JP2001519078A - 電気線路の固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電磁許容耐性（ＥＭＶ）のためのシールド（２）を有する電気線路（１）を固定する装置を開示した。この装置は、受容部材（３）および接触媒介装置（４）を有し、接触媒介装置（４）は、受容部材（３）内に設けてあり、この場合、接触媒介装置（４）によってシールド（２）と受容部材（３）との間の電気的結合を形成できる。シールド（２）を、運転状態では、接触媒介装置（４）と受容部材（３）との間に形状結合および／または力結合によって結合、特に、クランプしたことによって、装置は、機能確実であり、製造費が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の名称］ 電気線路の固定装置 ［技術分野］ 本発明は、電磁許容耐性ないし防護性（ＥＭＶないし電磁コンパティビリティ ＥＭＣ）のためのシールドを有する電気線路を受容部材および接触媒介装置によ って固定する装置であって、接触媒介装置を受容部材内に設置し、接触媒介装置 によってシールドと受容部材との間に電気的結合を形成する形式のものに関する 。 ［背景技術］ 機器または線路の電磁許容耐性（ＥＭＶ）は、妨害放射によって相互に影響し 合う電気機器または電子機器および機械装置の使用の増加に鑑みて、商業的分野 および私的分野において、ますます増大する役割を果たしている。 シールドを装備した電気線路は、電磁放射線の放出（送出）を阻止する。なぜ ならば、機械または構成グループから放射された妨害放射が、シールドを介して 、確実にゼロ電位に導かれるからである。ＥＭＶに適合した配線は、シールドと 機器ハウジングとの間の電気的結合を実現するケーブル螺着部材を含む。 実際に、シールドと受容部材との間の電気的結合のために接触媒介装置を有す る受容部材内に設置したケーブル螺着部材が知られている。接触媒介装置は、２ つの円錐形リングおよび１つの無端のバネリングを含む。押圧ネジを締付けると 、双方の円錐形リングが、バネリングに半径方向内方へ作用する。かくして、バ ネリングの径が、縮小され、バネリングは、接触範囲の外側スリーブを除去した 通過するケーブルのシールドに接触する。場合による妨害電磁放射線は、金属製 受容部材から金属製円錐形リングおよび金属製バネリングを介してシールドに導 かれ、最終的にゼロ電位に導かれる。 この装置には、シールドに対する接触が、機械的観点において、シールドに対 するバネリングの当接によって達成されるに過ぎないという欠点がある。押圧ネ ジによって円錐形リングに加えられる圧力が僅かに緩和しても、接触が中断され ることになる。なぜならば、バネリングの径が、再び、増大するからである。更 に、公知の装置、即ち、ＥＭＶケーブル螺着部材の製造および組立には、３つの 構成部材−即ち、２つの円錐形リングおよび１つのバネリング−にもとづき、ま さに、経費がかかる。 ［発明の開示］ 本発明の課題は、上記先行技術から出発して、機能確実であり且つ製造費を低 減する、上述の種類の装置を創成することにある。 上記課題は、請求項１の特徴によって解決される。上記特徴にもとづき、上述 の種類の装置は、運転状態において、シールドが接触媒介装置と受容部材との間 に力結合および／または形状結合によって固定されるよう、特に、クランプ（狭 持）されるよう、構成されている。 本発明にもとづき、シールドが受容部材に直接に接触した場合に、シールドと 受容部材との間の電気的結合の機能確実性が向上されることが判明した。かくし て、唯一つの結合箇所に構成部材を介在させて接続した場合の接触中断の危険性 が減少される。更に、接触媒介装置によって、シールドを接触媒介装置と受容部 材との間に力結合および／または形状結合によって固定すれば、特に、クランプ すれば、シールドと受容部材との間の直接的接触の場合の接触中断の危険性が最 小化されるということが判明した。