JP2001521544A - 免疫グロブリン含有組成物 - Google Patents

免疫グロブリン含有組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は静脈内投与のための、免疫グロブリンの水性溶液を含む液体組成物およびその調製に関する。本液体組成物は、4℃から25℃の範囲の温度で長期間の保存の間に免疫グロブリンが本質的に凝集せず分解もせず、かつ抗−補体活性、PKA活性およびカリクレイン活性の許容できるレベルを維持するように保存に際して安定であるように製剤される。

Description

【発明の詳細な説明】 免疫グロブリン含有組成物 本発明は免疫グロブリンの水性溶液を含む、静脈内投与のための液体組成物に 関する。この免疫グロブリンは一般にはヒトの血漿由来の免疫グロブリンG(IgG) である。 静脈内インフュージョンのための免疫グロブリンはここ数年臨床用に使用され てきた。製品は凍結乾燥製剤またはある場合には静脈注射可能な液体製剤として 入手可能である。例えば5gの免疫グロブリンの入ったバイアルとして与えられ た乾燥製剤は使用前に注射可能な溶液に再構成されなければならず、1日あたり 1g/(体重kg)までの用量がいくつかの臨床応用に推奨されている。そのよう な高用量は注射可能な製剤に再構成すべき多数のバイアルを必要とし、それは不 便であり時間の浪費である。従って、すぐに使用できる注射可能製剤の開発は非 常な利点がある。しかしながら、そのような液体製剤は長期間の保存に安定であ ることが必要とされる。 従来、IgGは血漿からエタノール分画法を用いて単離されている。この方法に は、今も主として米国で使用されているCohn-Oncley原法および主にヨーロッパ で使用されている、種々の変法が含まれる(エタノール分画法の総説については 、Kistler P.とFriedli H.のMethods of Plasma Protein Fractionation中のEth anol Precipitation,J.M.Curling編集,Academic Press,inc.,New York,19 80を参照せよ)。エタノールの不利益、すなわち、タンパク質を変性させる可能 性は、低い処理温度を使用することにより相殺され、それゆえこれらの方法は一 般に「低温エタノール分画法」と称される。低温エタノール分画法は、慣習的に 画分として知られる異なる沈殿へのタンパク質の選択的分離を達成するために、 すべて5つの変数、すなわち、エタノール濃度、pH、イオン強度、温度および タンパク質濃度に依存している。画分IIはヒト血漿の低温エタノール分画におい て主要な免疫グロブリン含有沈殿である。 ある場合には免疫グロブリンの筋肉内投与のための調製物は画分IIから製剤化 されてきた。しかしながら、これらの調製物の静脈内インフュージョンはアナ フィラキシスに似た重大な有害反応(すなわち、心血管虚脱および気管支痙攣) を受容者に引き起こすことが分かった(Immunoglobulins:Characteristics and u ses of intravenous preparations,Alving B.M.とFinlayson J.S.編集,US Dep t.of Health and Human Sciences Publication No.(FDA)-80-9005,1979を参照 せよ)。これらの重大な有害作用は現在では主としてIgG分子の凝集物の存在およ び、画分IIにおけるプレ-カリクレイン活性化因子(PKA)およびカリクレインのよ うな血管作用血漿酵素の痕跡量のコンタミネーションによって引き起こされるこ とが知られている。凝集した免疫グロブリンは血漿タンパク質の補体群に結合し 活性化することができ(いわゆる「抗−補体活性」)、補体系の活性化はアナフィラ トキシンである補体ペプチドC5aおよびC3aの生成を生じさせる。PKAおよびカリ クレインを生理学的に有意な量で投与すると重大な高血圧発症および心血管虚脱 を引き起こし得ることも知られている。 従って、静脈内インフュージョンのための免疫グロブリン製剤の調製において 、上述の問題に注意を払う必要がある。この問題を解決するために多くのアプロ ーチがとられてきた。それらには、凝集物形成を避けるための画分IIの処理の改 変;画分IIから凝集物および他の血漿タンパク質のコンタミネーションを除くた めの免疫グロブリンのさらなる精製、および一切の凝集物および残存PKAおよび カリクレインを解離させるための、画分IIからの免疫グロブリンのペプシンのよ うなタンパク質分解酵素の極めて低濃度における処理が含まれる。