JP2001519027A - 車両用位置測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、複数の衛星から放射された送信信号を受信して評価する、アンテナ（２）に接続された衛星受信機（３）と、車両（１０）の運動を検出する付加的なセンサと、衛星の送信信号およびセンサ信号を共に評価して現在位置データＤを求める位置算出計算機（６，６’）とを備えた車両（１０）用の位置測定装置に関する。車両用の位置測定装置をコスト的に有利に構成するために、この位置測定装置はつぎのような特徴を備えている。すなわち前記付加的なセンサ（７）は車両システムに依存しないセンサ（７）であり、衛星受信機（３）は、アンテナ（２）、付加センサ（７）および位置算出計算機（６，６’）と共に専用のケーシング（１）に配置されており、該ケーシング（１）は、供給電圧（Ｕ）のための端子（９）と、位置データ（Ｄ）が伝送されるインターフェース（８，８’）とを有するという特徴を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 車両用位置測定装置 本発明は、複数の衛星から放射された送信信号を受信して評価する、アンテナ に接続された衛星受信機と、車両の運動を検出する付加的なセンサと、衛星の送 信信号およびセンサ信号を共に評価して現在位置データを求める位置算出計算機 とを備える車両用位置測定装置に関する。 上記のような車両用位置測定装置は公知であり、例えば陸上車両、航空機、船 舶用のナビゲーションシステムの一部として使用されている。公知の自動車用ナ ビゲーションシステムに対しては、衛星から放射された送信信号を受信するため のアンテナがこの自動車の外側に配置されており、受信した信号はシールドされ た線路を介して所属の受信機に導かれる。受信機は通例ナビゲーション装置の一 部であり、このナビゲーション装置ではナビゲーションのための膨大なデータ、 例えば地図、道路情報などを呼び出すことができる。現在位置データにより、こ の呼び出し可能なナビゲーションデータに基づいて、ナビゲーション情報を的確 に出力することができる。ナビゲーション情報の出力は通例音声出力として行わ れ、付加的にはシンボルにより、また専用のディスプレイ上に走行命令を再生す ることによって行われる。 上記の付加センサを使用するのは、民生で使用される衛星ナビゲーションより も、現在位置を高い精度で検出し、しかも利用し易すくするためである。ここで この付加センサの機能は、スタート位置情報が存在する場合に、近接領域におい て高い精度で位置を検出できるようにすることである。しかし長い距離を進んだ 場合には、付加センサの出力信号の不可避的な誤差は加算されていく。このため に民生の使用に対して約１００ｍ程度の位置検出精度を有する衛星ナビゲーショ ンが、付加センサによる位置検出を遠隔領域において補正するために補助的に使 用されるのである。 上記の付加センサとして、自動車に設けられた、自動ブレーキ制御用のホイー ルセンサを利用することは容易に思いつくことである。 したがってナビゲーションシステムを実現するためには、ホイールセンサと、 場合に応じて必要になる別のセンサとの出力信号を評価し、この評価結果から位 置を求めなければならない。このようにして求めた位置データは、衛星送信信号 から求めた位置データと共に位置算出計算機に供給され、複雑な評価が行われて 現在位置データの検出に使用される。 衛星信号により求めた位置データの精度を所望のように改善するため、差分補 正データがＵＳＷ領域で送信される。この補正データを相応のアンテナによって 受信し、所属の受信機を用いて評価することができる。 このため公知のナビゲーションシステムを実現するためには、１つまたは複数 の必要なアンテナを取り付け、所属の受信機を車両の室内の装置内に実装し、さ らに走行系からのセンサ信号、例えば自動ブレーキ制御システム（ＡＢＳ）のホ イールセンサからのセンサ信号を受信しなければならない。これに伴う繁雑さは 大きいため、車両のナビゲーションシステムは今日、極めて高価である。 したがって本発明の課題は、車両用の位置測定装置を低いコストで構成できる ようにすることである。 この課題を出発点として、冒頭に述べた種類の車両用位置測定装置は本発明に よればつぎのような特徴を有する。すなわち上記の付加センサは、走行系に依存 しない専用センサであり、アンテナと付加センサと位置算出計算機とを備えた衛 星受信機は専用のケーシングに配置されており、このケーシングは電流供給のた めの端子と位置データを伝送可能なインターフェースとを有するという特徴を有 するのである。 本発明による位置測定装置は新しいアイデアに基づいており、現在位置データ を供給する位置測定装置全体が専用のケーシングに収容され、この位置測定装置 が、位置測定機能に関して走行系に依存しないようにされている。これにより本 発明の位置測定装置を例え ば後付けする場合に格段に簡単に実装することができる。ここでは電流供給を除 けば１つのインターフェースしか必要とせず、このインタフェースを介して位置 測定装置からの位置データを車両内部に設けられたナビゲーション装置に伝送す ることができ、また場合によってはデーターを位置測定装置に例えばこれを初期 化するために伝送することもできる。 本発明の位置測定装置により、コスト的に有利なつぎのようなコンセプトを実 現することができる。ここでは位置測定機能全体が、本発明の位置測定装置によ って実施され、求めた現在位置データは、ナビゲーション情報が供給されている 車両内の計算機に導かれる。この計算機は現在位置データに基づきナビゲーショ ンの推奨を行う。本発明では、車両に設けられる計算機を、標準の計算機例えば 専用のホルダーに取り付けられたラップトップとすることができる。このラップ トップは常時取り付けられている必要はない。したがって車両内部での取り付け の手間およびこのために必要な場所を最小に抑えることができる。 