この場合、受容部材の固定要素は、寸法的に 受容部材に適合された接触媒介装置に圧力を加え、シールドをクランプする。シ ールドのクランプとともに、シールド編組体が、変形され、圧縮負荷を緩めた場 合も、本質的に変形状態にとどまる。即ち、かくして、受容部材とシールドとの 間の接触が恒久的に保証される。 接触媒介装置が、シールド編組体に係合し、上記編組体を内面に押 圧し、この際、いわば圧縮した場合、接触媒介装置とシールドとの間に特に有効 な結合が形成される。線路の外側スリーブを除去し、シールドを単に露出させた 場合、接触媒介装置には、接触媒介装置と受容部材との間にクランプできる十分 な材料が得られるよう編組体を変形する特殊な係合要素が必要である。 特殊な係合要素のない構造簡単な接触媒介装置を考慮して、線路(ケーブル)の 外側スリーブの除去後、膨出部（wulst）が構成されるようシールドを引きもど せば特に有利である。この膨出部（wulst）は、線路の縦軸線に垂直に且つ受容 部材の端面に平行に延び、接触媒介装置のための良好な作用面を与える。 シールドを介して接触媒介装置と受容部材とをクランプ結合するため、公知の 態様で、受容部材に含まれる締付要素を強固に締付ける。 この場合、接触媒介装置は、圧力を受ける。 締付要素は、好ましい実施例にもとづき、雌ネジを備え、他方の受容部材とは 反対側の端部にこの端部の方向へ収斂する内部形状を有する袋ナットである。特 に、上記形状によって、接触媒介装置は、半径方向内方へ向く圧縮負荷に加えて 、更に、受容部材の縦軸線と同軸に向く圧縮負荷を受ける。縦軸線に少なくとも 平行に向く同軸の圧縮負荷によって、接触媒介装置は、シールドまで駆動され、 シールドは、収斂する内部形状にもとづき受容部材の端面に漸次的に押圧され、 かくして、固定される。袋ナットの収斂する内部形状の代わりに、横断面の段状 狭窄形状も可能である。更に、袋ナットの代わりに、縦軸線に対して斜めにまた は垂直に作用する押圧ネジを備え、接触媒介装置を縦軸線に平行へ受容部材の端 面の方向へ移動する別種の形状を内部に有するスリーブまたはキャップを使用す ることもできる。 接触媒介装置は、製造技術的に且つ取扱いを考慮して、簡単な態様に一即ち、 単一な、本質的に管状の挿入体として一構成されている。本発明に係る全装置は 、好ましい実施例にもとづき、本質的に、２つのコンポーネント−１つは締付要 素を有する受容部材および他の１つ は管状挿入体−のみを有する。 袋ナットとして構成された締付要素が、他方の受容部材の雄ネジに螺着される 雌ネジを有し、従って、異なる内部横断面が存在することを考慮して、接触媒介 装置は、締付要素に適合された外部横断面を有する第１部分と、他方の受容部材 に適合された外部横断面を有する第２部分とを有する。 締付要素の範囲内に、線路と接触媒介装置の第１部分との間に延びる密封リン グを設けることができる。密封リングのために、接触媒介装置は、特殊な形状を 有することができ、この場合、縦軸線に同軸または平行な上述の圧縮負荷は、特 に有効な密封のためにも必要である。本発明に係る装置の一構成にもとづき、よ り小さい内部横断面を有する第２部分は、第１部分に設置した密封リングの当接 部（ストッパ）として使用できる。さて、このストッパは、鋭角の環状凹み、ミ ゾまたはくびれの形に構成でき、この場合、凹みの好ましくは先細の自由端は、 運転状態において、密封リングに貫入し、密封リングを締付要素に押圧し、一方 では、この押圧によって、隣接面に対する密封リングの当接状態が強化され、他 方では、押し除けられた密封リングの材料の少部分が、凹み内に延びることにな る。 少なくとも組立中に、接触媒介装置に対して、場合によっては更に、密封リン グに対して線路の可動性を保証する小さい間隙が存在するよう、接触媒介装置の 第２部分および密封リングの内部横断面を線路の横断面に適合させるのが適切で ある。