(静脈内イン フュージョンのための免疫グロブリンの作製に関する総説については、Lundblad J.L.とSchroeder D.D.によるMethods for the Production of IVIG Preparatio ns and Analysis of IVIG Preparations Available,Clinical applications of intravenous immunoglobulin therapy,P.L.Yap編集、Churchill Livingstone Inc.,New York,1992を参照せよ)。このような方法でのペプシンの使用は比較 的低いpH、例えば4.0で最適化されることが分かってきた。さらに、そのよう な低いpH処理は効果的なウイルス不活化手順であることもよく知られている(R eid,K.G.ら、Vox Sang.55 p75-80,1988,Potential contribution of mild p epsin treatment at pH 4 to the viral safety of human immunoglobulin prod ucts参照)。 実際、静脈内インフュージョンのためのヒト免疫グロブリンの調製物は、特に 分子サイズ分布、抗−補体活性、PKAに関するガイドラインを詳しく述べており 、調製方法が既知の感染性因子を不活化することが知られているステップを含む ことを詳しく述べている欧州薬局方委員会(EUropean Pharmacopoeia Comission) が推奨しているようなある基準を満たすことが要求されている(欧州薬局方、第 3版、1996年6月発行、1997年1月1日の第2版の差替、モノグラフ号数1997:0 918、Human Normal Immunoglobulin for INtravenous Aministrationを参照せよ )。 現在市場にある静脈内インフュージョン用のヒト免疫グロブリン製品の大多数 は輸送および保存上の安定性を与えるために凍結乾燥調製品の形である。これら の調製物は使用する前に再構成されなければならず、それは前述したように不便 であり時間の浪費であろう。加えて、静脈内インフュージョンのための免疫グロ ブリンの液体組成物も人手可能である。 米国特許第4,499,073号(Cutter Laboratories Inc.)にはpHが3.5〜5.0の範 囲であることが要求されるヒト免疫グロブリンの静脈内注射可能溶液の作製が記 載されている。さらに、イオン強度が低いレベル特に0.001より低く低下させる ことが必要とされている。この範囲にpHおよび低イオン強度を保つことは、分 子サイズ分布および抗−補体活性のような基準を満足しつつこの液体製剤の長期 保存性に必須であるとされている。 ヒト免疫グロブリンの安定な液体製剤の作製のための別の提案はWO95/22990(T he Green Cross Corporation)に含まれており、5.5の領域のpHと1mmho未満の 低電気伝導度とを必要とするものである。 米国特許第4,499,073号に記載の提案は、E.J.Cohnら(J.Am.Chem.Soc.68: 459-475,1946)、およびL.J.Oncleyら(J.Am.Chem.Soc.71;541-550,1949 )に最初に記載された方法を用いて作製された画分IIまたは画分III濾過物(上 清III)の処理に関するものである。しかしながら、これらの条件は他の低温エ タノール分画法に由来する安定なIgG溶液の作製には適していないようである。 この文献に記載されているpH条件および低イオン強度は出願人が使用した低温 エタノール分画法によって調製した免疫グロブリンに適用すると安定な産物 を形成しない。種々の改変低温エタノール分画法が広く、特にヨーロッパで使用 されているため、先行技術で適しているとして教示されている以外の出発材料に 由来する安定なIgG溶液に対する必要性が存在する。 ここで驚くべきことに、先行技術に教示されるものと全く異なるpHおよびイ オン強度を使用し、免疫グロブリン調製物をペプシンのような酵素で処理するこ とを更に含む条件を使用することにより、安定な静脈内注射可能な免疫グロブリ ン溶液が得られることがあるということが発見された。 