JP2001521458A - 粘性物用スクリーン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 粘性物、例えば再生利用される溶融プラスチックの処理中、固体粒子状の不純物が該粘性物から除去されることが重要である。実質的に円筒形の中空スクリーン部材（８）を備えたスクリーン装置がこの目的で使用される。該粘性物は半径方向に該スクリーン部材を通って流れる。該スクリーン部材（８）は逆洗操作により清浄にできる。該逆洗操作のための手段は、開放可能な遮断部材（１４）を経由して、流出通路（１６）と連通配置可能な逆洗通路（１１）を含む。該逆洗手段は、さらに、該粘性物を供給通路（２）内の圧力よりも高い圧力で後方に流し戻すために作動可能な圧力部材（１７）を有する。該圧力部材（１７）は、該スクリーン部材により除去された固体粒子を排出するために該遮断部材（１４）と相互に作用する。

Description

【発明の詳細な説明】 粘性物用スクリーン装置 本発明は、粘性物用の供給通路と排出通路とを備えたハウジングと、該供給通 路と該排出通路との間において該ハウジング内に適切に嵌合され、かつ、該粘性 物が通過しうるスクリーン部材（スクリーンエレメント）と、少なくとも作動中 に逆洗操作（バックフラッシング）により該スクリーン部材を清浄にするための 手段とからなる粘性物、特に溶融プラスチックから固体粒子を除去するためのス クリーン装置に関し、該スクリーン部材を清浄にするための手段は、スクリーン 部材により分離除去された固体粒子を逆洗操作時に排出することを意図された逆 洗通路（バックフラッシュチャンネル）からなり、該逆洗通路は開放されうる遮 断部材を経由して流出通路と連通して設置されうる。 そのようなスクリーン装置は、例えば、出願公開公報ＤＥ−２，４０７，６６ ３号により知られている。この公知のスクリーン装置の場合、スクリーン部材は 該スクリーン部材の一部を逆洗通路の前に設置することにより清浄化される。該 逆洗通路は、遮断部材を開放することにより外部と連通して設置さ れている。該逆洗通路内部の圧力はその時大気圧と等しくなり、その結果、該ス クリーン部材の内部に存在する粘性物の一部は該逆洗通路の前に位置するスクリ ーン部を通して後方へ流し戻される。該公知のスクリーン装置のスクリーン部材 は、スクリーン担持体、スクリーンおよびスクリーン板からなり、平行に並んだ ドリル穴が該スクリーン担持体とスクリーン板の中に設けられている。各ドリル 穴の列は逆洗通路の前に連続配置されており、その結果、粘性物は関連するドリ ル穴を通して逆洗できるので、該ドリル穴中に存在する不純物は除去される。 前記公知のスクリーン装置の不利な点は、各場合においてスクリーン部材の少 しの部分しか逆洗操作によって清浄化されないことである。もし、粘性物がかな り汚染されているならば、該スクリーン部材の開口部は該スクリーン部材の清浄 化が起こるよりもより迅速にふさがれることになる。該スクリーン装置の供給通 路内の圧力はそのためますます高くなり、該スクリーン装置の能力は低下してし まう。 本発明の目的は、この欠点のない前文中で述べられたタイプのスクリーン装置 を提供することである。 この目的は、導入部で述べたタイプのスクリーン装置を用いて達成され、該装 置は、スクリーン部材がハウジング内の所定の固定位置に設けられている こと、および、該スクリーン部材を清浄化するための手段がさらに、供給通路内 の圧力よりも高い圧力で粘性物を該スクリーン部材を通して後方へ流し戻すよう に作動可能であり、該スクリーン部材により分離除去された固体粒子を排出する ために遮断部材と互いに作用しあう圧力部材をさらに含むことを特徴とする。 このようにして、該スクリーン部材はいつでもそっくりそのまま清浄化できる 。もし、例えば、供給通路内の圧力があまりにも高く上昇するならば、前記圧力 部材は該スクリーン部材を清浄にするように作動可能である。 本発明にかかるスクリーン装置の好ましい態様は、サブクレームの中に記載さ れている。 本発明を、図面を参照して、次に述べる本発明のスクリーン装置の例示的態様 の記載の中でより詳細に説明する。