本発明に係る装置を線路に一様にはめ込み得るよう、密封リングの内面お よび第２部分の内面は、相互に同列（同一面）をなす。 シールドの確実で恒久的な固定を考慮して、シールドおよび受容部材に対して 端面で押圧される接触媒介装置の第２部分の端部範囲を受容部材の内面に対して 半径方向へ離隔するのが特に有利であることが判明した。端部範囲の小さい横断 面積によって、伝達される力の量が増大される。しかしながら、接触媒介装置が 全く十分な安定性を有す るよう、第２部分の外面には、受容部材の内面によって案内される補強要素が配 してある。接触媒介装置の第２部材の端部範囲を離隔したことから得られる他の 利点は、運転状態において、少なくともシールドの小部分が、離隔部分内に延び 、従って、受容部材の内側壁も接触されるという点にある。シールド端部範囲が 受容部材の内部端壁に押圧され、更に、受容部材の側壁の一部が、なお、接触状 態に保持された場合、シールドの金属編組体は、塑性変形されるので、受容部材 に恒久的に接触する接触面が形成され、かくして、内外のすべての妨害放射を確 実に排出処理（外部へ導出）できる。 接触媒介装置は、更に、その外面に、受容部材またはその内面と共働する回転 阻止機構を有することができる。回転阻止機構は、接触媒介装置の第２部分に設 けてあり受容部材のミゾに係合して受容部材内の縦軸線のまわりの接触媒介装置 の回転を有効に排除する段状突出部（スピール状体）から構成するのが好ましい 。 材料的観点において、受容部材および締付要素は、公知の態様で、導電性材料 、即ち、金属から構成する。接触媒介装置は、製造費を考慮して、合成樹脂から 作製する。 さて、本発明の教示を有利に構成、実施する多様な可能性がある。これに関し ては、一方では、請求項１に従属する請求項を挙げ、他方では、図面を参照した 本発明の実施例の以下の説明を挙げる。本発明の提示の実施例の説明と関連して 、教示の一般的に好ましい構成および実施例も説明する。 ［図面の簡単な説明］ 第１図は、本発明に係る装置の一実施例の、部分的縦断面を含む正面図であり 、 第２図は、第１図に示した実施例の側面図であり、 第３図は、接触媒介装置が運転状態（単に模式的に示した）にある第１図の部 分拡大図であり、 第４図は、第１図の対象の各構成部材の分解正面図である。 ［発明を実施するための最良の形態］ 第１，３，４図に、部分的に破線で示した電気的線路（ケーブル）１および詳 細には示してない部分的にのみ破線で示したケーブルを示した。線路１は、電磁 許容耐性（ＥＭＶ）のためのシールド２を有する。装置は、受容部材３と、受容 部材３内に設置され基本的にシールド２と受容部材３との間の電気的結合を形成 できる接触媒介装置４とを含む。 第３図から明らかな如く、シールド２は、運転状態では、接触媒介装置４と受 容装置３との間に力結合によって（図示の実施例の場合はクランプによって）固 定されている。この場合、第３図には、接触媒介装置４がシールド２の編組体に 結合し、接触形成のため受容部材の内面を押圧することを単に模式的に示した。 特に、シールド２は、接触媒介装置４が作用するビード（半径方向膨出部ないし 拡径部）５を有する。ビード５は、線路１の外側スリーブの除去後、シールド２ の折曲げまたは折返しによって得られる。 受容部材３は、図示の実施例の場合には袋ナットとして構成された締付要素６ を含む。締付要素６は、受容部材３の対応する雄ネジ８に螺着される雌ネジ７（ 第４図参照）を有する。この場合、接触媒介装置は、運転状態では、クランプ作 用の形成のため力を受ける。本発明に係る装置の運転状態において共通の縦軸線 Ａと同軸の方向へ接触媒介装置４に力を負荷するため、締付要素６は、他方の受 容部材とは反対側の端部に、この端部の方向へ収斂する部分９を有する。部分９ は、受容部材３に対する締付要素６の螺着の進行とともに、接触媒介装置４をビ ード５に漸次的に押圧する。締付要素６は、公知の態様で、縦軸線Ａに関して半 径方向内方へ向く力を接触媒介装置４に負荷する。 