従って、本発明は製薬的に許容できる水性担体中の免疫グロブリン溶液を含み 、その溶液は5.0から5.8の範囲のpHおよび0.02から0.25の範囲のイオン強度を 有し、免疫グロブリンがペプシン処理を受けたものである、静脈内投与のための 液体組成物を提供する。 イオン強度は0.04〜0.25の範囲であってよい。イオン強度(I)は溶液中のイ オンの濃度(c)にイオン価(z)の2乗を掛けて得られる項の総和の半分、す なわち、I=1/2Σc*z2である。例えば、60mM NaClのイオン強度は以下のように 計算される。1/2[(0.06×12)+(0.06×12)]=0.06 本発明によって調製される免疫グロブリンの溶液はおよそ4mmhoから20mmhoを 越える伝導度を有しているとして測定されている。 水性担体は、この組成物中の他の成分と共存可能で患者に害を与えないという 意味で「製薬的に許容」できなければならない。 本発明の液体組成物は凍結乾燥されていないという利点を有する。従って、本 液体組成物は使用前に再構成される必要がない。免疫グロブリンの化学修飾は必 要ではなく、画分IIの更なる追加の精製も必要としない。 有利なことに、本発明の液体組成物の製剤化は保存に際して安定な組成物を生 じさせることが分かった。保存の際に安定であるということは、4℃から25℃の 範囲の温度にて長期間の保存の間、免疫グロブリンが本質的に凝集せず、分解も せず、許容できるレベルの抗−補体活性、PKA活性およびカリクレイン活性を維 持していることを意味すると解される。 長期間とは25℃にて、12週間、好ましくは26週間および最も好ましくは52週間 ;また4℃にて、6ヶ月、好ましくは12ヶ月、および最も好ましくは24ヶ 月を意味すると解される。 組成物が本質的に凝集しないとは、調製物中に存在するIgG二量体よりも大き な分子サイズのものが、調製物の免疫グロブリン成分の2.5%から3%を越えて 増加しないことを意味すると解される。組成物が本質的に分解しないとは、調製 物中に存在するIgGモノマーよりも小さな分子サイズを有するものが調製物の5 %から7%以下であることを意味すると解される。加えて、本組成物は初期抗体 機能(例えば、抗−風疹ウイルス活性)が50%を越えて残存しているならば、許 容できる分解レベルを示したとみなされる。抗−補体活性の許容できるレベルと は、補体の消費が50%(免疫グロブリンのmgあたり1CH50;定義については、本 明細書のプロトコルBを参照せよ)よりも高くないレベルを言う。PKAおよびカ リクレインの許容できるレベルとは、30g/Lの免疫グロブリンを含む溶液中でそ れぞれmlあたり35iu以下、mlあたり0.05iu未満である。分子サイズ分布、抗−補 体活性、PKA/カリクレイン活性および抗風疹ウイルス活性のテストは以下のプ ロトコルA〜Dに記載されている。 上述した安定特性を示した液体組成物は、静脈内フュージョンのために適した 免疫グロブリン製剤に関する(欧州薬局方中の、前に言及したような)ある基準 を満たす可能性があるだろう。 凝集、抗−補体活性、PKA/カリクレイン含量および抗体機能の許容できるレベ ルに関する上記の要求に従って、好ましくは本液体組成物のpHはpH5.25〜5. 75の範囲でありイオン強度は0.04〜0.18の範囲、より好ましくは0.03〜0.18の範 囲である。 本明細書で明らかにした組成物の製剤のペプシン処理は、画分II材料の更なる 精製または修飾を用いることのいかなる必要性をも除去する。本液体組成物は残 存ペプシンを含んでいるかもしれないが、必要であればこれを除去することがで きる。 加えて、低いpH、例えばpH4でのペプシン処理はウイルス不活化ステップ として特に有効である。 本組成物の免疫グロブリンは好ましくはIgGであるが、他の免疫グロブリン、 例えばIgAおよび/またはIgMを全免疫グロブリン含量の5重量%のレベルまで 含んでいてよい。しかしながら、特定の使用に適した組成物はIgAおよび/また はIgMを必要なものとして含んでいることがある。 本液体組成物の免疫グロブリンはどんな適切な方法で得られてもよい。例えば 、免疫グロブリンは前述したCohn-Oncley低温エタノール分画法、または図1に 記載したような改変低温エタノール分画法によって調製されてよい。免疫グロブ リンは画分II沈殿物として、または分画過程の上清として(例えば、上清IIIま たはIおよびIII)得られることがある。 画分II沈殿物は、溶解、残存エタノール夾雑物の除去、ペプシン処理および静 脈内投与のために適した液体組成物への製剤化に先だって凍結および保存されて もよい。