図面中、 図１は、本発明のスクリーン装置の断面図であり、 図２は、図１の装置のスクリーンケーシングを構成する１つのリングの軸方向 側の拡大図であり、 図３は、図２のリングの一部の斜視図であり、 図４は、図２にかかるリングで構成されたスクリーンケーシングの一部の半径 方向の図であり、 図５は、本発明にかかるスクリーン装置の別の態 様の断面図であり、 図６は、フラットスクリーン部材を形成するための部品の斜視図であり、 図７は、フラットスクリーン部材を形成するための部品のさらなる態様の斜視 図であり、 図８は、円錐リングの積層図である。 図１は、粘性物、例えば溶融プラスチックから固体粒子を除去するためのスク リーン装置を図式的に示す。該スクリーン装置は、ハウジング１を含む。固体粒 子により汚染された粘性物用の供給通路２は該ハウジング１内に設けられており 、該供給通路２は中央スペース３の半径方向の周壁を経由して該ハウジング１の 前に位置する該中央スペース３の中へ広がりながら通じている。 図１に示される態様において、接続通路４はハウジング１内にスペース３と同 じ軸をもつように設けられている。さらに、清浄化された粘性物用の排出通路５ がハウジング１内に設けられており、該排出通路の流入開口部が該接続通路４の 半径方向の周壁内に設けられている。該供給通路２は該スペース３と該接続通路 ４とを経由して該排出通路５に連通している。 粘性物の製造装置（不図示）は、例えば溶融プラスチック製造用の押出機のよ うな供給通路２に接続 できる。前記排出通路５は、例えば再生利用される粒状材料および／またはフィ ルムのようなプラスチック製品の製造装置（不図示）に接続されうる。 スクリーン部材はハウジング１のスペース１の中に設置される。該スクリーン 部材は、位置決め補助具７とスクリーンケーシング８とからなる。該位置決め補 助具７は、一方の軸方向端部で遮断され、かつ、他方の軸方向端部において、半 径方向外向きに突出フランジ６が設けられた中空シリンダーにより形成されてい る。該フランジ６の外径は、ハウジング１の軸方向側に離れて面しているスペー ス３の軸方向端部内の円形開口部の直径に相当する。スリット９は、位置決め補 助具７内で互いに離間して切り抜かれており、該スリットは該位置決め補助具７ のフランジ６から前記遮断された軸方向端部まで軸方向に延びている。該スリッ ト９は、最適の関係が、該位置決め補助具７の強度と処理能力との間で得られる のを確保する寸法を有する。軸方向に延びている該スリット９は、例えば位置決 め補助具７の壁の中の半径方向のドリル穴と置き換えることも可能であり、該ド リル穴は壁一面に規則的なパターンで分布している。 スクリーンケーシング８は前記位置決め補助具７の半径方向外周上に嵌合され ている。該スクリーン ケーシング８は、前記位置決め補助具７の外径に相当する内径を有する。該スク リーンケーシング８の外径は、開口部２０の直径に相当する。該スクリーンケー シング８の外周は、スペース３の周壁と離間した位置にあるため、該スクリーン ケーシング８には供給通路２から流れてくる粘性物を十分に拡散させることがで きる。該位置決め補助具７とスクリーンケーシング８は、遮断手段１０によりそ れらがスペース３の中で軸方向及び半径方向に動かないように固定されている。 該位置決め補助具は該遮断手段１０と相互作用してスペース３中でのスクリーン ケーシング８の位置決めを行なう。 該スクリーンケーシング８は、該スクリーンケーシング８の流入面から流出面 まで延びた半径方向のスクリーン通路を有する実質的に中空シリンダーにより形 成されている。該スクリーン通路は、該流入面から該流出面に向けて広がってい る。本発明にかかるスクリーン装置の図示された例示的態様において、該スクリ ーンケーシング８は、同軸状に積層されたリング２２と半径方向のスクリーン通 路を形成するために各リング２２上に設けられているリブ２３、２４により構成 されている（図２参照）。 逆洗通路１１は、遮断手段１０の中に設けられており、該逆洗通路は一方の側 でスペース３の中へ広 がっている。