接触媒介装置４は、本質的に、締付要素６に適合した外部横断面を有する第１ 部分１０と、受容部材３に適合した外部横断面を有する第２部分１１とを有する 管状挿入体として構成されている。双方の部分１０，１１の内部横断面は異なる 。第１部分１０のより大きい内部横 断面には、第２部分１１の内部横断面と同列であり（同一内面を有し）且つこの 内部横断面と同様に線路１の外部横断面に適合された内部横断面を有する密封リ ング１２が設けてある。 第１，４図から明らかな如く、第１部分１０から第２部分１１への移行範囲に は、鋭角の凹み１３が構成してあり、凹みの先細の自由端１４は、運転状態では 、密封リング１２に貫入し、上記密封リングを締付要素６に押圧し、一方、密封 リングの押除けられた材料は、凹み１３内に延びることになる。接触媒介装置４ の第２部分１１の外面には、更に、第４図に示した回転阻止機構１８，補強要素 １５および端部範囲１６が設けてある。端部範囲１６は、端面でシールド２およ び受容部材３に押圧され、受容部材３の内面に対して半径方向へ離隔されている 。補強要素１５は、統合（締付）状態では、受容部材３の内面に支持される。回 転阻止機構１８は、構成部材の統合状態では、受容部材３の内面の切欠き（図示 してない）に係合し、かくして、受容部材３内の接触媒介装置４の回転を阻止す る。 接触媒介装置４と受容部材３との間の密封のため、更に、第１図に示した如く 、Ｏ−リング１９が、接触媒介装置４の側に、第１部分１０と第２部分１１との 間の段状移行範囲の外面に設けてある。受容部材３の雄ネジ８を有する部分の自 由端は、運転状態では、第１部分１０のより大きい外側横断面によって第２部分 １１のより小さい外側横断面に対して構成された段状部にＯ−リング１９を押込 む。 受容部材３の外周面の間の密封のため、更に、Ｏ−リングを受容するミゾ１７ が設けてある。 図示してない他の特徴に関しては、詳細な説明の総括部分を参照されたい。 最後に付言するが、本発明に係る教示は、上述の実施例に限定されるものでは ない。例えば、シールドと受容部材との間で作用する接触媒介装置の多様な構成 が可能であると云える。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年３月１０日（１９９９．３．１０） 【補正内容】 明細書（補正） ［発明の名称］ 電気線路の固定装置 ［技術分野］ 本発明は、電磁許容耐性ないし防護性（ＥＭＶないし電磁コンパビリティＥＭ Ｃ）のためのシールドを有する電気線路を受容部材および接触媒介装置によって 固定する装置であって、接触媒介装置を受容部材内に設置し、接触媒介装置によ ってシールドと受容部材との間に電気的結合を形成でき、運転状態では、半径方 向内方へ作用する締付要素によってシールドを接触媒介装置と受容部材との間に 力結合によって、特に、クランプによって、固定する形式のものに関する。 ［背景技術］ 機器または線路の電磁許容耐性（ＥＭＶ）は、妨害放射によって相互に影響し 合う電気機器または電子機器および機械装置の使用の増加に鑑みて、商業的分野 および私的分野において、ますます増大する役割を果たしている。 シールドを装備した電気線路は、電磁放射線の放出を阻止する。なぜならば、 機械または構成グループから放射された妨害放射が、シールドを介して、確実に ゼロ電位に導かれるからである。ＥＭＶに適合した配線は、シールドと機器ハウ ジングとの間の電気的結合を実現するケーブル螺着部材を含む。 実際に、シールドと受容部材との間の電気的結合のために接触媒介装置を有す る受容部材内に設置したケーブル螺着部材が知られている。接触媒介装置は、２ つの円錐形リングおよび１つの無端のバネリングを含む。押圧ネジを締付けると 、双方の円錐形リングが、バネリングに半径方向内方へ作用する。かくして、バ ネリングの径が、縮小され、バネリングは、接触範囲の外側スリーブを除去した 通過するケーブルのシールドに接触する。