弾力性が達成される。 図17及び18においては、一対のガイドロッド105,106が示されてお り、このガイドロッド105,106は、ピストンロッド148のヘッド部分1 48aの対向する両側部に沿った内部ガイド溝107,108を貫通している。 請求の範囲 1.共通の中央駆動シャフト(11)の周りにおいて環状に配列されかつ 前記駆動シャフトと平行に伸びるシリンダ軸を有する複数のエンジンシリンダ( 21)を含み、各々のシリンダは、お互いに近接及び離隔する方向に移動可能な 一対のピストン(44,45)と各々のピストン対のための共通中間作動室(K )とを含み、一方、各々のピストン(44,45)には、そのそれぞれの軸方向 に可動なピストンロッド(48,49)が設けられ、その自由外側端部は、前記 シリンダ(21)の各々の反対側の端部に配置されかつ前記結合されたシリンダ に対する前記ピストンの動きを制御するところの、そのそれぞれのカーブ形状す なわち疑似正弦カーブの形状をなすカムガイド装置(12a、12b)に対して、 支持ローラ(53)を介して支持された、内燃機関(10)の配置構造であって 、 前記カムガイド装置(12a、12b)の少なくとも一つ(12b)は、一つ の部品からなる駆動シャフト(11)に対して軸方向に移動可能であり、かつ、 前記ピストン(44,45)の間の相対的な間隔の調整を含んだ前記少なくとも 一つのカムガイド装置(12b)の軸方向における位置を独立して調整するため に、特に前記ピストン間の前記共通作動室(K)の圧縮比を調整するために、油 圧機構が設けられており、 前記油圧機構は、環状の加圧油室(13b)及びシミュレータピストン(12 b’)を含み、 前記シミュレータピストン(12b’)は、前記チャンバ(13a)を二つの サブチャンバに分割しており、かつ、 前記各々のサブチャンバは、二つの加圧油回路のそれぞれの一つに接続されて いる、 ことを特徴とする内燃機関の配置構造。 2.前記加圧油室(13)は、前記駆動シャフト(11)と前記カムガイ ド装置(12b)との間の空間内に画定されており、 前記シミュレータピストン(12b’)は、前記カムガイド装置(12b) から半径方向内側に向かって前記チャンバ(13a)内に突出している、 ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の配置構造。 3.前記シミュレータピストン(12b’)は、一組の駆動ボルト(12 ’)によって、前記駆動シャフト(11)の軸と平行に通り抜けており、前記駆 動ボルトは、前記駆動シャフト(11)に対する前記シミュレータピストン(1 2’)の所定の軸方向移動を許容し、 一方、前記駆動ボルト(12’)は、それぞれの対向する端部において前記駆 動シャフト(11)に接続され、かつ、前記駆動シャフト(11)に締結された 支持部材(13)に接続されている、 ことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の配置構造。 4.前記駆動シャフト(11)は、その外側端部において、半径方向に段 差をなすエンド部分により軸方向に伸長させられ、前記エンド部分は、キャップ 状端部の形をなす支持部材(13)に固着されており、 前記加圧油室(13b)は、前記駆動シャフト(11)と前記キャップ状の支 持部材(13)との間に配置されている、 ことを特徴とする請求の範囲第3項に記載の配置構造。 5.前記キャップ状の支持部材(13)内の軸方向ボアを通り、さらにそ れと直線上に並べられた前記駆動シャフト(11)内の軸方向ボア内側に向けて 軸方向に突出するオイルガイド手段(14)には、一対の軸方向に伸長する内部 加圧油ダクト(14a、14b)が設けられており、前記内部加圧油ダクトは、半 径方向外側に向かって、前記加圧油室(13b)のそれぞれのサブチャンバに至 る加圧油ダクト(11f、11g)と連通したそれぞれの関係する加圧油リング( 14a’、14b’)内に通じている、 ことを特徴とする請求の範囲第3項又は第4項に記載の配置構造。 6.前記シリンダ(21)の一つのピストン(44)は、前記シリンダ (21)の一つ以上の排気ポート(24)の開閉をコントロールし、かつ、 前記シリンダ(21)の残りのピストン(45)は、一つ以上の掃気ポート( 25)の開閉をコントロールする、 ことを特徴とする請求の範囲第1項ないし第5項いずれか一つに記載の配置構造 。 【手続補正書】 【提出日】平成12年1月31日(2000.1.31) 【補正内容】 (1)明細書第14ページ、第10行の「4部分46」を「羽根」に補正する。 (2)同第16ページ、第8行の「図9及び10」を「図12及び13」に補正す る。 (3)同第21ページ、第23行の「図5」を「図5a」に補正する。 (4)同第24ページ、第16行の「80°」を「85°」に補正する。 (5)同第28ページ、第3行の「間隔」を「間隔λ*」に補正する。 (6)同第28ページ、第3行及び第5行の「図13」を「図11」に補正する。 (7)同第28ページ、第6行の「間隔25mm」を「25mmの間隔λ**」に補 正する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.共通の中央駆動シャフト(11)の周りにおいて環状の列をなして 配列されかつ前記駆動シャフトと平行に伸びるシリンダ軸を有する複数のエンジ ンシリンダ(21)を含み、各々のシリンダは、お互いに近接及び離隔する方向 に移動可能な一対のピストン(44,45)と各々のピストン対のための共通中 間作動室(K)とを含み、一方、各々のピストン(44,45)には、そのそれ ぞれの軸方向に可動なピストンロッド(48,49)が設けられ、その自由外側 端部は、支持ローラ(53)を介してそのそれぞれのカーブ形状すなわち正弦カ ーブの形状をなすカムガイド装置(12a、12b)を形成し、前記カムガイド装 置は、前記シリンダ(21)の各々の反対側の端部に配置されかつ前記結合され たシリンダに対する前記ピストンの動きを制御する、内燃機関(10)の配置構 造であって、 前記各々のシリンダ内の前記二つのピストン(44,45)の少なくとも一 つ(44)は、前記ピストン間の相対的な間隔を調整するべく、特に、前記ピス トン間の前記共通作動室(K)の圧縮比を調整するべく、軸方向において調整自 在となっている、 ことを特徴とする内燃機関の配置構造。 2.前記シリンダ内の前記二つのピストン(44,45)の前記ピストン は、前記ピストンの前記カムガイド装置(12a、12b)を介して、独立して調 整可能なコントロールアレンジメント(13b)により、決定されるように適合 されている、 ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の配置構造。 3.前記一つのカムガイド装置(12b)は、この上での滑り接触にお いて、前記駆動シャフト(11)に沿って軸方向に移動可能であり、かつ、前記 独立して調整可能なコントロールアレンジメント(13b)により、前記駆動シ ャフト(11)のある限定された長さの範囲内で調節自在である、 ことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の配置構造。 4.前記コントロールアレンジメント(13b)は、加圧油により調整 自在である、 ことを特徴とする請求の範囲第3項に記載の配置構造。 5.前記コントロールアレンジメントは、前記駆動シャフト(11)と 前記カムガイド装置(12b)との間において画定される環状の加圧油室(13 b)と、前記カムガイド装置(12b)から半径方向内側に向かって前記加圧油 室(13a)内に突出しかつこれを二つのチャンバ部分にすなわちその各々の側 部上のそれぞれ一つに分割する圧縮シミュレータ(12b’)と、を有する、 ことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の配置構造。 6.前記カムガイド装置(12b)は、前記駆動シャフト(11)と共 に回転するように固着され、 前記圧縮シミュレータ(12b’)は、一組の駆動ボルト(12’)によっ て前記駆動シャフト(11)の軸と平行に貫通しており、前記駆動ボルトは、前 記駆動シャフト(11)に対する前記圧縮シミュレータ(12b’)の所定の軸 方向移動を許容し、 一方、前記駆動ボルト(12’)は、それぞれの対向する端部において、前 記駆動シャフト(11)に連結され、かつ、前記駆動シャフト(11)に締結さ れた支持部材(13)に連結されている、 ことを特徴とする請求の範囲第1項ないし第5項いずれか一つに記載の配置構 造。 7.前記駆動シャフト(11)は、その外側端部にて半径方向に段差が 付けられた端部を備えて軸方向に伸長しており、前記端部は、キャップ状エンド 部分の形をなした前記支持部材(13)に固着されており、 前記加圧油室(13b)は、前記駆動シャフト(11)と前記キャップ状支 持部材(13)との間に配置されている、 ことを特徴とする請求の範囲第6項に記載の配置構造。 8.前記キャップ状支持部材(13)の軸方向ボアを軸方向に通りかつ 直線上に並べられた前記駆動シャフト(11)の軸方向ボアの内側に向かって突 出したオイルガイド手段(14)を有し、前記オイルガイド手段には、一対の内 部で軸方向に伸長する加圧油ダクト(14a、14b)が設けられており、前記 加圧油ダクトは、半径方向外側でそれぞれの結合された加圧油リング(14a’ 、14b’)に向けて空洞であり、前記加圧油リングは、前記加圧油室(13b )のそれぞれのチャンバ部分に向かう加圧油ダクト(11f、11g)に連通し ている、 ことを特徴とする請求の範囲第6項又は第7項に記載の配置構造。 9.前記結合されたシリンダ内の前記ピストンを調整することを問題と する前記シリンダ(21)内の一つのピストン(44)は、前記シリンダの排気 ポート(24)の開閉動作をコントロールするピストンを構成する、 ことを特徴とする請求の範囲第1項ないし第8項いずれか一つに記載の配置構 造。
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