他方の側では、該逆洗通路１１は、該遮断手段１０の中の中央開口 部１２の中へ広がっている。該中央開口部１２は、遮断部材１３の中に位置する 流出通路１６と連通しており、中に遮断ボール１４が位置する該遮断部材１３に より遮断されうる。該遮断ボール１４は、制御部材１５により該中央開口部１２ の方向へ移動されうる。該流出通路１６は外部と連通している。 該遮断ボール１４と制御部材１５の代わりに、流出通路１６及び逆洗通路１１ を遮断するプランジャーあるいは他の適切な遮断部材も使用されうる。 前記スクリーン部材と同軸状に、接続通路４がハウジング１の中に設けられて おり、該接続通路４の直径は前記位置決め補助具７の内径に相当する。該接続通 路４はスペース３からハウジングの前記他の軸方向端部まで延びている。排出通 路５は該接続通路４からハウジングの外周まで広がっている。 前記例示的態様においては、ハウジング１上に駆動シリンダー１８が前記接続 通路４と同軸状に固定された形で示されている。該駆動シリンダー１８内に嵌合 された逆洗プランジャー１７は、接続通路４の中へ突出しており、それがスクリ ーン部材の内部に入るまで該駆動シリンダー１８により移動可能である。該駆動 シリンダー１８には止め具２１が設け られている。逆洗プランジャー１７上に嵌合された止め具１９と相互作用して、 該止め具２１は、該プランジャー１７が接続通路４を通ってスクリーン部材内へ 移動可能な最大距離を決定する。 図２は、前記スクリーンケーシング７が構成されるリング２２の軸方向の図を 示す。該リング２２の一方の軸方向の側には、半径方向のリブ２３が互いに規則 的に離間して設けられている。該リング２２の他方の軸方向の側は平坦である。 該リブ２３は断面が実質的に三角形である。該リブ２３の高さと幅はリング２２ の外周から内部に向けて減少している。リング２２の一面に分布する多数のディ スタンスリブ２４は全長にわたって同じ高さを有する。該ディスタンスリブ２４ は、数個のリング２２が互いに同軸状に配置された際、該リング２２が全幅にわ たって互いに離間したままであることを保証する。該リブ２３の減少する高さと 幅は、スクリーンケーシングの通り抜け表面が粘性物についての分離除去の間に 該粘性物の流れ方向においてそっくりそのまま増加するという結果となる。 リング２２の外周上のリブ２３、２４の高さと形状及びそれらの互いの間隔は 、前記スクリーンケーシング８のスクリーン開口部を決定する。ここで、該スク リーン開口部は最小の通り抜け開口部を決定 し、該スクリーンケーシング８の流入面の中に位置する。該リブ２３、２４はリ ング２２の外周上で互いに支え合うことが可能である。該リブ２３、２４は矩形 あるいは弓状の断面をもつことが可能であり、あるいはそれを用いて実質的に外 側から内側に向かって広がるスクリーン通路が形成されるいかなる他の形状も可 能である。該リブ２３と該ディスタンスリブ２４は、所望により、リング上でら せん状に設けられてもよい。 前記例示的態様においては、前記スクリーン通路はスクリーンケーシングの外 周から内周の方向に広がる形で示されている。もちろん、本発明の装置は、除去 される物が円筒形のスクリーンケーシングを通して内側から外側に流れるような 方法で構成することができる。その場合には、スクリーン通路はスクリーンケー シング８の内周から外周の方向に広がる。さらに、本発明にかかるスクリーンケ ーシング内のスクリーン通路は、該スクリーン通路がスクリーン開口部と離間し て互いに合流するように広がり、その結果、互いに隣接して位置するスクリーン 通路は、通り抜け方向に対して直角をなす方向において互いに接続される。 前記ディスタンスリブ２４は、スペーサー、例えばリング２２の内径の近くに 位置するラグと交換可 能である。そのようなスペーサーは、２つの隣接するリングを互いに等しい間隔 で保持するために、リング一面に適切な方法で分布させることができる。 図３は、リング２２の一部の斜視図を示す。ここで、この例示的態様において は、リブ２３、２４の断面が実質的に形状が三角形であることと、ディスタンス リブ２４が全長にわたって同じ高さをもつことがわかる。 