再溶解した画分II(または上清IおよびIII)中のエタノール夾雑物は 、例えば、低pHにて適切なバッファーに対して溶液をダイアフィルトレーショ ン(diafiltration)することにより除去されてよい。適切なバッファーは例えば 、0.45% NaCl、1%シュークロース、および200〜400ml 1M HCl/kgタンパク質 を含む。あるいは、例えば、エタノール夾雑物は凍結乾燥によって除去されてよ く、その乾燥固体は再溶解され、塩酸のような適切な滴定液を用いて低pHに調 整されてよい。一般には、エタノール夾雑物が除去された免疫グロブリン溶液の pHについていえば、その範囲は3.9〜4.5であり、好ましくは3.9〜4.1であり、 残存エタノール夾雑物は10mg/(タンパク質g)未満である。 免疫グロブリンを含む溶液は(例えば限外濾過により)全タンパク質の8〜12% w/wにまで濃縮されることがあり、炭水化物(例えばグルコース、マルトースま たはシュークロース)のような適切な安定化剤が、タンパク質1部に対して安定 化剤1部(w/w)からタンパク質1部に対して安定化剤2部(w/w)の濃度で添加さ れてよい。例えば、グルコース対タンパク質1:1(w/w)、マルトース対タンパ ク質1.5:1または2:1、シュークロース対タンパク質1.5:1または2:1。ア ミノ酸(例えばグリシン)のような他の安定化剤もこの段階で100mg/gタンパク 質に至る濃度まで添加されてよい。 次に、免疫グロブリンモノマーの凝集物形成を低減させるため;抗補体活性を 低下させるためおよびPKAおよびカリクレイン活性のレベルを減少させるために 少量のペプシンと共にインキュベーションが行われる。好ましくは、ペプシンは 10〜150μg/(全タンパク質g)の範囲で添加され、より好ましくは25〜100μg/ (全タンパク質g)の範囲である。次に、免疫グロブリン溶液は、20℃〜37℃の 適切な範囲、好ましくは20℃〜35℃にて、1時間から72時間の範囲の適切な時間 、好ましくは20〜24時間インキュベーションされる。 インキュベーション後免疫グロブリン溶液のpHは適切な滴定液、例えば水酸 化ナトリウムを用いてpH5.0から5.5に調整される。好ましくはpHはpH5.25 から5.75の間に調整される。この溶液のタンパク質濃度は、溶液のイオン強度が 0.02から0.25になるような適切な濃度の塩溶液を用いて希釈することにより2〜 10%(w/w)、好ましくは4〜6%(w/w)に調整されてよい。好ましくはイオン強度 は0.03から0.18の間に調整される。アミノ酸(例えばグリシン)のような他の安 定化剤が組成物に前に添加されていない場合(上記を参照)、それらはこの段階で 100mg/(gタンパク質)までの濃度で含めることができる。 製剤化された免疫グロブリン溶液は次に濾過され可能性のあるいかなるバクテ リアのコンタミネーションをも除去され、製薬的に許容できる容器に無菌的に分 注される。 従って、保存について安定であり、血漿の低温エタノール分画法によって調製 した免疫グロブリンの製薬的に許容できる水性担体中の溶液を含み、免疫グロブ リンが最終容器中で凍結乾燥される必要のない、静脈内投与のための液体組成物 がここに提供される。 本発明の実施態様は以下の実施例の項を参照することにより、例によって更に 説明されるであろう。実施例 実施例1:出発材料としての免疫グロブリンの入手手順 免疫グロブリン(画分II)はヒトの血漿から低温エタノール分画法によって一 般に調製した。画分II調製のための製造アプローチの例を図1に概説した。図1 において、画分IIは、Hinkら(Vox Sang.2:174-186,1957)の画分IIとII沈殿条 件を用いて単離した画分I、IIおよびIIIの合わさった沈殿物からVogelaarら(Vox Sang.27:193-206,1974)の変法を用いて単離される。混合画分I、I IおよびIII沈殿物を調製する技法はKistlerとNitschmann(Vox Sang.7:414-424 ,1962)によっても記載されている。 実施例2:静脈内インフュージョンのための免疫グロブリン液体組成物の調製 上記のように調製した、または他の一切の適切な方法によって調製した免疫グ ロブリン(画分II)を滅菌蒸留水に4℃にて再溶解した(3.5L/kgペースト)。