場合による妨害電磁放射線は、金属製 受容部 材から金属製円錐形リングおよび金属製バネリングを介してシールドに導かれ、 最終的にゼロ電位に導かれる。 この装置には、シールドに対する接触が、機械的観点において、シールドに対 するバネリングの当接によって達成されるに過ぎないという欠点がある。押圧ネ ジによって円錐形リングに加えられる圧力が僅かに緩和しても、接触が中断され ることになる。なぜならば、バネリングの径が、再び、増大するからである。更 に、公知の装置、即ち、ＥＭＶケーブル螺着部材の製造および組立には、３つの 構成部材−即ち、２つの円錐形リングおよび１つのバネリング−にもとづき、ま さに、経費がかかる。 シールドと受容部材との間の電気的接触の確保の問題について、ヨーロッパ特 許公開第０５９８２６１号には、シールドを受容部材に直接的に接触させ、接触 媒介装置と導電性受容部材との間にクランプすることからなる解決法が記載され ている。この場合、シールド編組体を露出させ、次いで、接触媒介装置をはめ込 み、次いで、編組体を折返し、受容部材および締付要素によってクランプを実施 する。クランプは、もっぱら、ネジの縦軸線に対して半径方向へ行う。第１に、 面倒なことには、シールドを接触媒介装置のまわりに折返さなければならず、従 って、ケーブルネジにケーブルを結合するため組立費が全体として高額となる。 ［発明の開示］ 本発明の課題は、ヨーロッパ特許公開第０５９８２６１号から公知の先行技術 から出発して、機能確実であり、製造費を低減し、更に、組立費を全体として減 少する上述の種類の装置を創成することにある。 上記課題は、請求項１の特徴によって解決される。上記特徴にもとづき、接触 媒介装置に対して締付要素によって誘起される力負荷を受容部材の縦軸線に同軸 に向け、かくして、シールドが受容部材の端面に押圧されるよう、上述の種類の 装置は構成される。 本発明にもとづき、第１に、基本的に、接触媒介装置に対する適合 に際して、ケーブルの絶縁材の除去後、シールドを折返す必要がなければ、組立 費が減少されることが判明した。更に、締付装置によって接触媒介装置に半径方 向のみならず同軸にも力を加えれば、シールドの折返しは不要であることが判明 した。同軸方向の力負荷によって、接触媒介装置は、シールドまで駆動され、シ ールドは、受容部材の端面に漸次的に押圧され、かくして、固定される。ケーブ ルの準備は、例えば、シールドの露出に限定でき、この場合、接触媒介装置に、 クランプに十分な材料が得られるよう編組体を変形する係合要素を設ける。他の 方策として、シールドを簡単に引もどして、一特殊な係合要素を使用せずに一接 触媒介装置が同軸に押圧される膨出部（径大部）を構成できる。何れにせよ、同 種の先行技術にもとづく組立費増大のシールド準備工程、即ち、シールドの解き ほぐし、後方への折曲げ、切断は、請求した教示において、組立費の減少、これ に伴う経費的に好適な製造および請求した装置の機能確実性の保証のために除去 される。 接触媒介装置が、シールド編組体に係合し、上記編組体を内面に押圧し、この 際、いわば圧縮した場合、接触媒介装置とシールドとの間に特に有効な結合が形 成される。線路の外側スリーブを除去し、シールドを単に露出させた場合、接触 媒介装置には、接触媒介装置と受容部材との間にクランプできる十分な材料が得 られるよう編組体を変形する特殊な係合要素が必要である。 特殊な係合要素のない構造簡単な接触媒介装置を考慮して、線路(ケーブル)の 外側スリーブの除去後、膨出部（wulst）が構成されるようシールドを引きもど せば特に有利である。この膨出部（wulst）は、線路の縦軸線に垂直に且つ受容 部材の端面に平行に延び、接触媒介装置のための良好な作用面を与える。 シールドを介して接触媒介装置と受容部材とをクランプ結合するため、公知の 態様で、受容部材に含まれる締付要素を強固に締付ける。この場合、接触媒介装 置は、圧力を受ける。 