図４は、数個のリング２２からなるスクリーンケーシング８の一部の半径方向 における図を示す。ここで、該スクリーンケーシング８のスクリーン開口部は、 リング２２の外周上のリブ２３、２４と、隣接するリング２２の平坦な軸方向の 側の外周との間の開口部２５によって決定され、該開口部２５の中では、例えば 、直径５０μｍの内接円が可能であることがわかる。リング２２の配列はすべて のリング２２について同じである。スクリーンケーシング８は、内部からと外部 からとの両方の高圧に対して抵抗力がある。前記位置決め補助具７はリング２２ が同軸性のままであることを保証する。このように組み立てられたスクリーンケ ーシングについては、逆洗手段により該スクリーンケーシングを清浄化すべく内 部から圧力がかけられている時に、該スクリーンケーシングを支持するために外 周上に支持部材を設置す る必要はない。 各リングの中に少なくとも２つのドリル穴を互いに離間して設けることにより 、該リング２２を同軸状に保持することも可能である。該リングは、その後スク リーン装置のスペース３の軸方向端部の固定された位置に設置され、かつ、多数 のドリル穴と一致する位置決めピン上に押し進められうる。遮断部材１０は、そ の後、該位置決めピンを適所に保持するために該位置決めピンの自由端上に置く ことができる。 該リングの一方の軸方向の側に凹部を、他方の軸方向の側に凸部を設けること も可能である。該リングがスクリーンケーシングを形成するためにお互いの上に 配置された時、１つのリングの凸部は隣接するリングの凹部の中へ入る。該凸部 と凹部はここで互いに影響しあい、お互いに相対的に固定されたリングの位置を 確保する。 前記スクリーン装置は次のように作動する。 不純物を含有する粘性物、例えば溶融プラスチックは、供給通路２を経由して スペース３へ搬送される。該粘性物は強制的にスクリーンケーシング８を通され 、不純物は該スクリーンケーシングの外側に取り残される。あとに残された不純 物は、スクリーンケーシング８の外周上の開口部２５よりも寸法が 大きい。仮に不純物がスクリーンケーシング８の外周上の開口部２５より小さい かあるいは等しいとしたら、この不純物は該スクリーンケーシングを通過するこ とになる。前記スクリーン通路はスクリーンケーシング８の外周上の開口部２５ から内側に向けて広くなるので、不純物はいったん該開口部２５を通過するとも はや該スクリーン通路２５の中へ入り込むことはできなくなる。清浄化された粘 性物は、位置決め補助具７の内部のスペースにスリット９を経由して流れ込む。 該粘性物は、それから軸方向に流れていき接続通路４に至り、排出通路５を経由 して該粘性物を処理加工するための装置（不図示）に達する。 該スクリーン装置の外へ流れ出た粘性物を、さらに他のスクリーン装置の中へ 流すことも可能である。該第２のスクリーン装置のスクリーン開口部は、その時 、より小さくできるので、第１のスクリーン装置中で分離除去された不純物より 小さい直径の不純物が該第２のスクリーン装置により分離除去される。このよう にして所望の純度の粘性物を得るために、数台の本発明にかかるスクリーン装置 を直列に設置することができる。 前記スクリーンケーシング８の外周上に取り残された不純物は該スクリーンケ ーシングの閉塞をもた らし、該スクリーンケーシング８の抵抗の増加とその後の該スクリーンケーシン グ８内の圧力損失の原因となる。その結果、同じ体積流量が排出通路５中でなお 生じることを保証できるようにするために、供給通路２内の圧力は上昇しなくて はならなくなる。該供給通路２内の圧力が臨界値に達する時、該スクリーンケー シングは清浄にすることが必要である。しかしながら、該供給通路２内の圧力が 一定に保たれるならば、排出通路５内の体積流量は減少することになる。このこ とは、結局は該スクリーンケーシングが清浄化されなければならないことを示す 制御信号となりうる。 前記スクリーンケーシング８を清浄にするために逆洗プランジャー１７はスク リーン部材の方向へ動かされる。それとともに排出通路５はまず最初に該逆洗プ ランジャー１７により遮断される。