本発明のコンセプトの別の利点は、１つまたは複数のアンテナにより受信した 信号を長い線路がなくても直ちに処理できることである。衛星受信機と付加セン サとを同じケーシングに配置することによってさらに、同じプロセッサにより各 々の生データを評価でき、これにより格段の単純化が可能となる。したがって衛 星位置測定装置と付加センサとによって求められる位置データをまずそれぞれ計 算して、それから結合する必要はない。それどころか生データを評価する前に位 置データに結合することができる。 本発明の殊に有利な実施形態では、ケーシングは車両の外側に取り付けられる ように、例えばルーフ取り付け用に構成されている。 本発明による位置測定装置には、衛星位置測定に対する差分補正データを評価 する装置全体をアンテナも含めて自由に組み込むことができる。 以下では本発明を、図示した実施例に基づいて詳しく説明する。ここで、 図１は、本発明による位置測定装置の第１実施例のブロック回路図である。 図２は、本発明による位置測定装置の第２実施形態のブロック回路図である。 図３は、自動車のルーフの専用ケーシングに、本発明の位置測定装置を配置し た図である。 図１では、専用のケーシング１内に、グローバルポジショニングシステム（Ｇ ＰＳ）の衛星からの送信信号を受信するために有利なＧＰＳアンテナ２が配置さ れている。このＧＰＳアンテナ２には、ＧＰＳ受信機３が接続されており、この ＧＰＳ受信機３内で、ＧＰＳアンテナ２により受信した信号を評価し、位置デー タを形成する。ここではＧＰＳ受信機３にＤＧＰＳ受 信機４の出力信号を供給して、計算した位置データを補正することができる。こ のＤＧＰＳ受信機４は、ＤＧＰＳ信号を受信可能なＤＧＰＳアンテナ５を介して 、この信号を受信する。 ＧＰＳ受信機３により訃算した位置データは、マイクロプロセッサ６に達し、 このマイクロプロセッサ６には付加センサ７からの出力信号が供給される。図１ では、３つのセンサＩ，II，IIIが示されており、これらは例えばジャイロセン サ、加速度測定器、気圧による高度計または類似のものとすることができ、いず れの場合にも車両の走行系には依存していない。 マイクロプロセッサ６は、センサ７の位置データとＧＰＳ受信機３の位置デー タとを合成し、現在位置データを求める位置算出計算機として使用されている。 この現在位置データは、インターフェース８に達し、このインターフェース８を 介してこの現在位置データをナビゲーション計算機または類似のものに伝送する ことができる。 ケーシング１にはさらに供給電圧Ｕ用の接続個所９が設けられている。 図２に示した本発明の実施例は図１の実施例とは、マイクロプロセッサ６’お よびインターフェース８’として、ＧＰＳ受信機３のマイクロプロセッサとイン ターフェースを使用している点だけが異なる。 図３は、ケーシング１内にある本発明による位置測 定装置を、自動車１０のルーフに配置した例を説明している。ケーシング１内の 本発明の位置測定装置は、供給電圧Ｕを例えば自動車のバッテリから受け取り、 位置データＤを自動車１０の内部に導く。ここでこのデータＤは例えば、必要な ナビゲーションソフトウェアと個々の場合に必要となるデータベースとがファイ ルされた標準的なＰＣ１１で処理することができる。 標準的なＰＣ１１として例えばラップトップを使用することができるが、規格 化されたケーシングに収容されている簡単なＰＣも使用することができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年４月１３日（１９９９．４．１３） 【補正内容】 請求の範囲 1. 複数の衛星から放射された送信信号を受信して評価する、アンテナ（２）に 接続された衛星受信機（３）と、車両（１０）の運動を検出する付加的なセンサ （７）と、衛星の送信信号およびセンサ信号を共に評価して現在位置データＤを 求める位置算出計算機（６，６’）とを備えており、前記付加的なセンサ（７） は走行系には依存しないセンサ（７）である、車両位置測定装置において、 衛星受信機（３）は、アンテナ（２）、前記の付加センサ（７）および前記 位置算出計算機（６，６’）と共に専用のケーシング（１）に配置されており、 該ケーシング（１）は、供給電圧（Ｕ）用の端子（９）と、位置データ（Ｄ ）が伝送されるインターフェース（８，８’）とを有することを特徴とする 車両位置測定装置。 2. ケーシング（１）は、車両（１０）の外側に取り付けるために構成されてい る 請求項１に記載の位置測定装置。 3. 衛星信号を評価するための差分補正データを受信するためのアンテナ（５） と、前記補正データを評価するための評価装置（４）とが付加的に前記ケーシン グ（１）内に組み込まれている 請求項１または２に記載の位置測定装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 複数の衛星から放射された送信信号を受信して評価する、アンテナ（２）に 接続された衛星受信機（３）と、車両（１０）の運動を検出する付加的なセンサ （７）と、衛星の送信信号およびセンサ信号を共に評価して現在位置データＤを 求める位置算出計算機（６，６’）とを備えた、車両（１０）用の位置測定装置 において、 前記付加的なセンサ（７）は走行系には依存しないセンサ（７）であり、 衛星受信機（３）は、アンテナ（２）、前記の付加センサ（７）および前記 位置算出計算機（６，６’）と共に専用のケーシング（１）に配置されており、 該ケーシング（１）は、供給電圧（Ｕ）用の端子（９）と、位置データ（Ｄ ）が伝送されるインターフェース（８，８’）とを有することを特徴とする 位置測定装置。 2. ケーシング（１）は、車両（１０）の外側に取り付けために構成されている 請求項１に記載の位置測定装置。 3. 衛星信号を評価するための差分補正データを受信するためのアンテナ（５） と、前記補正データを評価するための評価装置（４）とが付加的に前記ケー シング（１）内に組み込まれている 請求項１または２に記載の位置測定装置。