締付要素は、好ましい実施例にもとづき、雌ネジを備え、他方の受容部材とは 反対側の端部にこの端部の方向へ収斂する内部形状を有する袋ナットである。特 に、上記形状によって、接触媒介装置は、半径方向内方へ向く圧縮負荷に加えて 、更に、本発明にもとづく受容部材の縦軸線と同軸に向く圧縮負荷を受ける。縦 軸線に少なくとも平行に向く同軸の圧縮負荷によって、接触媒介装置は、シール ドまで駆動され、シールドは、収斂する内部形状にもとづき受容部材の端面に漸 次的に押圧され、かくして、固定される。袋ナットの収斂する内部形状の代わり に、横断面の段状狭窄形状も可能である。更に、袋ナットの代わりに、縦軸線に 対して斜めにまたは垂直に作用する押圧ネジを備え、接触媒介装置を縦軸線に平 行へ受容部材の端面の方向へ移動する別種の形状を内部に有するスリーブまたは キャップを使用することもできる。 （明細書翻訳文第３頁下から４行目「接触媒介装置は、…」に続く。） 請求の範囲 １． 電磁許容耐性（ＥＭＶ）のためのシールド（２）を有する電気線路（１） を受容部材（３）および接触媒介装置（４）によって固定する装置であって、接 触媒介装置（４）を受容部材（３）内に設置し、接触媒介装置（４）によってシ ールド（２）と受容部材（３）との間の電気的結合を形成でき、運転状態では、 半径方向内方へ作用する締付要素（６）によってシールド（２）を接触媒介装置 （４）と受容部材（３）との間に力結合によって、特に、クランプによって、固 定する形式のものにおいて、 接触媒介装置（４）に対して締付要素（６）によって誘起される力負荷が、受 容部材（３）の縦軸線（Ａ）に同軸に向けられ、かくして、シールド（２）が、 受容部材（３）の端面に押圧されることを特徴とする装置。 ２． 接触媒介装置（４）が、シールド（２）の編組体に係合し、接触形成のた め受容部材（３）の内面を押圧することを特徴とする請求項１に記載の装置。 ３． シールド（３）が、運転状態において接触媒介装置（４）が当接作用する 膨出部（５）を構成することを特徴とする請求項１または２に記載の装置。 ４． 締付要素（６）が、袋ナットとして構成され、袋ナットが、他方の受容部 材（３）とは反対側の端部に上記端部の方向へ収斂する内部形状を有することを 特徴とする請求項１〜３の１つに記載の装置。 ５． 接触媒介装置（４）が、本質的に管状の挿入体として構成されていること を特徴とする請求項１〜４の１つに記載の装置。 ６． 接触媒介装置（４）が、締付要素（６）に適合された外部横断面を有する 第１部分（１０）と、他方の受容部材（３）に適合された外部横断面を有する第 ２部分（１１）とを有することを特徴とする請求項１〜５の１つに記載の装置。 ７． 第１部分（１０）の内部横断面に、密封リング（１２）が設けてあること を特徴とする請求項６に記載の装置。 ８． 第１部分（１０）から第２部分（１１）への移行範囲には、好ましくは鋭 角の凹み（１３）が構成してあり、凹みの先細の自由端（１４）が、運転状態で は、密封リング（１２）に貫入し、上記密封リングを締付要素（６）に押圧し、 一方、密封リングの押除けられた材料が、凹み（１３）内に延びることを特徴と する請求項７に記載の装置。 ９． 第２部分（１１）の内部横断面が、場合によっては更に、密封リング（１ ３）の内部横断面が、線路（１）の外部横断面に適合されていることを特徴とす る請求項６〜８の１つに記載の装置。 １０． 第２部分（１１）が、その外面に、補強要素（１５）を有することを特 徴とする請求項６〜９の１つに記載の装置。 １１． 接触媒介装置、特に、その第２部分（１１）が、外面に、受容部材（３ ）と共働する回転阻止機構（１８）を有することを特徴とする請求項６〜９の１ つに記載の装置。 １２． 第２部分（１１）の端面でシールド２および受容部材３に押圧される端 部範囲（１６）が、受容部材（３）の内面に対して半径方向へ離隔されているこ とを特徴とする請求項６〜１１の１つに記載の装置。 １３． 