該逆洗プランジャー１７は、それから、供給 通路２内の圧力よりも高い、好ましくは該供給通路２内の圧力レベルの２乃至４ 倍のスクリーンケーシング８内部の圧力を生じるような力と速度で該スクリーン ケーシングの内部のスペースの中へ押し込まれる。同時に、遮断部材１３は、逆 洗通路１１を中央開口部１２を経由して流出通路１６と連通配置するために作動 する。スペース３内の圧力は、その結果、大気圧と事 実上等しくなる。 該スクリーンケーシングの外部での圧力に対するスクリーン部材の内部におけ る高圧のために、該スクリーン部材の内部に存在する粘性物は該スクリーンケー シング８の中の半径方向のスクリーン通路を通してスペース３へ流し戻される。 この過程中、該スクリーンケーシングの開口部の前の外周上に位置する不純物は 、スクリーンケーシングの全外周にわたって除去される。逆洗プランジャー１７ と供給通路２から流出する粘性物により生じる圧力の影響を受けて、スペース３ 内に存在し、かつ、高濃度の不純物を有する流し戻された粘性物は、逆洗通路１ １及び流出通路１６を経由してスクリーン装置から流出し受け器（不図示）に入 る。 汚染された粘性物がスクリーン装置から外へ流れ出した後、中央開口部１２は 遮断部材１４により遮断され、その結果、供給通路２内に存在する粘性物はスク リーンケーシング８と開口部９とを介してスクリーン部材の内部スペースへ再び 流れ込む。同時に、駆動シリンダー１８内の圧力は、スクリーン部材内の圧力よ りも低い値にされる。この結果として、スクリーン部材中を流れる粘性物の影響 を受けて、プランジャーはその初期の位置まで強制的に戻され、排出通路５が再 び開放される。 該逆洗プランジャー１７は、粘性物により強制的に最初の位置に戻されるので 、該粘性物中には蒸気気泡は何も生じない。該プランジャーが活動的に初期の位 置まで移動して戻らないならば、該プランジャーと粘性物との間の移行領域の中 に部分的な真空が生じ、それにより蒸気気泡の生成を助長するであろう。スクリ ーン装置から流出する粘性物中の蒸気気泡は、製造されるべき最終製品の品質に 悪影響を及ぼすので望ましくない。 すべての清浄化工程は非常に短時間、１乃至２秒の間に実行可能である。逆洗 プランジャーの２つの連続する清浄化作用の間に、該プランジャーは排出通路５ 内の圧力を一定に保持するための圧力規制手段として使用可能である。 ハウジングに対して、中に第２のプランジャーが設置でき、かつ、排出通路５ と連通する第２のボアを設けることが可能である。該ボアは、運転中に粘性物が 充填されるため、逆洗プランジャーの清浄化作用中に、この粘性物を該第２のプ ランジャーの助けにより排出通路５内に流入されることができ、その結果として 、該排出通路５内の圧力を清浄化工程中に一定に保つことができる。 他の可能性は、本発明にかかる２台のスクリーン装置を並列に配置することで あり、その結果、逆洗 プランジャーの一方は排出通路内の圧力を一定に保つことができ、同時に、他方 の逆洗プランジャーは対応するスクリーン部材を清浄にする。 本発明にかかるスクリーン装置において、逆洗プランジャー１７と、遮断部材 １３だけが可動部分である。このことは、該スクリーン装置の製造並びにメンテ ナンスを特に有利なものにする。さらに、清浄化手順を実行するのに複雑な制御 は何も必要ではない。 該スクリーン装置の能力は、スクリーン部材の寸法を変更することにより、必 要に応じて適合させることができる。 本発明にかかるスクリーン装置の他の態様（不図示）においては、スクリーン 装置の能力は、各スクリーン部材がハウジング内の対応するスペース内に位置す る数個のスクリーン部材を並列に配置することにより増加する。清浄化された粘 性物を排出する際、各スペースは共通通路と連通しており、その中へ逆洗プラン ジャーが挿入される。該逆洗プランジャーが該スクリーン部材を清浄にするよう に作動する時、全てのスクリーン部材は逆洗操作により同時に清浄化される。 この態様において、逆洗プランジャーはスクリーン部材の中へは移動しない。 該逆洗プランジャーは 共通通路を遮断し、その後、該共通通路及び結果的にそれと連通する全ての通路 内での圧力が上昇する。 