生じ た溶液を次に濾過により透明にし(0.45μmポアサイズフィルター)、エタノール 除去し(エタノール<10mg/gまで)、少なくとも4倍容の0.45% NaCl、1%シュー クロースおよび310ml-320ml、1M HCl/kgタンパク質に対するダイアフィルトレー ションによってpH調整(pHを4.0±0.1に)した。溶液は最終的に8〜12%全タ ンパク質にまで限外濾過により濃縮した。 次にタンパク質溶液を安定化剤(タンパク質1部に対してシュークロース2部 、w/w)と共に製剤化し少量のペプシン(0.025-0.1mgペプシン/gタンパク質)を 添加した。このペプシン含有溶液を濾過し(0.45μmポアサイズフィルター)35℃ にて21時間インキュベーションした。 インキュベーションに続いて、溶液のpHを0.25MのNaOHを用いてpH5.0〜5. 8に調整した。溶液のタンパク質濃度を4から6%に調整しNaCl濃度を60mMに調 整した。最終的な製剤化免疫グロブリン液体組成物を濾過滅菌し、適切な容器に 無菌的に分注した。 実施例3:アミノ酸(グリシン)を追加安定化剤として製剤化された静脈内イン フュージョンのための免疫グロブリン液体組成物 静脈内投与に適した免疫グロブリン組成物を実施例2のように調製たが、ペプ シン処理およびインキュベーションに先立ち、スクロースを含む溶液製剤に加え て安定化剤として50mg/gのグリシンを含ませた。 実施例4:静脈内インフュージョンのための免疫グロブリン液体免疫組成物の安 定性 種々の組成の液体免疫グロブリンの多数のバッチ(実施例2および3に記載の ものを含む)を調製し、種々のpH値で製剤化した。これらの組成物を種々の温 度にて種々の長さの時間の保存に伴う安定性に関してテストした。このテストは 以下に記載したテストプロトコルAからDに従って行った。 安定性に関する基準は以下の様に定義した:凝集: 調製物中に存在するIgG二量体よりも大きな分子サイズを有するものが調 製物の免疫グロブリン成分中に2.5%を越えて増加しない。分解: 調製物中にIgG単量体よりも小さな分子サイズを有する調製物のタンパク 質成分が5%を越えて存在しない。抗体機能: 組成物の調製時の初期レベルに比較して50%以上の抗体活性(例えば 抗風疹ウイルス)が残存している。抗−補体活性: 補体の消費が50%(免疫グロブリンのmgあたり1CH50;定義につ いては面明細書中のプロトコルBを参照せよ。)より大きくないPKA 活性: 30g/L免疫グロブリンの溶液中に35iu/mLより高いPKA活性がない。カリクレイン活性: 30g/L溶液中に0.05iu/mL未満のカリクレイン活性である。 この系列の実験の結果を表1〜8に示す。結果は表示した基準について示した 時間と温度で安定なバッチ数として提示する。表示した基準について示した時間 と温度でテストしたバッチ数はカッコ内に示した。例えば、37℃にて4週間の分 解/抗体機能に対する「1(4)」の記載は37℃にて4週間の保存後にテストした 4つのうち1バッチが分解および抗体機能について上述した安定性基準を満たし たことを意味する。 また表1〜8中で影をつけた欄は本発明によって調製した液体組成物、すなわ ち、pHが5.0〜5.8、イオン強度0.02〜0.25でペプシン処理を受けた組成物、 にかかわるデータに関する。本発明によらずに調製された免疫グロブリン組成物 に関するデータで比較のために示したものは影を付けない欄にある。 この結果からの結論は以下のとおり:実験I(表1): 5%w/v免疫グロブリン(0.1mg/gでペプシン処理);10%シュークロース;60mM N aCl;pH4.05-6.02 本発明に従って、液体形態でpH5.25から5.5にて生成物を製剤化する場合、そ の生成物は4℃にて26週間より安定であり、25℃および37℃における実験的加速 安定性(accelerated stability)をパスする。実験II(表2): 5%w/v免疫グロブリン(ペプシンで処理していない);10%w/vシュークロース;6 0mM NaCl;pH4.25-5.25 ペプシンの非存在下で、pH5.25またはそれ以下の液体製剤は上昇した温度に おける保存に際して凝集する。加えて、従前の研究からペプシンはPKAおよびカ リクレインを低減させるのに必要であることが知られており、この実験のpH5.25 の製剤によって確かめられた。実験III(表3): 5%w/v免疫グロブリン(ペプシンで処理していない);10%w/vシュークロース; 3〜9mM NaCl;pH4.50-5.0 免疫グロブリン組成物が低いpHおよび低イオン強度で製剤化される場合に、 ペプシン無しであると、その生成物は高いPKAおよびカリクレインレベルを有し 、それは25℃および4℃の保存で低下しない。