運転状態では、シールドの少なくとも小部分が、離隔部分内に延びるこ とを特徴とする請求項１２に記載の装置。 １４． 接触媒介装置（４）が、合成樹脂からなり、締付要素（６）を含む受容 部材（３）が、導電性材料からなることを特徴とする請求項１〜１３の１つに記 載の装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 電磁許容耐性（ＥＭＶ）のためのシールド（２）を有する電気線路（１） を受容部材（３）および接触媒介装置（４）によって固定する装置であって、接 触媒介装置（４）を受容部材（３）内に配設し、接触媒介装置（４）によってシ ールド（２）と受容部材（３）との間の電気的結合を形成する形式のものにおい て、 シールド（２）が、運転状態では、接触媒介装置（４）と受容部材（３）との 間に形状結合および／または力結合によって結合、特に、クランプされているこ とを特徴とする装置。 ２． 接触媒介装置（４）が、シールド（２）の編組体に係合し、接触形成のた め受容部材（３）の内面を押圧することを特徴とする請求項１に記載の装置。 ３． シールド（３）が、運転状態において接触媒介装置（４）が当接作用する 膨出部（５）を構成することを特徴とする請求項１または２に記載の装置。 ４． 接触媒介装置（４）が、運転状態においてクランプ作用を形成するため、 受容部材（３）によってまたは受容部材（３）の締付要素（６）によって力負荷 を受けることを特徴とする請求項１−３の１つに記載の装置。 ５． 締付要素（６）が、袋ナットとして構成され、袋ナットが、他方の受容部 材（３）とは反対側の端部に上記端部の方向へ収斂する内部形状を有することを 特徴とする請求項４に記載の装置。 ６． 接触媒介装置（４）に対して締付要素（６）によって誘起される力負荷が 、半径方向内方へ且つ受容部材（３）の縦軸線（Ａ）に同軸に向いており、かく して、シールド（２）が、受容部材（３）の端面に押圧されることを特徴とする 請求項４または５に記載の装置。 ７． 接触媒介装置（４）が、本質的に管状の挿入体として構成されていること を特徴とする請求項１−６の１つに記載の装置。 ８． 接触媒介装置（４）が、締付要素（６）に適合された外部横断面を有する 第１部分（１０）と、他方の受容部材（３）に適合された外部横断面を有する第 ２部分（１１）とを有することを特徴とする請求項１−７の１つに記載の装置。 ９． 第１部分（１０）の内部横断面に、密封リング（１２）が設けてあること を特徴とする請求項８に記載の装置。 １０． 第１部分（１０）から第２部分（１１）への移行範囲には、好ましくは 鋭角の凹み（１３）が構成してあり、凹みの先細の自由端（１４）が、運転状態 では、密封リング（１２）に貫入し、上記密封リングを締付要素（６）に押圧し 、一方、密封リングの押除けられた材料が、凹み（１３）内に延びることを特徴 とする請求項９に記載の装置。 １１． 第２部分（１１）の内部横断面が、場合によっては更に、密封リング（ １３）の内部横断面が、線路（１）の外部横断面に適合されていることを特徴と する請求項８−１０の１つに記載の装置。 １２． 第２部分（１１）が、その外面に、補強要素（１５）を有することを特 徴とする請求項８−１１の１つに記載の装置。 １３． 接触媒介装置、特に、その第２部分（１１）が、外面に、受容部材（３ ）と共働する回転阻止機構（１８）を有することを特徴とする請求項１−１２の １つに記載の装置。 １４． 第２部分（１１）の端面でシールド２および受容部材３に押圧される端 部範囲（１６）が、受容部材（３）の内面に対して半径方向へ離隔されているこ とを特徴とする請求項８−１３の１つに記載の装置。 １５． 運転状態では、シールドの少なくとも小部分が、離隔部分内に延びるこ とを特徴とする請求項１４に記載の装置。 １６． 接触媒介装置（４）が、合成樹脂からなり、締付要素（６）を含む受容 部材（３）が、導電性材料からなることを特徴とする請求項１−１５の１つに記 載の装置。