もちろん、対応する逆洗プランジャーにより清浄化された上述した態様の各ス クリーン部材を有することも可能である。そのようなスクリーン装置において、 該逆洗プランジャーは、同時にあるいは連続的に、関連する逆洗プランジャーに 伴うスクリーン部材を清浄化するために作動しうる。 図５は、本発明にかかるスクリーン装置の変形を示す。該装置はスペース１０ ３を備えたハウジング１０１を含む。供給通路１０２は該スペース１０３の中へ 開口している。連絡通路１０４もまた該スペース１０３に通じており、該連絡通 路１０４は該供給通路１０２と同一線上にある。該連絡通路１０４は、スペース １０３からハウジング１０１の外側まで延びている。逆洗プランジャー１１７を 備えた駆動シリンダー１１８は、ハウジング１０１上で該連絡通路１０４と同軸 状に設置されている。該逆洗プランジャー１１７は、該連絡通路１０４の中へ突 出している。該連絡通路１０４からハウジング１０１の外側まで延び、かつ、該 逆洗プランジャーにより遮断されうる排出通路１０５もまたハウジング内に設け られている。 平板１２２とその上に設けられたリブ１２３、１２４ からなる部品を用いて組み立てられた実質的に平坦なスクリーン部材１０８は、 スペース１０３の中に設けられている。該スクリーン部材１０８は、該スペース １０３を２つの部分に分割する。該スクリーン部材１０８は、遮断手段１１０に より適所に保持される。遮断部材１１３を用いて遮断可能な逆洗通路１１１は、 該遮断手段１１０の中に設けられている。この目的のために、該遮断部材１１３ は、該逆洗通路１１１の方向に遮断ボール弁１１４を動かすことができるプラン ジャー１１５を含む。該遮断部材１１３が開放位置にある時、該逆洗通路１１１ は流出通路１１６と連通する。 必要であれば、数個の逆洗通路をハウジング１０１の外周上に等間隔で設置す ることができ、該逆洗通路は対応する遮断部材により遮断されうる。このように して、高濃度の不純物を有する粘性物は、逆洗時に急速かつ効率的に除去されう る。 前記スクリーン部材１０８は、供給通路１０２に面する側の流入面と連絡通路 １０４に面する側の流出面とを含む。処理通路は該流入面から該流出面の方向に 延びており、該処理通路の流れ横断面は、該流出面の方向に連続的に拡大してい る。前記通り抜け通路は好ましくは該流出面と離間して互いに交わり、これによ り互いに合流することになる。 図６に示された部品で構成されるスクリーン部材１０８の流出面の方向におけ る通り抜け開口部の全表面積は、流入面における通り抜け開口部の全表面積より も大きい。これは、流れ抵抗の流出面の方向における減少をもたらす。 図７は、２つの隣接するリブが実質的に半円形の空間を決定するスクリーン部 材を形成するための構成部品を示す。組み立てられた時、関連するスクリーン部 材は流入側に比較的大きな通り抜け表面を有する。 逆洗操作により清浄化される粘性物中の固体粒子を除去するための従来のスク リーン部材は、金網ふるい、あるいは、それらの間でくさび止めされた穴あきふ るいを有する２つの支持部材から組み立てられている。該支持部材は、分離除去 時も逆洗操作時も粘性物中の圧力の結果として該金網ふるいあるいは該穴あきふ るいの変形を防ぐ。 本発明にかかる装置においては、位置決め補助具がスクリーンケーシングの位 置決めをする機能を純然と有しており、該スクリーンケーシングの変形を防止す ることは重要なことではない。本発明にかかるスクリーンケーシングは十分に強 固であり、分離除去及び逆洗操作時に該スクリーンケーシングに作用する力に耐 えるものである。 図６には、そのうえにリブを備えた平板からなるスクリーン部材を形成するた めの構成部品を示す。そのような平板のいくつかが互いに積み重ねられた時、そ れ自体十分に強固であり良好な分離除去特性を有するフラットスクリーン部材が 形成される。 本発明にかかる該スクリーン部材の他の利点は、無圧（０（ゼロ）−プレッシ ャー）、換言すれば、該スクリーン部材の流れ抵抗に打ち勝つために必要な圧力 が従来のスクリーン部材の場合においてよりも低いことである。これは、流れの 方向において拡大していく通り抜け通路の流れ横断面の成果である。