この組成物は37℃の保存で凝集す る。 これらの製剤化条件は、液体製剤を長期間貯蔵するための安定性に必須である として米国特許第4,499,073号(Cutter Laboratories Inc.)に記載されたもの の内である。この実験結果は、米国特許第4,499,073号に記載された条件は、出 願人らが使用した低温エタノール分画法に従って調製した免疫グロブリンに適用 すると安定な産物を形成しないことを示している。実験IV(表4): 5%w/v免疫グロブリン(0.1mg/gでペプシン処理したもの);10%w/vシューク ロース;4−9mM NaCl;pH4.4-5.2 免疫グロブリン組成物を(ペプシン存在下で)低イオン強度にて製剤化すると、 その生成物は4℃においてさえ断片化する傾向がある。実験V(表5): 5%w/v免疫グロブリン(0.025mg/gまたは0.05mg/gにてペプシン処理):10%w/ vシュークロース;60mM NaCl;pH5.25〜5.75 ペプシン濃度を0.025mg/(gタンパク質)まで低下させると、生成物は分解せ ず、PKAおよびカリクレインのレベルは十分制限内にある。すべてのバッチは上 昇した温度でも凝集体を示さなかった。実験VI(表6): 5%w/v免疫グロブリン(0.1mg/gにてペプシン処理したもの);10%w/vシューク ロース;100および180mM NaCl;pH4.05-5.5 免疫グロブリン組成物(0.1mg/(gタンパク質)のペプシンで処理したもの)の イオン強度を約60mmolから180mmol NaClまで増加させると、生成物は上昇した温 度で保存に際して一般に凝集する。実験VII(表7): 5%w/v免疫グロブリン(0.025〜0.1mg/gにてペプシン処理したもの);10%w/vシ ュークロース:タンパク質のグラムあたり50mgのグリシン;30〜60mM NaCl;p H5.5 好ましい組成物はまた追加の安定化剤としてアミノ酸(例えばグリシン)と共 に製剤化することもできる。実験VIII(表8): 5%w/v免疫グロブリン(0.025〜0.1mg/gにてペプシン処理したもの);7.5〜10%w /vマルトース;タンパク質gあたり50mgのグリシン;60mM NaCl;pH5.5 好ましい組成物はまた安定化剤としてマルトースと共に製剤化することもでき る;好ましいマルトースの濃度は7.5〜10%w/vである。 本発明によって、マルトースまたはシュークロースの存在下で5.0〜5.8の範囲 のpH、0.02〜0.25のイオン強度で、およびペプシン処理にかけて生成物を製剤 化すると、この生成物は4℃にて26週間を越えて安定であり、25℃および37℃に おける実験的加速安定テストにパスする。 テストした種々の組成物から得たデータに基づき、本明細書で前に明らかにし た組成物(すなわち、5.0〜5.8の範囲のpH、イオン強度0.02〜0.25およびペプ シン処理にかけて製剤化したもの)は、許容できる凝集、分解、抗−補体活性、 PKA含量およびカリクレイン含量という点で安定であることが確定される。テストプロトコル A.分子サイズ分布 免疫グロブリン生成物の分子サイズ分布は高性能液体クロマトグラフィーを用 いてサイズ排除(size exclusion)によって測定する。生成物は7.8x300mmの大き さのTSK G3000 SW-XLゲル濾過カラム(同じ材質のガードカラム(7.8x40mm)を 備えたもの)を用いてPye Unicamモジュラーシステムで解析する。サンプルは移 動相中で5〜10g/Lに希釈され(0.2Mリン酸カリウムバッファーpH7.0)、0.45μm メンブレンを通して濾過し、20μLを注入する。タンパク質は0.4mL/分で溶出さ せ、280nmのUV吸収によって検出する。得られた軌跡はヨーロッパ薬局方に記載 された基準に従って手動三角法(manual triangulation)によって解析する。 凝集体(リテンション時間15〜18分)、二量体(18.5〜19.5分)、単量体(21.0〜 22.0分)および断片(単量体ピークの後、塩前線(salt front)の前に溶出する一 切の物質)に対応するピーク面積を明らかにし、総溶出面積のパーセンテー ジとして定量する。B.