流入面の流 れ抵抗が克服されるとすぐに、該抵抗は急速に減少する。 該スクリーン部材は、弾性材料からなる構成部品であり、かつ、組立状態にお いて初期張力を受けるように形成されている該構成部品で有利に組み立てられる 。該フラットスクリーン部材を形成するための構成部品は、例えば、弓形あるい はわずかに起伏することがありうる。該構成部品は、該スクリーン部材を形成す るために張力手段により初期張力を受けて設置される。該状態は、当該装置の分 離除去動作中保持される。該スクリーン装置が、供給通路内の圧力が所定の値に 達するかあるいは流速が減少する程度までよごされる時、清浄化手順が実施され る。 張力はここで該スクリーン部材から除かれる。該構成部品は、該構成部品が別々 に移動し全通り抜け表面積が増加するようにそれらの張力解除位置をとることに なる。流入面についての拡大された通り抜け表面積は、通り抜け開口部に入って いる不純物が粘性物を逆洗することにより容易に集められ運ばれうることを保証 する。 そのようなスクリーン部材の形成の際、それを形成する構成部品は逆方向に交 互に変形させられる。互いに異なる少なくとも２つの構成部品がそのようなスク リーン装置を形成するのに必要である。 フラットスクリーン部材を形成する構成部品の場合、第１の部品は、該第１の 部品のリブが曲った部品の外周面上に位置するように曲げられている。第２の部 品の場合、リブは、該曲がった部品の内周面上に位置する。 円筒形のスクリーン部材の場合、該スクリーン部材を形成するリングは、形状 がわずかに円錐形でありうる。該スクリーン部材が組み立てられている時、リン グは、お互いに、互い違いに設置されており、その結果、２つの隣接するリング は、図８に図示的に示されているように、内周端部あるいは外周端部のいずれで 互いに支えあっている。該リングは、ここでは張力のかからない状態にある。 ここで再び、円錐形のリングの外側にリブとスペーサーを有する第１のタイプ のリングと該円錐形リングの内側にリブとスペーサーを有する第２のタイプのリ ングとの２種類のリングが必要である。“外側”という用語は、軸と離れて向き 合う側を意味し、一方、“内側”という用語は、軸に面する側をさす。 逆洗操作時には、各円錐形リングの内側と外側との間に圧力差が生じることに なる。この圧力差は、各円錐形リングについて合力をもたらす。この力は、スク リーンケーシングの清浄化中、互いに支えあっている該円錐形リングの外周端部 が強制的に離れるように向いており、その結果、そこに入った不純物は、容易に 動かされ除去されうる。 初期張力がかけられる時、該リングは押されて実質的に平坦な状態になり、そ の結果、２つの隣接するリングは内周上及び外周上の両方で、互いに等しい軸方 向の間隔をもって離れることになる。 リブは、初期張力がかかっている状態で全てのリングが同じ配向をもつように リング上に設けられている。 上述した態様は、非制限的な例として挙げられている。添付の請求の範囲（ク レーム）において明確にされているように、本発明の範囲から逸脱することなく 該例示的態様に対する種々の変更や変形が可 能であることは当業者にとって明らかである。 例えば、スクリーン部材を形成する構成部品に対し、軸方向の両側にリブとス ペーサーを設けることが可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．粘性物用の供給通路と排出通路とを備えたハウジングと、 該供給通路と排出通路との間で該ハウジング中に適切に嵌合され、かつ、該 粘性物が通り抜け可能なスクリーン部材と、 開放可能な遮断部材を経由して流出通路と連通配置可能な逆洗通路を含み、 前記スクリーン部材により除去された固体粒子を逆洗操作中に該逆洗通路を通し て排出するようにした少なくとも作動中は逆洗操作によって該スクリーン部材を 清浄にするための手段と、 からなる粘性物、例えば溶融プラスチックから固体粒子を除去するためのス クリーン装置において、 該スクリーン部材は、該ハウジング内の所定の固定位置に設けられているこ と、及び、該スクリーン部材を清浄にするための手段が、該粘性物を該スクリー ン部材を通して該供給通路（２）内の圧力よりも高い圧力で後方に流し戻すよう に作動可能であり、かつ、該スクリーン部材により除去された固体粒子を排出す るために該遮断部材（１３）と相互に作用する圧力部材をさらに含むこととを特 徴とするスクリーン装置。 ２．前記圧力部材は、該スクリーン装置の前記供給通路（２）内の圧力のレベ ルの少なくとも２倍の前記逆洗操作用の圧力を生じるように備え付けられている ことを特徴とする請求項１に記載のスクリーン装置。 ３．前記圧力部材と相互に作用して前記排出通路を遮断する手段が設けられて いることを特徴とする請求項１または２に記載のスクリーン装置。 ４．前記スクリーン部材は、半径方向の通り抜け開口部を有する実質的に円筒 形の中空位置決め補助具（７）と、該位置決め補助具の外周上に設けられ、かつ 、実質的に該半径方向に延びている通り抜けスクリーン通路を有するスクリーン ケーシング（８）とからなることを特徴とする請求項１、２または３に記載のス クリーン装置。 ５．前記位置決め補助具（７）は、一方の軸方向端部で遮断され、かつ、他方 の軸方向端部で前記粘性物用の同軸状の流出開口部を形成すること及び該軸方向 に延びているスリット状開口部（９）が前記位置決め補助具（７）の壁の中に形 成されていることを特徴とする請求項４に記載のスクリーン装置。 ６．半径方向外向きに延びているフランジ（６）が前記流出開口部を形成する 前記位置決め補助具（７）の前記軸方向端部上に形成されていることを特徴と する請求項５に記載のスクリーン装置。 ７．前記スクリーンケーシング（８）は、互いに上部に積層されている同軸リ ング（２２）と、各リング（２２）の少なくとも１つの軸方向の側に設けられて いるリブ（２３、２４）とで構成されており、該リブが、隣接するリング（２２ ）との相互作用によりスクリーンケーシング（８）とリング（２２）が結合させ られた状態において、該スクリーンケーシング（８）内に前記半径方向の通り抜 け通路を形成することを特徴とする請求項４乃至６の一つに記載のスクリーン装 置。 ８．前記リング（２２）の外周上で、前記リブ（２３、２４）が前記リングの 内径よりも大きな高さおよび／または幅を有することを特徴とする請求項７記載 のスクリーン装置。 ９．前記リブ（２３、２４）は実質的に三角形の横断面を有しており、該横断 面において、前記高さと幅とが前記リング（２２）の内径から前記リングの外周 に向かって増加することを特徴とする請求項７または８記載のスクリーン装置。 １０．前記隣接するリング（２２）を前記軸方向において所定の間隔で離して 保持するために、多数のスペーサーが各リング（２２）上に形成されていること を特徴とする請求項７乃至９の一つに記載の スクリーン装置。 １１．各リングは、実質的に円錐形であり、かつ、弾性材料で製造されている ことを特徴とする請求項７乃至１０の一つに記載のスクリーン装置。 １２．該スクリーン装置は、前記圧力部材に作用する手段を設けており、該手 段によって、該スクリーン装置から流出する前記固体粒子が除去された粘性物上 の該圧力部材の圧力が規制可能であることを特徴とする先行する請求項の一つに 記載されたスクリーン装置。 １３．前記圧力部材が、前記流出開口部の側で前記スクリーンケーシング（８ ）と同軸状に設置されている逆洗プランジャー（１７）であることを特徴とする 先行する請求項の一つに記載されたスクリーン装置。 １４．特定の位置にある前記逆洗プランジャー（１７）は、該スクリーン装置 の前記排出通路（５）の流入開口部を遮断可能であることを特徴とする請求項１ １に記載のスクリーン装置。 １５．該スクリーン装置は、前記逆洗プランジャー（１７）が該スクリーン装 置用の過剰圧力弁として作用可能なように設計されていることを特徴とする請求 項１３または１４の一つに記載のスクリーン装置。 １６．粘性物、特に溶融プラスチックから固体粒子を除去するための装置にお いて、該装置が並列に設置された本発明にかかる少なくとも２つのスクリーン装 置からなり、該スクリーン装置は、該装置の排出通路内の体積流量および／また は圧力を一定に保持するために相互に作用することを特徴とする装置。