抗−補体活性 免疫グロブリン調製物による補体の自発的(抗原非依存性)活性化のレベルは 、感作ヒツジ赤血球の固定量の補体による溶血の阻害の程度をFrommhagenとFind enberg(J.Immunol 89:336-343,1962)の方法に従って測定する。 要約すると、一定量のモルモット補体をテストするサンプルの希釈列と共にイ ンキュベーションする。ある時間インキュベーション後(37℃にて60分間)、各チ ューブに等量の感作ヒツジ赤血球を加え溶血の程度を測定することによってテス トサンプルによって不活化された補体の量を測定する。50%の溶血が起こるテス トサンプルの希釈は、50%の補体が消費された希釈でもある。サンプルのタンパ ク質濃度から、抗補体活性は1CH50ユニット(108個のヒツジ赤血球細胞の50% を溶解させるために必要な補体)を消費するために必要なタンパク質のmg数とし て計算することができる。C.プレカリクレイン活性化因子活性およびカリクレイン活性 免疫グロブリン生成物中のPKA活性のレベルはAlvingとその共同研究者らの方 法(J.Lab Clin Med.96:334-346,1980)に従って測定する。 要約すると、PKA活性の測定は2段階の手順によって行われる;第1段階は解 析している物資によるプレカリクレインのカリクレインへの転換を含む。第2段 階では生成されたカリクレインを終末点インキュベーションアッセイによる合成 基質S2303(Kabi Diagnostics,Sweden)の加水分解速度によって測定する。PKA活 性をUK基準1調製物(UK Reference 1 prepatation)(75国際単位のPKAを含む血 漿タンパク質画分)の活性と比較する。 サンプル中のPKAによって生まれるカリクレイン活性は、プレカリクレイン非 存在下において測定された活性をプレカリクレイン存在下の活性から差し引くこ とによって測定する。カリクレイン濃度はユニット/mlで記録する。ここで、1 ユニットは、0.2mMのS2302を37℃、pH8.0にて1μmol/分の初速度で加水分解す る量である。 実際には、10μlのテスト溶液をLundblad(Develp.Biol.Stand.44:107-114 ,1979)の方法によって調製した90μlのプレカリクレイン試薬とpH8.0および 37℃にて60分間インキュベーションする。次に500μlのS2303を添加し、更に10 分間インキュベーションを続け、そのとき100μlの10%酢酸を添加して反応を 止める。すべてのサンプル、標準品および対照を二重にアッセイし、各サンプル と対照はカリクレインブランク(プレカリクレイン試薬の代わりにアッセイバッ ファーを添加する)を含むものとした。次に、各溶液の吸光度を405mMで読み取 り、標準品の平均光学的濃度から標準曲線を作製する。ブランクの平均吸光度を テスト溶液の平均吸光度から差引き、PKA濃度を標準曲線から計算する。 D.抗体機能(抗−風疹ウイルス活性) 抗−風疹抗体をゲル法における溶血によって定量する。これは存在する抗−風 疹抗体の機能的完全性を測定する補体媒介アッセイであって、免疫グロブリン調 製物の抗原結合特性および抗原媒介補体結合特性の両方に依存するものである。 要約すると、赤血球をその表面を風疹抗原でコーティングすることにより感作 し、次に、これらをアガロース中に再懸濁しプレートに注ぐ。この混合物が固化 したらウェルを切り、テストするサンプルおよび標準品で満たす。4℃における 一晩のインキュベーションの間、サンプルはアガロース中へ拡散し、存在するい かなる特異的抗体も赤血球表面上の抗原と複合体を形成する。このケルをモルモ ット補体に浸し37℃にてインキュベーションする。抗原−抗体複合体は補体を活 性化し、赤血球の溶解を生じさせる。これはウェルの周囲の透明な円形領域によ って顕在化される;溶血ゾーンの面積は抗体濃度のlog10に比例する。テストす るサンプルの希釈物を標準品の希釈物(予めWHO国際基準に対して較正しておく )と並行してアッセイし、抗体濃度に対する標準品の拡散ゾーン面積のプロット から、テストしているサンプルの抗−風疹抗体濃度を計算する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ウェルチ アン ギリアン イギリス ファイフ ケイワイ11 5ユー エイチ ダルゲティー ベイ ザ ファー ズ 31

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.製薬的に許容できる水性担体中の免疫グロブリン溶液であって、5.0〜5.8の 範囲のpHおよび0.02〜0.25の範囲のイオン強度を有し、前記免疫グロブリン がペプシン処理を受けている前記溶液を含む、静脈内投与のための液体組成物 。 2.4℃〜25℃の温度範囲にて長期間の保存に際し、免疫グロブリンが本質的に 凝集せず、分解せず、許容できるレベルの抗−補体活性、PKA活性およびカリ クレイン活性を維持する、保存時に安定である、請求項1に記載の液体組成物 。 3.組成物中に存在するIgG二量体よりも大きな分子サイズを有するものが免疫 グロブリン成分の2.5%を越えて増加しない、請求項2に記載の液体組成物。 4.組成物中に存在するIgG単量体よりも小さな分子サイズを有するものが組成 物の5%以下である、請求項2または3に記載の液体組成物。 5.初期抗体機能が50%を越えて残存する、請求項2〜4のいずれか1項に記載 の液体組成物。 6.抗−補体活性レベルが、補体の消費が50%以下となるレベルである、請求項 2〜5のいずれか1項に記載の液体組成物。 7.PKAレベルが、30g/lの免疫グロブリンを含む組成物1mlあたり35iu以下であ る、請求項2〜6のいずれか1項に記載の液体組成物。 8.カリクレインレベルが、30g/lの免疫グロブリンを含む組成物1mlあたり0.0 5iu未満である、請求項2〜7のいずれか1項に記載の液体組成物。 9.25℃にて12週間よりも長く安定に維持される、請求項2〜8のいずれか1項 に記載の組成物。 10.4℃にて6ヶ月よりも長く安定に維持される、請求項2〜9のいずれか1項 に記載の液体組成物。 11.pHがpH5.25〜5.75の範囲である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の 液体組成物。 12.イオン強度が0.03〜0.18の範囲である、請求項1〜11のいずれか1項に記 載の液体組成物。 13.イオン強度が0.04〜0.25の範囲である、請求項1〜11のいずれか1項に記載 の液体組成物。 14.ペプシン処理が低pHで行われている、請求項1〜13のいずれか1項に記載 の液体組成物。 15.ペプシンが10〜150μg/(g全タンパク質)の範囲で添加されている、請求項 1〜14のいずれか1項に記載の液体組成物。 16.ペプシン処理が20℃〜37℃の範囲の適切な温度で行われており、1時間〜72 時間の範囲の適切な温度で行われている、請求項1〜15のいずれか1項に記載 の液体組成物。 17.更にIgAおよび/またはIgMを含む、請求項1〜16に記載の液体組成物。 18.免疫グロブリン溶液が血漿の低温エタノール分画によって調製される、請求 項1〜17に記載の液体組成物。 19.免疫グロブリン溶液が総タンパク質の8〜12%w/wに濃縮され、適切な安定 化剤がタンパク質1部に対して安定化剤1部(w/w)からタンパク質1部に対 して安定化剤2部(w/w)の濃度で添加されている、請求項1〜18のいずれか1 項に記載の液体組成物。 20.安定化剤が炭水化物である、請求項19に記載の液体組成物。 21.更にアミノ酸を100mg/gタンパク質までの濃度で含む、請求項19または20に 記載の液体組成物。 22.静脈内投与のための、免疫グロブリンを含む液体組成物を調製する方法であ って、 a)免疫グロブリン溶液を得るための血漿の低温エタノール分画ステップ; b)前記免疫グロブリン溶液からの残存エタノールの除去ステップ; c)前記免疫グロブリン溶液のpHを3.9〜4.5に調製するステップ; d)ペプシンを10〜150μg/(g免疫グロブリン溶液総タンパク質)の濃度で添加 し、前記溶液を20℃〜37℃にて1〜72時間インキュベーションするステップ; および e)前記溶液のpHを5.0〜5.8、およびイオン強度を0.03〜0.18に調製す るステップ を含む、前記調製方法。 23.ステップc)後に免疫グロブリン溶液の免疫グロブリンを総タンパク質の8 〜12%(w/w)に濃縮し、添加剤をタンパク質1部に対して安定化剤1部(w/w) からタンパク質1部に対して安定化剤2部(w/w)の濃度で添加することを更に 含む、請求項22に記載の方法。 24.安定化剤が炭水化物である、請求項23に記載の方法。 25.イオン強度が生理学的に許容し得る塩の添加によって調整される、請求項22 〜24に記載の方法。 26.塩が塩化ナトリウムである、請求項25に記載の方法。
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